京太郎「修羅場ラヴァーズ」憩「ナイショのキモチ」 (1000)

・京太郎スレ
・短編集的、オムニバス的な感じです
・安価もあるかもしれない
・ヤンデレとかあるかもしれない
・話によって京太郎が宮守にいたり臨界にいたりするのは仕様です
・ライブ感は大事
・ネリー可愛い

まとめ
http://www62.atwiki.jp/kyoshura/


前スレ
京太郎「修羅場ラヴァーズ」 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1400743823/)
京太郎「修羅場ラヴァーズ」 健夜「幸せな、お嫁さん」 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1401090438/)
京太郎「修羅場ラヴァーズ」照「ずっとずっと、愛してる」 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1402195940/)
京太郎「修羅場ラヴァーズ」姫子「運命の、赤い糸」 - SSまとめ速報
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京太郎「修羅場ラヴァーズ」明華「夢でも、あなたの横顔を」 - SSまとめ速報
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京太郎「修羅場ラヴァーズ」一「キミと一緒に、抱き合って」 - SSまとめ速報
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京太郎「修羅場ラヴァーズ」小蒔「あなたしか見えなくなって」 - SSまとめ速報
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京太郎「修羅場ラヴァーズ」 由暉子「誰よりも、何よりも」 - SSまとめ速報
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京太郎「修羅場ラヴァーズ」 淡「あーいらーぶゆー」 - SSまとめ速報
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京太郎「修羅場ラヴァーズ」ネリー「大好きがいっぱい」 - SSまとめ速報
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京太郎「修羅場ラヴァーズ」透華「永久に、美しく」 - SSまとめ速報
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SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1422431613

「寝坊助さんだなぁ、相変わらず」


白い病室で、安らかな寝息を立てる少年。

触ると温かくて、微かに反応もある。

それでも、彼は目覚めない。


「はやく起きてよ……みんな、待ってるよ?」


三年前。

一が待ち合わせに遅れたあの日。

雑踏の中で、何もかもが壊れたあの日。


「もう……おばあちゃんに、なっちゃうよ?」


彼は一体、どんな夢を見ているんだろう。

触れても声をかけても、目は開かない。


まるで、彼だけ時が止まったかのように。

誰かが望んだ永遠の中に、閉じ込められているみたいだ。


「あれ……?」


いつものように見舞いを終えて。

屋敷へ帰ろうと病室から出た一は、廊下で懐かしい顔とすれ違った。


「ともきー、来てたんだ」

「……久しぶり」


彼が事故で意識不明になってから、龍門渕から出て行ってしまった彼女。

連絡も取れなかったから、こうして顔を見合わせるのは随分と久しぶりだった。


「……その子は?」


一が指差したのは、彼女が胸に抱く赤ん坊。

金髪の女の子だろうか。智紀の胸の中で、スヤスヤと眠っている。


「……」

「……ともきー?」


彼女は、その問いに答えない。

何度か宙に視線を彷徨わせて、小さく口を開く。


「……見舞いが、あるから」

「あ、うん……」


突き放すような口調。

かつての親友とは思えない冷たさに少しだけ戸惑って、一は道を開ける。


「……またね、ともきー」


背中に投げかけた挨拶に、答えは返ってこなかった。

前スレ>>992
この後、目が覚めた京ちゃんとNTRに走るともきーと一との間で修羅場になりますがタコスは元気です

「須賀くんは……こういうのが、好きなんですか?」


引っ越した先で友達を初めて家に上げたら、机の上に積まれた好きなアイドルのグラビア写真集。

それは、ちょっとした母のお節介。

そんなん考慮しとらんよ、と泣きたくなった。


「ま、まぁ……」

「好き、なんですね」


じぃっと、目力の強い瞳に見つめられる。

思わず目を逸らした先には、ニッコリ微笑む牌のおねさん(28)

何一つやましいことはしてないのに、崖っぷちに追い詰められている気分。


――ピンポーン。


「あ、ちょっと出て来る!」


そんな時に、差し伸べられた救いの手。

鳴り響いたインターホンの音はさながら蜘蛛の糸。

由暉子の視線から逃れるように、京太郎は玄関へと駆け出した。

だが、残念なことに。


「あは、来ちゃった♪」


蜘蛛の糸とは、切れるものである。

ドアを開けた先に立つ牌のおねさん。

半端ないスタイルと可愛いらしい笑顔。

(28)と付けるとちょっとキツイものがあるが、それは些細な問題である。


「は、はやりさん……?」

「うん。あなたのはやりだよー」


彼女と知り合ったのは全国大会の帰りに、東京を観光していた時のこと。

電車の中ではやりとトラブルを起こしてしまい、それから紆余曲折あって麻雀の特別教師をやってもらっているのだが。


「な、どうして?」

「お仕事で北海道に来たから!」


所謂ロケというヤツらしい。

兎に角、この寒空の下わざわざ足を運んでもらったわけであるからお茶の一杯でも出したいところだが――


「……牌の、おねえさん?」


今は。

少し、タイミングが悪い。

どデカイ。


「決勝戦、見てたよ。惜しかったね」

「いえ。全力を出した結果ですから……ただ、次は勝ちます」


机を挟んで対面する由暉子とはやり。

その二人を見比べた京太郎が真っ先に浮かべた感想は、その一言に尽きる。


「……それで」


由暉子の視線が、京太郎を捉える。

それだけで、だらしなくニヤけていた頬は引き締められた。


「どうして、瑞原プロがここに?」

「運命の人だもん。当たり前だよ」

「運命の、人……?」

「そう」


「だって――はやりのここ、思いっきり滅茶苦茶にされちゃったから☆」


――由暉子から、何かヒビ割れたような音が聞こえた。

言い方というものがあるが――はやりの言葉は、事実である。

電車内ではやりの胸を鷲掴みにしたことは確かで、今でもあの感触を思い出すと頬がニヤける――ではなく。


「本当ですか、須賀くん?」

「……はい」


思わず、敬語。

怒るとはまた違うが、由暉子から鬼気迫るものを感じる。


「なら、私も」


由暉子は、すくっと立ち上がって。


「ゆ、ユキ?」

「これで――運命の人、ですね」


有無を言わせず――思いっきり、京太郎を押し倒した。

「ゆ、ユキ……?」


返答はなし。

だが、マズイ。

由暉子の目は燃えている。


「ふーん?」


はやりは面白そうにこちらを観察している――かと思えば、その視線は机の上に注がれている。

蕩けるような微笑みだ。自分のグラビア写真集がそんなに嬉しいのか。

それとも由暉子など眼中にないのか。


「こっちを、見てください」


頬に手を添えられて、強制的に由暉子を注目させられる。

童顔であるが、可愛らしく整った顔。

揺杏たちにプロデュースされた可愛さが、今は全て京太郎に向けられていた。

しかし。

運命の女神は、京太郎を見捨てなかった。


「……あ」


ポケットから鳴る携帯の着信音。

由暉子の動きが止まった瞬間。

京太郎はその隙を逃さず、由暉子を退かして立ち上がった。


「ご、ごめん! 大事な用だから!」


基本的にヘタレでありながら、いざという時の行動力はある。

それをこちらに向けてくれればいいのに――と、由暉子は自分の胸な目線を落とした。

『むぅ、ちょっと遅くない?』


慌てて電話に出ると、スピーカーの向こうから不満気な声。


「ごめん、ちょっと友達とさ……それで、何の用?」

『特に用は……不味かった?』


電話の相手は、佐々乃いちご。

ちゃちゃのんの愛称で知られる女子高生雀士。

そして――


「いや、大丈夫。むしろ凄く助かった」

『ほ……』

「それに、不味いことなんてないよ。だって」


「大好きな人の声って、いつでも聞いていたいし」



京太郎の、遠距離恋愛の相手である。

あの手この手で自分色に染めようとして
京太郎「こんな所(コタツ+人ダメクッション)で寝ると風邪引きますよ」
すこやん(ジャージ)「お布団まで運んで」
京太郎「またですか(そう言いながらお姫様抱っこで運ぶ)」
あれ?

分割は多分やったことないです
京ちゃんによるセルフ分割未遂なら


宮守編やります

「京太郎の望みってさ」


「部員のみんなと、仲良くすることでしょ?」


「じゃあ」


「部員じゃない人は、どうでもいいよね」

宮守キャラ安価下ニー

姉帯豊音、昔は一人ぼっちだった。

詳しい事情は聞いてないけど――トシは、そう言っていた。

だから、宮守に来れて麻雀部に新しい友達が出来たことは凄く嬉しかった筈なのに。


「~♪」


横目で、鼻歌を口ずさむ豊音を見る。

上機嫌なように見えるけれど、全国大会に参加する前は他の部員を睨み付けていた。

自分の宝物を汚されて怒る、子どものように。


「……先輩」

「んー?」

「先輩は――部員のみんなのことは、どう思っているんですか?」


とよねー判定直下
1~30 「んー……ちょっと、わかんない」
31~60 「どうでもいいかな」
61~98 「……ぽぽぽぽ」
ゾロ目 ???

「……ぽぽぽぽ」

「え?」


背筋を冷たくするような、奇妙な笑い声。

それが目の前の先輩の口から零れたものだとは信じたくなくて、京太郎は、瞬きを繰り返した。


「……あ、うん。ごめん」

「せん、ぱい?」

「ちょっと、考え事しちゃって……気味、悪かったよね」

「いや、そんなことは」

「嘘だよ」


「今にも逃げそうだもん。京太郎くん」


豊音の赤い瞳が、覗き込んでくる。

それは、いつか夢の中で見たものに、よく似ていた。

「まー……逃げたら、おっかけちゃうけどー」


困ったように、豊音は笑う。


「そしたら、部員のみんなとか、どうでもよくなっちゃうだろうなぁ」

「……」


「でも」


「京太郎くんがずーっといてくれるなら……どうだろうなぁ」




京太郎選択肢安価ー 下ニ
1.「俺は……みんなと、仲良くしてほしいです」
2.「俺は……先輩の、側にいますよ」
3.自由台詞

「…何ですかそれ?」

「ん?」

「結局、部員のみんなのことは……どう思ってるんですか」


豊音は、自分の顎を人差し指でなぞった。

どうでもいいことを深く聞かれた時のような、困り顔。


「正直言うとさー……許したくないんだけど。色んな意味で」

「……」

「でもー……もっと許したくない人が、いるんだよね」

「……そう、なんですか?」

「うん」


「だから、今は」


「京太郎くんが側にいてくれるなら、どうでもいいかなーって」

「だからね、京太郎くん」


「私が卒業したら、一緒に故郷に来てくれるよね?」


「卒業しちゃったら、今よりも二人の時間は減っちゃうし……」


「来年にまた、変な子が来ちゃうかもだし……」


「私の故郷なら、そんな心配はないからー」


「うん」



「ちょっと、田舎だけど」


「二人一緒なら、何が無くたって大丈夫だもんね!」

シロ:ヤバイかも
エイスリン:ヤバイかも
胡桃:ヤバイかも
塞:ヤバイかも
豊音:ヤバイかも

そろそろ終わるかもな宮守編
キャラ安価下三ー


小瀬川白望は、常に気怠げな表情を浮かべてはいるけれど――実のところ、周りのことはよく見ている。


「……ダルい」


言い寄られる彼を見る度に、浮かび上がる気持ちに蓋をして。

やろうと思えば出来ることを――彼が悲しむからと、やらないことにした。


「……」


彼が取られたら、嫌だ。

でも、彼を悲しませるのも面倒だ。


「ダルい……」


口癖を呟きながら、廊下を歩く彼女は――


1~50 「……もう、分け合うとか?」
51~98 「あれは……塞と、京太郎?」
ゾロ目 ???

「あれは……」


軽い目眩がして、立ち止まる。

壁に寄りかかって、ふと見た廊下の先。


「塞と……京太郎?」


特徴的な赤髪と、背の高い金髪の男子。

見間違いようもない。

麻雀部の部長と、唯一の後輩だ。


「……」


胸騒ぎと、頭痛がした。

二人は一緒に、教室に入っていく。


「……資料室、か」



白望は――

1~30 そのまま、動かずにじっとしていた
31~70 中を、覗き見た
ゾロ目 ???

「……」


そのまま、動かずにじっと見ていた。

二人が出て来るまで、ずっと。


「……」


どれくらいか、時間が経って。

京太郎が塞よりも先に、資料室から出て来た。

少し、汗をかいているように見える。


「……京太郎」

「うわっ」


近付いて、背中から声をかけると、肩が跳ねた。

何かを恐れる、子供のように。

「し、シロ先輩……」

「塞と、何をしてたの?」


――二人っきりで。


「それは……」

「それは?」


――汗を、流して。


「む、昔の資料を……先生に頼まれて」

「……資料、ね」


――すぐに、答えられないこと?


