ラムダ「カケラの操作ミスちゃった☆」ベルン「え?」(32)

ラムダ「あちゃー、やっちゃった……!」

ベルン「何をどうしたってのよ、ラムダ」

ラムダ「人物設定を色々と間違えて、駒たちの性格がおかしくなったのよ」

フェザリーヌ「ほう、それは困る」

ベルン「出たわねアウアウ」

フェザリーヌ「我が巫女よ、その物語を朗読せよ」

ベルン「えっ、でもこれラムダが作った出来損ないのゲロカスでしょ」

ちょっと今書いてるシュタゲ関連のssの続きが思いつかないから、気晴らしに書いてみたssです
いきなりうみねこのキャラが出てきますが、基本的にはひぐらしなので、興味があったら読んでください

ラムダ「ひどい言われようね、キャラの性格がおかしくなってる以外はちゃんとできてるわよ」

フェザリーヌ「そうだ、私から見てもその物語のロジックは緻密に組まれていて、実に興味深い」

フェザリーヌ「だが最近は同じ展開ばかりで飽きてきたところだ、そろそろ物語を新しい形で楽しみたい」

ベルン「……なるほど、分かったわ我が主、魔女にとって退屈は毒」

ベルン「その毒を少しでも和らげるなら、何度でもゲロカスを朗読してやるわよ」

ラムダ「じゃー早速始めましょー!」

ラムダ「ラムダデルタちゃんお手製の、超パーな物語を!」

ドンドンパフパフー!

ベルン「えっとなになに――“昔々あるところに、一人の女の子が腹を裂かれて死んでいました”」

ベルン「いきなりとんでもない始まり方するわね、というかもう終わりじゃないのこれ」

ラムダ「まだまだ、物語はここから始まるのよ」

梨花「…………」

羽入「梨花、次こそはボクも頑張るのですよ」

梨花「ええ、そうね……」

梨花「仲間たちと力を合わせれば、運命を必ず打ち破れる……!」

梨花「それが今回のカケラで分かったこと……!」

梨花「なら次のカケラでは――」

「あっ、落っことした!」

梨花「っ!?」

「あちゃー、やっちゃった……!」

梨花「な、なにこの声……?」

視界がぐにゃりと曲がる。

「何をどうしたってのよ」

梨花「これ私の声……!?」

「人物設定を色々と間違えて、駒たちの性格がおかしくなったのよ」

最後にそんな声が聞こえ、私は次のカケラへと旅立った。

―――――――

梨花「あいたたた……」

レナ「おーい梨花ー、大丈夫ー?」

梨花「あ、レナ……」

レナ「良かった、怪我はない?」

梨花「だ、大丈夫なのですよ、にぱ~☆」

レナ「っ!?」

梨花「……?」

レナ「あっはは、梨花がそんな喋り方するなんてねー、意外だな」

梨花「え、ええ……?」

沙都子「あ、梨花……その……えっと……」モジモジ

梨花「沙都子どうしたのですか? そんな恥ずかしそうに」

沙都子「あう、これはその……!」

レナ「沙都子は心配してるんだよね」

沙都子「はいぃ……」

梨花「ああ、そういえば私、崖から落ちて気を失ったんだっけ……」

羽入(とんでもないところから今回のカケラは始まりましたね)

梨花(そうね、でも早速なんか違和感があるわ)

魅音「お、梨花ちゃん。無事だったんですね、良かった」

梨花「魅音、他の皆はどこにいるのですか?」

魅音「圭ちゃんなら、監督を呼びに行きましたよ」

梨花「……?」

梨花(やっぱ違和感が……)

魅音「ん? どうかしました?」

梨花(羽入、今の状況を説明して)

羽入(はい、簡潔に言うと、皆の性格が少し変わってるのです)

梨花(なるほど、ひょっとするとあの声が関係しているのかな)

