エレン♀「駆逐してやるわ…一匹残らず…」 (231)


※女体化・キャラ崩壊
※ネタバレ注意


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ミカサ「エレン!起きて」

エレン「……ん?」

ミカサ「もう帰らないと日が暮れる」

エレン「ミカサ…あんた…髪伸びた…?」

ミカサ「エレン?どうして泣いてるの?」

エレン「え…!?」ツー

〜845年〜



エレン「……言わないでね…誰にも」

エレン「あたしが泣いてたこと…」グスッ


ミカサ「……言わない」

ハンネス「何泣いてんだエレン?」

エレン「ハ…ハンネスさん」

エレン「ハ…ハンネスさん」

ハンネス「エレンは笑ってる時の方が可愛いぞ?」

ミカサ(泣いてるエレンも可愛い…)

エレン「え!?//…っなんであたしが泣いてたことなってんのよ!//…ってお酒くさい!!」

エレン「また仕事サボってお酒のんでたでしょ!!」

ハンネス「お前らも一緒にどうだ?」

エレン「そんなんでイザッて時に戦えるの!?」


ハンネス「イザッて時って何だ?」

エレン「………!!何言ってんのよ、決まってるわ!」

エレン「ヤツらが壁を壊して!!街に入ってきた時よ!!」

ハンネス「急に大声出すんじゃねぇよ…」

ハンネス「それに壁の外をうろつくヤツらを見かける機会があるんだが…ヤツらにこの50mの壁をどうこう出来るとは思えねぇんだ」

エレン「じゃあそもそもヤツらと戦う覚悟なんてないのね!?」

ハンネス「ねぇな」


ハンネス「ねぇな」

エレン「だったらもう駐屯兵団なんて名乗るのやめて壁工事団にしなさいよ!」

ハンネス「しかしなエレン…俺たちが役立たずで馬鹿にされてる時の方がみんな平和に暮らせるんだぞ?」

エレン「うぅ……」

兵士「ハンネスの言うとおりだ、まったく…壁の外にでる調査兵団って連中の気が知れねぇ…」

兵士「勝手に戦争ごっこに興じてろってな」


エレン「……!!」カチン

エレン「一生壁の中から出られなくても…ご飯食べて寝てれば生きていけるよ…でも…それじゃあ…」

エレン「まるで家畜じゃない…」


兵士「…けっ、おかしな嬢ちゃんだな」

ハンネス「…!!まさかあいつ…調査兵団に入りたいのか…?」







………………………………………
…………………………
………………
………




ミカサ「…エレン」

ミカサ「調査兵団はやめた方がいい」

エレン「……!あなたも調査兵団のことをバカにするの!?」

ミカサ「……バカにするとかそういう問題じゃ」

カンカンカンカンカンカン

エレン/ミカサ「「!!」」

町民「調査兵団が帰ってきたんだ!正面の門が開くぞ!」

エレン「英雄の凱旋だぁ!」パァァ

エレン「行くわよ!!ミカサ!!」ワクワク

ミカサ「うん」(エレン可愛い)


キース団長「今回の調査で我々は…今回も…」

キース団長「なんの成果も!!得られませんでした!!」

町民「まったく…兵士なんて税の無駄遣い(ry」ゴツン

町民「なにすんだクソガキ!」

エレン「調査兵団をバカにするな!」

ミカサ「エレン、逃げよう」ゴオッ

エレン「な、ミカサ離して!」ズザザザザ




ダダダダダ…


ミカサ(撒いたか…)

ミカサ「フッ!!」ギュン

エレン「」パコーン

エレン「何すんのよ!!薪が散っちゃったじゃない!」

ミカサ「…エレン」

ミカサ「調査兵団に入りたい気持ちは…変わった……?」

エレン「!!」

エレン「…………」

ミカサ「…………」

エレン「薪……手伝いなさいよ…拾うの…」シュン

ミカサ(エレン可愛い)


【イェーガー家】


エレン「ただいま」

カルラ「おかえりなさい、遅かってね二人とも」

エレン「いや…まぁ…いろいろあって…」

エレン「アレ?お父さん今から出かけるの?」

グリシャ「ああ、2つ上の街に診療だ」

ミカサ「…エレンが…」

ミカサ「調査兵団に入りたいって…」


エレン「ミ…ミカサ!!」


カルラ「エレン!!」


カルラ「何を考えているの!?あなたは女の子なのよ!?壁の外に出た人類がどれだけ死んだかわかってるの!?」


エレン「わ…分ってるよ!!」


グリシャ「…………」


グリシャ「エレン、どうして外に出たいんだ?」


エレン「外の世界がどうなっているか何も知らずに一生壁の中で過ごすなんて嫌よ!!」


エレン「それに…ここで誰も続く人がいなかったら今までに死んだ人達の命が無駄になっちゃう!」


グリシャ「……そうか…船の時間だ、そろそろ行くよ」


カルラ「ちょっと…あなた!エレンを説得して!!」


グリシャ「カルラ…」


グリシャ「人間の探究心とは誰かに言われて抑えられるものではないよ、男も女も関係ない」


エレン「!!」


グリシャ「…エレン、帰ったらずっと秘密にしてきた地下室を…見せてやろう」


エレン「ほ…本当に!?」


グリシャ「じゃあ行って来るよ」


エレン「地下室の約束忘れないでよね!」


カルラ「…エレン」


エレン「…なに?」


カルラ「駄目だからね、調査兵団なんてバカなマネ…」


エレン「調査兵団はバカじゃない!!」


エレン「あたしには家畜でも平気でいられる人間の方がよっぽどマヌケに見えるよ!」


カルラ「………!!…エレン」


ミカサ「………」


カルラ「ミカサ、あの子はだいぶ危なっかっしいから…困った時は二人で助け合うんだよ」


ミカサ「うん!」(一生離れないから安心しておばさん)

【裏路地】


悪ガキA「どうした異端者、悔しかったら殴り返してみろよ!」


アルミン「そ…そんなことするもんか!それじゃあお前らと同レベルだ!!」


悪ガキB「何だと!?」


アルミン「僕が言ってることを正しいと認めてるから…言い返せなくて殴ることしか出来ないんだろ?」


アルミン「そ…それは!僕に降参したってことじゃないのか!?」


悪ガキA「う…うるせぇぞ屁理屈野郎!」


エレン「アルミンを虐めるなぁあああ!」


悪ガキC「エレンだ!!」


悪ガキA「おい、お前ら!女だからって容赦すんなよ!」


悪ガキB「んっ!?」


悪ガキB「あッ!!?だ…駄目だミカサがいる!!」ウワアアア


悪ガキA「くそっ、逃げるぞお前ら!」



ダダダダダ…


エレン「おぉ…あいつら……あたしを見て逃げて行った!」ハァハァ


アルミン「イ…イヤ、ミカサを見て逃げたんだよ…イテテ…」


エレン「アルミン!怪我はない?立てる?」


アルミン「!!」


アルミン(また僕はエレンとミカサに…)


アルミン「ひ…一人で立てるよ」


エレン「ん?ならいいケド」

河原




アルミン「それで人類は外の世界に行くべきだって言ったら」


アルミン「殴られた、異端だって」グスン


エレン「むー、なんで外に出たいってだけで白い目で見られるの!?」


アルミン「それよりエレン…カルラさんに調査兵団のことバレたんだって?で…どうだった…」


エレン「そりゃあ、喜ばれはしないよ…」


アルミン「…そりゃそうだよ…」


エレン「なっ なによ、アルミンもやめろって言うの!?」


アルミン「気持ちは分かるけど…」


アルミン「エ…エレンには危険な目にあって欲しくないんだ…//」


ミカサ「私もそう思う」


エレン「あたしの命なんだからあたしの勝手でしょ!」


アルミン/ミカサ「「エレン!!」」


エレン「………ごめん…」


アルミン「でも確かにこの壁の中は未来永劫安全だと信じきってる人はどうかと思うよ」


アルミン「100年 壁が壊されなかったからといって今日壊されない保証なんかどこにもないのに…」





ドォォォォォン!!!


ミカサ「!!」


アルミン「!!?」


エレン「は………!?」


エレン「え…地震…だよね?」


アルミン「……え?」


エレン「行こう!!」


ダッダッダッ…


アルミン「…な……なんだこれ……」


エレン「あ…あの壁は……ご……50m…」


エレン「…あ……ヤツだ………」


エレン「巨人だ!」



その日人類は思い出した

ヤツらに支配されていた恐怖を…

鳥籠の中に囚われていた屈辱を……


アルミン「あ…ありえない…巨人は最大でも15mのはず…!50mの壁から頭を出すなんて…」


エレン「!?動く!!」






ドッゴオオオオオオオオオン



アルミン「か…壁に穴が……」


ミカサ「……!!」


アルミン「逃げるぞ二人とも!早くしないと次々と巨人が入ってくる!!」


エレン「壁の破片が飛んでった先に家が!!母さんが!」ダッ


ミカサ「!!」ダッ


アルミン「うぅ……」ブルブル


エレン(母さん…お願い…無事でいて…)



ダダダダダ…

【イェーガー家】


エレン「か、母さん!!」


エレン「母さん…?」


カルラ「……エレンかい?」


エレン「ミカサ!手伝って!!この柱をどかそう!」


ミカサ「うん!」


エレン「行くよ!!せーの!!」



…ドシン…ドシン…

エレン/ミカサ「「!!?」」


ズシン…ズシン…ズシン


エレン「あッ…!!」


ミカサ「………………」


ズシン…ズシン…ズシン…


ミカサ「………………」


エレン「母さん!母さん!ミカサ、急いで!!」


ミカサ「わかってる!」


カルラ「きょ…巨人が…入って来たんだろ?」


カルラ「エレン!!ミカサを連れて逃げなさい!!」


エレン「!!」


カルラ「早く!!…に…」
エレン「逃げたいよあたしも!!早く出てよ!!早く一緒に逃げようよ!!」


カルラ「母さんの足は瓦礫に潰されてここから出られたとしても走れない…わかるだろ?」


エレン「あたしが担いで走る!!」


カルラ「どうしていつも母さんの言うこと聞かないの!最後くらいは言うこと聞いてよ!」


カルラ「ミカサ!!」


ミカサ「ヤダ…イヤダ…」


…ズシン…ズシン…ズシン…ズシン…


カルラ「!!…きょ……じん…」


巨人「………」ズシン、ズシン


カルラ「二人とも逃げて!!」


エレン「絶対に嫌だ!!」


カルラ(このままじゃ三人とも…!!)


カルラ「!!」


カルラ「ハンネスさん!!」


ハンネス「ここは俺に任せろ!」


カルラ「待って!!戦ってはダメ!!」


ハンネス「………!?」


カルラ「子供たちを連れて…逃げて!!」


ハンネス「見くびってもらっちゃ困るぜカルラ!!」


ハンネス「女三人守れないで何が兵士だ!!三人ともきっちり助ける!恩人の家族を救ってようやく恩返しを…」
カルラ「ハンネスさん!」


カルラ「お願い!!」


ハンネス「………!!」


ハンネス(確実に二人だけ助かる方を取るか…巨人と戦って全員助ける賭けに出るか…)


ハンネス(カルラの願いに応えるか…俺の恩返しを通すか…!!)


ハンネス(俺はーーーー!!)



巨人「…………」ニタァ

うわ、なんかトリップが外れてた

>>22-24は>>1です


ハンネス(俺は…)


ハンネス「エレン、ミカサ!逃げるぞ!!」ガシッ


エレン「!?」
ミカサ「!?」


カルラ「ありがとう…」


エレン「は、離してよハンネスさん!?母さんが!母さんがまだ!!」


カルラ「エレン!!ミカサ!!生き延びるのよ…!!」


巨人「…………」…ズシン…ズシン


カルラ「…あ………」


カルラ「…い…行かないで…」


巨人「…………」バリバリバリバリ


エレン「やめてええええええええ」


巨人「…………」カァパァァァ


エレン「あ………」


巨人「パキッ…パキッ…」グチャァァァ



ハンネス「ハァッ…ハァッ…」


エレン「もう少しで母さんを助けられたのに!!」


エレン「離してよ!ハンネス!!」


ハンネス「お前の母さん助けられなかったのは…お前に力がなかったからだ…」


エレン「……!!」ギロッ


ハンネス「俺が…巨人に立ち向かわなかったのは…」


ハンネス「俺に勇気がなかったからだ…!!」


エレン「……!!」


ハンネス「すまない…すまない…」


ミカサ「…ああ、また これか…」ズキズキ


「この便はもう満員だ!!出港する!!」


エレン「…………」


ミカサ「…………」


「これ以上は危険だ!閉門しろ!!」


「何いってんだ!まだ中に大勢の人がいるんだ!」


「この門を破られたら人類の活動領域が大幅に後退するんだぞ!?」


「目の前の人間を見殺しにする理由はない!!」


「閉門しろ!急げ!巨人が突っ込んでくるぞ!!」




ドゴォォォォォ!!


