八幡「白い雪もいつかとけて明日を描く」(34)

俺ガイル比企谷八幡のssです。
短いのを2~3時間で書きます。
自慰になりますが読んで頂けたら幸いです。

12月23日祝日
終業式を前日に終え、ぼっちライフを送っている全国の高校生にとって、2週間誰とも関わらなくていいというまあ小休止のような期間が始まった。今年はそれが満喫出来ないんだけど。

八幡「昨日部活さぼってれば、あんなことになんなかったのに‥」ハァー
八幡は昨日の二学期最後の奉仕部の活動に出たことを、とても後悔していた。

そもそもクリスマスとはキリスト教の信者達がキリストの生誕を祝うものであって、無宗教だけど一応仏教徒だったりする奴が大多数を占めてる日本で、少数派のキリスト教の祭りをマスコミやら街並みやら使って盛大にやるのは間違っている。
キリスト教徒のステマか。


まあ百歩譲って、リア充共がそれに乗じて、馬鹿騒ぎしたり性なる夜を過ごすのは奴らの勝手だ。
だがリア充でもない俺が、なぜわざわざリア充どものような振る舞いをしなければならないのが、考えただけで虫唾が走る。

戸塚と性なる夜を過ごせるなら本望だか、そういう訳でもない。


八幡「由比ヶ浜の奴、三浦たちのパーティーに行けばいいものの‥」


参加したことを凄く後悔した奉仕部二学期最後の活動の出来事である


由比ヶ浜「やっはろー、ゆきのんヒッキー、明後日奉仕部でクリスマスパーティーやらない?」


雪ノ下「ごめんなさい由比ヶ浜さん、パーティーには行けないわ、明日から一週間はイギリスで過ごすの、母が急に行きたくなったみたいで大晦日までにはこっちに帰ってくるのだけど」


由比ヶ浜「そうなんだ‥初詣は一緒に行こうね!」


雪ノ下「ええ、いつも行く神社が本千葉にあるから、そこでいいかしら?父の代わりに新年の挨拶もしなければならないし」


由比ヶ浜「オッケーだよ!メールするね。ヒッキーは?明後日パーティー出来ないかな?」

パーティー?
もう奉仕部俺と由比ヶ浜しかいないじゃん、平塚先生でも呼ぶのか?
なんか先生の傷を抉る会になりそうだな。
やめたげて、誰がもらったげて


八幡「パーティーって、他に誰がくるのか?」


由比ヶ浜「あーうん、優美子たちの断っちゃったから、多分二人だけになっちゃうと思う。彩ちゃんもサキサキも、何故か中2も優美子たちのパーティーに行くみたいだし」


やっぱりか、戸塚は三浦や葉山たちとパーティーか。
小町も友達と出かけるって言ってたし、ホントに平塚先生でも呼んで、傷えぐっちゃうのか

八幡「先生でも呼ぶのか?ほら、大人だし飯くらい奢ってもらえるかもしれないぞ」


由比ヶ浜「私とふたりじゃ、嫌かな?」


雪ノ下「や、やめときなさい由比ヶ浜さん。この男と二人っきりだなんて、何をされるか分からないわ。ましてやクリスマスの雰囲気にのせられて、あなたも浮かれてしまうだろうし。
それに‥」


八幡「いつもならがら酷い言われようだな。安心しろ、24日は俺は小町と二人っきりで過ごす予定だ。」


千葉の兄妹の水入らずを邪魔出来るほど由比ヶ浜も悪魔じゃないだろ。


由比ヶ浜「小町ちゃんにきいてみよっと」



八幡「ごめんなさい嘘です」

雪ノ下「はぁ、比企谷君、もし由比ヶ浜さんに何かあったら、法的に貴方を抹殺するわ。
由比ヶ浜さんにはいい弁護士をしょうかいするわ。
比企谷君には片足を棺桶に入れているような妙齢の国選弁護人しかつけられないよう、弁護士会に圧力をかけておくわ。
それじゃあ私はそろそろ失礼するわ。
由比ヶ浜さんよいお年を」

由比ヶ浜「ゆきのん、メールするから!よいお年を!」


雪ノ下の奴め、どれだけ人を苔にすれば。
千葉の国選弁護人は、優秀なお爺さん先生が多いんだぞ。
千葉は裁判員裁判の件数が常にトップ3だし、成田経由で密輸された覚せい剤も沢山出回ってるし、千葉は犯罪発生率が異常に高い。


