剣士「女エルフを手に入れた」(1000)

剣士「……」

彼は善人ではない。

生きていくために何が必要かと問われたら「飯」と答える粗暴な気質だ。

剣士「ふむ」

見下ろした崖下に、荷馬車が走っていた。
ただ漫然と前に進むだけの駄馬が2頭、そして、見るからに情けない面の御者が一人見える。

護衛の姿は見当たらない。

とある村から隣村とを結ぶこの街道は、距離が短く、また海沿いに切り立つ岸壁に沿っているため襲われにくいと思われがちである。
ひと頃はそれを逆手に取った盗賊たちにより、襲撃される者も少なくなかった。

だが時が経つに連れ商人たちの間で噂が立ち、護衛を雇う者が目立ちはじめた。

そう。
通常の商人ならば、この街道が危険であることを知っているはずなのだ。
商人たちにとって噂は大切な情報源であり、常に耳をそばだてているのだから。
それでもなお護衛を雇わずにこの街道を突っ切る者がいるとすれば……

それは余程の大馬鹿者か完全な余所者。
あるいは、積んでいる荷物がよほど他人に知られたくないものの場合だ。

剣士「……」

布で口元を覆い隠し、腰に納めた鞘から長剣を引き抜いた。
それから、ためらうことなく、崖上から御者台に向かい真っ直ぐに飛び降りたのだった。

―――
――

剣士「……」

倒れふした馬が2頭。御者はというと一目散に逃げ出していた。
追いかけて殺してもよかったが、顔を見られたわけではない。
気まぐれに殺すだけ無駄だろうと思い、真っ先に荷台へと向かった。

剣士「さて、何かな」

闇市から横流しされる食料か水か…なんであっても、とにかく腹を満たすものであってくれと願いながら、彼は荷をのぞきこんだ。

そして、そこにあったものは――


女エルフ「……」

ボロ布を着せられ、足枷と手枷によりその身体を拘束された、美しいエルフだった。
薄暗い天蓋下にあっても、輝き映える金色の髪。特徴的な長く尖った耳。
怯えるような表情で、突然に現れた剣士を見つめていた。

剣士「奴隷か……食料じゃなかったのか」

荷台に乗り込み、まばゆい美貌の希少種へと歩みよっていく。

女エルフ「……あ、あの」

剣士「ん?どうした」

女エルフ「た…助けて……くれたのですか?」

怯えた様子は変わらないまま、彼女は震える声でそう言った。

剣士はそんな彼女を見て、優しく笑った。

剣士「……いや。違うよ」

女エルフ「え?――っ!」

剣士のさめざめとした細い瞳に彼女は息を呑んだか。
安堵とわずかな期待が混じった吐息から、小さな悲鳴が漏れる。

本当に美しい女だった。
ある意味、食料よりも空腹を満たせる食料になってくれることだろう。

彼は善人ではない。
まして勇者でもない。

ただの、欲にまみれる人間だった。

―――
――

女エルフ「ん……ぶぅ…………んぐぅっ…!!!」

住まいに持ち帰った可憐な『戦利品』に対して最初にしたことは、大抵の男が考えるであろう下卑た行為だった。
手足の枷を外したあと、まずは服を脱がせ、両手を後ろ手に縛り直した。
それから……

剣士「噛むなよ」

女エルフ「んぐ…ふぅ………うぶ……!!」

女エルフの暖かな口内。

怒張した逸物を根元まで捩じ込まれた彼女は、ふぅーふぅーと必死に鼻で息を繰り返し、豊かな胸を上下させている。
切れ長の目に浮かべた涙と紅潮した頬が彼女の羞恥を物語り、また剣士の嗜虐心を強く煽った。

突き入れた肉茎の先が喉奥にあたり、こりこりと心地よい刺激だ。
鼻息が通る部分にはひやりとした冷たさもあり、より楽しめる。
唾液がたっぷりと絡んだ舌も、異物を嫌がり這いずるように暴れていた。

それら全てがこの上ない快感をもたらす。

女エルフの頭を両手で掴み固定し、割れた口先まで亀頭を引き抜いてから、再び根元まで突き入れる。

口を道具に、ひたすら腰を振った。

じゅぽじゅぽと淫靡な水音が、やはり薄暗い室内に響き渡る。

女エルフ「んぶ…んむぅ…ぢゅっ…ぢゅぷっ、んぐう…んんん!!」

縛り上げた彼女の両手が、苦しそうに暴れている。

彼女はこうした行為に慣れていないようだった。初めに頬張らせようとしたときも異常に嫌がった。

というより初めてだったらしい。
「経験がない」「お願いだから赦して欲しい」と幾度も懇願された。

だから強引にさせている。もちろん人間として許されざる行為であることは知っているが、
随分と女を抱いていなかった彼に、この女奴隷の見目はあまりに扇情的すぎたのだ。

剣士「くっ――」

腰を打つ度に込み上げる射精感。

女エルフ「ぢゅっ…んぶ……ぅぶっ!っ!んむ…!」

女の苦しそうな顔など一切いとわず、欲望の赴くまま腰を振り続けた。

恥骨を叩きつけられるエルフの唇から、呻きとともに涎とも分からぬ粘液質な液体が零れ落ちる。

そして。

剣士「射精る!!」
女エルフ「んぐっ!?」

どくんっ!!

粘っこい獣欲が一気に飛び出した。
どろりと濃ゆい雄の濁り汁が、穢れを知らない女エルフの口内に溜まっていく。

女エルフ「んー!んぶ――んぐう!んんんー!!」

決して逃さぬよう、もがく彼女の頭を押さえつけた。

エルフの口のなかで、剛直するペニスがびくびくと脈打つ度に、多量の白濁汁が解き放たれる。
女エルフの胃へ直接精を流し込もうと、射精口を喉奥に擦りつけもした。

圧倒的な征服感だった。

剣士「全部…飲むんだ………ぐっ」

びゅくんっ、びゅくっ

女エルフ「っ!…!」

女エルフの喉が鳴る。
ごくり、ごくりとノドに絡むはずのそれを、懸命に飲み干していく。

どぷっ、どぷり……
ごくり、ごくっ。

剣士「……っ!」

しばらく射精の余韻に浸ってから、半勃ちまで萎えた肉棒をずるりと引き抜く。

女エルフ「――ぷあっ!」

唾液と精液の混じった粘液質の糸が、いやらしく女の口端と尿道を繋いでいた。

女エルフ「んぷぁ――ん、げほっ…か、かはっ!ぅっ……はぁ…はぁ…!」

飲みきれなかった分をぼたぼたと吐き出し、ようやく解放された口で息を整える。
こぼれ落ちた白濁液が、床に溜まっていく。

女エルフ「…はぁ…はぁ」

女エルフ「……んっ……けほっ……う、ぐ…っ」

剣士「……」

剣士は脱力感の残る腰をその場におろし、女エルフの息が整うのを待った。

女エルフ「ぅ…はぁ…………はっ…………ぁ…」

女エルフ「はぁっ……」

女エルフ「……ん」

剣士「……本当に。まさかお前みたいな女が手に入るとは全く運がいい」

剣士「しばらくは満足できそうだ」

女エルフ「……!」

相貌もさることながら、透き通るほど白い肌とすらりと長い手足――
氷の彫刻のように繊細で、気品さえ漂っている。
そんな細身の肢体に似つかわしくないほど実った乳房は、それこそ乳でも搾れそうである。
それでいて垂れることなくツンと上向く形のよさに、薄桃色の乳首。

くびれた腰に連なる丸い尻も程よく肉付いている。

そのほか面白いことに陰毛が一切見られない。
さしたる趣味があるわけではなかったが、こうも肉々しい体つきのなか
ひとつ少女のような部分があるだけで、昂り方がまるで違ってくる。

見れば見るほど…奴隷にはあるまじき肉体であり、男を欲情させるにこれほど適した女はそういまい。

しかも恐らく、処女だ。

奴隷市場に売りに出されれば、貴族たちとて躊躇う値がついたかもしれない。

剣士「くくっ」

女エルフ「……私は、これから……」

剣士「さっきも言っただろう?しばらくは俺を満足させてもらう」

女エルフ「…そんな…!」

女エルフ「お願いします!私を返してください!私はエルフの皇女なのです!私が戻らねば、民が……」

剣士「皇女?……くくっ、ははは!」

剣士「馬鹿馬鹿しい。貴様のような奴隷が、何を言い出すかと思えば……」

剣士「エルフの皇女?……はは、そりゃあいい」

女エルフ「本当です!本当に私は…」

剣士「だったら俺は皇子だな。なにせ…」

女エルフ「っ!」

女エルフを床に押し倒し、上からのし掛かる。
そして彼女の豊かな両乳をそれぞれの手で鷲掴みにしてみせた。

女エルフ「ひっ……や、やめて…ああっ!!」

剣士「なにせ皇女様を好きにできるんだ…!」

女エルフの乳肉を強く強く絞りあげた。
手が丸ごと埋もれていくような感触があるのに、力を緩めればすぐに押し戻されるほどの弾力。
包み込むように柔らかく、それでいて弾む乳房をこれでもかと揉みしだく。

女エルフ「や、めて………んあっ、あ!お願い、これ以上…!ひああ!」

力いっぱい揉みながら、指の隙間に乳頭を挟み、硬い関節部でこりこりと刺激を与えてやる。

女エルフ「うぅ…ひっ……んあ……おねが、い、やめ…んあっ!ああ!」

乳房を絞りあげる度々に、本当に初物かと疑いたくなる感度で反応し甘ったるい喘ぎ声をあげた。
嫌がる素振りとは裏腹に、彼女の乳首はどんどん固さを増していく。
やがて完全に屹立した乳のその先端に、彼はとうとうむしゃぶりついた。

女エルフ「んきゅ――!うあ、ひああ!」

口に含んだ乳首の割れ目を舌で玩べば、肢体をくねらせ、悶える。
引っ張りあげるように吸い上げれば、大仰な声を出して弓なりに体をのけぞらせた。

汗ばむ女エルフの肉体から放たれる雌独特の淫猥な香りが、室内にどんどん充満していった。

女エルフ「もう……ぅあ……う、お許しください…」

乳への愛撫をやめると、女エルフは荒い息づかいで剣士を見上げた。
ほほの赤みは先ほどの比ではなく、はっきり熱を帯びていた。

女エルフ「私は本当に皇女なのです、どうか信じてください」

女エルフ「お礼ならなんなりと致します。ですから、どうか……!」

剣士「……」

嘘を言う女には見えなかった。かといって、おいそれと信じられる話でもない。

だから。

剣士「お前……処女か?」

女エルフ「――!」

剣士「股を開け」

女エルフ「…!!お願い!信じてください!!」

剣士「……」

体勢を変えて、閉じようとする女エルフの股を左右にこじ開けた。

女エルフ「~~っ!!」

邪魔するものなど露としてない赤らんだ窪地は、見てわかるほどの愛液に濡れていた。
裂溝からのぞく綺麗な桃色の秘部が、ひくひくと別の生き物のように収縮している。
指で確かめるまでもない。

女エルフ「……!?」

カリ高に膨張する赤黒い肉棒の先端を侵入口に押しあてた。

女エルフ「いや…!いやっ!誰か!誰か助けて!!」

剣士「くくっ…」

充分に濡れそぼった秘裂の奥へと、ゆっくり挿しこんでいく。
だがひどく狭量な膣内にはなかなか全て入っていかない。

女エルフ「いぅ…ぐっ、いた……い!やめて…やめてください――」

たおやかな女エルフの腰をがしりと捕まえ、奥へ奥へと挿入していく。
例えるなら薄い皮膜でも引きちぎっていくような独特の窮屈さ。
野太いペニスで狭い膣道を無理矢理にかき分けていく。

女エルフ「んぎぃ…!う、あああ……!いた…い…!やめ……てぇ…!」

暖かな膣内のヒダ一粒一粒が、侵入する異物を拒もうと絡みつく。

剣士「すごい、締め付けだな…くっ……!!」

女エルフ「無理、ですっ…そんな、大き――っ!」

半分ほど彼女の体内へ差し込んだ時点で、

女エルフ「――ぎっ!!」

全長を突き入れた。

女エルフ「ぅ、あ…あああああああっ!!」

熱く太い肉幹が、彼女を真直に貫く。
膣肉がぎちぎちと締まり、男の形そのままになっているのを感じた。

剣士「本当に……処女だったか、お前…!!」

女エルフ「あ……う、うあ……あああ…」

流れ出る鮮血は、処女喪失の証だった。
女エルフは大きく目を見開いて、破瓜の苦痛に喘いでいる。

剣士「はっ……っ…!」

女エルフ「いた、い…無理です、お願い…!やめて……え、ひぅっ!!」

ペニスの先を膣口まで引き抜き、根元まで挿しこむ。
相手の快感は優先しない。先ほどの強引なフェラチオと同じ要領。

だが口内とは違い、まとわりつく内部の圧力が凄まじい。
膣肉ごとかき出してしまうのではと思うほど締め上げてくる。

痺れるような快感に全身が震えた。

一瞬でも気を許せば、どんな男でもすぐに果ててしまう名器――
気づけば狂ったように腰を振り、抗う女エルフを完全に支配下に置いていた。

女エルフ「あっ!ああ!!ぅあ!……様…あ!!お許し――っ、を、ひぅっ!」

根深く挿入する度に彼女は甲高く叫び、その豊満な胸を揺らした。

女エルフ「うぅ……うあ、いや、あ…ぎ……ひぐっ」

女エルフ「んぐ……うう……ん…!ひっ!ん…」

女エルフ「ひ……あ、あああ……あん…あんぅっ」

女エルフ「ん、あんっ…ああっ、あんっ!あっ!!あっ!あんっ!んぅっ!」

古びた床がギシギシと音を立て、性欲に突き動かされた前後運動は激しさを増していく。
狭い小屋には男女が交わる熱気とすえたニオイが充満し、淫らな汗が床に染みていく。

女エルフ「!!」

きゅう――っと。
突然にそれは来た。暖かな膣内がこれ以上ないほどに締まりをました。
だが、いままでのように単に異物を嫌がる無闇やたらな窮屈さではない。

剣士「ぐ……ぅ!」

女エルフ「っ!んっ!んああ!あっ!ああ!!」

雄を受け入れた証だ。
降りてきた子宮の周りにはぷくりとした柔らかさがあり、
突き挿した亀頭に子宮口がごりごりと心地よい刺激を与えてくる。

剣士「はっ、処女のくせして……!!」

女エルフ「あ!!んっ!あんっ!ひあ、あっ!」

生まれて初めて経験する、最奥を叩かれる刺激にそう堪えられるわけもない。
女エルフは我を忘れたようにひたすら喘ぎ、蕩けた顔で舌をだらしなく垂らす。

女エルフ「んっ――ぎ……ああっ!!んんんんん!」

限界まで腰の速さをあげると、彼女の息づかいは浅く短く荒くなり。

――限界だった。

剣士「…射精…る!」
女エルフ「!!?」

剣士「膣内に……全部だ、全部出してやる…!」

ずちゅっ、ずちゅっ

女エルフ「や、あっ!」

女エルフ「それは、それだけは!あんっ!やめ、やめてくださ、い!!あっ!」

ぶちゅ、ぐちゅ、ずぶりっ!

剣士「何もかも俺の物に、してやる!」

女エルフ「や!あ!膣内は…膣内だけは!!」

剣士「うっ、く…射精す、ぞ!射精すからな奴隷!!孕め!!」

女エルフ「やめ、やめてください!赤ちゃん、赤ちゃんが!!赤ちゃんいや、そんなのダメ、膣内だけは――」

剣士「射精る!!」
女エルフ「!!!」

びゅくんっ!
びゅるるるる!

