【安価】絵里「色々な百合カップルの聖夜を邪魔しに行く」希「それを見守る」
【安価】絵里「色々な百合カップルの聖夜を邪魔しに行く」希「それを見守る」 - SSまとめ速報
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↑前作
遅くなったけど、かよちんハッピーバースデー。
安価待っても来なかったら適当に始めます。
眠くなると適当に終わります。
原作がわからない奴は多少調べますので遅くなります。
凛「お誕生日おめでとうっ!」
花陽「ありがとおお、凛ちゃん」
凛「じゃん! 誕生日プレゼント!」
ごとっ
花陽「ごと? ……わあ! 開けていい?」
凛「いいよー!」
ガサガサ
花陽「こ、これは……清水焼の網画の最高級品、玉網のご飯茶碗! しかも特大用!?」
凛「ちょっと奮発したにゃー」
花陽「凛ちゃん……嬉しいっ!」
ギュウ
凛「これで、色々な食卓でご飯を漁ろう!」
花陽「うん!」
凛「凛は子どもの時から使ってる花柄の茶碗を持って行くよ!」
花陽「まずは、どこへ行く?」
凛「じゃあ、>>3で!」
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美食倶楽部
花陽「り、凛ちゃん……そこは美食のプロフェッショナルしか集えないと言われるあの……」
凛「そうだにゃ」
花陽「よし、そんな所に入れるかわからないけど、会場はどこかな」
凛「駅前のお好み焼き屋だよ!」
花陽「善は急げだね!」
凛「かよちん、お茶碗持った?」
花陽「あ、そうだった」
凛「お箸も持っていくにゃ!」
花陽「うん!」
タタタタ―
駅前のお好み焼き屋―
ジュウ―
雄山「わっはっはっ!! なんだ、このお好み焼きは!!」
陶芸家「雄山先生、こちらは県内随一の行列のできるお好み焼き屋でして……」
雄山「陶芸家さんっ! あなたには、様々な店に連れていって頂きましたが、今回は愕然としましたよ」
陶芸家「な、なんですって……」
雄山「がっかりですな」
陶芸家「な、何がいけないと言うんですか」
雄山「陶芸家さん、我々はお好み焼きを食べに来たんです。なのに、このお好み焼きはご飯が欲しくなるではありませんか? 我々は豚や牛ですか? 食欲のみに支配されるようなメニューは、我々美食倶楽部が求めているところだと?」
がらら―
凛「何か、もうすでに始まっちゃってるにゃ」
花陽「……」
凛「かよちん?」
花陽「ちょっと失礼じゃないですか!!」
ガタタ―
雄山「なんだおまえは!」
花陽「お、お客さんが美味しく食べてるのに、お、大きな声で……ひどいです!」
雄山「貴様、あの路傍の石にすがりつくクソ虫の仲間か?」
凛「お好み焼き冷めてしまうにゃ」
ひょいぱく、ひょいぱく
凛「はい、かよちん」
花陽「なにより、ご飯をバカにしたのは許せません!」もぐもぐ
雄山「誰が、ご飯をバカにしたというのだ!」
花陽「あなたです!」
陶芸家「き、キミ、雄山先生にむかってなんてことを!」
雄山「……純粋にお好み焼きを楽しみに来た客が、店の金儲けのために作られた白飯つきのランチセットで喜べるか!」
凛「なんでランチセットにしたにゃ?」もぐもぐ
花陽「こ、こんな人と一緒にご飯なんて食べれないもん! 行くよ、凛ちゃん!」
凛「あ、待ってかよちん!」
タタタ―
雄山「なんだ、あの娘は……」
雄山(しかし……あの白米に対する情熱は……本物である)
花陽「もうもう!」プリプリ
凛「静まってかよちん。それより、百合カップルいなかったね」
花陽「確かに……ご飯も食べれなかったね」
凛「お好み焼き美味しかったよ」
花陽「う、うんまあ」
凛「かよちん、口にソースついてるにゃ」ペロ
花陽「な、なめちゃだめえええ」
凛「口直しに、次はどこの食卓にお邪魔しに行くにゃ?」
花陽「もう……>>10かな」
のぞえり
凛「確か、お家で焼肉するって言ってたにゃ」
花陽「……」じゅるり
凛「よーし! 走っていこう!」
花陽「そうだね、しっかりお腹空かせていこう!」
希のマンション
希「えりち、お皿適当に並べといてくれる?」
絵里「ええ……希」
トタタ――ぎゅ
希「やん……どしたん? 後ろから抱きつくなんて、新婚さんみたいやん」
絵里「だって、希ったら焼肉ってなったらお肉のことしか目に入ってないんだもん」
希「お肉に嫉妬せんといてや……ひゃっ」
絵里「希のお肉、お尻のお肉食べちゃうぞー、がうがうっ」
希「こらっ、テレビの見すぎやで、ちょっと、くすぐったいやん! お尻かまんといて」
絵里「……じゃあ、こっちは?」
ムニュ
希「や、やめっ……今、包丁持っとるんやから」
絵里「……制服にパツパツのエプロン着てる希が悪いの」
チンチン
凛「そんなことはいいから、早くお肉焼くにゃ」
絵里「り、凛!?」
希「凛ちゃん?! どっから入ったん!」
花陽「玄関空いてたよ?」
パカっ
ツギツギ―
絵里「花陽!? あなた、なんでお茶碗にご飯つぎ始めてるの?!」
凛「にくーにくー。肉食わせるにゃー」
チンチン
花陽「白飯ある所に、花陽ありです!」
絵里「もお、しょうがないわね……食いしん坊一年達め。希、牛肉から焼いたんでいい?」
希「ええで」
絵里「よいしょ」
ジュウ―!
凛「いい匂いがするー」
希「……えりち、ちょっと夜までお預けな?」
絵里「いーけど……今、ここで見せつけてもいいわよ」
ススス
希「は、は? あかんて」
絵里「興奮してたくせに」
希「や、やめ」
凛「これ、いい感じに焼けてるからひっくり返すね」
クル
ジュワ―
花陽「希ちゃん達がいいおかずになってるので、ご飯が美味いです!」モグモグ
凛「かよちんは、ご飯があればなんでもおかずにできるんだよね」
絵里「希……汗、かいてる?」
希「ちが……」
絵里「ほら、下も……かいてる」
希「えりち……ほんまに、もう」
凛「キャベツは生もいいけど、焼いたのもうんまいにゃ」
ポイポイ
絵里「お肉、焼けたみたいね……はい、希」
希「や、やらっ……あつっ……あ……ふぁ」
花陽「……」モグモグモグモグ
凛「かよちん、はい野菜」
花陽「うん、ありがとう凛ちゃん」モグモグモグモグ
絵里「次は、何食べたい……?」
希「……ひゃっ………えりち、あん」
凛「冷蔵庫のお茶もらうにゃ」
トテテ―
ガチャ―
とぽぽぽ
花陽「あ、凛ちゃん。私もいい?」
凛「はーい。希ちゃん達は?」
希「い……いる……っ……」
絵里「お茶なんかより、もっといいもの飲ませてあげる……ん」
希「んっ……ちゅっぱっ……っ」
凛「……ゴクゴク」
花陽「ぷはっ……」
凛「小腹も満たされたし、次はどこの食卓に行く?」
花陽「えっと、じゃあ>>16で!」
仙波吉兆
凛「たぶん、探してももはやどこにもないと思うにゃ。過去の栄光にゃ」
花陽「食の再利用は環境問題に対しては、前向きな姿勢だったって声もあるみたいだね」
凛「お客さんの手つかずのお料理は、食べれないにゃ」
花陽「でも、白飯の輝きは嘘をついてなかったんだよ」
凛「かよちんはホントご飯が好きだよね。 でも、次こそ愛に溢れた食卓に行こう」
花陽「じゃあ>>22で」
眠いので寝ます。
安価下
ゆうみも
凛「おおっ! しょっぱいもの食べたから、甘いものが食べたいにゃ」
花陽「私も、ちょうど和菓子が食べたいと思ってた所なのっ」
凛「でも、どうやって行くのかよちん?」
花陽「実はね、凛ちゃん。うちの家にまずは来て欲しいの」
凛「オーケーにゃ」
ぱなよの家――
花陽「実は最近気がついたんだけど、私の勉強机の引き出しが異世界と繋がってたの」
ガララ―
凛「わーお」
花陽「四国に行くにはたぶんこれしかないと思うの」
凛「わかったよ、かよちん。瀬戸内海や鳴門海峡を渡るよりはるかに安上がりだし、かよちんを信じて入ってみるねっ」
ガタガタ
花陽「せーので行こうね」
凛「ラジャッ」
「「せーの」」
ヒュ――
東郷さんの家――
東郷「では、今からぼた餅を作りたいと思います」
友奈「はーい!」
東郷「友奈ちゃん」
友奈「なに? 東郷さん」
東郷「あんこ、つまみ食いしたでしょ」
友奈「な、ななななななんのこと」
東郷「服についてるわ」
友奈「……東郷さんッごめんなさいッ」ウルッ
東郷「それ、洗うから脱いで……もう友奈ちゃんたら」
友奈「お腹空いちゃって……えへへ」
ヌギヌギ
東郷「今から作るのに……はッ」
友奈「……っしょ」
ヌギヌギ――パサ
東郷(……今日はピンク。さすが友奈ちゃん期待を裏切らない人)
友奈「よーし、やっるぞー!」
東郷「友奈ちゃん、まずはあずきを洗うの」
友奈「はい! 先生」
東郷「先生だなんて……東郷先生って呼んでもくれてもいいけど……友奈ちゃんなら」
友奈「んー、東郷先生……?」
東郷「だ……だめッ、やっぱりまだ私たちには早かった……」ドキドキ
友奈「何言ってるの? 東郷さん」
東郷「ごめんなさい、取り乱してしまって」
友奈「洗ったらどうするの?」
東郷「そこのお鍋に入れて、お水を入れます。カップ2くらいね。そして、煮立つまで火にかけます」
カチッ――ボッ
ガタッ
東郷「この間にご飯を炊きましょうか」
友奈「うん……ねえねえ、東郷さんは、どうしてこんなにお菓子作りが熟練さんなの?」
東郷「きっかけはね、すごく美味しそうにぼた餅を食べる子がいたからだったかな……」
友奈「へえ」
眠いので、寝ます
また夜にでも
友奈「それって、私の知ってる人?」
東郷(あなたよ、あなた)
東郷「……ええ、そうだけど」
友奈「誰だろ?」
東郷(だから、友奈ちゃんなのに)
東郷「ふふ……さ、誰でしょうか。あ、煮立ったら、弱火にしてね」
友奈「あ、うん……」
カチ―
東郷「2~3分くらいでアクが出てくるから、それをすくってあげるの」
友奈「うん……東郷さん」
東郷「なに、友奈ちゃん?」
友奈「その人、そんなに美味しそうに食べてたの?」
東郷「うん。この人のために作ろうって思ったくらい……。毎日でもね」
友奈「東郷さんにそこまで思われるなんて、その人幸せ者だね……」
東郷「そうならいいんだけど……。でも、私はその人がいるから幸せだなって思う。幸せをもらっているのは私の方」
チャポン―
東郷「よいしょ……これがあずきのアクなの」
チャポン―
友奈「……」
東郷「友奈ちゃん、ザル取ってもらっていい?」
友奈「あ……これかな」
スッ――
東郷「水を切ってくれるかしら?」
友奈「うん……」
ザラララ――
東郷「熱いから気をつけてね」
友奈「はーい……」
東郷「次は……」
ザラララ―
友奈「あつッ……!」
東郷「友奈ちゃん!」
友奈「あ、平気平気」
東郷「だめよッ」
グイ――
東郷「水で冷やさないと」
キュ―ジャアア
友奈「えへへ……ありがとう」ポリポリ
東郷「特に、赤くなってはいないみたい。良かった……」
友奈「ちょこっと当たっただけだから大丈夫だよ。ごめんね」
東郷「もお、友奈ちゃん女の子なんだから将来のためにも自分の体は大切にしないと」
友奈「あはは……いやあ、こんながさつ系勇者部部員に嫁の貰い手がありますでしょうか……」
東郷「友奈ちゃん可愛いから大丈夫よ」ニコ
友奈「うん……ありがとう」
東郷「さ、今度は圧力鍋にそれを入れてくれる?」
友奈「はーい」
ザラララ―
東郷「これで、火をかけて……少し待機」
友奈「でも、私……ちょっと考えたんだ」
東郷「?」
友奈「料理も下手だし、家の中でじっとしておくのが苦手な私がお嫁さんになれるかなって……」
東郷「そうね……友奈ちゃんなら、お婿さんの方がいいかもね」
友奈「そうそう」
東郷「お婿に来る?」
友奈「え……あ、いや、えっとえっとね」ワタワタ
東郷(今日の友奈ちゃん、面白い)
待つこと数分――
東郷「じゃあ、これに塩少々と砂糖を友奈ちゃんのお好みだけ入れて、10分煮詰めます」
ドササ―
友奈「え? いいよッ。東郷さんの好みで」
東郷「私の好み?」
友奈「うん」
東郷「私いつも友奈ちゃんの好みでしか味付けしたことないから……私の好みって言われても」
友奈「え……そうなの?」
東郷「そうよ。だって、私が食べて欲しいのは、友奈ちゃんだけだもの」
友奈「……ええ?」
東郷「だから、これでいいのよ」
友奈「……あ、そっか、やだなあ……そういうことだったんだ」
東郷「どうしたの?」ニコ
友奈「東郷さん、意地悪なんだね……」
東郷「はて」ニコニコ
ピー
東郷「あら、ご飯も炊けたみたい。この続きは後でしましょうか」
友奈「もおッ……」プクー
東郷「怒った?」
ツンツン
友奈「怒ってないもん。ほっぺたツンツンしないでよッ」プシュー
東郷「ふふふ、面白い」
ツンツン
友奈「それで、次は何をしましょうか?」
東郷「ふふ……はい、すりこぎ。これで、お米をすり潰すの」
友奈「……こう?」
ゴリゴリ
東郷「上手よ、友奈ちゃん。半つぶしくらいにしておいてね」
ゴリゴリ
友奈「東郷さんて、いつも……こんなに頑張ってぼた餅作ってくれてたんだね」
東郷「そんなに大変なことでもないのよ」
友奈「なのに……私、毎日でも食べたいなんて」
東郷「いいのよ、頑張って作ったものを笑顔で食べてくれるだけで。それだけのために作ってるんだから」
東郷(それがあなたとの繋がり……だから)
東郷「だから……いつも、何度でも食べて欲しいの」
友奈「東郷さん……」
東郷「友奈ちゃん……残りの生涯ずっと」
ドンドンドン!