鎧の巨人「コォォォォォ…」ズザアアアア


「扉が…」


「ウォールマリアが……!!」


「また人類は巨人に食い尽くされる…」


エレン(もう…母さんはどこにもいない…)


エレン(弱いヤツは泣き喚くしかないの!?)グググ


ミカサ「……エレン?…」


エレン「………駆逐してやるわ…!!」


エレン「この世から…」


エレン「一匹…残らず!!」フーッ!フーッ!



とりあえずここまで

続きは夜にでも書かせていただきます

ご飯食べたし再開します。

〜847年〜


キース教官「オイ貴様」


アルミン「ハッ!」


キース教官「貴様は何者だ!?」


アルミン「シガンシナ区出身!アルミン・アルレルトです!!」


キース「そうか!バカみてぇな名前だな!!親がつけたのか!?」


アルミン「祖父がつけてくれました!」


キース「アルレルト!貴様は何しにここに来た!?」

………………………………………
…………………………
………………
………





マルコ「そういえばキミの出身とか聞かれなかったけど…どこに住んでいたんだい?」


エレン「シガンシナ区、そこから開拓地に移って…」


コニー「……シガンシナ…ってことはよ!見たことあるのか?超大型巨人!」


エレン「ええ…」



【食堂】


ワイワイガヤガヤ…


「超大型巨人を見たって本当か!?」


エレン「だから見たって何回もいってるじゃん…」パクパク


「鎧の巨人は!?」


エレン「あたしの目には普通の巨人にみえた…」モグモグ


「じゃあ普通の巨人は?」


エレン「…うっ…」カラン


「………」


ミカサ「もう質問はやめて」


マルコ「あ、ああ!すまなかった…みんな、質問はもうよそう!彼女にも思い出したくないことはある」


コニー「す、すまん!色々思い出せちまった…」


エレン「違う…」


マルコ「え?」




エレン「巨人なんて実際大したことない、あたし達が立体機動装置さえ使いこなせればあんなの敵じゃない…!」


エレン「そして調査兵団に入って…この世から巨人共を駆逐してやる!」


「オイオイ正気か?」


エレン「誰?」


ジャン「俺の名前はジャン・キルシュタイン、貴方のような素敵なお嬢さんに名前を聞かれるなんて光栄だよ、隣座っていいか?」


ミカサ「…………」イラッ


エレン「ジャン…確かあんた憲兵団に入って楽したいんだっけ?」


ジャン「俺は正直者なんでね、それより……エレン…だっけ?とても綺麗な黒髪だ…」


アルミン「………!」イラッ


エレン「髪?そんなの巨人を駆逐するのに必要ないでしょ?明日には切ってる」


ジャン(こいつ…見た目は好みなんだが中身は俺が一番嫌いな典型的死にたがり女だな…)


ジャン「チッ…ああ、そうかい、俺はもう帰るぜ…」



ジャン「あとそこのあんた」


ミカサ「……私?…」


ジャン「えっと…あんたも綺麗だぜ…髪が…」


ミカサ「……どうも…」(私のエレンに…こいつは要注意人物…)


アルミン「…僕も男子寮に戻るよ、またね、エレン」


アルミン「………あ、あと髪切ってもエレンは可愛いと思うよ//」


エレン「…?」


ミカサ「私たちも女子寮に戻ろ、エレン」


エレン「ええ」










クリスタ(………エレンって名前なんだ…凄いなぁ…巨人に襲われたのにあんなに勇敢で…カッコ良いなぁ……)



【女子寮】


ミカサ「エレン、髪切るって本当?」


エレン「ええ、少しでも母さんに近づきたくて髪を伸ばしてたけど…それが原因で立体機動の事故にあったら元も子もないから…」


ミカサ「私は切らない方がいいと思う」


エレン「え?なんで?」


ミカサ「可愛いから」


エレン「…?巨人を駆逐するのになんの関係があるの?」


ミカサ「……」


ミカサ「でも可愛い」




エレン「あたしは巨人を駆逐しなければならないの!他のことは巨人共を駆逐した後」


エレン「だから髪は切る」


ミカサ「……どうしてもというなら…エレンの代わりに私の髪を切ろう」チョキチョキ


エレン「ちょ…なにやってんのミカサ!こんなところで散髪すると部屋が散らかっちゃうよ!」


ミカサ「…大丈夫、掃除はしっかりするから」チョキチョキ


エレン「……まあいっか、あなたがそこまでいうなら髪はそのままにしとくよ…」


ミカサ「エレン!」


エレン「そういえばまだあの芋女帰って来てないね」


エレン「飯抜きでずっと走らされてるのは流石に可哀想…」


ミカサ「あの女のことを心配してるの…?」


エレン「丁度あたしの残したパンが余ってるし、行って来る」


ミカサ「まってエレン、私も行く」(エレンの食べかけ…)

【外】


「あ、エレン!…とミカサ、こんばんわ」


エレン「えっと、あなたは誰?」


クリスタ「私の名前はクリスタ。クリスタ・レンズ、ちなみに同じ部屋だよ!」


エレン「よろしく、クリスタ」


ミカサ「よろしく…」


クリスタ「エレンとミカサはなんでここにいるの?」


エレン「あの芋女…じゃない、サシャ…だっけ?に、このパンを渡そうと思って」


クリスタ「エレン達も私と一緒だね!」パァァ


エレン「と、いうことはクリスタも?」


クリスタ「うん!それにしてもエレンも同じこと考えてたなんて…なんか嬉しいな…」テレテレ


ミカサ「……」









その頃

サシャ「…もっと……色んな物を食べた……かった…」


サシャ「」


サシャ「…………」クンクン


サシャ「!!」



エレン「へぇ、クリスタは苺が好物なのね」テクテク


クリスタ「うん!エレンは何が好きなの?私エレンのこともっと知りたい!」テクテク


ミカサ「エレンの好物はチーズハンバーグ、私は誰よりもエレンに詳しい」テクテク


エレン「誰よりも詳しいって……でも母さんの作ったチーハン…もう一回食べたいなぁ…」テクテク


サシャ「グオオオオオオ!!」ビュー


クリスタ「きゃああああああ」


エレン「あ、パンが」


サシャ(こ、これは)


サシャ「パァン!」


クリスタ「…それだけしかないけど取っておいたの」


エレン「まず先に水飲みなよ!」

サシャ(女神が…二人…)

サシャ「神様ですか!?あなたは達は!?」

「オイ!?」


クリスタ「ひッ!!」


サシャ「神いいいいいいいい」


「お前達なにやってんだ?」


エレン「お前は確か…」


クリスタ「…ユミル…だっけ?」


ユミル「なぁ、お前達…いいことしようとしてるだろ?」


ユミル「それは芋女の為にやったのか?お前の得た達成感や高揚感はその労力に見合ったか?」


クリスタ「それは…」


サシャ「…」ガク


エレン「おい、サシャ!サシャ!大丈夫か!?」


サシャ「…肉なんて……3年振りですね……ぐへへへへ…」グッタリ


ミカサ「…大丈夫じゃないっぽい」


エレン「…あたしとミカサで保健室利用の許可を貰ってくるから、あんた達は二人で保健室にサシャを連れて行ってくれない?」


ユミル「ちょ…勝手に決めるなよ!?」


クリスタ「ユミル…だっけ?一緒に運ぼ?」


ユミル「チッ…わかったよ…」

【翌日】


サシャ「いやー、昨日はすみませんでした!」


エレン「もう回復したか…」


サシャ「お陰様で、女神様!」


エレン「やめてよサシャ、女神なんて背中がムズムズする」


ミカサ「……」


クリスタ「元気になって良かったね!」


ユミル「これからお前には私達全員の水汲み当番な」


サシャ「ええー、そんなの聞いてないですよー」


ユミル「ほーう?恩人様に向かってその態度はないんじゃないか〜?」


サシャ「うう〜」

【翌日】


エレン「アルミンおはよう!」


ミカサ「おはよう…」


アルミン「やあ、エレン、ミカサ!…ってミカサ髪どうしたの!?」


エレン「それがね…」





アルミン「ふーん…でも似合ってるよ、ミカサ」


ミカサ「ありがとう、アルミン」


ミカサ「……エレンは…どう思う…?//」


エレン「ん?素敵だと思うわよ?」


ミカサ「本当!エレン?」


エレン「うん、まさにあたしの理想の髪型ね!」(このくらいの長さなら立体機動の時邪魔にならなそうね)


ミカサ「エレン、私嬉しい!!」



「お、アルミン!女二人とイチャイチャしやがって!いいご身分だな!」


「ライナー…アルミンに失礼だよ…」


アルミン「あ、ライナーにベルトルト!」


ライナー「よう!」


ベルトルト「……」


エレン「この二人は?」


ライナー「俺はライナー・ブラウン、アルミンとは同室の仲だ」


ベルトルト「僕はベルトルト・フーバー、よろしく!」


エレン「あたしはエレン・イェーガー」


ミカサ「………ミカサ・アッカーマン……」


ライナー「お前ら今日の訓練内容しってるか?」


エレン「立体機動の適性検査だっけ?」


ライナー「そうそう、これができないと開拓地戻りらしいぞ」


アルミン「それは厳しいね…」


ミカサ「アルミンなら大丈夫、自信をもって」


エレン「それにしても、初日からあのアルミンに友達が二人出来るなんて…昔はあたし達しか友達いなかったのにね」


アルミン「エ、エレン!君だって僕とミカサしか友達いなかったじゃないか!」


ハハハハハ…

【外】


キース「これから立体機動の適性検査を始める!もしこれができないなら開拓地に移ってもらうぞ!」


「「ハッ!」」






………………………………………
…………………………
………………
………









エレン「」ぷらーん


キース「何をやってるエレン・イェーガー!!上体を起こせ!!」


エレン(え……?何これ…こんなの…どうやって…ウソでしょ?…こんなハズじゃ……)ぷらーん

【食堂(夕食)】


「オイ…あいつ昨日の晩巨人を皆殺しにしてやるなんて言ってた奴だろ?」


「それがあの姿勢制御訓練で既に死にかけたんだと」


「本当かよ…あんなこともできねぇ奴がいるのかよ」


「しかしこのままではいずれ追い出されるな、役立たずに食わせるメシなんてねぇからよ」




エレン「…………」


アルミン「気にしても仕方ないよ、明日できるようになればいいんだから」


エレン「…うん………」


エレン「…明日…明日できなかったら…」


エレン「あたし……どうしよう…」



アルミン「今悩んでも仕方ないって…」


エレン「情けない…こんなんじゃ奴らを…根絶やしにすることなんか……」


ミカサ「もうそんなこと目指すべきじゃない」


エレン「あたしは…あの日あの光景をみて思った……何としても…巨人共を駆逐してやるって……」


ミカサ「…でも…その覚悟の程は関係ない」


ミカサ「兵士になるかどうかを判断するのはエレンじゃないから…」


エレン「うぅ…」


エレン(そんなこと……わかってるよ……)


エレン(まずアレができないとお話になんないのは事実………あたしには今何も言う資格がない)


エレン(バカ言ってんじゃないわよって感じなんでしょうね…ミカサ…)チラッ


ミカサ「…!」


ミカサ「///」テレテレ


ミカサ「わたしは…エレンだけ開拓地に戻れと言ってるんじゃない…」


「あたし!他の上手い人にコツを教えてもらう!」


「う、うん…僕も行くよ…」


ミカサ「その時は私も一緒にいくので…」


ミカサ「だから…そんなこと心配しなくていい」チラッ


サシャ「…ん?えーと?つまり?」


サシャ「そのパンもらってもいいってことですか?ミカサ?」


ミカサ「………」


サシャ「………」タラー


ミカサ「………」モグモグ


サシャ「」ガーン

【男子寮】


アルミン達の部屋


コニー「コツだって?悪ぃけど俺…天才だから、“感じろ”としか言えん」


ジャン「オレは逆に教えてほしい、あんな無様な姿晒して正気を保てる秘訣とかよぉ…」


エレン「あ、あなた達…人が頭下げて頼んでるのに…」グスッ


ジャン(こいつやっぱり中身はバカだけど見た目は可愛いな…髪も切らなかったみたいだし…ここは…)