波のように押し寄せる衝動とともに、子種の奔流が、彼女の子宮を満たそうと凄まじい圧力で飛び出していく。

女エルフが何か叫んだ気がした。

しかしそれは彼の耳には届かず、かわりにぴんと張った糸のようにのけぞり硬直する彼女が見えた。

剣士「はぁ、はっ」

量が多すぎたか……生臭い濁汁が女エルフとの結合部から漏れでてくる。
意志とは無関係に注がれる白濁液――


女エルフ「んん…んー、んう…はー…はー…っ…」

女エルフは壊れた人形のようにぴくぴくと痙攣し、うつろな瞳で深い吐息をついていた。

剣士「処女でイく、か……奴隷の素質があったんじゃないのか?皇女様」

女エルフ「ん……ぁ…」

容姿。
肉体。
性器。
感度。

全てが頭抜けている。
これはいい拾い物をした、と内心でほくそえんだ。

そして射精してもなお膨張したままの逸物を満足させるべく、彼はまた腰を動かし始めたのだった。

―――
――

結局、あのあと三度も膣内射精した。

女エルフ「……」

彼女は寝ている。あるいは失神しているのか。
女エルフの感度は並大抵のものではなく、剣士が三回果てる間にも何度気をやったかわからないほどだ。

女エルフ「ぅ……」

剣士「起きたか」

女エルフ「……あ…」

剣士「なんだ?」

女エルフ「……いえ」

剣士「どうだ?女になった気分は」

女エルフ「……!」

かあっ、と瞬時に頬が紅潮し、彼女は顔をそむけた。

女エルフ「……最低です」

剣士「そのわりに、随分と派手にイキまくってたな」

女エルフ「そんなこと……ありません…!」

剣士「処女は普通、痛がって終わりだよ。
だがお前と来たら…痛がったのは最初だけで」

剣士「あんなに悦ぶ処女は初めて見た」

女エルフ「……恥じるべきです。私を…皇女を手籠めにするなど、恐れ知らずにも程がある」

剣士「なんだ、そんな強気にも喋れるのか」

女エルフ「『女』にされましたから。今さら恐れるものなどありません」

剣士「……ふん。まあいいさ」

剣士「だがな、奴隷。これからは俺に尽くしてもらうぞ。お前は俺の物だ」

女エルフ「…できません」

剣士「……?」

女エルフ「私は国まで戻らねばなりません」

剣士「……おい、奴隷」

女エルフ「奴隷ではありません。皇女です」

剣士「まだそんな戯れ言を言っているのか」

女エルフ「戯れ言などではありません」

剣士「だいたいだな」

剣士「皇女様がいなくなったのなら、エルフたちの国は大騒ぎだろう」

剣士「こう見えて、噂には敏感でね。そんな噂があれば絶対に知ってるはずだ」

女エルフ「……それは」

女エルフ「けれど、信じてください!私は……」

剣士「待て」

女エルフ「?」

ブリーチズだけ履き直し、傍らに置いていた剣を取る。

女エルフ「あの……」

剣士「静かにしろ」

……

鞘から剣を取り出し、辺りを窺うように目線を配る。

剣士「!」

ドアが蹴破られる。

同時に、黒装束をまとった人物が、曲刀を片手に踏みいってきた。
是非もなく、それは剣士に斬りかかる。

袈裟懸けにきらめいた曲刀の軌跡――と、一瞬遅れた反応のなかで、剣士の長剣もまた閃いた。
互いの刃がぶつかり、高い金属音が鳴り響く。

剣士「何者だ」

黒装束「女を渡せ」

顔は見えない。全身を黒布で覆っていた。

剣士「いやだね。こいつは俺の物だ」

黒装束「死ぬぞ」

剣士「死なねえよ」

拮抗が崩れる。
剣士が力いっぱい腕を振り切り、曲刀を弾く。バランスを崩した黒装束が、後ろへもたつく。
刹那を逃さず踏み込むと、返す剣で敵に刃を振り下ろす。

だがこれは鼻先をかすっただけ。

黒装束はまた重心を後ろに傾けて、かろうじて致命を避けたのだ。

しかし。

剣士の更なる踏み込みが、黒装束に死を悟らせた。

剣士の腕がしなる。

二度目の斬り返し。
あまりに速いその連撃。
逃れることを許さない神速の牙が、今度こそ黒装束を捉えた。

ショーテルを持った右腕が宙に舞う。

黒装束「っ!!!」

黒装束は、破られたドアの向こうへと転がり飛んだ。

剣士「……へっ」

表に出てみれば、すっかり暗くなっていた。なるほどそれで黒装束。
女エルフとの激しいセックスに夢中になっていたせいで、時間の感覚を忘れていた。

黒装束「ぐぅ…!」

切り離された肉の断面から血が吹き出る。
止血のためか、素早くちぎった黒布を右腕にあて、口と左腕を器用に用いて縛りつけた。
それでも流れ出る血は止まらない。

剣士「おいおい……大丈夫かよ」

剣士「『死ぬぞ?』」

黒装束「……!」

嫌味ったらしく、同じ台詞を返してみせた。

黒装束「それを言いたいがために……」

黒装束「あえていま、殺さなかったか……!!」

相手の表情が見えるわけではないが、歯を食いしばっているに違いない。
そう思えば、ひどく愉快な感じがして、剣士は笑いを抑えることが出来なかった

剣士「くっくっ……」

黒装束「……貴様、ただの剣士ではないな」

剣士「あ?当然だろ…」

自信満々に口にする。

剣士「俺ぁ、主人公だからな」

黒装束「ふざけた口を」

黒装束「……貴様は、何も理解していない」

黒装束「お前が手にした女……そいつは、エルフ族の皇女だ」

剣士「……」

黒装束「貴様……死ぬぞ」

黒装束はそれ以上何も語らなかった。踵を返し、闇夜へ溶け込みあっという間に見えなくなる。

剣士「……」

小屋へ戻ると、女エルフが真剣なまなざしで剣士を待っていた。

女エルフ「……わかって、いただけましたか」

女エルフ「あなたは、自分が思っている以上の事態に巻き込まれたのです」

剣士「……」

女エルフ「私は国に戻らねばなりません」

女エルフ「そうしなければ世界が滅びます」

剣士「世界か。また随分と大きく出たな」

女エルフ「信じなくても構いません。しかし…」

剣士「疑問はたくさんあるんだよ」

女エルフ「……?」

剣士「そんな大層な身分の皇女様がさ、なんであんなケチな商人に捕まっていたかとか」

剣士「今の黒装束は何者だとか……世界がどうとか」

女エルフ「……」

剣士「だけど…そうだな、面白そうだとは思ったし」

剣士「何より血がたぎる」

剣士「なあ、お前を国に返してやろうか?」

女エルフ「!ほ、本当ですか!?」

剣士「ああ。実力は見ただろ?俺は強いぞ……今の奴くらいなら、何人いようと負けないよ」

剣士「ただし交換条件がある…!」

女エルフ「……なんでしょう」

剣士「旅の間、お前は俺の奴隷だ。好きに抱かせてもらう」

剣士「そして仮に皇女だとして――旅の終わりには、俺がお前にした全てを赦してもらう」

女エルフ「……っ!」

剣士「その代わりにお前の旅の安全は保証してやる。どうだ?」

女エルフ「……」

女エルフ「わかりました」

女エルフ「私に残された道はないのですから」

女エルフ「……ただ、これだけは言わせてください」

剣士「なんだ?」

女エルフは、腹の底から、声を絞り出すように。

女エルフ「私は貴方を、心から嫌悪します……!」

剣士「はっ!上等だ、好かれるつもりなら元からあんな抱き方しないさ」

剣士「だったら話は早い。今すぐ出発するぞ。さっきのやつが仲間つれて来ないうちにな」

女エルフ「……はい」

剣士「ああ、それとな」

女エルフ「?」


彼は善人ではない。
欲にまみれた人間だ。
まして勇者であるはずが、ない。

だが。

剣士「俺のことはご主人様と呼べ」

女エルフ「……はい」

女エルフ「ご主人様」


彼は、強い。
ただそれだけだ。

プロローグ・完

こんな感じのハイエロファンタジーをまったりペースに書いていきます。
一応見分け用に酉をば

ではまた

ep1

この大陸には、4つの国がある。

魔杖を捧げる『闇の王』が統治し、異形の者たちが住まう北の国。
神斧を振るう『獣の王』が統治し、半獣半人たちが住まう東の国。
聖剣を掲げる『剣の王』が統治し、人間たちが住まう南の国。
光弓を引く『森の王』が統治し、エルフたちが住まう西の国。

互いの領地が食い込むように形を為し、大陸を四分割していた。
一番の大国は『闇の王』が国を治める北だ。
とはいえ、国境間では常に小競り合いが続いており、その勢力地図はいつ変動してもおかしくないのが実情である。

剣士「俺たちが今いる場所がここだ」

闇夜の街道を歩く道中、彼は広げた大陸地図の一点を指差した。

女エルフ「南、ですね」

ボロ布をまとった女エルフは、持つように命令された松明で、明々と地図を照らしていた。

剣士「どちらかというと、西との国境付近に近い南だな。お前の故郷……なんだろう?『皇女様』?」

まだ完全には信じられぬという口ぶりで、剣士は笑っていた。
女エルフはあえて触れないよう、言葉を返した。

女エルフ「では、今はこちらへ?」

地図に記された街道を、細い指先が西に向かってつつつと動いた。

剣士「違う。真逆だ。いまは東へ向かっている」

女エルフ「……目的地は西の国ですが」

剣士「皇女様のくせにそんなことも知らないのか?」

女エルフ「知っています。不仲のことを言っておられるのですよね」

剣士「ああ。…もっとも、そんな生温い言い方ではすまないけどな」

人間たちの国とエルフたちの国。その関係は不仲というより『絶交』そのもの。

それは、かつて人間たちが繰り返し行ったエルフ狩りに起因している。

エルフ族は美しい。
貞操観念が異常に強いことでも有名だ。

人間に近しい姿でありながら、その見目容姿は、良い意味で人間離れしている者が数多くいる。

隣の女エルフもその一例である。
金色にきらめく長い髪と、エルフ族特有の尖った耳。
柳のような眉の真下にある切れ長の目には、青色の瞳が大きく輝いている。
すっきり通った鼻筋や小さな唇と合わせ、それぞれが小柄な輪郭のなかに正しく収まっていた。
肉体もまた雌鹿のようにしなやかでありながら、母性の象徴たる双丘は乳が絞れそうなほどに実っている。

しかも処女『だった』。

奴隷として見れば、最高級の品になったはずだ。
彼女はまた特別だろうが、それでもエルフ族は美しい者が揃っている。
加えて、血を飲めば不老長寿を得られる――もちろんこれは眉唾な話だが――など、捕獲される要因には事欠かない。

ゆえにエルフ族は自分たちを奴隷として扱った人間を決して許さない。
同時にその貞操観念の強さから、奴隷になったエルフも許さない。
許さないというより、穢れた者へ『死』を以て慈悲を与えるのだ。

女エルフ「だから私たちは人間と交わらぬよう、先代王が国交を断ちました」

剣士「解ってるなら話は早い。そういうこった。関所に足を一歩踏み入れることすら許されない」

剣士「近づいただけエルフの矢で……どすん!」

女エルフ「けれど私は……エルフ族です。いくら厳しい関所だろうと、事情を話せば関係ないはず」

剣士「『奴隷』じゃなければな」

女エルフ「……っ!」

剣士「自分が一番よく知ってるだろ?エルフ族は貞操観念が異常に強い。そんなナリして、人間の男につれ回されてるやつが」

剣士「エルフとして認められるかどうか……くくっ。まして非処女。犯されて感じるようなド変態だ」

剣士「エルフ族にはあるまじき貞操観念だと思うが、どうかな皇女様?」

女エルフ「あ――あなたという人は……!私を凌辱した本人がっ!」

剣士「『ご主人様』。まあそれは冗談として……」

鼻息を荒くする自称皇女様のため、説明する。

剣士「国交が断絶状態にある以上、南から西への出入りは決してない。
だからエルフが南にいることもまず、ない。いるとしたら北か東から回って来たやつらだけだ」

剣士「エルフたちと国交を持っているのは北と東の国だけだからな」

剣士「ようするに、いまの状況はこうだ」

←←←→→→
↓ ↓
西←→北←→東←→南
↑ ↑
←←←→→→

剣士「仮にお前が綺麗なナリで関所に行ったとする。
『事情で南にいるが、奴隷ではありません』か?
まず間違いなく、北か東の手形を要求されるな」

剣士「そして手形が出せない場合……考えてみろ」

女エルフ「正式な手続きを踏んで南へ来たわけではない……と推測されるでしょうね」

剣士「それでいて南にいるエルフ族だ。密入国者か、あるいは」

女エルフ「……奴隷」

剣士「今はエルフ狩りがなくなったとはいえ、お前らは見た目と年齢が一致しないからな。昔の名残と思われても仕方ない」

剣士「……ちなみにお前は何歳だ?」

女エルフ「……」

剣士「まあ何百歳だろうと見た目が若けりゃいいよ。俺たちにとってはな」

剣士「……で。そのどちらであっても、分かるだろ?『南に逃げたエルフ』あるいは『南から来る奴隷エルフ』」

剣士「なんにしたってエルフたちには穢らわしい存在だ。無条件で射られるぞ」

女エルフ「しかし……皇女であることを伝えれば」

剣士「伝える前に射られるのが怖いっつってんだよ。信じてくれる保証もない」

剣士「だいたい、西の関所に行くにはまず南の関所を抜けなきゃならないことを解ってるのか?」

剣士「不干渉地帯を挟んだ向こう側だ。そこに入るのすら難しい。
いくら俺でも自国の軍隊を敵に回したくはないぞ」

剣士「届けると約束したからにはリスクは犯さない。最善を尽くしてやる」

剣士「我慢しろ。何も理由なく遠回りしてるわけじゃないだろ?」

女エルフ「………」

剣士「だから東回りだ。国交がある国を経由して西に入る……それでも、問題は山積みだが。
まあなんとかなるさ。なあに、たかだか何ヵ月か違うだけだ」

剣士「その間しっかり調教してやるから安心しろ」

女エルフ「っ!」

女エルフの背中から手を回し、服の上から大きなその乳房を掴む。

女エルフ「……っ!最低……です……!!」

感度の高い細身の肢体がのけぞるように反応する。
揉むごとに息を荒げるが、自覚はあるのか不思議になった。
屹立してきた乳首を強めにこねると、一際大きく悶えて跳ねた。

女エルフ「っんぅ……く、ひ…ぅ……!!」

剣士「何とでも言え。自覚してんだ。徹底的に俺好みに仕上げてやる」

彼女は艶かしい声を発しつつ、両の太ももを擦り合わせるように歩いている。

女エルフ「……くぅ…ん、あ……あぁ……!」
剣士「ほら、隣村が見えてきた。入る――ぞっ!」

女エルフ「ひっ!」

揺れる勢いで乳房の先端をつねり弾いてやると、腰を抜かしたようにその場にへたりこんだ。

女エルフ「ん……ぅ」
剣士「さっさと立て、イったわけでもあるまいし」

女エルフ「くっ……あなたは私をどこまで愚弄するのですか……!」

剣士「おい」
女エルフ「……?」

剣士「何度も言わせるな。『ご主人様』と呼べ。自覚しないなら旅は終わりだ」

剣士「散々なぶって孕ませたあとで娼館あたりに売り飛ばすから覚悟しろ」

女エルフ「……!」

女エルフ「……」

女エルフ「………はい、ご主人様」
剣士「それでいい」

村は、すぐそこだった。―――
――

剣士(よし……ついてこい)コソコソ

馬<ブルルル…

女エルフ「……何を、しておられるのですか」

剣士(見れば分かるだろ?馬泥棒だよ)ヒソヒソ

馬<ブルルル……

女エルフ「泥棒――っ!?もがっ!」

剣士(でかい声を出すな。バレるだろ!)

女エルフ(しかし!馬泥棒など!)ヒソヒソ

剣士(バカ、東の国境まで歩くつもりか?どれだけかかると思ってんだ)

剣士(だいたい、さっきの黒装束がいつ来るとも限らない…とっとと離れたいんだよ)

女エルフ(ですが!)

剣士(……ちっ)

女エルフ「そんなこと許され――んっ!?」

剣士「ん……ちゅ…」

うるさくわめく女エルフの唇を、彼の唇が強引に塞いだ。
舌を口内にまで押し込み、侵入を拒もうと動く相手の舌を絡めとる。

女エルフ「んぐ……ん、んんー!」

唾液を流し込み、歯茎をなぞるよう愛撫した。
女エルフの甘い吐息と芳香が鼻腔をくすぐる。

女エルフ「っ、…やめて…ください!穢らわしい!」

剣士「ご主人様に向かって言える口の利き方じゃないな、エルフ」

女エルフ「いや!」

女エルフ「ん!む……あ、ん…ちゅ……」

唇を抑えつけまま、剣士は器用に下の衣服を脱ぎ捨てて、ブリーチズの下から勃起した逸物を取り出した。

女エルフ「!?ん…んむ――ぷはっ、あ……な、何を…!!ん、ちゅ……んむ」

剣士「ちゅ……ん、ほら、脱げ……!!」

女エルフ「い、いや!こん……な!」

這いずるように逃げだそうとした女エルフを捕まえ、下の衣服を剥ぎ取った。
上着をめくって乳房を露出させてから、正面から再び抱き締める。

女エルフ「やめて!もう、やめて――人が、んっ」

剣士「あむっ……ちゅ」

真正面からの濃密な口づけを繰り返すと、彼女の全身から力が抜けていくのをハッキリと感じた。

彼女の腰が落ちてきたところで、広げた両手を尻肉に食い込ませた。

剣士「っと」
女エルフ「あっ…!」

尻側から股内に手をかけ、彼女を思い切り持ち上げてやった。
想像よりも軽く感じた女エルフの体が、まるで玩具のように浮いた。
何をされるのか、と怯えた女エルフの両腕が剣士の背に回る。
ちょうどよく近くにあった樹木に、持ち上げた彼女の背中を押しつける。

女エルフ「なにを、なにをされるのですか!」

剣士「言ったはずだ。好きなときに犯すってな」

女エルフ「そ、んな……!イヤです!離して、穢らわしい……それに人が、人が来て」

剣士「うるせえ、よ…!」

女エルフ「あ、あっ!」

立位。
ずぶぶっ、と……膨れ上がった亀頭が秘裂の挿入口に埋もれていく。
愛液に混ざった卑猥な空気がぶちゅぶちゅとつぶれ、肉棒が根深く入るほど音が抜けていく。

剣士「さっき乳を揉まれておいて…っ!良かったな………変態が……!」

女エルフ「あ……ぎぅ、……う!ぃや、…ああ!!」

ずぶりゅるる!!

女エルフ「ひぎっ!!?」

一本を突き入れると、彼女の背が弓のごとく引き絞られた。衝撃で乳が弾む。

女エルフ「んきゅう!う、うぁ…あああ…!…んっ」

真夜中で人がいないとはいえ、好き勝手に喘がせては村中を起こしかねない。
声が漏れぬよう唇を塞ぎ、それから腰を振り始める。

女エルフ「んぐ、ちゅ、んんんっ……!!」

濡れた肉ヒダが尋常でない締め付けとともに愚息をなめ回し、シゴキあげる。
処女を奪った『形』を認識した膣肉が、精液を搾り取ろうと蠢いているのだ。

しかしまだ完全ではない。

女エルフ「んっ!ふむ……ん、んん――ふぅっ…!」

処女を喪ったのはたかだか数時間前の話だ。
体内を蹂躙する未知の刺激に慣れきっているべくもない。
膣が男性自身の形を覚えきるまでには何度となく犯してやる必要がある。
本当に彼固有の『形』をこの名器が認識すれば、一生飽きぬ性玩具になるかもしれない――

強く突き上げるほど、豊乳もまた大きく跳ねる。
腰の動きを速めつつ、その先端に食いついた。

女エルフ「んっ!あ、あああ!!!?…ん、んっ…」

すぐに唇を塞ぎ直す。声を噛み殺すことなど無理そうだ。

剣士の剛直は膣内でますます怒張し、みぢみぢと肉を押し広げる。
膣内を抜き差しするだけで太いカリ首が引っかかり、互いの快感を際限なく引っ張りあげていく。

真夜中とはいえ、村のど真ん中。もしかしたら夜警もいるかもしれない。
いつ見られてもおかしくない状況で行われる、秘蜜を交える行為の背徳感。

女エルフ「んぶ……んむ、ん、んん…」

女エルフ「ひっ――ん、んふ…ぅ、んむ……んっ」

女エルフ「んぁ……あん、……ぷっ、ちゅ…んっ!」

女エルフ「ん――むっ!んぁっ!ぃっ!ぁ、っん!んぶ、んっ!!っっ!!」

子宮に届かせる強さで腰を突き上げ、奥を叩く。
脂肪の少ない尻肉が波打つほどの音がぱんぱんと鳴り響く。
激しく上下する身体で乳房を振り乱せば、金色の長髪も淫らにばらける。
涙を流して喘ぐ女エルフの膣は痙攣でもしたかのようにぶるぶると震え、
くわえこんだ肉茎に絶頂のタイミングを教えてきた。

剣士「ん…ちゅっ、ぷふ……はっ――おい、イクか?イクのか奴隷!膣内がきゅうきゅういってるぞ!」

ぱん!ぱん!

女エルフ「ひ――んきゅ……う、そんな、こ、と……ひい!ひっ、あっ!!」

ずぱん!ずぶっ!

剣士「イキたいんだろ!!イケよ、イケ!」

女エルフ「い、やあ……そんなの、絶対、いやあ!」

ぢゅぷっ!ずぶっ!

