希「対決列島 ~the battle of sweets~」 (450)

水曜どうでしょうとラブライブのパロSSです。

元ネタが混ざっていますのでキャラ崩壊にご注意ください。

たまに笑うシーンで、キャラのセリフに草が生えることがありますが、出来る限り少なくするつもりなのでお許しください。


亀更新になるかもしれませんが、どうぞよろしくお願いいたします



SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1429287310


希『事の発端は7月上旬、にこっちのある一言だった』


にこ「μ'sのPR番組を作るわよ!」

みんな『PR番組?』

にこ「つまりはイメージビデオ。普通の高校生らしさも演出して、ひとつの番組としてネット配信するのよ!」


希『確かに、今年結成したばかりのμ'sがラブライブへ出場するには、そういった活動も必要ではあろう』

希『それに対して……』

海未「すでに販売させていただいている活動日誌で事足りるでしょう」

希『……と海未ちゃんが反論』

希『同じようにえりちも、そんなことをしている暇はない、と反論』

希『……すると思いきや、なんと乗り気の様子を見せていた』


絵里「少しくらい息抜きも必要だし」


希『えりちの言葉もあり、どうにか海未ちゃんを説得し、楽しい旅行もとい撮影にすべく企画会議が開かれた』

希『メインで企画を考えるのはもちろんウチ、東條希。にこっちも参加したがっていたが、ウチが参加を許すわけがない』

希『そうして、にこっちの提案からひと月余り。企画班は数々の企画を繰り返し、あーでもないこーでもないとさらなる企画を練り続けた』

希『そうしてついに思いついたのがこの企画』

希『旅行という言葉を隠れ蓑に、えりちとにこっちを校門前へ呼び出したところから全ては始まる――』



20XX年8月6日
午前6時05分
音ノ木坂学院校門前


希「おはようございます」

にこ「おはようございますっ!」

絵里「……おはようございます」

希「えー、今日からやね」

絵里「早いわね……まだ朝の6時よ? わたし、まだお腹の調子よくないんだけど……」


絵里は前日、しろくま(鹿児島のかき氷のようなもの)の大食い大会でお腹を壊した


希「残すわけにはいかなかったんだから、仕方ないやろ?」

絵里「仕方ないってあなた……そもそも穂乃果とにこと凛がバカみたいにたくさん買ってくるからじゃない!」

希「安かったもんなぁ」

絵里「安かったら何個でも買ってもいい理由にはならないわよ!」

にこ「なに文句言ってるのよ絵里!」

にこ「これから私たちの可愛さをアピールするための旅が始まるのよ? そんな顔してちゃダメダメダメ~!」

にこ「ほらほら、にこにーといっしょに笑うニコ❤」ニッコニー♪


早くも営業モード


絵里「なんでもうキャラ作ってるのよ……」

にこ「にこにーは、ずーっとプリティ❤」

絵里「はあ……」

にこ「なによぉ」


絵里「そういえば、本当に私たち以外はいないの……?」

にこ「みんなと行けないのがとっても残念ニコね……」

希「くじ引きで決まったんだから、仕方ないやん?」

にこ「そうニコね……そのぶん、お土産たくさん買って帰るニコ❤」

絵里「それはもちろんだけど、そのキャラにやめない? ちょっと気持ち悪いわよ……」ヒクッ

にこ「なんですってぇ!? ……ハッ! ニコ~♪」


早くもキャラが崩れつつある


希「はいはい、落ち着きやー」

にこ「むぅ……」

希「それでは旅行スケジュールというか、企画の発表をいたします!」

絵里「さっそくきたわね……」

にこ「楽しい旅にしたいニコね~」

絵里「たのしくなるのかしら……私、怖いわ」

にこ「えっ……絵里、知らないの?」

絵里「もちろん」

にこ「……希」

希「さて、いきましょうか」

にこ「希!」

希「なに?」

にこ「絵里も知らないってどういうこと!?」

希「前々から教えたら面白くないやん?」

にこ「むぅ……」

希「ほな、いくよ~」



今日の日程


希「えー……本日、8月に入ったばかりの月曜日」

希「そして夏休みを利用してスケジュールを組み、なんと土曜日まで!」


5泊6日


にこ「ずいぶん長い……一週間?」

絵里「これ、なんでも出来るわよ……?」

にこ「レッスンどうするのよ……」

嫌な予感

希「ふふん! ……では」

では

希「いきなり行きますけど……今回の」

にこえり『……ごくり』


今回の


希「きになる、企画発表」


発表です!!


絵里「うぅ……なにさせるつもり!? 希のことだから、きっと普通の旅行じゃないわよ……」

にこ「お、落ち着きなさい……釘を刺したもの、とってもスイートな旅行にしなさいって釘を刺したもの!」

絵里「希が聞くと思う!?」

にこ「信じるしかないでしょ!?」

希「あっはっは、えりちもにこっちも緊張してるみたいやなぁ」

絵里「も、もももう……は、はやく言って希ぃ……」

希「ではでは……」



では


希「きになる企画発表の方に……いってもよろしいでしょうか」


発表です!


絵里「ううぅ……」ビクビク

にこ「……」

絵里「にこ……?」

にこ「なんか……絵里が緊張してると、逆に落ち着いてきたわ」

絵里「そんなぁ……」

希「では、まいります!」

にこえり『……!』


発表です!


希「それでは……お願いします!」

絵里「えっ……お願い?」


ガラガラ←校門の開く音


にこ「えっ……」

にこ「え……?」

穂乃果「……」スッ

穂乃果「……」←平安時代の貴族みたいな格好

絵里「えぇ……?」


カンッカンッカンッ

ヨォーッポン

穂乃果「……」バサッ

穂乃果「やぁやぁ、絢瀬絵里ぃー!」

絵里「」

穂乃果「ちょうど前日……忘れもしない、部室でのしろくま対決」

穂乃果「貴女の堂々たる戦ぶり、堂々たる勝利……敵ながら、あっぱれであった」

絵里「……え?」

にこ「はいぃ……?」

穂乃果「しかーっし! この東條希、おめおめと引き下がっているわけにはいかんのだ」

穂乃果「よって! ここにしろくま対決再戦を、本場鹿児島にて執り行うことここに……申し込ーむっ!」


ガラガラ


絵里「」

希「というわけでえりち、今回の企画は」

絵里「しろくま食べに……わざわざ鹿児島まで行くの?」

希「そういうことやね!」

にこ「そういうことじゃないわよ!」

希「な、なによにこっち?」


鹿児島にてしろくまリベンジ



絵里「しろくま……でも、あれ? しろくまって昨日……」

希「そうやね。昨日、穂乃果ちゃんたちが買ってきたしろくまで大食い大会したやん?」

絵里「え、ええ……いや待って。もしかして企画決まったのって昨日……」

希「細かいことはいいの!」

絵里「は、はい」

希「昨日の大会でウチ、決勝戦でえりちに敗北したわけやん?」

絵里「そ、そうね」


前日のしろくま大食い大会で、希は絵里に負けている


希「そのときに思ったん」

絵里「思ったって……え?」

希「ウチ、あんまり食べるの得意じゃないんやないかなぁ……って」

にこえり『』

希「そう思ったん」


希は強くないのでは?


にこ「いや、あんた……全然得意でしょ……」

希「みんなからよく食べ育つ、スピリチュアル胃袋の希ちゃんと煽てられて、調子に乗ってたんやないかなって」

にこ「そんな呼ばれかた初めて聞いたわよ」

希「そこで」


そこで



にこ「いやいやいやいやあんた、あんた十分すぎるくらい得意でしょ!?」

絵里「そうよ……いつもよく食べるのに、ぜんぜん太ってないじゃない!」

にこ「ていうか、旅行のスケジュールがそれってどういうことなのよー!!」ガーッ!


続けます


希「そこで、ウチ……絢瀬さんのようにもっともっと強くなりたい!」

絵里「名字で呼ばないでよ……」


絢瀬さんのように強くなりたい!


希「そこで、尊敬するフードファイターの絢瀬さんと一緒に、なるべく多くの実戦を経験させていただいて」

希「ウチももっと強くなると! そこで、このような企画を立案させてもらったのです!」

絵里「なによそれー!」

希「それではお願いします!」


登場



ガラガラ

プァー

ヨォーッポン

穂乃果「……」バサッ

穂乃果「やあやあ、絢瀬絵里ぃー!」

絵里「また私ぃ……?」

穂乃果「しろくま一杯で勝負を決すると思ったら、大間違いだ」

読み忘れた→『まず函館で最初の対決だ』

穂乃果「この対決に勝てば、北海道の地はお前にやろう」

にこ「北海道!?」

穂乃果「しかし負ければ、北海道は希のものだ」

穂乃果「次に向かうは青森だ! そこでお前が勝てば、青森の地はお前にやろう」

穂乃果「しかし! 負ければ、青森もまた、希のものとなる」

穂乃果「もう分かったであろう絢瀬絵里」

穂乃果「鹿児島に向かう、すべての道中で対決だ!」

穂乃果「これより五日間、各地で死闘を繰り広げ、領土を奪い合い――」

穂乃果「最終的に、より広い領土を確保したほうが勝ちとなる」

穂乃果「日本列島は……今日から五日間、対決列島となるのだーっ!!」


対決列島!!


希「ということで、えりち。ここに日本地図があるんやけど」バサッ

希「まず我々、函館へと向かいます」

にこ「なんでわざわざ北海道……」

絵里「函館……じゅ、縦断するの……?」

希「その通り。函館でまず対決し、次に青森へ向かうん」

希「そして青森で対決して、レンタカーを借りて青森から鹿児島まで車で行くよ」

絵里「だから夏休みの最初に合宿で……?」

希「がんばった!」


希は夏休みの最初、合宿で車の免許を取っております
もちろん学校の許可は得ているので問題なし



・・・

希『ここでルールを説明しておこう!』

希『まずは北海道は函館まで飛行機で向かい、えりちの大好きな甘いもので対決』

希『勝ったほうが、北海道の敷地面積83000メートルをポイントとして獲得』

希『次に青森へ向かい、南下』

希『順次、通過する県ごとに各地の名物で対決を繰り返し、領土を奪い合いながら鹿児島へ向かう』

希『通過しなかった県は鹿児島まで積み残し、最終のしろくま対決に勝利した者が、その全てを手中に収めることができる』

希『結果、より広い敷地面積を手にした者が対決列島の勝者となるのだ』

・・・


絵里「け、県全て? 通過する県……すべて?」

希「通過する県すべてやね」

にこ「スイートな旅行は……?」

希「なに言ってるんよにこっち! こんなスイートな旅行ないやん♪」

にこ「スイート……まさか、『甘い』……ってことぉ……?」


sweet=甘い


希「ふふん♪」

にこ「そんなぁあ……」ガクッ

絵里「通過って……でも、な、なんかしょぉ……?」

希「どうやろね」

希「極力蛇行して行くつもりやから」

絵里「その都度、甘いもの対決……?」

希「うん! とは言っても、相手があのえりちやし……八割がたウチは負けると思うん」

にこえり『いやいやいや!』



希「やけど、負けて早く帰りたいなんて言われたら嫌やからね」

希「えりちにも死に物ぐるいで戦ってもらうために、さらなる企画も用意しております!」

にこえり『!?』

希「さあどうぞ!」


ガラガラ


穂乃果「やぁやぁ、絢瀬絵里ぃーっ!」

絵里「また私ぃ……?」

穂乃果「この対決に負けたなら、お前には生き地獄を味わってもらおう」

穂乃果「……なに? この企画自体が生き地獄だってぇ?」

絵里「言ってないわよ……」

穂乃果「うは! うは! うははー!」

にこ「アイドルがしていい顔じゃないわよ穂乃果……」

穂乃果「あるじゃぁないか! あるじゃぁないかぁ……絢瀬絵里」

絵里「何よその言い方……」

穂乃果「お前は……暗い所が大嫌いだ」

絵里「!!」


穂乃果「真っ暗闇が大嫌いだ」

穂乃果「合宿では毎度毎度、怖がっていたそうじゃないか……」

絵里「そ、そんなことないわよ!」

穂乃果「ん? なんだと? 1日なら大したことはないだと?」

穂乃果「ぬはー! ぬはー! ぬはは」

穂乃果「誰が1日と言った? なら2日か?」

穂乃果「ぬは!ぬは! ぬはは!」

穂乃果「一週間だぁ、一週間野外で生活してもらうぞぉ」

絵里「そ、そんな……そんなぁ……」

穂乃果「ん? なんだと? 逃げるだと?」

絵里「言ってないわよぉ……もう!」

穂乃果「うは!うは!うはは」

穂乃果「逃げられるかなぁ? あんなところから…」


穂乃果「なあ……矢澤にこ」


にこ「」

絵里「呼ばれてるわよ、にこ」

穂乃果「お前も一緒に行くんだぞぉ? マレーシアのジャングルに」

にこえり『』

穂乃果「一週間! キャンプをしながら、動物観察をするんだぁ!」


絵里「……マレーシア……」

にこ「ジャングル……? 虫……ジャングル……」

希「……ということで、この対決列島にえりちが負けた場合、ウチたちはマレーシアのジャングルに行きます」

にこえり『』

希「スイートな旅行にはなりません」

にこえり『』

希「逃げ場はないよ? 見渡す限りジャングルやからね、当然怖い動物や虫もいるし、遭難したらまず死にます」

にこ「あ、あはは……あは……」

絵里「えりちかおうちにかえる……」

希「だからえりち、勝ってな!」

絵里「そんな……む、無理……」

希「いやいや、ウチは負けると思うもん。だからこんな無茶な企画したんやし」

絵里「もう……いや、もーっ! あー!」

にこ「か、勝てばいいのよね!」

絵里「にこぉ!?」

にこ「勝てば、私たちが企画を変えてもいい?」

希「そりゃもちろん!」

にこ「私たち二人で楽しいハワイを紹介……とか!」

希「いいやんいいやん! たのしそうやなぁ」


絵里が勝ったら
次回はハワイです




希「勝てばいいんよ! 八割がた勝つやろうし」

希「でもにこっち、応援してる場合やないんよ?」

にこ「って言われても、どうしろっていうのよ……」


にこの役割


希「なんで穂乃果ちゃんがいると思う?」

にこえり『……?』

希「ウチとえりちだけやったら、多分倒れるでしょ?」

にこ「あぁ……」

希「それぞれにこっちはえりち方、穂乃果ちゃんはウチ方についていただいて」


にこえりVSほののぞ


希「まあ可能な限りえりちには戦ってもらうんやけどね」

希「でもえりちの命に危険があった場合は当然ね」

にこ「それはつまり、絵里が無理って言ったら私が登板になるわけ?」

希「ん……そのあたりはまあ、ウチがルールやし」

にこ「あっはっはっはww」


希がルール


にこ「あんたの気分次第でww」

希「気分次第でww」

にこ「厳しいわねぇ……」

絵里「納得いかない……」


にこ「納得出来なくても受け入れるしかないの! さあ行くわよ絵里!」

絵里「なんでにこ、そんなやる気なのよ……」

にこ「ハワイのためよ!」

絵里「でも負けたら……」

にこ「負けるなんて考えてたら本当に負けるわよ!」

絵里「で、でも……」

にこ「つべこべ言わない!」

絵里「も……もう、もうわかったわよぉ!」

希「ほな、成田空港までとりあえず向かおな~」

穂乃果「よーし、いこー!」

希「その前に穂乃果ちゃんはお着替えやね~」

穂乃果「了解です! 頑張って勝とうね!」

希「そうやね♪」

絵里「負けて……」

希「オコトワリシマス」

絵里「うぅ……」


出発


とりあえずここまででおやすみいたします
ありがとうございました


メンバー構成は、
大泉洋=矢澤にこ
ミスター=絢瀬絵里
藤やん=東條希
嬉野くん=園田海未(ほとんど登場しません)
安田さん(onちゃん)=高坂穂乃果


>>1にて注意し忘れていましたが、
アイドルかつ彼女たちらしからぬ言動や場面が多々ありますゆえ、こちらにもご注意ください

本日夕方からまた少し更新いたします

できる限りのネタは入れていくつもりですが、これは絶対に見たい! というネタがあればどうぞ言ってください



10:00
千歳空港


穂乃果「北海道ついたねー! 涼しいー!」

にこ「何してんのよ、早く行くわよー」

穂乃果「はーい!」

絵里「はあ……」トボトボ

希「ふんふふ~ん♪」


移動中
~車内。運転手:希~

にこ「……」

絵里「……」

穂乃果「ねえ希ちゃん。ここ、北海道だよね?」

希「もちろんやん」

穂乃果「でも、普通の街中だよ?」

希「牧場ばっかりやと思ってた?」

穂乃果「うん。こう、窓の外いっぱいに牧場がぱーっと広がってて、牛や馬が草食べてるの想像してた」

希「そうやなぁ……意外と普通なんやね」

穂乃果「みたいだねぇ……」

希「……」

穂乃果「……ねえ、ふたりとも暗いよ? 元気出してよっ」

にこ「ここまで来て、やっと実感してるんだけど……」

にこ「なんで私まで巻き添えなの?! 絵里と希だけでやりなさいよ!」

穂乃果「にこちゃん、最初はやる気満々だったじゃん」

にこ「よく考えたら私、なんも関係ないじゃない……」

希「ほな、にこっち先にウチとやる?」

にこ「い、いいわよ! 冗談じゃないわよ!」

にこ「私はほら、絵里が倒れかけたらやろうかなって……ね?」

にこ「ある程度死にそうになったら代わらせてもらうわ」

絵里「にこ……お菓子好きでしょ? できるんじゃないの?」

にこ「好きだけど……馬鹿みたいに食べられるわけないでしょ。流石に毎日は死ぬわよ」

希「あっはっは~」

絵里「……」




希「穂乃果ちゃんは、甘いものは?」

穂乃果「大好き! いっつも新作の味見は私なんだよ~」

絵里「じゃあ穂乃果、私とかわりましょ! 穂乃果と希が対決すればいいのよ!」

穂乃果「でも食べ過ぎて太っちゃいそうだから、しばらくはあんまり食べないようにするつもりなんだよねー」

絵里「そんなぁ……」

希「えりちがやるしかないみたいやな~?」

絵里「覚悟を決めるしかないのね……」

希「やね!」

絵里「嬉しそうに言わないでよ……」


本日の予定


にこ「それで、今日はどこまで行くの?」

希「んー……宮城まで行けたらいいんやけどね」

穂乃果「にこちゃんにこちゃん、こう単純に日本列島を5等分すればほら、だいたい5日間で行けるよ!」

穂乃果「だから初日はだいたい……盛岡? あたりまで行けるはずだから!」

にこ「あんた……単純に5等分すればいいとか言ってるけど、そこからもう不安よ……」

絵里「目分量で、5等分にすればいいんだよ! って……ケーキ切るんじゃないんだから」

穂乃果「あ、あはは……」

絵里「はあ……私生きて帰れるかしら……」

穂乃果「絵里ちゃん! ファイトだよっ!」

絵里「……にこ」

にこ「なによ?」

絵里「はじめて穂乃果に手をあげそうになったわ……」

穂乃果「!?」

にこ「あんた……相当ピリピリしてるわね」

絵里「そうみたい。ごめんなさい穂乃果……しばらくそっとしてて……」

穂乃果「は、はい……!」


希「さて穂乃果ちゃん」

穂乃果「はい!」ゴソゴソ

にこえり『?』

穂乃果「この日本地図を見てください!」ドンッ

にこ「なに?」

穂乃果「一番大きなこの地、北海道。ここでの第1戦で対決の行方が半分決まります」

絵里「え……?」

にこ「あ、面積……」

穂乃果「そう! 面積だからだよっ」

希「今回、とった県の数じゃなくて総面積で勝負するからね」

絵里「あくまで面積なのね」

希「あくまで面積」

希「それで、北海道の面積なんやけど、四国と九州を合わせたより大きいから」

絵里「えぇ……」

にこ「さすが北海道ね……」

穂乃果「ちなみにちっちゃい香川県」

にこ「ちっちゃいってあんた……」

穂乃果「香川県のところめくってみて? シールになってるから」

にこ「はいはい……えーっと、香川県は……」ペリッ

穂乃果「はい、香川県は2000平方メートル!」


ちっちゃい香川=2000ポイント


にこえり『おおー!』

にこ「もし香川で勝てば、2000ポイント手に入るってこと?」

希「そうやね、面積やから」

絵里「最終的にすごいポイントになりそうね……」

にこ「じゃじゃじゃじゃあ……香川が2000ポイントなら、北海道は!?」

穂乃果「こちらです!」ペリッ


『83000ポイント』


穂乃果「8万3千ポイント!」


北海道=83000ポイント



にこ「83000って……うどん何杯食べなきゃ勝てないかって話よこれ……」

穂乃果「というわけで、この第1戦でほとんど決まるようなものってわけです!」

絵里「それで、対決種目は?」

希「お、えりちもやる気に?」

絵里「やらなきゃいけないんでしょ……」

希「ふふん。ほな、ここで発表です!」


北海道対決
種目発表


希「いくらえりちが強いとは言え、ウチの大好きなものにしちゃうとね」

にこ「そりゃあんたはいいわよ。自分の好きなように対決内容決めれるんだもの」

にこ「あんたの好きなもの散りばめて、ルートも決め放題なんだし」

希「やから、北海道で磯辺餅対決なんてやったらえりちは厳しいと思うん」

絵里「ちょっ……」

にこ「苦手なもの食べさせるつもりなの……?」

希「そんなことするわけないやん! だから、北海道対決はソフトクリームにします!」


北海道対決
ソフトクリーム


にこ「ほぉ……」

絵里「あら」

希「ふふ、えりち。ソフトクリームは?」

絵里「ふふ、ソフトクリームは大好きだわ」

穂乃果「おおー! これは分かんないね!」

にこ「これは、ソフトクリームを一本食べる……競争をする感じなの?」

希「え?」

絵里「えぇ……?」

希「この先の、湯の川温泉のあたりに、美味しいソフトクリーム屋さんがあるらしくて」

希「そこではバニラとモカとミックスの三種類があるらしいんよ」

希「これはもう、三つ食べようやん!」

絵里「あぁ……」


三本食い




希「これは三本食べようよえりち!」

絵里「でも希……覚えてる?」

希「ほえ?」

絵里「ほら、去年の……修学旅行のこと」

希「……あっ」

にこ「なに?」

絵里「あのね、私と希は同じ班だったんだけど、そのとき沖縄でシークワーサーのソフトクリームがあったの」

絵里「それで、シークワーサーとバニラとミックス……3本食べてるの」

にこ「なら……練習はもう済んでるってこと?」

絵里「そういうことに……なるわね」

希「これはちょっと……ww」

絵里「3本? ふふ、のぞむところよ!」

穂乃果「ますます分かんないね」

にこ「いい勝負になるわね……!」


好勝負


にこ「希は、ソフトクリームのほうは?」

希「うーん……ソフトクリームも好きやけど、やっぱり焼肉……」

穂乃果「甘いものじゃないよ……」

希「あ、甘いものももちろん好きだよ!?」

にこ「視聴者のみんな、楽しみにしてなさいよー? 宮城あたりで希が牛タンを飲む様が見られるわ」



北海道決戦場
到着


絵里「すぅ……はぁ……よし!!」グッ

希「ついに到着しました、ここ函館に!」

にこ「日差しがきついわね……」

希「夏やし、仕方ないよ」


函館市湯川町


希「では最初の対決ですが……」

フンッフンッ

希「……えりち、聞いてる?」

絵里「聞いてるわよー?」

にこ「張り切りかた間違えてるわよ……」

希「……えー、こちら、コーヒールームきくちさん」

にこ「喫茶店みたいね」

穂乃果「その名の通りだね」

希「こちらのほうで、大変美味しいソフトクリームを作ってらっしゃるということで」

にこ「ソフトクリームを?」

希「ソフトクリームを。ほら、看板にも」

絵里「『函館一美味しい』って書いてるわね」

希「で、決戦の場は……少し離れたところに緑の綺麗な公園がありまして、そこでやろうかと」

にこ「確かにロケーションは大切ね」

穂乃果「春には綺麗な桜が見られるみたいだよ」

希「それで、その公園でウチとえりちがソフトクリーム対決をして……」

にこえり『ふむふむ』

希「ソフトクリーム、3本をにこっちと穂乃果ちゃんに買ってきてもらうと」

にこ「ああ、私たちがね……」


・・・


希「それでは説明しよう」


希「対決の場は、コーヒールームきくちから、約200m離れた場所に設定」


希「スタートの合図で、にこっち、穂乃果ちゃんが猛ダッシュでソフトクリームを買いに行き、再び会場へと戻る」


希「戻ってきた副将からソフトクリームを受け取って大将ふたりが早食い、食べ終わったところで、それぞれもう一本を買いに行く」


希「これを、3回繰り返し、先に3本完食した方が勝ちとなる」


・・・



にこ「3回も行くの? めんどくさ……
お店の中でやらせてもらえばいいじゃないの」

希「いやいや、やっぱりこういうお遊び形式も入れないと面白くないやん?」

にこ「楽しいわねー」

希「せやろ! やっぱり番組なわけやし」

絵里「もうどうにでもなればいいわ……」

穂乃果「でも、走ってる途中でソフトクリームが『ポトッ』なんてこともあるかもしれないよね?」

希「もしそうなったら、改めて買いにいっていただきます」

にこ「やり直しなのね」

希「もちろんやり直しやね」

にこ「あともうひとつ気になってるのは……ほら、カメラマンが海未しかいないわけだけど」

にこ「走ってる私たちももちろん撮ってもらえるのよね?」

希「それは……道端に無人カメラ置いておけば、なんとかなるんやないかな?」

にこ「そんなの嫌よ! 私たちもしっかり映しなさいよ!」

穂乃果「そうだよー!」

希「ただ、カメラはメインとあわせて2台しかないから、お店で買うところは映らへんけどね」

ほのにこ『ひどい!!』



穂乃果「……なんか、すごいやり甲斐ない感じだよね」

にこ「一瞬、走る二人がよぎるだけだもの。やってらんないわよ」

絵里「でもほら、穂乃果はやるときはやる子だから……転ぶ可能性もあるわよね?」

穂乃果「そ、そんなことしないよー!」

にこ「なるほど……私たちに勝機あり、ね」

絵里「ええ。にこも頼むわよ!」

にこ「ふん、当然よ」

希「絶対転んだらダメやからね!」

穂乃果「任せてください、真剣勝負ですから!」


~決戦場~


にこ「ところで、ソフトクリームの順番は? 作戦に任せてもいいの?」

希「そうやね、バニラとモカとミックス、それぞれ好きに選んでオーケーってことにしよっか」

にこ「バーッと食べて、ミックス! ……って叫ぶ感じでいいのね?」

希「うん」

絵里「もし間違えてモカを買って来て、モカ・モカ・ミックスってなったらどうするのよ?」

希「バニラが残ってるからアウトやね」

絵里「バニラも食べなきゃいけないのね……万が一間違えたら4本……」チラッ

にこ「食べなきゃいけないのねぇ……」チラッ

穂乃果「ん?」

絵里「頼むわよ穂乃果!」

にこ「あんたにかかってるわ!」

穂乃果「……うん、任せてっ!」

希「任されたらあかんって!」



位置について


希「ほな、そろそろいいかな?」

穂乃果「うん!」

にこ「ええ……」

絵里「なんというか、この妙な緊張感……」

希「よーい……どんっ!」


穂乃果「やっ!」ダッ

にこ「っ!」ダッ


希「頑張れ、頑張れ穂乃果ちゃん!」

絵里「穂乃果、本気ね……」

希「がんばれー!」

絵里「最初にどちらが来るかでかなり差ができそうね……」

希「そうやね」

絵里「このスタートダッシュが最後まで影響しそう……にこ急いで!」


~無人カメラ~


穂乃果「……!」ダダダダッ

にこ「っ……」タタタタッ

穂乃果一歩リード


~決戦場~


希「30秒経ったね」

絵里「ドキドキしてきたわ……あっ」

希「おっ」

絵里「さすがにこだわ!」パチパチ


最初に現れたのはにこ


絵里「あれは、モカね……モカか、よしっ」

にこ「はいっ!」

絵里「ええ!」パクッ

希「あ、穂乃果ちゃんも来た!」

穂乃果「はあ、はあっ……はい!」

希「よしっ」パクッ


絵里チームとの差
約10秒



にこ「着いたのは穂乃果の方が早かったんだけど……出てきたのが明らかにモカの方が早くて……」

穂乃果「店員さんは一人なんだよ……」

絵里「ん、んっ……」モグモグ

希「ふ、ぅ……」モグモグ

にこ「絵里、次はバニラでいいわね!」

絵里「んん!」コクコク

にこ「いい勢いよ絵里!」

穂乃果「でも希ちゃんだって負けてないよ! もう追いつきそうだもん!」

希「ん……んんっ」モグモグモグモグ

にこ「これって食べたらすぐスタート?」

希「んん」コクコク

絵里「はあっ……はい! にこ!」バッ

にこ「はいっ!」ダッ

穂乃果「あれ……こ、これちょっとまずい? 希ちゃんはやくっ」

希「モグモグ……はい穂乃果ちゃん!」

穂乃果「よしっ!」ダッ

絵里「はあはあっ……これ、きついわよ……!」

絢瀬チームとの差、約3秒に縮む




絵里「あぁ……」

希「穂乃果ちゃんにミックスって言うの忘れた……」

絵里「あら」

希「ま、まあバニラを続けて買うなんてことないやんな……」


~無人カメラ~


にこ「はあ、はあっ」タタタタッ


~決戦場~


雪穂「あ、来ましたね」

希「にこっち早っ!?」

海未「穂乃果……」

希「はやい……」


絵里チーム断然リード


にこ「ああもう疲れたっ!」パシッ

絵里「っ……モグ」

にこ「あ、信号変わった」

希「穂乃果ちゃん……!」

にこ「この遅さは……穂乃果、転んだわね」

希「えぇっ……」


転んだ?


絵里「……」モグモグ

にこ「これは遅すぎよ」

希「これは……ああ、えりちもう食べた!」

絵里「んっ……」モゴモゴ




~無人カメラ~


穂乃果「はあ、っ……!」ダダダダッ


ようやく穂乃果の姿が……


~決戦場~


絵里「はいっ!」

にこ「よしっ!」ダッ

希「どしたん、どしたんよ穂乃果ちゃん!」

穂乃果「お、落としちゃった!」バッ

希「えーっ!?」


大ピンチ


希「落としたって……」モグモグ

穂乃果「ごめんなさい……」


証拠VTR


穂乃果『はっ、はっ……』

穂乃果『あっ!』ズルッ

ベシャッ

穂乃果『あー……』


希がっかり


希「落としたって穂乃果ちゃん……」モグモグ

穂乃果「わ、わかんないよ! まだ食べ終わるまでわかんないっ」

希「うん……」モグモグ

絵里「でも、遅いわね……にこ」

穂乃果「きっと落としてるよっ!」

絵里「あ、来たわ! 歩いてる」

穂乃果「ぐぬぬ……」

希「食べた!」

穂乃果「よーし!」ダッ

希「穂乃果ちゃん、モカ! モカやからね!」

にこ「はいラスト」

絵里「ええっ」モグモグ

にこ「途中にね、明らかに茶色いシミがあったわ。あれは間違いなく落としたわね」

希「穂乃果ちゃん……」

絵里「……」モグモグ




~無人カメラ~


穂乃果「はあ、はあ!」


~決戦場~


希「早い早い!」

雪穂「あ、来た」


穂乃果、驚異のスピード


希「よしっ!」

穂乃果「はい!」パシッ

希「!」モグモグモグモグ

穂乃果「がんばれっ! がんばれっ!」

にこ「ちょ、はやっ!?」


猛追


穂乃果「まだ分かんないよ!」

希「っ……はぁ」モグモグ

絵里「くっ……む」モグモグ

にこ「すごいはやさ! すごい速さでソフトクリームを食べてるわ!」

穂乃果「はいはいはいはいっ!」パンパンッ

希「っ!」モグモグ

にこ「リズムに……リズム食い?!」

絵里「っ!」グイッ

にこ「しかしここで絵里がコーンを口に入れた!」

絵里「」モグモグ

希「んんっ!?」モグモグ

絵里「はいっ!」

にこ「絵里食べた、食べた! 絵里の勝ち!!」

希「……」ガックリ


勝負あり!



にこえり:北海道制覇


にこ「北海道は絵里の領土よー!」

絵里「やっと終わった……」


絵里チーム、83000ポイント獲得


にこ「けど、この勝負はどうなの? 明らかに希より穂乃果が敗因よね」

穂乃果「ごめんなさい……」

にこ「落としたの?」

穂乃果「うん」

にこ「モカのシミがあったわね」

希「ははは……」

にこ「落としたの乗っけて食べさせりゃいいのよ。どうせ気づかないんだから」

穂乃果「乗っけたら砂だらけで、もう仕方ないなーって」

希「乗っけたん?」

穂乃果「乗っけました……」

穂乃果「わかんないかなと思ったけど、どう見ても分かっちゃうよ……砂だらけでさぁ」

穂乃果「はあ……悔しいなぁ」

希「まあ穂乃果ちゃん、次……青森で勝てばいいから!」

穂乃果「青森では何を……?」

希「それは……まあ、あとあとやね」

穂乃果「が、がんばる!」

希「取り戻すよー!」

穂乃果「おー!」

希「いざ青森へ~!」

穂乃果「レッツゴー!」

にこ「はあ……」

絵里「青森……なにかしら。りんご?」ブツブツ


青森へ




~函館駅~


希「ここから特急で青森まで行くからね」

にこ「私、青函トンネルってはじめて」

絵里「私もだわ」

穂乃果「私もだよっ」

希「まあ、よほどじゃない限り普通ははじめてやんな。北海道来るのも飛行機やし」

穂乃果「東京から北海道も飛行機だったもんねー」

絵里「北海道……もう終わりなのね」

にこ「滞在時間、2時間ちょっとだったわね……」

希「はよ行くよー」

にこ「きっと青森もすぐ終わるわよ」

絵里「せっかくの北海道なのに……」

穂乃果「あの、北海道のお土産は?」

希「白い恋人は買ったから大丈夫」

絵里「それで対決とか言わないわよね……?」

希「したいん?」

絵里「……いいえ」

希「ふふん♪ ほな、そろそろ行こう!」

にこ「私はあんたが恐ろしいわ……」




~車両内~


次の企画について


にこ「そもそも」

希「んー?」

にこ「ジャングルってどういうこと? スクールアイドルにそんなとこ行かせるわけ?」

希「少しでもやる気出してもらわなきゃやん!」

絵里「だからって……」

にこ「そうよ! 蒸し暑くて真っ暗なジャングルってあんた……アホじゃないの!?」

希「その方が、えりちもやる気になってくれるかなーって」

絵里「やりすぎよ!」

希「むぅ……」

絵里「真っ暗なジャングルで一週間……しんじゃう、わたし死んじゃう……」

にこ「あんた、うちの大切なメンバーが死んだらどう責任とってくれんのよ!」

希「それはそうやね……じゃ、じゃあ」


じゃあ?


希「二泊三日……?」

穂乃果「えー? そんなのつまんn」

絵里「穂乃果」

穂乃果「穂乃果もそのほうがいいと思います」

希「……」



希「……海未ちゃんは?」

海未「えっ……わ、私ですか? 私はただのカメラマンですから」

希「えりちが負けたら行くんよ、マレーシア……海未ちゃんも一緒に」

海未「二泊三日にいたしましょう」

希「……」


初日から企画変更!


