上条「お年玉ゲット大作戦」 (65)

上条「新年明けましておめでとうございます」

禁書「うん、おめでとうなのかもとうま」

オティヌス「新年を祝う風習は何処の国もさして変わらんな、おめでとう」

上条「まあそうだけどね、でも日本では新年というのはやっぱり特別なんだよ、特に子供にとっては」

禁書「ふぇ?なんで?」

オティヌス「祝い事で子供がはしゃぐのは何処も同じだぞ?」

上条「そんなもん分かってる、でも日本の正月を楽しみにするのはめでたいからじゃない!!断言してやる!!」

禁書「そうなの?」

上条「お正月と言えばお年玉!!年の始めの一攫千金チャンス!!それが日本の子供達の唯一無二のお楽しみ!!」

オティヌス「なんだ、そんな事か………卑しい考えだな」

上条「卑しくて結構だ!!とにかく、正月と言えばお年玉なの!!」

禁書「ねぇねぇとうま、お年玉っていうのは本来厄除けと幸運を分け与えるという古来からの風習であってそこには魔術的な要素を多分に組み込まれている一種の簡易的な霊装のような物なのかも、分類的には日本の御守り文化と近いかな?それにこれは日本特有のものというわけでもなくてアジア圏において広く分布している風習の一つなのかも、それでね?お年玉というもののルーツは古代中国においt…(ry」ペラペラ