剣士「イケ!イキまくれ!こ、の変態皇女、が!!!膣内射精で孕め!!」

女エルフ「んっ――きゅ、う、ん!あん、ああっ!!な、膣内は、ひ、っぎぅ――っぅ、あああああ!!」

剣士「ぐっ、あ!!」

達する。

彼女の尻肉がちぎれそうなぐらい強く掴み、腰に引き寄せた。

へし折れんばかりに背中を引き絞った女エルフの子宮に精液を叩きつける。
処女喪失から数えて早くも十度にはなろうかという性の絶頂に、彼女は蕩けた金切り声をあげた。

剣士も五度目の膣内射精だった。
しかしそれでも放射口からは、大量の濁り汁が吐き出され続ける。
子宮は瞬く間に男の子種で満たされていく。

女エルフ「あ、あ……」

いくら射精しようと止まらない。
雄の本能が、この女奴隷を孕ませろとでも告げているようだった。

女エルフ「ひ、ひぃ…ああ……あー…ああー…」

がくりと頭を垂らした女エルフの瞳が、焦点を求めて揺れている。
深い呼吸を繰り返し、見るからに快感に打ちのめされた彼女の姿は、何とも言えずいやらしい。

剣士「随分また……派手に飛んだな?なあ皇女様」

女エルフ「うー……あ、あああ……んぁ……あー…」

敏感になったペニスを引き抜けば、ごぷりと奇妙な音を立て。
子宮に収まらなかったザーメンが、地面に向かって糸を引きながら垂れ落ちていった。

剣士「……さて」

動かなくなった彼女にボロ服を着せ、自分も逸物をせっせとしまう。
失神したようにぴくぴくする女エルフを脇に抱えて馬のほうへ。

剣士「さっさとオサラバするに限るな。手綱をつけて……っと……」

村人「貴様ら!何をしている!!」

剣士「」

剣士「バレたっ――!?」

剣士「――当然!」

よく考えなくても当たり前だった。
後半、女エルフを罵るのに夢中になったせいで、口を塞ぐのを忘れていた。

さっと彼女を馬の背中に放り出し、素早く馬にまたがった。

剣士「悪いな!馬ぁ、貰うぞ!」

両足で馬の腹をこづくと、高く嘶き駆け出した。

村人「待て!貴様ら!待て――」

村人の言葉を背で受けながら、風当たり強く馬を走らせる。

剣士「ははっ!悪い馬じゃねえな!!気に入った!」

規則正しい蹄の音が、軽快に夜の帳を駆け抜ける。
剣士の腹の下では、すっかり気を果て眠りについた女エルフが。

剣士「……ちっとばかし、やりすぎたかね」

いや…こんな好みの女奴隷を手に入れて、なにもしないほうが間違っている。
だいたい本当に嫌がっているなら、イクわけがない。
そんな傲慢を胸に浮かべ、彼は街道を突き進んだ。


目的地は西。
エルフたちの住まう国。

そのために向かうのは東。
半人半獣の住まう国だ。

だから、まずは大きな街を目指す。

辺境の小屋から村へ。

そして今度は南の首都へ。

剣士「久しぶりに胸が踊るなあ、おい!!」

女エルフ「……うー…」

馬は駆ける。
手綱を握りしめ、彼は楽しそうに笑った。



―――
――

太陽が昇っている。
夜通し走らせたあの馬は、いま川の水を美味しそうに飲んでいる。

剣士「ほら、食えよ」

女エルフ「……」

またぞろ途中の農園で盗んだ赤い果実が数個。甘味が強い南の特産物である。

女エルフ「……食べられません。盗んだ物など」

剣士「なら飢え死にしろ」シャリッ

女エルフ「……」

剣士「……」モグモグ

剣士「……」シャリッ

女エルフ「……」ゴクッ

剣士「喰うか?」

女エルフ「っ!」プイッ

剣士「はっ。立派な心がけだな。贅沢ばっかで生きてきたやつの態度だ」

剣士「……気に入らない」シャリッ

剣士「なあ、休憩がてらに聞かせろよ」

女エルフ「?」

剣士「あー、そうだな……何から聞くか」

剣士「…なんであんな商人に捕まってたんだ?」

女エルフ「……その商人がどなたかを、まず存じ上げませんが」

女エルフ「捕まったのは、その方……では恐らくありません」

女エルフ「私は黒装束の男に捕まったのですから」

剣士「ああ……あいつ」

女エルフ「あの人かどうかもわかりません。黒装束たちは複数いましたので」

剣士「ふむ」

剣士「……で?」

女エルフ「と言われましても……私は式に向かう途中で拐われて、眠らされて」

剣士「式?」

女エルフ「……」

女エルフ「…結婚式です」

剣士「……」

女エルフ「……」

剣士「……で?」

女エルフ「何か言葉はないのでしょうか」

剣士「何にだ?初夜を迎える前に無理やり処女を奪われたことにか?
愛してもない男に膣内射精されまくってることに?
それとも何度もイかされたから?
野外であれだけ派手に犯されて悦んでしまっ」
女エルフ「もう結構です」

女エルフ「とにかく私は……」

女エルフ「気づいたときには、荷馬車に乗せられていました。今の格好で…」

剣士「で、俺が奪った」

女エルフ「はい」

剣士「となれば……あれは単なる運び屋か。金を貰って荷を運ぶ?」

剣士「……結局お前も何も知らないのか。じゃあ世界がどうのってのは?」

女エルフ「……」

女エルフ「言葉のあやですので忘れてください。皇女が消えては民が混乱すると言いたかったのです」

剣士「2つだな」

女エルフ「はい?」

剣士「何でもねえ。ほれ、食え」

女エルフ「盗んだ物は」
剣士「違う。それは買ったほうの果実だ」

女エルフ「……い、いつの間にそんなものを買われたのですか」

剣士「お前が気絶してる間だよ。だから食え」

女エルフ「う……」

剣士「腹へりで倒れたら国に帰れないぞ」

女エルフ「……」

剣士「食えよ」

女エルフ「………あむっ」シャリッ

女エルフ「……」モグモグ

女エルフ「……」ゴクッ

剣士「どうだ。南の特産品だ。甘いだろ?」

女エルフ「……はい。おいしい、です……」シャリッ

剣士「そりゃよかった」

女エルフ「あむっ」シャリッ

剣士「ちなみにな」

女エルフ「?」モグモグ

剣士「もちろん嘘だ。それも盗んだやつだよ」

女エルフ「――っ!」

剣士「吐くなよ」

剣士「喰うんだ」

剣士「これは、命令だ」

女エルフ「……!!」

剣士「俺に嘘をつくなら、もっとマシな嘘をつけ。ふざけた真似をするな」

女エルフ「…う、嘘なんて……!」

剣士「結婚式?」

剣士「……ぶっちゃけな。俺はお前が皇女だと信じてるんだ」

剣士「噂には敏感だって、言ったろ。もし本当にお前が皇女で、仮に『結婚式』とやらが真実なら」

剣士「国を挙げての一大事だ。知らないはずがない…それこそ平民でもな」

剣士「何を隠してる。式ってなんだ」

女エルフ「それは…!」

剣士「言いたくないなら、いい。俺はただお前を国に届けて、その間に好き勝手させてもらうだけだ」

剣士「自分がまだ『奴隷』であることを自覚しろ」

剣士「美味い飯だけ食えると思うな」

剣士「……わかったなら、食え。お前のその甘ったるい人生を自覚して、嘘の味を噛みしめろ」

女エルフ「あ、なたは……あなたという人は!!」

剣士「ご主人様だろ?……本当に最後だぞ。食え」

女エルフ「……っ!」

女エルフ「……」

女エルフ「……」シャリッ

剣士「食ったら出発だぞ。首都までそう遠くない……七日はかからないさ」

剣士「だけど食い物や水を狙って動いてた俺に、金があるわけないだろ」

剣士「飯は山か川の物。あとは盗んだ品になる」

剣士「汚い物でも食えるようになれ。それがイヤなら男に腰振って金稼げ」

剣士「何様だと思うか?…何も出来ないくせに、全部背負いこんでそうな感じが腹立つだけだよ」

剣士「…お嬢様が」

女エルフ「!!」

顔を真っ赤に、かじりかけの果実を握りしめた。

罵ってやりたかった。

どれほどの正論を言いたいかは知らないが、所詮は女を力でねじ伏せ凌辱した男の戯れ言。

国に戻れば、真っ先に首を跳ねてやる。

内心でそう叫び、しかし今は唯一の頼りであることも確かで。

だから今は……従順な奴隷であろう。

女エルフ「……っ」シャリッ

この上なく甘いはずの実がひどく苦々しく思えた。

今日は、いつもより疲れる日になりそうだった。

ep1.
fin

国交図が死ぬほどずれてたごめんなさい。

要約『国交ないのは南西の間だけだよ!』

ではまた。

ep2


東を目指して4日目の朝。

女エルフ「ん」チャプッ

泉で身体を洗う。久しぶりの沐浴だった。

南の農村から王都へ辿り着くためには、とある森を抜ける必要があった。
とはいえお伽噺に出てくるような迷いの森ではない。
歩きやすいよう、人の手が入った道が通る森だ。
だから恐れるような場所ではない。

そうでなくともエルフ族は元々、森を好む。動物たちと樹々に触れ、心を通わせることができる。
理屈があるわけではなく、そういう種族なのだ。

女エルフ「……」チャプッ

森道の中程から脇にそれた場所を進むと、こじんまりした泉があった。
女エルフにとっては森というだけで気分が落ち着くはずで、旅を始めてから初の水浴び。
本来なら喜んでしかるべき状況のはずだった。

女エルフ「……っ」チャプッ

しかし気分は重い。
この数日、剣士に何度抱かれたことか。
その度に穢れた欲望を体内に吐き出された。

剣士「あまり時間をかけるなよ。もう少し早く洗え」

女エルフ「……はい。ご主人様」チャプ

今だってそうだ。泉のほとりで蹂躙され、遠慮なしに子種を注がれた。

女エルフ「……」グスッ

泣きたくもなる。
割れ目に指先を入れ、雄汁をかき出す自分の姿がどれほど情けないことか。

女エルフ「…っ」

剣士「ちゃんとこっちに、よく見えるようにな」

女エルフ「くぅ…!」クチュ

せめてもの抵抗に、剣士に背中を見せることすら許されない。

泉に身体を半分浸し、折り畳んだ膝のまま大股を開いて汚れをこする。
右の指で赤らんだ肉壺を左右に開かせ、左指を膣内へ挿入する。
太い肉茎を差し込まれ、思う存分かき回された余韻の残る肉ヒダにまとわりつく白濁液をこそぎ落としていく。

貞操を重んじるエルフは、本来であれば夫以外の男に秘所をさらけ出すことはあってはならない。

しかしそれが今や、毎日のように下卑た男の性奴隷にされている。
いくら国に帰るためとはいえ、堪え難い屈辱だった。
表向きの表情からは決してうかがい知れない。これほどに形容しがたい怒りもない。

剣士「奥まで丸みえだな。陰毛もないしよく見える…ひくひくしてるぞ変態」

女エルフ「……!」

剣士「豆はいじるなよ?」

どれほど顔を赤く染めようと足りない。

娼婦がするような恥辱的な格好だ。

逆らうことが許されない状況をただ楽しむ、男の下劣な欲望そのもの。

なのに。

女エルフ「……!」ゾクッ


己が指先ですら快感を覚えそうになる身体を、おぞましく思った。
なぜ、なぜこれほど鋭敏に反応してしまうのか。
いっそ不感であればどれほど楽か。

女エルフが身体を洗い終えても、それはしばらく強制された。

―――
――

森から再び馬に乗り、しばらく走ると、左右に広がる高い石壁が見えてきた。

女エルフ「あれは……」

剣士「魔物避けの外壁だ。最近はどこも物騒になってきたからな。街だよ。人も多いだろ?」

言われてみれば、すれ違う機会が増えている。

街道を突き進めば、衛兵が守る大きな街門が目の前に現れた。
向こう側はすぐ目抜き通りらしい場所と接していて、石造りの建物が並び立つ。
そこかしこが、小さな農村では見られなかった人々の喧騒と往来に湧いていた。

剣士「でかい街だろ。南だと王都の次にでかい」

剣士「ここで仕度してから王都に向かう」

女エルフ「仕度…」

剣士「会いたいやつがいるんだよ。…と、その前にこれつけろ」

女エルフ「?これ……フード、ですか」

剣士「背中に垂れてる髪も服の中にいれて、見えないようにしろ」

女エルフ「……?…はい、わかりました」ゴソゴソ

剣士「よし。着いてこい」スタスタ

女エルフ「は、はい…」テクテク

剣士「……」スタスタ

女エルフ「ん……」タタタ

剣士「……」スタスタ

女エルフ「……」テクテク

剣士「……」スタスタ

女エルフ「っ」タタタ

剣士「足が遅い」

女エルフ「あなた――ご、ご主人様が早いんです」

剣士「早くねえよ。自由自在に射精出来るわ」

女エルフ「そうではありません!!」

女エルフ「……」スタスタ

女エルフ「あの……どちらに行かれるのですか」

剣士「この街は一見して明るい街だがな。でかい分、商業も盛んだし内容も色々だ」

剣士「負の側面だってあるもんだ」

女エルフ「……?」

剣士「聞きたいか?」

剣士「……奴隷市場だよ」

コンコン

「なんだ?」

部下「お客様をお連れしました」

「入れ」

ガチャッ
剣士「邪魔するぞ」

商人「ん……?おや」

商人「知り合いが目通りを願うからと聞いてみれば……これはまた珍しい。生きていたか」

女エルフ「お知り合い、ですか?」

剣士「昔なじみだ。あと、二度とここで口を開くな」

女エルフ「っ」

女エルフ「……はい。申し訳ありません、ご主人様」

商人「…ふむ?お前のか?後ろの女は」

剣士「ああ」

商人「見たところ奴隷か……どうした?売りにでも、来たのか」

剣士「売らねえよ。こいつは気に入ってんだ。…聞きたいことがあって来た」

剣士「最近、エルフの奴隷を仕入れる話はあるか?」

女エルフ「!」

商人「……エルフ?いや、聞いたこともないな」

剣士「ここ以外の市場で、売りに出されるという話はあるか?」

商人「うちは南で一番でかい市場だ。そんな希少種が売りに出される話があればイヤでも耳に入る」

剣士「だろうな…そうか、ないか」

商人「それがどうかしたのか?…そんな美しい奴隷がいては、他に買う気もないだろうし」

商人「買うか?奴隷」

剣士「そっちの需要もねえよ。こいつを可愛がるだけでも渇く暇がない」

女エルフ「っ」

女エルフ「……」

商人「……」

商人「ふん。売る気も買う気もないか」

商人「では禿鷲どもがたかる前に帰れ。私は忙しいのだ」

剣士「!?」

商人「まだ何か?」

剣士「……いや。言われなくてもそうするさ。邪魔したな。行くぞ、奴隷」

女エルフ「…はい」

――パタン


商人「……ふんっ」

剣士「急げ。街を出るぞ」

女エルフ「え、え?」

女エルフの手を引っ張り、街中を走る。
見つかりにくいよう人通りの多い商店街を行く。

剣士「もう手が回されていた。しくじったな…たぶんお前を拐ったやつらだ」

女エルフ「なぜ、そのようなことが」

剣士「『禿鷲がたかる』――奴隷商人が使う隠語だ」

剣士「『お前は狙われているぞ』。
意味としては、金をむしられるぞってのが本義だが」

剣士「あの野郎、わざわざ売る気も買う気もないことを確認したうえで言いやがった」

女エルフ「……えと」

剣士「要するに『そのままの意味』ってことだ。
連絡を受けて、すぐにやつらが駆けつけてくるぞ」

女エルフ「いえ、でもそれは変です!もしそうなら、彼は私たちに…危険を教えてくれたのでしょう?」

女エルフ「なら!」

剣士「なんでわざわざ敵に連絡するかって?」

剣士「当たり前だろ。俺らが来たら連絡しろと脅されてるんだ。しなけりゃ自分が殺される」

剣士「あれは奴の最大限の手助けなんだよ。連絡するからすぐ逃げろってな」

女エルフ「そんな!」

剣士「そうだよな。やつらから見たら俺は……奴隷を売るかも知れない人間なんだよな……馬鹿か俺は」

剣士「ミスった。だから早く――!?」

明るい太陽の下。
不意に大きな影が自分たちを包んだ。

剣士「っ!」

女エルフを掴んで後ろに飛んだ。
直後に降り下ろされたのは大きな斧で。
敷き詰められた煉瓦の通りが、眼前で無残にくだけ散った。
……煉瓦だけではない。

ヒトガ クダケ チッテ――チ ガ

女エルフ「うっ…ぷ」
剣士「こんなとこで吐くな馬鹿!」

面食らった人々も、漠然と事態を把握し我先にと逃げていく。

「……ごちゃごちゃうるせえなあ」

一目でわかる巨体だった。
今しがた血糊に濡れたばかりの巨斧を担ぎ直し、爛々と輝く細い瞳をこちらに向けてくる。

剣士「……冗談きついぜ」

隆々とした筋肉の塊のような体には、真白な獣の毛並みが生えている。
虎のような顔に太い牙を輝かせ、黒い鼻先をピクピクと動かした。

明らかな半人半獣。

黒装束?「……」

遅れて、獣の肩に黒装束が降ってきた。
右手は…ある。例の黒装束とは別人らしかった。
思えば、あのときの相手より随分小さくて細身だ。

虎人「こいつら~……か?うん?」

玄装束「間違いない。後ろの女が皇女だ。殺すなよ」

虎人「がはっ!手前の男は……」

玄装束「殺していい」

虎人が雄叫びを挙げた。
それはまさに獣の咆哮。
烈迫の気合いが空気の膜をぶち破り、相対した剣士の体を震わせる。

虎人「がっは……!」

女エルフ「――!!」

女エルフ「危険です。あれは人間に勝てる相手ではありません…!」

剣士「………」

女エルフ「ご主人様!」

女エルフ「なんとかして逃げないと…!」

剣士「黙ってろ」

女エルフ「!?」

剣士「……おい、猫野郎とチビ装束」

虎人「誰が猫だぁ?」
玄装束「ぼくは、チビではない」

女エルフ「挑発してはなりません…!」

剣士「黙ってろっつっただろ。それからもっと後ろに下がれバカ」

女エルフ「…ご主人様!」

女エルフ(ここであなたに死なれては――!)

剣士「主人を信じるのも奴隷の役割だろうが。まだ解ってねえみたいだな」

剣士「終わったら、抜かず十発にお掃除フェラだ。
毎朝のお目覚めフェラもそろそろ教えるからそのつもりでな」

女エルフ「……(何を言ってるか理解できない)」

玄装束「卑猥だね。気持ち悪くて吐き気がするよ」

玄装束「……皇女様。貴女はぼくらを勘違いしてる」

玄装束「ぼくらは何も貴女を奴隷にするつもりはないし、危害をくわえるつもりもない」

玄装束「殺すつもりなら最初から殺してる。だろ?」

女エルフ「う…」

玄装束「一方でそいつは、貴女を物のように扱ってるみたいだね。あるいはそれ以下だ」

玄装束「そいつについていく理由……ある?」

女エルフ「……国に返していただけますか?」

玄装束「……」

剣士「そういうこった」

玄装束「理解に苦しむよ。自ら茨の道を行く」

剣士「くくっ。俺の奴隷だからな……さあ、来いよ。二人まとめて『食いちぎってやる』」

剣を引き抜き、右に構えて笑みを浮かべる。

玄装束「……」

虎人「がはっ!…人間風情が獅子の真似か?可愛げがねえ、怯えて頭を地面に擦りつけろよ」

剣士「確かに可愛くはねえなあ。猫が虎の真似してるんだ。愛らしさじゃお前に勝てない。


にゃあん?にゃん!がおおおおー」

女エルフ「な、あ……」

虎人「……あ?」

玄装束「虎くん挑発に乗らないで……と、言いたいけれど」

衛兵a「貴様ら!!何をしている…!こ、これは」
衛兵b「市民を……!動くな!」

玄装束「騒がしくなるのは当たり前だよね。でも」

ふっ、と玄装束が指先を動かし始めた。伸ばした人差し指に追随して、虚空に赤い紋様を描く。

剣士「!」
玄装束「こういうの好きだよ、ぼくは」

呪文だ。展開された図式から魔力が溢れ、形をなす。
玄装束の周囲に十を越える炎球が顕現し、剣士と衛兵に向かい爆散していく。

剣士は一瞬の躊躇いなく、出店の果実を手にした。

衛兵「――!」

火球が触れると火柱が巻き起こる。
衛兵は灼熱に全身を焼かれて、声も出せずにその命を断たれていく。

一方で、剣士はその魔力の塊へと果実を投げつけた。
火柱は手前で吹き荒れ、熱風が肌を焦がす。

剣士「危ねえな!」

玄装束「上手いねえ」

女エルフ「……っ!!」

女エルフ「やめて!!」

玄装束「ぼくらに着いてくるかい?」

女エルフ「私は国に帰らねばならないのです!!」

玄装束「じゃあ交渉は決裂だね」

虎人が大斧を振りかざす。
と、玄装束は宙を回るように跳び跳ね、虎人の背後に降り立った。

玄装束「皇女は殺すんじゃないぞ虎くん。素手のエルフは恐るるに足りない」

虎人「がはっ!!」

跳躍とともに虎人が距離をつめ、剣士へと斧を叩きつける。

マトモに受けては砕かれかねないと、剣士は横へと転がり飛んだ。

剣士「っと」

虎人「逃げ足は速いなあ!!」ガンッ

剣士「よっ」

虎人「がはっ!」ズガンッ

剣士「ははっ」

虎人「っ!!」ドガッ

剣士「くくくっ」

虎人「てめぇ…!」

玄装束「虎くん、落ち着いて……!」

今度は青い紋様を描くと、氷の刃が剣士へと襲いかかる。

剣士「……」

剣士の剣が弧を描く。刃を交えて細に『砕いた』。



玄装束「………?」
虎人「……あ?」
女エルフ「え?」
玄装束「!?」

剣士「おい、猫」

虎人「うるせ――」

それは、一瞬の出来事だった。
虎人の懐に潜り込んだ剣士が、その腹に拳を叩き込んだ。

虎人「がっ…!?」

剣士の腕が振り抜かれると半人半獣の巨躯が玄装束のほうへ吹き飛ぶ。

玄装束「んなっ!づ!?」

虎人の勢いに巻き込まれ、玄装束も派手に地面に叩きつけられる。
巨斧は空中を舞って、遠く向こうに落ちた。

玄装束「っ……く…ぅ」

剣士「さっき言ったが」

剣士「冗談きついぜ」

小馬鹿にするように、顎を持ち上げ上から目線で。

剣士「もっと仲間がいるかって、警戒して様子を見てればなあ……」

剣士「……冗談だろ?」

剣士「本気で………たかが二人で俺を殺すつもりだったのか?あの黒装束から、聞いてないのか?」

虎人「て、めぇ……」

玄装束「……何者だ!なんだこの馬鹿げ、た!?」

剣士「喋るんじゃねえ」

動けぬ虎の下敷きになったチビ装束を、彼の靴裏が、踏みつけた。

剣士「さあて。俺を過小評価した罰だ」

剣士「どうするのが、いいかなあ……」

女エルフ「……!!」

かつて見たことがあったろうか。

これほど悪意にまみれた笑顔を浮かべる横顔を。

これほど……無意味に強い男の背中を。

剣士「お仕置きの時間だぞ…雑魚どもが!!」

虎人「ッガアアアア!」

虎が起きあがり、文字通り牙を剥く。
咄嗟に後ろに退くと、剣よりも鋭い爪が剣士の影を引き裂いた。
かと思えば、次の瞬間にはその腕は切り落とされていて。

虎人「っ!?ガアアアアアア!!」

神速の軌跡。

気づいたときには、剣士はすでに斬り終えている。

風が遅れて吹くような速さで、剣士が虎人の背後に回る。

虎人「!」

剣士「お前が殺した人間に侘びて死ね」

玄装束「待っ――」

虎の喉横に剣を立て、水平に円を薙ぐ。

大きく眼を開いた虎の首が横にずれると大量の血が吹き出し……ごとりと地面に落ちた。

玄装束「あ……あ…」

ずしん――と。

壊れた巨大な人形が、前に崩れ落ちた。

慈悲もなく冷徹で残酷で、そしてひたすらに強い。

女エルフ(本当に……何者なの?あなたは)

