川崎京華 「さーちゃんとはーちゃん」 (331)

―デパート―

八幡 (小町に頼まれてた物は買ったし帰るか)テクテク

<サーチャーン!! ドコニイルノー!

八幡 (迷子か....ん?あれは...)

京華 「さーちゃん!どこ...うぅ」グスグス

八幡 (川崎んとこの妹だよな。つーかあんだけ騒いでんだから誰か声かけろよ...ったく)

八幡 「さーちゃんと逸れちゃったのか...けーちゃん?」

京華 「!?」クルッ

京華 「あっ、はーちゃんだ」

八幡 「よく覚えてたな」

京華 「うん。さーちゃんどっかいっちゃって...それで...うぅ」ウルウル

八幡 「泣くな泣くな。すぐにさーちゃんに会わせてやるから」

京華 「本当?」グスッ

八幡 「ああ本当だ」



SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1432463923

―迷子センター―

八幡 「あの、すいません。この子迷子みたいなんですけど...」

係員 「分かりました。あなたのお名前は?」

京華 「かわさきけーかです!」

係員 「じゃあけいかちゃんは自分が何才か分かるかな?」

京華 「えっと...4さい!」

係員 「はい。良く出来ました」ニコッ

京華 「えへへ」

係員 「店内放送しますので少しお待ちください」

八幡 「良かったな。これでさーちゃんに会えるからな」ポンポン

京華 「ほんとに!?」

八幡 「ああ。もう少ししたら来ると思うから良い子で待ってるんだぞ」

京華 「うん!けーかいいこにしてまつ!」

<マイゴサマノゴアンナイヲサセテイカダキマス。カワサキケーカチャンガオツレサマヲオマチシテオリマス。オココロアタリノアルカタハイッカイマイゴセンターマデオコシクダサイ

八幡 「んじゃな」

京華 「あっ」

ギュ

京華 「さーちゃんくるまでいっしょにいて?」ギュウ

八幡 「・・・分かったよ」


京華 「・・・」ソワソワ

八幡 (まぁ川崎がいなんじゃ不安になるのも仕方ないな)

八幡 「よし。それじゃさーちゃんが来るまでゲームしようか」

京華 「げーむ!?けーかやる!」ワクワク

八幡 (確か由比ヶ浜に貰った飴が...二つあったはず)

八幡 「ここに苺味の飴があります。それを...」バババッ

京華 「?」

八幡 「今どっちの手の中にあるか当てればそれをあげよう」

京華 「おお!」キラキラ

八幡 「さ、どっちだ」

京華 「うーんっと....はーちゃんひんと!ひんと!」バッ

八幡 「ヒントか....じゃあ今、上にあげている手と逆の手はどっちの手だ?前に右と左を教えたろ」

京華 「あげてるのはみぎ!」

八幡 「よしじゃあその反対は?」

京華 「ひだり!」

八幡 「良く出来ました。ほれ」スッ

京華 「やった!たべてもいい?」

八幡 「ああ。それはもうお前のだ」(今更だけど飴とかって大丈夫だったんだろうか)

京華 「あまくておいしー!」ニコニコ

八幡 (ま、これで不安もなくなったろ)

<すみません!迷子の案内聞いてきたんですけど...

係員 「けいかちゃんはあちらにいますので...ご案内しますね」

八幡 「どうやらさーちゃん来たみたいだな」

京華 「さーちゃん!」バッ

沙希 「けーちゃん!!勝手に居なくなっちゃ駄目でしょ」

京華 「ご、ごめんなさい」シュン

沙希 「無事で良かった。本当に無事で...」ギュ

京華 「あのね。はーちゃんがたすけてくれたの」

沙希 「へ?はーちゃん?」クルッ

八幡 「よ、よぉ」

沙希 「な、なんであんたが...ていうか今の見て...///」

八幡 「いや泣き叫んでんの見つけたから」

沙希 「そ、そうだったの。....ありがと」

八幡 「まぁ知らない子じゃなかったし」

京華 「あのねあのね!はーちゃんがあめくれたの!いちごあじだよ!」

沙希 「そう。良かったね。本当にありがとうね」

八幡 「そんな大したことしてねえよ。んじゃ俺はもう帰るわ」

沙希 「う、うん」

京華 「えー!はーちゃんかえっちゃうの?」

沙希 「こ、こら!この人にも用事があるの」

京華 「けーかもっとあそびたかったのになぁ」

八幡 (まぁ前から会いたがってたみたいだもんな)

沙希 「あ、あのさ。また京華と遊んでやってくんないかな?あ、あんたの都合のいい日で良いから...

八幡 「...そのうちな」

京華 「ほんとに!?ぜったいだからね!やくそく!ゆびきりしよ!」スッ

八幡 「ああ約束な」スッ

京華 「ゆびきりげんまんうそついたらはりせんぼんのーますっ」ブンブン

八幡 「」ブンブン

京華 「ゆびきった!これではーちゃんはうそついたらだめだからね!」

八幡 「はいはい」

沙希 「色々とありがとね」

八幡 「気にすんな」

今日はこれでおしまいです

―比企谷家―

八幡 「小町、風呂空いたぞ~」ホカホカ

小町 「あ~い。あっそうだ。もうすぐお兄ちゃんの携帯に電話来ると思うから絶対出てね?」

八幡 「は?いやだけど?」

小町 「良いから、ね?」ニコッ

八幡 「わ、分かったよ」(くっ!なんて威圧感のある可愛い笑顔なんだ...)



八幡 「・・・ふぁあ」

プルルルル

八幡 「うぉっ」ビクッ

八幡 (へんな人じゃありませんように)ピッ

八幡 「もしm ≪はーちゃん!!≫

八幡 (声でけえよ)キーン

八幡 「お前、川崎の妹か?」

京華 ≪わたしのなまえそんなんじゃないよ?けーかだよ!≫

八幡 「はいはい。んで、どした?」

京華 ≪きょうはありがとー≫

八幡 「おう」

京華 ≪それだけいいたかったのー≫

八幡 「そっか。どういたしまして」

京華 ≪さーちゃーん!ちゃんとおれいいえたー!≫

八幡 (だから声でかいっての)キーン

沙希 ≪も、もしもし≫

八幡 「おう」

沙希 ≪急にごめんね。けーちゃ...京華がどうしてもお礼が言いたいって聞かないもんだから≫

八幡 「別に気にしてねえよ。それにしてもちゃんとお礼が言いたいなんて良い子だな」

沙希 ≪まぁね。私がこんなだからあの子はって...≫

八幡 (なんかその言い方だと川崎が母親みたいだな)

沙希 ≪ま、まぁ用はそれだけだから。改めて私からもお礼を言わせてもらうよ。ありがとう≫

八幡 「本当に真面目な奴だな。まぁどういたしまして」

沙希 ≪そ、それと今かけてる番号私のだから...その...登録しといてよ。一応知り合いだからさ≫

八幡 「?。まぁせっかくだしな。登録しとくわ」

沙希 ≪そ、それだけだから///お、おおおやすしゅみ///≫

八幡 「おおおやすみ」(俺までつられて変な感じになっちゃったじゃん)

京華 ≪はーちゃんおやすみー!≫

八幡 「おう、おやすみ」

ピッ

八幡 「ふぅ。忘れないうちに登録しとくか」ポチポチ



小町 「あーいい湯だった。お兄ちゃん、電話出た?」ホカホカ

八幡 「おう出たぞ」

小町 「沙希さんとなんかあったの?」

八幡 「迷子になってた川崎の妹を助けただけだ。んでその妹が俺にお礼を言いたかったんだそうだ」

小町 「へぇ~。それで連絡先聞いてきたんだね」

八幡 「そういう事だ」

小町 「そっかそっか」ニヤニヤ

八幡 「なんだよ」

小町 「何でもな~い」(お兄ちゃんは気づいてないんだね~)

八幡 「?」

小町 「~♪」

―ちょっと前・川崎サイド―

沙希 「・・・」

京華 「ねぇ、まだぁ?」

沙希 「ちょ、ちょっと待っててね」(お礼を言うだけお礼を言うだけ)

京華 「むぅ」

沙希 「・・・」ピッ

プルル ピッ

沙希 「ふぅー」(も、もう少し落ち着いてから)

京華 「はやくはーちゃんにおれいいいたい!」

沙希 「も、もう少しだけだから...」

沙希 (今日助けてもらったお礼を言いたかったんだ。ありがとう。それじゃ京華に代わるね...よしこれでいける)ピッ

プルルルルル

沙希 「」ドキドキ

京華 「まだぁ?」

沙希 「け、けーちゃんが先にお礼言いな?」スッ

京華 「わかった!」

<≪もしm...≫

京華 「はーちゃん!!」

沙希 (べ、別にお礼の電話してるだけだしね。そうだよね)ウンウン

京華 「さーちゃーん!ちゃんとおれいいえたー!」

沙希 「も、もしもし」

<≪おう≫



沙希 「そ、そっか。そ、それだけだから///お、おおおやすしゅみ///」

京華 「はーちゃん、おやすみー」

沙希 「うぅ///」(なんだよおやしゅみって///)

京華 「さーちゃんおかおまっかだよ?かぜ?」

沙希 「な、なんでもないよ?ほら、もう寝る時間だよ」

京華 「はーい!」

沙希 (比企谷に笑われてないかな///でも連絡先は手に入れられたし///)

京華 「ねるまえにえほんよんでー」

沙希 「分かった。ちゃんとお布団被ってからね」ナデナデ

京華 「やった!」

今日はこれでおしまいです

―次の日―

―廊下―

沙希 「おはよ」

八幡 「おう」

沙希 「あのさ...」

八幡 「ん?」

沙希 「いやなんでもない」

八幡 「お、おう?」

沙希 「...///」タッタッ

八幡 「?」(何だったんだよ)



沙希 「」チラッ

八幡 (めっちゃこっち見てんじゃん)ジッ

沙希 「!?」

沙希 「///」プイッ

八幡 (いやいくら俺が訓練されてるぼっちだからってそんな露骨に目逸らされたらさすがに傷つくんですけど)

沙希 (どうしよどうしよ)アワアワ

―昼休み―

八幡 「・・・」モグモグ

<ねぇ

八幡 「んぐっ!」ビクッ

沙希 「ちょっ!」

八幡 「ゴクゴク...けほっ」

沙希 「だ、大丈夫?」

八幡 「あ、ああ。いきなり話しかけんなよ。驚いて喉にパン詰まらせちゃっただろ」

沙希 「ごめん。あんたの姿が見えたからさ...声かけたんだけど」

八幡 「けほっ...んで俺になんか用か?休み時間になる度こっち見てたろ」

沙希 「うぅ...これ」スッ

八幡 (可愛らしい袋だな)

沙希 「昨日のお礼にクッキー焼いてきたの///」

八幡 「ここまでしなくても良かったんだが」(なんか入ってんぞ...手紙?)ゴソゴソ

沙希 「京華からの手紙。手紙だけだとなんだと思ってクッキーも一緒にしたの」

八幡 「そうか。まぁそれならありがたく受け取っておくよ」


沙希 「手紙読んであげてくんない?感想気になってるみたいだからさ」

八幡 「お、おう」ペラッ

-----------------------------
はーちゃんへ

きのうはたすけてくれてありがとう!
はーちゃんともっといっぱいおはなししたいのでまたでんわしてもいいですか?

けーかより
-----------------------------

八幡 「フッ」ニッ

沙希 「あんたもそんな顔するんだね」

八幡 「こんな手紙貰ったらそうなるだろ、普通」

沙希 「まぁね。私も京華からそれ貰ったらそうなると思う」

八幡 (でしょうね)

沙希 「で?読んだ感想は?」

八幡 「まぁ長時間は話せないけどちょっとだけなら良い。あと手紙ありがとうって言っといてくれ」

沙希 「ふふっ。分かった」

八幡 「お前もそんな顔するんだな」フッ

沙希 「あっ...あっ///」カァ

八幡 「まぁ笑顔の方が似合ってると思うけど...」

シーン

八幡 「ってもう居ねえし」

沙希 (うぅ///)タッタッ

―放課後―

<コレデキョウノHRハオワリダ

八幡 「」ガタッ

沙希 「・・・」テクテク

ピタッ

沙希 「・・・ま、またね」

八幡 「お...」

沙希 「///」タッタッ

八幡 「おう」

結衣 「ヒッキー部活行こ?」

八幡 「おう、分かった」


―奉仕部―

ガラッ

結衣 「ゆきのん、やっはろー」

雪乃 「こんにちは由比ヶ浜さん...それと比企谷君」

八幡 「おう」(随分と間があったな)

結衣 「聞いてよ~今日の古文の授業で~」

ポスッ

八幡 (そういやクッキー食うの忘れてたな)ガサゴソ

八幡 (おお良い甘さだな)モグモグ

雪乃 「由比ヶ浜さん、それはちゃんと授業を聞いてなかったあなたのせいじゃないかしら」

結衣 「そ、そうだけどさぁ」

雪乃 「大体、予習復習は当たりま...えの」

結衣 「ね、ねえヒッキー。それどうしたの?まさか自分で作ったわけじゃないよね?」

八幡 「あ?川崎から貰ったんだよ」バリボリ

雪乃 「いったいどんな脅しをかけたのかしら。脅迫は犯罪よ?」

八幡 「あー言い方が悪かった。昨日迷子になってた川崎の妹を助けたお礼に貰ったんだよ」

雪乃 「そう」

結衣 「そ、そうだったんだ。それで今日ヒッキー、沙希ちゃんばっか見てたんだね」

八幡 「いやそんな見てないだろ」

結衣 「いやめっちゃ見てたから」

雪乃 「それにしてもよく通報されなかったわね」

八幡 「すぐに迷子センターに行ったからな」(まぁ、ちょっと警備員さんに声かけられないか心配だったんだけどね)

結衣 「小っちゃいもんね。沙希ちゃんもめっちゃ心配してたんじゃない?」

八幡 「ああ。センターに来るなり抱きついたからな」

結衣 「え!?なんで!?意味わかんないし!!」プンプン

八幡 「いやそれだけ心配だったんだろ。言っとくけど抱きついたのは妹にだぞ」

結衣 「へ?あっ///分かってたし!」カァ

八幡 「いや普通、話の流れで分かるだろ。どんだけアホなんだよ」

結衣 「あ、アホじゃないし!」

雪乃 「はぁ」

―夜・比企谷家―

プルルルル

八幡 「もしもし」

京華 ≪はーちゃん、こんばんわ≫

八幡 「こんばんわ」

京華 ≪おてがみよんでくれたー?≫

八幡 「おう。読んだぞ。手紙ありがとな。綺麗に書けてたな」

京華 ≪さーちゃんにおしえてもらったの!≫

八幡 「そっかそっか」

京華 ≪まだおはなししててもだいじょうぶ?≫

八幡 「大丈夫だぞ」

京華 ≪あのねあのね!きょうね、みんなでおままごとしたの!それでねけーかはおかあさんやくだったの!≫

八幡 「ほう。ちゃんとお母さん役出来たのか?」

京華 ≪うん!さーちゃんをおてほんにしたからかんぺきだった!≫

八幡 (川崎母...)

京華 ≪まだけーかとおはなししててもだいじょうぶ?≫

八幡 「ああ。まだまだ大丈夫だぞ」

京華 ≪それからね!....


京華 ≪あっ。さーちゃんがそろそろだって≫

八幡 「そか。もう良い時間だしな。それじゃあ良い子にして寝ろよ」

京華 ≪はーちゃん!けーかのことなまえでよんで!≫

八幡 「分かった。じゃあな、けーちゃん」

京華 ≪おやすみ、はーちゃん!≫

八幡 「おやすみ」

沙希 ≪比企谷?ごめんね。今日もどうしてもって言うから≫

八幡 「気にすんな。暇だったし」

沙希 ≪京華、あんたの事けっこう気に入ってるみたいでさ≫

八幡 「だろうな。まぁ懐かれてるってのは悪い気はしないしな」

沙希 ≪そっか。...また明日電話させても良い?多分明日もって言うと思うし≫

八幡 「今ぐらいの時間なら別に良いけど」

沙希 ≪ありがと。それじゃ京華寝かしつけないと駄目だから切るね≫

八幡 「おう。おやすみ」

沙希 ≪お、おおやすみ≫

ピッ

八幡 (いや、いい加減慣れてくださいよ。こっちまで緊張しそうだよ)

今日はこれでおしまいです
他スレと紛らわしくてごめんなさい。
あと由比ヶ浜は川崎の事なんて呼ぶのか分からなかったので沙希ちゃん呼びにしましたが本当呼び方知ってる方いたら教えて欲しいです

皆さんありがとうございます。
次から呼び捨てでいきます。

―次の日―

沙希 「すいません。京華を迎えに来ました」

保育士 「あっいつもどうもです。京華ちゃーん!お姉さんが迎えに来たわよ」

<ハーイ

京華 「さーちゃん!」トテトテ

沙希 「良い子にしてた?」

京華 「うん!」

沙希 「それじゃバイバイして帰ろうね」

京華 「せんせぇ、またあした。ばいばい」フリフリ

保育士 「はい。また明日」フリフリ

沙希 「それじゃ」ペコッ

―帰り道―

京華 「きょうのごはんは?」

沙希 「うーん。けーちゃんは何食べたい?」

京華 「けーか、ハンバーグがたべたい!」

沙希 「ハンバーグか...それじゃ買い物して帰ろっか」

京華 「うん!さーちゃんのつくるハンバーグおいしいからすき~」

沙希 「ふふっ。嬉しい事言ってくれるね」ワシャワシャ

京華 「だってほんとうのことだもん」フフッ



沙希 「合挽肉...玉ねぎはまだあったし...」

京華 (このラムネおいしそー。ばれないようにかごにいれて)コソコソ

沙希 「ハンバーグの他に何か食べたいものある?」クルッ

京華 「あっ」

沙希 「京華?いっつも言ってるでしょ?黙って入れちゃ駄目だって」ニコッ

京華 「ご、ごめんなさい」

沙希 「ちゃんと言えば買ってあげるんだから」

京華 「じゃあこれと..あれも」

沙希 「どれか一つだけにしなさい」

京華 「いったらかってくれるって...」

沙希 「最初から正直に言えば買ってあげたかもね」

京華 「つ、つぎからはちゃんというから!」アセアセ

沙希 「本当かな?前もそう言ってたような気がするけどな~?」チラッ

京華 「こ、こんどはほんとうだから!」

沙希 「それが嘘だったらはーちゃんに嫌われるかもね」

京華 「!?」ピクッ

沙希 (あれ?)