『あちゃー、やっちゃった……!』
『人物設定を色々と間違えて、駒たちの性格がおかしくなったのよ』

魅音「梨花ちゃん?」

梨花「……なんでもないのですよ、ありがとうなのです」

魅音「梨花ちゃん、イメチェンでもするつもりですか? 急に言葉遣いが……」

沙都子「あ、頭を打ったんじゃございませんこと……?」

梨花「えっと、ちょっとした記憶喪失なのです」

レナ「なんだって!? 大変だよ、すぐに監督に見せないと!」

梨花「みぃ、大丈夫なのですよ。それより普段、ボクがどういう人だったのかを知りたいのです」

魅音「そうですねぇ、梨花ちゃんは見た目カワイイけど性格はカッコイイっていうのかな、そんな感じでした」

沙都子「た、たまに、“フゥーハハハ!”とか笑ってたり……」

レナ「クラスを代表してして率いるガキ大将って感じだったよ」

魅音「レナさんの次にですが」

梨花(ええ……なにそれ……)

梨花「わ、分かったレナ。……これでいいのですか?」

レナ「うんうん、そんな感じ」

―――――――


入江「古手梨花、頭を打ったと聞いたが……大丈夫か?」

梨花「だ、大丈夫だ、問題ない」

入江「そうか、しかし万が一ということもある、しばらくは病院で経過を見て……」

鷹野「あらぁ、そんな必要はないんじゃありません? 入江所長」

入江「鷹野、どういうことだ」

鷹野「子供は頑丈ですから、多少の傷どうってことありませんわ」

鷹野「それより梨花ちゃん、ちょっとお話しがあるんだけど」

梨花「な、なんなのですか……?」

羽入(梨花、鷹野には気をつけるのですよ!)

梨花(なんでよ!?)

羽入(そ、それは……あうあう! 二人きりになったら駄目なのですー!)

鷹野「さぁさぁ、梨花ちゃん、こっちの木陰で二人きりになりましょう」

梨花「みぃーーー!?」ズルズル

入江「はぁ、アイツも相変わらずだな」

レナ「監督は相変わらずダンディだね、きてくれてありがとうございました」

入江「いや、圭一が呼んでくれたおかげだ。梨花に何かあれば困るからな」

圭一「いえ、僕はなにも」

木陰、鷹野と二人きり。

鷹野「さて梨花ちゃん」

梨花(なんだ? 目が怖い……)

鷹野「服を脱いでくれるかしら?」

梨花「は?」

鷹野「そしてこの服を着てくれないかしら?」バッ

梨花「それは、メイド服……?」

鷹野「そうよ、本当は沙都子ちゃんに着せたかったんだけど、ボーイッシュな梨花ちゃんが着るのも“また乙かなあ”って

思ったのよ!」

梨花(助けて羽入! 貞操のピンチよ!)

羽入(呼ばれて飛び出てジャジャジャジャーン!)

梨花(さあ助けるのよ羽入! この入江 in 鷹野を吹っ飛ばして頂戴!)

羽入(でもでも、ボクは実体がないから何もできないのです)

梨花(この役立たずがぁーーー!)

梨花「や、やめるのですよ鷹野!」

鷹野「あら、どうしたのかしら急にしおらしくなって……ハッ! もしかして誰かに恋してるの!? それで女の子らしさ

を身に付けようと……駄目よ! あなたは私のお嫁さんになるのだから!」

ムギュー!

梨花「う、苦し……! まさかこんな死に方なんて……!」

バタリ

――――――

ベルン「――というわけで、少女は息を引き取ったのでした。めでたしめでたし」

ラムダ「あっはっはっは! あっはっはっはっは! 最高でしょソレ!? 最高のハッピーエンド!」

ベルン「どこがよ、クソつまんなかったわよ。アウアウはどう思う?」

フェザリーヌ「これはひどい」

ラムダ「うっ……! 大アウアウ卿にそう言われると、もっと頑張らなくちゃって気になるわね……」

ベルン「ぷっ、大アウアウ卿だって……! クスクスクス……!」

アウアウ「私の名を間違うことは、千年の拷問に等しい無礼に当たる」

ラムダ「そ、それは勘弁してぇ!」

アウアウ「良い、むしろ間違えられるぐらいが私には、丁度いい退屈しのぎになる」

ベルン「なんだ怒らないの? つまんないわね」

アウアウ「という訳でラムダデルタ卿、寛大にも無礼を許してやった礼がわりに、もう少しその話の続きを読ませてくれ

ないだろうか?」

ラムダ「んー、そうねぇ、だったら、こういうのはどうかしら」

―――――――

入江「鷹野、いい加減にしろ」

ゴツン!

