男「そ、そんな!高校のテストでこんな点数だなんて!」 (41)

男「こんな点数取ったのはじめてだよ……」

男「色々わかんない所が有ったから仕方無いけどさ……」

女「男君!テストの点数どうだった?」

男「うわぁっ!?べ、別にお前に教える必要なんて……」

女「ふーん、そんな点数じゃ高校生活やっていけないかもよ……」

男「な、何だって!?」

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女「高校生になってから勉強が難しくなったと感じた生徒の割合はコレだけいるのよ!」

男「こ、こんなに……」

女「しかも高校生活では勉強時間もこれだけ増える!」

男「そ、そんな…こんなに伸びるんなら部活は……」

女「そうよ、幼馴染だからはっきりと言わせて貰うけど……」

女「このままだと男君、勉強に気を取られてばかりで……」

女「部活も勉強も中途半端の、暗い高校生活を送る事になるのよ」

男「そ、そんなーっ!?」

男「そういう女の点数はどうなんだよ!」

女「ふふん、どうかしら?」

男「な、何て高い点数…校内四位じゃないか!」

男「一体どれだけ勉強をしたら……」

女「一日たったの三十分よ」

男「何だって!?」

女「それだけで成績はもりもり上がる、それが……」

女「合点ゼミの力なのよ!」

男「合点ゼミ!!?」

女「合点ゼミは生徒一人ごとに先生が付いて万全のサポート!」

女「生徒の傾向に応じて異なる毎週の苦手問題対策!」

女「分からない事も質問欄に尋ねれば分かりやすく答えてくれるのよ!」

男「凄い……これをやれば俺も……」

女「でもまずはやりたい部活の申請を先にした方が」

男「あーっ!」

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

男「何とか申請出来た…よーし、明日から早速練習かぁ……」

友「悪い、明日俺はちょっといけないわ」

男「え、何でだよ?」

友「塾が有って……今日のテストもそんなによくなかったし、頑張らないとな」

男「……分かったよ、じゃあな」ブロロ…

男(そうだ、俺も頑張らないと……)

男(母さんは最初は拒否したけど、俺の思いが伝わったんだろうか)

男(「絶対に途中でやめない事」を条件に、やってもらえる事になったんだ)

男「そして、これが合点ゼミ……」

男(すごい、すごいぞ!テストで分からなかった所にこんなに丁寧な解説が!)カリカリ

男(ここはこうなってるのか!俺でも解る!)

男(この辺は得意で…)

男「そんな、もう三十分経ってる!?」

男「まるで二時間ぐらいの授業と思ったのに……」

男「よぉしっ!」

~~期末テスト~~

先生「それでは、始め」

男「……ッ!」

男(すごい!解らなかった所が!)

男(これも!あれも!)

男(全部合点ゼミでやった所だ!)カリカリカリカリ

友「……っ…」

女(男君……あんなにイキイキして……)

女(昔よりも、ちょっと格好良いかも……)ポッ

~~結果~~

男「やるだけやったけどなぁ……これが終われば夏休みだ…」トコトコ

女「男君無事に乗り切れるかな……」トコトコ

男「俺だって合点ゼミで頑張ってきたんだぞ!」

友「男、今回のテスト、ちょっと難しかったな……」トコトコ

女「あら、私としては簡単だったけど?」

男「俺もそんなに難しくはなかったがな……」

友「何?」

女「ほら、掲示板がそこに……」

試験結果

女 3位


男 15位



平均点
友 

男「や……やったーっ!」

女「やったね男君!」

友「っ……」

男「友、中学では俺達より頭の良かったのに……」

友「ちょっと調子が悪かったから、な……」

友(あれだけ勉強したのに、平均点をギリギリ越えない……?)

友(塾の課題と勉強と、やる事が一杯だ……)

友(もう少し練習に付き合えると思ったが……)

男「ま、まあ追試は無いみたいだし、一緒に部活出来るな!」

友「悪い、塾の夏期講習が有るんで…」

男「そ、そうか…仕方無いな……」

男(こうして始まった夏休み、合点ゼミを続けながら)

男(部活の練習に時には皆で遊んで、夏を満喫した)

男(友は部活にもあまり顔を見せない、それだけ塾で頑張ってるんだろう)

男(二学期に入ってから、うかうかしてられないかもなぁ……)

~~男父実家~~

男「やっぱり実家は落ち着くなぁ……」

父「男、今夜はあの店で飯な」

男「本当!?まだ有るの!」

父「おお、親戚と集まってな、楽しいぞぉ」

~~あの店~~

店長「あーんなにちっちゃかった男君ももう高校生かぁ!」

男「は、はい、お陰様で……」

父「こいつも勉強頑張ってるみたいでなぁ!前のテストじゃ学年15位だったってよ!」ゴクゴク

父親戚「そりゃすげぇ!」

父親戚「ほら、だったら俺達も乾杯しないと!」

父親戚「もう、アンタは飲みたいだけでしょ!」

母「ええ、部活も頑張ってるみたいで……」

はっはっはっはっは・・・・・・・

男(俺もまさかこんなに成績が上がるなんて思ってもみなかった……)

男(合点ゼミってすごいや!)

