DIO「どうだ、カッコいいだろう!」
承太郎「あぁ、なかなかだな。重厚で無骨なフォルム。男として惹かれるモノがあるな」
DIO「フハハハハ!そうだろう!な!」
DIO「そこに痺れるだろう?憧れるだろう?」
承太郎「……」
承太郎「ん?」
承太郎「この艶、輝き……まさか新車か?」
DIO「当たり前だ! このDIOが、中古などという他人のお下がりを買うと思ったか、このマヌケが!」
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承太郎「ロードローラーは工事現場で何度も見たことはあるが、新車を見るのは初めてだな」
承太郎「さすがにグッと来るものがあるぜ……」
DIO「そうだろう!そうだろう!」
承太郎「……おい、DIO。一つ聞きたい事がある」
DIO「なんだ?」
承太郎「このロードローラーで何をするつもりだ?」
DIO「?」
DIO「……乗るつもりだが?」
承太郎「……そうか」
DIO「……」
承太郎「館の庭の手入れでもするのか?」
DIO「何を言っている」
DIO「ドライブに決まっているじゃあないか」
承太郎「……」
DIO「……」
承太郎「正気か?」
DIO「質問の意味が理解できん」
DIO「車を買ったらドライブをする」
DIO「ジョセフの言っていたコーラを飲むとゲップが出るという例え」
DIO「これがピッタリ当てはまるようなこの当たり前の行動が理解できんのだ?」
承太郎「……やれやれだ……」
承太郎「おい、DIO。てめえに一つ教えてやる」
DIO「なんだ?」
承太郎「ロードローラーで」
「ドライブはできねぇぜ」
DIO「?!」
DIO「どういうことだ承太郎! 貴様、何を言っている!」
承太郎「言葉通りだ。コイツで快適なドライブはできねぇ」
DIO「な、なにぃぃぃぃぃ!」
承太郎「てめぇはコイツを車と言ったな」
承太郎「俺も詳しい分類は知らねえが、コイツは重機だとかの類だ」
承太郎「少なくともドライブに使うような乗用車じゃあねぇ」
DIO「なんということだ……このDIOが勘違いをしていただと……?」
承太郎「まず第一にだ、免許はあるのか?」
DIO「……承太郎。貴様、このDIOをコケにしているのか?」
DIO「免許ぐらい持っているに決まっているだろう!」
承太郎「どれ、ちょっと見せてみな」
DIO「……汚すなよ」
承太郎「黙って見せろ」
承太郎「……」
承太郎「……普通免許じゃねぇか!!」
DIO「当たり前だ!異常な物なぞとるか!」
承太郎「そういう意味じゃあねぇ!!」
承太郎「この普通免許じゃあロードローラーの運転は無理だと言っているんだ!」
DIO「な、なにぃぃぃぃぃ!」
DIO「どういうことだ!!」
承太郎「この普通免許はな、見ろ。あの辺りを走ってる、あぁいう普通車の」
ズィーズィー「ヘヘッ、DIO様、お久しぶ
DIO「ホイールオブフォーチュンだ!」
承太郎「オラオラオラオラオラオラ!」
DIO「無駄無駄無駄無駄無駄無駄!」
ズィーズィー「」
承太郎「……あっちの普通車の運転用だ」
DIO「このバカでかいジョナサンの肉体では狭っ苦しいあの普通車のか!」
承太郎「そのバカでかい身体を選んだのはてめえだろ」
承太郎「あとは軽自動車と原付の運転用な」
承太郎「重機を動かすなら大型特殊免許がいるはずだ」
DIO「なんということだ……毎日夜間の講習に通い詰めたのも、半クラと言われてクラクションを軽めに鳴らして笑われるという恥をかかされたのも、全て無駄だったというのか……」
承太郎「……」
承太郎「てめぇの失敗談はともかく、まずは普通免許を取るってのは間違ってはねぇと思うぜ……」
DIO「……ロードローラーがだめなら、タンクローリーはどうだ?」
承太郎「あれも普通免許じゃあ無理だ」
DIO「……そうか」
承太郎「熟練の腕がないと交差点を曲がる時やバックで詰むぜ」
DIO「…………そうか」
承太郎「……」
DIO「……」
DIO「……この際だ、承太郎。貴様にもう一つ教えてもらいたいことがある」
承太郎「……」
DIO「人はなぜ道が車で混んでいる時でも補道を使おうとせんのだ?」
承太郎「?」
承太郎「歩道だからだが……?」
DIO「補道なのにか?」
承太郎「……あぁ、歩道だからだ」
DIO「あんなに広くてもか?」
DIO「?」
承太郎「?」
承太郎「!!」
承太郎「おい、まさかてめえ!」
DIO「な、なんだ!いきなり何を怒っているのだ!」
おわる
庭で走るしかないな
>>14
DIO「ロードローラーだ」ブロロロ
庭で均す(慣らす)んですね
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カワイイ