内容:百合ダーツの旅
【安価】絵里「色々な百合カップルの聖夜を邪魔しに行く」希「それを見守る」
【安価】絵里「色々な百合カップルの聖夜を邪魔しに行く」希「それを見守る」 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1419426514/)
【安価】花陽「色々な百合カップルの食卓を邪魔する」凛「ご馳走になる」
【安価】花陽「色々な百合カップルの食卓を邪魔する」凛「ご馳走になる」 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1421761133/)
【安価】穂乃果「色々な百合カップルの朝チュンを邪魔する」にこ「応援する」
【安価】穂乃果「色々な百合カップルの朝チュンを邪魔する」にこ「応援する」 - SSまとめ速報
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【安価】海未「色々な百合カップルがどうとかホアア!?」ことり「着いていく」
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既出カプ一覧
緋水風子(烈火)、ほのまき・ほのうみ(ラブライブ)、ひびみく×3・きりしら(シンフォギア)
ほむさや・ほむあん(まどマギ)、ゆうみも・みもその・ゆうその(ゆゆゆ)、咲和・穏憧(咲)
みこみさ(超電磁砲)、なのフェ+ヴィ・なのティア・シャンセイ(なのは)、ひめちか(神無月)、なぎしず(ストパニ)
ココ千夜(ごちうさ)、ほたこま(のんのん)、しのアリ・カレくし(金モザ)、かなりさ(ガルフレ)
レッド(女)ブルー(俺ツインテ)、レイそら(カレイド)、なにゃゆか(ろこどる)、はるかな(リトバス)
りせ直斗・雪千枝(P4)、ののしず(天体のメソッド)、リオロロ(アトリエ)、あかあお(ビビドレ)
瑞加賀(艦コレ)、春香優(桜trick)、ミルヒレオ(犬日々)、けいおん!!(唯ムギ)
安価には百合カプとジャンル(恋愛・青春・ほのぼの・ギャグ・シリアス・死・グロ・エロetc)を入れてください
知らない奴は調べるので遅くなります
そろそろネタがry
SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1430227655
部室
――ガチャ
真姫「あれ……誰もいないの?」
トサッ
真姫「……変ね」
真姫「……」
グイ――チラ
真姫「机の下にもいない……」チラ
真姫「窓の外にも……いるわけないか。ん? 何かしら、この本」
廊下
凛「……真姫ちゃんが、本を手にとったにゃ」
花陽「やっぱり仲間はずれは良くないよね」
希「刺激が強すぎるんと違う?」
絵里「真姫だって、興味出る年頃なんじゃない」
海未「すいません、真姫……」
ことり「でも、ことりは真姫ちゃんの反応見てみたいな」
穂乃果「しばらく、暖かく見守ろう!」
にこ「あんたら何してんのよ……」
真姫「……何、この題名。誰の本よ……」
ペラ
真姫「……?」
真姫「やけに薄いわね。小説? でもないし」
真姫「目次は……人の名前みたいなのが書いてるわね」
真姫「3ページからか……」
ペラペラ
真姫「伝記みたいなものかしら」
ペラ
真姫「>>5……」
真姫「こんな人歴史上にいたっけ……」
なるほど
※安価にはカプ名とジャンルをオナシャス再安価
真姫「>>10……」
真姫「こんな人たち歴史上にいたっけ……」
スバル・ナカジマとティアナ・ランスターほのぼの
ペラ―――
スバル「……ねえ、ティア」
ティアナ「うっさい。今、話しかけんな」
カタカタカタ―
スバル「口調が出会った頃のティアみたいになってるよ?」
ティアナ「出会った頃って……」
スバル「けっこう前だねー」
ヒョイ―モグ
ヒョイ―モグ
ヒョイ―モグ
ティアナ「スバル、そのペースで私のチョコ食べたら殴るわよ」
スバル「ティアって、すぐ手が出るよね」
ティアナ「私に手を出させてるのはどこのどいつよ」
スバル「えへ」
ティアナ「もう、寝てないんだから、余計なこと考えさせないでよ……」クルッ
カタッ――バシャッ
スバル「あ」
ティアナ「あ」
そういえばトリップつけないのん?
ティアナ「……ひいッ」
スバル「タオル! タオル!」ワタワタ
フキフキ―
ティアナ「徹夜の報告書が……」
スバル「こ、これ手書きじゃないとダメなの……?」
ティアナ「……」コクリ
スバル「ちょ、ちょっと休憩挟む?」
ティアナ「……」コクリ
スバル「わ、私コーヒー入れ直してくるねッ」
ティアナ「いいわよ……やるから」
スバル「でも、私が話かけなかったら」
ティアナ「今のは完全に私の注意力の問題よ……あー」
ティアナは椅子から立ち上がって、ベッドへどさりと倒れ込んだ。
スバル「お疲れ様……肩でも揉もうか?」
ティアナ「あんたに揉まれた次の日は、揉み返しが酷いんだけど……」
>>12
忘れてました
スバル「力加減覚えたから大丈夫だよ!」
トンッ
ティアナ「……ほんとに?」
スバル「うんッ」
ティアナ「じゃあ、お願いしてもいい?」
スバル「よーし……ギン姉とかにも好評なんだよー」
ワキワキ
ティアナ「……」
スバル「ていッ」
モミモミ
ティアナ「……ひゃッ」ビク
モミモミ
ティアナ「あ……ちょッ……ひゃめッ?!」ビクビク
モミモミ
ティアナ「ひひッ……あははははッ!?」ビクビクビク
スバル「ティア、じっとしててよ」
ティアナ「くすぐったいのよ、バカ!」
スバル「えー、緊張せずにリラックスリラックス」
ティアナ「別に緊張なんてしてないけど……」
スバル「じゃあ、慣れれば気持ち良くなってくるよ」
モミモミ
ティアナ「ッ……まッ……ッ」
スバル「……お客さん、この辺コリコリですぞ」
クリクリ
ティアナ「あ、そこはいいかも……」
スバル「でしょー? ここは?」
ティアナ「う、うん、そこもいい」
スバル「こっちは?」
ティアナ「さっきの所がいい……」ホワン
スバル「ふふふ。私のテクニックに酔いしれるがいい」
ティアナ「何、言ってんのよ……」ウト
スバル「お客さん、足の方はどうします?」
ティアナ「……うん、おねがい……」ウト
スバル「はいよ」
グニグニ
ティアナ「……ごめん、スバル」ウト
スバル「なあに?」
ティアナ「5分だけ寝かせて……」
スバル「いいよー」
ティアナ「……チョコ、やっぱり食べていいから」
スバル「うん」
ティアナ「……」クテ
スバル「私も、横で寝ていい?」
ティアナ「……いいけど、狭いわよ」
スバル「いいのッ。寄って寄って」
ティアナ「はいはい……」
ヨジ
スバル「休日って……なんでこんなに気が抜けちゃうんだろうね」
ティアナ「さあ……」コテ
スバル「ティア……」
ティアナ「……」スー
スバル「……ティアの隣だからかな?」ニコ
ティアナ「……」スー
スバル「お仕事お疲れ様……でも、かまってくれないと淋しいんだけど……なーんてね」
ゴロン――ギュウ
ティアナ「……重い」
スバル「酷いよティアってば……」
ティアナ「……おまけに熱い」
スバル「起きてるの?」
ティアナ「……あんた何恥ずかしいこと隣で呟いてんのよ」
スバル「独り言だもん」
ティアナ「人に聞こえない所でやんなさいよ」
スバル「いーじゃんいーじゃん、聞いてよティア」
ギュウ―
ティアナ「だあッ、抱きつかないでよッ」
スバル「照れ屋さんめ」
ティアナ「勘違い。あんたの体筋肉質だから、ちょっと抱きしめられても痛いの」
スバル「だって、鍛えてるんだもん。私は、ティアのぷにぷに好きだよ」
ティアナ「誰がお腹の肉がスカートに乗ってるって?」
スバル「言ってない言ってない」
ティアナ「ぷにぷにってなによ」
スバル「女の子らしいってこと」
ティアナ「や……事務作業が多いから、あんまり動かなくなっちゃって最近ヤバイのよ」
スバル「なのはさんの所行く?」
ティアナ「なんで?」
スバル「大人モードのヴィヴィオとの本気の模擬戦」
ティアナ「……遠慮しておくわ」
スバル「ヴィヴィオさ、昔はすぐに転んでたのに……」
ティアナ「いつの話よ」
スバル「ちょっと前だよ。ほんのちょっと前」
ティアナ「あんただって、あんなになのはさんなのはさんって言ってたのに」
スバル「……うん。今も、憧れだけどね」
ティアナ「近づいた?」
スバル「……いいや、まだまだだよ」
ティアナ「私も、フェイトさんの背中を追いかけてるって感じ」
スバルが天井に向かって拳を突き出す。
ティアナも何も言わず、自分の拳を当てる。
スバル「頑張るぞー!」
ティアナ「……ええ」
スバル「私、明日遅番だから今日は手伝うよー」
ティアナ「手伝わなくてもいいってば」
スバル「……遠慮しないでよ」
ティアナ「いるだけでいいってこと……察しろ、バカ」
スバル「ほう」ニコ
寝ます
ティアナ「……鈍感」
スバル「ちゃんと言わないとわかんないもん」ニコ
ティアナ「……あんたはそうやって愛想振りまいて」
スバル「へ?」
ティアナ「ううん、あんたの顔見てたらちょっと元気になった」
スバル「……や、やだなティア何言ってるの!」カア
バンバン!
ティアナ「いたッ! 痛いわ、バカスバル!」
ティアナはスバルにのし掛かり、右手を振り下ろした。
が、素早く掴まれる。
スバル「へへ、見破ったりー」
ティアナ「とう」
ティアナは左手を振り下ろした。
スバル「えいッ」
ガシッ
ティアナ「ふんッ」
ティアナは頭突きした。
こつんと、二人のおでこが重なる。
スバル「ふふふッ……我に四角なし」
ティアナ「……で」
スバル「ふえ?」
ティアナ「ここからどう出るの……?」
ティアナの腕とおでこを仰向けで食い止めたスバルは、目をキョトンとさせた。
スバル「むう……んー、おいでーティア」
唇を尖らせる。
ティア「……いや」
スバル「ええッ」
ティア「ふふ……ッ」
fin
パタン―
真姫「……日記みたいなものなのかしら」
真姫「……それにしても、甘ったるい話ね……」
真姫「ていうか、誰よこれホント」
真姫「人の日記を見る趣味はないけど……」
真姫(……)キョロキョロ
真姫「もうちょっとだけ……」
パラ―
真姫「>>26……?」
みさみこ
エロありのほのぼの
>>26
了解
抜けるので夕方以降
パラ―
常磐台女子寮
美琴「……黒子ー、いないの?」
美琴「……まいったわね。携帯も出ないし……取り込み中か」
コンコン―ガチャ
操祈「み・さ・かさーん☆」
美琴「げ、何迎えに来てんのよ……柄に合わず」
操祈「べ、別に楽しみにしてたわけじゃないけどぉ、御坂さんがどうしても? 私とゲコタカートしたいって言うから……」ワクワク
美琴「正確にはあんたの取り巻きの縦ロールと一戦交えてみたいってだけなんだけど」
操祈「わかってるわよぉ……」
美琴「何落ち込んでるのよ」
操祈「落ち込んでませんー。……御坂さんは、私としたくないのぉ? ゲコタカート」
美琴「だって、あんた激弱だもん」
操祈「うッ」グサッ
美琴「全くあんたは精神操作とテレビのリモコンくらいしか操作できないんだから」
操祈「他にも色々できるからッ」
美琴「はいはい……あー、でもどうしよ」
操祈「なによぉ?」
美琴「黒子がいたら、門限以降も部屋に上手いこと帰れるんだけど……携帯繋がんないのよね」
操祈「白井さんねぇ……」
視線を移し、操祈は黒子のベッドを盗み見る。
美琴「どーしよっかな」
操祈は黒子のベッドへ身軽に腰掛ける。
スプリングに揺られつつ、操祈は笑いかけた。
操祈「御坂さんて、おバカ?」
美琴「なんだとう!?」
操祈「私の操作力でどうとでもなるから☆」
美琴「あ……む、いやでも」
操祈「いいから、もうゲーセン行くわよぉ」
顎に手を当て、良心の呵責にやや苦しむ美琴の襟首を掴んで、
操祈はずるずると彼女を引っ張っていく。
美琴「しゃーない……門限が早すぎたのよ」
操祈「そうそう☆」
ゲーセン
縦ロール「……では、私は赤ゲコ太で」
操祈「どれも、カエルかー……きも☆」
美琴「おい、今ゲコ太侮辱しやがったわね」
操祈「なに? なんのことぉ?」
美琴「あんたねッ」
縦ロール「お二人とも、始まりますわ」
3・2・1 GO!!
美琴「っと……初っ端のブースト成功するなんて、あんた中々やりこんでるわね」
縦ロール「いえいえ……それ程でも」
操祈「なんで、そんなに早いのよぉ☆」
美琴「けど、この毒の沼地獄コースは私だって散々やりこんできたんだから……」
縦ロール「……負けませんわよ」
美琴「こっちだって!」
操祈「……たかがゲームで熱くなっちゃって」
美琴(スタートダッシュは負けたけど……前にいれば後方の隙をつける)
美琴「お、アイテム見えてきたわね」
ピロピロ!
美琴「……アイテムはバナナの皮1枚ッ……使えないッ」
縦ロール「あら、そんなこと言われるうちは、私には勝てませんよ」
美琴「な、どういうこと」
縦ロール「一つあれば、十分。例えば、私でしたら、御坂さんのカーブの際に左に寄りすぎる癖を生かして際に設置したり、わざと多めにアイテムをとって残りのアイテムの後ろにバナナを設置したり、わざと前へ抜かせて、最後の最後に後方から狙い撃ちしたり、ほら……一つだけでもここぞという時に最高の相棒になりえますわ」
美琴「……そ、そんなことが人間の技で可能だって言うの」
縦ロール「真にゲコ太を愛しているというのなら……」
ピロピロ!
美琴「……レ、レッドゲコ太ブル! 1試合に出る確率はわずか1%と呼ばれる寿命前借りドリンクッ! まさか、ここで見れるなんて」
縦ロール「全てはゲコ太のために……では、お先に」
美琴「負けた、完全に……」
操祈「ねえ、橋を渡る前に必ず沼に突っ込んでいくんだけどどうしたらいいのぉ」
カチカチ
―――
――
―
ウィナー! 赤ゲコ太!
ワアアアア!!