ジャン「まあ、そこまでいうならオレが教えてやろうか?手取り足取りじっくりな」


アルミン「……ジャン!…」ギロ


エレン「ほ…本当に教えてくれるの、ジャン?」


ジャン「ああ、男に二言はねぇ…早速寮の裏で…」


ライナー「待ちな、ジャン!」


ジャン「ああん?」


ライナー「そろそろ外出禁止時刻だぜ、これを初っ端から破ったら内地への道が遠退くんじゃないか?」


ジャン「チッ…良いところで……わかったよ…」


ライナー「あとエレン、お前も女子寮に戻れ、夜の男子寮に一人で来てたなんてバレたら大変だぞ?」


エレン「そ、そんな!あたしはなんとしても明日の試験に合格しなくちゃいけないの!」


ベルトルト「女子寮にはミカサがいるからミカサにアドバイスを貰えばいいんじゃないかな?」


エレン「ミカサのアドバイスは高度すぎて逆にわかりにくいのよ…」


ライナー「そ…そうか……なら、確かお前と同じ部屋にアニ・レオンハートってチビ女がいるだろ?そいつに聞け」


ライナー「そこの馬面よりよっぽど上手いぞ?」


ジャン「あ!?誰が馬面だって?」


エレン「ありがとうライナー、じゃあもう行くね!」


ライナー「ああ、明日の試験頑張れよ!」


エレン「…うん!」



アルミン「………ライナー、ありがとう…」


ライナー「よせよ、当然のことをしたまでだ」


ライナー「アルミン、お前とエレンのこと………応援してるぜ!」


アルミン「なななっ!なに言ってるんだい!!僕とエレンはただの幼馴染で…」


【女子寮】


エレン達の部屋


ミカサ「…エレン!」


エレン「……ああ、ミカサか」


ミカサ「エレン、今までどこ行ってたの?」


エレン「男子寮で姿勢制御のコツ聞いて来た」


ミカサ「男子寮!!?エレン!何か変なことされなかった?」


エレン「何もされてないよ…ジャンとコニーにバカにされただけ…」


ミカサ「………ジャン!…」ギロ


エレン「ねぇクリスタ?」


クリスタ「なっ…なに、エレン?わっ、私に何か用?」


エレン「アニ・レオンハートって誰?この部屋にいるらしいんだけど…」


クリスタ「…アニならあそこだよ……」ガッカリ


エレン「ありがとう、クリスタ」


クリスタ「エ…エレン!」


エレン「…なに?クリスタ」


クリスタ「明日の試験…頑張ってね!私…もっとエレンと一緒にいたい!エレンのこと知りたい!」


ミカサ「…!?」


エレン「…!…ありがとうクリスタ!あたしも同じ気持だよ!」


ミカサ「!!!?」


クリスタ「えへへ……//」テレテレ




エレン「あなたがアニ・レオンハート?」


アニ「誰かと思えば今日の適性検査で派手に転んだ奴じゃないか…」


アニ「用があるなら手短にね」


エレン「あたしの名前はエレン・イェーガー、姿勢制御のコツを教えて欲しい!」


アニ「…エレン…ね…、面倒だけど…まぁいいか…」


アニ「エレン、ちょっとこっちに来て」


エレン「うん」


アニ「……ふっ!」バキッ


エレン「おわっ、なんだよ!いきなり蹴ってきて!!」グラッ


アニ「ふーん…私の足技を 受けても立ってられるんだ…まぁ手加減したけど…」


エレン「なんでいきなり蹴ったんだよ!」


アニ「さっきの足払いで姿勢を保てたんだからあんな適性検査なんて普通だったら楽勝…多分装備の欠陥かなんかだろうね…」


アニ「明日はそれに注意してやってみな」


エレン「…ほ、本当?…」


アニ「多分」


エレン「…」


アニ「まああんたなら出来るさ」


エレン「…ありがとう」


アニ「……別に気にしないでいいよ…後あんたはもう寝な、疲れた身体じゃ出来るものも出来ないよ」


エレン「…うん、わかった!おやすみアニ」


アニ「……おやすみ…」



………………………………………
…………………………
………………
………







【???】


エレン「……ここは……?…どこ?」キョロキョロ



???「……エ……レン……」



エレン「…!?嘘ッ…この声…」



カルラ「………エレン…」



エレン「母さん!」



カルラ「エレン…」


カルラ「なんであの時母さんを置いて逃げたの…?」


エレン「か…母さん?」


カルラ「エレンのせいで私は生きたまま巨人に食べられたのよ…?」


エレン「か…母さん…あ、あたしは……あたしは……」


カルラ「あなたのせいで私は死んだの…」


エレン「そんな…母さん…」


カルラ「あなたが兵士にもなれない弱い人間だからわたしは死んだの」


カルラ「あなたのせいあなたのせいあなたのせいあなたのせいあなたのせいあなたのせいあなたのせいあなたのせいあなたのせいあなたのせいあなたのせいあなたのせいあなたのせいあなたのせいあなたのせいあなたのせいあなたのせい」グチャアァァ


エレン「うぅ…ぐす…あたしが…弱いから……あたしが……!」


【女子寮(夜中)】



エレン「………!!?」ガバッ


エレン「……夢…か…」


ミカサ「エレン…大丈夫?」


エレン「!!…ミカサ!?なんであたしのベットに…」


ミカサ「エレンがうなされてたから心配だった」


エレン「……あなたはあたしの親か姉のつもり?」


ミカサ「家族」


エレン「……」


ミカサ「……」


ミカサ「もし…エレンが明日の試験で合格できなくて……開拓地に戻されるなら……私も一緒に行く…だから安心して…」


エレン「……明日絶対合格するからそんな心配いらない」ツン


ミカサ「…………」


エレン「…………」


エレン「……そろそろ自分のベットに戻れよ…ミカサ……」


ミカサ(…エレン…なんだか寂しそう…)


ミカサ「私はエレンと一緒のベットで寝たい」


エレン「え!?」


ミカサ「エレンと一緒じゃないと寒くて眠れない」


エレン「……ど、どうしても?」


ミカサ「どうしても」


エレン「し…仕方ないな!//……今日だけ特別だぞ!//」



ミカサ(エレン嬉しそう…)


ミカサ「!!……うん、わかった」


ぎゅう


エレン「キャッ!…みっ…みかさぁ!…いきなり抱きつかないでよぉ…びっくりしちゃうじゃない!///」


ミカサ「…抱きしめた方がお互いの温もりを感じられる」


ミカサ「エレン?暖かい?」ナデナデ


エレン「…………うん……///」


エレン(……ミカサがあたしを励ましてくれてる……ありがとう…いつかあなたを守れるくらい強くなるから…!)


ぎゅう


ミカサ(…エレンが私に甘えてる……子猫みたいで可愛い……やっぱりエレンは私が居なければダメ…エレンを守る為にも更に強くならなくては……)







………………………………………
…………………………
………………
………






【朝】


エレン「ミ、ミカサ…//」


ミカサ「なに?エレン」


エレン「夜のこと…誰にも言わないでね…//」


ミカサ「…わかってる、エレンの甘えてくる姿は私だけのもの…」


エレン「…//」


【外】



キース「エレン・イェーガー…覚悟はいいか?」


エレン(やる!あたしは絶対やる!)


エレン(あたしには素質がないかもしれないけど…)


エレン(根性だけは誰にも負けない!)


キース「始めろ」


エレン(理屈なんてしらない!根拠もない!でもあたしにはこれしかない!)


エレン(これがあたしの武器だ!)カチャ…カチャ…


アルミン「おお!!」


エレン(やった…できた!!)ギシ…ギシ

ガキンゴングルン!


エレン「きゃあ!」


クリスタ「エレン!」


アニ「…!!」


キース「!」


キース「ワグナー、イェーガーとベルトの装備を交換しろ」


ワグナー「ハッ!」


キース「もう一回やってみろ」


エレン「は…はい…!」


エレン(え…なんで!?…出来た…急に…)ギシギシ


キース「装備の欠陥だ、ベルトの金具が破損していた…正常なら腰まで浮いた状態から反転しても地面に頭がぶつけられる訳がない」


エレン「え?」


エレン「で、では…適性判断は…」

エレンの姿が想像できないんだよなぁ……



キース「問題ない…修練に励め」


エレン(やった!やった!どうよミカサ!あたしにもできた!)チラッ


ミカサ(…!)


ミカサ「///」


ライナー「何とかなったようだな…」


アルミン「目でどうだ!っていってるよ!」


ミカサ「いや違う」


ミカサ「これで私と離れずにすんだと思って安心している…」


アルミン達「」


キース(…破損した装備で一時姿勢を保った…そんなことができる者が他にいるだろうか…)


キース(……)



キース(グリシャ…今日お前の娘が…)


キース(兵士になったぞ)




書き溜めが尽きたので今回は終了です。

深夜辺りに再開します…多分。

>>68
童顔のカルラみたいなイメージでお願いします

書き溜めが一段落したので再開します



【対人格闘訓練】



アルミン「…ねえ…エレン、…一緒にペア組まない?」モジモジ


クリスタ「わ、私もエレンと組みたいなぁ……なんて……」


ミカサ「エレンとは私が組む、こればかりは譲れない」


エレン「…あたし他に組みたい人がいるから」


アルミン「そうなんだ…ごめん…」シュン


クリスタ「……うん…」シュン


ミカサ「……」シュン



エレン「うーん…」キョロキョロ


エレン「いた!またサボってる!」


エレン「おーい、アニー!」


アニ「………またあんたかい?」


エレン「アニこそまたサボり?」


アニ「…対人格闘術なんて点数にならない、私を含む内地志願者はああやって流すもんさ…」


エレン「…」ムゥ


アニ「過酷な訓練の骨休めに使ってる」


エレン「……」チラッ


ジャン「…あー寝みぃ…」


アニ「まぁ…あんた面白いから少しくらい付き合ってあげるのも悪くないかもね」


エレン「…!そう来なくっちゃね」



エレン「まずはあたしが襲う番だ!」シュタタタ


アニ「……はっ!」バキッ


エレン「ひゃっ…!」スパーン


アニ「前言ったでしょ?この前の技は手加減してたって」


エレン「………今に見てろよ…」


アニ「……そんな恰好で言われてもねぇ…」


アニ「手貸してやるから起き上がりな」スッ


エレン「……ありがと…」ガシッ



エレン「それにしても凄い技術ね…誰に習ったの?」


アニ「…父さんが……」


エレン「…ふーん、アニはこんなに強いのになんで対人格闘をいつもサボってるの?」


アニ「……さっきも言ったけど対人格闘は点数にならないからね、やるなら点数の高い立体機動に力を入れたい」


アニ「……おかしな話だよ、この世界では巨人に対抗する力を高めた者ほど巨人から離れられる」


アニ「どうしてこんな茶番になると思う?」


エレン「…さぁ、なんでだろうね…」


アニ「それが人の本質だから」


エレン「…………」


アニ「……なかなか楽しかったよ…いい息抜きになった」


エレン「………うん…あたしも…」



【食堂(夜)】


ジャン「〜〜〜!ーー!」


エレン(ジャンのやつ…憲兵団向けの対人格闘の時間は流してた癖に調査兵団向けの立体機動はあんなに真面目に話してる…)チラッ



エレン「…アルミン、あなたはどう思う?」


アルミン「エレンの言う通りだよ、ウォール・マリア崩壊以前の立体機動術は少数派の調査兵団にしか必要とされなかったからそれだと立体機動術は衰退しちゃうんだ、だから内地に行けるっていつ付加価値をつけて技術の衰退を防ぐしかなかった、でもそれが壁の崩壊後の現在でも続いてるっていう原因は権限をもつ内地の…」ペラペラ



エレン(奴らは巨人から離れる為に巨人殺しの技術を高めてる…)


アルミン「エレン、聞いてる?」


エレン(こりゃ確かに茶番ね)




エレン「ねぇ、ジャン」


ジャン「何だエレン?」


エレン「あんた…おかしいと思わないの?巨人から遠ざかる為に巨人殺しの技術を磨くって仕組み…」


ジャン「……………」


ジャン「まぁ…そうかもしれんが」


ジャン「けどそれが現実なんだから甘んじる他ねぇな、俺の為にこの愚策は維持されるべきだ」


エレン「!!」ガタッ


ジャン「なんだ?なにか文句でもあるのか?」


エレン「できる奴ばっかが内側に引きこもったら…どうやって巨人を倒すんだよ!!」



ジャン「俺に言われても知らねぇよ……つーか…」


ジャン「ふざけんなよテメェ…!!少し顔がいいからって調子に乗りやがって!!」ガシッ


エレン「そんなに強く引っ張ったら…服が破けちゃうよ!!」


ジャン「うるせぇ!このまま皆の前で破いてやろうか!?この貧乳女!!」グググ


ミカサ「…………」ゴゴゴゴゴ


エレン「何言ってるんだ?あんたいい加減にしないと…」


エレン「!」(……この目……)


アニ「………」



エレン(…そうだ…あんたは…ただ感情を発散してるだけの…今までのあたし…)


エレン(あたしはもう…違う!あたしは…)


エレン(兵士だ!)スパーン


ダン!