友奈「誰?!」
花陽『す、すいません……お腹が空いて……倒れそうなんです』
凛『た、食べ物を分けてはくださいませんか……?』
東郷「この時代に物乞い……?」
友奈「た、大変だ! 半つぶしだけど……ご飯食べますか!?」
ガラ―
東郷「ゆ、友奈ちゃん……危ない人かも」
友奈「大丈夫ッ。お腹を空かせてるだけだよ。これ、良ければ」
凛「おお……ご飯を丸めて、まわりにきな粉をまぶしたり、あんをまぶしたり、黒ごまを炒ってすったものをまぶしたりして頂けるとなお助かるにゃー……」
花陽「り、凛ちゃん注文が多い……けど、私もあんをまぶしたものを頂けたら」
東郷「ゆ、友奈ちゃんこの人たちたかりにきただけなんじゃ……」
友奈「ちょっと、待ってね!」
ギュギュ―
友奈「こんな感じかな」
ペタペタ――
友奈「できた! 私の初めてのぼた餅! 本当は、東郷さんに食べて欲しかったけどいいよね」
東郷「良くないわ!」
友奈「と、東郷さん?」
東郷「最初の一個目は譲れない」キッ
凛「一個目も二個目もそう対して変わらないにゃ。いいから食わせるにゃ」
東郷「いいえ、これは譲れません。友奈ちゃん!」
友奈「は、はいッ!?」
東郷「あなたの初めてを私にくださいませんか?」
花陽「……わあ、スゴイ気迫です」
凛「ぼた餅!ぼた餅!」
友奈「……あ、あの」
東郷「……」
友奈「喜んで……」カアア
花陽「エンダアアア――!!」
凛「ぼた餅いいいい!!」
東郷「あむッ……」モグモグ
友奈「ど、どうかな?」
東郷「美味しい……」
友奈「良かった……じゃあ、さっそく二個目を」
花陽・凛「わーい!」
東郷「友奈ちゃんの味がする……」ペロペロ
凛「マダー?マダー?」
チンチン
友奈「はい、どうぞ」
スッ
凛「かよちん半分こね……あむッ」モグモグ
花陽「ありがとう……あむッ」モグモグ
友奈「……」
東郷「友奈ちゃんも食べよう?」
友奈「あ、うん……」
東郷(……もしかして)
友奈「……」
東郷「だ、大丈夫。うどんだって、ラーメンだって味が分かったんだから……さっき、あんこだって」
友奈「元の味……忘れちゃってないかなって」
凛「……うみゃー!」モグモグ
東郷「……」
友奈「東郷さんの味……ちゃんと分かるのかなっ私」
東郷「大丈夫……よ」
友奈「東郷さん……」
東郷「だって……「うみゃー!」だもの!」
友奈「え、ごめッ、上手く聞き取れなかった……」
東郷「……」
東郷は凛の首根っこを掴んで、窓から外に放り出した。
凛「にゃあ!?」
花陽「り、凛ちゃあああん!!」
タタタタ――
凛「……ふう、酷い目にあった」
花陽「けっぷ……あまじょっぱくて美味しかったね」
凛「そこは認めざるおえないにゃ」
花陽「さあ、おやつも食べたし、元の世界に戻ろうか……」
凛「次はどこの食卓へ行く?」
花陽「そうだねえ……甘いものもいいし、そうだ>>42へ行こう!」
はるかな(リトバス)
>>42
全くわからないので調べてきます
凛「丼ものもいいと思う」
花陽「だよね? 凛ちゃんなら分かってくれると思ってた」
凛「では、いざ帰還せん!」
花陽「おー!」
葉留佳・佳奈多の住む家――
葉留佳「見て見て! 片手で卵割れるんだけどッ! 神業なり!」
パキョ――トロッ
佳奈多「それ、練習したら誰でもできるわよ」
葉留佳「え?! やはー……そうだったのネ」
佳奈多「それより、そろそろ作らないと日が暮れるでしょ。お父さん達も帰ってきちゃうし」
葉留佳「へいへーい……」
佳奈多「……なんで、家庭科で卵焼きのテストがあるのよ……別に作れなくてもいいじゃない」ブツブツ
葉留佳「どったの?」
佳奈多「いいえ……ほら、見ていてあげるから、まずはやってみて」
葉留佳「うん……!」
佳奈多「まずは、油をしいて」
葉留佳「しいて……」
佳奈多「卵を溶きながら、流し込んで……雑ね。雑」
葉留佳「むう……」
佳奈多「貸しなさい。見ていてハラハラする」
葉留佳「一人で大丈夫だしッ」
佳奈多「お手本を見せてからの方がいいでしょ」
葉留佳「大丈夫だって」
佳奈多「あなたに怪我して欲しくないから言ってるのよッ」
葉留佳「あ……えっと、それじゃあお願いします」
佳奈多「分かればいいの、分かれば」
寝ます。また今度
アニメの16話~18視聴して、ピクシブのキャラ説明見たくらいです。
お姉ちゃんがデれた後、ぎこちないながらも同じ家で両親と住み始めたという設定です
補足なくてごめん
安価パスしないで勉強してからSSを書く>>1に感動した
>>50
そうですか
世界の秘密(Refrain10-13話)を知っていたり佳奈多ルート(EX7-8話)を見るとまた変わってくると思います
時間かかってもいいからがんばれ
葉留佳「……」
ウロウロ
佳奈多「気が散るから、じっとしてて」
葉留佳「……はーい」
ピタ
佳奈多「卵焼きは薄く引きすぎてもパサつくの。だから、3回くらいに分けて、多少半熟くらいで巻いてあげればいい」
葉留佳「ほー……なるほどです」
佳奈多「できた」
カチ―
佳奈多「……葉留佳、お皿」
葉留佳「ほいさッ」
ガタガタ
佳奈多「……」
ポトッ
葉留佳「美味しそうだー!!」
佳奈多「これくらい普通よ」
葉留佳「普通ができないから困っているんですヨ」
佳奈多「練習あるのみね」
葉留佳「……ううッ。私、努力って言葉が一番苦手でして……」
佳奈多「付き合ってあげるから」
葉留佳「うわああん! ありがとうかなたん!」
ギュウ―
佳奈多「抱きつかないでよ。それに、誰がそんなふざけたニックネーム考えたの」
葉留佳「寮長さんだよ」
佳奈多「あーちゃん先輩……」ハア
葉留佳「なんで? 可愛いよ」
佳奈多「似合わない、ガラじゃない」
葉留佳「そっかなあ」
佳奈多「それより……」
葉留佳「なに?」
佳奈多「それ……」
葉留佳「卵焼き?」
佳奈多「……だから」
葉留佳「?」
佳奈多「……食べないの?」ボソ
寝ます。続きはまた!