父「ああ、そろそろ時間だな、お疲れ様でした!」

母「ええ、次はお盆に……」

男「あれ?父さんって飲んだんじゃ」

父「良いって良いって!家すぐそこだから!」

ブゥーーーーン!

父「~~♪」

男「ちょっと父さん!こんなに飛ばしちゃまずいって!」

父「へーきへーき、この辺り全然人来ないし」

母「そうよ、お父さん私よりずっと詳しいんだから」

ブゥーーーーン!ブゥーーーーン!

父「ほーら、もう家はすぐそ……」

通行人「!!!!」

父「う、うわぁぁっ!?」

キキーッ!ドンッ!ガシャーンッ!



男「……う…?」

通行人息子「おかーさん!おかーさぁん!」ユサユサ

通行人母「」

父「な、何てこった……きゅ、急に歩いてるから…この辺りには人が…」ガタガタ

母「きゅ、救急車を!」

男「あ……」

男(母さんの叫び声に、俺は慌てて持ってる携帯で救急車を呼んだ)

男(来るまでずっとその子は泣いてて、その子の母さんは…動かなくて)

男(車のドアは開いたけど、出てからその母さんの状態を確かめる事も出来たけど)

男(身体は全く動かず、ただ泣き叫ぶ姿を見てるだけだった…………)

男(やっぱり、その人は即死だった)

男(父さんは捕まって、そして父さんに酒を飲ませたあの店も営業停止になったらしい)

男(膨大な慰謝料を払う事になった)

男(最初はあまりの金額に驚いたが、「どれだけ金額を積んでも失った命は帰って来ない」)

男(そんな言葉に、父さんは崩れ落ちた……)

男「……本当に、どうして……」

男「どうして、こうなったんだ……!」

ナレーター「どうして、この様な悲劇が起こったのでしょう」

ナレーター「アルコールの摂取により、個人差がありますが」

ナレーター「人の脳の働きは、確実に鈍ってしまいます」

ナレーター「自信過剰になり、スピードを過度に出すようになる」

ナレーター「判断力、論理的思考能力も平常時に比べ劣り」

ナレーター「的確な操作が出来なくなり、交通事故を起こしやすくなってしまうのです」

ナレーター「また、飲酒運転の恐ろしさはそれだけではありません」

ナレーター「飲酒運転を行った張本人だけでなく」

ナレーター「車を提供した人、アルコールを提供した店、更には同乗者にも」

ナレーター「飲酒幇助として、罰則が定められました」

ナレーター「この様な悲劇を新たに生み出さない為に、どうすれば良いのでしょう」

ナレーター「まずは運転するならば、ごく僅かな量でもアルコールを摂取してはいけません」

ナレーター「飲んだら乗るな、乗るなら飲むな」

ナレーター「この様な心構えが必要不可欠です」

ナレーター「また、多人数で飲む場合は、予めハンドルキーパー」

ナレーター「運転役として、酒を飲まない相手を決めておくのが良いでしょう」

ナレーター「勿論、ハンドルキーパー役にお酒は勧めてはいけません」

ナレーター「飲酒運転は通常の交通事故の中でも、死亡案件が決して少なく無い部類に入ります」

ナレーター「アルコールを摂取しなければ確実に避けられたであろう危機でもです」

ナレーター「飲酒運転に関する法律においても、厳罰化が実施されました」

ナレーター「再度言いますが、飲んだら乗るな、乗るなら飲むな」

ナレーター「そうした心意気を、いちドライバーとして」

ナレーター「我々は絶対に守らなければいけないのです」

~~二学期~~

男(ああ…全然集中出来なくてテストも散々だ……)

男(今はそんな事言ってられない……)

男(部活をやめてバイトに…少しでも父さん達の負担を……)

友(よし!頑張った甲斐があった!)

~~バイト先~~

男「ありがとーございましたー……はぁ……」

男(合点ゼミをやる暇も無いなんて……)

男(学校の勉強にバイト、そして休みもバイト)

男(部活を辞めたらいけると思ったが、こんなにきついなんてなぁ……)

先輩「おう男!何辛気臭い顔してるの?」

男「先輩…なんだか疲れちゃって……」

先輩「そっか!そんな疲れもポンっと吹っ飛ぶやつを知ってるけど、どうよ?」

男「えっ……」

ナレーター「疲れがなくなる、気持ち良くなる、悩みが無くなる」

ナレーター「そんな言葉には、絶対に惑わされてはいけません」

先輩「コレよコレ!やってみない?」

男「先輩、コレって……」

先輩「若い内にやっておいた方が良いよ?ホラ、試してみて、ね?」

男「…………」ゴクリ

男(大丈夫、ちょっと疲れが飛ぶだけだ)

男(俺なら一回だけでやめられる……一回だけで……)

