【艦これ】元提督「戦後の艦娘に会いに行こう」【安価】 (184)

電車内 ガタタンゴトトン


元提督(戦争は終わった)

元提督(人類が完全な制海権を取り戻して、早五年)

元提督(艦娘は、時折単艦で現れる深海棲艦の残党対策に最低限は残されているが)

元提督(大半は艤装を解体され、人間として社会に溶け込んでいる)



元提督(私も退役した、いい加減頭と体にガタが来ているためだ)

元提督(叶うなら生涯現役としたかったところだが……)

元提督(棺桶に片足を突っ込むような年だしな、致し方なし)



元提督(とまぁ、そんなこんなで暇を持て余して腑抜けていたら)

元提督(娘にケツを蹴られて家を追い出されてしまった)

元提督(いわく「そんなに提督時代が恋しいなら元艦娘の顔でも見て来い」だそうだ)

元提督(幸い時間と金に欠く事は無いし、元々気になっていた事でもある)

元提督(自分で追い出した癖に心配そうにしていた娘に甘えて、久しぶりに彼女たちを訪ねる事にしたわけだ)


「次はー、○○町ー、○○町ー」


元提督(さて、目的地についたな)

元提督(ここには、確か……)



>>2 誰が暮らしている?
>>3 その職業は?


SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1432408526

加賀さん

飛鷹

石鹸屋かな?(無知)

※元提督に元をつけるのが面倒なので以降「提督」と表記されます


提督(確か、加賀が暮らしていたな)

提督(今はソープ嬢をしているのだったか)

提督(……ソープ嬢、か)



提督(かつてあったソープランドを初めとする、いわゆる風俗業は今はもう存在しない)

提督(半世紀以上前、突如全世界で流行した奇病により男の大半が命を落とし)

提督(更に男児の出生率が激減したためだ)

提督(今では男が町を歩いているだけで、珍しさから振り向かれるほど……ちょうど今の私のように)


女学生A「あっ、男の人じゃない、あれ」

女学生B「は? 男なんてそんな……嘘、ほんとだぁ」


提督(ソープ嬢、と聞いて風俗を連想する者はもう殆ど居ない)

提督(精々が私のような老人か、過去の文化を良く調べている者くらいだろう)

※私のスタンスとして「書きたい」ではなく「遊びたい」なので非安価にはしません
※ご了承下さい



提督(深海棲艦との戦争中、物資はことごとくが不足していた)

提督(空路と海路のほぼ全てが封鎖されていたのだから当然の事だ)

提督(特に石油の不足は酷く、洗剤類は激しい制限を受けていた)

提督(そのためか、海路の解放後は反動のように爆発的に種類を増やす事となった)

提督(様々な広告媒体に連日のように新作洗剤、新作石鹸が登場し、その性能や香りの良さをアピールしている)

提督(復興の象徴として、それに関わる女性が持ち上げられたのは自然な流れだったのだろう)

提督(ソープ嬢あるいはソープレディとは、今や少女達の小さな憧れである)

提督(……)

提督(それでも老人としては、その呼ばれ方に思う所が無いではないが……)

落ち着くまで少し寝かせときます

お前ら(一名)

作者 「書いてる」
読者 「読んでる」
読者様「読んでやってる」

多分、こんな感じの認識の齟齬があると思うww

作者様「書いてやってる」

>>97
入れ食いじゃねえか(困惑)