葉留佳「え? いいよいいよッ。こんなに美味しそうにできてるのに、佳奈多が食べなよ」
佳奈多「私はいいわ……」
葉留佳「そう? じゃあ、遠慮なくッ」
佳奈多「……待って」
葉留佳「はひ?」
佳奈多「く……口を開けなさい!」
葉留佳「め、命令!?」
佳奈多「いいから」
葉留佳「あーん……」
ヒョイ―
葉留佳「……あむッ」モグモグ
佳奈多「美味しい?」
葉留佳「ふわっとして……しっとりして……最高ッ」
佳奈多「……そう」ニコ
葉留佳「……にゃはは」
ポト―
佳奈多「は、葉留佳?」
葉留佳「何?」
佳奈多「涙が……」
葉留佳「え? あ、やだ、ウルトラ三ツ星美味しくて……感激の余り……」ゴシゴシ
佳奈多「……葉留佳」
葉留佳「ほらほら、食べさせてくれるんでしょ? もっとくれよう」パクパク
佳奈多「……あーん」
葉留佳「あむッ」モグモグ
ポト―
ポトト―
佳奈多「……食べるか泣くか、どっちかにしなさいよ」
葉留佳「へへ……こんな美味しいの作れるなんて、ホント悔しいなあ……憎たらしいくらい」ゴシゴシ
佳奈多(料理や勉強ができても……ただ一人の妹を守ることができなければ……意味なんてないわ)
葉留佳「でも、好きなんだよ……なんでだろうねえ」
佳奈多「分からないわ、私には」
葉留佳「……佳奈多も、同じ?」
佳奈多「私は……」
葉留佳「……」
佳奈多「私は、あなたのこと……憎たらしいとか、嫌いだとか一度もそんなこと思ったことないから……! 私は、ずっとずっと、誰よりも……あッ……」カア
葉留佳「佳奈多……?」
佳奈多「……」
ギュウ―
葉留佳「わッ」
佳奈多「……誰よりも」
葉留佳「……」ニコ
葉留佳「誰よりも?」
佳奈多「……察しなさい」
葉留佳「えー? 私、バカだからわかんなーい」
佳奈多「……こ、このバカは」
葉留佳「ねえ、かなたん教えて?」
佳奈多「だから!」
葉留佳「私を見てよ」
グイ―
佳奈多「……」ドキ
葉留佳「一度デレたなら、最後まで責任もってデレなきゃ」
佳奈多「……なによそれ」フイ
葉留佳「こっち向いて」
グイ―
佳奈多「あ……」
葉留佳「佳奈多のほっぺたあっちっちだ」ニヤ
佳奈多「葉留佳、顔、近い……近いから」ドキドキ
葉留佳「だって声ちっさ過ぎて聞こえないんだもん。ほら、言って?」
佳奈多「私……私は、葉留佳のこと、誰よりも……あ」
ガララ―
凛「愛してる!」
花陽「こら、凛ちゃん、め!」
ガララ―
葉留佳・佳奈多「……」
葉留佳「今、何か聞こえたような……?」
佳奈多「バカ、空き巣じゃないの!?」
葉留佳「ええ! 大変だ!」
佳奈多「追いかけるわよ」
ガタタ―
葉留佳「お、勇ましいね。よーし、助っ人を呼ぼう!」
佳奈多「警察に連絡するの? 葉留佳にしては迅速かつ的確な判断じゃない」
葉留佳「いんや」
佳奈多「誰を呼ぶのよ?」
葉留佳「それは、もちろん……『リトルバスターズ』!」
ダダダ―
花陽「凛ちゃん、さすがに先走り過ぎだよ!」
凛「ご、ごめんッ! つい、じれったくて」
花陽「あの焦れったさがいいのッ。は?! 追ってきてる!」
凛「ダレカタスケテー!」
花陽「いったん、あそこのピザ屋さんに隠れよう……!」
凛「了解!」
ウイイン―
花陽「……はあッはあッ」
凛「ふいー……なんとかやり過ごせたにゃ」
花陽「あ、ご飯食べてません……」
凛「少し休んで次へ行こうか」
花陽「次はどうしよう?」
凛「>>66から百合の花園を感じるにゃ」
花陽「……うん、なんだか白い天使が見えるよ」
凛「それはないかな」
花陽「優しくて、愛らしくて、暴力をとことん嫌う……そんな天使が」
凛「目を覚ますにゃ」
パンパン!
花陽「はうッ!はうッ!」
凛「次はちゃんとお金払わないといけないところだから、かよちん金出すにゃ」
花陽「は、はい……」
スッ
凛「300円しかない……」
花陽「凛ちゃんは?」
凛「凛は……」
花陽「100円か……」
凛「なんとかなるなる、大丈夫!」
花陽「ご飯一杯くらいなら食べれるかな……」
――喫茶翠屋
ヴィヴィオ「ご注文の、いちごショートですッ。ごゆっくりどーぞ」ニコ
トテトテ―
フェイト「ヴィヴィオ。3番テーブルの方に、食後のお飲み物もう出してもいいか聞いてきてくれるかな?」
ヴィヴィオ「はーい、フェイトママー」
フェイト「ヴィヴィオ、お店の中ではフェイトさんだよ」ニコ
ヴィヴィオ「あ、しまったー……ごめんなさいフェイトさん」
トテトテ―
フェイト「フフフ……お手伝い頑張ってるね。ね、なのは……なのは?」
なのは「……そうだね」
フェイト「どうかした?」
なのは「なんだか、小さい頃のこと思い出しちゃった」
フェイト「なのはの?」
なのは「うん。もしかしたら、こういう未来もあったのかなって」
フェイト「……」チラ
「食後のお飲み物、もう出しても大丈夫ですかッ?」
「あ、こちらお下げしておきますねー」
フェイト「そうしたら、私たちきっとまだ出会えてなかったかもしれないね」
なのは「まだ?」
フェイト「うん、まだ」
なのは「……遅かれ早かれ、フェイトちゃんとはいつか出会うことが決まってたってことか」
フェイト「だったらいいなって話だけど」
なのは「私も、だったらいいなに一票かな」
フェイト「こうして、大人になってから会っていたかもしれないね……」
なのは「子ども時のフェイトちゃんに会えないのは、ちょっと寂しいような、残念なような」
フェイト「私も小学生の頃の可愛いなのはと出会えないのはイヤだよ」
なのは「あれ、その言い方だと今は……」ニヤ
フェイト「い、今もすごく可愛いしッ、あ、ううん、綺麗だッ」
なのは「クス……よろしい」
フェイト「もう、何言わせるの……」カア
トテトテ―
ヴィヴィオ「なのはマ……さん、3番さんに食後のコーヒーお願いしまーす」
なのは「はーい」
ヴィヴィオ「なのはママのハンバーグすっごく美味しかったってッ」ヒソヒソ
フェイト「お家でいつも食べさしてもらってるけど……」ヒソヒソ
ヴィヴィオ「お金払わないとね……」ヒソヒソ
フェイト「フフ」
なのは「なーに? 二人とも変な顔して」
フェイト・ヴィヴィオ「「なんでもないよ」」
なのは「なんだか、はぐらかし方が……似てきた。そういう所は似なくていいのに……」
―――
――
カランカラン
ヴィヴィオ「ありがとうございましたー。また、お待ちしておりますッ」
バタン――
フェイト「さて、お店閉めてお片づけが終わったら、士郎さんのお見舞いに行こうか」
ヴィヴィオ「ぎっくり腰になっちゃたんだよね……大丈夫かな」
なのは「うーん、少し休めば大丈夫だとは思うけど。安静にし過ぎても関節が硬くなっちゃうし、筋肉も落ちちゃうからね」
ヴィヴィオ「さすが、ママ……お父さんにもスパルタ」
カランカラン―
ヴィヴィオ「ん?」
花陽「す、すいません……まだ、大丈夫ですか?」
凛「も、もしかしてクローズ……」
ヴィヴィオ「あ、ごめんなさい……たった今」チラ
ポン―
ヴィヴィオ「ふえ?」
なのは「いいよ、ヴィヴィオ」
フェイト「寒かったですよね? 中で暖まっていってください」
花陽「す、すいません。て、手持ちが二人合わせてこれだけなんですが……大丈夫ですか?」
チャリン
ヴィヴィオ「400円……」
ヴィヴィオ(……パンケーキセットに惜しくも足りない)
フェイト・なのは「……」
凛「にゃ……」ゴク
なのは「そうですね。こちらで400円のお任せセットを作らせてもらっても構いませんか?」
花陽「そ、それはもちろん良ければお願いします」
フェイト「当喫茶店には初めてのお越しですか?」
花陽「はい……」
なのは「ありがとうございます。この後、少し出かける用がありますので、お店を片付けながらになってしまうんですが構いませんか?」
凛「大丈夫です」
フェイト「ヴィヴィオ、お願い」
ヴィヴィオ「お席にご案内しますねー」
ガタ―
花陽「すごく優しい人達だね」
凛「ありがたいにゃ。さっきまでの心の傷が癒されるにゃ」
トテトテ―
ヴィヴィオ「おしぼりと、お冷になります」ニコ
花陽「ありがとう。えらいね、娘さん?」
ヴィヴィオ「あ、はい。そうです」
凛「どっちがお母さんなの?」
ヴィヴィオ「二人ともお母さんです」
花陽「百合ショッ↑ク……」
凛「一夫多妻性かもしれないよ?」
ヴィヴィオ「?」
花陽「いえ、この子からは男臭が全くしません……つまり、やはりここは」
凛「……まさに花園」
ヴィヴィオ「……あ」じー
花陽「?」
ヴィヴィオ「μ’sの人だ……ラブライブの」
花陽「あ、えっと」
凛「いかにも」
花陽「凛ちゃんッ」
ヴィヴィオ「本物だー……」
花陽「アイドル、興味あるの?」
ヴィヴィオ「あ、えっと……私とは正反対だから、ちょっと憧れてた時もあったりして」
凛「十分素養はあると思うよ、凛は」
ヴィヴィオ「ありがとうございます。でも、いいんです……」
花陽「……?」
ヴィヴィオ「人を楽しませたり、元気にしたり……そういうのもスゴく大切で欠かせないです。ただ、私は大切な人を守れるようになりたいなって……そんな風に生きたいなって思ってて……あ、初対面の人にお聞かせするようなお話じゃないのに……ごめんなさい」
花陽「ううん、将来のことしっかり考えてるんだね。スゴイ」
凛「凛がこれくらいの時は、かよちんと遊ぶことばかり考えてたにゃ」
ヴィヴィオ「えへへ……」
なのは「あれ、なんだか仲良くなってるねー」
コトッ
フェイト「ヴィヴィオ、もう上がっていいよ」
ヴィヴィオ「あ、はーい。それでは、失礼します」
花陽「ばいばい、ヴィヴィオちゃん」
ヴィヴィオ「ばいばーい」