ジャン「いってぇな…!」ガバッ


ジャン「てめぇ!!何しやがった!?」


エレン「…今の技は…あんたがちんたらやってる間に痛い目にあって学んだ格闘術」



エレン「楽して感情任せに生きるのが現実だって?」


エレン「…あなたそれでも兵士なの!?」ギリッ


クリスタ(……エレン…カッコ良い…)


ジャン(くそっ…その目だ…そのまっすぐな瞳が気にイラねぇ…!)


ジャン「…何が兵士だって?」


ガチャ……ギィイイイ


キース「今しがた大きな音が聞こえたが…」


キース「誰か説明してもらおうか…」



ミカサ「…」スッ


ミカサ「ジャンがエレンにセクハラした音です」


ジャン「!!?」


アルミン(…あながち間違ってない……)


キース「…キルシュタイン訓練兵…今から教官室にくるように…」


ジャン「ご、誤解でs」


キース「……口答えするな」


ジャン「………!」(覚えてろよエレン…いつかお前を俺の前に屈服させてやる…)ギロッ!


エレン「……」



【翌日】





エレン「…」


エレン「ねぇ?アニ、ジャンの奴…流してるように見える?」


ジャン「ふっ!…はっ…!…てりゃ!!」ゼェゼェ


アニ「………見えないけど…」


アニ「何も立派な兵士になりたい訳じゃない、あんたに一泡吹かすためだ」


エレン「でしょうね…でも……」


エレン「本気で技術を覚えようとしてる」


アニ(………)


ーーーいいぞアニ!流石は俺の娘だ!!


アニ「………」



エレン「それよりさ!どうだったあたしの蹴り技!」


エレン「見よう見まねだけどうまく決まったでしょ!」


アニ「…全然駄目、まったくなってない」


エレン「何よ!どこが悪いの?」


アニ「………そんなにこの技が気に入ったんなら」


アニ「教えてやってもいいけど?」チラッ


エレン「え?やだよ。足蹴られるの痛いし」


アニ「…………」


アニ「遠慮なんかしなくていいって」











スパーン



…数ヶ月後


【食堂(夜)】


アルミン「やあエレン!一緒にご飯食べない?」


エレン「ごめん、実は…」


クリスタ「エレンー!こっちこっち!」


サシャ「食べていいですか?エレン来たし食べていいですか!?」


ユミル「あと少しなんだからちょっとは待てよ…」


アニ「…ふん…早くしな…」


ミカサ「エレン遅い」


エレン「ごめんごめん、今準備するから先食べてて!」


エレン「と言う訳で…クリスタ達との約束があるんだ……ゴメンな、アルミン!」


アルミン「………うん…」



………………………………………
…………………………
………………
………









アルミン「……はぁ……」モグモグ


マルコ「どうしたんだアルミン、元気ないよ?」


ライナー「エレンを女共に取られて悲しんだとよ」


アルミン「ラ、ライナー!なんでエレンが出てくるんだよ!」


ライナー「お前のその態度をみてれば誰でも気づく」


ベルトルト「はは…確かに」


アルミン「…ベ、ベルトルトまで!…」



アルミン「…まぁいいか…確かにエレンとご飯食べられなくて落ち込んでたのは事実だし……」


ライナー「おっ、やっぱりか」


アルミン「…昔はね…お互いに友達居なかったんだ…」


アルミン「エレンも僕も街では外の世界に出たい変わり者で通ってたから友達なんて出来なかった…」




ライナー「壁が壊される前では確かに異端な考えだな」


アルミン「でも5年前ウォール・マリアが突破されてからその考え方に共感する人が増えて行った」


アルミン「人類の尊厳を取り戻そうと必死にね」


アルミン「104期生の中では今やエレンはそのグループの中心的人物だ…人気が出るのも仕方ない…」

訂正


アルミン「でも5年前ウォール・マリアが突破されてからその考え方に共感する人が増えて行った」×


アルミン「でも5年前ウォール・マリアが突破されてからその考え方に共感する人が増えていった」○



マルコ「確かにエレンの考え方は一理ある、僕は熱心な内地志願者だけど10番以内を取れなかったら調査兵団に入るのも悪くないって思ってるんだ」


ベルトルト「あとエレンはカッコ良くて可愛いしね、男にも女にもモテると評判だよ」


ライナー「それでいて努力家で成績優秀か…まっ、俺程ではないがな!」


アルミン「…エレンが人気者になってくれて嬉しいけど……もう僕は必要ないのかなぁ…」


ベルトルト「アルミン、エレンとは同郷の友達なんだろ?必要とされてないなんてそんな悲しいこと言うなよ」


ライナー「そうだぜアルミン!アルミンはエレンの一番初めの友達なんだろ?」


アルミン「う、うん!そうだね」


ライナー「…そうだ!…次の休暇の日に二人っきりでデートにでもいって来たらどうだ?」


アルミン「ええっ!エレンと…デデ、デート!」


ライナー「善は急げだ!ほら飯さっさと食ってエレン追っかけろ!」ゴボッ


アルミン「ほがっ!もがもが!(ライナー!パンを口に押し付けないでよ!)」モグモグ




【廊下】


ユミル「なあエレン、お前最近対人格闘かなり強くなったよな」テクテク


サシャ「確かにエレンは強くなりましたね〜」テクテク


エレン「アニに鍛えてもらったからね」テクテク


アニ「……」テクテク


エレン「あたしの蹴り、少しはマシになってきたでしょ!」


アニ「…まだまだ全然、明日は私が相手してやろっか?」クスッ


クリスタ「アニ、私にもその技教えて!」


エレン「やめとけクリスタ、アレ実は凄く痛いぞ」


アニ「悪かったね…」





はははは…



………


アルミン(エレン達だ…幸いにもミカサはいないみたいだし…)そろ〜


アルミン(好機!)


アルミン「エレン!」


エレン「あっ、アルミン!何か用事?」


アルミン「ぼ、僕と二人で今度の休日買い物に行かないかい?」


ユミル(…こいつ…もしかしてエレンのこと…)


エレン「別にいいけ(ry」


クリスタ「エレンと買い物!!私も行きたい!!」


アルミン(…ヤバイ、ここでクリスタの誘いを断ったら妙な噂が流れるかもしれない…)


ユミル「おっとクリスタ、その日は私と買い物に行く約束だったろ?」


クリスタ「え?そうだったっけ?」


ユミル「そうさ」


クリスタ「…ふーん」


アルミン(ほっ…)


アニ「……私も一緒にいってもいいかい?」


アルミン(くっ…またか…)


ユミル(空気読めよ蹴り女)


アニ「…靴が擦り切れてしまってね…」


ミカサ「私も靴が擦り切れてしまった、アニは私と行くべき」シュターン


エレン「ミカサ何処から…」


ミカサ「エレンあるところに私あり」


ミカサ「アルミンとエレンの靴はまだ大丈夫そう、アニは私と行くべき」


アルミン(ミカサ…)


アニ「……わかったよ…」(あのミカサがエレンを譲った…アルミンってやつ…何者一体なんだい…)



エレン「んじゃあ、次の休日はアルミンと一緒に買い物いってくるね」


エレン「アルミン、よろしく!」ニコッ


アルミン「」ドキッ


アルミン「こっ、こちらこそ…//」


ユミル(良い雰囲気じゃないか…)


ユミル「よしっ、そろそろ寮に帰るか!」



ユミル「みんな帰るぞ」


サシャ「私もう眠いです……」テクテク


アニ「……チッ…」テクテク


クリスタ「私も行きたかったなー…エレンと買い物…」テクテク


ユミル「私が楽しませてやるから安心しろクリスタ」テクテク


ミカサ「アルミン…今回だけだからね…」ボソッ


アルミン「」ゾクッ


ミカサ「なんてね、アルミンおやすみ」テクテク


アルミン「お、おやすみ…ミカサ…」



エレン「それじゃあ、あたしも」


アルミン(今はエレンと二人っきり…これはもしかして…イケる…?)


アルミン「待ってエレン!」


エレン「…なに?」


アルミン「………ぼ、僕がいつか君を守れるくらい強くなったら…その時は…け…けっ…」ドキドキ


エレン「け?」




アルミン(ま…まずいか…?これ以上は黙った方が…)


エレン「?」キョトン


アルミン(イヤ…言ってやる…思ってること全部)


アルミン「け…けっ!」ドキドキ


アルミン「決闘してくれ!!」


エレン「…決闘?対人格闘のこと?」


アルミン「そ、そう!僕の目標は打倒エレンなんだ!だから僕がエレンを守れる程強くなったら決闘して欲しいんだ!」(しまったああああああうわあああああ)


エレン「へぇ〜、アルミンはあたしが目標だったのか!あたしもアルミンに抜かされないように頑張らないとね!」


アルミン「はははは…」(まあいっか…当初の目的は達成できたし…)










ユミル(このヘタレが…)

書き溜めが尽きたの一旦終了します。

再開は明日の夜か深夜にでも…


早くトロスト区編書きたいのですが訓練兵編で書きたいネタが多すぎてリヴァイ(ヤバイ)

ご飯食べたし書き溜めも溜まったので再開します。



【男子寮】


アルミン「ただいま…」


ライナー「おお…帰ってきたかアルミン…」


ベルトルト「で、結果はどうだった?」


アルミン「ああ、なんとか誘えたよ」


ライナー「おお!良かったなアルミン!」


ベルトルト「デートの計画はもう決めた?」


アルミン「実は…」



…ワイワイガヤガヤ


【休日】


アルミン「………」ソワソワ


エレン「アルミン!早いね、待った?」フリフリ


アルミン「いや、今来たばかりだよ」


エレン「そう」


アルミン(本当は一時間前に来てたんだけどね…)


エレン「まだ聞いてなかったんだけど何を買いに行くの?」


アルミン「ああ、実はこの街のどこかに外の世界の本を極秘に取り扱っている本屋があるらしいんだ」



エレン「外の世界の本!!」


アルミン「昔よく爺ちゃんの蔵から勝手に持ち出して二人で読んでたよね…」


エレン「炎の水!氷の大地!砂の雪原!」


エレン「そして『海』!」


アルミン「……エレン…覚えていてくれたのかい?」


エレン「忘れたことはないよ!巨人を全て駆逐したら…みんなで行くんだ!外の世界に…!」




アルミン「うん!」


エレン「よし、本屋に急ごう!」



【裏路地】


アルミン「……この本屋だ…」


エレン「なんか異様な雰囲気の本屋だね…」


アルミン「うん…」


エレン「よし、入ってみよう!」



カランカラーン



店主「………いらっしゃい」


アルミン(…うわぁ…キース教官みたいな店主だ…怖いなぁ…)ブルブル


エレン「………」チラッ


アルミン(だけどエレンの前だ…弱いところは見せたくない!)


アルミン「ここに外の世界の本が置いてあると聞いて来ました!」


アルミン「譲って下さい!お願いします!!」ペコリ


エレン「…お、お願いします!」ペコ




店主「…お前ら…訓練兵か…?なら卒業した後の兵科は何を希望する…?」


アルミン「調査兵団を希望します!巨人を全て倒して、外の世界を冒険したいんです!!」ビシィィ!!


エレン「あたしもです」


店主(…ふむ…見事な敬礼だ…この小僧…なかなか見所があるな…)


店主「…いいだろう…俺について来い!」


アルミン「ハッ!」


エレン「……は〜い…」(アルミンやつ…相手はただの本屋じゃないか…)


店主「貴様!なんだその返事は!」


エレン「え?あっ…」


エレン「………」


エレン「ハッ!」


店主「………悪くないな…」


エレン「………」



店主「…ここだ…好きに見ていくがいい…」


アルミン「…す、凄い!こんなにも沢山外の世界の本が!!」パラパラ



エレン「アルミン!この本凄い!外の世界には鉄より硬い石があるんだって!!」パラパラ


アルミン「こっちも凄いよエレン!僕達が知らない動物が沢山乗ってる!」パラパラ


店主「…あまり雑に扱うなよ……」


エレン「アルミン!コレ見てよ!」キャッキャッ


アルミン「うわっ、凄いねコレ!!」ワクワク


店主(………………)


店主(…二人とも良い目をしている……)


店主(……さすがはあいつの教え子……だな……)




………………………………………
…………………………
………………
………




アルミン「店主さん!今日はお世話になりました!」


エレン「お世話になりました!」


店主「…ああ……訓練頑張れよ……ガキ共…」


アルミン/エレン「「ハッ!!」」ビシィィィ!


