【モバマス】ギリギリChoco! (32)



まさかの二日遅れにてバレンタインネタ。


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「…お前ら何集まって神妙な顔してるんだ?」

「あ、奈緒だ。奈緒は明日どうすんの?」

奈緒「うん?いきなり何だ加蓮。明日って何か仕事あったっけ?」

加蓮「女子高生としてその発言はどうなの…」

奈緒「え、なんかおかしな事言ったか?」

「というかアイドルとしても微妙な発言だよね…」

奈緒「…凛、お前もか」

凛「いや、まあ私も今まではあまり意識してなかったから何とも言えないけどさ」

奈緒「そ、そうか。…でって明日って…ああ、バレンタインデーか」

「そう、バレンタインデーなのだ!なおっち!」

奈緒「うお、びっくりした!というか未央、なおっちであたしは決定なのか!?」

未央「え、嫌?」

奈緒「嫌、というかなんというか…なんかたまごっちみたいだし…」


未央「んー、じゃあ…」

奈緒「…」

未央「げろしゃぶか、なおっちか…」

奈緒「なんで候補がマサルさんと同じなんだよ!」

未央「おやごさんにヨロシク!」

奈緒「うるせえ!エレガントな女にでもなってろ!」

「じゃあ、カミヤンってどうですか?」

奈緒「お、おう、なんというか普通だな…」

「そ、そうですか?夜も寝ずに考えたんですけど…」

奈緒「寝て?そこはそんなに考えるところじゃないと思うよ?卯月?」

卯月「まあ私も明日の事考えて寝れなかっただけなんですけどね」

奈緒「…だと思ったよ!」

未央「じゃあもう奈緒ちゃんが好きな呼び方でいいよ!」

奈緒「ちょっと待て、自分の呼び名を自分で決めるの?なにその斬新な罰ゲーム」

未央「さあ、どうぞ!」

奈緒「えー、ちょ…えー…」


未央「…」

奈緒「…」

奈緒「…なおなお、とか?」

未央「…」

奈緒「…」

未央「…」


奈緒「…なんか言えよ!」


卯月「やっぱり奈緒ちゃんは凄いですね!」

奈緒「卯月!?何、普通って言ったのちょっと怒ってる!?」

加蓮「でー明日どうするー、なおなおー」

凛「なおなおー」

奈緒「お前らも乗るなよ!って普通にチョコ買えば良いんじゃないのか?」

凛「で、どうするの?」

奈緒「…え、あげる?」

加連「誰に?」

奈緒「プロ…、っ!?」

加連「うん?『プロ』?」

奈緒「…」

加連「…」

奈緒「んだよ!ニヤニヤすんなよ!」

加連「いやだって顔真っ赤だし」

凛「あらやだ、なおなおったら乙女なんだから」

奈緒「お前それ何キャラなの!?」


凛「…まあ私たちもプロデューサーにあげるんだけどね」

未央「そーゆー訳で皆で集まっていたのだ!」

奈緒「あー、なるほどね」

卯月「雑誌をめくってみたりしてみたんですけどねー、良いなと思うのが結構高くて…はあ…」

奈緒「ふーん、ってこの前の仕事分のギャラ貰ってなかったっけ?」

卯月「私は家に入れているのと貯金分であまり自由に使えなくて」

凛「私も同じく」

奈緒「へー、偉いな」

未央「欲しい物買ったり友達と遊んでたら無くなっちゃった」

奈緒「未央…いや、らしいっちゃらしいが…」

加連「私は今までの療養費で…」

奈緒「…重い!」


加連「嘘だよー」

奈緒「嘘かよ!心に来るからそういう嘘はやめてね!」

加連「あははは、ごめんごめん」

奈緒「まあ、そういう訳で皆買う余裕が無いという感じなんだなー…」







「話は聞かせて貰いました!」







未央「人類は滅亡する!」

奈緒「MMRかな?」

「まあMMRと言えなくもないかもしれませんが…」

凛「ああ、MiMuRa的な…」

未央「で、滅亡するの?」

奈緒「チョコごときでは滅亡しないだろ…」

かな子「チョコごときとはなんですか!」

奈緒「え、まさかのフレンドファイア…いや、うんごめん…」

かな子「私は滅亡します!」

奈緒「かな子の話の事なの!?」

卯月「で、何か解決策があるのかな子ちゃん」

かな子「ええ、買うお金が無いなら作れば良いじゃないですか!」

未央「おおー、いいねえいいねえ」

凛「成程、確かに自分で作るのなら好きに作れるし安く済むね」

加蓮「えー、でも面倒くさーい。作った事無いしー」

かな子「でも、手作りならきっとプロデューサーさんも喜んでくれますよ」


凛「だってさ奈緒」

奈緒「何故あたしに振る」

加蓮「え、理由いる?」

奈緒「…いい、やっぱり言うな」

卯月「でも、作る場所とかはあるんでしょうか」