美琴「……いい試合だったわ」
縦ロール「こちらこそ。また、いつでも」
美琴「ええ、望むところよ」
ガシッ
操祈「一回もゴールできなかったぁ……☆」クスン
美琴「だらしないわね」
操祈「カエル脳筋女には言われたくないわぁ」
美琴「んだとごらぁ!」
操祈「それより、何か食べに行きましょうよぉ」
縦ロール「すいません、これから友人と約束がありまして」
操祈「あー、言ってたわねぇ。どーぞ☆」ヒラヒラ
縦ロール「失礼いたします」ペコ
美琴「あの子、門限大丈夫なの?」
操祈「私がいるから大丈夫よぉ」
美琴「あー……さて、帰るか」
操祈「ええー」プクー
美琴「部屋に、親が持ってきたお土産のベーグルサンドがあるのよ。賞味期限近いから、食べていってよ」
操祈「いいけどぉ」
美琴「不服そうね? 嫌なら、別にいいわよ」
美琴が立ち上がって、出入り口へと歩き出す。
操祈「ちょっと、置いてかないでッ」
―――
――
―
美琴「あんた……私とご飯食べたかったんでしょ?」
ゲーセンを出てからしばらく経って、美琴が言った。
操祈「ち、違うわよッ……あなたがゲームの対戦がしたいって言うからぁ」アセ
美琴「黒子と取り巻き……あんたが操作したんでしょ、どーせ」
操祈「だ、だったら……なに」
美琴「方法は頂けないけど、可愛いところあるじゃん」
操祈「……う」
美琴「あ、返答に詰まってる」
美琴が吹き出した。
ついで、操祈の肩に手を回して、
美琴「顔赤いんですけど?」
操祈「み、御坂さんの癖に生意気ッ☆ そーよ、二人きりになりたかったのよ文句あるかしらぁ?!」
操祈は焦りつつも、美琴の体を押しのける。
美琴の顔を見ると、なんとも形容しがたい表情をしていたのだった。
常磐台女子寮
ガチャッ―
美琴「あ、水でいい?」
操祈「みずぅ?」
美琴「……やっぱ、こっちの黒子が置いていったピンクの液体飲め」
ポチャンッポチャンッ
操祈「なにそれ。人の飲み物?」
美琴「水が嫌なんでしょ」
操祈「え、というかもうどっちもムリというか……紅茶出しなさいよぉ☆」
美琴「この道楽娘は……おらッ」
美琴は操祈の顎を掴んで、上に持ち上げる。
操祈「ひゃ、ひゃめなひゃいよッ……ひょ」ジタバタ
美琴「黒子が私に飲ませようとしてたんだけど……なんだったのか気になってたのよね」
操祈「い、いやッ……やめッ」
美琴「……フフフフッ」
トポポポッ
操祈「!?!!」
ゴクゴク
操祈「うえッ……あまッ……」
美琴「なんだったの?」
操祈「……わかるわけッ」
美琴「香り的には、いちごジュースかなあ?」
操祈「苦味をわざと甘味料と香料で消そうとして……失敗したようないちごジュース……」
美琴「そうそう、飲まなくて正解だった」
操祈「……ちょっとッ!」
操祈は美琴に掴みかかる。
美琴「ごめんって」
操祈「御坂さんの横暴力には、ホント……いつもいつも……え」フラッ
ペタンッ
美琴「どうしたの?」
操祈「……腰が立たない」
美琴「?」
操祈「あッ……ッう」ドクドクッ
美琴「……や、やっぱりただのジュースじゃなかったか」
操祈「み、御坂さあんッ?」ニコ
美琴「ごめーんッ」
操祈「……胸がッ……熱い」
操祈は胸を抱き抱えるようにする。
ふくらみが盛り上がる。
美琴「だ、大丈夫?」
操祈「かゆい……」
美琴「へ?」
操祈「……胸がッ……かゆい」
美琴「血流を良くするのかしら……我慢せずにかいたら?」
操祈「そんなはしたない真似できるわけ……」
美琴「しょーがないわね」
美琴は操祈の腕を引っペがして、
胸のあたりを指でなぞった。
操祈「ふうッ……んッ」ビクビクッ
美琴「ちょ、変な声出さないでよッ」
カリカリ
操祈「やッ……い」ビクンッ
美琴「……」ドキ
操祈「やめてって……ばぁ」
ドサッ――
美琴「まだ、痒い?」
操祈「……ッ」
美琴「他に痒いところある?」
操祈「……」コク
美琴「どこ?」
操祈「絶対、言わない……☆」
と、言いつつ操祈は太ももを擦り合わせる。
美琴「ま、まさか……ええっと」
操祈「ばかッ! 御坂さんのばかぁッ!」
操祈は腰をくねらせて、御坂の下から這い出ていく。
後ずさりながら、黒子のベッドの後ろへと身を潜めた。
美琴「黒子……なんてものを」
自分に飲ませようとしていたのだろうか。
黒子のベッドの影で、操祈は体を揺らす。
美琴「ど、どうしたらいい?」
操祈「ち、近づかないでくれるかしらぁ☆」モゾモゾ
美琴「つっても……あ」
美琴はベッドの下に腕を伸ばす。
何か使えるものはないか。
ゴソッ
美琴「……げッ」
操祈「ひいッ……何握り締めてるのぉ!?」
美琴「や、これは私が買ったんじゃなくてッ……黒子が勝手に注文したモノで……」
操祈「それで一人で慰めてるのかしらぁッ? とんだ変態ねぇ!」
美琴「だから違うっつの! 挿れるわよ!?」
操祈「……ッ」ドキッ
美琴「や、なんで黙るのッ」
操祈「い、いれたいなら……やればッ」ごにょごにょ」
美琴「は、はああ?!」
操祈「……はッ!? い、今のは違うからぁ……ッひ」プルプル
美琴「……ああ、もおッ」
美琴は立ち上がって、玩具を握り締めた。
体を小刻みに動かす操祈は、限界が近いのか息も絶え絶えにシーツを握り締める。
美琴「一人でするのと……私にされるのどっちがいいのよッ」
操祈「そんな……ッこと」プルプル
美琴「私のせいなんだから、責任くらいとるっつの……ほら」
美琴は操祈の元へ膝まづいて、抱きしめる。
操祈「……いやッ、御坂さんにッ……されるくらいならッ……じ、ぶんで」プルプル
美琴「……じゃあ、シャワールームにでも」
立ち上がりかけたその時、
操祈「そこッ……にいなさいよぉ☆」プルプル
美琴「で、電気消そうか?」
操祈「……当たり前でしょぉ……ッ」
カチ―
グププッ
操祈「……ッン……ァッ」
美琴「……」ゾクッ
操祈「ハッ……ぅ」
グプグプッ
美琴(……生殺しだわ)
操祈「……ッひグ」
グチュプッ
美琴「……大丈夫?」
操祈「……う……ん」
挿入時の水音とわずかにもれる操祈の荒い息遣いが、暗闇の中響いた。
美琴は手を伸ばせばすぐに玩具を奪い取れる距離にいる。
操祈「……みさか……さッ……ん」
名前を呼ばれ背筋を這い上がるものを感じた。
今、目の前で、行為にふける姿が見えないことが、美琴の肌を泡立たせた。
美琴「……もっと、激しくしていい?」ボソ
呟くと、操祈が頷いてくれたような気配を感じた。
水音が激しさを増す。
美琴「気持い?」
操祈「……うんッ」
すぐにでも、操祈の体をだきしめてやりたくなったが、
操祈の言うとおりに美琴は手を出さないでいた。
美琴「もっと、奥まで……」ボソ
操祈「……ァッう!?」
軽く達したようだ。
美琴「収まったの?」
操祈「……ハアッ……フッ……少し」
美琴「良かった……でもさ、ごめんやっぱもう限界。電気つける」
カチッ
操祈「え?! いやァ!?」
下着と制服を下までずり下ろして、四つん這いで挿入状態にあった操祈の姿態が露わになる。
美琴「エロ……過ぎ。あんた、ホントに中学生?」
操祈「み、見ないでよぉ!!」
美琴「むり……」
操祈「御坂さん、ホントに、冗談じゃなく……は、は、恥ずかしいからぁ」
上ずって喋る操祈に、美琴はため息を吐いた。
美琴「……反則よ、それ」
この後、滅茶苦茶―――。
fin
ペラ―
真姫「なに? つまり、どういうこと? 滅茶苦茶何があったの?」
真姫「ていうか、玩具をどこに入れたの? 玩具って何?」
真姫「具体的じゃないから……イミワカンナイ」
ペラ―
廊下
凛「お子様だったにゃ」
花陽「予想外に……ね」
にこ「真姫ちゃん……いつまでもそのままでいなさいよ」
真姫「……はー、喉渇いた……」
カタンッ
真姫「何か、買いに……」
廊下
ことり「真姫ちゃんが、こっちに
穂乃果「っわわ、どうしよッ」
海未「か、隠れるところ」
絵里「ないわ」
希「どしっとかまえて覗こ」
絵里「開き直っていきましょう」
部室
真姫「あ、そう言えば今朝お茶買ったんだ」
ゴソゴソ――
真姫「……」ゴクゴク
真姫「ふー……」
真姫「次のもまだ読めるかしら……それにしても遅いわねみんな」
真姫「次は……>>45か」
れんちょんが駄菓子屋を看病する話
>>45
了解
ご飯食べて来るので抜けます
ペラ――
笑ったり。
泣いたり。
怒ったり。
子どもというのは本当に忙しい。
それに比べて、自分という人間は笑うのも下手であれば、笑わかせるのはもっと不慣れだ。
なのに、子どもを前にするとどうしてか喜んで欲しくてついつい性に合わないことをする。
どう考えても、子どもの感性など当の昔に忘れてしまっているのに、
なぜか同じ目線を探して話しかけている。なんでなんだろう。
小さな頃から、家は駄菓子屋を営んでいた。
この家はまるで時間が経っていないかのように、子どもを迎え入れる。
色々な子どもが来る。
大人もたまに来る。
適当にあしらうのが大方だが、毛並みの違うやつというのはどこでも一人いるものだ。
そいつは、なんとかマンとかいうテレビを見るためにウチの家に上がり込んで、
せん餅を食べ、見終わって満足したら帰る。私はたまにそいつを家まで送ってやって、
名残惜しそうにこちらに手を振るそいつに、曖昧に笑いかけてバイクを走らせる。
それが日課だったから、今日はお店を休んでしまったことをそいつがどう思っているか、
少し気になっている。
「……っしょ」
私は壁に手をついて、片足で立ち上がる。
意外と難しいものだ。
小さい頃に見たおばけの名前を思い出す。唐傘おばけ。一本足のやつだ。
すごい筋力だよな。今、考えると。
阿呆みたいなことをぼんやりと思い浮かべ、昔見た絵本のページを脳裏でパラパラとめくっていく。
片足でけんけんをすると、振動が足首に響いて激痛が走った。
「ッおお?!」
思わず叫ぶ。
「たまらんな……ッ」
2日前のことだ。
バイクで事故った。
前に吹っ飛んだ。
ヘルメットが割れた。
足首を捻挫した。
靭帯がお付き合いでどうにかくっついているような感じになった。
全く働く気のない足首を恨めしく思いながら、私は台所まで出てカップ麺を漁る。
「なんかあったかな……」
こんなことなら安売りの時に買いだめしておくべきだった。
無駄なものを買わない主義がこんな所で裏目に出るとは。
「金ちゃんヌードル……でいっか」
鼻息を漏らして、やかんに水を入れる。
こんな時、看病してくれる人間が家にいればいいのに、とは思う。
が、よくよく考えると昔からこの家の人間はドライだった。
そして、子もドライに育った。
残念だ。
非常に。
足が痛い。
腫れたところがあっつい。
残念だ、ホントに。
優しさを求めちゃいないが、
こんな時くらい借りを返しに来てくれたって、
いいんじゃないか。
誰とは言わないがな。
なんてな。
ピンポーン!
「お? お客か……ちょっと、待ってくれよ。そんなに早くは」
ピンポーン!
ピンポーン!
ピンポピンポピンポ!
「うっせ……ッ」
昼間にしては薄暗い玄関を降りて、
鍵を開ける。
「はいはい、どちらさんですか……」
「駄菓子屋が駄菓子屋してないのん……どういうことなの」
「おまえか……」
れんげだった。
絶対来るとは思ったが。
「外の張り紙見なかったのか? 今日は臨時休業……あ、分からんか。つまり、お休み」
「なんでなん?」
「ほれ、見ろ」
「ミイラ……」
まあ、確かに。
「捻挫……足痛めたから、2・3日はちょっとお休みするわけ」
「えー……」
たこ焼きみたいなほっぺたを膨らませる。
表情の分かりにくいやつだが、どうも怒っているようだ。
「悪いな、お菓子はちょっと我慢しろよ」
「お菓子くらい我慢できるしッ」
「おお、えらいえらい」
れんげの頭を撫でる。
「駄菓子屋から駄菓子とったら、加賀山楓しか残らないですのん……」
「別に支障はないが……」
「ウチは駄菓子屋に用があるのん!」
わけわからん。
「そーかそーか」
「それと!」
「うん?」
「どうして、ウチに言わなかったん……」
「足のこと?」
「そうッ」
「いや、言ってどうするのさ」
「足見に行った……」
「見に来んなよ……あ、いや看病のことか」
「するの!」
「いや、いいし」
なんだ、こいつ。
全く。
なんつーか。
嬉しい。
「じゃあ、グレートマン」
じゃあって、なんのじゃあだ。
「せんべえ切らしてるぞ」
「これ」
れんげは真っ赤なランドセルをお腹の方へ移動させて、
中からポップコーンを取り出した。
「ほたるんにもらった」
「良かったな」
「駄菓子屋も食べるん?」
「じゃあ、ちょっともらう」
ピーーー!
と、やかんの音。
「やべ、お湯沸かしてたんだ……かえで!」
「らじゃなの!」
軽く右手で敬礼して、小学生らしく靴を脱ぎ散らかして玄関を駆け上がっていく。
「火傷すんなよ!」
ちんかなのん!
奥の方からそんな声が聞こえた。
急に玄関が明るくなったような気がした。
一人いるだけで違うもんだな。
いや、れんげだからか。
「駄菓子屋、火の元注意!」
「はいはい。さて、よくやったな、れんげ」
口の中で笑いながら、れんげの頭に手を置く。
手のひらの中で、頭部が暴れる。
れんげを支えにしながら、台所へ戻る。
「重い……が」
「重いだろうなあ」
子どもの頭は妙に暖かく、柔らかい。
「はッ」
「どした」
「カップ麺……」
れんげの視線の先の金ちゃんヌードルを持ち上げる。
「これが、どうした」
「麺屋……?」
「ちゃうわ」
眠いので、ここまで
いても世話を焼かないといけないし、それはそれで面倒くさい。
「ウチ、お風呂も洗えるし、お布団だって一人でひけるんなッ」
「それくらいできるから大丈夫だ」
言って、自分の足を見る。
かろうじて、できる。
かなり時間を食うが。
「歯磨きだって一人でできるんッ」
「はいはい……えっと、このみの電話番号は」
確か、この辺りにメモ書きが。
棚の上のメモ帳に手を伸ばす。
「電話……ホントにするん?」
れんげが立ち上がって、私の服の袖を掴んでいた。
小さい手だな。
「家にれんげが帰ってなかったら、先輩が驚くだろ」
「……だいたい寝てるん」
「だろうけど……」
「ウチ今日はここにおるん! 絶対おるん!」
「なんで……」
「駄菓子屋さみしそうだから……一人でカップめん食べるぼっちなん」
「ぼっち言うなッ。つーか、さみしくねえよ」
「うそなんッ」
「うそじゃない」
「うそなんッ」
「じゃない」
「うそなんッ」
れんげが私の胸に頭突きを食らわした。
「ごふッ……!?」
上体を支えきれずに、畳の上に背中を打ち付ける。
痛い。
「……つ」
「うそ……なんッ……んぬぬ」
れんげのくぐもった声。
私の胸に頭をぐりぐりと押し付ける。
着ている上着をしっかりと握って離さない。
「みとめるまで……離れないん」
「本当って、言ったら離してくれるってか」
「うん!」
「じゃあ、本当」
「うそなんッ」
「どっちだよッ」
「それはうそなん」
このガキは。
やたら頭が働いて、気づかなくていい所ばかり気づく。
私の肩を上から押さえつけて、ちょうど胃の辺りに跨って、私を見下ろして。
「今日はサービスするんッ」
どこで覚えてきたのか。
夜遊びをするにはまだ早すぎんぞ。
「はあ……」
目を閉じた。
電球が視界から消えた。
「駄菓子屋?」
「お前、明日学校どうすんだよ。着替えとか」
「このまま行くのん」
「たくっ……私のお古着ていけ」
「……」
れんげが、無言で飛び跳ねる。
「うッ、やめッ……死ぬッ……」
「お泊りしていいんッ?」
「いーよ……」
目的変わってないか。
「お泊りッお泊りッ」
「その代わり、私は今体のいたるところが痛いんだ。風呂入るの手伝え」
「イエッサ!」
助かると言えば助かるが。言葉に出しては伝えなかった。
「敵わんわ……」
と、ぼやく。
れんげがきょとんとこちらを覗く。
私は小さく笑いかけた。
手を伸ばして、抱きしめる。
「わぷッ……駄菓子屋苦しいんッ」
「うるせ」
まだ少し目線を合わせてやらないといけないが、こいつも大きくなって、
嬉しいことや悲しいことが少しずつ変わってくるのだろうか。
それを見るのも悪くはない。こうして、家族みたいに過ごす日々も悪くはないか。
fin
ペラ―
真姫「……」ジワ
真姫「ほのぼのしてたわね……」
グイッ
真姫「続きは……」
ペラ―
真姫「ないわけね……この二人どうなるのかしら……」
真姫「はッ。いつの間にか4分の1くらい読んじゃった……なのに、誰も来ないって」
真姫「……まあ、いいわ。次は>>67」
ヤヤなる(ハナヤマタ)で青春!
>>67
見たことないので調べてきます
また明日の夜くらいに
昼休み
屋上にて
ハナ「今日、なるの動きがとてもおかしかったんですが大丈夫デスか?」モグモグ
なる「ばれてたんだ……」カア
ハナ「まあ、階段をカニ歩きされれば誰だって不自然に思いますよ」
ヤヤ「ああ、そう言えば。てっきり、今日はクマパンツだから見られないように歩いてるのかと」
タミ「なるちゃん、まだ持ってたの?」ニコニコ
マチ「クマなんだ」
なる「ええ!? ち、違?! マチ先輩笑わないでください! ヤヤちゃん、いきなり変なこと言わないでよぉ……もー」カア
昨日の練習で、恥ずかしながら……筋肉痛になってしまいました……」
タミ「」
ヤヤ「」
タミ「あ、なるちゃんも? 実は私も……」
ヤヤ「昨日って……学校の周り何回か走ったくらいですよね」
ハナ「二人ともあれくらいで何言ってるんデスか」
なる「そもそも、屋根から屋根に飛びうつれるハナちゃんと同じ筋トレメニューをこなそうと思ってしまったのが……いけなかったんだよね」
ハナ「そんなそんな」テヘ
マチ「二人が運動不足ということはよく分かったわ。段階を踏んだら? もう少し易しいレベルにするとか」
ヤヤ「そうですね……」
ハナ「じゃあ、自転車から始めましょうか。そんなにしんどくないですし」
ヤヤ「確かに膝への負担も少なくなるし、そうする、なる? ちょっと旅行気分で遠出とかすると楽しくできるかもしれないわよ」
なる「そ、そうだよね……ごめんねっ、せっかくややちゃんがメニュー考えてくれたのに、私ダメダメ……だ」シュン
ヤヤ「ダメとは言わないけど、体力なんて個人差があるし」
なる「でも……」
タミ「一緒に少しずつ頑張って乗り越えましょう、なるちゃん」
なる「タミお姉ちゃんは、元々体をよく動かしてたからきっとすぐに……」ズーン
タミ「あらあら……そんなこと」
やや「もおっ」
ハナ「んー……あ、ややさん良ければ今日は放課後なると海まで軽くこいできますか? タミ先輩とマチ先輩はランニングですが」
やや「え、あ、いや」
ハナ「まずは、楽しくです!」
ハナ「何事も面白くないと続きません! 明日はもっともぉーっと輝くためにも、今を頑張りましょうネ!」
なる「そ、そうだよね! うん、行こう、ややちゃん!」
ヤヤ「あんたたちはまた……勢いとノリで決めて」
ハナ「ダメですか」うりゅ
ダキッ
ヤヤ「こら、ひっつくなっつの」
なる「ヤヤちゃんが良ければで全然かまわないからねっ?」
ヤヤ(そんなのいいに決まってるのに……)
ヤヤ「しょうがないから付き合ってあげるわよ。なるをおいて練習したってそれこそ意味ないもの」
ハナ「ヤヤさんは本当になるにあまあまですね」
タミ「なるちゃんのことお願いね」
マチ「個人レッスンか」
ヤヤ「……外野は静かにお願いします」カアッ
なる「よし! まずは、準備運動!」フンス!