閑話休題


嘘もバレたし、ここらで折れるか。
八幡「あー、なんだ、飯でも食い行くか?普段世話になってるし、おごるぞ」

由比ヶ浜「パーティーとは呼べないけど楽しみにしてるね。明日メールするから!私も今日は帰るね、バイバイヒッキー」


全く、嵐のような奴だ。


こうして、俺はクリスマスを由比ヶ浜と二人で過ごすことになった。

pc調子悪すぎ。

そんなこんなで、俺は明日についての由比ヶ浜からのメールを待ちながら、みつどもえのDVDを涙を流しながら鑑賞していた。


小町「お兄ちゃん!クリスマスは誰と過ごすの?まさか平塚先生とかいわないでよね」


小町よ、兄の担任教師の傷を抉るのはやめたげて。兄として責任とらなきゃいけなくなっちゃう。


八幡「由比ヶ浜と飯に行くことになった」


小町「お兄ちゃんは結衣さんを選んだんだ。へー、そうかあ。」

八幡「いや俺が選んだとかじゃなくて、由比ヶ浜が奉仕部でパーティーやりたいっていったんだか雪ノ下が旅行に行くらしく、流れで由比ヶ浜と俺の二人で飯に行くことになった」


小町「デートじゃん!おにいちゃん、小町は応援するよ。明日の服は小町がおにいちゃんが持ってる中で一番マシなの選んであげるから、がんばって!で、どこに行くの?」


八幡「俺としては、本千葉の末広街道沿いの洋食屋にしようと思ってる。あそこら辺は小洒落た店が数件あるしな、知ってる人に会わなくて済む。一応、何だ、その、蘇我アリオのイルミネーションも近いし‥」


戸塚と過ごすクリスマスを想定して練りに練ったプランが一応無駄にはならなかった。ああ戸塚よ、来年こそは。

小町「お兄ちゃんそこまでちゃんと考えてたんだ、小町は見直したよ!明日デート終わったらいっぱい話聞かせてね!小町は部屋にもどるけど、アニメ見ながら独り言とか言わないでね、気持ち悪いから!」


何だ、小町のテンションが少しおかしい。大好きなお兄ちゃんをビッチにとられて悲しいのかな、ひとはちゃんマジ天使


小町部屋にて


小町「早速結衣さんにメールしなきゃ」

結衣さんやっはろー、お兄ちゃんから聞きましたよ!明日デートらしいじゃないですか!
一応兄に結衣さんとのデートプランがあるみたいなんで、参考までに伝えときます。
頑張って下さい!!


はぁ、お兄ちゃんもあとは萌えアニメ卒業してくれれば、小町も安心して結衣さんのところに送り出してあげられるのに。

由比ヶ浜邸

由比ヶ浜「ヒッキーにメールしなきゃだけど、何て送れば‥失敗出来ないし‥」

携帯「ピロリン*」


由比ヶ浜「あっ、小町ちゃんからだ」

由比ヶ浜「ヒッキー明日のプランたててくれてたんだ。あのヒッキーがリードしてくれるんだ。」


由比ヶ浜「小町ちゃんにお礼言わないと」

小町ちゃんやっはろー。
教えてくれてありがとー!
せっかくだからヒッキーにリードしてもらうよ!
私頑張るね」


小町携帯「♪(´ε` )」


小町「結衣さんからだ、おー小町の計画通り」

八幡「ふたばたんぺろぺろ」

携帯「ブゥー、ブゥー」

八幡「由比ヶ浜か」

やっはろー、明日なんだけどクリスマスだしヒッキーにリードしてもらいたいなぁーって思ったんだけど、ダメかな?

