やよい「この鉄骨を渡るんですか!?」 (31)

ピンポーン

長介「はーい」ガラッ

遠藤「こんばんわ」ヌッ

長介「ひいっ」シャッ

遠藤「おいおい、いきなり閉めないでくれよ」ガシッ

やよい「どうしたの長介?お客さん?」

遠藤「こんばんは。やよいちゃん」

やよい「!・・・」


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やよい「・・今日はお父さんは出張でいないです」

遠藤「いいんだ、今日はやよいちゃんの方に用があったからな」

やよい「私に・・?」

遠藤「明日、この場所であるショーが行われるんだ。それに出てもらおうと思ってな」

やよい「・・・なんで私なんですか?」

遠藤「本当は君のお父さんに出てもらう予定だったんだが・・逃げられてな」フゥ

やよい「お父さんは逃げたわけじゃありません!」

遠藤「まぁまぁ落ち着けって。気持ちはわかるさ。現実ってのは認めたくないもんだ」

やよい「っ・・・」

遠藤「君のお父さんの借金は800万。どうやって返すつもりだ?」

やよい「それは・・アイドルのお仕事で・・・」

遠藤「・・・」フゥ~

遠藤「いい加減目を覚ませ、やよい」

遠藤「今のお前はDランクアイドル。せいぜい利子を払うのが精一杯」

やよい「ランクは、これから・・・」

遠藤「順調に行ったとしても、→C→B→Aと最低3週は必要になる」

遠藤「実際はオーディションに落ちたりレッスンしたりでもっと時間はかかる」

遠藤「もしその間営業の仕事が減って利子すら払えなくなったら・・」

やよい「・・・どうするんですか」

遠藤「そうだな・・体を売らされるってこともある」

遠藤「なぁに・・やよい、その場合お前じゃなくてもいい。かすみちゃんでもいいんだ」

やよい「!」パァン

遠藤「おいおい、今のはあくまで可能性の話だ」イテテ・・

遠藤「話を戻そう。うまくいけば一晩でおまえの借金がチャラにできるんだ」

やよい「・・・」

遠藤「なあっ・・いい加減目を覚ませっ・・!」

遠藤「お前はアイドル活動をすることで”もしかしたらいつか返せるかもしれない”と心に気休めをかけてるだけなんだ」

遠藤「現実を見ろ。アイドルでうん百万と稼げるやつなんてそうはいない」

やよい「・・・・」

遠藤「一生一度のチャンス、逃さない手はないだろう?」

遠藤「ここを絶対手抜きしないでものにするしかないんだ!」

遠藤「失敗を恐れていたら何も手に入らないぞ!?」

遠藤「ここで何もせず後悔するよりはアタックしたほうがマシだろ??」

やよい「・・・・・」

遠藤「・・・なんなら、お友達にお金を恵んでもらうか?」

遠藤「水瀬伊織。彼女と仲がいいみたいじゃないか」

やよい「い、伊織ちゃんは関係ありません!」

遠藤「まぁ、そういうと思ったさ。一度金が絡むと人間関係なんてのはあっという間に崩れるからな」

やよい「・・・・・・」

遠藤「・・・気が向いたら明日、この場所に来るといい。時間も書いてある」ピラッ

遠藤「じゃあな。今日は失礼するよ」

・・・
やよい「すたーさいどほてる・・・」

来たれっ・・・スターサイドホテル・・!
地下三階――ここに今回のパーティーに参加する若者が集められていた――

やよい「・・!」

遠藤「ククク・・・」

やよい「・・・」フイ


カイジ(なっ・・・あんな年端もいかない女の子までいるなんて・・・)

カイジ(腐ってやがる・・・相変わらずっ・・・・!)


黒服「まずはこの扉に入ってもらう」

グラサン「ではこのギャンブルの第一弾、最初の12人を希望する人は挙手してください・・!」

ざわ・・・ざわ・・・

やよい「・・・はい」スッ

カイジ「!?」

ここに口火が切られ・・次々に挙手・・・!

カイジ「俺も行く」スッ

佐原「・・・」スッ

続くように12人が決定ッ・・・!


黒服「ではつけたゼッケンと同じ番号の部屋に入ってください」

やよい「これって・・・」

カイジ「棺・・?」

そしてっ・・・運ばれるっ・・・・

司会<え~~長らくお待たせいたしました・・・・・・

司会<今日はようこそスターサイドパーティーへ・・・・!