京華 「やだ。はーちゃんにきらわれるのはやだ~」グスグス

沙希 「ご、ごめんごめん。嘘だからね?はーちゃんはけーちゃんを嫌ったりしないから、ね?」ナデナデ

京華 「ほんと?」ゴシゴシ

沙希 「うん。いじわる言っちゃってごめんね」

京華 「もう!」ポカポカ

沙希 (まさかここまで懐いてるとはね)

プルルル

ピッ

八幡 「もしもし」

京華 ≪こんばんは!はーちゃん≫

八幡 「こんばんは」

京華 ≪はーちゃんはけーかのこときらいにならない?≫

八幡 「いきなりどうした?」

京華 ≪きょうね、さーちゃんがはーちゃんはけいかをきらいになるかもっていってたから≫

八幡 (なんでそんな事言ったんだよ、あいつ)

京華 ≪きらいにならないよね?≫

八幡 「ああ。嫌いにならないぞ」

京華 ≪そっか。えへへ≫

八幡 「んで今日は何があったんだ?」

京華 ≪きょうはね~。さーちゃんがハンバーグつくってくれたの~≫

八幡 「川崎、料理上手そうだもんな」

京華 ≪かわさきじゃなくてさーちゃんだよ?≫

八幡 「...さーちゃんね」

京華 ≪はーちゃんもたべてみたい?すっごくおいしいよ?≫

八幡 「そんなに美味いんなら食ってみたいなぁ」

京華 ≪じゃあこんどいっしょにたべよ?≫

八幡 「い、いやそれは川さ...さーちゃんに悪いし」

京華 ≪さーちゃんにきいてみる!≫

八幡 「あ、おい」


<≪さーちゃん!はーちゃんがさーちゃんのハンバーグたべたいってー!だからこんどいっしょにたべてもいい?≫

<ガッシャーン

八幡 「・・・」

沙希 ≪あ、あんたいきなり何言ってんの///≫

八幡 「いや、けーちゃんが言ってるだけだ」

沙希 ≪・・・食べたいんなら作るけど≫

八幡 「へ?」

沙希 ≪今日の残りがまだあるから、なんなら持っていくけど...≫

八幡 「い、いやそれはお前に悪いだろ」

沙希 ≪いや別に私は気にしないけど≫

八幡 「で、でもな」

沙希 ≪まぁ無理にとは言わないから...うん≫

京華 ≪はーちゃん...たべてあげてー。さーちゃん、いまとってもかなしそうにしてるから≫

沙希 ≪ちょっと京華!?≫

京華 ≪おねがぁい≫

八幡 「・・・分かったよ。さーちゃんに持ってきてくれって言っといてくれるか?」

沙希 ≪さ、さーちゃ///≫

八幡 (あ、川崎にも聞こえてたのか)

京華 ≪わかったー。よかったね、さーちゃん!≫

沙希 ≪さーちゃん///≫

八幡 「そ、そろそろ切るわ。んじゃおやすみ、けーちゃん。それと川崎」

京華 ≪さーちゃんだよ!≫

八幡 「さーちゃん」

京華 ≪おやすみ、はーちゃん!≫

ピッ

小町 「お兄ちゃん最近よく電話してるよね」

八幡 「川崎の妹に懐かれてるみたいでな」

小町 「電話してる時のお兄ちゃんっていつものキモさがないから結構良い感じだよ?」

八幡 「いや、いつも良い感じでしょ?」

小町 「ずっと電話してれば良いのに」

八幡 (え?ちょっと冗談言っただけじゃんか。返しがきつくない?)

小町 「小町も沙希さんの妹さんとお話してみたいな~。クリスマスイベの時は話せなかったし~」

八幡 「なら次の時に話してみるか?」

小町 「うーん?でもいきなり知らない人と話せるかなぁ?まだ小っちゃいんでしょ?」

八幡 「あの子なら大丈夫だと思うぞ?俺の妹だって言えば話してくれるんじゃね?ほら、だって俺すっげえ懐かれてるし」

小町 「うわぁ。それうざいよ、お兄ちゃん」

八幡 「ねぇ、小町ちゃん?さっきからちょっと辛辣過ぎない?」

今日はこれでおしまいです。
全然話進まなくてすいません。
あと酉はこれで大丈夫そうですか?

―次の日・昼休み―

<やっぱここにいたんだね

八幡 「ここは俺のベストプレイスだからな」

沙希 「よくわかんないけど...ほらっ昨日言われたの」

八幡 「すまんな。これ食っても良いかな?」

沙希 「どうぞ」

八幡 「もぐっ。うん美味いな」モグモグ

沙希 「そ、そう///」

八幡 「おう。小町の次に美味い」

沙希 「相変わらずのシスコンっぷりだね」

八幡 「うっせ。シスコンっぷりなら川崎だって負けてねえだろ?」

沙希 「どういう事?」

八幡 「けーちゃんが言ってたぜ。いつも寝る前に絵本読んでくれるって。しかも寝つくまでずーっと一緒に居るってな」

沙希 「あ、あの子はまた余計な事を言って...でもそんなの普通でしょ?あんたの妹が京華くらいの年だったら読んであげるんじゃない?」

八幡 「当たり前だろ?それどころか頭撫でて添い寝するまである」

沙希 「・・・」プイッ

八幡 (え?もしかして川崎さん...もうやっちゃってる感じかな?)

八幡 「お前もしかして...」

沙希 「だから?添い寝くらい良いじゃん」

八幡 「いや、別に悪いとは言ってないだろ...まぁ、そうなる気持ちも分かる」

沙希 「・・・あのさ」

八幡 「んー?」

沙希 「今度の土曜日、京華と遊んでやってくれない?」

八幡 「え?」

沙希 「いや無理にとは言わないけど...その...京華が早く会いたいって言うもんだからさ」

八幡 「まぁせっかく懐いてくれてるからな。別に良いぞ」

沙希 「ほ、本当に!?」

八幡 「ああ。それに昨日一緒にご飯食べる約束しちまってるしな」

沙希 「じゃ、じゃあまた今日電話させるから。それじゃ」バッ

八幡 「お、おう」

ピタッ

沙希 「京華楽しみにすると思うから」

八幡 「おう」

沙希 「それと私も///」ボソッ

八幡 「え?なんか言ったか?」

沙希 「な、なんでもない///それじゃ///」

タッタッ

短いですが今回はこれでおしまいです

―奉仕部―

ガラガラ

八幡 「うっす」

雪乃 「・・・こんにちは」

結衣 「ヒッキー。中二からの相談メール来てるからよろしく」

八幡 「どんな相談だったんだ?」

結衣 「え?あ、あー」

八幡 「依頼内容くらい見ろよ」

結衣 「し、仕方なくない?読んでも分かんないし」

雪乃 「そうね。悔しいけれど彼はあなたにしか任せられないわね」

八幡 「まぁどうせいつものくだらん依頼だろ」カチッ

From:剣豪将軍
遂に我の最高の長編作品が出来上がったぞ!
やはり一番最初に読んでもらいたいのは八幡よ、お主を置いて他はいないのだ!
小説は添付してあるので読んだら感想をくれ!


八幡 (あ、あのクオリティで長編...だと...)


雪乃 「どんな依頼だったのかしら?」

八幡 「また小説を書き終えたから感想をくれだとよ」

結衣 「中二の書いた小説読むの疲れるんだよねー。難しい漢字ばっかでさ」

雪乃 「まぁ依頼なのだし、仕方ないわね」

八幡 「小説は添付してあるらしいから各自で印刷してって感じだな」

雪乃 「そうね」

結衣 「だ、だね!」

八幡 (こいつ絶対に忘れてそうだな)

プルルルル

八幡 (誰からだ?川崎?)

八幡 「ちょっと電話だから外すわ」ガタッ

雪乃 「ええ」

ガラガラ

ピッ

八幡 「もしもし」

京華 ≪もしもし。けーかだよ!≫

八幡 「おう。どした?かわ...さーちゃんに迎えに来てもらったのか?」

京華 ≪うん!でね?はーちゃんといっしょにあそべるの、けーかたのしみにしてるね!≫

八幡 「さーちゃんから聞いたのか?」

京華 ≪うん!さーちゃんもよろこんでたー≫

<チョット!ケーチャン?

八幡 「そっか」

京華 ≪どようびはずっといっしょにいられるの?≫

八幡 「そうだなー。けーちゃんはずっと一緒が良いのか?」

京華 ≪いっしょがいい!≫

八幡 「そんじゃそうするか」

京華 ≪うん。えへへ///やった≫

トテトテ

八幡 「?」チラッ

いろは 「先輩どうもでー...す」ギョッ

八幡 「悪い。今電話してるから後でな」

いろは 「あっ、はい」

八幡 「悪い悪い。んで..あー知り合いだ。」

いろは (先輩ってあんな優しい顔できるんだ)

ガラガラ

<コンニチハー
<イロハチャン、ヤッハロー

京華 ≪それでね、きょうは...≫


ガラガラ

雪乃 「随分と長い電話だったわね」

結衣 「小町ちゃん何かあったの?」

八幡 「あ?なんで小町が出てくるんだよ?」

結衣 「え?それじゃあ中二?」

八幡 (あっ..)

いろは 「なんかさーちゃん?けーちゃん?とか言ってましたよね?」

八幡 「川崎んとこの妹からの電話だ」

結衣 「え?ヒッキーそんな呼び方してるの?」

八幡 「そう呼べって言われたから仕方なくだよ」

雪乃 「本当に懐かれてるのね」

八幡 「みたいだな」


いろは 「それにしても先輩ってあんな顔できるんですね」

八幡 「?」

いろは 「先輩、電話してる時めっちゃ優しそうな顔してましたよ?」

八幡 「あーそれ小町にも言われたわ。そんなにか?」

いろは 「はい。あの感じなら先輩結構良い感じですよ?ずっと電話してたらいいんじゃないですか?」

八幡 「なぁ結構きつくない?その言い方」(つか本当に小町と同じ事言うんだな)

結衣 「へぇ~。私もヒッキーの優しい顔見てみたいなぁ!」

雪乃 「そうね。私も少し興味があるわ。あなたのその腐った部分がどれほど薄まるのか」ニコッ

八幡 「うっ……3対1は卑怯だろッ!」



いろは 「それじゃ息抜きもできたんで帰りますね~」

結衣 「また来てね~」

雪乃 「はぁ...全く。ここは休憩所じゃないのだけれど」

八幡 「お茶とお菓子食いに来ただけって本当に何しに来たんだよ」(文句言うわりに嫌じゃなさそうでしたけどね、雪ノ下さん)

雪乃 「依頼者も来ないようだし、今日はこれで終わりにしましょう」

八幡 「そうだな」

今回はこれでおしまいです。
せめてワンカットだけでも良いんでけーちゃん出してほしいですね。当然、天使の恰好で。

―比企谷家―

小町 「あれ?今日は電話来ないんだね」

八幡 「まぁ、いつも電話してくるとは限らんだろ」

小町 「そうだね。あっ!偶にはお兄ちゃんから電話してあげたらどうかな?」

八幡 「はぁ?こっちから電話しても迷惑になるだけだろ。なんか用事があって電話してこないのかも知れんし」

小町 「いやいや。こっちから電話してあげたら喜ぶって。電話かかってきた!って感じでさ」

八幡 「えー」

小町 「良いからかけてよー」

八幡 (まぁ用事があるなら断るだろうしな)ポチポチ

プルルル


―川崎家―

京華 「さーちゃん!でんわだよー!」

沙希 「分かった。出ないで置いといてね?」カチャカチャ

京華 「はーい」

沙希 (こんな時間に誰?海老名?)フキフキ

着信:比企谷

沙希 (ひ、比企谷!?)

ピッ

沙希 「も、もしもし」

八幡 ≪おう。今大丈夫か?≫

沙希 「う、うん。洗い物も終わったし。なんか用?」

八幡 ≪あ、いや別に用事があるって訳じゃないんだが。小町がけーちゃんと話したいって言うから、良かったら話させてやってくれないか?≫

沙希 「私は良いよ。多分、京華も良いって言うと思うよ。ちょっと待ってね」

八幡 ≪悪いな≫


沙希 「けーちゃん。は、はーちゃんの妹がけーちゃんとお話したいんだって」

八幡 (はーちゃんって...まぁ仕方ないか)

京華 「はーちゃんのいもうと?」

沙希 「そうだよ?はい」スッ

京華 「もしもし」

八幡 ≪けーちゃんか?≫

京華 「あれ?はーちゃんとおなじこえがする。はーちゃんのいもうとなの?」

八幡 ≪まだ代わってないからはーちゃんだよ≫

京華 「びっくりしたー。おなじこえなんだもん。でもはーちゃんからでんわははじめてだね」

八幡 ≪そうだな≫

<≪ちょっとお兄ちゃん!早く代わってよ≫

八幡 ≪ごめんな、けーちゃん。妹が代わって欲しそうだから代わるわ≫

京華 「うん。またおはなししよーね」

八幡 ≪おう。ほらっ≫

小町 ≪もしもーし!≫

京華 「もしもし!」

小町 ≪あなたがけーちゃんかな?≫

京華 「かわさきけーか!おねえちゃんは?」

小町 ≪私は比企谷小町だよ≫

京華 「こまちちゃん?」

小町 ≪そうそう。お兄ちゃ...はーちゃんとよくお話してるんだね≫

京華 「うん。はーちゃんとおはなしするのたのしーから」

小町 ≪そっかぁ。今日ははーちゃんから電話したけど嬉しかった?≫

京華 「うれしかった!きょうはいっかいでんわしたからしたらだめだっていわれてたから」

小町 ≪そっかそっか。これからもはーちゃんと仲良くしてあげてね≫

京華 「なかよくする!」

小町 ≪それじゃはーちゃんに代わるね。また小町ともお話してくれるかな?≫

京華 「こまちゃんともする!」

小町 ≪ありがと、けーちゃん。じゃあまたね≫

京華 「またねー」

八幡 ≪小町との電話は楽しかったか?≫

京華 「うん!あたらしいひととおはなしできてたのしかった!」

八幡 ≪それなら良かった≫

沙希 「けーちゃん。そろそろ寝る時間だからさーちゃんに代わって?」

京華 「あっうん。はーちゃんにバイバイするからちょっとまって」

沙希 「分かったよ」

京華 「もうそろそろねなきゃだめだからさーちゃんにかわるね」

八幡 ≪聞こえてた。しっかり寝ろよ≫

京華 「うん!はーちゃんバイバイ!こまちゃんもバイバイ!」

八幡 ≪おうバイバイ。小町ぃ!けーちゃんがバイバイだってよ≫

小町 ≪けーちゃん、バイバイ≫

京華 「はーちゃんたちとバイバイおわった!」スッ

沙希 「もしもし?」

八幡 ≪おう≫

沙希 「じゃあまた」

八幡 ≪あっそうだ。土曜日は何時にどこ行ったら良い?≫

沙希 「ああそうだね。なら13時くらいに駅前でどう?」

八幡 ≪了解≫

沙希 「それじゃ...お、おやすみ」

八幡 ≪...おやすみ≫

ピッ

沙希 「うぅ」(いつになったら慣れるんだろ)

京華 「?」

沙希 「それじゃ寝よっか」

京華 「きょうはいっしょにねるひだよね」

沙希 「そうだよ。だからはやくはみがきしてこなきゃね」

京華 「すぐするからまって!」

沙希 「はいはい」

今回はこれでおしまいです

―大志の部屋―

プルルル

大志 (ん?比企谷さんから?)

