【安価】提督「狂ってしまった彼女達」 (1000)

ここは安価で指名された艦娘の小話を>>1がひたすら書いていくという>>1による>>1のための修行スレです
暇な方は是非お付き合いください


注意

・ここはあくまでも>>1の修行するためのスレです。話のクオリティは察してください

・なるべく早く投下したいと思いますが、投下が来なくとも長い目で見てあげてください

>>1はスレタイから想像できるような偏った内容しか書けません。ご了承ください


それでは手始めに下2

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1425044451

青葉了解です

「青葉、見ちゃいました!」

挨拶もせずに意気揚々と執務室に飛び込んできた青葉。
手には数枚の写真を持っている。

「どうした?またスクープか?」

提督は優しく訊ねた。

「はい!これは大スクープです!」

青葉はニコニコとしながら快活とした声で答える。

「これはですね~司令官も黙っていられませんよ?」

「……俺か?」

提督はここ数日の自分の行動を思い返すが、スクープと言えるようなことは特に思い当たらなかった。

「……俺がどうしたんだ?」

「教えてほしいですか~?」

ニヤニヤしながら歩み寄ってくる青葉。

「勿体ぶるなよ。教えてくれ、な?」

スクープを激写された人間が頼むのも些かおかしいが、ダメもとで提督は頼んでみる。

「ええ、良いですよ。題して、知られざる司令官の一日!」

意外なことに青葉は、笑いながら写真を机に置いた。

「まずはこれですね」

青葉が提示した写真は、提督が眠っているものだった。

「これは……」

穴が空くほど見るも、大スクープになりそうなものは写っていない。

「……俺が寝ているだけだが」

本当にただそれだけの写真だ。強いて言うなら、布団を蹴って右足が出ているくらいか。

「よく見てください!」

青葉が若干興奮しながら引っ込めていた手を出し、写真のやや上の部分を指差した。

「ここです!」

「ここ……?」

青葉の指の先には、横向きになって寝ている提督の手。

「よぉーく見てください」

言われるままに目を凝らすと、上から桃色の糸が垂れ下がっているのがかろうじで見えた。

「これは、写真を撮ったときに偶然写った青葉の髪の毛です!それがほら、丁度小指に結ばれているような感じに見えません?」

「…………言われてみれば」

そう見えなくも無いこともない。

「これは運命の赤い糸。まるで、青葉と司令官の明るい未来の暗示じゃないですか!」

「……あぁ、そういう」

ほのぼのした話題で、提督は内心ほっとした。

「反応が薄いですね……まぁ、次のにいきましょう!」

次に青葉が見せてきたのは、提督が歯を磨いているところ。
これも特に説明するところは無い。

「…………ん?」

「わかりませんか?ここですよ!ここ!」

しびれを切らした青葉が再び指で指したのは、鏡だった。

「これです!これは、青葉の服です!」

……なるほど、言われてみれば、鏡の端に写っているのは青葉の服だ。

「たぶん、正面から見たら司令官と並んで歯を磨いているように見えたんでしょうねぇ……撮りたかったです」

悔しそうな顔の青葉。

「……これ、スクープか?」

「はい。こういうのは、相手に惜しい!と思わせて興味をそそらせる話題です」

「…………ふぅん」

あまり詳しくは知らないので提督は聞き流す。

「これはお気に入りです!」

満面の笑みで提督に見せたのは、多少ぶれているが、玄関で振り返る提督の姿だった。

「この感じ、まさしく夫婦しか分かち合えない瞬間ですよね!青葉、この写真が撮れたとき思わず手が震えちゃいました!」

テンションが高ぶる青葉が今にもぶつかりそうなほど提督に迫った。

「………………これ、俺の実家じゃないか」

「以上、司令官の知られざる一日でした!」

こうして青葉の写真公開は幕を閉じた。

「いやぁ~知らない人と密会なんてしてたらどうしようかと思いましたが、そんなことはなくて安心しました」

提督は何も言えず、ただ座っているだけ。

「では、次回は未定ですが今後とも青葉をよろしくお願いします!」

そう言って青葉は執務室を後にした。


【抜き打ちテスト】

こんな感じで>>1がお題の艦娘を裁いていくスレです
よろしくお願いします

今日はこれで寝ますが、とりあえず次の子を下2

「提督……」

呟きながら提督に歩み寄る秋月。

「落ち着け秋月」

冷静に対処しようと必死な提督は、自分に向けられた25mm連装機銃をなるべく見ずになだめようとしている。

「着任したとき、秋月を頼りにしてるとおっしゃいましたよね?」

「ああ、確かに言った」

秋月は更に一歩提督に近づく。

「秋月がMVPを取ったとき、秋月の頭を撫でてくれましたよね?」

「そんなこともあったな」

「秋月と食事に行きましたよね?」

「……行ったな」

「秋月のこと、かわいいって言ってくれましたよね?」

「……言ったし、今もそう思っているよ」

「なら、どうして島風と食事に行かれたのですか?」

徐々に近づいていた秋月の歩みが提督の目の前で止まった。

「もう秋月とは行ってくれないのですか?」

「いや、そんなことは――」

「夕立さんの頭も撫でてましたよね。もう秋月にはしてくれないんですか?」

開かれた目は、目の前の愛する人を逃すまいと言わんばかりにぶれること無く視線を注ぐ。

「秋月は頼りにならないんですか?」

「秋月は主力メンバーじゃないか。これは私は秋月に期待して――」

「一番ですか?違いますよね」

何か言おうとしたが、躊躇った提督は結局口を閉じた。
確かに、最近は目覚ましく成長してきている夕立にかまっている時間が増えている。

「………なにも一番に拘らなくてもいいだろ?」

「いいえ」

きっぱりと否定した秋月。彼女は銃口の向きを180度回して

「それじゃ、意味がないんです」

躊躇いもなく撃った。


【一番】

秋月ちゃんについて勉強(意味深)してたら遅くなりました
この子は依存するメンヘラオーラが漂ってると思います(偏見)

次の子下2

飢えた狼さん了解です

提督さんはこれから一生秋月のことを思い続けることになるから、夕立は戦術的敗北っぽい

「提督、どうして妙高姐さんと一緒にいたの?」

「ん?……いや、仕事を手伝ってもらっていたんだ」

「……ふぅん」

含みのある目で提督を見る足柄。

「もしかして嫉妬か?……なんてな!」

笑い飛ばす提督。
こうした軽口を叩けるのも、彼と足柄の間柄からくるものであることを提督は知っている。

「…………ねぇ」

「ん?どうした?」

「もし私が本当に嫉妬していたらどうする?」

「…………え?」

予想外の質問に提督は思わずすっとんきょうな声を上げる。

「……いやいや、それは嘘だろ?」

足柄は返事をせずに、ただにこりと笑って。

「……本当か?」

「……なんてね!冗談よー」

いきなりケラケラ笑い出す。
豹変ぶりに提督は呆気に取られた。

「本気かと思ったじゃねぇか」

胸を撫で下ろす。正直、提督は彼女をそんな目で見たことが無かった。

「私たちは、この距離感が一番よ」

今は。その言葉は口には出さなかった。

「まあな」

提督が照れくさそうに笑う。

「正直言って、そんな目で見たことが無かったから焦ったぞ」

「…………そう」

落ち着け。
足柄は襲いかかりそうな衝動を押さえて、自分に言い聞かせる。
今はこれでいい。彼に一番近いのは間違いなく自分だ。

「こんな話、姐さんたちとしちゃダメよ?」

じゃないと、自分を押さえられない。

そんな言葉は隠して、ふらっと舞うように近づき提督の腕に抱きつく。

「……ね?」

ここは、自分だけの場所。
自然と顔が緩む。

だが

「いや……実はさっき、妙高に告白されてな」

「…………ふぅん」

「いきなり話しかけてきたと思ったらさ――」

恥ずかしそうに話す提督。
その言葉は、足柄の頭には入ってこなかった。

「それで、返事はどうしたの?」

「いや……流石にこんなご時世だし、部下と付き合うわけにはいかないって」

「断ったのね?」

「いや……保留」

提督は切り捨てなかったようだ。
ならば

「……忙しくなりそうね」

この場所が奪われないように、抱きつく力が強くなった。


【縄張り】

書き溜めが進まなくなったために立てたスレで書き溜めより苦戦するとは……

下2

朝潮了解

>>44
まだやで
夜には来ると思うから待っててな

「(安価は)まだやで」って意味だったか
流れgdgdにして申し訳ない

>>48言葉足らずの私のせいなんであまり気にしなくとも

「司令官!おはようございます!」

「おはよう……ん?朝潮か。そんな張り切ってどうした?」

若干戸惑いながら挨拶を返す。
朝一番に朝潮が、それもこんなに意気揚々と自分を起こすとは何事か。

「ようやくわかりました!」

「……何が?」

そう聞かざるをえない。
彼女には考えさせるようなことは何も言っていないはずだが……全く思い当たらない。

「暗号です」

「あぁ……え?」

回答の意味がわからず、謎は深まるばかり。

「……なんかしたっけ」

俺はしばらく考えてみるも、それらしきことは思い出せない。
ここまで悩んでも出てこないというのは、単に寝起きだからというわけでは無さそうだ。

「忘れたのですか?昨日の夜です」

「……夜に朝潮は俺と会ったか?」

「はい!僭越ながら、司令官の自室にお邪魔しました」

「んー……そうだったか?」

俺の記憶では、疲れていたから、金剛あたりが睡眠の邪魔に入らないように鍵を掛けてそのまま寝たはずだが……

「……朝潮。悪いが昨日の夜のこと、どうやら俺は忘れてしまったらしい」

「えっ、大丈夫ですか!?」

「そこで悪いんだが、朝潮が出来る限りでいい。昨日の俺が何をしてたか教えてくれないか?」

「かしこまりました!」

敬礼をした朝潮は、ポーチからなにやらメモ帳を取り出した。

「昨夜は0003に就寝。0154に寝言で命令を出す。0227に1度起きて水を飲みに食堂へ。その5分後に再び就寝。0448に寝返りをうつ。0555に目覚ましの音で目を覚ますも、再び布団に潜る。0615に私に起こされる」

「……は?」

「……どこか間違えたでしょうか」

キョトンとした目で訊いてくる朝潮。その目は純粋で、元々の性格も考えると他意は無さそうだ。

「……どうやって調べたんだ?」

先程まで可愛らしく感じていた少女に、今は恐怖しか感じない。

「どうとは……?普通に警備していましたが」

「どこでだ?鍵もかけたはずだが」

「……部屋に居ました。秘書艦ですからね」

当たり前のことを言っているつもりなのか。
彼女の目はやはり純粋な輝きを放っている。

「寝ながらも指揮を執られるなんて、私、感服しました!」

「いや、それはただの寝言で」

「朝潮の名前を5回も呼びましたよね?たいへん嬉しかったです」

「いや……」

朝潮は話を聞かず、喋り続ける。

「お礼と言ってはなんですが、金剛さんを解体しておきました」

「………………なんて?」

「何度もおっしゃっていたじゃないですか。金剛うるさい、と。今だから言えますが、私も同感でした。仕事をしてい司令官に気安く近寄って、邪魔しかしない」

「…………金剛をどうしたと?」

「正直あの人には殺意しか感じませんでした。……あっ、もしや司令官はそんな私を気遣ってくれたのですか?ありがとうございます!」

「いや……だから」

「彼女は命令通りバラバラにしてから海へ投げておきました。そういう暗号の内容ですよね?では司令官」

彼女は俺に尊敬の念がこもった視線をぶつけ、

「次のご命令を」


【忠犬】

朝潮ちゃんは思い込みが激しいところが唯一の欠点である可愛くて真面目ないい部下。

下2

駆逐棲姫ちゃん了解

曙押しの人、ちょっとせっかち過ぎやしませんかね……

>>61
希望から絶望はあっても絶望から希望はないだろウロブチ的に考えて

やべっ間違えちゃった
駆逐棲姫→春雨
で脳内変換お願いします

>>62なんで虚淵基準やねん……

「司令官!見てください!」

言われた通り提督が窓に目をやると、海の向こうに夕日が見えた。

「……ほぉ。綺麗だな」

西の空が赤く燃え、太陽が今日最後の輝きを魅せる。
雲は1つもなく、その明るさを損なうものはなにもない。

「ずっと見ていたいです」

春雨がうっとりした目で呟いた。そのままちらりと提督に視線を送る。

「明日は晴れかな……」

だが、彼女の太陽はそんなことに気づかない。
自然と溜め息が漏れる。

男女二人でひとつの窓から夕日を眺める。
この構図。まるでカップルのような――

「……司令官」

いっそのことこのまま、と春雨は意を決して隣に立つ者を呼ぶ。

「ん?」

「私は、司令官が――」

「提督さん!」

ノックもせずに扉を開けて、そのまま二人の間に割り込んだのは、姉でありここのエースでもある夕立。

「危ないなぁ」

そう言いながらも提督は優しく抱き止める。

「夕立、結構頑張ったっぽい!」

褒めてー、と提督にじゃれつく姉。

狙っているのかいないのか。
春雨に向けられていた視線を全て持っていき、なおかつ場所まで取り上げる目の前の姉。

「……………………」

まただ。

「……そういや、春雨はなんて言おうとしたんだ?」

「…………いえ、大したことではありません」

「……そうか」

彼女のせいで私の太陽がよく見えない。

「せっかくの夕日が、きれいじゃない……」

夕立の声に書き消された言葉は、また1つ春雨の心に積もってゆく。

「…………黒い雲が邪魔で、よく見えない」

彼女の心に雨が降る。


【どしゃ降り】

春雨ちゃんもどこぞの暁型の末っ子みたく我慢して爆発しそう

下2

五月雨了解

関係ないけど笑わない大井っちと会話したい

「邪魔なんです。私と司令官の間にノコノコと割り込んできて」

言うが早いか手を振り下ろす五月雨。
その手には魚雷。

「待って!五月雨ちゃ――」

言い終わる前に鈍器と化した魚雷で頭を打たれる。

「誰の了解を得て秘書艦になってんですか?少なくとも私は認めてませんよ?」

いつもの彼女からは想像できない無機質な顔。手は休めることなく振り下ろされる。

「はぁ……はぁ……」

五分ほどしたのち、ようやく息が切れた五月雨は手を止めた。

「……あなたが悪いんです」

五月雨はいつもとは違った笑みで比叡を見下ろす。

「さよなら、比叡さん」

そう言い残して五月雨は港をあとにした。

自然と込み上げてくる笑い。
今ごろ比叡は深海棲艦が後始末をしてくれていることだろう。

「これでやっと比叡さんが消えてくれた……?あれ?」

消えてくれた。
自分で口にした言葉で五月雨は正気に戻ったのだ。

「……あ!……あぁ…」

無我夢中で殴っていた時は、まるで自分ではない誰かに体を乗っ取られていたような錯覚。五月雨はそれを感じた。

「私……なんてことを」

自室でしゃがみこむ五月雨。
スカートに飛んだ返り血がふくらはぎに着いた。

布団に潜っても、頭には比叡への謝罪の言葉が敷き詰められ、結局眠りについたのはそれから一時間後のことだった。

「五月雨、大丈夫か?」

「司令官……!」

提督に起こされてみれば、すでに夕方だった。

「今何時ですか!?」

「午後5時。ずいぶんとうなされていたぞ?最近しっかりと眠れていないようだが」

「だ、大丈夫です」

体を起こし、目の前の書類を持ち上げる。

「もうやっておいたぞ」

「!あ、ありがとうございます」

持ち上げた書類は、確かに署名等が書き終えられていた。

「…………どこ行ったんだろうな」

五月雨が持った書類を見て提督が呟く。
行方不明艦。その名の通り行方がわからなくなっている艦娘のことだが、そのリストだった。

「比叡さん……」

優しくて、皆をまとめていた仲間。
初期からずっと秘書艦を勤めていた五月雨にとったら、嫉妬する場面もあったが、いなくなるととても悲しい。

彼女の行方がわからなくなってすでに半年。それでも諦めたものはこの鎮守府にいない。

「 私、夜になると時々思うんです。比叡さんごめんなさいって 」

「……どうしてだ?」

「 でも、よく思い出せなくって……なんだっけかな……もう少しで思い出せそうなんですが」

「比叡が戻ってくるまでに思い出しておけばいいさ」

提督は悩む彼女の手を優しく握った。



【藪の中】

自分のやったこと忘れちゃう五月雨ちゃんドジっ子かわいい

下2

レディ了解
駆逐艦ばっかやね
このロリコンどもめ

大井「気持ち悪いです。このロリコン提督。犯罪者予備軍は北上さんに近づかないでください」

……ふう

北上さんに近づけないなら大井さんに近づくしかないね

>>96ひらめいた

いつも書き込めない時に安価になるんや・・・
誰か代わりにとってくださいお願いします!