司会<このゲームのルールは簡単っ・・・ただ誰よりも早く向こう側へたどり着けばいい・・輝きのっ・・・

司会<一位は2000万!2位は1000万!債務者への救いです!!

司会<では・・若き持たざる者たち・・・放たれよっ・・・!

司会<勇者たちの道・・・ブレイブメンロードへ・・・・!

ガシャッ ガシャッ ガシャッ

カイジ「なにいっ!?」

やよい「!!!???」

カイジ「か、賭けてやがる・・・これは人間競馬っ・・・」

やよい「こ、この鉄骨を渡るんですか・・?」ブルブル

やよいは動けないっ・・・それもそのはずっ・・・
彼女は圧倒的高所恐怖症っ・・・・!

<いけいけー10番!

<押せっ!押せっ!

やよい「はわわ・・・」ガクガク

動き出すまわりの者たち・・・しかしやよいは動けないっ・・・!
しかしっ・・・今のやよいは自分のためではなく・・・長介のため・・かすみのためっ・・・
家族のために行かざるを得ないっ・・・!


やよい「うっ・・」スッ

やよい(こわいこわいこわいこわい・・・)

一歩・・二歩と確実に進んでいく・・!
だがしかしっ・・・!

やよい「うわっ」グラッ

やよい「っっつ!」ガシッ

落ちそうになるもっ・・なんとか鉄骨に捕まり落下は阻止っ・・
しかしっ・・・失格・・・圧倒的失格・・・!

やよい「ううっ」ボロボロ

希望がっ・・・消えていくっ・・・
高所恐怖症を抑えてまでっ・・・頑張ったがっ・・ダメっ・・・・!

--その後

黒服「では報酬をお渡ししますまずは第一レース一位の方」

佐原「はい」

佐原「・・・なんだこれ?チケット?」

利根川「それを換金するには向こうのホテルに行かないといけない」

利根川「・・ただしタイムリミットがある。2時間弱だ」

利根川「だから我々で便宜を図り橋を通した」

カイジ「この鬼がっ・・・!」

バッ

佐原「な、なんだこれ・・!?もう終わったはずだろ!!」

やよい「こんなの、落ちたら死んじゃいます・・・」


利根川「ふふ。怖いなら帰って結構」

利根川「さっきのレースで余った2位のチケットが2枚ある。参加する人はどうぞ」


カイジ「・・・よこせっ」

やよい「・・わ、私もやります・・・・」


カイジ「大丈夫だっ・・一度は渡れた橋っ・・・きっとできるさっ・・・」

やよい「ううっ・・・・」グス

そして・・・わたり始めるっ・・・
しかしっ・・・次々に落ちていく・・・・
残りはあっという間に3人・・・!

やよい「ひぃっ」ガクッ

カイジ「!? おちつけ高槻!!」

やよい「ひいいっ!!」ガクガクッ

カイジ「がんばれっ・・!動きを大きくするなっ・・・少しずつもどせ!」

やよい「うぅ・・・」ガクガク

利根川「ほぉ・・・持ちこたえたか」

やよい「カイジさん・・」スッ

カイジ「・・?どういうつもりだ?そのチケットは?」

やよい「ダメなんです・・私、高いところ駄目なんです・・・」ポロポロ

やよい「家族のために゙っ゙・・・頑張ったけどっ゙・・・もう足が動かないんですっ・・」ブルブル

やよい「だからカイジさんに託しますっ・・これをっ・・・」

やよい「身勝手ですけど・・お願いしますっ・・・」

カイジ「な、何言ってるんだお前・・!」

やよい「住所は・・・」

カイジ「おい、何を言って・・・」

やよい「カイジさんなら、できます。目を見ればわかるんです・・・」

やよい「普段わグータラだけどっ・・・極限まで追い込まれたら・・できる目っ・・・!!」

やよい「おねがいしますっ・・・」スッ

カイジ「なっ・・・」


・・・
やよい「行ってください・・・振り向かずに・・・・まっすぐっ・・」

カイジ(くそっ・・・なんてこった・・・・こんな年でっ・・・家族のために命をかけるなんてっ・・・)

カイジ(あの腐った連中よりもよっぽど上っ・・こんなとこ来ないでもアイドルとして絶対に大成しただろうにっ・・・)ボロボロ

カイジ(超かわいいっ・・・娘に・・嫁にしたいっ・・・)

カイジ(遠藤めっ・・・)

カイジ「高槻っ」バッ

カイジ「な・・・いない・・・」

消えていた・・・!やよいの姿は消えていた・・・!
黙って落ちたのだ・・!!