なのは「黄ニラ醤油の卵かけごはんとお味噌汁セットでーす」
花陽「はふんッ……」
凛「かよちんしっかり」
なのは「なんだかパンよりご飯の方が好きそうなオーラが出てたから」
フェイト「それと、ほうじ茶になります」
コトッ
花陽「白米の良さを存分に生かした一品です……」
凛「いただきまーす!」
ガツガツ―
なのは「そんなに急いで食べると、喉つまらせちゃうよ?」
フェイト「……なのは」
なのは「なに?」
フェイト「はやてから通信」
なのは「はやてちゃんから?」
―――
――
ピッ
なのは「なあに? はやてちゃん」
はやて『お休みの所ごめんなあ。お父さん大丈夫やったか?』
なのは「うん、ただのぎっくり腰だったよ。二日くらい安静にしてたら大丈夫だって」
はやて『せやったか、そっちは一安心やな』
なのは「はやてちゃんの方は?」
はやて『二人を同時に休ませても大丈夫にするんがウチの手腕の見せ所やからな……と言いたいところやけど、ちょっとおかしい事が発生しとって』
なのは「事件? 事故?」
はやて『……わからん。一つ言えるんは、第97管理外世界―今そこ―で、何らかの歪みが発生して、平行世界と交錯したような状態になってしまっとるんや』
なのは「発生源の特定は?」
はやて『……それが、落ち着いて聞いてや』
なのは「……」
はやて『喫茶翠屋や』
なのは「うち?」
はやて『もしかしたら、バグかもしれん。やから、なのはちゃんに聞いておかなと思って……魔法とか使ってないよな?』
なのは「使ってはないんだけど……どうしたんだろ?」
はやて『よな……たぶん、誤作動やと思う。こっちもよお分からんまま連絡してしまったから、また何か分かったら連絡入れるな』
なのは「うん、お願いします」
ピッ―
なのは「……」
ガタ
フェイト「なのは……」
なのは「フェイトちゃん」
フェイト「はやての聞いた?」
なのは「うん」
フェイト「大事にならなければいいんだけど」
なのは「……」
「ごちそうさまでーす」
フェイト「あ、ごめんちょっと行ってくる」
なのは「私も行くよ」
花陽「今日は遅くにすいませんでした……」ペコ
なのは「いえいえ。お腹は満たされた?」
凛「満足したにゃッ」ポンポン
フェイト「良かった」
花陽「あの醤油と卵があれば、ご飯が何杯でもいけます!」
凛「お土産にお醤油買って帰りたいだよね」
花陽「うんッ」
なのは「お醤油はあげれないけど、またのお越しをお待ちしております」ニコ
カランカラン――
―――
――
フェイト「さて、片付けようか」
なのは「今日はありがとう。フェイトちゃん」
フェイト「家族のピンチはみんなでカバー。なのはのお父さんは、私のお父さんでもあるんだから」
カチャカチャ―
なのは「……フェイトちゃん」ちら
フェイト「私の顔に何かついてる?」
なのは「喫茶店のエプロン、似合うなって」
フェイト「そうかな。ありがとう」
なのは「お父さんに少し背丈が似てるから、しっくりしてる」
フェイト「マスターもいけるかな……フフ」
なのは「……お婆ちゃんになったら、ヴィヴィオと一緒にミッドで喫茶店開くのもいいかもしれない」
フェイト「いいね……」
カチャ―
なのは「ホント?」
フェイト「ホント」
トテトテ――
ヴィヴィオ「ママー、洗い物と掃除は私がやっておくからご飯食べてー」
なのは「じゃあ、お言葉に甘えて」
フェイト「でも、ヴィヴィオ疲れてない? 一日立ち仕事だったでしょ?」
ヴィヴィオ「だいじょーぶ!」
なのは「相変わらずフェイトママはヴィヴィオに甘いんだから」
ヴィヴィオ「甘いんだからッ」
フェイト「え、ええー……」
ピッ
はやて『なのはちゃん?』
なのは「はーい、何かわかった?」
はやて『それが反応が消えたんや。結局原因はわからんかった』
なのは「そっか……」
はやて『そっちは何か変なことは……さっきのさっきやしないか』
なのは「そうだね」
フェイト「何事もなくて良かった」
なのは「うん……」
はやて『せやな……ま、経過観察って感じで注意はしとこうか。ごめんな騒ぎ立てて』
なのは「ううん。いつも、ありがとうはやてちゃん」
フェイト「ありがとうはやて」
ヴィヴィオ「ありがとうございます。はやてさん」
はやて『ありゃ、ヴィヴィオ今日は大人やなー』
ヴィヴィオ「えへへ……」
はやて『体育会系もいいけど、やっぱ女の子。エプロンも可愛いなあ』
ヴィヴィオ「褒められると、恥ずかしいです……」
なのは「ちょっとはやてちゃん、うちのヴィヴィオを口説かないでください」
ギュウ―
ヴィヴィオ「え……はやてさん、そうだったんですか?」オド
ギュウ―
フェイト「え、な、なのは」
はやて『この親子……は。からかい方が似てきたな……フェイトちゃん」
フェイト「はいッ」
はやて『手綱しっかり握っておいてなッ……ほなな』ニコ
フェイト「はやて……ッちょ」
―――
――
凛「身も胃も心もほくほくしたにゃ」
花陽「うん……親子丼もイイ」
凛「そういう要素はなかったけどね」
花陽「うッ……思考はついついご飯のおかずを求めてしまうみたい」
凛「病気だにゃ」
花陽「……り、凛ちゃん」
凛「どうしたのかよちん」
花陽「……あの」もじもじ
凛「そんな、トイレを我慢してる表情をされても……」
パアン!
凛「はうんッ」ヨロ
花陽「ちょっと、そこのコンビニでお手洗い借りてくるね」
凛「は……い」
ガシッ
花陽「り、凛ちゃん離してッ」
凛「トイレに行く前に」
花陽「行く前にッ?」
凛「次はどこへ行きたいか言っていって」
花陽「え……ええと」もじもじ
凛「はやくー」
花陽「じゃ、じゃあ>>83で」もじもじ
バッ―
ダダダ―
ちょっと抜けます
安価下
咲和
―――
――
花陽の家
凛「かよちん」
花陽「なに? 凛ちゃん」
凛「手は洗った?」
花陽「洗ったもんッ 凛ちゃんのバカッ」
凛「おっけー! 軍資金も持ったし、いざゆかん長野へ! お蕎麦食べるにゃー!」
花陽「ご飯食べるよー!」
ガラ―
花陽「じゃあ、せーので引き出しに飛び込むよ」
凛・花陽「せーの!」
シュン―
※以下エロ注意
長野―諏訪湖―
ザアアア―
咲「……風が」
和「2日もお休みができると、麻雀以外に何をしたらいいのか分からないですね」
咲「そう……? 私は、基本的に本を読んでるからあまり困らないかな」
和「ふふ……部長が温泉旅行に行ってきなさいと提案してくださった理由がなんとなく分かりました」
咲「和ちゃん?」
和「私たち、自分の好きなことしか頭にないから……でしょうね」
咲「……ああ、なるほど」
和「価値観が狭くならないように、という所でしょうか」
咲「でも、宿の手配までしてくれるなんて……」
和「部長には感謝しないといけないでしょう。半ば無理やりでしたが。でも……露天風呂楽しみですね」
咲「うん、そうだね……」
和「二人で旅行に行くのは……これが初めてでしたね」
咲「そうだね。私、こうやって友達と二人だけ行くの実は初めてなんだ……合宿とはまた違うし」
和「そうだったんですか。私も、二人だけというのは……初めてです。少しだけ、緊張します」
咲「和ちゃんもそうだったんだ。なんだか安心したよ」ニコ
和「……それは私も同じですよ」ドキ
咲「あ、電車の時間もうすぐだね」チラ
スッ―
咲「行こ」
和「はい……」
ギュ―
凛「あの二人で間違いないにゃ」
花陽「……最高のご飯のおかずになりそうですッ」
カサカサカサ――
とある駅――
和「お弁当買いますか?」
咲「んー……せっかくだしお昼も向こうの温泉で食べようよ。ここからだと3時間くらいでつくみたいだし」
和「そうですね。咲さんがいいならそうしましょう」
咲「お茶買ってきていい?」
和「はい。ここのベンチで待っていますね」
タタタ――
和(ふー……どうして、こうも落ち着かないのでしょうか)
和「咲さんといるせい……なんて」
和(でも、お姉さんに会ってからの落ち込みようは気になっていましたし……少しでも元気になってくれればそれでいいですよね。ね、部長……)
和「私のことはおいておきましょう……。今は咲さんのことを」
ヒョイ―ペタ
和「きゃッ……」
咲「はちみつレモンだけど、飲む? 体温まるよ」
和「ありがとうございます。頂きます」
咲「ところで、私がどうか」
和「いえッ、なんでもないです!」
咲「?」
電車内――
和「えっと、露天風呂がある所はここですから……JRで今からこう行って、乗り継いで、飯山駅に降りますよね。そこからは長電バスに乗って行きます……」
咲「その後は……タクシーだね」
和「バスが出ていないくらい、山の中にあるみたいですね」
咲「楽しみだな……」ワクワク
和(咲さん、可愛い……)
和「カメラ持ってきましたから、写真たくさん撮りましょうね」
咲「あ……」
和「どうされました?」
咲「私も持ってくれば良かったなって」
和「私が撮りますから、大丈夫ですよ。それに、誰かに撮ってもらえば二人の写真もできますし」
咲「準備いいね」
和(まあ、多少は部長達と考えた計画的犯行とも言えますから……)
和「楽しみだったので」ニコ
咲「ふふ……」
ちょろっと抜けます
やっぱ咲和は良いなぁ
なのフェイ良かった
ゆうみも→はるかなの流れは完璧すぎた
2013→2014とハマったカップリングだから
>>94
はまったのが出てくると自分も嬉しいです。掘れば掘るほど、百合は尽きないなーと思いました
はるかなや、前回のssのカレイドとかは食わず嫌いで見ていなかったし
このssで自分のように新たな境地を見出した人がいたら嬉しいですね
和(咲さんは……迷惑じゃなかったですか? 一人でいたかったですか……?)