「わかった……よ」


迷いが、さらに深くなったような気がした。

流石宮守編のコンマ
殺意が高い


ちょっとリーチかかってる子が何人かいますがキャラ安価下三ー

部活が終わって下校途中――京太郎は、ポケットの中に財布が無いことに気が付いた。

鞄の中を漁っても出て来ない。

思い当たるとすれば、部室だけ。


「やっべ……」


忘れたとすれば、学校が閉まる前に取りに戻らなければならない。

京太郎は駆け足で学校への道を戻っていった。

「……あった」


息を切らしながら探した財布は、机の下に落ちていた。

安心の溜息を漏らし、屈みこんで財布を拾う。


「ん……?」


他に何か忘れ物は無いかと見渡した視線の先。

椅子に無造作に置いてあるスケッチブック。

恐らくはコレも忘れ物だろう。誰のものかは直ぐに想像がついた。


「……うわ」


手に取ってページを捲ると――そこに描かれているのは、自分の横顔ばかり。

半ば予想通りだが、中々にショッキングなものである。


「ん……これは」


指が捲った、一番新しいページ。

そこに描かれているのは、京太郎を含めた宮守の部員全員のイラスト。

デフォルメされているが、全員が可愛らしい微笑みを浮かべている。

「俺だけじゃないんだよな……」


また、みんなで仲良くしたいって思っている。

それは、このイラストを描いた先輩も同じ気持ちの筈。

イラストに添えられている英文は、文字が走書きで原型がわからないレベルで崩れているために理解できないが。


「ア……!」

「あ」


イラストに頬を緩ませていると、焦った女の子の声。

声の方に顔を向けると、部室の入口にイラストの作者が頬を赤くして立っていた、


「先輩、忘れ物ですよ」

「ウゥ……」


スケッチブックを差し出すと、その持ち主――エイスリンは、恥ずかしそうに俯きながら受け取った。

その顔は、火が出そうな程に赤い。


判定直下ー
1~30 「また、みんなで仲良くしたいですね」
31~00 「理想の未来、ですね」

「また、みんなで仲良くしたいですね」

「……?」


苦笑しながらそう言うと――エイスリンは、首を傾げた。

いつものような天使の微笑みが見られると思っていた京太郎は、その反応が腑に落ちない。


「ミンナ……?」

「ええ、はい……そうですけど」


何か――自分と、エイスリンの間ですれ違いが起きている。


「おや、まだ残ってたのかい?」


京太郎が疑問を口に出そうとした瞬間に、顧問の注意する声。

日も沈み、暗くなっている外。

生徒が残るには遅過ぎる時間。


「すいません、すぐに帰ります」

「……ゴメンナサイ」

「しっかりとエイスリンを送っていってやりな。何かあったら大変だからね」

帰り道を、エイスリンと並んで二人で歩く。

さっきの変な雰囲気のせいか、会話はない。

やがて、二人の帰り道が別れる十字路へと差し掛かった。


「先輩、それじゃ。これで……」

「……」

「……先輩?」


「キョウタロー、ハ」

「はい?」

「ワタシノ、イエニ……キテ、クレル?」




京太郎返事、下三ー
あんまり変なのは直下に

「今からですか?」


じきに、完全に日が沈む。

先輩の家を訪ねるには、少し遅い時間。

そう思って尋ね返すと、エイスリンは、ふるふると首を横に振った。


「……イマカラハ、ムリダカラ」

「無理……ですよね」

「ダカラ……ソツギョウ、シタトキニ」

「卒、業……?」


「ワタシトイッショニ……キテ、クレル?」

「それって……」

「ニュージーランド。ワタシノ、イエ」


エイスリンの瞳は、不安気に揺れていて。

京太郎の答えは――


下ニでー

「……考えさせてくれませんか?」


エイスリンの問いには、今すぐには答えられない。

だから、少し悩んでそう答えると、


「……ジャナカッタ」

「え?……え?」

「イッショノキモチ、ジャナカッタ」

「先輩?」


エイスリンは、酷く傷付いたような顔をして踵を返す。

彼女とのすれ違いの理由がわからないままに、京太郎は彼女の背中を見送った。

毎度回避力高い


キャラ安価下三ー

シロが、ダルそうに寄りかかってくる。

それは、いつもと変わらない。


「先輩……?」


違っているのは、彼女の仕草。

京太郎の首筋から、匂いを嗅ぐように息を吸っている。


判定直下ー
1~30 「やっぱり……ダルいや」
31~00 「塞の……匂いがする」

「やっぱり……ダルいや」


京太郎が困惑していても、シロには構い無し。

マイペースなまま、彼女は京太郎の体温を満喫している。


「あの、シロ先輩……?」


以前、塞と致した直後にシロと出くわした時は冷や汗を流した。

それからずっと、彼女とは気まずい空気で。

今回は、そのことについて追求されると思っていたが――


「ダルいから……何も、言わないで」

「はぁ……」


何かが起こることも、なく。

ただ、いつものようにシロと京太郎は部室へと向かった。

この回避力
もしかしたらなENDもありえるかも


キャラ安価下三ー

「そういえばさ」


食堂でレディースランチを口に運んでいる時。

対面に座る胡桃が、指で髪先を弄りながら話を切り出した。


「京太郎は、清澄の大将と知り合いなんだよね」

「はい」

「じゃあさ、実は千里山のヤツらとも――ごめん、何でもない」


千里山、という言葉を聞いて浮かぶあの二人。

それは京太郎のトラウマそのもので、顔色が変わった様子を見て、慌てて胡桃は謝罪を口にした。


「昔の知り合いでもなんでもないんだ……」


判定直下ー
1~30 「……また、あの二人みたいなのが出るかもしれないんだよね」
31~00 「……また、あの二人みたいなのがいるかもしれないんだよね」

「……また、あの二人みたいなのがいるかもしれないんだよね」

「縁起でもないこと言わないでくださいよ」


道を歩いているだけで、あんな体験を繰り返す。

そんなオカルトはあり得ないし、あってはならない。


「しっかりと私が守らなきゃ……」


両手をぐっと握り締めて、やる気満々の胡桃。

頼もしいが、危険なマネは避けてほしいところだ。


京太郎選択肢 下三ー
1.「みんながいてくれるから、大丈夫ですよ」
2.「俺の居場所はここですから。大丈夫ですよ」
3.その他ー 自由安価

「俺の居場所はここですから。大丈夫ですよ」


また、あんなのがいたとしても――みんながいるこの場所。

この居場所にさえいれば、きっと大丈夫だろう。


「……そもそも、知らない相手に付いてっちゃった京太郎も悪いもんねぇ」


だが、帰ってきたのはジト目と小言。


「うっ……」

「大体、あの時も京太郎は宮守の部員なのに他校の生徒と――」


そして始まるお説教。

長々と開始されたそれに、京太郎の身は縮まる。

そんな京太郎とは対照的に、胡桃の説教はますます勢いを増していく。


――転げ落ちた錆びた釘は、誰の目にも止まることなく、机の陰へと消えていった。

「みんな?……そっか。そうだった」

「『みんな』がいるもんね」


と1を選んだらEND直行でした
とりあえず今夜はここまででー

お付き合いありがとうございました!

豊音 お地蔵様(京太郎)で調伏、数十年(似た子と間違えると落ち込み立ち直るまで掛かる時間)間隔で探しに行く
胡桃 いつの間にか須賀家に居つく
シロ (京太郎が)宮守高校から出られない
エイスリン 首だけになった京太郎がニュージーランドに連れて行かれる
塞 普通に結婚、付き合いが家と外で分れ、知り合い以上の関係が出来ない

胡桃に関してはどうなってもいつの間にか何時居ていそうな気がするのは何故だろう。

久「アポトキシン熱……ねぇ?」


ベッドですやすやと眠る少年。
金髪の幼い寝顔は5~6才くらいだろうか。


久「まっさか須賀くんが小さくなっちゃうなんてねー……人生ってわかんないわ、ホント」


指で小さなほっぺたを突いてみる。
子どもらしいプニプニした感触が楽しい。


久「お医者さんは一週間くらいで戻るって言ってたけど……お」

「ん……ぅ……?」


モゾモゾと身じろぎする小さな体。
やがて、目を擦りながら彼が目を覚ました。


久「おはよう、須賀くん。気分は――」


――そして。


「……おねーちゃん、誰?」

久「――え?」



その無垢な顔を見た瞬間から、彼女の須賀京太郎育成計画は幕を上げたのだった――。

なお始まらない模様

後で宮守始めます

ちょっとのつもりが朝まで熟睡
あると思います

ショタはやるとしたら番外か別スレで
とりあえず今は1700から宮守始めます

「……寒っ」


唐突に感じた寒気。

風邪でも引いたのだろうかと一瞬思ったが、体の調子は悪くない。


キャラ安価、下ニでー

彼女を抱くのは、これで何度目か。

罪悪感も背徳感も、今は感じない。

塞に乞われると、何も断れなくなってしまう。


「いい子だね。京太郎は」


彼女の胸に、頭を抱かれる。

温かさと、彼女の匂いが心の中を満たした。


「京太郎は、さ」


「まだ、部のみんなで仲良くしたいって」



「そう、思ってる?」


京太郎選択肢 下ニ
1. 「まだ、みんなと……」
2. 「塞さんが、いれば……」

「まだ、みんなと……」


彼女の温もりに全てを包まれながら。

これを誰かに見られてしまったら、全てが崩れてしまうことも理解して。


「……それ、矛盾してない?」

「……でも」


それでもまだ、部のみんなで、仲良くしたい気持ちはある。


「ふーん?」


塞は、クスりと笑って――


1~51 「なら……ちょっとだけ、頑張ろうかな」
51~00 「だったら……部員のみんなが消えたら、君はどうなっちゃうのかな?」
ゾロ目 ???

「だったら……部員のみんなが消えたら、君はどうなっちゃうのかな?」

「え……?」


塞の言っていることが、理解できない。

みんなが、消える――?


「あは、冗談だよ。そんな顔しないで」




「でも」


「難しいのも、いるからなぁ」


「もしかしたら、退部してもらっちゃうかも――なんてね」


塞は、ずっと。

その小さな微笑みを、崩さなかった。

宮守編、最後のキャラ安価
下三ー

『イッショノキモチ、ジャナカッタ』


あの日から。

ずっと、エイスリンの顔は暗いままだ。


「先輩?」

「……ン」


呼びかけても、微かに頷くだけ。

いつものような笑顔は、見せてくれない。

きっかけがあるとすれば――どう考えても、あの時のことだろう。


「聞きたいことが、あるんです」

「……」

「一緒の気持ちじゃなかった……って。どういう、ことですか?」

「……」


「また、みんなで仲良くしたいって思ってたのは――俺だけだったんですか?」

「俺、嬉しかったんですよ。全国大会で優勝した時」

「……」

「みんなで優勝旗、持って。笑顔で」

「……」

「先輩のイラストも、そんなので……字は、読めなかったけど」

「……」

「……先輩!」



エイちゃん判定 直下ー
1~30 「……チョット……ヒトリニサセテ……クダサイ」
31~60 「……ワカラナイ! ワカラナイ、ワカラナイ!」
61~00 「……モウ、ミンナ。イラナイ」

ゾロ書き忘れた……
けど合宿の時のこと考慮するならこのままエイちゃんENDなんですよね

とりあえずエイちゃんEND書いてから考えます

「先輩」


エイスリンの肩が、ビクリと跳ねた。

彼女は顔を上げないまま。

京太郎の質問に答えないまま。

踵を返して、走り出した。


「あ……!」


伸ばした手は、空しく宙を掴む。

小さな背中は、あの日の十字路の向こうへ消えていく。

――その向こうから。

耳を劈くクラクションの音が、聞こえてきた。

「――!」


嫌な想像が脳裏を過ぎる。

突き動かされるように駆け出し、十字路を曲がった先。


「あ……」


ボロボロになった、スケッチブック。

それだけが、道の真ん中に残されていて。


「……良かった」


走り去っていく金髪の後ろ姿には、傷一つないように見えた。

滅多に車の通らない道だから。

交通事故なんて、起こらないものだと思っていた。

実際、エイスリンもギリギリのところで事故にならずに済んだ。


だから。


秋の大会に向かう途中に、みんなで乗ったバスで交通事故が起きるなんて。

考えも、してなかった。

居場所は、消えた。

塞も、部員のみんなもいなくなった。


「……キョウタロー」


たった二人。

京太郎と、エイスリンだけを、残して。


「イッショニ……イテ?」


小さな身体が、震えている。

それは、京太郎も同じで。

縋り付くように――京太郎は、エイスリンを抱き締めた。


二人の瞳から、涙が零れ落ちた。

身体の傷も、心の傷も、時間の流れが癒してくれる。

それが一人じゃなくて二人なら、もっと早い。

二人だけなら、尚更。



「……あ」


棚の奥から出てきた、古いスケッチブック。

タイヤに轢かれて、更に時間の経過でボロボロになってしまっているソレ。


「……コレ」


高校時代に、エイスリンが持ち歩いていたスケッチブック。

みんなが描かれていたページは、京太郎とエイスリンだけが無傷で、他のみんなが描かれている部分は破けてしまっていた。


「ゴハン。デキタヨ!」

「わかった。すぐにいくよ」


彼女の呼ぶ声に応えて、スケッチブックを机に置く。

机の上で、開かれたままのページ。




それは、かつて――京太郎が目指した未来が、描かれたページだった。





【理想の未来】

というわけでエイちゃんEND
今からアルペジオ見るので更新は23時以降になりますが


1.宮守コンティニュー
2.永水
3.先生


次にやるのはこのどれかになりますー

じゃあ次は鹿児島やりますー
日常編です

朝――板張りの廊下を歩いていると、どことなく物足りなさを感じる。

一種の寂しさのようなそれに首を傾げても、理由は思い当たらない。


「……ま、気のせいかな」


今はそれよりも、この空腹感を片付ける方が先だろう。

京太郎は鳴り続ける腹の虫に従って、みんなが待つ食卓へと向かった。

隣に小蒔と春。

向かい側に霞と巴。


「うーん……?」


いつも通りの朝の食卓。

そこに、何も違和感は無いはずだが――


「どうかした?」

「いや、誰か足りないような気がしてさー」


朝から続く違和感は、朝食を口にしても収まらない。

むしろ、強くなったような気がする。


「気のせいじゃないかしら?」

「そっか。そうですかね……?」

「ええ。勿論」



「……」

胸に引っかかる何かの正体を思い出せないままに、学校へ。

そのまま、授業にも今一集中できず――気が付いたら、放課後になっていた。


京太郎はどうする? 下三ー

「気のせい……って言われたけどなぁ」


ここまで尾を引くのは――何か、おかしいような気がする。

しかし、いくら記憶の糸を手繰り寄せても思い出せるものは何もない。


「なんだろう……」


何か、良い方法はあるだろうか――?