>>106暇をもて余した新大学生なもんで、社会人様方には厳しい時間に来るかも知れません
今度からなるべく夜に投下します


あと、暁に苦戦してるんで、音信不通になっても探さないでください

暁は真面目に病ませなくていいんじゃないかなぁ


病み・・・? みたいな

>>110それでいいのなら浮かぶんですが……

夜に投下します

「レディーレディー言ってるけどさ」

俺は暁に話しかける。

「レディーってどんなことをしているんだ?」

仕事も一通り終え、主力もほとんど大破という状況。
手持ち無沙汰になった俺は、その主力の一人で秘書艦である暁にそう尋ねた。

「え!?……えっとね?」

唐突過ぎるその質問は、俺の思惑通り暁の急所にめり込んだようだ。

「ほう?」

今の俺の顔が憲兵にでも見られたら、即行で連行されてしまうかもしれない。自分でそう思えるほど嫌な顔をしているのだろう。

「そ、その……いろいろよ!」

あまりにも下手な誤魔化しかた。それでも暁は胸を張って答えた。

「司令官にはわからないでしょうね」

言い切って、どこかほっとした表情の暁。
当然俺はここで追及の手を緩めない。

「たとえば、どんな感じのことだ?」

「レ、レディーは秘密は守るのよ!」

「……もしかして、あれか?」

「!なんでおまじないのこと知ってるの!?」

「えっ……」

まさかとは思ったが、こんなカマに引っ掛かるとは……
少女の行く末を心配してる中、当の本人は焦っていた。

「ど、どうしよう……他の人にバレたらダメなのに……よりによって司令官だなんて……」

暁は今にも泣きそうになりながら頭を抱えている。

やり過ぎたか……
そう思って、助け船を出す。

「……あーその。暁、なんのことを言っているんだ?」

「……えっ?」

「いや……さっきの言葉が聞こえなかったんだが、そのあといきなり焦りだしたからさ」

「……!司令官は、私の言葉を聞きのがしちゃったのね!」

「あぁ、残念ながらな」

よかった、と呟く暁を見て肩を竦める。

しかし、おまじないか……
子供っぽく、レディーとは程遠い代物だ。

「レディーは、カフェとか行ったりするのか?」

「そ、そうね!週5くらいで行ってるわ!」

行ってないな。直感だがあっているだろう。

「なら今度暁の行きつけでも――」

「Hey!提督~!ティータイムに誘いに来まシタ!」

いきなり入ってきた金剛には悪気は無いのだろうが、暁への茶の誘いを妨げられた。

「Oh!暁も一緒にどうデスカ?」

笑顔の金剛。彼女もここの主戦力で、つい先程まで入渠していたのだ。

「……金剛さん、早いですね」

「途中で上がって来まシタ。提督とのティータイムの方が大切ネ!」

腕に抱き着いてくる金剛は、確かに怪我が完治していない。

「……仕方ない。ティータイムが終わったら大人しく戻るんだぞ?」

こうなれば彼女はテコでも動かないことを俺は知っている。言うことを聞いた方が手っ取り早いのだ。

「暁もどうだ?」

「……司令官、悪いけど私は用事が出来たわ」

「……ん?そうなのか」

もしかして、暁はティータイムに飲むのをコーヒーと間違えて断ったのか?

「それに私、不味いから嫌いなの」

「What!?」

俺の手から離れ、暁の方へ足を向けた金剛を押さえる。

「あいつは、たぶんコーヒーと間違えてるんだ。そっとしておけばいい」

耳打ちをすると金剛は大人しくなった。

「なら、誤解を解いてあげまショウ。暁が来ないなら、ティータイムは私たち二人に……」

思案顔の金剛。

「わかりまシタ。二人でティータイムにするデース!」

金剛は納得した顔で俺の横に戻ってきた。

「……というわけで、俺たちは――」

「ねぇ」

暁は聞く耳を持たずに俺たちのそばまでやってきた。

「金剛さん。綺麗な髪ですね」

「……またデスカ?最近皆のヘアーを触ってマスネ」

「レディーには必要よね……」

暁は呟きながら金剛の髪を撫でる。

「……わかったわ!司令官、行ってらっしゃい!」

答える前に暁は部屋を出ていった。

「……最近暁は、本当にレディーになろうとしてマスネ。皆の髪をチェックしてマス」

「……そうなのか」

なぜか暁の努力を感慨深く感じる。
と同時にからかっていた自分が恥ずかしくなった。

「今もデスケド、暁の手櫛は、時々抜けるから痛いデス……でも、いいと思いマス」

金剛も暁の成長を見てほほえましく感じたのか。遠くを見る目で笑っている。

「さぁ!私たちもティータイムネ!レッツゴー!」

気を取り直した金剛に引っ張られるまで、俺は立ち尽くしていた。


【呪術】

長くてロークオリティ。それが私の自慢です(白目)

次の娘↓1~5で最も高コンマ

天津か……ファッ!?

筑摩了解

筑摩ってオコトワリ勢なのか……また俺の両思い嫁が減った

扶桑姉様とフフ怖とのじゃを攻略すればワンチャン……?
なおボクっ子

好きになる娘がオコトワリ勢と知ったときの絶望感は異常

しかしレディーの暁に深夜の神社で藁人形を打ち付ける根性があるだろうか

>>131暁のことをとてもわかっていらっしゃる。ぜひ暁が壊れていく話を

為になるなー
また1つ賢くなってしまった

思いの外筑摩愛が溢れて短編で終わりそうに無いんで、できたら投下でいいですかね(震え声)

筑摩愛好家の皆さんすみません
今度一生懸命壊しにかかるので許してください

次の娘↓1~3の最低コンマ

ろーちゃん了解

チョイスが私を苦しめるようなものしかない気がする……

「提督!」

出撃から戻ってきた呂500。

「これ、今回の報告書ですって!」

「ありがとう」

礼を言って目を通す。

「一番活躍したのは……呂500か」

「えぇ、ろーちゃんが一番ですか?」

「これの通りなら、君が一番勝利に貢献したと思うけどね」

提督はノックするように報告書を叩く。

「Danke!ですって!」

にっこりと笑う呂500。花が咲いたような、という比喩がとても似合う笑顔だ。

「……さて、ご褒美は何がいいかな?」

提督は、士気上昇のために戦果をあげた者の言うことを1つ聞いている。

と言っても、呂500のお願いは実に可愛らしいものしかない。

一度目は、ドイツ語を覚えて欲しい。
もっともこれは、もとよりそのつもりだったため断る理由などなかった。

二度目は、秘書艦にして欲しい。
これも、長門と交代制ということで手を打った。

さて、今回はどんなものが来るのやら。

最近では何かと近くにいる少女だが、彼女がして欲しがっていることがあったかどうか……提督には思い当たらなかった。

如月の一緒に寝て欲しいや、榛名の血が欲しい、隼鷹の二人で飲みに行きたいなどは、常日頃から言っていたのでわかるが、はたして呂500の次のおねがいは……

「ろーちゃんと里帰りしましょ!」

「……ドイツにか?」

「勿論一泊ですって!」

「……一泊か」

言葉もある程度話せる。資金は無いこともない。

「だが、その間誰がここを――」

「私だ」

颯爽と現れたのは、長門。

「いつもろーちゃんにはお世話になっているからな。頼まれては断れない」

エヘヘーと笑う呂500。そこまで仲がよかったとは提督も知らなかった。

「随分と用意周到だな」

「ドッキリですって!」

「……なるほど。長門、頼めるか?」

当然長門は二つ返事で承諾し、晴れて呂500のお願いは受け入れられた。




「迎えの船はあっちですって!」

提督は用意のよさにただ圧倒されていた。

「まさか行きの船まで用意していたとは」

あまりにも準備のいいプランに提督は呆気に取られる。

「一泊とは言え、ドイツか……楽しみだな」

「はい!」

提督は動き出す船から、見送りに来た彼女達に手を振った。


【入り婿】

ろーちゃんはいい子だから病みません
でもろーちゃん欲しいです
そんなジレンマ

忘れてた
↓1~3で2番目に大きいコンマ

陸軍了解

これ書いたら筑摩のに専念してきます

青葉、秋月、足柄
朝潮、春雨、五月雨
暁、(後で)筑摩、呂500
ここまであきつ丸合わせて10人か。年長者艦娘がまだ足柄だけだな

>>158
まだ少ないと思うがまとめ乙。確かに若いのが多いな
早く陸奥を取りたいぜい………

「提督殿は、陸軍に興味はありませぬか?」

「またその話か……」

何度目の勧誘だろう。あきつ丸はことあるごとに俺を勧誘してくる。

「悪いが、俺には海の方が合っていると思っている。それに、あいつらを放ってどっか行くってのは考えられねぇ」

いつものように軽くあしらう。

「……そうでありますか」

「……ん?」

意外とあきつ丸はすんなり下がった。

いつもならなんとしても陸軍に引き込もうと様々な策を用意している彼女にしては妙だ。

「……提督殿は、どうして海がよいのですか?」

「……なるほど」

どうやら俺が海軍で気に入っている点を陸軍でアピールするつもりのようだ。
そうとわかれば、俺の中に加虐心が芽生えてきた。

「そうだな……まずはやっぱりあいつらがいることだな」

「……ふむふむ」

相づちを打ちながらも困った顔をするあきつ丸。
これに関しては現在、陸軍に艦娘は彼女しか……彼女とまるゆしかいないのでどうにもできないだろう。

そこに追い討ちをかける。

「そして、何より俺はある程度の階級を与えられているということだ。自惚れじゃないが、俺がいなくなるとそこそこ問題が起きるだろう」

「……そうでありますか」

「難しい顔をするな。気が変わったら行くかも知れないしな」

勿論そんなことはあり得ないのだが。

俺は唸っているあきつ丸を置いて歩いていった。

「貴様の中将解任、及び銃殺刑に処す」

厳格な上司の声が響く。

軍法会議の末、縛られた俺に複数の銃口が向けられた。

「…………あぁ、一思いにやってくれ」

抵抗はしなかった。
これは、自分でも当然の結果だと思っているからだ。

暫く留守にしている間に鎮守府が攻撃を受けたらしく、俺が帰ってくると跡形もなくなっていた。

ご丁寧に死体も全員分揃っていて、一筋の希望さえも残されていなかったのだ。

国としては貴重な戦力を一気に失ったわけで、こうなることは予想できた。

そして何より、俺はこの彼女達がいなくなった世界で生きていける自信がなかった。

「構え」

落ち着いていて、冷たい声で銃口が俺に定められる。

「……では――」

「お待ちください!」

勢いよく扉を開けて入ってきたのは、あきつ丸だった。

彼女だけは偶然入っていた陸軍の用事のお陰で命拾いしていたのだ。

「……陸軍か。ただいま我々は忙しい。後にして貰えないだろうか」

「彼を私ども陸軍に頂けないでしょうか!」

「……何?」

「この事件。彼に非があったわけではありません。ですが、海軍としても示しがつかないことも十分承知しております」

「……そこまでわかっていて、なお陸軍に渡すとでも?」

「彼の戦略の技量は、陸軍でも十分貢献できると思われます。どうしても殺したいのなら、目先の闘いが終わってからでも遅くはないでしょう」

ざわめきが館内に広がる。

「……こいつは貴様らに預ける」

議長がそう言ったことで俺は陸軍への配属が決まった。

「ここで死ぬよりも、敵を取ってからでも遅くはありません」

あきつ丸は俺に手を差し伸べながら笑いかけてきた。

「…………ありがとう」

拘束が解けた俺は、震えながらその手を掴んだ。


【真の敵】

キンクリって便利ですね。私も欲しい。

では、先程言った通り筑摩を可愛がってきます

>>158そんなに書いてたのか……夢にまで大井っちが出てくるわけだ

>>160そんなに病ん娘が見たいんですか。変人ですね(握手)

筑摩が短編で終わりそうに無いんで別に立てますね

後回しにされる川内ェ……

>>174
ファッ!?

2200以降3人でもっとも高コンマ

>>175筑摩押しの人かな?
すまんな。川内の書き溜めを越えてもうたんや

千歳了解

筑摩は今週中に書けると思うのでしばしお待ちを

これからはなるべく2200に来るつもりやで

「……んぅ……!」

目が覚めた千歳が体を起こす。

「ここは……?」

「どうだ?よく眠れたか?」

俺は千歳ににやけながら尋ねる。

時刻は午前6時。寝ずに書類と格闘していた二人だが、千歳が睡魔にやられてしまったのだ。

「ごめんなさい!お膝をお借りして――」

「それはいいから」

謝る千歳を押さえ込み、彼女の頭を再び膝に乗せた。

「まだ眠いだろ?満足するまで寝ていいからさ」

優しく頭を撫でる。さらさらとした指通りの良い髪だった。

「……なら、お言葉に甘えて」

小さく笑いながら目を閉じる千歳。
そんな彼女を見て

「似てるなぁ」

そう漏らしてしまった。



「…………提督」

穏やかな顔は何処へやら。目を鋭くした千歳が俺の顔を睨む。

「一体誰の話ですか?」

「いや、千代田だよ。髪型は違えど流石姉妹。指通りがとても似てるなぁ……と」

むっとした顔でそのまま腕を組んだ千歳。

「……あっ、そうだ」

何を思ったのか寝返りを打って足に抱きついてきた。

「お、おい!?」

動こうにも、上下には動かぜず左右に動かせばセクハラだと訴えられそうな状態。

「この体勢……ちょっと危ない」

太ももの根本に顔を埋める千歳。それを上からのアングルは正直くるものがある。
俺は平常心を保つのに精一杯だった。

「……これでよし」

元の位置に寝返りして戻った千歳は満足げな顔をしていた。

「他の人にしてはいけませんよ?」

千歳は悪戯した子供ような笑みで言った。


【浄化】

千歳の病む姿が全然想像できなくて……病む数歩手前みたいになりました。すみません

次の娘下1~3でもっとも高コンマ

連装砲くん了解

「提督ー?何処にいるの?」

廊下に響く天津風の声。返事するものはいなかった。

「全く……せっかくお夕食作ったのに」

作った、といっても魚を焼いただけだ。
その焼き魚の乗った皿に目を落とし溜め息をつく。

「お魚冷めちゃうわよー?」

「あ……天津風!」

天津風が振り返ると、震えながら島風が立っていた。

「…………ねぇ島風。提督知らない?お夕食ができたから呼んでるのに見当たらないの」

「……し、知らない」

涙声の島風。

「本当?」

疑り深く再度尋ねる天津風。

「ほ、ほんとだよ!」

「ならいいんだけど……そうだ!島風、ひとっ走りこの鎮守府内を探してきてくれない?」

「…………わかった」

うなずいた島風は何かを振りきるように必死に向こうへ走っていった。

「全く……何処にいるのかしら」

キョロキョロと辺りを見回すと、少しだけ空いている扉が。確かここは金剛型の部屋だ。

「ここかしら」

天津風はそっと扉の隙間から中を覗きこむ。

「天津風……またおかしくなってマス」

「目の前で司令が殺されたんですよね……」

「大丈夫でしょうか……」

「……正直、正常ではありませんね」

中には机を囲む金剛4姉妹。彼女達の話は天津風の信じられないものだった。

「!あんたたち!何テキトーな話してるの!?」

「シット!聞かれてマシタか!霧島!」

「はい」

立ち上がる金剛。隣の霧島がすぐさま天津風に駆け寄り手を掴んだ。

「ちょっ!なにするのよ!私は提督を――」

「提督をなんデスカ?」

「……嘘よね」

「……トゥルーデス」

「だって朝も一緒にご飯を――」

「……リアリー?よく思い出してみなサイ」

言われて天津風は、記憶をたどり今朝のことを思いだそうとする。

「……あっ」

「……わかりマシタか?提督のことはベリーサッドデス。バット、それを乗り越えないと――」

「思い出したわ!」

言うや否や天津風は駆け出した。

「はぁ……はぁ……見つけたわ」

5分もしないうちに天津風は戻ってきた。

「提督ったら……まだあそこにいて。そんなに夕日が気に入ったの?」

「……天津風」

「お姉様」

何か言おうとした金剛を霧島が制した。

「全く……もうとっくに沈んじゃっているのに」

上機嫌な笑みで提督の頭を撫でる天津風。彼女には怯える比叡と泣いている榛名は見えていない。

「明日も一緒に見ましょ?今はお夕食よ」

提督を抱えながら天津風は食堂へ向かっていった。


【平穏な日常】

天津風はだめんずが好きそう(偏見)

次の娘は2200以降3人でもっとも低コンマ

間宮

>>200
y=ー( ゚д゚)・∵.