【帰り道(夜)】


アルミン「ねぇ、エレン…」


エレン「……何?アルミン?」


アルミン「結局エレンは何の本を買ったの?」


エレン「あたしは『海』の本を買った」


アルミン「『海』か…」


アルミン「いつか行ってみたいね…」


エレン「ええ!この本によると、世界の半分以上は『海』で出来ているんだって」


エレン「世界の大半を占める大きな塩味の水たまり…見てみたいなぁ…」


アルミン「うん…そうだね…」


エレン「星が綺麗だね」


アルミン「………」


エレン「ねぇ…アルミン、世界の果てに行ってもこの星空は続いているの…?」


アルミン「さぁ…どうだろうね…」



エレン「…………」


アルミン「…………」


エレン「…みんなで行こう…外の世界…!」


アルミン「ああ…絶対行こう…!」


エレン「………」


エレン「………アルミン……」


アルミン「…何?エレン?」


エレン「……手…繋いでいい?」


アルミン「………うん、構わないよ…」


アルミン(今は守られてる側だけど…いつかきっと…僕は君を守れるくらい強くなるから…)


エレン(…いつか…みんなで…)


ぎゅっ

………………………………………
…………………………
………………
………






















〜850年〜



「…本日諸君らは訓練兵を卒業する…その中で最も訓練成績が良かった上位10名を発表する、呼ばれた者は前へ!」


主席 ミカサ・アッカーマン


2番 ライナー・ブラウン


3番 ベルトルト・フーバー


4番 アニ・レオンハート


5番 エレン・イェーガー


6番 ジャン・キルシュタイン


7番 マルコ・ボット


8番 コニー・スプリンガー


9番 サシャ・ブラウス


10番 アルミン・アルレルト


「以上10名ーー」


エレン(やっとここまで辿り着いたわ…)


エレン(今度はあたし達の番だ…今度はあたし達人類が……)


エレン(巨人を食い尽くしてやる!!)


【送別会】


「いーよな 、お前らは10番以内にはいれてよ!どーせ憲兵団に入るんだろ?」


ジャン「ハァ?当たり前だろ、何の為に10番内を目指したと思ってんだよ」


マルコ「オレも憲兵団にするよ」


マルコ「王の近くで仕事ができるなんて…光栄だ!!」


ジャン「まだお利口さんやってるのかよマルコ!言えよ本音を、内地に行けるからだろ?」


ジャン「やっとこのクッソ息苦しい最前線から脱出できるんだ!内地での安全な暮らしが俺たちをまってっからだろうが!!」


マルコ「なっ…お前……は…恥をしれよ少なくとも俺は…」


ジャン「あ〜すまん、俺が悪かった、お前は優等生だったな」



ジャン「しかしお前らならどうする?」バッ


「……」


「そりゃあ…好き好んでこんな端っこで産まれたわけじゃないし…」


「巨人の足音に怯えなくて済むなら…」


ジャン「だよなぁ…みんな内地行きたいよな…」ニヤニヤ


ジャン「で…お前らは?」


ベルトルト「僕は憲兵団を志願するよ」


アニ「私も…だけど」


アニ「あんたと一緒だとは思われたくないわ」


ジャン「ハハハァ!」


エレン「……ねぇ…」




エレン「内地が快適とか言ったけど…この街も5年前までは内地だったのよ?」


ジャン「……」


エレン「ジャン…内地に行かなくても、あなたの脳内は快適だと思うわ?」


ライナー「ブフーッ」


アルミン「うあああぁあ」


アニ「………」クスッ


クリスタ(…エレン…素敵…//)


ミカサ「やめなさい」


ジャン「…」


ジャン「俺が頭のめでたいヤツだと、そう言いたのかエレン?」


ジャン「………」


ジャン「それは違うな…俺は誰よりも…現実を見てる」


ジャン「4年前の領土奪還戦で人類は人口の2割を投入して総攻撃をした…そしてそのままそっくり巨人の胃袋に直行した、あと何割か足せば領土は奪還できたのか?」


ジャン「もう十分わかった…人類は…」


ジャン「巨人には勝てない…」


「…………」



ジャン「はぁ…見ろ…お前のせいでお通夜になっちまった」


エレン「それで?」


ジャン「はぁ?話聞いてたのか?」


エレン「勝てないと思うから諦める、ってとこまで聞いた」


ジャン「…」


エレン「ねぇ…諦めて良いことあるの?あえて希望を捨ててまで現実逃避する方が良いの?」


「……」


エレン「4年前の敗因の1つは巨人に対しての知識があまりなかったから…負けはしたけど得た情報は確実に次の希望に繋がる」


エレン「あんたは戦術の発展を放棄してまで大人しく巨人の餌になりたいの?……冗談でしょ?」


エレン「あたしは…」


エレン「あたしには夢がある…」


エレン「巨人を駆逐して この狭い壁内の世界を出たら…外の世界を」


エレン「探検するんだ」



サシャ「………」


コニー「………」


アルミン(外の…世界…)


ミカサ(…エレン)


ジャン「はッ!」


ジャン「何言ってんだお前!?めでたい頭してんのはお前の方じゃねぇか!」


エレン「……」ギリッ


ジャン「見ろよ!誰もお前に賛成なんかしねぇよ!」


「……………」


エレン「………」


エレン「ええ…そうね……わかったから…」


エレン「さっさと行きなさいよ内地に…!あなたみたいな敗北主義者が最前線にいると士気に関わる!」ズズズ


ジャン「勿論そのもりだが、お前こそ壁の外に行きたいんだろ?どうせ死ぬぜ?大好きな巨人に食われてよ!」ズズズ


エレン「………」ギロッ


ジャン「………」ギリギリ


エレン「…めんどくさい」


ジャン「へっ……」


バキィ!


「うおおおおお!」


「また始まったぜ!!」


マルコ「ジャンのやつ…相変わらず女の子相手に…」


クリスタ(エレン…負けないで…)


ジャン「オラ!どうしたエレン!俺に手間取ってるようじゃ…」ドオッ


ジャン「巨人の相手なんか務まんねぇぞ!!」バキッ


エレン「!!」ギロッ


エレン「当たり前ッ!!」ザスッ


ジャン「ぐ……っ!!」


エレン「フッ!!」ドゴッ


ジャン「げほッ……………!!」


ライナー「オーイ!その辺にしとけよ!忘れたのかジャン!?エレンは女だが対人格闘の成績は…」


ジャン「くそっ…!」(攻撃が当たらねぇ…)スカッ


エレン「…もらった!」

ライナー「今期のトップだぞ!」


ミカサ「…もうやめなさい…」ヒョイ


エレン「!!?……!?…ミカサ!!」


ライナー「いや…ミカサに次いでだっけ?」


「だははははは」


エレン「お…降ろしてよ!」オロオロ


ジャン「…………」


エレン「お、降ろしてよぉ!ミカサ//」


ミカサ(きゃわわ)


ジャン「チッ」


ジャン「エレン、今度こそはお前を屈服させてやるからな!それまで死ぬんじゃねーぞ!!」


ジャン「ミカサ!エレンを頼むぜ!!」


エレン「………ジャン…」


ミカサ(…ジャン)



ミカサ(…私のエレンに……やはり要注意人物…)


【外】


ドサッ


エレン「きゃっ!」


ミカサ「熱くなるとすぐ衝動的に行動する…」


エレン「………」


エレン「……あんたの…配属兵科の希望は?」


ミカサ「私は調査兵団に入る」


エレン「…あんた主席でしょ?憲兵団に行きなさいよ」


ミカサ「あなたが憲兵団に行くなら私も憲兵団に行こう、あなたが駐屯兵団に行くなら…私もそうしよう」


ミカサ「エレンは私と一緒にいないと早死する」


エレン「そんなこと頼んでない!いつまで続けるつもり!?」


ミカサ「人生が続く限り…一度死んだ私を再び生き返らせた恩は忘れない」


ミカサ「…」


ミカサ「なにより…もうこれ以上家族を失いたくない…」


エレン「………」


エレン「……あたしも…あんたを失いたくない……」ボソッ


ミカサ「…?何か言った?」


エレン「なな、なんでもないわよ!//」


ミカサ「…?」キョトン


アルミン「二人とも、今日はもうお開きだって…」


アルミン「寮に戻るよ」


エレン「…アルミン」


エレン「あなた…兵団希望はどうするの?」


アルミン「……」


アルミン「僕は調査兵団に入る!」


エレン「本気!?あなたは必死に努力して10位いないの成績を取ったじゃない!」


アルミン「僕が必死に努力した理由は調査兵団に入っても足手まといになりたくないからだ!」


エレン「あなたは座学トップなんだから、技巧に進めって教官も言ってたじゃない!」


アルミン「………」


アルミン「死んでも足手まといにはならないよ!」


アルミン(そしてエレン…いつか君を守れる男になってみせる…)


エレン「………」


ハンネス「よう、久しぶりだな、お前ら!」


ババッ


ハンネス「あー…直っていいぞ」


ハンネス「規律は大事だがお前らが相手だとどうも慣れねぇな…」


エレン「本当に慣れないよ…飲んだくれでも今や駐屯部隊長だからね」



ハンネス「あぁ…また大きくなったな、お前ら」


エレン「へへっ」


ハンネス「エレンの場合、胸の方はまだまだだがな」ペタペタ


エレン「ハ、ハンネスさん!!」


ハンネス「ははは…すまねぇすまねぇ…」


ハンネス「………」


ハンネス「…すまねぇな…お前らの親…救えなくて…」


エレン「もうその話はいいよ、仕方なかったんだから」


ハンネス「俺の家内が流行りの病気に罹ったとき…ある日イェーガー先生がその抗体を持って現れて…俺の家内は助かったんだ」


ハンネス「俺はその恩返しがしたかったんだがついぞ叶わねぇまま…」


エレン「もく何回も聞いたよ…」


ハンネス「そのイェーガー先生の行方なんだが…こっちは何もわからないままだ、頼りになるのは最後に会ったお前の記憶なんだが…」


ハンネス「何か思い出したか?」


エレン「!!」


エレン「……」グラッ


ハンネス「!」


アルミン「エレン!?」


ミカサ「ハンネスさん!」


ハンネス「そ…そうか、すまねぇ…すっかり忘れてた…」


ハンネス「大丈夫かエレン!?」


エレン「だ…大丈夫…だけど…」ズキズキ


エレン「頭が…破裂しそうに痛い…」ズキズキ


エレン「何も…思い出せないのに…」ズキズキ



ーーー父さん


ーーーやめてよ!父さん!


ーーー何をしようとしてるの!


ーーー父さんは母さんが死んでおかしくなったんだ!!


ーーーエレン!!


ーーー腕を出しなさい!


「エレン!!」


エレン「!?」ガバッ


ミカサ「…大丈夫?あの後急に倒れたから寮まで運んできた」


ミカサ「すごくうなされてた、どんな夢だったの?」


エレン「なんだったっけ…アレ………?忘れた…」グスン



【街】

エレン「…最前線の街だっていうのに、人増えたよね…」


ハンナ「もう5年も何も無いんだし、数年前の雰囲気のままとはいかないでしょ」


フランツ「この5年で壁も強固になったしね!」


ハンナ「もう大型巨人なんて来ないんじゃないかな」


エレン「何腑抜けたこと言ってんの!このバカ夫婦!!」


ハンナ「そ、そんな…夫婦だなんて…」テレテレ


フランツ「お似合い夫婦だなんて…気が早いよエレン!」テレテレ


エレン「……」イラッ


エレン「あなた達ねー」

………………………………………
…………………………
………………
………





【壁上】


エレン「…!?調査兵団にするって?」


エレン「コニー、あなた8番でしょ!?前は憲兵団に入るって…」


コニー「憲兵団がいいに決まってるだろ…けどよ…」


トーマス「お前の昨日の演説が効いたんだよ」


クリスタ「昨日のエレン…カッコ良かったなぁ…」


コニー「ち、違うぞクリスタ、トーマス!俺は…アレだ…そう!ジャンだ!俺はアイツと同じ兵団に入りたくねぇだけだ!」


トーマス「調査兵団に入る説明になってないぞ…」


コニー「うっ…うるせぇ!!自分で決めたんだよ!」


トーマス「そう照れるなよ」


クリスタ「やるべきことがわかっていても踏ん切りがつかないこともあるよ!」


トーマス「それにお前だけじゃ…」


「あのぅ…みなさん…」


サシャ「上官の食料庫からお肉盗ってきました」


「………!!」


クリスタ「サシャ!バレたら大変だよ!?」


コニー「バカって怖えぇ…」


サシャ「後で…みんなさんで分け合いましょう…スライスしてパンに挟んで…むふふ…」ハァハァ


コニー「戻してこい」


ミーナ「そーだよ、土地が減ってから肉なんてすごく貴重になったんだから」


サシャ「…」


サシャ「大丈夫ですよ」

サシャ「土地を奪還すればまた…牛や羊が増えますから」


エレン「え?」


トーマス「なるほどな、ウォール・マリア奪還する前祝いに頂こうってわけか」


トーマス「食ったからには腹括るしか無いもんな」


コニー「?」


エレン「トーマス…」


サムエル「…………」


サムエル「……俺もその肉食う!」


クリスタ「私もそのお肉食べたい!」


ミーナ「わ…私も食べるから!取っといてよ…!」


クリスタ「ほらっ、作業に戻ろう、エレン?」


ミーナ「お昼はまだ先だよ」


エレン「……」ブルブル


ギュッ!