にこ「資金面はどうするつもりだったの?」

希「番組の広告収入で……」


広告収入
YouTubeなど一部のサイトで採用されている制度
つまるところ、自分の動画を見てもらうとお金がもらえるのだ


にこ「……あんた、どれくらい広告収入もらうつもりなのよ」

希「……3、40万円くらいあれば」

絵里「よっぽど見てもらわないとダメよ、それ……」

希「み、見てもらうのが目標なんやし……少しくらい夢見たっていいやん!」

にこ「……負けても広告収入がなかったら企画は変更よ、いいわね?」

希「り、了解です!」

にこ「広告収入があっても2泊3日だから!」

希「じゃあ、穂乃果ちゃん……」

穂乃果「はい?」

希「あとで音声だけ、オンリー録らせてな?」

穂乃果「音声? ……ああ、一週間だ! のところ?」

希「うん……」

穂乃果「わかったよ!」

希「……でも、どちらにせよ……えりちが勝てばいいわけやし」

絵里「……」

にこ「でも、ここだけの話……さっきお土産見に行ったとき、希と話したんだけど」


にこ「『でも希……あんた、マレーシアに決まりじゃないの?』」

にこ「『まだ決まりやないけど……負けるわけないやん!』って」


希「あっはっはっはww」

にこ「この人はただ甘いもの食べて、ジャングルで怖がる私たちを見て」

にこ「こんな私たちだけど、今後ともμ'sをよろしく! みたいな計画よ」

絵里「させない……させないわ!」

にこ「目指せハワイ! 番狂わせ起こすわよ!」

にこえり『おーっ!』

穂乃果「がんばろー!」

にこ「あんたはいいわよ、マレーシア行かなくていいもん!」

穂乃果「それは、あはは……」

にこ「くっ……くじ引きでメインなんて決めるんじゃなかった!」

今日はここまで
ありがとうございました


レス嬉しいです、ありがとうございます



青森
決戦場


~津軽海峡の見える公園~


希「着いて早々やけど、ここ津軽海峡」

絵里「えっ、もう?」


津軽海峡


希「……を前にして、もう青森入ったから始めよか!」

にこ「まあ食べる以外にやることないものね、この企画……」

希「ふふん!」

にこ「他にやることない企画だもの……」

希「北海道負けたもん。少しでも早く取り返したいやん」


現在のポイント
絵里チームvs希チーム=83,000vs0


希「とりあえず北海道はえりちの領土ってことで、えりちシール」

にこ「そんなのあるんだ」

希「ことりちゃんの手作りなんよ。かわいいやろ~」

絵里「ハラショー!」

穂乃果「では北海道に……ペタッと」ペタッ

にこ「いいわねぇ、こう……ビシッとくるわね」

希「それでは次、青森」


青森の面積


穂乃果「はいっ!」ペリッ

にこ「10000ポイント!」


青森対決獲得ポイント
10000ポイント


にこ「いやいや、でっかいわ北海道! 取っといてよかったわね絵里!」

にこ「なんたって青森の8倍よ!」

絵里「ほんとね……」

希「穂乃果ちゃん、ウチたち本気で行こな!」

穂乃果「うん! なんたって8万だもんね」

希「8万やから」


青森対決
種目


希「青森と言えば~?」

にこ「りんごね」

希「……」

にこ「?」

希「いや……まあ、りんごやけど」


りんご


希「はいこちら、『気になるリンゴ』」スッ

絵里「あら」


気になるリンゴ:シロップ漬けのリンゴを丸ごとパイ生地で包んだお菓子


穂乃果「あ、これ美味しそう!」

希「もちろんおいしいよ! ほら、中を切ってみると~」パカッ

絵里「おぉ……りんごが丸ごと」



希「まるごと果物」

にこ「まわりはパイ生地だけど」

希「これはえりちにも勝ち目は見えるんやない?」

絵里「どうかしら……やってみないとわからないわね」

にこ「これで対決するの?」

希「気になるリンゴひとつずつ」ヒョイヒョイ

絵里「ひとつでいいのね!」パアッ

希「さらに」

絵里「えっ……」


さらに


希「こちらも追加いたします!」

にこ「な、なにこれぇ……」


アップルクーヘン


希「同じくりんごなんやけど、こっちは周りをバームクーヘンでぐるーっと巻いてるというもので」

にこ「サイズ……ひとまわりくらい大きいわよ……」

絵里「そんなぁ……」

希「ほら、箱から出してみるとよく分かるけど……こんなにおっきい」

にこ「絵里、これは来たわねぇ……」

穂乃果「これは……大きいね」



絵里「勝負はこれ……でやるの?」

希「もちろんやん。ウチたちが気になるリンゴひとつで終わると思ったら大間違いや!」

絵里「……」ゲンナリ


競技は
二種目


絵里「……持ってみてもいいかしら?」

希「うん」

穂乃果「これね、かなりくるよー」

絵里「……」スッ

絵里「あぁっ!」ズッシリ


重量級


穂乃果「ね?」

絵里「これ、重たっ……こんなの食べるの!?」

希「食べますとも!」

にこ「こんなのが胃袋に……頑張って、絵里!」

絵里「これ本当に重たい……腕が下がっちゃうもの」

穂乃果「漬物石みたいだよね……」

希「この勝負に勝ったらウチは明神を名乗ります」


明神


にこ「明神?」

希「ゲームでもよくある称号みたいな感じ?」

にこ「あんた楽しんでるわね、相方が苦しんでるってのに」

希「そ、そんなことないよ?!」

にこ「アリアリでしょ……じゃなきゃ、こんな凶悪なことしながら明神なんて名乗んないわよ」




いよいよ対決


にこ「それでは……いいわね?」

のぞえり『はい』

にこ「甘いもの対決青森、果たして10,000ポイントはどちらの手に!?」


青森対決10,000ポイント
先に二個完食した方の勝ち


にこ「それじゃあ行くわよ!」

にこ「レディー……ゴゥッ!」

希「よーし!」ススッ←ナイフでりんごのバームクーヘン包みを切り始める

絵里「!!」ガブガブ←とりあえず両方かじった


いきなり2つとも
かじりつく絵里


にこ「!!?」

絵里「あむ、あむっ」モグモグ

希「~♪」モグモグ

にこ「えー……絵里はね、周りのバームクーヘンからやっつける作戦みたいね」

穂乃果「なるほどー」

絵里「回すわよ」モグモグ

にこ「そして回し出した!? ま、回す意味はないでしょう……」

穂乃果「りんごの皮をむくように回しながら、バームクーヘンを食べるわけだね……!」

絵里「んふ……ん」バクバク

希「……」モグモグ




にこ「希の方はまだ『気になるりんご』には手をつけてないみたいね。」

希「うん」モグモグ

にこ「絵里はね、最初に皮をがぶっと食べたんだけど、それ以来手をつけてないわ」

にこ「こっちのバームクーヘンで精一杯みたい」

絵里「……」モグモグ

穂乃果「何かの作戦かな?」

にこ「分からないわね。とりあえず両方食べたのよ」

にこ「とりあえず、がぶっがぶってかじったんだけど、まったく『気になるりんご』なんて見る余裕もないわけ」

絵里「……」モグモグ

穂乃果「いっこうに喉を通らないね……」

にこ「まず一個まるまる食べる代物じゃないわよ、こんなの」

穂乃果「だよねぇ……」

希「ふふん」モグモグ

にこ「厳しい?」

絵里「あぅ……」

にこ「絵里、ギブアップする?」

絵里「! ……ギブアップ」

にこ「ギブアップ? ノーッ!」バッ

絵里「そんなぁ……」





穂乃果「がんばれがんばれっ」

絵里「どう見たって無理よぉ……」

にこ「ノーッ!」

絵里「この差はもう……」

穂乃果「すごいもんね……希ちゃん、あとバームクーヘン一口分くらいだもん」

希「♪」モグモグ

絵里「はあ、うぅ……」

にこ「ギブアップ?」

絵里「ギブアッp 『ノーゥ!』 そんなぁ……」

絵里「これ、きっついわよぉ……」

絵里「何なのよこれ!」

にこ「ついに商品に文句まで言いだしちゃった絢瀬絵里!」

絵里「うぅ……」モグモグ

にこ「バームクーヘンの皮を一枚一枚剥がすように……食べ方がもうすっかり老人よ……」

絵里「……」モグモグ

にこ「めっきり歳をとってしまった絢瀬絵里」

にこ「可哀想すぎるわよ……別に何かをしたわけでもないのに」

にこ「やあやあ絢瀬絵里と喧嘩を売られ……」

にこ「希より甘いものが好きだ大食いだと言われて青森まで」

希「あっ!」

絵里「……はい!」バッ

にこ「絵里完食! りんごのバームクーヘン包みをついに完食したわ!」


絵里、アップルクーヘン完食




穂乃果「おおー」

絵里「急ぐわ!」モグモグ

にこ「さあ追い上げが始まった! 希も焦ってるわよ!」

希「んふふ……あぶないなぁ」モグモグ

にこ「そして絵里の皮から食べる作戦!」


りんごを残して皮から食べる作戦


にこ「まさかあんた、皮食べたあとりんご丸ごと行くつもり?」

絵里「……」コクコク

にこ「勝算ありみたいね! やっちゃいなさい絵里、二連勝よ!」

絵里「……」モグモグ

穂乃果「あ、もう皮の部分なくなったよ!」

希「!」

にこ「あとはりんごを残すのみ!」

絵里「モグモグ」ニヤリ


頭脳プレー


にこ「『どうだ、これが頭脳プレーよ』と言わんばかりの不敵な微笑み……あっ!」

絵里「!」ガブッ

にこ「はいった! ついにりんごにはいったわ!」

希「んふふふ」モグモグ


絵里、猛追




穂乃果「大好きなフルーツだもんね!」

にこ「大好きなフルーツをむしゃむしゃと……あら?」





絵里「……」ポロポロ

にこ「え、絵里……?」

穂乃果「な、泣いてる……!!」

希「!?」モゴモゴ

穂乃果「しかも、口からなんか……泡が……」

にこ「あ、泡だわ! 泡を吹いて……ちょっとカメラあっち向けなさい!」

海未「えっ!?」

にこ「アイドルのこんなとこ映したら……」

希「!」パクッ

にこ「あー……ここで希が最後の一口を……」


希、最後の一口


穂乃果「いえーい!」

絵里「!!」モグモグ

にこ「しかしまだよ、まだ終わらないわ!」

にこ「絵里が追い上げた!」

絵里「っ……」モゴモゴ

希「はいっ!」

にこ「のぞ……明神の勝ち!」

絵里「……」モグモグ

希「はふぅ。あははは~」

絵里「……」グッタリ


明神、圧勝




絵里「……」グデー

希「あんまり厳しいなら、先に青森いらないって言えばよかったんやないかな」

にこ「ギブアップすればよかったのよ、作戦として」

希「そういう作戦もありやと思うん」

にこ「ありよ」

にこ「ギブアップすればよかったのに」

絵里「にこ……覚えてなさい」

希「それでは地図の青森に」

穂乃果「希ちゃんシールをぺたりっと!」ペタッ

希「青森いただきましたっ」

穂乃果「よーし!」


明神チーム
10000ポイント
獲得


希「えりち、次は高速乗って一気に秋田県を通って岩手やからね」

にこ「秋田、岩手って二回戦?」

希「うん。今回重かったからね……」

にこ「確かに重かったわね」

希「次は軽いものでスピーディに」

にこ「よかったわね絵里!」

絵里「……そうね、あはは」

にこ「憔悴しきっております絢瀬絵里」

希「おつかれさまやね……」

絵里「……」




にこ「でも、どうやったって可哀想なのは絵里よ?」

にこ「食べるものからルートから、選ぶのは何から何まで希の自由なんだから」

にこ「これはあまりにも不利な戦いすぎるわよ」

希「えりち、次は秋田県やけど……大丈夫?」

絵里「……はい」

希「かんばろな」

絵里「がんばる……」

にこ「こんな弱った絵里もそうそう見られないわよ……」

希「さてえりち……まだ73000ポイントのリード」

にこ「まだまだ大きくリードしてるわよ」

穂乃果「まだまだ負けてるねー」

希「うん、まだまだやね」

絵里「…………」チラッ

にこ「あ……地図は見ちゃダメよ……」

穂乃果「まだまだ長いよ、2県目だもん」

絵里「……本当に行くのね」

希「本当に行くよ、鹿児島」


秋田へ




~車内~


希「いやぁ……お腹にくるなぁ」

にこ「聞いた? 早くも過酷だって白状したわよ、この人」

希「あはは~」

にこ「やっぱり誰か監視してね、『バカ! 二個も食べられるわけないでしょ!』って言ってやらないと」

にこ「でも穂乃果じゃアテにならないのよね……」

穂乃果「えー、そう?」

にこ「あんたは嬉々として賛同するでしょ! あんた希チームなんだから」

穂乃果「えへへ♪」

にこ「ったく! 買うときに持ったらわかるでしょ、あんな重いんだから」

にこ「なのにそこのアホ2人は笑顔でね、『これ2つで勝負だ』って」

希「いけると思ったんやもん……」

にこ「あんたの感覚どうなってんのよ……」

希「ウチもね、自分の胃袋を過信しすぎたみたい」

にこ「そうでしょお? 次からはよく考えなさいよね」

希「はーい」

希「っと……高速乗ったよー」

絵里「……もう?」

希「もう秋田まであっというまよ、えりち」

絵里「はあぁ……」


~数分後~


絵里「Zzz」

にこ「Zzz」

穂乃果「Zzz」

希「……」←運転中




秋田に到着


希「はーい、秋田に着いたよー」

にこ「ん……着いたの?」

絵里「もう着いたの……?」

希「着いちゃった」

穂乃果「うーん……一眠りだなぁ」


秋田決戦場


~道の駅~


希「早くも秋田です!」

にこ「早いわねぇ……」

希「ここは鹿角……かづのって読む場所なんよ」

にこ「いい感じの場所ね、鹿角。鹿の角って書いて」

穂乃果「そうだね~」


秋田名物


希「今回の対決……これなんてどうやろ?」スッ

にこ「あら、なんか美味しそう……これなに?」

絵里「甘いものではなさそう……みたいね」

希「うん、甘くないの。これは山子たんぽっていう食べ物なんよ」

穂乃果「やまご?」


【山子たんぽ】
きこりが野うさぎの肉をすりつぶして「たんぽ」状にして食べたもの
現在は鶏肉でその味を再現している、粗いつくねのようなもの


穂乃果「じゃあ、ちょっと味見……いただきます!」パクッ

にこ「いただきます」モグモグ

ほのにこ『ふむふむ』モグモグ

穂乃果「おいしい!」

にこ「うん、おいしい」



希「きりたんぽやなくて、まあ山子っていうのは木こりさんの事みたいやね」

希「きこりさんが昔、野うさぎみたいな動物のお肉をすりつぶして棒の先につけて作ったみたい」

絵里「そういえば、この筒状の形のモノをたんぽって呼ぶのよね。秋田では」


【たんぽ】
槍の稽古をする時に、穂先につけた棒状の綿のこと


絵里「それを切ってお鍋に入れて食べるから、きりたんぽって言うのよ」

穂乃果「なるほど! たんぽを切るから」

にこ「きりたんぽ……ってわけね」

希「それで、このきりたんぽはくるみ味噌で焼いて、とっても美味しいと」

にこ「ほぉー」

希「こういうのいいやんな! ウチこういうの好きやわ~」


秋田対決種目
きりたんぽ一本勝負


希「ほな、秋田はこれ一本だけで」

にこ「あら優しい」

希「いやあ……やっぱり、さっきのはきつくて……」

にこ「でしょう? だから言ってるのよ、ちゃんと考えて買いなさいよって!」

希「あはは~」

絵里「じゃあスプリント勝負というわけね?」

希「そうやね」



にこ「ここサービスゲームよ絵里! 絶対取っときなさい!」

にこ「普通なら『6本勝負や!』とか言うわよ希なら」

希「うんうん」

穂乃果「認めちゃうんだ……」

希「流石に冗談やけどね」

穂乃果「じゃないとびっくりだよ……」

希「ただ、さっきえりちが歯が痛いって、薬局に寄ったのを知ってるわけやから」

にこ「そうよ、痛み止めを飲んでの参戦なのよ」

絵里「参戦よ」

にこ「初日にして……」

穂乃果「初日にして……」

にこ「もうボロボロなのよ」

希「でもほら、これ一本やから! 一本やから早いよ!」


秋田対決


希「一本勝負やからね」

にこ「一本勝負」

絵里「いつでもいけるわ」

にこ「それでは……秋田きりたんぽ対決! レディー……ゴーッ!」

絵里「!」バクッ

希「……はむ」スッ

穂乃果「ぅあ……はやっ!?」

絵里「!?」モゴッ

希「……」モグモグ

にこ「うわぁすっごいびっくりした……今の、見た……?」

穂乃果「見た……びっくり」


希、きりたんぽ丸飲み




にこ「すごいわ……希も一気に口の中に入れる作戦だったのね……」

穂乃果「絵里ちゃんも慌てて口に入れたよ! さあここからが勝負、どっちが勝つ!?」

にこ「そ、そうね……まだわかんないわよ! ……ああ、でも希早い……」


先に食べきった方の勝ち


穂乃果「どっちだろどっちだろ……いい勝負……!」

絵里「っ……!」ググッ

にこ「絵里も減らしてるけど……どっちが先に全部飲み込む!?」

希「!」グッグッ

にこ「飲んでる! 希がもうきりたんぽ飲んでるわよ!? 絵里急いで!」

絵里「!?」ゴクゴク←水で流し込もうとしてる

にこ「の、希がもう……」

希「はいっ!」

にこ「希の勝ちぃー!」

穂乃果「やったー!」

希「ごちそうさまでした~」

絵里「……」ガックリ

穂乃果「さすが希ちゃん! 強い!」


勝負あり



絵里「……」

希「どうかしたん、えりち?」

にこ「いや、あんた……」

希「?」

穂乃果「私、びっくりしちゃった……」

にこ「もしかすると、みんなは見えなかったかもしれないんだけど……」

穂乃果「カメラに背中向けてたもんね……」

にこ「こんなの初めて見たわ……絵里もびっくりしたんじゃない?」

絵里「……」

にこ「普通に食べると思うわよねぇ……」

絵里「……」コクコク

にこ「まずこの人……あのね? まず希は棒についてたのを全部一気に口に入れたのよ」

絵里「翻弄されたもの……」



にこ「まずあれで度肝を抜かれたと思うわ」

絵里「もう、ああいうものなんだって……そうしなきゃいけないって……」

希「慌ててたなぁ」

絵里「もうペースなんてなかったわよ……」

にこ「あったもんじゃない」

絵里「いきなりグイって行くから、私も慌てて……もうああやるしかなかったわ……」

にこ「私あれ思い出したわ……ほら、あの……中国の」


にこ「鉄の玉を飲むおじさん」


穂乃果「そうそうそうww」

にこ「こう……グッて!」グッグッ

希「あっはっはっはww」

にこ「もう気合いで飲んでたみたいな!」

にこ「ハイ! アーイッ! ヴァーイッ! ……って感じだったのよみなさん!」グッグッ

にこ「もう気合いに任せて、スクワット3回で飲み込んじゃった!」

穂乃果「テレビで見た、蛇が卵を丸呑みするみたいでした!」

穂乃果「おっかなかったぁ……」

絵里「私も怖かったわ……これ負けたら、私も頭から食べられちゃうんじゃないかって」

希「オーバーすぎひん……?」

にこ「それぐらいの気迫だったのよ……」

にこ「すごいわよ……あんなに飲み込む姿の気迫がすごいの」

希「でもえりち、これはスポーツなんよ」

にこ「ええ、スポーツね、これは」

穂乃果「希ちゃんはすごいよ絵里ちゃん」

絵里「ほんとすごいわ……」


本日はここまで
次は少し間が空くかもしれません


ありがとうございました

明日少しだけ更新できると思います
お待たせしてすみません



秋田県の面積


希「では秋田県の面積を見てみましょーう」

穂乃果「はーい! じゃじゃんっ」ペラッ

希「12000ポイント!」

穂乃果「おおー」


希チーム
12000ポイント
獲得!!


にこ「ま、まだ61000ポイントの差があるわ……」

絵里「でと厳しいわね……この勝負、持久力と瞬発力を兼ね備えてるから」

にこ「そうね、両方兼ね備えてる」

絵里「それで負けちゃってるもの……」

希「ほな、そろそろ移動しよっか。もう20キロくらい行ったら岩手やからね」

にこ「もう岩手……」

希「ただ、今日はもう時間も時間やからね」

穂乃果「だいぶ日も傾いてるもんねー」

希「なので今日は一泊して」

絵里「じゃあ岩手は……」

希「明日の朝ってことでどうやろ?」

絵里「ほんと!? よかった、ほんとによかった……」ホッ


本日の対決
終了



~車内~


希「対決が終わるとこう……まったりした時間が流れるなぁ……」

絵里「なんなのかしらね、この気だるい感じは……」

絵里「これがあと5日も続くと思うと……これは、地獄だわ」

にこ「でもVを盛り上げるには食べるしかないのよ……」

にこ「私たちとしては心配でしょ? ただ食べるだけの企画でPRになるのか、みんなに見てもらえるのかって」

にこ「でも希は自信満々に答えたわよ」

にこ「『数字取るよ!』ってね」

希「あはははww」

にこ「『だって大食い番組は視聴率いいやん』って嬉々として言うのよ希は」

にこ「だからあんた、数字取りたいならもっと考えなさいって話よ」

にこ「なんで一番美味しそうに、嬉しそうに食べる人がカメラに背中向けてるのよ」

にこ「ほぼメインで映ってる絵里なんてあれよ、全然大食いでもないし美味しそうにも見えないもの」

にこ「毎回毎回死に物狂いで食べてるだけだもの」

にこ「私たちがよく見るような大食い番組には全然」

希「見えへんかなぁ」

にこ「見えないわよ」

希「画的にも?」

にこ「うん」

希「そっかあ……」



にこ「あんたの罪は大きいからね。芸人でもないのにこんな企画……」

にこ「これでもし数字取れなかったら許さないわよ?!」

希「ま、まあほら……まだ序盤戦やし! これから『死闘』って言葉が似合う戦いになってくるから、たぶん!」

にこ「絵里はもう死闘よ!」

希「うぅ……でも、これが4日5日と続けば、ウチも倒れそうになるかもしれないし」

にこ「……そうかしら」

希「うんうん。そういうところに『人間ドラマ』なんてものが生まれたりするわけやんか!」

絵里「生まれるかしら……」

希「大食い番組って、人間ドラマ絡めてくることが多いやん?」

絵里「……まあ、そうかもしれないけど」

にこ「でも今のところ、どっちかというとねぇ」

にこ「奇人変人の……そんな要素ばっかり絡んでて、視聴者はドン引きよ……」

にこ「あのスクールアイドルは大食い芸人だった! みたいなね」

希「……嫌やね」

にこ「そのくせ太ってないんだから羨ましいわ……」

希「ふふん♪」

にこ「くっ……!」



今日のお宿
岩手県 繋温泉


にこ「はあ……」グデー

絵里「気持ちいい温泉だったわね……」ノンビリ

穂乃果「だねぇ……」ノビー


本日の戦績


にこ「今日はまず、アイスがあったのが大きかったわね」

希「そうやね」

にこ「そして、ハンデになるのかよくわからないけど……我らがμ'sの誇るおっちょこちょい一人」

穂乃果「……私のこと?」

にこ「おっちょこちょいをそちらに派遣したことになるわけだけど」

希「おかげで勝負は盛り上がったわけなんやけどね」

にこ「そうね。あそこで負けてたら、もう諦めるしかなかったもの」

にこ「あの大きい北海道が希の領土だ! なんてなったら、道民のみんなは怒るわよ?」

にこ「絵里の領土なら、まだ働きがいもあるってもんよ。しっかり統治してくれそうだもの、生徒会長だし」

にこ「でもこの適当そうな副会長に領土やってみなさいよ?」

にこ「いま東北は大慌てよ。馬鹿が一人で言い張ってるんだもの」

にこ「ここはウチの領土や!」

希「ははははwwww」

にこ「希が女王様になって、食べ物を出せぇ! 焼肉をお供えしろぉ! 女の子はわしわしさせろぉ!」

にこ「なんて言い出すわけよ」

希「さすがにそれは」

にこ「ないの?」

希「ないよ……でも、宮城の牛タンはほしいかも……」

にこ「ほらぁ」




企画の問題点


希「旅館でご飯をいただいたけど」

にこ「うん?」

希「これはまた、とっても美味しかったじゃないですか」

絵里「そうね……私、旅館のご飯って初めてだからどれも美味しくてびっくりしちゃったわ」

穂乃果「美味しかったけど、でも……」

希「うん……ウチとえりち、途中で満腹感に襲われて」

希「これはちょっと、勝負内容を考えなきゃなぁって……企画の柱なんやけど、思ったんよ」

にこ「……聞いた? 希がいま……このバカが本末転倒なことを言ったのよ。わかってる?」

にこ「企画の柱を蹴ってでもね、ひとっつもVに撮らない旅館のご飯を優先しようとしてるのよ」

にこ「まったくVに映ることはないのよ、旅館のご飯は」

にこ「なのに、なのによ? それを食べたいがために企画を少し緩くしようなんて、早くも言い出してるのよもう」

希「ほな……対決の内容はウチと穂乃果ちゃんの方で考えとくから……」

にこ「あんたたちが考えても、どうせロクな案が出てこないのは目に見えてるわよ……」

希「……じゃあ、2時3時あたりからは、短距離走とか」


短距離走?


希「一番手っ取り早いやん」

にこ「いやだから……ねえ? なんでそんな熱くもならない戦いなのよ」

にこ「毎回午後になるとオトノキのジャージで現れて」

にこ「レーンがあるわけでもなく、適当な道端で『ああいい場所だいい場所だ』なんて言ってさ」

にこ「あんたに言われるがままにクラウチングスタートの姿勢をとって」

にこ「50mか100mかを走ったところで何が面白いのよ」

希「陸上競技をバカにしたよ、にこっち」

にこ「そんなつもりはないわよ。私たちがやっても盛り上がらないって言ってるのよ」


希「でもほら、だいたいそれで時間がわかるやん?」

にこ「ああ、そろそろあの二人が……なんて出てきてもねぇ」

にこ「ボルトやら何やらのスター選手が出るならまだしも、私たちが走っても誰も面白くないわよ」

にこ「どうせなら私たちの走りのあとに彼らが出ててきて、ひとっ走りやってもらいましょ」

希「そ、それは……」

にこ「そしたら私がゴールあたりで旗振ってあげるわよ。あの白黒のやつ」

にこ「それで綺麗に終わりましょうよ、レースはおしまいです! って」

希「むむむ……」

穂乃果「でも、対決の内容は……」

希「うん……初日やけどね……えりち、きついやんな……?」

絵里「ええ……とっても」

希「やんなぁ」

絵里「だから……チームなんだから、ね?」

希「そうやね、チームであることも考慮しなきゃやね」

絵里「まだ月曜日で、土曜日まであるんだから」

希「それじゃあ明日に備えて」

穂乃果「おやすみなさい!」

にこえり『おやすみなさい……』


ようやく初日終了


翌朝


20XX年 8月7日
午前9:00


2日目


~駐車場~


希「おはようございます」

絵里「おはようございます」

ほのにこ『おはようございます』

希「気持ちいい朝やね!」

絵里「そうね……東京じゃ味わえない、清々しい朝だわ」

希「そしてウチたち、岩手に入ってからまだ戦っておりません」

絵里「……もう?」

希「もうです。ホテルの方に聞いたところ、この近くに小岩井農場という場所があるそうで」

ほのにこ『小岩井!』

希「あら、知ってたんやね?」

にこ「当たり前じゃない! 小岩井といえばチーズとかミルクコーヒーが有名よね」

穂乃果「ここの牛乳大好き!」

希「ふふん! じゃあまずは、朝の農場の空気をめいっぱい吸いながら、そこで趣向を凝らした対決……なんてどうやろ?」

絵里「農場……そうね、ロケーションは確かに大切ね。画面映えもするし」

にこ「牛の乳搾りなんかも体験させてもらえるの?」

穂乃果「あ、楽しそう! やりたいやりたい!」

希「そんなことしてる時間はありません」

ほのにこ『ぶーぶー!』

希「手早く岩手対決を済ませなきゃいけないんやから」

にこ「じゃあなによ、あんた牛一頭丸飲みでもするの?」

にこ「昨日の鉄の玉を飲むみたいに……こう、ふぬっ!」グンッ


違います


希「まずは朝の1杯ということで、軽めに牛乳対決はどうやろ?」

絵里「牛乳……」

希「聞けば、穂乃果ちゃんは牛乳が大好きだそうで」

穂乃果「うん! 大好きだよ~」

希「大変な飲みっぷりだと、昨日海未ちゃんからお聞きしまして」

にこえり『おぉー』

穂乃果「ふふん!」


穂乃果は
すごい特技を
持っています


絵里「本当なの……海未?」

海未「はい、圧巻の一言です」

にこ「うえぇ……」


穂乃果の特技は
『早飲み』です


希「というわけで、せっかくの農場やし、搾りたての新鮮な牛乳を購入して」

にこ「んー……」

穂乃果「いいねいいね~!」


岩手対決
搾りたて牛乳


にこ「でも海未がああ言うくらいなんだから、私たちには勝ち目ないじゃない!」

希「ほんま?」

海未「絶対勝てませんよ」

にこ「ほらぁ!」

穂乃果「そうかなぁ……希ちゃんならまだ勝てるんじゃないかな?」

海未「希でもどうかと……」

希「うーん……ほな、これでどうかな? えりちたちは牛乳のみ、ウチたちは牛乳とおまんじゅうで」

穂乃果「えー!?」


希チーム
牛乳とおまんじゅう


希「穂乃果ちゃんが牛乳を飲み終わったらウチがおまんじゅうを……って流れやね」

絵里「ん……まあ、それなら」


岩手対決はハンディ戦


希「それじゃあ、そろそろ」

にこ「小岩井農場へ行きましょ」

希「近いから、ここから10キロくらいなんやって」

にこ「ええ」


小岩井農場へ


短いけどここまでです、すみません
次回はついにあの戦いです

ありがとうございました


そういえばですけど、前枠後枠どうしましょうか……

穂乃果さん散っちゃうのか……
前枠後枠やるなら、今回参加してないキャラがやるというのはいかが?

グイッ!!

\パコッ/

今更気付いたんですけど……

>>60>>62の雪穂は海未の間違いです
もともと雪穂をカメラマン設定にしていて、直すのを忘れていました

すみません……

>>120
そのやり方で考えてみます、ありがとうございます


>>121
体操がやりにくそうだったら考えてみます
ありがとうございます



~車内(運転手:希)~


希「ん~♪」

穂乃果「希ちゃんすごいね、もう運転してる」

希「ウチはもう18歳やし、ちゃんと許可ももらったんよ?」

穂乃果「すごいなぁ……取り立てでいきなり日本縦断だもん」

希「ふっふっふ」

穂乃果「怖くない?」

希「ふふ、ウチにまかしときっ」

穂乃果「おおー! かっこいい!」

海未「あの……穂乃果の早飲みについてなのですが」

希「はあい?」

にこ「海未が自分から喋るなんて珍しいわね」

海未「カメラマンですから極力話さないようにはしていますが、これだけは伝えておこうと思いまして」

にこ「ふうん」

海未「以前、私とことりとヒデコとフミコがそれぞれ1本ずつ、順番で対決をしたのですが……」

希「ふむふむ」

海未「その間に穂乃果は8本飲みました」

にこ「は……?」




穂乃果の早飲みは
同学年の中では有名


海未「それほどの物なんです、穂乃果の早飲みは」

希「そこでウチは、リレーでおまんじゅうを食べるってことやね」

にこ「しかしあれね……その、あんたたちチーム奇人変人というか、チームびっくり人間というか」


ほののぞ『あっはっはっはっはww』


にこ「さすが副会長、恐ろしい人をスカウトしてきたなぁって」

にこ「ここへきて、ただただびっくり人間のような戦いをよ?」

にこ「そんなものを見せられても、私たちはぽかーんってするしかないわけ」

にこ「この二人から、やれ対決だ!対決だ!って毎朝急かされてww」

にこ「今日はおまんじゅうや! 牛乳や! って……ww」

絵里「ふふふww」




にこ「これを前にしたら、私たちはなす術なく『すごいですね』なんてコメントをするしかないわけ!」

希「ただほら……びっくり人間特集も数字とるやん!」

にこ「それはそうかもね。でも、びっくり人間がやりたいんなら、あんたたち2人で行けばいいじゃないの」

にこ「『びっくり人間を自慢しに行こう!』みたいにね」

にこ「なんなら日本縦断しながら、各地でびっくり人間を探せばいいのよ」

にこ「なのにあんたたちは、私たち凡人をねぇ? いや、にこはスーパーアイドルだけど」

にこ「その私たちをPR企画や! って言って引きずり回すのは……どうも酷な企画にしか思えないわ」

にこ「μ'sみんなのPR番組のはずなのに」


にこ「『えりちは出来ひんの? ならウチにまかしときっ!』」

にこ「『どうや! 早いやろ!』 って言ってるだけじゃないの」


希「まあまあ……ほら、もう着くから」

にこ「どっちが勝つ?! ……なんて風にはもう見れないもの。また唖然と見てるだけよきっと」

希「こっちはハンディつけるんよ?」

にこ「ハンディつけるくらいならやめてくれって話なのよこっちは!」

希「あはははww」

にこ「どうせ私たちはアレでしょ、あんたたちのやる気を高めるだけのコマでしょう? ここにいるだけの」

希「でもほら、えりちたちは大量リードしてるわけやし」

にこ「まずその換算方法もおかしいと思うのよ私は」


にこ「ソフトクリーム3本食べただけで83000ポイント獲得!」


にこ「よっぽど大変なリンゴ食べたのに12000ポイントなんだから」

希「あ、あれが農場やね」

にこ「聞きなさいよ!」

穂乃果「おおー! ほらほらにこちゃん、牛がいっぱい!」

にこ「おぉー」




小岩井農場
到着


希「これはいいロケーションやなぁ」

穂乃果「ここで牛乳対決か~」

希「穂乃果ちゃん、北海道の手痛い失敗はここで挽回やからね!」

穂乃果「もちろんですとも」

にこ「もし鼻からブーなんてことになったら失格よ」

穂乃果「はい!」


岩手決戦場


~農場の一端~


希「さて、農場にやってまいりました」

にこ「牛がいっぱいいるわね」

希「牛さんを背景に、今からこの牛乳7本で」


牛乳7本


希「さらに穂乃果ちゃんの特技を考慮しまして、こちらにはハンディとしておまんじゅうを」


ハンディ
牛乳まんじゅう


希「いくつかいただいてから、穂乃果ちゃんにはスタートしていただきます」


希チームは
先におまんじゅうを食べてから
穂乃果がスタートする


希「もちろんえりちたちは、牛乳だけでいいからね」

穂乃果「このおまんじゅう……何個にするかでハンディが……」

希「そうやね」

にこ「まあそれを見極めるためにも、穂乃果の特技を見せてもらいましょ?」

穂乃果「了解です!」




穂乃果
試技


穂乃果「すう、はぁ……」グッグッ

絵里「……な、なんか……すでにびっくり人間っぽいわね……」

希「ほな、ウチが時計で測ってみるから」

海未「測りますか? 一瞬ですよ、時計見てたらわかりませんよ」

希「そうなん……? ほな、レディー……ゴーッ!」

穂乃果「んっ!」グイッ


パコッ


絵里「ふ、ふふふ……ww」

穂乃果「……ふふん!」

にこ「なんかパコッて音が……」

海未「パコッて音がしてる間に飲んでしまうんです」

穂乃果「いまのスピードが続くと思ってね!」

希「これは、そうやね……ウチも一回一個……」

にこ「このチームびっくり人間は……」

穂乃果「それじゃあレディー……ゴーッ!」

希「んっ!」パクッ

希「これは……ふむふむ」モグモグ

希「ちょっと時間がかかるかも」

にこ「あら」

希「これ、薄皮まんじゅうやから……」モグモグ

にこ「なるほど、水分が必要になるわけね」

希「ふむ……危ないところやったなぁ」

にこ「何個いけそう?」

希「うーん、これは2個までやね」

にこ「それでも2個も……」


ハンディ
牛乳まんじゅう
2個




希「これはウチたちにとっても死闘やね、穂乃果ちゃん」

穂乃果「う、うん……!」


いよいよ対決


希「穂乃果ちゃん……ウチが何個おまんじゅう食べる間に、むこうが何本飲んでたら逆転できる?」

穂乃果「2本……2本半……かなぁ」

にこ「3本でもいけそうな勢いだったわよ」

穂乃果「大丈夫かな」

希「ほな、むこうが3本飲む間に、ウチがおまんじゅう2個食べたらいけるね?」

穂乃果「いけます!」

希「えりちが3本飲む間に、ウチがおまんじゅうと牛乳1本飲んだら勝てる?」

穂乃果「それなら絶対大丈夫!」

絵里「私たちは交互にいきましょ? 休む時間できるし」

にこ「そうね」

絵里「仕切り直せるから」


緻密な作戦を練る両監督


岩手対決


絵里「んん……なんかドキドキしてきたわ……」

穂乃果「ふふふっ」

絵里「こんなに、みんな……ねえ?」

希「ほな、にこっち……号令」

にこ「じゃあいくわよ? 初めての参加だから私も緊張するけど……」


明神チーム:牛乳7本/まんじゅう2個
絵里チーム:牛乳7本


にこ「よし……レディーゴーッ!」

絵里「!」グッ

希「!」パクッ

にこ「さあ希、さっそく牛乳を飲みながらおまんじゅうにかじりつく!」

希「……」モグモグ

絵里「……」ゴクゴク

絵里「っぷぁ……にこ!」

にこ「よし絵里飲んだ!」

にこ「いくわよっ!」グイッ


明神チーム:牛乳7本/まんじゅう1個
絵里チーム:牛乳6本




希「……」モグモグゴクゴク

にこ「……」ゴクゴク

穂乃果「まずい……」

希「っ……よし! 穂乃果ちゃん!」


明神チーム:牛乳6本
絵里チーム:牛乳5本


穂乃果「いきます!」カチャカチャ

にこ「絵里!」

絵里「ええ!」


穂乃果「!」パコッ


希「うわ、はやっ」

絵里「っ……にこ!」

にこ「いい調子ね!」ググッ

穂乃果「!」パコッ


明神チーム:牛乳4本
絵里チーム:牛乳4本


にこ「……っ!?」ケホッケホッ

穂乃果「!」パコッ

希「よし逆転した!」

穂乃果「!」パコッ


明神チーム:牛乳2本
絵里チーム:牛乳3本


穂乃果「っ……」ゴフッ

絵里「ちょ、こぼれて……」

にこ「えり……!」バッ

絵里「は、はい!」ググッ

穂乃果「っ……」ツツー

にこ「これ、穂乃果どうなの……? 半分くらいこぼれてるけど」

絵里「っ……これ、穂乃果こぼしすぎでしょ!」

穂乃果「うぅ……」ダラダラ


明神チーム:牛乳1本
絵里チーム:牛乳3本



穂乃果「はあ……はあ、っ……!」ダラダラ

希「頑張れ、頑張れ穂乃果ちゃん!」

穂乃果「っ!」ゴクゴク

絵里「……ぷは!」

穂乃果「……っげほ、げほっ」


穂乃果「……」ブッ


明神チーム:牛乳0本
絵里チーム:牛乳2本



穂乃果「……!!」ブフッ



絵里「吐いた! 穂乃果吐いた!」

にこ「あっはっはっはっはww」

絵里「まけ、負けよ!」

穂乃果「」ダッ

にこ「あっははははwwww」


穂乃果

リバース


にこ「あはっwwあはははww」

希「ど、どうしたんその顔……ww」


穂乃果「……」←牛乳まみれ


にこ「あっはっはっはww」

絵里「せっかくの特技なのに失敗……大リバースww」

にこ「ははははww」

絵里「また……また頑張りすぎちゃったわね穂乃果ww」

穂乃果「……」




絵里「いま2本差……全然余裕あったのに」

希「余裕があったんよ?」

絵里「余裕だったのにww」

穂乃果「あー……そっかぁ」

希「全然焦る必要なかったんやから」

穂乃果「見てなかったよ……」

希「敵の状況は常に見てないと……ね?」

穂乃果「うん……」

にこ「すごかったわよ穂乃果!」

希「いやあ……大変お見苦しいところを……」

穂乃果「お見せしました……」

絵里「……ええ」

穂乃果「すみませんでした……」

にこ「スクールアイドルがリバースってあんた……お笑い芸人じゃないんだから……」

穂乃果「はい……」

希「なので……もう一回やらせてください!」

絵里「なんでよ! もう嫌よ私……」

希「もう一回お願いします! 今のじゃこっちも引き下がれないやん!」ドゲザ!