和(なんて、聞ける勇気は持ち合わせてはいませんけど……)
咲「あ、和ちゃん……あそこにね」
和「はい?」クル
咲「ここからは見えないんだけど、あの交差点を4つくらい越えて右に折れると、右手に美味しいケーキ屋さんがあるんだ。そこのシュークリームが3種類くらいあってね……どれもスゴく美味しいの」
和「この辺りはよく来られるんですか?」
咲「小さい頃にね、何度か美味しいから連れて来てもらったなって……思い出した」
和「今度、みんなで食べに行ってみたいです」
咲「部長なら知ってそうかも。色んな意味で顔が広いし」
和「確かに……でも、咲さんの思いで味、ぜひ一度味わっておきたいですね」
咲「うん……ありがと」
和「……約束ですよ?」
咲「……あ」
和「指切り」
咲「あはは……はい」
キュッ
―――
――
凛「……麻雀しろよ」
花陽「無粋だよ凛ちゃんてば」
凛「言っておかないといけなかと思って」
花陽「それより、露天風呂だって楽しみだね」
凛「おお、食欲意外にもかよちんの興味がそそられるものがあったんだね」
花陽「もおッ失礼だよぉ」
凛「凛もかよちんと色々な所に行けて嬉しいよ」
花陽「……凛ちゃん」
凛「思い出もたくさんできたし……」
花陽「ご飯もたくさん食べたね」
凛「うん……お腹、一杯だね」
花陽「そうだね……」
凛「そば、食べれるかにゃ……」ケプ
花陽「どうだろうね……」ケプ
―――
――
咲「……すー」
和「咲さん? 寝てしまったんですか」
咲「……ん」
コテ
和「……ッ」ビク
咲「ん……」
和(こういうのは、お約束というのでしょうか……でも、私を置いて寝るなんて寂しいじゃないですか)
ツンツン―
咲「む……」
和「……」
ツンツン―
咲「んむむ」
和「はッ……」キョロキョロ
咲「……ちゃん」
和「は」
和(そう言えば、寝言に返事をしてはいけないという都市伝説めいたものを聞いたことがありますが、まあ、そんなおオカルトありえませんし)
咲「お姉ちゃん……」
和(私じゃありませんでしたか)
咲「……お姉ちゃん」
和「……咲、なあに?」
咲「……ヘヘ」ニコ
和「……あ、あの」ドキドキ
咲「すー……」
和(危険な遊びでした……)
和「……私も寝てしまいましょうか」
ガタンゴトン――
パチ―
ガタタン――
咲「……ん」
車掌「切符を拝見しマース」
テクテク
咲「……ん?」
和「……すー」
咲「私寝ちゃったんだ……ごめんね、和ちゃん」
ゴソゴソ
咲「確か、さっき和ちゃん胸元のポケットに切符しまってたよね」
モニュ―
和「んぁッ……」ビク
咲「ひゃッ……」
車掌「切符ありますか?」
咲「あ、はいこれと……」
ゴソゴソ―
和「はぁッ……ん」ビク
車掌「……ぶッ」ドキドキ
咲「あ、あったあった、お願いします」
車掌「……は、はいどうも」
カチンッ
カチンッ
トントン―
和「……あれ、咲さん」
咲「あ、起きた?」
和「……はい」ウト
咲「もうすぐ乗り換えだよ」
和「はい……」
咲「私、昔お姉ちゃんと新幹線乗っててね、特急だったんだけど……駅を途中で降りちゃって、降りた瞬間にここじゃないってことに気がついたんだ……でも、すごいスピードで新幹線はもう行っちゃってて……あの時の絶望感を思い出したから、もう寝ないでおくよ……」
和「あの、お姉さんも昔よく迷子に?」
咲「うん」
和「……」
和(そういう遺伝子なのでしょうか)
咲「あ、何か失礼なことを考えてない?」
和「そんなことあるわけないです」ニコ
咲「ホントかなあ……」プクー
和「ホントです……」ニコ
―――
――
プシュー
咲「っしょ」
和「次の発車時刻までまだ少し時間がありますね」
咲「……」ブルル
和「風が冷たいですし、待合室に」
咲「お、お手洗い行ってきていいかな?」
和「はい、どうぞ」
咲「ごめん、荷物お願いねッ」
和「はい。待合室にいますね」
咲「うんッ」
和「場所分かりますか?」
咲「看板見えるから心配しないで」
タタタタ――
和「……」キョロ
和(家族連れが多いですね……休日ですもんね)
和(……咲さん、ホントに大丈夫でしょうか)
―――
――
プシュー
咲「ほら、間に合ったでしょ?」
和「迷わなかったんですね」
咲「……」
和「迷ったんですね」
咲「はい……」
―――
――
咲「携帯にね、全国に行く前の合宿の時の写真入れてるんだ」
ススッ―
和「あ、これ……優希の寝相ですね」
咲「これ、面白かったから部長の許可をもらって撮ったの」
和「お腹出して寝てたんですね、全く優希は……」
和(部長の顔が思い浮かびます)
和「この黒いのは……わかめ?」
咲「これは、まこ先輩の後ろ姿だけど」
和「……ごほんッ。今のは他言無用でお願いします」
咲「うん」
ススッ―
和「……あ」
咲「あ」
バッ―
咲「あ、えっと何でもな」
和「今の私ですか?」
咲「……ご、ごめんなさい。許可も取らずに……」
和「それは構いませんが、いつの間に」
咲「対局中の和ちゃんがスゴく綺麗だったから、つい」
和「そ、そうなんですか……」ドキ
咲「……ホントに綺麗だったんだ」
和「……ありがとうございます」
咲「消したほうがいいなら」
和「いいえ。持っていて欲しいです……私も嬉しかったので」
ガタンゴトン――
咲・和「「あの」」
和「……こういうのなんだか照れますね」
咲「うん……」
どちらともなく手を繋ぐ。
咲「はは……」
和「ふふ……」
―――
――
花陽「目の前にすごく美味しそうな白米とラーメンがあるとします」
凛「うん?」
花陽「でも、すでに白米を胃にたくさん詰め込んだ後とします」
凛「うん」
花陽「凛ちゃんは、それでも白米食べますか? 食べませんか?」
凛「白米は食べないけど、ラーメンは食べるにゃ」
花陽「だよね……ッ」
―――
――
飯山駅
プシュー
和「この辺りは、お寺が多いそうですよ」
咲「同じ長野なのに、ちょっと雰囲気が違うね」
和「そうですか?」
咲「空気?」
和「匂いとかでしょうか」
咲「上手くは言えないんだけどね……あ、あの前の所バスの停留所じゃないかな?」
和「そうですね。行きましょうか」
テクテク――
咲和は新婚みたいな初々しい雰囲気あるよな
ブロロロ――
バス車内
和「なんだか、旅の雰囲気が出てきましたね」
咲「知らない所だからだね、きっと」
和「……あ、後ろ見てください」
咲「?」クル
和「少し登ってきただけで、街の景色が見渡せますよ」
咲「ほんとだッ」
和「……」
和(こんな時間がずっと続けばいいのに……とさえ思ってしまいたくなります)
咲「私、和ちゃんとこうやって……一緒にいたいなあ」
和「……あ」
ガタンッ
和「きゃッ……」
トサッ――ガシッ
咲「大丈夫?」
和「はい……」
和(私も、同じこと考えてましたよ……咲さん)
>>108
わかるわそれ
咲「この辺りはやっぱり雪がすごいね……」
和「露天風呂大丈夫でしょうか」
咲「外にでた時って、すっごく寒そうだよ……」
和「入る前のことを考えないようにしましょう。入ってからのことを思い浮かべましょう」
咲「む……」ニヘ
和「……温かいですか?」
咲「うん……って、そんなわけないよ」
和「そうですよね」
咲「窓ガラスがすごく冷たくなってる」
ペタ
和「……」
ペタ
咲「……あ、あの手重なって」
和「い、いけませんか」
咲「い、いけなくはない……です」
―――
――
タクシーの運転手「まいどー」
ブロロロ―
咲「同じ長野なのに東京に行った時と同じ徒労感が……」
和「確かに……」
咲「ねえ、この後露天風呂にいかない?」
和「いいですよ」
咲「それから夜にもう一回入ろうよ。たぶん、昼と夜で見える景色も違うと思うんだ」
和「名案です。少し肩も凝りましたし」
グルグル―
プヨン―
咲「……それは」ゴニョゴニョ
和「?」
咲「なんでもないよ」
宿にて――
ドサッ―
ゴロン―
咲「ふわー……」
和「お座敷からの眺めも絶景ですね。ほら、咲さん見てください」
咲「うん……」
和「って、どうして寝る体制にはいってるんですか」
咲「ご、ごめん。部屋についたら、力が」
和「露天風呂、入ろうって言ったの咲さんですよ」
咲「入るよ……」
ゴロゴロ―
和「……先ほど、掲示板を見たのですが、今の時間は比較的露天も内湯も空いているみたいなんです」
咲「え、ほんと?」
和「私、その、あまり見られるのは得意ではないので……今のうちにしっかり眺望のすばらしさを堪能したいです」
咲「そ、そっか。うん、ごめん行く行く」
スタッ―
和(咲さんの扱い方がなんとなく分かってきたような気がする今日この頃です……)
今日はここまでです
続きはまた明日の夜にでも
女湯――
咲「効能は神経痛、筋肉痛、五十肩、運動麻痺……等などだって」
和「温泉に入ると身体が温まりますからね。血流が良くなったり代謝が上がったりすれば、そういった効果が見込まれるんでしょう」
咲「なんだか、若者らしくないというか……」
和「温泉は温泉ですから」
咲「和ちゃんらしいというか」
ガラ――モワ
咲「……熱気が温かい」
和「掲示板のクチコミで、芋洗状態と聞いていましたが、今日は比較的空いてるみたいですね」
咲「ゆっくり入れるね」
和「上せないように気をつけてください」
咲「子どもじゃあるまいし、大丈夫だよ」
トタトタ――
咲「……あ、コーヒー牛乳」ジッ
和「後で飲みます?」
咲「うんッ」パア
和「……」
咲「なに?」
和「いーえ………」
ヌギ――パサ
カラカラカラ――
咲「……んッ」
和「陽光が差し込んで……」
咲「あ、せっかくだし、背中流してあげるね」クル
和「え、かまいませんよ、別に」
咲「いいからいいから」
和(……恥ずかしいからだめです、と言って悲しい顔を見るのも……嫌ですね)
和「……じゃあ、お願いします」
咲「よーし、座って座って」
カコン―
キュ――シャアア
咲「……お湯、熱くない?」
和「ええ」
咲「洗うね」
和「はい」
ゴシゴシ―
咲「和ちゃん、やっぱり肌白いね……羨ましいな」
和「あまり、外に出ませんしね……」
咲「あ、ホクロ……」
ツン
和「ひゃッ」ビク
咲「あ、ご、ごめん」
和「咲さんッ」
咲「つい……」
和「びっくりするから止めてください」
咲「はーい」
ゴシゴシ―
―――
――
シャアア――
和「ありがとうございました」
咲「どういたしまして」
和「私もお返しに……」
咲「あ、えっと私はいいよ」
和「遠慮しなくても」
咲「遠慮とかじゃなくて」
和「もしかして、私にされるのは嫌ですか?」
咲「……違うよッ、そういうんじゃなくて」
和「じゃあ、座ってください」
咲「……は、はい」
カポン――
ゴシ―
咲「……ッ」ブル
和「……」
ゴシゴシ
咲「……ッ」ビク
和「……痒いところないでしょうか」
ゴシゴシ
咲「うんッ……」ビク
和「あの」
咲「……なに?」
和「洗いにくいです……」
咲「ご、ごめん…こちょばくて」
和「それならそうと言ってください」
ピタ―
咲「や、止めちゃうの?」クル
和(そんな子犬のような目で見られても……)ドキ
咲「もう少し我慢するから、やって欲しいな」
和「我慢しなくてもいいんですよ」
咲「だ、大丈夫……」
カポン――
寝ます。続きはまた明日の夜に
客「……ほら、あそこ……背中洗ってあげてる。可愛いわね」ひそひそ
客「ほんと……姉妹かしら」ひそひそ
和(意外と聞こえるんですね)
咲「……」ピク
和「咲さん?」
咲「私たちって」
和「はい」
咲「どっちがお姉さんに見えるかな」
和「それは……」
咲「やっぱり和ちゃんかな」
和「でも姉妹じゃありませんしね」
咲「そうだね」
和「あまり気になさらない方がいいですよ……」
咲「そうだね……」
和(何か知っているわけではないのに。何を気にするなというのでしょうか……)
咲「ねえ、そろそろ露天風呂行こうよ」
和「……ええ」
――ガラ
ピタピタ――
咲「見て、和ちゃんッ……雪が積もってるよ」
和「……ですね」
咲「山の峰も真っ白……」
和「幻想的です……向こうの方は、北アルプスでしょうか」
サアア――
咲「さむッ……」ブル
和「入りましょう」
チャプ―
和「空の上の温泉にいるみたいですね」
咲「うん……」
チャプ―
咲「昨日まで、東京で麻雀を打ってたのが信じられないね……」
和「確かに……夢だったらどうしましょうか」
咲「頬っぺたつねってくれる?」
和「……」
グニ
咲「……いひゃい」
和「夢じゃないですね」
咲「うん……・」
眠たいのでここまで
和「気持ちいいです……」
チャプ―
咲「なんだか色々なことが……どうでもよくなっちゃいそう」
和「いいんじゃないでしょうか。そういう所なんだと思いますよ」
咲「温泉だもんね」
和「ええ」
咲「空、青くて広いなあ」
和「……」パチ
チャプ―
和(眠ってしまいそうです)
咲「……ありがとうね」
和「え?」パチ
咲「本当は、みんな私のこと心配して旅行に誘ってくれたんでしょ?」
和「それは……」
咲「いいの……わかるもん。和ちゃん、すごく気を使ってくれるから気づいちゃうよ」
和「……ご迷惑、だったでしょうか?」
咲「そんなことないッ……」
和「良かった……」
咲「足、引張ちゃってごめんね」
和「そんなこと全くありません。咲さんは部にしっかり貢献されてるじゃないですか」
咲「でも、こうやって和ちゃんに来てもらっちゃってるから……」
和「もう……わ、私だって少し骨休めしたかったので、ちょうどいいんです」プイッ
咲「……ありがとう」
和「全国まで、一緒に頑張ろうって決めましたよね」
咲「うん」
和「だから、今、あなたを支えるのは私の役目なんです。部にはあなたが必要だから」
和は咲の手を掴む。
和「私も……ごにょごにょ」
咲「……和ちゃん?」ニコ
和「いえ、なんでもありません……熱くなってきましたね。上がりますか?」
咲「まだ、ここにいてもいいかな。和ちゃん、先に戻っててもらえる?」
和「分かりました……」
チャプン―ザバッ
和「……」チラ
咲「……」
―――
――
―
ブオオ――
凛「かよちん、乾いたから交代にゃ」
花陽「はーい」
和(咲さん……)
和(私にできることをしても……麻雀のようにはいきませんよね)
和(それにしても、少し遅いような……?)