ナレーター「一回だけでも、薬物乱用です」

ナレーター「どれだけ誘われても、絶対断るようにしましょう」

男「あ……あぁ……スゲェっすねこれぇぇぇ!」

先輩「でしょ?すっげえっしょ!これからカラオケ行くけどどうよ!」

男「行きます行きます!」

ナレーター「確かに最初使っている内は、素晴らしい幸福感を与えてくれるでしょう」

ナレーター「しかし、それはあくまで元気の前借りです」

ナレーター「そして、ほんの一度、たった一度、そんな思いで使った人は」

ナレーター「まるで蟻地獄の様な、道に引き込まれてしまうのです」

~~翌朝~~

男「……ぅ」ズキズキ

男(夜更かししたからかな、頭が痛いし身体がだるい)

男(もう学校に行かないと、遅刻してるけど)

男(……あれを使った時には、こんな気分無くなったのに)

男(あれを使った時は……)

先生「……であるからして……これは……」

男「…………」ボケー

男(集中出来ない)

男(何だか寒いし…)ブルブル

男(保健室…に行く程じゃないか、今は)

男(……あれがあれば)

男(いや、駄目だ、あれはやっちゃいけない)

男(俺はやめられる、やめられる、絶対……)

友(あ!ここ塾でやった所だ!)カリカリ

~~バイト先~~

先輩「男、またやってみない?」

男「え…い、いや、いいっす」

先輩「良いって、使わないでも、これは俺の好意だから」グイグイ

男「あっ……」

~~家~~

男(持って来てしまった)

男(いらないんなら捨てれば良かったのに、でも)

男(一度使っても、二度使っても、そんなに変わらないだろう)

男(これさえあれば、学校だって……)

男(…………)

~~学校~~

男「おっはよーっ女ーっ!」

女「きゃっ!?男君、お、おはよう」

男「友もおはよう!いやあ良い朝だなぁ!」

友「お、おう」

男「さぁ今日も頑張っていこーっ!」

ナレーター「一度、二度、そして三度」

ナレーター「薬物を使い続けると、人の身体には耐性が出来始め」

ナレーター「今まで使っている分では、満足できなくなります」

ナレーター「量を増やせば、その弊害もより大きく…」

ナレーター「合わせて、薬物を使い続けた事により、禁断症状が出始めます」

ナレーター「薬物を使う事で収まりますが」

ナレーター「これもまた、薬物中毒を出来上がる原因となるのです」

男「……」ダラダラガリガリ

男(クソっ、何で俺の腕に虫が……!)

男(バイト先に行けば、あれがあれば)

女「合点ゼミやらないの?」

友「合点ゼミをやらなかったから……」

男「うるさい!」

ナレーター「発汗、幻覚、幻聴」

ナレーター「無論これらはほんの一部です」

ナレーター「やがて楽しくなれるから、ではなく」

ナレーター「苦しみから逃れるため、人は薬物を使うようになります」

ナレーター「そして」

~~三学期~~

男「あぁ……あ……」

女「男君…男君……!」

男「あ……あー……」フラフラ

女「も、もう男君は……この学校を退学したんでしょ!?」

男「がっこー……バイト……あれ……あれを出せよぉっ!」

女「きゃあっ!?」

先生「女!みんな、男を離せ」

男「あれ!アレをぉぉぉぉぉっ!」

女「やめて、男君!こんなの合点ゼミでやってない!」

男「あれ…を……」バタン

友「男…おい、男!!?」

救急車だ!早く!

ピーポーピーポー・・・

女(女はかなり薬物にはまっていたみたいだった)

女(今ではもう綺麗な円も書けない、身体のあちこちに薬を使った事で)

女(ボロボロに壊れて、手術をしなければならないのだけど)

女(男君の家には、そんなに余裕が無くて)

女(今では男君は、精神病院で)

女(拘束具のあるベッドで、薬が抜けてから経過を見ると)

女(どれだけ時間が掛かるのか、そもそも男君は生きられるのか)

女「……どうして」

女「どうして、こうなったの……」

ナレーター「この様な悲劇を生み出さない為に」

ナレーター「絶対に薬物は使ってはいけないのです」

>>29
一番上の行間違えてるよ!

>>30
thx

×女(女はかなり薬物にはまっていたみたいだった)

○女(男君はかなり薬物にはまっていたみたいだった)

くぅ~疲れましたw これにて完結です!
実は、テンプレネタしたらテンプレの話を持ちかけられたのが始まりでした
本当はテンプレのテンプレなかったのですが←
テンプレを無駄にするわけには行かないのでテンプレネタで挑んでみた所存ですw
以下、テンプレ達のみんなへのテンプレをどぞ

ゼミ「みんな、見てくれてありがとう
ちょっとご都合主義なところも見えちゃったけど・・・気にしないでね!」

飲酒運転「いやーありがと!
私の恐ろしさは二十分に伝わったかな?」

薬物「見てくれたのは嬉しいけどちょっと恥ずかしいわね・・・」

ナレーター「見てくれありがとな!
正直、作中で言った私の気持ちは本当だよ!」

ぬるぽ「・・・ありがと」ガッ

では、

ゼミ、飲酒運転、薬物、ナレーター、ぬるぽ、俺「皆さんありがとうございました!」



ゼミ、飲酒運転、薬物、ナレーター、ぬるぽ「って、なんで俺くんが!?
改めまして、ありがとうございました!」

本当の本当に終わり

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