上条「インデックス、ごめんそんな詳しく説明しなくていいから、大事なのは貰えるって事だけだから」

禁書「いくら慣習とはいえ意味も理解せずに己の利益だけでそれを甘受するというのはどうかと思うのかも」ジトッ

上条「まあそう言うなって、意味なんて理解してるやつあんまり居ないって」

禁書「………そうなのだろうけど」

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オティヌス「それで、お前は何が言いたいのだ?」

上条「…………お年玉貰いに行くぞ」

禁書「ふぇ?」

オティヌス「誰にだ」

上条「インデックスはイギリス含む知り合いん所、俺は父さん達の所」

禁書「え、別々なのとうま?」

上条「父さんから俺は貰えると思うけど……インデックスはたぶん貰えないし行っても仕方ないだろ」

禁書「えー」

オティヌス「おい、私はどうすれば良いのだ」

上条「オティヌスは留守番」

オティヌス「何故だ」ジトッ

上条「いやだってオティちゃん年齢的には完全上げる側のおばあちゃ(ry…

オティヌス「…………ッッ!!………ッッ!!」チクチク……プスッ

上条「痛って!?痛てててて刺すなつまようじで刺すな!?」

オティヌス「つまらん事を口に出すからだ馬鹿め」フンッ


上条「ま、まあとにかくだ……俺は外出許可も取ったしインデックスも土御門に手配してもらったから、頼むぞ」

禁書「え、う…うん」

オティヌス「ようは小遣い貰いにわざわざ外に出向くというわけか……そこまでして欲しいのか?」

上条「欲しい」

禁書「なんで?」

上条「………金がないからだ、冬休みはイベントだらけでいくらあっても足りない……もうヤバい」

オティヌス「…………」

禁書「………」

…………

上条「というわけでやって来ました上条さんの実家です」

上条「ちなみに場所は父さんに直接聞く訳にもいかないから土御門に調べて貰ったぜ、困ったときの土御門、なんて便利な奴だ」シンミリ


上条「………さて、実家初訪問だけどここはただいまだよな……よし」スタスタ

上条「……た、ただいまぁー…………ん?」ガチッ


上条「あれ?開いてない……えっ、もしかして留守?え?だって正月休みだろ?普通居るだろ!?」ガチャガチャ

シーーン

上条「…………ヤバい、普通に居るだろうと思って連絡してなかったから何処か行ったんだ……ど、どうしよう……」ガーン

上条「と、とにかく電話……連絡を!!」ポチポチ

上条「……た、頼むせめて近所に買い物ぐらいにしといてくれ…!!」prrrr … prrrr …

上条「……!!出た!!」

刀夜『おーー当麻か!?明けましておめでとう!!ふはははははは!!!!wwww 』

上条「父さん!?今何処に………って、何故にそんなに陽気!?」

刀夜『そりゃあ当麻、正月休みに田舎に帰ってきたら酒ぐらい大人は呑むだろうwwww 当麻もあとナンネンカすればこうなるぞぉーー???wwww 』 ゲラゲラ

上条「」

刀夜『おい母さーーーん!!とーまちゃんからお電話きたよーーーwwww ほら母さーーん!?!?wwww 』

上条「」


詩菜『あらあら、当麻さんごめんなさいね?お父さん完全に出来上がってるから』

上条「えっ、ああうん……明けましておめでとう母さん」

詩菜『明けましておめでとう当麻さん、今年は電話なのね?いつもはメールだけだったのに』

上条「…あー、まあ……うん」

詩菜『それともいきなり帰ってきてびっくりさせようとしたら私達が留守で途方に暮れていたりするのかしら?当麻さんもお父さんに似てそういう所あるのだし、うふふ』クスッ

上条「」

詩菜『あらあら、もしかして当たりなのかしら?』

上条「………大正解でございますお母さま」ドヨーン

詩菜『あらあら、困ったわねそれは………私とお父さんはいまおじいちゃんの所だし……うーん』

上条「……おじいちゃん?こっから行けるかな?」

詩菜『うーん……当麻さん手持ちのお金どのくらいかしら?』

上条「……えーと……」ゴソゴソ

上条(………こ、小銭しかない……完全にお年玉あてにしてたからこれじゃ学園都市な帰ることも……)ワナワナ

詩菜『………交通費がそれなりにかかるのだけどその様子だと持っていないのかしら?』

上条「……うん」ウルウル

上条(……行ければおじいちゃんとやらからもお年玉貰えたかもしれんのに……不幸だ…)ショボーン

詩菜『仕方ないわね、当麻さんちょっと待っていてね?今から私だけ帰りますから』

上条「えっ、いいの母さん?」

詩菜『折角来ているというのにそのまま帰りたくないでしょう当麻さんも?気にしなくていいですよ?』

上条「………ご、ごめん母さん」ジーン

詩菜『というわけでお父さん、私は帰って当麻さんの所に行きますから』

刀夜『ええーー!?か、母さんが帰るなら父さんも……!!』

詩菜『あらあら、お父さんはまだこちらで挨拶残っているのですからダメですよ?わがまま言わないで下さいね?』

刀夜『(´・ω・`)ショボーン』

上条「……………」

詩菜『というわけで当麻さん、少し時間が架かりますけど待っていて下さいね?』

上条「ああうん、どのくらい?」

詩菜『急げば夜には帰れますから』

上条「……わ、分かったよ、待ってる」

詩菜『ええ、それじゃあ切りますね当麻さん、また後で』

上条「分かった」

刀夜『お父さんも当麻に会いたいぃ!!お父さんも帰るぅ(ry … ブチッ

上条「……相当出来上がってんな父さん……なんかイメージぶち壊れる……」ゲンナリ

上条「………しかし助かった、母さん来てくれるならなんとかなるし……ちょっと時間かかるけどまあ、いいか……」


上条「……インデックスの方はどうなのかなー」

…………

禁書「プリーズユーアーおとしだまなのかも!!」

神裂「はぁ……お年玉、ですか」

ステイル「おとしだまってなんの事だい?」

神裂「簡単に言うと年の初めに子供にプレゼントをする風習ですね」

ステイル「ふむ……なるほど、何処も似たような文化はあるものだね」

禁書「とうまがもらってこいって言ってたんだよ」

神裂「……上条当麻が?まったく……神に仕える身分の者にそんな事教えて……」ハァ

ステイル「……まあ良いじゃないか神裂、上条当麻の差し金と言うのは気に入らないがような風習なのだったら別に構わないだろ?」

神裂「……そうですね、分かりました」ゴソゴソ

禁書「くれるの?やったかも!!」ワクワク

神裂「流石にポチ袋まではすぐに用意出来ませんので只の包み紙で許して下さいね?はいどうぞ……」

ステイル「待つんだ神裂」

神裂「はい?」

禁書「ふぇ?」

ステイル「僕には無いのかな?」

神裂「………え?」

ステイル「僕も年齢的にはこの子と同じぐらいだよ?貰えるなら貰いたいね」スパー

禁書「けむいんだよ…けほっ…」

神裂「いや、これはあくまで下の者に渡す風習ですし、貴方と私は立場的には同僚であり対等だと思うのですけど」

ステイル「そうか、残念」フゥー


神裂「まったくいきなり何を言い出すかと思えば…もう良いですよね?では…」

ステイル「待つんだ」

禁書「えー…」

神裂「今度は何ですか…」

ステイル「この子に金銭と言うのはどうなんだ?」

禁書「え?」

神裂「どう、とはなんですか?何かおかしいのでしょうか?」

ステイル「僕はこの子が金銭を貰って喜ぶとは思えないんだが」

禁書「そんなことないけれど」

ステイル「いや、喜ぶのは上条当麻だろう、違うかい?」

禁書「………え、う……うん」

ステイル「やはりな、神裂……この子に渡すなら違う物にするべきだよ、例えば食事とかね」

神裂「いや、何故この子に渡すと上条当麻が喜ぶのです?この子に渡すのならこの子のものなのですから関係無いと思いますが」

ステイル「なら聞いてみよう、このお年玉……自分で使うのかい?」

禁書「……え、その……とうまに渡しちゃうかも」

神裂「何ですって?どうして貴女に渡す物が上条当麻に渡るのですか」

禁書「それは……とうまがわたしが大人になるまで預かっておくから貰えるだけかき集めてこいって…」オロオロ

神裂「………」ムカッ

ステイル「やれやれ……何処の国も保護者って言うのは理不尽な仕打ちをするものだな」スパー

神裂「………考えが変わりました、上条当麻にも世話になっていますし貴女に彼の分も預けてしまおうと思いましたがやめておきます、貴女にはこちらで直接欲しい物を差し上げましょう」