ーーーなんで外に出たいってだけで白い目で見られるの!?



あれから

5年経った

3分の1の領土と2割の人口を失ってようやく

人類は尊厳を取り戻しつつある

勝てる!

人類の反撃は

ここからだ!!

シュウ…ピカッ!!


ビュン!ブワアオオオオオオ


エレン「熱ッ………!?」


エレン「な!!?何が!!?」


「うわあああ」


エレン「みんな!!」


エレン「立体起動に移れッ!」


コニー(エレン…そうか!!)


コニー「ハッ!!」


シュタン!シュイイィィン!


エレン「!?」


エレン「サムエル!!」


サムエル「」ヒュー


サシャ「!!」ダダダダッ


パシュン

ザクッ


サムエル「う…うっ…」


サシャ「サムエル!動いちゃダメですよ!」


エレン「良かった……」


ドゴオオオオオ


エレン「!!」(壁に穴が…)


…クン…

ーーー駆逐してやる!!


…トクンッ

ーーーこの世から…


トクン…

エレン「一匹…」


ドクンッ

エレン「残さず!!」ドクンッ!


クリスタ「壁が壊された…」


コニー「まただ…また…巨人が入ってくる…」


コニー「ちくしょう…やっぱり人類は巨人に……」


エレン「サシャ!!」


エレン「サムエルは任せる!!」


エレン「固定砲整備4班!戦闘準備!!」


エレン「目標、目の前!!超大型巨人!!」


「……!」ドクン


エレン「これは好機!絶対逃すんじゃないわよ!!」


エレン「壁を壊せるのは超大型だけだ!!こいつさえ仕留めれば……!!」ダダダダッ


バッ


エレン「……!!」


エレン「………よう」


エレン「5年振りね…」


超大型「…………」ギロッ

区切りが良いので今日はここまでにします。

再開予定は明日の夜か夕方くらいです…。

再開します。


超大型「………」ブオオオオン


ズガガガガガガ


エレン(固定砲を狙った…知能があるの?)



グラッ


エレン「くッ!!」


ダンッ!


エレン(しかしチャンス!!壁を破壊できるのはこいつだけ!)


エレン「鈍い!!」カッ


エレン(殺った!!)


超大型「………」ピシッ


ブワオオオオオオオ


エレン「熱っ!?」


エレン「行けえええええええ」


スカッ!


エレン(外した…!?)


エレン(イヤ…違う……消えた……)


クリスタ「エレン!あなたが倒したの!?」


エレン「違う…5年前と同じ…こいつは突然現れて突然消える…!!」


エレン「ごめん…逃がした」


クリスタ「エレンが謝ることないよ!私なんて何も出来なかった…」


コニー「話は後だ、巨人達が入ってくるぞ!!」


「おい、訓練兵!超大型巨人出現時の作戦は既に開始している!直ちにお前らも持ち場につけ!」


エレン「ハッ、先遣班の健闘を祈ります!」


………………………………………
…………………………
………………
………



「お前達訓練兵も卒業演習を合格した立派な兵士だ!今回の作戦でも活躍を期待する!」


ミカサ「…」チラッ


ハンナ「…フランツ…私怖い…」ガクガク


フランツ「大丈夫だよ、ハンナ…僕が必ず君を守るから…」


ハンナ「フランツ…」


ミカサ「…………」ジー




エレン『…ミカサ…あたし怖い…』ガクガク


ミカサ『大丈夫、エレンは私が守る』ナデナデ


エレン『…ミカサ…ありがとう…大好き……///』ぎゅっ

ミカサ『エレン…///』ナデナデ





ミカサ「…………!」


ミカサ「………」キョロキョロ


ミカサ「!」


ミカサ「エレ(ry」


エレン「大丈夫!?アルミン!!」


ミカサ「………」


アルミン「だっ大丈夫だこんなのすぐ治まる!」カチャカチャカチャカチャ


アルミン「塞いで栓をするって言ってた大岩もまだ持ち上げる技術がない…」


アルミン「人類なんていつでも滅ぼせたんだ…」


エレン「落ち着いて!この三年間アルミンは必死に頑張って10位以内に入れたんだから!」


アルミン「…ご、ゴメン」


アルミン(そうだ…エレンの言う通り…僕はこの三年間血反吐を吐いて頑張ったんだ!)


ミカサ「……エレン、戦場が混乱したら私の所にきて」


エレン「何いってんの!あたしとあんたは元々別の班でしょ!」


ミカサ「エレンは私が守る!」


上官「ミカサ訓練兵!お前は後衛部隊だ、ついて来い!」


ミカサ「私では足手まといになります!」


上官「住民の避難が遅れてるんだ、一人でも多く精鋭が欲しい」


ミカサ「しかし!」


エレン「良い加減にしてミカサ!」ゴッ


ミカサ「!?」


エレン「人類滅亡の危機だっていうのに自分の勝手な都合を押し付けてる場合!?」


ミカサ「………」


ミカサ「悪かった…私は冷静じゃなかった…」


エレン「行くよ、アルミン!」


アルミン「ああ、覚悟は出来てる」


ミカサ「エレン!」


エレン「まだ何か用事?」


ミカサ「どうか死なないで…」


エレン「……死なないよ…あたしは」


エレン(こんな所で死んでられないんだ…あたしはまだこの世界の実態をなにも知らない…)


【トロスト区中衛部】


エレン「…ねぇアルミン」


アルミン「………」


エレン「…この初陣で活躍すればあたし達は……新兵にしてスピード昇格間違いなし!」


アルミン「……」


アルミン「……ああ、間違いない!」


ミーナ「言っとくけど、今年の調査兵団志願者は沢山いるんだからね!」


トーマス「どっちが巨人を沢山狩れるか勝負だ!」


エレン「いったねトーマス!数をちょろまかすなよ!」


エレン「34班前進!行くぞ!!」


ピュン…シュイイィィン


エレン(決して楽観視してた訳じゃないけど…これはあまりにも…)


エレン「!!」


エレン「前方から巨人!みんなストップ!!」


巨人「………」


ドッシャァァァァン


トーマス「う…ああ……」


巨人「」ムシャムシャ


エレン「…え…」


アルミン「…あ……」ガクガク


巨人「………」ドシン…ドシン…


エレン「……よくも…」


巨人「………」ドシン…ドシン…


エレン「よくもトーマスを!!絶対に許さない!!」シュイイィィン

アルミン(エレン…あっ!!)


アルミン「下から巨人だ!!」


エレン「…!?」


エレン「…はあっ!」シュビィ


巨人「」スカッ!


ミーナ「凄い!回避した!」


アルミン「僕がトーマスを殺った奇行種の動きを止める!エレンはその隙にトドメを!」シュイイィィン!


アルミン「くらえっ!足を削ぐ!」サクッ


巨人「……」ゴロン


ミリウス「巨人が転んだ!」


アルミン「今だエレン!!」


エレン「トーマスの仇…」


エレン「死ね…!」スパッ!


巨人「うぉ………!」バタッ


ミーナ「やったわ!巨人を倒した!」


エレン「ミーナ!安心するのはまだ早い!」


エレン「さっき下から奇襲してきた巨人があんたの方に行ってるよ!」シュイイィィン


ミーナ「え…!嘘ッ!」


巨人「ガオン」


ミーナ「きゃああああ」


エレン「あたしの仲間に触るな!」スパパッ!


巨人「」


エレン「…うなじを削いでやった…ミーナ、立てる?」


ミーナ「エレン…ありがとう…//」


アルミン「ふぅ…なんとか倒せたね…」


ミリウス「うぅ…トーマス…」


ナック「泣くなミリウス、トーマスの分まで絶対生き延びようぜ」


エレン「…油断していた訳ではないけど…」


エレン「正直な話…あの時アルミンの支援がなかったら…あたしはきっと死んでた」


エレン「ありがとう、アルミン」


アルミン「そんな…僕だってトーマスがやられた時は震えが止まらなくて動けなかったさ…」


アルミン「でもエレンの声で目が覚めたよ」



…シン…


……ドシン…


…ドシン…ドシン…



エレン「!!?」


エレン「みんな逃げろ!!」シュイィィィィン


ドシャアアアン


巨人「ニタァ」


アルミン「巨人が突っ込んできた!」


ナック「…なんて数だ…!!」


ミリウス「くそっ…」


ミーナ「そんな…せっかく助かったと思ったのに…」


エレン「巨人の群れ…」


アルミン「みんな!早く逃げよう!!1、2体ならともかく…あの群れは少なくても10体以上…」

アルミン「他の仲間に増援を頼もう!!


エレン「…それは無理な相談ね…」


アルミン「エレン!そんなこと言ってる場合じゃないよ!!」


エレン「違う!もうあたし達は…」







エレン「囲まれてるんだよ!!」


巨人達「………」ドシン


アルミン「…そんな…それじゃあ…僕達は……もう…」


ナック「…くっ!ここまでか…」


ミリウス「…クソッ……」


ミーナ「…人類は…やっぱり巨人に…」


エレン「……戦わなくちゃ勝てない……勝てなきゃ死ぬ…勝てば生きる…!」ボソッ


アルミン「エレン…?」


エレン「…あたしが突破口を開く、みんなはその隙に逃げて」


アルミン「エレン!何を言ってるんだい!?」


アルミン「確かにエレンの実力なら巨人の群れを惹きつけるくらいはできるかもしれない…」


アルミン「でもそれじゃあエレンが!」


エレン「あたしは死なない、必ず勝つから」


アルミン「何を根拠に…」ボゴッ


アルミン「…うっ…エレン……」ドサッ


エレン「…ゴメンね…アルミン」

エレン「アルミン…あんたがいたからあたしは外の世界を…」ボソッ

エレン「……ナック、ミリウス、ミーナ…アルミンを頼む」

ナック「正気か…エレン…」

ミリウス「…」

ミーナ「…エレン…」


エレン「ここはあたしが引き受けた!早くこの事を他の仲間に知らせて!!」シュイイイィン


巨人「あー。…」


巨人「…がー……」


巨人「……うぉー……」


エレン「覚悟しろこの害虫共!お前ら全員駆逐してやる!!」ギュルギュルギル


ミリウス「今だ!巨人達がエレンに集中してる隙に!」


ナック「うおおおおおお」


ミーナ「エレン!すぐ増援を呼んでくるからね!!」


アルミン「…エ…レン…」ガクッ

ーーーーーーーーー
ーーーーーー
ーーー




【トロスト区後衛部】


巨人「ぐおおおおお」ドシンドシンドシン


ミカサ「……ふっ」スパッ!


巨人「」ガタンッ


ミカサ「…………」ズキズキ


上官「よく仕留めたアッカーマン、さすがだな…」


ミカサ「ありがとうございます…しかし」


ミカサ「焦って一回の攻撃で…刃をなまくらにしてしまいました…次は注意します…」


上官(こいつは間違いなく逸材だ…しかし何だ?この落ち着きようは…一体過去にどんな経験を…)


ミカサ(どうしてこんな時に思い出す……?)ズキズキ

〜844年〜


ミカサ「うぅ…痛いよぅ…」


ミカサ母「よく我慢したわね…ミカサ」


ミカサ母「この印は私達一族が受け継がなきゃいけないものなの」


ミカサ母「ミカサも子供ができた時この印を伝えるんだよ?」


ミカサ「………?ねぇお母さん、なんで女の子同士だと子供はできないの?」


ミカサ母「…さぁ」


ミカサ母「お父さんに聞いてみなさい」


ミカサ「ねぇ、お父さん」


ミカサ父「…お、お父さんもよく知らないんだ…もうじきイェーガー先生がくるから先生に聞いてみようか…」


コンコン…


ミカサ父「早速来たみたいだ…」


ミカサ父「イェーガー先生!お待ちしてました」ガチャ


グサッ!


