しんのすけ「バイバイ、父ちゃん母ちゃん。
オラ、いらない子だから・・・」
【近くの山】
バスの運転手「それじゃ、行ってらっしゃい!」
しんのすけ「……」
バスの運転手「?」
しんのすけ「……ふぅ。こっから登るゾ」スタスタ
???「おや?僕一人かい?」
しんのすけ「え?あ…そうだゾ!」
???「凄いねぇ。おじさん君くらいの年で山登りなんて
絶対に出来なかったよ」
しんのすけ「……」
おじさん「何か暗い顔してるね?」
しんのすけ「オラ、いらない子なんだゾ」
おじさん「……」
しんのすけ「オラ、バカだし変わってから近所中で噂になって
父ちゃんも母ちゃんも…暮らしにくいって……」グスッ
おじさん「そうか。君はバカで変わってるのはいけない事
だと思っているのだね。……僕はむしろ良いと思うな」
しんのすけ「え」
おじさん「僕はフザけまくってる子の方が絶対に好きだな。
だってさ、素直じゃないか。今の子は皆真面目になってきたけど
嘘をつくし…人をいじめてばかりいる。フザけてる君は
人を傷つけたりはしたのかい?」
しんのすけ「人を傷つけるのはいけない事って
よしなが先生が言ってたゾ。だからオラ、友達は大事にしてるゾ!」
おじさん「そうかい。それなら素晴らしいじゃないか。
何も悔やむ必要はないよ。絶対にこの先、君は幸せになれるよ」
しんのすけ「おじさん……」
おじさん「さあ!もうすぐ山頂だ…!!!」ダッ
しんのすけ「あ。おじさん!」ダッダッダッ
おじさん(今はこんな子から悩む時代なのか……
こういう子を受け入れてくれない時代なのか……?)ダッダッダッ
しんのすけ「お、おじさん?」ダッダッダッ
おじさん「いや、そんな事はない。子供は自然が一番だ…」ダッダッダッ
しんのすけ「何でおじさん…泣いてるの……?」ダッダッダッ
【山頂】
しんのすけ「おじさん着いたゾ」
おじさん「よし。どうだぁ?良い眺めだろう」
涼しい風と優しい空気がしんのすけ達に安らぎを与えた。
……だが、ここに来た事が悲劇へと繋がった。
しんのすけ「おじさーん!見て見てー!」
しんのすけはフェンスの上に乗って地上を見下ろしていた。
しかし一歩踏み違えば、地上へ落下。間違いなく即死だ。
おじさん「こっこら!そんなところに登ったら…」ダッ
しんのすけ「ほーら、おじさん。こんなことも~」フラ~
ガタッ
しんのすけ「うわああああああああぁぁぁぁぁぁ!!」ガッ
おじさん「しんのすけ君!」ガシッ
間一髪…おじさんがしんのすけの手を掴んだ。
しかし、おじさんもフェンスから身を乗り出していて危ない。
しんのすけ「おじさん!」
おじさん「ハァ…よし!…今ひきあげるぞ!!」グッ ズリッ
おじさん「え?」
おじさん「…うっ!!」ガシッ
おじさんは、しんのすけをつれ戻した…が、
その時に足を滑らせて今度はおじさんがしんのすけと逆の状態となった。
しんのすけ「おじさん!!」
そして・・・
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