禁書「えっ…えっ…」オロオロ

神裂「さあ行きましょうか、何でも言って下さいね?今は新年のお祝いでこちらも賑やかですし楽しめると思いますから」ギュッ…スタスタ

禁書「えっ…う、うん」トタトタ

ステイル「やれやれ」スタスタ

…………

オティヌス「…………」

………

上条『いやだってオティちゃん年齢的には完全に上げる側のおばあちゃ(ry

………

オティヌス「…………」イラッ

オティヌス「………言ってくれるじゃないかあの野郎、私はこんななりになったとはいえ神だぞ、本来ならば奉られ貢がれて当然なのだ」

オティヌス「お年玉など私にかかれば是非にと渡してくる者がわんさか居るだろう、帰ってきてから驚かしてくれる」

オティヌス「…………さて、まずは…」ポチポチ

オティヌス「………いやまて、何処に連絡すればいいのだ……?」ピタッ

オティヌス「グレムリンの連中になど掛けられる筈がないし……うーむ」

オティヌス「迂闊な所に連絡など出来ん……いやしかしこのまま何もせずにいろと?冗談じゃない」ムカムカ

オティヌス「……………奴の知り合いで金持ってそうなのをあたるか、仕方ない」トタトタ

スフィンクス「にゃー」トテトテ

オティヌス「よし、行くぞ乗騎よ」モソモソ

スフィンクス「にゃっ」トタタタタッ

………………


上条「……夜、かぁ……長いなぁ……正月早々にコンビニで立ち読みして暇潰しか、なんてうすら寒い新年なんだ……」ハァ

Prrrr!

上条「ん?もしもし?」ピッ

詩菜『もしもし当麻さん?』

上条「母さん?なに、どうかした?」

詩菜『ごめんなさい当麻さん、今から新幹線でそっちに向かおうとしてたのだけど……』

上条「うん、それで?」

詩菜『悪天候で運転見合わせなんですって、困ったわ、どうしましょう?』

上条「」

詩菜『当麻さん待っていられるのならなんとかして帰りますけど、平気なのかしら?』

上条「………ま、待ってるヨ?ヘーキヘーキ」カタカタ

詩菜『あらあら、ならちょっと時間掛かるけれどタクシーか何かで行きますね?たぶん明日の朝になってしまいますけど家の回りはファミレスもネットカフェもあるから凍えたりはしない思いますし、待っていて下さいね?では』ブチッ

上条「」ツー…ツー…

上条「ファミレスもネットカフェも入る金持ってねぇよ………ふ、不幸だ…」ガクッ

……

禁書「プリーズユーアーおとしだまなんだよ!!」モグモグ

ローラ「突然来たと思ったらいきなり何を言うけりなの禁書目録?おとしだま?」


禁書「うん、かおりとすているからはごはんをたくさんもらったけれどこれはおとしだまではないのだし」ゴクン

ローラ「お年玉……ああ、日本の新年の行事の一つね?よろしくてよ禁書目録、欲しいと言うなりけれるなら上げにしてよ?」


禁書「ほんと!?ありがとう!!」



ローラ「では禁書目録?手を出して貰えて?」

禁書「うん、はい」スッ

ローラ「はい、お年玉なりけりよ」チャリーン

禁書「…………1ポンド?」

ローラ「基本お金を必要する事がなしにして、小銭ぐらいしか持ち合わせがなきにてそれで許してね禁書目録」

禁書「……う、うんありがとうかも」ショボーン

…………

美琴「ざけんな」

オティヌス「ぬっ……あっさりと拒否したな小娘」

美琴「小娘って言うな、お年玉とかなんで私があんたに渡さなきゃなんないのよ私はあんたの親かなんかか!!」

オティヌス「そう言うな、こんな姿だが私は神だぞ?貢げば御利益がたぶんある、お前だって新年を迎えたら神社へ初詣ぐらいするだろう?言ってみれば御神体そのものが賽銭を受け取りにわざわざ来てやった様なものだ、良いから払え」フンスッ