ミカサ父「う……!?が……」ガタッ


人攫い「どうも、失礼します…」

………………………………………
…………………………
………………
………


エレン「ミカサ?」


グリシャ「そうだ、お前と同い年の女の子だ」


グリシャ「仲良くするんだぞ?」


エレン「そいつの出方次第だけどね…」


グリシャ「エレン…そんなんだから友達が一人しかできないんだぞ…」コンコン


グリシャ「ん?留守かな?」


グリシャ「アッカーマンさん…イェーガーです、ごめんください」ガチャ


ミカサ母「」


ミカサ父「」


グリシャ「なっ…死んでる…」


グリシャ「エレン…近くに女の子…ミカサはいたか?」


エレン「いなかった」


グリシャ「そうか…」


グリシャ「父さんは憲兵団を呼んで捜索を要請する…お前は麓でまってるんだ」


グリシャ「分かったかエレン?」


エレン「……」ゴゴゴゴ

ーーーーー

ミカサ(痛い…寒い…)


人攫いA「オイ…本当にこいつ売れるんだろうなぁ…わざわざ親殺してまで連れ去ってよ…」


人攫いB「そいつの顔をよく見てみろ」


人攫いA「上等だがまだガキだな…俺の趣味じゃねぇ」


人攫いB「お前の趣味を聞いたんじゃねぇよ、そいつは東洋人の最後の末裔だ」


人攫いB「そいつを都の地下街で変態の旦那方相手に競りにかける、他の東洋人は絶滅したから相当値がつくぞ」


ミカサ(お母さん…私は…何処に逃げればよかったの……?お父さんもお母さんもいないの所は……)


ミカサ(私には寒くて生きていけない……)


エレン「…ごめんください」


人攫いA「おいガキ!どうしてこの場所がわかった!?」


エレン「…え…?えっとあたし…森で…迷って……小屋がみえたから…」うるうる


人攫いA「…!」(こいつはラッキーだぜ…上等なガキがもう一人…そういえば変態の旦那は、こいつらくらいの小娘同士がヤってるのを観たいとか言ってたな…東洋人のガキとセットで売ればかなり金になるんじゃないか…?)


人攫いA「ダメだろぉ〜?子供が一人で森を歩いちゃ…森には怖いオオカミがいるんだぞ〜?」


人攫いA「でももう心配いらないよ、これからはおじさん達と一緒に…」


ドスッ


エレン「ありがとうおじさん…もう…わかったからさ…」


エレン「死んじゃえよクソ野郎」


ドサッ


人攫いA「」


人攫いB「嘘だろ…?」


エレン「……」ギロッ


ギイイイィィ、バタン


人攫いB「待ちやがれ!!このガキ!!」バタン


エレン「うおおおおおお」


グサッ!


エレン「この…獣め!!死ね!死ね!死んでしまえ!もう立ち上がるな!!」


ドスッ!ドスッ!ドスッ!


エレン「お前らなんかこうだ!!死んで当然だ!!」


ドスッ!ドスッ!ドスッ!ドスッ!


エレン「…はぁ…はぁ…」


エレン「もう大丈夫…安心して…」


エレン「あんた…ミカサでしょ?あたしはエレン…医者のイェーガーの娘…」


ミカサ「三人いたはず…」


エレン「え?」


ボスッ!


エレン「ぐはっ…」


人攫いC「てめぇが殺ったのか!?俺の仲間を…!!てめぇ…殺してやる!!」ググッ


ミカサ「…!?」


エレン「た………戦え!!」


エレン「戦うんだよ!!」


エレン「勝てなきゃ…死ぬ…勝てば生きる…戦わなくちゃ勝てない…」グググ


ミカサ「……そんな…できない……」


エレン「……かっ………はっ……」グググ


ミカサ「!!」


その時…思い出した

…この光景は今まで…何度も…何度も見てきた

そうだ……

この世界は

残酷なんだ


(戦え!)


ミカサ「!!」


ドスッ!




………

………………………………………
…………………………
………………
………


「背後から心臓を一突きだ…」


「これを…あの子供たちがやったのか…」


グリシャ「エレン!お前は自分が何をやったのかわかってるのか!!」


エレン「有害な獣を駆除した!!たまたま人と格好が似てただけだ!!」


グリシャ「エレン!!」


エレン「………」グスッ


エレン「でも…早く…助けてあげたかった…」


グリシャ「………」


グリシャ「ミカサ…覚えてるかい?君がまだ小さい時に何度か会っているんだが…」


ミカサ「……イェーガー先生…私はどこに帰ればいいの?」


ミカサ「寒い…」


ミカサ「私にはもう…帰る所がない…」


スッ…シュルシュル…


エレン「あたしのマフラー…あげる…」


グルグル


エレン「あったかいでしょ?」


ミカサ「……あったかい…」


グリシャ「ミカサ、私達の家で一緒に暮らそう…」


ミカサ「え……」


エレン「ほら、早く帰ろう?あたし達の家に」


ミカサ「…うん…」


ミカサ「……帰る…」グスッ

ーーーーーーーーーーーーーーー
ーーーーーーーーー
ーーーーー


カンカンカンカンカン


ミカサ(撤退の鐘…)


上官「撤退だ!壁を登るぞ!」


ミカサ「前衛の撤退を支援してきます!」シュパァァン


上官「な…!?オイ!…ミカサ!」


ミカサ(私には帰るべき場所がある…)


ミカサ(エレン…あなたがいれば私はなんでもできる)

書き溜めが終わったので一旦終了します…。

再開は明日の夜か深夜にでも…。

再開します…。


………………………………………
…………………………
………………
………






【トロスト区中衛部】


ジャン「くそっ…最悪だ…せっかく撤退だってのに…」


コニー「…!ガス補給班は一体何をやってるんだ!!」


ジャン「本部を巨人に襲われて籠城だとよ…まあ気持ちはわかるけどよ…そりゃねーよ…」


ミーナ「おーい!みんなー!!」


ジャン「お前達は確かエレンの班の…」


ミーナ「エレンが大変なの!助けてあげて!!」


ユミル「…!」


クリスタ「…!エレンがどうしたの!?」


ナック「巨人の群れ相手に一人で奮闘してる!!今もまだ戦ってるんだ!!」


ジャン「…なに…エレンが……それに巨人の群れが近くにいるだと…?…ハハッ!本格的に終わったな…」


ミリウス「早くしないと!手遅れになる前に!!」


ライナー「悪いなお前ら…生憎俺達のガスは残りが少ない…助けようにもこのガスでは…」


ミーナ「そんな…それじゃあ私達は…エレンを巨人達の生贄にして逃げてきたって事になるの…?」


ナック「なら後衛の班に援軍を頼もう!ちょっと遠いけど何もしないより数倍マシだ!!」


アルミン「…それは無駄だと思うよ…イテテ」


ミーナ「アルミン!目を覚ましたのね!!」


アルミン「…さっき撤退の鐘が鳴った…上官達はもうとっくに避難してるよ…」


クリスタ「そんな…じゃあエレンは死ぬしかないの!?」


アルミン「……ああ、そうなるね…」


ミーナ「アルミン!なんで貴方はそんなに冷静なの!!」


アルミン「……」


アニ「おい、ミーナ!今この場で一番辛いのはアルミンだ…」(エレン…バカ野郎…)


ミーナ「…ごめん……」


ミカサ「みんな!」シュターン


アルミン「ミカサ…」


ミカサ「アルミン!エレンは…?同じ班だよね?」


アルミン「…エレンは…僕達を庇って巨人の群れ相手に一人で戦ってる……」


ミカサ「……そんな…なら早く助けに……」


アルミン「ガス補給班が本部に籠城してしまってガスが手に入らないんだ…」


ミカサ「………」


ミカサ「本部に群がってる巨人を倒せばガスが手にはいるんだよね」


アルミン「…ああ…そうだけど………」


ミカサ「なら本部の巨人を倒してガスを補給する、そのあとエレンを助けに行く!」


マルコ「し…しかし無茶だ!あれだけの数…」


ミカサ「できる」


ミカサ「私は…強い…あなた達より強い…すごく強い!…ので私は…あそこの巨人共を蹴散らすことができる…例えば…一人でも」


ミカサ「あなた達は…腕が立たないばかりか…臆病で腰抜けだ…とても残念だ…ここで…指をくわえたりしてればいい…くわえてみてろ」


アルミン「あの数の巨人を一人で相手する気!?そんなことできるわけが…」


ミカサ「できなければ死ぬだけ…でも勝てば生きる…戦わなければ…勝てない!」


アルミン「!!」


エレン『……戦わなくちゃ勝てない……勝てなきゃ死ぬ…勝てば生きる…!』


アルミン(エレン…)


アルミン「わかった、ミカサ!一か八かやってみよう!!」


ダダッ!


マルコ「お、おい!ミカサ、アルミン!」


ジャン「残念なのはお前の言語力だ…あれで発破かけたつもりでいやがる…」


ジャン「てめぇのせいだぞ…エレン…」


ジャン「おい!!お前ら!!ここで行かないと本当に腰抜けになっちまうぞ!!それでもいいのか!!」


ライナー「そいつは心外だな…」


サシャ「や、やい腰抜けー弱虫ーアホー」


「あいつら…ちくしょう…やってやる…」


「「うおおおおおおおおお」」

………………………………………
…………………………
………………
………




ミカサ(くっ!早くガスを補給しないと…エレンが…)シュパァァアン!!


コニー「やっぱりミカサは凄いぜ!あんなに早く移動してる!!」


アルミン「いや…このペースで行くとガスが…」(やはりミカサは動揺している…いつもみたいに冷静じゃない…)


アルミン(それに…エレンと離れてからもうかなり時間が経ってる…きっとエレンはもう…)


ミカサ「!!?」プシュ…


ガンッ


アルミン「ミカサ!!」


ミカサ(ガスが無くなるまで…気づかないなんて…)


ミカサ(それに…どんなに楽観的に考えても…もうエレンは…)


ミカサ(まただ…)


ミカサ(また家族を失った…)


この世界は、残酷だ…


そして…

エレン『あったかいでしょ?』


とても美しい…


巨人「………」ズシン、ズシン


ミカサ(いい人生だった…)


(戦え!!)


ミカサ「………?」


エレン『戦え!!』


ミカサ「!!」


ミカサ(ごめんなさいエレン…私はもう…諦めない)


ミカサ(死んでしまってはもう……)


ミカサ(あなたのことを思い出すことさえできない)


ミカサ(何としてでも勝つ!)


ミカサ(何としてでも生きる!!)


ミカサ「うおおおおおおおおお!!」


ドッシャアアアン!!


巨人「」グチャア


ミカサ「!!?」


ミカサ(一体…何が…)


長髪の巨人「キッシャアアアア」


ドオッ!ドオッ!ドオッ!ドオッ!


ミカサ(巨人が巨人を殺してる!?)

アルミン「ミカサ!!今助ける!!」シュタタァァン


アルミン「ここなら大丈夫だ…ミカサ!!ケガはないか!?」


ミカサ「…大丈夫…」


コニー「オイ!ヤバイぞ!!15m級が2体だ!!」


ミカサ「いや…あの長髪の巨人は…」


長髪の巨人「ギッシャァァァァ!!」


巨人「オオオオオオオオオオ」


長髪の巨人「…」スタッ…


アルミン(あの構えは…)


ヒュッ!


ドンッ!!


巨人「ブフォォォォォ」グチャア


アルミン「弱点を…狙った…!?」


ミカサ「あの巨人は…一体…」


コニー「おい!お前ら!!今は本部に急ぐぞ!!みんなが戦ってる!!」


アルミン「待ってくれ!ミカサのガスが空っぽなんだ!!」


コニー「オイ…オマエ抜きでどうすんだよ!?」


アルミン「やることは決まってる!!僕のもあまり入ってないけど…」


アルミン「急いで交換する…」


「アルミン、ちょっと待った!」


アルミン「!…ミーナ、どうしてここに!?」


ミリウス「俺達もいるぜ!!」


ナック「大丈夫か!お前ら!!」


アルミン「ミリウス…ナック…どうして…」


ミーナ「あなた達3人に私達のガスを使って欲しいの!」


ナック「コニー、アルミン!お前らのガスも残り少ないだろ!?」


ミリウス「俺達は情けないことに逃げることしかできなかった…けどガスなら結構余ってるんだぜ?」


コニー「でもそんなことしたらお前らが…」


ミーナ「…大丈夫!!」


アルミン「…君達は……」


アルミン「……わかった…ありがたく使わせてもらうよ…」ガチャガチャ


ミカサ「…ありがとう……」ガチャガチャ


コニー「…お前ら…死ぬなよ…」ガチャガチャ


ミカサ「…行こう…」シュタタァァン


アルミン「……うん」シュィィン


コニー「…絶対助けに来るからな!!死ぬんじゃないぞ!!」シュァァン


………………………………………
…………………………
………………
………


…ズシン…ズシン…


ナック「ふぅ…アルミン達は行ったか…」


ナック「どうするよ?俺達これから…」


ミーナ「巨人達も近づいてきてるし…もう終わりかもね…」


ナック「へっ…最後に故郷のお袋に会いたかったぜ…」


ミリウス「死ぬなら可愛い女の子に看取られたかったなぁ…」


ミーナ「私だって死ぬならミカサやエレンみたいなカッコ良い人と一緒がよかった!」


ミリウス「…ミーナ…お前そっちの方の趣味が…」


巨人「………」ニタァ


ミーナ「ああ…」


ナック「俺達…」


ミリウス「終わった…」

……ヒュン…


ボゴォォォォ!!