ピッ

大志 「もしもし?」

小町 ≪今大丈夫かな?≫

大志 「うん。別に何もしてなかったし。なんかあったの?」

小町 ≪大志くんさ、沙希さんとお兄ちゃんが最近良い感じだって知ってる?≫

大志 「あーやっぱそうなんだ。姉ちゃん、電話してる時すっげえ嬉しそうな顔してるから」

小町 ≪ほうほう≫

大志 「土曜に一緒に出掛けるみたいだし」

小町 ≪ねえ大志くん。ちょっと相談があるんだけど...≫

京華 「う...ん」ウトウト

沙希 「ふふっ」ナデナデ

大志 「姉ちゃんちょっと良い?」

沙希 「ん?ちょっと待ってね。もう少しで京華が寝るから」

大志 「分かった」

―リビング―

沙希 「それで?何かあったの?」

大志 「いや俺の事じゃないんだ。姉ちゃんの事」

沙希 「私?私がどうかした?心配しなくてももう夜遅くまでのバイトはしないよ?」

大志 「姉ちゃんって比企谷さんのお兄さんの事好きなの?」

沙希 「は、はぁあ!?な、ななな何言ってんの///」

大志 「いやだって姉ちゃん、お兄さんと電話してる時すっげえ嬉しそうだし」

沙希 「そ、そんな///」

大志 「恥ずかしがらなくても良いじゃん」

沙希 「う、うぅ///」

大志 「好きなの?」

沙希 「....多分、好き」

大志 「そっかそっか」

沙希 「そ、それ聞いてどうすんの?」

大志 「俺が協力するからだよ」

沙希 「きょ、協力って?」

大志 「土曜日に出掛けるんでしょ?」

沙希 「え、うん。そうだけど」

大志 「でも京華も一緒だよね」

沙希 「まぁ京華のためだからね」

大志 「じゃあ今度は京華抜きでデートしないと」

沙希 「はぁ!?///」

大志 「そうしないでもしないと2人の仲は進まないでしょ?」

沙希 「でもどうやって誘えば良いのか分かんないし」

大志 「それは...」チラッ

From:比企谷さん 『妹がお世話になってるからとかはどう?』

大志 「...京華がお世話になってるからそのお礼にとかそんなんで良いんじゃないか?」

沙希 「いや、お礼にって誘うのおかしくない?向こうは誘って欲しくないかも知れないし」

大志 「え?あっ...まぁそれもそうだね。えっとー」チラッ

From:比企谷さん 『妹のプレゼント選びに付き合うとか』

大志 「...じゃあ京華のプレゼント選びに付き合ってくれってのはどう?」

沙希 「そ、それなら納得してくれそうだね、うん」

大志 (よし!)

From:比企谷さん 『よっしゃ!』

沙希 「でも迷惑じゃないかな。私なんかに誘われて」

From:比企谷さん 『私が大丈夫だと言ってるって伝えて!』

大志 「まぁ比企谷さんも大丈夫だって言ってるし大丈夫だよ」

沙希 「へ?も、もしかして今の話、比企谷の妹も聞いてたの?」

大志 「うん」ポチッ

小町 ≪どもどもー!沙希さん、安心してください!小町と大志くんがしっかりサポートしますから!≫

沙希 「う、うわぁあああ///」ダダダッ

大志 「あっ!姉ちゃん!」

小町 ≪あらー逃げられちゃいましたか。まぁデートに誘うように仕向けられただけ進展はあったから良っか≫

大志 「上手くいくと良いね」

小町 ≪そうだね。じゃあまた連絡するね≫

大志 「うん。それじゃ」

ピッ

大志 「頑張ってね、姉ちゃん」

また書きます

―土曜日・駅前―

京華 「たのしみ、たのしみ~♪」ルンルン

沙希 「こら、そんなにはしゃいでるとまた迷子になるよ」

京華 「だってはーちゃんといっしょにあそべるから!」

八幡 「待たせて悪いな」

京華 「あっ!はーちゃん!こんにちは!」

八幡 「こんにちは。川崎も」

沙希 「う、うん」

京華 「さーちゃん!だよ」

八幡 「さ、さーちゃん」

沙希 「ちょっ///さーちゃんって比企谷何言ってんの///」

京華 「はーちゃん!だよ」

沙希 「は、はーちゃん///」

京華 「みんななかよし!」ニコニコ

八幡 「なぁ川崎。けーちゃんの前ではさーちゃん、はーちゃんで通そう」ボソッ

沙希 (ち、近い///)

沙希 「ん˝ん˝!そ、そうだね///」

八幡 「けーちゃん、どこに行きたい?」

京華 「うーん」

沙希 「今日はけーちゃんの好きな所に連れてってあげるからね」

京華 「それじゃ、えほんみにいきたい!」

沙希 「ここからならモールが近いね」

八幡 「そこで決まりだな」


―本屋―

京華 「わー。いっぱいある」

八幡 「おーこんなにいっぱいあるんだな。知らんのばっかだ」

沙希 「まぁ絵本なんて大きくなったら見なくなるし」

京華 「わー」ジー

京華 「あ、あのね。さーちゃん。これ...」

沙希 「一冊だけだからね」

京華 「う、うん」チラッ

八幡 「・・・」

沙希 「もっと見なくて良いの?」

京華 「これが良い」ギュッ

沙希 「じゃあ会計しに行こうか」

京華 「うん」

八幡 「悪い。気になってた本思い出したからちょっと見てくるわ」

沙希 「分かった。なら本屋出てすぐの所で待ってるから」

八幡 「了解」


―レジ―

沙希 「すいません。これ下さい」

係員 「ありがとうございます。...○○円になります」

沙希 「じゃあこれで」

係員 「お預かりいたします。こちらお釣りと商品になります」

京華 「えほんはけーかがもつ!」

係員 「はい。落さないように気を付けてね」

京華 「うん!」

<アリガトウゴザイマシタ

沙希 「はーちゃんはもうちょっとしたら来るからここで待ってようね」

京華 「うん!」

沙希 「絵本は帰ってからにしなさいね」

京華 「がまんする!」

八幡 「すまん。ちょっと遅くなった」

沙希 「いや構わないよ。ね、けーちゃん」

京華 「うん!けーかがまんできるこだから!」

八幡 「そっか。んじゃ良い子で待ってくれてたけーちゃんにプレゼントをやろう」ガサゴソ

京華 「ぷれぜんと?」

八幡 「ほい」スッ

京華 「あっ!これ...」

八幡 「それも気になってたんだろ?」

沙希 「え?そうだったの?」

八幡 「ああ。会計に行く前にちらっとその本見てたからな」

沙希 「そうだったの。ごめんね、いくらだった?」

八幡 「いや良いよ」

沙希 「でもそれじゃ悪いし...」

八幡 「じゃあこの前のハンバーグのお礼って事にしといてくれ」

沙希 「そ、そう。ほらけーちゃん、ちゃんとお礼言って」

京華 「えほん、ありがとー!はーちゃんだいすき!」ダキッ

八幡 「お、おい」

京華 「えへへ」ギュッ

沙希 「ふふっ」

八幡 「・・・」ポリポリ

今回はこれでおしまいです

―フードコート―

八幡 「飲み物貰ってきたぞ」

沙希 「ありがと」

京華 「ありがとー」

八幡 「どういたしまして」

沙希 「なんか京華の物ばっかり見て周ってたけど、あん...は、はーちゃん///はどっか寄らなくても良いの?」

八幡 「まぁ今日は付き添いみたいなもんだしな。特に寄りたい所はないな」

沙希 「そう」

京華 「」ウトウト

八幡 「けーちゃん眠そうだし、そろそろお開きにするか」

沙希 「え?あ、うん。けーちゃん、そろそろおうち帰ろっか」ユサユサ

京華 「う..ん」ゴシゴシ

沙希 「それじゃあ私たちは夕飯の材料買って帰るから」

八幡 「そういや夕飯、お前が作ってんだったな」

沙希 「まぁね。両親とも帰ってくるの遅いし」

八幡 「うちも同じだ」

沙希 「って事は妹さんが家事やってんの?」

八幡 「ほとんどそうだな。偶に俺もやるけど」

沙希 「ていうか専業主夫とか言ってるのに全然やらないのはどうなの?」

八幡 「うっ...それは確かにそうだが」

京華 「はーちゃん、おんぶ~」ウトウト

八幡 「お、おんぶ!?」

沙希 「ちょっと何言ってるの!?」

京華 「おんぶおんぶ~!」

沙希 「我儘言わないの。はーちゃん困ってるでしょ?」

京華 「う~だってぇ~」

八幡 「はぁ。分かった。ほら」

京華 「やった!」ピョン

沙希 「毎回毎回ごめんね」

八幡 「良いって。こんな所で泣き喚かれるよかマシだ」

沙希 「はぁ。京華、はーちゃんに迷惑かけちゃ駄目だからね」

京華 「うん」ギュッ

八幡 (隣にさーちゃ...川崎が居なけりゃ通報もんだな)

沙希 「全く」

八幡 「行くぞ」

沙希 「へ?」

八幡 「いや夕飯の材料買いに行くんだろ?」

沙希 「あ、ああ。そうだったね」

京華 「しゅっぱつしんこー」


―食料品売り場―

京華 「はーちゃん。あっちにいってー」

八幡 「あっち?ああ菓子売り場か。んーでもさーちゃんに聞いてみないとなぁ」

京華 「じゃあさーちゃんにきいてからにする!」

八幡 「なぁ、さーちゃん。けーちゃんがお菓子売り場に行きたいみたいなんだが」

沙希 「ああ。けーちゃん?欲しいものがあったら正直に言うんだよ?勝手にカゴに入れたりしたら駄目だからね?」

京華 「もうかってにいれたりしないもん!だってはーちゃんにきらわれたくないから!」

八幡 「?」(黙ってカゴに入れるのと俺に嫌われるのがどう関係あるんだ?)

沙希 「それじゃ悪いけど京華連れてってくれる?」

八幡 「分かった。じゃあけーちゃん行こうか」

京華 「しゅっぱーつ!」

八幡 「よし、到着したぞ」

京華 「おろしておろしてー」

八幡 「了解」スッ

京華 「んーどれにしよっかなー」キョロキョロ

八幡 (お、これは...)

京華 「んー」

八幡 「おう、戻ったぞ」

沙希 「あれ?早かったんだね。けーちゃん、お菓子は何にしたの?」

京華 「きょうはがまんすることにしたの!だってはーちゃんといっしょにごはんたべるとき、おなかいっぱいになったらやだもん」

沙・八 『え?』

沙・八 ((そういやそういう約束だった))

沙希 「は、はーちゃんさえ良ければ...その...夕飯一緒にどう?」

八幡 「あ、あー」チラッ

京華 「~♪」ニコニコ

八幡 「まぁそういう約束だったし。お邪魔させてもらおうかな」

京華 「はーちゃんはけーかのとなりね!」

八幡 「お、おう」(小町に連絡しとかねえとな)

ポチポチ

八幡 (これでよし)

ピロロン

From:小町
Subject:Re無題
本文:あいあいさー!
小町の事は気にせず楽しんできてね~(^_-)-☆

八幡 (何を楽しむんだよ)

ピロロン

沙希 (メール?大志から?)

From:大志
Subject:無題
本文:比企谷さんから伝言。【兄をよろしくお願いしますね♪小町も応援してますから!】だってさ

沙希 (う、うぅ///でもこれはチャンスだよね)

八幡 「どうした?」

沙希 「な、なんでもないよ?」アセアセ

八幡 「そ、そうか」

沙希 「それじゃ会計して帰ろう」

京華 「はーちゃん!もっかいおんぶ!」

八幡 「はいはい」

沙希 (いつもより美味しく作らなきゃ)グッ

―川崎家付近―

お姉さん 「あら?沙希ちゃんとけーちゃんじゃない」

沙希 「どうも」ペコッ

京華 「おねえちゃん、こんにちはー」

お姉さん 「こんにちは。おや、そちらさんは?もしかして沙希ちゃんの彼氏かな?」

沙希 「ち、違いますから///同じクラスの比企谷君です」

八幡 「うす///」ペコッ

お姉さん 「なんだ。違うのか~。でも...」

沙希 「こ、この前迷子になった京華を助けてくれたんです。そのお礼でというか...京華が懐いちゃって」

お姉さん 「そっかそっか」ニヤニヤ

沙希 「何ですか、その顔」

お姉さん 「いや別に~」

スッ

お姉さん 「沙希ちゃん、本当に良い子だから仲良くしてあげてね?」ボソッ

八幡 「え、ええ。良い子なのは知ってます」(ち、近い近い///)バッ

お姉さん 「ふふっ。それじゃ私はこれから用事あるから。またね」

沙希 「はい」

京華 「ばいばい!」フリフリ

お姉さん 「ばいばい。君も、またね」フリフリ

八幡 「・・・」ペコッ

沙希 「あ、あの人昔から私の事からかって楽しんでんの。だからさっきの...」

八幡 「ま、まぁああいうこと言う人っているからな///」

沙希 「そ、そうだね///」

京華 「?」

お姉さん 「まさか私より先に沙希ちゃんに彼氏が出来るとはね~。私も早く彼氏欲しいなぁ。今日の合コン、気合い入れないと!」

―川崎家―

沙希 「あ、あがって」カチコチ

八幡 「お、おう」カチコチ

京華 「こっちがけーかのおへやだよ!」グイグイ

沙希 「けーちゃん。まずは手を洗わないとでしょ?」

京華 「そうだった!はーちゃんもいっしょ!」

八幡 「分かったからそんなに引っ張んないで」

沙希 「ふぅ」(あの人があんな事言うから意識しちゃってるじゃん)


―キッチン―

沙希 「・・・」トントン

八幡 「俺も何か手伝うよ」

沙希 「い、いやこっちは大丈夫だから///あ、あっちで京華の相手してやってくれる?」

八幡 「お、おう」

―リビング―

八幡 「よう」

大志 「あっ、お兄さん。どうもっす」

八幡 「いやだからお兄さんって呼ぶなって言ったろ」

大志 「なら他になんて呼べば良いんすか」

八幡 「それは...比企谷さんで良いだろ」

大志 「それだと妹さんと被りますけど...まぁそれで良いならそう呼びますよ。京華の相手してくれてるんすよね。ありがとうございます」

八幡 「まぁ成り行きだ。それに子供を相手にするのは嫌いじゃないしな」

大志 「京華、いっつもお兄...比企谷さんの話ばっかするんすよ。相当好かれてるみたいですね」

八幡 「これで嫌われてたらもう他人を信じられなくなるわ」

川崎弟 「あれ?知らない人がいる...もしかしてはーちゃん?」

八幡 「誰だお前」

大志 「こいつは下の弟っす」

川崎弟 「どうも。弟です」

八幡 「ていうか何ではーちゃんって呼んでんの?」

川崎弟 「京華がそれでしか呼ばないから、本当の名前知らないんすよ」

八幡 「そうか。俺は比企谷八幡だ」

川崎弟 「変わった名前ですね」

大志 「お、おい」

八幡 「まぁ確かに俺も変な名前だなとは思ってるし、気にすんな」

川崎弟 「じゃあ俺、自分の部屋に戻ってるから。兄ちゃん、ご飯できたら呼んで」

大志 「分かった。宿題は先に終わらせとけよ。あとで泣いても知らないからな」

<ハーイ

八幡 「しっかりお兄ちゃんやってんだな」

大志 「まぁね。これでも一応、兄っすから」

京華 「あっ!たーちゃんばっかりおはなししてずるい!けーかもまぜてー」トテトテ



沙希 「大志ー!ご飯出来たから持ってってー」

大志 「はーい!」

八幡 「俺も手伝うわ」

大志 「すいません」

京華 「けーかもおてつだいする!」



沙希 「それじゃ食べよっか」

<イタダキマス!

八幡 「・・・」モグモグ

沙希 「ど、どう?口に合ってれば良いんだけど」

八幡 「ん?普通に美味しいぞ。これならいくらでも食べれそうだ」モグモグ

沙希 「そ、そう」(よし!)

京華 「おいしー!」

八幡 「おい。口汚れてんぞ」フキフキ

京華 「わっ!はーちゃんありがとー」

八幡 「ちゃんと綺麗に食べないとな」

大志 「そういや今日はどうだったんすか?」

八幡 「何が?」

大志 「いや姉ちゃん達と出かけてたみたいなんで。楽しかったすか?」

八幡 「楽しいというか、まぁ自分じゃ行かないような所ばっかだったし新鮮だったな」

京華 「きょうね、はーちゃんにえほんもらったの!」

川崎弟 「そっか。それは良かったね。お礼はちゃんと言った?」

京華 「うん!そのえほん、きょうねるときによんでもらうのー」

沙・八 『!?』

川崎弟 「誰に読んでもらうの?」

八幡 (おいおいまさか...)

京華 「さーちゃんだよ?」

八幡 (良かった)ホッ

沙希 「た、楽しみにしててねー」

京華 「うん」モグモグ

<ゴチソウサマデシタ>

八幡 「んじゃそろそろお邪魔するわ」

沙希 「そうだね。今日はありがとう」

八幡 「気にすんな」

京華 「はーちゃん、きょうはありがとう。けーかとってもたのしかった」

八幡 「おう。俺も楽しかった」

トントン

沙希 「?」

大志 「早く次のデート誘わないと、お兄さん帰っちゃうよ?」ボソッ

沙希 「わ、分かってるってば///」

大志 (本当かな?)

八幡 「んじゃ。夕飯ありがとな」

沙希 「う、うん」モジモジ

京華 「またあそぼうね!」

八幡 「そのうちな」

沙希 「ちょ、ちょっと話があるから付いて来て///」グイッ

八幡 「お、おう」

沙希 「・・・」

八幡 「・・・」

―物陰―

小町 ≪今どんな状況?≫

大志 「姉ちゃんがなかなか切り出せない状態でずっと黙ったまんま」

小町 ≪まぁ、いざ誘うとなるとかなり勇気がいるもんね≫


沙希 「あ、あのさ...」

八幡 「お、おおう」

沙希 「今度は二人っきりで出かけない?」

八幡 「え、えっと」

沙希 「その、今日は京華ばっかではーちゃ...あんたの行きたい所には行けなかったしさ」

八幡 「いや、まぁ」

沙希 「それにあんたと一緒に居るの結構楽しかったし...あ、あんたの事す、すk...はっ!ん˝ん˝!なんての?もう一度、一緒に出掛けてみたいなーって思って///」

八幡 「お、おう///」

沙希 「返事は今すぐじゃなくて良いから///じゃ、じゃあまた///」タッタッ

八幡 「お、おう」

―物陰―

小町 ≪どうなったの!?≫

大志 「姉ちゃん、緊張のあまり結構大胆な事言って誘ったよ」

小町 ≪マジ!?でお兄ちゃんはなんて返事したの!?≫

大志 「えっととかいやとかおうしか言ってない」

小町 ≪ヤッパネー。はぁ、まったくごみぃちゃんってば≫



―比企谷家―

ガチャ

八幡 「ただいま」

小町 「おっかえりー♪」

八幡 「なんでそんなにハイテンションなの?」

小町 「別にぃ~」

八幡 「なぁ...」

小町 「んー?」

八幡 「いや、やっぱ何でもない///」

小町 (ふふふっ。迷ってるね~)ニヤニヤ

八幡 (川崎、本当に...)