マチ「その前にお昼ご飯食べたら?」
なる「あ」カア
ヤヤ「何やってんのよ」
タミ「急がば回れよ、なるちゃん」
ハナ「うんうん、その意気やよしデス!」
なる「えへへ……」
放課後
チリリン
なる「で、では、行って参りますッ」
タミ「自転車誰に借りたの?」
ヤヤ「友達に借りてきました」
マチ「それは、なおさら転ばないように」
ハナ「では、我々はランニングに出撃です!」
タタタッ
マチ「何撃墜しにいくのよ」
タタタッ
タミ「ハナちゃん、早い~」
タタッ
ヤヤ「うしっ、日没までには帰りましょうか」
なる「うんッ。せんせ、お願いします」ペコ
ヤヤ「はいはい、任せなさい」
ヤヤ(私が甘いっていうか、みんなが甘いと思うんだけどね……言わないけど)
ヤヤ「しんどくなったら言いなさいよ」
なる「うん……」
チリリン――
街中
シャアア――
なる「なんだか、ワクワクするね」
ヤヤ「んー」
なる「ほら、この辺はいつも登下校で通うから……こうやって、別の目的で通るのが新鮮だなって」
ヤヤ「そんなこと言ったら、遊びに行く時とかはどうなのよ」
なる「それはそれだもん」
ヤヤ「えー? また、なるがメルヘンなことを……」
チリンッ
なる「鳴らさないでよぉ……」
ヤヤ「あははッ。あ、そこの坂道登って行こっか」
なる「……え」ギクッ
ヤヤ「いつもの道じゃトレーニングにならないし、そんなにきつくないでしょ」
なる「う、うんッ」コク
チリンッ
―――
――
なる「……はあッ……ッの、登れた」
ヤヤ「自転車って、上半身で体を支えるじゃない。意外と全身使ってるから疲れるでしょ」
なる「うん……ッ」
ヤヤ「あ、見て……ここからだと海の方の見晴らしいいわよ」
なる「え……」チラ
ザアアッ
傾き始めた陽が、海辺に反射していた。
二人は互いに目を細めた。
なる「ホントだ。ここから海に行ったことなかったから知らなかった……きれいだね」ニコ
ヤヤ「でしょ……ッ」カア
なる「……デートスポットみたい」
ヤヤ「へ、へえ。そう?」
なる「ヤヤちゃん、もしかして彼氏さんとかと来たことがあるの?」
ヤヤ「え!? そ、そーね、うんッ」
なる「そっかあ……思い出の場所なんだ」
ヤヤ(いつか、なると行こうって思ってただけで、そういうんじゃないけどね……)ドキドキ
なる「ヤヤちゃんの思い出が共有できたんだ……嬉しい」
ヤヤ「しんどくてもこれなら気も紛れるし、楽しいでしょ?」
なる「うんッ」
ヤヤ「さ、もう一つ坂を越えたら下るだけだし、頑張れなるッ」
なる「はい!」
チリンッ
―――
――
シャアア―
なる「……下りは風が気持いねー」
ヤヤ「あんまりスピード出すと危ないわよ」
なる「大丈夫だよー、心配ないさー……」
ガササッ――ヒョイッ
タヌキ「……」
なる「タヌキ!?」
ヤヤ「なる、避けて!?」
なる「え、ま、う……!?」
キキキィ――ガタタッ――ピタッ
タヌキ「……ッ」
トタタタッ――ガササッ
なる「……はあ」ガクッ
ヤヤ「ギ、ギリセーフ……」
なる「よ、良かった轢かなくて……」
ヤヤ「轢かなくて良かったけど、急ブレーキなんてかけたら危ないじゃないッ!? バカ!」
なる「ご、ごめんなさいッ」
ヤヤ「もし、あれで自転車ごとなるが転んでたらどうするのよッ」
なる「そうだよね……」シュン
ヤヤ「あ、いや……責めてるんじゃなくて、私も役に立たなかったし」ワタワタ
なる「いいの、私のために言ってくれてるの分かってるもん。だから、ヤヤちゃん大好き……」ニコ
ヤヤ「うぐッ……大好きとか言うなッ……当たり前じゃないの。ほら、行くぞッ」
なる「あ、待って待って!」
ヤヤ「もうスピード出さないでよね……たくッ、寿命が縮んだわ」ブツブツ
なる「……エヘヘ」ニコ
ヤヤ「……なるは私の後ろ」
なる「はーい」
チリンッ
海
ザザー
カシャン
なる「着いたー! 夕焼けきれー……」
ヤヤ「さ、戻るか」
なる「ええ?」
ヤヤ「遊びに来たわけじゃないし」
なる「そ、それはそうなんだけど」モジ
ヤヤ「体力づくりのためじゃん」
なる「……わ、私」
ヤヤ「暗くなってから帰るの嫌だからさ」
なる「もう少しヤヤちゃんとここにいたいなあ……」
ヤヤ「……え」カア
なる「だめかな」
ヤヤ「だ、だめって言ったら?」ドキ
なる「……逃げる」クル
ヤヤ「へ?」
なる「とう……ッ」
ザッザッザッ――!
ヤヤ「なる?!」
なる「ふふ、捕まえて……きゃッ!?」
コケッ――ドサッ
なる「あいたッ……ぺッぺッ」
ザクザク
ヤヤ「何予想通りのことしてんのよ……砂浜で走るからでしょー、もお、はい、手」
なる「お恥ずかしい限りです……」カア
ギュ―
ヤヤ「あのまま、砂浜を走らされた方がかなり恥ずかしかったからコケて正解よ」
なる「一度やってみたかったの……」
ヤヤ「このメルヘンちゃんは全く。ほら、両手上げて……砂だらけじゃんか」
パンパンッ
なる「ごめんね……」
ヤヤ「お母さんじゃないのよ、私は。さ、大人しく帰るわよ」
なる「はーい……いたッ」
ヤヤ「え?」
なる「……」
ヤヤ「……」
なる「足くじいちゃった……」
ヤヤ「マジか……どーすんのよ帰り」
なる「こ、こぐ」
テクテク――カシャン
ヤヤ「……」
なる「よいしょッ……いたッ」
カラカラ――グニュッ
なる「いたッ……よいしょッ、あれ、全然進んでくれない?」
カラカラ――グニュッ
ヤヤ「パンクしてるし……」
なる「私って……ホントに何しても壊滅的に……」ウルッ
ヤヤ「だあ、もお! それはいいからッ。まず、足見せて」
なる「はい……」
スッ
ヤヤ「そこ座って」
なる「……はい」
ストン
ヤヤ「腫れてはないか……ま、大丈夫でしょ。自転車は、たぶんさっきけっこうなブレーキをかけたせいかしらね……」
なる「……うう」グスッ
ヤヤ「泣くな泣くなッ。ウチのお手伝いさんに軽トラで迎えに来てもらうから」
ゴソッ
なる「ヤヤちゃん……ッ」グスグスッ
ギュウ
ヤヤ「ちょっと、下半身に抱きつかないでよッ……あ、もしもし実はですね――」
―――
――
ブロロロ――ガタタッ
なる「わッ……う、後ろ乗って大丈夫だったかなッ?」
ヤヤ「大丈夫大丈夫。それより、こっちの前の方に来ないと落ちるわよ」
なる「ひえ……」
ヨジヨジッ――ピト
ヤヤ「く、くっつきすぎ」カア
なる「落ちるの怖いんだもん……」ビクビク
ヤヤ「……じゃあ、しっかり掴んでなさい」
なる「うん……」
海岸線に沿って、トラックが移動していく。
なる「……自転車せっかく貸してもらったのに……」
ヤヤ「あんなのすぐ直るから」
なる「土下座&土下座&土下座……だよ……」グスッ
ヤヤ「いや、そんなにされても迷惑というか」
ふいに、光が消えた。トンネルに入ったのだ。オレンジの照明が二人を淡く映す。
ヤヤは左手をなるの頭に乗せ、自分の方へ寄せた。
なる「ふえ?」
ヤヤ「一緒に謝るから泣くな」
なる「……」
ゴシッ
なる「……ありがと」
なるの頭が、こてんとヤヤの肩に置かれた。
なる「……やっぱり普通に走るね」
ヤヤ「それがいいわ……」
なる「でも、今日……久しぶりにヤヤちゃんと二人で出かけたよね」
ヤヤ「そう言えばそっか」
なる「色々あって、言えてなかったんだけど……あ、あの」
ヤヤ「なによ」
トンネルから抜ける。
海からの風が耳元を吹き抜けた。
なる「今日、なんだかカッコよかった……」ボソ
ヤヤは暴れる髪を抑えて、
ヤヤ「え? なに? もう一回言って?」
なる「う……ううん」カア
ヤヤ「な、なによぉ。気になるじゃんかッ」
なる「ご、ごめんなさいッ……内緒ッ」カア
ヤヤ「え、ええ? 一度は言ったんでしょ?」
なる「内緒ったら、内緒ッ」
ヤヤ「もー、なんなのよ」
ガシャン――と、荷台に乗せた二つの自転車が揺れた。
fin
パタンッ――
真姫「ど、ドキドキした何これ……ていうか、ちょ、ちょっとこれで終わり? つ、続きは……どこよ」
真姫「ほ、本棚かしら……」
ガタッ
真姫「……でも、このアイドル研究会の本棚に……あるわけないか」
真姫「じゃあ、やっぱり私物……続きを見せてって、勝手に読んだのばれちゃうじゃない……ッ」
ガタタッ(ドアの方)
真姫「きゃッ」ビクビク
真姫「だれ?!」
ガチャッ、バン!
凛「真姫ちゃん欲しいのはこれかにゃ? yuri diary vol.2」
フリフリ
真姫「な、なによそれ」
花陽「大丈夫、全部見てました」
真姫「ぶッ」
穂乃果「この続きはまだ私たちも見てないんだッ! 一緒に見よう!」
ことり「じゃあ、次のやつは私音読するねー」
真姫「え、いや、みんなでって、その恥ずかしいのをみんなではキツイっていうか」
ガシッ
希「えーやん、はいお席へどうぞ」
絵里「さあ、次の花園は?」
ことり「……>>92」
兎晴
兎角さんと晴ちゃんの部屋
パシンッ
兎角「……」
晴「……」
スッ――パシッ
晴「か、返してください」
兎角「……」フルフル
晴「お、お願いしますッ」
パコンッ
晴「いたいですッ」
兎角「お前はバカか。誰がはいそーですかと渡すと思う?」
晴「兎角は、そう言いますけど……ナイフなんてどうやって奪い返すんですかッ。踏み込んだ瞬間にぶすりッですよ」
兎角「だから、何度も言ってるだろう。ほら、これ持て」
ヒョイッ
晴「わわッ」
ギュッ
兎角「いいか……まず、相手がナイフに関して熟知し過ぎていて、あまりにも力量差があり過ぎた場合……を除いて、一つ目叩き落す」
ヒュッ――
晴「わああ?!」
兎角「驚くな。お前を傷つけたりなどしない」
晴(さらっと言いましたね)
兎角「リーチ的には足がいいが、相手がナイフを突き出して来た瞬間に半歩避けて手刀を叩きこんだり、肘と膝で手の甲を……潰すこともできる」
晴「できません」
兎角「できませんじゃない」
晴「できたら苦労しません」
兎角「なんだと。お前のために教えてやってるのに……」
晴「ご、ごめんなさい」
兎角「しょうがないやつめ。じゃあ、ちょっと手を貸してみろ」
晴「はい」
兎角「こう、向かってきたら手首を左手で持つだろ、あとは右手で手の甲を掴んで内側に回すと……」
ポロッ――カラン
晴「す、すごいですッ! 痛くないし……これなら晴にも……」
兎角「一瞬の隙をつかなくてはならないがな。試しに、隙をついてみろ」
晴「は、はい!」
兎角「……来い」
晴「……ッん」
チュッ
兎角「……」
晴「チュッ……」
ギュッ――グルッ
カランカランッ
晴「ど、どうでしょう師匠」
兎角「……」
晴「兎角さーん……?」
兎角「はッ……」
晴「ど、どうでしたか?」
兎角「柔らかかった……」ボソ
晴「ふえ?」
兎角「な、なんでもない! 見事だ……してやられた」
晴「えへへ」
兎角「次は、目隠しされた時に抜け出す方法だが……私が手本を見せるから、試しにやってみろ」
晴「はーい。じゃあ、後ろから」
ギュウッ――プニュ(後頭部らへん)
兎角「……」
晴「こ、こんな感じ?」
兎角「だめだ。そんなものでは相手の視界は防げない。もっと強くだ!」
ギュギュッ――フニョニョン(後頭部らへん)
晴「こ、これでいい?」
兎角「もっとだ!」
フニョフニョ――
兎角「よし、それくらいで構わない」
晴(胸が痛い)
兎角「この場合、相手の顎に頭突きを食らわすのがもっともメジャーだ」
晴「ふむふむ」
兎角「こうだ」
コツンッ
晴「……」
グリグリッ
兎角「あいたッ、ば、ちょッ、ぐりぐりするな」
晴「ご、ごめんねつい」
パッ――フニョン(後頭部から遠ざかる)
兎角「……」シュン
晴「どうかしたの?」
兎角「なんでもない」
晴「はいはい! 晴、一撃必殺とかやってみたいですッ、師匠!」
兎角「うむよかろう」
晴(今日の兎角さんノリいいなあ)
兎角「まあ、一撃で相手を仕留めるからには全て急所に当てる必要がある」
晴「急所って言うと」
兎角「ここ、ここ、ここだ」
トスッ、トスッ、ポヨンッ
晴「んッ……」ビクッ
兎角「……」
晴「なるほど」
兎角「復習する」
晴「押忍!」
兎角「ここ、ここ、ここだ」
トスッ、トスッ、ポヨンッ
晴「んッ……」
兎角「もう一度復習するか?」
晴「あ、もういいです」
兎角「ただ、急所というのは、打てば必ず仕留められる絶対的なものから、相対的なもの、想定的なものなどに分けられる。また、相手の技量によって、仕留め方――例えば打撃が苦手なのか、武器を使った技が苦手なのか、絞め技が苦手なのかなどによっても考え方が変わってくるため、実際何通りもあると言えるかも知れない」
晴「じゃあ、さっきのは」
兎角「……」
晴「兎角さんのエッチ変態へっぽこ暗殺者」
兎角「……」
テクテク――ゴソゴソ
晴「あ、ちょっと布団に入って拗ねないでくださいよー、もー!」
兎角「……」
晴「続き……あ、ちなみ兎角さんの急所は?」
兎角「言わなくてもわかるだろ」
晴「……」ニコ
fin
パラッ
ことり「ちゅんちゅん……おしまい」
海未「……」
穂乃果「大変、海未ちゃんが息してない」
にこ「あんた、慣れたんじゃなかったの」
真姫「……」ドキドキ
凛「あれー? 真姫ちゃん顔真っ赤っかーのトメイトゥみたいにゃー」
真姫「っさいッ」ドキドキ
希「……えりちの急所は?」
絵里「わかるでしょ?」
希「うん……」ニコ
花陽「お二人とも……始まってますね。さて、次は私が……読みますね。ご飯も炊けましたし……」
コトッ――ホクホクッ
花陽「>>103です」
バルクホルンさんとエーリカさんの寝室
エーリカ「うにゃ……」ぐー
シャーリー「おおッ、こいつのベッドほんと汚ッねえな」
ツンツン
エーリカ「ふが……」
バルクホルン「おい、寝かせてやれ。今日は派手に暴れてきたんだ」
シャーリー「今日のチームでお風呂に行くって言ってたのになあ……しょーがないか」
バルクホルン「今なら貸切りだろう。とっとと行くぞ」
ゴソゴソッ
シャーリー「ちょいとそこ行くお姉さん」
バルクホルン「なんだ」
シャーリー「そのピンクのはなんだい?」
バルクホルン「寝巻きだが」
シャーリー「誰のだよ」
バルクホルン「お前のだが」
シャーリー「待て待て待て。その妹達に着せようとしていた物を私が着れると思うのか?」
バルクホルン「服が欲しいと言っていたじゃないか」
シャーリー「い、言ったけどさ」
バルクホルン「ほれ、遠慮するな」
シャーリー「あのな……これ」
バルクホルン「?」
シャーリー「あー、いや……もらう」ニヤ
バルクホルン「素直に受け取れ。さ、汗だくでたまらん、行くぞ」
スタスタ
シャーリー「はいはい」
―――
――
カポンッ
シャーリー「……はー」
バルクホルン「おいおい、だらしない顔だな。いま」
シャーリー「今、敵が攻めてきたらどうするんだ?」ニヤ
バルクホルン「被せてくるな」
シャーリー「その時は、お前が守ってくれるんだろ?」
バルクホルン「軍人たるもの、自分の身くらい自分で守れ」
シャーリー「冷たいなあ。私だって、これが芳佳やルッキーニだったらもう少し引き締まった顔してるよ」
バルクホルン「……経験は少ないが、あいつらも立派な一人前だ。お前に守られなくても大丈夫さ」
シャーリー「お、高評価ですな」
バルクホルン「少なくとも、それだけの戦績を挙げている」
シャーリー「前線にもお呼びが掛かるってね」
バルクホルン「……仕方がない。できるものが行くしかない。できないものが行ったところで……空の塵か海の藻屑かを選ばされるだけだ」
チャポンッ
シャーリー「……それを防ぐのがお姉ちゃんの役目だろ」
バルクホルン「そうだ……シャーリー、お姉ちゃんと呼ぶなと言っているだろ」
シャーリー「失礼、閣下」
バルクホルン「……それができなければ、私は姉と呼ばれる資格など……あ、いや」
シャーリー「なんだよ、途中で」
バルクホルン「お前といると口の滑りが良くて敵わん」
シャーリー「嬉しいね。それは、気心が知れてるってことで?」
バルクホルン「……まあな」
バルクホルンは、シャーリーの方を盗み見た。
シャーリー「素直なバルクホルンは気持ち悪い」クスクス
バルクホルン「……いつも、フクロウみたいに目を血走らせてキョロキョロして、そんな風に生きるだけではないと教えてもらったからな」
シャーリー「そうさな、お国柄はそうそう拭えないさ。そうだ、ウチに来いよ。リベリオンは良い所だ。お前の堅物ももっと柔らかくなるさ」
バルクホルン「お前みたいなのがうじゃうじゃいるんだろ。勘弁してくれ」
シャーリー「ひどいな」
バルクホルン「一人で十分だよ。シャーリーは」
シャーリー「嬉しいねえ」
バルクホルン「いつか……行ってみたいとは思う」
シャーリー「そうだな……今だと広大な麦畑が見れる。小さい頃に、駆け回っては怒られた」
バルクホルン「今も昔もお転婆なウサギだな」
シャーリー「ははッ、それほどでも」
バルクホルン「お前とはあまり故郷の話をしたことはなかったな……」
シャーリー「口を開けば、妹の話しかしないからさ」
バルクホルン「そ、そこまでか?」
シャーリー「ああ、妬けるよ」
バルクホルン「じ、自重しよう」
シャーリー「無理だろ」
バルクホルン「……」
シャーリー「ぷッ」
バルクホルン「笑うなッ……で、ほかにはないのか」
シャーリー「何がだよ」
バルクホルン「お前の故郷のこともう少し聞きたい」
シャーリー「……ああ」
シャーリー「……尋ねられると気恥ずかしいもんだな」
バルクホルン「聞かせてくれ」
シャーリー「リベリオンは何もかもがでかい……美しい山々が空を切り裂くようにそびえ立っていて……そこから降りてきた水が、人々に恵みをもたらしているんだ。山から谷間に吹いてくる風は、冷たすぎる時もあるが……。広大すぎる土地は、私のバイクを走らせるには丁度いい。何もないから……。今は、地上よりも空に浮気してしまってるけど……」
バルクホルン「……はは」
シャーリー「夕暮れになると、家々の窓辺にランプの灯りが瞬く」
シャーリーは歌うように語る。
シャーリー「夕餉の匂い、私の名前を呼ぶ母さんの声……ちょうど、そうだ。今くらいの時間かな」
バルクホルン「そうか……」
シャーリー「私の帰りを待っているんだ。いつも……いつも」
バルクホルン「今も、待っているさ」
シャーリー「ああ、必ず帰ると約束している」
バルクホルン「その日まで、お前は……私が守る」
バルクホルンがシャーリーの手をゆっくりと掴んだ。
シャーリー「……なに、かっこつけてんのさ」ドキッ
バルクホルン「いいだろ……別に」
シャーリー「キスの一つもして欲しいもんだね」
シャーリーはバルクホルンの掴んだ手を握り直して、
唇を重ね合わせた。バルクホルンの呼吸が荒くなったのに気づかぬフリをして、指を絡めた。
バルクホルン「ば、バカ……人が来たらどうする」
シャーリー「まだ、来ないって」
バルクホルン「こんな所でできるかッ」