穂乃果「お願いします!」ドゲザ!


土下座する
チームびっくり人間


にこ「私たちだって全部飲んだのよ?!」

絵里「もうきついわよ……」

希「お願いやから……今のは嫌やんな穂乃果ちゃん」

穂乃果「だって今のじゃ私すごくないもん……」

絵里「とりあえず……顔拭きなさい穂乃果」

穂乃果「うん……ありがと絵里ちゃん」


次回
岩手対決再戦!!


短いけどここまでです


前枠後枠は次回から、本家と同じ部分で入れていきますね


ありがとうございました
また何か要望などあればよろしくお願いいたします

穂乃果ちゃん推しの方には、本当にごめんなさい……

今日の夜更新予定です
お待たせしました、すみません



~音ノ木坂学院・校庭~


花陽「に、にっこにっこにー!」

花陽「こ……こんにちは……μ'sのこ、小泉花陽ですっ!」

花陽「いつも番組を見てくださってありがとうこざいますっ! えと……今回から、VTRの前後で枠を設けることになりました!」

花陽「これから……メインの出演者以外のメンバーで、皆さんのお出迎えをさせていただきますねっ」

花陽「さて前回、穂乃果ちゃんが衝撃的なことになってしまったので、再戦することになりました」

花陽「今回はまず、前回の衝撃のシーンを簡単におさらいしてから始めようと思います」

花陽「穂乃果ちゃんの表情に注目ですよっ!」


ピーッ


凛「……」タッタッタッ

花陽「り、凛ちゃん……?」

凛「…」ピッ


ピピーッ


凛「!!」ピピーッ ←Y字バランス!

花陽「わあぁっ! 凛ちゃんすごい!」パチパチパチ

凛「!」ピッ

凛「……」ピーッピッピッピッピッ

真姫「……」タッタッタッ

花陽「えっ……真姫ちゃんも……?」

希「ふふっ……くふふ……ww」

凛「!」ピッ

真姫「!」ザッ

凛「!!」ピピーッ

真姫「!!」ビクッ ピョンピョン ←足が上がりきらない…

希「あっははははww」

花陽「む、無理しないでぇっ!」




20XX年8月7日
午前9時17分
岩手県 小岩井農場


希「えりちが3本飲む間に、ウチがおまんじゅうと牛乳1本飲んだら勝てる?」

穂乃果「それなら絶対大丈夫!」


岩手対決ハンディ戦
絵里チーム:牛乳7本
明神チーム:牛乳7本/牛乳まんじゅう2本


絵里「私たちは交互にいきましょ? 休む時間できるし」

にこ「そうね」

絵里「仕切り直せるから」


岩手対決


にこ「よし……レディーゴーッ!」

絵里「!」グッ

希「!」パクッ

にこ「さあ希、さっそく牛乳を飲みながらおまんじゅうにかじりつく!」

絵里「っぷぁ……にこ!」

にこ「よし絵里飲んだ!」グイッ

にこ「……」ゴクゴク



希「っ……よし! 穂乃果ちゃん!」

穂乃果「いきます!」カチャカチャ

にこ「絵里!」

絵里「ええ!」

穂乃果「!」パコッ

絵里「っ……にこ!」

穂乃果「!」パコッ

にこ「……っ!?」ケホッケホッ

穂乃果「!」パコッ

希「よし逆転した!」

穂乃果「!」パコッ

穂乃果「っ……」ゴフッ

絵里「ちょ、こぼれて……」

穂乃果「っ……」ツツー

にこ「これ、穂乃果どうなの……? 半分くらいこぼれてるけど」

絵里「っ……これ、穂乃果こぼしすぎでしょ!」

穂乃果「うぅ……」ダラダラ

絵里「……ぷはぁ!」

穂乃果「……っげほ、げほっ」

穂乃果「……!!」ブフッ

絵里「吐いた! 穂乃果吐いた!」

にこ「あっはっはっはっはww」

絵里「まけ! 負けよ!」

にこ「あっははははwwww」

希「あははははははww」


穂乃果


リバース


絵里「いま2本差……全然余裕あったのに」

希「余裕があったんよ?」

絵里「余裕だったのにww」

穂乃果「あー……そっかぁ……」


・・・


希(ナレーション)『衝撃の岩手対決、ここで今一度、戦況を振り返ってみよう』


にこ「レディーゴーッ!」

絵里「!」グッ

希「!」パクッ


希『スタート後、明神は約3秒で牛乳まんじゅうをひとつ完食』

希『えりちも、約5秒という驚異的なスピードで一本を飲み干す』

希『しかしにこっちはペースが上がらず、その間に明神は2個目のまんじゅうを完食』

希『牛乳1本も飲み干して穂乃果ちゃんへバトンタッチ。このとき絵里チームとの差はわずか1本』


希「よし! 穂乃果ちゃん!」


穂乃果「いきます!」カチャカチャ


希『穂乃果ちゃんの猛ダッシュが始まる』




にこ「絵里!」

絵里「ええ!」

穂乃果「!」パコッ

希「うわ、はやっ」

穂乃果「!」パコッ


希『なんと穂乃果ちゃんは、えりちが1本飲み干すうちに2本飲み干し、あっという間に追いついた』

希『しかし彼女は、手を緩めることなく全力疾走を続ける』


穂乃果「!」パコッ

穂乃果「っ……」ゴフッ

絵里「ちょ、こぼれて……」


希『3本目を飲み終えたところで、穂乃果ちゃんの飲みっぷりに異変が生じた』

希『明らかに最後のひとくちが喉を通らず、口から溢れてしまっていたのだ』

希『しかし彼女は、1本約2秒というハイペースを崩すことなく、4本目を飲み込む』

希『そして5本目……穂乃果ちゃんの許容量は限界を超えた』

希『行き場をなくした牛乳が、いよいよ鼻から出ちゃったのである』

希『穂乃果ちゃんの表情からも、SOSが読み取れた』

希『残るはあと1本……だが、もはや臨界点を超えた体は牛乳など受け付けてはくれない』

希『穂乃果ちゃんはほとんど溢れていることをわかっていながらも、それでも「全部飲みました」と言わんばかりに口を開けてラストポーズを取った』

希『しかし……次の瞬間』


穂乃果「うぅ……」ダラダラ


希『鼻から出てきた牛乳を見た彼女は、悲しい表情で限界を悟った……』


穂乃果「……っげほ、げほっ」

穂乃果「……!!」ブフッ


希『そこまで頑張らなくても勝てたのに……』


・・・



希「いやあ……大変お見苦しいところを……」

穂乃果「お見せしました……」

絵里「……ええ」

穂乃果「すみませんでした……」

にこ「スクールアイドルがリバースってあんた……お笑い芸人じゃないんだから……」

穂乃果「はい……」

希「なので……もう一回やらせてください!」

絵里「なんでよ! もう嫌よ私……」

希「もう一回お願いします! 今のじゃこっちも引き下がれないやん!」ドゲザ!

穂乃果「お願いします!」ドゲザ!


岩手対決
再戦


にこ「もう一回なの……?」

希「もう一回やらせてください!」

穂乃果「次は大丈夫だから!」

希「もう14本買ってくるから!」


再戦決定




希「よしよし……」タタタタッ

穂乃果「……」タタタタッ

にこ「買いに行く……チームびっくり人間……」


戻ってきた


にこ「あっはっはっはww」

絵里「監督と選手みたいね……」


希←チームびっくり人間監督

穂乃果←チームびっくり人間主力選手


にこ「あっはっはっはっはっはww」


絵里から条件


絵里「……仕切り直しってことだけど……」

希「うん」

絵里「まあ、申し込まれたわけだし」

希「すみません」

絵里「あれは仕方がないってことで、それじゃあこっちからも条件をひとつ」

希「はい」

絵里「おまんじゅうもう一個増やしてちょうだい」


明神チーム
まんじゅう3個



絵里「それぐらいは……ねえ?」

にこ「そうね、それぐらいやってもらわなくちゃ」

希「が、がんばる……3つ食べる」

穂乃果「ファイトだよっ!」

希「よし……にこっちが牛乳2本飲む間にウチはまんじゅう3個と牛乳1本飲むから」

穂乃果「うん!」

希「いいね、穂乃果ちゃん。次……リバースしたら、もう無いからね」

穂乃果「わ、わかった……!」

希「もう負けを受け入れるからね!」

穂乃果「それでいこう!」

希「岩手は大きいんやから!」


岩手県の面積は
北海道に次いで2位


希「いくらウチでも、岩手県を逃したらちょっと厳しいよ……今後」

穂乃果「よーし!」

にこ「私は……朝から登板あるって思ってなかったから、おかわりしちゃったわよ朝ごはん」

絵里「しっかり食べてたものね」

にこ「美味しいごはんだったもの」

希「でもウチもこれ食べたら、おまんじゅう5個だよ?」

にこ「あっはっはっはwwww」


岩手対決
再戦


にこ「やっぱり岩手は負けらんないわ。これだけのハンデで負けるわけには!」

希「これは負けられへんよ……!」


岩手対決再戦
絵里チーム:牛乳6本
明神チーム:牛乳6本/牛乳まんじゅう3本




にこ「じゃ、私から行くわよ?」

絵里「ええ」

希「うん」

絵里「レディー……ゴーッ!」

希「!」グワッ

にこ「!」ガバッ

穂乃果「いけいけいけ……!」


絵里チーム:牛乳6本
明神チーム:牛乳6本/まんじゅう2個


希「!」モグモグゴクゴク

穂乃果「飲んでる飲んでる……!」

にこ「っぷあ……!」カチャ

絵里「いいわよ! いいペース!」


絵里チーム:牛乳5本
明神チーム:牛乳6本/まんじゅう2個


穂乃果「1本飲まれちゃったよ!?」

絵里「いいわよいいわよ!」

希「……!」モグモグ


絵里チーム:牛乳5本
明神チーム:牛乳6本/まんじゅう1個


にこ「!」ゴクゴク

絵里「頑張れ頑張れ頑張れにーこ♪ 頑張れにーこ♪」パンパン

にこ「ぷはっ……!」カチャカチャ


絵里チーム:牛乳4本
明神チーム:牛乳6本


絵里「頑張れ頑張れにーこ♪」

希「っ……はぁ!」ガシャッ

希「穂乃果ちゃん!」

穂乃果「よーし!」

絵里チーム:牛乳4本
明神チーム:牛乳5本


穂乃果「っ!」グイッ

絵里「頑張れにーこ♪ 頑張れにーこ♪」

希「穂乃果ちゃんいけいけっ! 急げー!」

にこ「はあっ……!」バッ

絵里「よし……行くわ!」カチャカチャ


絵里チーム:牛乳3本
明神チーム:牛乳4本


希「穂乃果ちゃんいけー! 穂乃果ちゃん!」

穂乃果「っ……」ボタボタ

希「むこうあと2本やから!」


絵里チーム:牛乳2本
明神チーム:牛乳3本


希「ファイトファイト! あと少し!」

穂乃果「……」タラーッ

絵里「ぷは……!」カチャカチャ


絵里チーム:牛乳1本
明神チーム:牛乳2本


希「いま追いつく、もう追いつくから! よし追いついた! ラスト1本!」


絵里チーム:牛乳1本
明神チーム:牛乳1本


穂乃果「……」ゴクゴク

絵里「!」ゴクゴク

希「ラストラスト! もうすぐ……」

絵里「はいっ!」パッ

希「あぁ……」


絵里チーム:牛乳0本
明神チーム:牛乳1本


穂乃果「……ケフッ」

にこ「絵里の勝ちー!」

穂乃果「えほっ……けほ、えほっ……」

にこ「あっはっはっはwwww」

希「あはははははww」

穂乃果「……」ダッ

にこ「あっはっはっはっはっはww」


チームびっくり人間
完敗



にこ「あっはっはっは……あっはっはっはwwww」

穂乃果「……」ガックリ

穂乃果「……」ポタポタ←吐?

絵里「いやぁ……」

にこ「穂乃果ww穂乃果wwww」

穂乃果「」←吐

希「はっはっはww」

にこ「穂乃果吐いたwwww」


穂乃果!

再び!

散る!


穂乃果「」シャーッ←凄吐

にこ「あーっはっはっはっはwwww」

絵里「ふふっ……ww」



しばらくお待ちください
園田海未





穂乃果「……」ノソノソ

にこ「ったく、無理するから……ww」

穂乃果「……」

にこ「最悪だわ……」

絵里「最悪ね……」

にこ「そんなに飲めるわけないわよね……牛乳」

にこ「もう最後の一本の時に……最高に悲しい顔で……ww」


穂乃果の悲しい目


希「いま追いつく、もう追いつくから! よし追いついた! ラスト1本!」

穂乃果「……」ゴクゴク

絵里「!」ゴクゴク

希「ラストラスト! もうすぐ……」

絵里「はいっ!」パッ

希「あぁ……」


(BGM:俺たちの旅)


♪夢の坂道は


穂乃果「……ケフッ」←この目


♪木の葉模様の石畳


穂乃果「ゴフッ……」←出ちゃった…


♪まばゆく長い白い壁


ありがとう
高坂穂乃果



穂乃果「……」

希「ほのかちゃん……」

にこ「かなりいいペース……かなり接戦だったのにww」

希「うんうん」

にこ「かなり接戦だったけど、ギリギリで絵里が先に飲み終わっちゃったのね」

絵里「飲み終わったわね」

にこ「それを見たら穂乃果も放心状態になっちゃってww」

絵里「ああ……出ちゃったのね……」


穂乃果「いやぁ……わたし……」

穂乃果「あんまりすごくないなぁ……」


絵里「そ、そんなことないわよ?」

にこ「早かった早かった」

希「早かったよ穂乃果ちゃん!」

穂乃果「ごめんなさい……岩手が……」

希「岩手落としちゃったね……」

穂乃果「これ……きついよね……」

希「きついね……」

絵里「これは価値ある勝利よね?」

にこ「当然だわ。びっくり人間に勝っちゃったんだもの、貴重なVが撮れたんじゃないかしら」

絵里「それに岩手は大きいもの」

にこ「じゃあポイント見てみましょー」



岩手の面積


にこ「はい……じゃじゃん!」ペリッ

にこ「おおー!」

希「うわー!」

にこ「15000ポイント!」

絵里「やったわね!」

にこ「これは大きいわよ!」


絵里チーム
15000ポイント
獲得


にこ「15000は大きいわよ絵里!」

絵里「価値ある戦いだったわね……岩手」

にこ「面白いVも撮れたものね!」

穂乃果「……」ズーン

希「合計98000……むこう、もうすぐ10万ポイントやね」

穂乃果「うん……」


もうすぐ10万


にこ「エリチカシールをぺたり!」ペタッ

絵里「ハラショー!」

にこ「絵里の領土になったわよ~」

絵里「しっかり統治させてもらうわ♪」




希「穂乃果ちゃん……ウチたち、2勝2敗になってしもたから」

にこ「あっはっはっはww」

絵里「あはははww」

希「関西あたりまで全部勝たないと追いつかないよ」

穂乃果「痛いなぁ……」

希「とにかく切り替えていこ? 次は宮城県やからね」

希「すぐ宮城に行って、一番強いやつですぐ勝負をつけるよ!」


一番強いやつ


希「それから、宮城が終わればすぐ山形やからね」

穂乃果「うん」

希「このあたりで、昨日えりちから要望のあったアイスクリームで戦うからね」


昨夜、絵里チームから
1日1回はアイス系の対決を
組むようクレームが入った


希「そうなるとウチ、あたまがキンキンするの苦手やから……」

穂乃果「だいじょぶだよ、その時は穂乃果が頑張るからっ!」

希「うん、その時は力を借りるからね」

穂乃果「よーし! まっかせて!」

希「……いい? 今ね、穂乃果ちゃんの力を借りてると全部負けてるから……」

にこ「あっはっはっはww」

海未「ふふ、くふっ……ww」

絵里「私たちとしてはバンバン投入してもらいたいところだけど……」

穂乃果「だいじょうぶ! これからは私が勝つもん、私の怖さを思い知らせちゃうよ!」

絵里「どうかしら、またもどしちゃうんじゃない?」

穂乃果「う……絵里ちゃんのいじわる」

絵里「勝負の世界は厳しいものよ! あっはっはっは!」

にこ「大勝したから調子いいわね絵里……」

希「えりち、今日は朝からご機嫌やなぁ」

絵里「さあ行くわよ宮城! この調子で勝つわ!」

希「はい、じゃあ行こっか」

絵里「~♪」

にこ「いやぁ、岩手は大きかったわね……」

穂乃果「ぐぬぬ……」


本日はここまで
ありがとうございました



宮城へ


~車内~


絵里「結局……穂乃果は牛乳は何本飲んだの?」

希「ウチが最初に1本飲んでるから……6本5本で計11本?」

絵里「11って、2.2リットル? ぷふっ……」

にこえり『あはははははww』


2.2リットル


にこ「2リットルって……ww」

絵里「そんなの飲めないわよ……」

希「2リットルも飲んだのに勝てなかったんやね……」


にこえり『あはははww』


希「にこっちに『びっくり人間』だーって煽てられて頑張りすぎちゃったなぁ……」

にこ「調子に乗った挙句にあの醜態だもの」

絵里「半分以上もどしちゃってたわよね、穂乃果……」

穂乃果「はい……出ちゃいました」

にこ「芸人決定ね」

穂乃果「やだよぉ……」

絵里「にこも……」

にこ「なんでよ!?」

絵里「昨日から暴言……」

にこ「……海未」

海未「カットしませんよ」

にこ「お願いよ……」

海未「お断りします」

にこ「そんなぁ!」


希「まあそんな感じで、穂乃果ちゃんは胃袋に余裕ができたわけやから」

穂乃果「うん」

希「相手はぜんぶお腹におさめちゃってるから」

穂乃果「そうだね」

希「穂乃果ちゃんはアレだし、ウチも2本だけだから」

希「ある意味むこうはダメージ大きいと思うんよ」

穂乃果「おおー!」

にこ「ダメージ……」

希「今日の長い戦い、まずダメージ与えたよ!」

穂乃果「今日と明日は負けられないね!」

希「負けられないよー」

穂乃果「何かあったら言ってね。私ちょっと……頑張るから……!」

希「あのね穂乃果ちゃん……チーム戦をすると、今のところ負けてるからね」

穂乃果「はい……」

絵里「ふふふww」

希「やから、次の宮城は任せといて」

穂乃果「わかりました……はい」

希「ウチがすぐに決めちゃうからね」

穂乃果「うん……」

希「まだ旅は長いから……牛乳じゃなくても、何か飲み物はあるかもしれないし」

穂乃果「その時は汚名挽回だね!」

絵里「返上よ……」

穂乃果「……」


にこ「……特に『勝った!』って印象もないのよね……私たち」

にこ「だけど希たちは『悔しい!』とか『いやまだまだ!』って……」

にこ「面倒くさいなぁ……なんてちょっと思うんだけど」

絵里「意外と負けず嫌いなのね」

にこ「負けず嫌いもなにもねぇ……また再戦ってなったらどうするのよ」

絵里「……それは面倒だわ」

にこ「でしょう? 勝手に呼んでさぁ、強いんだけどなんか負けてるのよこのふたりは」

にこ「『だいじょぶや! まだ日本には飲み物がある!』って言われてもねぇ……」

にこ「私たちはもうさっさと終わらせてハワイに行きたいのよ。貴重な夏休みを食べるだけで潰すのなんてまっぴらなんだから」

希「でもPR番組も兼ねてるわけやし」

にこ「そのPRのおかげで穂乃果は芸人決定よ?」

にこ「おとなしくバカンスに行かせなさいよ……ハワイのビーチで水着よ? ファンも増えて増えて増えまくるわよー」



東北自動車道


ほのにこえり『Zzz…』


宮城県
仙台


希「宮城県にはいったよー」

ほのにこえり『Zzz…』

希「……人に運転させて」

海未「免許を持っているのは希だけですからね」

希「まあそうなんやけどね……でも、連日運転は疲れるなぁ」

海未「旅館でマッサージでもしてあげましょうか?」

希「ほな、お願いしよかな~」

海未「いえいえ、希は頑張っていますからね。それに比べて……」

ほのにこえり『Zzz…』

海未「食べて寝て……ダイエットが必要ですね」

希「……」


宮城決戦場


宮城県
仙台市
青葉城跡


希「こちら、宮城県は仙台の青葉城跡です」

にこ「宮城と言えば名物の宝庫ね」

絵里「いっぱいね」

にこ「まず牛タンでしょ? それから笹かま、萩の月……ほんと名物だらけだわ」

希「だけどその中でも」

にこ「その中でも」


ずんだ餅


希「ずんだ餅!」

にこ「きたわね……ずんだ餅」


ずんだ餅
枝豆をすりつぶした独特の
あんをお餅にからめて食べる


にこ「やっぱり人気よね、ずんだ餅。さっき後ろの方で子供たちが『ずんだ食べたい!』って騒いでたもの」

希「大騒ぎやったね」

にこ「あれだけ楽しみにしてくれたらずんだも本望でしょう。それに比べて……」

絵里「……」

にこ「こっちは命がかかってるから、楽しみにする余裕もないわけ」

希「まあまあ、お餅が喉につかえることはないはずやから」

にこ「そっちじゃないわよ!」

希「ふふん」


にこ「でも見なさい絵里、この大きさなら食べられるわよ」

希「おいしいよー」

にこ「でしょう? 私もあれだけ言ったけど、見たら美味しそうに思ったもの」

希「でもえりち、牛乳もたくさん飲んじゃったわけやから……多少はハンディありにしようやん?」


ハンディあり


絵里「いいの?」

希「もちろん! ほな、にこっち……おひとつ味見を」

にこ「いいの?」

希「3個入り2皿、それぞれ用意したわけやからね」

絵里「ああ……」


合計6個


にこ「ちょっと食べたかったのよ。おいしそう」



にこ試食
(ハンディ1個)


にこ「いただきます」パクッ

にこ「む……」モチャモチャ

にこ「おおぉぉ……」

絵里「どうしたの!?」

にこ「食べたい食べたいって思ってたのに……食べると、おぅっ!? ってくる……」

絵里「えぇぇ……」

にこ「これがずんだの恐さなのね……」

希「恐いな~」

にこ「食べるとね、枝豆が口の中いっぱいに動き回るのよ」

にこ「それとね、全然なくならないの」

希「あはははww」

にこ「これはしっかり飲み込まないと……こう、鉄の玉みたいに……ぐぐっと」グッグッ


鉄の玉


にこ「飲み込めないわよ絵里……」

絵里「……穂乃果も1個」

にこ「うんうん」

穂乃果「い、いいよそんな……」

絵里「やっぱり食べたことあるの? 実家が和菓子屋さんだし」

穂乃果「食べたことないよ……ずんだ餅は」

希「食べてみたら?」

穂乃果「いいの?」

希「だいじょぶ。もし嫌ならウチ食べるよ?」

にこ「あはははははww」



穂乃果 試食
(ハンディ2個)


穂乃果「いただきます……」パクッ

穂乃果「ぅっふ……」モチャモチャ

にこ「ね? なくならないでしょ」

穂乃果「うんうん」モチャモチャ

穂乃果「おいしいんだけど、お餅がなくならないね……うちのお餅とはまた違う」

にこ「確かに」

希「ほな、そろそろ始めよっか」

にこ「そうね。絵里、もう2個減ってるから」

希「だいじょぶだいじょぶ」

絵里「……海未」スッ

海未「私ですか!?」

希「えぇww」


ハンディ1皿


海未「いただきます……」パクッ

海未「ふむ……なかなかお上品なお味ですね」

にこ「なくなる?」

海未「これなら食べられそうです」

にこ「……あんたもびっくり人間ね」

海未「いえ、うちで出るお菓子が和菓子中心なので慣れているだけですよ」

絵里「穂乃果は食べにくいって言ってたわよ?」

海未「穂乃果はお餅よりおまんじゅう派ですから」

穂乃果「えへへ……」

にこえり『なるほど……』


希「では、そろそろ」

穂乃果「ほんとに大丈夫? 勝負なのに……」

希「だいじょぶ!」

絵里「ハンデなんだから」

穂乃果「でも……」

希「ウチにまかしときっ!」

穂乃果「うん……」

にこ「給水は?」

希「どうぞご自由に」

絵里「……よし」

にこ「それじゃあ……宮城対決」


宮城対決
ずんだ餅
絵里 ずんだ餅1皿(3個)
明神 ずんだ餅2皿(6個)


にこ「いくわよ? レディー……ゴーッ!」

絵里「……」ヒョイパクッ

にこ「さっそく絵里ひとつ食べた!」

にこ「全力のスタートね、絵里」

絵里「……」モチャモチャ


希「ふふん」ヒョイパクッヒョイパクッヒョイパクッ

にこ「しかし明神は一気に……3つ!?」

穂乃果「おぉ……」

希「もぐもぐ……」ズズッ

にこ「3つ一気に……しかもずんだも残さず……もう1皿あいた!」

希「……」モチャモチャ

にこ「さあ絵里どうする、どうする絢瀬絵里!」

絵里「!」パクッパクッ

にこ「絵里もぜんぶ入れた、ぜんぶ入れたww」

絵里「……」ズズズ

にこ「これで絵里もぜんぶ食べて、あとはお茶で流し込もうという作戦かしら……」

希「……」モチャモチャ

にこ「もうお互いすべての皿は空っぽ! 無くなるのはどっちが早いか……」

にこ「先に口からなくなるのは絵里か明神か……」

希「ごちそうさまでした!」

にこ「予想通りの明神東條!」

絵里「……」ガックリ

穂乃果「すごいよ希ちゃん!」

にこ「あっはっはっはww」


勝負あり


にこ「何者よあんた……」

希「か弱い女の子?」

にこ「いやいや……」

希「ふふん♪ ……あ、えりち、ずんだが残ってるよ?」

絵里「……」

希「もらうよ?」

絵里「……ええ」

希「ふふ……はむっ♪」モグモグ

希「はあー……おいしかった~」

絵里「……」

にこ「……」


全部食べちゃった


にこ「なん……なんて食べっぷりしてんのよあんた……」

穂乃果「怖いくらい……」

にこ「流石に怖いわよね……」

穂乃果「怖いよぉ……」

にこ「怖いのよあんたの、その流れるような食べっぷり」

絵里「倍なのよ、私のお餅より……」

にこ「そう、それなの。倍の量を用意してやっといい勝負って感じなのよ」

にこ「なのにあんたはペロリと……絵里はこんなに苦しそうにひと皿かきこんだってのに」

穂乃果「しかも特に急いでるわけじゃないのがね、なおさら怖いっていうか……」

希「あはははww」

にこ「どんな喉してるのよ……」

希「ふふん。小さい頃からおうどんさんで鍛えられてるんよ♪」

絵里「なるほど……私もうどんをたくさん食べれば希のように……?」

にこ「フードファイターにでもなるつもり?」

絵里「ぁ……そ、それもそうね……」



宮城の面積


穂乃果「宮城のポイントみるよー」

にこ「んー」

穂乃果「はいっ!」ペリッ

にこ「7000ポイント……」

希「えー……」


明神チーム
7000ポイント
獲得!