ガララ―
咲「……」フラフラ
和「あ、咲きさ……」
ドテンッ
―――
――
―
パチッ
咲「あれ……」
ノソ―
和「気づかれました?」
咲「さっきまで、温泉にいたよね?」
和「のぼせて倒れちゃったんです……大変だったんですから。居合わせた方に介抱してしてもらったんですよ」
咲「そ、そうだったの」
和「しんどくないですか?」
咲「うん、ちょっとぼうっとするくらいで」
和「少し、横になっていてください……」
咲「うん、ごめんね」
和「……」
咲「服も着せてくれたの?」
和「は、はい……」カア
咲「……お、お恥ずかしい」
和「い、いえ綺麗でしたッ……あ」
咲「……そ、そっか」
和「……」
咲「……」
和「あ、あの、おでこのおしぼり替えますね」
スッ―
咲「う、うん」
和「頬っぺた、ちょっと冷えましたね」ペタ
咲「ね、ねえ」
ツンツン
和「咲さん? どうされました?」
咲「あ、足の方がスースーするんだけど、も、もしかして」
和「はッ……」
和(気が動転して、下着のこと忘れてました……)
咲「わ……」モジモジ
恥じらいながら、咲は布団の中に顔を入れる。
和「す、すいません。寒くはないでしょうかっ?」
咲「だ、大丈夫です」
和「と、取ってきます……」
スク――ギュ
咲「と、取らなくても大丈夫……です」
和「え?」
束の間、和は固まった。
咲「……んっ」
浴衣を引っ張られたかと思ったら、すぐに少女の唇が眼前に迫ってきて、そして、
和「さ……きさ……っ」
咲「んむっ……」
かき抱く様なキスをされた。
和「はぁっ……あの」ドクッ
咲「このままでいい……です」
和「それは、風邪をひいてしまうかもしれませんし……」
咲「や……」
和「やって……」
咲「和ちゃん、困らせてごめんね……」
和「そんなことないですよ」
咲「今だけ、甘えてもいいかな……東京に戻ったら、ちゃんとするから」
和「咲さん……」
腕が伸びてくる。
和は咲を抱きしめ返した。
野天の中で、彼女は何を考えていたのだろう。
向こうでだって頼ってくれていいのだと、
和は喉元まででかかっていたものを飲み込む。
咲を見つめる。
期待していなかったわけではない。
彼女もそれを待っている。
ずるずると、崩れ落ちていかないか。
それだけが心配。
和「今だけ……ですよ」
邪魔な髪を耳にかけて、和は布団の中へ潜り込む。
彼女の体は熱い。
咲「……」
キスして。そう聞こえそうな表情。
和は自らの心臓の鼓動に揺さぶられる。
キスしたい。
和「……っ」
熱のこもった甘だるいキスをしてやった。
安心させてあげたかった。
咲の吐息が耳を掠める。
唇を離した後の、切なそうな顔が、和の熱を高めた。
咲が和の胸にぐりぐりと顔を寄せる。
和(こんなに、甘えん坊な咲さんも珍しいですね……)
咲「今日ね……温泉の中で思ったんだ」
和「ええ……」
咲「和ちゃんがずっと前を向いてくれてるから、夢を諦めないでいてくれるから……私立ち止まれるんだって」
和「大げさですよ……」
和はわずかに震える手で、咲の胸をまさぐった。
咲「っ……ぁ」
浴衣の上からでも固い突起が分かる。
指の腹で転がすと、息を漏らした。
咲「ぅんっ……」
普段ならば全く聞かないであろうその声が、和を刺激する。
目の前の可愛い少女が、卓を囲めば鬼神のごとく立ち振る舞うのが嘘のようだ。
聴き慣れたわけではなく、和自身恥ずかしさが込み上げる。
不思議と馴染む彼女の肌が気持ち良い。
和「私こそ……」
和(私こそあなたを目指していた。立ち止まってでもくれなければ、追いつけなかったかもしれない)
和(それが、お姉さんのことだったから……あなたは、余計に不安なのでしょう)
和「夢を頂きましたよ……咲さん」
ススッ――
凛「友情って素晴らしい……」ウル
花陽「……うん」モグモグ
凛「かよちん、ゲスいこと考えてる時の顔だ」
花陽「そんなことないよ」モグモグ
凛「ほんと?」
花陽「うん」
凛「ご飯が進んでいるようだけど」
花陽「はッ……」
凛「湯冷めしそうだから……夕飯までお部屋でごろごろしたいにゃー」
ゴロゴロ―
花陽「り、凛ちゃん、転がりながら置いていかないでッ……」
スス―
パタパター
――夕刻
お食事処――
咲「夕飯、おそばで良かった?」
和「もちろん……さ、咲さん」ドキ
咲「なに?」
和「首元もう少し襟をつめてくださいッ」ボソボソ
咲「え? ……あ」カア
バッ―
和「全く、無防備なんですから……」
咲「こ、これは私のせいじゃ……」
凛「へい、おそばお待ちですッ」
ごとッ
咲「あ、どうも」
花陽「もひとつどうぞッ」
ごとッ
スタスタ――
凛「うう、ご相伴に預かろうと思ったけど……二人だけのフィールドが発動して無理だったにゃ」
花陽「ちょっと、初々しくて……お邪魔できなかったね」
凛「とりあえず、薬味だけは頂いたにゃ」モグモグ
花陽「……それって美味しい?」
和(あれ……さっきの方達……確か)
―――
――
―
次の日―
和「忘れ物ないですか?」
咲「うん、大丈夫だよ」
和「では帰りましょうか」
咲「はーい」
互いに絆を深めあった二人。
その先へ向かうために。
テクテク――
凛「二人手を繋いで、そして、また戦場へ戻っていくのであった……」
花陽「何言ってるの凛ちゃん。 さて、私たちも帰ろうか」
凛「次は、どこへ行くにゃ?」
花陽「のんびりぶらり旅も良かったけど……」
凛「凛は、かよちんについて行くよ」
花陽「じゃあ、>>152にしてみようか」
穏憧
凛「……つ、ついにラーメンが食べれるかも」
花陽「それは分からないけれど。もしかしたら、もっとすごいご飯のおかずが待っているかも……」
凛「善は急げにゃッ」
花陽「間に合うかな……」
ブロロロ――
―――
――
―
※以下、エロ注意
東京のホテルにて――
憧「違う違う……そこ計算ミスってる。本番でやらかさないでよ……全く」
穏乃「アコが急かすから間違えちゃったんだよ」プン
憧「ほー……宿題を教えてって言ったのはあんただったわよね」
グリグリ―
穏乃「そ、そうですが……あ、いたいいたい!」
憧「この猿頭にも分かりやすく教えてやってんのに」
憧(急に宿題教えてなんて言うから……なにかと思ったけど)
穏乃「猿言うな!」
憧(こいつなりに……緊張してるってことかな。それならそうと、素直に言えばいいのに)
穏乃「アコは良いよな……頭良いし、スタイルも良いし、髪長いし」
憧「いや、髪の長さはあんたとそう変わらんでしょ」
穏乃「それに比べて私は……猿だし、元気しかとりえないし」
憧「自分で言わなくたっていいじゃない……まあ、猿だけど」ププ
穏乃「はあ」
憧(珍しくため息なんてついちゃって……どうしたって言うの)
憧(……もしかして、びびってる?)
憧(まさか……シズ)
憧「悩みがあるならいいなさいよ」
穏乃「いや、別にそういうわけじゃないんだけどさ……プチセンチメンタル?」
憧「あんたには似合わないわね」
憧(……自分では気づいてないか)
穏乃「なんだろ、これ……うがあ!」
ガシガシ――
憧「落ち着けって」
穏乃「むう……」
憧「あんたは後先考えて行動するタイプじゃないんだから。悩んだってしょうがないわよ」
穏乃「それは、暗にバカだと言っているのでしょうか……」
憧「行動力があるって言ってんのッ」
穏乃「それっていいことなのかな……」
憧「たく、メンドくさいあんたが余計メンドくさくなってるわね……」
穏乃「アコぉぉ……」ウルウル
ギュウ――
憧「そういうのは、何か、他のインパクトのあるもので打ち消せばいいのよ」ヨシヨシ
憧(よし、自然にヨシヨシできてる)
穏乃「何かって、何?」
憧「ラーメンとか……」
穏乃「ラーメン!」
憧「キスとか……」
穏乃「キスッ! ……き、きすううう?」
憧「た、例えよ例え……!」
穏乃「確かに、満たされれば……何だか安心するかも」
憧「ち、ちなみにさ」ドキドキ
穏乃「……?」
憧「ラーメンとキスなら、どっちがいい?」
穏乃「え、ラーメン?」
憧「やっぱり……」ガクッ
穏乃「だって、私キスするような相手いないしさー……って、何言わせるんだよ!」
憧「聞いてはいないんだけどね。いや、いたらいたで困るけど」ごにょごにょ
穏乃「よーし、アコ! みんなも呼んでラーメンだ!」
憧「まだ、そんな時間じゃないでしょ。みんなの迷惑じゃない」
穏乃「な、なんだって……」ガクッ
憧「今できることをすればいいのよ。ほら、ちょっと目瞑って」
穏乃「うんッ……!」パチ
憧(素直すぎる……将来が不安なくらいに……素直すぎる)
憧は穏乃の頬に手を添える。
穏乃「……へ?」パチ
憧「んー……」
穏乃「か、顔近いよ!? 何してんの!? あ、分かった! 頭突きかますつもりだったんだッ!」ドキドキ
憧「いや、キスしようとしたけど」ドキドキ
穏乃「わあッ!? せっかくはぐらかしたのに言うなってばッ」カア
憧「落ち着きなさいって。耐性なさすぎでしょ」
穏乃「キスは冗談じゃないのッ?」
憧「……」フイ
穏乃「ほ、本気だ」
憧「あんたを安心させる自信があるの……」ジッ
穏乃「え、ええっと、そういうのは好きな人同士で」
憧「何、古臭いこと言ってんの」
穏乃「……あ、アコはッ!」
憧「?」
穏乃「だ、誰とでも……そういうことするのッ?」
憧「そういう風に見える?」
穏乃「……」フルフル
憧「じゃあ、そういうことよ。シズは、どうなの?」
穏乃「私だって、誰とでもなんてできないよ……ッ」
グイッ―
穏乃「わッ……んぷ」
憧「ッ……ん」
チュパッ―
憧(あ、やば……抑えれない)ゾク
憧「……」
スッ
穏乃「や、あッ……どこ触ってるの?!」
憧「湿ってる……」
ヌチッ―ヌチッ―
穏乃「やだよッ……やあ」ブルッ
憧「あんたは感じやすいだろうなって思ってたけど……」
コスコス―
穏乃「ふぁッ!」
クイクイッ――グリッ
ジュクッ―ジュププッ
憧「予想以上だわ」
穏乃「……ハアッ……ぁ」
憧「……」
グリッ
穏乃「んあッ……」
憧「あんた、ブラつけてないんだ」
穏乃「だ、だって今日はずっとここにいたし……」
憧「ジャージの上からでも固くなってるのわかる」
グリグリッ―
穏乃「やめッ……てッ…よぉ。アコぉぉッ」ビク
憧「ははッ……可愛い。こんなに女の子らしいのに隠しちゃってさ」ゾクゾク
ジュプジュプッ―
穏乃「はッ…ん……アコ、アコ……ッ」
ピタッ
憧「……小学生の時から全然変わってないと思ってたのに」
穏乃「……ッ」ビクビク
憧「いつからそんなエロい表情するようになったの」
穏乃「アコッ……」
憧「途中で止めてもいいけど?」
穏乃「……や、やだッ。止めないで」
憧「いい子ね。じゃあ、おねだりしてみてよ」
穏乃「で、できないよッ」
憧「……ふーん」
グリグリッ―キュッ
穏乃「ッ……ぁ」
憧「服、邪魔」
グイッ―
憧「……あむッ」
チュパッ――チュウチュウ
穏乃「ん……ッあ。おっぱい吸わないでッ」ゾクゾク
憧「……おねだりしてよ、ねえ、シズ……お願い」
穏乃「あッ……」
憧「じゃないと、ずっとこの固い所グリグリするだけで終わっちゃうけど……?」
カリッ―
穏乃「……ッい」ビクンッ
憧「言って……」
チュッ―
穏乃「あ、アコの……指で……私をイカしてください……」ビクビク
憧「及第点……かな」
ジュプッ―
憧「あーあ、ドロドロの液体で下着が重たくなっちゃってる」
穏乃「い……いわ、ないで……よお」カアア
憧「入れるね」
ずぷぅ――
じゅぽッ―じゅぽッ―
穏乃「はぁ……ひッ……ぐ」ビクン
じゅぷじゅぷじゅぷッ
憧「すっごい、締めつけ……好きな時にイっていいよ、シズ」
じゅぽじゅぽッ
穏乃「アコ……ッ……くぅッ……」ビク
憧「……キスして欲しい?」
穏乃「はッ……ぁ……んッ……うんッ……してッ、してええッ」
ギュウ――
憧「……ッちゅぱ」
じゅくじゅくじゅくッ!