スフィンクス「にゃー」

美琴「………厄除けどころか厄そのものじゃん厚かましい!!」

オティヌス「なんだ払わんのか?罰当たりめ」チッ

美琴「おあいにくさま、私はそう言う非科学的な御利益とかそう言うの信じてないから、何かあるとしても何か種があるんでしょ、魔術がなんだかんだって」

オティヌス「そうか、なら仕方ないな諦めるとしよう……行くぞ乗騎よ」ポンポン

スフィンクス「にゃっ」

美琴「さっさと帰れ」シッシッ

オティヌス「分かっている、すまぬな乗騎よ、おやつは無しだ……」ナデナデ

スフィンクス「…にゃ」

美琴「……」ピクッ

オティヌス「さて、また歩かせる事になるが辛抱してくれ、きっと次は貰えるからな」

スフィンクス「にゃー」トタトタ

美琴「ま、待って!!待ちなさい!!おやつってなにその子のおやつ?」

オティヌス「そうだが?」

美琴「………くっ…!!」ソワソワ

スフィンクス「にゃー」スリスリ

美琴「………//////」ニヨニヨ

オティヌス「………」ニヤリ

美琴「し、仕方ないわね……ちょっとだけよ?」つ五千円

オティヌス(……勝った)ニヤリ

スフィンクス「にゃー」ゴロゴロ


…………

上条「……ぶえっくしゅ!!さ、寒ぅぅぅぅぅ!!」ガタガタ

上条「い、いつまでもコンビニには居られねーから出てきたけど寒すぎる……!!この季節夜にずっと外に居るもんじゃねぇっつの……!!」ガタガタ

上条「………ロシアもデンマークも一応日中動いてたからなぁ……日光って大事だよね!!」ブルブル

上条「………正月にマジでなにしてんだろ俺……不幸だぁ……」グスン

上条「………ホットコーヒーが飲みたいよぉ」ウルウル

美鈴「あら、なら私ん家で飲む?」

上条「ん?」クルッ

美鈴「やっほ、やっぱり当麻くんだったわね」フリフリ

上条「……美鈴さん?あれ、なんで?」キョトン

美鈴「実は近所だったらしいわよ?上条さんの所と私の所、いやー奇遇よねぇ」

上条「……マジっすか?」

美鈴「うん、マジよ?それでこんなとこで何してるの、上条さんの所って確か父方のご実家へ帰ってるって詩菜さんから聞いてたのに」

上条「……いやぁ、実はですね?」

…………

…………

美鈴「あはははははっ!!それじゃあ折角来たのに締め出されてどうしよもないって事なのね?そう言うのは事前に連絡しなきゃそうなるわよ、あははは」

上条「……いやぁまったく、その通りでございます」ドヨーン

美鈴「だったらなおさらほっとけないわね、君には美琴ちゃんがお世話になってるみたいだし、私も助けて貰ったもんね?」クスッ

上条「はぁ、そりゃ助かりますけど良いんですか?御k……美琴とか美琴のお父さんとか帰って来てるんじゃ?」

美鈴「ん?ああ大丈夫、旦那はついさっき仕事でまた海外に飛んでっちゃったし美琴ちゃんは元々帰って来てないから」

上条「そうなんですか?」

美鈴「美琴ちゃんってレベル5ってやつでしょ?だから外出許可取るの凄く面倒なんですって、そういう所融通効かないのは困りものよねぇまった」ハァ

上条「なるほど、まあそそうだろうなぁ」

美鈴「で、だから私も正月だって言うのに一人淋しく過ごさなきゃならなかったってわけ、当麻くんが来てくれるなら色々話聞けそうだし私もね?」

上条「はぁ、ならお言葉に甘えて…」

美鈴「よし、じゃあ案内するわね?」ニコリ

…………

禁書「プリーズユーアーおとしだまなのかも!!」

オルソラ「あら、お久しぶりでございますね?」

禁書「うん、ひさしぶりかも、あとあけましておめでとうかも」

オルソラ「ところでおとしだまとは何の事でございましょうか?」

禁書「うーん……お祝いのプレゼント?」

オルソラ「ああそうでございます、こちらでも新年を祝いミサを準備しておりましたのですけど人手が足りなかったのでございます」ポン

禁書「へ?」

オルソラ「シスターアニェーゼ達も結局ローマの方でミサを行っておりますし、こちらでの行事はわたくし不慣れでご迷惑ばかりかけておりまして」オロオロ

禁書「え、う、うん」

オルソラ「ああそうでございます!!貴女はイギリス清教の修道女でございますしわたくしよりは慣れておいでではございませんでしょうか?そうと分かれば早速お手伝いをお願い致しますね?」トタトタ

禁書「え、ええ、あの、ふぇ?」オロオロ

オルソラ「さあすぐにミサが始まってしまいます、こちらにミサの後に配膳する食事がございますので運ぶのを……」

禁書「あ、あう……い、一応わたしもシスターなのだからこういうのもお仕事なのだけれど……やったことないんだよ……」オロオロ

オルソラ「それでおとしだまでございますか?申し訳ありませんけれどわたくし先程児童施設の子供達へ私財をほとんど寄付してしまいまして……どうしましょう?」オロオロ

禁書「え……うん、いいんだよ別に大丈夫かも」ショボーン

……………

一方「寝言は寝て言え」

オティヌス「不遜な奴め、私は神だぞ、日本の者なら年の初めに神への奉納をして然るべきだろうが」チッ

一方「疫病神を崇める趣味はねェ、失せろ」

オティヌス 「疫病神だと!?」

一方「どう考えてもそォだろうが、そもそもテメェそンななりで日本のカミサマ気取るつもりかよ、どっからどォ見ても気持ちわりぃオタク共が有り難がるよォなゲスい姿の人形の癖して何言ってンだ、金せびるなら人種間違ってンぞ」