京太郎選択肢 下二ー
1.「……忘れよ。バイト探すか部活探すかして」
2.「誰かに聞いてみようかな」
3.「屋敷の中を歩き回ってみるか」
4.その他

「屋敷の中を歩き回ってみるか」


そうと決まれば善は急げ。

京太郎は早足に、屋敷へと戻っていった。



判定直下
1~50 何も見つからない
51~99 「あら、何をしているの?」
00 「ん、これは……?」

うろうろと歩き回っても、何も見付からない。

似たような廊下の景色、ここに来て日の浅い京太郎には区別がつかない。


「前にもこうやって迷ったような気がするんだけどなぁ……?」


歩けども歩けども、迷いはさらに深まるばかり。

答えは、どこにも見付からなかった。

・何かされちゃった京ちゃんは、自力で思い出すことはほぼ不可能です
・永水編はバリバリオカルト入ってます
・何とかしたかったらオカルトに詳しい人に頼るか自分でオカルトを身につけましょう
・さっぱり忘れることも一種の手です


というヒント的なアレを出しつつ
キャラ安価下三ー

「いっしょに学校、行きましょうか!」


京太郎の隣に並んで登校する小蒔。

学校では放課後にならないと会えない彼女は、こういった時に積極的にアプローチしてくる。

その胸に踊る立派な二つの塊は、いつ見ても色んな意味で目に優しくない。


「ん、行きますか……」

「? どうしました?」


不自然に目線を逸らした京太郎を、不思議そうに小蒔は見上げる。

変なところで鋭い彼女だが――



京太郎台詞安価 下三 自由安価ー

邪な気持ちを何とか誤魔化しつつ――京太郎は、ふと思いついたことを口にした。


「少し前の朝はもっと賑やかだった気がするんです」

「賑やか?」

「何つーか……今よりも、もっとガキっぽかったっていうか。上手く言えないけど――」


「それは――」



姫様判定直下ー
1~33 「ちっちゃい頃の思い出、ですね!」
34~66 「部活とか……そういうのやってないから、きっと物足りないんですよ!」
67~99 「……まだ、足りませんでしたか」
ゾロ目 ???

「ちっちゃい頃の思い出、ですね!」

「思い、出……?」

「はい!」


まだ自分が、本当に小さかった頃――ここで、小蒔と毎日のように遊んでいたらしい。

イタズラをして怒られたり、一緒に川遊びをしたり。

小蒔曰く、感じる物足りなさはそういった幼い日の思い出が原因らしい。


「つまり、また一緒に私と遊びましょう! 思いっきり!」

「お、思いっきり?」

「はい! 子どもの時みたいに!」

「ええと……イタズラとかしたり、ですか?」

「ええ! 寝てる霞ちゃんにラクガキしたり――」




「なるほど、それは楽しそうね?」

あ、と口から声が出た時にはもう遅い。


「イタズラなんてする子には……お仕置きしなきゃねえ?」

「お、お仕置……!?」

「ふふ……小蒔ちゃんには後で言っておくにして。京太郎くん」

「は、はい」


条件反射的に背筋が伸びる。

本能が、この人には逆らうなと告げていた。


「何か気になることがあるなら、色々やってみるのもいいと思うわよ?」

「色々?」

「そう。例えば麻雀部――とか、ね」

「麻雀部……」


確かに、学校と屋敷を往復する日々よりはそっちの方が何か新しい発見があるかもしれない。

京太郎は頷きながら――霞に引き摺られていく小蒔に両手を合わせた。

というわけで今夜はここまででー
病み度高い人は基本的にアレです



京ちゃん誕生日過ぎちゃったけど何か小ネタやるかも

それでは、お付き合いありがとうございました!

