友奈「あの教室の外からカメラを向けてる人たちのことだよ!」
「キャー夏凜様よ!!今こっち見たわ!!写真に収めなきゃ!!」
夏凜「わかってるわよ!!私が聞きたいのはなんでそんなものが突然出来たのか、よ!!」
「キレてる夏凜様も素敵!!」パシャパシャ
友奈「なんか最近讃州中の生徒用の掲示板に張られたリンクが原因らしいよ」
「ああ、夏凜お姉さま!!今日も一段と麗しゅうございますわ!!!」
友奈「そのリンクの先のサイトの名前が『ラブリーマイエンジェル夏凜様?ファンブログ』なんだって」
「あのブログは私と夏凜様を出会わせてくれた!素晴らしい存在ですわ!!」
夏凜「寒気がしたわ」
「ああ!!ジト目の夏凜様もすばらです!!」
友奈「まあまあ、人気者になるのは良いことだよ」
「夏凜様の人気は四国一ィィィ!!」
夏凜「だからって休み時間の度にコレはどうなのよ!?!?」
SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1423568091
夏凜(それからの私の生活は激変した)
夏凜(例えば休み時間トイレに行くだけでも……)
「夏凜様どちらへ行かれるのですか!!」
夏凜「関係無いでしょう」
「ああ!夏凜様のゴミを見るような目で『関係無いでしょう』!!!最高ですわ!!」
「ズルいですわ!夏凜様!私にも言って下さい!!!」
夏凜(うわぁ、ウザ……あ、着いた)
「こ、ここは……!!」
「ま、まさか……!!」
「「「トイレ……ッ!!!!!」」」
夏凜(うるさい……)ガチャッバタン
夏凜「ふぅ……」
「夏凜様がこの中で……」ゴクリ
「あぁ私もう興奮してしまって……」
「ちょっと!アンタ鼻血出てるわよ!?誰か保健室に連れてって!!」
「嫌よ!私は夏凜様のトイレを見届けなきゃいけないの!!」
「私だって!!」「私もよ!!!」ギャーギャーワーワー
夏凜(うるさ……)ジャーッ
「ハッ」
「夏凜様が出ますわ!道を開けなさい!!」
夏凜「」ガチャ
ザッ
夏凜(うわぁ、人混みが綺麗に真ん中で割れて道が出来てる……ってかこの道どこまで続くのよ……)スタスタ
「ハッ、夏凜様が入ったトイレを使えば夏凜様のぬくもりが感じられるっ!?」
「天才か」
「どきなさい!!夏凜様の温もりを感じるのは私よ!!」
「いいえ!アタシよ!!」
「違う!俺だァ!!」
「「「男子は女子トイレに入るんじゃねえ!!!!」」」ボコォッ
「ぐぇっ」
夏凜(気持ち悪い……これからは学校でトイレに行くの避けた方が良さそうね……)
夏凜(お昼ににぼしを食べている時も)
夏凜(にぼしおいしい)モグモグモグモグ
「夏凜様!私のおにぎり食べてください!!」
「そんなおにぎりなんかより私のステーキの方がイイに決まっていますわ!!はい夏凜様あーん!!」
「私とにぼしの交換しましょう!!!」
「むしろ私を食べてください!!!」
夏凜「おにぎりもステーキも要らないわ、っていうかにぼしの交換ってそれ意味あるの?あと最後の奴は今すぐ病院行って来い」
「夏凜様に拒否されるのも最高だわ!!」
「明日はもっと高級なお肉を持って来ればいいんですわね!!」
「夏凜様が持ったってだけでそこらへんのにぼしとは違うんですよ!!家宝にしますから交換してください!!!!」
「何故ですか!?はっ、もしかして人がたくさんいるから恥ずかしがっているんですね?それなら今夜夏凜様のお部屋にぐぇっ」バタッ
「夏凜様!変態を処分しました!!」
夏凜(なにこのひとたちこわい)
夏凜(授業中も)
「それでは三好さん、この問題の答えは?」
夏凜「51です」
「流石ですわ夏凜様!!!」
「さすかり!さすかり!!」
「こら!!授業抜けだして何やってるんだ!!」
「ゲッ、先公」
「夏凜様が授業を受ける様子を観察しているんですわ!!」
「なに?それなら仕方ないな、あ、すみません、どうぞ続けてください。夏凜ちゃん頑張れ!!!!」