生首のつもりだったんですけど、わかりづらかったですね。精進します

>>201そこまでしなくてもいいのに……

思ったより人いるんかな?この時間って皆さん忙しいのかと思ってましたが

とりあえず下1

初霜了解

2200にもくるんで大丈夫です

>>204
休憩時間狙って読んでます(キリッ
更新を見かけた自分が馬鹿をやってしまっただけだから、今後も2200なり>>1の好きな時間から頼む

gdgdになってしまったので、2200は無しで

2215以降3人でもっとも低コンマ

言うのが遅くなってすまん

鳳翔

荒しかと思ったわ……舞風了解

初霜が終わってからね(白目)

どうでもいいんですが、皆さん嫁艦を狙っているんですか?

「提督」

初霜が呼び掛ける。

「私はね?一隻でも一人でも、救えるならばそれで満足なの」

諭すような優しい声。

「でも、もし提督の身に危険が生じるなら、何であろうとその危険を排除する」

手に持った12.7cm連装砲は、銅が錆びきったような色で。同じ色の液体が滴り落ちて、床に小さな斑点模様を作っていく。

「夕立さんが提督を困らせていました。
悪い子です」

初霜が一歩進む。

「曙ちゃんが提督を悪く言ってました。悪い子です」

初霜はゆっくりと前に進む。途中倒れていた夕立を跨いだ。

「そんな曙ちゃんを庇った漣ちゃんもきっと悪い子。それに怒った人たちも」

その焦げ茶色の連装砲に頬擦りする初霜は、満面の笑みを浮かべていた。

「提督を困らせるような人たちは、仲間じゃありませんよね?むしろ撹乱させるためのスパイに違いありません」

焦げ茶色のベットリとした液体が頬にへばりついても初霜は気にしていない。

「だから提督の前でお仕置きしました」

先程の感触を確かめるように連装砲を振る初霜。

「それなのに、それを提督は怒りました」

俯く彼女はとても悲しそうな表情をしていた。

「知らないうちに提督までもが偽者だったんですね。すっかり騙されてました……」

不甲斐ない、とでも言いたげな初霜は窓の外に目をやる。天気が良いのに誰もいなかった。

「……本当の提督は何処にいるのですか?」

泣きそうな初霜の声。
それに返事するものはいなかった。


【悪人】

約半数が病まなさそうな子をチョイスしてるのか……道理でハードモードの修行なわけだ

我々は常に艦娘の新たな病みの可能性を探しているのだよ
>>1は実にいい仕事をする

>>248
確かに恋愛的に病む(=狂う)事が嫉妬から生まれるだけとは限らないもんな
>>1ガンバ!(`・ω・´)

2200以降3人で一番高コンマ

朧了解
舞風のあとで書きます

これ、終わらない返済みたいで怖いですね……

「ねぇ提督。一緒に踊らない?」

無邪気な笑みで舞風は誘う。
その言葉で提督の動きが止まった。

「……舞風、もう止めよう」

扉を閉めて回る舞風に提督は言った。

「大丈夫大丈夫!」

しかし、彼女は笑いながら提督の手を取る。

「いいから立って!ね?」

強引ながらもどこか優しさを感じる手の
引き方。

「お、おい!」

座っていた提督がよろめきながら前に数歩出ると、すぐ横に舞風の顔があった。

「……私が手取り足取り教えてあげる」

耳元でそう囁く彼女。
その顔はとても扇情的で、思わず提督は唾を飲んだ。

「まずは、準備体操から……ね?」

舞風はちらりと奥の扉に目をやると、またもや小さく笑った。その扉の向こう側は提督の寝室だ。

「……舞風。こういうことはよくない」

「……提督は、断るのが下手だよね。したくないって言えば良いのに」

悪戯をした子供のような笑い。
提督はぐうの音も出せなかった。

「ね?悪いことをしているわけじゃないよ?」

再び舞風が手を引く。

「…………これで最後だぞ」

何度目かわからない台詞を言って、提督は着いていった。





廊下に繋がる扉は少しだけ開いていたことに気づいていたのは舞風だけだった。

「……お話ってなんですか?榛名さん」

その日の夜。舞風は秘書艦である榛名に呼ばれていた。

場所は誰の寝室からも離れた空き部屋。

「惚けているんですか!?」

苛立ちを隠せない榛名が声を荒らげる。

「今日の夕方、提督と何してたんですか!」

「何って……ダンスの練習かな?……ちょっと激しかったけど」

舞風は、榛名とは対称的に余裕の笑みを見せる。

「……っ!」

「そんな顔はやめて下さいよ。私、暗い雰囲気は嫌いなんです」

榛名の顔が歪むほど舞風の口角は上がっていく。

「…………ふぅ」

深呼吸で一端落ち着いた榛名は冷静に切り出した。

「あなたのやっていることは、軍として認めるわけにはいきません。提督に頼んで解体処分をお願いします。優しい方ですので悩まれるでしょうが、きっとわかってくれるでしょう」

「……………………」

「黙っていてもいいですよ。あなたの意思は尊重するつもりはありません」

その一言でさっきまでの余裕さは消え、舞風は黙って俯いたまま。
勝った。心の中で榛名は笑った。

だが、

「……ご自由にして下さい」

「なっ……」

あげた顔は笑顔で、榛名は気圧された。

「…………わかりました。明日にでも提督に進言してきます」

くるりと向きを変え、榛名はぶっきらぼうに出ていった。

「提督は、私を見捨てたりしない」

一人になった舞風が呟いたのは、自信のこもったものだった。

「あの人は私無しでは生きれない」

クスリと笑う舞風。

「それに、私たちもあの人無しでは生きれない」

扉を開いた舞風は、足を執務室に向けた。

「……提督に祝って貰おっと」

彼女は笑いながら右手でお腹を大事そうにさすった。


【弱み】

舞風は将来レディになる。そう思いました

2210以降3人で一番高コンマ

なんなの君たち……
皐月了解

ボクっ娘可愛い

「朧」

提督が呼び掛ける。
返事はしないものの、朧は手を止めた。

「そろそろ新しい仲間を建造しようと思うんだが……」

「別にいいのに……」

話は終わりと言わんばかりに朧は机に向かう。

「……そろそろ運営が厳しくなってきたんだ」

「…………」

朧は何も言わないで手を動かす。

「ほら、お前も疲れるだろ?」

「いいえ」

まるで心を閉ざしたかのような彼女。
その姿は提督の心に刺さるものがあった。

「……俺がしっかりとしていないからこうなっているのは十分承知している」

「……やめて下さい。別に提督に責任があるとは言ってません」

「でも、朧は苦しんでいるじゃないか!」

静まる執務室。提督の顔が赤くなりだしたとき、朧が口を開いた。

「……提督のそういうとこ、キライ……じゃ、ないです」

ですが、と朧は間髪をいれずに続ける。

「アタシには提督しか必要ありません」

「……俺は、朧が心配なんだ。聞き入れてくれ。な?」

最終手段。提督は頭を下げた。

「……わかりました。どうなっても知りませんよ」

渋々沈黙の末、朧は提督の提案を受け入れたのだった。

「綾波型駆逐艦漣です、ご主人さま」

一人だけ、という条件で建造をした提督だが、やって来たのは漣だった。

「ご主人さまって……」

「はい!ご主人さまはご主人さまです!」

今までのタイプと違うからか、たじろぐ提督。

「……漣」

そっと提督の影から顔を出した朧は、漣と目が合った。

「ん?おお!朧!」

再開を果たした漣は嬉しそうに駆け寄った。

「今日からまた一緒ですね!」

無理矢理手をとって握手をする漣だが、朧もまんざらでも無さそうだ。

そんな朧を見て提督は安心した。
タイミングを見計らって

「漣、実はここには私と朧しかいなかったんだ。それで、朧には休暇を与えたいんだ」

「ふむふむ」

「…………えっ?」

「突然で悪いが、漣に秘書艦を頼んでも構わないか?」

提督は、前から考えていた朧への休暇を与える良い機会だと踏んだのだ。

「了解でーす!この漣、朧のために何肌も脱いじゃいます!」

おどけて敬礼する漣。それを見る朧の目は、どこか冷めきったものだった。

「さっそくだが、今から二人で出撃してもらっても大丈夫か? 場所は鎮守府正面海域。 手始めとしてはいいと思うんだが……」

力試しにはもってこいの場所。
提督は二人の連携を確かめたかったのだ。

「…… 綾波型駆逐艦、朧、行きます 」

「ほいさっさ~。了解しました!」

朧の俯く顔が気になったが、漣が旗艦での艦隊は出撃した。

「すまない……漣」

そう言って提督は海に向かって膝をついた。
名前は違えど、こうするのもこれで何度目か。

二人での出撃は、まさかの結末に終わった。

「空母が現れて……それで」

朧の顔が沈む。彼女の話では、漣は目の前で空母にやられてしまったらしい。

「泣かないで提督」

泣きたいはずの朧が提督の手を握った。

「またお前に悲しい思いをさせてしまった……」

提督は目の前の彼女を泣きながら抱きしめた。
新しい仲間が来ても、すぐに深海棲艦に襲われる。これは何度目か提督は覚えていなかった。

「……もう慣れました」

朧が提督を強く抱きしめ返す。

「そんなこと言って、お前……」

「大丈夫。私は秘書艦で、提督の唯一の部下なんですから」

それを聞いた提督は更に涙を流した。

抱きしめている彼には、朧の顔は見えていない。


【新しい仲間?別にいいのに】

キンクリは甘え
わかっていてもやめられない

じゃあ、皐月ちゃん書いてきます
ボクっ娘最高ォォォ!!

村雨ちゃんを改にしたら、姿が変わるんですね
知らずに改にしたら、なんとも色気のすごいこと
不意打ちでしたが、なんとか致命傷ですみました

今日は用事が入ってしまったので、投下はできそうにありません
ご了承ください

「司令官?こんなに如月に甘えちゃって……もしかしてロリコンなのかしら♪」

大人しく頭を撫でられる如月。
彼女は今日の秘書艦だ。

「そうではないぞ。なにより、如月が抱きついてきたからじゃないか」

「もうっ!そんなこと言わないでよ」

業務を終えた提督は、いつもこうして秘書艦のお願いを聞いている。
この特権は秘書艦となった彼女のもので、もっとも秘書艦は睦月型で回しているのだが。

と、そこへ一人が割り込んできた。

「司令官!ボクが秘書艦になるのはいつかな?」

扉を開けたと同時に尋ねるのは皐月。

「んと……弥生と卯月が終わってからだな」

秘書艦は日替り制なので、明明後日ということになる。

「そうか……わかったよ。ボク、楽しみに待ってるね」

笑顔で出ていく様はなんとも子供らしく可愛いもので、提督は完全にドアが閉まるまで小さく手を振っていた。

「司令官!今日はボクが秘書艦だよ」

翌日、執務室に来たのは弥生ではなく皐月だった。
皐月の言葉に提督は首を傾げる。

「……いや、お前は明後日だろ?」

「弥生と卯月はいないから、飛んでボクに回って来たんだ」

「いない……?」

提督は試しに放送で呼び掛けるも、二人がやって来ることはなかった。

「外出届は出てないが……」

「遊びに行ったんじゃないかな」

「いや、弥生がそんなこと……」

否定しようとしたが、卯月も同伴だと考えるとあり得なくもない。

「じゃあ、今日は皐月に任せよう」

「やった!」

皐月がいい笑顔を見せる。

「じゃあ、仕方ないが明日は文月か」

「それで司令官!ボクは何をしたらいいの?」

張り切る皐月。

「そうだな。まずは――」

仕事を渡すとテキパキとこなす皐月。

結局仕事は午前に終わり、提督は午後に皐月のお願いをひたすらきいた一日だった。



「今日もボクが秘書艦だよ!」

翌日も扉を開けたのは皐月だった。


【順番抜かし】

ボクっ娘可愛い

次の娘1000に一番近い娘

摩耶様了解

改二も可愛い

可愛い摩耶様か、カッコいい摩耶様
どっちがいい?

なにこの僅差

らちがあかないので直下の摩耶様

………………ん?

かっこかわいいヤンデレ摩耶様とな

難易度上がってませんかね……

「おい提督!さっきの奴は誰だよ」

「……なんでもないよ」

乱暴に扉を開けて入ってきた摩耶を軽くあしらう。
そんな提督に一気に駆け寄った摩耶は彼の正面に回り込んだ。

「嘘つけ!あいつら、提督をひきぬくとかなんとか言ってたじゃねぇか!」

「……聞いてたのか」

そこでようやく提督は摩耶の目を見た。

「!……摩耶」

彼女の目は若干潤んでいた。

「なぁ提督。摩耶様を置いてきぼりにするとかふざけたこと言わねえよな……?」

「落ち着け摩耶」

「どこにも行かねぇよな?な?」

いつもの彼女からは想像もできない泣きそうな顔で提督の肩を揺さぶる。

「…………上からの命令なんだ」

提督が小声で答えると、摩耶の揺さぶっていた手がパタリと止んだ。

「…………あたしか?」

「摩耶?」

「あたしが提督にきつく当たっているからか?」

摩耶は涙を流しながら提督の右腕にしがみついた。

「いや!違――」

「あたしが嫌いでどっか行っちまうのか?やめてくれよ。お願いだから」

「摩耶?落ち着――」

「もしかして言葉遣いか?それならすぐに直……します。今までごめんなさい。これからはちゃんと綺麗な言葉を使います」

「おい摩耶?」

「ごめんなさい。これからはちゃんと敬語を使います。ちゃんと言うことも聞きます。大人しく無茶もやめます。だから行かないで。お願いします。お願いしますお願いしますお願い――」

