春香『私、冬馬君のことが好き』冬馬「何!?」 (35)

冬馬「急に電話してどうしたんだよ!?」

春香『私、冬馬君のことが好きって言ったの』

春香『何度も言わせないでよね///』

冬馬「えっ…、でもお前にはファンやプロデューサーが…」

春香『いいよ、プロデューサーへっぽこだし、ファンだってどうせ他のアイドルに目が移っちゃうし…』

春香『でも冬馬君は違う、私のこと、ずっと見ていてくれた』

春香『だから…』

冬馬「おい、ちょっと待ってくれよ!その…唐突過ぎて何がなんだか…」

春香『…そうだよね、いきなり電話して告白されても困るよね…』

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春香『ごめん…それじゃあこの話はなかったことに…』

冬馬「いや!待て…違うんだ!正直俺も好きだって言われてくれて…その…嬉しいんだ」

春香『本当!?』

冬馬「ああ…、だから…その…いや…えっと…」

春香『ねぇ冬馬君、実は私、遊園地のチケット二枚持っているんだけど』

春香『みんな仕事で忙しくて一緒にいける人いないんだ』

春香『それで、もしよかったらどうかな?』

冬馬「遊園地か?ああ、いいぜ…俺も正直暇だったんだ」

春香『本当!?よかった!』

春香『それじゃあ来月の1日に○○駅の犬の像の前、時間帯は…』

冬馬「よし、覚えたぜ」

春香『それじゃあ待っているからね!』

冬馬「ああ、わかった」

春香『約束だよ!』

冬馬「ああ、来月な」ピッ

ピッポッパッ

冬馬「あっ、プロデューサー?悪いけど来月の1日予定ができたから…誰か代わりを…」

冬馬「スマン!本当にスマン!どうしても外せない用事があるんだ!」

冬馬「その付けとして次は2倍ぶっ続けでやるから!」

冬馬「えっ、3倍?…いいぜ、やってやるぜ!」

冬馬「えっ…、ハイ、調子に乗りました………ごめんなさい…」

4月1日 ○○駅の犬の像の前

冬馬「………」

冬馬「よくわからないがデートの服ってこれでいいのかな?」

冬馬「アドバイスを北斗に聞いてみたんだが…」

北斗『そういうのは自分の力で何とかするものだよ』

北斗『ただ、俺から言えるアドバイスは…女の子の期待に沿えるようにすることくらいかな』

北斗『女の子の言うことを聞いたり、エスコートしたり…とにかく女子の満足がいくようにするんだ』

冬馬「女子が満足するようにか…よし!」

冬馬「今日一日頑張って天海を満足させてやるぜ!」

春香「誰を満足させるの?」

冬馬「うわっ!天海!?いつのまに!?」

春香「えへへ♪」

冬馬「いつからいたんだよ!?…つーか背伸びたな」

春香「冬馬君がくる前に隠れていたんだ~」

春香「それにしても今日の冬馬君の服、王子様みたいでカッコいいね!」

冬馬「そ、そうか?カッコいいのか!」

春香「でも流石にそんな服着たら目立ちすぎると思うよ?」

冬馬「うっ…すまん…正直何を着ていったらいいのかわからなくて…」

春香「あははっ!冬馬君らしいね!でもそういうところが好きだよ!」

冬馬「///」

冬馬「…ところで天海、なんか声かすれてないか?」

春香「歌いすぎて喉を痛めちゃって…」

冬馬「そうなのか…気をつけろよな」

春香「うん!それじゃあ早く行こう!」

冬馬「ああ」

遊園地

ワイワイ ガヤガヤ

春香「思ったより人多いね」

冬馬「カップルが自棄に目立つな…」

春香「でもこんなにカップルがいるなら、私が紛れ込んでも目立たないかもね」

冬馬「かもな、こんなこと世間が知ったらきっと…」

冬馬(…あれ?今もしかして俺ってスゲェヤバイ状況になってる?)

冬馬(考えてみたらこれスキャンダルものだよな…大丈夫かこれ?)

春香「冬馬君、どうしたの?行かないの?」

冬馬「えっ?あ…ああ、そうだったな」

冬馬「スマン、待たせて…行こうぜ」

春香「うん!」

冬馬(まあ、今はそんなこと気にせず楽しめばいいか…)

ジェットコースター

ゴオオオオオオオオオオオ!!!