オティヌス「貴様言わせておけば…!!」ムカッ

一方「帰れ、ウゼェ」シッシッ

打ち止め「ならミサカにはくれる?ってミサカはミサカはアナタにお年玉をねだってみる!!」ヒョコ

一方「…………ン…」ポイッ

打ち止め「わーいお年玉ゲットかも!!ってミサカはミサカはキチンとゲコ太のポチ袋に入ったお年玉を受け取ってみたり!!」ピョンピョン

一方「……………」フイッ

番外個体「ミサカにもちょうだい」ズイッ

一方「あァ!?なンでオマエまでせびって来やがる!?」

番外個体「いいからよこせ、なに?ミサカ一応最終信号より製造日遅いよ?末っ子なんだケド?差別?ねぇ差別すんの?」

一方「………チッ…」ポイッ

番外個体「………」ゴソゴソ

番外個体「ショボい」ジー

一方「やっぱ返せテメェ!!」イラッ

オティヌス「………」ジー

一方「あン?まだ居ンのかよ、さっさと消えろ」

オティヌス「それより窓の外に大量に客が来てるが?」

一方「………」チラッ

御坂妹「……………」ジー

その他妹達×100「…………」ジー

一方「………………………あァ!?」

打ち止め「えっとね、下位個体のミサカ達もお年玉よこせって言ってるよ?ってミサカはミサカはみんなを代表して伝えてみる」

番外個体「最低でもミサカと同額要求してるケド?渡せるの?全員に払ったら1億近くになるよ?」ニヤリ

一方「………て、テメェ金額晒しやがったな?」ワナワナ

番外個体「ミサカ知らなーい、不公平はヨクナイよ?」ニヤニヤ

妹達たくさん「………」ワラワラ

打ち止め「みんな集まって来てるかも、ってミサカはミサカは教えてみる、お年玉くれるかもって教えたらはるばる各国から戻ってきたみたいだよ?」

一方「…………ポチ袋足りねェよクソが」

オティヌス「これだけの人数に渡すのならついでによこせ」

一方「オマエは関係ねェだろうが!!!!」

オティヌス「ちっ、ダメか」

…………

上条「…………という訳で、御坂さん家でございます」

美鈴「はいいらっしゃい」ニコリ

上条「はいどうも、いやぁご立派なお宅でございますねぇ」

美鈴「パパが正月休みすらまともに取らないほど頑張ってるからね、ちょっと寂しいけど、美琴ちゃんも居ないし」

上条「えーと……」

美鈴「大きい家って一人だとちょっとね……ふぅ…」

上条「」ギクッ

美鈴「ん?どしたの?」キョトン

上条「いやナンデモアリマセン」ブンブン

美鈴「………?」

上条(人妻、一人、寂しい……なんそのいかがわしく感じるワードの組み合わせ、そしてなにを連想してんの俺!?)ブンブンブンブン!!

美鈴「まあいいわ、当麻くんさっそくだけど」

上条「はい?」

美鈴「お風呂入っちゃいなさい、沸いてるから」

上条「」ギクッ

美鈴「ん?」キョトン

上条(人妻、一人、寂しい、風呂……またアダルティーなワードが増えた、ダメだこれは御坂の母ちゃんだ変な事考えたら失礼だろうが!!)ブンブン!!