言って、立ち上がる。
シャーリー「上せた?」
バルクホルン「言ってろ」
シャーリー「なあ」
バルクホルン「なんだ」
シャーリー「私ってさ、地上で走るのと……空で走るのどっちが合ってるかな?」
バルクホルンは振り返る。
シャーリーの顔はいつもどおりどこか不真面目を装っていた。
いや、今日の戦闘のせいか少し疲れているように見えなくもない、とバルクホルンは思った。
バルクホルン「お前は……」
少し間が空く。
バルクホルン「まだ、空に必要だ。私にとっても、あいつらにとっても。そして、その質問は私にはよくわからん。ルッキーニでも聞け」
シャーリー「ああ……そうするよ」
足元で水を跳ねさて、バルクホルンはシャーリーを呼ぶ。
バルクホルン「何してるんだ、早く来い」
シャーリー「ああ、待ちなよ」
―――
――
基地―テラス―
シャーリー「夜風が気持ちいな」
バルクホルン「……あ、ああ」
シャーリー「あ、似合ってるぜそれ」
バルクホルン「貴様、着れないのを分かっていたな」
シャーリー「いや、胸のサイズ合わないのに気づくかと思ったんだけど。バルクホルンのシャツは私にぴったりだよ」
バルクホルン「裸で廊下を歩かせるわけにはいかないからな……」
シャーリー「クスクス……大真面目過ぎるだろ」
バルクホルン「あと」
シャーリー「?」
バルクホルン「手を離せ」
シャーリー「照れてるわけ?」
バルクホルン「……悪いか」
力任せに振り払えば、いくらでもできるはずだろうに。
シャーリーは、後ろからバルクホルンを抱きしめる。
シャーリー「落ち着く……」
バルクホルン「……う」
シャーリー「時代が違えば、もしかしたらどこぞのお嬢様学校で……出会ってたかもな」
バルクホルン「どのみち、会うのか……困ったものだ」
シャーリー「いや?」
バルクホルン「……いやではないさ」
シャーリー「私は今度生まれ変わったら、お前の妹になって愛されてみたい」
バルクホルン「……ぷッ……くッくく」
シャーリー「割と本気だけど?」
バルクホルン「やめ……笑わかせるなッ……」
シャーリー「誰よりもはやく、お前に愛される女になれる……って、聞けよ」
バルクホルンは握っていない方の手で腹を抱えていた。
バルクホルン「お前みたいな妹はッ……プッ……願い下げだ」
シャーリー「そ、なら……こうしてやる」
言いながら、彼女の胸元に手を這わせる。
バルクホルン「こ、こら」
シャーリー「……こっち向いて」
バルクホルン「……う」
両手を絡ませつつ、再び二人の唇が交じり合う。
甘美な水音が二人を火照らせた。
シャーリー「こんなエロい格好でいるバルクホルンが悪いってことで」
バルクホルン「なッ」
シャーリーはズボンの下から、バルクホルンの恥部を弄る。
バルクホルン「ァ……ッ」
シャーリー「好きとか……愛してるとか……お前は聞いちゃくれないだろうから、身体に教えておくよ」
バルクホルン「やッ……」
シャーリー「もう、ヌルヌルなんだけど……嬉しい」
バルクホルンの手に力がこもる。
ズボンの筋を何度も撫でてやると、かくんと膝を崩した。
シャーリー「立ってるのきつい?」
バルクホルン「あ……ああッ」
シャーリー「じゃあ、ここ座って……」
シャーリーは人差し指で、示した。
バルクホルン「か、顔の上だとッ?!」
バルクホルンが叫ぶ。
シャーリー「しー! 聞こえるぞ」
半ば無理やり、恥ずかしがる彼女を顔の上に乗せた。
バルクホルン「な、何を……」
シャーリー「……ちゅる」
バルクホルン「?!」
バルクホルンの腰が跳ねる。シャーリーはしっかりと抑えて離さない。
ズボン越しに秘部に吸いつかれ、バルクホルンはたまらずと言った様子で背を仰け反らせた。
バルクホルン「それッ……やめ……ァ!?」
出てくる蜜を全て飲み干してしまうくらい、強く吸引した。
いやらしい音がテラスを吹き抜ける風に運ばれていく。
シャーリー「いい……ッ?」
バルクホルン「おか……しくッ……な」
シャーリー「いいよ。もっとおかしい所見せてくれ」
半ば無理やり、恥ずかしがる彼女を顔の上に乗せた。
バルクホルン「な、何を……」
シャーリー「……ちゅる」
バルクホルン「?!」
バルクホルンの腰が跳ねる。シャーリーはしっかりと抑えて離さない。
ズボン越しに秘部に吸いつかれ、バルクホルンはたまらずと言った様子で背を仰け反らせた。
バルクホルン「それッ……やめ……ァ!?」
出てくる蜜を全て飲み干してしまうくらい、強く吸引した。
いやらしい音がテラスを吹き抜ける風に運ばれていく。
シャーリー「いい……ッ?」
バルクホルン「おか……しくッ……な」
シャーリー「いいよ。もっとおかしい所見せてくれ」
舌をズボンの脇から差し込んだ。もはや濡れて意味を成さないそれをゆっくりと剥ぎ取っていく。バルクホルンが遮るようにシャーリーの手を抑えた。
バルクホルン「そ、それ以上は……」
シャーリー「ダメ?」
バルクホルン「その言い方は……卑怯だ」
シャーリーは彼女の下から這い出る。少し、バイクを弄る時の姿勢に似ていたな、とぼんやりと思い出しながら。
バルクホルンは切なげな瞳を向けていた。月明かりで映し出された頬は、朱が差していた。もう一度キスをしてやる。目を閉じて、受け入れる。
バルクホルン「いつも……お前にリードされる」
シャーリー「してくれてもいいけど」
そう言うと、黙ってしまう彼女が可愛いなあと、2歳年上のバルクホルンにシャーリーは頬を緩ませる。
シャーリー「筋肉のついた引き締まった体も、カールスラント軍人という肩書きも、姉という立場も何もかも忘れて、ただ一人の女になって……」
バルクホルン「……ッん」
シャーリーは胸を舐めまわす。
シャーリー「こんな素敵なうさぎさんに出会って、エスコートを受けて……こんな気持いことされて……」
バルクホルンの胸の突起を舌で転がしてやる。
バルクホルン「……ァッ」
シャーリー「他のみんなには見せられないだらしない顔して……」
バルクホルン「お前だけだ……こんな……ッ見せれるの」
シャーリー「上出来……ご褒美」
指を二本ほど差し込む。飲み込まれるように、すぐに奥まで埋まる。
ぬるっと出し入れを繰り返した。蜜を入口の辺りに塗りたくる。
バルクホルン「焦らすな……バカ」
両腕をシャーリーの肩に回し、体を預けるバルクホルン。
シャーリー「どうして欲しい……?」
バルクホルンの耳たぶをさする。
指が締め付けられた。
バルクホルン「……分かるだろ」
シャーリー「いーや。わからんね」
バルクホルン「……ッ」
シャーリー「いてッ」
バルクホルンがシャーリーの耳を噛んだ。
シャーリー「噛むこたないだろ」
バルクホルン「……ッ」
彼女は傷口を舐めるように、舌を使って耳を丹念に舐める。
シャーリー「ひああッ……」
シャーリーの背筋が戦慄いた。
バルクホルン「……もっとしてくれ」
バルクホルンが呟いた。細い声。
いつもの威勢はどこへ行ったのか。
それとも、ただの少女へと戻ったのか。
シャーリーは口元を緩ませた。
指の動きを早めると、必死に背中に手を伸ばして、シャーリーの背中を掻き抱く。少しトーンの高い喘ぎ声が、興奮を沸き立たせる。エロい。奥の方を何度も強く擦ってやると、バルクホルンは腰を振って、快感を求める。もう一本増やして、くぱくぱと指を広げながらかき混ぜる。と、小さく痙攣してバルクホルンは果てた。
シャーリー「大丈夫か?」
バルクホルン「ああ……ッはあ」
もし、
自分に果てる日が訪れたら、
この人のそばで、
空の上で、
なんなら、
故郷の灯火を思い出して、
なんて、
そうだといい。
fin
真姫「……」
凛「た、大変にゃ……真姫ちゃんが、もう飽きて携帯いじり始めた」
にこ「ほっときなさいって」
穂乃果「えー、真姫ちゃんも一緒に聴こうよー、聴こうよー」
真姫「あー、はいはい」
絵里「じゃあ、次は私が」
希「よ、待ってました」
やんや、やんや
絵里「次は、>>120ね!」
アサヤモ(ニンジャスレイヤー)
青春 家デート
シャーゲル乙
安価取るの早すぎでドン引きした
>>120
知らないどころのレベルじゃないので調べてきます。
謎の単語が多すぎるw
また、明日以降に
結局やるのか、がんばれ
>>133
壱百参拾参=サン、ありがと。
自分でも何を書いているのかわからないけど、良ければ。
ヤモトはオナゴらしい彼女のアトモスフィアに、今も過去も惹かれていた。アサリには自分を惹きつける何かがあった。
言霊に乗せて伝えるジツについてヤモトは不慣れだ。もどかしさはいつしか胸の奥をじりじりと焦がす程。
それの正体とは。ヤモトはまだ気づかない。
「このツル、ヤモト=サンにあげるね」
ヤモトのぎこちなさに、アサリは気遣いを見せる。彼女の頭の上に、ツルを乗せたのだ。
ヤモトの眉間の集中線が解された。
「似合ってる……うん」
「そう……?」
ブリキの人形のように、ゆっくりと頭を動かす。
そーっと。アサリが笑う。5
熱い桃色の風が心を浮き立たせる。ヤモトははたと思いつく。しかし、それはイクサにおいてあまり両手を挙げられるものではなかった。
実際気が四方八方飛散するやもしれぬ。
「ね、紐、ある?」
ヤモトが尋ねる。
「あるけど、ちょっと待って」
取り出したる紐を受け取り、彼女はカタナの柄頭の逆側につけられる金具、すなわち縁金にぐるりと巻き付けた。
そして、ツルの首元に小さな穴を開けて紐を通して、しっかりと互いを結びつける。もう、離れない。
これは、そう、
「オマモリにする……」
「ええ……で、でもヤモトさんみたいに上手じゃないし」
「いい」
カナイアンゼン、コウツウアンゼン、ガクギョウジョウジュ、アンザンキガン……これは、ユウジョウだ。6
満足気にヤモトは口元を引き延ばす。
「他にも……もっと迫力のあるのとか」
ゲンブ、ビャッコ……全て教わったものだ。
ヤモトのワザ・マエ。
「これがいい」
ヤモトは愛刀ウバステを折り鶴を潰してしまわない程度に抱きしめた。アサリは首を傾げる。
実際、アサリが渡したのは即興で作った他愛もないもので、腕を上げたとは言うもののしかしそれでも他に選択肢はあった。
だが幸せを噛みしめるようなヤモトにアサリはそれ以上何も言わなかった。言えなかった。
アサリはヤモトを見つめた。ベッドの縁に背中を預ける二人。互いに視線を交える。
その時、ヤモトの手がアサリの手に被さった。ヤモトが手を握ってきたのだ。7
ヤモトは何も言わない。言えない。
ユウジョウを感じることで胸中は限界なのだ。
否、それはユウジョウめいていてるだけだ。
人は、一般的に、それをラブと呼ぶ。
沈黙が二人を包んだ。握った手と手の温度が、より一層互いの近さを強調する。8
だが、キサマはニンジャ。
暗い声が聞こえた。
ヤモトは白昼の亡霊に怯える。
アサリの手を先ほどよりも強く強く握る!9
「い、いたっ……」
「あ、ごめん、ごめんね」
ぱっと離そうと指を開く。が、離れない。
「アサリ=サン……」
「いいよ。今日はこうしていて……ね?」
「本当は……アタイは、明日も明後日もアサリ=サンと」
ヤモトの唇に白く細い指が一本立てられた。
彼女は口を噤む。
言ってはいけないのか。そうじゃない。
言えば悲しみが、寂しさが、募るからだ。10
「何かあったら、どこにいても駆けつけてくれるんだよね」
「うん……」
「なら、いいの。それ以上は」
彼女はこの世界の闇を、まだよく知らない。
知らなくていい、知って欲しくもない。
これ以上関わらなくていい。そうして欲しい。
だから、離れた。
脳裏を過るオリガミ部の面々。アサリとヤモトが2人で撮った写真。
「逢いたい」と少女らしいピンク色のペンで、小さく控えめに書かれた文字。
願いは叶った。11
強く握りたかったのは、もしかするとアサリの方だったのかもしれない。
それに気が付くが、気の利いたことをヤモトができるはずもなく。
チキンハートに小型のエンジンを搭載し、やっとのことでヤモトはアサリを抱きしめる。
「なあに……?」
「信じて。また、会えること」
「信じてるよ……ユウジョウ」
アサリの腕がヤモトの背中に伸びる。
互いに、目からはぽろぽろと涙を流していた。12
fin
絵里「何だか、日本語を翻訳機につっこんだみたいな文章ね」
希「でも、健気な二人やんな」
絵里「この二人に平穏な日々は訪れるのかしら……」
ペラっ
絵里「……あ、挿絵がついてる。制服姿の二人が手を繋いでる……」
花陽「……なんて、白米が美味しいのでしょうか……」ポロポロ
凛「食うか泣くかどっちかにするにゃ」
穂乃果「はいはい、私も読んでみたいでーす!」
真姫「ねえ、部活しないの?」
にこ「もはや、無理でしょ」
穂乃果「ちゃらららん……次は」
ペラ
穂乃果「何々? >>143 」
乙
忍殺で百合を見るとは思わなかったわ
安価なら≫69
サンクトヒルデ学院―中庭―
ヴィヴィオ「きゃああ!?」
アインハルト「だ、大丈夫ですか?」
二転三転と芝の上を転がっていくヴィヴィオ。
ヴィヴィオ「うー……防御が甘かったですねー。精進します……」
金色の頭部を抑えつつ立ち上がる。
明らかに焦点が合ってない。
どうやら多少目を回しているようだ。
アインハルト「無理なさらなずに」
ヴィヴィオ「いや、まだ、いけます!」
アインハルト「では……」
アインハルトは腰を捻り、親指を支点に地面を勢いよく蹴った。
芝がめり込む。二人の距離が一気に縮まった。
ヴィヴィオがそれを感覚的に捉えて、胸の前で両腕をクロスさせた。
アインハルト「ハアアア!!」
打撃の威力に耐えきれず、ヴィヴィオの幼い体が地面へ。
ヴィヴィオはとっさの判断で、衝撃を緩和させるため後方へ防御の5割を回す。
パアアン!
胸元の衣服が弾ける。
アインハルト「あっ……」
彼女は気を一瞬で沈め、手を引いた。
ヴィヴィオ「え?」
眠いのでここまで。
なのヴィの1の本命来たので嬉しいです。
ヴィヴィオは軽く尻もちをついて、すぐに、顔を上げた。
アインハルト「……っ」
踏み込みの浅くなった拳にヴィヴィオは首を傾げる。
ヴィヴィオ「あ、あの手加減とかは」
アインハルト「す、すみません……これ以上は危ないと思って」
ヴィヴィオ「……私、アインハルトさんから見たら、やっぱりまだまだですよね」
アインハルト「そういう意味では……」
ヴィヴィオ「へへへ……いいんです…‥でも、悔しいなあ」
アインハルトが遠慮がちに手を差し伸べてきたので、ヴィヴィオはそれを掴んだ。
目じりに熱いものが込み上げてくる。彼女にそれを悟られたくなくて、ヴィヴィオは顔を逸らした。
アインハルト「ヴィヴィオさん、砂が」
彼女が砂を払いのけてくれる。
ヴィヴィオ「わわっ……ありがとうございます」
そんな余裕のある行動すら、ヴィヴィオの悔しさを募らせた。
アインハルトに前より確実に近づいてきた。
ヴィヴィオの中にあったそんな自負。
それは甘さだと分かっていたが、幼い彼女のプライドを傷つける。
ヴィヴィオ「そろそろ授業始まってしまいますね。行きましょうか!」
アインハルト「はい」
校舎へと向かう道の途中、ヴィヴィオの脳裏に昨晩見たドラマの主人公の男の声が響く。
『ちくしょう……』
決して、彼女がそれを口に出すことはない。母親譲りの負けず嫌いが、幼い少女の闘志を燃やす。
アインハルト「では、また」
ヴィヴィオ「放課後に」
ティオが小さく鳴いた。クリスも無言で会釈を返す。
互いに背を向け、それぞれ初等部と中等部の校舎へ。
ヴィヴィオの右手は固く握られていた。
アインハルト「……」
ヴィヴィオと分かれ、アインハルトは先ほどの自分の行動を振り返っていた。
力量の差が多少あるとは言え、手加減などする必要はなかった。
守りが苦手なヴィヴィオではあるが、あのくらいならば抑えられただろう。
だからこそ放った一撃。
アインハルト「……私」
ティオが足元にすり寄る。
両手で掴み上げ、抱きしめる。
アインハルト(ヴィヴィオさんになんて失礼なことをしてしまったのでしょうか……)
時折、彼女の中の歴史が枝に積もった雪のように虚を突く。
彼女を高町ヴィヴィオとして認識していたはずなのに、
彼女がストライクアーツを極めれば極める程に、聖王の影が重なり合っていく。
そうして、弱き聖王を砕こうとする自分に迷いを覚える。
求めているのは、対等な存在。覇王を制す強き女王であり、現実の少女ではない。
アインハルト(情けをかければ、ヴィヴィオさんがお心を痛めてしまう……)
聖王は、自分にとって守るべき存在でもあった。
込み上げる愛おしさは、きっと覇王インクヴァルトが抱いてたものだ。
彼女を傷つけまいとする感情が、真剣勝負を邪魔していた。
女性でありながら、男性の記憶を保有しているアインハルトにとって、それは複雑な問題であった。
アインハルト「……ふぅ」
少女の口からため息が漏れた。
聖王を求める自分。彼女を後輩扱いする自分と、女性として扱ってしまう自分。
出会う前ならば、この二重人格のような状態も、覇王の信条を貫き通すことでぶれずにすんでいた。
しかし、聖王はすでにヴィヴィオとしての人格が形成されていたのだ。
未だに、ぶつけどころのない渇望がある。
何より困るのが、男性のような感情を抱いてしまうこと。
アインハルト(これを、ヴィヴィオさんに理解して頂いた所で……)
他人のためならば、背伸びしてでも行動する彼女だ。
きっと、役に立てるならと親身になってくれるだろうが。
アインハルト(状況が……変わることはありません)
ならば、内に秘めるしかない。
中には幼い彼女に言えないような黒い感情だってある。
今、彼女に嫌われてしまえば、アインハルトとしての自分は大きく折れてしまうだろう。
陽の光のような笑顔を思い出して、アインハルトは目を細めた。
高町家
ヴィヴィオ「ただいまー」
なのは「お帰りヴィヴィオー」
ヴィヴィオ「っしょっと」
なのは「あれ、何かあった?」
ヴィヴィオ「え? なんで?」
なのは「いつもより、声に元気ないなって思って」
ヴィヴィオ「そ、そんなことないよー。いつも通りだもん」
なのは「ふーん……隠し事なんて、ママ悲しいなあ」
奥からフェイトが顔だけを覗かせて、
フェイト「どうしたの?」
ヴィヴィオ「もー、フェイトママまで。なんでもないったら」
ヴィヴィオは言って、自室へと駆けていく。
なのは・フェイト「「……?」」
ヴィヴィオの部屋
部屋に入るなり、鞄をベッドの上に放りつつ、ヴィヴィオもダイブした。
ヴィヴィオ「うー……」
頭上でクリスが心配そうにしているのが気配で分かった。
ヴィヴィオ「クリスぅぅ……」
もやもやとする。
掴みかけていたものがするりと逃げていったような。
ヴィヴィオ「焦っちゃダメだよね……」
挫ける暇があったら練習!