今回はこれでおしまいです。

川崎四姉弟って沙希から、女男女男…だよな?

>>147
そうなんですか?てっきり京華が一番下だと思ってました。次から気をつけます
すいませんが川崎弟の部分は無しの方向でお願いします

>>151
二次創作なんだし、別にどっちでもいいんじゃね
それほど重要な部分でもないだろうし

―八幡サイド―

八幡 (楽しかった、か。俺と二人で出掛けても楽しくなんてないだろう)

《沙希》 《あ、あんたの事す、すk...はっ!ん˝ん˝!なんての?もう一度、一緒に出掛けてみたいなーって思って///》

八幡 (いやいやいや。あいつが俺を好きになるなんてありえないだろ。俺を好きになる理由がない)

八幡 (そう。あれはけーちゃんのために行ったから楽しかっただけだ。けーちゃんが居なけりゃ楽しくなかったろ)

八幡 (断るか。今日は...もう遅いし。明日だな)


―沙希サイド―

沙希 (うわぁああ///緊張しすぎてへんな事言ってなかったかなぁ///)ジタバタ

沙希 (と、とりあえず次の誘うのはできたし。OKしてくれるかな、あいつ)

沙希 (うぅ、もう分かんない)

プルルルル

沙希 (知らない番号?誰だろ)

ピッ

沙希 「もしもし?」

----
---
--
-

―日曜日―

八幡 (昼間だし、このくらいの時間なら大丈夫かな?)ポチポチ

プルルルル

沙希 ≪も、もしもし!≫

八幡 「お、おう。あー今大丈夫か?」

沙希 ≪うん。京華もお昼寝中だし≫

八幡 「昨日の返事だが...」

沙希 ≪う、うん≫ドキドキ

八幡 「悪いけど断るわ」

沙希 ≪断る理由話してくれる?≫

八幡 「お前、俺と出かけて楽しかったって言ってたよな」

沙希 ≪うん≫

八幡 「それは勘違いだ。楽しかったのはけーちゃんと一緒だったからだ。俺とじゃない。だから俺と二人で出掛けても楽しめない。これが理由だ」

沙希 ≪そっか≫

八幡 (これで良い。俺なんか好きになるわけない。今回はちょっと特殊だったがいつもと変わらん。間違えちゃ駄目だ)

沙希 ≪じゃあもう一度誘うよ。二人で出掛けない?≫

八幡 「ねぇ?話聞いてた?俺と出掛けても楽しめないっての」

沙希 ≪そんなのあんたがそう思ってるだけでしょ?≫

八幡 「いやしかし...」

沙希 ≪それなら本当に楽しめないかどうか確かめるためにってのはどう?それなら文句ないでしょ?≫

八幡 「まぁ」

沙希 ≪それはOKって事?≫

八幡 「はぁ。分かったよ。楽しくなくても知らんからな」

沙希 ≪それなら心配ないよ≫

八幡 「なんでだよ」

沙希 ≪だってあんたと一緒に居て楽しかったって気持ちは間違いないから≫

八幡 「お、おまっ///」

沙希 ≪ふふっ。集合場所と時間は昨日と同じで構わない?≫

八幡 「ああ、それで構わない」

沙希 ≪じゃあ楽しみにしてるから≫クスッ

八幡 「おう///」

ピッ

八幡 (くっ。なんであんなに余裕があるんだよ)

<オニィーチャーン!

八幡 「あ?どうかしたのか?」

小町 「また沙希さんとデートするの?」

八幡 「聞いてたのかよ。デートって訳じゃ...「お兄ちゃんさ」

小町 「よく自分大好きとか言ってるけど、実際はそうでもないよね」

八幡 「は?何言ってんだよ。俺ほど自分大好きな人間なんていないぞ」

小町 「そうかなぁ。いっつも他人優先で自分の気持ちなんて二の次。下手したらその気持ちすらもなかったことにしようとするじゃん」

八幡 「・・・」

小町 「今からお兄ちゃんに質問します!お兄ちゃんの気持ちをそのまま答えてね?」

八幡 「嫌だ」

小町 「むぅ。ここはまだ正直に答えなくて良いの!」プンスカ

八幡 「分かった分かった」

小町 「沙希さんと京華ちゃんとの電話は楽しかった?」

八幡 「どうだろな」


小町 「昨日のデートは楽しかった?」

八幡 「それなりに」

小町 「沙希さんの手料理は美味しかった?」

八幡 「普通に美味かったな..てか何でそれ知ってんの?」

小町 「じゃあ次の沙希さんとのデートは楽しみ?」

八幡 「...まぁ」

小町 「そっか。まぁ最初から沙希さんに気を許してるって分かってたんだけどね」

八幡 「はぁ?どういう意味だよ」

小町 「だってお兄ちゃんの顔、京華ちゃんと電話してる時よりも沙希さんと電話してる時の方が優しかったもん」ニコッ

八幡 「うっ///そんなにか」

小町 「うん。だからお兄ちゃんもさ、自分の気持ちに素直になってね。小町に言えるのはこれくらい」

八幡 「おう。...小町」

小町 「ん?」

八幡 「ありがと」

小町 「これくらい当然だよ!だって愛するお兄ちゃんの為だもの。あっ今のポイント高い!」

八幡 「あー高い高い」

小町 「あっ!沙希さんの事だけど、昨日デートに誘った時に吹っ切れたらしいから。これからは猛アタックして来るかもね」

八幡 「それでさっきの電話の時、結構余裕な感じだったのか」

小町 (まぁそれだけじゃないんだけどね)

----
---
--
-

―遡って昨日の夜―

プルルルル

沙希 (知らない番号?誰だろ)

ピッ

沙希 「もしもし?」

小町 ≪どもども!比企谷八幡の妹の小町です!≫

沙希 「ああ。で?私になんか用?」

小町 ≪兄との次のデート、随分大胆に誘ったみたいですね~≫

沙希 「な、なんでそれを///」

小町 ≪大志君から聞きました!≫

沙希 「あの子は...」

小町 ≪多分兄はそのデートの誘いを断ると思います≫

沙希 「え?どうして!?」

小町 ≪兄はある事情で他人の好意を素直に受け取れないんですよ≫

沙希 「じゃ、じゃあ私の...」

小町 ≪そこで沙希さんの想いを全部ぶつけるんですよ≫

沙希 「え?」

小町 ≪兄が沙希さんの好意を受け入れられないなら受け入れるまで、ぶつけ続ければ兄もその内納得してくれるはずです≫

沙希 「そんなので本当に大丈夫なの?」

小町 ≪はい!小町を信じてください!兄は心の底では沙希さんに好意を持ってるはずです。だってそうじゃなきゃ沙希さんと電話してる時にあんな顔しないですもん≫

沙希 「なら小町ちゃんを信じるよ」

小町 ≪多分兄は京華ちゃんを理由に断ってくるはずです。今回は京華ちゃんがいたからで二人っきりだと~とかそんな感じで≫

沙希 「うん。でも絶対にOKさせてみせるよ。もうこの想いは誰にも止められない」

小町 ≪その意気ですよ!なので...≫

沙希 「大丈夫。また誘う理由は自分で考えるよ。じゃないとあいつに私の気持ちが伝わらないから」

小町 ≪そうですね。ならお任せします。なら兄の方は小町に任せてください≫《これは一気に目覚めちゃったかな》

沙希 「うん。悪いけど頼むよ」

小町 ≪良いんです!では!≫

沙希 「じゃあ」

ピッ

-
--
---
----

小町 (雪乃さんと結衣さんには悪いけど、小町は沙希さんを応援させてもらいますよ。だって兄のあんな顔見せられたら応援するしかないじゃないですか)

結構強引っぽいですが今回はこれでおしまいです。
>>153
そうですね。では今回は3番目という設定でいかせてもらいます。
まぁ出番があるか分かりませんが...

―月曜日・教室―

沙希 「おはよ」

八幡 「おう」

沙希 「これ」スッ

八幡 「なんだこれ?」

沙希 「お弁当だけど?小町ちゃんになんか言われなかった?」

八幡 「そういや今日は弁当なしって言われたな」

沙希 「それ私がお弁当持ってくからって協力してもらったの」

八幡 「あいつ」

沙希 「受け取ってくれるよね?」

八幡 「せっかく作ってきてくれたんだし、まぁありがたく受け取るわ」

沙希 「そう。後で感想聞かせてね?」

八幡 「おう」

沙希 「それと」

八幡 「?」


沙希 「今日、京華の迎えないから一緒に帰らない?」

八幡 「い、いやそれは」

沙希 「大丈夫。私は周りなんて気にしないし」

八幡 「うっ」(俺は気にするんだけど)

沙希 「まぁ、いきなりは嫌か。それじゃ...<オーイ!セキニツケー!

八幡 「・・・」

沙希 「また後でね」

八幡 (おいおいなんかいつもと違うくね?やっぱ小町の言う通り..いやいや)

結衣 「...」ジー

―昼休み―

パカッ

八幡 「すっげえ手込んでんな」パクッ

八幡 「美味え」

沙希 「そう言ってもらえると作った甲斐があるね」 

八幡 「んぐっ!」ビクッ

沙希 「ちょっ!これ飲んで」

ゴクゴク

八幡 「けほっ...はぁはぁ。い、いきなり現れんなよ」

沙希 「ご、ごめん」←横に座る

八幡 (なんで隣座るんだよ)

沙希 「美味しいって言ってくれて嬉しかったよ」ニコッ

八幡 「ま、まぁ美味しいものを美味しいというのは当たり前だからな///」プイッ

沙希 「ふふっ。それもそうだね。それと今朝の事だけど、また今度一緒に帰ってくれるかなって言おうと思ってた」

八幡 「いや俺と帰ってもつまんないって」

沙希 「そうかな?じゃあつまんないかどうか確かめないとね」

八幡 (しまった)

沙希 「あんたにはなかなか気持ちが伝わんないみたいだからさ、早めに言っとくね?」

八幡 「?」

沙希 「私はあんたが好き」

八幡 「うっ///」

沙希 「あんたが私の好意をちゃんと受け入れてくれるまでアタックするから、そのつもりでね」

八幡 「いや、その」

沙希 「返事はまだ良いよ。あんたが今答えを出せるとは思えないし。でも答える時はあんたの本当の気持ちで答えてね?」

八幡 「分かった」

沙希 「それじゃ私は戻るよ」

八幡 「弁当ありがとな」

沙希 「明日も楽しみにしてなよ」フフッ

八幡 「え?」

―放課後―

沙希 「じゃあまた明日ね」

八幡 「お、おう」

タッタッ

結衣 「ヒッキー!一緒に部室行こ」

八幡 「おう」

―奉仕部―

結衣 「やっはろー」

雪乃 「こんにちは」

八幡 「よう」

雪乃 「比企谷君も」

結衣 「そういえばさ、ヒッキー今朝沙希からなんか貰ってなかった?」

八幡 「あれは弁当だよ。妹の相手をしたお礼みたいなもんだ」

雪乃 「彼女も律儀ね」

結衣 「気になってたんだけどさ、沙希の妹とどんな話してるの?」

八幡 「ほとんど向こうが話すのを聞いてるだけだな。今日はままごとした~とか嫌いなもん食べれたとかそんなん」


雪乃 「比企谷君から話題を出しても彼女には難しい事ばかりだと思うけれど」

八幡 「その通りだな。それに俺が提供できるネタなんてそうそう無いしな」

雪乃 「そうね。人と触れ合ってないのだし話題も作れないでしょうね」

八幡 「けーちゃんも俺と電話するって所で満足してるみたいだしな」

結衣 「ねぇ。電話って毎日してるの?」

八幡 「まぁほぼ毎日だな」

結衣 「そ、そうなんだ」

八幡 「毎日つってもそんな長い時間話してるわけじゃない、良い時間になったら川崎も止めに入るし」

雪乃 「きっちりしてるのね」

八幡 「そうなんだよ。この前もよ...」ニコッ

雪・結 『・・・』ポカーン

八幡 「あ?どうしたんだよ」

雪乃 「あっいえ。あなたがそんな顔するなんて珍しいものだから。別人かと思ったわ」

結衣 「うん。ヒッキーじゃないみたい」

八幡 「ねぇどういう事?」

雪乃 「いえ。あなたみたいなのでも綺麗に映る時があるのね」ニコリ

八幡 「だから言い方きつくない?ねぇ?」

結衣 (そっかヒッキーは...)

また書きます

―火曜日・昼休み―

沙希 「はい。今日の分」

八幡 「悪いな。パクッ...美味い」

沙希 「それだけ?」

八幡 「いや本当に美味い。てかそれ以外になんかあるか?この肉汁とソースが絶妙なハーモニーを...」

沙希 「そんな変な事言わなくて良いから」

八幡 「だろ?今日はけーちゃん迎えに行くのか?」

沙希 「まぁね」

八幡 「毎回大変だな」

沙希 「もう慣れたし平気だよ」

八幡 「そっか。...ん?これって」

沙希 「それ好物なんでしょ?小町ちゃんに教えてもらったんだ」

八幡 「だろうな。つーか小町と連絡取り合ってんのかよ」

沙希 「うん。色々教えてくれて助かってるよ」

八幡 「小町め」

沙希 「明日は何入れよっかな?」

八幡 「何入れる気だよ」

沙希 「なーいしょっ♪」ニコッ

八幡 (うっ///)

沙希 「?」



八幡 「ふぅ。ごちそうさん」

沙希 「おそまつさま。それじゃ私は戻るね」

八幡 「おう。俺はもうちょっとここに居るわ」

沙希 「そろそろ昼休み終わるから早く戻りなよ」

八幡 「おう」


―放課後―

沙希 「それじゃあね」

八幡 「おう」

トテトテ

戸塚 「最近、川崎さんと仲良いね」

八幡 「そうか?」

戸塚 「うん。川崎さんと話してるのよく見るし」

八幡 「川崎の妹がらみでちょっとな」

戸塚 「そうなんだ」

八幡 「なぁ戸塚」

戸塚 「ん?どうかした?」

八幡 「もし俺と二人っきりで出掛けたら戸塚は楽しめると思うか?」

戸塚 「いきなりどうしたの?でも八幡と一緒だったら楽しいと思うよ?」

八幡 「ちなみになんでそう思うんだ?」

戸塚 「うーん。ぼくの知らない事とかいっぱい知ってるし、そういうの話してる八幡見てるの楽しいから、かな。ごめんね?あんまりちゃんと答えられなくて」

八幡 「いや大丈夫だ」

戸塚 「でもそういうもんじゃないかな。言葉ではちゃんと表せないんだと思う」

八幡 「そういうもんか?」

戸塚 「うん。じゃあ八幡はぼくと一緒に居ても楽しくない?」

八幡 「いやそんな事ないぞ?」

戸塚 「じゃあなんでそう思うの?」

八幡 「それは...」

戸塚 「ね?そういう事だよ」

八幡 「難しいな」

戸塚 「ふふっ。でも僕を頼ってくれて嬉しかったよ」ニコッ

八幡 「天使か!!」

戸塚 「?...あっ、そろそろ部活に行かなきゃ!それじゃあね」

八幡 「おう。部活頑張れよ」

戸塚 「八幡もね!また悩みができたら僕を頼ってね」

八幡 (俺も部室行くか)

<はちま~ん!

