…事務所…
杏「ふわぁ…眠い。帰りたい」
P「今日だけはやる気出してくれ。CDの収録なんだから」
杏「大丈夫だよ、収録になったら本気出すから。それまで杏は寝てるよ…スヤァ」
P「全く……それにしても、きらりの奴遅いな。杏、何か聞いてないか?」
杏「『先に行っててー、おにゃーしゃー』って言われたから、杏だけで事務所に来たんだよ。誉めたまえ」
P「ハイハイエライデスネー」
杏「すごく棒読み!」
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<ガチャ
きらり「……」
P「きらり! どうしたんだ、今日は遅かったな」
きらり「……ちょっと、準備に手間取っちゃったにぃ」
P「そうか……ところで、いつもより元気がなさそうだが大丈夫か?」
きらり「だ、大丈夫だにぃ……だい、じょ」フラッ
P「お、おい!?」ガシッ
杏「きらり!?」ガバッ
きらり「だ、大丈夫だにぃ……ちょっとフラっとしちゃっただけだにぃ」
杏「嘘だ! 明らかに顔色が悪いじゃん!」
P「いつから調子が悪かったんだ?」
きらり「きのうの夜から……寝ちゃえば治るかなーって思ったんだけど……」
P「これはダメだな。杏、お前だけ収録に行ってくれ」
杏「え!?」
P「お前の場合、今日収録しておかないと次に出来るのが1か月以上後になるんだよ」
杏「うげー……そんなに日程詰まってるの?」
P「休みを挟んでその日程だから安心しろ」
杏「よかった……ってきらりは誰が看病するのさ」
P「俺がやる。お前はちひろさんに現場まで送ってもらってくれ」
杏「……大丈夫?」
P「心配するな。俺を信じろ」
杏「……わかった。じゃあ、任せたからね」
P「きらり、立てるか?」
きらり「う、うん……」
P「ゆっくりでいいぞ。それじゃ、ちひろさん。杏をお願いします」
ちひろ「わかりました。それじゃ杏ちゃん、行くわよ」
杏「きらりを心配したら疲れたよ。おぶって」
ちひろ「……杏ちゃん?」ニコニコ
杏「アッハイわかりました歩きます自分で歩きます」
…女子寮…
P「えっと、きらりの部屋は……ここか」
P(それにしても……きらりをおんぶしてここまで来たけど身長の割に軽いな)
きらり「……うう」
??「あ、Pくん!」
P「ん?」
莉嘉「やっほー☆」
P「莉嘉! いいところに来た」
莉嘉「どうしてPくんが女子寮にいるのー?」
P「それはな、ほら」チラッ
莉嘉「あ! きらりちゃん、大丈夫なの!?」
P「体調を崩してしまってな……すまんが、部屋の鍵を開けてくれないか?」
莉嘉「オッケー!」
…きらりんルーム…
P「熱さまシートを貼って、と」ペタ
きらり「うにゅ……」
P「莉嘉、きらりの着替えを手伝ってやってくれ」
莉嘉「Pくんはどうするの?」
P「俺は何か食べれそうなものを作ってくる。それに、俺が着替えを手伝ったらまずいだろ?」
莉嘉「りょうかーい! あ、覗いちゃダメだよ~?」ニヤニヤ
P「ハイハイ。それじゃ、頼んだぞ」
莉嘉「ぶー、リアクションがうすーい!」
<バタム
莉嘉「それじゃ、やろっか」
莉嘉(こんな装飾の多い服じゃ、寝づらいよねー)
莉嘉「きらりちゃん、身体起こせるー?」
きらり「うん……」ムクリ
莉嘉「いったん服脱いで、汗ふいちゃお? 脱げる?」
きらり「んしょ……」
ぷちっ、ぷちっ、しゅるっ…
きらり「脱げたにぃ……」
莉嘉「それじゃ、汗ふいてくねー☆」
ごし…ごし…
莉嘉「かゆいところはないですか~?」
きらり「特にないにぃ……」
莉嘉(うわぁ。いつもの元気がどこにもないよー)
莉嘉「ちょっと腕上げてねー、腋の下も拭いてくから」キュッキュ
きらり「んっ…」
莉嘉「脚も拭いてくよー☆」
きらり「……莉嘉ちゃん、ゴメンにぃ」
莉嘉「……ぶー、謝るの禁止!」
きらり「えっ…?」
莉嘉「アタシが好きでやってるんだから、きらりちゃんは謝らなくていいのー!」
きらり「で、でも……せっかくのお休みなのに」
莉嘉「……アタシは、もっと他の言葉が欲しいな~」
きらり「……! ありがと、だにぃ」
莉嘉「えへへ、どういたしましてっ!」
…台所…
P「さて、やりますか」
P(消化の良い卵粥あたりが妥当だろうな。あとは、ポカリを冷やしておいて…)
??「あー! プロデューサーめっけ♪」
P「……ん?」
里奈「どしたん? 女子寮に徘徊してるなんて珍しいぽよー?」
P「里奈か。いやなに、きらりが倒れてしまってな」
里奈「え!? きらりんがダウンとか大丈夫なん?」
P「とりあえず部屋で横になってるが……何か食べれそうなものをと思ってここにいるわけだ」
里奈「なるほどー…アタシもなんかする!」
P「じゃあ、リンゴをすりおろしてくれるか?」
里奈「了解ー! 単純作業は得意ぽよー☆」ゴリゴリ
P「……よし、こんなもんでいいかな」
里奈「おー! メッチャおいしそうぢゃん!」
P「味見するか?」
里奈「食べゆ食べゆー、あむっ♪」パクッ
P「どうだ?」
里奈「んっ! メッチャおいしーぢゃん♪」
P「なら大丈夫だな」
里奈「プロデューサーってアレだね。貰い手に困らなそーだね」
P「俺が嫁ぐの!?」
里奈「なんか嫁をもらうより嫁ぎそうぢゃん?」
P「嫁がないから! 俺長男だからお嫁さん貰うよ!?」
里奈「……かーらーのー?」
P「ねーよ! なんもねえから!」
里奈「・3・」エェー?