かな子「さっきちひろさんが用意してくれるって言ってましたよ」

凛「流石ちひろさん」

かな子「条件として、販売するからアイドルのチョコ制作風景を写真に撮って、ちょっとチョコを多めに作るようにって」

奈緒「…流石ちひろさん」


かな子「…という訳でニュープリムスのみなさん、お疲れ様です。講師の甘い魔法使いこと三村かな子です」

奈緒「かな子、混ざってる、混ざってる」

未央「ニュージーランドかな?」

卯月「ホテルっぽい感じもしますね…」

凛「ニューオータニみたいな?」

<オオタニって言った!?>

<野球じゃねえ座ってろ!>

加蓮「友紀さんで気づいたけど私たち以外にもいるんだね」

卯月「さっき、ちひろさんが『どうせなら他にも使いたい人探してみましょうか』っていいながら電卓叩いてましたよ?」

奈緒「お、おう、そうか。うん、まあいいかそれは」

卯月「女の子の一大イベントですしね!」

奈緒「まあ確かになー、そういうのは大事だな」

加蓮「あれあれー、最初は『明日って何か仕事あったっけ?』とか言ってた癖にー」

凛「しかもその後、『え、なんかおかしな事言ったか?』とか言ってた癖にー」

<チョコだけにお菓子な事…ふふっ>

<楓さん、それチョコ用のお酒…>

<何で酒盛り始めてんのよー…私も混ぜなさい!>

奈緒「なんだよ、良いだろ別に」

加蓮「いやいや別に良いですけどねー凛さん」

凛「ええ、全く問題無いことですのよ、加蓮さん」

奈緒「だから何キャラなんだよお前らは…」

かな子「さて!時間も決まってますし始めますよ!作れる人は自由に、作れない人は私と一緒に作りましょう!」






-----------------チョコ制作中-----------------




奈緒「よし、後は最後のデコレーションだな」

未央「おお、これが初チョコ…!」

卯月「いやーどうなるかと思いましたけど何とかなりましたね!」

加蓮「出来たー!これ、凄くないこれ!」

凛「ん、前回の経験が活かせたかな」

卯月「あ、凛ちゃんのすごく綺麗」

凛「卯月のだって綺麗に出来てるじゃん」

未央「んでーなおちんはなんて書くの?」

奈緒「ニックネーム安定しないな…なんて書くって何を?」

未央「いやあ、バレンタインチョコと言えばメッセージ書くでしょ!」

奈緒「あー、そういやそうだな」

卯月「なんて書きましょうかね」

凛「伝えたい事書けば良いんじゃないの?」


加蓮「じゃあ、奈緒は本命かLOVEで良いよね?」

奈緒「えー…加蓮が書けよ…」

加蓮「じゃあ、私はLOVEで」

凛「じゃあ私もLOVEで」

未央「おーしぶりんもかれりんもやるねえ!」

卯月「これは奈緒ちゃんもー?」

奈緒「いや、書かないよ…」

加蓮「えーなんでー」

奈緒「むしろ何でお前ら恥ずかしく無いんだよ…」

凛「え、Pガチ勢だからかな」

奈緒「なんだその勢力…」

加蓮「じゃあ、私奈緒のチョコにLOVEって書こー」

奈緒「やめい!」

加蓮「はーやーくー」

奈緒「わかったわかった!なんか書けば良いんだろ書けば!」


凛「で、なんて書いたの?」


『義理』


加蓮「えー、つまんない…」

凛「そこでヘタレちゃダメでしょ…」

奈緒「良いんだよ別に!ほら、散れ散れ!」

「「「「えー…」」」」

奈緒「はあ、まったく…」

奈緒「…」

奈緒「…うし」


「ちひろさん、なんでそんなホクホクしてるんですか…」

ちひろ「あら、モバPさん。それが思った以上に思い付きがビジネスになりまして」

モバP「えー、またあくどい話じゃないでしょうね…」

ちひろ「なんですか。いつも人がひどい事してるみたいに」

モバP「で今回は何をしたんですか?」

ちひろ「アイドルの手作りバレンタインチョコを予約制で販売してみました!」

モバP「え、なにそれ聞いてないんですが」

ちひろ「だってモバPさんには秘密にしてましたし」

モバP「なんでですか?」

ちひろ「元々はモバPさん向けにアイドルの皆が作るっていう話だったので」

モバP「ああ、そう…。というかそれを良く彼女たちが容認しましたね」

ちひろ「そこはギヴアンドテイクですよ」

モバP「まあ深くは聞かない事にしましょう。というかそれで今日渡されているチョコが多いんですね」

ちひろ「いや、それは別にそれだからじゃないでしょう」


モバP「…そこは察して下さいよ」

ちひろ「いやいや、私はアイドルの味方ですから♪」

モバP「へいへい、で、ちひろさんはくれないんですか?」