八幡 (でけえ声で叫ぶなよ)

材木座 「八幡よ、我の小説は読んでくれたのであろう?」

八幡 「?...あっ」

材木座 「今あって言った?もしかして忘れてたん?」

八幡 「悪い。色々立て込んでてな」

材木座 「ほ、本当に忘れてたん!?」

八幡 (一応こいつにも聞いとくか)

八幡 「感想はまた言ってやる。それでちょっと聞きたいんだが、お前俺と一緒に居て楽しいか?」

材木座 「ふむぅ?ふっ、何をつまらん事を聞いてきおる」

八幡 「?」

材木座 「答えはイエスだ」

八幡 「ちなみに理由は?」

材木座 「理由なんて必要か?我とお主はすでに魂を共有している。それで良いのではない、か?」

八幡 「お前と魂を共有した事なんて一度もないけどな。しかも意味わからんし」

材木座 「ノンノン!理屈ではないのだよ、八幡君。いうなれば心で感じるのだ、心で!」キラッ

八幡 「うぜぇ...まぁ少しは参考になったよ」

材木座 「ふふん!当然であろう!なぜなら我とお主はメイトなのだから、だからダカラ...」

シーン

材木座 「あれ?八幡?はちまーん!」

今回はこれでおしまいです。

―奉仕部―

ガラガラ

八幡 「ういっす」

結衣 「やっと来た。どこ行ってたの?」

八幡 「どこも行ってねえよ。戸塚と少し話してただけだ」

結衣 「そっか」

八幡 「なんか依頼来たのか?」

雪乃 「いいえ。剣豪将軍からなら来てるけれど」

八幡 「あーそれ多分読んだ感想を促す内容だわ。さっき会った時言われた」

雪乃 「私は感想を送ったのだけれど、一向に返事が来てないから終わったものだと思ってたわ」

結衣 「あ、あーあれね。うん。やっぱ難しい漢字ばっかだったね」アハハ

八幡 「お前忘れてたろ。まぁ俺も忘れてたけど」

雪乃 「返事が来ない理由が分かったわ」ハァ

プルルルル


八幡 「電話出てもいいか?」

結衣 「あっ!もしかして沙希の妹から?」

八幡 「多分な」

雪乃 「それなら仕方ないわね」

八幡 「すまんな。ってテレビ電話かよ」

ピッ

八幡 「どした?」

京華 ≪あっ!ほんとにはーちゃんがみえる!おーい!≫

八幡 「おう。川s...さーちゃんはどこにいるんだ?」

京華 ≪さーちゃんいるよ?さーちゃん、はーちゃんが!≫

沙希 ≪どうかしたの?≫

八幡 「いや画面見ながら歩かせたら、けーちゃんが危ないだろ。どっかで止まらせてから電話させろよ」

沙希 ≪そ、そうだね。けーちゃん。あそこに座ってはーちゃんと話そっか≫

京華 ≪うん≫

結衣 「私も妹ちゃんと電話したーい」

八幡 「良いぞ。ほらっ」

結衣 「ありがと。ゆきのんもこっち来なよ!」

雪乃 「わ、私は遠慮しておくわ」

結衣 「ほらこっちこっち」グイッ

雪乃 「ちょ、ちょっと由比ヶ浜さん」

京華 ≪はーちゃん?≫

八幡 「おう悪い悪い」

結衣 「やっはろー」

雪乃 「こんにちは」

京華 ≪わっ。しらないひとだー≫

結衣 「えっと京華ちゃんだっけ?私は由比ヶ浜結衣だよ」

雪乃 「私は雪ノ下雪乃よ」

京華 ≪ゆい...ゆーちゃん!ゆきの...ゆきちゃん!≫

雪乃 「ゆきちゃん...」

結衣 「ふふっ。可愛い呼び名付けてくれてありがとうね。京華ちゃんのそのシュシュ可愛いね」

京華 ≪これはさーちゃんがつくってくれたやつなの!≫

結衣 「良いなぁ。ねぇ沙希?今度私にも作ってくれない?」

沙希 ≪別に構わないけど≫

結衣 「なら京華ちゃんと一緒のやつが良いな」

沙希 ≪分かった。出来たらまた持ってくね≫

結衣 「ありがとー。京華ちゃんとおそろいだね」

京華 ≪おそろい!ゆきちゃんはいらないの?≫

雪乃 「私は...」

京華 ≪ゆきちゃんもいっしょがいいなぁ≫

雪乃 「うっ...川崎さん、私のもお願いできるかしら」

八幡 「」チラッ

結衣 「」チラッ

八・結 『クスッ』

沙希 ≪分かったよ。出来たら一緒に奉仕部に持ってくね≫

沙希 ≪京華、そろそろバイバイして?≫

京華 ≪わかった!そろそろバイバイするね?≫

八幡 「おう。気をつけて帰れよ?」

結衣 「じゃあね、京華ちゃん!」

雪乃 「また」

京華 ≪けーかじゃなくてけーちゃんってよんで!≫

結衣 「じゃあね、けーちゃん」

雪乃 「・・・」

京華 ≪ゆきちゃんもいってー≫

結衣 「ゆきのん」

雪乃 「じゃ、じゃあね、け、けーちゃん///」

沙希 ≪長い事ごめんね?それじゃ≫

八幡 「おう。お前も気をつけてな」

沙希 ≪ありがと≫

ピッ

結衣 「けーちゃん可愛かったな~。ね、ゆきのん」

雪乃 「そうね。比企谷君の腐った目が薄まるのも分かる気がするわ」

八幡 「ほっとけ、ゆきちゃん」

雪乃 「次、その名で呼んだらどうなるか分かってるわよね?」ニコッ

八幡 「...ごめんなさい」

結衣 「そうだ、ゆきのん!この後さ、シュシュのお礼に沙希とけーちゃんへのプレゼント買いに行かない?」

雪乃 「そうね。こちらばかり貰っては悪いし...付き合いましょう」

結衣 「決まりだね!最近できたお店に可愛いのいっぱい置いてあるし、そこに行こう」

雪乃 「場所は任せるわ」

八幡 「んじゃ今日は終わりだな」

―水曜日・放課後―

沙希 「ねぇ?ちょっと頼みたいことがあるんだけど良い?」

八幡 「あ?なんだよ」

沙希 「実は今日、母親が京華を迎えに予定だったんだけど仕事が入ったみたいでさ。私が行ければ良いんだけど、病院に行かなきゃなんなくてさ。その、京華を迎えに行ってくれない?」

八幡 「別に構わないぞ」

沙希 「本当に?」

八幡 「ああ。ここ最近弁当作ってきてもらってるしな。そのくらい別に良いぞ」

沙希 「本当に助かるよ。ふふっ、なんか最近京華のお世話してもらってばっかりだね」

八幡 「たまたまだろ」

沙希 「それじゃあ頼むよ。保育園には連絡入れとくから。それじゃあお願いね」

八幡 「おう」

結衣 「ヒッキー!部室行こう」

八幡 「悪い。ちょっと用事あるから今日は行けないわ」

結衣 「もしかして沙希となんかあるの?」

八幡 「いや。川崎の妹を迎えに行くんだよ。川崎も両親も迎えに行けないらしいから、さっき俺に頼みに来たんだよ」

結衣 「そっか。それは仕方ないね。ゆきのんには伝えておくから早く行ってあげて」

八幡 「おう、頼むわ」

結衣 「けーちゃんによろしくね!」

―保育園―

八幡 「すいません。代理で川崎京華を迎えに来たんですけど」

保育士 「あっ!事情はうかがってます。今連れてきますんで待っててもらえますか」

八幡 「うす」

<ケイカチャン!オムカエキタワヨー!

トテトテ

京華 「あれー?はーちゃんだ!おかーさんはー?」

八幡 「お母さんはお仕事で来れないみたいだぞ。だから代わりに俺が来たってわけだ」

京華 「そうなんだ。じゃあかえろー」

八幡 「このまま帰っても大丈夫なんすか?」

保育士 「ええ。特に何もないので帰っていただいて結構ですよ」

京華 「せんせぇ、バイバーイ!」フリフリ

保育士 「はい。また明日ね」フリフリ

八幡 「」ペコッ

また書きます。
けーちゃんが動いただけで私は満足です。これ以上は望みません



京華 「ふんふふーん♪」ギュッ

八幡 「機嫌良いな」

京華 「うん!だってはーちゃんといっしょにかえれるんだもん!」エヘヘ

八幡 「そっか」

京華 「はーちゃんはけーかといっしょにかえれてうれしい?」

八幡 「嬉しいぞ」

京華 「あっ!きのうここででんわしてたんだよ!」

八幡 「あー確かに公園っぽい所だったな」

京華 「それでね。でんわおわったあとにねわんちゃんがきたの!おじいちゃんがさわっていいよっていってたからさわったの」

八幡 「どうだったんだ?可愛かったか?」

京華 「かわいかった!とーってもおっきかった」


八幡 「怖くないのか?俺がけーちゃんくらいの時は怖かったけどな」

京華 「こわくないよ?それでねけーかがなでたらわんちゃんがぺろぺろって」

八幡 「けーちゃんはすごいな」

京華 「あっ、でもさーちゃんはちょっとこわがってた」

八幡 (犬も苦手なんかあいつ)

八幡 「さ、さーちゃん達が心配するから帰ろ」

京華 「うん」

京華 「ねぇ」クイクイ

八幡 「ん?どうかしたか?」

京華 「て、にぎってくれないの?いっつもさーちゃんしてくれるの」

八幡 「おお、気づかなくてごめんな」スッ

京華 「えへへ」ギュッ

八幡 (大丈夫だよな。不審者扱いで捕まらんだろうな)

京華 「ふんふんふーん♪」ブンブン

八幡 (ま、けーちゃんもいるし。最悪川崎に連絡すれば大丈夫だろ)

京華 「どーしたの?」

八幡 「なんでもないよ」ニコッ

京華 「あー!はーちゃんのわらったかおはじめてみた!」

八幡 「え?今笑ってたか?」

京華 「うん!わらってたよ!」ニコニコ

八幡 「ならそれはけーちゃんのおかげかな」

京華 「けーかのおかげ?ふふん!」ドヤァ

八幡 「ははっ」(あぁ~癒されるわ~)

―川崎家―

ピンポーン

八幡 (鳴らしたは良いが誰かいるんか?)

ガチャ

大志 「わざわざありがとうございます、比企谷さん。姉ちゃんから事情は聞いてます」

八幡 「良かったわ。けーちゃん、着いたぞ」

京華 「んぅ..もうおうち?」ゴシゴシ

大志 「おんぶまでして貰ってすみません。ほら京華?ちゃんとお礼して」

京華 「は...ちゃ..ありが..と」ウトウト

八幡 「気にすんな。まだ眠そうだから早く寝かしてやってくれ」

大志 「はい。ベッドで寝ような。それじゃ失礼します」

八幡 「おう」

バタン

八幡 (よし、帰るか)

今回はこれでおしまいです。
2期は10巻までやるつもりなんですね。予想ではクリスマスイベントやって10.5巻で終わると思ってました

―木曜日―

沙希 「おはよ」

八幡 「おう、おはよ」

沙希 「昨日はありがとね」

八幡 「電話でも言ったろ、気にすんなって」

沙希 「そうだったね。はい、これ今日の分。一つだけ京華が作った俵むすびがあるから」

八幡 「いつも悪いな。まぁ、けーちゃんのは昼休みの楽しみにしとくわ」

沙希 「言っとくけど一生懸命作ってるんだから、ちゃんと食べてあげてね?」

八幡 「分かってるっての」

<ソレモソウダネ

結衣 (ああやって見てるとお似合いな二人かも...)ジ-

三浦 「って聞いてるの、結衣?」

結衣 「へ?ああ聞いてるよ?」

三浦 「嘘つけし!ヒキオん事見てたっしょ」

海老名 「最近、あの二人仲良いよね~」

三浦 「まぁ二人でいるのよく見るしね。でも結衣は良いの?」

結衣 「な、何が!?」アセアセ

三浦 「いやこのままだと川崎さんにヒキオ取られんじゃない?好きなんしょ、ヒキオん事」

結衣 「い、いやぁ...」

海老名 「結衣?私たちもう知ってるから」

結衣 「え、ええ!!」

三浦 「あんだけ見てたら普通気づくでしょ?んでどうすんの?じっとしてたら何もできないんじゃない?」

結衣 「そ、そうだけど」

海老名 「なら一緒にお昼食べに誘ってみたら?」

結衣 「でも沙希が誘うんじゃ...」

三浦 「川崎さんを蹴り落とすくらいの勢いじゃないと勝てないっての。それに加えて今日の放課後デート誘ってみ」

結衣 「ハードル高いよぉ」

海老名 「ヒキタニ君って意外と押しに弱そうじゃん?ほら!隼人君とかに押し倒されたら何も抵抗できなさそうじゃない?でね?ヒキタニ君は嫌だと思いつつもそれを受け入れて...」グフフ

三浦 「はぁ、また海老名のそれ始まっちゃったよ。頑張んないと駄目だかんね、結衣」

結衣 「そ、そうだね。うん、頑張って誘ってみる!」

三浦 「その意気だよ」フキフキ

海老名 「ぐへへ」ドバァ

<ギャーギャー

八幡 (相変わらず騒がしい奴らだな)

トテトテ

結衣 「ね、ねえヒッキー」

八幡 「なんか用か?」

結衣 「今日のお昼さ、一緒に食べない?」

八幡 「雪ノ下はどうしたよ」

結衣 「今日は一緒じゃないよ?」

八幡 「なら三浦たちはどうした?」

結衣 「い、良いじゃん!今日はヒッキーと一緒に食べたい気分なの!イエスかノーかで答えてよ!」

八幡 「まぁ別に良いけどよ。教室じゃ食わないからな」

結衣 「知ってるし。それじゃまた後でね」

八幡 「おう」

―昼休み―

結衣 「ヒッキー!お昼食べに行こう!」

八幡 「分かったからあんま大声で叫ぶな」

結衣 「ご、ごめん。それじゃ行こっか」

<ドコデクウヨ? エ?ヒッキーガイツモタベテルトコロデイインジャナイ?

沙希 「・・・」チラッ

海老名 「サキサキ~。お昼、一緒にどう?」

三浦 「たまには良いっしょ?」

沙希 「...いや遠慮しとくよ。一人で食べたいし」

三浦 「せっかく誘ってんだからさ?」

海老名 「どうかな?」

沙希 「はぁ、別にあいつらの邪魔なんかしないっての。本当に一人で食べたいだけだから。それじゃ」

三浦 「川崎さんには悪いけどあーしは結衣ん味方だから」

海老名 「ご、ごめんね?」

沙希 「別にそっちが誰の味方になろうが私には関係ないし。昼休みの時間なくなるからもう行くね」

バタン

三浦 「本当に邪魔しないと思う?」

海老名 「ま、まぁサキサキもそこまでしないと思うよ?」

三浦 「...そんなら良いけど」

―ベストプレイス―

結衣 「ここ久しぶり~」チョコン

八幡 「そういえばそうだな」パカッ

結衣 「今日も沙希の手作り?」

八幡 「あいつも律儀だよな、妹の世話したからって毎回作ってきてくれるなんてよ」

結衣 「そんだけじゃないと思うよ?」

八幡 (やっぱこんだけあからさまだと気づかれるよねー)

結衣 「ヒッキーも分かってるんでしょ?沙希がヒッキーの事好きだってさ」

八幡 「まぁな。それに直接言われたしな」

結衣 「え?...えぇえええええ!?」

八幡 「うぉっ!い、いきなり大声出すなっての」ビクッ

結衣 「ご、ごめん。じゃなくて沙希こ、告白したの!?」

八幡 「告白っちゅーか宣言みたいな?」

結衣 (そ、そんな所まで進んでたんだ)

結衣 「ていうかなんでヒッキーそんな平然としてられるの!?ヒッキーが告白なんかされたら常時挙動不審になりそうなのに!」

八幡 「おい、酷い事言ってるって自覚ある?...まぁなんか実感湧かないってか自分でもよく分からん」

結衣 「そ、そうなんだ」(うぅ、沙希が告白済みなんて予想外だよぉ)

八幡 「でもいつまでもこのままじゃ駄目だと思ってる。いつかは...」

結衣 (ヒッキー...)

結衣 「ねぇ」

八幡 「あ?」

結衣 「私がさ、ヒッキーの事好きだってもの知ってるの?」

八幡 「...まぁ」

結衣 「そっか。それに対する返事は今すぐに出来そう?」

八幡 「ああ、今すぐに出来る。俺は... 『待って!』

結衣 「返事聞く前にちゃんと告白させてよ。自分の気持ちちゃんと伝えられないままは嫌だから」

八幡 「...ああ、分かった」

結衣 「ヒッキーの事が好き。あの事故がきっかけで、同じクラスで、奉仕部でヒッキーと触れ合って。いっつも捻くれてて他人なんかどうでも良いとか言ってるけど、本当は誰よりも優しくて他の人なんかほっとけなくて、そんなあなたが私は好き。だから私と付き合ってください」

八幡 「由比ヶ浜....悪い、お前とは付き合えない」

結衣 「え、へへ..分かってたよ。付き合ったら奉仕部の関係が崩れるから?」ポロポロ

八幡 「それは違う。お前と雪ノ下はその、もっと別の...そんな関係じゃなくて。あー悪い、本当はもっと簡単なのかも知れないけど俺には上手く説明できない」

結衣 「そっか」ポロポロ

八幡 「俺とお前たちとの関係は...特別。そう、特別なんだよ。他の誰にも踏み入れることのできない関係。由比ヶ浜と雪ノ下は俺にとって特別な存在」

結衣 「特別な関係...か」ゴシゴシ

八幡 「俺にとって本当の意味で手に入れた本物の関係だから」ポリポリ

結衣 「...分かった。うん!」

八幡 「な、納得したのか?」

結衣 「うん。ヒッキーにとって私とゆきのんは特別な存在だって分かったし」

八幡 「うーん?」

結衣 「自分で言っといて納得してないの?」

八幡 「いやまぁ、こんなんでちゃんと分かったのかなと思って」

結衣 「大丈夫。ヒッキーが言いたかった事ちゃんと分かったから!」

八幡 「そ、そうか。なら良いけどよ」

結衣 (ちゃんとヒッキーに想いも伝えられたから、これで私の恋はおしまい。だからこれからは...)