「摩耶!」

提督は摩耶がやっていたように彼女の肩を揺さぶる。

「……なんですか?まだ足りませんか?」

泣きながらずるずると体が下がっていった摩耶。いつしか四つん這いのような姿勢になっていた。

「違うんだ。摩耶のせいじゃない」

提督は優しく摩耶の体を抱き上げる。

「……本当?」

「ああ、摩耶は関係ない。言葉遣いかも気にしていない」

「で……でも、あたしって怒られそうなしゃべり方だし、それに……」

涙声で気弱になっている摩耶を、提督は抱きしめた。

「俺は、そんなお前の話し方のほうが好きだから。戻してくれ。な?」

「……おぅ。わかった」

「陸軍からのスカウトらしくてな。どうやら上に随分とプレッシャーをかけているらしい」

「……………………陸軍」

「移転は最悪の場合だ。大丈夫だって」

「…………わかった」

その言葉を聞いて提督は胸を撫で下ろした。

「ありがとうな。俺も掛け合っているから」

いつもは怒るはずの頭を撫でる行為も摩耶はすんなり受け入れた。

「……あたしに任せとけ」

撫でられながら摩耶は呟いた。

結果として陸軍は手を引いたらしく、提督は鎮守府から離れることはなかった。

「あきつ丸が掛け合ってくれたとかなんとか……ありがとうな」

「い……いえ、自分はここにいる皆の意見を述べただけであります。大したことはけっしてしてませぬ」

いつもよりもやけに堅苦しいあきつ丸。
そんな彼女に提督は訊いた。

「でもお前、つい最近まで陸軍としてお願い云々って言ってたじゃないか。どういう風の吹き回しだ?」

「それは……」

あきつ丸はちらりと秘書艦になった摩耶を見ると、すぐに視線をずらした。

「なんでもありませぬ!自分はこれにて失礼するであります!」

震えた声であきつ丸は出ていった。


【ツンデレ】

ツンデレってこうですか?わかりません><

次の娘2200以降3人の最高コンマ

熱いコンマの戦い

時雨了解

四大ヤンデレ……そういうのがあるんですか
私としては荒潮、鳳翔も入れたいところですが

「ねえ提督、たまには僕が提督に聞いてもいいかな?」

「ん?何をだ?」

そう言って提督は晩酌としてビールを軽く口に含む。
今日は珍しく時雨が料理をしてくれるとのことで、提督はソファに座り完成を待っていた。

「昨日のことなんだけど」

執務室の奥にある小さな台所でコトコトと音がする。どうやらスープを作っているらしい。

「どうして僕より夕立のほうが頭を撫でる時間が長かったの?」

「…………え?」

提督の缶を持った手が止まる。

「そうか?ほとんど変わらなかったと思うが」

「いいや、夕立のほうが2分は長かったよ」

静かに淡々と話す時雨。何かを隠しているような素っ気なさを提督は感じた。

「……まぁ、それはいいよ。本題は別の話だから」

火を見ることが忙しいのか、時雨は提督に背を向けたままで提督からは顔が見えない。

「今日の料理はポシンタンって料理でね」

「ん?…………おう」

あまりの話題転換に面食らった提督は、相づちを打つことしかできなかった。

「韓国料理のひとつで、犬の肉を使って作られるんだよ」

「……え?」

日本では馴染みの無く、禁止されている犬肉。

「…………おい時雨」

缶を置いて立ち上がる。

すると

「……ふふっ、冗談だよ。流石に犬肉は使ってないよ」

振り返って笑顔を見せる時雨。彼女なりの冗談だったようだ。

「…………なんだよ。悪い冗談は止めてくれよ。俺が犬好きなの知ってるだろ?」

溜め息を吐いてそのままソファに体を沈める提督。

「知ってるよ。…………よく知ってる」

時雨の低いトーンに提督は今度は眉をひそめた。

「どうした?嫌なことでも思い出したか?」

「大丈夫だよ。解決したことを思い出しちゃってね。なんでもないよ…………よし」

カチッ、とコンロの火が消える音がした。

「さぁ、召し上がれ」

時雨が持ってきたスープは、食欲をそそる匂いがする。

「おぉ、美味そうだな」

時雨が渡したスプーンを一端置き、手を合わせる。

「いただきます」

「はい、どうぞ」

正面に座った時雨が笑顔で答えると、提督はスプーンを持ち、早速スープすする。

「…美味しいな………ん?」

「どうしたんだい?」

提督が舌を器用に使って口から出したのは、髪の毛だった。

「!ごめんね……これからは気を付けるね」

時雨は有無を言わさず提督が持った白い髪を半ば強引に受け取り、直ぐ様ごみ箱へ駆けて行った。


【ぽいぬ】

大井が嫁、子供が時雨と皐月。愛人が最上
子供の一人称はお察し

そんな夢をみました。楽しかったです(コナミ)

次の娘↓1~3で最も高コンマ

三日月了解

駆逐艦が多くありませんかねぇ……

2215に近い4人で一番低コンマ

のじゃになるんかな……?

のじゃ了解
これかいたら本腰いれて筑摩を書いて来ます
(あれ?これに似た発言どこかで言ったような……)

「司令官、どうして私などを旗艦にするのですか?」

『なぜと言われても……君の力を買っているからとしか言えないな』

「あり得ません。私は全然駄目な子なんですよ?」

『そんなことないさ。それは僕がよく知ってるよ』

「……そんなこと」

『君は強い。それでいて優しい子だ』

「…………ふふっ」

『いいか?み――』

「っ!」

三日月は急いでボタンを押す。どの程度の長さ押せばいいかは、慣れで直感的にわかるようになった。

『――き。君のことはケッコンしている僕が十分理解している』

「あぁ……」

ケッコン。その言葉を聞くたびに彼女の脳に甘い衝撃が走る。

「もう一度…………」

その衝撃を何度も味わいたくて、三日月はすぐに先程押したものと異なるボタンを押す。

『君のことはケッコンしている僕が十分理解している』

「ああぁ……」

耳から得る甘味。彼女の体が思わず震える。

『愛してるよ。み――』

「三日月ー。何聞いてるの?」

三日月のヘッドフォンを取ったのは望月。三日月と同じ遠征部隊の旗艦である。
遠征部隊が出撃する時刻が近づいてきたのを知らせに来たのだ。

「……ちょっと、自分の士気を高めるために」

「素っ気ないなぁ……なに聞いてたの?私にも聞かせ――」

「だめです!」

三日月はいつもの控えめな彼女からは想像もできない必死な形相でヘッドフォンを奪い返した。

「…………わかったよ。別に大して興味ないし」

気圧された望月は目を反らした。

「ん?お前らどうしたんだ?」

そんな二人の正面の扉から顔を出したのは、深雪。
三日月の怒声を聞いて気になったのだ。

「……おぉ、秘書艦にして嫁艦の深雪様じゃあないですか」

おどけた風に望月が深雪に敬礼する。

「い!今は関係ないだろ!?おちょくんなよ!」

手を後ろに組む深雪。

「まだ一週間の新婚だからね~。いじりがいがあるよ」

望月は嫌な笑顔を見せる。

「全く……ん?三日月」

話題を変えようと目を動かしていた深雪が見つけたのは、三日月が持ったヘッドフォンだった。

「珍しいな。三日月がそんなの持ってるなんて」

「私は……」

「この子ねぇーここ最近こればっか聞いてんの」

望月が口を挟む。

「士気が上がるとかなんとか。でも絶対に聞かせてくれないんだ」

「なに聞いてんの?」

「……少し前のなんですけどね」

笑って三日月は答える。

「ここ最近のは雑音が激しくて……」


【ノイズ】

三日月は病まない可愛い子

「のう筑摩よ」

「なんでしょうか。利根姉さん」

これから寝ようというタイミングで、利根が筑摩に聞いた。

「どうして提督をフったんじゃ?」


その質問で目が覚めた筑摩は、寝返りを打って隣の利根の方を向いた。

「……どうしても言わなければなりませんか?」

筑摩は顔をしかめて当たり障りのない言葉を選ぶが、これは彼女の言いたくないという遠回りな意思表示だった。

「どうしてもじゃ」

そんなことを知ってかは定かでは無いが、利根は顔を覗き込む。
筑摩は姉の真剣な目を見つめ返した。

静寂の中での見つめ合いの末、根負けした筑摩が先に口を開いた。

「……私は、姉さんに幸せになってもらいたいんです」

筑摩は知っていた。自分の姉が提督に恋心を抱いているのを。
姉を思っての苦渋の決断をした筑摩。

「……筑摩はバカじゃな」

「なっ……」

そんな彼女に利根は暴言に近い言葉を吐いた。

「いいか?提督は筑摩にぞっこんなんじゃ。もし提督が受け入れてくれたとしても、残念じゃが我輩は二番目。そんなお情けの地位など要らぬ」

筑摩は視界が開けたように感じた。

「………………そうですね。そこまで頭が回りませんでした」

「それに、我輩は利根にも幸せになってもらいたいのじゃ」

「姉さん……」

姉の思いやる心に目の奥が熱くなる。

「……わかりました。明日にでもこちらからお願いしてきます」

涙を流しながら笑っている妹を見て、利根は満足げに頷いた。

「筑摩、気分はどうじゃ?」

あれから3日後。先陣を切る筑摩の指には銀色に輝くリングがあった。

「えぇ。とても幸せです」

振り返り微笑む筑摩。二人きりでの出撃は久しぶりだった。

「指輪も似合っておるぞ」

「ありがとうございます。でも……」

何かを言うのを躊躇い顔を下げる筑摩。

「利根姉さんは……」

「何言うておる。妹の幸せが第一じゃ」

居心地が悪そうな筑摩に笑いかける。

「姉さん……」

「ほれ、しっかり前を向くんじゃ。旗艦がそれでどうする?」

「ふふっ……わかりましたよ」

顔を戻す筑摩。利根から一瞬見えた横顔は、無邪気に笑っていた。

「こっちは向かんでいい。筑摩、今幸せか?」

「はいっ!」

「ならよい」



海上に銃声が響いた。

「……提督。我輩がいたのに……すまん」

頭を下げる利根。頭を上げること無く数分の沈黙が流れる。

「……いや、筑摩を止めなかった俺が悪いんだ」

指輪をはめた時の力が試したい。
上限が突破された彼女の最初の願いを咎めなかった自分を提督は責めた。

「万が一のことを考えての我輩じゃったんじゃ……我輩は軍法会議ものじゃな」

「そんなこと!」

沈んでいた提督が勢いよく立ち上がる。

「この上更にお前を失うなんて、俺には耐えられない!」

そのまま利根に近より離すまいと言わんばかりの強さで抱き締めた。

「…………提督。我輩はやるぞ。筑摩のいた位置に立つんじゃ」

「……利根」

筑摩のいた位置。
皆を引っ張る存在である旗艦か、提督の横か。

提督にはどちらの意味かわからなかった。


【ハッピーエンド】

のじゃも(精神的に)小さい子で、病んだりしません

筑摩立てようかと思ったけど、眠いんでまた明日にでも。

三日月のやつ、外国の映画で似たようなのがあったような…

>>404興味があるんでタイトルを教えて貰えないでしょうか?

朝だからあまりいないだろうから、次の娘直下

白雪ちゃん了解

書き溜めはあるんでたぶんこっちに来る方が多いと思います

>>400
「それに我輩は利根にも~」ってこの時点でフラグだったのか

>>413はい、ミスですね(いい笑顔)