なのはの言葉をヴィヴィオは胸中で反芻して、体を起こす。
ヴィヴィオ「イメトレイメトレ! クリス、仮想空間での1対1お願い」
クリスが両耳を立たせ、小さく敬礼する。
クリスが準備している間に、ヴィヴィオは自分の宿題にも取り掛かる。
本来、人間の脳はマルチな作業に向いてはいない。
それを脳内シミュレーションと宿題をこなすという二つの作業によってマルチスキルを高めていく。
前になのはに教わった練習方法だった。
ヴィヴィオ「よーし、負けないからねー!」
一人拳を突き上げる。
部屋の扉の外には、そんな思春期真っ只中の娘を見守るママ二人の影があった。
次の日―
ヴィヴィオ「今日もお願いしますっ」
リオ「なんかやたら気合い入ってるねー」
コロナ「何かあったの?」
アインハルト「さあ……」
ヴィヴィオに昨日のような暗さはない。
これが彼女の強さだ。引きずらない。前に進んでくる。
しかし、アインハルトは違った。
フォルダを上書きしただけで、過去の気持ちをずるずると積み重ねる。
アインハルト「時間が惜しいので、さっそく……」
ヴィヴィオ「オッス! 今日は大人モードでお願いしたいのですが……構いませんか?」
アインハルト「ええ、いいですよ……」
互いに武装形態を変える。
リオ「コロナちょっと離れて見よ」
コロナ「そ、そうだね」
今日は大きいのが来るだろう。アインハルトも少なからず心を躍らせていた。
長い髪を一つにまとめ、聖王の武装を纏うヴィヴィオ。
アインハルト(……綺麗)
艶のある姿態。
ヴィヴィオ「あ、あのあんまり見られると恥ずかしいのですが……」
アインハルト「え? あ、ご、ごめんなさい……」
ヴィヴィオ「い、いえ……」
ちょっと抜けます
アインハルトは動悸を覚えた。
ヴィヴィオがゆっくりと呼吸を整える。
その一挙手一同から目を離せない。
我が愛しの――オリヴィエ。
彼の記憶だ。
アインハルトは無意識に手を伸ばしていた。
ヴィヴィオ「どうかされました?」
腕を掴まれ、ヴィヴィオがきょとんとしている。
何をしているのだ自分は。
アインハルト「あ……」
このまま、連れ立って、我が城へ――。
アインハルト(ううん、城なんてもうない……)
ヴィヴィオ「悩み事があるなら言って欲しいです……」
その言葉に、アインハルトは首を振った。
アインハルト「……」
ヴィヴィオ「アインハルトさん……」
少女――オリヴィエがこちらを覗き込む。
アインハルトははっとして、後ずさった。
アインハルト(私、何を……)
主人格が入れ替わってしまいそうな錯覚。
アインハルト「今日は……ごめんさい」
ヴィヴィオ「え、アインハルトさん?!」
制止の声を無視し、彼女は走り出した。
ヴィヴィオはコロナ達を振り返る。
リオ「よ、よく分からないけど追いかけたほうがいいんじゃ……」
ヴィヴィオ「う、うん。遅くなったら、先に戻っててね」
コロナ「うん……」
ヴィヴィオも走り出す。
校舎裏に消えていく彼女。
まずい、見失う。
ヴィヴィオは口の中で呪文を唱える。
アインハルトの軌道を予測して、バインド――。
アインハルト「きゃっ……」
小さな悲鳴が聞こえた。
しかし、一時的に動きが止まるも、すぐに体の回転を利かせて打ち破られる。
ヴィヴィオ「う……やっぱり」
それでも彼女に追いつくには十分な隙だった。
ヴィヴィオはクリスを掴んで、クリスも頷いて、
クリス「……!」
ヴィヴィオ「お話聞かせて……!」
投げた。
こつん、とアインハルトの後頭部からそんな音が聞こえた。
驚いて立ち止まるアインハルトの前に、クリスが立ちふさがった。
ヴィヴィオ「どうして、逃げたんですか……」
アインハルトは振り返らない。
アインハルト「気分が優れなくて」
ヴィヴィオ「……嘘ですよ」
アインハルト「悪いのは、私です」
叫ぶアインハルトのすらりと伸びた背に、ヴィヴィオが抱き着いた。
ヴィヴィオ「私、頼りないかもしれません……でも、アインハルトさんの力になりたいんです」
アインハルト「止めてください……そんなことをされても、困ります」
彼女は頑なだった。
ヴィヴィオの思い当たる所と言えば、一つしかなかった。
ヴィヴィオ「……聖王に及ばない私の力不足が、原因なんじゃないですか?」
アインハルトはしばし言葉を選ぶように、息を吸った。
アインハルト「……ええ、そうです」
ヴィヴィオ「やっぱり……弱い私と戦っても、つまらないですよね……えへへ」
アインハルト「……」
アインハルトにそう思われるのは仕方がない、とヴィヴィオはどこか覚悟していた。
彼女にそれを言わせてしまったのは、他でもない自分。
ならば、やはり自分の不甲斐なさを恨むしかない。
ヴィヴィオ「じゃあ、アインハルトさんはやっぱり悪くないですね……私、絶対追いつきますから」
いつか、聖王を超えれば、覇王の悲願を打ち抜く拳を極めればいいのだ。
アインハルトが振り返る。
驚いた顔をしていた。
アインハルトは顔を歪めて、少し迷ったのちにヴィヴィオを抱きしめた。
ヴィヴィオ「……あの、濡れちゃいますよ」
アインハルト「……泣かないでください。私なんかのために」
ヴィヴィオ「アインハルトさん、私……アインハルトさんのこと大好きだから。……だから絶対に諦めたりしませんよ」
いつか、アインハルトが記憶に依存せず、自分自身の意志を持って戦うことができるように。
ストライクアーツで彼女に勝つために。
その時、本当の意味で二人は友達になれると信じているから。
アインハルトはヴィヴィオの目尻を拭い、それから、瞼に唇を落とした。
ヴィヴィオ「っひゃ!?」
唐突な行動に、ヴィヴィオの変身魔法が解ける。
アインハルトもしゃがんで、小さな体を抱きしめ続けた。
アインハルト「余計なこと……しないでください。分かってない。あなたは、何も……」
ヴィヴィオ「く、苦しいです」
アインハルト「……ヴィヴィオさん」
ヴィヴィオ「ふえ……?」
アインハルト「私が、あなたと対峙する時、何を考えているのか教えてあげます……」
ヴィヴィオ「……」
アインハルト「強く高貴なあなたを打ち負かして、悔しさで涙を流すあなたと寝たいと……そう思っている。そんな酷い人間なんです」
ヴィヴィオ「……え」
アインハルトが淡々と呟いた言葉に、ヴィヴィオは反応できなかった。
アインハルトが申し訳なさそうに立ち上がる。
アインハルト「……すいません。忘れてください……」
そう言って、彼女は逃げるように走り去った。
ヴィヴィオはぽかんと口を開けつつ、今彼女が言った意味を考えていた。
ヴィヴィオ「え……っと」
それから、火が出るかと思う程火照る顔にゆっくりと触れる。
幼いヴィヴィオの胸に、今まで感じたことのない感情が芽生え始めていた。
fin
穂乃果「……こ、ここで終わってる」
ことり「……ちゅん」
海未「少女に聞かせる言葉ではありませんね……全く」
にこ「あんた、復活したのね」
希「あのまま押し倒すんかと思ったけど、へたれやったな。えりちみたい」
絵里「ちょっと」
花陽「おかわり……」
ツギツギ―
希「さて、次のは……>>162」
今度こそ
>>105
>>162
リトバスでおけ?
とあるホテル
佳奈多「ちょっと、荷物片づけてないじゃない」
セミダブルのベッドに寝そべる葉留佳を見下ろして、佳奈多はため息を吐いた。
葉留佳「だって、歩きすぎて疲れたんだもーん」
佳奈多「この後有名な展望台に行って、夜景見るってごねたのはどこのどなただったかしら」
葉留佳「どこの佳奈多だったでしょうネ」
佳奈多「……あなたが、そこの近くのホテルがいいって言うから、セミダブルの部屋になったの忘れたとは言わせないわよ」
スーツケースをごとりと机の上に置く。
振動で、ベッドがわずかに揺れた。
葉留佳「やはは……お、怒んないでよ」
佳奈多「怒るわよ! なんで寝相の悪いあなたと同じベッドに寝ないといけないわけ」
葉留佳「えー、いやなの?」
佳奈多「嫌に決まってるじゃないツ」
葉留佳「そっかー……じゃあ、お姉ちゃんベッドで寝ていいヨ。私は、椅子の上で寝るから。ほら、これでめでたしめでたし」
佳奈多「あら、じゃあそれでいきましょう」
葉留佳「なにっ」
佳奈多「ふっ」ニコ
葉留佳(……ぐ、まさか承諾されるとは)
佳奈多「はいはい、さっさと出かける準備して」
葉留佳「はーい……」
とある展望台
葉留佳「やっぱり、連休中は混んでるネ……うわっと」
ギュ
佳奈多「ちょっとこんな所で転ばないでよ。恥ずかしい」
葉留佳「ありがとー」
佳奈多「はい、チケット」
葉留佳「どもども。ねね、なんかカップル多くないですカ?」
佳奈多「恋人の聖地らしいわよ……」
葉留佳「ほお……」
佳奈多「だから、止めようって言ったのに。というか、調べてきたんじゃないのあなた」
葉留佳「ほら、バカと煙は高いところが好きでして」
佳奈多「自分で言って悲しくならないのかしら。バカなの?」
葉留佳「あ! あの鍵かける奴、面白そうじゃない!?」
佳奈多「聞け、人の話を」
佳奈多「鍵って、願いを込めて鍵をかける奴でしょ」
葉留佳「うん」
佳奈多「言っとくけど、やらないから」
葉留佳「言うと思ってもうかけてきたよ」
佳奈多「はい? どこによ」
葉留佳「佳奈多のカバンに」
佳奈多は急いで自分のカバンに目をやった。
金色の小さな錠がついている。
佳奈多「葉留佳……っ!」
佳奈多は葉留佳にヘッドロックをかける。
葉留佳「ぎ、ギブっ……」
佳奈多「もお……あなたって、ホントふざけてるんだから」
葉留佳は返事をしない。
佳奈多「は、葉留佳……!?」
葉留佳「やはは……なーんてぐうう!?」
ヘッドロックはエレベーターに乗るまで続いた。
展望台
ガヤガヤ
葉留佳「うわ、凄い人」
佳奈多「だから言ったのに」
葉留佳「確かに、家にいた方が無難かもしんないネ」
佳奈多「私は……あなたと一緒なら別にどこでも」ボソ
葉留佳「え? お姉ちゃん、今何か言った?」
佳奈多「なんでもないわよ」
葉留佳「うそだー。一緒なら別にどこでもって言ったじゃん」ケラケラ
佳奈多「……っ」
佳奈多は無言で葉留佳の背中を叩く。
葉留佳「あいった……!? 自分で言っておきながらそりゃないですぜ……ダンナ」
佳奈多「誰がダンナだ……」
葉留佳「どうどう……。あ、ほらあそこ通って来たところだ」
葉留佳が指を指した。
佳奈多も振り上げていた拳を降ろして、窓ガラスに視線を移す。
佳奈多「暗くてよく分からないけど」
葉留佳「さっき、佳奈多が綺麗だって言ってたツリーがあるヨ」
佳奈多「……ホントだわ」
佳奈多が見つめる先には、繁華街の眩しいネオン群。
住んでいる街と違った景色に、目を奪われているようだ。
あまり人前で感傷に浸ることのない佳奈多も思う所があるのか、静かに下界を見下ろしていた。
葉留佳「来てよかったでしょ?」
佳奈多「あなたに言われると癪だけれど、認めるわ」
葉留佳「回りくどい言い方」
佳奈多「……来てよかったわよ」
葉留佳「うんっ」
葉留佳は佳奈多の手を握る。
が、佳奈多はすぐにそれを払う。
佳奈多「恥ずかしいから止めてよ……もおっ」
葉留佳「そっかなあ?」
佳奈多「子どもじゃないんだから」
葉留佳「はいはい」
佳奈多「後ろつっかえてるから、進みましょ」
葉留佳「あ、待ってよー」
展望台―お土産ショップ
葉留佳「みんなへのお土産何にしよっか」
佳奈多「昼間に無駄に玩具買ってたじゃない」
葉留佳「え、あれは自分用だから。仕込み用の」
佳奈多「また無駄遣いして……」
葉留佳「人生一度切りしかないんだから、やりたいことをやりたい時にしないと悔いが残るじゃん」
佳奈多「で、残金は?」
葉留佳「ちょっと厳しい感じです!」
佳奈多「6:4で出してあげるから、お土産選んできなさい。私は……どういうものが喜ばれるのかよく分からないから。任せるわ」
葉留佳「お姉ちゃん太っ腹!」
サワサワ
佳奈多「お腹に触らないでよっ」
ホテル――
葉留佳「お腹いっぱいで、もう動けないー……」
佳奈多「お風呂先入るわよ」
葉留佳「妹に優先権はないので、どーぞ」
佳奈多「分かってるじゃない」
ゴソゴソ
葉留佳「今日、テレビ何してたっけな~」
ピピっ
葉留佳「ぬおお!? 見知らぬテレビ局が!」
佳奈多「当たり前じゃない、ここどこだと思ってるのよ」
葉留佳「デスヨネ……なんだか、旅行に来てるみたい」
佳奈多「もお突っ込まないから」
パサッ
葉留佳「おねーちゃん、セクシー」
佳奈多「ちょっと見ないでよ」
バササッ
葉留佳「うへえッ」
ドサっ
葉留佳「前が、前が見えないッ」
佳奈多「やってなさい……あれ?」
ゴソゴソ
葉留佳「どったの?」
佳奈多「下着が……うそ、入れたのに」
葉留佳「……え、えとそれ何色でございましたか?」
佳奈多「薄紫……」
ゴソゴソ
葉留佳「そ、そ、れリビングに落ちてたから洗濯機に入れちゃった……てへ」
佳奈多「なんですって……」
葉留佳「わ、私……予備にも一つ持ってるんだ……」
佳奈多「葉留佳のくせに用意がいいわね」
葉留佳「Tバックなんだけどネ」
佳奈多「……なに、何を言ったか聞こえなかったけど」
葉留佳「Tバックだヨ。あの、お尻を全く隠す努力を止めたほとんど布キレみたいなの」
佳奈多「そんなの履けるわけないでしょ。ふざけないで」
葉留佳「ガーン……まあ、そう言わないで」
葉留佳は佳奈多に差し出す。
佳奈多「い、いらないから」
葉留佳「でも、他にないよネ」
佳奈多「それを履くくらいなら……」
葉留佳「ノーパン? それは止めたほうがいいぶへ!?」
佳奈多「あなたに下着買ってきてもらうわよッ」
葉留佳「しょーがないなあ。じゃあ、明日の朝に買ってくるから、今日はこれ履いてください」
佳奈多「は、はかないったら」
葉留佳「結局ノーパぶへッ!?」
―――
――
葉留佳「ふいー……さっぱりすっぱり良い香り……」
佳奈多「……」ウト
葉留佳「ありゃ、ノーパンおねーちゃん。椅子の上で寝たら風邪ひいちゃうよ」
佳奈多「誰が……ノーパンだ」
葉留佳「起きてたのネ」
佳奈多「……んッ。あなたが長風呂してるから」
葉留佳(薬塗るの見られたくないだろうなーって思ったの……ってのは言わないでおこう)
葉留佳「えー、それはせっかくおねーちゃんと寝るんだから隅々まで綺麗にしておかないと。レディーの嗜みとして?」
佳奈多「言ってなさいよ……もお」
ゴソゴソ
葉留佳「うそー、もう寝るの? 遊ばないの? お菓子パーティーは?」
佳奈多「歩き疲れた。だいたい、もう11時じゃない」
葉留佳「えらい子かなたんですなあ……」
佳奈多「そのあだ名で呼ぶな」
葉留佳「……しょーがない。寄って寄って」
ゴソゴソ
佳奈多「電気消すわよ」
カチッ
葉留佳「あったかいぜ……おねーちゃんの温もり」
佳奈多「恥ずかしいからやめて」
葉留佳「……いけずー」
葉留佳は背を向ける佳奈多に抱き着く。
佳奈多「や、やめなさいよ」ドキ
葉留佳「あったかあったかですヨ」
佳奈多「……ッ」
葉留佳「ぎゅー」
佳奈多「やッ……」ゾクゾク
葉留佳「……」
佳奈多「……」ドキドキ
葉留佳「……なんだか、夢みたいだねー」
佳奈多「そうね……」
葉留佳「まるで、仲良し姉妹じゃん……」
佳奈多「耳元で喋らないでよ」
葉留佳「へっへっへ、おねーちゃん身ぐるみ置いていきなー!」
ガバッ
葉留佳は佳奈多の上に圧し掛かる。
佳奈多「ちょっと」
葉留佳「うわッ……下着つけてないとめちゃセクシーだネ」
佳奈多「の、のきなさいったら」ドキドキドキドキ
葉留佳「イヤデスネー、何恥ずかしがってるんですかもう」ケラケラ
笑いながら、葉留佳は元の位置へ戻る。
葉留佳「大人しく寝たらいいんでしょー」
佳奈多「……」ドキドキ
急に部屋が静かになる。
佳奈多は少し不安になって、寝返りを打つ。
今度は葉留佳が佳奈多に背を向けていた。
葉留佳「っくしゅ」
佳奈多「……」ホッ
葉留佳「どわー!」
佳奈多「……ッ」ビクッ
再び、佳奈多は葉留佳へヘッドロックをお見舞いする。
妹は本当に騒がしい。
突拍子もない。
佳奈多「……葉留佳」ドキドキ
ギュウ―
葉留佳「ふえ……?」
佳奈多は葉留佳の腰に腕を回す。
密着すると、安心した。
引っ掻き回すのは、私を傷つけさせないためだと分かっている。
それは、癖のようなもので。
佳奈多「ほんと……あったかい」
葉留佳「でしょ」
佳奈多「……は、葉留佳」
葉留佳「なにさー」
佳奈多「し、しないの……?」
葉留佳「……えーと」
佳奈多「……ッ」
葉留佳「さっき、寝るって言われませんでしたかネ……おねーちゃんや」
佳奈多「それは……だから」
葉留佳「ツンデレかッ」
佳奈多「……なによ、嫌なら別に」
葉留佳は佳奈多の方に向きを変えて、
頬に手を寄せてキスをした。
葉留佳「嫌なわけないじゃんね」
佳奈多「……ッ」
葉留佳に言われ、佳奈多は頬が熱くなるのを感じた。
葉留佳「舌、舐めてくれる?」