ちひろ「え、欲しいですか?」

モバP「割と」

ちひろ「あらま、そうですか。わかりました、あげましょう。でも今日はアイドル達が主役ですからね?」

モバP「ああ、そういう事ですね」

ちひろ「…ちなみに何を納得したんですか」


モバP「え?15日だとチョコが安くなるからですよね?」

ちひろ「どれだけ守銭奴だと思ってんですか」

モバP「え、違うんですか?」

ちひろ「…まあ、二割くらい合ってますけど」

モバP「合ってるんかい」

ちひろ「でも愛は入ってますから!」

モバP「ええい、白々しい、それも本当は哀だろ!」

ちひろ「ちっ、バレたか」

モバP「バレたかじゃないよ…」

ちひろ「まあ冗談は置いといてですね」

モバP「冗談だったのか」

ちひろ「流石に冗談ですよ。ただ、本当にアイドル達の想いはちゃんと受けとめてあげて下さいね?」


モバP「難しいことを言いますね…」

ちひろ「ええ、それでもですよ。お菓子メーカーの陰謀だろうが何だろうが、せっかくの普段伝えられない事を伝える機会がある日なんですから」

モバP「あれ、ちひろさんはこういうの余り好きじゃないかなと思ってたんですけど」

ちひろ「そんな事無いですよ。私はイベント事は全力で乗っかるタイプなので。それに…」

モバP「それに?」

ちひろ「私も乙女ですから♪」

モバP「…ちょっと可愛いいのがムカつく」

ちひろ「なんでですか!」


未央「そんなわけでプロデューサー!チョコを渡しに来ました!」

卯月「いつもプロデュースありがとうございます!」

モバP「応、ありがとな」

卯月「今回はなんと手作りです!」

モバP「マジかー、やべえな。愛入ってる?」

未央「そりゃあもう溢れちゃってるね!」

モバP「溢れちゃってるかー」

未央「って言えば包装紙の足りない部分をカバーできるってしまむーが…」

卯月「未央ちゃん!?」

モバP「本田ー、廊下に立ってろ」

未央「…まさかの名字呼びだと!?」

卯月「もう、未央ちゃんたら…あ、プロデューサーさん、凛ちゃんと加蓮ちゃんからもありますよ」


凛「プロデューサー、いつもありがと」

加蓮「私からも、はいっ」

モバP「凛も加蓮もありがとな」

凛「ほら、開けてみてよ」

加蓮「私たちもいっぱい愛込めたからね」

モバP「現役アイドルゥ…」

凛「まあ、嘘は無いから、一応」

モバP「ああ、そうだな。素直に受け止めるわ。一応」

凛「ん」

モバP「…ってそういえば奈緒は?」

加蓮「なんか用事で遅れるから後で来るって」

モバP「一人で?」

加蓮「一人で」

モバP「…大丈夫なの?」

加蓮「…どうだろう」

凛「チョコが溶けないことを祈らないと…」

モバP「そうだな…」

卯月「じゃあ、プロデューサーさん、お疲れ様でした!」

「「「「お疲れ様でした」」」」

モバP「応、気を付けて帰れよー」

-------------------

奈緒「すっかり遅くなっちまったか…モバPさんいるかな?…お疲れ様でーす」

モバP「応、お疲れ」

奈緒「ああ、いたいた」

モバP「ん?どうした」

奈緒「ん、いつものお礼にこれあげる」

モバP「応、ありがとな」

奈緒「ん、じゃあな」

モバP「え、もう帰るの?」

奈緒「それ渡すために来たからなあ…」

モバP「そうか、ありがとな。…ってお前そんなデカデカと『義理』って」

奈緒「…まあ、そこに書いてあるのがあたしの本心だよ」


モバP「凛と加連よりは確かに気は軽いけどさ」

奈緒「あいつらは…まあ、あいつらも本心だと思うからさ、ちゃんと受け止めてあげてな」

モバP「ああ、まあ色々思うところはあるけどな」

奈緒「まあアイドルとプロデューサーだしなあ…」

モバP「なあ…」

奈緒「じゃ、あたしも明日あるから帰るわ、とりあえずあたしもそれに伝えたい事を乗せたから」

モバP「『義理』って?」

奈緒「『義理』ってね、不満か?」

モバP「…いいや、そんな事はないさ、じゃあ気をつけて帰れよ」

奈緒「オウ、じゃあなー」


モバP「『義理』、ねえ…」

モバP(ん、何か裏にある…?)

モバP「…分かり辛いわ」







『義理』 『じゃねーよバーカ!大好き』






と、言うわけで終わりです。
思いついたのが当日で書き切れなかったというあれ。

>11
タイトル元案はそこですね…
こそこそしてると皆に笑われるやつ。

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