明確なエロSS以外で取られたエロ安価はスルーして良い、という不文律があると誤解していました
申し訳ありません
反省して謝罪すると共に、ここで明文化しておきます



ルール1つ目
エログロで安価が取られた場合、再安価か内容を曲げるかします
どちらにするかは私が都度決定します

ルール2つ目
展開やスレの空気がどうなろうとも非安価にはなりません
読者側にも参加の余地を用意し、一緒に遊びたいためです



以上です
では続けていきます

客の少ない喫茶店


加賀「顔を見るのは五年ぶりかしら……お久しぶりね、提督」

提督「あぁ、久しぶり」

提督「すまないな、わざわざ時間を割いて貰って」

加賀「別に、構わないわ」

提督「……ふむ」

加賀「……どうかして?」

提督「いやなに、懐かしんでいたのさ」

提督「あの頃はその冷静さに随分と助けられたものだ」

提督「クールビューティー加賀が今も健在だったと嬉しくなってな」

加賀「……そんな大層な扱いをされても困るのだけど」

加賀「単に愛想が無いだけです」

提督「そりゃまた面白い冗談だ」

加賀「……何を」

提督「電車から降りてすぐに見えたぞ、あのシャンプーの看板」

提督「愛想が無いなどとんでもない……良い笑顔をするようになったじゃないか」

加賀「……」

加賀「…………撮影用の作り笑顔です、心からの物ではないわ」

提督「おや、照れると一層無口になる所は変わっていないんだな」

加賀「…………私をからかうのが用件なら、今すぐ帰っても良いかしら」

提督「ははは、いやいや許してくれ」

提督「人をからかいたくなるのは老人の悪い癖だな、反省しよう、うん」

加賀「……」

提督「あぁ、それで今日の用件なんだが……実は、これといって特に無いんだ」

加賀「……でしょうね、そんな気はしていたわ」

提督「なんだ、気付かれていたのか」

加賀「えぇ、大方家から追い出されてきたのでしょう?」

加賀「取り立ててやるべき事も思いつかず、昔の知り合いを訪ねて回っている……違うかしら?」

提督「お見事、正解だよ……娘に蹴り出されてしまってなぁ」

提督「年頃の娘というのは難しい、あの頃も痛感していたが、今はより強く感じるよ」

加賀「……」

加賀「それは、きっと…………いえ、なんでもないわ」

提督「む? 気になるじゃないか」

加賀「言っても詮無い事よ」

提督「……そうかね、加賀がそう言うなら仕方ないか」

提督(さて、折角こうして会ったんだ)

提督(色々聞いてみたい話もあるな……何を聞こうか)



① なんで今の仕事に?

② あの頃の仲間とはどうしている?

③ 最近困っているような事はないか?

④ その他 自由安価



>> 直下

提督「ところで、皆とは今も連絡を取ったりしているのか?」

加賀「……大半は年賀状程度ね」

加賀「見ての通り、人付き合いは得意ではないから」

提督「赤城達もか?」

加賀「赤城さんは例外です、今は一緒に暮らしているわ」

提督「おや、この町に居るとは聞いていたが一緒だったのか」

加賀「えぇ……放っておくと危なっかしいものだから」

提督「危なっかしい?」

加賀「……赤城さんは戦闘以外となると急に頼りないもの」

加賀「五年経った今でも自活できるかどうか……」

提督「……なんというか、意外だな」

加賀「だらしない所を隠すのは上手かったわ、とても」

加賀「赤城さんは肝心な所が抜けているのよ」

加賀「料理は上手くても、洗い物の水切りは雑」

加賀「掃除を小まめにやる割に、目に付きにくい所はほったらかし」

加賀「アイロンがけも細かい皺が……」

提督「……」


提督(これは赤城がどうこう、というよりは加賀が細かすぎるだけの気もするが)

提督(そういう細かい所をフォローするのが好きだったな、そういえば)

提督(愚痴にも聞こえるが、加賀なりののろけなのだろうなぁ)