葉留佳の突き出したベロに、佳奈多は恐る恐る口元を近づける。
佳奈多「あむッ……ちゅぱ」
怯えつつも、言葉に従う佳奈多。
むしゃぶりつく姿は煽情的で、唾液をすする音が二人の耳を犯した。
葉留佳「……」
佳奈多「……どう?」
葉留佳「上出来だヨ……ご褒美」
佳奈多の遠慮がちに開かれた顎を無理やり開かせるように、葉留佳は舌を挿入する。
佳奈多の鼻息が葉留佳の顔にかかる。息苦しそうにしつつも、離れようとはしない。
葉留佳「ぷはッ……ふぅ」
佳奈多「あ……」
葉留佳「まだ、して欲しい?」
佳奈多「どちらでも……」
葉留佳「まーたまたそんなこと言って」
葉留佳は佳奈多の着ていたバスローブの下に手を差し込み、柔らかな乳房に触れた。
佳奈多の体が震える。
佳奈多「あッ……ッ」ゾクゾク
葉留佳「ホントは、下着わざと置いてきたんじゃないの?」
佳奈多「そんなわけないじゃない……ッ」
葉留佳「だって、下着もなしにって襲ってくださいって言ってるようなもんだし……」
佳奈多の乳首を人差し指の腹で転がすと、押し殺した声で、
佳奈多「下着はッ……本当に忘れたの……ただ」
葉留佳「……ただ?」
佳奈多「あなたに……触って……ッん……欲しかったのは………ほ、ホント」
最後の方は消え入るような声だった。
恥ずかしさの余りか、葉留佳の胸に顔を埋めてくる。
葉留佳「そっか……おねーちゃんの甘えん坊さんめ」
葉留佳は頭を撫でてやった。
しがみつくように、佳奈多は葉留佳の袖を握る。
佳奈多「……どうせ、言いたいこともろくに言えないわよ」
ぼそぼそと何か言っている。
葉留佳「顔、見たいから……ちゃんと寝て」
葉留佳は佳奈多を縫い付けるように、腕と腕で彼女を上から挟み込む。
少し汗ばんだ額に、髪の毛が張り付いていた。
それをかき分けてやると、くすぐったそうにして目を細めた。
葉留佳「可愛い……」
佳奈多「……ッ」
葉留佳は口でバスローブの紐をしゅるりと取り外す。
湿った肌に、唇を落とす。
佳奈多「くすぐった……ッ」
葉留佳「美味しいよ……」
舌で耳を舐める。
佳奈多の腰がびくりと跳ね上がった。
佳奈多「あなた……よくッ、そんな恥ずかしい台詞が言えるわね」
葉留佳「おねーちゃん以外には言わないけどネ」
佳奈多「そ、そう……」
舌は徐々に下腹部へと下がっていき、そして、
佳奈多「や、そこはッ……」
葉留佳「だめ……なの?」
生暖かい息がかかる。
佳奈多「だって……舐める所じゃないのに……恥ずかしすぎるッ……」
葉留佳「ふーん。じゃ、止めておくヨ」
佳奈多「……あ」
葉留佳「おねーちゃんは……どこがいいの?」
佳奈多「え」
葉留佳は唇を乳首へと移動させる。
カリッ。
佳奈多「あッ……ひッ……」
葉留佳「じゅるるッ……」
佳奈多は背中を反らせた。
限界までいきり立った突起を舌で転がされる度に、下腹部が火照った。
葉留佳「ど?」
佳奈多「聞かない……で」
葉留佳「……どれ」
葉留佳は佳奈多の恥部へと手を忍ばせる。
佳奈多「ひゃッん!?」
葉留佳「濡れ濡れですぜ、おねーちゃん」
葉留佳がにやりと笑う。
佳奈多「それは……あなたが、舐めたりするから」
葉留佳「おねーちゃん、ホントに私のこと好きなんだネ」
佳奈多「そうよッ……悪いッ?」
なぜか、やけくそ気味に佳奈多は言った。
葉留佳「うんん、嬉しい!」
もう一度、葉留佳は佳奈多の唇にしゃぶりつく。
熱い吐息が溶け合う。
葉留佳「……ね、やっぱり、舐めていい?」
佳奈多「い、いやだって……」
葉留佳は佳奈多の両の太ももを押しのけて開脚させる。
ぱっくりとピンク色のいやらしい割れ目が見える。
佳奈多「やだッ……そんな風に見るなッ!」
ジタバタと足を動かす。
それをなんとかねじ伏せる。
葉留佳「だって、もお、我慢できないもん」
佳奈多「だめッだめえッ!?」
葉留佳は佳奈多秘所に顔を近づける。
クリトリスを口に含んで、吸って噛みつく。
佳奈多は葉留佳の肩に足裏を乗せた。
刺激に耐えるように、足の指を肩に食い込ませる。
佳奈多「ッア………ッ……イ」
アイスキャンディーでも舐めるような水音が、
部屋に木霊した。
葉留佳「……おいひ」
舌を膣に入れて、ぬるりとした愛液を吸い出していく。
佳奈多は両腕を自分の顔に押し付け身もだえた。
佳奈多「ひッうん……やだッ……だめえ……ッ……それッだめええ?!」
佳奈多は尿意を感じた。
腰への刺激は激しさを増した。
佳奈多「やッ……ら……でひゃう……でひゃ……葉留佳ッ……でちゃ」
葉留佳はそれを無視して、舌遣いをさらにねっとりとほじくるように激しくさせた。
もはや抵抗を止めた足を抑えるのを止め、両腕で乳首を愛撫してやる。
全ての刺激が、佳奈多の理性を砕かせようと押し迫っていた。
葉留佳「出したいの? 出せばいーじゃん」
佳奈多「出したくッ……な……ッ……ひッぐ」
葉留佳は舐めるのを止める。
佳奈多「はあッ……ッ」
息を切らして、佳奈多は葉留佳を見つめた。
葉留佳「やは……お姉ちゃんがそこまで出したくないなら止めとくけど」
佳奈多「ッ……ハァ」
やや痙攣気味の腰をくねらせて、佳奈多は葉留佳を見つめる。
意地の悪い顔だった。
極限まで焦らされた佳奈多の腰の疼きは、もはや限界に近い。
葉留佳「……実はね、今回こんなものを持ってきておりまして……」
佳奈多「……?」
葉留佳は後ろのバックから何かを取り出した。
葉留佳「じゃん!」
佳奈多「……ッいや、なんてもの持ってるのッ」
佳奈多は思わず叩き落とした。
葉留佳「ちょ、乱暴に扱わないでってば」
怯える佳奈多を余所に、葉留佳はそれを自分の下腹部へとこすりつけ、
中へと埋めていく。
葉留佳「……いててッ、どう似合う?」
佳奈多「ば、ばかッ。変態! エロおやじ! 死ね!」
葉留佳「むー!? そこまで言わなくたっていいじゃんか! おりゃ!」
葉留佳は怒りに任せて、佳奈多の濡れそぼった秘所にすでに大きくそそり立った一物をあてがった。
佳奈多「……いや……葉留佳」
葉留佳「へっへっへ。痛いのは最初だけだぜ、お嬢ちゃん」
佳奈多「お願い……優しくして……お願いよ、葉留佳」
佳奈多の目から涙がこぼれていた。
葉留佳「ちょ、え? ちょ、なに泣いてるのさ……も、もー、無理やりするわけないじゃんか……ッ」
涙を拭う佳奈多に、葉留佳は焦りながら抱きしめ、頭を撫でる。
葉留佳「よーしよし……」
佳奈多「……び、びっくりしただけよ。別に、へ、平気だし」
とは言うものの、佳奈多の手は震えていた。
葉留佳「大丈夫……怖くない怖くない」
佳奈多「怖くなんて……」
葉留佳「……自分で入れる?」
佳奈多「……」
佳奈多が固まる。
葉留佳「あー、うそうそぴょん……」
佳奈多「じ、自分では無理……は、葉留佳の好きにして……いいから」
葉留佳「……それはオーケーサインですかネ」
佳奈多はこくりと頷いた。
葉留佳「……うちのおねーちゃんは、ホント世界で一番可愛いと思います今日この頃です」
佳奈多「は、はあ? ……ッな、なに言ってるのよ」
葉留佳「佳奈多……」
佳奈多「……ッ」
葉留佳「力、抜いて……」
佳奈多「ん……ッ」
葉留佳はもう一度、佳奈多の腰を掴んで秘所にあてがった。
佳奈多がびくんと跳ねる。
佳奈多「……こわい……キスして」
葉留佳「いいよ……」
口内で、唾液をからませる。
ずぷりと入口に入った瞬間、佳奈多は声には出さなかったものの痛みに耐えるように葉留佳の背中にしがみついた。
葉留佳が腰を揺らすと、蜜が絡み合って、小さな膣を押し広げていった。
佳奈多「ァッ……イ……ッ」
気持ちよくなるまで少し時間がかかる。
葉留佳はゆっくりと押し込んで、
葉留佳「全部、入ったよ? 分かる?」
佳奈多は首を振る。
入れただけでも、一杯一杯のようだ。
葉留佳「動いたほうが……楽になるから」
ゆっくりと腰を前後させる。
佳奈多「……ンッ……ゥンッ…‥」
佳奈多が葉留佳の耳を噛んだ。
葉留佳「はうあ……ちょ」
佳奈多「……ッ」
痛みに耐えているようだ。
それでも甘噛み程度に抑えてくれていた。
葉留佳は佳奈多の尻たぼを掴み上げ、お尻を太ももの上に乗せる。
佳奈多の体も引き起こし、下から突き上げる。
佳奈多「や……これッ……おッ……くに……」
膣のひだを上に下に引きずっていく。
揺れる乳房を舐めてやると、佳奈多の中がきつくなった。
葉留佳「……ちょっと、感じてきたかにゃ?」
息を乱しつつ、葉留佳が問う。
佳奈多「……も、もっと」
葉留佳「?」
佳奈多「激しく……突いても……大丈夫だから」
小声で佳奈多が求めてきた。
葉留佳は背中をぞくりと這い上がるものを感じた。
葉留佳「卑怯だなあ……ホントに」
ピストンを速めていく。
小ぶりな佳奈多の胸がたゆむ。
葉留佳「エッチなお汁で……太ももがべったべただよー、佳奈多」
佳奈多「……いうな……ァッ……ン」
嬌声が混じり始める。
佳奈多も腰を振り始めていた。
葉留佳「ほら、いっちゃえ……」
乱暴にかき回せば、普段からは想像もできないような高く甘い声で鳴いた。
佳奈多「ひッ……ァ」
葉留佳「初めてのくせに……ヨがっちゃって。……おちんちん好き?」
佳奈多「……ッ……はッ」
葉留佳は奥の方をぐりぐりとこねくった。
佳奈多「あゥ……ンッ……す、すきッ」
葉留佳「なにが?」
佳奈多「……ッ……は、葉留佳の……おちんちんッ……好きッ……」
葉留佳「よくできました」
肌と肌が溶け合い、二人の境が無くなるくらいにぶつかり合った。
程なくして、佳奈多は葉留佳に突きあげられて絶叫し、達した。
―――
――
朝
ゴロゴロ
葉留佳「おはよ……」
佳奈多「……ん」
葉留佳「大丈夫……?」
佳奈多「ちょっと、痛いかも……」
葉留佳「ねね、好き?」
佳奈多はぼやっとした脳で、何のことを聞いているのか考えた後、赤面する。
佳奈多「やめて、言うな」
葉留佳「えー? 私は紅茶とコーヒーどっちが好きか聞いただけなんだけどー、やだーおねーちゃんてばー」
佳奈多「その棒読みがむかつく」
葉留佳「あ、いたッ……口引っ張らなひでッ」
佳奈多「ふんッ……」
fin
ペラっ
希「これは久々に……うん?」
絵里「……あら、みんなどうしたの」
一同「……」カア
希「ちょっとあてられてもうた?」
にこ「あ、あんたは何普通に朗読してんのよッ。びっくりよ。びっくりしたわよ」
絵里「動揺し過ぎよ、にこったら」
にこ「はッ、真姫ちゃん……」
真姫「ちょっと、凛、何も聞こえないんですけど」
凛は真姫の耳を塞いでいた。
にこ「GJ!」
凛「さすがに刺激が強すぎだよね」
凛「さて、お次は凛が……>>188にゃ」
ちなあかの数年後ネタでラブイチャ
眠いので続きはまた、明日の夜以降に
では
大作2つ乙でした
>>191
ありがと
ロリとエロが大好きです
※ちなあかが同じ高校に行ってるとして
「あかりちゃんさ、髪切ったりしないの?」
「え?! いきなりだねっ」
高校の帰り道。いつものようにたわいもない話しをしながら私はちなつちゃんと歩いていた。
「や、けっこう伸びたなーって。中学の時さこのくらい短かったでしょ?」
ちなつちゃんは右手を平行にして眉毛の上くらいに当てる。
「そ、そんなに短くはなかったような……」
「え? そうだっけ。確か、おだんごみたいな髪飾りしてて」
「あれ、自前だもんっ。忘れちゃったの? ひどいよちなつちゃん……」
「ごめんごめん、思い出したわ」
「もお……からかわないでってば。というか、今もここにお団子ついてるでしょっ」
指を指して、私はちなつちゃんをちょっと睨む。
「あ、ほんとだー」
ちなつちゃんは棒読みで言って、意地悪そうに微笑んだ。
こうやってちなつちゃんは私をよくからかう。
別に嫌って訳じゃないけど、だいたい私が焦ったりする側だからそれが悔しかったりはする。
「でも、あかりちゃんのお姉ちゃんくらいには伸びてきてるし……私、どっちかというと結衣先輩くらい短い方が好みなんだけど」
「結衣ちゃんくらい? ……でも、あれは結衣ちゃんだから似合うというか……んー、確かにこれから暑くなるし、ばっさり切るのもいいかもね」
「まあ、それだけ伸ばすと情も移るだろうけど」
「そうだね……ちょっと髪さんが可愛そうな気がするね」
「……あかりちゃん、高校になってまでさん付けするのはどうかと思うよ」
「え? なんのこと」
「気づいてないのか……いーけどね。そこがあかりちゃんの良いところだし」
「教えてよー、ちなつちゃん」
「なんでもないってば。あかりちゃんは、可愛いなって思って」
「あ、バカにしたでしょー?」
なんだか、ちなつちゃん高校に入ってから京子ちゃんに似てきた気がする。
特に、人をからかったりして面白がる所とかが。
「そんなことないよー?」
にやにやと笑っているのであまり説得力がないのだけど、そこの辺りは伝えた方がいいのかな。
「それより、あかりちゃんがどのくらい髪切るかって話しだけど」
「あかりまだ切ると決めたわけじゃないからね?」
「えー、絶対結衣先輩くらい切ったらカッコいいって。それに私の目の保養になるし」
ちなつちゃんは、結衣ちゃんのことになると、周りが見えなくなる所は出会った時から変わってない。
それが可笑しくて、私は笑ってしまった。
「あはは……ちなつちゃんってば」
「今、笑う所あったっけ?」
「ううん……ふふ」
「あかりちゃん、不気味」
「ひどいよ……!」
ちなつちゃんは、時々毒を吐く。
「あかりちゃん、それよりさ」
「私の髪の話題なんて……そんなものだよね……」
ぼそりと呟いたので、ちなつちゃんには聞こえなかったみたい。
満面の笑みで別の話題を振ってくる。
「今日、数学の宿題良く分からなくって……」
「あかりもそこ、分からない所あったんだー。今日、一緒にやろうよ」
「良かったー。私だけじゃなかったんだ。どっちの家でやる?」
「あかりはどちらでもいいよ。ちなつちゃんの好きな方で。それに、今日はお姉ちゃん達遅くなるから」
「え、それ誘ってるの?」
「え、ええ?! な、なんでそうなるのっ?!」
「や、あかりちゃんが意味深な発言をするからで」
目をかっと見開くちなつちゃん。
「そ、そういう意味で言ったわけじゃないよっ! もう! ちなつちゃんのばか……」
「だよねー。あかりちゃんだもんねー」
ちなつちゃんは私の頭を撫でる。
「もー、よしよししないでってばー?!」
「頬っぺたぷにぷにー」
「怒ってるのっ」
「えー、なんで怒ってるのかちなつわかんなーい」
人差し指で、人の頬をつつきながらちなつちゃんが大げさに首を傾げた。
たまに都合が悪くなると、ちなつちゃんはこうやってはぐらかすのだ。
「私、さ……誘ってなんかないから……ね」
よく考えたらとても大胆な台詞だった。
恥ずかしくて、言葉が尻すぼみになってしまう。
「どうして俯いてるの?」
「な、なんでも……」
「そしたらさ、あかりちゃん家の方がご家族の人いないなら集中してできるよね」
「う、うん」
切り替えの早いちなつちゃんに、逆に私が言葉を詰まらせた。
「と、その前にコンビニでジュース買って行こう」
「あ、いいね。ピャンタの新しい味出たらしいんだ」
「ホント? 私あれけっこう好きなの」
「ちなつちゃんもなんだ。私も」
「でも全部はいらないから、半分こしよ」
(あかりホントはすごく好きで、全部飲みたいけど……でも、好きなものを二人で分けるのってちょっと仲良しな感じで楽しいよね……)
「うんっ」
あかりの家
「ただいまー……」
「お邪魔しまーす」
「お菓子取ってくるか、先に上がっててちなつちゃん」
「うん、あ、ねえねえ、あかりちゃん」
ちなつちゃんが玄関で靴を脱ぎ途中だった私に声をかけ、背後から肩を掴んできた。
「ひえっ?!」
そして、そのまま後ろにひっくり返されてしまう。
靴を履いているのとスカートがめくれそうになったので、私は咄嗟に両足を踏ん張ってスカートを抑えた。
「ち、ちなつちゃん何するの?!」
目線を上へ向ける。
「ほら、玄関でやることっていったらさ、ね?」
笑いながら、人差し指を私の口元へ当てる。
はっとして、私は昔の甘酸っぱいような呼吸困難に陥りそうな記憶が思い起こされた。
というか、先日も同じような目にあったのだった。忘れていた。
「あかりちゃんって、学習しないよねー」
「二回もやられるなんて思わないもんっ……」
両腕を上から抑えけられていて、力が強くてちょっとやそっとじゃ振りほどけない。
「あかりちゃんて、ほんと憎たらしいくらい可愛いよね……」
それは、褒めてるのかそれともけなしているのか。
「ちなつちゃん、誰か来たら」
「さっき鍵閉めたから大丈夫」
得意げに言って、私をじっと見つめてくる。
まだ幼さの残る瞳に真剣な色を宿して。
私を見ていた。
ど、どうしてこんなことに。
先日も心の中で、確かこんなことを思ったような。
「あかりちゃんの髪が廊下に広がって、ちょっとエッチだね」
私の髪が、え、えっちって……どういうことなの!?