おはよう、分かった任せろ
15時に海浜幕張駅に来てくれ。迎えに行く。

結衣携帯「ピロリン*」


由比ヶ浜「ヒッキーからだ、15時に海浜幕張か。ってことは幕張なのかな?アウトレットにイルミあるし。楽しみだな~」

楽しみにしてるね*


八幡携帯「ぷるぷる」


八幡「由比ヶ浜もテンションが変だ」

絵文字うまく反映されてないけど、由比ヶ浜のメールは
楽しみにしてるねハート
です。

そんなこんなで当日

小町「お兄ちゃん頑張ってね、小町は応援してるよ、お父さんとお母さんも温泉デートで帰ってこないし、連絡くれれば小町も友達の家に泊まるから!がんばって」


八幡「心配しなくても9時には帰る予定だ。小町も遅くなるなよ」


小町「へーい。話いっぱい聞かせてね、いってらっしゃーい」


14時30分海浜幕張駅


バスで海浜幕張まで来たら、由比ヶ浜は既に待っていた。まだ30分前なのに。

八幡「よう」


由比ヶ浜「あっ、ヒッキーやっはろー!今ついたとこだよ」

嘘つけ、凄え寒そうにふるえてるじゃねぇか、いつからまってたんだよ。


八幡「冷えるし、コーヒーでも飲んでくか」


由比ヶ浜「うん」

由比ヶ浜「あったまる~」


このまま風邪ひかせるわけにもいかないし、30分早くついた分あったまろう。
んっ、あれは‥


由比ヶ浜「ヒッキー!あれ平塚先生じゃない!?」


あれは‥平塚先生だ。
カップルを凄い形相で睨んでるよ。
何やってんだか。

八幡「見なかったことにしよう」


由比ヶ浜「そだね、何か可哀想‥」


平塚先生は増田家が入ってるビルの方へ消えて行った。
ラーメン食べて温まって下さい。

15時

八幡「そろそろ行くか」


由比ヶ浜「幕張で遊ぶ?」


八幡「いや、電車で本千葉まで行こうと思う」


由比ヶ浜「ヒッキー今日のためにかんがえてくれたの?」ニヤニヤ


八幡「一応な」


そして、海浜幕張から京葉線で蘇我まで行き、外房線(内房線)に乗り換え、本千葉駅まできた。

まだ夕飯まで時間あるな、亥鼻城でも行くか。
もうひと組の千葉の兄妹の父親が働く職場を通り過ぎ、冬の千葉城こと亥鼻城へとやってきた。


由比ヶ浜「遠くからみたことあったけど、来たのははじめてだよ」


八幡「中は博物館になってて、千葉の歴史が展示してある。最上階は一応城周辺が見渡せるんだ」


茶屋で暖かいお茶を買い、庭園で城を眺めながら話す。


八幡「中入るか?」


由比ヶ浜「せっかくだし入ろ」


そして俺たちは各階の展示を見ながら上へ進み、展望フロアからの景色のショボさに苦笑いしつつ(もう暗かったし)、城の見学を終え、夕食を摂りに向かった。

由比ヶ浜「ヒッキーこんなオシャレな店しってたんだ!」


八幡「ちょっとネットで見つけてな」


店員「お嬢ちゃん嬉しいこと言ってくれるじゃねぇか。クリスマス限定カップルサービスだ!ケーキはタダにするから二人とも好きなの食べてくれ!」


店は小洒落た感じだか、お世辞にも広いとは言えない。
殆どカウンター席で、テーブル席は俺たちが座っている席を含めて二つしかない。
客との触れ合いを大事にする店の方針なのか、地価が高くてスペースが確保出来ないのか分からないが、ガヤガヤ騒がしいよりよっぽどありがたい。

由比ヶ浜「えへへへ‥」

せっかくの店主の好意だ、否定しても気を悪くさせてしまうだろう。
それにケーキサービスだし。

八幡「ありがとうございます」

ヒッキー否定してない、もしかして今日この後ヒッキーから重要なお知らせが!?

由比ヶ浜の奴顔真っ赤にして、そんなに真っ赤になるほど俺とカップルに間違えられたことに怒り心頭なのか。マツコにたたかれちゃうー。

八幡・由比ヶ浜「ご馳走様でした!」

店員「また来てくれよ!結婚したら言ってくれればサービスするからさ!」

八幡「じゃあ失礼します、ありがとうございました」

慌ただしく店を出た二人、由比ヶ浜はすこしもじもじしながら、八幡も少し照れながら、イルミネーションがある蘇我のハーバーシティまでを歩き出した。

由比ヶ浜「カップルに間違われちゃったね、ゴメンね、私が今日誘ったばっかりに」

八幡「ケーキタダで食えたし、それに、お前みたいな美少女とカップルに間違われても、その、なんだ、悪い気はしない」

二人の会話が途切れた時、空から雪が降り出した。

由比ヶ浜「ねぇ、雪が落ちて来たよ」


八幡「そうだな‥‥‥もうすぐつくぞ」


由比ヶ浜「うん」


ハーバーシティ着

ハーバーシティゲーセンにて

由比ヶ浜「プリクラとろうよ、プリクラ!」


八幡「ちょっ、待て、由比ヶ浜、何か安くなるみたいだぞ」

クリスマス限定カップルサービス!
カップルでご来店のお客様は、プリクラ撮影一回無料サービス!!
お近くのスタッフまで声を掛けて下さい!