希「これは厳しいなぁ……」

にこ「これはいかがなものかしらねー」

希「だって岩手の……半分もないんよ?」

にこ「ないわね」

穂乃果「岩手負けたもん」

絵里「あなたが吐かなかったら……」

穂乃果「悔やんでも悔やみきれません……」

穂乃果「岩手は痛いなぁ……」


痛い


にこ「あっはっは、希たちには手痛い敗北ね岩手は」

希「このままえりちの苦手なもので勝ち進みたいんやけどね……お餅文化も、岩手……宮城くらいなんよ」

希「これからはどんどんお餅も無くなっていくから……」

穂乃果「まあ悩んでも仕方ないよ! とりあえず宮城はいただいした!」ペタッ

にこ「餅文化も終わりなのね」

希「うん」

にこ「となると、まあ……あんたたち2人のもちベーションも……」

希「あはははww」

希「下がってくるなぁ~」

にこ「ねぇ? お餅も終わりだから……」

希「だから、モチベーション上げるためにもお昼やね! 牛タンいこか!」

にこ「牛タン!?」

穂乃果「食べたい!」

絵里「牛タン……」

希「山形に行く道中にいいお店があるらしいから、そこにしよか~」

ほのにこえり『おー!』


牛タンの店

ジュー

にこ「牛タン!」パクッ

にこ「モグモグ……うまい!」

希「あはははwwww」



~車内~


穂乃果「牛タンおいしかったね~♪」

希「肉厚でジューシーで、さすが仙台名物やね♪」

にこ「あんなの食べたことなかったわ……」

絵里「私もびっくりしちゃった。だって牛タンって、希の好きな焼肉のお店で食べるタンだと思ってたんだもの」

にこ「あんな安物と一緒にしちゃダメよ絵里。すこいのよ牛タン、こんな分厚いの!」

にこ「1センチくらいあったんじゃないかってくらいよ! 何であれをワンカットで済ませちゃうのかしらねぇ」

希「にこっちがどうしてもって言うから撮ったんよ? テープの数も限りあるんやから……」

にこ「買えばいいでしょー? あーあ、どうせならあれで対決すればよかったのよ」

絵里「む、無理よあんなの! 希がどれだけ食べたと思ってるの!?」

希「何枚やったかな~」

絵里「希ぃ……」

にこ「やっぱりね、そういうのも含めてV回すべきなのよ。美味しそうにものを食べる女の子、それだけでバンバン数字取れちゃうんだから」

希「あくまでこの企画は甘いもの対決やからね」

にこ「固いんだから……」

希「あんまり言うと、にこっちだけCG修正で消しちゃうよ?」

にこ「はあっ!?」

希「冗談やん♪」

にこ「び、びっくりしたぁ……」



山形自動車道 村田JCT


希「山形道に入るよー」

にこ「えっ……もう山形入った?」

希「山形入ったよ」

にこ「よぉぅし行きなさぁい!」

絵里「なによその言い方……ww」


山形と言えば


希「山形といえば、さくらんぼやね」

にこ「さくらんぼ対決なんてやったら、私は大喜びで参加しちゃうわよ?」

希「お、にこっちやる気やね?」

にこ「いいじゃないさくらんぼ! やっとにこたちの可愛いところを映せるんだから!」

絵里「……今までは?」

にこ「えー? まあ、可愛いっちゃ可愛いかもだけど……約一名……」

絵里「あー……」

穂乃果「……」シュン

絵里「ハッ! き、気にしないの穂乃果、きっと海未がカットして適当に埋め合わせしてくれるから!」


カットしてない


穂乃果「うぅ……海未ちゃん、ほんと……?」

海未「ええ」


嘘です


穂乃果「はふう、よかった~」

海未「ふふっ」



さくらんぼ狩り


にこ「あっ」

絵里「どうしたの?」

にこ「『さくらんぼ狩り』って看板あったわよ」

希「あったなぁ」

穂乃果「ほんと!?」


Uターン


にこ「さくらんぼ行ってみる? 季節微妙だけど」

希「行くだけ行ってみよかな」

にこ「よっし!」

希「にこっち、自信あるん?」

にこ「自信っていうか……やりたい」

希「……まあ、せっかくの女の子らしいスポットやしね……」

にこ「そうでしょー? 今までの対決はね、女の子らしさなんて欠片もなかったんだから」

希「えりち、さくらんぼ狩ってみる?」

絵里「ええ!」

穂乃果「あーっはっはっは! 粉砕しちゃおうね希ちゃん!」



行ってみる


にこ「ほらあれ! 『さくらんぼ狩り』って書いてるでしょ!」

希「ほんまやね」

にこ「急ぎなさいよー」

希「そうやね……牛タンも食べたし、このあたりでちょっと」

にこ「ちょっと?」

希「腹ごなしに……フルーツもデザート感覚でいいかもやね」

にこ「でしょ~! そうなのよ、デザートって呼べるくらい可愛いのがほしかったのよ!」

海未「はら……腹ごなしに食べるといいますか……?」

希「あはははははww」

にこ「腹ごなしに運動じゃないのよ、私たちは。腹ごなしに軽いものを食べようって言ってるの」

穂乃果「あはははww」

絵里「スポーツだもの」

希「さすがえりち、よくわかってる」

絵里「フルーツで負けるわけにはいかないわ!」

穂乃果「絵里ちゃんフルーツ大好きだもんね」

絵里「種まで食べてあげるんだから」

希「頭から桜の木が生えても知らんよ?」

ほのえり『えぇっ!!?』

絵里「さ、さくらんぼ食べたら……う、うそぉ……?!」

穂乃果「お……おそろしい……」

希「あらあら、二人とも聞いたことないんやねー。なあ、にこっち?」

にこ「ああ、あれね。あれは怖いわよね……春には桜が咲いて、みんながお花見に来るんだから」

絵里「は……はらしょー……」

穂乃果「はらしょー……」

希「それが嫌なら、ちゃんと種は捨てるんよ?」

絵里「ええ……教えてくれてありがとう、希、にこ……」

海未「……あの」

希「しーっ!」

海未「はあ……」

絵里「?」



にこ「さあ狩るわよ! 丸裸にしてやるわ!」

にこ「来年から実がならない木にしてやるわ」

希「あははははww」

穂乃果「そんなに狩っては実がなりません!」

にこ「うるさいわよ! さくらんぼ狩りって書いてるじゃないのよぉ!」

絵里「楽しそうね……」

希「さて、どこかなー」

にこ「看板だけあとは何もないじゃないのー」

絵里「やっぱり、もう実がなってないんじゃ……季節も季節だし」

希「なって……ないんやない? あれ」

にこ「なんでなってないのよぉ。まだギリギリいけるでしょ!」

絵里「でも、ねぇ……?」

にこ「じゃあなんであんな看板掲げてるのよ!」

海未「年がら年中、あるのでは……?」

にこ「……ある?」

希「ははははははははwwww」

海未「ち、違うんですか? これ……ww」

絵里「いえ海未……私もそう思うの」

海未「で、ですよね絵里!」

絵里「ぶどう狩りって……もひとつ看板もあるし……」


希「『狩らせなさいよ!』って言ってるんよウチの部長は」

にこ「『狩ってもいいけど……まだ、こんなにちっちゃいよ?』 って言われそうね……」

にこ「『すみません……まだやってないんですよぉ……』ってね」

穂乃果「ことりちゃんのモノマネ?」

にこ「似てたでしょ」

穂乃果「びっくりしたよ~」

にこ「ふふん!」


μ'sメンバー
南ことり


にこ『もうね、季節も終わっちゃったから……実は残ってないんだよね……』

にこ『だから狩れなくて……ほ、ほんとにごめんね? また来年に来てほしいな……』

希「ふっふっふ……ほな、ことりちゃんの実を狩っちゃうぞ~」

にこ『ぴぃっ!?』

穂乃果「本当に似てる……ww」

にこ「ったくぅ……木ごと狩ってやろうかしら」

希「あそこに歓迎って看板あるね」

海未「書いてるじゃないですか」

にこ「歓迎? どうせ年中歓迎してんでしょあれ」

希「まあそうやろね」

にこ「年中歓迎してるのねあんたたちは」

海未「この看板は……ですが、おろさないですよ普通」

にこ「そうよね……とりあえず見てくるわ」ガチャ


ザッザッザッ


穂乃果「あるかなぁ」

絵里「ないと思うわよ……」


ザッザッザッ


にこ「実どころか、種さえ狩り尽くされて何もなかったわ」

希「ははははははww」

絵里「あははww」

にこ「木しかなかったけど狩る?」

希「いやそれは……」


遅かった


希「なーんやぁ……」

にこ「なによぉ、こっちはもうすっかりやる気だったのに」

希「あ、ぶどうは!」

にこ「まだちょっと早いわよ!」

希「くぅっ……!!」



~音ノ木坂学院・校庭~

花陽「さぁ、9万8千ポイント対2万9千ポイントと、絵里ちゃんチームは予想外の大量リードです!」

絵里チーム、予想外の大量リード

花陽「明神は果たして、穂乃果ちゃんと一緒に追いつくことができるんでしょうか!」

花陽「勝負の行方は誰にもわかりません!」

もはや勝負の行方は誰にもわかりません

ピーッピッピッピッピッ

まきりん『……』タッタッタッ

花陽「ま、また……?」

凛「!」ピッ

体操シスターズ

希「く、ふふっ……あははは……ww」

凛「!」ピッ

真姫「!」ピョン

組体操

花陽「すごいすごいっ! 膝に乗せるやつだね!」パチパチパチ

ピピーッ

まきりん『!!』ビシッ

花陽「ふたりともすごいよぉ~!」パチパチパチ

凛「……」パッ

真姫「……」スタッ

凛「!」ピーッ

まきりん『!!』ビシィッ

花陽「かっこよかったよぉ~!」

ピーッピッピッピッピッ

まきりん『……』タッタッタッ

花陽「はいっ! それでは、また次回お会いしましょう♪ 小泉花陽でしたっ」

本日はここまで
ありがとうございました



~音ノ木坂学院・校庭~


花陽「こんにちは、小泉花陽ですっ」

花陽「μ'sPR番組『μ'チャンネル(仮)』……本日は、第5回目です」

花陽「実は、正式タイトルは決まっていないので……募集しちゃいますっ! えっと、よろしくおねがいいたしますっ」


μ'チャンネル
対決列島 第五夜


花陽「第5回目にもなると、そろそろみなさん、ルールも忘れてくることじゃないですか?」

花陽「このあたりで、少しだけルールをおさらいしてみましょうねっ」



おさらい


花陽「絵里ちゃんとにこちゃんの絵里チーム、希ちゃんと穂乃果ちゃんのチームびっくり人間が」

花陽「日本を縦断しながら、通過する県ごとに甘い食べ物で早食い対決をしちゃいます」

花陽「勝ったらその県の面積をポイントとして獲得」

花陽「通過しなかった県はゴールの鹿児島まで積み残し、最終しろくま決戦の勝者に与えられます」

花陽「結果、より広い面積を獲得したチームが、この対決列島の勝者となるのです!」

花陽「そしてもし、絵里チームが負ければ、蒸し暑いマレーシアのジャングルで二泊三日の動物観察!」

花陽「勝てばハワイで楽しいバカンス!」


負け:マレーシアのジャングルで二泊三日の動物観察

勝ち:ハワイでバカンス


花陽「それでは本日の対決列島は、絵里チームの大量リードで山形対決へ進みます!」

花陽「みんなの食べっぷりに注目ですよっ!」


ピュルルー…ピッピッ…


花陽「……ん?」


まきりん『!!』ゴロンゴロン


花陽「ふおぉぉおお……!!」

希「あははは……あっはっはっはww」


地獄車


まきりん『!!』ゴロンゴロン…

ドテッ

まきりん『……』バタバタ

ピピーッ

まきりん『!!』ビシィッ

花陽「おつかれさま~! さあ、それでは見ていきましょうねっ」

まきりん『!!』ビシッ



20XX年
8月7日(対決列島2日目)
午後3時5分
山形県南陽市


~車内(運転手:希)~


希「急がないと……もう3時になっちゃったなぁ……」

にこ「ちょっと厳しいわよ……? 福島決戦もまだやってないのに」

希「2時までには終わらせるって昨日言ったのになぁ……」

にこ「言ってたわよー? どうするのよ、このままだと宿のご飯食べられないわよ」

希「食べられなくなっちゃうもんなぁ」

にこ「なんのために来たのか分かんないわよ」

希「そうやね……」


山形といえば

ラ・フランス


希「ラ・フランスなら……ゼリーもあるんやって」

にこ「へえ」


ゼリー


希「えりち、ゼリーは好き?」

絵里「ゼリーなら……」

希「ゼリーいけるんやない?」

絵里「いけるわね」

にこ「ゼリーなんか誰でも食べれるわよ」

希「ほな20個くらい食べれる?」

にこ「にじゅっ……!?」

にこ「またドン引きだわ……」

希「冗談やん?」



山形
決戦場


~公園~


希「山形県に到着しましたー」

希「今回もチーム戦でいこうと思ってるん」

にこ「うん」


チーム戦


希「それで、山形と言えばやね」

にこ「はい」

希「最近おいしいと話題のこちら、ラ・フランス」

にこ「別に最近でもないでしょ、ラ・フランスなんて」

希「んもう……空気が落ち込むやん」

にこ「いいから続けて」

希「むぅ……はい、そこで今回、ラ・フランスのゼリーを買ってきました!」ガサガサ

にこ「おぉー」


山形対決
種目


希「はいこれ、ゼリー」

にこ「でかっ?!」

絵里「大きいわね……」

にこ「ちょ、えー……これ……見ての通り平らで円形のゼリーなんだけど、見てほら……」

にこ「直径15センチくらいある……」

希「んで、一種類だけやと面白くないし、これ……チーズクリーム入りの物もご用意させていただきました」スッ

にこ「おぉぉ……」


希「これはかなりのボリュームやね。持ってみる?」スッ

にこ「ぅわっ、これは重いわよー!」ズシッ

希「そして……せっかくなので、ラ・フランスを使ったもう一品」


もう一品


希「ラ・フランス羊羹!」

にこ「うわ来た……」

穂乃果「来たねー」


ラ・フランス羊羹


希「これ、球みたいな……まりも羊羹ってあるけど、あれと同じやね」

にこ「都民はわかんないわよそんなの……私たちはほら、北海道の空港で見たからわかるけど」

希「じゃあ、たまごアイス」

にこ「ああ、なるほどね……」

希「薄いゴムで包んでて、つまようじでプチっと破いたらビュッて出るやつ」

にこ「あれ、私たちのママ世代よね……」

希「スーパーでまだ売ってるやん?」

にこ「まあね……あれ美味しいし」

絵里「たまごアイス……?」

希「おっと、脱線しかけたね。この羊羹、10個入りを買ってきたの」

にこ「……ご、5個ずつ……チームで?」

希「やね」

にこ「ほっ……」


安堵


希「夕食のこと考えてるからねっ!」エッヘン

にこ「それでいいのよ」



5個ずつ


希「これは当然、大将が食べるとします」

にこ「あっはっはっはww」


羊羹は大将が食べる


絵里「大将って……私たちよね?」

希「もちろんやん」

絵里「分けるんじゃなくて……?」

希「その通り、これは大将戦なのだ! 食の細いひよっこの出る幕じゃあないっ」

にこ「にこはいいの?」

希「にこっちはいいの」

絵里「不利でしょこれ……」

にこ「あはははははww」


ハンディ


希「うちにまかしとき」スッ


希、絵里の羊羹を奪取


にこ「おおー、さすが希ね」

希「そっちは4個でいいよん♪ ウチは6つ食べるから」


びっくりチーム
ゼリー:チーズクリーム味/ラ・フランス味
羊羹:6つ

絵里チーム
ゼリー:チーズクリーム味/ラ・フランス味
羊羹:4つ



希「穂乃果ちゃん、山形もとるよ!」

穂乃果「もちろんだよ!」

希「あっちはゼリー自信あるみたいやからね」

穂乃果「うん、大丈夫」

希「作戦はひとつ……急ぐな!」

穂乃果「急ぎません!」

希「そんなに急がなくてもいいから」


絵里「出したらダメよ?」

希「出したらダメやからね!」

にこ「出したら負けなんだから」


穂乃果「みんなして……でもほら、今度は羊羹があるから!」

希「羊羹でウチが……負けててもこれで絶対に逆転するから」

穂乃果「それだけですごい安心感だよぉ……バトンは渡すよ、希ちゃん!」

希「ウチにまかしときっ!」

絵里「ねえ、これは……リレーなの?」

希「そうやね……やっぱり先に、子分からゼリーをひとつ食べて……」

希「で、次に大将がゼリーを一つ食べて、そのまま羊羹へ」

絵里「羊羹にいくのね」

希「羊羹に流れ込むと」


子分がゼリーひとつ
    ↓
大将がゼリーひとつ
    ↓
最後に羊羹でフィニッシュ



山形対決


にこ「私は……穂乃果より先に食べないと絵里がきついわね?」

絵里「ええ」

にこ「そうよね……よし、わかったわ」

絵里「じゃあいくわよ?」

にこ「まずは穂乃果を倒すから」

絵里「よろしくね、にこ。それじゃあ山形対決……」

絵里「レディー……ゴーッ!」


にこ「!」バッ←チーズクリーム味

穂乃果「!」ババッ←ラ・フランス味


希「いいよ穂乃果ちゃん、落ち着いてる」

穂乃果「ズルッ…チュル」モグモグ

にこ「ヂュル……ぅわ……これまず! まずいわよこれ!」

希「えー、おいしいやんな? 穂乃果ちゃん」

穂乃果「うん、おいしいよー」モグモグ

にこ「これまずいってば! ダメよこれ!」

希「んもう……えりち、バトンタッチしてもいいよ。でも、ちゃんとにこっちの分も食べてな?」

海未「ふふふふ……ww」

穂乃果「はい!」バッ

希「お!」


びっくりチーム
ゼリー:チーズクリーム味
羊羹:6つ

絵里チーム
ゼリー:チーズクリーム味/ラ・フランス味
羊羹:4つ


希「ほなウチがいくね」

絵里「奇跡を起こすしかないわね……にこ、貸して」

にこ「ごめん……」

絵里「あむ……まずいわよこれ……」ヂュル

にこ「まずいでしょ……」

希「ん、おいしいよ?」モグモグ←チーズクリーム味

穂乃果「さすがうちの大将! おっかない、おっかないよ!」

海未「食べる速度がとてつもないですね……ww」

希「チュル…モグモグ」

希「……はい!」バッ

穂乃果「さすが希ちゃん早いww」

にこ「もう羊羹に入ったわよww」

絵里「ムグッ……はい……!」バッ


びっくりチーム
羊羹:6つ

絵里チーム
ゼリー:ラ・フランス味
羊羹:4つ


絵里「ヂュル……ズルッ」

希「……」チュポンッ

にこ「えっ……なに、いま剥いた? いま剥いたww?」

希「モグモグ……」ポンッ


絵里「……!」ポイッ←希の羊羹投げた


穂乃果「なにするの!?」

希「!」ダッ


ポンッ


にこ「いま画面外からもポンってww」

希「食べ物投げたらダメやん……」←取ってきた

にこ「剥いてるの……?」

希「もう……」ポンッ

にこ「あっはっはっはww」

希「……」ポンッ

穂乃果「あはははww」

絵里「ムグムグ…チュルル」

希「……」ポンッ


びっくりチーム
羊羹:0つ

絵里チーム
ゼリー:ラ・フランス味
羊羹:4つ


希「……」スッ

にこ「ちょ、おかしいでしょ!? 絵里、全部食べる気よ……!」

希「……」ポンッ

穂乃果「あはははははww」


びっくりチーム
羊羹:0つ

絵里チーム
ゼリー:ラ・フランス味
羊羹:3つ


にこ「私たちの羊羹が食べられちゃうわよ!?」

希「……」スッ


ほのにこ『あっはっはっはwww』


絵里「……ジュル」

希「……」チュポンッ

にこ「私たちの羊羹が……ww」

希「……」ポンッ

にこ「あっはっはっはww」

希「ほな、ラストいただきまーす」

にこ「あんたねぇww」

希「……」ポンッ


びっくりチーム
羊羹:0つ

絵里チーム
ゼリー:ラ・フランス味
羊羹:0つ


にこ「うわぁ……」

絵里「……」


びっくり人間 圧勝


穂乃果「いやーすごい! 希ちゃんすっごい!」

希「これくらいの勝ちっぷりを見せないとね♪」

にこ「あっはっはっはww」

穂乃果「あははは、すごいよ! 敵の羊羹まで食べちゃったww」

にこ「あーっはっはっはww」

希「ふふん!」

絵里「……」ボーゼン


山形の面積


希「穂乃果ちゃん!」

穂乃果「はいっ!」ペリッ

穂乃果「9000です!」

希「9000! これはまぁ大きいね!」


チームびっくり人間
9000ポイント獲得


希「山形も~」

穂乃果「私たちがいただきました!
希ちゃんシールをぺたりっ」ペタッ

にこ「ここまでくると岩手も危ないわよ……」

希「あははww」

にこ「岩手以外、ぜんぶ希に囲まれてるんだから……」

東北は岩手以外はびっくり人間にとられた

穂乃果「次は大きいよね」

希「次は……福島やね」

穂乃果「福島とったら、もうね」

希「これとったらポイントいくね」

穂乃果「よし、ファイトだよっ!」

希「うんっ!」

希「……じゃ、そろそろ急がないともう宿が……」

絵里「ふふふww……そうね、宿ありきだから」

希「宿ありきやからね」

にこ「宿がないとやってけないわよ、当たり前じゃないの」

希「あはははww」



宿へ


東北自動車道
福島県 郡山を通過→栃木県 矢板


本日のお宿紹介
ビートたけし


にこ『今日の宿はな、長生閣明月苑(ちょうせいかくめいげつえん)……って聞いてんのかバカヤロー!』

希「あっはっはっはww」


栃木県 川治温泉
長生閣明月苑


にこ『静かな山あいに、ひっそり佇む和風旅館なんだってよ、楽しみだなぁおい』

にこ『居心地がいいってことだよおいバカヤロー!』

穂乃果「あはははww」

にこ『手作りの創作料理も評判らしいんだけどよ』

にこ『器も料理にな、合わせて作った益子焼きを使うっつうこだわりぶりなんだよバカヤローコノヤロー!』

ほののぞ『あはははははww』

にこ『女性客が多いことから、特製デザートにも力入れてんだってよ。こりゃ嬉しいもんだよなぁおいコノヤロー』

にこ『風呂はゆったりとした作りの大浴場と、あずま屋が設けられた岩作りの露天風呂がある』

にこ『どっちも終日入浴OKの宿なんだよ。ビートたけしでしたコノヤロー!』


希「あはははww」

希「いやぁ……似てない!」

にこ「だったらあんたやってみなさいよ」

絵里「そもそも、なんでビートたけしさん……ww」

にこ「モノマネしろって言ったのは絵里じゃない……」

絵里「だって得意って聞いたから……」

にこ「全然よ! 1回、ラジオの罰ゲームでやったくらいよ!」

希「ほな……さかなクンさんとか」

にこ「……」

希「にこっち♪」



お宿紹介
さかなクン


にこ『ギョギョッ! こんにちは、さかなクンです!』

にこ『本日はですね、私はなんと山へ来ちゃいました~! ギョギョー!』

にこ『なんとこの先に、とってもいいお宿があるそうなんです!』

にこ『静かな山あいにひっそり佇む和風旅館なんですって! ギョギョッ! 素敵ですね~』

にこ『全20室ある客室は19室がバス トイレ付き』

にこ『家具や、生けられた花にいたるまですべて品のよい和風ものにまとめられてあるんですよ~!』

にこ『こんな風情なお宿なら、やっぱり鯉は欠かせませんっ! ギョギョッ!』


希「あはははww」

ほのにこ『あっはっはっはww』


にこ『また女性客が多いですからね、特製デザートにも力を入れているのは嬉しいですねぇ~』

にこ『お風呂はですね、ゆったりとした造りの大浴場と、岩作りの露天風呂があるんですって!』

にこ『おさかなさんと入りたいですね~!』


希「さすがにそれは……」

にこ「ないわね、うん。ごめんなさい」


本格的に
さかなクン


にこ『栃木県にはですね、那珂川という川がありまして、そこにもたくさんのおさかながいるんですよ!』

にこ『その那珂川付近にある「なかがわ水遊園」は、日本でも珍しい淡水魚の水族館なんですっ! ギョギョッ!』

にこ『素敵ですね~! とっても面白い場所なんですよ、是非みなさんも行ってみてください! ギョギョッ』


希「……うん」

穂乃果「ビートたけしさんよりは似てた」

希「ゲストやね、さかなクン」


にこ『これ海に行きますか?』


のぞえり『あはははww』


にこ『え、海行かないんですか? どこ向かってるんです?』


希「えっと……川治温泉です」


にこ『……山じゃないですか!』


希「あはははははww」

絵里「あははww」


にこ『これは、どういう番組なんですか?』


希「スクールアイドルのPR番組です」


にこ『スクールアイドル……最近話題の!』


希「そうですね~」


にこ『知ってますか? 生きてる間に性別が変わっちゃうおさかなさんがいるんですよ! 凄いですよね~、ギョギョッ!』


希「あはははww」


にこ『おさかなさんって素晴らしいですよね! 私、大好きです!』


希「あはは、いやぁ……にこっちすごい」

にこ「にこにーの全力よ。アイドルにここまでやらせて使わないとか許さないから」

希「いやいや……似てたもん」

にこ「でしょう? 時間が経つごとに似てくのよ、アイドリングが必要なわけ」

絵里「徐々に似ていくってことね」

にこ「徐々に似ていくわけ」

本日はここまで
ありがとうございました


番組名募集中です



栃木県
川治温泉


~宿・お部屋~


にこ「対決列島……かなり攻め込まれてるわね、姫さま……」

絵里「いえ、それは見かけだけよ」

にこ「まあね……」

絵里「にこ、今日だけの菖蒲を見てちょうだい」


本日の戦績
岩手(15000) ◯絵里
宮城(7000) ●びっくり
山形(9000) ●びっくり


絵里「あっちは16000ポイントしか取ってないの」

にこ「確かに」

絵里「対して私たちは15000……たったの1000しか縮められてないのよ」

にこ「たったの1000?」

絵里「そう、たったの1000ポイント差」


1000ポイントしか縮まってない


希「今日は山形と宮城と岩手しかやってないから……」

絵里「そうなのよね」

希「福島はね……みんな寝てたから、通り越しちゃったん……」


福島無視



穂乃果「福島おっきいよー!」

希「そう……なかなか大きいから、たぶん12000くらいあるんじゃないかなぁ」

にこ「あるわねぇ」


※福島県は全国3位の面積です


希「でもすっかり栃木県に入っちゃったから」


福島のポイントは
鹿児島決戦に積み残し


希「通ったのに……積み残しは痛いなぁ……」

にこ「夕方に通る県は、積み残しの可能性がかなり高いわね」

にこ「じゃ、明日のルートは今日の福島あわせて栃木出るわね」

希「出て、このまま東北自動車道で行って、群馬県をかすめて埼玉やね」

希「それから、埼玉から中央自動車道に向かっていくから東京もかすめる」

にこ「ええ」

希「あと神奈川県も中央自動車道かすめてるから……」

にこ「そうね」

希「で、山梨、長野通って岐阜県……かな? 明日のルートは」

絵里「えっと……7県?」

希「うーん……」



七対決


希「七対決……」

にこ「七対決ってあんた、今日は三対決しかやってないのよ!?」

希「あははは……」

絵里「厳しいわね」

にこ「過酷な……PR番組なのにこんなに過酷なロケって……」

絵里「このつらさは、視聴者の皆さんに伝わるのかしら……」

希「どうやろ……」

にこ「伝わんないわよ」

希「あとからやるつもりのロケの中でも、これはかなり上位の過酷さかもしれないね」

にこ「それ聞いて安心したわ、これくらい過酷なロケはあんまりないわけね」

希「だってほら、どんなにつらいことがあっても、集まったら割と賑やかでしょ? ウチたち」

にこ「そうね。しかも今回は特に穂乃果がいるわけだし」

穂乃果「はいはい! 穂乃果います!」

希「なのに……食べ終わったあと、一時間以上は誰も喋らないやん……?」

にこ「しゃベらないわね」

にこ「でもね、しょーがないわよ。だって岩手じゃ一人吐き倒してるわけだし」

希「そうやね……」

にこ「あれから具合も悪いのよ、この子は」

穂乃果「……はい」

にこ「絵里なんて食べてるあいだ、なんか呼吸おかしいもの」

にこ「ふぅー……ふぅー……」

にこ「ラマーズ法っていうの? リラックスするために全力になっちゃってるのよ」

希「あははははww」



希「……ちょっと、食べ過ぎやね」

にこ「あたりまえでしょ、食べ過ぎでしょww」

希「明日だって、朝食のあとから夕食までに七食あるんやから」

にこ「そうよ。朝と夜入れたら九食も食べなくちゃなんないんだから」

希「あはははww」

穂乃果「それじゃあ……埼玉とか東京とか、ちっちゃいのひとつとっても、あんまり意味ないし……」

希「?」

穂乃果「関東なら……こう、思い切って全部とか!」

希「関東大会ってこと?」

穂乃果「そう! 関東大会っ!」


関東大会


希「いま栃木県で……明日は群馬、埼玉、東京、神奈川、山梨……」

にこ「通らないところは積み残しになるわね」

希「積み残しになるのは仕方ないけど、通るところはね」

にこ「そうね」

希「地方大会ってことで、気合い入れて大きな対決も面白いかもね」

にこ「それじゃあ、穂乃果の案は採用? 関東大会開催する?」

希「明日は関東大会」

にこ「それでは、明日、関東大会開催いたします!」


関東大会開催


希「栃木はもう、今いるわけやから……置いといて」

にこ「明日ね」

希「群馬、埼玉、東京、神奈川、山梨で関東大会ってことでいいんやないかな?」

にこ「じゃあ先にポイント見ときましょうか」

希「そうやね」



・・・


にこ「まず群馬……じゃんっ!」ペリッ

にこ「6000ね」

希「6000ポイントかぁ」

にこ「次! 埼玉……じゃじゃん!」ペリッ

にこ「4000!」

希「合計で1万やね」

にこ「これで1万あるのね……」

にこ「次……東京。東京は小さいわね」ペリッ

にこ「2000……」

希「合計12000ポイント」

にこ「次は神奈川ね……神奈川は、もうちょっとあるんじゃない?」

にこ「じゃん!」ペリッ

のぞにこ『2000……』

希「合計14000」

にこ「最後の山梨!」ペリッ

にこ「4000!」

のぞにこ『合計168000ポイント!』


関東大会獲得ポイント

群  馬 6000
埼  玉 4000
東  京 2000
神奈川  2000
山  梨 4000
―――――――――

合計   18000


穂乃果「岩手とあんまり変わんないねー」

にこ「関東大会はちっさいわねー」

希「あはははww」


関東は小さかった




にこ「やっぱり、よっぽどの花舞台だったのよ北海道!」

希「北海道……」

絵里「関東大会はどこでやる?」

希「そうやねぇ……」


関東大会
開催地


希「ウチ、ちょっと行きたいところあるんよ」

にこ「行きたいところ?」

希「埼玉なんやけど」

にこ「埼玉?」

穂乃果「なにかあるの?」

にこ「埼玉と言えば『さいたまスーパーアリーナ』ね。いつかあそこでライブとかしてみたいわね!」

穂乃果「おおー! それすっごく楽しそう!」

にこ「アリーナモードなら22500人。スタジアムモードなら36500人を収容できるのよ!」

穂乃果「3万!!?」

にこ「この大人数を前に、私たちの歌を届けられるの! 最高じゃない!?」

穂乃果「うわわ、なんか想像できないよ~」

希「はいはいストップ! 脱線してる!」

ほのにこ『ごめんなさい……』

希「んもう……で、ウチが行きたいのは川越市なんよ」


埼玉県
川越市


にこ「なんで川越市? すぐ近くにSSAあるじゃない。そこ行きましょ」

希「にこっち、明日の対決、全部にこっちやる?」

にこ「すみませんでした」

希「あはははww」


希「……で、川越市にはね、昔ながらの街並みが残っててね」

にこ「うん」

希「そこには『駄菓子屋横丁』っていう、お菓子屋さん街があるわけ」

にこ「おぉ……!」

希「ちょっと興味ある?」

にこ「えっ!? ま、まあ……ちょっとだけ」

穂乃果「お菓子屋さん街……」

希「駄菓子屋さんがいっぱい集まったところがあって……遠足の」

にこ「ああー!」

希「お菓子は300円まで! みたいな」

穂乃果「先生! バナナはおやつに入りますか!」

希「300円で買えるなら!」

穂乃果「やったぁ!」

希「こんな感じで……駄菓子屋さんで、みんなでお菓子を食べるのも楽しいんやないかなって」

希「そう思ってたんよ。どうかな?」

にこ「おぉー」

絵里「いいんじゃないかしら? 埼玉」

希「いいの? えりち」

絵里「それにしましょ」

希「やった!」


川越市
決定



希「駄菓子だから、いろんな種類選べるから……」

にこ「ふむふむ」

希「だから、今回はえりちたちが選んできてもいいよ?」

にこ「対決種目?」

希「うん」

にこ「それは……なかなか、いいわね……」

希「ふふん。1キロくらい買ってきてもいいんよ?」

にこ「駄菓子を1キロ!?」

希「あはははww」

にこ「あんた……麩菓子みたいなのを1キロって……」

にこ「そんな、1キロってどんな見栄えになると思ってんのよ……」

希「あはははははww」

にこ「それを、あれよ? こうかじりつくって……それも面倒よ? しかも1キロも」

希「まあそのあたりは任せるから」

にこ「そうね。私たちに任せてくれれば」

絵里「とにかく私たちのチームとしては、1つは取っておきたいわね」

絵里「関東大会か長野のどちらかでも」

にこ「そうね、そうすれば……」

絵里「もう半分の対決は、相手は全勝しなくちゃ厳しいし」

にこ「むこうは厳しくなってくるわね……」

希「あと60000ポイントかぁ……」


現在、6万ポイントの大差


希「むう…………あ」

にこ「?」

希「栃木……栃木、今やっとこうか」

絵里「えっ」


栃木を今やる?


絵里「ぇっ……い、いま?」

希「やってとこうか」

にこ「今やるの? 栃木を?」



栃木対決


希「ほら……これ、夕飯に出てきたずんだ餅」スッ

絵里「」

希「これでやろう、えりち」


またもずんだ


希「やろうえりち! ほらっ!」

にこ「これで……これで栃木決まるの?」

希「これで栃木決まるの! ほら、やろう!」

にこ「これ栃木落としたようなもんじゃないのよぉ!」

希「あはははww」

希「でもこれだって栃木で出されたんだし」

にこ「そりゃ栃木で出たずんだだけどさぁ」

希「でしょ?」

絵里「……」うんざり…

にこ「ほらこの顔……」

希「無理しないでえりち、無理しなくていいからっ!」

穂乃果「栃木落としてもたいしたことないから!」

希「たいしたことないよ、ほらサッとやっちゃお!」

にこ「絵里……ここは無理しないで、落としたほうがいいわ」

絵里「仕方ないわよね、6万もリードしてるんだし」

にこ「大丈夫大丈夫」

希「大丈夫よ、大丈夫」



にこ「いいわね? それじゃあ始めるわよ」

にこ「レディー……ゴーッ!」

絵里「!」バクッ

希「……」パクッ

にこ「落としていいって言ってるのに絵里……ww」


がっついた


絵里「……」モグモグ

希「……」モグモグ

にこ「さあどっちだどっちだ!」

希「はい」バッ

絵里「っ」バッ

希「あはははははww」

にこ「あっはっはっはww」

絵里「……」

希「落としていいって言ったやんえりち」

穂乃果「あはははww」

希「ずるい作戦使うから」

にこ「あっはっはっはっはっはwwww」


勝負あり


にこ「絵里これ落としてもいいって言ったでしょww」

希「えりち……」

にこ「絵里、6万ポイントも差があるんだから」


絵里「……」←作戦失敗


にこ「そりゃまあ、戦いは真剣にってのはわかるけど……リードあるんだから」

希「いま言ってたやん、にこっちがー」

にこ「落とすって言ったじゃない? 仕方ないわねって言ったのに、あんたどうしてがっつきにいっちゃうのよ」

希「それで勝てばいいんやけどね」



にこ「希にハンデなしで勝てるわけないでしょ!」

希「ふふん!」

にこ「敵わないって……」

絵里「希が早すぎるのよ……ww」

にこ「私もね、一瞬、絵里が勝つかなって思ったけどww」

穂乃果「意表をついた作戦はね、うちの大将もびっくりしてた!」

穂乃果「『こうきたか!』って思って、かなりスタートまで早かった」

にこ「早かった」


~さっきの~


にこ「レディー……ゴーッ!」

絵里「!」バクッ←意表をつくスタート

希「……」パクッ

にこ「落としていいって言ってるのに絵里……ww」


・・・


絵里「ええ……」

にこ「私も、絵里かな? って思ってたら『はい!』って声があがっちゃったのよ」

にこ「絵里も一瞬、手をあげようとしてたわね……」

絵里「だって……」

にこ「一瞬あげようとしたけど……口の中にずんだが入ってたわねまだ」

希「うんうん」

にこ「あげなきゃ負ける! と思ったけど、もう希の手は高くあがっていた……」

にこ「テレマークがこう、出ちゃってたもの」


テレマーク:両手をY字にあげることを言う


にこ「希のテレマークがもう出てたから……ww」

希「えりち口の中いっぱいにずんだが入ってたのに」

にこ「入ってたけど、あげなきゃ負けると思っちゃったのよね?」

絵里「はい……」



栃木の面積


穂乃果「落として良かったのになぁ……」

にこ「ポイント見ましょ」

穂乃果「そうだね。私たちにとっては大切だから」ペリッ

穂乃果「はい6000ポイント!」

希「6000あったみたいやね」

にこ「いいわねー」


チームびっくり人間
6000ポイント
獲得!


希「えりちも力の抜きどころは考えなきゃ。いつまでも肩肘張ってると、うまくいかないよ?」

絵里「……いやぁ、ねぇ……」

にこ「もう食べたくないって言ってたずんだ、また食べちゃったわね」

希「明日に影響するよこれは」

にこ「するわねこれは」

希「関東大会に影響するよ……」


~音ノ木坂学院・校庭~

花陽「さあ、問答無用の栃木決戦で追い上げをかける……明神こと希ちゃん!」

花陽「次はいよいよ、大一番の関東大会っ! ついに絵里ちゃんは逆転されちゃうのぉ?!」

花陽「乞うご期待ですっ♪」

凛「……」トントン

花陽「凛ちゃん? どうしたの?」

凛「!」グイグイ ピピピピピーッ

花陽「な、なになに? どこにいくの~?」

凛「!」ピッピッピッピッ  ピピーッ

まきりん『!』ビシッ

花陽「え、えと……こう?」ビシッ

希「うふふふ……ww」

凛「!」ピッ

花陽「?」

凛「やっ!」ダンッ

クルッ

スタッ!

前転宙返り

希「おぉー!」

花陽「わあっ! すごい、すごいよ凛ちゃんっ!」パチパチパチ

凛「!」ピーッ

花陽「えっ?!」

さあ花陽の挑戦です

花陽「うぅ……」テクテク

花陽「え、えいっ……!」ゴロン

普通の前転

凛「!」ピーッ

花陽「は……はいっ」ビシッ

成功

凛「!」ピーッピッピッピッピッ

真姫「!」ダッ

タンッ

ドテッ

真姫「きゃっ!」

花陽「真姫ちゃん危ない……だ、大丈夫!?」

真姫はちょっと危険

凛「!」ピーッ

まきりん『!』ビシッ

凛「……」ピッピッピッピッ

真姫「……」タッタッタッ

花陽「い、いつか怪我しちゃうよぉ! 危ないよふたりとも……!」

花陽「気をつけなくちゃだめだよぉ……危ないからっ!」

今日はここまで
ありがとうございました


まだまだ番組名募集中です


~音ノ木坂学院・校庭~


花陽「こんばんは、μ'チャンネル(仮)改め、音ノ木どうでしょうですっ」


番組名ありがとうございます


花陽「対決列島の第6夜、絵里ちゃんたちは栃木までやってきました」


~甘いもの国盗り物語~
対決列島 第六夜


花陽「いよいよ関東大会が……埼玉県川越市の、菓子屋横丁で開催されます」


川越・菓子屋横丁にて
関東大会開催が決定


花陽「だけどその戦いを前に、びっくり人間チームがとんでもない事を始めまちゃうのです」


とんでもない事を始めます


花陽「それでは、ご覧いただきましょうっ」


ピーッ ピッピッピッピッピッピッ…

凛「……」スタスタ

真姫「……」スタスタ


ジャージで歩いてきた


花陽「ふたりとも……どうしたの? ふたりとも……」

ピッピッピッピッ…

凛「……」スタスタ

真姫「……」スタスタ


そのまま通り過ぎていった


花陽「カエッチャウノォ!?」

希「あはははははww」

花陽「ふたりともぉ!」


ことり「……」タッタッタッタッ


ひとりだけブルマ


希「あはははははww」

花陽「あぁ……ふ、増えたの……?」


増員?


希「あはははははww」



希『日本縦断。甘いもの早食い。対決列島』

希『ここで、2日目終了までの戦績を振り返っておこう』

希『勝負の行方を大きく左右する初戦、北海道対決は、穂乃果ちゃんが途中でソフトクリームを落っことしちゃうという痛恨のミスを犯し、明神まさかの敗戦」

希『えりちチーム、83000ポイントの大量点を獲得』

希『続く青森対決は、りんごが丸ごと入った気になるリンゴと、アップルクーヘンという重量級対決を自力に勝る明神が圧勝』

希『勢いに乗る明神は、秋田できりたんぽ一本を丸飲みし、えりち陣営の度肝を抜いて初日が終了』


希『2日目は、北海道に次ぐポイントを誇る岩手対決』

希『追い込みをかけたい明神チームは、牛乳の早飲みを特技とする穂乃果ちゃんを投入』

希『必勝体制で臨んだが、なんと穂乃果ちゃんが痛恨の大リバース』

希『またしても予想外の敗戦で15000ポイントはえりちチームへと転がり込んだ』

希『もはや負けられない明神は、宮城対決、得意のずんだ戦でえりちを粉砕』

希『続く山形ラ・フランス対決も、敵の羊羹もたいらげての圧勝』

希『さらに2日目の宿では、デザートに出されたずんだを持ち出して、突如栃木対決を宣言』

希『栃木の6000ポイントを奪ったのである』

希『こうして、2日目の段階で、えりちチーム98000ポイントVSチームびっくり人間44000ポイント』


希『翌3日目は、埼玉川越の菓子屋横丁で関東大会の開催を決め、お開きとなった』

希『しかし、2日目の対決は実はまだ終わってはいなかった』

希『そう。この日、栃木の宿へと急ぐあまり日本で3番目に広大な福島県をスルーしてきたのである』

希『少しでも差を縮めておきたい明神が、その事を忘れているわけがなかった』

希『そして事件は、夜も明けきれぬ早朝に起きた』


~宿・早朝5時~


絵里「すう……すぅ……」

にこ「くぅ……」


パチッ


にこ「んっ……!?」

穂乃果「やぁやぁー! 絢瀬ぇー絵里ぃー!」

にこ「……」モゾモゾ

絵里「……」ノソ


起きた


穂乃果「昨日、すっ飛ばしてしまった福島対決」

穂乃果「鹿児島に積み残すわけにはいかーん!」

穂乃果「いま、この場で対決を……申し込ーむ!」

絵里「……」




福島
早朝対決


希「4つ、先に食べたほうが勝ちやからね」ガサガサ

希「ちょっとえりち起こして」

穂乃果「絵里ちゃん、絵里ちゃん……」ユサユサ

絵里「ぅん……?」

穂乃果「あ、浴衣ちゃんとして絵里ちゃん」

絵里「ん……」モゾモゾ

希「レディーゴーってお願い!」

穂乃果「はやくはやく!」

希「起こして早くww」

にこ「ん~……」モゾモゾ

穂乃果「レディーゴーって言って!」

にこ「レディーゴー……」

希「はいっ!」バクッ

にこ「ふっ……あははははww」

絵里「……」モグモグ


食べてる


希「ふふん。これはゆべしって言うんよ」モグモグ

穂乃果「ゆべし?」

希「福島のゆべし」

にこ「……」

絵里「モグモグ……」ボテッ


倒れた


穂乃果「あはははははww」

希「んふふww」

穂乃果「ぱ、パクパクしてる……魚みたいになってる!」

にこ「あっはっはっはっはww」

穂乃果「だめだよ、これ死んじゃうよ!」

にこ「穂乃果飲み物、飲み物早く」

希「はい」パッ

にこ「ぁえ? ああテレマークね……ww」

穂乃果「あはははww」

絵里「……」

希「はい、お茶」スッ

絵里「……」ゴクゴク


勝負あり



希「ふふん♪ よしっ」

穂乃果「ふふふ、見事な奇襲作戦だったね!」

希「奇襲作戦やね、朝から」


福島の面積


穂乃果「さぁ、福島県は何ポイントでしょうか! じゃじゃんっ」ペリッ

希「じゃん!」

穂乃果「14000!」

希「おおー!!」

穂乃果「よーし!」


チームびっくり人間
14000ポイント獲得!