美鈴「……ああ、分かった!!」ポンッ

上条「へっ?」

美鈴「アナタ、ごはんにする?お風呂にする?それともわ・た・し?」クネッ

上条「ぶふぉっ!?!?」ワタワタ

美鈴「やっぱり、当麻くんの年頃だとそうよねぇ、こんなおばさんでいいのかなーって思うケド」ニヨニヨ

上条「ちょ……冗談キツいですって美鈴さん!?」アタフタ

美鈴「あはは、ごめんね?とにかくお風呂入っちゃいなさい、長いこと外居て体冷えてるでしょ、暖まらないないとね?」

上条「は、はぁ……」

美鈴「たぶん美琴ちゃんが後で本物してくれるから今は真似事で許してね、美琴ちゃん私そっくりだしあんな感じだと思うから」

上条「いやいやいやいやなにを言ってんですか!?何故御坂がさっきのをする前提!?」

美鈴「違うの?」キョトン

上条「違いますよ!!」

美鈴「そうなの?えーでも美琴ちゃんの感じだと間違いないと思うんだけど……あれぇ?」ブツブツ

上条「………なンなんだいったい…」

…………

禁書「ぷ、プリーズユーアーおとしだまなのかも」

アックア「…………」ジロッ

禁書「はう……」ビクッ

アックア「…………」

禁書「…………」

アックア「…………」

禁書「…………えと……」

アックア「上条当麻は居ないのであるか」

禁書「え、うんわたし一人かも……」

アックア「そうか」ゴソゴソ

禁書「………?」

アックア「あまり一人で出歩くな禁書目録、イギリス清教の勢力圏内とはいえ危険性はある」スッ

禁書「ふぇ?」キョトン

アックア「…………」スタスタ

禁書「………小包?」ゴソゴソ


禁書「……!!あ、ありがとうかも!!」

アックア「………礼など要らん、早く帰るといい」スタスタ

禁書「うん、ありがとう!!」トタトタ

アックア「………」

騎士団長「………………あの年頃の娘に甘いのは変わらんなウィリアムよ」ヌッ

アックア「……ぬっ…」ピクッ

キャーリサ「ロリコンめ、ヴィリアンにチクッてやる」ヌッ

アックア「ぬぅ………!!」ピククッ

…………

土御門「馬鹿にしてるのか?」

オティヌス「至って真面目に言っているのだが?」

土御門「………魔神ともあろうものが物乞いとは堕ちたものだ、恥ずかしくないのか貴様」

オティヌス「物乞いとは失礼な事を言う、私はこんな姿にはなったが神だぞ?同じ事言うのも面倒なので省くがとっとと寄越せ」

土御門「………うわすっげぇムカつくぜよコイツ、何様なんですたいコイツ」

オティヌス「女神さまだ」

土御門「握りつぶすか、たぶん復活するだろ」ギュー

オティヌス「へぷっ!?ふ、ふぐぅ!?」ジタバタ

土御門「…………いや待て、分かった渡してもいいぞ?」

オティヌス「……む、なに……?」ゼェ…ゼェ…

土御門「えーとたしか……」ゴソゴソ

オティヌス「なんだ、何をするつもりだ?」

土御門「あった、速乾性シリコンキット」ドン

オティヌス「なんだそれは…」

土御門「サイズがちょうどいい、型を取らせろ魔神、そしたら代価として金は払うぞ」

オティヌス「おい」

土御門「心配しなくても死にはしないだろう?型取りの最中はこのストローを刺して呼吸は出来るように……」

オティヌス「断る」

土御門「金がほしいのだろう?やらないなら渡さんぞ」

オティヌス「そもそも型を取って何をするつもりだ?」

土御門「売るに決まっているだろう、青ピ辺りなら御神体として崇めてくれるぞ?」

オティヌス「…………普通に嫌なんだが」ゾー

土御門「販売ルートは幾らでも確保出来るから赤字にはならんがダメか?オタクの間で生き神として崇めてもらえればウハウハのぼろもうけでカミやんも大喜びぜよ」

オティヌス「………奴は喜んだりしないぞ」

土御門「そうかにゃー?」

オティヌス「そうに決まっているだろう、ともかくやらん!!絶対嫌だ!!」

土御門「ちっ、即座にメイド服バージョンまで連想したのにガッカリぜよ」フー

オティヌス「………おまえ怖い、なにか知らんが怖い」

………

上条「ここまでの出来事を説明しよう、美鈴さんにお呼ばれされて御坂さんの御実家へと足を踏み入れたわたくし上条当麻でありますが、からかわれつつも風呂やら食事やら手厚く持てなされてなんだかんだで楽しく過ごしていたのでございますが美鈴さんのひょんな一言「お酒呑んでいーい?」というのを断らなかった事から状況が一変したのであった、最初のうちはなんかお酒呑んでる女の人って色っぽいなぁとか呑気に構えていたわたくしこと上条当麻であったが次々と空き瓶となって行くウイスキーやら焼酎やら日本酒やらをみるにつれ不安になっていったが止めるタイミングなど分からない、つまりどうしたら良いのかわからずただただ美鈴さんのお酌マシーンと化し真夜中になったのであった説明おわり」

美鈴「うぃーー………おかありぃー」グダー

上条「……いや、もうお酒無いですけど!?つーかまだ呑めるのかよ!?」

美鈴「独り酒らないからじゃんじゃか入っちゃう……れもおしゃけもうないの?えーまらのむぅー!!」ブンブン

上条「酒癖わりぃ!!ちょ……そんなへべれけになるまで呑んじゃダメですって!?」

美鈴「ぶー」プクー

上条「……父さんも電話越しでそうだったけど酒入るとどんな立派な人でも無残になるなホント……ああもうとにかくもう酒切れたし終り!!美鈴さん寝室行きましょうほら、今日は休んで!!」

美鈴「えーもう寝るのぉ?もう一軒いくぅー」フラフラ

上条「ちょっとぉ!?美鈴さーん千鳥足で何故玄関へ!?はいはいストップ行くのはそっちじゃなくて寝室ですのことよ!?」ハシッ

美鈴「ぶー」プクー

上条「ぶすくれてないでほら、危ないからちゃんと掴まって!!」

美鈴「分かったわよぉ……じゃ、おふろはいる」グダー

上条「………そんな酔っぱらった状態で風呂とか危ないでしょうが、ダメですって」

美鈴「えーおふろ入んないと気持ちわるいぃ!!入るぅ!!」グラングラン

上条(……よ、酔っぱらいめんどくせぇぇぇぇぇ!!!!)