春香「わああああああああああああああ!!!」

冬馬「ひゃあああああああああああああ!!!」



冬馬「ハァ…ハァ…、いきなりジェットコースターは…体に…悪いぜ…」

春香「ハァ…ハァ……」

冬馬「あ、天海…大丈夫か」

春香「ううん…冬馬君こそ大丈夫?」

冬馬「ああ、もちろんだ!こんなことでへたばる俺じゃないぜ!」

春香「そっか!それじゃあ次に行こうよ!」

冬馬「おう!」

コーヒーカップ

春香「あははははは!!!」グルングルン

冬馬「あわわわわ!!!」グルングルン

バイキング

冬馬「ひゃっほー!」

春香「ひゃっほー!」

お化け屋敷

春香「きゃあ!」ダキッ

冬馬「なっ///」ドキッ

春香「たくさん乗ったね~」

冬馬「ああ、そうだな!」

春香「冬馬君、なんか楽しそうじゃないね?」

冬馬「えっ、そうか?」

春香「うん…、なんかぎこちないっていうか、固いっていうか…」

冬馬「多分、慣れてないだけだと思う」

冬馬「こうして女子と一緒に行くことなんて全くなかったから…」

春香「私が初めてなの?」

冬馬「まあな」

春香「ふ~ん、そうなんだ」

冬馬「…な、なあ天海」

春香「春香でいいよ」

冬馬「そ、それじゃあ…は…はっ…春香…」

春香「なぁに?」

冬馬「その…」グー

冬馬「…は、腹が減ったからなんか食いに行かないか?」

春香「うん、いいよ!」

冬馬「よし!」

冬馬「ほら、クレープだ」

春香「ありがとう!」

冬馬「確か苺でよかったんだよな?」

春香「うん!」

二人「いただきまーす」

モグモグ

春香「おいしいね~♪」

冬馬「ああ」

春香「…あれ?冬馬君、ほっぺにクリームついてるよ」

冬馬「えっ、そうなのか?」

ヒョイ

春香「取れた」ペロッ

冬馬「……………」

春香「うん、おいしい!」

冬馬「…//////」プシュウウウウウ

春香「あははは!冬馬君顔真っ赤だー!」

冬馬「わ、笑うんじゃねえ!」

春香「あはは!それじゃあ次はメリーゴーランドに乗ろうか」

冬馬「ああ、いいぜ」

メリーゴーランド

春香「冬馬君が馬に乗ってね、私が馬車の中に入るから」

冬馬「ああ」

グオングオングオン

春香「なんかこれお姫様と王子様みたいだね」

冬馬「あ、ああ…」

春香「冬馬君が私の王子様的な感じかな?」

冬馬「俺が…王子…」

冬馬「俺が…天海…いや、春香の…王子様」

春香「どうかしたの?」

冬馬「いや、なんでもない…」

春香「楽しかったね!メリーゴーランド!」

冬馬「あっ…ああ…」

春香「どうしたの?あんまり楽しめてないね」

冬馬「そんなことない!すっごく楽しいんだ!」

冬馬「楽しいはずなんだが…いまいち実感がなくて…」

冬馬「今こうして春香と一緒にいられるのは…なんか夢見たいで…」

春香「ふ~ん…、それじゃあ本当に夢かどうか、あれで確かめてみようよ」

冬馬「あれって?」

春香「あの観覧車だよ!」

冬馬「観覧車…」

春香「ほら、いこ!」

冬馬「ああ…」

観覧車

ゴウンゴウンゴウン

春香「すっごく高いね~」

春香「どんどん高くなっていくよ~!」

冬馬「観覧車だからな」

春香「人を見下ろすってとても気分がいいよね、なんか王様になった感じがして!」

冬馬「…そ、そう…なのか?変わってるな…」

春香「…ねぇ冬馬君」

冬馬「なんだ?」

春香「…冬馬君は、私のことが好き?」

冬馬「うぇっ!?」

冬馬「そ、その…」

春香「…ごめんね突然こんなこといって、返事に困るよね…」

春香「聞かなかったことにして…」

冬馬「いや…その…」

冬馬「…正直にいうと…好き…かもしれない…」

冬馬「まだそういう実感がないからわからねぇ…けど…」

春香「…それじゃあ実感があったら好きになってくれるの?」

冬馬「…まあ、きっと…そうなる…かも…えっと…いや…」シドロモドロ

春香「冬馬君ったら、そんなに慌てなくていいよ!落ち着いてね」

冬馬「あ、ああ…スマン」

春香「ほら、言ってる間にもう観覧車が天辺についたよ」

冬馬「いつの間に…」

冬馬「…俺も…」

春香「え?」

冬馬「俺も…春香が…その…あの……好き…だ…///」

冬馬「きっと…いや、間違いなく…」

春香「そう…」

冬馬「…」

春香「ねぇ…」

冬馬「ん?」

春香「…」(目を閉じる)

冬馬「!?」

冬馬「…」ドックンドックンドックンドックン

冬馬「…」ドックンドックンドックンドックンドックン

冬馬「じゃ、じゃあ…いくぞ…」

春香「うん…」

冬馬「…」(目を閉じる)

ドックンドックンドックンドックンドックンドックンドックンドックンドックンドックン

冬馬「~~~~~~///」

カシャ

冬馬「えっ?」

春香「…」ピロリーン

冬馬「は、春香?」

春香「プックク…ククククク…」

春香「フッフフフクッククククク……なぁ~んてなwww」

冬馬「えっ?」

春香「イッヒヒヒヒハハハハハ!!!実に愉快だ!腹が痛すぎるwwww」

春香「まさかこうもあっさり引っかかるとはな!」

冬馬「は、春香?どうしたんだよ一体!?」

春香「面白いやつだなお前、ほんとに私のことをまだ天海春香だと思って…クッククククク」

春香「なら見せてやろうかぁ!?もっと面白いものをよぉ!!」

冬馬「何!?」

春香「うおおおおおおお!!!冬馬ァァァァァ!!」ググッ

ビリビリバリバリベリッ!