鷹野「いたっ! 入江所長、何をなさるんですか!?」

入江「見ろ、お前が強く抱きしめすぎたせいで、梨花が死にかけだ」

鷹野「あ、本当……」

入江「おいしっかりしろ」ユッサユッサ

梨花「ハッ!?」

梨花「ここはだれ!? 私はどこ!?」キョロキョロ

入江「落ち着け、ここは雛見沢で、お前は古手梨花だ」

梨花「ああそう、良かった……」

梨花(変な奴らと妙なところでお茶会してたのは夢だったのね……)

羽入(あうう、梨花、大丈夫なのですか……?)

梨花(役立たずは引っ込んでなさい)

羽入(うぅ……)

鷹野「梨花ちゃんゴメンね、ちょっと私興奮しちゃって……」

梨花「も、問題ない」

鷹野「ああ……! やっぱそのボーイッシュなところが好き……!」

入江「そろそろ行くぞ、診療所に戻って実験の再開だ」

鷹野「了解しました。それじゃあね梨花ちゃん、また会いましょうね……クスクス」

梨花「ば、バイバイなのですよ……」

梨花「一気に疲れた」

梨花「……このカケラ、もう捨てようかしら?」

――――――――


ベルン「ちょっと、もう主人公が降板したがってるじゃない」

ラムダ「大丈夫よ、この駒ならその程度のことじゃ諦めないから」

アウアウ「そうだな」

アウアウ「この駒はかつてのお前でもあるのだ、我が巫女よ」

ベルン「……そうね、こんなことで根を上げる奴じゃなかった気がするわ、昔の私って」


――――――――

梨花「……いや駄目だ。もしかしたらこの異常が逆に、運命を切り開く鍵になるかもしれない」

梨花(ところで羽入。さっき言ってた、鷹野と二人きりになったら駄目ってどういうことよ?)

羽入(あう……鷹野が犯人なのです)

梨花(詳しく説明しなさい)

羽入(カクカクシカジカなのです)

梨花(……なるほどね、今の鷹野からは全くイメージできないけど)

梨花「警戒するに越したことはない……か」

レナ「おーい梨花! そろそろ帰ろう!」

梨花「ああ分かった、すぐに行く」


―――――――

レナ「今日の部活はなにかな? かな?」

魅音「そこは部長の私が決めます。そうだなー、人生ゲームとかどうです?」

圭一「またですか。僕は全然勝てないので、あまり好きではないのですが」

沙都子「け、圭一さん、私と共闘しませんか……?」

圭一「北条さんとですか? ……いいですよ」

沙都子「こ、これで百人力に……」

レナ「いいねいいね、気合は十分みたいだね!」

魅音「それじゃ始めましょう」

梨花「やっぱり物凄い違和感ある」

レナ「梨花、いつものよろしく」

梨花「え、ええと……?」

梨花「ファイト、おー、なのです☆」グッ

シーン……

圭一「ぷっくっく、どうしました古手さん、急に言葉遣いが変わりましたが?」

梨花「……始めるぞ、諸君、健闘を祈る」

圭一「僕の勝ち……ですか」

沙都子「や、やった……二位ですわ……!」

レナ「くぅ、圭一に負けるとはね……」

魅音「まだまだ、私もスパートかけますよー!」

梨花「ボクもあともう少しでゴールなのです」

レナ「このままじゃ私がビリになっちゃう……!」

梨花「よし、ゴールなのです」

魅音「これで私とレナさんの一騎打ちですね」

レナ「魅音には負けないよー!」

バチバチバチバチ!

魅音「いち抜けたーっと」

レナ「負けたーーーっ!」

魅音「はい、レナさん罰ゲームけってーい!」

圭一「以前の時の恨み、晴らさせてもらいますよ」

沙都子「覚悟してください……!」

梨花(レナはちょっと豪快になってて、圭一が敬語になってて、沙都子が気弱になってて、魅音は……)

梨花(ちょっと詩音の方も見に行ってみよう)

詩音「いらっしゃいませー、お、梨花ちゃん!」

梨花「久しぶりなのですよ、詩音」

詩音「何言ってるんだか、昨日も会ったでしょー? それともおじさんのことは覚えてないって言うのかなぁ?」

梨花「冗談なのです」

詩音「それにしてもイメチェンでもしたの? 急に可愛らしい喋り方してるけど」

梨花「ちょっと慣れなくて」

詩音「まさか、恋……? おめでとう梨花ちゃん! 全力で応援するよ!」

梨花「待て、早とちりするんじゃない」

梨花(やっぱりだ! 詩音と魅音の性格は入れ替わってる!)