由比ヶ浜「‥‥」ぽーっ

八幡「せっかくだしな、すみませーん」


こうして二人はカップル限定のプリクラを撮影した。

八幡「じゃ、イルミネーションみるか、裏側のデッキのところで見れるらしい」

デッキにでると、煌びやかなイルミネーションと、肩を寄せ合う恋人たち、サンタが降らせたのか白い雪に、海に映るイルミネーションの光で、まるでFFでティーダとユウナが逢引でもしたら、それは絵になりそうな風景だった。

由比ヶ浜「綺麗だね」

八幡「そうだな」

由比ヶ浜「今日はありがとね、私のわがままに付き合ってもらって」

八幡「いや、いつも世話になってるしな。それに、俺も楽しかったよ」


由比ヶ浜「うん。あのね、ヒッキー、」

八幡「由比ヶ浜俺はお前が好きだ、それと同じように雪ノ下も好きだ。それは恋とかっていうよりは、何とも言えないけど、お前らが奉仕部の仲間でホントによかったと思ってる。
これからも仲間としてよろしくな!」

由比ヶ浜「うん‥‥これからもよろしくね、好きっていってくれてありがとう」

これでいい、これでいいんだ。
由比ヶ浜は俺の思い込みかもしれないが、今俺に告白しようとしていた。だか、俺は由比ヶ浜の気持ちに応えることは出来ない。俺と由比ヶ浜、俺と雪ノ下、由比ヶ浜と雪ノ下、この三人の関係を作ってくれた奉仕部を、この関係を壊したくない。
最初は脅されて入部したけど、今ではホントに奉仕部も由比ヶ浜も雪ノ下も失いたくない。一応平塚先生も。
だから、俺は由比ヶ浜も雪ノ下も選べない、

八幡「そろそろ行くか」

由比ヶ浜「うん、そうだね」

帰りは、ハーバーシティから無料バスで蘇我まで行き、京葉線で帰る。

電車に乗り、千葉みなと駅を経由して、八幡の自宅の最寄り駅である稲毛海岸駅にもうすぐつくというアナウンスが流れた。

由比ヶ浜「今日はありがとね、ヒッキー。初詣ゆきのんと三人で行くから絶対予定あけといてね!」

稲毛海岸~稲毛海岸~

稲毛海岸駅に着いた。
ぼっちだから予定は入らないが、Amazonで買ったみつどもえ増量中のDVDが早く届かないと、忙しくなっちゃう。

八幡「あー、空けとくよ。もっとも予定なんて入らないだろうけどさ。あと、遅くまでつきあわせちまったし、近くまで送るよ、海浜幕張まで切符買ったし」

由比ヶ浜「ありがとう‥」

ホントは寒いし申し訳ないけど、ヒッキーと少しでも一緒にいたいし、告白出来なかったけど、仲間としてだけど好きって言ってもらえたし。

今日は送ってもらおう。

海浜幕張着

八幡「!」

由比ヶ浜「平塚先生、まだいたんだ‥」

先生ェ、誰か拾ったげて!!!

八幡「俺が帰る時まだいたら一声かけるよ。こんな寒い中徘徊してたら、風邪引いて冬休み無駄にして、新学期風当たり強くなっても困るし」

由比ヶ浜「うん‥お願いします‥」

由比ヶ浜邸前

由比ヶ浜「今日はありがと、何か飲んでく?ママもヒッキーに会いたがってたし」

八幡「いや、小町ももう家で待ってるだろうし、平塚先生も心配だからもう行くよ。こっちこそありがとな、じゃあまた」

由比ヶ浜「じゃあねー、メールするから!絶対返してね!」

八幡「おう、じゃあな」

由比ヶ浜は、八幡の背中が見えなくなるまで八幡の後ろ姿を見送った。

八幡由比ヶ浜邸から海浜幕張への道中

この雪が溶けたら、二度と結晶に戻せないように、俺たちも一度高校を卒業すれば、二度と同じことを繰り返すことは出来ない。だから、今を大事にしたい、将来悔やむことのないように。

あれ、なんか悪寒がする、冷えたか?


平塚「おや、比企谷じゃないか、どうだこれからラーメンでも、クリスマスだしな、男女で食事するのも悪くないだろう」

あちゃー、由比ヶ浜には心配させないため声かけるっていったけど、スルーするつもりだったのにみつかった。
まあ、今を大事にするか。

八幡「先生こんばんは、丁度腹減ってたんで、お願いします」

平塚「よし、いくぞ!」

この雪も、いつか溶けて、明日に変わるだろう。

END

このSSまとめへのコメント

1 :  SS好きの774さん   2013年12月30日 (月) 01:39:56   ID: SGMiaGpY

はじめの方に雪乃が母が行きたくなったイギリス旅行行くってある時点で読む気失せた

2 :  SS好きの774さん   2014年09月16日 (火) 18:37:15   ID: 8Koh_D1k

※1
お前が失せろよ

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