パパ谷「どうもどうも、夜分遅くに申し訳ありません。比企谷家の父、略してパパ谷です。今回はうちのクソ息子の残念な学園生活に少しでも興味を持ってこのスレを開いていただき、本当にありがとうございます。」
パパ谷「え? 息子さんに厳しいんじゃないかって? とんでもない、うちの息子はただでさえ私から愛しい愛しい小町を奪おうとしているとんでもない悪漢なんですよ?まだ足りない位です。それに近頃では兄が本気で妹に恋をする千葉を舞台とした小説まであるそうではないですか!! なんてことでしょうか!? そんなのよりも私は『私の娘がこんなに愛おしいわけがない』などといった趣向の物の方がうけると思うのですが、どうでしょう?」
小町「お父さーん、晩御飯できたよー」
パパ谷「こ、小町! い、今行くよっ!」
パパ谷「そろそろ時間もなくなってきたので>>1からの伝言を読み上げましょう。『三話ほど書き上げたら投稿すると言ってましたが、すみませんまだ一話しかできてません。受験勉強なめてました!! 校内推薦の発表が近づいて来てプレッシャーで死にそうなのでもう知らん! 一話上げます! なお、今回は一話ごとの始めと終わりにパパさん達が出ます。暖かい目で見守ってて下さい。それともう一つ、本編では今回カッコの前に人名はつけないのでご了承を。以上>>1でした。』……とのことです。」
パパ谷「それではタイトルコールと行きましょう。『意外にも由比ヶ浜結衣は感づいている』」
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パパ谷「あ、一つ言い忘れてました。時系列は6巻終了直後とのことです。」
「ああ、じゃあな」
そう言ってヒッキーは帰って行ったんだ。
いつもにも増して目は淀んでて、「もう疲れたから今日は話しかけんな、てかいつも話しかけんなボッチなめんな」って背中で語ってて…。
けどよかったなぁ。ゆきのんと仲直り(?)したみたいだし。
でも……、でもね。だからこそってゆうのかなぁ。あたし頭そんなによくないから分かんないけど、こうゆうの副詞っていうんだよね!
……と、とにかく! あたしはゆきのんに聞かなきゃいけない。
「ゆきのん。ちょっと、いい? 一つ聞きたいことがあるんだけど」
「いいけど、この後後夜祭に行くんでしょう。早く済むの?」
「え~と…、ゴメンね。実はね、後夜祭はその……、行くつもりなんだよ! ゆきのんと一緒に行って楽しみたいんだけどね、 でもね…、ちょっとこのための口実だったりしちゃうんだよね、ニャハハ・・・」
そう言うとゆきのんは額に手を当てて…
「由比ヶ浜さん、少しは考えて行動するようになったのね」
「褒めてくれてるけど目が残念な人を見る目だ!? ゆきのんひどい!」
「ご、ごめんなさい。でもそれならなんでもっと早く聞かなかったの?」
「そ、それは……」
やっぱり、口には出しにくいなぁ。でも、きかなきゃ!
「ゆきのん、なんで……」
「なんでヒッキーはさがみんにあんなことを言ったの?」
ゆきのんはとっても驚いた顔をして、あたしを見つめた。
そりゃそうだよね、あたしがこんなことを聞くのは意外だよね。
けどね、ゆきのん。質問はこれで終わりじゃないんだよ。
「それに、なんで文実のみんなまでヒッキーを除け者みたいに扱ってたの? ヒッキーあんなに頑張ってたじゃん! ……なんで?」
そう、文化祭は私の目からしたらある一部分をのぞいて、大成功だった。
当たり前だよね。
ゆきのんが、生徒会のみんなが、文実のみんなが、クラスのみんなが、
そして……、ヒッキーがあんなに頑張ってたんだからね、成功しないわけないじゃん!!