梨花(……いやもしくは、また双子トリックを使っているのか?)

梨花(でもそれだと、口調まで変わってるのが説明つかない。やっぱ性格が入れ替わってるとしか……)

葛西「おっ、梨花ちゃんじゃねえか」

梨花「っ! その声は葛西!?」

葛西「なんだいなんだい、俺の顔になんかついてるー?」

梨花「あ、いや、なんでもないの………ない」

葛西「???」

葛西「まあいいや、なんか頼んでけよ。サービスするぜぃ?」

羽入(あうー、葛西もエライことになってるのです……)

梨花(他の人にも会ってみたいわね、いったいどんな変貌を遂げているのやら)

ご来店ありがとうございましたー。

ガー

dqn「おらテメエ、金出しやがれ!」
通行人a「ひええ、勘弁してください!」

梨花「ん、カツアゲ?」

羽入(あうあう、どうするのですか?)

梨花「そりゃまあ、人を呼ぶしかないでしょ」

「おっと、オメーらそこまでだ」

梨花「あ、呼ばなくても来た。…………あれは、大石?」

dqn「な、なんだテメエ!」
通行人a「助けて!」

大石「ふんっ!」

バキッ!

dqn「ぐはっ! こ、この野郎、覚えてやがれ!」ピュー
通行人a「ありがとうございます! あなたは命の恩人です!」

大石「この辺りはこの時間帯だと、不良共のたまり場だから気をつけるんだよ」

通行人a「はい、それでは私はこの辺で……!」タッタッタ

梨花「大石、ナイスファイトなのです」

大石「おお梨花ちゃん見てたのか。おじさんカッコよかっただろ?」

梨花「そうね、いつもの大石と比べると月とスッポンよ」

大石「あーいや、こりゃ手厳しいね、hahaha!」

羽入(中年デカにしては、やけに爽やかなナイスガイに見えるのです……!)

梨花「すごいなこの世界、俄然やる気出てきた」


―――――――


ベルン「なるほど、そう焚きつけてきたか」

ラムダ「ねー? 好奇心ってのは、どんな感情よりも前に強く出てくるものなのよ」

アウアウ「なかなかやるではないか」

ラムダ「お褒めに預かり光栄だわ、じゃあそろそろ“起”の部分は終わりにするわね」

ベルン「えーっと、“承”のタイトルは、“あの伝説の男、鉄平が帰ってきた!? 次回、爆熱の嵐が雛見沢を燃え上がらせる!!”…………なにこれひどい」

ラムダ「ひどくないわよ! 私必死で考えたのに!」

アウアウ「くっくっく、実に愉快なタイトルだ、くっくっくっく……!」

ラムダ「でしょでしょー? やっぱり大アウアウ卿は分かってる! ベルン、あんたも見習いなさい?」

ベルン「……そうね、あんたやっぱ超パーだわ」


―――――――

鉄平「やあ、僕は鉄平。フリーのカメラマンさ」

梨花「え、ちょ、キャラ違うからそれ」

富竹「おら沙都子ォ! 早ぅ酒もってこんね!」

沙都子「い、今行きますわ……!」

梨花「なにこれ、え? なんなのこれ?」

羽入「あう、ボクが実体化した矢先にこんなことになるなんて……」

梨花「ていうかなに? 富竹が鉄平なの? どゆこと?」

魅音「私が富竹を殺す!」

圭一「待ちなさい魅音さん、そんなことしても誰も喜びませんよ?」

レナ「待って圭一! 魅音は本気だ!」

詩音「魅音! あんた馬鹿なこと言ってんじゃないよ!」

魅音「どいて圭ちゃん。もし私の邪魔をするってんなら、いくら圭ちゃんでも容赦しないから」

魅音「やりますよ、園崎魅音はやりますよ。自分の敵なら何人だろうと殺せる、それがあたしって人間なんですよっ!」

ブオン!