「先公ェ、、、、」
夏凜(もうやだこの学校……)
夏凜(水泳の授業に至っては……)
夏凜「っ」プハァッ
友奈「すごいよ夏凜ちゃん!歴代最速タイムだよ!!」
夏凜「当然よ」
「水泳も得意なんて流石夏凜様ですわ!!」
「かっこいいですわ!!」
「水着姿がたまらん」
「素晴らしい水着……我が生涯に一片の悔いなし……ッ」ブシュゥッ
「ちょ、アンタすごい勢いで鼻血出てるけど!?」
「たいへん!プールが鼻血で真っ赤に!!」
「保健室に連れてけぇ!!」
夏凜(もう泣きそう)
夏凜(そして部活にも)
「夏凜様と同じ部に入れてください!!」
「私も!!」
「入部届け全部回収してきました」ズシッ
風「」
風「……夏凜、どうするのコレ?」
夏凜「……全部拒否して」
風「人出が増えるならウチは助かるんだけど」
夏凜「なら私は勇者部をやめるわ」
風「そう、それなら仕方ないわね」
風「残念ながら勇者部は定員オーバーでーす!お引取りくださーい!!」
「あんまりですわ!!」
「定員オーバーって何よ!!」
「私を夏凜様の部活に入れなさい!!!!!」
風「ダメなもんはダメなのよ、あんまり騒がないでもらえる?」
「いやですわ!!!私は夏凜様とっ」
風「騒がないでもらえる?」ニッコリ
「で、でも……」
風「あんまりうるさいとアタシの女子力で黙らせるわよ」ゴキッゴキゴキッ
「ひぅっ」
風「さあ、黙ってここから立ち去りなさい」
「は、はい」
風「あと、もし部活の邪魔をするようなら……わかるわね?」ゴゴゴゴゴ
「ご、ごめんなさいいいいい」ダッ
風「追い払ったけど……何アレ?」
友奈「『夏凜様ファンクラブ』だそうです」
風「……何それ」
~勇者説明中~
友奈「……っていうわけなんですけど」
風「うわぁ……」
樹「夏凜さん可哀想……」
東郷「……」
風「……夏凜」
夏凜「何よ」
風「夏凜様ファンクラブとやらのことは、私達に……讃州中学勇者部に任せなさい!!」
友奈「そうだよ夏凜ちゃん!教室では私と東郷さんが守ってあげるよ!!ね、東郷さん」
東郷「ええ、そうね」
樹「私も、何かできることがあれば手伝います!」
夏凜「みんな……」
風「それじゃこれからどうするか、作戦会議よ!」
友奈「いえーい!」
樹「わ、わー」パチパチパチ
東郷「……」カタカタカタ
夏凜「作戦会議って何をするのよ」
風「夏凜様ファンクラブを解散させる方法に決まってるじゃない」
夏凜「あんなの解散なんてさせれるわけないじゃない!」
風「勇者部五箇条!なせば大抵なんとかなる!」
夏凜「……!」
風「アンタは私達に任せときゃ良いのよ」
夏凜「風……」
風「それで何か良い案がある人は?」
友奈「はい!」
風「はい友奈」
友奈「ファンクラブの人たちに辞めて貰う!」
夏凜「それができないから困ってるんでしょーが」
友奈「あっ、そっかぁ……えーっと、えーっと……そうだ!殴り込みに行く!!」
風「暴力はダメね、殴り込みに行くにしてもファンクラブに本拠地があるかすら不明だし」
友奈「あぅ……役に立てなくてごめんなさい……」
夏凜「良いのよ、一緒に考えてくれるだけ嬉しいわ」
友奈「夏凜ちゃん!」パァッ
樹「あ、あの!」
風「ん?どうしたの樹」
樹「前インターネットで見たんだけど、アイドルとかは恋愛してることがファンに伝わるとファンが居なくなっちゃうって聞いたから……だからその……」
夏凜「私が恋人が居るって宣言すればファンクラブも無くなる……ってことね?」
樹「はい!そ、そうです!」
東郷「……」カタカタカタ
樹「……だめ……でしょうか」
風「名案だわ樹!流石私の妹!!」
樹「ほ、ほんとに?」
友奈「うん!名案だよ樹ちゃん」
風「それで夏凜、アンタ恋人とかいないの?」
夏凜「居ないわよッ!!」
樹「で、ですよね……すみません……」ウルウル
夏凜「ちょっ、樹は悪くないのよ?ただアタシに恋人が居ないってだけで……」