・・・
やよい「行ってください・・・振り向かずに・・・・まっすぐっ・・」

カイジ(くそっ・・・なんてこった・・・・こんな年でっ・・・家族のために命をかけるなんてっ・・・)

カイジ(あの腐った連中よりもよっぽど上っ・・こんなとこ来ないでもアイドルとして絶対に大成しただろうにっ・・・)ボロボロ

カイジ(超かわいいっ・・・娘に・・嫁にしたいっ・・・)

カイジ(遠藤めっ・・・)

カイジ「高槻っ」バッ

カイジ「な・・・いない・・・」

消えていた・・・!やよいの姿は消えていた・・・!
黙って落ちたのだ・・!!

やよい(ゴメンナサイ、長介、かすみ、浩太朗、浩司、浩三、伊織ちゃん、プロデューサー、みんな・・・)





ばいーん

やよい「・・・?ネット?」

伊織「やよい!!怪我はない!?」

P「今引き上げるからな!!!」

落ちた奴ら「俺たちも手伝うぜー!」

やよい「ううっ・・伊織ちゃん・・プロデューサー・・」グスッ

伊織「もうっ・・心配したわよ」

やよい「ごっ゙ご゙め゙ん゙な゙ざい゙い゙っ゙~」

P「もうこんな危険なことしちゃダメだぞ?」ナデナデ

やよい「ゔゔゔゔ・・・」

やよい「でもなんでここが分かったんですか?」

P「長介から連絡が来てな。伊織に協力してもらってあわてて探し出したってわけさ」

伊織「なんとかネットを張るのが間に合ってよかったわ」




佐原「うわぁぁぁぁぁぁ・・・ってあれ?」ばいーん

P「借金は事務所の金庫から返しておいた」

やよい「えええっ!?」

P「やよいならすぐにトップアイドルになれる。そのあとで返してくれればいい」

伊織「これからも一緒にがんばりましょう」

やよい「う、うん!」




~一方その頃~

カイジ「大金を得るまで帰るわけにはいかねぇっ・・・高槻の分までっ・・・」

利根川「フフフ・・・」

会長「グフフ・・・」

カイジ「うぉぉーっ、高槻ぃぃぃぃー!!うぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!」

~数か月後~

<ウッウ~

兵頭「なんだこの娘は」

黒服「最近売り出し中の高槻やよいちゃんというアイドルですっ・・・」

黒服「なんでも来月アリーナ単独ライブがあるとか・・・」

兵頭「買えっ・・・全席っ・・・・!」

やよい「うっう~今日はみんな来てくれてありがとー!」

黒服「うぉぉぉぉぉぉーっ」



律子「今日の客、黒服多くないですか?」

P「なんでも帝愛の会長がやよいを気に入ったみたいで・・・」



こうしてやよいは逆に帝愛からむしり取ったというっ・・・

おまけっ・・

坂崎「これがこの裏カジノの目玉・・頂点・・!」

坂崎「1000倍台・・・アイマススロット・・・!!」

カイジ「なんだってっ!?」

このときカイジの股間に電流走るっ・・・!


タイトルだけ思いついて見切り発車してしまったっ・・・期待してたらすまんっ・・・

            ノヘ,_
    ,へ_ _, ,-==し/:. 入
  ノ"ミメ/".::::::::::::::::. ゙ヮ-‐ミ

  // ̄ソ .::::::::::: lヾlヽ::ヽ:::::zU
  |.:./:7(.:::::|:::|ヽ」lLH:_::::i::::: ゙l   いぇい!
 ノ:::|:::l{::.|」ム‐ ゛ ,,-、|::|:|:::: ノ   道端に生えてる草は食べられる草です!

 ヽ::::::人::l. f´`  _  |:|リ:ζ    畑に生えている草は美味しく食べられる草です!
 ,ゝ:冫 |:ハ、 <´ノ /ソ:::丿
 ヽ(_  lt|゙'ゝ┬ イ (τ"      ホント 貧乏は地獄です! うっう~~はいたーっち!!!

       r⌒ヘ__>ト、
      |:  ヾ   ゞ\ノヽ:    __  .      ri                   ri
      彳 ゝMarl| r‐ヽ_|_⊂////;`ゞ--―─-r| |                   / |
       ゞ  \  | [,|゙゙''―ll_l,,l,|,iノ二二二二│`""""""""""""|二;;二二;;二二二i≡二三三l
        /\   ゞ| |  _|_  _High To

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