結衣 「あっそうだ!この玉子焼きあげるね?」

八幡 「いや、いきなりすぎんだろ。それお前が焼いたの?」

結衣 「そうだけど?」キョトン

八幡 「なら拒否します。まだ死にたくないんで」

結衣 「ちゃんと味見したから!!」ズボッ

八幡 「むがっ...あれ美味しい」モグモグ

結衣 「ね、言ったでしょ?」ニコッ

(これからはこの関係を楽しめるようになろう)

今回はこれでおしまいです。

―奉仕部―

ガラガラ

八幡 「うっす」

雪乃 「こんにちは」ペラッ

八幡 「由比ヶ浜は?」ガタッ

雪乃 「由比ヶ浜さんなら三浦さんたちと出かけると連絡があったわ」

八幡 「そっか」

雪乃 「ええ」

八幡 (ま、俺も振ったその日に一緒はちょっと気まずかったし助かったわ)



八幡 「・・・」ペラッ

雪乃 「・・・」ペラッ

八幡 「・・・」ペラッ

雪乃 「一昨日から思ってたのだけれど、川崎さんの妹って本当に愛らしいわよね」

八幡 「いきなりどうした?」

雪乃 「そう思わない?」

八幡 「俺にも懐いてくれてるし、まぁ可愛いんじゃないか」

雪乃 「そうよね。・・・あ、あの、比企谷君」

八幡 「なんだよ」

雪乃 「その///」モジモジ

八幡 (本当になんだよ)

雪乃 「写真、持ってないかしら?」

八幡 「は?」

雪乃 「だ、だからけーちゃ...京華さんの写真を持ってないかと聞いてるの」

八幡 「そんなん聞いてどうすんだよ」

雪乃 「一昨日に川崎さん達へのプレゼント選びに行ったのだけれど、けーちゃ...京華さんの分が決まらなくて」

八幡 「そういやそんな事言ってたな。写真を見て、けーちゃんに合う物探そうって事か?残念だけど写真は持ってない」

雪乃 「そ、そう。彼女に懐かれているのだし、一緒に写真くらい撮ってると思ったのだけれど」

八幡 「いや持ってないから。まぁ川崎に頼めば一つくらい撮ってくれると思うが」

雪乃 「それは本当かしら!?な、なら両手を胸の前で組ませて、それから...」

八幡 (こいつ本当はプレゼント選びの為だけじゃないだろ。下心丸見えなんですけど、本当にスケスケ)

雪乃 「聞いてるのかしら?」

八幡 「あー聞いてる聞いてる」

雪乃 「なら良いわ。あと花も持って欲しいわね」ウフフ

八幡 (うわぁ、めっちゃ良い笑顔)

八幡 「まぁお前の要望にすべて応えられるか知んないけどな。一応連絡しとくわ」

雪乃 「頼んだわよ、比企谷君」ニコッ

八幡 「あんま期待すんなよ」

雪乃 「待ち受けにするにはどう設定したらいいのかしら」ブツブツ

八幡 (これ断った方が良くね?)

―八幡の部屋―

八幡 (偶にはこっちから電話してみるか)ポチポチ

プルルルル

沙希 ≪もしもし?あんたからかけてくるって珍しいね≫

八幡 「あ、いやちょっと頼み事があってな。雪ノ下がけーちゃんの写真を欲しがっててな。一枚だけ撮ってやってくんねえかな」

沙希 ≪え?意味わかんないだけど?なんで雪ノ下さんが京華の写真欲しがってんの?≫

八幡 「シュシュのお礼にプレゼントをあげたいらしいんだが、どうもけーちゃんに合った物が選べないみたいでな。んで写真があればそれと見合わせながら選べるんじゃないかって事らしい」

沙希 ≪そういう事。まぁそれくらいなら良いけど。でも私、雪ノ下さんのアドレス知らないんだけど?≫

八幡 「俺も知らねえわ。とりあえず俺に送ってくれるか?あとはこっちでなんとかするし」

沙希 ≪分かった。今京華お風呂に入ってるから、また後で連絡するよ≫

八幡 「悪いな。あとポーズの注文も受けてんだよ。胸の前で両手を組んで欲しいらしい」

沙希 ≪それ意味あるの?≫

八幡 「俺にも分からん。それでイメージが湧くんじゃね?」

沙希 ≪まぁ雪ノ下さんなら悪用はしないと思うけど≫

八幡 「ま、まぁな」

沙希 ≪それじゃまた後で≫

ピッ

八幡 (一応釘刺しとくか)

また書きます

―数時間後―

八幡 「・・・」ペラッ

プルルルル

八幡 「もしもし?」

沙希 ≪もしもし。写真撮れたけど≫

八幡 「おう、サンキューな。じゃあ後で送ってくれるか?」

沙希 ≪分かった。それからシュシュ出来たから明日奉仕部寄らせてもらうね≫

八幡 「ああ。なら一緒に行くか?」

沙希 ≪い、行く!≫

八幡 「お、おう。そんじゃHR終わったら待ってるわ」

沙希 ≪うん!≫

八幡 「そういやけーちゃんの作ったの美味かったぞ」

沙希 ≪そう?塩いっぱいかけてたけど?≫クスッ

八幡 「塩っ辛いのも好きだから大丈夫だ」

沙希 ≪ならそう伝えておくよ≫

八幡 「けーちゃんは寝たのか?」

沙希 ≪今日は外でかくれんぼとかやったから疲れてるみたい≫

八幡 「そっか。疲れてんのに写真撮らせて悪い事したな」

沙希 ≪それなら気にしなくて良いよ。はーちゃんがって言ったら喜んで撮ってたから≫

八幡 「そっか」

沙希 ≪もう遅いし、そろそろ切るね≫

八幡 「おう」

沙希 ≪それじゃ。おやすみ≫

八幡 「おやすみ」

ピッ

八幡 (写真は...ちゃんと送られてんな。あっ花持たせるの忘れた。まぁ良いか)

短いですが今回はこれでおしまいです。
<<227
すみません。次から気をつけます。

―金曜日・放課後―

<デハキョウハココマデ

沙希 「・・・」トコトコ

八幡 「よし。んじゃ行くか」

沙希 「うん」

結衣 「ヒッキー、部室行こう...ってあれ?もしかして沙希とどっか行くの?」

沙希 「この前言ってたシュシュが出来たから奉仕部に持ってこうと思ってたんだ」

八幡 「どうせだから一緒に行こうっていう話になってな」

結衣 「そっか。じゃあ皆で行こう」

八幡 「おう」

結衣 「どんなのか楽しみだな~」

沙希 「あんま期待しないでよ?」

―奉仕部―

ガラガラ

結衣 「ゆきのん、やっはろー」

八幡 「うっす」

沙希 「どうも」

雪乃 「こんにちは。もしかして依頼かしら?」

沙希 「いや違うよ。シュシュが出来たから持ってきただけ」

結衣 「これ本当に沙希が作ったの!?」

雪乃 「前も思ったけれど本当に良く出来てるわね」

沙希 「そ、そんなに難しいものでもないけど///」

八幡 「あっそうだ。けーちゃんの写真撮ってきてもらったぞ」

雪乃 「それは本当かしら!?なら今すぐ渡しなさい」

八幡 (怖い、怖いから)


沙希 「ていうか一緒に来るなら別にあんたに送らなくても良かったね」

八幡 「そういやそうだな。んじゃ川崎から受け取ってくれ」

雪乃 「か、川崎さん。写真頂いても良いかしら!!」

沙希 「ま、まぁ事情は聞いてるからね」

結衣 「事情ってなんなの?」

八幡 「けーちゃんへのプレゼントが決まらないんで写真からヒントを得ようって事らしい」

結衣 「そういえばゆきのん決められてなかったね」

沙希 「これで良い?」

雪乃 「ええ十分よ。それにしても本当に愛らしいわね、けーちゃ...京華さんは」

沙希 「動きの一つ一つが可愛いのは確かだね。この前なんか...」

<ソレハキョウミブカイワネ

結衣 「ゆ、ゆきのんってあんなだったっけ?この前はあんまけーちゃんは興味持ってなさそうだったけど」

八幡 「俺に聞かれても...まぁ意外と可愛いもの好きだろ、あいつ」

雪乃 「今日は色んな話が聞けて良かったわ」ホクホク

沙希 「悪いね。ずっとお邪魔してて」

八幡 「まぁ依頼人もそんな来ないし気にしなくて良いと思うぞ」

結衣 「プレゼント持って来てなくてごめんね?また来週に持ってくるから!」

雪乃 「この休日で必ず決めてみせるわ」

沙希 「あんまり気にしなくて良いから。そんな大したもの作ったわけでもないし」

結衣 「これは私たちの気持ちだから、受け取って欲しいな」ニコッ

八幡 「ま、こう言ってんだし。素直に貰っとけって」

沙希 「そ、そう?二人ともありがと」

結衣 「うん!楽しみに待っててね!」

雪乃 「気に入ってもらえるように気合い入れなくてはならないわね」

沙希 「それじゃそろそろ帰るよ」

雪乃 「私たちも帰りましょうか」

結衣 「そうだねってやばっ!もうバス来るじゃん!私もう行くね!それじゃまたね」ダダッ

バタン

八幡 「騒がしい奴だな」

雪乃 「私は鍵を返しに行くから...また月曜に」

八幡 「おう」

沙希 「じゃ」

八幡 「あいつら喜んでたな」

沙希 「まぁ喜んでくれてるなら良かったよ」

八幡 「雪ノ下と随分盛り上がってたみたいだな。結構話してたろ」

沙希 「ほとんど京華の話ばっかりだったけどね。それにしても雪ノ下ってあんなんだっけ?もっとおとなしかったような」

八幡 「あー多分、けーちゃんが可愛いから気に入ったんじゃね?あいつ意外と可愛いもん好きだし」

沙希 「それにしてもすごかったんだけど?京華の写メ見せたらめっちゃ食いついてたし」

八幡 (ちょっとは抑えろよ、あいつ)

沙希 「ちょっと次、会わせるの怖いな」

八幡 「さすがに怖がらせたりはしないだろ」

沙希 「まぁそれもそうだね。そういや京華がまたはーちゃんに何か作ってあげるって言ってたよ?」

八幡 「そうなのか?それは楽しみだな」

沙希 「でも京華が作れるものなんて限られてるけどね」

八幡 「怪我したら元も子もないしな。まぁ安全に作れるやつでお願いするわ」

沙希 「そうさせるよ」

沙希 「・・・由比ヶ浜とあんまギクシャクしてないんだね」

八幡 「...知ってたのかよ」

沙希 「聞くつもりはなかったんだけどね」

八幡 「まぁ、あいつが普通にしてるからな。こっちもそうせざるを得ないだろ」

沙希 「それもそうだね。でもあんたでもちゃんとした振れるんだね。もっとキョドりそうだと思ったんだけど」

八幡 「俺にとってあいつらは特別だからな。その...あいつにはちゃんと応えてやんなきゃって思ってたから」

沙希 「そうだね。あんだけ真剣に言われたのに適当にはできないよね。雪ノ下にも同じように答えるの?」

八幡 「雪ノ下は違うだろ」

沙希 (確かに。雪ノ下の比企谷に対する感情は...)

沙希 「あっそうそう。私も卵焼き、今度作ってくるから」

八幡 「は?」

沙希 「由比ヶ浜が作ったのすごく美味しそうに食べてたから。その私のとどっちが美味しいか知りたいし」

八幡 「そうですか。言っとくけどあれ奇跡の産物なだけだからな?由比ヶ浜の料理は壊滅的だし勝負になんねえぞ?」

沙希 「それでも!...他の子の料理で喜んでるの見ると悔しいし」

八幡 「うっ///」

沙希 「じゃ、じゃあ私、こっちだから」タッタッ

八幡 「お、おう。また明日な」

ピタッ

沙希 「...明日の集合時間なんだけど10時からでも良い?」

八幡 「まぁ別に構わないけど?」

沙希 「それじゃそれで。また明日」

八幡 「おう」

今回はこれでおしまいです

―土曜日・駅前―

トコトコ

沙希 「おはよ。もう来てたんだね。もしかして結構待った?」

八幡 「いや、そんなに待ってない。むしろ今さっき着いたばっかだ」

沙希 「それドラマとかの主人公なら気を遣って言ってるけど、あんたなら本当に言ってそうだね」

八幡 「本当に今来たばっかだからな。んでこれからどこ行くんだ?」

沙希 「映画観に行こうと思ってるんだけど良い?」

八幡 「別に良いぞ。じゃあ向かうか」

沙希 「うん。あ、あとさ他に言う事ない?」ヒラヒラ

八幡 「?」

沙希 「私なりに結構おしゃれしてきたつもりなんだけど///」

八幡 「あ、ああ..い、良いんじゃね?お前スタイル良いし、そういうピッタリした服似合ってると思う」

沙希 「はぁ...まぁあんただしね。それで許したあげる」

八幡 「どうも」(仕方ねえだろ、女子の服装とか褒めた事ねえんだからよ)


―映画館―

八幡 「さすがに休日となると人多いな」

沙希 「最近よくCMとかやってるやつが今日公開してるからじゃない?」

八幡 「あーあれか。それ観るのか?」

沙希 「ううん。私が観たいのはあっち。それはあんまり興味ないし。もしかして観たかったの?」

八幡 「いや全然興味ないわ。アニメ実写化ってだけでもうやばいだろ」

沙希 「?まぁよく分かんないけど。早くチケット買いに行こ」

八幡 「おう」

―館内―

ゾロゾロ

八幡 「こっちも結構いるな」

沙希 「前にドラマやってたからね。私の家族も観てたし」

八幡 「そういや小町も観てたっけな」

沙希 「結構視聴率も高くて人気あったんだけど知らないの?」

八幡 「全然って事はないけど、小町が観てるのを横でちらっと観てたとかそんなくらい」

ビービー

八幡 「始まるみたいだな」

<ジャアドウシテアノヒトガコノイエニイタノ!?
<ア、アレハ…

八幡 (え?こんなにドロドロしてたの?ならもっとちゃんと観とけばよかったな)

沙希 (あれ?こんなにドロドロしてたっけ?もっとラブロマンスな感じだったような...)

<アハハハハハ!コノヒトハワタシノモノヨ
<スマン、ミツコ。オレハモウコノヒトナシデハ

八幡 (ドラマだと分かってるけどこの女怖えな。まぁこういうやつは最後はどん底に落とされるって相場が決まってるからな)

<ゴ、ゴメンナサイ。ホントウハコンナコトスルツモリナカッタノ
<モウユルシテアゲルワ。コレカラモナカヨクシマショ

八幡 (うわぁ。あんだけひどい事されといてよくこれからもとか言ってられんな)チラッ

沙希 「うぅ..良かったね、ミツコ」ポロポロ

八幡 (まさかの号泣である)

沙希 「結構面白かったね」

八幡 「まぁな。人の醜い部分が良く描けてたな」

沙希 「あんた...でもあの場面があったからこそ最後のシーンが盛り上がったわけだけど」

八幡 「お前って意外と涙もろいのな」

沙希 「へ?み、見てたの!?」

八幡 「たまたま横見たら泣いてる所見ちまって」

沙希 「うぅ///」(見られてたなんて恥ずかしい///)

八幡 「は、早く別の所に行こうぜ。腹減ったし飯食いに行こうぜ、な?」

沙希 「う、うん」

―レストラン―

八幡 「何食うよ」

沙希 「わ、私は柚子パスタで。あんたはどうすんの?」

八幡 「俺はこのトマトドリアで良いわ。他は良いか?無いんなら注文するけど」

沙希 「それで良いよ」

店員 「お待たせしました。ごゆっくりどうぞ」

八幡 「ども」

沙希 「ありがとう」

八幡 「これからどうする?」モグモグ

沙希 「あんたはどっか行きたい所とかないの?」

八幡 「俺か?そうだな..書店?」

沙希 「なんで疑問形なの?なら次はそこね」

八幡 「良いけどお前は構わねえの?」

沙希 「私は別にあんたと一緒ならどこでも良いし」

八幡 「お、おま///」(こいつ泣き顔見られるのは恥ずかしいのにそういう事言うのは恥ずかしくないのかよ)

沙希 「どうかした?」

八幡 「いやなんでもない。じゃあ次はそこだな」

沙希 「うん。それとあんたのそれ美味しそうだね。一口くれない?」

八幡 「別に良いけど」

沙希 「ありがと」アーン

八幡 「お前何やってんの?」

沙希 「え?あっごめん。食べさせてくれるのかと思って」

八幡 「いや普通食べさせないだろ?」(何言ってんの川崎さん。しかもなんの恥ずかしげもなく)

沙希 「本当にごめん」

八幡 「いやそんなに謝らなくても良いから...ほら取り皿によそってやったから」

沙希 「ありがと」(ちょっとやり過ぎちゃったかな)

八幡 「///」

今回はこれでおしまいです

―書店―

八幡 (これ新刊出てたのか。買っとくか)

沙希 「へぇ。こんなん読んでんだね」

八幡 「読んでんのラノベだけに限ったわけじゃないけどな」

沙希 「ふーん。それって面白いの?」

八幡 「俺は面白いと思ってるけど...何?興味あんの?」

沙希 「ちょっと読んでみたいかも。それにあんたと話すネタにもなるしね」

八幡 「そうか」(もう慣れたぞ、慣れた)

沙希 「それに休み時間の暇つぶしにもなるし」

八幡 「お前うつ伏せで寝てるしかしてないもんな」

沙希 「それはあんたも同じでしょ?って事だからおススメの教えてよ」

八幡 「まぁ良いけど...これとかどうだ?短編物だしサクッと読めると思う」

沙希 「・・・これあんたも読んだ事あるの?」

八幡 「読んだことの無いもんを人に教えねえだろ、普通」

沙希 「それもそうだね。なら最初はこれにする。読んだら感想言うから付き合ってね」

八幡 「ほいほい。んじゃ行くか」

沙希 「あれ?もう良いの?」

八幡 「俺はもう買うもん決めたしな。まだなんかあんのか?」

沙希 「京華が料理に興味持ったみたいでさ。だから子供でも作れる料理本みたいなのがあればって思って」

八幡 「でもやっぱまだ早いんじゃねえの?」

沙希 「別に早くないよ?さすがに包丁は危ないから持たせてないけど、お米研いでもらったりキャベツ千切って盛り付けとかはさせてるね」

八幡 「そうなのか。家には小さい子が居ないからそういうの分からんな」

沙希 「前から調理以外の手伝いはよくしてくれてたんだけどね、この前あんたに褒められてからはずっと料理をしたいって言ってた」

八幡 「俺が原因かよ。そんじゃまぁそういうの探しますか」

八幡 「おいこんなんあったぞ。『4才から始める料理』ってやつ」

沙希 「ありがと...結構いろんな料理作れるんだね」ペラペラ

八幡 「どれどれ。へぇ意外と火使う料理載ってるのな」ズイッ

沙希 「包丁も使わせてるみたいだね。まぁゆっくり慎重に使わせれば大丈夫なんだろうけど」(顔近いけど気にしてないのかな?)