樹「やっぱり私じゃお役に立てませんよね……」
夏凜「そ、そんなことないわ!えーっと……その……そう!代役、代役を使えばいいのよ!!」
樹「代役、ですか……?」
風「ほとぼりが冷めるまで誰かに恋人の演技をしてもらうってことね」
夏凜「そうよ、それなら恋人が居なくても樹の案を活かせるわ!」
友奈「流石夏凜ちゃん!頭良い!!」
夏凜「と、とーぜんよ!」
友奈「それで誰が代役をやるの?」
夏凜「えーっと、それは……」
友奈「それは?」
夏凜「考えて、ない……」
風「だいたいそんなこと頼める相手いるの?アンタ転校してきたばっかだし学校の生徒はだいたい皆あんな感じなんでしょ?」
夏凜「うっ………」
風「しょうがないわね、ここは勇者部部長のこの私に任せなさい!」
夏凜「えっ?」
風「だーかーらー、私が恋人の代役になってあげるって言ってるの」
夏凜「はぁ!?アンタ女でしょ!?何馬鹿なこと言ってんの!?!?」
風「じゃあアンタには代役を頼める男子いるのかしら?」
夏凜「それは……」
風「で、どうするの?私に代役を頼むの?頼まないの?」
夏凜「……ねがいします」
風「聞こえないわねー」
夏凜「代役お願いしますっ!!!」
風「……夏凜、顔上げて」
夏凜「風……」
風「アンタは私が助けてあげる、この女子力でね!!」
風「さあ善は急げ、行くわよ夏凜」
夏凜「う、うん」
風「それじゃ、はい」
夏凜「何よその手は」
風「恋人役なんだから手を繋いで行くに決まってるでしょ?」
夏凜「はあああああああああああああ!?!?!?!?!?!?!?」
夏凜(結局風と手を繋いで部室を出ることになった)
夏凜(しかも恋人繋ぎで)
夏凜(恋 人 繋 ぎ で ! !)
夏凜(こんな学校中の生徒に見られるなんて……屈辱だわ)
夏凜(周りの視線物凄かったし……)
夏凜(で、でも風と手を繋ぐこと自体は悪くないかも……って何考えてるのよ!?)
夏凜「ふ、風!」
風「なによ」
夏凜「どこに向かってるのよ」
風「放送室よ、ほら着いた」
夏凜「放送室?ってまさか!?」
風「そのまさかよ、はいマイク入れるから黙って」
夏凜「……っ」
風「それじゃいくわよ」カチッ
風『えー、、皆さんこんにちは!勇者部部長の犬吠埼風です!!』
風『今日は皆さんに重大なお知らせがあります!』
風「夏凜あとは自分で言いなさい」ボソッ
夏凜「えぇっ!?」
風「ほら早く」ボソボソ
夏凜『うぇっ……っと……み、三好夏凜です』
「キャー夏凜様ー!!!!!!!!!」
「夏凜様の放送来た!これで勝つる!!」
「録音しなきゃ!!!!」
夏凜(なんでここまで聞こえてくんのよ……)
夏凜『えーっと……私と……その……犬吠埼風は……』
夏凜(ダメ……やっぱりこんなこと言うなんて恥ずかしすぎるわ)
風「ええいまどろっこしい!貸しなさい!」
夏凜「ふぇっ!?」
風『私と夏凜は恋人同士なの!だから夏凜は私のモノよ!ファンクラブの人たちは悪いけど諦めて頂戴!!』
風「夏凜」ボソッ
夏凜「ん……?」
夏凜(なにこれ……マイクと、メモ?……ああ、これを読めってことね)
夏凜『そういうことなのでごめんなさい!風愛してるわ!!』ブツッ
夏凜「って何読ませるのよ!?」
風「いやー、なんとか成功ね」
夏凜「ちょっと!」
風「これでファンクラブが無くなると思えば安いもんでしょー?」
夏凜「ぐぅ……」
夏凜「風」
風「ん?」
夏凜「ありがと……」
風「ふふ、どーいたしまして」
東郷「……」カタカタカタッターンッ
東郷「ふぅ……完成……って友奈ちゃん、風先輩と夏凜ちゃんは?」
友奈「え?さっきの相談と放送聞いてなかったの?」
東郷「え、えぇ……何があったの?」
友奈「えーっとね」
~勇者説明中~
友奈「ってことだよ」
東郷「なん、ですって……!?」
友奈「ふぇ?どうかしたの東郷さん」
東郷「不味いことになったわ友奈ちゃん」