当然ですがそこの部分利根→筑摩で脳内補完お願いします

「司令官。どうして私じゃなくて吹雪ちゃんなのですか?」

日付が変わろうとするような時刻。白雪は執務室にいた。

「どうしてと言われても……」

「以前、秘書艦を変えることができること教えましたよね?」

目的は、上官への申告。

「教えてくれたが、元から知ってると言――」

「あれから2ヶ月も経ちました」

マシンガンのように次から次へと出てくる彼女の言葉は止まることを知らない。

「私のどこがダメなんですか?」

「……別にそんなわけではない」

「じゃあ、どうして私に任せていただけないのですか?どうして吹雪ちゃんなのですか?」

堂々巡りを繰り返す議論。これで30分は経っただろうか。

「いや……」

ここで提督が本音を吐けば、この会話に終止符が打たれるだろう。

提督は巡ってくる度に言おうとした言葉をようやく口にした。

「実は……吹雪と付き合っているん……だ……」

「……へぇ?」

「仕事熱心なのはありがたいが、そういう訳……で…………」

提督は言い終える前に白雪から目を反らした。彼女の目に光は点っていなかった。

「私情ですよね?吹雪ちゃんは、私情で私の司令官とのお仕事の機会を奪ったんですか?」

白雪が更に間を詰める。

「…………いや、別に吹雪だけのせいでは――」

「この期に及んでまだ吹雪ちゃんの肩を持つのですか?」

「吹雪だけのせいではない。むしろ、俺の我儘だ」

「………………………………」

「……白雪?」

急に白雪が静かになった。
不安感に駈られた提督は、そこでようやく再び彼女を見た。

白雪は提督を見ていなかった。
視線を落とし、焦点の合っていない目で床を見つめるばかりの彼女に、提督は言葉を失った。

「………………あっ」

ようやく話した……というよりも漏れた言葉。
次の言葉を待つ提督は固唾を飲んだ。

「司令官は、騙されているんですよ」

突拍子もない考え。だが白雪はしきりに頷いた。

「そう。司令官は騙されている……そうなのですね」

笑いながら顔を上げる白雪。

「私が初期艦なのに、そんなはずあり得ません」

提督の初期艦は、吹雪である。

「私が初期艦。私が初期艦私が初期艦……そうです。私が初期艦なんてす!」

宣言する白雪。提督はその姿に唖然と立ち尽くしていた。


【洗脳】

こいつ……まさか自分に幻術を!?的な展開
アリだと思います

次の娘2200以降3人で最高コンマ

マックス了解

この娘あれだよね。曙タイプだよね

曙よりも不知火かな

持ってない娘は更にキャラ崩壊注意で

加賀さんを駆逐艦にしたイメージだなー

>>435なるほど……ふぅ
勉強になります

「提督」

いつものような無表情で扉を開けて入ってきたマックス。

「どうした?」

「あなたには失望したわ」

しかし、彼女は怒っている。俺にはわかるのだ。

「私の頭を撫でた手。その手で他の娘の頭も撫でていたらしいわね」

「…………はい?」

だが、彼女が怒る理由はわからなかった。

走らせていたペンが止まる。
俺は顔をあげた。

「俺は提督。出撃時の指揮は勿論、皆のメンタルケアも仕事の内だぞ」

「……つまり、私とは仕事の関係だったってわけ?」

「いや……そうだろ」

つかつかと近寄ってくる彼女の足取りはおぼつかないが、それを補うかのごとく目は俺をとらえて離そうとしない。

「……大丈夫か?体調が悪いんじゃ――」

「とぼけないで!」

怒気がはらまれている訳でもない瞳に気圧される。

「あなたの手……」

呟いたマックスはそっと俺の手を握ってきた。

「マックス……?」

「…………ふふっ」

さっきとは一転し、笑いながら手を触ってくる。

「私の心が沈んだときに、いつも救ってくれるこの手……」

マックスは何かを塗りたくるように手を触り続ける。

「……この手は」

彼女は左手はそのまま逃がすまいと触り続け、右手を自分の体の後ろに回した。

「私のもの……」

後ろから戻ってきた右手には包丁が握られていて―――


【お気に入り】

よく知らない娘のキャラが掴めていないのはご愛敬

次の娘直下

はっやーい(苦笑)
浜風了解

提督は食堂に入った。
今は夕食の時間。大勢の人で賑わっている。

「さて、俺の席は……」

「……あっ、提督」

食堂を見渡していると探し人、浜風と目が合った。

「やあ、浜風」

近寄って軽く手を挙げる。

「隣、空いているか?」

「当然です。誘っておいて空けないはずがありません」

浜風は面白かったのかクスリと微笑んだ。

「では、ご用意しますね」

浜風は提督と入れ替わりに席を立ち、台所へと向かった。

最近料理の練習をしているらしく、提督はその審査役を買って出たのだ。

「お待たせしました」

浜風は皿の乗ったお盆を運んできた。

深皿からは湯気が立っていて、それを吸い込んだ提督は思わず笑みが溢れた。

「今日はビーフシチューか」

「はい」

そっと机に置かれた皿には、美味しそうなビーフシチューが盛られている。

提督は差し出されたスプーンで掬って口に運んだ。

「……うん、美味い」

それを聞いて浜風は顔を綻ばせる。

「よかった……お口にあったようで何よりです」

「美味いな……いや、お世辞抜きで美味い」

ボキャブラリーが乏しい提督は、美味いとだけ繰返し、夢中になって食べる。

「はじめは、カレーだったか?」

「ええ。……あのときは失敗して指を深く切ったりしてしまいました」

二人は遠い昔を思い出すような優しい目付きになる。

「その次は、あんパン。あんこから作ったんだよな。途中であんこが混ざったのか、パン生地も少し色が着いていたが」

「はい。特にあんこを頑張って心を込めました。そのせいで片手落ちに……」

浜風が苦笑いで誤魔化す。

「その次は……赤飯と味噌汁だったか?白米でもよかったのに」

「いえ、それではいけません。隠し味が使えませんから」

「隠し味……?」

「実は、今までの料理にも入ってますよ?」

浜風は何を思い出しているのか、幸せそうな笑みを浮かべる。

「和風洋風共にあう隠し味か……気になるな」

「でも、白米には合わないと思います」

未だ治っていない指。そこには絆創膏が貼られている。それを見る浜風の目はうっとりしていた。

「だって、せっかくの隠し味がばれちゃいますから」


【透明は誤魔化せない】

某CMの言葉ですが、とても深いと思います
確かに透明なら入れることが出来ませんね
何とは言いませんが

次の娘2200以降3人で低コンマ

古鷹ちゃん了解

もっと上位のレア度の娘がドロップする中、この娘は未だにわが鎮守府にやって来てくれません

「加古ってさ」

「んー?……なんだ?」

秘書艦の仕事を片付けてようやく布団に潜り込んだ加古は、これから寝ようというタイミングで古鷹に声を掛けられた。

「ちょっといいかな?寝る前に聞いておきたくて」

断りたかったが、普段から世話になっている姉からの頼み。そう易々と無下にできるものではない。

「……早くしてくれよ?あたしは眠いんだからさ」

「用事が済んだら、好きなだけ寝ていいよ?」

だらしない妹を見て小さく笑う古鷹。

「質問したかっただけだから」

「ならとっとと終わらせてほしいな」

加古は大きな欠伸をした。

そんな妹をじっと見つめながら古鷹は尋ねる。

「加古って、提督と付き合ってるの?」

「……ええぇ!?」

一瞬の静寂を加古の驚嘆が破った。

「どこでそんなこと聞――」

「質問に答えて」

冷たく突き刺さるような声が加古の言葉を遮った。

「早く寝たいんでしょ?」

古鷹が微笑みながら加古の頬を触る。

「答えて」

冷たい手と、さらに冷たい声。
加古の目は完全に覚めきった。

「いや……まぁ……はい」

目を反らしながらも頷いた。

「提督が、皆には秘密にしておこうってさ……あっ、勿論ケッコンはまだだけどさ」

加古が照れ隠しで首の後ろを掻く。

「……なんで加古なのかな」

恥ずかしそうな加古をよそに古鷹は悩んでいた。

「え?いや……そんなの知らねえよ」

「だって古鷹の方がしっかりしているんだよ?」

「いや、まぁ……確かにそうだけどさ」

困った顔で答える加古。

「ねえ加古。もしかして提督を脅したりした?」

古鷹の真剣な眼差し。

「綺麗になる努力をしている古鷹じゃなくて加古なんておかしいよ。ね?古鷹の何が悪かったんだろう……」

これは質問しているようで、実は単なる自問自答であることを加古は知っている。

ぶつぶつ何かを呟く古鷹。それを見ていると加古に再び眠気が襲ってきた。

「……あたし、もう寝るからな」

そう言って加古は布団を被り古鷹に背を向けた。

「…………あ、そっか」

疑問に解決を見たらしく、古鷹が顔をあげた。

「提督は、古鷹と加古を間違えているんだ」

「…………ん……」

古鷹が夢の世界に飛び立った加古に顔を寄せる。

「そもそも、古鷹じゃなくて加古に任せるのがおかしいもん。……そうだ。それしかあり得ない」

そう結論付けた古鷹は、手元にあった艤装を装備した。

「提督、ややこしくてすみませんでした」

その夜、鎮守府に一発の砲音が響いた。


【自己完結】

古鷹ちゃんは、思い込みが激しい気の弱い守ってあげたい系艦娘

ちょっとリアルが忙しくなってきたので、こっちは今回の安価の分が終われば一時中断にしようと思います。突然ですみません

筑摩の方は安価物では無いので続けるつもりです。

次の娘2200に一番近いコンマ

武蔵了解

「ん?大和じゃないか」

「……武蔵」

新たな仲間が誕生したと報告を受け、工廠にやって来た提督と武蔵。
そこにいたのは大和だった。

「初めまして。俺がここの提督だ」

わけありなのか、提督は工廠でもサングラスを着けていた。

「!や、大和型戦艦、一番艦、大和。推して参ります!」

武蔵に向けた呆けた表情が一変。大和はかしこまって敬礼をする。

「そんなに固くならなくても良いぞ。なんなら敬語もやめてしまっても構わない」

そんな彼女に提督は気さくに笑いかけた。

「そ、それは出来ません!上官にそんなこと……」

「……まぁ、普通はそうだな」

武蔵が口を挟む。彼女はずっと提督と手を握っていた。

「……おひとつよろしいでしょうか」

「…………もしかして、この目か?」

毎度新入りに聞かれているのだろう。
笑う提督に暗い感情は感じられない。

「聞かれるのはもう慣れたからな……だいたいわかるさ」

「そ、そうですか……」

フォローのつもりなのだろうが、軽々しく言われた者は却って対応に困る。今の大和がまさにそうだ。

「その目は……深海棲艦に?」

恐る恐る

「ハハハハ……そんな大層なものじゃない」

大和には提督がどこか恥ずかしげな表情をしているように見えた。
目元が見えないので厳密にはわからない。

「この目は武蔵にあげたんだ」

「…………はい?」

あまりにも予想とかけ離れた回答に大和は一拍遅れて反応する。

「私が説明しよう」

横にいた武蔵が提督の前に1歩出た。

「突然のカミングアウトだが、私はこの提督を好いていた」

「…………はぁ」

先程よりも軽度のカミングアウトに大和は気の抜けた返事で返した。

「いつまでもこの武蔵を見てほしい。そして、私以外を見ないで欲しい。そう考えたら口よりも先に手が出てしまってな」

「…………えっ?」

豪快に笑い飛ばす武蔵。
大和の顔は一気に青ざめた。

「だが、そんな私をこの人は許してくれた」

「本当は、俺の方からアプローチするつもりだったんだが……」

提督が頬を赤らめる。

「しかもそのアプローチも同じときたもんだ。運命を感じたよ」

「…………はぁ」

呆けたような返事を繰り返した大和だが、内心は二人への恐怖を顔に出さないことに必死だった。

「そういうわけで、私が提督の目になっているのだ」

武蔵と提督は、互いに手を握る力が強くなった。


【恋は盲目】

本当はキソーかフフ怖に使う予定だったネタを使いました
たまには提督がおかしくなっても良いよね!

ひとまずこのスレは一時中断ということにします。お付き合い下さった皆さまありがとうございました
そして、再開したときは是非ともお願いします

中断てこのスレは残すの?それとも一旦依頼出す?

>>484残しておくつもりです
おそらく生活が落ち着くのは4月過ぎ辺りですので、そのくらいに再開出来ればと思っています

ヤンデレ眼球抉り取りは阿賀野(だったかな?)の同人誌であったな

>>487既出ネタだったか……しかも阿賀野だと?
興味深いですね(チラッ

盲執メソッドで検索検索ゥ!
同じ作家で榛名と龍田(のヤンデレ)もあるでよ

>>489……ふう。なるほど、勉強になりました

エイプリルフールネタとして、3/27 0000に一番近い娘

お休みなさい

長波了解

好きな娘直下(小声)

ずほ了解

すみませんが1度書いた娘は全員回るまで安価↓という方向で
まぁ、回るほど続かないと思いますが

「ねえ提督」

虚ろな目で瑞鳳は提督を呼んだ。

「瑞鳳の卵焼き……食べるぅ?」

笑顔を見せるが以前のような可愛らしいものではなく、その目が不気味さを引き立てている。

「提督に食べて貰いたくて、いっぱいいっぱい作ったの」

持った皿には卵焼きの山。
大半は崩れていて、少なくとも1パックの
卵が使われている。

「ほら、あーん」

彼女は箸で卵焼きを挟み、口を開けるよう促す。

「……いや、遠慮がちするよ」

だが、提督は口を閉じたままで開こうとする素振りを全く見せない。

「…………もう」

やれやれ、とでも言うように手を引いた瑞鳳は溜め息をついた。

「ここに置いておくから、絶対に食べてね?」

提督が強情な性格であることを知っている瑞鳳は早々に諦めて、箸と皿を彼の目の前に置いた。

「食べないと、死んじゃうよ?」

提督は痩せ細り、以前の彼を知る者は今の彼を見たら戸惑うだろう。

「……………………わかったよ」

そう告げる声は弱々しく、首は細い。

しかし、いくら細くなったところでその首輪から逃れることは出来ない。

「じゃあ、後片付けしてくるね」

そう言った瑞鳳は檻の鍵をかけた。


【同棲】

愛が溢れるマイホーム

次の娘2235からの1分間で最高コンマ

大和了解

「提督」

ノックの音が玄関に響く。

「…………大和か」

「はいっ!」

扉を開けなくとも提督にはわかる。
今、大和は笑顔で相づちを打ったのだろう。

ここは提督の自宅。あくまでも仕事の関係である艦娘には教えていない彼の家だ。

だが、例外が一人だけ。

「忘れ物ですよ?この書類、今週中に提出しないといけないんですよね」

扉を開けると、紙の束を抱えた大和が立っていた。

「……あぁ、すまない。忘れていたよ」

「まったく……明日からは気をつけてくださいね?」

そう言いながらもどことなく嬉しそうな大和。
彼女から書類を受け取った提督は複雑そうな顔をしている。

「では、失礼します」

笑顔のまま大和は扉を閉めた。だが、足音は聞こえない。

「…………また引っ越しか」

教えてもいない自宅に荷物を届けにやって来る大和。

それは、怯える提督が引っ越す先でも変わらない。


【いたちごっこ】

這いよる混沌大和

次の娘直下

鯨了解

最近ヤン娘スレが増えてきて嬉しいです

「提督への報告ねー」

「ありがとう……って、おい」

長波は投げ捨てるように大本営からの指令書を渡す。
提督はそれをあわてて捕らえた。

「まったく……」

熱くて上官思いないい娘なのは承知だが、こういうがさつな所が珠に傷な長波。

「んで?どうなのさ」

なんとかならないか……
そう思った提督は一計を案じた。

「………………俺は解任だとさ」

「そう…………なんて?」

長波は眉をひそめて提督を見た。

「艦娘への指導がなってないと書いてある。風紀が乱れたら海軍としても立場がない。よって……というわけらしい」

「何言ってるの?提督は礼儀正し――」

「秘書艦が」

「――――――」

長波が口を開けたまま動かなくなった。

「この前大本営の会議に連れて行っただろ?その時に目をつけられたらしい」

提督は指令書に落としていた目でちらりと長波を見る。
彼女は以前として固まっていた。

当然ながら、指令書にはそのようなことは書かれていない。
少しでも長波を反省させようという提督の策である。

幸い今日は嘘が許させる4月1日。最後にネタバラしをすれば全てが丸く収まるだろう。提督はそう考えたのだ。

「……提督が」

「どうした?」

「提督が辞めたら長波はどうなるの?」

真剣にも怯えたようにも見える瞳。そこで嘘を重ねることは提督には出来なかった。

「いや……ここで新しい上官を待つか、別の鎮守府へ転勤してもらうかだな。なるべく皆の意見を尊重するけど」

嘘はついていない。だが、その事実は長波の心を深くえぐる。

「提督は?提督と一緒にいちゃダメなのか?」

「えっ……と」

「一緒にいれないのか?」

質問攻めで逃げ場を絶たれつつある提督は、潮時かと思いネタバラしをすることにした。

「……なら長波から離れないよう――――」

「長波……実はさっきの話は嘘なんだ」

「……えっ?嘘?」

呆れたように吐いた溜め息は深く、緊迫した空気が緩んだ。

「まぁ、俺が言いたかったのは、少しは礼儀正しくなってくれってことだ」

「まったく……身に染みたぜ」

長波は安心した顔つきで

「提督と離れるのは嫌だからな」

何かを後ろ手に隠した。


【エイプリルフール】

とりあえずタイトルをエイプリルフールにしておけばそれっぽくなる(甘え)

「うーん……」

洗濯物を前に大鯨は唸っていた。

「このシャツ……」

提督の物なのだが、何度洗っても臭いが落ちない。

「簡単に捨てるのは勿体ないんだけどな……」

しかも、それは買ってまだ数えるほどしか着ていないもので、そのことが一層彼女を悩ませる。

「でも……うーん……」

「…………大鯨?」

「ひゃっ!?」

突然後ろからかかった声に大鯨は跳び跳ねた。
放り投げられたシャツは彼女から少し離れた場所に落ちた。

「て、提督!?」

「驚かせてすまない……それで、どうしたんだ?」

「い、いえ……このシャツなんですけど、嫌な臭いが取れないんです」

「えっ……と…………その、すまん」

複雑な顔で提督は頭を下げ、さらに膝をついた。
先輩の話に出てきた加齢臭というワードが彼の頭をよぎる。

「そうか……臭うか……」

「て、提督のせいでは無いことは十分承知していますから、提督が謝る必要はありませんよ?」

大鯨は慌てて、提督の体を起こそうと肩に手をかけ、

「…………ん」

そのまま提督に抱きついた。

「大鯨……?」

「この匂い……私は大好きです」

顔を埋めながら喋る大鯨。
提督は自然と彼女を抱擁しようと手を広げた。

「Hey!提督ー!」

そんな二人の後ろから声をかけたのは金剛。
彼女は二人を見るや否や間に割り込んだ。

「私にもhugして下サイ!」

大鯨を押し退けて、提督に抱きつく。

「またかよ……」

提督も微妙な顔をしているが、まんざらでも無い様子。
抱きつきはしないものの、優しく頭を撫でた。

「はぁ……」

追いやられた大鯨は深くため息をはいた。

「またシャツを捨てないと……」

床に落ちていた真っ白なシャツを摘まんで持ち上げ、振り払うようにゴミ箱へ投げた。


【汚物】

大鯨はいいこなので病みません

次の娘直下

赤城了解

意外に人いたのな

おつー
ちょっと聞いてみるんだけど大鯨と龍鳳とかユーとローみたいな子は別キャラ扱いになります?