八幡 「今度試してみたらどうだ?」

沙希 「京華が包丁...駄目、やっぱ危ないから使わせられない」

八幡 「いやそんな事言ってたらいつまで経っても料理上手くなんねえだろ?」

沙希 「あんたは京華が大怪我しても良いっての?」

八幡 「そりゃ良くはないけど、ほら可愛い子には旅をさせよってあるじゃん」(って何で俺、人ん家の妹の事で熱くなってんだよ)

八幡 「まぁ出来るだけ触らせてやらないと由比ヶ浜みたいになんぞって話」

沙希 「そ、それは...うん。出来るだけやらせるよ」

八幡 「良い判断だな」

沙希 「とりあえずこれも買うよ。あとはもう良いかな」

八幡 「了解」

―アパレル・ショップ―

沙希 「これ可愛い...」

八幡 (い、居辛ぇー。ほとんど女性客ばっかじゃねえか)

沙希 「あんたはどう思う?これ私に似合うかな?」

八幡 「あんま俺の意見参考になんないと思うけど?」

沙希 「い、良いから答えて。どうなの?」

八幡 「...集合した時にも言ったけどお前はスタイルが良いからな、こういうもんの方が似合うんじゃね?」

沙希 「ワンピ?・・・あんたはこういう恰好がタイプなわけ?」

八幡 「タイプっつーかお前に似合うんじゃねえかなってそう思っただけだ」

沙希 「ふーん。それなら今日はあんたにコーディネイトしてもらおうかな?」

八幡 「はぁ?いや自分で選べよ。それ選ぶだけでもいっぱいいっぱいだったんですけど?これ以上はセンスの欠片もないよ?」

沙希 「別に良い。あんたが選んだものなら何でも嬉しいし...さ、選んで?」

八幡 「・・・後悔するぞ」

―コーディネイト中―

沙希 「・・・」ポカーン

八幡 「どうだ?後悔したろ。だから自分で選べって言ったんだよ」

沙希 「ううん、後悔なんてしてない。むしろ私の好みに合ってる」

八幡 「へ?」

沙希 「うん、やっぱり私とあんたの相性バッチリかも♪」

八幡 「そうでございますか」

沙希 「じゃあこれ買ってくるね」

八幡 「おう」チラッ



沙希 「けっこう遅い時間になっちゃったね。そろそろ帰ろっか」

八幡 「だな。んじゃ家まで送るわ」

沙希 「ありがと」

―帰り道―

沙希 「今日はあんたといっぱい喋った気がする」

八幡 「まぁ朝からずっと一緒だったしな」

沙希 「今日はあんたと色んな所行けて楽しかった。比企谷は?」

八幡 「...俺もまぁ、それなりに楽しかった」

沙希 「そう。それなら良かった」

八幡 「おう」

―川崎家・前―

沙希 「送ってくれてありがと。それじゃ」

八幡 「・・・川崎、これ」スッ

沙希 「え?何これ?....ヘアピン?」

八幡 「お前に似合いそうだったから、その、今日のお礼?というかなんというか」

沙希 「いつの間に...ありがとう、大事にするね」

八幡 「そ、それでだな。あの、お前の告白の返事をしようと思うんだが...」

沙希 「う、うん」

八幡 「・・・そのだな。返事なんだが...」

沙希 「う、うん」ドキドキ


八幡 「今日のデートで分かったんだがお前と居て楽しかったし、その、一緒に居て楽?っていうの、そんな感じ、多分」

沙希 「何その曖昧なの」ジトー

八幡 「さ、さっきのヘアピンと今の返事で大体分かるだろ?」

沙希 「ちゃんと言ってくんないと分かんないかな?」フフッ

八幡 「お前の事が....好き、かも」

沙希 「はぁ...知ってたけどあんたってヘタレだね」

八幡 「すまん」

沙希 「ま、今はそれで許したげるね。だからいつかはちゃんと言って欲しいな」ニコッ

八幡 「努力はする」

沙希 「それじゃ、おやすみ」

八幡 「おう、おやすみ」

バタン

八幡 (うわぁあ何だよ、あれ。なにがかもだよ、くそ、頭ん中ではちゃんと言えるシミュレーションしたのに!)

沙希 (比企谷から返事...しかもOKもらえた♪ふふっ)

八幡 (かっこわりぃな、俺)

沙希 (比企谷からのプレゼント、えへへ)

八幡 (はぁ)

沙希 (ふふっ♪)

今回はこれでおしまいです

―月曜日―

雪乃 「なるほど。川崎さんへの返事を中途半端にしてしまったチキン谷君は彼女にもう一度ちゃんとした返事をしたいとそういうわけね」

八幡 「うん...まぁその通りだけれども、もうちょっとオブラートに包んで言ってくんない?」

雪乃 「ごめんなさいね。えっと川崎さんはきっちり想いを伝えたけれど、自分はちゃんと伝えられてないのが納得いかないので雪ノ下様と由比ヶ浜様に協力を求めていると」

八幡 「もうそれで良いです」

結衣 「喜んで協力するよ!せっかくヒッキーが私たちを頼ってくれてるんだし」

雪乃 「そうね。でもこう言ってはなんだけれど比企谷君が素直に言えば済むことではないかしら?」

八幡 「そうだけど、それが出来てれば悩んだりして無いっての」

結衣 「ヒッキーと沙希はもう付き合ってるって事で良いのかな?」

八幡 「まぁ。あんなヘタレた返事でもちゃんと受け取ってくれたしな。俺の勘違いでなければ付き合ってるって事になる、勘違いじゃなければ」

結衣 「勘違いじゃないから安心して!話聞く限りだと返事した時のふいんきにのまれたんじゃないかな?」

八幡 「そうかもな。あんな雰囲気で緊張しないほうがおかしい。あとふいんきじゃなくて雰囲気だぞ?」

結衣 「い、今はそんなんどうでも良いじゃん!ヒッキーのバカ!」

雪乃 「そうなるとチキン谷君が過度に緊張せず且つ告白しやすい場所という事になるわね」

結衣 「うーん...あっ!デスティニーランドとかどう?そこなら告白するチャンスいっぱい作れそうじゃん?」

雪乃 「確かに告白のチャンスは一度きりではないのだし」

結衣 「アトラクション毎にチャンスがあるようなもんだからさ、いくらヒッキーがヘタレでもこれならいけるんじゃない?」

雪乃 「そうね。これで駄目ならもうどうしようもないくらいのチキン野郎にあるわね」

八幡 (本当の事だけあって何も言い返せないのが悔しい)

雪乃 「あとは比企谷君次第だけれど、どうするのかしら?」

八幡 「明日誘ってみるわ」

結衣 「上手く行くと良いね」

雪乃 「そうね。上手くいくことを願ってるわ」

八幡 「おう」

―火曜日・昼休み―

沙希 「はいこれ。今日は肉じゃがにしてみた」

八幡 「いつもありがと。それからよ...」(意識するな意識するな)

沙希 「どうかした?」

八幡 「こ、今度の休みひみゃか?」(意識しちゃって噛んじゃったじゃんかー)

沙希 「土曜日はバイトあるから日曜なら空いてるけど」

八幡 「そ、そんじゃあよ」(今度こそビシッと言ってやるぞ)

八幡 「一緒にディスティニーランド行かね?その、付き合ってから初デート的な。嫌なら良いけど」

沙希 「嫌なわけないでしょ?ふふっ、それにしてもやっとあんたからデートに誘ってくれたね」

八幡 「まぁ一応恋人同士だし、いつもお前からってわけにもいかねえだろ」

沙希 「でも初っ端噛んだらカッコつかないね」クスッ

八幡 「そこはスルーしとけよ。つーことで日曜はそのつもりで頼むわ」

沙希 「了解。あとあんたのエスコート楽しみにしてるから♪」

八幡 「あんま期待すんなよ?」

―奉仕部―

結衣 「ねぇねぇ!沙希をデートに誘えたの?」

八幡 「まぁ一応」

雪乃 「その言い方だとまた途中でヘタレたのではないのかしら」

八幡 「いやちゃんと誘いましたから。その...ありがとよ」

雪乃 「まだ依頼は完了してないのだし、お礼は不要よ」

結衣 「そうそう、あとはきちんと沙希に想いを伝えなきゃね」

八幡 「そうだな」

結衣 「デートプランとか考えてるの?」

八幡 「プランと言うプランは立ててないが、まぁこの前行った時みたいな感じで考えてる」

結衣 「じゃあさホーンテッド!キャンパスとか行ったら?吊り橋効果的な感じで良いんじゃない?」

八幡 「いやあいつそういう系の苦手だろ?京都の時もそうだったし」

結衣 「そ、そっか。苦手なら無理には連れてけないね」

雪乃 「そうね。でも彼女はあなたとならどこでも楽しいんじゃないかしら?」

八幡 「まぁ行く所はその時決めるわ」

結衣 「そうだね、私たちがあんまりとやかく言ってもしょーがないしね」

雪乃 「比企谷君が考えなければ意味が無いという事ね」

八幡 「お前らからは十分アドバイスを貰えたからな。あとは俺一人で頑張ってみるわ」

雪・結 『頑張って(ね!)』

―比企谷家―

プルルルル

ピッ

八幡 「どうした?なんか用か?」

京華 ≪はーちゃんこんばんわー≫

八幡 「けーちゃんか。こんばんは」

京華 ≪はーちゃんとおはなしするのひさしぶりだねー≫

八幡 「そうだな。でもこれからはいっぱいお話できるぞ」

京華 ≪ほんとー?はーちゃんといっぱいおはなししてもだいじょうぶなの?おはなしきんしにならない?≫

八幡 「ああ。本人が大丈夫って言ってるからな。まぁ電話に出れないとき以外なら大丈夫だぞ」

京華 ≪やった!ならいっぱいでんわする!≫

八幡 「おう。なんか用があって電話したんじゃないのか?」

京華 ≪きょうねーけーかがたまごやきつくったの!≫

八幡 (そういや一個だけ入ってたっけな)

京華 ≪おいしかったー?≫

八幡 「美味しかったぞ。それにしてもけーちゃん料理上手になったな」

京華 ≪あのねーさーちゃんがおしえてくれたの!だからさーちゃんもほめてあげてー≫

八幡 「おう。さーちゃんに代わってくれるか?」

京華 ≪さーちゃんいまおふろー≫

八幡 「ならもうちょっとお話してよっか」

京華 ≪うん!つぎはなにたべたい?≫

八幡 「そうだなー。けーちゃんが作ってくれたものならなんでも良いぞ」

京華 ≪じゃあないしょにするね!さーちゃんにきいてもだめだからね!≫

八幡 「分かった。楽しみにしてる」

<けーちゃん?

京華 ≪あっ!さーちゃんでてきたー≫

八幡 「んじゃさーちゃんに代わってくれるか?」

京華 ≪さーちゃん!はーちゃんがかわってってー≫

沙希 ≪もしもし?≫

八幡 「お昼ありがとうな。けーちゃんにお礼言ってくれって言われたから」

沙希 ≪そう。けーちゃんもありがとうね≫

京華 ≪どーいたしまして!≫

八幡 「それから日曜の事なんだがお前の家に迎えに行くつもりだからという事を言っておきたくて」

沙希 ≪あーうん、分かった。なら家で待ってるね≫

八幡 「おう。あとお前、苦手な乗り物とかってあるか?」

沙希 ≪え?あーお、お化け屋敷///≫

八幡 「それは知ってる。あとは?」

沙希 ≪な、なんで知ってんの!?≫

八幡 「いや修学旅行の時めっちゃ俺の袖掴んでただろ。それに事あるごとに叫んでたし」

沙希 ≪うぅ///≫

八幡 「あとはどうだ?」

沙希 ≪...ない≫

八幡 「分かった」

京華 ≪さーちゃんたちどこかいくのー?≫

沙希 ≪ちょっとね≫

京華 ≪どこどこー?けーかもいっしょにいきたーい!≫

沙希 ≪ご、ごめんね。これははーちゃんと私だけの≫

京華 ≪いきたいいきたい!はーちゃんにあいたーい!≫

沙希 ≪ちょっとごねないでよ≫

京華 ≪むぅー≫

沙希 ≪膨れても駄目≫

八幡 「なぁお前さえ良ければけーちゃんも一緒にどうだ?」

沙希 ≪え?でも...≫

八幡 「お前の言いたいことも分かる。確かに二人でってのも大切だけどよ。その...これからいつでも出来るんだし///」

沙希 ≪じゃ、じゃあ私の事名前で呼んでくれたらそれでも良い///≫

八幡 「え?」

京華 ≪なまえでよんだらいっていいの!さき!さきおねえちゃん!≫

沙希 ≪は、はーちゃんに呼んでもらいたいだけだから、けーちゃんは良いんだよ?≫

京華 ≪はーちゃん!おねがい!さーちゃんのことなまえでよんで!≫

八幡 「...沙希///これで良いか」

沙希 ≪うん、十分≫

八幡 「じゃあけーちゃんも一緒にだな」

沙希 ≪良かったね、けーちゃん。ほらお礼は?≫

京華 ≪ありがとー!はーちゃん、さーちゃん!≫

八幡 「どういたしまして。んじゃまた」

沙希 ≪じゃ。けーちゃん、バイバイして?≫

京華 ≪バイバーイ!≫

八幡 「バイバイ」

ピッ

八幡 (けーちゃんが居た方が緊張せずに伝えられそうだな)

今回はおしまいです

―日曜日―

小町 「良い?ちゃんと沙希さんをエスコートしなきゃ駄目だよ?沙希さん逃したらもう二度とお兄ちゃんにチャンスなんて来ないんだから」

八幡 「おい、酷いぞ。朝からテンション下がるような事言わんでくれ」

小町 「言っとかないとお兄ちゃん、またビビッちゃうでしょ?結衣さん達から聞いたよ?」

八幡 「小町にまで俺の醜態を...」

小町 「沙希さんなら大丈夫だと思うけど、一応ね。まず沙希さんの家に着いたら服を褒めて、それから...」ガミガミ

八幡 「わ、分かったから!もう時間だし行くわ。んじゃあな」

小町 「沙希さんとけーちゃんによろしくね!」

八幡 「うい」

―川崎家―

ピンポーン

<今行くからちょっと待ってて

八幡 「おう」

八幡 (まず服を褒めるんだったな。あと言えたらちゃんとした返事を...)