穏乃「んあッ……ぁあああッ……ああッ?!」ビクビクビク
ギュウッ――
憧「……ッ」
穏乃「ハアッ……ハアッ…」グタ
咲キャラストーリーだけ書き込みがすげぇ
―――
――
―
憧「あ、あのさシズ、さっきはごめん」
穏乃「……」
フキフキ―
憧「ラーメン奢るからさ」チラ
穏乃「ほんと!?」キラキラ
憧(……ラーメンのバカ野郎)
―――
――
―
ラーメン屋台――
凛「醤油! もいっちょ!」
穏乃「醤油! もいっちょ!」
花陽「白米!」
憧「……」
オヤジ「ヘイよ!」
玄「けっこう混んでるんだね」
宥「おでん、あったか~い」モグモグ
灼「はふはふ……あふい」ズルズル
オヤジ「ごめんよ、白米切らしてるみてえだ!」
カラン―
花陽「……そ、そんな」
憧「あ、あの良かったら少しいりますか?」
灼「見ず知らずの人に米をあげるのはどうかと……」ズルズル
凛「かよちん、ラーメン屋に来たらラーメンを食うのは自然の法則にゃ」
穏乃「いいこと言うね、あんたッ」
玄「はい、お姉ちゃん……煮玉子」
宥「ありがと~」
花陽「……こんなにおかずがたくさんあるのに……!」
憧(……変な人の隣に座っちゃったなあ)
凛・穏乃「おかわり!」
オヤジ「へいよ!」
テクテク――
ピタッ
咲「あ、ねえあそこのラーメン屋さん賑わってるみたいだよ」
和「屋台ですか……」
咲「行ってみない?」
和「かまいませんが……」
咲「部長たちにも連絡してみようか」
和「ええ」
花陽「り、凛ちゃん……いったん白米を買いに行くのでここで待っててください」
スクッ―
凛「どんだけにゃー」
花陽「あと、次はどこへ行くか決めておいてね」
ダダダダッ
凛「……んむ」ズルズル
ワイワイ
凛「むむ……いつの間に、こんなにお客さんが」ズルズル
凛「やっぱり、この縮れ極太麺と、こってり魚ダシのつけ麺もんまい……」
ワイワイ
憧「ほら、口元」
穏乃「ふえ」
フキフキ
憧「たくッ」
凛(次は……>>167にしよっかな)
こまちゃんとほたるん
イッチの咲での本命カプが気になる
>>169
咲和もかなり好きだけど、照怜が本命なのん
>>167
最近の小五は発育いいのん
コンビニ――
花陽「……お願いします」
ガサッ
店員「温めますか?」
花陽「はい」
―――
――
―
花陽「おまたせー」
凛「白米あった?」
花陽「うんッ。ちなみに次はどこにしたの?」
凛「幼女達を愛でに行こうかと」
花陽「ほっこりできそうだね」
凛「うん」
―――
――
―
花陽の家―
凛「引き出しに入るのに違和感がなくなってきたにゃ」
花陽「手、繋いでいこう」
凛「はーい」
ギュ
花陽「……そろそろ食べ過ぎかな」
凛「気づくのが遅すぎたけどね」
花陽「あわわ……」
ガラ――
シュン
―――
――
―
――ザアアア
蛍の家
蛍「え? お父さん達今日は帰って来れないの? 電車が雪で止まったんだね……ううん、大丈夫、冷蔵庫の残りで適当に何か作るから……うん、心配しないで。え? 助っ人を呼んである? 誰のこと? 秘密? もうすぐ着く? ちょ、ちょっとお父さん? あ」
プツッ
蛍「切れた……雪のせいかな」
蛍「……やっぱりこっちの方は雪がたくさん降るんだ」
とたとた―
蛍「この辺はまだ雨か……雪なら嬉しかったのに」
ガチャッ
蛍「冷蔵庫には……あれ豚肉だけ?」
蛍「……お野菜買いに行かないと。あ、でも助っ人さんが来るんだっけ……待ってないと」
ピンポーン
蛍「あ、噂をすれば……」
ガチャ―
小鞠「どうも」
蛍「せ、先輩!?」
れんげ「にゃんぱ……すぅ」
小鞠「なにしてんの」
れんげ「家の匂いをかいでみたん」
蛍「お二人共、もう日が暮れるのにどうしたんですか?」
れんげ「すけだちにまいった」
小鞠「なんか、本来はかず姉が来るはずだったんだけど……例のごとく爆睡してて」
れんげ「やくそくをはたしにきたのん」
小鞠「私は買い物帰りに見かけて、事情を知ったんだけどさ、こんな調子で危なっかしいから着いてきたってわけ」
蛍「そうだったんですね……。わざわざありがとうございます」
小鞠「というわけで、今日は蛍の家でお泊まり会ね」
蛍「……ッ」ボッ
今日はここまでなのん
小鞠「どしたの蛍」
蛍「いえ」
れんげ「ほたるん、カッパどこかけておくん?」
蛍「あ、ちょっとまっててくださいね。今、ハンガーを持ってきますから」
タタタ――
蛍(……こま先輩がおウチに、先輩がおウチに……)ドキバク
蛍「ん?」
ペタペタ―
ペタペタ―
狸(花陽)「くんッ」
狸(凛)「くうん……」
狸(具)「……」
蛍「……きゃッきゃああ!?」
小鞠「どうしたの!?」
れんげ「……ほたるん?!」
ダダダ―
蛍「た、狸が……」
小鞠「……野良? しッしッ」
蛍「く、食われる」ガクガク
れんげ「一匹はぐ……しかしのこりの二匹はわからない」
花陽「きゅうん……」
凛「くんくん」
れんげ「具、何を言っているのか分かるん?」
具「……」フンフン
れんげ「ふんふむ」
具「……」スンスン
れんげ「なるほど……」
小鞠「何か分かった?」
れんで「二匹ははらぺこじゃないけど、しょくりょうを求めてさまよっているみたいですのん」
小鞠「腹ペコじゃないのになんでご飯もとめてんの」
蛍「そこは、ほら……狸の事情ってものじゃないでしょうか」
れんげ「じゃあ、たぬきにもごはんつくるん?」
小鞠「野良狸だしね……どうする蛍?」
蛍「可愛いですね……でも」
れんげ「具もいいたぬきって言ってる」
蛍「今日は雨も降ってますし、夕飯食べていきますか?」
花陽「がうッ」
凛「がうがうッ」
れんげ「良かったのん」
ナデナデ
小鞠「さっき色々買ってきたからさ、ちょいちょいっと作ろっか」
蛍「……はッ」
蛍(先輩がやる気になってる……ど、どうしよう)
小鞠「あ……私が作るのおにぎりだから、心配しないでッ」アワアワ
蛍「えッ……いえ、先輩の作るご飯は美味しいですよ!?」ワタワタ
小鞠「いいの! 知ってるからッ」
蛍「?」
小鞠「夏海にも……病院送りを10年早める弁当って……名付けられたから」
蛍「そ、そんな……」
蛍(でも落ち込む先輩もいじらしくて……可愛いですッ)
小鞠「だからッ……おにぎりだけでも作らせて」
蛍(わ、私のために……そこまで)
蛍「お願いしますッ」
れんげ「うち、なにするん」
蛍「れんちゃんは、たぬきさん達とリビングで遊んであげるという使命がありますよ」
れんげ「おおッ! しめいッ! もえるん!」
トテテテ―
今日はここまでなん
具「……」
トテトテ―
花陽「……」フンフン
凛「……」スンスン
トテトテ―
れんげ「……」クル
ピタッ
れんげ「あんな、うちの家には3匹もやしなっていくよゆうはないですのん。一匹くらい間引いておこうと思うのん」
具「……」
花陽・凛「……!?」ガタガタ
れんげ「ちまたではタヌキなべはこうきゅうりょうりらしいん」
具「……」
花陽・凛「……」ブルブル
具「……」スッ
れんげ「具……おまえさん」
具「……」スン
れんげ「……おとこなんな」
具「……」チラ
花陽・凛「……クウンクン」フンフン
れんげ「まあ、ぜんぶウソなん」
花陽・凛「……!?」ドタタッ
キッチン――
蛍「せ、先輩……エプロン可愛いです、似合います、グレイトですッ」
小鞠「やッ、これ、なんかぴったりで悔しいわ……」
蛍「私が去年まで使っていたやつなんですけど……」
小鞠「小学4年生のエプロンか……とほほ」
蛍「あ、あの……先輩は何着てもホントに可愛いですから」
小鞠「蛍だけだよ、そんなこと言ってくれるの。ありがとね」
蛍「い、いえ……」
小鞠「でも、なんで私だけエプロン?」
蛍「へッ!? あ、えっと、お客様ですからねッ!」
蛍(新婚さんの空気を味わいたかったなんて言えない。勝手に妻役に仕立てあげてるなんて言えない)
小鞠「ご飯、炊けたみたいだよ」
蛍「あ、ホントですか……これ、お塩使ってくださいね」
ごと
小鞠「あ……」
ぴと―
蛍「ほ……!?」
小鞠「?」
蛍「な、なんでもないです」
蛍(手が触れちゃった……神様ありがとう)
蛍(あわよくば……色々触りたいです)
眠すぎるので、また
小鞠「あ、あの蛍……」
ニギニギ
蛍「はい?」
小鞠「手握ってたら作れないんですが……」
蛍「ご、ごめんなさい!」
蛍(願望が……うっかり漏れちゃった)
蛍「私、おかず作りますねッ」
パタパタ―
蛍(先輩がおにぎり作ってくれるし……和食だよね)
ガサガサ
蛍(先輩の買ってきた材料……チョコレート、ハチミツ、生クリーム?)