穂乃果「絵里ちゃん可哀想だなぁ……」

希「あはははww」

絵里「ますます分かんなくなってきたわよ……ww」

海未「ふふふふww」

絵里「この企画……」

にこ「あっはっはっはww」

希「……それじゃ」

穂乃果「大丈夫?」

希「おやすみなさい……」


パチッ


海未「ふふ、ふふふっ……ww」




3日目


~外~


絵里「おはようございます」

希「おはようえりち」


栃木県 川治温泉


絵里「もう3日目ね」

希「そうやね」

絵里「3日目の朝を迎えて、今日も頑張って戦っていきたいと思うわ」

希「うん」

絵里「よろしくね、希」

希「よろしく、えりち」

絵里「それでね、希……」

希「ん?」

絵里「今日、変な夢を見ちゃったのよ……」

希「夢?」

絵里「甘いもの……対決をね、する夢を見ちゃって……」

希「えりち」

絵里「はい?」

希「夢じゃない」

絵里「夢じゃない?」

希「ふふん、あれは夢じゃないのだ! 穂乃果ちゃん、地図を」

穂乃果「はい!」バサッ

希「それでは福島県も……のぞみんシールをぺたりっ」ペタッ


絵里「あれは夢じゃなかったのね……」

希「あれはねぇ、奇襲なんよ」

にこ「あー……何度も言うけどね? あんは、奇襲しなきゃ勝てないような人じゃないでしょう?」

希「あはははww」

にこ「正々堂々と負けてるわよ? たぶん、あんなゆべしなんて言う……ものを食べさせられれば」

にこ「あんたは奇襲する必要ないわけ」

希「あー……」

にこ「かわいそうに」


希「ほな、このあとはいよいよ」

絵里「関東大会があるわね」


関東大会(チーム戦)
埼玉・群馬・東京・神奈川・山梨の
5県=18,000ポイントをかけて
川越の菓子屋横丁で対決。


にこ「関東大会、はいはい」

希「これは一気に18000ポイントやからね」

穂乃果「うーん……」

にこ「これはでかいわね」

希「これはおっきい」

絵里「ただ、関東大会は私たちが」

にこ「私たち主催なのよね」

絵里「コミッショナーよ」

にこ「コミッショナーね」

希「コミッショナー。意味は?」

にこ「ぇっ………………に、にっこにっk」

絵里「委員、長官、局長よ」

にこ「はい……」


関東大会は
絵里チーム主催


絵里「関東は、私たちのホームグラウンドなんだから」

にこ「確かにホームね」

絵里「そこで試合をするんだから」

にこ「そうね」

絵里「いままでアウェー戦だったから、きっとオトノキのみんなが怒ってるわ。そこまでするな! ってね♪」

にこ「『なんてひどい副会長なのかしら!』なんてww」

希「あはははww」

絵里「うんうん」コクコク


川越へ




~車内~


にこ「奇襲はもうやめて」

希「あはははww」

にこ「奇襲はやめて」

希「そうやね……もう同じ手は2度も使わないから、ウチたち」

にこ「そう? いいわよね、あんたたちは奇襲できて」

にこ「こっちはねぇ、『やれ奇襲だ!』って言ったってカメラは寝てるし」

希「あはははははww」

にこ「こっちは奇襲のしようもないわよ」

絵里「あとはもうほんとに……毒を盛るしかなくなったわね」

にこ「そうね、その通りだわ」


明神の弱点


希「梅干し……」

絵里「え?」

希「朝ご飯の梅干し、とってもすっぱかった……」

絵里「ああ……そういえば」

穂乃果「梅干しダメなの?」

希「はちみつ梅は大好きなんやけど、すっぱいのは……」

穂乃果「希ちゃんの意外な弱点だね……キャラメルと梅干しかぁ」

希「うん……」

にこ「そういえば、絵里は食べれてたわね。どうして?」

絵里「え?」

にこ「ほら、あんた、プロフィールに嫌いなものは梅干しとノリだって」

絵里「ああ……確かに梅干しとノリは嫌いよ? 出来るなら食べたくない」

にこ「どうして?」

絵里「……嫌なのよ」

希「なにが?」

絵里「梅干しを食べてると、すっぱい顔になるから……それが嫌なの」

にこ「……」

希「……」

穂乃果「……」

海未「……」

絵里「食べようと思えば食べられるのよ?」

みんな『……』

絵里「な、なに……?」


みんな『ずっるーーい!!』


絵里「えぇっ……」


にこ「それちょっと詐欺なんじゃない?」

絵里「な、なんで!? 嫌なものは嫌なんだから、間違ってないわよ」

にこ「関東大会、海苔にしようかしら」

絵里「!!?」

にこ「海苔はなんで嫌いなのよ」

絵里「それは……口の中に張り付いちゃうから」

にこ「……」


体調の変化


にこ「ちょっと……びっくりしてるんだけど、私も増えた」

希「あ、やっぱり?」

にこ「当たり前でしょ」

絵里「私と希はどうなるのかしら……」

にこ「ダイエットしなくちゃ、なんてことやめなさいよぉ」

希「うぅん……マレーシアジャングルまでに少し練習量増やす?」

絵里「それがいいわね」

穂乃果「えー!?」

にこ「なんで私たちまで!」

絵里「増えたんでしょ」

ほのにこ『ぐぬぬぬ……』

にこ「ただでさえ食べ過ぎで具合ちょっと悪いんだから……」

絵里「ふふふww」



希「食べて寝る、やもんね」

絵里「ゆいいつ変わってないのは海未ね。海未はいつも通りだし」

海未「私は通常通りの食生活ですから」

にこ「私たちはねぇ、もう虫みたいになっちゃってるのよ。ずんだ食べてずんだ食べて」

希「あははははははww」

にこ「なんでそんなねぇ、冬眠前の……虫みたいな生活しなくちゃいけないのよ希!」

にこ「人をカマキリかなんかみたいな食生活にしてさぁ」

希「ははははww」



東北自動車道


にこえり『……Zzz』

穂乃果「……」←窓の外を眺めてる


大雨


ザアァァ…

ほのにこえり『Zzz…』

希「あら……すごい雨」

海未「強いですね。もうすぐ埼玉なのに」

希「通り雨だったらいいんだけどね……」

海未「雨がやまない場合、車内での対決になりますね」

希「そうやね。できれば外でやりたいなぁ……ほら、ロケーションは大事だから」

海未「やむことを祈りましょう」

希「うん」


埼玉県川越市


希「もうちょっと進んだから菓子屋横丁につくからねー」

にこ「おお……これは、お散歩にはちょうど良さそうな」

希「いい街並みやね~」

川越
『小江戸』と呼ばれた 城下町の面影が今も残る
特産のサツマイモを使った菓子や料理が名物

にこ「これはいいところね」

希「あ、芋菓子って」

にこ「おお!」

希「川越名物って書いてたね」

にこ「いいわねぇ」

希「おいしそうやなぁ」

にこ「でもね、コミッショナーは私たちだから」

希「そうやねww」



関東大会
決戦場


~駐車場~


希「それでは、ちょっと横丁に行ってみよー!」

穂乃果「おーっ!」

にこ「菓子屋横丁って、この先? 子連れがあっちからぞろぞろと」

希「そうやね、あっちのほう」

絵里「……ねえ、にこ」

にこ「なに?」

絵里「あれ、なに……? あの太くて長くて黒いの……」

にこ「ああ、あれね。…………なにあれ」

絵里「あれもお菓子なの……?」

にこ「バットかなにかじゃ……」

海未「ふ菓子ですか? あれ」

にこ「えっ……ふ菓子って、あれが!?」

絵里「……なにそれ?」

海未「あの黒いののことです」

絵里「ああ、あの……なんだかグロテスクなやつね」

にこ「あ、ここからもう菓子屋横丁みたい」

にこ「ほらほら、ああもうなんか懐かしい感じのお菓子が……」


川越 菓子屋横丁
明治時代から続く駄菓子屋街。
手造りの飴や、名物イモ菓子のほか
懐かしいおもちゃ、漬け物を売る店が並ぶ。


希「おぉー」

にこ「味噌パン……? アイスキャンデー……うわ、ハッカの匂いもすごい」

希「あー」

にこ「あ、これロングガム? なんか楽しいわねここ」

希「うわ、大きいなぁ」

にこ「あっ! あったあった!」

にこ「ほらこれ……大きい」


日本一


店員さん「日本一長いふ菓子でーす」

にこ「日本一長いんですか?」

店員さん「そうですね、これ以上長いのは全国にはありません。自家製なんでーす」

にこ「おぉぉ……」


コミッショナー、買い物


希「お金を渡すよー」

にこ「おー」

希「今回は任せるからね」

にこ「ん。じゃあ買いにいくわね」

希「お願いね」

絵里「いってくるわ」

希「うん」


チームびっくり人間、待機

今日はここまで
ありがとうございました

番組名ありがとうございます

次回は関東大会からはじめます


~車内~


希「どんなのを買ってくるんやろうね」

穂乃果「そうだよねー」

希「あ、戻ってきた。長いの持ってるね」

穂乃果「持ってるねー。あはははww」

ガチャ

にこ「ただいまー」

絵里「ただいま」

希「おかえり。やっぱりこれは」

にこ「やっぱりこれは外せないわね」

絵里「みんな買ってたから」

希「うんうん。ではまず、どんな品物を買われて来たのか気になるところ」



関東大会
種目


種目①
日本一長いふ菓子(約1m20cm)


にこ「まずもちろんこれ。日本一長いふ菓子」

希「おぉ……こんなの食べるんや……」

にこ「思いっきりかじりつきなさいよー」

穂乃果「口の中がひどいことになりそうだね……」

絵里「ちゃんとお茶も買ってきたわよ。自販機のだけどね」

にこ「ああ、あとこれ……吹き戻し。スタートの合図に使うわ」

希「あはははははww」

にこ「!」ヒュロロー

希「芸が細かいなぁ」

にこ「それで次……これ見たことある?」

希「ん?」


種目②
ビンラムネ


希「これは……なに?」

にこ「ビンラムネよ。これ、ビンの形のモナカになってて、中にラムネの粉がはいってるの」

希「おー」

にこ「すっぱいわけ」

海未「ふふふふww」

希「あはははww」

希「ビンラムネ……あれ、これ4本あるん?」

にこ「4本あるから、みんなでね」

希「ひとり1本ずつ?」

にこ「ひとり1本ずつ」

希「うーん……」



種目③
花丸せんべい


にこ「これは花丸せんべい」

希「んー……どういうものなん?」

にこ「これは……普通のせんべいね。それにね、このジャムを……」ガサガサ

希「つける?」

にこ「そ、つけて食べるわけ」

希「なるほど……」

にこ「このジャムが『梅ジャム』って言って……すっぱいわけ」

希「梅……えりち、大丈夫なん……?」

絵里「……」

希「あ、でもこれ黒蜜付きって書いてるから、別に黒蜜でも……」

にこ「……」スッ

希「ああ、買ってきたんやね……梅ジャム」


種目③
梅ジャム 5袋入


希「別に買ってきたんだ……」

にこ「別に買ってきたから」

希「ほな、これをつけて食べると」

にこ「これをつけて食べるの」

希「あー……もう、口の中が変になってきた……ww」

にこ「さらに最後の大将戦」

絵里「デザートね」

希「おお! デザート!」

にこ「でんっ!」スッ

希「えっ」

にこ「もう丸ごと!」


梅干し!!


穂乃果「うわあ……」

にこ「これ全部食べてもらうわ」



種目④
梅干し 約30個


希「た、食べたことないよウチ!?」

にこ「そう? なら選んでもいいわよ……これと、真空パックの梅干し」

希「これ……ウチ、ひとりで? 大将ひとりで?」

にこ「大将戦ね、これは」

海未「大将ひとりは難しくありませんか?」

穂乃果「そうだよそうだよ、負けちゃうよ」

希「というか……えりち、大丈夫なん? これ自爆じゃない?」

絵里「ん?」

希「梅干し嫌いでしょ……? その、すっぱい顔見られるのが……」

絵里「背に腹は変えられないわ」

希「そんな!!」

希「もうウチたちの負けやん! 目に見えてる、卑怯!」

絵里「いやいやいやいや」

にこ「あんたね、あの真夜中の奇襲やっといて卑怯はないでしょ」

にこ「うちの大将はね、常に劣勢に立たされてきたのよ」

希「そ、それは……まあ」

穂乃果「じ、じゃあハンデ! いつもうちの大将はハンデをつけてきたよ!」

希「そうやね、うんうん」

希「背に腹は変えられないって言ってた!」

にこ「そうねぇ」

穂乃果「だからね、ちょっとだけハンデを……」

希「そうだそうだー」

にこ「どうするのよ、あんなこと言ってるけど……」

絵里「……」プイッ

にこ「ノーに決まってんでしょ」

希「あはははははww」

穂乃果「おかしいよww」

希「いいよ穂乃果ちゃん、いらないよ。これでウチが勝てば、もう向こうは立てないから」

穂乃果「あはははww」

希「すっぱいのもダメか! って……ウチの底力を見せてやるのだ!」

穂乃果「そうだそうだ!」

希「ウチにまかしとき!」


いよいよ対決

関東大会(チーム戦)
ルール説明

にこ「まず、これは一気に食べるとごちゃごちゃしちゃいそうだから」

希「うん」

にこ「なので、半分ずついきましょうか」

希「そうやね」


種目① 日本一長いふ菓子
子分半分→大将半分


にこ「まず子分……私たち二流が食べて、その後に大将こと一流スクールアイドルが」

希「残りの分を食べると」

にこ「これがなくなったチームから、次はラムネね」


種目② ビンラムネ
子分1本→大将1本


にこ「これは食べ方があるのよ」

希「食べ方?」

にこ「中にラムネの粉が入ってるでしょ? この粉をね、ストローでこう、モナカにブスッと挿してもらって」

にこ「それから、中の粉を全部チューッと吸うってわけ」

希「まず吸うの?」

にこ「まず吸うの。吸って中がなくなったら、この殻を全部食べきる」

希「食べるんやね」

にこ「今度はこれ……これだけかなり枚数があるわ」


種目③ 花丸せんべい&梅ジャム3袋
チーム2人が共同で参戦


にこ「でもまぁ、梅ジャムを食べる事が」

希「メインなんやねww」

にこ「梅ジャムを食べていただきます」

希「はははははw」

にこ「だから、そこの食べ方は自由で構わないわ」

希「そっか」

にこ「梅ジャムを先に飲んでもらって、こっちをバリバリいっても」

希「構わないと」

にこ「えぇ」

絵里「これは……ふたりで、共同作業?」

にこ「そうねぇ」

希「ほな、これはふたりで共同でいこうか」

にこ「共同で、ふたりで一気に」

希「あっという間にいくよね、これは」

にこ「あっという間にいくでしょ」

希「それで、これが終わったところで」

にこ「終わったところでいよいよ大将戦に入ります」



種目④ 梅干し 約30個
大将ひとりで全部


にこ「これがどれだけすっぱいのか……試しに一個食べてみようかしら」

にこ「昔ながらの漬け方らしいの」パクッ

希「見るのも嫌や……」

絵里「私も口の中がおかしくなってきたわ……」

にこ「おゎっ!」

穂乃果「あははははww」

にこ「んんん……」

希「ど、どうしたん……?」

にこ「これ……非常に遊びのない梅干しみたい」

希「あはははww」

にこ「よくあるわよね、甘いのとか」

穂乃果「うんうんうん」

にこ「蜂蜜漬けの甘いのとか、あと梅かつおなんていうのも」

穂乃果「あー、あるある」

にこ「鰹節がきいてる……これ遊びがないわね」

希「……」

にこ「あー……確かに、これはすっぱい」

にこ「昔ながらね、うんうん」

絵里「もう早くして……私もう耐えられないのよ、にこぉ!」

希「棄権してもいいよえりち!?」

絵里「そうするくらいなら食べるけど!」

希「うぅ……」

にこ「じゃあ始めましょうか」



関東大会
対決


希「では」

絵里「それでは、いいわね?」

ほのにこ『はい!』

絵里「川越……関東大会」

にこ「はい! でかいわよここは!」

希「大きいよ!」

絵里「種目もかなりあるから」

にこ「かなりあります!」

絵里「それじゃあ行くわよ!」

にこ「はい!」

絵里「構えて!」

ほのにこ『!!』バッ

絵里「よーい!」

絵里「!」ヒュロロー ←吹き戻し


種目① 日本一長いふ菓子
子分戦


にこ「!」サクサク

穂乃果「!」サクサク

希「がんばれ穂乃果ちゃん! これ水分いるよ!」

絵里「お茶の用意はしてあるわ」

希「それを飲みつつ」

穂乃果「!」ゴクゴク

希「そうそう、飲みながら、かじって飲み込んで!」

穂乃果「……」サクサク

希「いい、いいペース! 焦らないで、そのペースで確実に食べてこう!」


絵里「流されちゃダメよにこ! リードしてる、リードしてるから!」

にこ「……」モゴモゴ

絵里「こっちがリードしてる、そのままそのまま!」

穂乃果「……」ゴクゴク

希「穂乃果ちゃん焦らないで、焦っちゃダメ、あっち自滅するから!」

にこ「! えほっ、けほっ!」

希「よし吹き出した! 穂乃果ちゃんいまがチャンス! いけいけー!」


穂乃果「!」サクサク

希「いいよ、いいリズム! リズム刻んでいこう!」

穂乃果「……」サクサク

にこ「……」サクサク

希「お茶飲んでお茶飲んで、向こう見ないで!」

穂乃果「……」ゴクゴク

希「あの梅干しダメやからね……穂乃果ちゃんここでリードよ!」

希「くちの中がなくなったら交代やね?」

絵里「そうね」

希「よしよし、最後のひとかけやね」

穂乃果「!」パクッ

希「焦らない、焦らないよ穂乃果ちゃん! ゆっくり食べていいからね」

穂乃果「モゴモゴ…」

にこ「!」パクッ

穂乃果「あい!」パッ

希「よし!」


びっくり人間チーム リード


希「……」サクサク

にこ「はい!」

絵里「よし!」ガブッ



大将戦突入


穂乃果「これね、とにかくね……リズムだよリズム」

にこ「あと給水、給水必須!」

穂乃果「一回くっとやって!」

希「……」ゴクゴク

穂乃果「そうそう! いいペースいいペース!」

にこ「これ給水よ、給水がモノを言うわww」

穂乃果「穂乃果はもうお茶なくなっちゃったww」

にこ「あっはっはっはww」

にこ「かなりの給水が必要になりますこれ」

絵里「……」サクサク

にこ「あ、早い! 絵里早いわ、いい感じよ!」

穂乃果「いいよいいよー」

にこ「んで、こっちはまた一定のペースで……」

希「……」サクッ モグモグ サクッ モグモグ

穂乃果「リズムだよっ!」

にこ「穂乃果……私また希が怖くなってきたww」

希「……」サクサク

にこ「どこか一点を見ながら……無心で食べてるww」

穂乃果「笑わなくなったよ、無表情だよ希ちゃん!」

希「……」パクッ

にこ「さあ無くなったらテレマーク、無くなったらテレマークよ!」

絵里「……」パクッ

希「……」モグモグ

絵里「……」モグモグ

にこ「さあ絵里も全部入った!」

希「はい!」

にこ「はやっ!?」

穂乃果「いくよー!」ブスッ

穂乃果「……」チューッ

にこ「絵里はやく、テレマークはやく!」


びっくりチーム
相変わらずリード


希「ゆっくり吸うんだよ穂乃果ちゃん、大丈夫、リードしてるから」

絵里「はい!」

にこ「はいテレマーク!」プス



種目②
ビンラムネ
子分戦


希「どう、どう穂乃果ちゃん!」

にこ「ぅえほっえほっ」

希「むせたむせた! がんばれ♡がんばれ♡」

穂乃果「……」チューッ

希「どう? そろそろなくなった?」

穂乃果「ん」コクコク

希「よし食べて!モナカ食べて穂乃果ちゃん!」

穂乃果「ん……ぱひゃぱひゃしゅる……」バリバリ

希「ぁ……穂乃果ちゃんお茶なくなったって言ってたっけ……」

絵里「にこにこはやくはやく!」

希「いいよいいよ、リードしてるリードしてる」

穂乃果「ふぁい!」

希「よしおっけー!」プス

希「さてさて……」チューッ

にこ「はい!」

絵里「ええ」プスッ


大将戦


希「あはっあふ、えほっ」

海未「んふふww」

にこ「なるでしょう? いきなり吸ったら咳き込むの」

穂乃果「これ大変だよ」

絵里「……」チューッ

希「……」チューッ

にこ「中見なくなった?」

絵里「んん」バクッ

にこ「いいわよ絵里!」


先に食べ始めたのは絵里


にこ「なくなったら、これ団体戦でやってもいいわよね」

希「うん……うん……」モグモグ

絵里「……」モグモグ

にこ「いいわよ、絵里いいわよ! リードするわよ!」

穂乃果「ま、まずい……あんまりリード広がってない……」

のぞえり『はい!』


両チーム並んだ


穂乃果「これどうする!?」

希「穂乃果ちゃん! かけてかけて!」


種目③
花丸せんべい&梅ジャム5袋


希「かけて食べて」

絵里「……」チューッ←梅ジャムを吸った

海未「え、絵里が全部ジャム吸いましたよ……!!」

にこ「絵里がジャム食べてるww」

にこ「絵里の嫌がるすっぱい顔が映像に……そこまでしてでも勝つつもりなのね!!」

穂乃果「きっついよー!」

希「うわすっぱいー!」

穂乃果「あははww」

希「ちょ、穂乃果ちゃんこれ全部お願い! ウチせんべい全部食べるから!」

穂乃果「!!?」

にこ「すっぱいわよこれぇ!」


梅ジャム 予想以上のすっぱさ


にこ「ちょっと絵里すっぱいってこれ!!」

絵里「んーっ!!」チューッ

にこ「も、悶えながら食べてるww」

穂乃果「んぅああぅう!!」

絵里「……」チューッ

にこ「ああもう! なんでこんなにすっぱいのよ!」

穂乃果「ぅぅううう……」

希「穂乃果ちゃんジャム全部食べて……」

穂乃果「!!?」


絵里「……」チューッ

穂乃果「んんん……」

絵里「プハッ……はあ、はあ――――ジャムなくなったから」


ひとりで4袋完食


にこ「あはははww」

絵里「おせんべいにいくわ」バリバリ

にこ「はい!」バリバリ

穂乃果「すっぱいよぉ……お茶ないよぉ……」

希「落ち着いて、ジャムだけ食べて」

穂乃果「ひどいよぉ!」

にこ「あっはっはっはww」

絵里「……」バリバリ

穂乃果「ぅっ……なにこれぇ……」チューッ

希「あぁすっぱい……」

穂乃果「ぐふっ……」

希「よし!」


ようやく びっくりチーム ジャム完食


希「あ、あとはせんべいだけ……全然すぐ終わらないよこれ……」

にこ「あはははははww」

希「すごいたくさんあるよこれ……」バリバリ

にこ「でも私たちのほうが早いわよ絵里!」

絵里「ぁん」

穂乃果「ぁーお茶ない、お茶ないよー!」

希「ウチのちょっと飲んでいいから!」

穂乃果「んん」バリバリ

にこえり『はい!』

希「ぅあっ!! あっちなくなった!」

絵里「よし!」


なんと絵里チームがリードを奪う


絵里「……」パクパクッ

にこ「勝てる勝てるwwこれ関東もらうわよ!」

ほののぞ『あい!』

にこ「なくなったわね! さあ大将戦に突入よ!」



種目④
梅干し約30個
大将戦


絵里「んんーっ……!!」パクッ

にこ「早い早い絵里早い! 食べて種を吐くまでが早い!」

穂乃果「がんばれがんばれ! 希ちゃん!」

にこ「さあどうですか希さんww」

穂乃果「がんばれ! がんばれ! がんばれ!」

希「……」パクッ ペッ パクッ ペッ


もの凄い勢いで追う明神


にこ「あっはっはっはww」

穂乃果「ゆび、指先がちょっと震えてるよww」

にこ「無言で……無言で追いかける明神希!」

にこ「追いつけるか! 追いつけるのか明神希!」


!!


希「うあぁぁ!」

にこ「あっはっはっはww」

絵里「ふふん」ドヤッ


絵里チーム 残り1個


にこ「希の顔が……苦痛に歪んでおりますww」

にこ「しっかりしなさい希ww」


明神悶絶


にこ「希の顔が……」

希「あぅ……」

にこ「苦痛に歪んでる……ww」

絵里「それじゃあ最後……いただきます」パクッ

にこ「あーっと絵里食べた絵里食べた!」

絵里「すっぱいっ……!」モゴモゴ

絵里「ごちそうさまでした!」バッ

にこ「しゅーりょぉー!!」バッ

希「あー……」


勝負あり



希「そんなぁ……」

にこ「関東は絵里の手に落ちたー!」


絵里チーム
18000ポイント
獲得!


絵里「これは大きいわね」

にこ「これは大きい、関東を奪ったのは大きいわよ」

絵里「死ぬ気で嫌いな梅を食べたんだから」

にこ「ずうっとすっぱい顔だったわね、この戦い」

絵里「海未、私の顔にモザイクかけといて」

海未「分かりました」


かけてません


にこ「ちょっと可愛かったわよ、すっぱい顔」

絵里「ちょっ……にこ、からかわないで……///」

にこ「ねえ海未?」

海未「ええ、普段は見れない表情でしたので。絵里の魅力、またひとつ発見ですね」

絵里「や、やめて……///」

にこ「今度は私がアピールするんだから!」

海未「頑張ってください」

希「はあ……」

穂乃果「負けたね……」

にこ「これはやっぱりあれね、梅までにリード出来なかったのがつらかったわね」

希「うん……」

にこ「というか、せんべいにてこずったわね」

希「おかしいなぁ……ふ菓子でお茶飲み過ぎちゃったかなぁ」

にこ「そう、ふ菓子でお茶を使い果たしたのが敗因だと思うわよww」

希「穂乃果ちゃん……ふ菓子で飲みすぎたなぁ……」

にこ「ここはお茶で流したかったわね」

穂乃果「あのね希ちゃん……『梅ジャムだけ全然食べて』っていうのは、ね……」

希「あはははははww」

希「ごめん、ごめん穂乃果ちゃん……ww」

穂乃果「これね……梅ジャム5袋は……」

にこ「あっはっはっはww」

海未「つらかったでしょう?」

穂乃果「ぅん……きつかったぃ……」



希「作戦ミスだったね……穂乃果ちゃん。やっぱりウチもね、ちょっと自分を見失ってた……」

絵里「あははははww」

希「梅を穂乃果ちゃんひとりで食べてって言っちゃったもん」

穂乃果「最後ね……初めて見たよ……? あんなに、こう弱っている希ちゃん……」

にこ「あっはっはっはっはっはww」

希「これがあんこ団子だったら……ウチはいくらでも食べられたのに」

穂乃果「あはははww」

希「それこそ1壷ぐらい、食べれるのに……むしろ30坪ぐらいの家建てちゃうよ!」

にこ「あっはっはっはっはっはww」

希「このすっぱい梅干しダメはだめだなぁ……はちみつ梅なら食べられるのに……」

絵里「キャラメルは?」

希「絶対にノー!」

絵里「うふふふww」

絵里「さて、私たち、ついに大台に乗ったわ。10万点よ」

希「10万点……」

絵里「11万6千ポイントね」

にこ「おぉー」

希「また穂乃果ちゃん投入で負けたから……」

穂乃果「ごめんね……」

にこ「お茶飲み干したとこがやっぱり」

希「お茶飲み干しちゃったらだめやったなぁ」

穂乃果「とりあえず長野は広いから……」

希「長野はもらう、長野はもらうよ」

希「しばらく穂乃果ちゃんは出なくていいから……ウチひとりでやるから」

穂乃果「うん……私は応援に徹します!」

にこ「あははははww」

希「よろしくね、穂乃果ちゃん! ひとりでえりちとやるから!」

穂乃果「ファイトだよっ!」

にこ「あっはっはっはっはっはww」




~音ノ木坂学院・校庭~


花陽「なんとなんと、関東大会は絵里ちゃんチームがとっちゃいました!」

花陽「11万6千ポイントvs5万8千ポイント、見事にダブルスコアですっ! 誰も予想しなかった展開でしょ~?」

花陽「ハワイがいよいよ近づいてきましたねっ」


ピーッ ピッピッピッピッ


凛「……」タッタッタッ

真姫「……」タッタッタッ

ことり「……」タッタッタッ


花陽「ぁ……やっぱりことりちゃんもチームなんだね……」

希「あっはっはっはww」

花陽「一員なんだね」


凛「!」ピーッピッピッピーッ

ことまき『!!』バッ

  扇型

凛「!」ピッピーッピッ

凛「!」バッ

真姫「!」バッ

ことり「!」バッ


前転した


凛「!」ピーッピッ

ことまき『!』グッ


希「はははははww」

花陽「えっと……2人から3人になったってことを見せたかったの、かな?」


凛「!」ピッピッピッピッ タッタッタッタッ

ことまき『……』タッタッタッタッ


花陽「うん……1人ずつ増えていくの? そうなら言っ……あの、増えていくんだよねっ?!」

希「あはははww」

今日はここまで
ありがとうございました

梅干しのくだりはお許しを



~音ノ木坂学院・校庭~


花陽「こんにちは、音ノ木どうでしょうです」

花陽「対決列島はついに第7夜ですっ」


~甘いもの国盗り物語~
対決列島 第七夜


花陽「絵里ちゃんチームは関東大会も制し、まだまだ大量リードを保ったまま、いよいよ決戦の場は中部地方へと移ります!」


凛「!」ピピーッ

ことり「!」スッ

凛「!」ピッ ピョンッ タッ


馬跳び


凛「!」ピーッ スッ


花陽「うんうん、いつも綺麗だねっ!」

希「はははははww」


真姫「!」ピョンッ ピョンッ タッ


花陽「いいよ真姫ちゃん、その調子ですっ」


凛「!」ピーッ

真姫「!」スッ


花陽「上手だね~」


凛「!」ピッ ピッ

絵里「!」ピョンッピョンッピョンッ タッ←もちろんジャージ姿

絵里「!」スッ


花陽「ん……増え、た?」


ことり「!」ピョンッ ピョンッ スルッ ピョンッ タッ

ことり「!」スッ


花陽「増えましたよね……?」


凛「!」ピョンッ ピョンッ ピョンッ タッ


花陽「ぴょんっぴょんっぴょんっ、はいっ」


響「!」ピッ スッ

ことり「!」ピョンッ ピョンッ ピョンッ タッ


花陽「ぴょんっぴょんっぴょんっ」


凛「!」ピッ

ことり「!」スッ


花陽「はいっ」


絵里「!」ピョンッ ピョンッ ピョンッ タッ


花陽「絵里ちゃんですよね……?」

希「あっはっはっはwwww」

花陽「絵里ちゃんが増えたんですね?」

海未「ふふふふwwww」

花陽「絵里ちゃん増えたんだよね?」



20XX年 8月8日(水)
午後2時25分
中央道・八王子I.C.付近


~車内~


希「今日のお宿はね、岐阜県の下呂温泉」

にこ「下呂温泉! わぁ、奮発したわねぇ!」

希「ちょっと遠いから急ぎで、急いで行くよ」

にこ「そうね、もう2時過ぎてるから」

希「うん」

海未「長野まで240キロって書いてましたね」


下呂温泉まで約300キロ


CD


にこ「ちょっとCD買ってきたわよ」

希「おおー」

にこ「懐かしいんじゃないかしら。私たちのお母さんくらいの世代だと思うわ」ウィーン

希「お母さん世代……?」


♪青い珊瑚礁(’80)
松田聖子


あゝ 私の恋は~♪


にこ「なんかね、昔の曲が色々入ったやつらしいのよ」

希「にこっちらしくないチョイス……」

にこ「なによ、矢澤家はみんな聖子ちゃんファンなのよ」

穂乃果「聖子ちゃん可愛いもんね」

にこ「でしょう?」


南の~風に乗って走るわ~♪


にこ「どうよ、懐かしいでしょう?」

希「懐かしいって言うのは変やけど、そうやね」


盛り上がる


♪赤いスイートピー('82)


にこ「赤いスイートピー♪」

絵里「さすがにこね」

穂乃果「いよっ! 部長!」

にこ「ふふん!」


長野県通過


岐阜県


希「あ、下呂って書いてる」


岐阜県・中津川I.C.


にこ「おおー」

希「来たぞーっ」

穂乃果「よーし! 希ちゃん! 全速前進だーっ」

希「おーっ!」


恒例の


にこ「にっこにっこに~♡ それじゃあ、またさかなクンで、花水亭さんをご紹介しちゃうにこ♡」



本日のお宿紹介
さかなクン東京海洋大学客員准教授


にこ『ギョギョッ! このお宿はですね~』


岐阜県 下呂温泉
川上屋 花水亭


にこ『静けさを大切にする隠れ家的なお宿なんだそうですよ~!』

にこ『1000坪の敷地にはゲストルームが16室しかないんです、びっくりしちゃいますねみなさん! ギョギョッ!』

希「おぉー、すごいなぁ」

にこ『館内にはスナックなどのパブリック施設は一切ありませんっ! お魚さんもいないんでしょうか……』

希「あら」

にこ『ですから、静けさを求める人にもってこいの宿なんですね』

にこ『はる……ごめんなさいちょっと漢字のほうは勉強不足で読めないんですけども』


『春慶塗り』の調度品をそろえる客室には


希「あはははははww」

にこ『これちょっと……すみません、なんて読むんですか?』」


『春慶塗り』


希「あははははww」

穂乃果「しゅんけい塗り……」

にこ『しゅんけい塗り? ギョギョッ! 穂乃果さんは物知りですね~!」

にこ『穂乃果さんがおっしゃる通りで間違いないのなら……』

にこ『春慶塗りの、調度品を、そろえる客室は』

にこ『菊や……』


『菊』や『山茶花』『朝顔』など花の名前が付けられている


にこ『ちょっとごめんなさいちょっと……』

希「はははww」

にこ『菊や……えっと、山に茶に花と書いて、やまちゃ、やまちゃばなでしょうか? すみませんあまり山には詳しくなくて……』

希「あっはっはっはっはww」

海未「さざんかですね」

にこ『なんですか?』

海未「さざんかです」

にこ『さざんかと読むんですか? 山に茶に花ですよ』

海未「さざんかです」

にこ『これでさざんかって読むんですか? 素晴らしいです! 海未さんはお名前に海が入ってらっしゃるのに山に詳しいですねっ!』

海未「ありがとうございます」

希「はははははww」

にの『さざんかと読むそうですよ! ギョギョッ!』

>>278
最後の

にの→にこ

です、すみません



本日のお宿紹介
日本エレキテル連合さん


海未「……本当にやるんですか?」

にこ「じゃんけん負けたでしょ!」

海未「ですが……」

にこ「負けたでしょ!」

海未「うぅ……わかりました、やります!!」


海未『はぁぁ……ねぇぇ? いいじゃないのぉ』ナデナデ

にこ『ダメよ~ダメダメ!』


絵里「ふふふふww」


海未『僕のふるさとの、下呂温泉っていうところに、素敵な温泉宿があるんだけどぉ』

海未『そこの川上屋の花水亭さんはねぇ、とってもいいところなんだよぉ? だからねえ、いいでしょぉ?』

にこ『ダメよ~ダメダメ!』


穂乃果「あはははww」


海未『とっても静かなところでねぇ? 1000坪の敷地なのに、16室しかお部屋がないんだよぉ』

海未『さらにねぇ、5つの建物をねぇ、廊下でつないだ、純和風の数寄屋造なんだよぉ~? 朱美ちゃんも好きでしょお?』

海未『だからねぇぇ、いいじゃないのぉ』

にこ『ダメよ~ダメダメ!』


希「あはははははww」


海未『僕はねぇ? 朱美ちゃんの、前のご主人のように、スナックやパブで遊んだりしないよぉ? このお宿にもそんな施設ないからさぁ』

海未『ねえ? いいじゃないのぉ』

にこ『ダメよ~ダメダメ!』


穂乃果「あっはっはっはww」


海未『そんなこと言わずにぃ……菊とかぁ、山茶花や朝顔、みたいな上品なねぇ、そんなお宿なんだよぉ?』


『菊』や『山茶花』『朝顔』といった名前のお部屋があります


海未『だからねぇ、いいでしょぉ?』

にこ『ダメよ~ダメダメ!』

海未『……だめぇ?』

にこ『ダメよ~ダメダメ!』


絵里「にこ、なんにも紹介してないじゃない……ww」

にこ「あっはっはっはww」


到着!!