友奈「え?え!?」
樹「どういう……ことですか?」
東郷「まず樹ちゃんの言っていた『恋愛沙汰がバレればファンが居なくなる』という話」
東郷「これは確かに間違いでは無いのだけれど恋愛沙汰がバレたアイドルはネットで暴言を吐かれたり酷い事件ではそれまでファンだった人から悪質な嫌がらせを受けることが多いの」
友奈「ってことは」
樹「夏凜さんが暴言を吐かれたりするようになるってことですか……?」
東郷「いえ、それだけじゃないわ」
東郷「そういったアイドルのファンはその恋人にも嫉妬心を抱くケースが多い」
友奈「風先輩と夏凜ちゃんが危ないってこと!?」
樹「……っ、そんな……」
東郷「念のため電話をかけてみるわね」
トゥルルルットゥルルルッ ガチャッ
風『はいもしもしー?』
東郷「あっ、風先輩!無事だったんですね」
風『東郷あんた何を言って……なに?あなた達』
東郷「風先輩?」
風『私達に何かよっ』ガッ
ツーッツーッ
東郷「風先輩!?風先輩!?」
友奈「と、東郷さん……」
東郷「風先輩のところへ行かなきゃっ」
友奈「東郷さん!車椅子押していくよ!」
東郷「お願い友奈ちゃん」
樹「あぁ……私の……私のせいで……っ」
友奈「樹ちゃん!今は風先輩達を助けることだけを考えよう!!」
樹「!」
樹「わかりました……!」
友奈「それじゃ東郷さん!捕まっててね!!」
東郷「うん!」
友奈「見つけた!風先輩!!」
樹「お姉ちゃんっ!!」
東郷「落ち着いて、まず息があるか確認しないと」
風「いつ……き?」
樹「お姉ちゃんっしっかりして!!」ユサユサ
風「ゆうな……とーごー……」
東郷「風先輩、何があったんですか」
風「何が……?」
東郷「電話の途中で一体何が」
友奈「それに夏凜ちゃんはどこに?」
風「電話……夏凜……ハッ、そうだ夏凜ッ!!」
樹「夏凜さんに何かあったの!?」
風「そうだ、電話してる途中に後ろから頭を殴られて、一緒に居た夏凜はどこかへ連れて行かれたんだ……」
友奈「そんな!」
風「夏凜を、助けに行かなきゃ……」
樹「でも夏凜さんがどこに連れて行かれたかわからなきゃ助けに行けないよ……」
東郷「それなら心配無いわ」
東郷「私のスマホで夏凜ちゃんのスマホ場所を追跡できるわ」
風「早く教えて東郷!!」
友奈「そ、そうだよ東郷さん急がなきゃ!!」
東郷「待って、その前に大事な話があるの」
風「夏凜を助けるより大事なことなんて……!」
東郷「ファンクラブが出来てしまった原因についてです」
風「なっ」
友奈「東郷さんわかったの!?」
東郷「ええ、友奈ちゃんが言ってたサイトを調べてみたの」
東郷「そうしたらそのサイトの文章にはある種の催眠術が埋め込まれていたの」
樹「催眠術……ですか?」
東郷「そう、夏凜ちゃんのことが好きで好きでたまらなくなるようになる暗示よ」
風「なんでそんなことがわかるのよ」
東郷「私も一度やってみようと思って調べたことがあったので……」
友奈「えっ?東郷さん誰かに催眠術をかけようとしたの!?」
東郷「……今は関係ないわ」
友奈「いやでも……」
東郷「続けるね、それでその催眠術を書き換えるアプリを開発したの」
樹「ずっとパソコンを触ってたのはその為だったんですね」
風「一体どういう仕組なのよ」
東郷「アルファ波です」
友奈「えっ」
東郷「だからアルファ波だよ、友奈ちゃん」
樹「アルファ波……」
東郷「それでこのアプリを皆のスマホにもインストールして、これを再生するだけで流れた音楽を聞いた人の催眠は書き換わるから」
友奈「ありがとう東郷さん!」
風「わかったわ、それで夏凜の居場所は?」
東郷「待ってください……出ました、ここから少し離れたところにある空き教室です!」
風(私のせいで夏凜は……っ、お願い無事で居て……っ)
友奈「東郷さん、大丈夫!?」ガラガラガラッ
東郷「大丈夫よっ……ココです!この教室!!