>>541そうですね……大鯨と龍鳳のキャラとしての違いがあんまりわからないんで悩みますけど、あれほど違う呂500だけ特別にするのも嫌なのでいいですよ

優しい人は私を困らせないはずですし(チラッ)

「加賀さん……?」

朝っぱらからいきなり乱暴に扉を開けた赤城。中には加賀しかいなかった。

「なんでしょうか、赤城さん」

感情表現が苦手という加賀は、いつもと変わらない無表情で赤城を見た。

「あなた……提督に何をしたんですか?」

それに対して赤城は眉間にシワを寄せて、いつもよりも低い声で尋ねる。

「…………何のことですか?」

赤城に臆することなく無表情を貫き通す加賀。

「ふざけないで下さい!」

叫ぶや否や、赤城は加賀の胸ぐらを掴んだ。

「提督が私を見てくれなくなったんですよ……?」

「…………そうですか」

その返事は軽く、加賀はあしらうかのように言い捨てた。

「この、妻である私をですよ!?」

「………………そうですか」

付き合っていられない。そう言うかのようにため息を吐く加賀。
その態度が赤城の怒りを煽る。

「提督が昨夜、加賀さんの部屋に入っていくの。私見たんですよ!?」

「……………………」

「提督はジュウコンをするつもりは無いとおっしゃっていましたよね……?」

「ええ、そうでしたね」

それは、プロポーズの言葉としても加賀の記憶に残っている。

「どうして加賀さんの部屋に入ったっきり朝まで出てこなかったのですか?」

「…………!赤城さん、あなたもしかして」

「ずっと、ずぅーっと待ってたんですよ……?」

加賀を睨む二つの目にはクマができている。

「…………赤城さん。あなた、異常だわ」

あの日から。そう付け足そうとした加賀だったが、それは躊躇った。

「異常……?私から旦那様を奪っておいて何を言っているの!」

掛け襟を握る赤城の力が強くなる。
その手には指輪は着いていない。

「…………はぁ」

再びため息をはいた加賀の右手。そこには、話の中心である彼から貰ったリングが輝いている。

「…………私のせいでしょうか」

あのとき、提督の告白を受けていなければ。
そう考えてもそんな未来は考えられず。

「私の旦那様を返しなさい!」

現実と妄想の区別がつかなくなった親友を見て、加賀は天を仰いだ。


【夢現】

赤賀や大北みたいな仲のいい娘と絡ませるとすぐに病む。これ豆な

次の娘1000に一番近い娘

大鳳了解

最終回の大鳳ちゃん、可愛かった……

「……すみません、提督」

「…………お前だけでも生き残ってくれて、俺は嬉しいよ」

そう言った提督だが、彼の頬を水滴が伝って落ちた。

「私がしっかりしていれば……!」

大鳳いわく、作戦でボロボロになった彼女たちは敵の大きな部隊に奇襲を食らったらしい。

「旗艦の私がしっかりしていれば……っ!」

「…………大鳳」

提督は黙って、自責の念をこぼす彼女の頭を撫でた。

「そもそも、俺の作戦に無理があったんだ」

今回のメンバーは皆高レベルで、ケッコン間近の者もいた。
全員が中破以上になるのは、間違いなく作戦が原因だ。

「……俺達は生き残って、あいつらの仇を討つんだ」

顔に手を添える大鳳を優しく抱き寄せた。

「…………はい、二人で頑張っていきましょう」

顔を隠したまま、大鳳は答えた。



『今回の作戦も、首尾なく終わりましたね。大鳳さん、提督に報告を』

『……………………』

『……?どうしましたか?』

『皆さん、疲れていませんか?』

『……少しはやられましたが、それは皆同じことです』

『そうですか……ここで奇襲に会えば、大変ですね』

『え……ええ、そうですね』

『…………なら……』

『!?大鳳さん!?あなた――』

『この際、徹底的に撃滅しましょう』


【奇襲】

大鳳ちゃんかわいい
愛でるので来てください(懇願)

次の娘直下

深雪了解

吹雪型はみんn……叢雲以外芋かわいい
叢雲はツンデレかわいい

叢雲ちゃんかわえぇ~
叢雲ちゃんのファンネルのおかげでお兄さんの学園生活が薔薇色になりました

あっ、深雪書いてきます

0015に一番近い娘

深雪はそれまでに投下するんで

「司令官さん、お疲れ様なのです」

今日の分の仕事を終えた提督が背伸びをしていると、電が扉から執務室に入ってきた。

「んー……と。それは?」

背伸びをしながら彼女を横目で見ると、その手には湯気が立つカップがあった。

「その……疲れていると思ったのでコーヒーを用意したのです」

恥ずかしそうに笑う電。
そんな彼女に提督も釣られて口許が緩む。

「そうだな、いただこう」

「はい!」

笑顔で歩き出した電。

だが

「お疲れ様!司令官!」

勢いよく開く扉。そこから現れた深雪とぶつかった。

あまりに唐突な出来事で電は対応できない。

「あっ……」

電が押される形で前に崩れた。

カップの中のコーヒーが床に広がった。

「二人とも大丈夫か!?」

すぐに提督は立ち上がって、近くにいた電に駆け寄る。

「い……電は大丈夫なのです。それより……」

そう言いながら電が手の平を前に出したことで提督は止まった。

「深雪ちゃん……大丈夫ですか?」

電は心配そうに深雪を横目で見る。

「特には大丈夫かな……ああ、電、別に心配いらないから!へーきへーき!!」

笑いながら立ち上がる深雪。それを見て電も立ち上がった。

「それならよかった」

ここでようやく提督は息をついた。

「…………でも……」

声のトーンが徐々に低くなる電。
下がる視線の先には溢れたコーヒーがあった。

「電が拭くのです」

身を翻す電。その手を提督がつかんだ。

「いや、電はもう休みなさい。あとは俺がやっておくから」

「えっ……あ、ありがとうなのです」

電は後ろ髪引かれる思いで頭を下げた。

「なら、私も手伝うぞ!」

深雪が二人の間に割って入る。

「元はと言えば私のせいだしな」

そう言う彼女は悪びれる様子もなく、普通に笑っていた。

「…………じゃあ。電もお手伝――」

「…………電」

立ち尽くしていた電に深雪は振り返る。

「疲れているよな?電は早く部屋に戻って寝ろよ」

その目には期待が宿っていた。


【事故】

深雪はいい子なので病みません(真顔)

千代田了解

電「お姉ちゃん達はズルいのです」
電「お姉ちゃん達はズルいのです」 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1421946879/)

千歳「二人の空間」
千歳「二人の空間」 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1422794727/)

過去作と言う名の黒歴史たち
よかったらこちらもどうぞ

これらでも読んで投下のない日々も興ふ……楽しんでいただけたら何よりです

川内編はまだですか(血涙)

>>577ち、筑摩終わったら書くから……
構成は出来てるんや。時間があれば……

「提督。お姉。提督。お姉。提督。お姉。提督。お姉……」

花びらを一枚一枚ちぎっていく千代田。

「…………だめ」

だが彼女は、全てちぎり終える前に花を投げ捨てる。

「こんなんじゃ決められないよぉ……」

嘆きながら布団に倒れこむ千代田の目には涙が溜まっていた。

『千代田。私、提督からプロポーズされちゃった』

目を瞑ると昨夜の姉の笑顔が思い出された。

「…………どうしよう」

ふと枕元に目をやると、改造する前に愛用していた高角砲。
思えば、これが提督から貰った初めてのプレゼントだった。

「…………っ……」

そこから溢れる提督との思い出。
どれも蔑ろにできない大切なものだ。

少し横に目をうつすと、決め細かなたたまれた布が見えた。

以前から好きな子がいると相談を受けていた千代田は、その話のあった日は念入りに艤装の整備に勤しんでいた。
全ては敵を討つためである。

「私はどうしたら……」

だが、相手はまさかの千歳。そのことが千代田の決意を鈍らせていた。

「……千代田、どうしたの?」

「お姉!?」

千歳に呼ばれ、千代田は跳ねるように飛び起きた。
いつのまにか部屋に帰ってきていたらしい。悩んでいた千代田は全く気がつかなかった。

「そんなに驚かせた?ごめんね」

苦笑いで手を合わせる千歳。千代田は彼女の指のリングに釘付けになった。

「それ…………」

「……これ?昨日貰ったの」

幸せそうに微笑む千歳。

「…………お姉」

嬉しそうだとか、ずるいだとか。そんなことは頭に無かった。

千代田は先ほどまでの思考と躊躇は捨て、本能のままに手元の艤装を手に取った。


【理性】

千代田の方が好みだと千歳に打ち明けたらどうなるのか気になる

次の娘↓3までで高コンマ

金剛了解デース!


…………はい、おやすみなさい

2200に一番近い娘デース

熊や猫やクソレズはお呼びじゃないキソ
もっと提督に相応しい姉妹艦がいるでキソ

>>595そのクソレズとやらに、うちの大井っちは入ってるのかな……?

「……ふぅ」

一仕事終えたと言わんばかりに金剛は息をついた。

「提督、喜んでくれますカネ……」

構えていた主砲を下ろす。
彼女の目の前の大本営は轟々と燃えていた。

「私から提督を引き離すなんて、本部はベリークレイジーネ」

飛んでくる火の粉も払おうとせず、金剛は吐き捨てる。

昇進した提督は自分のもとを去った。
金剛は真の敵を理解したのだ。

「提督はどこデスカ~?」

歩きだした金剛は、かくれんぼの鬼のように探しながら炎の中を進む。

「あれは……」

奥に見える人影に目を凝らす。

「……インコレクトネ」

提督で無いとわかると躊躇いもなく発砲した。

「…………金剛?」

金剛が歩いて10分ほど経ったころ、よろめきながら提督が声をかけた。

「!提督ー!」

金剛はいつものように笑顔で提督に抱きついた。

提督は抵抗もせず、ただ立ち尽くしていた。

「……お前、怪我しているのか?」

提督はかすれた声で尋ねる。

「ノープロブレムデス!これは私のブラッドじゃありまセン!」

笑顔を見せる金剛の服は真っ赤に染まっていた。

「至近距離で主砲をファイアーしたら、飛び散ったんデス。……もしかして、いやデシタ?」

不安そうな目に、提督はかける言葉も浮かばない。

「提督ー。目を離しちゃノー!なんだからネ!」

金剛は提督を優しく抱き締めた。


【奪取】

他の娘を貶して自分の嫁を持ち上げてはならない
なぜなら、貶された娘を嫁にもつ提督がいるからだ

――ダンテ

最後に偉人の名前を着けると、それっぽくなりますね

長良了解

「司令官って、優しいですよね」

淋しそうな声で長良は呟いた。

「戦果をあげるあげないに関係なく皆に優しいです」

「……まぁ、誰にも得意不得意ってのがあるわけだし」

恥ずかしそうに笑う提督。
平等をモットーとして掲げている彼には誉め言葉だ。

「……でも、おかしいですよね?」

そんな提督に対し、長良の声は冷えきっていた。

「私がMVP取ったのに、なんにも出来なかった阿武隈ちゃんと食事に行ったんですか?」

それまで少し引いた位置に立っていた長良は提督に一歩詰め寄った。

「彼女がご褒美を貰えて、私には無いんですか?」

まっすぐ刺さる長良の視線に耐えきれず、提督は目をそらした。

「い……いや、あれは前からの約束だったし……なんだ、長良はご褒美が欲しかったのか?」

長良らしからぬ雰囲気に気押されながら苦笑いでなだめようとする提督。彼の額には汗が少し浮かんでいる。

「あの子なんかより、頑張っている私を見ていてください」

「その……長良一人だけっていうのは……」

「そうしてくれないと……」

ちらつかせるように小さく振った手にはナイフが握られている。

「私、おかしくなっちゃいそうなんです」

歪な笑みを浮かべた長良は、また一歩提督に近づいた。


【努力】

しばらく来ない間にDMCスレになってた

私はDMCは読んだこと無いんで話についていけません。すまんな

次の娘は2200に最も近かった娘で
くれぐれも艦これのキャラでオナシャス

くりm……くまりんこ了解

にゃしい可愛い
娘にしたい

ちょっと刺激が強そうなんで、三隈は夜が更けた頃にしますね

2200に一番近い娘

睦月ちゃん見てると髄液吸いつくしたくなる

>>635うわぁ……本物だ……

扶桑ねえ様了解

お子さまはもう寝たかな……?

いや、言うほどR指定では無いんですけどね?
前半でちょっと変な妄想をする方がいる可能性が微粒子レベルで存在するだけでして

以下投下

「ああっ!」

「おっ」

三隈と提督。二人の声が重なる。

「提督!血が出ていますわ!」

提督の人差し指から、つーっと赤い筋となって血が垂れた。
書類で手を切ってしまったのだ。

「なに、これくらいなら舐めておけば――」

「あむっ」

言い終わる前に三隈が提督の指をくわえた。

「お、おい三隈!?」

「なんれふの?」

口に含み、指に添って舌をなで回す三隈。
純粋な瞳で提督を見上げる。

「……いや、なんでもない」

言いたいことは山ほどあったが、提督は数々の言葉を飲み込んだ。

「ほうれふか」

申し訳程度だが音をたてて指をしゃぶる三隈に、提督は目をとられる。

「んっ…………っ」

三隈は血を吸い付くすように、傷口に舌を当てゆっくりと押し広げていく。

彼女の扇情的な表情に、提督は思わず唾を飲んだ。

「…………ぷは」

しばらくして、三隈は満足そうに口を開けた。傷口と舌先に透明のアーチが架かる。

「ごちそうさまでした」

美味しいものを食べたかのように幸せに満ち足りた笑顔だった。

「…………提督?」

惚けていた提督がはっと気を取り戻した。

「止まりましたわ」

どこか不満げな三隈に言われて目を落とす。
見ると、確かに血は止まっていた。

「あ……あぁ、ありがとう…………」

目をそらした提督は、邪な想像を頭から追い出そうと深呼吸した。

「提督の血」

その言葉に反応して提督の肩が震える。

「とっても美味しかったですわ」

「そ、そうか……」

「まるで、提督が私と1つになっているようで……」

三隈は夢見るような視線を傷口に送る。

「……三隈?」

様子がおかしいと思い、提督が三隈に顔を向けると、三隈は目を光らせていた。

「…………そうですわ!」

そう言うや否や三隈は、机からはさみを取り出して、刃の部分を自分の指に当てた。

「お、おい!?」

「私だけごちそうになるのは不平等ですから、どうぞお飲みになってくださいな」

三隈は意気揚々と、はさみを持った手を勢いよく引いた。


【交換】

これを読んで、ヤンデレっていいな。そう思っていただけたら幸いです

指を詰めたのか、指先の表面をチョイっと切っただけなのか

>>654個人の想像にお任せします
スパッと躊躇なく詰めるのもよし
提督とおそろいですわね、とハイライトの無い瞳で笑う姿を想像するのもよし

扶桑姉様の近所のお姉さん感が大好きです

激戦地へ赴き指揮を執っていた提督が行方不明になって一週間。鎮守府の総力を上げた捜索の末、提督は発見された。

「提督!」

捜索隊が帰って来たと同時に扶桑は提督の腕に抱きついた。

「お、御姉様……」

妹の声にも耳を傾けない。

「この手……この温かさ……」

大声で泣きながら更に抱き寄せる。
そんな彼女に声をかけるものは誰もいない。

扶桑は提督の不動の秘書艦で、他の艦娘を寄せ付けないほど二人の仲は睦まじいものだったのだ。

「提督……提督……」

合えなかった一週間を埋めるように抱き締める扶桑。

「もう、ずっと離しませんよ」

幸せそうに笑う扶桑は、心から満たされたような笑顔。

「…………御姉様」

もげた右腕をいとおしそうに抱き締める扶桑に、周りにいた山城たちは何も言えなかった。


【幻想】

扶桑姉様が大好きなんて目の前で山城を愛でたい

次の娘直下

>もげた右腕をいとおしそうに抱き締める扶桑に、周りにいた山城たちは何も言えなかった。

山城が沢山いるのかと

瑞鶴了解ずい

>>665なにそのエデン
そこは、山城含めた鎮守府のメンバーってことでよろしくお願いします。表現力不足ですまんな

「提督さん。あの子誰?」

聞いたこともないような冷ややかな声に提督の体は強ばる。

「…………瑞鶴?」

提督が振り返ると、瑞鶴が据わった目で突っ立っていた。

「あの子誰?」

再度同じ質問を繰り返す瑞鶴から妙な威圧感を感じ、提督は無意識に一歩後退りした。

「ねぇ!」

それよりも大きな一歩で詰め寄る瑞鶴。

「答えてよ!あの女は――」

「新入りだ!!」

どこか必死な彼女に提督は糾弾を逃れようと叫んだ。

「…………彼女は新しく配属された艦娘、葛城だ」

「…………ふぅん」

興味無さげな返事だが、空気は張りつめたまま。

「転属と言っても、一時的なものだがな」

「……でも、あの子提督さんに近すぎだったと思う」

「…………そうか?」

必死に思い出してみるが、さほど距離が近かったとは思えない。

「提督さん、私が一番好きなんでしょ?」

左手の薬指を見せつける。

「い、いや……そうだが」

「なら、私以外の子なんて邪魔なだけでしょ?」

「そんなことは……」

ない。そう言おうとしたが、瑞鶴の雰囲気に圧されて口を閉じた。

「そう…………じゃあ、仕方ないわね」

「……瑞鶴?」

向きを変え、扉に手をかける瑞鶴。

「ちょっとあの子とお話してくる」

そう言って彼女は執務室を飛び出した。




一時的な転属期間が終わり、葛城が元の鎮守府に戻ることになった。
といっても、葛城からの要望で期間が短くなったのだ。

「いままで失礼しました」

門をくぐる葛城。その声には、どこか安心感が宿っている。

「あ、あぁ。また――」

「提督さん」

「……また会う機会があれば、な」

提督は紡ぐ言葉を選んで手を振った。

「…………はい」

振り返った葛城は顔を隠すかのように深く頭を下げ、そそくさと去って行く。

「……また、二人っきりね」

瑞鶴は満足そうに葛城を見送った。


【アウトサイダー】

瑞鶴書いたんだから、そろそろ出てきてくれませんかねぇ……

次の娘↓1~3で高コンマ

(゜д゜)