希「ついたよ~」

ほのにこ『おおぉぉぉっ!!』


岐阜県
下呂温泉


~温泉~


にこ「はぁん……とっても気持ちいいです~♪」

絵里「ほんとにね……1日の疲れが癒されていくわ……♡」

穂乃果「だよねだよねっ」

絵里「さかなクンさんはいかがですか?」

にこ『ギョギョーッ! とっても気持ちいいです~!』

にこ『わたしもお魚さんになったみたいですよ~』

海未「ふふふふww」


3日目終了


~宿・部屋~


絵里「3日目を終了して」

希「3日目が終了しました」

絵里「私たち絵里チームが11万6千ポイント」

希「うっ……」

絵里「対してチームびっくり人間……5万8千ポイント」

にこ「ねぇ? どうしちゃったのかしらねぇ……?」

絵里「これはハラショーね。綺麗にダブルスコアよ」

にこ「ダブルスコア」

絵里「それに、岐阜以降は小さな県ばっかりだし」

希「もうここからは面積ちっちゃくなるもんなぁ……」

にこ「しかももう岐阜県よ? 半分くらい来てるんだから」

絵里「すごいわよね。こんな短期間で日本縦断するんだから」

にこ「通過だけの県も多いからなんとも言えないけどね」

にこ「今日も長野通過したし」


長野で対決はしなかった


絵里「これ、もうしていかなかったところは持ち越すわよ?」

にこ「沖縄も……これ奇襲ないわよね?長野」

希「ん?」

穂乃果「あっはっはっはww」

にこ「買ってるの? 買ってる物あるんなら、いま出しなさい」

希「……いい?」

にこ「あははははww」


長野対決
開催


ガサガサ


希「これはねぇ……この長野の名物で、おやきって言うんよ」

ほのにこ『あぁー!』


信州名物
おやき


にこ「これがおやき・・・」

希「おやきって言うとほら、中にあんことかクリームとか入ってる……他には焼き餅なんで呼び方もするの」

穂乃果「ああ、焼き餅! ウチのお店にも売ってるよ~」


穂乃果のおうちは和菓子屋さん


希「でもね、長野でおやきって言うと違うん」

にこ「ちょっと割ってみるわよ……」ムシッ

にこ「ほぉーっ」

穂乃果「おおー」

希「あんこじゃないの。これは野沢菜とか、あとナスとか」


信州名物 おやき
『野沢菜』や『丸ナス』
『切干し大根』『あずき』などを小麦粉の皮で包み、ふかしたり焼いたりした郷土食


にこ「なるほどね……」

希「お漬物を焼いたりして、おやつとして食べたりするってわけ」

にこ「ふむ……」パクッ

穂乃果「どう?」

にこ「なるほどね、これはおいしいわ」

希「でしょ?」

穂乃果「甘くない?」

にこ「甘くない」


甘くない


希「でもね、ウチにもプライドはあるわけで」

にこ「うん」


明神のプライド


希「今回はこのおやきで」

にこ「おやき」

希「おやきで勝負を」

にこ「これだったらうちの大将も」

希「そうでしょ?」

穂乃果「敵の土俵で戦う……オトコだね、希ちゃん!」

希「ウチは女の子! 穂乃果ちゃん、でもね、条件は付けさせてもらうよ」


条件はある


希「おやきって言っても、ウチたちの知るようにあんこ入りのモノもあるんよ」

にこ「うん」

希「んで、ここに4つあるから」

にこ「……選ぶ?」

希「そう! 2つは野沢菜、2つはあんこやから」

穂乃果「おぉー」

希「それをえりちに、好きなほうを2つとってもらうわけ」

にこ「なるほどね」

希「だから、もしかしたら野沢菜をふたつ取るかもしれない」

にこ「うん」

希「そういう可能性もあるってこと。そうなったら、いい勝負になるんやないかな? どうやろ、えりち」

絵里「ええ、それならいいわ」

希「よしよし」

絵里「受けて立つわ」

にこ「これは野沢菜だったら、うちの大将は勝ち目あるわね。あんこ早食いなんて普通に無理だし」

ほののぞうみ『そう(ですか)?』

にこ「あんたたちがおかしいだけよ!」



おやき選択


希「外からじゃ中身はわからないからね」

にこ「ふんふん」

希「見てもらって、感覚で選んでもらえれば」

にこ「あんたはわかるの?」

希「ううん、ウチも見ないでシャッフルしたから」

希「よーいスタートでパッと割った瞬間にわかるからね」

絵里「選んでいいの?」

希「どうぞどうぞ」

絵里「じゃあ選ぶわね……カメラ側のふたつ」

希「手前のふたつ?」

絵里「ええ」

希「じゃあウチはこっちのふたつ……」ヒョイッ

にこ「そうね」

希「さてさて」

にこ「これで長野を押さえたら、私たちに勝利が見えてくるわよ」

絵里「そうね、大きいから」

にこ「あとちょっとで手が届くくらい」

希「えりちが強運かどうか」

にこ「絵里の運試し」

絵里「最初のひとくちの瞬間に全てがかかってる……」



長野対決


希「もしえりちに野沢菜取られてたら、いい勝負になると思うん」

絵里「確かにそうね」

希「それでは号令を」

にこ「準備はいいわね?」


にこ「いくわよ大将! レディー……ゴーッ!」


絵里「!!」バクッ

希「……」パクッ

絵里「ん~っ!!」バタバタ

穂乃果「絵里ちゃんあんこだ!」

にこ「あっはっはっはww」

穂乃果「よーし!」

絵里「ぅぅぅ……」モグモグ

希「……」モグモグ

にこ「いきなり絵里の運の無さが…………えっと、希はどうなの?」

希「ん」モグモグ

にこ「どうやら希もあんこみたいねww」

絵里「……」モグモグ

にこ「大丈夫よ絵里、これ食べ終わったら野沢菜が待ってるから」

希「野沢菜があるから」モグモグ

絵里「んぅぅ……」モグモグ

にこ「これ結構食べづらいでしょ? 私、実はさっき食べてそう思ったのww」

希「はい!」バッ

にこ「もう余裕、余裕の表情の東條希」

希「はっはっは!」


絵里を待つ
余裕の明神


にこ「もう相手を待つ余裕がある」

希「当たり前やんにこっち~」

にこ「さすがオトコ」

希「そりゃもう、オトコらしく野沢菜で一騎打ちやね」

絵里「……」ビクンッ

にこ「絵里wwいまビクってww」

穂乃果「大丈夫?」

にこ「大丈夫、絵里?」

絵里「……」バタッ

穂乃果「倒れた!」

にこ「厳しい!」

絵里「……」モグモグ

希「食べた食べた!」

絵里「……」

にこ「食べきった!」

穂乃果「全部あんこじゃないんだよ絵里ちゃん」

希「そうだよえりち」


残るは野沢菜……


絵里「……」イヤイヤ

穂乃果「うずくまった!」

にこ「頭を抑えてる! これは頭にきてる、糖分の摂りすぎで頭痛がきてる!」

希「だ、大丈夫……? ちょっと落ち着くまで待っ――――」


絵里「!!」バッ バクッ


希「てぇっ!?」

穂乃果「あっ!」

にこ「いった!?」

絵里「んんん~ッ!!?」


あんこ!!


にこ「あはははははww」

穂乃果「あんこだー!!」

希「……」モグモグ

にこ「希ww希がまたもや汚い作戦に出た!」

にこ「用意されてたのは4つともあんこ!」

にこ「汚いぞ希! 卑怯だぞ希ー!」

穂乃果「あはははww」

にこ「野沢菜なんかなかったんだー!」

希「あっはっはっはww」

にこ「4つともあんこだったんだー!」

穂乃果「きたないよー!」

にこ「またもや策に溺れた絵里、慌ててかじったのがあんこだったなんて!」

希「ふふん」モグモグ

絵里「……」モグモグ

にこ「これは厳しい! ゆっくりと割って食べればダメージは小さかった」

希「ハイ!」

にこ「テレマークでた! 希の勝ちww」

絵里「……」


勝負あり


穂乃果「さすが希ちゃん」

絵里「……」撃沈

穂乃果「ここが違う!」トントン

希「ふふん」

にこ「卑劣な……あまりに卑劣な作戦。明神やめて卑劣さまにでもすれば?」

希「いややー!」


長野の面積


穂乃果「長野は……じゃじゃん!」ペリッ

穂乃果「14000!」

希「おおー!」


チームびっくり人間
14000ポイント獲得!


にこ「汚い手を使うわねぇ」

希「あはははははww」

にこ「ただねぇ、私は見ててわかっちゃったわよ。これもあんこだって」

絵里「にこぉ……?!」

希「ははははははww」

にこ「これはもうね、しょうじき楽しみで楽しみで……絵里早くあんこ食べてって」

にこ「ごめん絵里、わたし教えればよかったね」

絵里「ひどい……」

希「あはははははww」

にこ「見たくなっちゃった」

希「お主も悪よのう……」

にこ「いえいえ、大明神さまほどでは……」

のぞにこ『あっはっはっはww』

本日はここまでです
ありがとうございました



明日の予定


希「明日は、岐阜を出てすぐに愛知やね」

にこ「もういよいよホームね」

希「……うん」←ご両親が名古屋に転勤中

にこ「ホーム名古屋に」


名古屋


希「名古屋ね、喫茶店の文化ってすごいんよ」

にこ「名古屋の喫茶店は私も聞いた事があるわね」

絵里「トーストにあんこを塗るっていう……意味がわからない……」

希「そうそう」


名古屋ではトーストに
あんこをのせます


希「小倉トーストって言って、トーストの上にあんこをのせて食べるの」

絵里「なにその文化……」

にこ「じゃあ明日、岐阜は朝イチぐらいと考えていいのね?」

希「え?」

にこ「岐阜……岐阜決戦はww」

希「そうやね、それはコミッショナーから発表があるから」

にこ「コミッショナーは誰なのよ?」

希「ウチやけど」

にこ「……」

絵里「……」

希「あはははww」



そして

早朝


穂乃果「やぁーやぁー……絢瀬……絵里ぃー……」ボーッ


本当に来た……


絵里「あぁー! 高坂穂乃果ぁー!」バサッ


岐阜対決


絵里「昨日より早くなってる……まだ4時半じゃない……」


  4時半


希「んー?」

絵里「4時半」

希「ウチたち、目が覚めたらすぐやることにしてるから、時間は特に決めてないんよ」

絵里「そうですか……」

穂乃果「あー……」

希「この水ようかんを一巻」

海未「ふふっ」


水ようかん一本


希「ほな、それでは早速」


中津川名産の栗が入った水ようかん一本食いです


希「穂乃果ちゃん、にこっち起こしてくれる? レディーゴーって」

穂乃果「にこちゃんお願い」ポンポン

にこ「んぁぃ……」モゾモゾ


にこ「じゃあ、よろしくお願いします…… レディー……ゴーッ」

絵里「……」ガッ←リモコン


小ボケ


にこ「おい」


・・・


希「はむ」モグモグ

絵里「……」モグモグ

希「おいしいねえりち」

絵里「……」モチャモチャ

穂乃果「すごいよ希ちゃん……」

にこ「あの食べ方がまたすごいわね。あの、わかるかしら……?」

にこ「この水ようかんって、レンガみたいなブロック型になっててね、それが何個もあるんだけど……」

にこ「この人、水ようかんの束を斜めにして、つみきがどんどん無くなってくように無くなっていってるのよ」

穂乃果「あっはははww」

希「ふむふむ」ペロリ

にこ「ほら、ひとくちで頬張ってるもの。見なさいあの顔、すっごく幸せそうな……」

穂乃果「あー……ははははww」

にこ「穂乃果、今回すごいわね」

希「はむ」ペロリ

穂乃果「あれ……それ最後?」

希「ふん」コクコク

にこ「あら……」

希「はい!」バッ


終わった



にこ「んふふふww」

穂乃果「幸せそうな顔して早い……び、びっくりした……」

絵里「……ケプッ」グッタリ

穂乃果「どんなご両親なんだろう……」

絵里「お説教してもらいましょ。朝からこんなに食べるなんておかしいわよ」

希「あはははww」

絵里「おかしいって……絶対、ある意味病気じゃないの……?」

絵里「こんな寝起きでね、これ一本食べるなんて絶対おかしいわよ……」

希「あっはっはっはww」

絵里「番組で自慢してるけど、アイドルがやっていいことじゃないわよ」

にこ「あはははww」

絵里「だっておかしいわよ、こんなの」

絵里「『はい!』じゃないわよ絶対に……おかしいわよww 笑顔で美味しそうに食べてたけど、これ」

絵里「だってこれ、10個くらいあったのよ!?」

希「あはははww」

絵里「だめよこんなの」

希「じゃあ穂乃果ちゃん、寝よっか」

穂乃果「寝ましょう!」

にこ「これだけあんた……暴れるだけ暴れて……」

にこ「あんたは……」

希「よーしもらったもらった~!」

にこ「なにもね、だから早朝にやらなくても……」

希「あっはっはっはww」

にこ「穂乃果、どう? 明らかにとれるでしょ、これ……」



4日目


絵里「おはようございます」

希「おはようございます」

絵里「おはようございますって言うのも、2回目なんだけどね」

希「あら? 今朝もまた、何かありましたかえりち」

絵里「あら、やっぱり夢だったのかしら」

希「今日は何が?」

絵里「今日の夢はね……昨日と違って、かなり恐ろしかったわ……」

希「おそろしかった?」

絵里「あんなのが……これから毎日続くかと思うと……」

希「あはははww」

絵里「私はもう生きていけない……ww」

希「えりち、夢じゃない」

絵里「夢じゃない……」

にこ「この茶番いらないでしょ、もう」

絵里「あら」


岐阜の面積


穂乃果「へいっ!」ペリッ

穂乃果「11000!」

にこ「おおっ」


チームびっくり人間
11000ポイント獲得!



希「見えてきたよ穂乃果ちゃんっ!」

穂乃果「見えてきた見えてきた!」

絵里「いいわよやるわよもう」

希「あはははww」

絵里「今朝のあれからもう怖くて仕方ないのよ私」

にこ「もう怯えちゃってるのよ、うちの大将は! あんたたちの奇襲のせいで!」

希「奇襲がかなり効いてるみたいやね」

穂乃果「やったね希ちゃん!」

希「精神的にもダメージ大ってところやね」

穂乃果「ただね……私も、精神的にやられるくらいの恐さでした……」

希「あはははww」

にこ「誰もついていけないって言ってるのよもう」

希「それはちょっと寂しいかなぁ……」


希「さて、気を取り直して」


希「今日はいよいよ……まあ、我々のホーム……と言っても、ほんとに『ホーム』なんやけどね」

にこ「希の『ホーム』ね」

希「はい……」

にこ「何をいまさら照れてるのよ」

希「だ、だって……」



明神の家


にこ「あんたの家に行くの? そして、小倉トースト」

絵里「小倉トースト……なにかしらそれは」

希「名古屋で食べてから、ハマったみたいで……いまでは得意料理みたい」

絵里「信じられない……」


名古屋へ


にこ「名古屋まで何キロくらいなの?」

希「70キロくらいじゃないかな」

にこ「ああ、もうすぐか……あっという間に着くのね」


着いた


にこ「ほらちょっと見なさいよあれ、きしめんだって」

希「おいしそうやね」

絵里「あれで対決しましょう、ね! 希!」

希「おことわりします」

絵里「くっ……」

希「もうすぐお家着くから」

にこ「ふむふむ」



ご挨拶


~希のご両親の家(マンション)の前~


にこ「お忙しいところほんとに……」

のぞママ「いやいやいやそんな、とんでもないです! みなさんのことは希からよく聞いていますから」

のぞママ「さあさあ、絵里さんどうぞ! 海未さんも!」

にこ「本当に知ってるのね……」

穂乃果「みたいだね……」

のぞママ「ふふん」

海未「初めまして。園田海未と申します、希さんにはいつも……」ペコリ

のぞママ「こちらこそ希がお世話になっております」ペコペコ

のぞママ「穂乃果さんも早く! にこさん! うふふふ、ほんといつもいつも希が……」


愛知決戦場


希「というわけで実家です」

にこ「実家って言うのも変じゃない? 転勤続きで一時的な住居なわけだし」

希「まあ、そうだね」

希「とりあえずお願いしていいでしょうか」

にこ「もう?」

希「母お手製の小倉トースト」

にこ「それはもう是非」

希「もういてもたってもいられないから……早く出たいからww」

希「ところで、えりちと穂乃果ちゃんは?」

にこ「そう? 奥の部屋にお父さまもいらっしゃるからって、絵里と穂乃果はご挨拶に……」

希「ふたりともなにしてるの!!?」



対決種目


希「おかあさん」

絵里「おかあさんって呼ぶのね?」

にこ「あっはっはっはww ママって呼ぶんじゃないかと思ってた」

希「ぁの……///」

穂乃果「もう希ちゃんデレデレだね……」

希「言わないで穂乃果ちゃん……///」

のぞママ「はい出来ましたよ~」

希「ありがと、おかあさん。んで、これが普通の小倉トースト」

にこ「あんこがトーストの上に乗ってるタイプね」

希「だけど、おかあさんのはちょっと違うの」

にこ「挟んでるタイプ」

希「生クリームとあんこをサンドしたものなの」

にこ「いやこれおいしそうです、おかあさん」

のぞママ「あら、おいしそうですか? ふふ、うれしいわ♪」

希「それじゃあ早速」

にこ「もう?」

希「もう早くやらせて……/// もう名古屋終わるから、早く食べようよ……///」

にこ「あらあら、希ちゃんったら照れ屋さんねぇ♡」

希「に、にこっちー!」


にこ「だってさぁ、これはひとしおでしょう?」

希「もう、もういいから早く……」

にこ「だっておかあさんが作ったねぇ?」

穂乃果「ねぇ?」

ほのにこ『手料理なんだも~ん♡』

希「ぅぅううぁぅ……///」

絵里「今回は特別ルールで、最後にテレマークじゃなくて……」


絵里『美味しかったよおかあさん!』


絵里「って、これを食べ終わったあとにね?」

希「なっ……!!?///」

にこ「なんですって?」

絵里「『美味しかったよおかあさん!』って、このひとことを言った方が」

にこ「言った方が勝ちにしましょうよ」

にこ「私たちにとってもおかあさんなんだから」

絵里「そうよね♪」

希「ぬぁぅぁうぅうぅ……///」



愛知対決


にこ「小倉トーストとミックスジュース。どちらもお母さまのお手製なんだから、味わって食べなさい」

にこ「じゃあ始めるわよ、名古屋対決。レディー……ゴーッ!」

希「……」バクッ

絵里「……」モグモグ

にこ「これはおいしそう。ねえ、どう絵里?」

絵里「おいふぃれす」モゴモゴ

にこ「おいしいでしょww」

希「んふふふww」モグモグ

にこ「おかあさん、おいしいそうです。こんなに嬉しそうな絵里は見たことないです」

のぞママ「そうなんだ~」

絵里「んふふ」ニコニコ

にこ「あっはっはっはww」

希「……」モグモグ

のぞママ「頑張って絵里さん! 私は絵里さんを応援してるから」


絵里「!」地獄…


にこ「絵里頑張ってる頑張ってる」

絵里「……」モグモグ

にこ「嬉しくてちょっと涙目になってるww」

穂乃果「嬉しそうww」



希「……んぁむ」パクッ

にこ「希が最後の、最後の小倉トーストを口に放り込んだ!」

希「……」ゴクゴク

にこ「それとミックスジュースも一気に……もう飲んだ! さあ希、ゴールは目前!」

希「んんん……」


絶句した…


にこ「さああの言葉……ゴールの言葉、ゴールのひとことが出ないww」

希「んふっ、えほっ……」

にこ「さあ絵里まだチャンスはあるわよ!」

絵里「……」ゴクゴク

にこ「ミックスジュースは飲み干した! さああとは言うだけ、言った方が勝ちなんだから!」

穂乃果「言って希ちゃんっ」

にこ「言葉が出ないww」

希「わたしは、な……なんて言えば……よかったんだっけ……?」

にこ「『美味しかったよおかあさん』って言ってください」

希「おかあさん美味しかったよ!!」

のぞママ「は~い♪」

にこ「おぉー! ちゃんとお母さまに感謝の言葉が言えました!」


勝負あり



穂乃果「よかったね~」

絵里「ふふふ」

希「早く帰りたい……」

にこ「素晴らしい勝利を飾ったわね希?」

穂乃果「いいもの見せてもらっちゃったね」

にこ「そうね。これは視聴してくれるファンのみんなも泣いてるんじゃないかしら」

にこ「どうだった?味の方は」

絵里「とっても本当においしかったですおかあさん」

のぞママ「あら、ありがとうございます♪」

にこ「『信じられない』って言ってたけど……?」

絵里「な、なにを? どこで? 何を言ったかしら……?」

にこ「どうしてあんこなんてって……」

絵里「いえいえ、これはもうナイスマッチング!」

にこ「あはははははww」



愛知の面積


穂乃果「愛知県の」

希「愛知県は何ポイント?」

穂乃果「ほいっと」ペリッ

にこ「5000……」

希「あはははははww」

穂乃果「ここはね、ポイントじゃないよ希ちゃん!」

にこ「5000ポイントww」


チームびっくり人間
5000ポイント獲得!


穂乃果「ここはポイントじゃないよ、ホームだから!」

希「そうだね……」

のぞママ「さあさ、みなさんもお腹減ってるでしょ? 少し休憩していきますよね?」

希「ううん、いいのおかあさん。もう私たち行くから」

絵里「いえいえいえいえ」

にこ「是非、是非休憩させていただきますお母さま!」

穂乃果「穂乃果も小倉トースト食べたいです!」

希「ちょっと」

のぞママ「あらそう? それじゃあ作っちゃおうかしら~」

ほのにこ『お願いします!』

希「ちょっとー!!」


一時間後


~車内~


にこ「いやぁ、なんなのかしらね? こんなに……もう負けて悔いなしって気持ち」

希「……」

絵里「そうねぇ。私なんて、負けたのに清々しい気持ちでいられるんだもの」

にこ「清々しいわよ」

絵里「この勝負に関してはね」

にこ「ねぇ? 嬉しいわ」

穂乃果「最後のね、テレマークじゃなくて、フィニッシュの言葉がよかったよね!」


にこ『おかあさん美味しかったよ!』


希「……」ムスッ

にこ「私ね、帰りにおかあさんにね、おかあさんどうもありがとうございましたって言ったのよ」


にこ「そしたらおかあさん、一生懸命に『娘をお願いします!』」


希「あはははははww」

にこ『海未さん娘をよろしくね!』

にこ『絵里さんかわいいね!』

にこ『穂乃果さんの笑顔も素敵!』

希「いやいやいや」

にこ「ね、もう私、その言葉で涙が……」

希「……後悔してる、ウチ……いま後悔してる……」

にこ「あははははwwなに、なにに?」

希「連れてきたこと……」

にこ「素晴らしいおかあさんじゃない」

絵里「よかったわよね? 本当、そんなこと言わないでよのんちゃん♡」

にこ「のんちゃぁん♡」

希「あっはっはっはっはっはww」←のんちゃん

にこ「小さい頃に自分のことそう呼んでたらしいじゃなぁい?」

絵里「可愛らしいわよね~?」

にこ「可愛がられてるみたいじゃない?」

希「くっ……///」


にこ「なんでも帰りにお金までいただいたとか」

希「もう、もうやめてー!」


にこ『これもって行きなさい!』


希「お小遣い、もらっちゃって……」

にこ「お小遣いをねぇ」

穂乃果「小さな頃の写真も見せてもらっちゃった」

絵里「あれは、初めて家族で行った遊園地の写真みたいだったわね」

にこ「小さくて可愛らしかったわよねぇ」

穂乃果「胸もねぇ」

にこ「ないないない、うん」

希「あ、当たり前でしょ……まだ小学生のころの写真なんだから!」

にこ「それと希……あの写真で乗ってた馬車は……」

希「あっはっはっはっはww」

にこ「どこへ向かう馬車なのかしら、あれはww」

希「はい?」


にこ「あの、ご両親と手をつないで、満面の笑顔で乗ってたあの馬車のことよぉ」

希「馬車なんか乗ってないよ?」

にこ「乗ってたわよねぇ」

希「乗ってないよww」

穂乃果「あれは馬車だねぇ」

希「いや、だから」

絵里「あと希、なんでおかあさんの前では関西弁じゃなかったの?」

希「……」

にこ「そういえば」

穂乃果「たしかに!」

希「あの……とりあえず飛ばしていきますから……」

にこ「ん、それもそうねぇ」

希「名古屋に……昼過ぎまでいたから」

にこ「あー……ちょっとまずいかもね」

希「今日は四国まで行く予定だから」

にこ「そうだったそうだった。もう12時半じゃないの!」

希「いま12時半で、多少時間置かないとウチも立ち直れないから……」

にこ「そうねぇ、もう希ったら完全に弱っちゃって」

希「あはははははwwさ、さあさあ急ごう」

にこ「あんたの乗った馬車のように」

希「ははははははww」

絵里「あははははww」

にこ「えぇ? 希ぃ……急ごうじゃないのww」

希「う、うん……」

にこ「あっはっはっはっはwwww」



~音ノ木坂学院・校庭~


花陽「さぁ、チームびっくり人間が激しく追い上げてまいりました!」

花陽「さらに次回! 罰ゲームのジャングル探検の驚くべき実態が明らかになっちゃいます!」


次回、罰ゲーム「ジャングル探検」の驚くべき実態が明らかに!


花陽「お見逃しなくっ」



ピーッピッピッピッピッ


凛「……」タッタッタッ

ことり「……」タッタッタッ

絵里「……」タッタッタッ

真姫「……」タッタッタッ


ピッ


凛「!」 ビシッ

ことえりまき『!』ビシッ


花陽「おぉ……! ビシッと並ぶだけなのに綺麗ですっ!」

凛「!」ピッ バッ

タンッ


側転


花陽「凛ちゃんすごいよっ! 綺麗だよっ」

凛「!」ビシッ


ピッ


ことり「!」バッ ダンッ←ちょっと失敗


花陽「ほわわ……ちょ、ちょっと危なかったかな……?」


凛「!」ピッ

絵里「!」バッ タンッ


花陽「絵里ちゃんさすがですっ」


凛「!」ピッ

真姫「!」バッ

ズルッ

真姫「ぅあっ!」←コケた


花陽「真姫ちゃん!?」

海未「あっはっはっはっはww」


真姫「!」ビシッ


花陽「まだまだオチは渡しませんっ! ……って、ことかな? って、危ないからだめだよぉ……」

真姫「ふふん」

花陽「ちがうよ、そうじゃないよ真姫ちゃん……何か間違ってるよ……」

今日はここまで
ありがとうございました



~音ノ木坂学院・校庭~


花陽「こんにちは、音ノ木どうでしょうですっ」

花陽「今回は対決列島第8夜です!」


~甘いもの国盗り物語~
対決列島 第八夜


花陽「中部地方へ……絵里ちゃんチームは、2万8千ポイント差まで詰め寄られてしまいました」


  2万8千ポイントの少差


花陽「いよいよ正念場です! 決戦の場は、関西です」


ピッピッピッピッピッピッ...


凛「……」タッタッタッ

ことえりまき『……』タッタッタッ


全員ポンポン装備


凛「!」ピーッ ピッ

ことり「やぁ!」バッ
絵里「やぁ!」バッ
真姫「やぁ!」バッ

凛「!」ピッ

ことり「やぁ!」バッ
絵里「やぁ!」バッ
真姫「やぁ!」バッ


花陽「おぉ……みんなすごい!」


凛「!」ピッ

ことり「やぁ!」バッ
絵里「やぁ!」バッ
真姫「やぁ!」バッ

凛「!」ピーッ


ことえりまき『やぁ!!』ビシィッ


決めポーズ!

絵里チームがんばれ!


希「あっはっはっはっはww」

花陽「応援だね! 今週から厳しくなるもんねっ!」

花陽「絵里ちゃんも希ちゃんも、頑張ってくださいっ!」



20XX年 8月9日(木)
午後1時20分
名神高速・滋賀県に入る


~車内~


にこ「滋賀県入った?」

希「うん、滋賀県に入ったよー」

にこ「よーしぃ」

希「いよいよ関西やね」

にこ「関西に入ったのね」

穂乃果「希ちゃんのホームだ!」

希「穂乃果ちゃん……それもう辞めよう」

穂乃果「はーい」

希「これ、どこかで近畿大会やろっか」

にこ「近畿大会?」

希「うん」

にこ「うーん……でも、うちの絵里はかなりきついんじゃないかしら。まだあんまり時間経ってないし」

絵里「そうね……」

にこ「代理……代理大会にする?」

絵里「ハラショー! さすがにこね、名案だわ!」

希「そうやね、そうしよっか」

絵里「えぇ」


代理対決


絵里「副将だけの戦いは見たことないし」

希「そういえば……そうかも」

にこ「んー」

絵里「一戦交えておいたほうがいいんじゃない?」

希「うんうん」

にこ「近畿ってけっこうある?」

希「合わせればそれなりに」

にこ「合わせれば……」


近畿の面積


希「近畿なら……滋賀に京都に大阪……」

絵里「神戸?」

希「ん、兵庫県やね」

絵里「奈良は?」

希「奈良は通らないから積み残しで、4府県かな」

絵里「2万くらいいきそうね」


近畿大会合計
19000ポイント


希「そうやね」

海未「兵庫を入れたら2万ポイントほどでしょうか」

にこ「2万……うわ、2万ってけっこう責任重大よ……」


京都


にこ「お、いいわねー京都。京都で……湯豆腐対決なんていいんじゃない?」

希「ああ、湯豆腐おいしいやんな」

希「でも京都降りないよ」

にこ「え?」

希「高速は降りません」


大阪


にこ「あっという間に終わっちゃったわね……京都」

希「大阪府にはいりましたー」

にこ「なにか、美味しいものでやりたい」

希「どんなの?」

にこ「お好み焼きとか……たこ焼きとか」

希「たこ焼きでやる?」

にこ「たこ焼きいいじゃない、たこ焼き!」

希「たこ焼きならサービスエリアで売ってるよね」

にこ「サービスエリアのはさぁ……」

希「文句言ってる?」←弄られ続けてちょっと不機嫌

にこ「文句言ってるわねぇ」

希「ふふふww」


兵庫


希「いま大阪終わっちゃったなぁ」

にこ「えっ」

希「兵庫県でもたこ焼きは売ってるよね」

にこ「なんでもいいのね? 大阪のたこやきじゃないわよ、もうそれじゃあ」

にこ「兵庫のたこ焼きじゃないのよ」

希「ふふふww」

にこ「あーあ、もうやる気なくなった」

希「あ、明石焼き!」

にこ「ああ、明石焼きね!」

希「兵庫県には明石焼きがあるやん、にこっち」

にこ「なんだっていいわよもう……」

希「あはは……」

にこ「とにかくなんか食べればいいんでしょ」

希「うん……」

にこ「これ以上はいけない……ケンカになっちゃう」

希「そうやね……あ、また何かCD買おうよにこっち」

にこ「そうね」

希「楽しいやつ、みんなで歌おうやん。荒んできてるから……」

にこ「おかしいわよねぇ……おいしいものを食べて、日本縦断しようって企画なのになんで荒んできちゃうのかしら」

希「あはは……」



近畿決戦
決戦場


~サービスエリア~


穂乃果「よぉーし……」フゥー

希「さぁ、それじゃあえりち、関西大会ということで」

絵里「えぇ」

希「滋賀県、京都、大阪、兵庫」

海未「兵庫は大きいですね」

希「大きいね」

希「この4つを一気にここで決めるからね」


近畿大会獲得ポイント
滋賀 4000
京都 5000
大阪 2000
兵庫 8000
合計 19000ポイント


絵里「……」モグモグ

希「アイスおいしい?」

絵里「えぇ」

希「ふふ、余裕やね」

絵里「戦いは副将に任せるから、私は自主トレをね」

にこ「いい心がけよ。ねえ、もう」

絵里「さすがに近くなってきてるから」

希「あはははww」


近畿大会
種目


希「対決は明石焼き!」


明石焼き
明石のたこが入った玉子たっぷりのたこ焼き。
あつあつのだし汁に入っているのが特徴。


にこ「なるほどね」

希「これはお汁に入ってるから熱いんよ」

にこ「でもおいしそうね、これ」

希「おいしそうでしょ? これはもちろんお汁まで全部ね」

にこ「トーゼン」


そして


希「この牛乳を」


牛乳


にこ「あー、あはははwwww」


さらに


希「もういっぽん」


2本


にこ「おぉ……」

穂乃果「おぉ……!」


明石焼き6個
牛乳2本


穂乃果「これで私が初めて勝つところを!」

希「頼むよ穂乃果ちゃん、4つは大きいから!」

今回も、常人が真似してはならない、穂乃果だから出来る牛乳早飲みを御覧頂きましょう。

希「これでたぶんかなり追いつくはずやからね」

穂乃果「もちろんだよ! 私だってびっくり人間の端くれだもん」

希「そうやねww」

穂乃果「これは見せ所だよ!」

絵里「ごめんなさい、そこでひとつ提案があるんだけど」

希「なあに?」

絵里「牛乳は今まで全部フタ開けてたけど、このままでやらせてもらえないかしら」

希「おお……」


フタが閉まったまま


絵里「このままで、開けるのも」

希「入るってこと?」

絵里「えぇ」

希「穂乃果ちゃんできるね? 力み過ぎてこぼしたりしないよね……?」

絵里「あははww」

希「ゆっくり落ち着いて開ければ大丈夫やからね?」

穂乃果「私の信用が……」

穂乃果「よし、ここで一発! 大きく勝って信用を取り戻します!」

希「頑張って!」

穂乃果「うん!」

にこ「よし……」

希「焦らないで、ゆっくり形状確認してな?」

穂乃果「はい!」

にこ「よしよし、今ちょっと見えたよ勝利が見えたわ」

希「あはははw」



近畿対決
副将対決


にこ「これ勝ったら、相手はもう難しいわよ」

絵里「頼むわよ」

にこ「かなり難しいわよ逆転は。奇跡を起こしてやろうじゃない!」

にこ「さすが矢澤にこだっていうところを見せて!」

にこ「ここ一番だっていうことを見せてやるわよ、ええ」

穂乃果「高坂穂乃果、意地を見せるよ!」

希「頼むよ!」

絵里「それでは両名よろしいでしょうか」


近畿大会(副将戦)
先に明石焼き6個を完食
さらに牛乳2本でフィニッシュ


ほのにこ『はい!』

絵里「関西・近畿大会……開催させていただきます」

にこ「緊張してきた……」



絵里「レディー! ゴーッ!」


希「穂乃果ちゃんいけっ! よし、焦らない焦らない……」

穂乃果「……!」ズルッジュル

にこ「!」ズズ…ヂュル

絵里「負けないでにこ!」

希「熱くないかな」

絵里「大丈夫よ、大丈夫」

穂乃果「!!」ズズズズ

希「よしよしよし! 早い早い! 飲んで飲んで!」

希「よし、よし、よーし!」

穂乃果「ぷはっ……!」


明石焼き完食


希「焦らないで、ここは焦らないで!
チャンスやからww」

にこ「まじぃ!?」モゴモゴ

穂乃果「……」パキッ

希「よしよし、飲んで飲んで!」

穂乃果「!」パコンッ!

希「あっはっはっはww」

にこ「マジィ?!」

希「よしww」

穂乃果「よぉーし」

にこ「……」ズルズル

希「不甲斐なし矢澤にこ!」

穂乃果「わっはっはっは!」

にこ「……」←やっと明石焼き完食

希「一回見せてほしいな、びっくりするような飲み方♪」

穂乃果「よしよし、わかりました。いきますよ……!」グッ

穂乃果「!」パコンッ!

希「あはははははww」

穂乃果「やあー!」タラー





希「あっはっはっはww」

穂乃果「どうだぁ!」


びっくり人間
圧勝


にこ「穂乃果wwなんでそんなww」

希「ちょっと垂れてるwwなんで? いま余裕だったよ?」

穂乃果「なんでだろ……」

希「ほら、こっちむいて」フキフキ

穂乃果「んむ……」


チームびっくり人間
19000ポイント獲得!


にこ「うわぁ……」

穂乃果「よしよし!」


その差9000ポイント


希「これであと1つ取ったらくるよ!」

穂乃果「きたきた、ようやくここまてきたね!」

希「穂乃果ちゃん! 戦力、一軍復帰!」

穂乃果「よーしやったー!!」

希「すごいなぁ、圧倒的な強さだったよ。にこっちはまだ牛乳に手をつけてなかったもんww」

穂乃果「あれれ、牛乳いらないの?」

にこ「……ええ」

希「穂乃果ちゃん、強さを見せてあげて」

穂乃果「いらないんだったら、私もらっちゃうよぉ~」

希「あはははww」

穂乃果「!」パコンッ!()

希「はやいwwあはははww」

穂乃果「ぷふぅ……」

にこ「……じゃ、もう一本」

穂乃果「ん? いらないのぉ?」

希「あっはっはっはww」

穂乃果「なになに?」

希「穂乃果ちゃん無理しないで、もういいから!」

穂乃果「無理なんてしてないよぉ~! 私だってびっくり人間の端くれですから」

希「あははww」

穂乃果「これくらいはね、もちろん」

にこ「でもさ、思ったより早くないわよね」

穂乃果「そう?」

にこ「今のだったらね」

希「できるやんな♪」

にこ「岩手は1秒ちょっとで飲んでたわよ。それくらい見せてもらわないと」

穂乃果「そっか……では!」グッ

パコンッ!