こっそり小ネタ安価下三ー

「はい、どうぞ」


一休みしようと背伸びをした瞬間、傍に置かれた湯呑み。

完璧なタイミングである。


「あ、ありがとうございます!」

「おかわりもあるから」


鼻の下を伸ばしながら湯呑みを受け取る。

渋谷尭深という先輩は、京太郎にとって理想の女子だった。

可愛らしいスタイルであり、気配りもできる。


「ふふっ」


さらに、その仕草の尽くがツボを押さえているものだから――もう、骨抜きにされるしかない。

「ふあ……」


気が緩むと欠伸が出てくる。

涙で視界が滲む京太郎に、尭深は微笑みかけた。


「ちょっと、休む?」


自分の膝をぽんぽん、と叩く尭深。

男なら誰しもが憧れる魅惑の枕に、京太郎が抗えるはずもなく。


「おやすみなさい」


頭を撫でる指の気持ちよさを味わいながら、京太郎は目を閉じる。

幸せで満たされたこの状況を、疑問に思うことなく。

部屋にずっと二人っきりという状況を、当たり前だと考えて。


「いらないものは――全部、間引いたから」


京太郎は、深い眠りに落ちていく。

小ネタ安価下三でー

その日、宥の目覚ましとなったのは彼の優しい声ではなかった。


「う……ぅ……」


全身を滴る冷水と、纏わり付く氷の欠片は容赦なく宥を攻め立てる。

濡れた布団や寝巻きが震える宥の身体に張り付く。


「く、玄ちゃん……?」


だが、宥の心を深く抉るのは、何よりも冷たい妹の目線。

震えて蹲る宥を、玄は怒りを込めて見下す。


「昨日……寝てるフリして、京太郎くんにキスしてたでしょ、おねーちゃん」

「ぅ……う……」

「私がお掃除とか、色々やってる時。京太郎くんにおんぶされてさ」


玄は、宥を実の姉として見ていない。

一人の女として、一人の敵として。

目の前の女を、罵る。


「何も、できないクセに」

「ち、ちが……」

「私が、私たちが、京太郎くんがいなきゃ……何も、できないクセに」


言葉の一つ一つが、宥の胸の内を抉る。

甘えていた自分を、丸裸にされる。


「そんなおねーちゃんは、ずっとこうして震えてればいいの」


「自分が迷惑しか、かけられないんだって」



「ずっと、ずーっと、震えてればいいんだよ」



髪先から滴り落ちた雫が、畳に吸い込まれて消えた。

小ネタ安価下三でー

両親は旅行中。

目覚ましはセットし忘れた。

モーニングコールなんてものはない。

だというのに、京太郎が遅刻もせずいつも通りの時間に投稿できているのは――


「……なあ、ハオ?」

「はい?」

「何で……さっきから、俺の後ろをついてんの?」


何故か、目覚めた時にハオが全ての準備を済ませていたからだ。

食事から着替えから、何から何までを。


「日本ではこういう時……三歩後を歩くものではないのですか?」

「いや、落ち着かないから」

「……わかりました、あなた」


帰って来るのは、どこかズレた返答ばかり。

周囲の好奇の目線が少し痛い。

――なんだ、この空気。


「むー……」

「ふ……」


睨み合うハオとネリー。

きっかけは、いつも通りにネリーが京太郎の膝を陣取ろうとしたこと。

が、背後に控えていたハオがネリーを退かして一言。


『私は、妾など認めるつもりはありません』


一瞬にして着火された導火線。

火花を散らす二人に、京太郎はどう言葉を投げかけたものかわからない。

互いに膠着している間に、時間は進み――


「あー、二人とも……何を、しているんだ?」

「喧嘩、ですか?」


火に注がれる油が、到着した。


「夫の不倫現場を見逃すことは、できませんから」

「……夫?」

「不倫……?」


最早――京太郎にできることは、祈ることだけである。

小ネタ安価下三でー

廊下の奥から聞こえてくる足音。

背後から段々と近付いてくるそれの正体には、既に勘付いてるが――


「きょーたろー!!」


背中への軽い衝撃と、広がる長い金髪。

声を聞かずとも、この相手が誰なのか、京太郎には既にわかっている。

最近やたらと成長してきたおもちに、どう反応をするべきか迷う相手。


「……お前、なぁ」

「なーにー?」


この高校100年生、どういうわけかすっかり京太郎に懐いてしまった。

同じ金髪同士で通じるものがあったのか、それとも単なる気まぐれか。

所構わずベタベタされては、健全な青少年であることを自負する京太郎の心臓に悪い。


「何とも、思わないのか?」


主に、周りの目線とか。

そう問いかけても背中の淡はどこ吹く風。


「なにかあるのー?」

「いや……まぁ、いいや」


なんだかんだで役得であるし――と、京太郎は背中の感触を楽しむことにした。

だが――そんなウィン・ウィンの関係は長く続かない。


「……来たか」


部室の戸を開けた途端にキツい空気が突き刺さる。

部長の弘世菫を始めとして、チーム虎姫のメンバーが鋭い視線をぶつけてくる。


「れ、練習始めますか」

「……そうだな。淡、さっさと降りろ」

「はいはーい」


実のところ、その視線は淡に向けられたものであるが――二人は、気付かない。

京太郎は、実力を共わない自分が、大将である淡とベタベタしていることが彼女たちの癇に障っているものだと考えている。

淡は、京太郎以外のものは全てがどうでもいい為に、気付けない。


「そ、それじゃ……またな」

「ん! 待っててねー!」


淡は大事な友達だから。

京太郎は大好きな男の子だから。

だから、彼女たちは気付かない。


彼と彼女が結ばれるその日まで――全てが手遅れだということに、気付けなかった。

小ネタ安価下三でー

「私もなぁ、ホントはこんなこと言いとうないんよ~?」


末原恭子の成績が前回よりも落ちたのは、不純異性交友のせいである。

学校側はそう判断しかけていると、郁乃は言った。


「でもなぁ、客観的に見たら――そう判断しちゃうのも分かるしなぁ」

「そんな……」


暗に、自分のせいであると。

頑張っていた彼女の足を、自分が引っ張ってしまったと――京太郎は、俯いて拳を握り締めた。


「ああ、そんな顔せんでな? 末原ちゃんも京ちゃんも、可愛い教え子なんやから」

「なら……」

「うん。まぁ、結局現場で見てる私の言葉が一番通りやすいから」


「末原ちゃんも、京ちゃんも」



「み~んなが、幸せになれる方法」



「私の言う通りにすれば――ぜぇんぶ、上手くいくからなぁ」


郁乃が、肩に手を置いて微笑みかける。

京太郎は彼女の言葉に、必死に耳を傾けた。

全ては、恭子の為に。


「ん、それはな~?」


そんな彼を見て――郁乃は、今までで一番の微笑みを浮かべた。

いくのんって直接的な脅しはしないタイプだと思う
徐々に遠ざけて寝取るタイプ


小ネタ安価下三で

「あの子が……あの子が、悪かったんです……!」


長い前髪の間から溢れる涙は、彼女の激情を表している。

普段の彼女なら――人のことを、悪く言ったりはしない。

それを知っているだけに、揺杏たちは言葉が出ない。


「でも……やっぱり、どんな理由があっても。人殺しなんて、駄目に決まってるだろ」


部外者だからこそ、京太郎は深く踏み込むことができる。

泣き崩れる彼女に、彼はゆっくりと近付いて。

その小さな肩に、手を置いた。


「話は……後で。今は――」

「う、うああぁぁああああ……!!」


胸元に染み込む涙を、京太郎は黙って抱きとめる。

幼子をあやすように、その頭を撫でてやる。

彼女が落ち着くまで、ずっと。



「これで、一件落着か……」


深い溜息は――誰にも、受け止められなかった。

「ハイカットー。オッケー、いい画が撮れた!」

「別にカメラを回してるわけじゃないでしょうに」


爽の一言と誓子の苦笑で、場の雰囲気が一変する。

無理して重っ苦しい表情を作っていた京太郎と成香は、息苦しそうに深く呼吸をした。


「ホント、何部なんでしょうねココ」

「あはは……」

「まぁまぁ。やってみたら意外と楽しいっしょ?」


文化祭の出し物――揺杏の提案により決まった、有珠山サスペンス劇場。

苦笑しながらも、なんだかんだで迫真の演技に身を入れる京太郎と成香であるが――そこに、不満気な顔をした部員が一人。


「やっぱり……納得、いきません」

「おー? ユキは不満? 珍しくほっぺでお餅焼いてら」

「ええ。クライマックスは同学年同士でやるべきです。その方が須賀君も演じやすい筈ですから」

「しょーがないって。クジ引きで決まったんだからさ」


痴情の縺れで刺される役・由暉子。

刺す愛人役・成香。

京太郎は由暉子の彼氏役と刑事役の一人二役である。


揺杏や爽、誓子はその他諸々の友人役や警察役を演じることになっている。


「じゃ、リハーサルはこんなんで! 本番もよろしく!」


おー!と、約一名を除いてやる気満々な有珠山麻雀部員たち。

ある意味で――全国大会を目指した時以上の団結を見せていた。

「んん……」

「お疲れさまです」

「あ、先輩もお疲れさまです」


帰り道――伸びをしながら帰宅する京太郎に、声をかける成香。

京太郎は肩をグリグリと回しながら振り向いた。


「にしても先輩の演技、凄いですね。俺が観客だったら見入っちゃいますよ」

「須賀くんも凄いですよ! とってもいい声で……惚れ直しちゃいました!」

「はは、光栄っす」


キラキラ輝く瞳で見つめてくる成香がこそばゆくて、京太郎は頬をかきながらそっぽを向く。


「でも、やっぱ先輩には負けちゃいますよ。なんつーか……演技だとは思えない、というか」

「そう……ですか?」

「はい。まるで本人そのものというか――ああ! 別に先輩が人を刺しそうだとか、そんな意味じゃないっすよ!?」

「あは、わかってますよ」



「でも、きっとそれは――」


――私が、この役の子に、自分を重ねているからでしょうね。

それが、何を意味するのか。

問い質そうとした時に、由暉子からの電話がかかってきて。


何で――成香がそんなに嬉しそうなのか、それは最後まで知ることはできなかった。

――後日。


爽「あー、ダメだし食らっちったアレ」

揺杏「……マジ?」

誓子「まぁ、一応ミッション系だし。あんまり過激なのは駄目なんでしょうね」

成香「ほっとしたような……残念なような」


爽「また一から考え直しかー……京太郎、ホストでもする?」

京太郎「うぇっ!?」

揺杏「声は良いしパッと見イケメンだから……仕込めば案外イケるかも!」

由暉子「……アリですね」

成香「……すてき、かも」



誓子「……またダメ出し食らうのがオチでしょうに」ハァ


有珠山高校は、今日も平和だった。

正直サスペンスってよくわからんけどこんなんでいいのかしら

小ネタ安価下三でー

全国大会を終えてから――どうにも、部がピリピリしているように感じる。


「須賀くん……今までごめんなさいね。これからは、ちゃんと私が――」

「部長……いえ、竹井先輩は進路のことで忙しいでしょう? 気を使わなくて結構ですよ」


久と和が、睨み合う。

それは京太郎の勘違いでも、何でもない。

あからさまな敵意を持って、二人は会話をしていた。


「京太郎、タコスパワーが尽きそうだじぇ……」

「お、おぅ。わかった、ちょっと待って――」

「優希ちゃん、たまには自分の足を動かしたら? ブクブクに太ったら気持ち悪いよ?」

「そうじゃな、ちと京太郎に甘え過ぎじゃ」


その矛先が京太郎に向かうことはないが――飛び散る火花は、確かに感じている。

練習で以前より親密に教えてもらっても、居心地の悪さは感じている。

これならまだ、雑用に従事していた頃の方がマシだった。



――だから。


「須賀くん、話って?」

「俺……部活、辞めようと思って」

久は、少し目を見開いてから――一つ、咳払いをした。

彼女がこうして動揺する姿を見るのは、卓の外では始めてかもしれない。


「……どうして?」

「いや……その、少し。部に居づらいって思って」


刺々しい雰囲気の中で、練習を続けるのは難しい。

誤魔化そうかと思ったけれど、京太郎は正直に打ち明けることにした。


「……部活を辞めた後は、どうするの?」

「特に考えて無いんですけど……バイトとかしようかな」

「……」

「すいません、折角先輩に誘ってもらったのに」


京太郎が最初に打ち明けた相手が久だった理由は、彼女に誘われて入部したからだ。

麻雀の楽しさを深く知る前に退部するのは勿体ないと思うし、申し訳ないとも思うが、もう決めたことだ。


「……それじゃあ、今からみんなにも。話してきます」


深く礼をして、教室を後にする。

――何か、物を強く叩き付けた音が聞こえた気がした。

「あなたの、せいよ」


「みんなが、悪いんだ」


「あなたたちが、悪いんですよ」


「お前らの、せいじゃ」


「絶対に……許さない」



彼がいないなら――この部活に、意味はない。

深夜零時を過ぎた頃。

戸を叩く音がして、京太郎は目を覚ました。


「……なんだ?」


インターホンのチャイムではなく、ノックの音。

気のせいかと思っても、それが繰り返し続くなら見逃すことはできない。


「……」


嫌な予感がする。

京太郎は携帯を片手に持って、ドアの覗き窓から外を除いて――





「ごめんなさい。うまく、ボタン押せなくなっちゃって」




持っていた携帯を取り落とし、絶句する。

とんとん、とドアを叩く音。


「開けて、くれる?」


赤だか黒だか、よくわからない液体で髪を、頬を、制服を、スカートを染めている彼女。

両手首から先は、包帯で巻かれている。


「ねぇ、いるでしょ?」


とんとん、とドアを叩く音。

ドアスコープに何かがかかって、視界が塞がる。


「ねぇってば」


それでも、彼女の声は止まらない。

とんとん、とドアを叩く音。


「ねぇってば」


とんとん、とドアを叩く音。

閉じられたドアの先で続くそれは、いつまでも、耳にこびりついた。

なおこの後キャップが掻っ攫う模様


小ネタ安価下三でー

魂の絆で結ばれた二人だからこそ――本気で、憎しみ合う。

雁字搦めの鎖は、最早どうすることもできない。


「部長……」

「姫子……!」


包丁に、ナイフ。

普段ならキッチンで振るわれる刃物でも、平気で人の命を奪うことができる。

それが、相手への殺意を持って振るわれたものなら――当たり前のように。


「あ、ぁ……」


薬で痺れた体では、二人を止めることはできない。

床に転がされた京太郎の心の中を、絶望が満たす。


「く、そ……」


自分が優柔不断でなければ。

早く、彼女たちのどちらかを選んでいれば。

ここまで、彼女たちが、憎しみをぶつけ合うこともなかった。


ただ、赤い結末を、見届けるしかできない。

流れた涙は、頬を伝い――



「なんもかんも、政治が悪い」

二つの刃物は、肉を切り裂くことなく。

まるで、甲虫の角のように鋭く頑強な何かに阻まれて。


「実に――すばらく、ないっ!!」


憎しみの強さがそのまま衝撃となって跳ね返されたかのように、二人の体が吹き飛ばされる。

壁にぶつかって苦しげな呻き声を上げ――哩と姫子は、揃って意識を失った。


「あ……ぇ?」


状況についていけないのは、京太郎である。

某特撮番組、三分間の光の戦士のお面を付けた先輩が、二人の修羅場の間に割って入ったかと思えば。

あっという間に、事態を片付けてしまった。


「これで、この場は大丈夫ですが……所詮、その場凌ぎに過ぎません」

「よっこらせ」

「え、うわ――」


羊のような癖っ毛の先輩に俵担ぎにされる。

薬が効いている体では、碌な抵抗も許されない。


「ヒーロースバラーマンとして……原因となった貴方を、責任を持って私が管理します!」

「は、へ――え?」


――それから。

新道寺において、須賀京太郎の姿を見たものはいない。


「なんもかんも、政治が悪い」


真実を知るのは、一匹の羊だけだ。

華菜は、開いた口が塞がらなかった、


貴子「おー、よしよし♪」

「んー……」


我らが鬼コーチ――久保貴子が、膝に乗せた金髪の小さな男の子にデレッデレになっている。

隣に立つキャップも、驚きで普段は閉じている片目が開かれていた。


美穂子「こ、コーチ……その子は?」

貴子「拾った。ウチで育てる」

華菜「にゃっ!?」

「んー……」

貴子「眠いか? よし、一緒にお昼寝するか」


そのまま男の子を抱き上げて去って行こうとするが――美穂子たちとしては、そういうわけにもいかない。


美穂子「あ、あの。個人戦に向けてのミーティングは……」

貴子「……ふ」


その言葉に振り向いた貴子の表情は――まるで、聖母のような微笑み。

華菜は、背筋から踵までゾワゾワした冷たい何かが走るのを感じた。


貴子「福路……今まで、厳しくあたってすまなかったな」

美穂子「コーチ……?」

貴子「もう、お前に私の言葉は必要ない――お前は、強い」

美穂子「コーチ……!」

華菜「いや、そこ感動するとこじゃないし……」


そうこうしている間に――貴子は、金髪の男の子を抱き上げて行ってしまった。

後に残されたのは、感動で瞳を潤ませる美穂子と、呆れて何も言えない華菜の二人。


華菜「でもあの子……どっかで、見たような?」


突如として現れた男の子。

まさか、その子を巡って全国を巻き起こんだ一大騒動が起こるとは――華菜はまだ、知らない。

なお続かない

後で永水やります
全国編やらずにEND行くことは普通にあり得ます

はじめますー

部活、バイト、その他諸々。

霞の言う通り――何か、打ち込めるものを見付けるのもいいかもしれない。


「まぁ……」


何れにせよ。

放っておいたところで、この違和感が消えることはなさそうだ。

そんなことを考えながら放課後になって――京太郎は、大きく伸びをした。



京太郎はどうする? 安価下二ー

「俺も高校生だし……バイトの1つでもしてみるか」


そうと決まれば善は急げ。

京太郎は早足で、屋敷へと戻っていった。


「……バイト?」

「ああ、何か知らないか?」


何をしようか考えていたところに、ちょうどよく通りかかった地元人。

ポリポリと黒糖を齧る同居人に、京太郎は何か良い案件が無いかを訪ねた。


「……ある」

「お、マジか」

「うん。京太郎なら、きっと一番向いてる」



春が、京太郎に紹介した仕事は――

「なぁ……」

「ん?」

「これが、バイト?」

「ん」


膝に乗っかってポリポリと黒糖を齧る春。

ちょうどいい座椅子が欲しかった、とは彼女の言葉。


「……時給は?」

「はい」


口に差し込まれる黒糖。

柔らかい歯触りのさっぱりとした味わいが口内に広がった。


「……不満?」

「……」


……まぁ。

彼女の尻の柔らかさだとか、髪の匂いだとか。

役得だと感じている部分があるのは、否定できなかった。

見た目は古風な屋敷で、所々に異界を感じさせる雰囲気がある建物。

それが、現在の京太郎の住居である――が。


「……科学の力ってスゲぇ」


エアコン完備。wi-fi環境もバッチリ。

部屋に置いてあるPCを起動し、京太郎は情報サイトを開いた。



どんなバイトがある? 下1~5まででー
内容によっては永水意外のキャラが出る、かも

女子プロのマネージャー(30歳以下独身男性限定)

「飲食店……ま、これは鉄板だよな」


一つ目に目に付いたのはファミレス。

厨房かホールか、ポジションはわからないが経験無しでも歓迎とある。

永水からも近いが、元お嬢様学校の生徒たちが来るような場所ではないだろう。


「コンビニ……も、考えてみるか」


高校生、という身分を考えると働ける時間帯は限られる。

場所は永水から少し離れて、近くに新道寺女子がある。


「雀荘……色んな人が来そうだな」


そこそこ有名な雀荘で、オフの時にプロが来たりもするらしい。

そういえば、霞たちも麻雀部と言っていたし。

何かしら、話がわかるようになるかもしれない。


「清掃……キツそうな感じがするなぁ。霞さんとかやらせてくれない気がする」


主な勤務日は土日。肉体労働系の仕事になっている。


「え?……テレビ局? はぁ、何すんだろ?」


そして、最後に目に付いたバイトの案件。

募集も多そうだが、もし採用されたら有名人に出会えるチャンスがあるかもしれない。

「色々あるけど……どれに応募するかな」


様々な労働環境の職場があるが。

迷った末に、京太郎が選んだ先は――


バイト先安価、下三ー

「よし! テレビ局だ!」


中々見れない物珍しさもあり、京太郎が選んだ先はテレビ局。

もしかしたら、テレビで見たあのアナウンサーや有名人と会える機会があるかもしれない――という期待の元に、京太郎は応募ページを開く。


「? テレビ?」


扉の隙間から、ひょっこりと顔を出したのは巴。

廊下にまで声が聞こえてしまっていたらしい。


「いや、ちょっとバイトやってみようかなって思って」

「それで、テレビ局?」

「はい、ちょっくら応募してみました」

「へぇ……」

「まぁ、まだ応募が通るかわからないんですけどね」



「……うん。頑張って……ね?」

翌朝。

興奮で中々寝付けなかったために、若干寝不足気味である。

もし応募が通れば、中々に珍しい仕事ができるだろう。


欠伸を噛み殺しながら、京太郎は布団からのそのそと起き上がった。


キャラ安価下三ー

安価で座敷童的な何か(はっちゃんの幻)は有りですか?

「ふぁ――あ!?」


大口を開けて欠伸をしたら、伸ばされる両の頰。

小さなイタズラだが、京太郎の驚きはその仕掛け人が意外な人物だったこと。


「夜更かしはダメだよ。授業中に居眠りでもしたら、霞さん凄い怒るから」

「ふあ、はい……」


頰から指を離し、巴はイタズラっぽく微笑んだ。

改めて、彼女を年上のお姉さんだと認識した瞬間である。


「そっすね。それにバイト中に欠伸なんかしてらんないし」


巴さん判定直下ー
1~50 彼女は、少し寂しそうに笑った。
51~00 「……うん、うん。忙しさで、忘れちゃいなよ」

「……うん、うん。忙しさで、忘れちゃいなよ」


朝からはしゃぐ京太郎を前に、巴は寂しそうに笑って。

いつもと少しだけ違う雰囲気の彼女の仕草を――浮かれている京太郎は、見逃した。


「……早く朝ごはん食べて学校行こうか。これ以上待たせたら霞さんが鬼になっちゃう」

「うす、了解っす」


一人、足りない朝の景色。

それが日常となってしまえば、何もおかしなことはなくなる。

>>438
高いゾロ目出すくらいすれば

というわけで今夜の更新はここまででー

日常編からテレビ局編が始まるかもしれない
テレビ局に来そうで出して欲しいキャラとかいたらどうぞー


それでは、お付き合いありがとうございました!