動かなくなった獣人の亡骸に触れ、玄装束は呆然とそれを見つめた。

玄装束「虎、くん…」

剣士「次はお前だな」

玄装束「っ!」

勝てないと悟ったらしい玄装束が、魔術を使って空中に浮き上がる。

剣士「お、おい!それは反則だろ!?」

玄装束「うるさい!貴様は…貴様だけは許さないからな……!」

剣士「降りてこい!お前には聞きたいことがあるんだよ!!」

剣士「っくそ、順番間違えたか…!?」

女エルフ「……」キョロキョロ

衛兵a「……」

女エルフ「!」

玄装束「貴様だけは必ず、なぶって殺して…」

そのとき。

女エルフが、焦げた衛兵の弓を掴み姿が見えた。

玄装束「……!」

女エルフ「……」ギチッ

剣士「奴隷――!?」

玄装束「し、まった…!」

知っている。

――『近づいただけエルフの弓で……どすん!』

――『素手のエルフは恐るるに足りないよ』

剣士「…まじかよ」

知っていながら誰もが失念していた事実。
たかが皇女と侮った。

『エルフの弓は』

女エルフ「……!!」

『敵を逃さない』

美しい姿勢から弓矢をつがえ、右手を後ろへ弦を引き絞る。

それは敵を目掛けて一直線に。

玄装束「ぐっ!?」

肩を貫かれた玄装束が、空から地面へと墜ちていく。

女エルフ「受け止めてください!!」

剣士「っ!」

さほどの高さではなかったことが幸いした。
見た目通りに軽い体重を捕まえて、すぐに組伏せた。
懐から取り出した紐で縛りつける。

玄装束「ど、こからそんな物――離せ!!」

女エルフ「はぁ……ふぅ」

剣士「……お前、弓使えたんだな」

女エルフ「…エルフですから」

剣士「大切な情報源が手に入ったんだ。でかい収穫だよ」

剣士「よくやったエルフ」

女エルフ「あ……」

女エルフ「…は、はい」

玄装束「虎くん!虎くん!!離せぇえ!!」ジタバタ

剣士「早いとこずらかるぞ奴隷」

衛兵c「スターーップ!!」

剣士「あれは流石に殺すわけには行かないしな」

小柄な敵を小脇に抱え剣士は走り出した。

女エルフ「あ、ま、待ってください!!」

瞬く間についた勝負だ。
彼女にとっては衛兵を振り切るまで街中を走らされたことのほうが、よほど辛かった。

―――
――

郊外に逃げたところで、担いだ装束を地面に降ろした。

女エルフ「大丈夫ですか?傷の手当てを…」

玄装束「うるさい!性奴隷の肉便器エルフが!!」

女エルフ「!?」

玄装束「ははっ!知ってるぞ!?そこの男に好き放題抱かれてるんだろ!」

女エルフ「何を…!」

玄装束「何が皇女だ……!チ○ポ狂いの変態エルフが!!穢らわしい手でぼくに触るな!」

玄装束「どうせ自分から腰振ってるんだろ!
アヘ顔で精液搾り取って人間の子を孕んでボテ腹晒してろ雌豚がっっ!!!」

女エルフ「っっ!!」

剣士「まあ、待て」

女エルフ「!!…お任せ、します……!」

玄装束「ぐ……」

玄装束「よくも虎くんを…殺してやる!!」

剣士「俺を殺しに来たくせになにふざけたこと言ってんだ?」

剣士「ま、とりあえずは顔を拝ませてもらうかな」

玄装束「やめっ…触るな、気持ち悪い!」

玄装束「…虎くん!虎くん!!」

剣士「よっ、と!

玄装束「あぅっ!!」








剣士「……あん?」

女エルフ「……え?」

剥ぎ取った黒い覆面。
その下にあった顔は――

大きな黒目が大変可愛らしく、頭に小さな角が生えた……ショートヘアの美少女だった。

ep2
fin

基本的に遅筆なので毎日の更新はなかったりしますが、
まったりマイペースでえっちぃの書きたいです


ではまた。

ep3

女エルフ「……」

日が落ちているわけでもないのに、剣士に焚き火を命じられていた。

女エルフ(…弓、持ってきちゃった)

剣士「さて」

角娘(玄装束)「……」

剣士「覆面を取ってみたら美少女か…見た感じだとお前も獣人だな」

剣士「……おかしいなぁ」

剣士「人間が住む南に、西のエルフが現れて……狙ったやつらは東の獣人」

剣士「ただの偶然か?」

角娘「……」

剣士「お前らは何者だ」

剣士「なぜこいつを狙う」

角娘「……」

剣士「あの猫と同じで喋れないか?」

角娘「虎くんを馬鹿にした言い方で呼ぶな!!」

剣士「喋れるじゃないか」

剣士「……」チャキッ

剣を角娘の喉元に突きつけた。

女エルフ「……っ」

剣士「何か答えたらどうだ?」

角娘「ぼくを殺す?それとも犯すかい」

剣士「……」

装束の胸元へ刃を入れて、ゆっくりゆっくり下に落としていった。

角娘「……っ!」

剣士「解ってるよお前。でも少し違うだろ?」

歯を食いしばる彼女の柔肌が、少しずつさらけだされていく。
女エルフの白い肌を見慣れたせいか、ずいぶんと健康的に見える肌色だ。

女エルフ「ご主人様!」

剣士「黙ってろ」

へそ辺りまで切ったところで、刃の腹で衣服を横におしのけた。
小柄な身体によく似合う未発達な乳房が露になる。
怒りを抑えた深い呼吸で上下する彼女の胸。
そして、薄いふくらみの先端を結ぶツンとした乳首――

角娘「ん……ぅ!」

剣士「ほら」
角娘「っ!!」ビクッ

こじんまりした桃色の乳輪に切っ先をあてがう。

剣士「まずはここらへんを削ぎおとそうか」

女エルフ「やめてください!」

剣士「だから黙ってろ」

女エルフ「しかし…」

剣士「この手の輩はな」

剣士「たいていが拷問やらに対する訓練を受けてんだよ。
単に殺すか犯すかじゃ悦ばせるだけ」

剣士「拷問の基本は、想像に耐え難い苦痛を直に与えてやることだ」

剣士「…こんなふうに」

焚き火に剣をかざした。

女エルフ「なにを…」

角娘「ぎっ!!?」

煮えた熱さの剣の先端が、ほんのわずかに乳首の根元に差し込まれる。

角娘「いた……ぃ!ぎっ!うぁ、あああ!」

剣士「さあ知ってることを全て話せ。
お前らはなんだ。
狙いはなんだ?
こいつがそんなに大事か?どこまで知ってる!」

女エルフ「ご主人様!」

剣士「黙れ!」

剣士「――さあ、言え!」

角娘「ぅ、く……う…」

剣士「……」グッ

角娘「ぎ!?」


――やめなさい

女エルフ「……!」ギチッ

真っ直ぐな姿勢から、流れるように矢をつがえた。

女エルフ「やめないと……『射』ます」

剣士「……」

剣士「…………」スッ

剣士「…………………」

剣士「………………………そりゃあ」

剣士「何の真似だ?奴隷」

女エルフ「やめてくださいと言ってるんです……!」ギチッ

剣士「こいつらは……お前を拐った張本人だろ?」

剣士「しかも市民や衛兵を殺してる………」

剣士「許せないだろ?なあ……」

剣士「しかも救ったのは、俺だぜ?」

女エルフ「だから何をしても許されると言うの!?あなたは…!!」

剣士「ご主人様、だろ奴隷よ」

女エルフ「あなた……狂ってる……!!」ギチ

剣士「何度も言わせるなよ。自覚してんだ」

剣士「…ならどうする?」

剣士「旅、やめるか?」

女エルフ「……いいえ」

女エルフ「旅はやめません…私は国に帰るのです」

剣士「敵の情報は?」

女エルフ「貴方は思い違いをされています」

剣士「ぁ?」

女エルフ「私の旅の目的は敵の正体を暴くことではありません」

女エルフ「国に帰る。それだけです。それ以上はいりません」

剣士「馬鹿か?その目的の障害になるから…敵を知る必要があるんだろ?」

女エルフ「…わかります。理にかなってる。けれど、そうだとしても」

女エルフ「貴方のそれは…看過できない…!!」

女エルフ「拷問など、私は許さない……!」

女エルフ「民を慈しむ皇女として!そんな無慈悲な行為は絶対に許さない!」

女エルフ「だから……その人を解放してとは言わないけれど」

女エルフ「傷つけないでください」

女エルフ「貴方が強いのは解りましたし、ただ者ではないことも理解しました」

女エルフ「けれど貴方は…!あまりに力が過ぎる!心は鬼のようだ」

女エルフ「貴方に傷つけられるのは、この身体だけで充分です!」

剣士「……」

剣士「…………」

剣士「………………」

剣士「そうか」

剣士「主人にそんだけ口を利くからには、覚悟はできてるんだろうな」

女エルフ「……!!」

剣士「そういやまだ、約束を守ってなかったな」

女エルフ「……約束?」

剣士「抜かず十発にお掃除フェラだ」

剣士「……くくっ」




剣士「死ぬほど可愛がってやる…!!」

女エルフ「……!」



―――
――

角娘「………っ」

凄惨な光景だった。

女エルフ「んっ!あんっ!ああっ!!」

か弱い女を力づくで押し倒し、なんの躊躇いもなく腰を打ちつける。

剣士「一発目…ぐっ!」

女エルフ「んきゅ…ぅ!」

びゅくんっ!!

射精の音が聞こえそうな勢いで、剣士と女エルフとの結合した秘所より精液が溢れでる。

女エルフ「んあう!?」

剣士「休む暇ねえぞ、雌豚エルフが!」

女エルフ「ふあ、あ!や、めて…やめてぇえ!!」

ぱん!ぱん!

今しがた射精したばかりなのに、腹鼓を叩く音が再開する。

剣士の肌が女エルフの恥骨を砕かんばかりに強く速く深く叩く。

剣士「二発目だ!!」

女エルフ「ダメ、やあ――ん、ひぅ!!」

びゅるる!

剣士が剛直をねじ込み、腰を震わせ子種を注ぐと、
女エルフが甘ったるい叫びとともに爪先をピンと伸ばして硬直する。

剣士「くくっ」

二人の荒い吐息が、身動きとれぬ角娘の眼前で官能的に絡む。

女エルフ「も、……二回、許し――」

剣士「はははっ!!」

女エルフ「っぎぅ!!」

間髪いれずに三回目の凌辱が始まる。

剣士「どうだ?太いカリ首で精液まみれの膣内をほじくりかえされる気分は」

女エルフ「んあ?!あが……!ひっ、あ!あんっ!」

遠慮を知らない高速のピストンが
引きちぎれるかと思うほどに女エルフの豊かな乳を揺らし
蕩けた喘ぎを強制させる。

自分が悦ぶためだけに膣でペニスをしごく動きは、射精毎に衰えるどころか益々激しくなっていく。

膣内に収まりきらない精液を、ずぼずぼと抜き差しする卑猥で淫猥な水音。

あまりの激しさに赤く染まる肌と、伝い落ちる大量の汗。

獣ですら、まだ優しく雌を扱うだろう異常性行為。

剣士「三発……目!!」

女エルフ「んきゅ、ぅあ…ぃ、あああああ!!」

びゅるる!
びゅくっ!どぴゅっ!!

もはや子宮どころか膣内を満たしてもなお入りきらない精液が地面に零れる。

女エルフ「おなか…いっぱい、も…うぁ!あっ!」

それでも男は欲望のままに彼女を犯し続ける。
罵倒し、犯し、射精する。
繰り返しだった。

角娘「…………」

気持ち悪い。

何がどうだからと、理由や理屈を語る必要すらない。

ただ同じ女として、心底に二人を嫌悪した。

見ているだけで自分が穢れていくような錯覚さえ覚えた。

想像を、越えていた。

剣士「はっは!!」

女エルフ「もう許して!!ゆるし……ひぎぅっ!」

剣士「まだ半分だぞ?あと最低五発だ…!
終わったらチ○ポしゃぶって綺麗にして、
ご主人様すいませんでしたと泣いて懇願しろ!」

女エルフ「うっ、ぐすっ…すみませ――っぎ!!」

角娘「やめてよ!!もう、いいだろうが!!」





剣士「……あ?」

ペニスを突き入れたままの醜い格好で、醜悪にまみれた黒い瞳を角娘に向けた。

女エルフ「はぁ……はぁ………あ……ぅ…」

角娘「そいつは…仮にも、エルフの皇女だぞ」

剣士「いまは俺の奴隷だ。何しようと俺の勝手だろ」

角娘「お前、頭おかしいんじゃないのか!」

剣士「平気で人を殺せる人間が何ほざいてんだ?」

角娘「うるさい!てめぇのその薄汚い人生で女を踏みにじるな!!」

角娘「ぼくらはそんなことのために皇女を狙うわけじゃない…!」

角娘「お前……お前は、何なんだ!何でそんな……女を『殺せる』!」

剣士「……」

女エルフ「う……ぐすっ、ひっく…うぅ……」

角娘「痛々しくて…見てられるかゲス野郎…!」

剣士「強いて言うなら、気持ちいいからな」

角娘「…よくわかったよ。やはりお前は――」

後ろ手のなか、複雑な紋様を完成させる。

角娘「殺すべきだ!」

剣士「――!」

それは極大閃光呪文。あらゆる敵を貫き焼きつくす、光の槍を呼び起こす魔法だった。
角娘の背後に、幾何学的な魔方陣が浮かび上がる。

角娘「お前…魔法を知ってるな。理解してる――あの火球や氷刃に対する対応」

角娘「だけど油断したよ。後ろ手だって書けるやつは書けるんだ」

角娘「そんな屈辱を与えてやるくらいなら…いっそ、ぼくは皇女を……!!」

角娘「消えろ!!!」

剣士「……」

力が解き放たれるその刹那――描いた紋様が消えた。

角娘「……は?」

剣士「はははっ!」

角娘「馬鹿な!紋様が…ぼ、ぼくが間違えた!?ありえない!」

剣士「いいや。たぶん完璧だったぜ」

角娘「……!!」

剣士「…………」

女エルフを打ち捨て、男が眼前で影となっていた。
これみよがしに射精を繰り返したはずの逸物は、いまだ彼の臍まで反り返っていた。
それは精液と愛液に濡れ、泡にまみれてもなお、満足いかぬと脈動している。
むせかえるような生臭い雄の匂いが、角娘の小鼻をついた。

角娘「う……ぁ」

剣士「……魔法使い相手に使う縛り紐がさ」

剣士「単なる紐だと思ったか?なんで常に携帯してたと思うよ」

剣士「悪いな……魔力回路を阻害すんだ、それ」

角娘「……っ!?」

剣士「素手でも敵を殺せるのが魔法使いだろ?」

剣士「そんなやつをほっぽって……目の前でセックスすると思うか?」

角娘「あ………ぁ」

剣士「……さっき、聞いてたよな?
どうやら皇女様は、拷問はお気に召さないらしい」
顔を近づけてくる。
角娘「………こ、来ないで…」

剣士「いままだ五発だったんだよ。抜かず十発の約束を破っちまった」

角娘「来るな!く、来るな…来ないで……」

剣士「……」
角娘「やめ…ひっ!」

剣士の舌が、角娘の横顔をなめる。

剣士「……決めたよ」
角娘「あぅ……う…」

剣士「……」

それは耳元で囁かれる。
オマエモ
ドレイニ
シテヤル――

角娘「――い」

…いやあああああ!!!

―――
――

剣士「ひー、ふー?みぃ……お、魔術触媒の宝石もたくさんあるな」

剣士「……なんだ、小道具入れの腰袋かと思ったら、望外な金が入ったな」

剣士「なぁ?」

角娘「…………」

うつろに伏した角娘の秘部からは、やはり大量の白濁汁と、破瓜の血が伝っていた。
まさか処女とは思わなかった小娘を、彼は遠慮なしに食い散らかした。
地面にできた精液だまりはその凌辱の濃さを物語る。

女エルフと合わせ、合計で十発以上を費やした。いずれも濃く極上だった。
量と合わせれば通常の人間では考えられない精力である。

剣士「女エルフと違って……乳や尻の肉づきはよくないが」

剣士「体が小さい分、締まりは抜群だったし奥までよく届く。
子宮口をこじ開けて、中までごりごりやれるのはお前ならではだ」

剣士「喜べ獣人。気に入った。オマエも奴隷だ」

角娘「………」

剣士「口を割りたくないなら、これからたっぷり調教して……」

剣士「自分から言いたくなるようにしてやる」

剣士「……と。考えてたら勃っちまったよ」

屹立した極太の肉茎を取り出し、半開きの口で横になる角娘の顔へと近づけた。

手でこすって射精する。

びちゃびちゃと嫌な音を立て、角娘の顔や髪へと白濁汁が降り注ぐ。
健康的な色肌が、雄の性欲に塗り染められる。

角娘「………」

剣士「ふう~。スッキリしたぜ」

満足気に服を着て、同じく気絶している女エルフを見やった。

女エルフ「……」

剣士「……両方ともしばらくは動けないか」

剣士(さすがに、俺も少し疲れたな…)

剣士「………」

剣士(少し、整理したほうが良さそうだな)

剣士(女エルフは…奴隷の衣装を着せられて荷馬車に積まれていたことから判断しても)

剣士(奴隷としてどこかへ送られていたと考えるのが妥当だろう)

剣士(しかし南でエルフの取引はないと言ってたな)

剣士(なら女エルフの行き先は北か東になるが…)

剣士(北と東と西の三国はいま、国交があるうえに。西と南との断絶経緯を考えれば)

剣士(エルフを奴隷とする取引はありえないな)

剣士(よしんばそうだとして、皇女を奴隷に?国がゆるぐほどの危険を犯して?
……ないな。それなら民のエルフを奴隷にすべきだ)

剣士(やはり奴隷の線は薄い。
そもそも国交が断絶している南から送っていたこと自体がナンセンスだ)

剣士(……そう言えば)

剣士(エルフの皇女が行方不明になってるはずだってのに、そんな噂はとんと聞かない)

剣士(………これはさして問題ではないか。単に情報規制の可能性もある…)

剣士(で、だ。……黒装束たちが半人半獣の集まりだとすると)

剣士(東が絡んでるのは、間違いない)

剣士(何かの政的材料か?……しかしそれなら)

剣士(わざわざ南を経由する必要は見当たらないし、だいたいからして)

剣士(重要性に反比例して運びかたがザルすぎる)

剣士(本当に政治的な材料として使うつもりなら……厳重に運ぶべきだ)

剣士(まあ…黒装束が獣人たちの集まりという点からして推測に過ぎないか)

剣士(さあて)

剣士(おそらくの確定で、重要なのは)

①女エルフは奴隷に偽装されていた
②女エルフは南を経由して送られていた

剣士(…取引に市場の関与しない裏ルートがある可能性も否定はしない)

剣士(そのうえで、推測の重要性が正しいとして……これに何か意味が?)