冬馬「あ…ああっ…!?」

黒井「…ふん」

冬馬「あ、あんたは黒井のおっさん!?それじゃ春香は…本物の春香はどこだ!?」

黒井「本物ぉ?誰それえ?私、黒井…鈍いなぁ私が春香だよォ!」

冬馬「馬鹿な…春香は今までずっと俺と一緒に…」

黒井「まぁだ分からないのか? 今までデートしていたのも、電話で好きって告白したのも!全部私の変装だよ!!」

黒井「お前が今日一日付き合っていたのは、天海春香に化けてた、私だってわけだぁ」

冬馬「そ、そんな…」

黒井「ジャンジャジャ~~ン!!今明かされる衝撃の真実!!!」

黒井「いやぁ本当に苦労したぞ、こんなマスクや服やボイスチェンジャーとか用意して、天海春香の口調や仕草を覚えた甲斐があった…」

黒井「私も正直恥ずかしかったが…お前の勘違いのほうがよっぽど恥ずかしかったからまあよしとしよう」

黒井「しかしお前は単純だよなァ、私の偽りの告白や行動を、全部信じちまうんだからなァ!」

黒井「クハハハハハ!ww俺も春香が好きだぁ~~?俺が春香の王子様~~?wwwウッヒャハハハハハハハ!!」

黒井「楽しかったぞ!!!お前との恋愛ごっこォ~!!」

黒井「私、冬馬君のことが大好き!」 

冬馬「あっ…ああ…そんな…嘘…だろ…」

黒井「ウッヒャハハヒヒハハハwwwヒッハハハハハハハ!最高だぞさいっっこぉぉぉwww315だけになァ!」

黒井「いい憂さ晴らしができたwww貴様の絶望した表情を見るために努力して正解だったな!!!」

黒井「さぁ~て、冬馬くぅ~ん?見事に騙されたこの後、どうするつもりだ?せいぜいあがいてみるがいい!!」

黒井「どのみち貴様は、もう立ち直れないだろうがな…」

黒井「キスしようとした相手がこんなおっさんで、今どんな気持ちだァ?」

黒井「ハハハハハハハハハハハ、ビャッハハハハハハハwwwwwwウワッハハウワッハハハハハハハwwwwwww!!!」

冬馬「…」

ガシッ!

黒井「ヒャハハハハ…ハッ?」

冬馬「許さない…貴様を……許さない!」グググググ

黒井「お、おい!?貴様、何をするつもりだ!話せ!」

冬馬「貴様は俺をあざ笑いながら…俺を駒にし、好き放題に扱っていた…」グググググ

冬馬「だがもはや!俺は貴様にただ好き勝手に操られる道化ではない!」グググググ

黒井「何!?」

冬馬「貴様を…犯す!」

黒井「おい貴様、放せ!やめろ、おい!やめ…」

ア"ア"ア"ア"ア"ア"ア"ア"ア"ア"ア"ッー!!!

ゴウンゴウンゴウン

カップル女「ねぇ早く乗りたい!」

カップル男「もうすぐ来るから待ってろって」

カップル女「はーい!」

ガコン!

ガチャ

カップルたち「ひぃ…!?」

黒井「ウウッ…汚されちゃったよぉ…」ドロォ…

冬馬「…」

テクテクテクテクテクテク

バタン

ゴウンゴウンゴウン

カップルたち「あっ…ああ…」ガタガタ

冬馬「…最初から気づくべきだった、よく考えたら今日はエイプリルフールじゃないか…」

冬馬「全く…道理でおかしいと思った…、天海が何の接点もない俺に好き?馬鹿馬鹿しい」

冬馬「背が高くなったのも…声に違和感があったのも…何で気づかなかったんだろうな…」

冬馬「フフッ…フハハ…」

冬馬「クハハハハハハハハ…」

冬馬「…ハハッ」

冬馬「…3倍仕事しないとな」

全く笑えない、度ヲ過ぎた嘘をつくより、みんなに笑顔を与える嘘をつきましょう

誰も被害者を生まない…、みんなを幸せにする嘘を…

終わり

全く笑えない、度を過ぎた嘘をつくより、みんなに笑顔を与える嘘をつきましょう

誰も被害者を生まない…、みんなを幸せにする嘘を…

終わり

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