その辺は消し忘れなので突っ込まないでください……(小声)


用事がなくなって時間できたので小ネタやります
とりあえず下三くらいまで

阿知賀のレジェンド、と。

地元ではそう呼ばれている変な前髪のこの女性は、あの小鍛治健夜に跳満以上の和了りを取ったことがあるらしい。

健夜の実力を、この身を持って体験しているからこそ――その功績は、素直に尊敬に値する。


「まじパネェっすね!」

「あはは……まぁ、ね?」


だが本人には苦い思い出でもあるのか、少し困った顔で目線を逸らされた。

それから晴絵は一つ咳払いをして、真面目な表情を作り直した。


「今日はありがとう。みんなの為になると思うんだ」

「こちらこそ。全国決勝の人たちと打てるなんて――メッチャ、ワクワクします」

「はは……お手柔らかに、お願いします」


全国大会が終わっても、まだまだ麻雀漬けの日々は続く。

こうして、奈良という遠い地まで来て打たせてもらえるのだから、縁とはわからないものだ。


「――よろしく、お願いします!」



【プロ編アフター】

プロ編レジェンドってもう書いちゃってるからこんな形に
本来予定してたヤツだと色々長くなっちゃうので修羅場ないけど御了承ください
そしてコンティニュー後のプロ編まとめてないことに気付いたので臨海まとめたら載せます

会話が耐えない相手、よりも。

会話がなくても、嬉しい相手。

私が理想とするタイプは、そういう男性だ。


「意外と、甘えん坊なんですね」


彼は、いつもそう言って、優しく笑う。

口下手で、何も言えない私にも――ちゃんと、向きあってくれる。

何も言わずとも、何もしなくとも。

こうして、彼にベッドの中で抱き締められるだけで。

私の中は、全てが満たされる。


「……好き」


私たちの間に必要なのは、この二文字だけ。

他には何もいらない。

今、この場で彼と一緒に死んだって――それでもいいって、思える。


「俺も、ですよ」


他には、何もいらない。

だから、もし彼がいなくなってしまったら。

それはきっと、私がこの世からいなくなる時なんだろう。


ほんの一瞬だけ想像した未来に、私はとても恐ろしくなって。

月明かりから逃げるように、彼の胸に顔を埋めた。


内心ではポエミーなのよりん
最初は江迎ちゃん台詞改竄やろうかと思ったけどやっぱり真面目にやりました

「須賀久」

「……」

「竹井京太郎」

「……」


「うん。やっぱり苗字は竹井の方がしっくりくるわね」

「あの……」

「なに?」


「凄く大事な用事があるって、そう聞いたんですけど」

「あら、だって一生を左右する問題よ? 大事に決まってるでしょ」

「いや、いきなり言われても訳分からんというか」

「あ、ごめんなさい。そうね、一番大事なことを忘れてたわ」

「へ」


「須賀くん――私は、あなたのことが」


「世界で一番、大好きです」

彼と彼女の距離が近付いたのは、夏が終わってから。

推薦で進路が確定している彼女は、他の3年生のように時間に追われることはなく。

宮永咲という清澄の救世主を連れて来てくれた彼に――自分なりに、恩返しをしようとしたのがきっかけ。


「練習、今まで見てあげられなくてゴメンなさいね」


彼はほっとくと、すぐに雑用をやろうとして。

たまには代わりにお茶でも淹れてやろうかとポットを持ったら、ついうっかりお湯を零して。


「大丈夫ですか!?」


その時、彼に触れられた指は――もしかしたら、火傷より深い熱を与えられたのかもしれない。

「……議会長?」

「あ……ゴメン、なんだっけ?」


生徒会の引き継ぎの途中。

大事な話し合いの途中でも――どうしても、ぼんやりと指を眺めてしまう。


「大丈夫ですか? 頰も赤いし……」


自分らしくないことは、わかっていても。

どうしようもないのが、この感情。


「そうね……ちょっと早退するわ」

「風邪が流行ってる季節ですから、気を付けて」

「ええ」


高まる鼓動は誤魔化しが効かない。

上昇し続ける熱をどうにかする方法は、一つだけ。


「ちょっと――特効薬、貰ってくるわ」


瞳が映す相手はただ一人。

絶対に、逃がしはしない。

久は、携帯のアドレス帳を開く。

通話をかける相手は、勿論――



「あ、須賀くん? ちょっと、凄く大事な話があるんだけど――」

【ロッカーの中に隠れるのよ!】


「部長、あの染谷先輩をあそこまで怒らせるって何したんですか」

「まぁ……ちょっと、ね?」


久と一緒にロッカーに隠れてから、結構な時間が経過している。

既に下校のチャイムは鳴ってるし、日は沈んでいるし――


「というか。俺まで隠れなくてよかったですよね」

「ノリって大事だと思わない?」


――ロッカーが開かなくなるというアクシデントさえ無ければ、とうに二人も下校している時間だ。

笑い話のようだが京太郎は笑えない。

携帯はロッカーの外の鞄の中、外部との連絡は取れない。


「……やっぱり、冷えてきたわね」

「……そっすね」


そして季節柄、暖房が切れてしまうと相当に堪える。

当然ながら暖房器具のような気の利いたモノはあるわけがない。


高校生ロッカー凍死事件――なんて、洒落にならない。

「ちょっと、くっつくわね」

「え」


ただでさえ狭いロッカーの中。

久が少し距離を詰めれば、お互いピッタリくっ付くのは当たり前。


「……」

「……」


確かに身を寄せ合えば、寒さは多少マシになる。

凍死の心配はなくなるかもしれない、が。



――ヤバい。部長。イイ匂いがする。



密着空間。

そして、最近は夜にネト麻に勤しむことが多かった為に色々と溜まっている状況。


「……あら?」


反応してしまえば、秒読みすら不要で相手にバレる。

――死にたい。


穴があったら入りたい。

けれども、ここはロッカーの中。


「……ふぅん?」


対する久は、何かを考えている様子。

顎に人差し指を当てて、明らかに京太郎の状態に気が付いている筈なのに、離れようとはしない。


「ねぇ、須賀くん」

「は、はい……」

「提案があるんだけど――お互いにあったまれる運動なんて、どうかしら?」


思わず、目ん玉をひん剥く勢いで久の顔を凝視する。

彼女は返事も待たずに、京太郎の制服のボタンに手をかけて――



【狭いとこが落ち着くのってなんだろうねアレ】

【プロ編の裏側】



「そういえば、あのクス玉って部長が作ったんですか?」


それは、決勝と準決勝の間の出来事。

清澄の部員との練習の合間――京太郎は、お茶を啜りながら久に問いかけた。


「ええ、そうよ。さぞ驚くだろうなーって」

「なるほど」

「でも思ったより反応が微妙だったわね」

「はは……すんません、でも助かりました」


あの時は地に足が付いていない気分だったので、驚くというよりは現実に引き戻す効果が強かった。

しかし、純粋に勝利を祝う気持ちは有難く――とても、勇気付けられた。


「あれ……でも」

「ん?」

「もし負けちゃったら――あのクス玉、どうするつもりだったんですか?」

少々意地悪な質問であるが、気になるところだ。

もし負けてしまったら、あのクス玉を作るのにかかった手間は無駄になることだし。


「ああ、えっと、うん。それは――」

「ああ、そのことじゃがの」


言い淀む久に代わって、まこが会話に割り込んできた。

ニヤニヤと口元にからかいの笑みを浮かべて、そっぽを向く久を流し目で見ている。


「『信じてるからね。絶対勝つって』――だと」

「っ!」

「しかもあのクス玉、一人で全部作ってたじぇ」

「~っ!」

「材料も自分で買い集めてましたね。私がやりたいからって」

「~っ!?」

「待ってる間、一番そわそわしてたよね。部長」

「――っ!!?」


次々と語られていく舞台裏の部長の姿。

成る程、飄々としてお茶目なところがある人だとは思っていたが――


「先輩」

「な、なに……よ?」


「可愛い、ですね」

「……もう!」


――改めて、侮れない人だと。

赤裸々にされた部長のエピソードに、強くそう思った。

【ガールフレンド】


――久という女性は、まるで蛇のように。


「美穂子とのデート、どうだった?」

「はい、おかげさまで……大成功、でした」


久の助言が大きく役に立って、美穂子との初めてのデートは大成功に終わった。

彼女のアドバイスがなければ失敗していたであろう場面も多く、久がいなければ今頃はとても気まずい気持ちになっていただろう。



――するりと、隙間に入り込んでいて。


「なら、次はもうワンステップ先ね」

「先……?」


久が、制服のリボンに手をかける。

それの意味するところは、京太郎には理解できない。


――気が付けば、もう。


「私が、レクチャーしてあげるから」

「ぶ、部長……?」


――毒牙に、噛まれていた。



「あなたは――全部、私に任せていればいいの」



【カッコ――】


頰は好意。

額は友情。

瞼は憧憬。

耳は誘惑。

首筋は執着。

手の甲は尊敬。

手のひらは愛情の懇願。

唇は愛情。


そして、全部ともなれば――それは、狂気の沙汰である。

「あー……どーしよ、コレ」


大学の後輩になった彼を誘って卓飲みをした。

彼は自分よりも早く潰れてしまったが――その段階で、自分もストップをかけるべきだったのだ。

酒を飲んでテンションが上がる自分。目の前には愛しい人の寝顔。

高まる欲求、消えたストッパー、アルコールによる後押し。


「拭いたら……簡単には、消えないかぁ」


冷静な判断力が戻ってきた頃には、全身キスマークだらけの京太郎の出来上がり。

後悔はしていないが、流石に反省はするべきだろう。

彼が目覚めたら、何て言おう。

勢いで告白してしまおうか――あまりにも、格好が付かないけれど。


「……そうね」


目の前には、相変わらず眠る後輩。

久は、一つ頷いて。


「起きてから、考えましょう!」


全力で投げ出し――今は、彼の腕枕を堪能する事にした。



【キャンパスライフは口紅の色】

「バイト……そうね、色々やってみるのも悪くないんじゃないかしら?」


霞からの許可はあっさりと降りた。

小蒔は少し不満気であったが、引き留める権利は彼女にはない。


「それにしても……よくテレビ局のバイトなんて見付けたわね」

「自分でもちょっと驚いてます」


応募も運良く通り、次の休みの日に面接に行くことが決まっている。

なんだかこうもトントン拍子で事が運ぶと、何かを忘れてしまいそうだ。


「ああ、そうだ」


「その日なら――もしかしたら、あなたを送ってくれる人がいるかも」

――と、言うわけで待ち合わせの場所に来たものの。


「ふーむ?」


こちらをガン見してくるスーツの女性。

この女性が、霞の言っていた送迎してくれる人のようだが――


かいのー判定 直下
1~30 ……ジュルリ
31~60 ……グゥッド
61~98 Let's EAT
ゾロ目 ???

「……グゥッド」

「は、はい?」

「いや、こっちの話でね」


スーツの女性――戒能良子と名乗ったこの人が、今日の送迎をしてくれるらしい。

何でも、この人もテレビ局に用事があるとのことで。


「ハルからも話は聞いているよ」

「あ、お知り合いですか?」

「従姉妹なんだ。君は、話の通り――ん、よろしくね」


差し出される右手。

それが握手の意思表示であることは間違いなく、京太郎も右手を差し出して――


「……ふふ」

「……ぁっ」


――手が触れ合う瞬間、良子に指でなぞられて。

思わず、口から変な声が漏れてしまった。

良子の運転する車に揺られること数十分。

京太郎は、無事にテレビ局へと辿り着いた。

後は面接の部屋まで向かうだけだ。


「あっ!」

「ん?」


突然の大きな声に、京太郎は振り向いて――


のよりん判定、直下ー

1~30 イケメンさん!
31~60 お茶! する!?
61~98 結婚!
ゾロ目 ???

「お茶! する!?」

「あ、えっと……俺、すか?」


ぷんすこほっぺを膨らませて、まるで怒られているようだが。

言葉の繋がりからすると――もしかしたら、逆ナンというものをされているのかもしれない。


「うん!」


恐らくはテレビ局関係者。

仲良くしておきたいが、残念ながら用事が控えている。


「すいません、ちょっと今は……」

「じゃあ、コレ!」

「これは?」

「私の連絡先!!」



ズイズイと強引に押してくる勢いに負けて、彼女から紙切れを受け取る。

意外と綺麗な字で、彼女の名前と電話番号、アドレスが記入してある。


「電話! 待ってる!」

「は、はい……」


これが、テレビで働く人の勢いか――と、京太郎は貰った紙切れをポケットに仕舞った。

お陰で面接前にいくらかの心構えが出来た。

【戒能良子の連絡先を手に入れた!】
【野依理沙の連絡先を手に入れた!】


というわけでキャラ安価下三でー

良子に送迎されて屋敷に戻ってきた頃には、もう夕方。

面接の手応えは、中々悪いものじゃなかったと思う。

良子にも「楽しみにしている」と言われたし――


「……そういや、あの人って何やってるんだろ」


テレビ関係者だとは思うが、詳しい話は聞けなかった。

というより、むしろこっちの事情を根掘り葉掘りほじくられた。

趣味やら好きな食べ物やらを長々と。


「……ま、今度聞けばいいか」


一先ず疑問は置いといて。

京太郎は、若干興奮気味に屋敷の戸を開いた。


「ただいまー」

「おかえりなさい」


玄関で待ち構えていたのは霞。

彼女は、迎えの言葉を投げかけると共に――


霞さん判定直下ー
1~30 「うまくいったみたいね、その様子だと」
31~60 「疲れているでしょう? お風呂の準備、できてるわ」
61~98 「あら……この、匂いは」
ゾロ目 ???

「あら……この、匂いは」

「に、匂い……?」


霞は目を細めて、一歩踏み出す。


「……ううん、何でもないの」

「はぁ……?」


くんくん、と襟のあたりの匂いを嗅いでみる。

意識してはいなかったが、何か臭うだろうか。


「大丈夫よ。臭くないから……そうね、気になるならちょうどお風呂の準備が出来てるわよ?」


選択肢 直下
1.今入る
2.後にする

「うす、それじゃ一番風呂いただきます」

「ええ、ゆっくり疲れをとってちょうだい」


霞の厚意に甘えて、一番風呂を頂くことにする。

肉体的な疲労はそこまででもないが、慣れない面接で少しばかり気を張っていたことは事実だ。


「……ええ、ゆっくりと。ね」


廊下の奥に消えた京太郎の背中を見送って――霞は、紙切れを手のひらの中で握り潰した。

基本的に風呂に入るのは最後になることが多い京太郎にとって、一番風呂は中々に貴重だ。


「ふー……」


髪を洗いながら、今日に出会った人たちを思い返す。

戒能良子。春の従姉妹らしい彼女とは、結構長い付き合いになるかもしれない。

そして、野依理沙。

彼女の素性は知らないが、テレビ局関係者なら仲良くしておいて損はない。

後で、メールでも送ろうか。


「……アレ?」


シャンプーを洗い流して、目を開いた瞬間。

風呂場の磨りガラスの向こう側に、何やらシルエットが見えるのだが――


選択肢 下三
1.「なんだ、気のせいか……」
2.「え、まさか入ってくる……!?」 キャラ安価

気のせいでは、ない。

シャワーを止めて耳を澄ませば衣擦れの音も聞こえるし、肌色のシルエットが風呂場の戸に手をかけて――


「ま、待った! 俺、入ってるから!」


男としては非常に期待してしまう状況であるが、もし霞に知られでもしたら後が怖い。

だから、制止の意味も込めて磨りガラスの向こうに慌てて声を投げかける。


「知ってる」

「っ!?」


だが、無意味。

一切の躊躇いなく戸を開けて、一糸纏わぬ春が、風呂場に足を踏み入れた。

慌てて目を閉じるが、一度見てしまったものはイメージとして脳裏に焼き付く。

ひたひたと、裸足で浴室を歩く音が近づいてくるのがわかる。

春の意図は理解できないが、京太郎に出来ることはただ固まるばかりである。


「何で……目を閉じてるの?」

「お前、お前なぁ……!」

「京太郎になら」


「見られても、いいのに」




はるる判定直下ー
1~50 春の部屋で、目が覚めた
51~00 霞さん、乱入
ゾロ目 ???