加賀「……」

提督「ん? 続きは良いのか?」

加賀「その生暖かい目が気になるわ」

提督「ははは、いやぁ、悪い悪い」

提督「そう言う物の、それが楽しいんだろうなと思うと、ついな」

加賀「……」

加賀「…………否定はしないわ」

提督「あとはほら、何といったか」

提督「加賀に良く突っかかって行っていた……」

加賀「五航戦、かしら?」

提督「あぁ! そうだそうだ、五航戦の……瑞鶴だったな」

提督「最近は頭の方にも回ってきていてな、情けない事だ」

加賀「……」

加賀「瑞鶴とは電話でやり取りはしているわ」

提督「ほう、そりゃ赤城以上に意外な話だ」

加賀「同感ね」

加賀「もう無理に付き合う必要も無いのだから、かけてこなくても良いでしょうに」

提督「いやいや、そっちじゃ無くてな」

提督「加賀は瑞鶴の事を、ただの生意気な後輩としか見ていないと思っていたんだよ」

提督「かけてくるのが向こうとは言え、連絡を取り続けているという事は……そういう事なんだろう? うん?」

加賀「……」

加賀「やっぱり、私をからかうのが目的だったという事でいいかしら?」

提督「あぁ待て待て! 悪かった! 悪かったから座ってくれ! な?」

一時間後


提督「ん、あぁ……もうこんな時間か」

提督「長々とすまんな、売れっ子は忙しいんだろう?」

加賀「いいえ、構わないわ」

加賀「普段あの頃を思い返す事は無いもの、懐かしい話は悪くはなかったわ」

提督「そうか、それなら良かった」


提督「……」

提督「なぁ加賀、お前は変わったな」

加賀「……そうかしら」

提督「あぁ、今日は饒舌だったじゃないか」

提督「表情もあの頃より随分と柔らかい……良い生活をしているんだと、ホッとしたよ」


加賀「……」

加賀「 >> 下2 」


① 提督も変わりましたね

② 今日はたまたま機嫌が良かっただけです

③ 否定はしないわ

④ その他 自由安価

加賀「変わったのは私だけでは無いと思うわ」

提督「……老境の五年は大きいよ」

提督「変わらずに居る事は難しいさ、体も心もな」

加賀「……そうなのでしょうね」

加賀「あなただけは、老いに負ける姿を想像できなかったものだけれど」

提督「私もそう思っていたよ……こうなるまではな」

提督「生涯現役なぞ夢の夢、今じゃあ杖が手放せないときたものだ」

加賀「……」


提督「……やれやれ、最後に辛気臭くなってしまったな」

提督「これも老人の悪い癖という奴だ、許してくれ」

加賀「えぇ、ごめんなさい、変な事を言ったわ」

加賀「お詫びにここの払いは私が持ちます」

提督「おいおい、誘ったのはこっちだろう」

加賀「無職のご老人に奢ってもらっては、寝覚めが悪くなります」

提督「……むっ」

加賀「……今日は散々からかわれましたから」

加賀「提督にはこういう反撃が一番効くでしょう?」

提督「……その通りだよ、まったく」

提督(加賀は去っていった)

提督(五年の間に伸ばしたらしい長い黒髪を靡かせて颯爽と歩く後姿は、実に格好良く美しいものだった)

提督(……)

提督(その若さ故の鮮烈さに僅かな嫉妬を抱くのも、これまた老人の悪い癖なのだろうな)



>>下2 次は誰?

>>下4 その職業は?

保育士の如月に決定しました
今日はここまでで失礼します

提督(さて、次は隣町だったな)

提督(……あぁ、しまった、私とした事が手土産を忘れていたな)

提督(加賀には悪い事をした……今年の中元を奮発して詫びにしよう)

提督(時間に余裕はあるし商店街にでも寄っていくか、無難に菓子で良いだろう)



移動 → 商店街



提督(菓子屋……菓子屋……)

提督(む、あれは……駄菓子屋か)

提督(看板の「駄」が取れている……紛らわしい)

提督(……おや?)


??「――ちゃんのお母さん居ませんかー?」

幼女「ママー! どこー!?」


提督(迷子の親を捜しているのか、感心な若者だな)

提督(しかし、声に妙に聞き覚えがあるような)

幼女「ママったらすぐ迷子になっちゃうんだから、こまっちゃう」

??「大丈夫よ、先生がすぐに見つけてあげるからね」

幼女「ごめんねーきさらぎせんせー」

??「ふふ、いいのよ? 好きでやってるんだから」


提督(……きさらぎ?)