ちょっとキャラつかんできます

流石にWikiはまだか……

登場させといてなんですが、私は持ってないです
Wikiが出たら書くんで、再安価でいいでしょうか

そうですね
わざわざ安価するの面倒ですし、榛名書いてきます

できれば今夜にまた来ます

すまん

>>694あなたは悪く無いです。悪いのは私にイベをする暇を与えない学校です

しばらくは、葛城含む新艦娘は控えていただければ幸いです

君の言いたいことはわかる
榛名が一番大きいって言いたいんだろ?
私は葛城ちゃんぐらいが好きです

すみません
疲れて寝落ちしてました
なんでもry

今夜こそは……

2300に一番近い娘

「提督……」

そっと耳に囁く。

「提督……提督……」

先程よりも少し大きめの声で囁く。

「提督…提督…提督」

唇が触れそうな距離まで近づいて囁く。

「榛名はここですよ……」

「んぅ……」

「ひゃっ」

小さく叫んだ。
寝返りで顔が近くなり、恥ずかしくなったのだ。

「ま……まだ榛名には早いです……」

頬を朱に染めて体をくねらせる。

「……あっ、こんな時間」

時計が視界に入り、慌てだす。

「朝御飯は作っておきました。そろそろおいとましますね?」

返事も待たず、榛名はそそくさと部屋を出た。



「んー……」

提督が目を覚ます。
そろそろ支度をしなければ鎮守府行きのバスに間に合わない。

「執務室でできるのははあくまで仮眠だしなぁ……」

いっそのこと鎮守府に住みたいと思うが、そんな場所も艦娘の中に一人という環境に耐えられる度胸もない。

だから仕方なく家から通っているのだ。

「さて……ん?」

リビングに行くと、記憶にない料理がテーブルに並んでいた。


【通い妻】

榛名は健気かわいい

メロンちゃん了解

某サイトで検索しても片寄った人選ばかり
そろそろハイライトオフの全艦娘を書いてくれる人が出て来てほしいなぁ……(チラッ

(単に私のコレクションを増やしたかっただけなんて言えない……)

個人的な主観だが、この世界観の大淀、陸奥、妙高、蒼龍辺りは既に、更には確実に外堀を埋めていそうだよな。

「提督、お義父さんとお義母さんがから『たまには、嫁と一緒に帰省しろ。』だって。いつ行きましょうか?」と、さも当然のように聞いてきそうだよな。

>>724早くスレを立てるんだ

言うのを忘れていましたが、電と千歳と川内と大井っちはご遠慮願います

そんなー

>>727-728すまんな。始めに言っとけばよかったと自責の念でいっぱいです(棒)

大井っちは普通に病んでるから仕方ない
ケッコンしたら提督にも感情が向くし……(亀)

「さぁ……そろそろね」

日付が変わった瞬間。夕張は意気揚々とパソコンに電源を着けた。

「さぁて……今日は……」

「夕張?」

「はっ、ひゃい!?」

夕張がぎこちなく首を曲げると、扉のそばに提督がいた。

「さっきの書類忘れてたから届けに来たんだが……」

苦笑しながら夕張に近づく。

「だ!ダメです!」

必死に画面を隠す夕張を見て提督はニヤリと笑った。

「なんだ?深夜のアニメでも見ているのか?」

からかいながら尋ねる。

「違います!もっと、大事なことです!」

夕張は顔を赤くして激しく首を振った。

「そうかそうか。まぁ、書類はここに置いておくから、お前も早く寝るんだぞ?」

信じていないようで、提督は笑いながら部屋を後にした。

「全く……そんなんじゃ無いのに……」

ひっそりとパソコンから離れ、画面を写し出す。

「…………あっ、戻ってきた」

画面には、先程まで笑っていた提督。

「誰が提督を守っていると思ってるのよ……」

愚痴をぼやきながら画面に見入る夕張。

結局その日も、夕張の部屋の明かりが消えることはなかった。


【夜警】

>>732大井っちは俺が病ませる(キリッ

処女作書いてたときから締めは大井っちに決めてたんや
すまんな

夕張には提督の寝顔が最高の夜景だよな。

>>736誰が上手いこと言えと

2200に一番ry

ほそぼそしているスレに似つかわしくないほどの安価にびっくり

阿武隈了解

「天城姉ぇ……」

「葛城、どうし――」

天城が振り向くと同時に葛城の左手が胸ぐらを掴んだ。

「ひゃっ!」

「……………………」

小さな悲鳴をあげる天城には目をくれず、葛城は訴えるかのように視線を胸部装甲に送る。

「ち、ちょっと……」

手から逃れようと体をくねらせて突き放そうとするが、葛城の左手は固く握られていて逃れられない。

「…………提督が私を見てくれないのって、天城姉ぇのこれのせいってわかったの」

「…………えっ?」

黙りこくっていた葛城が、突然ぼそりと声を漏らした。
突拍子の無さに、天城は抵抗を止めて尋ね返す。

「私はずっと、ずぅーっと提督を見てるのに、あの人は私よりも天城姉ぇを
見てる」

「か……葛城?」

「おかしいよね?私が秘書艦なのよ?どうして天城姉ぇばっかり……!」

「そ、それは……」

天城は言い淀みながら自分の左手に目を落とす。
そこには鈍く光を返す銀色のリング。

「でも大丈夫」

天城が顔を上げると、嬉々として笑う葛城。
隠していたその右手には、見ただけで鋭利だとわかる包丁が握られている。

「!やめ――」

「それとったら、あの人も見てくれるよね?」

楽しい未来を夢見ながら、葛城は包丁を深く刺した。


【ハッピーエンド】

葛城みたいな強めの性格のこが大好きです

「…………あ」

静かな執務室。阿武隈と提督が業務を黙々とこなす中、提督が声を漏らした。

「雨……か」

ペンを止めて聞き耳をたてると屋根を叩く雨音が聞こえた。

「もう……そんなことより仕事しましょ?」

呆れ顔で書類をちらつかせる阿武隈。

「あ、あぁ……悪い悪い」

頭を掻く提督に、阿武隈は笑った。

再び訪れた静寂。それは阿武隈には心地のよいものだった。

しかし、その静寂をノックが破る。

「司令官。僕だよ」

「時雨か」

「夕立もいるっぽい!」

その他にも聞こえるかぎり、白露や村雨、夕立など。
白露型が執務室の前で集まっているのがわかった。

「もうそろそろおやつの時間でしょ?一緒に間宮さんのところに行こうかと思って誘いに来たんだ」

雨足は強まるが、それをかき消すように騒がしい廊下。

「…………あー、阿武隈。ちょっと行ってくるわ」

「……えっ?仕事は……」

「休憩だ。今のうちにお前も休んでおけ」

一方的にそう言った提督は、部屋から出ていってしまった。

先程と同じく雨音だけが聞こえる静寂。
だが、阿武隈の心境は逆と言っても過言では無かった。

「……………………駆逐艦、うざい」

執務室に独り残された阿武隈は、ポツリと漏らす。
雨足はますます勢いを増していった。


【梅雨】

限定ボイス50人分とは、運営も粋なことしますねぇ

えっ……えっ?

2200に一番近い娘

ふみぃ了解

「ねぇ司令官~?」

「司令官はさぁ、あたし以外の子なんて見ちゃ駄目なんだよ?」

「なんでって……」

「あたしのことが一番好きなんでしょ~?」

「あたしも同じ。えへへ……お揃いだね」

「でも……一番好きな人はずぅーーーっと、みていないと駄目なんだよ?」

「あたしはみてるけど……司令官、今日睦月ちゃんたちのこともみてたでしょ~?」

「それは、ちょっと……許せないかなぁ……って」

「だから司令官は、毎日あたしから目を離さないように!ね?」

「え?…………もう、また睦月ちゃんのこと?」

「大丈夫。今は入渠ちゅう。明日には出てこれると思うよ?」

「安心した?」

「でも約束守れなかったら…………今度は知らないよ?」


【ゆびきりげんまん】

さっきから文月の可愛らしい声が頭の中で反響しています

次の娘下1~3で最も高コンマ

ぅゎ雷っょぃ

青葉、秋月、足柄 、朝潮、春雨
五月雨 、暁、筑摩(いつかな…)、呂500、あきつ丸
千歳、天津風、初霜、舞風、朧
皐月、摩耶、時雨、三日月、利根
白雪、マックス、浜風、古鷹、武蔵
瑞鳳、大和、長波、大鯨、赤城
大鳳、深雪、千代田、金剛、長良
三隈、扶桑、瑞鶴、榛名、夕張
葛城、阿武隈、文月、雷(現時点)

ここまで計44人
この>>1…ss修行とはいえ只者ではないな…

「司令官。私がいるじゃない」

体にへばりつくように提督を抱き締める少女。

「ね?ご飯も作るしお洗濯もするわよ?」

「違う…………」

ひとまず離れようと手を伸ばすが、手首に巻かれた鎖が動きを遮る。

「勿論体も洗ってあげるし、お仕事だって私がしちゃうわ!」

「違うんだ……」

「なんだったら、すぐにでも戦争を終わらせて二人で平和に暮らせるように――」

「雷!聞いてくれ!…………っ」

久しぶりにあげた大声。
自分の声で耳鳴りがして、提督は軽い立ちくらみを感じた。

「ほら、提督は体の調子が悪いわ!まだ休んでいないと!」

幼く見える容姿であっても、艤装を着けた艦娘には敵わない。
提督は半ば強引に座らせられた。

「まだここにいましょ?お仕事は私がやっておくから。ね?」

雷は提督の耳元で諭すように囁く。

「俺は!……」

何と叫びたかったのだろう。
続くはずの言葉が頭からこぼれ落ち、提督の動きが鈍くなった。

「どうしたの?」

「待ってくれ、もう少しで思い出せそうなんだ……」

いつものように頭を抱えてみるが、抜けたピースは見つからない。

「司令官。私がいれば問題ないでしょ?」

限界を迎えた提督の頭は、その言葉に違和感を覚えなかった。

「あ……あれ?そうなのだろうか」

「そうよ。思い出すまで待つから、ゆっくりと思い出しましょう?」

時間が経つほど蝕まれる記憶。

「だって、司令官には私しかいないじゃない」

彼の世界にはもう、目の前で微笑む少女しかいない。


【欠如】

>>779うわぁ……我ながらひくわぁ……

そういえば筑摩のリンク貼り忘れてました
筑摩「偽りの心」
筑摩「偽りの心」 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1426542743/)

川内は無いことは無いんですが、書き溜めが数日で切れますよ?
週一投下でいいのなら立てますけど


2230に一番近い娘

45人目
清霜了解

きよしもふもふ調べたんだが
放置ボイスの時点でヤんでませんかね……

「いただきます…………美味しいですね」

箸を口から離して清霜は言った。

「久しぶりの司令官との食事。嬉しいです」

目の前の提督を見て笑う。

「私、寂しかったんですよ?」

一旦箸を置いた彼女は、提督に向き直って彼を見つめた。

「昼は大和姉さま、夜は武蔵さん」

刺々しい空気を放つ清霜。静かに時は過ぎてゆく。

「…………私とは食事してくれないのかと思いました。……でも」

数秒俯いた後、清霜は顔を上げた。幸せそうな笑顔をしていた。

「でも、今はこうして一緒にご飯を食べてくれる」

「昼も夜も……ずっと、私のそばに居てくれるんですよね?私、嬉しいです」

清霜は再び箸をとり、皿の上の料理を口に運んだ。

やがてその皿が空になり、清霜は立ち上がった。
皿を食堂へ運ぶのだ。

「洗ったら、そのままお仕事行きましょうね」

返事を聞くこともなく、清霜は部屋を出た。



「……おい、清霜」

「あっ!武蔵さん!」

「自室で食べてたのか……相棒を見ていないか?昨夜から姿を見ていないんだが」

「…………さぁ、どこでしょうか」

「全くあいつは……今日も私の晩酌に付き合うと言ったくせに……夜までに見つかるといいんだが」

「…………司令官は武蔵さん達ではなく、私とごはんを食べるんです」

清霜はそっとお腹に手を当てると、愛でるように優しく撫でた。

「……なに?」

「これからずっと一緒に、です」


【一心同体】

難産だったり幼児が出来たりでなかなか書けませんでした。非力な>>1を許して下さい

2200にry

翔鶴了解
翔鶴みたいなお姉さんが近所にいて欲しいだけの人生だった

「提督…………明日、一緒に買い物にでも行きませんか?」

その声を聞いた提督は反射的に冷や汗が出てきた。

「明日…………明日か」

スケジュール帳を見直さなくとも覚えている。
明日は夕立と買い物に行く約束があった。

「いや……明日は…………」

「……ダメなのですか?」

控えめな口調とは裏腹に、その目は大きく開き、落胆を通り越して絶望の色が見えた。

「その……先着があるというか……だな」

恐る恐る言葉を選ぶ。

「……私はダメなのですか」

その言葉のあとに沈黙が続く。

いや、正確には沈黙ではない。

「私は…………ダメ…………」

ボソボソと、翔鶴の言い聞かせるように呟く声がする。
それが、より一層提督の葛藤に拍車をかける。

「提督に…………見捨てられた……っ」

右手の手首を撫でる翔鶴。
以前の事件を思い出し、とっさに提督は重い口を開いた。

「…………っ、翔鶴」

提督が声をかけても、翔鶴の視線はぶれずに床を這っている。

「よ……よく考えてみれば、何も予定は無かったよ」

「………………え?」

ゆっくりと顔をあげる翔鶴。手首をさする動きが止まった。

「無かったんだ。だから行こう!な?」

「…………はい!ありがとうございます」

打って変わって元気な返事に提督はバレないようにため息を吐いた。

「楽しみです……」

翔鶴は柔らかい笑顔で遠くを見る。
そんな翔鶴……彼女の手首にある深い切り傷を見て、提督は再びため息を吐いた。


【爆発物】

翔鶴はメンヘラが似合う
異論は認める

夕立等のやんちゃな子はいじめるに限るな!
次の娘2200にry

曙ちゃんっぽい!

おっとすまねぇ
よく見t……見なくても響でした
なんでもry

このノリは好きなんですが、サザン歌い終わる前にスレが終わりそうですね……
別にダメとは言いませんけど

「司令官の手は、温かいな」

日本から遠く離れた極寒の土地ロシア。
冬は当然のように毎日雪が降る。
雪の積もった誰もいない響はそんな中一人で立っていた。

指を絡めて手を握ると、ふっと体が温まる。だから寒さは感じない。

「……もうすぐ帰れるからね」

彼女の願いはただひとつ。日本に残してきた提督に会うこと。
連れて来ようとしたのだが、一部しか連れて来れなかったのだ。

「……もっと司令官を感じていたい」

何かが聞こえたのだろう。握った手に話しかける。

「でも、もうすぐだから。待っていてね」

感情の起伏が大人しい彼女が、顔を下げて柔らかな笑みを浮かべた。

彼女の足元の純白だった雪は、数多の人の血で染まっている。
元は皆、彼女の同僚たちだ。

「……こんなところに送った大本営も敵だよね」

顔を上げて海を見る。
彼女は赤い雪を避けながら歩み始めた。

「……私たちの邪魔なんて誰にもさせない」

水平線の彼方に憎悪のこもった視線を送りながら、響は手を強く握った。


【島流し】

曙を出そうとしましたがまとまらず断念。投下が遅れてすまんな

次の娘2200に一番近い娘

磯風了解

ワイの表現力が乏しくて申し訳ない

既出の艦娘も再登場おkなん?