春の声。

春の指。

春の、体が――



「……あ?」


段々と、真っ白になった視界が戻ってきた。

見覚えのある板張りの天井。

身を包む布団の感覚。


「おはよう」

「おは……って、お前」


直前の記憶を辿り、身を起こす。

ここが春の部屋であるということは、あの光景は幻でも何でもないということだ。


「何の……つもりだよ?」


春は、答えない。

すくっと立ち上がって、そのまま部屋の戸に手をかけた。


「夕飯、出来てるから。お腹空いたらきて」

「……私は、背中を流そうとしただけ」

「そう。おかしなことはしてないでしょうね?」

「……」


「今回は、見逃すわ」

「……」

「けど。また同じことがあったら」

「……あったら」

「そうね」


「初美ちゃんの隣にでも、行ってもらおうかしら?」

というわけで今夜はここまでで
団体戦出ないなら個人戦の付き添いという形もアリかもしれないと思う今日この頃
京太郎は麻雀部所属してないのでこのままだと全国編いかずにENDになりますが


永水の後は先生編予定
更にその後は有珠山とか大阪とか宮守とか予定
ショタは未定


それでは、お付き合いありがとうございました!

こっそり小ネタ安価下三

「というわけで、合計2億円ね!」

「……はぁ?」


突き出される一枚の紙。

ズラリと縦に並ぶ項目には、一つ一つに値段が記されている。

膝枕代、耳かき代、おんぶ代、スマイル代、などなどその他諸々――。


「……なんだ、コレ?」

「今までのスキンシップ代! タダなんて一言も言ってないからね」

「わざわざ作ったのかよ……」


よく見ると、所々で日本語を間違えているし。

読めば読むほど、慣れないPCの操作でせっせと書いたのであろう、ネリーの努力が伝わってきた。


「ま、別に一括で払えとは言わないけどー。今なら特別ローンも許したげるから」


……成る程。

今までのスキンシップを全て覚えていたのも驚きだが。

つまるところ、この2億円という数字の意味は。


「ネリー」

「ん?……っ!?」


不意打ちで、その小さな唇にキスをしてやる。

得意げな顔が完熟トマトの色に染まったところで、唇を離す。

ネリーがパクパクと口を動かすのを、京太郎は意地悪く笑って――




【しょうがいちんぎん】

たまには京太郎攻め

小ネタ安価下三ー

頭の中で、二人の自分が言い争いをしている。

いっちゃえ、と囁く自分。

何してんの、と冷めた目で見る自分。


「……」


揺れる電車の中で、自分に寄りかかって眠る彼。

ちょっと頑張って顔を動かせば、マウストゥマウスが成立する。


「……」


高鳴る鼓動は自分の背中を押すと同時に引き止める。

好きな人の唇を前に高揚する心と、強い羞恥を覚える心。

ライバルに差を付けろと飢えた叫び声に、もっとロマンチックがいいと呟く乙女な声。


「……ま、流石に……ね」


散々に迷った挙句、ネリーが選んだ選択肢は棄権。

焦ることはない。今はこの距離を堪能しようと、ネリーは結論付けて。


「……え、」


ガタンと揺れる電車。

揺られて傾く、彼の顔。

当然、その先にあるものは――。


「……貰っちゃった」


そこには、相変わらず無防備な寝顔を晒す金髪の少年と。

暖房が効き過ぎたのか、真っ赤な顔で俯く少女がいたそうな。

小ネタ安価下三ー

「お姉ちゃんとは、どこまでヤッたん?」

「……A、とだけ」


興味津々に身を乗り出して聞いてくる絹恵――の、揺れる立派な胸に目がいってしまうのは男の性。

詳細を話すのは気恥ずかしく、具体的な表現は避けて京太郎は呟いた。


「んー……やっぱ、まだかぁ」

「……」

「私とお母さん的にはさっさとCまで言ってほしいんやけど――あ、せや!」


名案を思い付いた、と絹恵が眼鏡を光らせる。

姿勢は相変わらず前のめりなままで、京太郎は目のやりどころに迷う。


「さくらんぼを舌で結ぶの、私得意なんよ」


「な、京太郎くん」


「ウチで――その、練習せえへん?」



このまま練習と称してドツボにハマる二人がいますが末原さんがメゲるので大丈夫です

小ネタ安価下三ー

「線引きって、大事だと思うんですよ」

「お前ば、見過ごせと?」


余らせた袖口を口元にやって、姫子は哩に囁きかける。

対する哩は不愉快を隠そうともせず、苛つきで舌打ちをした。


「花田に、彼を取られてもですか?」

「……なに?」

「部長は……決着が着いた相手は諦めてしまいますもんねぇ」

「何が、言いたか」



「尊重しませんか。私らを」

「……」

「こぎゃんにお互いのことが憎いのに――まだ、私らは繋がってる」




「共有しませんか、彼を」


憎たらしい、恋敵の筈なのに。

その言葉には、常識も無い筈なのに。

姫子の提案は、酷く甘く耳に染み込んで。


「……」


哩は、京太郎を呼び出すために携帯を取り出す。

姫子は、袖口で隠した口元で、薄く笑った。

揺杏「え? まじ? マジであのショタっ子京太郎なの?」

誓子「えぇ……なんでも、風邪薬の副作用とかで……一週間後には元に戻るらしいけど」


あんぐりと口を開ける揺杏。

その指の指す方には、成香と折り紙で遊ぶ金髪の少年。

どれだけ見ても精々が幼稚園児くらいにしか見えない彼。言われてみれば、確かに面影はあるかもしれないが――


「おねーちゃん、キタローみたい!」

成香「き、キタっ!?」



誓子「……私だって、この目で見なきゃ信じなかったでしょうね」

揺杏「……ま、まぁ。センパイが変な嘘吐くとは思えないし……そうなんかなぁ」

爽「他になんか副作用とかあったりする?」

誓子「ええと……あ、そうだ」

誓子「『この期間内の出来事を幼児期の記憶と混同して、戻った時の人格に影響が出る恐れが――』って書いてあるわね。お医者さんに貰った紙には」

爽「ほぇー……」

由暉子「……成る程」



由暉子「京太郎くん、ちょっとお姉さんとお勉強を――」

爽「待てユキ、服脱ぎながら何を言う」

揺杏「まだ早い、それまだ早いから」



小さくなった彼と、自分好みに彼を染めようとする彼女たち。

長い長い一週間が、幕を開けた――。

なお


後で永水やります
もしかしたらENDまでいくかも

いつもと同じように、京太郎は目を覚ました。

小蒔が、いつの間にか隣で寝ているのも同じ。

そして、こちらへと向かってくる足音の主も想像がつく。


「……やれやれ」


今日の、京太郎の予定は――


下三
1.特にない。屋敷でのんびりしよう
2.バイトがあったっけな
3.その他。自由安価

「……バイトがあったっけな」


採用の通知が来たのは数日前。

今日から本格的に働くことになる。

基本的には雑用に従事することになるらしいが――


キャラ安価下三ー
鹿児島のテレビ局にいそうなキャラなら誰でもー

「あっ!」


局内の廊下に響き渡る声。

振り向けば、見覚えのあるプンスコ顔。


「電話! 待ってた!!」

「す、すいません……」


実はあの後、連絡先が書かれた紙を失くしてしまった為に、連絡が取れなかった。

何処で失くしてしまったのかは検討もつかない。

霞に聞いても心当たりはまるで無いと言っていたし。


「埋め合わせ!」

「えと、何をすれば」


だが、そんなことは言い訳にもならない。

理沙が京太郎に要求することは――


ぷんすこ直下
1~30 「携帯出して!」
31~60 「今から、お茶!」
61~98 「後で、食事!」
ゾロ目 ???

「今から、お茶!」

「すいません、俺この後は仕事が――」

「大丈夫! 話はつける!」


京太郎の手をとって、理沙はグイグイと歩いていく。

その先にあるのは、出演者に充てがわれる楽屋。

どうやら、この理沙という女性は局のスタッフではなく、とある番組の出演者だったらしい。



「……アレは」


そして。

理沙と同じように、番組の出演者である彼女も。

彼らが楽屋に二人で入っていく姿を、遠目で見ていた。

趣味、好きな食べ物、芸能人、休日の過ごし方。

まるでお見合いをしているかのような質問を、次々と浴びせられる。

彼女の一方的な勢いに圧倒され、気が付いた時には携帯の連絡先が一人分増えていた。


「なんつーか……業界人って、スゴイ」


やや、的外れな感想を抱きながら。

京太郎は、新しく追加されたプロフィールをぼんやりと眺めた。



キャラ安価下三ー

「夕食、奢る!」


バイトが終わってテレビ局から出た瞬間に。

待ち構えていたかのように、理沙と出くわした。


「いいお店、知ってるから!」


理沙が活躍中のプロ雀士であることは、既に知っている。

その彼女が誘うのだから、行く先には結構な期待が持てるだろうが――


選択肢直下
1.行く
2.断る

「じゃ、ありがたく!」


断る理由も、特に無く。

上手い飯にありつけるならと、京太郎は理沙に頭を下げた。


「任せて!」


理沙が、連れて行く先は――


直下
1~30 雰囲気の良いバー
31~60 居酒屋
61~00 のよりさんち
ゾロ目 ???


ついでに下二のコンマが50以上だった場合……

理沙が京太郎を連れて行った先は、雰囲気の良いバー。

値段も味も結構なもので、育ち盛りの男子高校生が期待するレベルを遥かに超えていた。

強いて言うなら、量が物足りなかったが――


「いっぱい食べて!」


理沙がどんどん注文してくれた為、困ることは無かった。

一月のバイト代を上回る金額をあっさりと支払う理沙の姿に、プロ雀士の凄さを垣間見たような気がした。


「また、来ようね!」


理沙の言葉に一も二もなく頷く。

ある意味、彼女に胃袋を掴まれたと言えるかもしれない。

のよりんってトコトン貢ぎそうな感じがするのなんだろうねアレ


キャラ安価下三ー

翌日。

食卓にずらりと並ぶ料理の数は、まるで宴会でも開くのかと思える程。

量も質も兼ね備えたそれらは、見る者を圧倒する。


「あ、あの。霞さん……?」


他のみんなの夕食のメニューはいつもと変わらない。

刺身の盛り合わせやローストビーフを乗せた皿は、京太郎の前にだけ置かれているのだ。


「あら、まだ足りない?」

「いや、その……ちょっと、多過ぎません?」

「え? 育ち盛りの男の子だしいけると思うんだけれど……」

「流石に……ちょっと、キツイっす」

「そうかしら」

「はい」



「昨日――アレだけ、食べたのに?」

「か、霞さん?」


両手を合わせて微笑む霞だが、どことなく棘があるように感じる。

ふと周りを見れば、小蒔も春も、箸を動かす手を止めていた。


「……ああ、そうね」

「は、はい」

「一つだけ、聞かせて欲しいのだけれど」



「野依プロとは――どういう、関係なのかしら?」

「ど、どうって……」

「ふふ……あなたの思う通りに、答えて欲しいの」



京太郎返答 下三
返答によっては……

思う通りに。

そう言われると、咄嗟に出て来る言葉は――


「せ、先輩……です」

「先輩?」

「は、はい。バイト先の、色々良くしてくれる先輩ですから」


「そう」

「……」

「それなら良いの。ごめんなさいね、変なこと聞いちゃって」

「い、いえ……」


「それじゃあ、食べ終わったら呼んでちょうだいね」

「……え?」



気が付いたら。

霞も春も、既に夕食を食べ終わっていて。


「……ごめんね?」


救いの手を求めて見つめた巴には、合掌された。

どうやら、京太郎は一人でこの宴会メニューを完食しなければならないらしかった。

孤軍奮闘、そんな言葉が頭を過る。

「……余計なことを忘れてもらうために、バイトをさせたけど」


「その先で、余計なものを覚えてくるなら……」


「……」


「ちょっと、考えなきゃいけないわね」


「彼の為にも」



「私たちの、為にも」

このまま平和なENDに行くかもしれないと思いつつキャラ安価下三ー

新しい環境には、戸惑いながらも時間が経てば上手く順応していくものである。

この屋敷に来た時も、テレビ局でバイトを始めた時も。

色んな女の人に出会って、戸惑いながらも、今はそれが日常になっている。


「ふぁ……」


すっかり慣れた板張りの廊下。

今ではむしろ、普通の住宅の方が違和感があるかもしれない。


「おはよう」

「あ、おはようございます」


巴からの朝の挨拶も、日常の一部に組み込まれている。


巴さん判定、直下
1~60 「今日も、頑張ってね」
61~85 「もう、迷わなくなったね」
86~00 「霞さんが、話があるって」
ゾロ目 ???

「今日も、頑張ってね」

「うす!」


巴の言葉に背中を押されて、今日も歩き出す。

屋敷と学校とバイト咲のテレビ局。

ハンドボールをやっていた頃とはまた違った充実感が、胸を満たしている。


「今日も、頑張るか!」


欠けたものは――思い出せないままに。

もしかしたら最後になるかもしれないキャラ安価下三ー

「バイト、凄く楽しそうだね」

「はい! 先輩は良くしてくれるし、たまにアイドルに会えちゃったりしますから」


この前は、はやりんと話しちゃいました。

そう言うと、巴はピクリと左の眉を震えさせた。


「へぇ……」


ハンドボールという夢を失ってから、逃げるように父親に着いて来た鹿児島。

流されるままにこの屋敷で暮らしてきたが、今ではここに来て良かったと思える。


「……うん」

「きっと、みんなも」


「君が来てくれて良かったって――そう、思ってるよ」


判定、直下
0~85 今日も――いつも通りの日常が始まった。
86~00 「あれ……俺、何のためにバイトしてたっけ……?」
ゾロ目 ???