ガチャ

沙希 「お待たせ」

京華 「おまたせー」

八幡 「お、おう」

沙希 「じゃあ行こっか」

京華 「しゅっぱつしんこー!」

八幡 「きょ、今日の服、この前俺が選んだの着てんだな」

沙希 「うん。せっかくだったし...どう、かな?」モジモジ

八幡 「あ、あん時もそう思ったけどよ...その、似合ってる」

沙希 「!!...ふふっ、ありがとう」ニコッ

京華 「さーちゃんずーっとかがみのまえにいたんだよー!」

沙希 「そ、それは言わなくて良かったかなー///」

八幡 「はは」

京華 「はーちゃんはーちゃん!て、てーつなごー」スッ

八幡 「おう、また迷子になったら困るからな」ギュッ

京華 「さーちゃんも!」スッ

沙希 「はいはい」ギュッ

京華 「えへへ」ギュッ

沙希 「京華も一緒に連れてってくれてありがとね」

八幡 「いや俺は別に良かったんだけど、こっちこそ悪かったな」

沙希 「ううん。確かにあの時はちょっと残念だったけど、あんt...八幡がこれからはいつでも二人で行けるって言ってくれたから」

八幡 「また今度二人で、な?」

沙希 「うん」

京華 「~♪」

―デスティニー・ランド―

京華 「うわぁ!はーちゃん、さーちゃん!みてみてー!あそこにパンさんがいるー!」

八幡 「けーちゃん、パンさん好きなのか?」

京華 「すきー!あのおめめかわいいもん!」

八幡 「そっか。んじゃ一緒に写真撮ってもらうか」(雪ノ下に話したら大喜びしそうだな)

京華 「とる!!パンさんといっしょー!」ダダッ

八幡 「あっ!おい」

沙希 「そんなに急いだらこけちゃうよー?」

八幡 「けーちゃんってパンさん好きだったんだな。あんなにはしゃいで」

沙希 「まぁね。あとここに来るのが初めてだってのもあるんだと思う」

京華 「はやくはやくー!」

八幡 「行くか」

沙希 「うん」



京華 「~♪」

八幡 「パンさんと一緒に撮れて良かったな」

京華 「うん!いっしょーだいじにする!」ギュッ

沙希 「じゃあ最初はどこ行こうか」

京華 「けーかあれのりたい!」ビッ

八幡 「ジャングルクルーズか...沙希はこれで良いか?」(あっ自然に名前で呼んじまった)

沙希 「うん!これで良いよ」(名前で呼んでくれた///)

八幡 (付き合ってんだし、だ、大丈夫だよね?ていうか名前で呼んでって言われたしね、うん)

―ジャングルクルーズ―

京華 「うわぁ!どうぶつがいっぱい!あっ!ぞうさん!」キャッキャ

八幡 「へぇ意外と凝ってんだな」

沙希 「本物みたいだね。あれとか今にも動き出しそう」

京華 「すごーい」キラキラ

八幡 「けーちゃんも楽しそうでなによりだ」

<センナイスコシユレマスノデゴチュウイクダサイ

ガタッ

沙希 「きゃっ」ヨロッ

ポスッ

八幡 「大丈夫か?」ギュッ

沙希 「あ、ありがと///」

<マモナクヨルノジャングルエリアデス

京華 「まっくらになったー。なんかひかってる!」

沙希 「綺麗...」

八幡 「おお、本当にすげーな」



八幡 「楽しかったか?」

京華 「どうぶついっぱいいてたのしかったー!ねー?」

沙希 「そうだね。象さんもキリンさんも居たねー」

八幡 「次はあれに乗るか」

―スプライトマウンテン―

京華 「♪」ワクワク

八幡 「けーちゃん乗れてよかったな」

沙希 「結構制限ギリギリだったけどね」

八幡 「けーちゃんは待ってて疲れてないか?」

京華 「つかれてないよ!はやくしゅっぱつしないかなー」

八幡 (結構待ち時間長かったと思うんだが、疲れより楽しさの方が上回ってんのか。)

<ソレデハシュッパツシマス。イッテラッシャイ

ガタッ

ヒュー

京華 「きゃー♪」

沙希 「きゃあああ!!」ギュウ

八幡 「ぐぅ」(痛い痛い。そこ皮だから)

ザバァーン

京華 「わっ♪」

沙希 「はぁ...はぁ」

八幡 (や、やっと離してくれたな)

京華 「みずがばーんってけーかのかおにねー!」キャッキャ

沙希 「ほらこっちおいで?拭いてあげるから」フキフキ

京華 「すごくたのしかったー」

八幡 「お前苦手なら最初かに言えっての」

沙希 「いや大丈夫だと思ってたんだよ。でも意外と速くて...」

八幡 「まぁ次からはこういう系は避けるぞ」

沙希 「うん、そうさせてもらうよ」ゲンナリ

八幡 「ちょっと休んでからにすr グゥ~

京華 「あっ///」バッ

八幡 「なんか食いに行くか」

沙希 「それなんだけどお弁当作ってきたから、確か園外にそういうエリアあったと思うんだけど」

八幡 「ピクニックエリアって所だな。んじゃそこまで行くか」

沙希 「もうちょっとでお昼食べれるからね。我慢できる?」

京華 「がまんする」グゥー

また書きます

―ピクニックエリア―

八幡 「あんま人居ないんだな」キョロキョロ

沙希 「まぁ園内で済ませた方が早いしね」

京華 「おなかすいた...」

沙希 「ああ、ごめんね。今用意するからね」

八幡 「ここら辺で良いだろ」

沙希 「そうだね」



京華 「おいしー」モグモグ

八幡 「うん、美味いな」モグモグ

沙希 「そっか。けーちゃんが作ったのはどれか当てられるかな?」

京華 「あっそうだ!はーちゃんにクイズです!けーかもつくったのはどれでしょーか」

八幡 「んーどれだろうな?」(まぁたぶんこのハンバーグなんだろうな。ちょっと形崩れてるし)チラッ

京華 「ふんふんふーん♪どれかなどれかなー♪」ワクワク

八幡 「この春巻きかな?」スッ

京華 「あっ」シュン

八幡 「このハンバーグかな?」

京華 「あっ!それけーかがつくったやつだよー」パァ

八幡 「自分から答え言っちゃクイズにならないだろ」ナデナデ

京華 「あっ!そうだった。じゃあはーちゃんせいかいしたからごほうびね!」

八幡 「ご褒美?」

京華 「あーん!」スッ

八幡 「え?いや...」

京華 「嫌、なの?」ウルウル

八幡 「あ、あーん」

パクッ

京華 「どう?おいしー?」

八幡 「美味しいよ。上手に作れたな」モグモグ

京華 「ほんと!?やったぁ!さーちゃん!はーちゃんおいしいって!」

沙希 「良かったわね。けーちゃん一生懸命作ってたもんね」

京華 「うん!」

沙希 「わ、私も...あーんしてあげるね///」スッ

八幡 「い、いやさすがに恥ずかしいから///」

沙希 「嫌、なの?」ウルウル

八幡 (こんな所で姉妹感出すなよ)

八幡 「分かったよ。あ、あーん///」

沙希 「はい、どうぞ♪」

八幡 「ど、どうも///」

沙希 「その、私にもして欲しいなー」

八幡 「い、いや...分かったからその顔やめてくれ」

沙希 「ありがと♪」

八幡 「ほら」スッ

パクッ

沙希 「うん、おいしい♪」

京華 「あっ!さーちゃんずるーい。けーかにもしてよー!」

八幡 「はいはい」スッ



八幡 「ごちそうさん」

京華 「ふぅ。くったくったー」ポンポン

沙希 「こらっ。はしたないでしょ?もう」

京華 「ごめんなさーい」

八幡 「次行きたい所あるか?」

京華 「つぎはパンさんのところいきたい!」

八幡 「んじゃ行くか」

沙希 「そうだね」

京華 「しゅっぱーつ!」

今回はこれでおしまいです

―パンさんのバンブーファイト―

八幡 「意外とすんなり入れたな」

京華 「たのしみたのしみ~♪」

沙希 「けーちゃんは危ないから真ん中に座って」

京華 「はーい!」ポスッ

沙希 「八幡も早く」

八幡 「おう」



八幡 「おぉ...やっぱすげえな」

沙希 「おぉ...」

京華 「はーちゃんしずかに」ジー

八幡 (え?何?バンブーファイトは私語厳禁が当たり前なの?)

沙希 「意外としっかり作ってあるんだね」

京華 「さーちゃんもしずかに」

沙希 「はい」

沙希 (けーちゃんに怒られた)シュン

八幡 (分かるぞ、その気持ち。俺も小町に怒られたら落ち込んじゃうもん)

京華 「・・・」ジー

京華 「すごかったねー!またいきたいなぁ」

八幡 (ほんとけーちゃんがあんな真剣になるとは思わなかったな)

沙希 「また今度来た時に行こうね」

京華 「パンさん...」ジッ

八幡 「パンさんショップ行くか?」

京華 「いきたい!」

―パンさんショップ―

京華 「みてみてー!パンさんいっぱい」

八幡 「そうだな。なんか欲しいもんあったら買ってやるぞ」

京華 「ほんと!?じゃあみてくる!」タタッ

沙希 「い、良いの?」

八幡 「ま、こういうのも織り込み済みだ。お前も欲しいもんあったら言えよ?」

沙希 「私は別に良いよ。あんたと一緒に居るだけで十分」

八幡 「お前さ、結構恥ずかしい事さらっと言うよな」

沙希 「?」

八幡 (え?天然だったのかよ)

沙希 「京華ほったらかしたらヤバいから探しに行くよ?」

八幡 「お、おう」

京華 「これかわいいー。あっこれも」

八幡 「買うもん決まったか」

沙希 「けーちゃん、あんまり遠くに行っちゃ駄目だよ?」

京華 「はーい。けーかこれがいい!」

八幡 (小さめのぬいぐるみか)

八幡 「よしそれじゃ買ってくるから待ってろ。沙希は本当に良かったのか?」

沙希 「うん、本当に大丈夫だから」

八幡 「そっか。んじゃ行って来るから外で待っててくれ」

沙・京 『分かった(はーい)』

八幡 「買ってきたぞ~」

沙希 「けーちゃん?」

京華 「はーちゃんありがとー」

八幡 「どういたしまして。これ家まで俺が持ってるな」

京華 「えー」

沙希 「けーちゃんが持ってたら重くなって途中で疲れてきちゃうでしょ?家に帰るまでの我慢だよ」

京華 「わかったぁ。がまんする」

八幡 「えらいえらい」ナデナデ

京華 「えへへ」

―レフトイヤーのコズミックブラスター―

京華 「えい!えい!」バンバン

八幡 (こんなんもあったんだな。前はあんまり周れなかったからな)

沙希 「けーちゃん頑張って!」

八幡 (結構当てんの難しいな)バンバン

京華 「あっ!なんかいっぱいたおれたよ!」

八幡 「上手じゃないか」(本当に俺より上手いんだけど)

沙希 「私たちじゃ勝てないね」

京華 「やったぁ!たおしたー」


<コレデウチュウノヘイワハマモラレタ!サラバダ、ショクン

八幡 「けーちゃんすごかったなー。あんなに上手だとは思わなかったよ」

京華 「ばんばんってやったらね!なんかたおれた」

沙希 「本当に上手だったよ?」ニコッ

京華 「そんなにほめられたらうれしくなっちゃうよ~」ニヤニヤ

八・沙 『はは(ふふっ)』

<ハヤクイカナイトマエノホウデミレナイジャン
<チョットハカルムダウンシテオチツキタマエヨ

沙希 「なんか騒がしいね」

八幡 「あーそろそろパレードが始まるっぽいな」

京華 「けーかパレードみたい!」

八幡 「せっかくだしな、行くか」

沙希 「そうだね。人いっぱいになるかも知れないから手つなごうね?」スッ

京華 「はーい!はーちゃんも!」ギュッ

八幡 「おう」ギュ


京華 「わぁ!すごーい!ピカピカってひかってるー!きれー、あっ!パンさん」

沙希 「ごめんね、京華おんぶしてもらって」

八幡 「気にすんな。こうでもしないとけーちゃん見えないだろ?」

沙希 「・・・ありがと」

八幡 「おぉ、すげえな」

京華 「すごい!すごーい!」キラキラ

沙希 「あんたと来れて良かったよ」ボソッ



八幡 「すごいもんなんだな、パレードって」

沙希 「そりゃ皆が一番見たいやつだろうし、力も入れるでしょ」

京華 「zzz」スースー

沙希 「京華、疲れて寝ちゃったね」

八幡 「まぁ朝からあんだけはしゃいでたらな。パレードまで持ったのがすごいくらいだろ」

沙希 「京華もこんなだし、そろそろ帰ろっか」

八幡 「おう....な、なぁ」

沙希 「ん?」

八幡 「また来ような...今度は二人っきりで」

沙希 「!!」パァ

沙希 「うん!」ニコッ

八幡 「それと...ちょっと耳貸せ」

沙希 「?」スッ

チュッ

沙希 「へ///」

八幡 「その、今まで中途半端にしか返事出来てなかったから...そのお詫びというか...ともかく、俺はお前の事が好きだから。ちゃんと伝えないとなって」

沙希 「やっと言ってくれたね」ポロポロ

八幡 「ちょっ、泣くのは勘弁してくれ」アセアセ

沙希 「大丈夫。嬉し涙だから」ゴシゴシ

八幡 「その、待たせて悪かったな」

沙希 「本当にね」

八幡 「今日も楽しかったし」

沙希 「それは京華が一緒だったからじゃないの?」クスッ

八幡 「いやけーちゃんと居ても楽しかったけど、その、沙希と一緒に居れたから///」

沙希 「ふふっ、あんたも結構恥ずかしい事さらっと言ってるね」

八幡 「い、言うな///」

沙希 「私もあんたの事がすきだよ」

八幡 「これで本当に恋人同士って事で良いよな?」

沙希 「そうだよ?これからもよろしくね、八幡」

八幡 「こちらこそよろしく頼むな、沙希」

京華 「さーちゃ...はーちゃ..むにゃむにゃ」

―10年後―

沙希 「ねぇ、いい加減起きてよ」ユサユサ

八幡 「良いじゃねえかよ。今日はお前も休みなんだし」

沙希 「今日、京華が来るんだから家綺麗にしとかないと恥ずかしいでしょ?そんなんじゃ京華に嫌われちゃうよ?」

八幡 「分かった。起きる」ガバッ

沙希 「ほんと単純なんだから」ジトー

八幡 「けーちゃんに嫌われたくないからな」

沙希 「・・・とにかく掃除始めるよ」

~掃除中~

沙希 「よし!こんなもんでしょ」

八幡 「夕飯どうするよ」

沙希 「待って。今、京華に連絡するから」

八幡 「そういやちょうど昼休みの時間だな」

沙希 「だからすぐ返信してくると思うけど」

八幡 「しかし、けーちゃんが総武に入学するとはな」

沙希 「そうだね。でも京華が決めた事だし良いと思う」

八幡 「まぁけーちゃんならどこでもやってけるだろ」


―総武校・教室―

女子A 「今日も自分で作ってきたの?」

京華 「そうだよ?」

女子B 「京華が作る卵焼きおいし~」

女子A 「あっ!また勝手に食べて。京華の分が無くなるでしょ?」

京華 「あはは。全然気にしないよ?こんなので良ければどうぞ」ニコッ

女子A・B 《天使かな?》

ブルブル

京華 (ん?さーちゃんから?夕ご飯に食べたいもの?)

女子A 「誰かから連絡?はっ!もしかして、か、彼氏から!?」

女子B 「い、いつの間に!!許しませんよ、私は!」

京華 「ち、違うから!彼氏なんて居ないし」

(((川崎さん今彼氏居ないのか!!これはチャンスだな!)))

京華 「もう、お姉ちゃんから夕ご飯何食べたいって連絡きただけだよ」

女子A 「あー京華がくっつけたっていう二人か」

京華 「そんなつもり無かったと思うんだけどね。小さかったからよく覚えてないけど、多分二人に遊んでもらいたかっただけだったと思う」

女子B 「小さい頃の京華かぁ。今もだけど可愛かったんだろうなぁ」

京華 「どうだろ?写真なら家にあると思うけど」

女子B 「見てみたいから持って来て~」

京華 「あんまり期待しないでね?」

女子B 「やったぁ!」

京華 (えっと)ポチポチ

Subject:Re:無題
本文:夕ご飯は二人にお任せするね。あと私も手伝うから調理し始めるのは待ってほしいかな?
今日は部活もないからすぐに行けると思うから!楽しみにしてるね

京華 (送信っと♪)

女子A 「しかし仲良いね~。ウチの姉なんてさ超うざいんだよねー」

女子B 「しかも旦那さんとも仲良いよね~。なんかそういうの羨ましいなぁ」

京華 「うん!二人とも私の大好きな人だからね」エヘヘ

女子A・B ((か、可愛い))ズキューン

―沙希・八幡サイド―

沙希 「京華から連絡きたけど、私たちに任せるだってさ。あと自分も手伝いたいから料理作るのは待ってほしいってさ」

八幡 「うい。んじゃカレーで良いだろ、楽だし」

沙希 「分かった。せっかくだし一緒に買い物行こうよ」

八幡 「おう。ちょっくら準備してくるわ」

沙希 「私も用意しなきゃ」



八幡 「よし、材料は買ったし、あとはけーちゃんが来るのを待つだけだな」

沙希 「そうだね。迷ってないと良いけど」

八幡 「さすがに大丈夫だろ」

沙希 「そういえばあんたと本当に仲良くなったのは京華の迷子がきっかけだったよね」

八幡 「そういやそうだな。その後もけーちゃんが何かとアシストしてたよな、無意識だったろうけど」

沙希 「そうだね。あれから随分と経ったね」コテン

八幡 「だな。けーちゃんのおかげでこうやって沙希と一緒に居れるんだしな」ナデナデ

沙希 「本当に京華には頭があがらないね」

八幡 「なら今日はけーちゃんをいっぱいもてなさないとな」ギュッ

沙希 「そうだね」ギュッ

ピンポーン

八幡 「おっ、どうやら着いたみたいだな」

沙希 「そうみたいだね」

八幡 「一緒に出迎えるか」

沙希 「うん」

ガチャ

八・沙 「いらっしゃい、けーちゃん」ニコッ

京華 「さーちゃん、はーちゃん!今日はよろしくね!」ニコッ


―おしまい―

以上で全て終了になります。
お付き合いありがとうございました!

このSSまとめへのコメント

1 :  SS好きの774さん   2015年05月31日 (日) 09:25:53   ID: qLTPb9Pv

やっぱり川越さんかわいいわ

2 :  SS好きの774さん   2015年06月03日 (水) 06:42:06   ID: MqcIwABF

いい雰囲気♪

3 :  SS好きの774さん   2015年06月16日 (火) 22:06:13   ID: GBiGeXiM

けーちゃんいい仕事してますな

4 :  SS好きの774さん   2015年06月22日 (月) 19:05:01   ID: V9OE-6fw

良い作品だった

5 :  SS好きの774さん   2015年06月28日 (日) 05:58:08   ID: XoI6WnQi

まさに俺のためのSSだった!乙!!

6 :  SS好きの774さん   2015年07月21日 (火) 03:36:02   ID: eLLDggVa

上に同じく

7 :  SS好きの774さん   2015年07月25日 (土) 23:17:29   ID: Dn8REXcQ

良い終わり方

8 :  SS好きの774さん   2016年04月17日 (日) 12:27:55   ID: nEwfeaA8

今、めっちゃいい気分!!

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