剣士「わかんねー」ゴロン

剣士「…なぁ?教えろよ、角奴隷」

角娘「………」グッタリ

剣士「くくっ。チ○ポ狂いはどっちだったかな。小気味いいくらい飛んでるよ」

剣士「うーし。俺も少し寝るかあ……ふあ」

剣士「……」

剣士「……」zzz





女エルフ「………」

悟らせまいと、静かに立ち上がった。

高鳴る心臓を抑えつけ、傍らに落ちた弓を手にした。
つがえ直した矢じりの先を剣士の頭に向け、怒りのままに射者の姿勢をとった。

女エルフ「……っ!」

女の尊厳を踏みにじる、とんでもない悪党だ。
いくら殺しても殺したりない。
純潔を散らされ、毎日のように我が身を弄び、敵とはいえ泣き叫ぶ女の体を存分に食いつくした。

これが……旅を共にする男の姿か。お伽噺に見る高潔な青年の姿など欠片もない

女エルフ「う……ぐぅ…ひぐ、くっ……」

今すぐに手を離し、この矢で頭を撃ち抜きたい。
なのに。

女エルフ「わからない……私は、…」

国に帰らねばならない。
そのために、この醜悪な男の力は必要となるはず。
敵を退ける圧倒的な力と、賢しい知恵に生き抜くための様々な技がある。

女エルフ(許さない……!許してなるものか…あ、あなただけ、は…!)

嗚咽の漏れる声を殺し、彼女はそっと弓を置いた。

全ては国に帰るため。

全ては――民のために。


ep3
fin

書いてる作者の心が折れそうなストーリーなんて練るんじゃなかった('a`)

ではまた…

ep4

角娘「……」

目を開けると、すでに日はとっぷり暮れていた。
転がされたままの不自由な体勢を動かして、ゆっくりと仰向けになる。

満天の星空が一面に広がっていた――

角娘「……とら…くん」

後ろに縛られた両腕が、ぎちりと痛む。

角娘「………ごめんね」

誰とはなくつぶやいて、穢された秘所を覗きこんだ。

……特になにが変わったわけでもなかった。

ただ、下腹部に鈍い痛みがある。

それだけだ。
それだけだったが、おぞましいあの行為を思い出すには十分だった。

角娘「……殺してやる」

指をそっと動かし、魔術印を結ぼうと試みた。けれどやはり魔法の作用は途中で止まり、力を為すまでいかない。

角娘「……くそぅ…くそ」

女エルフ「……大丈夫ですか?」

角娘「!」

女エルフ「お静かに。いまほどきます」

角娘「……は?」

女エルフ「彼も流石に疲れて寝いっています」

女エルフ「逃げるなら今しかありません」シュルシュル

角娘「おまえ…自分が何をしてるか理解してるか?」

女エルフ「はい。よし、これで」シュルッ

角娘「本当にほどいたね?」

角娘「……」グッ

女エルフ「問題ありません…見たところは魔法使い。魔力行使より早く」

女エルフ「あなたを射る自信はあります」

ちらりと弓を見せる。

角娘「…」

女エルフ「お逃げなさい」

角娘「なぜ」

女エルフ「身を弄ばれるのは私一人で十分です」

角娘「…情報を得ようとは思わないのか?」

女エルフ「あなたが彼に捕まったのは私のせいですので」

女エルフ「……何かを問う立場にはないと、思っています」

角娘「虫酸が走るくらいに健気だね」

女エルフ「でも…もし教えていただけるなら」

女エルフ「私からの質問は「なぜ私を拐ったか」となるでしょう」

女エルフ「そうでなければ私は……彼と旅することもなかった」

角娘「……」

女エルフ「しかしそれは過ぎたこと。今の私には国に帰る使命がある」

角娘「『式』のためか」

女エルフ「やはり、ご存じでしたね」

角娘「……罵倒したことは謝るよ」

角娘「身を削ってまで国に命を賭ける姿勢は立派だよ皇女様」

角娘「だけど……それは、私たちだって同じなんだ」

角娘「ぼくたちはぼくたちなりに自国の民に利となる行動を取る」

角娘「……」

角娘「いいよ。ひとつだけ教えてあげる。その慈愛に免じてね」

女エルフ「はい」

角娘「『近いうちに戦争が起こる』」

女エルフ「――!?」

角娘「貴女を拐ったのはそのためだ。理由は言わないよ」

女エルフ「…は、はい」

角娘「これで貸し借りはなしだ」

自由になった魔法使いの手が、魔力紋様を描く。街で見たときと同様、音もなくふわりと身体を浮かせた。

角娘「逃げるよ」

女エルフ「……」

角娘「そして次は、全力で貴女を捕まえ……剣士を殺す。
虎くんを殺し、ぼくを弄んだ罪を償わせるよう、なぶって殺す」

女エルフ「……」

角娘「せいぜい旅を楽しむといい。そこの鬼畜と」

女エルフ「……」

角娘「またね」

角娘「……皇女様」

―――
――

剣士「どういうことだ?」

女エルフ「……」

剣士「なんで朝起きたらあいつがいない?…紐が落ちてたからには、逃げ出したんだろうが」

剣士「……」

剣士「お前か」

女エルフ「はい」

剣士「ずいぶん正直じゃないか」

女エルフ「ご主人様の質問には淀みなくお答えいたします」

女エルフ「それが奴隷なのでしょう?」

剣士「ほ~う?解ってきたのかきてないのか…
殊勝な考えだが、昨日あれだけ弄ばれたわりには随分と強気じゃないか」

女エルフ「お気に召さないのでしたら、なんなりとご命令を」

剣士「……くくくっ。いいね、それでこそ調教のしがいがある」

剣士「まあいい。それはまた今夜から仕込むとして」

女エルフ「……」

剣士「解放する見返りに何を得た?まさか無条件で逃がしたわけじゃないよな」

女エルフ「近いうちに戦争が起こる、と」

剣士「あいつがそう言ったのか」

女エルフ「はい」

剣士「……ふぅん」

剣士「なるほど、戦争……だとすると多少は見えてくるか……しかし」

剣士「俺たちには関係ない話だな。
俺が一番知りたかったのは黒装束の勢力についてなのに、全く聞かなかったわけか」

女エルフ「申し訳ありません」

剣士「いや、いいさ。益々可愛がりたくなっただけだ……くくくっ」

女エルフ「……弓はいかがいたしましょう。捨てますか?」

剣士「なぜだ?」

女エルフ「ある日の寝込みにご主人様を射ない自信がありません」

剣士「そんなことお前はしないだろうが、よく口にできたとは褒めてやる」

剣士「旅をやめてもいいんだぞ?口には気をつけろ」

女エルフ「はい。以後、気をつけます」

剣士「……やっぱりお前は最高の奴隷だよ」

剣士「出発するぞ。時間の無駄だ」

女エルフ「はい」

剣士「……ああ、いや。そうだった」

剣士「お前は少しそこらの茂みに隠れてろ」

女エルフ「?」

剣士「馬を取りに戻る。金も入ったから、色々追加で支度してくるよ」

女エルフ「危険では?黒装束の彼らが仲間を連れて来ていないとも限りません」

剣士「だから一人で行く。お前がいたら足手まといになるだけだ」

女エルフ「…足手まとい」

剣士「なんだ?気をつかってるんだから感謝しろ」

女エルフ「私が、その間に逃げることも考えないのですね」

剣士「信頼してるからな」

女エルフ「それほど呪いに満ちた信頼を置かれたことはありません」

剣士「くくくっ。行ってくるよ」

女エルフ「……行ってらっしゃいませ。どうかお気をつけて」

―――
――

黒装束「……」

商人「……」

室内には不穏な空気が漂っていた。

黒装束「あの男が何者か…知っているな?」

連絡を受け、駆けつけてみれば、すでに事は終わったあとだった。
待っていたのは虎人の死体と、角娘が拐われたという情報だけ。

商人「……」

虎人は獣の力で相手を砕き飛ばし、角娘もまた巨大な魔力で敵を殺す業に長けていた。
彼らの戦闘力を疑う余地はない。
よしんば対峙した者が二人と対等以上に戦えたとしても、
自分が駆けつける暇なく殺され拐われるなど考えづらかった。

黒装束「嘘偽りなく答えるといい。さもなくば命はないと知れ」

商人「もちろん知っていますし、お答えいたします。というより」

商人「私に限らず、南にいる者で彼を知らぬ者などいないでしょう。直接的ではないにしろね」

黒装束「意味がわからないな。簡潔に言え」

商人「まあまあ。……南の国にある『魔法院』をご存じですか?」

黒装束「知っている。有り体に言えば…魔法使い養成所だな」

商人「ええ。私も詳しいことを知っているわけでは、ありませんがね」

商人「彼はそこの出身だそうです」

黒装束「ほう?」

商人「かつて…もう数十年になりますか。エルフ族との大規模な戦争が起こったことはご存じでしょう」

黒装束「南西が国交を断絶するに至った戦争だな」

黒装束「……結局、勝敗はつかなかったが」

商人「はい。しかし全体を見れば、圧倒的に南は圧されていたそうです。
いまの相互不可侵な状況が不思議なくらいに」

黒装束「私は昔話を聞きたいわけではない」

商人「では、さくりと。あの剣士は劣勢だった我が国を救った英雄……だったと本人から聞いています」

黒装束「……なに?」

商人「エルフ族の軍勢五千あまり。いまの不干渉地帯の真ん中にある川に侵攻してきた彼らを、
たった一人で敵を押し返した伝説の『魔法使い』」

商人「それが『剣士』だそうですよ」

黒装束「……ふっ。バカを言うな。あいつはどう見ても二十そこそこの若造だ」

商人「さあ?そんなこと私らは知りません」

商人「……確かに何者かと問われれば困りますが」

商人「南の誰もが知っている史実です。私はたまたま本人を知っただけ」

商人「とはいえあくまで本人の弁です。真実かどうかまでは保証しかねます」

商人「私が知っているのはそれだけです」

黒装束「……」

容易に信じられる話ではなかったが、商人が嘘をついているようにも見えなかった。立場をわきまえているからこその弁達だ。

切り落とされた右腕が、まるでそこにあるかのような疼きを覚えた。

『隊長』

黒装束「うん?」

商人「?」

と、街中に配置した手下たちの一人から、魔法による連絡が入る。

『やつが現れました』

黒装束「……わかった」

黒装束「最後だ。お前とやつとの関係はなんだ?」

商人「また以前の話になりますが……」

黒装束「……」

商人「私が以前、下っぱだったとき。奴隷を運んでいたころ……」

商人「盗賊団に襲われたことがありましてね」

商人「相手は数十人のゴロつきどもだ。私もダメかと覚悟したとき……彼に助けられました」

商人「彼は素手で盗賊団を全員のしたあと、傷ひとつない顔で『奴隷をよこせ』と言ってきた」

商人「信じるに足るかはともかく……信じますよ」

結局。なにかを知っているわけではないようだ。
ひとまず『魔法院』という言葉だけを刻み、彼はその場をあとにした。

―――
――

剣士「よお、久しぶり」

黒装束「……」

剣士「お、おい…!右腕、どうしたんだ!?」

剣士「……ってな」クククッ

相変わらず、イラつく人間だと思った。

黒装束「……虎人を殺したのは貴様か」

剣士「……?」

剣士「……あー。あの獣人か。うん、そうだな」

黒装束「……それで」

剣士「……あら?その様子じゃあ、角娘の様子が気になってるみたいだな」

剣士「なんだ。てっきり残虐非道な集団かと思いきや案外仲間想いか?」

黒装束「答えろ」

剣士「そうだな。俺が知ってるのは、あいつも処女…………『だった』ってことかな?」

黒装束「……っ!き、貴様……!」

剣士「ダメだろ。敵に捕まるリスクを処女に背負わせたら…」

剣士「『虎くん虎くん』って泣き叫ぶ処女を食い散らかすのは気がひけたぜ……全くなあ?」

黒装束「……っ!!」

剣士「おかげで勃ちっぱなしでさ。いっぱいナカダシしちゃって、ありゃあ近いうちに孕むな」

黒装束「貴様!!」

剣士「おっと」

剣士「今は街中だ。実は俺もこう見えて自国民想いでな」

剣士「ここで戦えば犠牲が出る。やめようぜ」

黒装束「知ったことか」

剣士「いやいや。お互いって意味だ」

剣士「角娘がいまどこにいるか………『知ってる』んだろ?」

黒装束「……!?」

剣士「…………」

黒装束「…………」

それは。
どっちの意味だ?

黒装束「……」

黒装束(危険か)

黒装束「……また、お前の勝ちか」

剣士「いやいや。角娘も意外と逃げ出してるかも」

黒装束「確信が持てない」

剣士「ふーん……あの娘、そんなに大事?」

黒装束「仲間だからな」

剣士「くくっ。惚れてる弱みにも見えるなあ」

黒装束「っ」

剣士「悪いな?」

黒装束「……なにがだ」ギリッ

剣士「もう俺のチ○ポなしでは生きられない身体にしちゃったからさ」

黒装束「――!!」グルルル

黒装束の喉が低く鳴る。
予想以上に効果があったがらしい、と剣士は内心でほくそ笑んだ。

剣士「おっと、そう怒るなよ。覆面の意味がないぞ獣人」

黒装束「これ以上あいつに手を出すな!!」

剣士「わかったよ。約束する」

剣士「じゃあ俺、行っていいか?あいつらが待ってるんだよ」

剣士「ああ、追けてくるなよ?それくらいはわかるぜ俺にも」

剣士「円滑に物事を運ぶための……約束だぞ?お互いのな、くくくっ」

黒装束「……」ギリッ


黒装束「……次は殺す」

剣士「おう。楽しみにしてるぜ………」

剣士「獣人」

剣士が戻ってきたのは数刻ののちだった。
村で手に盗んだあの馬とは別に、立派な白毛の馬を引き連れてきた。
馬にはそれぞれ大きな荷物を載せている。

女エルフ「食料ですか?」

剣士「ああ……それと、ほら受けとれ」バサッ

女エルフ「きゃっ」バサッ

女エルフ「……ローブ?」

剣士「着替えろ。汚れすぎだ」

女エルフ「はい……」

剣士「弓を使えるんだ。馬も使えるな?」

女エルフ「はい」

剣士「王都に向かう」

剣士「東への手形を発行してもらうが…その前に」

女エルフ「……?」

剣士「南の王に謁見する。お前が皇女なら保護を求めるのが一番早いだろ?」

女エルフ「――あ」

女エルフ「……そ、そうですね……確かに」

剣士「上手くいけば奴隷生活もすぐ終わりだ、喜ぶといい」

剣士「……上手く行くとは思えないがな」

女エルフ「え?」

剣士「今度こそ出発だ。馬に乗れ」

女エルフ「わ、わかりました」

剣士「遅れるなよ」

女エルフ「……はい」

白馬に跨がり、剣士の馬を追う。
憎たらしいその背中に矢を突き立てたくなる衝動を、懸命に抑え込んだ。

一理ある。
保護を求めてしまえばいいのだ。いくら国交がないとはいえ、一国の皇女をぞんざいに扱うわけがない。

かすかな希望が、目の前に現れた。

女エルフは一路、王都へ馬を走らせた。


―――
――

王都へはあと2日ほどで到着するらしい。
それまでは今まで通りの旅になるかと思いきや、剣士の提案で初めて宿屋によることになった。

お金が入った――ということが理由に違いなかった。
角娘から奪った金を頼りにして、柔らかいベッドに横たわるのは女エルフの気が咎めた。

咎めたが、しかし彼の決定に逆らうこともできない。

そしてひとつ借りたベッドの上で、可憐な肉体を剣士に晒すことにもまた逆らう術はなかった。

女エルフ「あ……あっ」

剣士は女エルフの股に顔を埋め、茂みのない秘溝に舌を這わせていた。

縦すじを舌先でそっとなぞられると、それに呼応した彼女の性感が身体を痺させる。

女エルフ「あ…ああ……!」

張りのある太ももを閉じ、剣士の頭を抑え込む。

ぴちゃぴちゃとした卑猥な水音と、羞恥から漏れでる不規則な吐息が、薄暗い寝室に艶かしく響く。

女エルフ「ん……んぅ……ああっ…!!」

剣士「随分とイイ声をあげるようになったな?さすがは変態雌奴隷だ」

女エルフ「だ、誰が…ぁ」

剣士「さあ、股を開け。思い切りな」

逆らえば昨夜のように乱暴に犯される。
それを思えば、前戯から入るぶん、今日はまだ耐えられるはずだった。
だが、それでもなお抵抗の気配を見せる彼女の両脚は、やがて男の手により無理やり開かされた。

女エルフ「~~っ!」

彼の指はすぐさま太もも伝いに秘部へと降りてきて、太ももを開かせたように、今度はその指で薄い割れ目をこじ開けた。

女エルフ「んんっ…!」

やはり舌でつつき始めたのは、挿入口の上にある小さな突起物。

女エルフ「ん、あっ!」

ぬらぬらとした秘肉の収縮が、急速に増していく。
乳首を噛むよりは甘く前歯で肉豆を挟むと、シーツを掴む彼女の手が更に強くなった。
滑りのよい愛液も泉のように溢れ出てくる。

濃くなってきた雌の香りを堪能するべく、唇を秘穴へと押し付ける。

女エルフ「っ!!」

先ほどよりもずっと大きな音を立て、糸をひく雌蜜をじゅるじゅるとしゃぶり味わった。

剣士「肉豆を勃起させて、愛蜜垂れ流して」

剣士「それを舐めて吸われて喘ぐ…可愛い奴隷だ」

女エルフ「く……ぅ」

剣士の舌が下腹部から臍へと舐め這いずり、腰周りを伝いつつ上っていき、脇をくすぐった。

女エルフ「ひゃう…ん、あぅ……ひっ!」

剣士の唾液が身体のあちこちに薄く張り付いた、独特の気持ち悪さ……屈辱だった。

剣士「デカイおっぱいだ」
女エルフ「んっ、あっ!あああ!」

乳房を揉みしだかれながらも、一方で赤子のように吸い付かれる。
剣士の口の中でいきり立つ乳首が舌で転がされ、ときに千切れると錯覚するほど強く引っ張り上げられた。
それら全てに、肉体が鋭敏な反応を示す。

女エルフ「はぁ……はぁっ、はぁっ!」

殺したいほど憎むべき相手に言い様にされて――

女エルフ「んきゅ……!」

まあいい。
これからまたあの野太い肉茎で貫かれる。あとはまた彼が満足するまでの一時を耐えればいい。

女エルフ(だから、早く終わらせて……!)