「はは……なんか、照れ臭いっすね」

「でも、本当のことだから」


「姫様も、霞さんも、春ちゃんも……も、ね」


巴が口にする、巫女たちの名前。

最後の方は上手く聞き取れなかったが、恐らく巴自身のことを言ったのだろう。


「朝食、いこうか。迷わないようにね」

「いやぁ、流石にそんなポンコツじゃないですって」


巴の後に続いて、朝の食卓に向かう。

今日も――いつも通りの日常が始まった。




【日常END】

というわけで一旦終了永水編
リスタートかコンティニューかは未定

永水の後に予定してる先生編はざっとおさらい書きます
いくのんがヤバイかもです


今夜の更新はここまでで
それでは、お付き合いありがとうございました!

おつー

>>716
むしろ小市民みたいなイメージある
真っ当な感覚持ってるけど上(霞さん)に絶対逆らえない感じ

書いてる時のイメージは>>719です

こっそり小ネタ安価下三

愛しているからこそ。

彼を、誰の手も届かないところに。


「この、ばかちんめ」

「あぅっ」


ゴツン、となる拳骨の音。

彼女の唯一の誤差は、自分の方向音痴を計算に入れてなかったこと。


「清澄から5キロも離れた先で迷子って……何やってんだよお前」

「だ、だって……」


やれやれ、と彼は肩を竦めて。

縮こまる彼女の手を取った。


「本当――お前は、俺がいないと駄目駄目だなぁ」

「え……」


掴んだ手を、強引に引っ張っていく。

寒空の下を歩き回ったのだろう、随分と冷たくなっていて。


「ほら、行くぞ」

「う、うん!」


だから彼女は――彼が好き。

愛しているからこそ。

彼に、本当の意味で自分を食べてもらいたい。


「何やってんすか、もう」


唯一の誤差は、彼が予想以上に過保護だったこと。

視線を落とすと、絆創膏でグルグル巻きにされた自分の人差し指。


「本当、気を付けてくださいよ。折角綺麗な指なんだし」

「う、うん……」


ちょっとキツく感じるけど――これは、彼が大事に思うからこそ。


「……お菓子でも何でも……俺が、作り方覚えますから」

「……うん」

「だから……もう、包丁で怪我とかしないでくださいよ」


やれやれ、と呆れて溜息を吐く彼。

まるで、どこかのお父さんみたいだけど。


「……ありがとう」


だから彼女は、彼が好き。

こっそり小ネタ安価下三

リピートの意味が正直わからんけど普通に宮永姉妹のネタ書けばいい……?

「あ、ぐ……っ」


白い両手が、首を絞める。

数多くの対局で勝利を奪い取ってきた指が――今は、自分の命を奪おうとしている。


「……なんで、かな」


意識が途切れそうになって、声も出せず。

首にかけられた指の力が緩み、解放されても喉から絞り出される音は生理的な反応だけ。


「京ちゃんと……ずっと、一緒で」


「憎いのに」


「咲のことが、憎たらしくてしょうがないのに――最後まで、いけないんだ」


咳を出しながら、姉を見上げる。

罪悪感もまるで感じさせない、不思議な顔で自分の手の平を見つめている。


「お、おねぇ……ちゃん……?」

「あぁ……ごめんね。咲」



「今度、咲が京ちゃんと話してたら」


「多分、次は止まれない」

「……待ってよ」


立ち去ろうとした姉の背中に、声を投げかける。

照は立ち止まり、それでも振り向きはしなかった。


「……我慢してるのは、私の方だよ」

「……」

「私の方が、ずっと京ちゃんと一緒にいたのに――京ちゃんは、お姉ちゃんを見てるんだもん」


姉は時間を。

妹は視線を。


「止まれなくなるのは……私の、ほうだから」


姉妹は互いを嫉妬して――許しあえる日は、決してない。

照は、一度も振り向くことなく、咲に言葉を返すこともなく、部屋を出て行く。

扉が少し乱暴に閉じられる音が、咲の耳に強く残った。

こっそり小ネタ安価下三ー

「チカちゃん……相談が、あるの」


頬を染めて、指を絡めるその顔は、恋する乙女そのもので。

その瞬間から、親友の恋を応援しようと、心に決めた。


――心の隅で抱いた感情には、そっぽを向いて。



「あなたには……巻けませんから」

「わ、私だって!」


強力なライバルが現れた。

なんせ、その子は積極性においてもプロポーションにおいても、親友を上回っていたのだから。


――けど、誰よりもその子に嫉妬していたのは、きっと。



「ありがとう、チカちゃん……!」


ついに、親友の恋が実った時。

私は誰よりも、彼女たちの仲を祝福した。


――そして、誰よりも


彼と彼女が、獣のようにまぐわう姿。

見なければいいのに。私は何故か、一歩も足を動かせなかった。


よごれた。けがされた。


口を開いて、一番に出て来た言葉。

親友の恋を応援したのは自分。

ならば、この光景こそ、自分の目指した場所の到達点ではないか。


頭ではわかっていても。

心は、喚き叫び立てる。


「……あぁ」


私の好きな彼は、もう戻ってこないんだ。

直感的に、私はそう理解した。

卒業する前に、最後に二人きりで話したいことがある。

そう伝えると、彼は疑いもせず。

いつものように、素敵な笑顔で部室にやって来た。


「先輩、話って?」

「そうね……もうちょっとだけ、こっちに来てくれる?」


一歩。また一歩。

彼が少しずつ、こっちに来てくれて。

私の手のひらが、彼にあわせて胎動しているような気がした。


「ねぇ、京太郎」

「はい?」

「私ね」


「あなたを殺して、私も死ぬわ」


そして。

何もかもが、真っ赤になった。

「この口で、あの子とキスしたのね」


彼は、答えない。


「この口で、あの子にプロポーズしたのね」


彼は、答えない。


「この口は……」


彼は、答えない。

赤くなって倒れる彼に、跨る私。


「……もう、いいか」


繰り返す問いに、虚しくなって――最後に、私も真っ赤になった。

それは、冷たい雨の降る朝のこと。

駅のホームの椅子に、酷く草臥れた様子の男性が座っていた。

皺くちゃのスーツに、無精髭に、酷い隈。


誰もがその男の人を避けて通る中。

私は、その人と目が合って。


「そんなとこで寝てると、風邪引いてまうよ~?」


――ああ、この人には、私が必要なんだって。

きっと心の底から、そう思った。

             ___/ ̄ ̄\_
         ,  ´        <⌒
        ,:'            `ヽ、
       ,                \_
                      \ } ̄´
        '              ,  \
      / ,          |/} ∧ }`ー`

       {∧          「ノ|/}/イ
      '  、       | /`/ } '
         } ∧     /イ   /
         |' ,} \__/イ__ /
         //////////∧

        _,.{///////////|

     -=≦//////|////////≧=-- 、_
  r≦//////////////////////////////ヽ



【須賀京太郎】

職業:麻雀特別講師

【特に意味の無いステータス表記】

雀力:すこやんにワンチャンで勝てる。泉にはワンパンで勝てる

雑用、料理:C 一人暮らしでそれなりに


【先生編、その昔】

・学生時代を愉快なお友達と一緒に過ごした京太郎はプロの雀士になりました

・コーチとも付き合っていました

・が、プロとして多忙な日々を過ごしながらも無理をして二人の時間を作ろうとする京ちゃんは、徐々に追い詰められていきました

・その姿に耐え切れなくなってしまった貴子ちゃんは、京ちゃんを振ってしまいました

・コーチに振られてから我武者羅に頑張ってきた京太郎でしたが、ある日すこやんにこっぴどく負けてしまいます

・それから酷いスランプに陥った京ちゃんでしたが、ある日いくのんに拾われます

・ダメ男な生活を過ごしながらも、ゆっくりと休んで京ちゃんは少しずつ回復していきます

・いくのんの制止を振り切って復活、すこやんに一矢報いる

・その後も頑張っていた京ちゃんでしたが、徐々に燃え尽き症候群に

・ある人に「じゃあ次の世代を育ててみたらどうだ」と言われて先生になりましたとさ


【大人たちとの関係】

久保コーチ:元カノ1号
      学生時代、怪しげなヤツらとつるんでいる京太郎に口煩く構いながらも実力はある先輩として尊敬
      室内に響く怒声は今も昔も愛情の裏返しである
      自ら京太郎を振った立場でありながら、未練を引き摺っている自分の女々しさに自嘲している


いくのん:元カノ2号
     京太郎を自分に依存させた人。でも彼女がいなかったら京太郎はどっかで野垂れ死にしてたかも
     今でも彼が戻ってくるのを待っている


かいのーさん:京太郎の最初の教え子
       家庭教師として京太郎に英語やら麻雀やらを習う
       尊敬と恋慕の情を引き摺っている


他のアラフォーたち:知り合い~友達くらいの関係

【先生編 特に関わりがあった教え子たち】



【白糸台】

淡:一番関わった教え子。白糸台を去った後もネットを通じて指導
  お陰さまで全国大会で白糸台優勝の功労者になる
 
  「私は先生を一番に見てるのに……何で、先生は私だけを見てくれないの?」

照:小さい頃、色々と面倒を見ていた
  ……が、先生として京太郎に構ってもらった時間は淡の方が長い

  「……京ちゃん」

菫:先生として、プロとして京太郎を尊敬している 
  しかし団体戦では今一活躍できず曇る


【姫松】

洋榎:大ファンであり乙女である
   彼の母校である清澄の、同じ中堅である久に対抗心を持っていたが……

   「こんなんで……よぅ、あの人の後輩を名乗れたもんやなぁ?」

恭子:京太郎との関係は然程深くない
   ……が、大将という立場である彼女はいくのんに……


【宮守】

シロ:京太郎が宮守で一番に出合った少女。彼の名刺入れを拾い、そこから段々と興味を持っていく
   この感情が恋のようなものであると自覚したが、その時には彼は宮守からはいなくなっていた
   全国編で彼と再会するが、先鋒戦に向かう途中。良子に迫られる彼を見てしまったシロは……

  「……ほんとう、全部がダルいなぁ」

エイスリン:自分の中が、須賀京太郎という人に染められていくことに嬉しさを覚える
      団体戦でもその特質な打ち方を昇華させ活躍

      「ワタシノイロハ、センセイノイロ!」

豊音:テレビしか娯楽が無かった彼女は、男子トッププロであった京太郎の大ファン
   村から出た後も色々とグッズを集める 
   最初はただ彼に教えてもらえるだけで嬉しかったけれど、徐々に周りへの嫉妬心を溢れさせ、彼への執着を高めていく