提督(あぁ、思い出した)

提督(この声に、あの髪と顔は)


提督「やぁ如月、しばらくだな」

提督「お嬢ちゃんもこんにちは、私もお母さん探しを手伝っても良いかな?」

如月「えっ」

如月「……司令官?」

幼女「? ……おじいちゃんだれー?」

20分後


母親「本当にありがとうございました、お菓子までいただいたみたいで」

提督「いやいや、飴玉だけですし、お子さんを見ていたのは如月さんの方ですから」


如月「いい? もう迷子になっちゃだめよ?」

幼女「迷子はわたしじゃないもん、ママの方だもん」

如月「そうね、じゃあお母さんが迷子にならないようにちゃんと手を握っておかないといけないわね」

如月「先生と約束、できる?」

幼女「うん! しかたないからママはわたしがつかまえておく!」

母親「この子はもう……」

提督「ははは、子供はこのくらいの方が可愛くて良いですよ」

母親「すみません……それでは私達はこれで、ほら先生達にちゃんとお礼言いなさい」

幼女「今いおうと思ってたもん! 如月せんせー、おじーちゃん、ありがとうございました!」

幼女「せんせー! またあしたねー!」

如月「はい、また明日」

提督「いやぁ、実に子供らしい子供だな、元気で良い」

如月「えぇ、私も元気を貰ってます……持っていかれる事も多いですけど」

如月「それにしても、本当にお久しぶりです、司令官」

提督「あぁ、久しぶり」

提督「しかし残念ながら私は既に退役していてね、もう司令官ではないんだ」

如月「それでも私にとって司令官はずっと司令官ですから」

提督「ふむ、如月がそう思うならそれで構わんとも」


提督「ところで先生と呼ばれていたが、今はそういう職に?」

如月「はい、この近くの保育園でお世話になっているんです」

如月「あの子はそこの年長さんで、たまたま迷子になっているのを見かけたものですから」

提督「そうかそうか……あの慕われぶりを見るに、良い先生なんだろうな」

如月「そんな、私なんてまだまだですよ」

提督「おっ、しばらく見ない内に謙遜なんて覚えたのか?」

如月「もう、司令官……」

提督「五年というのはやっぱり大きいなぁ」

提督「私の中ではずっと子供のままだったが、こうして会ってみればもう立派な大人だ」

提督「前はこんなだったのにな」 チマッ

如月「ふふ、それじゃ妖精さんですよ」

提督「おっとそうだった、いかんいかん、このくらいだったな」 レンソウホウサイズ


提督「冗談は置いておいて、見た目もそうだが中身も見違えたなぁ、それが少し寂しくもあるが」

提督「もうあの頃みたいに話してはくれないかね?」

如月「そんな、目上の方相手にあの口調は……」

提督「なぁに、私はもうただのジジイさ」

提督「それに私にとって君達はずっと私の可愛い子供なんだよ」

如月「司令官……」

如月「……もう、意地悪なんだから。 そんな風に言われたら断れないじゃない」

提督「うむ、ありがとう」


提督「……あぁ、今思い出した、あの子の頭を撫でた時のアレ、如月の真似だろう?」

提督「髪が痛んじゃう、というやつ」

如月「えっ、いや、それは……」

提督「子供達の前では出すという事は、今も素はそのままなのかな?」

如月「…………私は成長したかも知れないけど、司令官は一層意地悪になったわね」

如月「ところで、今日はこっちに何か用事だったのかしら?」

提督「あぁ、暇に飽かせて皆を訪ねて回っているんだ」

提督「如月がこの町に居るのを知っていたら先に連絡もしたんだが、すまないな」

如月「あっ、引っ越したのを教えてなかったわ、ごめんなさい」

提督「いやぁこっちの筆不精が悪い」

提督「少々顔を見たかっただけでもあるしな、運良く会えて目的は大体達成できたわけだ」

如月「あら、じゃあもう行っちゃうの?」

提督「まさか。 如月に時間があればだが、落ち着ける所でちょっと話でもしないか?」

如月「良かった、勿論いくらでも大丈夫ですわ」

如月「そういう事なら良い所があるの、私のオススメのお店に案内するわね」

如月オススメの店は元艦娘が経営しています


>>下2 店主は誰?

>>下4 どんな店?(座って落ち着けるところ)

如月と一緒に瑞鳳の卵焼き専門店を訪問します
短いですけど今日はここまでで失礼します

このSSまとめへのコメント

1 :  高津くん   2018年04月16日 (月) 21:52:58   ID: aM5S6jMQ

続きがすごく楽しみです。頑張ってください。

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