身体が火照る。

――と。

剣士「今日は終わりだ」

女エルフ「………」

女エルフ「…え?」

言うが早いが、剣士はなんの未練なく彼女の乳房から退き、ダブルベッドの隣に寝転がった。

剣士「寝る」

女エルフ「え?……」

剣士「聞こえなかったか?寝るぞ」

女エルフ「は……はい」

何を考えているのか、と女エルフが訝しげに思うより早く、彼は寝息を立てていた。

女エルフ「………」

この7日に満たぬ短い旅のなか、毎日欠かさず抱かれてきた。

それが今日、初めて、愛撫だけで終わったのだ。

女エルフ(助かった…)

事情はどうあれ、あの穢れで子宮を満たされることは今日はないらしい。
聞こえないよう安堵のため息をつくと、彼女も恥ずかしい格好を直し、寝にはいった。

女エルフ「………」






女エルフ「…………」

……眠れなかった。

女エルフ「……」

シーツはぐっしょりと濡れている。流れ出る愛液も、止まっていない。

女エルフ「……!」

身体の芯がもぞもぞと蠢いて、全身が熱い。
何もされていないのに、息が乱れる。

女エルフ(わ、私は一体…………!)

変な感覚だった。
乳房や股間の疼きがとまらず、気づけば手は胸にうずまり、太ももをこすり合わせていた。

女エルフ「っ!」

はしたない自分の姿を戒めるように下唇を噛み、手を引っ込めた。

鼓動が早い。

それはどうして?

女エルフ(知らない…知らない、知らない!)

抱きしめるように自分の腕を捕まえて、理由のわからぬ興奮が鎮まるまで必死に堪えた。

女エルフ(父様…母様……助けて、怖い……!!)

涙が零れた。

道標はいまだ見えず、行く道は長い。
だが希望はある。南の王との謁見が済めば、保護されるはずだ。

女エルフ(どうか……私をお守りください……!)

ベッドに潜った指を絡め、必死に祈りを捧げる。

照明を落とした部屋のなかでは、背中合わせに寝る男の薄汚い笑みを、知る由もなかった。


ep4
fin

一週間に2~3回の更新な感じですがちゃんと終わりまで行きたいなと。

ではまた。

ep5

王都を目前にした、とある宿屋。
早朝、柔らかいベッドの上で――

堂々と股を開いた剣士のブリーチズを下ろすと、中で窮屈にしていた男性自身が解放された。

女エルフ「っ!」

先端からはじけるように飛び出した肉茎が、彼女の前で力強く反り返った
剛直した芯の先では、むき出しの亀頭がぷくりと赤黒く膨れ上がっている

女エルフ「う……」

臍まで屹立し脈動するそれは、嗅いでも慣れない生臭さを放っていた。

女エルフ「これ……を、口で……」

剣士「ああ。お目覚めフェラだ。これから毎朝しゃぶって起こせ」

女エルフ「毎朝……!?」

剣士「しないなら俺はここで離脱させてもらう」

女エルフ「!!ま、待ってください!」

王都はもう目の前だ。
ここさえ我慢できれば。

女エルフ「……」ゴクッ

女エルフは恐る恐る手を伸ばしてきた。
何度となく触ることをためらっていたが、ようやく覚悟を決めたようで。
女エルフの右手――しなやかな指先が、肉棒の根元をぎゅっと掴んだ。

女エルフ(熱い……)

ひんやりした女エルフの体温が直に伝わり、それに反応した男性器がびくりと跳ねる。

女エルフ「これから……どうすれば……?」

剣士「まずは匂いを嗅いでみろ」

女エルフ「……」

女エルフは反り勃ったままのそれに顔を近づけると、仔犬のようにすんすんと鼻をならした。
雄の性器にある特有のニオイを、彼女の鼻腔がどう捉えたか。

女エルフ「んっ……」

剣士「どうだ?」

女エルフ「……吐き気がします」

剣士「くっくっ。そうか、じゃあ……こうしろ」ボソッ

女エルフ「!……そ、そんなこと!」

剣士「出来ないなら」

女エルフ「……卑怯です…………こんな」

剣士「だから強制はしないからさ」

女エルフ「っ!!」

女エルフ「……!」

女エルフ「……やります」

上気した頬を少し傾けて、その艶やかな唇で陰嚢にキスをした。
上唇と下唇を割るようにつくった隙間から舌を出し、押しつける。
エルフの指はペニス本体にも添えられていて、固定されたそれに舌の感触がダイレクトに伝わってくる。

剣士「お……ぅ、く」

女エルフ「んちゅ……」

裏すじに添って下から上へ舐めあげる――
唾液たっぷりに這わせた舌の跡が、蛞蝓でもはいずったかのようにてらてらと濡れる。

女エルフ「ん……、あ」

女エルフ「ん、ちゅ…」

毒蛇のごとくもたげたカリ首を中心に丹念に舐め続けた。
亀頭からは透明な粘液が流れ落ち、彼女の唇に触れてへばりつく。

剣士「よし、上手いぞ……そろそろくわえるんだ」

女エルフ「くわえる…?」

剣士「一番最初に俺にやられたように、チ○ポを口にくわえてしゃぶるんだ」

剣士「ただし今度は腰を振らない。お前がしっかり口でしごくんだ」

女エルフ「……」

小さな唇がぱくりと割れ、太い剛直の先端にあてがわれた。

女エルフ(おっきい…!)

細顎を目一杯ひろげ、少しずつ怒直を口内に沈みこませていく。

奥へ進むほどに膨らんだそれが、口のなかで熱く硬さを増す。
鼻をつく悪臭とともに眉間にシワがよった。

剣士「全部くわえろよ?」
女エルフ「んぶっ……」

半分ほど頬張ったところで嘔吐感が込み上げてきて、反射的に引き抜こうとしたが、

剣士「おっと」
女エルフ「んぷっ!?」

剣士に頭を押さえつけらてしまった。

剣士「慣れろ。これから毎日しゃぶるチ○ポだ」

女エルフ「んぶぅ…ん、むう…!ふぁぶ…ぢゅっ」

涙でうるんだ瞳を上目遣いに、吐き気を堪えてゆっくりと頭を下げていく。

上顎をなぞり、喉奥にこりこりとぶつかるまでペニスをくわえこむ。
ざらりとした陰毛が鼻先にあたり、恥骨にぶつけた唇がぷるぷると震えた。

女エルフ「おご……んぶむ……ぅ、ぷぁ、はぶ…」

剣士「よし、くわえたな。さあ、口をマ○コみたいにしてヂュポヂュポとしごくんだ。舌をよく絡めろ」

女エルフ「ん…!っっ!…………」

ぢゅぷっ――

女エルフ「ぢゅぷ……ぢゅぽっ…ちゅ……ぢゅぷ」

剣士「あー……いいね。はじめてにしちゃ上手い」

女エルフ「ぢゅぽっ…ぢゅぽっ………ぢゅぷっ、ぢゅぽっ」

唾液と空気が混ざりはじける卑猥な音を、女エルフの可憐な口から漏れでる。
ひたすら頭を上下させ、早く男の欲望を満たそうと必死になった。

言われた通りに舌を使ってねぶり、グロテスクな太幹を唇でしごき続けた。

女エルフ「ぢゅぽっ…ぢゅぽっ、ぢゅぷっ…ちゅ」

剣士「朝から男のチ○ポを一生懸命くわえるなんて、皇女様は本当に変態だ」
女エルフ「ぐ……んぶ、ぢゅぷっ…ぢゅぽっ」

剣士「ぐりぐり」
女エルフ「んぷっ、ぅ」

肉幹を彼女のほっぺたの内側に押し合て、つき出さんばかりに変形させる。

剣士「くくく…いやらしすぎだろお前」
女エルフ「っ……!!」

女エルフ「ぢゅっ――」

剣士「あ、射精る」ビュッ
女エルフ「んぐ!?」

びゅるるっ!

ゼリーにも似た半固形の精液が勢いよく喉を叩いた。

剣士「あ、凄いわ。すげえ射精る。こぼすなよ」ビュクッ、ビュルッ

女エルフ「……!」

いつものごとく人間離れした濃い白濁液が容赦なく口中に溜まっていく。

剣士「飲め」

女エルフ「……んぶ…!」

ごくっ……ごきゅっ……

粘濁汁に喉を鳴らす。

女エルフ(喉に絡みついて……くさいし、まずい…!気持ち悪い……!!)

吐き出すことは許されていない。
喉奥にくわえこんだまま、放たれる雄汁をひたすら胃に流しこむ。
剣士の逸物が萎えるに充分な精を放出したときには、腹を満たすほどの量を飲み干していた。

女エルフ「ぷはっ――ん…けほっ、げほっ」

剣士「口の端からチ○ポ汁垂らして、最高にいやらしい皇女様だな」

女エルフ「……んぅ」

剣士「しかしいい子だ。よく全部飲んだな」ナデナデ

女エルフ「……」

剣士「…で、ご主人様にお情けを貰ったあとは?」

女エルフ「………」グッ

女エルフ「……」

女エルフ「美味しかった……です。ご主人様…」

剣士「……イマイチだけどまあ、最初にしたら合格点だよ」

剣士「『ご主人様の濃いおチ○ポ汁を奴隷の口マ×コにいっぱいだしていただきありがとうございました』くらいは言えるようにな」

彼女は口端をぬぐう振りをして、指を噛んだ。
そうでもしなければ怨嗟の言葉が口をついて出そうだったからだ。

女エルフ「…申し訳ありません、ご主人様」

剣士「よし。次からは俺が目覚めたときにはしゃぶってるようにな」

女エルフ「………はい」

朝がつらくなりそうだ、と思った。

―――
――

~王都~

女エルフ「ここが……」

石造りの建物自体は、前の街で見慣れたものだ。
しかしその数たるや、建ち並ぶ場所を手狭に思わせるほど密集している。

商店の並ぶ通りには、数えきれない人々が様々に入り乱れており――南の商人や東の獣人と、種族は当たり前のように垣根を越えて存在していた。

女エルフ「……しかし、北の異形があまり見られませんね」

剣士「人間は獣人やエルフ族ほど見た目に寛容じゃない。異形にも何かと厳しいもんさ。
通商は一部をのぞいて間接的に行われるのが普通だ」

剣士「……見た目が人間に近ければ許されるってもんでもないはずなのにな」

晴天の下、喧騒は限りなく広がっている。

女エルフ「……」

歩く途中には川が流れていて、橋の上からも船着き場の活気が目についた。

剣士「川は単なる移動手段だよ。散歩する街にしちゃデカすぎるからな」

女エルフ「川は澱まないのでしょうか。自然な川には見えませんが…」

剣士「そう、人工だ。魔石は知ってるか」

女エルフ「魔力を貯めた人工の秘石のことですか?」

剣士「人工とは限らないが……天然はほぼないから、まあアタリか」

剣士「人間は他種族に比べて生まれつきの魔力が弱い…が、代わりに科学の発展がそれを解決してきた」

女エルフ「その最たるものが魔石の開発でしたね」

剣士「よくお勉強してる」

女エルフ「南西の戦争を終結に導いた魔科学ですからね。歴史を習えば自然と覚えます」

剣士「そうだ。魔科学……ようするに魔力を基に科学しようぜってノリだ」

剣士「ここはその成果のひとつ。
魔石を利用した浄化システムのおかげで、水は常に循環し澱むことはない」

剣士「あれ、見えるだろ」

山脈を遠景とするある一点に、高くそびえる塔が見えた。

剣士「魔法院だ」

女エルフ「魔法…いん?」

剣士「魔法使いの養成所……と同時に魔法の研究所でもある。この国の魔科学を支えるそんな場所さ」

先ほどから剣士は嬉々として語っているが、その姿は毎夜の鬼畜さとはかけ離れていた。
常にこうあれば「なんと無邪気な青年だ」と笑えたかも知れないが、正直なところ嫌悪感が先んじた。

女エルフ(……やめよう)

腹を立てても損をするだけだ。何より早くすべきことを終わらせればいい。

女エルフ「あの……それより南の王に謁見するにはどうすれば」

剣士「ん?ん~。あっちが王様が鎮座する城だ。とりあえず正面から行けば通してくれるだろ」

女エルフ「……それは流石に無理ではないでしょうか……」

剣士「皇女様なんだろ?自信持てよ。まあ嘘だが」

女エルフ「むぐ……」

女エルフ(……皇女?)

女エルフ「あ、あの」

剣士「ん?」

女エルフ「私が皇女だと……どうやって証明すればいいのでしょう」

剣士「はっはっ。馬鹿だなお前は。皇女に証明も何もないだろ?」

剣士「本当に皇女が行方知らずなら、いくら南でも知らないわけない」

剣士「お前が皇女だと名乗り出れば、真偽に関わらず照会くらいしてくれる」

剣士「証明はエルフ族がやってくれるさ。な、簡単だろ?」ニコッ

女エルフ「……」

納得……しかねた。理由はよくわからなかったが。

彼の胡散臭い笑顔に、どうしようもなく不安がかきたてられた。

―――
――

~書邸~

女エルフ「ここは?」

剣士「書邸だ。謁見にはまずここを通す」

剣士「……ま、大抵は蹴られるけどな」

女エルフ「謁見……できますか?」

剣士「俺がいりゃ平気だ」

ときどき謎の自信に満ちた言葉をはくのが彼だ。
傲慢なのか横柄なのか……それを裏付けるだけの根拠があるのかも知れないが、彼女に見えたことはなかった。

剣士「うす」

書記官「今日はいかがいたしました?」

剣士「謁見の手続きをしたい。出来るか?」

書記官「畏まりました。まずはこちらにご署名を」

剣士「ん」サラサラ

女エルフ(慣れてる?)

書記官「次に…」

剣士「正式な手続きを踏むつもりはない。謁見理由から言う。西の皇女を保護したと伝えてくれ」

書記官「はい?」

剣士「西国エルフ族の皇女様だ。誘拐されたところを助けた」

書記官「……えと」チラッ

女エルフ「は、はい……あの………皇女です…」

自分で言って、思った。

激しく嘘くさい――

女エルフ「…………」

書記官「……」

剣士「半信半疑で聞けよ。たぶん王は知ってるはずだから、伝えてくれればそれでいい」

剣士「緊急案件な。蹴られたらそれまでと諦めるから今すぐ確認だけでも頼む」

書記官「はい……す、少しお待ちください。ただいま確認します」

剣士「それと、俺の名前を出すのを忘れるなよ」

剣士「ロビーで待たせてもらうから」

書記官「はい」

剣士「行くぞ」

女エルフ「は、はい」トテトテ

吹き抜けのロビーに据えられたソファーに、二人して腰を下ろした。
剣士は隣で足を組み、何をするでもなくボーッと上を眺めていた。

女エルフ「……」

剣士「……」

剣士「上手くいけばいいなあ」

女エルフ「はい?」

剣士「だから謁見。保護されれば俺からも解放だ。よかったじゃないか」

女エルフ「……自覚されてるのでしたら、なぜおやめにならないのですか」

剣士「綺麗な女、可愛い女は抱くのが礼儀だ」

女エルフ「本気でおっしゃってるのですか?」

剣士「いや、冗談だ。単に俺の趣味だよ」

女エルフ「……最低です」

剣士「その最低男のチ○ポを朝からしゃぶってザーメン飲み干す変態に言われたくはねーな」

女エルフ「っ!!あれは貴方がっ!」

剣士「あー、あー。わかったから大声出すな」

剣士「乱暴にしたのは悪かったって。反省してる。
だからここんとこ抱いてないだろ?」

女エルフ「ぅ……」

確かに、初めて宿に泊まったあのときも含め、ここ2日くらいは一度も抱かれていなかった。
肉体を好き勝手に触られ、ねぶられることはあれど、子宮を抉るあの猛々しさはナリを潜めていた。

今朝も半分脅されたとはいえ、自らの意志を優先させられた。

剣士「疼くならこの場で挿れてやってもいいぜ?」

女エルフ「やめてください……!!……私は間もなく保護されるのですから」

女エルフ「滅多なことは口にしないほうがよいかと思います」

剣士「急にこえーよ。けどお前もあんまり強気に出ないほうがいいと思うぞ」

女エルフ「なぜです?」

剣士「謁見が上手くいくわけないからさ」

女エルフ「え?」

兵士「失礼。剣士様と……皇女様、であらせられますか」

女エルフ「!はい!!」
剣士「おう」

兵士「王がお呼びです。すぐにご準備を」

女エルフ(やった…!)

謁見さえ出来れば、あとはどうにでもなる。

これで下劣な欲望の餌食にされることもなくなる、と久しぶりに心が踊った。

剣士「……くくっ」

女エルフ「何がおかしいのですか」

剣士「いや。喜びすぎると損するかもよってな」

女エルフ「なんとでも仰ってください。私は……国に帰ります」

剣士「ああ。サヨナラだ」

女エルフ(いいえ、終わらせません。身体を穢された怨みは必ず晴らします)

剣士「目が怖いぞ?」

女エルフ「気のせいです」

兵士「お急ぎを」

女エルフ「はい!」

剣士「……くっくっく」

案内のままに書邸を出て跳ね橋を渡った。
多くの装飾品で彩られた豪奢な場内を抜けていくと、一際大きな広間に出た。

剣士「……」

広間を真っ直ぐに抜ける赤い絨毯の上を、淡々と歩いていく。
親衛隊らしい兵士が両脇にずらりと並び、いずれもが精悍な顔つきでこちらを見つめていた。

女エルフ「……」

行き着く先にあるのは、金色に輝く玉座だ。
漫然と、しかし雄大な覇気をまといそこに座する人物こそが――

女エルフ(南の……王)

『聖剣を掲げる者』

かつて大陸を食い荒らした巨大な蛇を討ち取ったとされる神器のひとつを所有する『人間』――

その、女だ。

王「……」

中性的な顔立ちのため一見しただけではわかりにくいが、南の歴史上、初めての女王である。

女人の身でありながら王位襲名後すぐに市民のための改革を行い支持を得た、若き賢君として知られる。

真白の長髪をなびかせながら聖剣を捧げ、丘にたたずむ姿は女神の体現とすら称される。

しかして南に敵あらば、ただ無慈悲に討ち滅ぼす。

金刺繍が縫い込まれた白い王衣を羽織り、ただそこにいるだけで圧倒的な存在感を放つ。

女エルフ「……」

玉座の手前まで歩いたところで女エルフは膝をつき、頭をたれた。

意味もなく気圧される。
王たる者のなせる業か。

女エルフ(これは流石に彼も……)

剣士「ういっす」

女エルフ「」

王「……久しぶりだな」

女エルフ「!?」

剣士「久しぶり」

女エルフ(な……なんてこと。王と顔見知り!?)