圭一「……やれやれ」スッ

魅音「なっ、避けた!?……って、ああっ!」

スポッ

梨花「この軌道は……!」

ブーン

富竹「のわぁっ!」ゴン

魅音「ま、まあ、結果オーライ……なのかな……?」

鉄平「趣味は野鳥の撮影でね、これまで断った試しがないんだよ、あっはっはっはっは…………へぇあ☆」

梨花「時空が……時空が歪んでいる……!」


―――――

ラムダ「はい“承”終わりっと」

ベルン「あんた、ゲームマスター舐めてんの? ブチ殺るわよ?」

アウアウ「まあいいではないか。たまにはこういう破天荒なのも一興というもの」

ベルン「私はもっとこう……デロデロでグログロな、目を覆いたくなるような話が好きなんだけど」

ラムダ「あらそう、だったら次の“転”は楽しんでもらえると思うわよ」

ベルン「……?」

ベルン「まあほんの少しだけ期待してあげるわ」

ラムダ「ベルンにそう言ってもらえて嬉しいわ。愛してる」

ムギュー

ベルン「まとわりつくな、鬱陶しい」

ラムダ「ああん、でもそんなツレない態度も……」

ラムダ「す・き♪」

ベルン「……甘ったるいのは反吐が出るわ、私は辛党ってこと忘れたの?」

パッ

ラムダ「おっとそうだったわね、ていうわけで始めるわよ“転”、タイトルはえっと、そうね――」

ラムダ「雛見沢住人を襲う、世界的な鬼隠し!! 果たして彼らはこの危機を乗り越えることが出来るのか!?」

ベルン「うわぁ……」

ラムダ「またビミョーそうな顔して! 何がいけなかったの!?」

ベルン「そもそもアンタのタイトルは長すぎるのよ。つーかなによ、“世界的鬼隠し”って」

ラムダ「それは見てからのお・た・の・し・み♪」

ベルン「…………」

ラムダ「さあ、ゲームを再会するわよ!」


―――――――

沙都子「叔父様、しっかりしてくださいませ」

鉄平「やあ、僕は鉄平。フリーのカメラマンだよ」

レナ「駄目だこりゃ。テープレコーダーみたいになってるよ」

梨花「あれ? 叔父は富竹じゃなかったの?」

圭一「誰ですか? 富竹さんとは」

梨花「はい?」

レナ「魅音知ってる?」

魅音「いいえ、知りませんけど」

梨花「ちょっと、なにを言って……」

梨花「ねえ、詩音?」

梨花「あ、あれ……詩音は……?」キョロキョロ

レナ「詩音? 誰?」

梨花「ちょっとこれ……どういうことよ羽入?」

シーン……

梨花「え……羽入まで……?」

プツン

梨花「っ!?」バッ

梨花「ここは……!」

鷹野「お目覚めかしらぁ? 古手梨花」

梨花「鷹野!? これはいったいどういうことよ!」ガチャガチャ

鷹野「見ればわからない? 鎖であなたの手足を固定してるの」

梨花「な、なんでこんな……!」

鷹野「あら、忘れちゃったの? それは残念……」

鷹野「私があなたの仲間たちを、グチャグチャに開腹手術してあげたのを忘れるなんて……」

梨花「そ……んな……!?」

羽入(あう、梨花……次のカケラでは僕も頑張りますから……)

梨花(ちょっと何言ってるの!? このカケラはいったいどこのカケラ!?)

羽入(どこって、皆で一緒に戦って、でも結局駄目で……)

梨花「なにそれ……!」

鷹野「信じたくないでしょうね、お友達ですもの」

梨花「……!」

鷹野「なぁにその顔は、最後くらい目をつぶっていたほうが、楽に逝けるわよ?」

梨花「いや、私は目をつぶらない……! お前の顔を絶対に忘れるものか……!」

鷹野「そう、ならばその目で見ていなさい」

鷹野「あなたのハラワタが、あなたのお腹から引きずり出されるその瞬間をね」

鷹野「あっはははははははは!!」

ザシュ!

このSSまとめへのコメント

1 :  SS好きの774さん   2013年12月26日 (木) 15:58:23   ID: 81iw1pWN

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