希「どうだぁ!」

穂乃果「あはははははww」

希「穂乃果ちゃんあっぱれ!」



四国へ


にこ「一対一でね、こう真っ向から負けると……悔しいわね」

希「そう?」

絵里「そうでしょうww?」

にこ「うん」

希「ごめん……ウチもね、初めて自分が関わらないの見たから、なにこれ? って……」

にこ「そうでしょ? ハタからみてると馬鹿馬鹿しいわけ」

希「馬鹿馬鹿しいww」

にこ「やってる本人は案外真剣っていう」

希「そうそう、真剣なの」

にこ「ちょっと分かったわ……」

希「ほんま? スタートまで緊……張した?」

にこ「した!」

希「あはははww」

にこ「スタート前は緊張したの」

希「するんだよね」

にこ「レディーって言われた瞬間ドキドキする」

希「ドキッとするんよねww」



岡山


にこ「あ、岡山」

山陽道・岡山I.C.通過

希「岡山でございます」


CDを買った


ウィーン

にこ「よしっと」


おいらは近頃気に入りグラスで 片手にホワイトたっぷり注げば♪





あの娘みたいにジーンときちゃうぜ♪


海未「誰ですか?」

希「また古い……小林旭?」

にこ「旭先生を買ってみちゃった」

希「あっはっはっはっはww」

にこ「いま聴いてるのは『アキラのジーンときちゃうぜ』」

ほののぞ『あはははははww』

絵里「……?」←わからない


小林旭を知ってる女子高生3人



続いてのナンバー


「対決列島」西日本編・テーマソング


♪自動車ショー歌
唄 小林旭 with 矢澤にこ


絵里「本日お届けする曲は、自動車ショー歌」

にこ「あっはっはっはっはっはww」

絵里「対決列島・西日本編のテーマソングにもなっている曲です」

絵里「それでは聞いていただきましょう。矢澤にこさんで、自動車ショー歌」


にこ『あの娘を ペットにしたくって♪』

にこ『ニッサンするのはパッカード♪』

にこ『骨のずいまでシボレーで』

にこ『あとでひじてつクラウンさ~』

にこ『ジャガジャガのむのもフォドフォドに』

にこ『ここらで止めても いいコロ~ナ』


希「いえーい!」

穂乃果「いやぁー!」

絵里「よく知ってるわね……こんな曲」

にこ「すっごいでしょ~♪」

絵里「にこ……昭和の人?」

にこ「違うわよ! ……まあ、昔の曲はたくさん聴いてるわね」

絵里「そうなの……」

希「小林旭さんは有名な人よ?」

絵里「ふうん」

にこ「絵里もこの機会に昭和の曲とか勉強しなさい」

絵里「ええ……」


昭和歌手について熱く語る女子高生3人



高松


にこ「四国に入ったわよー!」

希「香川県は高松市、おうどんさんの聖地!」


四国に上陸


にこ「小林旭さんの唄で入ってきたわよ香川さん」

にこ「今回は険悪な雰囲気じゃないわよー」

穂乃果「楽しくいこう!」

希「楽しくいこう!」

絵里「い、いえーい!」

希「次の曲はなあに?」

にこ「終わんないのよ、いつまで経ったって」

希「ははははww」

にこ「シベリア鉄道よ!」


♪シベリア鉄道
唄 小林 旭


希「どうだ! いい唄でしょ?」

にこ「どうだ」

希「どうだ!」

絵里「しんみりしちゃうわね」

にこ「ゆっくり聞いてみなさい、うどんものびるわよ」

希「ははははははww」

希「あ、そろそろ宿に着くから降りる用意しといてね~」

みんな『は~い』

本日はここまで
ありがとうございました

参考までにどうぞ

アキラのジーンときちゃうぜ
http://youtu.be/TKIIGGUI2_Q


自動車ショー歌
http://youtu.be/iWx94d2lo2c


シベリア鉄道は見つからなかった……すみません



~宿・部屋~


絵里「やっと四国に」

希「四国に上陸いたしました」

穂乃果「敵の尻尾も見えたね」

希「見えたよ穂乃果ちゃん」

絵里「けど、うちとしてはこの4日目が終わって、まだリードしてるっていうのはすごいことよ?」

にこ「これはもうほんとに」

絵里「自分で言うのもなんだけど、大健闘なんだから」

にこ「出来すぎ、出来すぎよこれは」

希「ここからもう、あとは明日1日ってことになるけど」

絵里「えぇ」

希「四国は……一個ずつやったら大変だから四国大会やね」

にこ「四国大会開催するのね」


四国大会
うどん対決


穂乃果「全体でいくらぐらいなんだろうね?」

絵里「いまめくってるので9000あるわ」


香川 2000

高知 7000


希「9000かぁ……もうこの際もう2つ見えちゃってるし」

絵里「あとの2つもめくる?」

希「うん」

にこ「じゃあまず徳島」

絵里「……」ペリッ

にこ「4000」

希「4000かぁ」


徳島 4000


絵里「そして愛媛は……」ペリッ

絵里「6000」


愛媛 6000


にこ「おー」

希「合計で19000やね」

にこ「意外と大きいのね……」


四国うどん対決
19000ポイント


希「19000ポイントかぁ……」

にこ「まさしくこれを取れば、関西取り戻せるわけね」

絵里「取り戻せるってことよ」

希「穂乃果ちゃん、これを取ればあっという間に、ウチら1万ポイント差で勝てるから!」

穂乃果「大リードだね! これは決戦だよ、まさに天王山だよっ!」

希「うん!」

絵里「四国……大きいわね」

にこ「四国大きいわよ」

絵里「負けられない」

にこ「ただ、ここどうすんの? 中国地方」


中国地方は
飛ばしてしまった


希「岡山は通ったから……岡山は、うん、やるよ」

希「岡山はやるってことだけ言ってきます」

にこ「あら、やるのね」

希「やるとだけ」


奇襲だ


絵里「そうみすみすと奇襲を……奇襲というか、もう常套手段になってるけど」

希「あはははww」

にこ「決まってるわ、あの時間だって」

絵里「それを受けるつもりはないわよ、私だって」

希「あら」

絵里「私も策は練ってあるんだから」

にこ「あはははははww」


絵里もやる気だ


希「ま、まあそういうことやから」

にこ「そういうことだけ言っておこうかしら?」

絵里「そういうことだけ言っておくわ」

希「まあ、どっちが寝込みを襲うかと」

にこ「奇襲した者が9割勝てる」

希「勝てるって事だからww」


奇襲合戦


海未「早く押しかけた方のモノで、岡山決戦ですか?」

希「もちろん海未ちゃんが寝てからだからね?」

にこ「そうね、寝なきゃだめだよ」

希「寝なきゃだめ」

にこ「うんうん」



罰ゲーム


希「そういえば二人とも、これで負けたらマレーシアのジャングルに行くからね?」


絵里チームが負けると
マレーシアのジャングルで
動物観察


希「少しだけ詳しい情報を言っておこうかな」


詳しい情報


希「日程やけど」

にこ「うん」

希「一週間だったり二泊三日だったり、適当に言ってた日程やけど」

にこ「あんた適当って認めたわね」

希「まあまあ。にこっちたちが寝てる間に、海未ちゃんと話して決めたから」

にこ「ったく……」


本当の日程


希「4泊5日」

にこ「ええぇぇぇ……」

絵里「そ、そんなに長いの……?」

希「しかもジャングルにはたくさんの動植物がいるん」

希「ぜひ観察して、夏休みの自由研究に!」


自由研究


にこ「自由研究しにジャングルに行くってどんな!?」

希「いろんな動物いるんよ? トラや象、マレーグマ」

にこ「トラにクマ……!?」

希「これらを見に行こうと思うんやけど、にこっちは冒険家アイドルやから」

にこ「あっはっはっはww」


冒険家
矢澤にこ


にこ「あたりまえでしょー? 人喰いトラなんて普通に」


人喰いトラ


絵里「格闘したの?」

にこ「したわよ……あれはもう村の危機だったから」

絵里「さ、さすがにこね……」

にこ「そうよ、ええ。カンダタって名前のトラだったわ」

希「あはははww」

絵里「それはどこで?」

にこ「ん?」

絵里「それはどこでの経験?」

にこ「スマトラよ」

絵里「近い……ww」

希「近いねww」

にこ「やっぱり本当は危険な場所なのよ」

希「うん、ほんまに出てくるからね、危ないよww」

にこ「やばいわねww」


希「本物がいるからね」

にこ「よくなんか最近やられてない?」

希「まぁそれで有名になればいいんやないかな」

にこ「冗談じゃないわよ!? 噛まれただけに文字通りおいしいねなんてことしてる場合じゃ……ww」


噛まれただけに
文字どおりおいしいね


希「にこっち……今だけよ、そんな冗談が言ってられるの。本当にいるんだからww」

にこ「あそう」

希「でも、いちおう安全なレジャーとしてツアーもあるから」


安全なツアーもある


にこ「頼むわよ希……!」

希「ウチにまかしときっ」

希「もし本当に現実問題になってきたら、心配になったら聞いてね。こっちももっと詳しいこと話すから」

にこ「そう、そうね……いまは勝つことを考えないと」

希「そう、まずはこれに勝つこと」

にこ「これに勝つこと」

穂乃果「まだリードしてるからね」

絵里「四国取りましょう」

にこ「四国取るわよ」

絵里「四国を取れば楽になるから」

にこ「四国はなんとしても取る」

希「じゃあ……今宵はこの辺で」

穂乃果「はーい」

希「ウチたちは、隣の部屋行くから」

にこ「そうね」

希「明日はおうどんさん対決」

にこ「うどん対決ということで」

穂乃果「おやすみ!」

にこえり『おやすみなさーい』

希「おやすみー」



そして夜も更けて


~宿・廊下~


絵里「……」

にこ「……」


絵里チームが先手をとった


絵里「いくわよ」

にこ「一気に行きましょ」

にこえり『!!』ダッ


ガンッ!!


希「うゎぁっ!?」


パチッ


絵里「あら、お眠りのところだったかしら?」フフン

希「あぁびっくりした……」

希「はぁびっくりしたぁ……あぁびっくりした……」

絵里「やぁーやぁー! 明神東條希!」

希「えりち……」

絵里「ふふん」



岡山対決


絵里「……」スッ

希「あっ」

絵里「岡山名物……サンフルーツ対決」

海未「うふふふww」


すっぱい


にこ「いいわね? いくわよ、レディーゴーッ!!」

絵里「……」ペリペリ

希「皮がかたい……ゆびいたい……」

にこ「明らかに向こうは遅れをとってww これはすっぱい! あっはっはっはっはww」

にこ「思いっきり寝てたわねww」

穂乃果「まだ0時20分じゃん……」

にこ「そう、朝とかなんかじゃないのwwド深夜なのww」

絵里「……」モグモグ←例のすっぱい顔

希「ぅあー」モグモグ

にこ「すっぱい? すっぱい?」

絵里「ん、すっぱぁ……」モグモグ

希「いゃもうあかんよこれ……」

にこ「あっはっはっはっはww 明神東條希、もうだめだの一言! 明神は負けを認めると酸味が襲ってくるww」

海未「うふふww」

にこ「さぁ悲しげに……悲しげに置かれてる、枕元のきびだんご」

希「あはははははww」

にこ「どうですか皆さん! こんな大きなきびだんごで奴らは襲ってくる気だったのよー!」

絵里「はい!」


勝負あり


絵里「はあ……すっぱかった」

穂乃果「絵里ちゃんのファン増えたね」

絵里「すっぱい顔でファンが増えるのは不本意だわ……恥ずかしい///」

絵里「とりあえず、勝ったのでシールを」


びっくり人間 撃沈


にこ「それじゃあ岡山、どれだけあったか確認しましょうか」

絵里「見てみましょう」

絵里「はいっ!」ペリッ

にこ「7000!」

絵里「ハラショー!」

にこ「7000ポイントもあったわよ!」


絵里チーム
7000ポイント獲得!


にこ「あっはっは! ありがとうございます、ありがとうございます」

絵里「あははww」

にこ「それじゃあまた明日、うどん対決で会いましょーう!」


パチッ


希「あはははww」

にこ「やったわね絵里! 思った通り寝てたわよ」

絵里「大成功ね」

にこ「きびだんごは家族へのお土産にするわ」

絵里「名案よ、にこ」

海未「んふふふ……あはははww」



5日目


~翌朝・駐車場~


希「夢見たよ、ウチも」

絵里「夢?」

希「ついにウチも来たん。ウチはね、なんかすごいすっぱいもの食べさせられた夢を見たんよ……」

にこ「夢じゃないわや」

希「知ってるよそんなの!」

絵里「あははww」

希「ほんまにすっぱかったんやから! あんな、寝てるとこで食べさせるなんて!」

にこ「それを絵里は毎回やられてたわけ」

希「う……」

希「じゃ、じゃあ……ということで今回は四国対決……」

にこ「四国対決ね」

希「これは落とせないよ、19000あったんやから」

にこ「これは大きいわよ」

穂乃果「ここ勝てば」

希「一気に逆転よ、ウチたち」


うどん対決に勝てば
遂にびっくりチーム逆転


絵里「いまの差は16000だから」

希「勝てば3000リードやからね。まずはうどん屋に行こっか」

にこ「ふむ」

希「ウチのイチオシのうどん屋」

にこ「おいしいの?」

希「もちろんやん! 香川にいた頃に食べた、キングオブさぬきうどんなんだから♡」

にこ「キングオブさぬきうどん……」

絵里「ふむふむ」

希「ほな行こう!」

穂乃果「はいっ! さぬきうどん楽しみだな~」



イチオシのうどん


~車内~


にこ「キングオブさぬきうどんねぇ……」

絵里「なんてお店なの?」

希「山越さんって言うんよ。けっこう有名なお店で、たぶん今日も……」

にこ「あ、あそこ? なんかすごい並んでる」

希「ふふん。さすがの盛況っぷりやなぁ」


山越
希が香川で過ごしていた時に
一番美味しいと思ったお店


にこ「さてさて、さぬきうどんがどんなもんなのか」


~店内~


希「これはね、釜玉って言うおうどんさん」

にこ「釜玉?」


釜玉
釜揚げのアツアツのうどんに
玉子と特製のおツユをかけて食べる


希「茹でたてのおうどんさんに、タマゴを割って混ぜたもの。それに特製のおつゆで味付けしてるん」

にこ「ふうん」

希「これをまず子分のにこっちと穂乃果ちゃんが食べて 」

希『うまい!』

希「って叫んだら、次はウチとえりちの大将戦」


先に副将が一杯食べて『うまい!』



大将が一杯食べて『うまい!』でフィニッシュ



四国大会
うどん対決


絵里「レディーゴーッ!」

穂乃果「!!」ズルズル

にこ「!!」チュルル


勝負はあっという間につきます


希「穂乃果ちゃん、おいしい?」

穂乃果「!」ズル…チュルル

絵里「穂乃果早い……」

にこ「!!」ズルル

穂乃果「うまい!」バッ

希「あー、おいしいなぁ」ズルズル

にこ「うまい!」バッ

絵里「!」ズゾゾゾ

にこ「おぉ、早い」

穂乃果「絵里ちゃん大急ぎだね」

希「いやぁ、今日もおうどんさんがうまい!」

にこ「あっはっはっはww」


びっくり人間
圧勝


希「では、これにて」

絵里「……」チュルン


まだ食べてる


チームびっくり人間
19000ポイント獲得!


~駐車場~


穂乃果「いぇーい!」


遂にびっくりチーム逆転


希「四国で逆転やね!」

穂乃果「遂に追い抜いたね!」

希「長かったなぁ……あはははww」



~音ノ木坂学院・校庭~


花陽「遂に絵里ちゃんチームは、四国にて逆転を許してしまいました!」

花陽「次回はいよいよ、九州上陸です! そこで絵里ちゃんチームは最後の粘りを見せますよっ」


次回、いよいよ九州上陸
最後の粘りを見せる絵里チーム!


花陽「まだまだ勝負の行方はわかりません!」


ピーッ ピッピッピッピッピッピッ

ことえりまきりん『!!』シュルシュル


新体操のリボンを回しながらの登場


希「あははははww」

花陽「あ、あはは……」


ピーッ ピッ

凛「!」ブンッ

ことえりまき『!』ブンッ

ゴロンッ


リボンを上に投げて前転


凛「!」パシッ

ことり「!」ポロッ

絵里「!」スカッ

真姫「!」ポトッ


凛以外キャッチできなかった


希「ははははww」

花陽「う、うん……えと、ファイトです……!」

希「あっはっはっはっはっはww」

花陽「それとね、あのね、ちょっと近いよ……」

絵里「ごめんなさい……」


今日はここまで
ありがとうございました



~音ノ木坂学院・校庭~


花陽「こんばんは! 音ノ木どうでしょうですっ」

花陽「対決列島はもう第9夜ですよ!」


~甘いもの国盗り物語~
対決列島 第九夜


花陽「四国でびっくりチームがついに逆転! 絵里ちゃんチームは、初めてリードを許してしまいますっ」

花陽「北海道をスタートして5日目……そろそろにこちゃんたちも精神的に壊れ始めてしまいます」


スタートから5日目
そろそろ限界に近づいてます


花陽「いよいよ大詰めです! にこちゃんたちは最後の力を振り絞り、最後の決戦地九州へと向かいます!」


最終決戦の地
九州へと向かいます


 ピーッ ピッピッピッピッ


凛「……」タッタッタッ

今回はみんなポンポン装備

ことえりまき『……』タッタッタッ


穂乃果「いっちにー! いっちにー!」タッタッタッ





希「あっはっはっはっはっはww」


穂乃果「いっちにー! いっちにー!」タッタッタッ


花陽「えと……す、すごい……増え方してる? ものすごい……あ、ことりちゃん転んだ!!」

花陽「ことりちゃん! ことりちゃん大丈夫!?」

希「あはははははwww」


20XX年 8月10日(金)
午前9時40分
香川県綾上町
九州へ向け出発


~うどん屋山越・駐車場~


希「ウチらはいま、四国の香川県にいて……これから九州に行きます」

にこ「どうやって行くつもり?」

希「うん。まずは愛媛県の端の三崎って所まで行って、そこからフェリーで大分県に渡るんよ」

希「んで、大分県に渡って高速道路で、福岡、佐賀、熊本、宮崎って」

にこ「あら」

希「ぐるーっと回ってく」

にこ「全部通るの?」

希「通るの」

にこ「じゃあ対決は」

希「対決はどこかで九州対決やね。最終決戦直前の大一番」

にこ「九州対決! ……ほぉほぉ」


九州大会
開催


希「鹿児島決戦の前に大勝負。九州名物は色々あるけどね」

希「ほな、次は九州対決。またしばらくまったりとした時間が流れるけど急いで走るよww」

絵里「ええ」

にこ「行きましょう」

穂乃果「行こう行こう!」



九州へ


~車内~


NAI-NAI-NAI 恋じゃない♪

NAI-NAI-NAI 愛じゃない♪


またCDを買った


NAI-NAI-NAI でもとまらない~♪


絵里「なんで古い曲ばっかりなの?」

にこ「スクールアイドルを名乗るんなら、古き良き歌くらい知ってないと」


スクールアイドルアピールのようだ


愛媛県到着



フェリー


~船内~


アナウンス『本日は 国道 九四フェリーをご利用いただきまして、まことにありがとうございます』

午後12時30分 発
国道 九四フェリー 佐賀関行


~希撮影~
海未は船酔いで寝てる

希「あははははww」


にこ どアップ


希「アピールタイムよ、にこっち。どアップだから」

にこ「そうね……ww」

希「んふふふww」

にこ「でもね希」

にこ「マイクが髪に突き刺さるくらいのアップは、さすがに無理があると思うの」

希「そうやねww」

にこ「画は撮れてもね、音はどうなるのよ。ガサガサ言ってない?」

にこ「撮れてるのww? だから、ちゃんとアップになってる?」

希「なってるなってる」

にこ「ならいいけど……わたしボヤけてない? こんなに寄ってるけど」

希「ボヤけてないよ」

にこ「あ、そう……ならいいんだけど」

希「うふふ、ふふ……あはははww」

にこ「あのねぇww 何がおもしろいのよぉ……そんなに寄れば面白いでしょうよ。レンズに、にこの顔写ってるの見えるぐらいなんだから」

希「そうやねww」



40分後


にこ「おー」


九州が見えてきた


希「……」寄ってる

にこ「ちょ、どきなさいよ! 九州見てるんでしょ!」

希「そっか」スッ

にこ「いよいよ近づいてきたわねー」

希「うん、九州やね」また寄ってる

にこ「だから私はね、九州見てるわけだから」

希「あはははww」

にこ「あんたが私の目線の前に出てきたら、九州が見えないって言ってるでしょww」

希「見えない?」

にこ「当たり前でしょ」

希「うーむ……ないなぁ、胸」

にこ「顔撮ってるん違うんかーい!」

希「あっはっはっはww」

希「自分がいま、どう撮られてるかを察知するのもアイドルに必要な能力なんよ♪」

にこ「くっ……!!」



九州


~車内~


にこ「よぉーし」

希「九州でございます」


午後1時40分
大分県 佐賀関町


にこ「九州に着いたわよー!」

希「いよいよ来たよ!」

にこ「気合入れなさいよみんな!」

希「それはにこっちやろー?」

にこ「な……なによあんた」

希「ラーメンの雑誌ばっかり見てるじゃない」

にこ「さっき私のことすずむしの脳ミソって言ったでしょ」

のぞえり『あははははww』

にこ「ねぇ?」

希「なぁに? にこっちがさぁ、『明日は鹿児島でラーメンを是非!』だって」

希「明日鹿児島から12時から帰るって言ってるのにね、いつ食べるん」

希「すずむしぐらいの脳ミソしかないからそんな事しか言えないんよ」

にこ「ふふふふ……」

希「なんてな事をね、言ってたんよさっきwwフェリーの中で」

希「もうラーメンはいいやんな? すずむし」

にこ「はっはっは」

にこ「V止まった瞬間にぶん殴ってやるから見てなさい」

希「あっはっはっはww」

にこ「今度私をすずむしって言ってみなさい。ぶっとばすわよぉ」



熊本ラーメン


にこ「穂乃果食べたいでしょ?ラーメン」

穂乃果「んー……食べたい」

にこ「そうでしょ? ほらほら」

希「あのね穂乃果ちゃん。食べてもいいんだけどね、今夜の宿のお食事、6時過ぎぐらいからなんよ」

穂乃果「あー……」

希「その2時間前にね、ラーメンをお腹いっぱい食べてもよいのかと」

希「そういう事をウチはすずむしに言ったわけ。そしたらすずむしなりに考えたわけやね」

希「『でも希、ラーメンってやっぱり数字を取れるから』」

にこ「あはははははww」

希「『次の企画の資金のことを考えたら熊本ラーメンなんていいんじゃないの?』ってウチに提案してきたの」

希「確かにそうかもしれない。熊本ラーメンなんて、東京じゃそう知らないもんね。興味があるのもよく分かる」

希「ただこの番組の構成から言うと、テロップで流れるわけやん?」

希「このあといよいよ! 熊本ラーメンが登場!」

にこ「あはははははww」

希「これで場面移って、その後おもしろい食べ方するんよ?」

にこ「あっはっはっはっはっはww」

希「それこそ勝負に水を差すようなものでしょ」

にこ「なるほどなるほど」


にこ「あんたの話だけを聞けば、私のディレクションが間違ってるって視聴者は思うかもしれないわね」

希「そうやね」

にこ「じゃじゃじゃじゃあ! じゃあ視聴者がね、私たちのね、この対決を本当に固唾を飲んで見てると思ってんの?」

希「ははははははww」

にこ「『いやぁ! 遂に逆転かぁ明神チームやるなぁ! いよいよ勝負の行方は分からないね』って見てるの?」

希「ははははははww」

絵里「あははははww」

絵里「だって前半だけでしょう、ちゃんと県ごとに戦ってきてるのはww」

希「あはははははww」

絵里「どんどん雑になってきてww」

にこ「四国大会、九州大会」

絵里「関西大会」

にこ「もうあれなのよ。Vはいいだけ撮ったからもう、めんどくさくなってんのよ」

にこ「だいたいそうなのよ希は。ちゃんとしなきゃならないときはちゃんとするのに、なんでここじゃ適当なのよ」

希「地道にやっていくか、それとも一気に勝負をつけていくかっていう違いやね」

希「勝負っていうのはね、後半になってくればなってくるほど、大きな戦いばっかりだから」

希「勝負の流れを見てるんやから、ウチ」

にこ「ほら意味わかんないでしょ?」

希「ははははははww」

穂乃果「あははww」

にこ「適当なのよこの企画」



東九州自動車道
大分県 宮河内I.C.


大分銀行ドーム


絵里「あ、あれってワールドカップやってた……」

希「もう10年以上前の話やけどね」

絵里「希の誕生日の日に日本とロシアが戦ったのよね。見てたから覚えてる」

希「えりちは、まだその頃はロシアに?」

絵里「ええ。負けちゃって、すごく悔しかったのを覚えてるわ」

希「ふむふむ。でもね、えりち」

絵里「?」

希「日本vsロシアの試合は横浜国際総合競技場で行われたんよ」

絵里「……」

希「そんな悲しそうな顔しないで……」

絵里「ごめんなさい……」

希「あー……えっと、にこっち! レポート!」

にこ「え? なに、なになに?」

にこ「なにが?」


矢澤にこの
大分銀行ドーム
レポート


にこ「サッカーをしたそうです」

希「そうやね」

にこ「すごいですねぇ……」


矢澤にこの
大分銀行ドーム
レポート




希「ちょっと鳴いてみたらどうやろ? すずむし」

にこ「なに?」

希「あはははww」



にこ
お怒り


にこ「あんたね、遠巻きにばーっと通ったところで『レポートしてくれ』って、いったい何をレポートすることあるわけ?」

希「あはははははww」

にこ「こーんなちっちゃく映ってる福岡ドーム見たってなんも言うことないわよ。そりゃ中に入ったら嫌ってほどしてやるわよ、レポート」

希「大分銀行ドームだって言ってるでしょ? 福岡ドームだったらソフトバンクが野球やってるやん、おバカさん……」

にこ「よしわかった」

にこ「あいつ放り出して私がすぐ運転変わるからいいでしょ? なんて言ったあんた、いま私に」

にこ「やれすずむしだ、やれおバカさんだって……もうやる気も起こんないわ……」

希「にこっち、熊本でラーメン食べる?」

にこ「あん?」

希「ラーメン……食べる?」

にこ「ん……いいの?」

希「あはははww」

にこ「あっはっはっはっはww」

にこ「あぁもう、自分が嫌になるわ……」

希「あっはっはっはww」

絵里「あははははww」

にこ「すずむしぶりがもう」

希「ははははははwww」

絵里「あははははははww」

にこ「やんなっちゃうわ……」



福岡


希「福岡県に入りました~」

にこ「いよーし!」


佐賀


にこ「あら、もう佐賀?」

穂乃果「おおー」

希「佐賀やね」

希「佐賀県に入ったよ真姫ちゃん」

穂乃果『なにそれ、イミワカンナイ』

にこ「あはははははww」

希「あはははww」


μ'sメンバー
西木野真姫


穂乃果『佐賀県は何が名物なの?』

海未「え、私ですか?」

希「ふふふふww」

穂乃果『佐賀にいいとこあるの?』

海未「えっと……」

穂乃果『ハヤクシナサイヨ』

希「ははははww」

にこ「あっはっはっはww」

絵里「あはははww」

穂乃果『ねえ、聞いてるんだけど? 早く答えなさいよ』

海未「有田焼きとかありますよ」

穂乃果『有田焼き……』

海未「焼き物が有名ですから」

穂乃果『ふうん……有田焼きね……』」

穂乃果『有田焼きは……燃やすの?』





希「どういう意味なのww」

にこ「意味わかんないww」



熊本


にこ「ようこそぉ、熊本へー!」

九州大会 開催地

にこ「熊本よ熊本」

穂乃果『熊本は火の国……よーし、燃えろ!』

にこ「誰よそれ」

穂乃果「……わかんない」

にこ「……」


九州大会
決戦場


~某SA~


希「さて!」

にこ「熊本までやって来たわけですけど」

希「いよいよ九州に上陸して、熊本まで来ました」

絵里「はい」

にこ「果たして、熊本では一体なにで対決を?」

希「どんな対決が待ち受けているのか!」


九州大会
種目


絵里「はい、今回用意したのはこちら」


8等分にされた半玉スイカ


希「スイカです」

にこ「なんでスイカ?」

希「聞いてきたんよ。熊本はスイカで有名なんやって」

にこ「ほー」

希「中でもね、植木産のスイカといえば一目置かれるほど美味しいみたい」


植木産のスイカ
植木町は日本一のスイカ生産地。
糖度が高く甘いのが特徴。


にこ「なるほどね。まさしくここが植木ってわけ」

希「そういうこと」

にこ「でもいいのかしら? ウチの大将、実はスイカは大好物よ」

絵里「ふふん」


絵里の大好物


希「ウチも……できれば避けたい勝負でした」


絵里は
「スイカがあれば機嫌が良い」
というほどのスイカ好きらしい


希「でも、熊本の名物を手近なもので探したところ……」

にこ「なかった」

希「スイカが丸ごと1個しかなかった……」

希「もう明日、いよいよ決戦やから……悪いけどここは大将同士でやらせてほしいん」

にこ「もちろんよ。それじゃあちょっと味見させてもらいましょ」

穂乃果「うん」


ほのにこ『はむっ』シャクッ


穂乃果「んー!」

にこ「あまい!」

絵里「甘い?」

にこ「これはすっごい甘い! おいしい!」

穂乃果「これおいしいよー! もったいないなぁ……」

希「もったいないよねー。だからウチはもう味わって食べるつもり」

穂乃果「……希ちゃん、絵里ちゃんがスイカ食べてるの見たことある?」

希「ん……そういえばないなぁ」

穂乃果「合宿でスイカ割りしたの覚えてる?」

希「うん」

穂乃果「希ちゃんはそのとき別のとこで撮ってて知らなかったと思うんだけど、絵里ちゃんね、すっごい早いの」

希「おぉ……」

穂乃果「今回はね、今までみたいな味わう余裕はね、最初から捨ててた方がいいかもしれないよ」

希「……わかった。穂乃果ちゃんがそこまで言うなら信じる」

にこ「ちなみにスイカは好きなの?」

希「大好きです」

にこえり『おおー!』

にこ「さすがww」

穂乃果「あははww」


好勝負


希「じゃあじゃあ是非えりちは厚いのを」


スイカの大きさは かなりバラツキがあります


絵里「自信あるんでしょww?」

希「いやいやいやww」

にこ「サービスエリアのおばさんが切り分けてくれたものだから、それじゃあ選んでいきましょうか、これ」


ひとり4個ずつ選ぶ


希「そうやね」

絵里「これはじゃんけんで。それで、ここを副将にお願いしましょうよ」

希「ふむふむ」


副将がじゃんけんで
ひとつずつ選んでいく


にこ「一回一回ジャンケンしたら、これ結構……」

希「差がつくなぁ……」

にこ「差がついちゃうわね」

にこ「全部4勝したらかなり薄い……」

希「薄いのになる」


おばさんが適当に切ったので
薄いものから厚いものまである


希「穂乃果ちゃん!」

穂乃果「うん!」

にこ「九州大会はデカいわよ」

希「半分近く……勝負の行方を握ってるってことだから」

穂乃果「そうだね、頑張る!」

にこ「九州すごいデカいから」

希「でかいからね」

穂乃果「じゃあ全力で!」

にこ「ええ、じゃんけんよ!」


今日はここまで
ありがとうございました

次回はジャンケンから



ジャンケン
一回戦


希「では1回目!」

ほのにこ『最初はグー! ジャンケン――――』

穂乃果「ほい!」パー

にこ「ほいっ!」パー

ほのにこ『ふぅー……』

希「穂乃果ちゃんお願い穂乃果ちゃん……」

ほのにこ『最初はグー! ジャンケン――――』

穂乃果「ほいっ!」グー

にこ「ほい!」チョキ

穂乃果「よしっ!」

希「よしよし! やった穂乃果ちゃん!」

穂乃果「よし、よし、よーし!!」スッ





穂乃果「これこれ、これ薄いでしょ!」

希「それ……かなぁ?」

穂乃果「これだよー」

にこ「まあまあまあまあ」

絵里「もう触ったでしょ」

穂乃果「これ薄いでしょ?」

希「えー……」



二回戦


希「穂乃果ちゃん、次も勝ってね。頼むからね」


穂乃果がとったのは
3番目に薄いやつでした


希「穂乃果ちゃん4連勝よ!」

穂乃果「よっし!」


ほのにこ『最初はグー! ジャンケン――――』


にこ「ポイ!」グー

穂乃果「ポイ!」グー


ほのにこ『おぉ……』


希「くぅ……」

絵里「にこ、にこ……っ」


ほのにこ『最初はグー! ジャンケン――――』


にこ「ホイ!」グー

穂乃果「ポイ!」チョキ

にこ「よーっし! よしよーしっ!」

穂乃果「ぁー……」

にこ「んん……これでしょ、絵里」←1番薄いやつ

希「穂乃果ちゃん……あっちの方が薄かったよ……」

穂乃果「うん……」



三回戦


にこ「あと一個ね。あと一個どうやらとればかなりのリードよ」

絵里「お願いね、にこ」


ほのにこ『最初はグー! ジャンケン――――』


にこ「ほい!」グー

穂乃果「ほいっ!」チョキ

穂乃果「あぁぁぁぁぁ!」

にこ「ふっふーん!」

希「穂乃果ちゃーん!!」

にこ「取れた」

絵里「さすがにこね!」



四回戦


希「ほ、穂乃果ちゃん……これ3枚取られたら終わりやからね、頼むから……!」

穂乃果「わかってる、うん! 」グッグッ

希「いけー!」


ほのにこ『最初はグー! ジャンケン――――』


にこ「ポイ!」チョキ

穂乃果「ポイ!」パー

にこ「よおーし!」

穂乃果「……」ガクッ

にこ「これかな? これよね、これ小さいでしょ、これ」

絵里「バッチリよ!」

希「穂乃果ちゃん……」

にこ「あとこれ取っちゃえば、相手は巨大な三角形食べることになるわよ」



五回戦


にこ「わたし、ちょっと気合入れすぎて肘が痛いの」

希「あははww」

にこ「いくわよー」


薄いのはあと1枚


ほのにこ『最初はグー! ジャンケン――――』


にこ「ほぉい!!」グー

穂乃果「ほいっ!」グー

穂乃果「ふぅ……」


ほのにこ『最初はグー! ジャンケン――――』


にこ「ポイ!」パー

穂乃果「ほい!」グー

にこ「よしよーし、やったー!」

希「……」撃沈


穂乃果
4連敗


絵里「それじゃあ」

希「穂乃果ちゃん見てて」

穂乃果「ふ、太いよそれ……」

希「太いよこれww」

にこ「分厚い……」



絵里VS明神 一騎打ち!!