王「……お前がここに戻るとは、よほどの事情があるとも思えるが」

王「一応、要件を聞こう」

剣士「この女エルフを保護してやってくれ」

王「……皇女、だったか。面をあげよ」

女エルフ「は、はい」スクッ

王「……」

王「西の皇女はいまだ健在である」

女エルフ「……」

女エルフ「……え?」

王「そんな身なりで皇女を騙るとは世も末だな」

剣士「だと思ったよ」

親衛隊「……」ガシャッ

女エルフ「お…お待ちください!!騙るなどとは心外にございます!」

女エルフ「私は本当に皇女なのです!どうかお見定めを!」

王「いらぬ。『皇女はいまだ健在である』」

女エルフ「王様!」

王「なぜ余が……お前たちを招いたか解るか」

剣士「にゃっはー……わかんねえなあ」

王「お前だ」

剣士「……」

剣士「俺が気にいらないってか?」

王「然り」

ズンッ、と。
立ち上がった王の一足が地を強く踏む。

親衛隊「王様。ここは私たちにお任せを」

王「よい」

王「貴様らでは、こやつの相手は務まらぬ」

白き王が、腰にある一振りの長剣の柄を握りしめる。

剣士「……っ!」

対する剣士も、抜き身の剣を素早く構えた。

王「余は寛大である」

王「裏切りも、二度は赦そう。だが三度目はない」

王「余のもとを去ったことが一度目。辺境に追放したにも関わらず、再びここに足を踏み入れたが二度目」

女エルフ「あなた……!そんな事情があったのですか!?」

剣士「ご主人様と呼べって何度言わせる」

王「……なぜわざわざ死地に足を踏み入れたかは知らぬが」

王の手元で小気味よい金属音が響いたとき、まばゆい光に目を奪われた。

王が『剣』を引き抜いたのだ。

王「詫びることなく挨拶したな。三度目だ」

それは神々しく輝き、刀身を純白に光らせる。
主となる者以外には、まともに視ることすら叶わない天界の至宝。

女エルフ「王様!!」
剣士「下がれ奴隷」

手を伸ばし食い下がる女エルフを捕まえて、後ろへと飛びすさる。

剣士「離れろ。死にたくなけりゃあな」

王「生きて出られると思うな『魔法使い』」

一段だけ高い玉座の上から烈迫の劍気がゆらめく。
袈裟斬りに撫ぜた聖剣の風がそのまま刃となる。

剣士「っ!」

襲いかかってきた地を爆ぜ削り取る一撃を、半身ずらした動きで避ける――と、

剣士「っづ!」

高く響く金属音と、背後で柱が砕け散る音。

女エルフ「……!」

一体、いつの間に。

刹那に潜りこんでいた王の一撃を、剣士の剣がかろうじて受け止めていた――

剣士「!?」

しかし振り抜かれた聖剣に刃を砕かれ、体勢を崩される。
間髪入れずに地を蹴った王の爪先が、唸りをあげて彼の顎を捉える。
骨の砕ける不気味な音がして、剣士は後ろへと足踏みした。

剣士「がっ――!」
女エルフ「剣士っ!」

予断はない。
飛び上がった王が空から脚を振り下ろし、彼の右肩へカカトを叩き込む。
またも骨が砕ける音。

剣士「……!?」

着地と同時に寸断なく腹を柄で殴られ、深い息を吐かされる。
闇雲に伸ばした左手も瞬時に絡めとられ、捻りあげられた。
小さな悲鳴とともに膝をつくと、

王「鈍ったな。魔法を使えぬ『魔法使い』」

頭を捕まれ、床に叩きつけられた。

剣士「がっ……はっ!」

王「……」

女エルフ「っ!」

信じられなかった。
あれほど無双を誇った彼を圧倒している――

女エルフ「王様!もうおやめください!」

王「ん?……ああ、貴様。まだいたのか」

女エルフ「え…あ……」

王「王を前に皇女を騙るは裏切りに値する」

王「だが余は寛大だ。裏切りも二度は赦そう」

王「去れ」

女エルフ「……!か、彼は……」

王「こやつは余を三度裏切った。その罪は万死に値する」

女エルフ「彼が…いないと私は……!」

女エルフ(国に帰ることすら……!)

剣士「………おい、王」

王「……?なんだ」

剣士「…………そこの、エ……フな」

剣士「……俺の…女……なん…………だよ」

王「」ピクッ

女エルフ「はぇ?」

王「……おい貴様」

女エルフ「は、はい」

王「この男に抱かれたか」

女エルフ「!?」

王「どうなのだ」

女エルフ「ご……ご質問の意図がわかりかねます」

王「……」

王「親衛隊」

親衛隊「はっ!」

王「そいつは牢へ入れろ」

女エルフ「えっ」

女エルフ「お……王様!!なぜです!!」

親衛隊「彼はいかがいたしますか」

王「私の部屋に連れていくゆえ、裁きはそこで行う。……行け」

親衛隊「承知しました。……来い!」

女エルフ「王様!」

王「……」

剣士「ぐっ……」

女エルフ「――っ」

女エルフ「王様!」

親衛隊に捕まり、問答無用で引きずられていく。

剣士の姿が遠ざかる。

女エルフ「王様!!」

……ガシャン。

牢に入れられたあとは、何が出来るでもなかった。

名前を叫ぶのも疲れはて、冷たい部屋の隅で膝を抱えて丸くなった。

女エルフ「……」

もう、いやだ。

なぜ全てが私を追い詰めようとするのか。

せっかく見えた希望も潰えて、残ったのは穢れた肉体だけ。

女エルフ「私は……なん、なんのために……」

漏らした嗚咽すら、看守に咎められる始末だった。

いっそこのまま心が閉ざされてしまえばいいのにと、そう思った。


ep5
fin

毎度コメントありがとうございます。
ぶっちゃけエロが書きたいだけですごめんなさい


ではまた。

ep6

王「何が起こっている」

剣士を室内に放り投げたあとの開口一番、彼女は訝るような視線で言った。

剣士「……」

王「喋れ」

剣士「ア………ゴ、くだ……て、いって……」

王「見せてみろ」

剣士「……つぅ」

王「砕いたのはどこだったかな。顎と右肩と。あばら骨もイってるな。鼻もヒビくらいは入ってそうだ」

剣士「……ぐ」

王「余に逆らった報いだ。さっさと脱げ」

剣士「う……づ」

王「ああ。肩を砕いたから動けないか。仕方ない」

痛がる剣士の上着を無理やり脱がせると、筋肉質な上半身が剥き出しになった。

王「……」

王の指先が、仰向けになった剣士の胸の中心にそっと触れる。冷たい。
細い指の腹が、鍛え込まれた肉体を撫でる。

剣士「いっ……!」

王「この程度なら大丈夫であろう?」

王衣の内側から、青く輝く玉を取り出した。
飴玉よりもわずかに大きい玉石――魔石だ、と解る人間は少なくないだろう。
しかしその意図までを即座に理解できたのは、剣士の知識によるものだ。

王が舌を垂らす。
指でつまんだ魔石を味わうように舐めねぶったあと、口内にそれをくわえこむ。

王「あむっ…」

剣士に覆い被さるよう体を添えて、顔を押さえると、彼女はなんのためらいもなく口づけを交わした。

王「ん……」
剣士「んく……」

口にふくんだ飴玉を、唾液に濡らした舌とともに押し込まれた。

王「ちゅ…あむっ……ん」
剣士「んぐっ……」

魔石を呑み込んだ瞬間、体が熱くなる。肉体の芯が脈打ち、心臓が昂った。

王「んふ……」

彼女の淫靡な唇の動きに、性欲が掻き立てられる。
下半身の盛り上がりを感じて、彼女を抱き締めた。

王「ぷはっ…ふふふ……何だ、もう治ったのか『魔法使い』?」

剣士「お陰様で」

背中に回した腕で白い髪をすいてやると、王は甘えるようにほほを胸板にすりつけた。

王「傷は痛むか?」

剣士「自分でやっといて」

王「あれでも加減したのだぞ。半分は殺すつもりだったがな」

王「貴様を気に入らぬとの言に偽りはない」

王「余を征服した5年前を忘れたとは言わせない」

剣士「……お前いま何歳になったっけ」

王「19だ」

剣士「あんときのお前はもうちょい可愛げあったんだがな」

王「辺境に追放してからも……ずっと貴様への復讐を考えていた」

王のたおやかな手が彼の下腹部に伸び、ズボンの下へすべりこむ。
ブリーチズの上からさすられたペニスが、みるみるうちに硬さを増していく。

王「こちらの態度も不遜なものだ」

剣士「はっ……お前だって待ちきれないってツラじゃねえか。
何が起きてるか知りたいんじゃなかったのか?」

王「ふふっ……」

馬乗りになった王が胸元をはだけると、白雪のような肌が顕になり、ほどよく実った乳房がはじけた。
上向きの曲線を形よく描く双丘の頂点を、淡い白桃色の乳首が結んでいる。

剣士「いいね」

くびれた細腰をくすぐりながら、右手で乳を揉みこんだ。

王「あっ……」

女の声を吐息のように。

王「んっ……くふっ」

王が妖艶に笑う。そろりと立ち上がり脱ぎかけの王衣を全て取り払うと、小股の切れあがった肉体を惜しげもなく披露した。
薄い茂みを生やした陰唇は露に濡れ、雄を欲しているのがよく判る。

王「……そろそろ余が欲しいのではないか?」

剣士「欲しがってるのはお前だろ?」

剣士もごそごそ下着をずらし、太茎を取り出した。
残虐なまでに先端のエラを広げた肉傘は、全身に血管を浮き上がらせてつやつやと赤黒く光る。
獲物を欲して反り返る肉刀の太さともなれば女の指では輪を作るのも難しい。

王「くふっ。相変わらずエグいものを」

剣士をまたぐようにしゃがみこみ、腰を浮かした状態で彼のペニスを掴む。
淫蜜をわかせる薄紅色の女口へ、そのグロテスクな鎌首を導いた。

王「ん……っ……」

ズブズブと。

王「っ――あんっ!」

窮屈に締まる肉壁を容赦なく押し広げ、上から体重をかけた彼女の子宮口までずぶりと一気に到達する。
脳髄を貫く衝撃に、あられもない声が乱れ出る。

王「あっ……くうぅ……」

挿入直後は快楽というより苦悶の表情を浮かべ、威厳ある王は身をよじった。

王「ははっ……そ、う………これだ、この……!」

剣士「きついなら動いてやろうか?」

王「……よ、い」

王「ふ……ふふっ」

王「……余を…征服できる者など……」

王「おらぬ……!」

膣壁をえぐるカリ首の向きに逆らい、腰を上げて引き抜く。
畝襞がめくられ丸ごと引きずり出される感覚。
それだけで身体中が蕩けてしまいそうだと、悦楽にゆがむ彼女の口元が実にいやらしい。

王「はぁ……あっ!」

暴れ馬の背で踊るように、王が激しく上下する。
美しい両手を男の腹のうえに乗せて、互いをきつく合わせ続けた。

剣士「ぐ……!」

ペニスを包む暖かいしごきの波は、気を抜けば即座に射精しかねない極上の快楽を与えてくる。

王「はっ――くふっ、ほらどうした魔法使い…!余のナカに全て吐き出すがよいぞ……!」

王は一心不乱に騎乗し、絶え間ない法悦に背中をそらして身悶える。
熱気に包まれたカラダのそこかしこから玉のような汗がしたたり落ちていた。

一方で、彼はじっと堪えてその表情を見つめた。

このまま射精まで行けば、王は自分を征服した悦びに浸るだろう。

あるいは、それが一番賢い選択かもしれない。

だが。

剣士「くくくっ」

王「……?何を…笑って、いる……んっ」

剣士「ダメだな」

王「なに――を、あっ!」

趣味ではない。

動く彼女をがしりと捕まえて、横に転がし体位を逆転させる。

王「貴様……!」

抵抗すべく伸ばしてきた王の両手首を掴み反し、床に押しつける。

剣士「腰の使い方を教えてやるよ」

ずんと女体の最奥を突く。

王「っっ!?」

割り裂かれた両脚をぴぃんと伸ばし、若き聖君が目を見開いた。
野獣と化した男が、彼女の上で乱暴に動き始める。

王「貴様――あんっ!……やめ、くっ!あっ!」

先ほどとは比較にならない速度のピストン運動が、王の子宮口をこじ開ける。

王「あっ――ああっ!あ、ひ、ああっ!あっ!」

剣士「もっと自分で!腰を振れ!!」

王「――あん!あっ!ひああ、あっ!あんっ!」

突いた分だけ彼女の表情が蕩けはじめる。

そこには威厳など欠片もない。
言われた通りに自らも腰を振り、ただ支配される雌が一匹いるだけだった。

剣士「ぐぅう…!」

王を抱きしめ直す。射精感の限界を越えてひたすら抜挿する。
肉のぶつかりあう音と王の喘ぎがただただ響き、そのうち子宮の口を割く。
ますます深くを蹂躙される女体は、子種を欲して肉のうねりを活発化する。

剣士「膣内に欲しいか」

王「……!」

剣士「欲しいなら欲しいと言え」

王「あ……」

剣士「どうした?」

王「ん………ぅ…!!」

柔らかな密着感が突然増したのは、王が剣士を抱きしめ返したからで。

王「ほし…い……」

剣士「もっとしっかり言うんだ」

王「欲しい…!」

剣士「どこに」

王「オマ×コ…に!!」

剣士「何を!」

王「ぷるぷるの、ザーメン…!濃い、いっぱい、おち×ぽ汁……!」

王「オマ×コに!!子宮っ、パンパンになるまで…ぇっ!精液いっぱい、いっぱいください!!!」

剣士は勝ち誇った笑みを浮かべて、力強く動いたまま彼女に軽いキスをした。

王「ん……ふっ」

王「くふっ…ふふっ」

王「――んぎぅ…!」

膣が痙攣したようになり、剣士の愚息をしぼった。

剣士「ぐ!」

王「っっ!!」

互いを強く抱きしめた格好のまま。

剣士は、欲望の全てを王のナカにぶちまけた。

―――
――

床での情事を終えたあと、「疲れた」という彼女を抱き抱え、寝室のベッドに移動した。

王「……」

剣士「……」ナデナデ

それこそ恋人のように懐に潜りこみ、身を任せきった彼女の頭を優しく撫でてやる。

王「………結局……」

王「そなたには……支配される悦びを……教えられる………」

剣士「当然だろ」ナデナデ

王「……他の男では満足できぬわけだ。くふっ」

王「……それで」

王「何が起こっている?なぜ今さら戻ってきた」

剣士「……」

剣士「西の皇女が健在というのは本当か?」

王「ああ。余が根拠なくあのような戯れ言を口にすると思うか?」

王「西側の動きは常に探らせている。あの自称皇女と出会ったのはいつだ?」

剣士「7日前くらいかな」

王「ならば尚更だ。健在の報告は今日も入ったばかりだからな」

剣士「……なあ」

王「うん?」

剣士「謁見のときも思ったんだが……」

剣士「なんで皇女が健在かどうか、そんなに断言するんだ?」

王「先ほど言ったろう?西側の動きは常に探らせていると」

剣士「そうじゃない。なんで断言できるかは聞いてない」

剣士「なんで断言するのかを聞いてるんだ」

王「……ほう?」

剣士「西側の動きがどうこうより、皇女の動きを調べてるみたいな物言いだ」

王「ふふっ。剛胆でありながら機知に富む。そなたを欲する余はやはり正しい」

王「……なぜ余が皇女を気にするか」

王「まあ、そなたにならば言ってよいか。『式』だ」

剣士「……『式』?あいつも言ってたよ」

王「エルフ族は古来より、『大陸の蛇』を彼らの聖域に封印しているそうだ」

剣士「……初耳だな」

王「各国の王とごく一部しか知らぬことだからな」

『大陸の蛇』

お伽噺だ。

山を呑み込み、天空を這う巨大な蛇――として言い伝えられる。

とはいえ確かに、全くの眉唾というわけではない。

南の『聖剣』
北の『魔杖』
東の『神斧』
西の『光弓』

それぞれの王が所有する秘宝は、『大陸の蛇』を討ち取った神器として名高くあるからだ。

王「『式』とはすなわちそれにまつわるものであり、
代々、西の皇族が行う封印式のことと聞く」

王「エルフ族のみが知る聖域で行われるゆえ、実際にそれがどんなものかは知らないが……」

王「『大陸の蛇』は実在する。それは確かだ。ゆえに我らは西の皇女には常に目を光らせていた」

剣士「根拠は?」

王「先代王よりの言伝だ。それだけで信じるに足る」

剣士「なるほどね…」

剣士「それであいつは偽者ってことか」

王「そうだ」

剣士「うーん……」

王「不満か?」

剣士「なーんか引っ掛かるんだよな」

剣士(女エルフ…嘘をついてるようには見えない。
それに『式』のことを何故知ってるって話だ)