「……すぐ、そういうことと結びつけるんだから!」
「あかりちゃんが遅すぎるだけで……周りの子はもっと凄いよ?」
「そ、そうなの?」
「まあ、あかりちゃんの耳に入れないように私がガードしてるのもあるけど」
「そうだったの!?」
「それで、たまに私が……あかねちゃんの胸舐めたいな……とか言って、赤面させようと思って」
「……っ?!」
ち、ちなつちゃん、なんてことを。
私は今聞いた台詞の恥ずかしさに身悶えた。
自然と頬が熱くなってくるのを止められない。
これじゃあ、ちなつちゃんの思うつぼだ。
卑猥な言葉を聞かされ、胸が少し高鳴る。
「キスだけで、失神しちゃうくらいだもん。胸なんて舐めたらあかねちゃん……どうなっちゃうんだろうね?」
口元をにやつかせる。
どうって、どうもしないよ……?!
「さ、させないよ?」
「じゃあ、キスは?」
ちなつちゃんは私のおでこにかかった前髪を払う。
柔らかな指が触れて、体が勝手に反応してしまった。
「そんなに怖がらなくてもいいのに」
ちょっとだけ悲しそう。
そういう顔になって欲しいわけじゃないのに。
「怖くはないんだけど……た、ただ恥ずかしいだけと言いますか」
「何回もしてるのに?」
「……私、その後の記憶がいつもないから……」
「私、そんなに激しくてディープなキスしてるつもりないんだけど……おかしいな。なんでだろうね?」
「聞かれても……」
「じゃあ、今日はいつもより優しく……するから」
そう言って、ちなつちゃんの顔がゆっくりと近づいてきた。
まつ毛の長い瞼を閉じて、薄桃色のリップでぷっくりとした唇が、否応なく目に入る。
「わっ……あっ……だ、め」
鳥が啄む程度に、ちなつちゃんの唇が当たる。
一瞬のことだったのに、私の唇からちなつちゃんの唇がくっついて離れるまでの時間がとても長く感じられてしまう。
「これくらいにしておいてあげる……ん?」
「きゅう……っ」
「おこちゃまなんだか……あかりちゃんは」
私は自分の火照りでいつか死んでしまうんじゃないかと思った。
「ほら、お菓子取ってきてくれるんでしょ」
ちなつちゃんに手を引っ張ってもらい起き上がる。
「そ、そうだよ……お部屋で待っててね」
「はーい」
とたとたと、勝手知ったる感じであかりの部屋へ駆けていく。
後ろで手を組んで。軽そうな足取りだった。
「……もおおっ」
ちなつちゃんのばか。
その背中に、あっかんべーをしてやった。
「ん?」
くるりとこちらを向く。
「あ」
「どしたの? 舌なんて出して」
「な、なんでもないよー?」
「舐めて欲しいの? くす」
「ひい……」
あかりの部屋
「で、ここに0を代入するんだけど、ちなつちゃん……だ、大丈夫?」
「あ、ごめん聞いてなかった」
「もお!」
「ちょっと休憩しない?」
そう言って、さっきも休んだのだけど。
これじゃあ、ちっとも進まない。
私だって宿題が楽しいってわけじゃないけど。
「ちなつちゃん、これ終わったら買い物行くんだよね? 一緒に行ってあげるから、頑張って」
「あかりちゃんは、ホント良い子だよねー。その調子で、もっと私のモチベーションを上げていって」
「ん、んん?」
また、難しいことを言ってる。
でも、ちなつちゃんのために何かしてあげたいのは本当。
少しでもちなつちゃんが頑張れるように、私に何ができるかな。
「例えば、ひざまくらとか」
「それは、結衣ちゃんにやってもらってね」
私はさらっと流す。
「それは、もちろん結衣先輩の太ももは最高だけど、でもあかりちゃんのもエロくて好き」
「何言ってるの!?」
ちなつちゃんが肩を寄せてくる。
「な、なにかな……」
肩と肩がくっついて、互いの体温がよくわかる。
熱い。
「好きだって言ってるの……」
ちなつちゃんが、耳の奥に語り掛けるように口元を近づけてくる。
「ひああ……」
思わず声をあげてしまった。
重心を預けていた手を上から撫でられる。
心臓が、爆発してしまうんじゃないかと言うくらいには、早くなっていた。
ど、どうしていつもこんな恥ずかしいことを平気でやってのけるのかな。
「手、あの……」
ぎゅっと握られて、動けない。
「ちょっとだけこうしててよ」
「う、うん……」
手に汗をかいていて、恥ずかしい。
「あかりちゃんさ」
「なあに……」
「なんだかんだ言って、私のこと部屋に入れてくれるよね」
「っ……えっと」
「嫌じゃないんだよね♪」
「ちなつちゃんといるのは、楽しいし……幸せだなって思うよ」
「私も、あかりちゃんといる時が一番落ち着く」
「ありがとう……」
ちなつちゃんの行動はいつもびっくりしてしまうけど、本当は私にかまってくれて凄く嬉しいんだ。
でもあなたはすぐに調子に乗ってしまうから、口に出しては言わないよ。ごめんね。
ただね、時々寂しい気持ちにもなるの。
「ちなつちゃん……ごめんね」
いつも受け身でごめんね。
「どうしたの、急に」
「私、子どもで……」
「そんなこと」
「だって、いつもちなつちゃんに……キ、キスしてもらってばかりで……」
「……」
なんだか、急に申し訳ない気持ちが沸々と湧いてきた。
ちなつちゃんは何も言わない。どうしてだろう。
もしかしたら呆れてしまったのかもしれない。
自分の言ったことを取り消したくなった。
だって、ある意味……大人っぽいことをしたいって溢してるようなものだし。
いい加減、こんな甘い自分もなんとかしないといけない。
やっぱり、ちなつちゃんに教えてもらった方がいいのかな――色々と。
あー、うー、でも、それは、まだ、うん、むり……。
「あかりちゃん、百面相してるけど大丈夫? ジュースでも飲む?」
「はっ!?」
「めっちゃ面白かったけど」
ちなつちゃんが合掌している。
私は思わず、ちなつちゃんに抱き着いて顔を隠す。
「わっ……あかりちゃん?」
「み、見ないで……」
こんなに顔に出やすかったっけ。
恥ずかしいなあ。
鼻の奥をくすぐるちなつちゃんの匂いはとても甘い香りがした。
柔らかい感触。顔を見られたくないのもあるけど、このままずっと抱きついていたい気もする。
「あかりちゃん」
「……う、うん」
「ゆっくりでいいよ」
頭上からすごく優しい響きで、ちなつちゃんが言った。
「ありがとう……大好き」
「知ってるよ……」
fin
凛「めでたしめでたし……」
ペラ
にこ「好きだとか、愛してるとか……恥ずかしいわね全く」
ことり「その割に、にこちゃんすごく大人しくことりの隣で聞き耳立ててたよねー」
にこ「うっさい!」
海未「……あら、何でしょうか音楽が流れていますよ」
ことり「このページからみたいだねー」
ペラっ
海未「次の話しは>>206(カプとシチュとそのカプを連想させる曲)ですね」
※曲はできれば入れてもらえると嬉しいですが、無ければ無いでいいです。
久世橋→カレン←穂乃花
アネモネハー
>>206
穂乃花見返してきます
最新話超ほのカレ回だったよ!!
>>211
連打おつ。金モザ久々に見たら確かにほのカレだった
ほのかの部屋
ゴロゴロ
ほのか「カレンちゃん、まだ起きてるかな……メール送っちゃおうかな」
ほのか「でも、よく考えたらあんな気品に満ち溢れた高貴な存在の人にメールでって……失礼なんじゃ!?」ドキっ
ゴロゴロ
ほのか「そ、それになんて送ったらいいかも分からないし……」
ほのか「こ、こういう時は……誰か、友達に聞くのが一番だよ……誰か私をこの沼から救い上げてください……」
カチカチ
ほのか「えっとやっぱり金髪同盟に頼るのが無難だよね……」
カチカチ
ほのか「えっと、しのぶちゃん……突然ですが、カレンちゃんとメールしたいけどなんて送ったらいいか分かりません。どうぞ、金髪に魅入られた子羊に救いの手をっと……送信」
※唐突な安価があります
ほのか「あ……携帯見てないかな」
ゴロゴロ
ほのか「先にお風呂に入ろうっと」
スクっ
タタタタ
30分後――
ほのか「ふーさっぱりした。金髪美女図鑑そう言えば読みかけだったっけ」
ペラペラ
ほのか「……うわあ綺麗」
ほのか「これ、アリスさんにそっくり……」
ほのか「は!?」
ほのか「こ、これカレンさん……にお姉さんがいたらこんな感じだねえ」
ペラペラ
ほのか「は!?」
ほのか「メール……忘れてた!?」
カチカチ
ほのか「あ、来てる……ごめんね、しのぶちゃん……えっと、ほのかちゃんへ、将棋やチェスの世界でもそうですが、まずは初手が大事。こういう風に送れば大丈夫です……>>215」
誤 カレンちゃん、アリスちゃん でした
……安価とったので、再安価です
>>217
しずなつ
>>217
舞hime来て嬉しいけど
すまんが再安価
ほのか「あ、来てる……ごめんね、しのぶちゃん……えっと、ほのかちゃんへ、将棋やチェスの世界でもそうですが、まずは初手が大事。こういう風に送れば大丈夫です……>>220」
Oh……
安価の出し方下手くそ&安価なのに何度も変えてすまん
これで最後にしますこれで意味不明な安価になっても安価です
ほのか「あ、来てる……ごめんね、しのぶちゃん……えっと、ほのかちゃんへ、将棋やチェスの世界でもそうですが、まずは初手が大事。こういう風に送れば大丈夫です……>>224」
あれ?意味が通じてると思ったんだけど…
安価取ったら↓
ほのか「んー、気づいたことか……本当はロンドンの魔法少女なの? とか、どこの王室貴族なの? とか……かな」
ほのか「カレンちゃんアルバムでも見てみようかな……」
ゴソゴソ――ドサっ
ほのか「……やっぱり本物は可愛いなあ。生きてるのが申し訳なくなるくらい可愛いよ」
ペラペラ
ほのか「惜しむらくは、私と並んで移っているのがないってことかな……あ、久世橋先生とのツーショット。先生、なんだか表情が柔らかい気がする」
ほのか「……あ、思いついた、いつも良い香りするんだよねカレンちゃんて」
ほのか「……よいしょ」
タイトル:Re
本文:お風呂は週に何回入りますか? シャンプーは何を使ってるの?
ほのか「これでいいかな……」
ほのか「……」
ほのか「な、なんだか好きな人に送ってるみたい。そういうんじゃないのにね。よしっ、送信!」
ほのか「あ……しまった!? 肝心の良い香りするよね、を打ってない!? ど、どうしよう……これじゃあ、また警戒されちゃうよ!?」
ほのか「お、落ち着いて。ちょっと深呼吸」
ほのか「アルバム見て……」
ペラペラ
ほのか「はにゃん……可愛い」
ピロリロリン
ほのか「……メールきちゃったよお」
ほのか「あれ、しのぶちゃんから」
ほのか「……頑張ってね、か。もう、斜め上に滑っちゃってるけどね……」
ピロリロン
ほのか「き、来ちゃった……今度こそカレンちゃんだ」
件名:Re
本文:どこの変態かと思いましたよ☆ エブリデイはいってますけど……カレン、臭かったですか!? シャンプーはイギリスのでーす。
ほのか「変態……扱いされちゃった。いや、今のは仕方ないしね……」
ほのか「つ、次はなんて送ろうか……た、助けて……しのぶちゃん」
カチカチ
ほのか「……ちょっと喉乾いて来ちゃった」
ガタっ
ほのか「紅茶でも飲もう……」
トタタ
―――
――
―
ほのか「……ゴク」
ほのか「ふう……ちょっと落ち着いた」
ピロリロリン
ほのか「うう、ありがとうしのぶちゃん……どれどれ」
ほのか「次は、>>229って送ればいいのね? よしっ」
↑+実家のレストランの感想をきく
どうした?
>>230
しんでました
ほのか「カレンちゃん、今何をしてるんだろう……机で宿題? んー……なさそうだよね。も、もしかして、一人で……あんなことやこんなこと」
ほのか「……はっ」
ほのか「……外国の人ってあっちの方も進んでるって言うし、気になるよぉ」
ほのか「だって、これからもし深いお付き合いをすることになったら……価値観が違うと喧嘩になっちゃうかもしれないし」
ほのか「もし、一緒になるなら私の家のこともどうだったか聞いておかないとね……」
ほのか「あそこで一生働く気はありますか……っと、違うなあ、オーナーになって、私を召し抱えてくださいかな」
ほのか「なーんてね。もうっ、もうっ、忍ちゃんが変なこと言うから……妄想が膨らんじゃった」
カチ
ほのか「し、しまった……ありとあらゆる妄想を詰め込んで送ってしまった……」
ほのか「カムバック私のメール……!」
急いでキャンセルボタンを押すも、時すでに遅し。
ほのか「……ど、どうしよう」
こんなの送ったら、もう、明日から話しかけてくれないかも。
で、でも冷ややかな目で見られるのも悪くないかも――?
ほのか「違う違う……っ」
ほのか「具体的には書いてなかったし……あっちのことだとは気づかないよね……」
ほのか「か、顔がちょっと熱い……」
窓を開けて顔を出す。
火照った頬に夜風が気持ちい。
ピロリロン
ほのか「……き、来た」
件名:Re
本文:何を言ってるのかよく分からないですが、今は日本のサラリマンの伝統である、一人屋台ラーメンしてます☆ 隣にクゼハシ先生もいまーす☆
ほのかの所のメイド喫茶くれるんですか? 喜んでいただきますでーす!! ほのかは私の専属メイドですよ☆
ほのか「はうんっ……!?」ドサっ
ほのか「よく分からないけど、最後の一文は破壊力高い……」
ほのか「話が変な方向に行かなくて良かった……ん?」
私はメールを見返す。
ほのか「……先生?」
久世橋先生がなぜ?
ほのか「……ど、どこのラーメンなんだろう……」
ほのか「ず、ずるい……先生」
ほのか「あれ……なんだろう、このもやもやする感じ」
ほのか「先生と生徒がラーメンを食べてるだけだよ……ね。ちょっと夜遅いけど、別にやましいことなんてないはず」
ほのか「……わ、私……どうすればいいの」
ほのか「屋台に突撃するべきなの? しのえモン助けて……」
カチカチ
件名:Re
本文:かくかくしかじかで、私、いてもたってもいられなくて……どうすればいいのかな
ほのか「……別に問題はないのに。私も、一緒に食べたい気持ちはあるけど……それだけだと思うし」
ほのか「妄想の通り、私やっぱり召し抱えて欲しいから……嫉妬しちゃってるのかな」
ほのか「まさかだよね……私なんかが出る幕じゃ……身分の違いだってあるし」
ほのか「私なんか、陰からそっと……見守るくらいがちょうどいい……」
ほのか「……」
ピロピロン
ほのか「き、来た」
カチカチ
ほのか「……忍ちゃん、分かった。>>235ね!」
明日学校でさりげなく一緒にいた理由をきく
ほのか「うん、いきなり行っても迷惑だよね。冷静にならないと」
ほのか「じゃあ、今メールするのって……ちょっと邪魔になっちゃうかも」
ほのか「お休みメール送ろう……」
ほのか「やっぱり、忍ちゃんに聞いて正解。焦ってもいいことなんてないよね」
カチカチ
―――
――
―
とある屋台
ズルズル
カレン「ジャパニーズミソに、バターを入れようと思った人は天才デスネ☆」
久世橋「……ヒック。もう一杯」
店主「おいおい、まだやるのかい」
カレン「もう、やめときなってデース」
久世橋「……今日は、宿題を忘れた生徒を叱ってしまって……」
カレン「その話はもう、3度目デース」
ズルズル
久世橋「……その子、金髪がキレイな子なんですけど、帰る時は口も聞いてくれなくて……」
カレン「やー、根に持ちマスネー」
久世橋「……そんなつもりじゃなかったのに。どうして、ヒック……上手く叱れないの」
カレン「そもそも、叱らなければいいと当事者は思うんデスガ……って、聞いちゃいませんネ」
久世橋「教職者として、時に厳しい態度も必要なんです!」
ダン!