美鈴「おふろーおふろー」ジタバタ

上条「だから!!酔いが覚めるまでダメだっつってんのに!?」ガシッ

美鈴「うぁ?」グラッ

上条「うっ!?痛っ!?」ビタン

美鈴「こけたー…ういーww」ヒック

上条「痛ってぇ……ああもうやっぱそんなフラフラじゃ風呂なんかダメですってば!!」

美鈴「ゴメンねぇ、あひゃひゃひゃひゃひゃwwww 」ケラケラ

上条「………酒呑んでる人の思考回路がどうなってるんだがまったくわからん…」ゲンナリ

美鈴「ふぃー………んんー?」ジー

上条「へ?はい?」

美鈴「………あれー?とうまくんが若い頃のパパに?あれぇ?」ジー

上条「なにいってんのこのひと」

美鈴「………まあいいや、旅掛さんならちゅーするぅ」チュー

上条「ちょお!?たんま!!正気に戻ってマジで!?」ガシッ

美鈴「むぅー!!うーー!!」ジタバタ

上条「近っ!?顔近………って酒クセぇ!?色々とだいなしになるほど酒クセぇ!!」ウップ

美鈴「照れてるwwww あひゃひゃひゃひゃひゃwwww 」 ビッタンビッタン

上条「笑いかたが番外個体っぽいし、色々見たくないんですけどこれ!?」ガビーン


美鈴「まあいいや、うふふふふ………ちゅーー」グイッ

上条「だから!!しつこいっての!?」ガシッ

美鈴「むぅーうぅー!!」ジタバタ

上条「美鈴さんおれ旦那さんじゃないからね!?ここで一線越えたら後悔するからね?!聞こえてますかーーー!?!?」

美鈴「……………」ピタッ

上条「おっ?分かってくれました?」

美鈴「………………」プルプル

上条「………美鈴さん?」

美鈴「………きもちわるい」ウップ

上条「え………」ギクッ


美鈴「■■■■■■■■■■■■■△△■■■☆★●△◇☆■」←☆自主規制☆







上条「不幸だぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」

30分後。

美鈴「……うにゃー…………zzZ 」 スピー

上条「………寝たか……後始末大変だった……」ゲンナリ

上条「何とは言わないが俺と美鈴さんの服はぐっしょんぐっしょんのひっでぇ有り様になったから脱ぐしかなかったし脱がすしかなかったし………知り合いの母ちゃん脱がさにゃならんとかどんな経験だよ……」グッタリ

上条「パンツ一丁で人様の家うろつくのは嫌だったが替えの服なんてねぇし……ああもう……旦那さんの服勝手に拝借する訳にもいかないし……不幸だ…」

上条「………この格好じゃリビングでは寝れないよな……風邪引くし……かといって美鈴さんが寝てるベッドに潜り込む訳にも行かず、どうしたものか」ガチャ

上条「…………うーん、後で説明すりゃ許してくれるよな……別の部屋使わせて貰おう」トタトタ

上条「………えーと」ガチャガチャ

上条「プレートには書斎ってあるな……御坂のお父さんのか…開いてないけど」

上条「………うーん、ここはどうだ?」ガチャ


上条「…………子供部屋?御坂の部屋なのかな?」

上条「……ベッドはあるな、ちょっと小さいが……」ジー

上条「ぶえっくしゅ!?さ、寒っ……!!ダメだこれ以上は耐えられん!!細かい事は気にするな御坂の部屋って言っても小学生以前に使ってた部屋だろ問題ない問題ない!!」モソモソ