風「夏凜ッ!!」
夏凜「ふ、風……っ」ウルッ
「なんだァ?」
「俺達はこれから夏凜様と大事な用事があるんだ、悪いが帰ってもらえねえかな?」
「ヒヒッ、そんな奴ら放って置いて早くやっちまおうぜ」
夏凜「風……助けてっ」グスッ
風(夏凜……手足を縛られて服も破られてる……)
風(許せないっ)
風「アンタ達、さっきはよくも不意打ちしてくれたわねっ!!」
「ああ!_?」
「文句でもあんのかァ!?」
風「ええ、文句なら大有りよ。絶対に許さないわ」
「へへっ、威勢は良いが女に何が出来るってんだ」
「おら、返り討ちにしてやるよ」
風「でもね……」
「なんだぁ?御託はいいからさっさとかかってこいよ」
「ビビってんのかぁ?」
風「1番許せないのは、アタシの夏凜をッ泣かせたことよ……ッ!!」ポチッ
「突然スマホなんて取り出して……ぐっ!?」キーン
「なんだこの音ッ……頭が……」キーン
風「ウチの部員に手を出した罰よ」
「くっ……意識が……」バタッ
「立ってられねぇ……」ドサッ
風「夏凜!!」
夏凜「風……っ、私……私っ……」ウルウルッ
風「もう大丈夫よ、助けに来たわ」ダキッ
夏凜「うっ、うあわああああああっ」
友奈「いやぁ、ファンクラブ騒動が収まって本当に良かったよ」
夏凜「まったくだわ」
樹「あれ以来何故か讃州中ではにぼしが大人気だそうですが」
友奈「ああ、それは東郷さんのアプリのせいなんだよ」
樹「そうなんですか?」
東郷「ええ、夏凜ちゃんが好きって催眠をにぼしが好きに書き換えたのよ」
樹「なんで……」
東郷「催眠自体を解除するのは難しかったから書き換えることにしたのよ、それにほら、夏凜ちゃんと言えばにぼしでしょ?」
樹「なるほど……」
夏凜「なんで納得してんのよ……」
友奈「それにしてもあの時の風先輩はカッコ良かったよねー」
風「……」ビクッ
東郷(友奈ちゃんまた死体蹴りを……)
夏凜「そうね、なんだったかしら?『アタシの夏凜をッ泣かせたことよ』だっけ?」ニヤニヤ
風「」カァーッ
夏凜「風?どうしたの?顔が真っ赤よ?」ニヤニヤ
樹「か、夏凜さんそのくらいに……」
夏凜「良いのよ、普段散々からかわれてるんだから」
風「」ガタッ
樹「お姉ちゃん?」
風「か、夏凜のばかああああああああああああ」ダッ
友奈「風先輩!?」
東郷「夏凜ちゃんがからかうから逃げちゃったじゃない」
夏凜「むぅ……」
友奈「仲直りしてこなきゃダメだよ?」
夏凜「わかってるわよ……」
夏凜「こんなところに居たのね」
風「夏凜……」
夏凜「嘘泣きでしょ」
風「……バレてたかー」
夏凜「当たり前よ、アンタがこんなことで泣くわけないじゃない」
風「でも恥ずかしかったんだぞー」ツンツン
夏凜「ほっぺを突かないで」
風「はいはい」
夏凜「……でも」
風「うん?」
夏凜「あの時は本当に助かったわ」
風「いーってことよ、まあ私だけの功績でも無いしねー」
夏凜「その……かった」ボソッ
風「なーにぃ?」
夏凜「カッコ良かったって言ってんのよ!」
風「……っ」
風「そっか……」
夏凜「ええ」
風「ねえ」
夏凜「なによ」
風「もうちょっと続けてみない?恋人の代役」
夏凜「バッカじゃないの?」
風「ふふっ、そうよね……」
夏凜「するならッ!……するなら代役じゃなくて本物よ」
風「……!」
夏凜「じゃ、じゃあ私はもう帰るからっ!」
風「まったく、素直じゃないんだからーっ」ガシッ
夏凜「ちょっと!?急に抱きつかないでっ!!風!!!!」
風「えー、ちょっとぐらいいいじゃんー」
夏凜「まったく……アンタだけなんだからねっ」
これにて完結、HTML化依頼出してきます
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