九州大会
対決


にこ「じゃあ行くわよ!」

絵里「緊張する、すごい今回緊張するww」

にこ「お互い好きなものだから」

希「自信あるから」

絵里「これ自信あるから、本当に緊張するわね……」

にこ「じゃあいくわよ」


4枚 先に完食した方が勝ち


にこ「熊本スイカ対決。これは九州大会だから大きいわよ!」

にこ「レディーッ! ゴーッ!」

絵里「!」シャクシャク

希「……」シャクシャク

にこ「早い早いww」

穂乃果「がんばれ! がんばれー!」

にこ「早いww」

希「……」シャクシャク

穂乃果「早いよ希ちゃん!」

希「ん」スッ

穂乃果「食べ終わったって。これどう?」

にこ「これぐらい食べればオッケーでしょ」

穂乃果「よし次だよっ!」


希「!」シャクシャク


2枚目


にこ「さぁ東條希、もう2個目に入りました」


明神 一枚完食


穂乃果「リードリード!」

絵里「!」シャクシャク

にこ「絵里は残り2枚だったら薄いからww」

絵里「んん!」スッ

にこ「んー……オッケー!」

絵里「!」シャクシャク


絵里も2枚目へ


にこ「でも希はwwいつまでたっても厚いww」

にこ「ウチのチームはこれを越えれば、あと2枚は薄いのよww」

希「!!」ガツガツ

にこ「すごい勢いで食べてるww」

にこ「今のところ明神がリードか!」

希「!」シャクシャク

穂乃果「食べて食べて! 大丈夫!」

絵里「……」シャクシャク

にこ「絵里急いで! そこがんばりどころ! 残り2枚薄いから!」

希「んふ、えほっ!」←吹き出した

にこ「希が吹き出したww」

にこ「スパートスパート! 絵里、ここスパートどころ!」

絵里「!」スッ

にこ「よし!」

穂乃果「あっ!追い抜かれた」



にこ「さあ、これがなくなったら……」

絵里「!」ガツガツ←2枚まとめて食べ始めた





にこ「なになになになにww」

希「!」スッ

穂乃果「オッケー?」

にこ「よしよし」

希「!」シャクシャク

絵里「!!」ガツガツ

にこ「なんと絵里は2個を重ねて食べだしたww」

にこ「すごい作戦に出た絵里! これはかしこくないwwかしこくないぞ絢瀬絵里ww」

にこ「だけど絵里、2つに重ねたことで1枚になった!」

希「っ……」モソモソ

にこ「あーっと苦しそう! かなり苦しそうな顔! ジャンケンで負けたのがここで効いてきたww」

希「んふ、んふっ、えふっ」

にこ「むせてるむせてるww」

穂乃果「どうなるかわかんないよこれ……」

穂乃果「がんばれがんばれ!」

にこ「絵里は2枚一気に食べてるから」

絵里「……」サッ

にこ「ここで分けた! ここで1枚に戻すの!?」

穂乃果「すごい作戦ww」


にこ「これはいい勝負いい勝負!」

穂乃果「勝って! それで九州もらおう!」

希「……」モソモソ

にこ「希のペースが明らかに落ちてる……ww」

穂乃果「希ちゃん、希ちゃんが苦しんでる!」

にこ「珍しくリードの絢瀬絵里! 今のところたぶん絵里がリードよ!」

絵里「ん」スッ

にこ「よし」

絵里「……」シャクシャク


絵里 最後の一枚


穂乃果「あぅ、まずい……」

にこ「最後の追い上げに絵里が入った!」

にこ「ジャンケンに負けたのはキツかったw」

希「……」スッ

にこ「いいわよ!」

希「……」がっくり

にこ「もう最後の1枚なのにこのペースダウンはww」

絵里「!」シャクシャク

穂乃果「希望を捨てちゃダメだよ!!」

希「!」シャクシャク

絵里「……」モグモグ

にこ「あと一言、最後の一言が出るか!」

絵里「おいしかったわ!」バッ

にこ「あっはっはっはっはっはww」


絵里
勝利



希「うん……負けた」

にこ「敵ながら早かった?」

希「敵ながらあっぱれ」

にこ「惜しかったわねぇ。でもやっぱり……この3枚は大きかったわね」

にこ「すごい大きかったもん……」

希「あはは……」

希「穂乃果ちゃんジャンケン弱かったんやね……」

にこ「あっはっはっはっはっはww」

希「ウチに次ぐラッキーガールはどうしたんよ……」

穂乃果「ここ最近はアンラッキーガールみたいです……」


九州大会
面積


にこ「いま絵里チームは負けてる」


絵里チーム
123000ポイント

びっくりチーム
126000ポイント


にこ「めくってみましょ。大分は何ポイント?」

穂乃果「はいっと」ペラッ

にこ「6000ポイント」

穂乃果「もう逆転……」

にこ「逆転よ、逆転。早くも3000ポイントリードね」

にこ「次は福岡よろしく」

穂乃果「よいしょ」ペラッ

ほのにこ『5000!』

にこ「これで8000ポイントのリードね」

穂乃果「つぎは佐賀いこっか」ペリッ

ほのにこ『2000』

希「10000ポイント……」

にこ「つぎ熊本」

穂乃果「熊本だね」

にこ「熊本は大きいわよ」

穂乃果「はいっ」ペリッ

にこ「おぉ、7000」

にこ「宮城も同じぐらいあるんじゃない?」

穂乃果「……」ペリッ

絵里「あら、8000ね」

にこ「8000? あっはっはっはっはww」


絵里チーム
28000ポイント
獲得



希「もしかしてこれ、まずいんじゃないかな……」

絵里「逆転でき……るの?」

希「宿に帰ってゆっくり……見てみるしかないね」


これまで通過しなかった県の総面積は
全て鹿児島決戦のポイントに加算される。


希「積み残しがいくらあるかが勝負だから……」

希「それで、明日ウチらは逆転可能なのかどうかが決まる」

にこ「あー」

穂乃果「まだ負けたわけじゃないよ!」

希「まだ勝負は決まったわけじゃない。明日の決戦次第ってことやね」

希「だから穂乃果ちゃん、明日は本当にひとりでやらして」

穂乃果「はい」

希「ジャンケンもなしで……お願い」

希「穂乃果ちゃんありがとうここまででよく頑張……ってくれたね。穂乃果ちゃんの役目はここで完遂!」

希「明日はウチひとりでえりちとやるから……うん、穂乃果ちゃんありがとう」

絵里「希の目が笑ってないわよ……」

にこ「あれだけパートナーがやらかせばね……」

絵里「どっちも不憫ね……」


明神 弱気


穂乃果「甘いものはあれだけ早く食べれるわけだから……カキ氷だって早い、んだよね?」

希「でもね、思ったんだけど……なにも白熊でやる必要もないんじゃないかなぁ」

穂乃果「うーん……」

にこ「ハァ?」

海未「あははははww」

希「あっはっはっはww」



希「鹿児島に『かるかん』っていう、あんこの入ったおまんじゅうがあるんよ」

穂乃果「それはまた……」

絵里「ちょっちょっちょっちょっと待ってちょっと待って!!」

絵里「白熊でやるって言って、やっと津軽海峡越えてここまで来たのよ!?」

にこ「白熊に負けたから来てるんでしょここに。あんたなに言ってんの?」

希「だって危ないんやもん」

にこ「危ないんやもんじゃないでしょ?」

希「あははww」

にこ「それはあんたの計画の甘さでしょ? 『高坂穂乃果』っていう人間をスカウトしたあんたのミスじゃないの」

希「あははは……」

穂乃果「……」

にこ「最後は穂乃果抜きでビシッと戦えるわけだから」

希「そうやね、ウチも女々しい事言ったね」

にこ「そうよ、情けないわよ!」

希「はははははww」

にこ「よし。絵里、勝ち目あるわよ。カキ氷なんて食べたら頭キンキンするから」

希「あははww」

にこ「だいたい希は脳みそ入ってないから。だからキンキンするのよー」

希「脳みそがいっぱい詰まってるからでしょー? すずむしには分かんないかなぁ」

にこ「あははははww」

希「カラッポやから、キンキンもできないの」

にこ「あははははw」

希「ほらほら、チリンチリン言ってみたらどうなん?」

にこ「ふふふふふふ……」

希「チリンチリンって鳴いてみたら? 言ってごらんほら!」

にこ「うふふふふww」

希「あはははww」

にこ「ちょっとV止めなさい」

希「ははははははwww」

にこ「まったく、人をすぐバカにして」

にこ「あんなのボロボロにしてやりなさい絵里」

希「あはははww」


宮崎県
綾温泉

ホタル

~宿の外~


にこ「宿の近くでホタルが飛んでるそうです」

海未「撮れるわけありませんよ、ホタルなんて……」

にこ「ほら、よく見えるわよ海未。たくさん飛んでる!」

海未「本当ですか?」


海未は
ファインダー越しなので
ホタルが見えない


にこ「ほら、光ってるでしょ?」

希「捕まえられるんじゃない?」

にこ「この辺から……」

穂乃果「ほらほら、海未ちゃんあそこたくさん!」

海未「あー、なにか見えますね」

にこ「見えた?」

海未「これはホタルですか……はい」

希「これでわかるんやない?」パッ

にこ「えっ……えっ?!」

絵里「捕まえたの?」

にこ「すご!」

絵里「すごい! 希がホタル捕まえたわ!」

希「これで分かる?」

海未「希の手が映ってます」

希「ほらほら、光ってる光ってる」

にこ「うわうわ、すごい! 私にもちょうだい!」

希「はいにこっち、手を広げてごらん」

にこ「おぉー! 貰いました、ホタルの光ですよみなさん!」

穂乃果「にこちゃんずるーい! 穂乃果もほしい!」

にこ「ふふーんだ。あげないわよ~」

穂乃果「むぅ~! 希ちゃーん」

希「はいはい、あとでとってあげような~」

穂乃果「えへへっ! ありがと!」

希「あ、飛んだ!」

にこ「海未どこ撮ってんの! ほらほらほら!」

希「飛んじゃったなぁ」

にこ「あー……にこにーの光がなくなっちゃった。すごいわね……」

穂乃果「希ちゃんはやくー!」

希「はいは~い」


5日目
終了



~部屋~


絵里「宮崎まで来ちゃったわね……」

希「来ちゃったね。ここで明日の鹿児島こポイントを見てみよっか」

にこ「鹿児島のポイント見るの?」

絵里「鹿児島自体はそうないでしょうね」

希「いまの点差が25000やから」


現在の得点差
25000ポイント


絵里「7000ぐらいじゃないかしら?」

穂乃果「……」ペリッ

絵里「あら……9000」

にこ「まあまああるわね」

希「積み残し制度なしだと、ウチはこの時点で……」

絵里「逆転できないわね」

希「逆転できません」

にこ「逆転不可能ね」

希「だけど積み残しが、北から順に全部で15県もあるんよ」

絵里「うわぁ」

希「で、その合計がね」

にこ「もう計算した?」

希「うん、積み残しが88000ポイント」

にこ「あー」

希「ということで、明日の鹿児島決戦を獲ったほうが文句なしの大勝利ってことに」


白熊で決着


にこ「でも、倍ぐらいの量なんでしょ?」

にこ「あの……部室でやった、コンビニの白熊の」


部室で対決した白熊は350ml
今回は倍の750mlで対決する


希「そうやね、部室のときと比べたら倍やね」

にこ「そうよね」

希「倍……より、少し多いかな?」

にこ「これはきついわよ……」



絵里「これ……勝ったら、大明神の称号を得るんだったかしら?」

希「そうやね、ウチは大明神を名乗らせてもらいます!」


明神が勝てば
大明神に昇格します


絵里「私も、なにか称号ほしい。私が万が一勝てば」

絵里「ただの絵里とは呼ばせないわ」

希「あら……ほな、どうしよ?」

にこ「なんて呼べばいいの?」

絵里「エンプレス」

希「はっはっはっはっはっはwww」

にこ「あはははははww」

穂乃果「いいのそれでww?」

希「分かった、ほなそう呼べばいいんやね」

にこ「エンプレスはなんというか……あの、レジャーホテルみたいな名前ね」

絵里「あはははww」

にこ「いいの? エンプレスで」

希「それで勝ちたいん?」

絵里「勝ちたい」

にこ「大変なことになるわよ、ものすごいエンプレスになるわよ」

絵里「なっていいわよ、エンプレス」

にこ「これは是が非でも絵里に勝ってもらいたいわね」

にこ「100歩譲ってジャングルに行ってでもエンプレスは見たい」

希「あはははww」

にこ「エンプレスって呼んでみたいわね」

希「じゃあ明日、いよいよ最終決戦」

希「鹿児島で、すべてが決まるから」

絵里「がんばりましょう」

絵里「皆さん、是非、応援のほどよろしくお願いいたします!」ズイッ

希「お願いいたします!」



~音ノ木坂学院・校庭~


花陽「はいっ! 約三ヶ月に渡って放送して参りました対決列島!」


いよいよ次回
最終回です!


花陽「いよいよ次週、堂々の最終回ですっ!」

花陽「いったい勝利はどちらの手に……!! そして次回の企画の行方は!?」

花陽「見たものだけが、最後の結果を知るのです!」


ピーッピッピッピッピッピッ


凛「……」タッタッ

ことえりまき『……』タッタッタッ


全員ポンポン装備


花陽「いらっしゃーい!」


穂乃果「待ってよー!」タッタッタッタッ


花陽「穂乃果ちゃん?!」


穂乃果「待ってったらー!」タッタッタッタッ

穂乃果「あ゛っ!!」コケッ


花陽「あっ!!!」


穂乃果「あぁぁぁぁぁ!」ズザザーッ

花陽「ほ、穂乃果ちゃん!? 穂乃果ちゃん大丈夫!!?」

穂乃果「い、いたい……」

真姫「あぁっ!」バサッ


ポンポンをたたき付けた


花陽「だ、誰も真姫ちゃんをオチ担当にしたわけじゃないよ!?」


真姫「えいっ!」ドテッ


花陽「ああっ!」


真姫「くっ……もう嫌!」ダダダッ

穂乃果「あーっ! 待ってってばー!」


希「あはははははwwww」

ことえりりん『!』ダッ


追いかけた


花陽「もう……みんな、何がしたかったんですかー!」

花陽「ふぅ……体操の皆さんも来週が最終回です! お見逃しなくっ」

今回はここまで
ありがとうございました



~音ノ木坂学院・校庭~


花陽「こんにちは、音ノ木どうでしょうですっ」

花陽「甘いもの早食い対決列島。今夜はいよいよ最終決戦です!」


~甘いもの国盗り物語~
対決列島 最終決戦


花陽「函館を皮切りに、日本各地で対決することなんと16回!」

花陽「結果、絵里ちゃんチームが獲得したポイントは15100ポイント。 そして対する明神チームは12600ポイント」


全16戦

絵里 151000
明神 126000

その差 25000


花陽「果たして、いったい誰がこの結果を予測できたでしょうか!」

春香「そして今回はいよいよ、待ちに待った白熊最終決戦です」


白熊最終決戦


花陽「与えられるポイントは鹿児島の面積と、今まで通過しなかった県の面積、合わせて97000ポイント」


鹿児島 9000
積み残し 88000

計 97000


花陽「つまり、白熊を制する者がこの対決列島の勝者となるのです!」

花陽「果たして、絵里ちゃんチームが勝ってハワイへ行くのか!」

花陽「はたまた、明神が勝ってジャングルで動物を観察するのか!」


絵里が勝って
ハワイへ行くのか!


明神が勝って
ジャングルで動物を観察するのか!


花陽「そして本当に決着するんでしょうか! それは、見ればわかりますっ」


ピーッ ピッピッピッピッピッ


凛「……」タッタッタッ

ことほのえりまき『……』


やっぱり全員ポンポン装備


ことほのえりまきりん『フレー!フレー! 絵里チーム! フレー!フレー!絵里チーム わー!』バサッバサッ

ことえりまき『絵里ー!』バッ

穂乃果「びっくりー!」ピョンピョン


花陽「どちらも頑張ってくださいっ!」


20XX年 8月11日(土)
午前 7時50分
対決最終日
宮崎県 綾温泉


~駐車場~


希「さて、いよいよ最後やね!」

絵里「そうね」

希「決戦の朝がやって参りました」

絵里「長かったわ、ほんとにね」

希「というわけで、今日いよいよ対決になるんやけど……」

絵里「ええ」

希「なんでも昨夜……ひとりで先に対決をしていた人がいたって、聞いたんだけど……ww」


夜中にひとりで
対決をしていた人がいる


絵里「驚いたわ……真っ暗で寝てて、いきなり……」

希「どういうことなん?」

絵里「夜中ね。みんな気持ちよく寝てた時に、布団の中で『さぁ、もういよいよ九州大会……宮崎決勝戦! レディーゴーッ!』って」

絵里「言った人がいたの」


にこ「……」←言った人


希「あっはっはっはww」

絵里「はっきりねww」

希「寝言よね……それ?」

絵里「もちろん」


穂乃果「私も覚えてる。手をね、いつもみたいに振りかぶって……レディーゴーッ!」ブンッ

希「あはははははwwwwそんな、はっきりレディーゴーッ!ってwwww」

絵里「あれ一体どういうこと?」ポンッ

にこ「あのー、あまりの声の大きさにね、私も思わず起きまして……」

希「自分でwwww」

にこ「あのー、思ってたよりもね、もう、もちろん周りは暗いわけで」

希「そうやね」

にこ「で、あたり見渡しても全員寝てる。絵里にいたってはちょっとこう、ビビりながら私の方覗いてるの」

希「えりちは暗いの怖いからね……」

絵里「ちょっと」

にこ「私もなんか夢うつつに『あー……なんか私おかしいこと言ってるな』って」

にこ「んで、半笑いでそのまま寝ました」

希「あはははwwww」


にこ「ねえ、私そんなはっきりやってた?」

穂乃果「やってたやってた! もうしっかり手を振ってね」


穂乃果『レディー ゴーッ!』ブンッ


にこ「あっはっはっはww」

絵里「ちょっと壊れる一歩手前ね……」

にこ「壊れて当然よ……私もね、もうギリギリでやってるんだから」

にこ「だからほんとに、今日でなんとか終わらせたいって思ってるわけ。早く帰りたいのよ私はもう」

にこ「これでもう魘されることもないし、なにより早く決着が見たいから」

希「そうやね。じゃあこの後は鹿児島空港に」

にこ「うん」

希「空港に向かって、その近くのどこかで対決しよか。今日12時の飛行機でもう帰るから」

にこ「了解」

希「最後の戦いということで……じゃあ、鹿児島に行こう!」

みんな『おーっ!』



・・・


希「最終決戦を前に、ここで改めて説明をしておこう」

希「対決種目は鹿児島名物の巨大なカキ氷――――白熊。その容量は750ミリリットル」

希「対決方法は、絵里と明神の早食い一騎打ちである」

希「続いて現在地を確認しよう」

希「午前8時現在、我々がいるのは宮崎県の綾温泉」

希「この日我々は、12時に鹿児島空港発の東京行きで帰ることになっていた」

希「鹿児島空港は幸い、鹿児島市内からかなり離れた宮崎県側にある」

希「そこで時間的な余裕もなかった我々は、決戦場を空港近くの西郷公園に設定」

希「白熊は空港の売店で購入することにし、急ぎ綾温泉を出発したのである」


・・・

>>403の花陽が一部なぜか春香に……すみません……



~車内~


希「ここ曲がると近道なんわ」

海未「確かに近道のような風情ではありますけど……」

希「近道ですよー」

希「……ん?」

海未「あれ?」

にこ「おいこら運転手」

希「あははww」


・・・


海未「こっちですか?」

希「これじゃないんかなぁ……あ、高岡町って書いてある」

にこ「あってるの?」

希「うん」

希「えりちが見てれば大丈夫。すずむしが地図見てたら間違うけど、えりちなら大丈夫」

にこ「ふふふふふ……海未ぃV止めなさい」

希「あはははww」

にこ「もう希を今すぐここでやるから」

希「ははははww」



にこ「やってやるわよ今から希をww」

にこ「べちゃっと稲のように植えてやるのよ、今からそこに」


道路の左脇に田んぼがある


希「あははははww」

にこ「少しは秋にでも実ればいいのよもう」

希「あはははww」

海未「うふふふww」

にこ「秋にバッと刈ってあげるから、だから止めろっていってるでしょー」


・・・


希「あ、出た出た」

海未「よかったです」

希「あら早い、作戦成功!」

にこ「これはかかったわよずいぶんと」



午前8時37分
宮崎自動車道 高原I.C 入り口


希「もうあと40分くらいやからね」

にこ「寝てていい?」

希「にこっちの寝顔が全国に流れるけど」

にこ「映さないでよね」


午前8時52分
九州自動車道 えびのJCT通過


にこ「くぅ……すぅ……」

絵里「ん、ぅ……すぅ……」

穂乃果「ふあぁ……」


午前9時11分
溝辺鹿児島I.C 出口


絵里「降りた?」

希「うん。もう目の前やね」


午前9時15分
鹿児島空港に到着


にこ「ん……いいぐらいの時間ね」スッ


東京行626便離陸まで
あと2時間45分


穂乃果「おーらい、おーらい」

希「ほいっ! 駐車完了っと」

穂乃果「はーいストップ」

希「ん、しょっ……と」

希「ほな、ちょっと買ってくるね」


午前9時18分
空港の売店に
白熊を買いに行く



同 35分
緊急事態発生


ガチャ


希「あの、ちょっと……」

にこ「え、なに? どうしたの?」

希「ウチ、、いま空港まで対決の白熊買いに行ったんやけど……」

絵里「うん」

希「そしたらね、機械トラブルでいま白熊、売ってないって……」

海未「えっ」


白熊を作る機械の故障で
いまは売ってない


にこ「うっそぉ……」

希「空港は故障で作れなくて、他に売ってるところに行くしかないんよ」

絵里「あるの? お店」

希「鹿児島市内の……天文館の『むじゃき』っていうお店が、白熊の本場とかどうとか」

絵里「市内……」



・・・


希「説明しよう」

希「鹿児島空港から鹿児島市内まで、その距離約40キロ」

希「現在9時35分。飛行機の出発時刻が12時」

希「つまり、これから2時間半の間に40キロを往復して、対決して」

希「さらにレンタカーの返却手続きをして、空港へ戻らなければならないのである」


・・・


絵里「でも時間、ないわよね」

希「いま9時30分で……飛行機は12時。チェックインは済ましたから」

絵里「行くの?」

希「急げば」

絵里「じゃあ急ぎましょ」

希「行く?」

絵里「そのために来たんでしょ?」

希「そうやね……ウチ、思わず『かるかん』を買って帰ろうかと思ったんやけど」

絵里「なに言ってるの?」

希「それじゃあやっぱり……鹿児島急ぎで行くよ!」

にこ「急げば間に合うわよね?」

希「ま、間に合う……でしょう!」

穂乃果「それでは、しゅっぱーつ!」

みんな『おーっ!』



離陸まで 2時間 23分
鹿児島空港を出る


希「鹿児島市内まで何分ぐらいですか?」

駐車場のおじさん「高速なら……40分か50分ぐらいですね」

希「そうですか……天文館って、降りてから距離あるんですか? インターから」

おじさん「天文館は……降りてからは、ちょっとある……」

希「わかりました、ありがとうございます!」

希「よーし、ギリギリやね……!」

海未「片道1時間はかかるみたいですね」

希「そう言ってたね」

絵里「飛行機は何分?12時……」

希「12時ちょうど」

絵里「うわぁ……」

希「白熊で対決するもんね、えりち」

絵里「そうね、それ以外は受け付けないわよ私は」

にこ「本当に早食いしないとダメね」

希「そうやね……wwww」



午前9時40分
(離陸まで 2時間20分)
溝辺鹿児島空港 I.C 入り口


にこ「これだけ大事なものを『買えない!』って言ったのよ。調べてないわけよこの人」

希「はっはっはっはっはwwww」

にこ「まぁ……さすがに機械の故障なんて予測不可能よね、いつもは動いてるんだから」

にこ「だけど……恐いから確認は取りたくなるでしょ、普通は」

にこ「『売ってますよねぇ?』『機械トラブルで』って言われたら、今日は早朝に出てれば間に合ったのよ」

にこ「あっさり『ない』って言われて、慌てて急いでんのよ、いま」

希「はははははwwww」

にこ「顔も真っ青にしてもう」

穂乃果「あはははwwww」

にこ「どう穂乃果? その希が私をすずむしって」

希「ぁはははwwww」

にこ「なんとか言ってみなさい」

希「い、今……急いでますんで……」

にこ「なに?」

希「急いでますから……」

にこ「急いでますじゃないわよ」

希「あ、これお茶の畑やねー」

にこ「話そらしてるんじゃないわよ、怒ってるんだよ私たち」

希「すみません……」



絵里「そのなんとか館って、どのあたりにあるの?」

希「天文館……もう街の真ん中やね」

絵里「真ん中……場所は分かるのよね?」

希「それが分からないの」

絵里「えっ?」

希「えりちお願い! すぐ調べて!」

絵里「でも……住所は?」

希「スマホのマップか……鹿児島のるるぶ!」

にこ「鹿児島のるるぶ、穂乃果!」

穂乃果「は、はいっ!」バサッ

にこ「……」ペラペラ

にこ「ないわよ……?」

絵里「見つけたわ! グーグルマップ!」

にこ「住所は?」

絵里「えっと……千日町5の8の……」


店に電話


にこ「もしもし……ちょっとお伺いしたいんですけども、そちらにあの白熊というですね」


離陸まで2時間4分
鹿児島北I.C 通過


にこ「大きなカキ氷みたいなのは置いてますか? はい、750ccのカップに入った大きい……」

にこ「ありますか?」


白熊はあった



にこ「はい、それでですね、ちょっと場所を確認したいんですけども……えぇ、タカプラ?」

にこ「G3というアーケード、一番外れ、あー……そうですか」

にこ「じゃあこの、アーケードの中を通っていけばあるということですね?」


アーケードの中にある


絵里「ストリートビューで見れたのに」

にこ「聞いといて損はないでしょ」

希「ほな、走らないとダメやね? 車で行けないから、走って買ってきてもらってもいい?」

にこ「ええ、もちろんそのつもりよ」

希「いいの……?」

にこ「緊急事態だから仕方ないわよ」

希「ありがとうにこっち……!」



午前10時13分
(離陸まで 1時間37分)
鹿児島I.C 出口に到着


希「そろそろ……鹿児島市内やね」

絵里「じゃあ市街へ行ってちょうだい」

にこ「市街に行くのよー」


問題発生


絵里「あれ……?」

穂乃果「すごい渋滞してる……」

にこ「うわぁ……」


渋滞


穂乃果「あー……」

海未「これは……いったいどういう渋滞でしょう」


冷静に対処する


にこ「道路交通情報で調べましょ。この渋滞がどこまで続いてるか」

希「お願いします……」

にこ「穂乃果、道路交通情報センター」


スマホ


穂乃果「えっと……混んでるね。2キロくらい、かな……?」

希「あら……」

穂乃果「あ、30分くらいみたい」

希「30分かぁ……」

にこ「10時半には着くわね」

穂乃果「よかったよかっ!」

にこ「あとは……そうね、対決するときの天気調べる?」

希「あはははははww」



調べてみる


穂乃果「現在……気象に関する注意報・警報は無し!」

にこ「無い?大丈夫?」

希「大丈夫やね」

穂乃果「波の高さは1メートル」

にこ「海はちょっとよくないわね」

希「あはははww」

にこ「なんでも言いなさい、なんでも調べるわよ」

絵里「ん……じゃあ、株価は……」


のぞにこ『あっはっはっはww』


にこ「そうね、急に白熊が値上がりしてもね……ww」

希「買いってことになったら、殺到しちゃうもんね」

にこ「あっという間にね」



午前10時20分
(離陸まで 1時間40分)
鹿児島中心部へ入る


同 23分
天文館アーケードG3前に到着


にこ「このアーケードね」

絵里「お金持ってる?」

にこ「大丈夫」

穂乃果「じゃあ……お願い」

にこ「穂乃果はついてきて」

穂乃果「ん、わかったよ」

希「よし、ほなお願いね」

にこ「これ、ここをまっすぐ行けばいいのよね?」

絵里「そうね、まっすぐ奥まで」

希「ウチらは、そのあたりで停めて待ってるから」

にこ「Uターンして向こうね」

希「うん」

にこ「じゃあ行ってきます!」

穂乃果「いってきます!」


ガダンッ


絵里「これ……遠いわね」

希「遠い……? 10時23分やけど……」

絵里「なんとか半までには戻れるといいんだけど」

希「半までに戻ってきてくれれば……」

絵里「ええ」


ほのにこ『!!』ダダダッ


希「走ってる……!」

絵里「急いでふたりとも……!」



~穂乃果カメラ~


にこ「これ奥!?」タッタッタッ

穂乃果「奥だよ!」タッタッタッ

にこ「急ぐわよ!」

穂乃果「うん!」


離陸まで1時間36分
天文館G3の「むじゃき」へ向かう


~車内~


希「よし、ウチたちも」

海未「早く回らないといけませんね」

希「車を向こうに停めて……」

絵里「そうね」

海未「あと1時間半で、飛行機は出てしまうんですよね?」

希「そうやね……」

海未「これ逃すと……」

希「今日はもうないんよ……」

絵里「えっ!? それは困る、急がないと!」

希「そうやね、これは絶対乗らないと」


~穂乃果カメラ~


にこ「!」タタタタッ

穂乃果「はぁ……はあっ……!」

穂乃果「ぁ……あったあった! にこちゃん!」

にこ「す、すみませーん! 白熊ください……!」



~車内~


海未「あ! 来ました来ました!」

希「来た来た! 早い早い!」

絵里「早く乗って!」ガチャッ


バタバタ


穂乃果「はぁ、はぁ……よいしょっ」


ガタッ


希「早いやん!」

穂乃果「買ってきたよ……!」

にこ「はあ……はぁ……」

絵里「早いじゃない!」

希「二人ともさすがやね! よしよし、じすぐ空港戻ろ!」

にこ「空港に戻りましょ……」

絵里「よし……」

希「白熊立ってた?」

にこ「白熊立ってたわ」

希「あははははww」

にこ「穂乃果は忙しい中、その辺も余すところなく撮ってたわ。この子カメラマンできるわよ」

穂乃果「えへへ~」

絵里「意外な才能……」

希「あれが白熊の聖地なんやね……」

にこ「いちおう……作ってるお父さんとも、ワンカット撮っといた」

希「あはははははww」



午前10時28分
(離陸まで1時間32分)
鹿児島天文館を出発


希「空港のすぐ目の前に、西郷さんの銅像がある西郷公園ってところがあるん」

にこ「いいじゃない」

希「そこで最後の戦いをしましょう」

希「11時10分に公園に着く予定で、レンタカーを返す時間があるから……11時25分には公園を出るってことやから!」

絵里「10分で食べれる……?」


午前11時10分
(離陸まであと50分)
溝辺 鹿児島空港I.C 到着


希「ほなウチは5分で食べるよ」

絵里「じゃあ私は4分半で食べるわ」

希「4分で食べる」

絵里「3分50秒」

にこ「あはははww」

希「よし、6秒!」

絵里「そこまで言うなら食べない」

のぞにこ『あはははww』



白熊対決
決戦場


~西郷公園~


にこ「見なさいあの西郷さん! 腕を組んで貫禄たっぷり」

希「はははははww」

にこ「まさに対決に相応しい、今回のコミッショナーである西郷さんが、今や遅しと待ってます!」


にこ「『遅かったなぁ二人共』と、西郷さんは仁王立ちで我々を待っていた!」


遂に最終決戦!
ハワイか?! 川下りか!?
息詰まる死闘がいよいよ始まる――――!!


絵里「もうギリギリの時間ね」


離陸まで45分


希「急いでやらないとww」

にこ「最終決戦」

希「いよいよ最終決戦やから!」

にこ「私と穂乃果で急いで買ってきたわ」

希「なんとか間に合いました」

にこ「そうね」


鹿児島名物「白熊」
白熊の聖地「むじゃき」製
750mlのモノ


にこ「さあこれを」スッ

希「鹿児島まで買ってきていただきました」

にこ「これが白熊の750ccよ!」

絵里「お、大きい……!」

穂乃果「でっかいよ!」



白熊決戦


にこ「ふたりとも、準備はいいわね?」

絵里「はい」

希「いいですとも」


にこ「対決列島最終決戦! 鹿児島を獲った者が、対決列島を治める!」


にこ「それじゃあいくわよ――――レディーゴーッ!!」


絵里「ほっ!」
希「よし!」


パカッ


にこ「750ccもあるから、ペース考えて食べるのよ」

絵里「!」ガツガツ


かじりついてる


穂乃果「おぉww」

希「……!」ザクザク

穂乃果「がんばれ明神!大明神になれるよ!」

にこ「早い早い!」

穂乃果「ふたりとも早い早いw」

絵里「!」ガツガツ

希「!」シャクシャク

にこ「思ったよりも溶けてるわよこれ、早く片がつくわ!」

穂乃果「早い! 早いよ!」

にこ「早いw」

希「!」ザクザク

絵里「!」ザクザク

穂乃果「これで大明神はもらったね!」

にこ「負けるんじゃないわよエンプレス!」



穂乃果「減りがかなり早いね」

にこ「山盛りだから、カップからはみ出そうになってるのをどう上手く食べていくか」

にこ「これがポイントになってくるんじゃないかしら」

穂乃果「なるほどー」

にこ「上の方がなくなってくれば、後はもうザクザクザクザク溶かすようにして食べれるのよ」

にこ「ほら、白熊って果物が全部うえに載ってるから……その部分をいかに効率よく食べていくか。それが白熊対決のポイントなのよ」

穂乃果「ふむぅ……」

希「!」ザクザクザク

絵里「!」ザクザクザク

にこ「かなり早いわね」

穂乃果「早いね」

穂乃果「早い早い、大明神早いよ!」

にこ「大明神、できるだけどんどん深く深く食べていく作戦です」

穂乃果「かたや絵里ちゃんは周りから攻めていく作戦?」

にこ「そうね。絵里は硬い部分を少しでもそぎ落としながら、アイスから食べていこうという作戦」

穂乃果「ふむん」

にこ「それぞれ作戦が出てきてるわねぇ」



1分経過


穂乃果「こんな冗談みたいでスリリングな対決って今まであったのかなぁ」

にこ「あったのかしらね? 私たち飛行機に乗り遅れそうだし」

絵里「……」ザクッザクッ

にこ「さぁ絵里は上を崩した! 上のほうは置いといて、少し溶かして最後飲む作戦のようね」

穂乃果「あー、なるほど! うまい!」

にこ「崩した絵里はザクザク食べております」

絵里「!」ザクザク

穂乃果「うまいよ絵里ちゃん!」

にそ「しかし希も早い! 希も食べるのが早い!」

穂乃果「早い!」

にこ「実際に減ってるのよ、希の方は」


ほのにこ『早いww』


にこ「さあもう私たちこわくなってきたわよぉ」

穂乃果「こわいね……ww」


1分30秒経過


にこ「さっき果物は全部上に載ってるって言ったわね」

穂乃果「うん」

にこ「悪いけどあれは嘘よ」

穂乃果「!?」

にこ「この白熊にはね、中にも入ってるのよ、果物」

穂乃果「ええっ!? 恐るべし……」

絵里「っ……!」

にこ「絵里ちょっと苦しそう? ちょっと、ちょっとー?」

絵里「あぁっ!」キンキン

にこ「先に絵里を襲った! 頭がキンキンするやつ!」

希「今や! いまいまいま!」ザクザク

に「ここぞとばかりに、ここぞとばかりに希が!」



絵里「あたま、痛い……」

にこ「気をつけて絵里、こぼれそう」

絵里「うぅ……」

にこ「先に襲ってきたのは絵里だったわね、キーンと」

希「!」ザクザク

絵里「くっ……」ザクザク

穂乃果「でも分かんないよこれ」

にこ「西郷さんが見てるわ! がんばれ!」

絵里「あぁもう痛いっ!」キンキン

希「わっはっはww」ザクザク

にこ「おーっと! 絵里を襲っている!」

希「よーしよーし」

にこ「白熊が絵里を襲う! てもまだ希には来てないのよ、キーンって」

穂乃果「なんでだろう」

にこ「気合が違うとか?」

穂乃果「本当になんだろう……明神から大明神への変貌を遂げる前段階……?」

にこ「そうかもしれないわねぇ。今までの明神だったらキンキンきているはずよね」

にこ「おかしい……今回絵里の方がきてる」

絵里「なによぉ……?」

にこ「やっぱりこれ……自分のミスで飛行機に遅れそうになっている希の意地というか……」

にこ「申し訳ないという気持ちなのか、少しでも盛り上げようとしているのか」

希「……」ガツガツ



3分30秒経過


にこ「さてどうだ」

希「ここから硬い……」

にこ「ここから硬いそうです」

希「んー……」ガッガッ

にこ「なかなか崩れないわね……けど部室の白熊大会同様、絵里の方が少し崩れ始めてきてるわね」

にこ「こうなるんだったら映像に残しとけばよかったわねー」

穂乃果「ふたりとも必死で食べてて面白かったもんねww」

希「まずい……」

絵里「!」ガリガリ

にこ「やっぱら絵里の方が少し崩れ始めてる!」

穂乃果「ほんとだ」

にこ「これはね、おそらく絵里と希の持ち方に差があるんだと思うわ」

穂乃果「なるほど」

にこ「絵里の方が底を包むように持ってるから」

希「あ、なるほど」

にこ「熱がこう浸透して溶けるんじゃないかと」

希「あ、本当だ」

穂乃果「なるほど!」

絵里「おしえない!」

にこ「教えちゃった、ごめん絵里教えちゃった!」


4分経過


絵里「……」ザクザク

希「穂乃果ちゃん勝つよ」ザクザク

穂乃果「勝とう! 今日こそ勝とう!」

にこ「すごい執念だわ……キーンと襲ってきてないのね、まだ」

穂乃果「最後は勝つ! 最後は勝つ!」

にこ「まさか襲ってきてる?」

希「が、我慢してる……」

にこ「実は襲ってたww」

穂乃果「今、今ww」

にこ「怖い顔したわよ希ww」

穂乃果「目がww」

にこ「目が引きつってたww」

希「あっ!」キンキン

にこ「ついに我慢できなくなった! 襲ってきた! 絵里ここが勝負どころよ!!」



穂乃果「がんばれ! がんばれ! ファイト! ファイト!」

にこ「今まで我慢していた分が希をwwww頭痛が襲ったwwww」

希「ぅぅ……」ザクザク

穂乃果「よし! よし! さすが希ちゃん!」

にこ「ついに襲ったwwww」

希「ぅ、あ……っ」キンキン

穂乃果「大明神だよ! 大明神になれる!」

絵里「……」ザクザク

希「……っ」キンキン

にこ「希を襲ってるwwww」

穂乃果「ファイト! ファイト!」

にこ「がんばれ、絵里がんばれ!」

希「!」ザクザク

穂乃果「よーし! よしよしよし!」

絵里「えふ、ごほっ……えほっ」

にこ「絵里も苦しそうwwww」

にこ「この白熊対決を制した者が、長かった対決列島を治めるのよ!」



5分経過


にこ「日本を手中に入れるのはどっちなのか! 絵里か希か!」

にこ「大明神の称号を希が得るのか、エンプレスの称号を絵里が得るのかww」

希「ぅあっ!」キンキン

穂乃果「うわーっ! 希ちゃんここに来て!?」

にこ「苦悩の表情の東條希!大丈夫か! しかしつらいのは同じ、辛いのは絵里も同じよ」

穂乃果「がんばれ!」

絵里「!」ザクザク

にこ「さあ絵里はかなり溶けてきた!」

穂乃果「負けるな!」

希「!」ザクザク

穂乃果「よし!」

にこ「希のラストスパート!」

絵里「!」ザクザク

穂乃果「よし! よし!」


希「あっはっはっはー!」


穂乃果「勝利を確信した!」

にこ「がんばれ絢瀬絵里!」


絵里「!?」ザクザク


希「ふふん」ザクザクザクザク


にこ「ラストスパートww早い早い!」


希「!」ガツガツ


にこ「最後のひとかけら!希が最後のひとくちを……」


希「みんなで動物を見に行こう!!」


絵里「ぐっ……!」

希「ごちそうさまでしたー!」

にこ「あーっ……」

絵里「……」グッタリ

穂乃果「やったぁー! やったー! 勝ったー!」ピョンピョン


明神勝利


ジャングル決定


穂乃果「やったー!」

にこ「あっはっはっはっはっはww」

希「いぇーい!」

絵里「全然ダメだったわね……」

希「あはははははww」

にこ「まっずいわねぇ……」

穂乃果「これは……」

にこ「あっはっはっはww」

にこ「強かったわねぇww」

希「ウチも怖かったもん」

絵里「さすがに強いわね」

にこ「強かったわねww」

穂乃果「強かった!」

希「ウチ、本当にうれしい」


シャーッ


にこ「あははははww」

希「噴水がww」

穂乃果「公園の噴水もおめでとうってww」

絵里「おめでとう!」

穂乃果「いやぁー!」

にこ「おめでとう、大明神」

穂乃果「西郷さんがww」

にこ「西郷さんの粋な計らいってわけね」

希「えりち!」スッ

絵里「私の完敗よ……天晴れだわ!」ガシッ


握手


にこ「大明神、おめでとう」

にこ「1週間勝ち抜いた者だけが分かる……バカバカしい握手でございます」

希「あははははww」

希「それではこれにて」

にこ「ええ」


のぞにこ『対決列島終了!』


対決列島 終了


希「ということで」

にこ「ありがとうございました」

希「これならなんとか、飛行機に間に合うね」

にこ「間に合うわね、よかった」

絵里「よかったわ」

にこ「そうね」

希「ほな帰ろっか」


にこ「お疲れ様でした、ありがとうございましたーっ!」


みんな『ありがとうございました!』パチパチパチ



~音ノ木坂学院・校庭~


BGM:自動車ショー歌


グランド・フィナーレ


凛「……」タッタッタッ

ことほのえりまき『……』タッタッタッ

花陽「ふう、ふう」タッタッタッ


ついに仲間入り


   花陽
 穂乃果 絵里
凛 真姫 ことり


ピラミッド


花陽「ぁ、ぁわゎゎわ……」ガタガタ


希「あはははははww」


凛「……」ピッ

全員『!!』バッ

凛「……」ピッ

全員『!!』バッ

凛「……」ピッ

全員『!!』バッ

凛「!」ピピッ

全員『!!』ゴロゴロゴロ


崩れた


花陽「ぁ、あふ……」ゴロン

花陽「ありがとう、ございましたぁ……」


対決列島

北海道 ソフトクリーム対決
○絵里

青森 りんごパイ対決
●びっくり人間

秋田 きりたんぽ対決
●びっくり人間

岩手 牛乳対決
○絵里

宮城 ずんだ対決
●びっくり人間

山形 ラ・フランス対決
●びっくり人間

栃木 ずんだ対決
●びっくり人間

福島 ゆべし奇襲
●びっくり人間

関東 駄菓子対決
◯絵里

長野 おやき対決
●びっくり人間

岐阜 水ようかん奇襲
●びっくり人間

愛知 小倉トースト対決
●びっくり人間

近畿 明石焼対決
●びっくり人間

岡山 サンフルーツ奇襲
○絵里

四国 うどん対決
●びっくり人間

九州 スイカ対決
○絵里

鹿児島白熊決戦
●びっくり人間


絵里チーム 5勝12敗
151000ポイント

びっくり人間 12勝5敗
223000ポイント


音ノ木どうでしょう
「対決列島 ~the battle of sweets~」完

ありがとうございました
これでおしまいです

また会うことがあればよろしくお願いします

乙!
>>425で「川下り」になっちゃってるけど今回の話では「ジャングル」ってことでいいのよね?

>>442
そうですジャングルです


間違えました

にこ「マレーシアジャングル探検」
にこ「マレーシアジャングル探検」 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1437834556/)


つぎたてました

このSSまとめへのコメント

1 :  SS好きの774さん   2015年05月22日 (金) 07:02:48   ID: ollxkdeg

前後枠の出演陣は一年生組とことりか…
体操シスターズの追加メンバーが楽しみ

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