   「……しちゃおうかなぁ?」


【清澄】

咲:照同様、小さい頃に色々と面倒を見てもらった
  京太郎の隣は自分のモノ、という独占欲が強い

和:自分という存在は彼のモノである
  だからこそ――彼の全てを、自分は知っていなければならない

久:憧れの人であり目指した目標である人に追いつくため、頑張っていた彼女
  しかし、自分と同じように彼を目指していた洋榎に負けた彼女は……

というわけで2200から先生編始めます
さらっと誰か死ぬ可能性はあります

「話がある、とは……?」


赤阪郁乃と、その隣に座る戒能良子。

二つの意味で自分が苦手とする相手からの呼び出しに、貴子は困惑した。


「ん、まあちょっと座ってな?」

「は、はぁ……」


相変わらず郁乃は目を細めたままで、呼び出しの意図はまるで読めない。

焦ったく思ったのか、良子が口を開いた。


「……いい加減、私も暇ではないのですが」

「……」

「ん、まぁ。せやなぁ」



「あの人についての話――なんやけどな」

反応したのは、どちらが先か。

あの人――と言われて、真っ先に思い浮かんだ相手はただ一人。


「言わずとも分かると思うけど~……うん、京ちゃんのことやで?」


貴子は、京太郎から郁乃との関係を聞いている。

良子は、深くは知らないが察している。この二人と、自分が憧れる人との関係を。


「なぁ、戒能プロ」

「はい」

「あんた――京ちゃんを、強い人だと思う?」


突然の質問に、良子は顎に手を当てて考える。

強い人、という言葉が指す意味は、様々なものがあるが――


「……ええ。先生は、強い人です。とても」

「……ふぅん?」


郁乃が、貴子に視線を移す。

貴子は――答えられず、僅かに俯いた。


「……戒能プロ」

「……」

「あんた……ダメッダメやん。全然、京ちゃんのこと、わかっとらんもの」

「な――」


机の下で、握った拳が震えた。

「……確かに、小鍛治プロには負けましたが。それでも、先生は――」

「なら」


「あの人が一時期……牌を握るのも怖がってたこと。知っとる?」

「……それは」

「知らんやろ? あの人の格好いいとこしか、見とらんもんなぁ」



「そんな人に……資格が、あると思うん?」

「……」



「あんたもやで、久保コーチ」

「京ちゃんを追い詰めたのはアンタ」


「手放したのも、あんたや」



「そんな人が今更彼女ヅラなんて、ムシが良過ぎると思わへん?」



「よぅく」


「よぅく、考えといてな?」





コーチ判定直下
1~60 彼女は、何も言えなかった。
61~00 それでも……それでも、私は


かいのー判定下二
1~40 ……信じ、られません
41~00 会って。会って、確かめないと

「……っ!」


貴子は、郁乃の言葉により強く拳を握り締めて――それでも、何も言えなかった。

確かに、そうだ。

追い詰められていく京太郎を支えずに、突き放したのは自分だからだ。

彼が、国内無敗に一矢報いることができたのは、郁乃がいたからだ。


「……確かめ、ないと」


良子は、2人よりも彼のことを知らない。

郁乃の言葉が嘘でも真実でも、確かめなければならない。

この想いは、この程度では捨てられない。



形振りなんて、構っていられない。

どうしても、彼のことが欲しいのだから。


自分の担当した高校が4校とも決勝に上がり、鎬を削った。

誇らしいところだが――心情は、複雑である。


「淡も様子が……ん?」


京太郎は、不意の着信音で足を止めた。

内ポケットから携帯を取り出し、相手を確認をする。

画面に映るのは知らない番号だが――どうやら、携帯からの着信のようだ。


京太郎は――
1.出る
2.出ない

電話の相手は、教え子の一人で。

自分と同じホテルに滞在している高校の、先鋒を務めた子だ。


「……ん」


ベランダに出て、フェンスにグッタリして寄り掛かる少女。

団体戦で照を上回る活躍を見せた彼女は、いつもと変わらない様子で京太郎を待っていた。


「危ないぞ、小瀬川」


注意の声に、彼女は気怠げに身動ぎして、それでもフェンスからは離れなかった。

健闘を讃えるか、敗北を慰めるか。

京太郎には悩ましいところだが、シロはそのどちらも欲していないようだった。


「……先生」


シロはゆるりと姿勢を正し、京太郎を見つめる。

珍しく、緊張しているのか。

彼女にしては、長く間を置いてから――



「私、先生のことが好きだ」

教え子からの告白。

だが、それに応えるわけには、いけない。


「ごめん、それは」

「……どうして?」


シロが、静かに問いかける。


「私が、子どもだから?」

「それは」

「違うよね……胸、見てたの知ってる」


宮守にいた頃――彼の視線が何度か向けられていたのは、知っている。

それに、自分が結婚できる年齢であることも、彼は知っている。


「……先に答えを出さないといけない人が、いるんだ」

「……そう」


「それは、戒能プロのこと?」

「え?」

「……ダルい、なぁ」


考えれば考えるほど、答えは遠退く。

だというのに、胸の中を占める感情は、時間を置けば置くほどに、強さを増していく。


「全部……ダルくて」

「おい、小瀬川」


シロが、ベランダのフェンスに手をかけて。

制止の声も聞かず、彼女は乗り越えるようにその身を起こす。

「止めろ、小瀬川……!」


冗談では、済まされない。

手を伸ばす京太郎に、シロは振り向いて――



「シロでいいって、言ったのに」



京太郎判定、直下
1~60 その手を、掴んだ
61~00 彼女の姿が、向こう側に消えた

京太郎は、考えるより先に、その身を乗り出して。

考えることを放棄して飛び出したシロの、その手を掴んだ。


「どう……して?」

「どうも……こうも、あるか!」


不安定な体勢で、シロの体重を支える片手は悲鳴を上げている。

それは片腕で持ち上げられているシロも同じで、鋭い痛みに眉を顰めた。


「離……して」

「馬鹿なこと、すんなよ!」


それでも、京太郎は手を離さない。


「なにがなんでも……死んでいいわけ、ないだろうが……!」

「でも」

「でもじゃ、ねえよ!」



シロは、ほんの少しだけ考える素振りを見せて。

それから――京太郎の手を、握り返した。

というわけで、今夜の更新はここまでで

何でシロが京太郎の携帯の番号知ってたかは書き忘れましたが次回先生編更新時に
大した理由じゃないですけどね


それでは、今夜もお付き合いありがとうございました!

こっそり小ネタ安価下三

まあおみくじで大凶はレアだから……

最近、彼氏がよそよそしい。

手入れの行き届いた髪先を指で弄りながら、憧は溜息を吐く。


「あんま、不安にさせないでよね……」


目覚めた時間は昼の12時。

思い悩むあまり、寝付けなかった反動を枕元の携帯に表示された時間に見せ付けられる。

――夜更かしは美容にも悪いというのに、まったくアイツは。


「まぁ……信じてるんだけどさ」


焦らしてからのサプライズは、前にもあったし。

だから今回もそうだろうと信じて、憧はベッドから起き上がった。



「……あれ? アイツ、きてるの」


玄関に置いてある彼の靴。

しかし、居間にその姿はない。


「……どこ?」


ぐるりと周りを見渡しても、みつからない。

ならば、後は姉の部屋だろうか。

……ちょうど、姉も家にいるようだし。



「……よし」


ならば、姉がアイツの相手をしている間に身なりを整えよう。

少しだけ気合いを入れて、憧は鏡の前に向かう。


――だから、気付けない。

姉の部屋の扉の隙間から覗く、その光景に。

憧は、いつまでも気付けなかった。

寝取りというか不倫だコレ


こっそり小ネタ安価下三

恋人の京太郎(26)の借金を水商売で少しずつ返済している誓子(28)
一方京太郎は裏で爽(28)のヒモに……

仁美は、最初に自分の目を疑った。

次に、これは夢だと思った。


「京太郎……♪」

「んっ……♪」

「はは――同時にせがまれても、俺は一人しかいませんよ?」


昨日までは、嫉妬に狂った哩と姫子に挟まれ、胃痛で死にそうな顔をしていた後輩が。

なんと、今日は無駄に爽やかな笑みを浮かべて両手に花を侍らかしているではないか。


「あ、先輩。お疲れ様です」

「お、おう……」

「いやあ、花田先輩の助言は正解でしたよ?」

「花田……?」

「はい」


――曰く、健全な精神は健全な肉体に宿る。

この後輩は、哩と姫子の二人を強制的に巻き込んで、「激しい運動」とやらをしたらしい。

その運動の詳細は、断固として聞く気はしないが――なんにせよ。


「まぁ、平和に収まったわけか――」

「京太郎ぉ……♪」

「また、運動がしたぃ……♪」

「またか、やれやれ……あ、先輩。つーわけで、部室閉めますね」


「え、ちょっ」


三対一で追い出されては、どうしようもない。

手持ち無沙汰になった仁美は、いつものようにストローでジュースを啜ろうとして――部室の中に忘れてしまったことに気が付いた。

嬌声が響く室内に踏み入ってまで回収してくる勇気は、仁美にはない。



「……なんもかんも、政治が悪い」

こっそり小ネタ安価下三

>>856

全てが上手くいく、そう思っていた。

二人は真に愛しあっているのだから、どんな苦難があっても乗り越えられると。


「俺と、別れてくれ……!」


だから。

泣きながら土下座をしてきた彼の姿を、誓子は永遠に忘れることはないだろう。

親に押し付けられた莫大な借金。それはとても、彼一人に払い切れる額ではない。


「……そんなの、私が許さない」

「巻き込みたく、ないんだ」


彼の頰を伝う涙を、誓子は舌で拭い去った。

彼の苦難と不幸は――全て、代わりに飲み込んでみせる。


「私が、あなたを助ける。あなたの為に、何だってするわ」


女としての自分が出来ること。

それが例え、彼への不義理だとしても。

どれだけ自分の価値を穢すことになっても。


全ては彼の為に――今日も、彼女は指輪を外す。

もう三日も、彼女の顔を見ていない。

だから、今日こそは、帰らないと。


「おうっと、どこ行くんだ?」


引き留める声は、かつての先輩のモノ。

ドアノブに伸ばしていた手が、中途半端な形で固まる。


「借金ヤバいんだろ? 借金取りの連中も」



「そんなんじゃ、まだ帰せないし――誓子だって、望まないだろ」



「だからお前は」



「ここで、じっとしてればいいんだよ」



伸ばしかけていた左手が、おずおずと引っ込められていく。

その薬指にある輝き。

対となるものと再び交わる日は――きっと、やって来ない。

「――てのはどうよ?」

「却下」


渾身のアイディアを即座に切り捨てられた揺杏は唇を尖らせる。

折角徹夜で考えたのに、と欠伸で瞳の端に涙を滲ませて。


「えぇー……似合いそうなんだけどなぁ、センパイ」

「サスペンスもホストも駄目だったんだから、こんなの通るはずがないでしょ」


ブーブー文句を垂れる揺杏に、部長である誓子は呆れるしかない。

腰に手を当てて、とても大きな溜息を吐いた。


「それに、徹夜の頭で考えるからこんなモノしか出てこないんでしょうに」


難航する文化祭の出し物。

果たして本番は、どれだけ苦労することになるか。


「……ところで」

「ん?」

「私に水商売が似合いそうって……どういうことかしら?」


ゲゲ、と女子にあるまじき声を出してももう遅い。

救いの手を求めても、視線を逸らされるだけ。

静かに落とされる雷に――部員たちは、見ないフリをした。



【有珠山愛憎劇場.V2】

年齢入れるの忘れたけど、まぁ


こっそり小ネタ安価下三

男性恐怖症であり、同性愛者。

事前にそう聞いていたから、京太郎は安河内美子という先輩が苦手だった。


「あ、須――」

「きょーたろっ」


そして、美子が伸ばした手は姫子によって遮られる。


「今日も、私が練習を見るばい!」


ちゃり、と姫子の鞄に付けられたキーホルダーが鳴る。

それはまるで、美子の努力を嘲笑っているかのようで。


「……」


今日も、伸ばした手に掴めるものは、何もなかった。

美子さん二人称すら不明でどうも書きにくさが……


こっそり小ネタ安価下三

こーわーいー

――お金と彼、選択を迫られたらどちらを選ぶ?

もちろん、それは――


「……キョウタロー」


ベッドの中で。

ぎゅうっと彼の腕に抱き着くと、彼はいつもより優しく頭を撫でてくれた。


「ん、なんだ?」

「なんでも、ない」

「そうか」


――いつまでも、ココにはいられない。

もっと上を。もっとお金が欲しいと思うなら、ココにはいられない。


「キョウタロー」

「ん?」

「大好き」


――もちろん、どっち?

すぐに答えることが出来ないくらい。彼の存在は、とっても大きくなっていて。


「俺も、だよ」


だから、今は。答えが出せないうちは。

思う存分に、彼の温かさを、堪能していたい。



>>1
>・短編集的、オムニバス的な感じです
>・ライブ感は大事
とあるので小ネタが多めでポエミーなのも、ま、多少はね?


小ネタが書きたくなる気分の日と本編進めたくなる気分の日と色々あるので……
とりあえず今夜は先生編進める予定ですが

>>910いままでそんな日がありましたかねぇ……(遠い目)

>>912
実は
割と
ある


というわけで先生編再開ー

火事場の馬鹿力でシロを引き上げ、備え付けのソファに腰掛け息をつく。

一歩でも京太郎が踏み込めなかったら、結果は大惨事となっていた。

本当に危ないところだったと思うと、冷や汗が止まらない。


「……痛い」


隣で肩を押さえながら、シロが呟く。

片腕一本で宙吊りとなっていたのだから、相当な負担が掛かっていた筈だ。


「無理するなよ。あまり痛むようなら病院行っとけ」

「……いや。多分、大丈夫」

「そうか……」


二人の間に、沈黙が流れる。

五月蝿すぎるくらいに時計の針の音が聞こえて、やがてシロから先に口を開いた。


「……戒能プロも、先生の教え子?」

「ああ。昔、家庭教師みたいなことしててな」


思えば彼女が、一番最初の教え子と呼べるかもしれない。

教えた英語も――変な方向ではあるが、身に付いているようだし。


「そっか……」

「……でも。俺の答えを待ってる人は、良子じゃない」

「え?」

「いや、正確には良子もそうだけど……もっと、待たせちゃってる人がいる」


その言葉に、シロは視線を宙に彷徨わせて。

ぐったりとソファに身を預けると、天井を仰ぎ見た。


「……ダルい」

「……ゴメンな」

「……」

「……」


「ねえ、先生」

「なんだ?」


「じゃあ、その人は――先生にとって、どんな人なの」

『そんなとこで寝てると、風邪引いてまうよ~?』




『京ちゃんは、ゆっくりと休んでればええねん』


『そっか。行っちゃうのね』


『温めて、欲しいんよ』



『ずっと、待ってたんよ』

郁乃がいなければ、今の自分はいない。

でも、自分は彼女を傷付けて。

それでもまだ――彼女は、自分を待っていた。


彼女が、どんな人か。

赤阪郁乃という女性は、京太郎にとって――


選択肢安価 下三
1.恩人……かな
2.恋人だ……昔の、な
3.その他

「恩人……かな」


自分を立ち直らせてくれた人。

郁乃を表すなら――この言葉が、京太郎には一番しっくりくる気がした。


「恩人……ね。そっか、なら」

「なら?」

「……先生」


シロは、宙に彷徨わせていた視線を、京太郎に向けた。

その瞳に、迷いはない。


「私、まだ諦めないから」

「……シロ」

「例え、先生がその人を選んでも。諦めない」


「絶対、奪い取る」

シロは淡々とした口調で、啖呵を切った。

既に振られているようなものなのに、それでも諦めないと。


「……っ」


再び痛みの波が来たのか、眉を顰めて肩を押さえる。


「今は……少し、休むけど」

「……俺は、その気持ちには応えられないぞ」

「なら」


「応えるまで。ずっと、攻めてやる」

「卒業したら、もう高校生じゃないし」

「……」

「教え子じゃなくて……プロなら、問題ないんでしょ。立場的にも」


講師と教え子という立場すら、言い訳にさせない。

心が振り向くまで、シロは攻め続けると言った。


「別に待たなくてもいいけど」


シロの導き出した答えは、酷く破綻している。

それでも、それが彼女にとっての心の拠り所。


「私は、追いかけるから」


何もかもが面倒になって、命すら投げ出した彼女が――唯一、縋るモノ。

それは、誰にも奪うことは出来なかった。

「……ああ、それと」


思い出したように、シロは机の上を指差して。


「落し物には、気を付けた方がいい」


そこには――端が少し折れている、名刺が置いてあった。

というわけで今夜はここまででー
ほっとくとヤバい子も何人かいますがいつもの事のような気がしてきました

お付き合いありがとうございました

更新待っとるで!
僕は策士のどっち見たい!またはハオ!
上手く修羅場利用して手に入れる系ヤンデレほんと好き

京太郎「修羅場ラヴァーズ」久「もうちょっと、近づいて」 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1423892840/)

埋まりそうなので次スレを
住人同士の修羅場はNG、傷つくのは京太郎だけで十分なのよー

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