蛍「デザート……ううん、カレー?」
小鞠「あ、それスープに入れようと思って」
蛍「あ、スープ。そうなんですね、スープ」
小鞠「だめ?」
蛍「ダメじゃないです。ダメなわけないじゃないですか!」
小鞠「良かった。たぶん、合うと思うんだ」
蛍「で、でもこれスープといよりはチョコレートフォンデュみたいな」
小鞠「あ、醤油とみりんと昆布ダシも買ってるから」
蛍「あ、醤油とみりんと昆布ダシも買ってるんですね。あ、ほんとですね。醤油とみりんと昆布ダシ」
蛍(……先輩のためなら、例え100年の恋が一気に覚めるようなものだろうと……かまいません)
小鞠「蛍、スープ作る? それとも私が」
蛍「え……」
蛍(先輩が作るか私が作るかどちらかを選ぶ権利があるんですね……)
蛍(まさにデッドオアアライブ)
小鞠「そんなに悩む程のこと……?」
蛍「あ、すいません」
小鞠「いや、いいんだけど」
蛍「じゃ、私がスープ作りますね」
小鞠「お願いね」
蛍「はい」
蛍(私の馬鹿ッ……意気地なし)
蛍(和風クリームスープにしよう……豚肉も入れて)
蛍「あ、先輩」
小鞠「なに?」ペロ
蛍(手についたお米ペロペロしてるッ……)キュン
小鞠「?」
蛍「良かったら、焼きおにぎりにしませんか?」
小鞠「いーね」
蛍(焼きおにぎりなら、クリームスープに合うかも。リゾット風にしてもいいし)
蛍「バターほしいなあ……」
小鞠「買ってこようか?」
蛍「と、とんでもないですッ。雨もまだ降ってますし……」
ぴょこ――
れんげ「バターいるん?」
蛍「れ、れんちゃんッ」
れんげ「これ、ちょっと使ってかまんですのん?」
蛍「生クリーム? いいよ」
れんげ「お塩あるん?」
蛍「ちょっと待ってね……はい、どうぞ」
れんげ「これに入れて」
パラパラ――
れんげ「よくふって……」
ブンブン――
シャカシャカ――
小鞠「なにしてるの?」
れんげ「ちょっと待つよろしん」
5分後――
れんげ「おみずをすてて……」
トポトポ――
コロコロ――
蛍・小鞠「おおおッ……バター!」
れんげ「せんじんのちえなん」
蛍「れんちゃんすごーいッ」
小鞠「あの人も、たまにはまともなこと教えるんだね……」
れんげ「へっへっへ」
蛍「所で、れんちゃんタヌキは?」
れんげ「……あ」
とたとた――
蛍「……」
小鞠「……」
10分後――
バタバタ――
れんげ「タヌキ、どこにもいないんッ!」
蛍「え、巣に帰っちゃったのかな」
れんげ「米と麺が……」
小鞠「なんちゅー名前よ……」
蛍「お夕飯もうすぐできますし、待っていたらそのうち戻ってくるんじゃないですか?」
れんげ「……でも」
小鞠「れんちゃん、タヌキに何かしなかった?」
れんげ「してな……」
『たぬき鍋に……』
れんげ「した……しちまった」
小鞠「したんかい」
蛍「それは、もしかしたらタヌキさん怒っちゃったのかな」
れんげ「外は、雨なのに……うち、探してくる」
トタタタ―ー
小鞠「ちょ、れんちゃん!?」
眠いのでここまでですのん
蛍「先輩、追いかけましょうッ」
小鞠「うんッ」
タタタタ――
ザアアア――
バシャ、バシャ
れんげ「具ー! 米ー! 麺ー!」
蛍「いませんね……」
小鞠「遠くには行ってないんじゃないの? 雨も降ってるし」
れんげ「うちがひどいこと言ったから……」グス
蛍「れんちゃん……」
小鞠「……」
れんげ「……たーぬきさん、たーぬきさん、あそぼっじゃないか」
ザアアア――
小鞠「れんちゃん、風邪引くかも知れないからお家に入ろう?」
れんげ「……たーぬきさん、たーぬきさん……」
蛍「れんちゃん、明日になったら戻ってくるかもしれないよ」
れんげ「……たーぬきさん! たーぬきさん!」
「今、ご飯の真っ最中」
れんげ「……」
蛍「今……」
小鞠「何か、聞こえたわよね……?」ビクビク
ギュウ――
蛍「せ、先輩……大丈夫ですよ」
蛍(……近い近い近い……ムラムラする……あ、いや、ドキドキする)
小鞠「お、お化け……」
れんげ「……おかずはなあに?」
「焼きおにぎりと和風クリームスープです」
れんげ「たべたん?」
「食べたにゃ」
蛍「……」
小鞠「……食べたの?!」
蛍「いつの間に……」
れんげ「おいしかったん?」
「美味しかったです……ご馳走様」
ガサガサ――
小鞠「ひいいい」
ギュウ――
蛍「……幸せ」
トテトテ
具「……」
れんげ「具!」
具「……スンスン」
れんげ「……米と麺は行くん?」
具「……スンスン」
れんげ「そうなんな……バイバイ」
「バイバイ」
蛍「……所で」
小鞠「や、やめて言わないで」
蛍「誰が喋って」
小鞠「やめてえええ!」
花陽の家――
ガラ
花陽「……あれ、今までどこに行ってたんだっけ」
凛「……覚えてないにゃ」
花陽「なんだか、誰かに遊んでもらってたような」
凛「何か、美味しいものを食べたような」
花陽「懐かしい所にいた気がします……」
凛「かよちん、気を取り直して次いくにゃッ」
花陽「そろそろ……胃もいっぱいになってきたね」
凛「そう? じゃあ、>>206で最後にしよっか」
ひびみく
これで終わりか…
安価取りたかったな…
>>207
また機会があれば
花陽「……ちょっと、待ってね」
ピポパポ――
プルルル――
ピ―
絵里『はい、もしもし』
花陽「あ、絵里ちゃん。今大丈夫?」
絵里『大丈夫だけど、どうしたのよ』
花陽「あのね、>>206の所に行く予定なんだけど……」
絵里『……ああ、なるほど』
花陽「もし、注意点とかあったら教えて欲しいな」
絵里『……そうね。怒らせると怖いわよ』
花陽「……ひえ」
絵里『見守るだけって言うのもありかしらね』
花陽「ふんふん……ありがとうね、絵里ちゃん」
絵里『いいえ。Желаю удачи!』
ピ――
花陽「……じゅるん夕立?」
凛「絵里ちゃん、なんて?」
花陽「じゅるん夕立」
凛「日本語で頼むにゃ」
響達の部屋――
響「……」
ピ―
『登録されたメッセージは1件です』
ピルルル―
「ねえ、響……」
「今日は、響の好きなもの作ろうと思ったんだけどね」
「……なにがいい? て聞こうと思ったんだけどね」
「響のために、美味しいもの作ろうと思ったんだけどね」
「響、今日は帰ってこないんだね」
「どうして帰ってこないのかな」
「いつもいつもいつもいつもいつも」
「どうして黙って行っちゃうのかな」
「こんなに寂しいのに」
「寂しくて死んじゃいそうなのに」
「死んじゃったら、悲しんでくれるかな」
「でも、会えなくなるね」
「こんな気持ちもなくなっちゃうね」
「響、響、響」
「愛してる」
ピ―
響「……」
ガタッ―
響「……ッ」ビク
未来「……」
響「未来……」ガクガク
未来「響……」
部屋の外――
花陽「……」
凛「……」
花陽「み、見守る?」
凛「助ける?」
ガタ!!
パリーン!!
花陽「……な、なにか割れた音が」ビク
凛「怖いにゃ」
ガタタ!
パリーン!
花陽「……どうしよう」
凛「ここに10円があるにゃ。表が出たら助ける。裏が出たら見守る」
花陽「う、うん……わかった」
凛「……そーい」
ピンッ―――パシッ
凛「>>212」
凛「ミスったにゃ。>>215」
見守る(横にはOTONAとNINJA)
花陽「……じゃあ、ちょっとだけ扉開くね」
ギイ―
響「ま、待って未来……うっかり、うっかりなの」
未来「うっかりで済んだら良かったのにね」
響「ほ、ほら私馬鹿だからさッ」
未来「……馬鹿な響が好きだよ」
響「えへへ……私も未来が大好きでして」
未来「でもね」
響「は、はい」
未来「他の雌の匂いをプンプンさせて帰ってくる響は嫌い」
響「……あばば」ガクガク
凛「一体なにがあったんにゃ……」
OTONA「……ふむ」
NINJA「……」
凛「……にゃ?」クル
花陽「どうしたの?」
凛「今、何か聞こえなかった?」
花陽「ううん」
凛「……」クル
OTONA「……」
NINJA「……」
凛「……」クル
花陽「た、たいへん……未来さんがハンカチ突き出し始めた……」
凛「……」ゴシゴシ
花陽「……ハンカチから、女の匂いがするって……すごい嗅覚です」
凛「気のせいかにゃ」
花陽「あ、ああッ……ハンカチを水責めして、化学薬品をぶっかけて、滅茶苦茶に回して、引きちぎれんばかりに絞ってやるって……」
凛「……」クル
花陽「り、凛ちゃん……さっきからクルクル回ってどうしたの?」
凛「なんでもないよ」
―――
未来「響、モテるから……多少のことには目を瞑ろうって思ってたけど。もう、我慢の限界。私と一つになるか、それとも、響が二つになるか選んで」
響「……後者の意味が、よ、よく分からないよ、未来」
未来「教えてあげようか……?」
響「……いえ」ブンブン
未来「それからね、4日前の夜……どこにいたの?」
響「それは、師匠とクリスちゃんのお家で鍋をつついてました!」
未来「3日前は?」
響「翼さんとディナーに……」
未来「2日前」
響「あ……師匠とラーメンに」
未来「今日……」
響「師匠……とらーめ」
パリンッ!!
未来「師匠、多すぎなのよッ!!」
響「ご、ごめんなさいッ!!」
未来「……やっぱり、あのOTONA……あの時………べきだった。大丈夫、響。響は私は守ってあげるから」ニコ
響「……み、未来、ご、ごめんなさい」
未来「だーめ……―――」
響「なんでもするから、許して!」
――――
天井裏――
OTONA「ほう、今、なんでもと?」
NINJA「興味深いですね」
――――
未来「じゃあ、手広げて」
響「はい!」
未来「一歩前に出て」
響「は、はい!」
未来「抱きしめて……」プイ
響「お任せあれ!」
ギュ
おしまい
楽しかったのですが、ちょっと疲れたのでここまでです
ありがとですのん
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