店主「うひっ」
カレン「ワオっ」
ピロリン
カレン「……あり、もうお休みデスカ、ほのか……」
久世橋「聞いてますか……ヒック」
カレン「聞いてませんでしたネ☆」
久世橋「同席になったのも何かの縁……最後まで聞いていってくださいますよね」
カレン「良い子は寝る時間デスヨ……ふわあ」
久世橋「……その子、いつも宿題忘れたーって言って、だからついつい私も他の子よりも厳しい態度になっちゃうんです……ホントは、もっと優しくしたいのに……ううん、もっと可愛がりたいのに……」グスン
カレン「人の話を聞かないなんて、ポンコツ過ぎマスです……センセ」
久世橋「……烏丸先生みたいに、優しく諭すって難しい……」
カレン「キャラじゃないと思いマース」
久世橋「そうなんです……真面目なのが取柄なのに……それを崩すことができないお堅い人間なのに……」
カレン「それでいいと思いますケド……」
久世橋「そうですか……?」
カレン「はい☆ それに、私……怒られた子も気にしてませんヨ」
久世橋「そうでしょうか……警戒モードだと思うんですが」
カレン「騙されたと思って、明日もう一度話かけてみてクダサーイ」
久世橋「分かりました……ありがとうございます。お話聞いてもらって」
カレン「ノープロブレム☆」
久世橋「可笑しいですよね……たった一人の生徒にこんな風にヤキモキさせられてるなんて。笑ってもらっていいですよ」
カレン「HAHAHA!!」
久世橋「……うっ……ぐすっ」
カレン「なぜ泣くデース?!」
久世橋「ううっ……だって、笑い方……」
カレン「笑えって言ったのセンセデスケド……」
久世橋「あなたの笑い方、あの子に似てるから……思い出してしまって」
カレン「ソコ?」
久世橋「屈託なく、でも時々何か悪だくみを考えてる顔で……笑うんです」
カレン「よく見てマスネ」
久世橋「だって……だって……」
カレン「?」
久世橋「……好きなんです」
カレン「……ふぁ?!」
久世橋「その生徒のこと、好きなんですよ! バカな子程可愛いって、あれ、ホントなんですね……迷信かと。あ……絶対、内緒ですよっ……絶対……知られるわけにはいかないんですから。また、付け上がるですから」
カレン「……イエス・サー」カア
店主「お二人さん……そろそろ店じまいなんで、この辺で」
久世橋「は、はい……」ふら
カレン「大丈夫デス?」
久世橋「タクシーで帰るので……ご心配なく」
カレン「じゃあ、途中まで相乗りしまショウ」
久世橋「ええ……」ふら
カレン「……おとと」
ガシっ
カレン(センセって、大変何デスネ)
―――
――
―
ガチャ
久世橋「ここで大丈夫ですか?」
カレン「はい、大丈夫です。すぐそこデス」
久世橋「今日はありがとうございます……ヒック……またどこかで」
カレン「また、学校デ☆」
久世橋「え?」
バタン
次の日――
教室
カレン「ふんふん」
しのぶ「今日は、なんだか上機嫌ですね?」
カレン「そう見えマスカ?」
あや「不気味ね」
カレン「ひどいっ」
あや「カレンじゃなくて、あそこでこっちを伺っている子のことよ」
カレン「ん?」
しのぶ「あ、ほのかちゃん。どうされました?」
ほのか「……」チョイチョイ
あや「手招きしてるわよ、しのぶにじゃない?」
しのぶ「?」
廊下
しのぶ「ほのかちゃん?」
ほのか「昨日はありがとうね」
しのぶ「何を仰います。盟友が困っているのに助けないわけがないです!」
ほのか「しのぶちゃん……あ、それでね、カレンちゃんの様子を聞きたくて」
しのぶ「えっと、普段より嬉しそうでしたよ。可笑しなことに、宿題を忘れて久世橋先生に怒られていたにも関わらず、にこにこでした」
ほのか「そっか……」
ほのか(先生のことも……聞いておきたい)
久世橋「ちょっといいかしら」コソコソ
ほのか「ひゃ!?」
しのぶ「そんなに腰を屈めてどうされたんですか?」
久世橋「しっ」
ほのか「あの?」
久世橋「カレンさんはいますか?」
しのぶ「はい」
久世橋「……」チラ
しのぶ「今日は拗ねていませんね」
久世橋「そ、そうですか」
ほのか「せ、先生。カレンさんにご用事ですか?」
久世橋「ええ、ちょっとね」
ほのか(本人に直接……聞いてみよう)
ほのか「……あ、あの昨日、カレンさんとラーメンを屋台で食べていたって聞いたんですが」
久世橋「え? ど、どうしてあなたがそれを……い、いえ、確かに食べましたが、カレンさんと一緒では」
ガラ
カレン「遅いデース! これから、昨日のでろんでろんなセンセの写真お披露目会が始まるっていうのに……はっ」
バササっ
久世橋「え」
しのぶ「写真……?」
ほのか「……あ」
カレンの落とした写真には酔いつぶれた久世橋先生の姿が写っていた。
久世橋「……な、な、な……!?」
ほのか「ど、どどどどういう」
カレン「……ハチのように写真をかき集め! 蝶のように逃げマース!!!」
タタタタっ
久世橋「ど、どういうことなんですか!? カレンさん!?」
ほのか「ま、待って! カレンちゃん!?」
タタタタっ
しのぶ「廊下を走ると危ないですよー?」
あや「ホント、トラブルメーカーね」
fin
ペラ
海未「……なんだかデジャブを感じます」
ことり「私も、こんな風に追いかけてみたいなあ」
穂乃果「誰を?」
ことり「それは……秘密だよ」
穂乃果「えー、気になるよー」
海未「こ、ことり……?」
ことり「ふふふっ」
真姫「ねえ、それより……部活」
にこ「次で最後だから、我慢してよ真姫ちゃん。一緒に読もう?」
真姫「え、や、やーよ、一緒になんて」
にこ「いいからいいからっ」
真姫「ちょっと、無理やり座らせないでっ」
ストンっ
にこ「はい、じゃあ最後は>>245」
そのみも(ゆゆゆ)
エロで
讃州中学
勇者部部室
園子「わっしー……器用だねー」
東郷「そう? HPを作るのは私の仕事でもあるから」
メンバー紹介のページのソースを書き換えるわっしーは、さも当たり前のように言ってのける。
昔から手先は器用だなあと思っていたけれど、今も色々な特技があるみたい。
園子「でも、パソコンと睨めっこしてばかりで寂しいなあ」
わっしーの肩を揉みながら、ぼそりと呟いた。
東郷「もうすぐ、みんな来るから。辛抱して」
園子「そういう意味じゃないんだけどー……」
東郷「そのっち、みんなが来る前に完遂したいから話しかけないで」
園子「……わっしーが仕事モードにー」
こうなると、背後に立つなとか言いそうなので、仕方なく私は持ってきたチョコレートをつまみながらソファに座る。
園子「……もぐ」
わっしーが物凄い速さでキーボードを打っている。
私もよく文章を打つからタイピングには自身があるけれど、わっしーはその上をいくと思う。
さすがわっしー。
どうやら、メンバー紹介の私の写真を変更しているようだ。
マウスポインタを当てると、表情が変わるようになっている仕様に――。
園子「あのー、そんな写真いつの間に……」
2・3年前の写真が一瞬写り、私は少しだけ焦って立ち上がる。
東郷「ご家族の方に頂いたのよ。可愛い写真をくださいって」
園子「本人には聞いてないよねー?」
東郷「ごめんなさい。忘れてたわ」
明らかに確信犯ではないかと思ったが、言葉に出しては言わなかった。
園子「昔の写真なんて……」
ふと、脳裏に過去の映像が過る。
勇者として苦悩や疑問を抱えながら三人で戦った日々。
ここにいないミノさんも、あの紹介ページに乗せてあげれたらいいのに。
園子「……ねえ」
東郷「ええ」
園子「ミノさんも、そこに乗せてあげて欲しいなあー。名誉監督でも会長でも肩書きはなんでもいいから」
重い雰囲気になるのは嫌だったが、わっしーなら分かってくれるかと思い相談してみる。
東郷「そのっち……」
わっしーが椅子ごとこちらを振り返る。
東郷「もちろんよ」
園子「ほんとー? ミノさんも喜ぶよー」
微笑みを浮かべるわっしーを見て、同じ気持ちなのだと私は嬉しくなった。
園子「ミノさんの写真持ってくるねー」
どの写真を使おうか。
彼女はどれなら喜ぶだろう。
たくさんあるから、迷ってしまう。
東郷「……そのっちは、本当に優しいのね」
どうやら作業が終わったようだ。
わっしーは立ち上がって、私が机の上にばらまいたチョコを一つつまみ上げる。
視線だけで、食べていいか尋ねてきたので、微笑みを返した。
園子「ミノさんも喜ぶでしょー?」
東郷「ええ」
園子「仲間外れにしたら、祟られるかもしれないから」
東郷「また、そんなこと言って……」
園子「えへへ」
東郷「前に、私と友奈ちゃんを呼んでくれた時……」
私は記憶をたどる。いつの話だろう。
東郷「私達のこと、ずっと考えてくれてたって……今は、分かるの。それがどれくらい悲しくて切ないことだったのか」
園子「悲しいことばかりじゃなかったよー」
東郷「ううん、それでもやっぱり一人で覚えているのは辛いから……私もそれがなんとなく分かったから。あなた程理解した訳ではないけど」
言って、わっしーは私の手を握る。
ソファーに隣掛けで座っていた私たちの距離が縮まった。
園子「わっしー、私ね、記憶から無くなったり、忘れてしまってもね……無かったことになんてならないと思うんだー。あの頃のこと覚えておかないといけないなんて、誰にもそんな責任ないんだよ。でもね、今、苦しいって思う気持ちは、ミノさんにきっと届いてるからねー」
東郷「あなたにも……届いてる? そのっち」
園子「私?」
東郷「私、今度こそ……あなたを一人にさせたりしないから。私たちが、あなたを守る」
園子「ひゅー……かっこいいー」
恥ずかしくて、そう茶化してしまう。
生真面目な彼女らしい言葉だ。
東郷「もうっ。本気だから」
園子「うん、ありがとー」
背負うな、と言っても彼女はきっと彼女のしがらみを後生大事に墓場まで持っていくだろう。
そんな人だから、彼女は。鷲尾須美も東郷三森も。
園子「なんだか、かっこよくなったねー。勇者部の人達はみんなそうだけど、惚れちゃいそうだよー」
東郷「からかわないでよ……」
園子「……からかっちゃいけないかなー?」
私はわっしーの太ももの上に、手を置いた。
軽く彼女の足が跳ねる。
東郷「そのっち?」
園子「わっしー……ホントはね。私なんかが、ここにいていいのかなって思ってたのー」
東郷「……何を」
園子「私がいると思い出したくないこと思い出して嫌じゃないかなとか……気を遣わないかなとか……」
東郷「そんなことないわっ」
園子「……本当?」
東郷「本当よ」
園子「……ありがとう」
わっしーは礼を述べた私をなぜか疑わしい目で見てくる。
園子「なにー?」
東郷「……安心してないでしょう?」
その言葉に、ぎくりとする。
が、平然を装って首を振る。
園子「そんなことないよー」
東郷「嘘だわ」
園子「えー」
きっぱりと言い放つ。何を根拠に、言っているのか分からない。
わっしーは私の顔を覗き込んでくる。近すぎて、少し鼓動が早くなった気がした。
東郷「……私ができること、ある?」
園子「そう言われてもー」
私はわっしーに詰め寄られるようにして、ソファーの背にもたれかかる。
わっしーの気持ちは嬉しかったけれど、何かしてもらうようないわれもない。
困った。彼女は、こうと決めたことをしないと――気が済まないのだ。
園子「じゃあ、キスして……なんてねー」
身も蓋もないような台詞に困るわっしーを想像しながら笑いかける。
すると、彼女は私の両腕を掴んだ。
園子「……え」
東郷「……っん」
そして、次の瞬間には柔らかい唇が私のに重ねられていた。
園子「わっ……うんっ……し……んっ」
唇が離れた。
園子「……な、ななな」
東郷「あなたがしてって言うから」
園子「だからって、そんな、急に……」
東郷「顔、真っ赤よ? あなたでも、そんな顔するのね……」
今ので平然とできる人は早々いないと思う。
かく言う彼女も、少し頬に赤みが指している所を見ると、緊張しているようだった。
園子「責められるのは……慣れてないんだもんー」
頬を膨らませて、東郷を睨みつける。
さっきの役って、どちらかと言うと私の方が様になってると思うんだけど。
なんだか先手を取られたようで悔しい。
でも、それ以上に動機が激しくて息苦しくて、わっしーが触れている所が熱くて、悔しさはすぐにかき消えていく。
東郷「もう一回する?」
園子「……」
余裕の笑み。カッコいい。
スナイパーライフルを構えて、私たちのバックアップをして、後ろを守ってくれていた頃から、知っていたけれど。
眉をきつく上げて、眉間にしわを寄せて、口を真一文字に結んだ生真面目な勇者。
頼もしい彼女の手は、少し震えていた。
園子「ふふ……」
東郷「どうしたの?」
園子「今度は私から~」
喋り終わるなりわっしーの口元へ突撃する。
園子「んっ……ちゅる」
東郷「……あっ……っ」
口の中にわっしーの舌が入ってきて、先ほどよりもエッチなキスをされた。
吸われた舌がちゅるんと口の中で跳ねる。
いつの間にこんなこと覚えたのだろう。
恥ずかしくて尋ねられはしなかった。
気持ちのいい快感が口から全身に痺れとなって伝わっていた。
それでも、このまま流されるわけにもいかない。
園子「あの……わっしー」
私は途切れ途切れに、呼吸を整えながら伝える。
園子「人が来ちゃうかも~」
東郷「確かにね……」
わっしーは今にも私の服を脱がさんばかりに覆いかぶさってきていた。
園子「さすがにこれ以上は……」
東郷「場所を変えましょう。あっちの準備室確か鍵もかけれるから」
サクサクと別の手段を考えるわっしー。
状況終了まで、まだ長そうだった。
今日はここまで
続きは明日くらい
準備室
園子「わっしー……え? ここに座るの~?」
準備室の長机に座るように言われ、腰かける。
わっしーは私を机に押し倒して、両手を重ねて、また唇を奪った。
目を瞑って快感に耐える。
園子「……っふ……んっ」
東郷「……っちゅ……ちゅぱっ」
触れた所が溶けてしまうかと思うくらい熱い。
本当に溶けてしまう。体と心が。
園子「わっしーの……キス魔」
ぼそりと呟いた。
東郷「あら……知らなかった?」
園子「ええ~……ンッ……っ」
さらりと流される。
とろけるような甘いキス。
また口を塞がれる。
東郷「そのっちのここ……」
園子「あっ……や」
制服の上から胸を撫でられていた。
東郷「服の上からでも分かるくらい……硬くなってるわ」
親指の腹を押し付けてくるわっしー。
刺激に弱い部分を責められて、腰が浮いてしまった。
園子「……わっしー」
東郷「嫌……?」
園子「もっと……もっとしていいよ」
東郷「ええ……」
わっしーが喉を鳴らした。
わっしーが触ってくれる程、私は私の体がちゃんとあるのだと感じることができた。
胸があって、腕があって、耳があって、お腹があって。
それはわっしーも同じなのだと思う。触れるほど、足りていることを知る。
この気持ちは、安心だと思う。
だから、もう、不安じゃないのだと思う。
園子「あ、そこは……」
わっしーがスカートの下から手を入れて、太ももを撫でる。
東郷「だめ?」
園子「だめって言うか……」
東郷「見たいの」
園子「み、見たいの~……?」
冗談ではないようだ、
眠すぎるのでまた明日
わっしーは半ば無理やり、下着に手をかけてするすると降ろしていく。
園子「わっしー……」
羞恥で身動きがとりずらくなってしまい、私はなすがままにされる。
下半身がひやりとして、思わず体を震わした。
東郷「あったかい」
園子「……うう」
どこのことを言っているのだろうか、わっしーは。
彼女の手が私の大事な部分を何度も撫でる。
それも直接。指の感触がする。
自分でも触ったことがない部分に、つぷつぷと指が入っていく。
異物感。
東郷「おまんこ……気持ちい?」
園子「そういうこと聞く~?」
平静を装いながら、わっしーを睨みつける。
彼女は笑って、またキスをしてきた。
東郷「そういう性欲もきちんとあるかなって……」
園子「そんなことまで……」
東郷「大切な人のことだから、好きな人のことだから……知りたいのよ」
園子「……う……ある……あるよ」
東郷「そう……なら、全部受け止めてね」
園子「……うん」
わっしーはどこかホッとした顔で、指を三本に増やして激しくかき混ぜる。
そのギャップのせいか、私の秘所は敏感に反応して愛液でどろどろになっていた。
東郷「そのっち、すごい……」
園子「っ……」
快感がじわじわと登りつめてくる。
切なくて、わっしーの肩を抱きしめた。
手に、髪留めが当たる。
園子「……ンっ」
くしゃりとそれを握る。
びくんびくんと体が跳ねた。
髪留めを引っ張ってしまい、ぽとりと落ちる。
東郷「あ……」
はらりと髪がほどかれる。
園子「髪……んっ…伸びたね……っ」
東郷「ええ、当分切る予定もないから……使わせてもらうね」
園子「うん…っい……いよ」
覚えていてもいなくてもいいの。
ほら、髪留め使ってくれてたから。
それだけでいいんだよ。
それだけでも十分嬉しかったから。
東郷「そのっち?」
園子「ふふっ……ンァ……っ」
東郷「もうイきそう?」
園子「……えへへ……そうかもっ……ァ」
イッたことなんてなかったけど。
もう体の奥が弾けて、砕けて、溶けてしまいそうな気がした。
これがそういうことなのかな。
東郷「気持ち良くなって……」
園子「あ……んっ」
今日、もう何度目かわからないキスを交わす。
熱くてふわふわした気持ちに包まれながら、
園子「わっしー……大好き」
東郷「ええ……」
その後、私は愛しい人の腕の中で達した。
fin
ペラ
にこ「これで、日記も全部読み終わったか……真姫ちゃんここまできたら勉強になったでしょ?」
真姫「なんの?」
にこ「ふ……可愛いねえ真姫ちゃんは」
ワシワシ
真姫「ちょっと、やめなさいよっ、もう!」
絵里「長い物語を読み終えたような気持ちだわ……」
希「うちもや。でもな、うちとえりちが一番ラブラブやん?」
絵里「当り前じゃないラブラブよ、って、やだ希言わせないでよっ」
凛「それより、部室の扉と窓ガラスが半壊しちゃったね」
花陽「ご飯粒でくっつくかな?」
凛「それはないにゃ」
穂乃果「私、もっとにこちゃんと色々な所に冒険したかったなあ」
にこ「嫌よ、めんどくさい」
穂乃果「えー、ぶーぶー」
にこ「気が向いたらね……」
穂乃果「ほんと!? わーい!」
海未「こ、ことり……」
ことり「なあに?」
海未「わ、私……あの、その」
ことり「?」
海未「ことり、今、誰か気になる人がいるんですか?」
ことり「え? あっ……えー、うーん、知りたい?」ニコ
海未「お、教えてくれるんですか?」
ことり「ううん」ニコ
海未「……」ガク
――ワイワイ
終わり
これにてこのシリーズはおしまいです。
安価取れなかった方で、全シリーズ中に出ていないカプであれば、
創作意欲の湧いたカプ(作品名)はぜひ長編で書いてみたいので、書き連ねていってください。
ありがとうございました。
完結乙です。楽しく読ませてもらいました
個人的なリクエストはなら下の3つです
泉こなた×柊かがみ(らきすた)
平沢唯×中野梓(けいおん)
前川みく×多田李衣菜(アイドルマスターシンデレラガールズ)
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