>>856安価で選ばれて無ければOKです

正直このスレで書いた娘を忘れはじめています
>>779さんマジ有能

「なぁ司令。中にいるか?」

磯風が寝室の外から声をかける。

「この磯風、司令のために弁当を作ったのだが……」

傷だらけの手は震えている。
その手には、彼女が作ったとは思えないほど綺麗に整った弁当があった。

「どうか…………食べてくれないだろうか」

不器用な磯風が、顔を赤らめて返事を待つ。

だが、提督は……

「……すまない。また今度で良いか?」

部屋から出ずに謝った。

「…………何故だ?何故私の料理を食べてくれない?」

磯風は苦い顔でわなわなと肩を震わす。これは怒りの為だけではない。

「司令のために練習したんだ!ご飯の炊き方から和食洋食。中華も出来る!」

「違うんだ……」

諭すような穏やかな声が室内から響く。

「何度も何度も何度も何度も作ったんだ!!何故だと思う?司令に食べてもらいたいからだ!私の作ったこの料理。一口……そう一口でもいい!私が作ったこれを司令の中へ入れてくれ!頼む!それで私の努力は報われる!」

「……他をあたってくれ」

「何故だ!?何故駄目なのだ!?この玉子焼き。何度練習したと思う?192回だ!このハンバーグだって592回。痛いのを我慢して作ったんだぞ!?」

「止めてくれ……」

「お願いだ司令!最悪味は問わない!私をあなたの中に……あなたとひとつになりたいのだ!ケッコン?そんなものでは足りない!!もっと提督に磯風を感じて欲しい!提督を感じていたい!」

言いたいことをぶちまけた磯風は肩で息をしていたが、落ち着きを取り戻した彼女は静かになった。

「……すまない。司令にも理由があるのだろう。ここに置いておくから、よかったら食べてくれ」

そう言って磯風は、入り口に出来た山にまたひとつ弁当箱を乗せた。


【山積み】

そろそろネタ被りしそうで怖い……

次 の 娘 直 下

曙了解

本当の意味で狂う
ヤンデレ

どっちがええかの

いや、あれじゃん?
曙だけ贔屓するのもあれじゃん?

「ク……提督…………あんたのことが好き」

「曙……?」

鎮守府も静まりを見せ始めた深夜1時。
そろそろ寝ようかと思っていた提督の前に現れた曙は、いつもと様子が違っていた。

「ごめんね?いつもあんなこと言って。悪いと思っているのよ?」

「い、いや……それほど苦では無かったが。それよりも――」

理解が追い付いていない提督は、しどろもどろな返事しか返せない。

「……でも、あんたも悪いのよ?」

「――えっ?」

「私がいるってのに他の子とべたべたべたべた一緒にいて、それでついキツく当たってたの」

どういった心境の変化か、心のうちを暴露した曙は提督に歩み寄った。

「いや……その……大丈夫か?」

心配して疑問形で返事した提督に曙は笑いかける。

「いいのよ。これからは隠さなくてもいいんだから」

そのままフワッとした軽い足取りで、曙は提督に抱きついた。

やけに静かな鎮守府。
提督には、彼女の浴びた返り血の正体を聞けなかった。


【デレ期】

ツンデレは苦手。はっきりわかんだね

次の娘0030に一番近い娘

山城了解

そうか……ここでは山城書いて無かったのか……

「ふざけないで下さい!!」

その声と共に振り下ろされた主砲は、嫌な音をたてて机にめり込んだ。

「や…山城?」

その机に向かっていた提督は自然と背筋が伸びる。

「提督が一番好きなのは、私ですよね!?」

端からすれば惚気話にしか聞こえない。
しかし、興奮している山城の目には、怒りのみならず絶望も宿っていた。

「…………え?」

状況が飲み込めないのは騒ぎに駆けつけた者達だけではない。
むしろ、当事者の提督が一番理解できていなかった。

「一緒に髪飾りを買いに行きましたよね……?」

確かに行った。
扶桑のプレゼント選びを手伝ってもらうため、半ば強引に連れ出したのだ。

「一緒に料理も作りましたよね?」

そうだ。
扶桑の改二記念として、彼女が食べたがっていた提督の手料理を振る舞ったのだが、そのときのアシスタントを頼んだ。

「頭も撫でてくれましたよね?」

つい扶桑を誉めていたときに手が延びてしまったのだが、そんなところを山城に目撃され、なんやかんやで姉妹揃って頭を撫でた。

いずれも山城は終始嫌がっていたのだが。

「なら!なんで!私ではなく扶桑姉さまなのですか!?」

脈絡のない叫びをあげ、光を写さない瞳が提督を見据える。
心は乱しても、視線は全く乱れない。

「…………私は嫌いなのですか?」

答えあぐねて黙っていると、弱々しい声で質問を変えてくる。

「い…………いやぁ……山城も好きだよ?ただ、一番は扶桑であって……山城は二番というかなんというか……」

しどろもどろな答えを出して提督は目を泳がせる。

「………………提督を正気に戻さないと」

そう言い残して、山城は姉の待つ部屋に戻っていった。


【妄想爆裂ガール】

「ふざけないで下さい!!」

その声と共に振り下ろされた主砲は、嫌な音をたてて机にめり込んだ。

「や…山城?」

その机に向かっていた提督は自然と背筋が伸びる。

「提督が一番好きなのは、私ですよね!?」

端からすれば惚気話にしか聞こえない。
しかし、興奮している山城の目には、怒りのみならず絶望も宿っていた。

「…………え?」

状況が飲み込めないのは騒ぎに駆けつけた者達だけではない。
むしろ、当事者の提督が一番理解できていなかった。

「一緒に髪飾りを買いに行きましたよね……?」

確かに行った。
扶桑のプレゼント選びを手伝ってもらうため、半ば強引に連れ出したのだ。

「一緒に料理も作りましたよね?」

そうだ。
扶桑の改二記念として、彼女が食べたがっていた提督の手料理を振る舞ったのだが、そのときのアシスタントを頼んだ。

「頭も撫でてくれましたよね?」

つい扶桑を誉めていたときに手が延びてしまったのだが、そんなところを山城に目撃され、なんやかんやで姉妹揃って頭を撫でた。

いずれも山城は終始嫌がっていたのだが。

「なら!なんで!私ではなく扶桑姉さまなのですか!?」

脈絡のない叫びをあげ、光を写さない瞳が提督を見据える。
心は乱しても、視線は全く乱れない。

「…………私は嫌いなのですか?」

答えあぐねて黙っていると、弱々しい声で質問を変えてくる。

「い…………いやぁ……山城も好きだよ?ただ、一番は扶桑であって……山城は二番というかなんというか……」

しどろもどろな答えを出して提督は目を泳がせる。

「………………提督を正気に戻さないと」

そう言い残して、山城は姉の待つ部屋に戻っていった。


【妄想爆裂ガール】

二重になってやがる……

次は2330に一番近い娘

陽炎了解
手袋投げる陽炎かわいい

村雨ちゃん可愛いよぉぉぉぉぉぉぉお!

「それでね、――」

「そうか――」

楽しそうに笑う陽炎と、その話に相づちを打つ提督。
先程まで取り組んでいた仕事を一時中断し、休憩として雑談をしているのだ。

「でさぁ――」

その話を打ち切るようにノックの音が飛び込んできた。

「おっ……どうぞ」

提督が返事をすると、扉が開く。
そこにいたのは不知火だった。

「第三艦隊、遠征から帰投しました」

てくてくと二人のいる机の前まで来た不知火は、報告書を提督の目の前に突き出した。

「ん?……あぁ、わかったよ」

「…………………………………………」

それを受けとる提督と、その動作から一秒足りとも目をそらさない陽炎。

妙に緊迫した空気の中、不知火が口を開いた。

「…………司令、このあとお暇で――」

「不知火」

陽炎が仕返しと言わんばかりに遮る。

「はい、なんでしょ――」

「帰って」

まったくと言って良いほど熱の籠っていない冷ややかな声。
普段の陽炎からは想像出来ないものだった。

「……あの――」

「聞こえた?出ていって」

怒鳴ってもいなければ睨んでもいない。
だが、不知火と提督は恐怖を感じていた。

「ねぇ、早く」

その声に体を震わせた不知火は、ぎこちなく回れ右をして扉に向かう。

「し……失礼しました」

涙声になりながら出ていく不知火。陽炎は、その一挙一動から目を離さない。

パタリと、扉を閉めた音が執務室に響く。

「……えっと、どこまで話したっけ?…………あっ、そうだ!」

陽炎は再び、何事もなかったかのように明るく話し始めた。


【拒絶】

朝は陽炎に起こしてもらいたいだけの人生だった

2200に一番近ry

>>695冬イベのU呂まではおkで春イベの葛城,高波,秋津洲辺りがまだNGか

>>914wikiに載っていたらOKです

泣きそうな不知火も相まって破壊力が凄い
今まででTOP3に入るくらい良いな

>>916ありがとうございます。スレが終わる前にようやく成長を感じることができました

主人公()了解

「司令官の夢ってなんですか?」

「夢?俺の夢は……皆仲良く過ごせたらいいかな」

「…………ふぅーん」

「特別なことがなくても、一緒にいられたら、それで十分かな」

「でも、二人っきりっていうのもどうかなー……なんて……」

「あー……そういうもいいな」

「ですよね!?やっぱりそう思いますよね!!」

「えっ……と、どうした?」

「二人っきりの世界で仲良く暮らすんです!他には何もいなくて、邪魔するやつらは全くいない!」

「ヒ、ヒートアップしすぎ――」

「世界にいるのは私と司令官の二人だけ!いいですよねやっぱりそう思いますよね。私たちの間の障害が全く無いんです!夕立ちゃんも金剛さんも睦月ちゃんも、皆、みーんないないんです!凄くいいと思いません!?……えっ?子、子供ですか?今はまだ早いと思うんですけど……そういうのもいいですね!二人の愛の結晶を育む……素敵だと思います!あ、勿論司令官も好きですよ?大大大大大大大好きです!でも、それとは違うんですよ。子供が欲しいんじゃなくて、司令官との愛の結晶が欲しいんです。当然司令官の方が好きなのは変わりませんから安心してくださいね?それよりもマイホームも大事ですよね!私は海が見える場所がいいですけど、司令官に任せます!そういうのはお……夫が決めるものですもんね。あ、でも、ひとつだけお願いしてもいいですか?この仕事はやめて欲しいんです。だって、夫が軍にいるのって、妻からしたらとても怖いんですよ?今でも許せないんですが、私と司令官の出会うきっかけですし、まぁ、渋々納得しています。だから、家庭を持つときにはちゃんと除名して欲しいんです。何なら私が仕事してもいいですよ?……そうですね!そっちの方がいいじゃないですか!司令官が変なのに捕まることもなく、私の帰りをただ待ってくれている……最高です!そうしましょう!ね?……………………あっ、少ししゃべり過ぎちゃいましたね。そろそろ仕事の続きをしましょうか」

吹雪は頬を染めながら席に戻ると、いつも通りデスクワークに励みだした。


【夢】

『吹雪(ふぶき)は、正義感の強い元気な艦娘。
真面目すぎて融通が利かない事も。』
(『艦隊これくしょん-艦これ』より一部抜粋)

…………ふむ

どこで息継ぎしてるんだろうこれ……でも吹雪に一度こんな感じで言われてみたいな(うっとり)

江迎 怒江じゃねーかwwwwww

>>931艦娘はトイレにも行かないし息もしません

>>932怒江ちゃん可愛いですよね


念のため言っておきますが、これはパクりじゃなくオマージュです

2200に一番近い娘

如月了解
そろそろ備蓄を始めねば……

比叡「い!イッチはビッチじゃないし!まだ処女だし!」

すまんな
私の黒歴史ということで許して下さい

「ねぇ司令官?」

甘く、それでいて爽やかな声が提督の耳をくすぐる。

「如月を見て?」

目を覚まさない彼の顔に近づき、そっと頬に手を当てる。

「…………ねぇ、見て?」

如月は彼の首を優しく回して、自分の方向へ向けた。

「……あはっ」

瞼が邪魔をしているため、二人の視線がぶつかることはあり得ない。
だが、如月には何か見えているようで、とろけた表情で笑った。

「司令官……ふふっ」

時計の針を刻む音と、甘ったるい溜め息しか聞こえない丑三つ時。それが彼女を加速させる。

「昨日も夕立ちゃんばっかり…………」

頬に当てた手を徐々に上へと滑らせていく。

「如月も見て欲しいの…………」

頬骨を通り、目尻を過ぎる。
その指は、ついに瞼へとたどり着いた。

「…………如月が嫌いなの?」

乗せる程度だった手の力が段々強くなる。

「そんなこと……無いわよね?如月が一番好きなのよね?」

返事を待たずに瞼をつまみ軽く持ち上げる。

「なら……目を合わせて欲しいわ」

少し期待した目をしながら、如月は反対の手に持った鋏を当てて――



「おはよう、司令官♪」


【目覚め】

2200に一番近い娘

能代了解
こんなお姉ちゃんが欲しかった……

「阿賀野姉ぇ……そこは楽しい?」

「……能代、なんか怖いよ?」

阿賀野が一歩下がり、能代が一歩近づく。部屋に二人っきりのため、誰も間に立ってくれない。

「私は提督とお仕事を頑張って……頑張った能代を差し置いて、阿賀野姉ぇは提督とどこに行ってたの?」

まずい。能代の据わった目を見て阿賀野は直感した。

「提督は能代じゃなくて、阿賀野姉ぇを選んだの……どうして?ねぇ」

「い、いやぁ……なんでだろうね~」

アハハ、と笑う阿賀野の頬に汗が一筋垂れる。
空気は晴れることなく、むしろ重みを増して阿賀野の肩にべたりと貼りつく。

「能代は頑張った。普通なら、頑張った能代と遊びに行くわよね?」

「そうかもねぇ~……で、でも!それを阿賀野に言われても困るっていうか……」

「…………何言ってるの?」

能代は更に2歩詰め寄ると、阿賀野の首に手を添えた。

「阿賀野姉ぇが、提督を誑かしたんでしょ?」

「違っ……!」

「絶対そうでしょ?そうじゃないとおかしいもん」

万力のように徐々に力を上げていく。

「やっ……!能しっ……!」

「ねぇ答えてよ。じゃないと、離さないよ?」

能代は震えるほど力を込める。
気管は押し潰され、声どころか息すら出せない。

「早く答えて!……早く!」

薄れていく景色のなか、阿賀野の目には怒り狂う妹が写っていた。


【贔屓】

阿賀野型ってどうしてあんなに下半身にくるの?
教えてエ○い人

そろそろ次スレに行くべきかな

【安価】提督「変わってしまった彼女達」【ヤンデレ注意】
【安価】提督「変わってしまった彼女達」【ヤンデレ注意】 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1436854625/)

とりあえず次スレ
ここまで来たら一周はしたいです(いつできるとは言ってない)

それと、まだここは埋めないで下さい

2200に一番近い娘

名取了解

お手数ですが、あとは埋めて下さい

このSSまとめへのコメント

1 :  SS好きの774さん   2015年03月11日 (水) 02:38:01   ID: _pzvFIj8

コワイ!

2 :  SS好きの774さん   2015年03月18日 (水) 08:41:47   ID: h_35Lyb-

面白い、続きが気になる

3 :  SS好きの774さん   2015年06月28日 (日) 08:59:32   ID: 4b3GpjGV

たまらん

4 :  SS好きの774さん   2015年07月14日 (火) 02:26:30   ID: potNzs5f

期待

5 :  SS好きの774さん   2015年07月21日 (火) 23:01:52   ID: 97t-F72R

ぞくぞくする

6 :  SS好きの774さん   2015年08月20日 (木) 17:35:19   ID: vHpO0wtY

良い

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