なのに、ヒッキーはいつものボッチ扱いじゃなくて、"悪者"になっちゃってた。
クラスで、は分かるよ? さがみんにヒッキーが言ったことは、もうクラス中の噂になってるから。
でも、ヒッキーがあんなに頑張ってた文実(まあどうせ仕事は押し付けられたんだろうけど)のみんなも文化祭最終日には、みんなヒッキーをその……、"敵"のように見てた。
たぶん、たぶんなんだけど、みんながヒッキーを敵視してるんじゃなくて、ヒッキーがワザとそうさせてる。
そんなの、やだよ。
「……由比ヶ浜さんなら分かってるんじゃない? あの男がとった行動の意味ぐらい」
「……なんとなく、でも具体的にはなんにも知らない。だから知りたいの」
「それにね、あたし今とっても悔しいんだ。ヒッキーが自分を傷つけるのを止められないことが」
ヒッキーはズルい。
あたしやゆきのんが出来ないことをまるで魔法の様にあっという間に片付けちゃう。……代わりに自分を傷つけて。
それを見て、あたしやゆきのんがなんにも思わないなんてあるわけないのに。ヒッキーだって分かってるはずなのに。
「だから……、お願いゆきのん。知ってることを教えて」
「……はぁ。仕方ないわね、本当なら教えないのが普通なんだろうけど」
「私も、あの男にばかり格好付けられるのは耐えられないから」
「ゆ、ゆきのんっ」パアァ
<10分後>
「……という訳なんだけど」
「…………」プシュ--
「この程度の説明で理解出来ないとなるともう……、打つ手がないのだけれど。」
「ご、ごめんね! もうちょっと簡単にお願い!」
はあぁ~、ゆきのんの言ってること難し過ぎて頭がパンクしそうだよ…。頭良さそうな単語がいっぱいで。
「そうね……。もっと簡単に、それも由比ヶ浜さんの頭のレベルに合わせるとなると小学校中学年といったところかしら」ブツブツ
……ゆ、ゆきのんごく普通に酷いよ。
それに最近ヒッキーもゆきのんもあたしのことを馬鹿扱いし過ぎ! あたしだってちゃんとここの高校に一般入試で入ったのに。
ゆきのんは『貴方だけ内申点のみの採点だったんじゃないかしら?』って言うし、ヒッキーに至っては『パパヶ浜さんはいったいこの学校にどれくらい寄付したんだ? 7K? いや、まさか8Kか?』って……。そういえば7Kとか8Kってなんだろう? 美味しい?のかなぁ。
そんなことを考えてたら、またゆきのんが残念な人を見る目であたしを見てた。
またそんな目であたしを見て……、あたしだって怒る時は怒るんだからね!
「ゆきのんやめて! そんな目で見ていい人はヒッキーだけだからね!!」
「あなたさりげなく酷いわね。彼が聞いたら血涙物よ?」
由比ヶ浜「も、もう! いいから早く!」
雪乃「そうね、簡単に言うなら……」
雪乃「相模さんの身勝手な行動を、さも自分は不満に思ってますよと言いたげな言動で、周りの人たちを比企谷君への"敵意"でまとめ上げた……。そんな救いようのない話よ。」
…………想像はついてたけど、やっぱりかぁ。
「あたし思ったんだけど、ヒッキーって……そーとーなカッコつけたがりだよね。」
「……そうね、あの男はいつもそう。はたから見ればどうしようもないクズだけど。
でも、一番人のことを分かってる。」
そうだね。でも、あたしはこうも思うんだ、ゆきのん。
ヒッキー自身のことを分かってあげてるのは、ゆきのんなんだって。
……それだけじゃイヤ。あたしもヒッキーのこと一番よく分かってる。
ちょっと……、ううん。だいぶ捻くれてて目が腐ってて、重度のシスコンで千葉に変な誇りを持ってて、とっても残念な男の子。
でも、それ以上に……誰よりも優しくて、とってもカッコいい人。
そんな人が、誰にも助けて貰えずに一人燻ってるのなんて…、そんなのヤダよ。
「いこう、ゆきのん!!」
「……へっ?」パシッ
「ちょっ、由比ヶ浜さん!? 引っ張らないで!」
「取り敢えず後夜祭! まずはそこから始めるよゆきのん!!」
「全然話の流れが掴めない……。取り敢えず話を聞きなさい!」
待っててねヒッキー。あたしとゆきのんは、どんなことがあってもヒッキーの側からいなくならないから!!
パパ谷「以上で第一話は終わりらしいです。……あのクソ息子め、あんなに可愛いJKに好かれているだと!? 小町だけでは足りんというのか!! まあ、あいつも私の血を引いてるだけあって顔はいいからなぁ……」
八幡「……なにブツブツ言ってんの?」
パパ谷「どひゃあ!? は、八幡!?」
八幡「いつの時代の驚き方だよ……。親父、小町から伝言。」
パパ谷「なに!? 小町から!? なんだなんだって!?」
八幡「食い付き方が尋常じゃねえなおい。えっと……『お父さんブツブツうるさい、キモいから黙ってってお兄ちゃん言って来て!』って。そーゆうことだから、俺もう寝るわ。お休み。」バタン
パパ谷「……………………」
パパ谷「嘘だぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁあぁぁぁぁぃぁぁぁぁぁぁあぃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」
その夜、とある中年男性の咆哮が、千葉全土に響き渡ったらしい……。
一応次回のタイトル発表しときます。
『葉山隼人はこう見えても悩みの多い人生を送って来た。』
まあ、別のss進めてからになるんで次回はだいぶおそくなりますがご了承を。
このSSまとめへのコメント
自己満か?うぜぇよ八幡父。もう二度と書くな
始まり方が痛すぎてそこにどうしても着目してしまう
放任主義の糞だからね、ちかたないね。