巨人「」グチャア


ナック「え…?」


長髪の巨人「スラアアアアアア!!」


ミリウス「あの巨人…俺達を…」


ミーナ「助けてくれたの?」


ミーナ(あの巨人…もしかして…)


長髪の巨人「………」ドシン、ドシン


ミーナ(…この方向は補給の…お願い…みんなを助けてあげて…)


【ガス補給本部(中)】


ジャン(普通だ……これが現実ってもんだろうな……)


ジャン(普通に考えれば簡単にわかる…こんなでけぇヤツには勝てねぇってことぐらい…)


巨人「ニタァ」


……シュイイイイィン


ミカサ「……ふっ!」スパッ


巨人「」ガクン


アルミン「ジャン!みんな!無事かい?」


コニー「ふぅ…どうやら間に合ったようだな…」


ジャン「ミカサ、コニー、アルミン!お前ら生きてたのか!?」


ジャン「それにガスもあるようだし…」


ミカサ「このガスは仲間が繋いでくれた命のバトン…無駄にはしない…」


アルミン「僕とミカサが外の巨人の相手をする、ジャン達はその間にガスを補給して」


コニー「護衛は俺に任せとけ、室内での立体起動には自信がないけど小回りのきく俺ならなんとかなるかもしれない」


ジャン「お前ら…」


ジャン「………外の巨人は任せた…ミカサ、アルミン」


ジャン「コニー、行くぞ!」


コニー「おうっ!」


………………………………………
…………………………
………………
………


【ガス補給本部(外)】


アルミン「うおおおおお!」スカッ!


アルミン「くそっ…外した…!」


ミカサ「アルミン!」


巨人「………」カパァ


アルミン(ヤバイ!やられる!!)


長髪の巨人「キュアアアアアア!!」


バゴンッ!!


巨人「」グニョリ


アルミン「助かった…」


巨人達「………」チラッ


ミカサ(巨人達があの巨人を狙いだした…もしかしてあの長髪の巨人は私達の味方?)


ミカサ「アルミン!」


アルミン「わかってる!あの長髪と協力してここの巨人を倒そう!!」


アルミン「…巨人の数は8匹…僕が長髪を誘導するからミカサはサポートを頼む」


ミカサ「わかった。それにしてもアルミン…」


アルミン「なに?ミカサ」


ミカサ「強くなったね」


アルミン「…いや、僕は弱いよ」


アルミン「さあ、行こう!!」


………………………………………
…………………………
………………
………


アルミン「これが最後の一体だ!」シュイイイイィン


長髪の巨人「キュラアアアアア!!」


バコンッ!


巨人「…」メキョ


アルミン「ダメだ、うなじに届いてない!」


ミカサ「………はぁっ!!」スパパッ


巨人「」バタン


アルミン「…やった…なんとか全部倒せた…」


ミカサ「!?…あの巨人の様子が…」


長髪の巨人「………」フラフラ


バタン


長髪の巨人「…ぐ…ぐぐ…」


アルミン「…流石に限界のようだね…」


ジャン「おーい!俺達はガスの補給終わったぞ!お前らも早くガス補充してこい!!」


ジャン「ってなんだこれは!!」


ライナー「!!」


ベルトルト「……!」


アニ「…!!」


長髪の巨人「」シュワァァァ…


ドロッ…


エレン「」ヌルッ


アルミン「エ…」


ミカサ「エレン!!」シュイイイイィン


スチャッ、


ダダダダッ!


ぎゅっ!


…トク……トクン……ドクン…ドクン…


ミカサ(心臓の鼓動が聴こえる…エレンだ…)


ミカサ「うわぁぁぁぁぁぁん!」グスッエグッ


アルミン(エレンは…巨人の群れと交戦した筈なのに…無傷で巨人の中から出てきた…)


アルミン(しかも何故か服の袖が噛みちぎられたかのように無くなってる…)


アルミン「…一体…」


アルミン「何が……」ギュゥゥ


アニ(…エレン…あんたは…)

ーーーーーーーーー
ーーーーーー
ーー




エレン(くっ…流石に巨人の群れを一人で相手にするのはキツイ…)シュィィン


エレン(でもあと少しでアルミン達が援軍を呼んできてくれるはず!それまで耐えな…)ギュルギュ


エレン「きゃっ!?」


巨人「ガブリッ!」バコンッ!


ドカッ…ゴロンゴロン…


エレン(早く立たないと!巨人に食われる!!)


エレン(ん?立てない…なんで…?)


エレン「あ…あたしの脚が…ない……」


エレン「うわぁぁぁぁぁぁ!」


巨人「……」


ガシッ!


エレン「は…離せ!この下等生物…!」


巨人「……」メキッメキッ


エレン「い…痛い…腕が…千切れちゃう…」ミシミシ


ブツン…


エレン「嫌ぁぁぁぁぁぁぁ!!痛いぃぃぃぃ…!!」


エレン(こんなはずじゃなかった…あたしは…あたしは…何の為に3年間…)


エレン「…こんな…はずじゃ……」ボロボロ


エレン「駆逐…してやる……」


エレン「一匹…残らず!」


…ピカッ!


長髪の巨人「キルシャァァァァァァ!!」


…ビュン


巨人「」グチョリ


長髪の巨人「イギュアァァァァァァ!!」


駆逐…してやる


この世カラ…


一匹残ラズ……


コロス…モットコロス…モットイッパイ


ーーーーーーーー


エレン「殺シテヤル…」ニヤァ


アルミン「エレン?」


エレン「………」


エレン「はっ…!?」


「おい…あの巨人に変身した娘…俺達を殺してやるって言わなかったか?」


「ああ、俺も聞こえた…きっと俺達を食い殺す気だ…」


「まったく…巨人から出てきた人間なんてさっさと殺してちまえば良かったのに…」


エレン(!?…どういうこと…?)


エレン(あたしが巨人に変身…!?それに巨人から出てきた?何なの?この状況は…)


隊長「イェーガー訓練兵!!貴様の正体は何だ!?」


エレン「あ、あたしは……」(ヤバイ…答えを間違えば殺される…人間に殺される…)


エレン「に、人間です」


隊長「…そうか…悪く…思うなよ…貴様が本当に人間なら…人類の為に…」


隊長「死んでくれ」


エレン「そ…そんな…」


隊長「榴弾を撃て!!」


アルミン「は、話を聞いて下さい!!」


ミカサ「くっ…!」


エレン(ミカサ…アルミン…)


「よさんか…」


隊長「だれだ!こんな時に……っ!?」


隊長「ピ…ピクシス司令!!」


ピクシス「ワシは…あの者の話をもっと聞いた方がいいと思う…」

区切りがいいので今日はここまでにします…。

再開は明日の夜か深夜にでも…。

再開します…。

………………………………………
…………………………
………………
………




【壁上】


ピクシス「ふむ…やはり見当たらんな…」キョロキョロ


ピクシス「超絶美女の巨人なら食われてもいいんじゃが…」


ピクシス「のう…イェーガー訓練兵、巨人化したお主は今のお主と同じで美女なのか?」


エレン「…巨人化した時の記憶がないので…わかりません…」


エレン「でも…巨人化なんて……たぶん…とても醜い化物になってるんだと…思います…」


ピクシス「そうか…」


ピクシス「アルレルト訓練兵、さっきの話の続きだが…巨人化したイェーガー訓練兵にあの大岩を運べる力はあるのか…?」


アルミン「…確証はありませんが…」


ピクシス「ふむ…参謀を呼んでこい!作戦会議だ!!」






………………………………………
…………………………
………………
………




ピクシス「これよりトロスト区奪還作戦を開始する!精鋭班はイェーガー訓練兵の護衛!その他は巨人の足止めを任せる!!」


「「おおおおおおおおおお!!」」


アルミン「ピクシス司令の演説…凄かったね…」


エレン「ええ…人間同士の争いに発展しなくて本当によかった…」


ミカサ「…エレン、そろそろ時間…」


エレン「…行こう!!」


…シュイイイイィン!ギュルギュギ



ーーーーーーー
ーーーー
ーー



アニ「………」スタスタ


ライナー「アニ…お前何処に行くつもりだ?」


ベルトルト「まさかアニ…」


アニ「……」


アニ「……目的のブツは見つかったんだ、これ以上壁内の人類を虐殺する理由はない」


アニ「それにヤツらは私が呼んだ…後始末は私がつける」


ベルトルト「…リスクが高すぎるよ!!もし僕達の秘密がバレたら最悪故郷に帰れなくなる!!」


ライナー「落ち着けベルトルト、アニの意見にも一理ある…ここは行かせてやれ…」


ベルトルト(ライナー…アニ…君達はもう…)


ベルトルト「わかったよ…好きにすればいい…」


アニ「…ああ、そうさせてもらう…」

………………………………………
…………………………
………………
………


長髪の巨人「ギュルラァァァァァァァ!!」


ドゴオオオオ!


ミカサ「や、やめてエレン!自我を保って!」


長髪の巨人「スラアアア!!」


バゴオオオ!


リコ「作戦は…失敗だ…」


リコ「大砲準備!撃て!!」


ドゴオオオオ!


長髪の巨人「ぐおお…」




巨人「…うあー……」ドシンドシン


イアン「巨人か来たぞ!エレンを死守せよ!」



「「うおおおおおおお!」」


アルミン「……これは…一体…」


アルミン「…エレン…何やってんだよ!!エレン!!」


アルミン「はやくその肉の中から出て来いよ!!ここから出ないと皆死ぬぞ!!巨人の身体なんか負けるなよ!!」


エレン(ここから出る…なんで…?ここは…とても居心地がいいのに…)


アルミン「外の世界を冒険するんだろ!!巨人を駆逐するんだろ!!さっさと起きろよ!!」


エレン(…?何いってるのアルミン…どうして外なんかに…)


エレン(外の世界なんて…怖くて痛いだけなのに…)


アルミン「僕達…昔約束したよね…みんなで外の世界に行こうって」


アルミン「炎の水や氷の大地…砂の雪原に海…」


アルミン「忘れたとは言わせないよ…」


エレン(外の…世界…)


ーーーーーーーー

エレン『…みんなで行こう…外の世界…!』


アルミン『ああ…絶対行こう…!』

ーーーーーーーー


アルミン「どうしてエレンは外の世界に行きたいと思ったの?」


エレン(…………)


エレン(どうしてだって…?)


エレン(そんなの…決まってるじゃない…!)


エレン「あたしが!!この世に生まれたからだ!!」


長髪の巨人「!!」

………………………………………
…………………………
………………
………


「班長…ここまでです」


「もう私達しか残っていない…」


リコ「〜〜〜…!!」


巨人達「……グォ……」


ズシン…ズシン…


ミカサ「……!」


リコ「なんだ…?この音は…」


長髪の巨人「…………」ギシ…ギシ…


ズシン…ズシン…ズシン…


ミカサ「エレン…!」


「凄い…あのサイズの岩を…」


アルミン「エレンが勝ったんだ!!自分の責任を果たそうとしている…!!」


アルミン「エレンを扉まで援護すれば…僕らの勝ちだ!!」


巨人「!!」ドシンドシン


「巨人共が俺らに食いつかない!」


「エレンに引き寄せられてるのか…!?」


ミタビ「なんとしてでもエレンを扉まで援護しろおおおおおお!」


「「うおおおおおおお!!」」

その頃…


【トロスト区中衛部】


アニ「…ここら辺で…いいかな…」


アニ(ベルトルト…ライナー…どうやら私は戦士になりそこねたのかもね…)


ガリッ!


……ピカッ!


女型の巨人「キャァァァァァァァァァァァァァァァ!!」


ーーーーーーー
ーーーー
ーー


「な、なんだ?さっきまでエレンに群がってた巨人が突然方向を変えてどっか行きやがったぞ!?」


「そんなのことはどうでもいい!!今はエレンに張り付いてる巨人をどうにかするぞ!」


長髪の巨人「………」ミシ…ミシ…


ドシン…ドシン…


アルミン「頑張れ!エレン!あと少しだ!!」


ミカサ「エレンは私が守る!!」スパッ!


長髪の巨人「……」


あたし達は皆


生まれた時から自由だ


それを拒む者がどれだけ強くても


関係ない


炎の水でも氷の大地でも


何でもいい


それを見た者は


この世界で一番の自由を手に入れた者だ


どれだけ世界が残酷でも


関係ない


戦え!


戦え!!

………………


アルミン「い…いけえええええ!!エレン!!」


長髪の巨人「…グ…グオオオオオオオ!!」


ドオオオオオオオン!!




………やった」


皆…死んだ甲斐があったな…


人類は今日…初めて…勝ったよ…



ーー完ーー

これにて完結です…。
最後までみてくださった皆さん…。ありがとうございました。

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