伊織「黒煙の人魂」 (20)
「あずさ!あずさ!!」
呼びかけても返事は無かった。
遠くまで私の声が響くのが聞こえる。
その声は暫くして聞こえ無くなり、周りはまた静かになる。
私は、下に続く階段へと駆け出した。
段を降りる度に、灰色のメッキがかった木製の床から響く足音が静寂を破っていく。
近くに入れば私に気付くだろう
あずさを見つけるのが先か、あいつに見つかるのが先か…
あずさ、何処にいるの
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下のフロアに出ると、先は長い通路が続いていた。
もやもやとした霧が立ち込めていて、暗闇に包まれた通路の奥は、目を凝らしても見えなかった。
「あずさ!あずさ!!」
返事は無い…
もしかしたら返事が出来ないのかもしれないわ
そう思い、私は通路の奥を目指した。
所々窓から差し込む月の光が、線状に床を照らしていた。
窓から覗く空には、ぽっつりと月だけが浮かび、下には小さな石ころのような黒い塊が集まっていて、白い霧に包まれている。
ここは…何階なのかしら
頭に過ってくるのはそんなことだった。
やがて、永遠と続くかとおもうような暗闇も、うっすらと姿を現し始める。
見えてきたのはドアだった
ガチャッ…
開かない
「あずさ!あずさ!!」
呼びかけても返事はない
近くを見回しても、何処にも道は無かった
「…やられたわっ」
…やっぱり来なければ良かった
そう思い、元来た道を引き返そうとした時、
……
…………コツンッ
……………………
後ろから、何か物音がした
「…だれ?」
「……………………………」
ゆっくりと後ろを振り返る
そこには…
………………あいつが居た
悶々とした顔には、裂けた口だけが姿を見せており、全身を黒く纏った鉄の鎖が床まで垂れ伸びていた
斧を高々と振り上げ…
ゴーーーーーーーンッ…!!!!
耳を塞ぎたくなるような音が鳴る
「……オマエ…カ」
「違うわ!」
ジャラジャラと鉄が床を引く
「オマエ……カ」
「違うって言ってんでしょうが!」
床を引く音は、段々と私に近づいて来る
このままじゃ…、
ドアを何度引いても開かず、私は思いっきりドアを叩いた
「開けて、開けて!」
叩いても叩いてもドアは開かない
だめ……だめ…!
私は壊れるくらいにドアを蹴り付けた。
「いっ…」
指先に痛みだけが残る。
あいつを避けて元来た所を戻るしかないわ!
そう思って振り返った、
………その時、
床を引く鎖が、目の前にあった
ニヤッと笑う口が、私を見下ろしていた
左右は鎖に囲まれ、抜けようとしても、もう動けなかった
そいつは斧を高々と振り上げ………
「オレノモノダ」
「……えっ」
振り下ろした斧は、私の服を裂き切った。
「やっ…………いやっ」
露わに鳴った身体を隠そうとしても、
繋がれた鎖で、腕が言うことを聞かなかった。
そいつは、口から長い舌を出して乳房に絡みつけると、それを思いっきり吸い上げる
「あ……あぁ…!!!」
叫び声がこだました。
吸われた所は固い粒となり、
長い舌がもう片方の柔らかい粒に移った
ぺろっと軽く舐めると、粒は少し固くなり、無理やり舌に絡ませて、また根元から思いっきり吸い上げる
「ん…ん…あぁ!!」
腕は上げたまま鎖に縛られ、
そいつは何度もその粒を吸い上げた
「や、やめなさいよ!」
強く叫ぶと、乳房を吸われる力が強くなる
ジュッジュッ…と吸う度に音が鳴り、私は声が出せなくなった
無意識に視界は天井を見上げ、
目の前に、ぐにゃぐにゃと曲がった柔らかそうな物が映る
ぐにゃぐにした物は、そいつの指だった。
指は喉元を伝っていき、それは下半身まで移っていった。
そして、指は布をがっちりと掴み、それをビリッ…と破り捨てる。
股にスースーと風が通った。
何度腕を振っても鎖は解けず、
指が私の股を擦り付ける…
「んー…んー!」
何度も何度も擦られるうちに、段々と身体が熱くなった。
ジュブジュブと音を立てる下半身から、ダラダラとネバネバした物が垂れ流れた。
そいつは指を立てると…私の中にゆっくりと、入れ始める。
「ア…アッ…やめぇ…」
指は思った異常に奥深くまで入り込んで来た。
人の指とは思えない柔らかい物が私の中でグニュゥッと動く
「…アッ…………アァアァ」
グニュゥッ
グニュゥッ
グニュウゥゥゥッ!
指を動かされる度に、私は天井を見上げながら飛び跳ねた
「だめェ…ダ…メェェェ…」
びくん…びくん…と、飛び跳ねた
何度も力を込めて我慢しても、
その度にグチュグチュと掻き回され、頭がグラグラと揺れた
イヤだ………イキたくない!
イキたくない!!
そう堪えた時、
胸をペロッと舐められた
身体は勢いよく跳ねた。
指はどんどん掻き回され、グチュグチュと音を立てた。
ピンと張った胸元の粒が長い舌に絡められ、思いっきり吸い上げられる
…ジュジュゥ
「アァアァアァアァ……」
力を入れても、もう保たなかった
あっという間に腰は上がっていき…
プッシュウゥゥゥゥ
白い噴水が目の前で暫く続いていた
完
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