P「そんな顔してもダメですぅ」
里奈「・3・」チェー
<ガチャ
P「きらりー、大丈夫か?」
里奈「ゴハン持ってきたぽよー☆」
莉嘉「あー、里奈ちゃん!」
P「きらり、ご飯は食べられそうか?」
きらり「うん……」
P「ふーっ、ふーっ。ほら、食べろ」
きらり「んゆ……あむっ」モグモグ
P「どうだ?」
きらり「……うん、おいしいにぃ☆」
里奈「すりおろしたリンゴもあるぽよー」
きらり「ごちそうさま、だにぃ」ケプッ
P「なんだかんだで完食したな」
里奈「食欲はあるみたいだし大丈夫ぽよ?」
P「あとはゆっくり休めば大丈夫かな」
里奈「そんじゃアタシ達は退散するぽよ。莉嘉ちゃん、行くよーん」
莉嘉「えー?」
里奈「あとはオトナに任せるのが吉ぢゃん?」チラッ
P「後は任せとけ」
莉嘉「じゃあね、きらりちゃん!」
きらり「ありがとだにぃ」フリフリ
<バタム
P「さて」
きらり「……Pちゃん、今日はありがとにぃ」
P「どういたしまして」
きらり「きらりね。ユニットのリーダーやったり、皆のお姉ちゃんみたいなことしたりして、いっぱいハピハピしてるにぃ」
P「……」
きらり「でも、時々自信がなくて、落ち込んじゃったりすることもあるにぃ……」
きらり「だから、きらりね。Pちゃんに迷惑かけたり、いっぱい甘えちゃうかもしれないの」
「それでも、Pちゃんはきらりのそばにいてくれゆ……?」
P「……愚問だな」
きらり「……?」
P「何があろうと、俺はきらりのそばに居る。誓うよ」
きらり「……!」
P「辛くなったら思う存分甘えてくれていい。胸ならいくらでも貸すぞ」
きらり「Pちゃん…あっ」ガクッ
P「おっと。流石にまだ体力が戻ってないな。横になりなさい」ガシッ
きらり「うん…そうすゆ」
きらり「Pちゃん」
P「どうした」
きらり「……手、握っててほしいにぃ」
P「……」キュッ
きらり「Pちゃんの手、ゴツゴツしてて大きいにぃ」
P「嫌いか?」
きらり「ううん。凄く安心すゆ……なんだか、まぶたが重くなってきたにぃ」
P「そのまま寝ていいぞ。おやすみ」
きらり「おやすみだにぃ……」
・
・
・
きらり「……」スピー
P「……」コックリ
<ppp!
P「……ん。電話、か?」
<ピッ
P「もしもし」
ちひろ「お疲れ様です。杏ちゃんの収録が終わりましたので、今から寮まで送迎します」
P「了解しました。きらりの方も大分落ち着いて、スヤスヤ寝てます」
ちひろ「よかったです。杏ちゃんも心配してたから…」
P「もう大丈夫、と伝えておいてください」
ちひろ「了解です♪ それでは失礼しますね」
P「はい」ピッ
P(杏が帰ってきたら、俺も事務所に戻るかな)
・
・
・
<コンコン
P「空いてるぞー」
<ガチャ
杏「きらりは大丈夫なの?」
P「おう。スヤスヤだ」
杏「よかった……」ホッ
P「随分心配してたみたいだな」
杏「そりゃそうだよ。あんなに普段ハピハピしてるきらりがグッタリしてたら……」
P「それもそうか」
P「それじゃ、俺は事務所に戻るから後はよろしくな」
杏「はいよー……あ、プロデューサー」
P「どうした?」
杏「はい、これ」
P「……アメか」
杏「杏からのねぎらいの品だよ」
P「ありがたく受け取るわ」
杏「んじゃねー」フリフリ
P「おう」フリフリ
P(……俺以外にも、甘えられる場所はあるぞ。きらり)
…後日…
P(あれから数日。きらりの体調もすっかり良くなった)
きらり「こうした方がもっとアゲアゲでハピハピだにぃ☆」
里奈「アゲハピとかマヂ熱いじゃん!」
P(体調を崩す以前よりハピハピしてる気がする。きっと気のせいじゃない)
きらり「Pちゃーん!」ガシッ
P「おわっ! どうしたきらり」
きらり「あのねー…」
ちゅっ!
P「!?」
きらり「うぇへへ、チューしちゃったにぃ☆」
P「オマエなぁ…」
莉嘉「あー、きらりちゃんズルーい! アタシもPくんとキスするー!」
里奈「アタシもするぽよー☆」
杏「飴くれるならキスしてもいいよ。というか飴ちょうだい」
P「お前ら落ち着けえ!」
きらり「今日もみんなでハピハピ、だにぃ☆」
おわり
アニメで私の中のきらり株がハピハピでヤバイ
読んでくれた人はありがとう。それじゃ
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