王「……」

王「そんなにあいつが気になるか?」

剣士「あ?」

王「「俺の女」と。あれは真か」

剣士「本当さ。奴隷だからな。性欲解消に抜群だ」

王「……そなたの性欲についていける女が、余のほかにいるとも思えんが」

王「どうせまた、泣き叫ぶ処女を食い散らかしたのだろう。余のように」

剣士「ご名答」

王「最低だな。屑にも劣る鬼畜の所業だ」

剣士「自覚してんだよ」

王「くふっ。…どうだ?余のもとにいれば、その欲望をあますことなく受け入れてやるぞ」

王「どんな要求にも応えてやる。なんなら生娘のごとく泣き叫んでもよい」

剣士「そりゃまた魅力的」

王「なあ『魔法使い』?……魔科学の落とし子よ」

王「ありあまる魔力を身に持ちながら、決して魔法を使わぬ者よ」

王「そなた……余のもとへ戻る気はないか」

剣士「悪いがあいつと約束してるんでな。国に戻してやらにゃならん」

王「偽者なのに?」

剣士「いずれ判るさ」

王「…ふふっ。単に面白がってるだけか」

剣士「欲望のままに生きるのが俺だからな」

王「よい。そなたはそれでよい……お伽噺に見る清廉潔白な好青年など、余はいらぬ」

王「それで?他に何かないのか。まさかあんな用事だけでわざわざ来たわけでもあるまいに」

剣士「『もうすぐ戦争が起こる』」

王「……なに?」

剣士「あの女エルフを狙ってくる黒装束の一味がな。そう言ってたみたいだ」

王「エルフを狙って?」

剣士「おう。『式』の途中で拐われたってさ。
そいつらの一人はあいつを『エルフの皇女だ』とも言ってた」

王「……興味深いな」

剣士「西に今いる皇女とやらが偽者の可能性はないのか?」

王「ない。……とは言い切れないが。可能性は低いだろう。
密偵がよほど間抜けなら話は別だが」

剣士「姉妹とか」

王「西の王に子供は一人だよ。隠し子をのぞけばな」

剣士「いるのか?隠し子」

王「知らん」

剣士「実際にあいつの顔を見てピンと来たりは」

王「似てるとは思う。しかしエルフ族は元来から美しい者が多い。
似てるから皇女だとは言えないし、身なりがあれでは比べるべくもない」

剣士「……ふむ」

王「ただ、『式』の準備が行われていたのは確かなようだ」

王「エルフの聖域に向かう王族がいたことは確認されている」

王「ただし『式』が行われた様子はない、とのことだった」

剣士「密偵が嘘ついてるとかねえ?」

王「ふふっ……お前のそういう疑り深さは好きだ」

王「ないとは言わない。あるわけがないと言おう」

剣士「確かか」

王「確かだ」

剣士「……」

王「それにしても気になるのは、近々戦争が起こるとの話だ……んっ」

ごそごそと動き出した王が剣士の鼻先をつつき、キスをねだる。
仔犬が飼い主を求めるのと同じだ。リクエストに応えたあと、会話を繋いだ。

剣士「ん……っ。…それについちゃあ、俺も気になってた」

剣士「その冗談をくれた黒装束な。たぶん東の集まりだ」

王「東?獣人か」

剣士「獣人だ」

王「……東か」

剣士「なにか思いあたるフシはあるか?」

王「フシというか……実を言うと、最近、北の動きも芳しくない。
異形の軍備が進んでいる」

王「そこに戦争が起こるという情報だ。しかも東が絡んでいる、と。
色々疑いたくもなる」

王「……頭が痛くなりそうだよ」

剣士「国を治めるのも大変だな」

王「そなたが側で支えてくれるか」

剣士「裏切り者は赦さないんだろ?」

王「それは支配者側の定理だ。そなたが余を支配してくれるなら問題なかろう」

剣士「悪いがさっきも言っただろ。旅の途中なんだよ俺は」

剣士「西の皇女が健在となれば、無理に照会しても問題になるだけだろうし」

剣士「東も気になる。長旅がてら、直接確かめてくるよ」

王「……そうか。あやつにとっては災難だな」

剣士「女エルフは早く釈放してくれよ。
あーだこーだと理屈をつけて、死ぬ覚悟で来てやったのは俺なんだ」

王「国のためか?」

剣士「お前のためだよ」

王「……嬉しいな」

もう一度、軽いキス。

王「……しかし余の前で女を口にするとはな。
あの一言がなければ外に放り出していたというに」

剣士「だから牢屋に『ぶちこませたんだ』。一人にするわけにゃいかねえし」

王「……つくづく余を支配するのが好きな男だ」

王「俗世へのしがらみさえなければ、今すぐそなたと旅するものを」

剣士「あー、あと」

王「ん?」

剣士「東への手形と、剣を一本な。魔石も頼む。
上等な弓も欲しい。ついでに書状をだな」

王「ふふっ、5つも。ではあと5回は余を満足させてもらおうか」

剣士「冗談だろ」

王「きついか?」

剣士「『俺が満足するまでヤルんだよ』」

王「……最高だ」

そして、ベッドは軋む。

このときだけは王の役目を忘れ、かつて剣士が心いくまで仕上げた女に戻る。

その日の1日、二人が部屋から出てくることはなかった。

―――
――

~翌日~

女エルフ「……」

剣士「ういっす」

女エルフ「わけがわからないのですが」

女エルフ「捕まって、急に放り出されて外に出たらあなたが待ってて」

女エルフ「……怪我は大丈夫なのですか?」

剣士「全然平気」

女エルフ「……」

剣士「ほれ」ブンブン

剣士「東への手形その他、必需品が今日中には宿に届くそうだ。
数日後には東へ入るからそのつもりでな」

女エルフ「………」

剣士「なんだ?」

女エルフ「……正直」

女エルフ「もう、ダメかと思ってました」

剣士「なんでだよ」

女エルフ「当然ではないですか!あなたは王に倒されて、私は牢へ……」

剣士「ご主人様、だ」

女エルフ「……」

女エルフ「こうなることを予想していたのですか?」

女エルフ「私は皇女なのに……信じてもらえない」

女エルフ「それどころか皇女は健在だなんて」

女エルフ「……」

剣士「でも旅をやめる気はないんだろ」

女エルフ「もちろんです」

剣士「なら進むだけだ」

剣士「余計なことは言わねえよ。行くぞ」

女エルフ「……あの」

剣士「ん?」

女エルフ「……貴方は何者か、教えてはいただけませんか?」

剣士「……?」

女エルフ「果てしなく強いけれど心は鬼のよう」

女エルフ「様々な知り合いがいて、あれほどの怪我もすぐ直る」

女エルフ「『魔法使い』とも呼ばれる…『剣士』」

剣士「おう」

女エルフ「何者ですか」

剣士「……聞きたい?」

女エルフ「はい」

剣士「……例えば、こんなのはどうだ」

剣士「ホムンクルス。人工的に創られた人間…だから強い」

剣士「あるいは心臓が魔石だなんてのは?巡る魔力のおかげで身体能力が人間の比じゃない。
ああ、だから絶倫だなんてのもいいな」

剣士「もしくは何かの事情で魔法を封じられた伝説の魔法使い」

剣士「ずっと昔に国を救った気もするな?
だから知り合いも多いんだろ、きっと」

剣士「その他なんだっていいさ。好きなのを選べ」

女エルフ「ふざけないでください!」

剣士「ふざけてねえよ」

女エルフ「……!」

剣士「俺が何者かなんてどうでもいい。他人のことより自分を心配しろ。
それでも、あえて言うなら最初も言ったぞ」

剣士「『俺は主人公だからだ』」

剣士「だから黙ってついてこい奴隷。ずっと言ってるはずだ」

剣士「俺は強い」

剣士「まあ王にはボコボコにされたがな。
いざとなれば覚醒するかもわからねーぞ。くくっ」

はぐらかされたような、そうでないような。

嘘のようで、真実を語っている気もする。

女エルフ「……信じていいのですね。国に連れていくという言葉は」

剣士「確認するまでもないな。何度言わせる」

剣士「黙って主人に従え。それが奴隷だ」

恐ろしい自信だった。

剣士「それで」

剣士「納得したなら返事はどうする?」

この世の全てが自分を中心に回っていると主張する者と何ら変わらない傲慢さ。

安穏と皇女の道を歩いていたならば、絶対に交わることはなかったであろう人種だ。

どこまでも欲深く、何を考えているか見当もつかない――
もし関わらずにすむなら、必ずその道を選ぶはず。

しかし彼女にほかの選択肢はない。

女エルフは静かにため息をつくと、

女エルフ「……はい」

女エルフ「かしこまりました。ご主人様」

と、言った。

―――
――

黒装束「玄装束……角娘はまだ戻りません」

薄暗い謁見の間。
漆黒に彩られた玉座に居座る巨大な影の前で、黒装束はかしづいた。

虎王「……そうか」

『神斧を振るう者』

東の王は玉座にもたれかかりながら、虎の鼻先をひくつかせた。
獣毛に覆われた全身のその喉元を、鋭く尖った右手の爪で掻いている。
玉座の横に備えられた鉄の支えには、金色に輝く『神斧』が置かれていた。

虎王「皇女は……どうなってる?」

黒装束「……」ゴクッ

安寧な一言一句にさえ、刃を思わせる迫力があった。

黒装束「間もなく東へ入るようです」

虎王「東……?向こうから来てくれてるってか」

虎王「好都合じゃねえか」

黒装束「しかし皇女の護衛が――」

言った瞬間ハッとした。

しまったと思ったときには王の虎耳がすでにぴくりと反応していた。

虎王「……なるほど護衛か……そりゃそうだよな」

虎王「小娘一人の舞台にしちゃあ、役者不足と思ってたんだよ」

ああ、また悪いクセが始まった。
だからそれとなく伝えないようにしていたのに。

黒装束「恐れながら虎王様……玉座をお離れになっては政に支障が」

虎王「楽しみだな」

解っていた。

いったん始まると、こちらの話など一切聞かない。

虎王「……楽しみだぁ」

虎王は傍らの大斧を手に取ると、不敵な笑みを浮かべた。

ep6.南の国編
fin

厨二全開になってまいりました。


ではまた。

剣士「まぁ王相手にすんなら、魔力も解放しないと勝てねーよ」

女エルフ「え?」

剣士「あいつが剣に纏う力」


剣士「あれは俺が分け与えた魔力だからな」スタスタ

女エルフ「では、ご主人様には、それ程の魔力があると言うことですか?」

剣士「…あぁ。魔法使いだしな…」ワナワナ


女エルフ「では、研究所と言うのは…!」
剣士「」

剣士「」ププ

剣士「ははははは!」
剣士「何を言ってるんだ?!」


剣士「俺が何者がなんで関係ないだろう!」
剣士「重要なのはな」
勇者「…」

東の国編:ep1


猫兵士「ここより先が東国になります。道中お気をつけて」

剣士「いいの?」

猫兵士「はい?」

女エルフ「……」

王都を出発して二日目の昼に、南の関所を抜けた。
不干渉地帯を馬で駆け抜けて、夕暮れには東の関所へ辿り着いた。
関所内ですれ違う商人たちを見てみると、半人半獣の者が目立ち始めていた。

衛兵とて例外ではなく、目の前にいる関所守は愛くるしく瞳を細める猫の顔をしている。

女エルフ(かわいい…)ジッ

猫兵士「?」

剣士「この先に小さな村があったはずだ。今日はそこで休むぞ」

女エルフ「……かしこまりました」

検問のために預けていた馬を返してもらい、改めて背にまたがった。

猫兵士「ああ、そうだ」

剣士「ん?」

猫兵士「最近、物騒なのでお気をつけて。夜間の外出は控えてください」

剣士「……お、おう」

なにか含みのある言い方には思えたが、ごく一般的なセリフだったので拍子抜けしてしまった。

馬の蹄を静かに響かせた。
関所を抜けた先には曇り空と広い草原があって、強い風が吹いていた。
草原を通る街道に馬を導く最中、横目で見た遠景には真白な山脈が見えた。

剣士「しかし妙だな」

女エルフ「?」

剣士「関所に手回しされた様子がない」

剣士「……招き入れようとしてるみたいで気にいらねえな」

女エルフ「そんなお考えがあったなら、北から回ればよかったのでは…」

剣士「南の事情に詳しくないから言えるのさ。
王都で見ただろ?南じゃ北の異形はほとんど見かけない」

剣士「それだけ北南間での行き来は厳しいんだよ」

女エルフ「容姿の違い……ですか?」

剣士「含めて色々さ」

剣士「それより弓はどうだ?手に馴染んだか」

女エルフ「はい」

王から授かったいくつかの品々は、それこそ貴族が買うような上級の物ばかりだった。

剣士はというと若草色の旅服にマントという、騎士の私服のような身なりへと様変わりしていた。
女エルフもまたボロ服を捨てて上等な麻の服とローブに身を包んでおり、背負った弓は軽鋼朱塗の一級品だった。

女エルフ(……)

もちろん疑問に思った。
無惨に踏みつぶされた南の王から、一夜にして待遇を変えられた……
その一夜に何があったかを彼は決して教えてくれなかったが、
謁見の様子と合わせて考えれば、ただならぬ関係なのかもしれないと察しをつけることは難しくなかった

本当にこの男は底が知れない。
まあ、こんな欲望にまみれた男の底など知りたくもないが――
覗きこめば引きずりこまれるに違いないのだから。

剣士「そりゃ良かった」

剣士は新たに携えた剣に手をかけて、嬉しそうに笑っていた。

―東国:国境付近の村―

小さな宿を借りて、当たり前のようにベッドがひとつしかない部屋を取る。

女エルフ「……はぁ」

それでも湯浴みが出来るだけ野宿よりマシだ、と手狭な風呂につかりながら思った。
四六時中一緒にいる剣士から、唯一といっていいほど解放される時間だからである。

女エルフ「……」チャプン

一方で、今日はどんな求めに応じなければならないのかと憂鬱にもなる。

女エルフ「……」

しかしここ数日、奉仕させられるとはいえ、抱かずなのは相変わらずだった。
なんの意図があるのかは知りたくもないが、前戯だけで終わる。
溜まったぶんは徹底して口で処理させられた。
性癖と言われたらそれまでだが、なんとなく違和感はあった。

女エルフ(…気持ち悪い)

考えるだけ損だ。単にこれが彼のいう『調教』なのだろう。

女エルフ(馬鹿馬鹿しい)

そう。
考えるだけ、損なのだ。

湯浴みから帰った女エルフを特に待ちわびた様子もなく、剣士は腰をおろし、考えこんでいた。

剣士「……」

剣士「なあ奴隷」

女エルフ「なんでしょうかご主人様」

剣士「お前、俺が死ぬかもしれない危険な場所に行くっつったらどうする」

剣士「もちろんお前を置いてな」

女エルフ「……?」

女エルフ「……」

女エルフ「いってらっしゃいませ」

剣士「……」

女エルフ「……」

女エルフ「止めます」

剣士「だよな」

女エルフ「?」

剣士「…」

「まあいいさ」と言って剣士は手招きをした。
来いということだ。

言われるまでもなく服を脱ぐようになった境遇を、誰が不憫に思ってくれるか。
まぶしい白肌の裸体をそっと剣士に預けた。

剣士「胸を揉まれるのもずいぶん慣れたろ」

質量たっぷりの乳房に、剣士の指が食い込む。

女エルフ「あっ…」

それから当たり前のように口づけを受けながら押し倒され、引き締まった尻肉をなで回された。

女エルフ「んぅっ……」

剣士「そうだな。今日は……くくっ」

女エルフ「えっ…っ!」ピクッ

剣士「そろそろ『こっち』も使ってみたいな」

剣士の指が臀部の割れ目から『その穴』に滑る。

女エルフ「な…なんてことを仰るのですか、そこは………あっ!」

指先が。
つぷり、とわずかに内部に食い込む。突然の異物に驚いたのか、括約筋がきゅっとしまる。

剣士「こっちの締まりもエラく良さそうだ」

女エルフ「ふざけないで、ください…!」

剣士「ふざけてねえさ」クチュ

女エルフ「んうっ!?う、動かさないで……ひっ」

剣士「最近、挿れてないからお前も溜まってるんじゃないか?」

女エルフ「そんなこと、あるわけ――うあっ!」

指先が細い肉孔に侵入してくる。かつてない刺激に肛門は窮屈にしまり、膣とはまた違う太めのヒダが活発にうねるのがわかる。

女エルフ「んきゅっ…う、やめ…!汚い…!」

剣士「なんのための湯浴みだよ、と」

女エルフ「!!」

剣士の中指のなかほどまでが、菊門にねじ込まれる。

女エルフ(痛い…!!)

くちゅくちゅと指が肉ヒダをなぞりはじめる。
乱暴な動きではない。しかし優しくされたからといって濡れるわけでもなく、単純に締まりと痛みばかりが増していく。

女エルフ「痛い、です!やめて……っ」

と言って、やめる男でないことはわかっている。
むしろますます醜悪に笑みを浮かべて凌辱してくる人間だ。

女エルフ「あ、あ…!ひぎっ……んん」

だから彼女に出来るのは、剣士の背中に爪を立て、この悪戯の終わりを待つだけだ。

剣士「尻は少しずつ開発しないとな」クチュクチュ

女エルフ「や……ぁ…!」

後ろ穴を指で蹂躙されつつも、乳は赤子のように吸い付きねぶられる。
その中でまた器用にもう片方の手を女エルフの秘所へと伸ばし、濡れそぼる溝をなぞられた。

女エルフ「!!」ビクッ

女エルフが過敏にのけぞったのを見て、剣士はすぐさま剛直を取り出した。
体勢をわずかに変えて、何も言わずに彼女の膣内に突き入れた。

女エルフ「――っ!?」

久しぶりに味わう体内への侵入は、意外なほどにあっさりとしたものだった。

女エルフ「ぉ……あっ、ぎひっ……」

これでもかと膣肉を押しのけ、ぎちりと埋まったそれが内臓を圧迫する。
息苦しさに加えて、なおも続く肛門への手戯。
苦痛。

それだけのはずなのに。


剣士が力強く下腹部を打ち付ける度に――

女エルフ「あっ!うあ、ああああっ!」

目の前がチカチカする。

女エルフ(ああ…)

知ってはいけない何かを

植え付けられていく――

剣士「おら」グリッ
女エルフ「ぃぎっ!?」

子宮口を突き抜け、奥までごりごりとねじられる。
脳髄までこじ開けられるような異常な刺激に、爪先がぴんと伸びる。
貫かれた身体はそうして固まったまま、しかし今にも痙攣を起こしそうな神経の昂りを覚えていた。

女エルフ「……!」

剣士も何を思ったか、うわずるように喘ぐ彼女の耳元にすりよると、


「膣内に欲しいか?」

と囁いた。

女エルフ(ナカ…?)

無意識にナニカをつぶやいて、自らおぞましい寒気を感じた。
そして思い切り、

女エルフ「いらない!!」
と、叫んだ。

剣士は、笑った。

剣士「じゃあ、やめておくか」

女エルフ「……」

女エルフ(え?)


言うやいなや、体内の圧迫が消えた。
そして目の前に差し出されたのは、脈動する性器。
何が起きたかわからず、女エルフは上気した裸体を開けっ広げに晒したまま、呆然とそれを見つめた。

剣士「じゃあまた口で頼むぜ、奴隷」

その後、彼の性欲は一方的に処理された。
たっぷりの精液を女エルフの口内へ放出し、飲ませ、満足気に寝に入ったのだった。

女エルフ(……)


終わったというのに、身体は熱いままだった。
息も荒く、鼓動も速い。
どうしようもなかった。
眠れなかった。

女エルフ(……)

女エルフ(ダメ……)

指先を、股の間にそっと滑らせた。

女エルフ(こんなの…おかしい…!)

女エルフ(うう…)

女エルフ(……)

女エルフ(ん…)



くちゅり。

―――
――

窓越しにある木々の小さなざわめきが、夜の帳の隙間を縫って聞こえてくる。
それが理由ではなかったが、剣士はふいに目を覚ました。

隣ですやすやと眠っている女エルフの顔は、いくぶんかスッキリしたものに見えた。

剣士「……」

金色の髪を優しく撫でてやりながら、その横顔にキスをする。

剣士「俺好みになってきてるじゃないか」

剣士「とりあえずワンステップは進んだかね」

剣士「……さて」

女エルフを起こさないように、そっとベッドから起き出した。
傍らにたてかけておいた剣を取る。
そして暗闇に塗りつぶされた外に目をやりながら、窓を開け放った。


剣士(……)

やはり音もなく、剣士は窓枠を踏み越えた。
夜風をまとい、空中に身をあずけた。膝を柔軟に曲げて地面に降り立つ。

剣士(――なんだ?)

ざわざわと……厭な気配が増していく。

剣士(……)

そして、ふと、

「……」

それは現れた。

剣士「……?」

「……」

見た目は……なんと言えばいいのか。
皮膚を溶かした人間のような風体、というのが一番近いだろう。
身体中が剥き出しの筋肉で覆われているような。
あまり気持ちのいいものではない。

剣士(使い魔……?)

「……ヘビ」


剣士「あ?」

剣士「…なんだ、喋れるんじゃねえか」

剣士「なんだって?もっかい言ってみろよ」

「……タスケテ」

剣士「?」

「……」

ばたん、とそれは倒れた。

剣士「は?え?」

いぶかりながら、その倒れた肉人形に近づいた。

剣士「……」

倒れているそれを間近で見て、ようやく気づいた。

剣士(おいおい)

先ほどは、皮膚を溶かした人間に近いと比喩したが、違っていた。


『実際にそうだった』

剣士(…もう死んでるか)

辺りを探ってみた。
しかし何かが起きた気配はなく、何かがいる気配もなかった。

剣士(…なんだってんだ)

だがなぜ自分がわざわざ夜中に宿を抜け出したかを考えてみれば、やはり何かがいたのだろう。

得体の知れない、何かが。

剣士(……無関係だといいがな)

自分たちがこの村にいることと、無関係であればそれでいい。
これ以上厄介ごとが増えるのは面倒だ。

だから彼は、遺体を放置したまま、宿へと戻っていったのだった。

翌朝、まだ薄暗い時間帯に村を出た。
早々にたたき起こされた女エルフは、眠い目をこすりながら馬に乗っている。

女エルフ「ふあ……」ムニャムニャ

剣士「……」

女エルフ「あの…け…ご主人様」

剣士「ん?」

女エルフ「なにか急ぎの用でも……ふあ…」

剣士「平和な村が騒ぎになって疑われるのは余所者だからな」

女エルフ「……?」

剣士「んなことより」


剣士「昨日はあんだけ途中でやめてやったのに」

剣士「えらいスッキリした顔してるな」

女エルフ「え…」

剣士「なに、隠すこたねえよ」

剣士「皇女様もオナニーするんだな?」

女エルフ「――!」カァッ

顔を真っ赤にうつむく彼女はなかなか見られない。

女エルフ「ち、ちが…」

剣士「満足させて欲しいならいつでも言ってくれていいんだぜ」

剣士「くくく」

剣士「安心しろ」

剣士「また今日から腰が抜けるほど可愛いがってやるからよ」

女エルフ「…!!」

女エルフは応えない。
しばらく会話が途切れたのは、言うまでもないことだった。

―――
――

白い山脈のなかほどより、悠々と馬を歩かせる二人が遠目ながらよく見えた。
獣人の高い視力にくわえ、魔法で矯正すれば、それは難しいことではない。

一人は女エルフ。
一人は……剣士。

角娘「……」

大切な者を殺し、強引に純潔を奪った鬼畜が、とうとう自国に足を踏み入れてきた。

角娘(お前だけは許さない)

だが真っ正面から戦ったとして、おそらく勝ち目はない。
だから、今は機会をうかがうほかなかった。

角娘(王都に向かうなら…この山脈を必ず抜ける)

角娘(…そのときに)

角娘(必ず)

小柄な娘は復讐に取りつかれ、血走ったまなこでコブシを握る。


少しずつ、歯車は動き出していた。

東の国編:ep1 fin

すみませんでした(真顔

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