上条「…………ふぅ……これで寝る場所は大丈夫……」


上条「…………」


上条「なんだろう物凄く変態的な事になってんじゃなかろうか俺、パンツ一丁で知り合いの女の子の子供の頃のベッドに潜り込む……」ダラダラ


上条「……よそう、もう何も気にするな……疲れたし、おやすみ」バタリ


……………


……………

禁書「プリーズユーアーおとしだまなのかも!!」

建宮「お年玉なのよな?うむ?」

五和「上条さんは一緒じゃないんですか?」

禁書「うん、わたしだけなのかも」コクリ

建宮「そりゃあ残念、なあ五和よ?」

五和「もう、建宮さん!!」ワタワタ

禁書「とうまも来て欲しかったけれどね、今はわたしひとりでおとしだま集めに奔走しているのかも」

建宮「お年玉をねぇ?まあ禁書目録は貰ってもおかしくない年頃なのよな、良いだろう」コクリ

禁書「くれるの?ありがとう!!」

建宮「天草式の若い衆にも渡すつもりだったしな、ついでなのよ」

五和「あれ?去年はくれませんでしたよね?良いんですか?」

建宮「去年はゴタゴタしてて財政的にキツかっただけなのよな、今年はほれ、イギリス清教の傘下に入れたお陰で割と余裕あるのよ」

五和「はぁ、そうなんですか……」

建宮「もちろん五和にも渡すのよな、それじゃ手を出すのよな、禁書目録も」

禁書目録「うん、はい!」スッ

五和「私も貰えるんですか、ありがとうございます建宮さん」スッ

建宮「そーれ落とし玉なのよな!!」ポトッポトッ

禁書「…………」

五和「…………」

※ピンポン球

禁書「…………」ショボーン

五和「……建宮さん?」ジトッ

建宮「あれ?反応うすいのよな……正月お年玉の定番ネタなのよな?あれ?」ダラダラ

禁書「…………」シュン

五和「建宮さん!!子供が楽しみにしてる事にそうやってふざけた事して面白いとでも思っているんですか!?見てください落ち込んじゃったじゃないですか!!」クワッ

香焼「そうっスよつまんないっスよ!!」

諫早「だだすべりの無能!!」

野母崎「ハゲ!!」

対馬「ムッツリスケベ!!」

建宮「いわれのない誹謗中傷が混ざってるのよな!?そこまで言わなくてもいいと思うんだけど!?」ガーン

禁書「……一応貰っておくのかも…ありがとうなんだよ」ショボーン

……………

オティヌス「………いかん、もう宛がない」

スフィンクス「にゃー?」

オティヌス「まあ………一応金は入手しているし、もういいか……」

スフィンクス「にゃー」トタトタ

オティヌス「そうだな、帰ってお前にも餌をやらねば……私も喉が渇いた」

スフィンクス「にゃ」ピタッ

オティヌス「む……?おお、自動販売機か、これなら私でも買えるな、でかしたぞ乗騎よ」ナデナデ

スフィンクス「にゃー」ゴロゴロ

オティヌス「よし、では待っていろ?ふむ……見たところ額の大きい紙幣でも使えるようだな、よ……よいしょ………」ヨジヨジ


スフィンクス「…………」ジー

オティヌス「ほっ……うぬ………やはり小さいと不便だな……よし入った!!」ウィーン

オティヌス「よし、暖かい物とこやつのために水かミルクがあれば……………ん?」

スフィンクス「にゃー?」

オティヌス「……む?何故反応していない?え?あれ?返金も出来んぞ?」ガチャガチャガチャガチャ…


スフィンクス「…………」

オティヌス「…………の、呑まれた?ご、ごせんえん……」ワナワナ

スフィンクス「にゃー?」


オティヌス「おい冗談じゃないぞふざけるな!!あの金を手に入れるのにどれだけ苦労したと思っている!?おい返せ機械ごときが!!」ガチャガチャペシペシ!!


シーン


オティヌス「」

スフィンクス「にゃー?」ゴロゴロ

……深夜。

美鈴「…………うぷっ…と、トイレ……」ムクッ


………


ジャー…

美鈴「…………zzZ 」 ノタノタ

ガチャ

上条「zzZ 」

美鈴「…………うにゃ?みことちゃんがいる?」フラフラ

上条「zzZ 」

美鈴「あれぇ?…………でもツンツン頭……まあいいや………」フラフラノソノソ

上条「zzZ 」

美鈴「………zzZ 」 スピー

…………

翌朝。

上条「」

美鈴「zzZ 」 スピー

上条「………おかしい、何故だ、どうしていっつもいっつもいっつもいっつもこんな状況になる!?」ダラダラ

美鈴「zzZ 」

上条「…………」ピラッ

美鈴「zzZ 」 ボイン

上条「………ふっ…昨日のままだった……下着姿だけど……」ガクッ

美鈴「………ん……」ノソノソ

上条「」ギクッ

美鈴「………zzZ 」 スピー

上条「…………よし、大丈夫だ慎重に抜け出せゆっくり、ゆっくりとだ………大丈夫行ける上条当麻お前ならこの間違いなく誤解が生じる状況から抜け出せる……!!俺パンツ一丁美鈴さんも下着姿で一緒のベッドとかヤバいヤバ過ぎる気付かれたらめんどくさいこと受け合いだ命に替えてもこの危機を乗り越えスムーズに着替えを取りに洗面所の洗濯機へ向かえ絶対に起こすなそれは不幸しか呼ばないから!!」ソロソロ

Prrrrrr!!Prrrrrr! !

上条「」ビクッ

美鈴「ふぁ?」ムクッ

上条「」

Prrrrrr! ! Prrrrrr! !

美鈴「あれ?えーと…?」キョロキョロ

上条「」

Prrrrrr! !

上条「………もしもし」ピッ

詩菜『あらあら、おはよう当麻さん、そろそろそちらに着くのだけれどどの辺りに居るのかしら?』

上条「あ、うん、ゴメン母さんすぐにかけ直すから待ってて」ウルウル

詩菜『え、当麻さn…ブチッ


上条「………不幸だ」グスン

美鈴「あれ?え、なにこのカッコ?当麻くんも……え、いやでも……いやまさか……」オロオロ

上条「やっぱり勘違いしますよねぇーー!!!!違うから!!違いますからね!?」

…………

美鈴「いやぁてっきり酔った勢いで当麻くんに襲いかかっちゃったのかと……ゴメンね?」

上条「……美鈴さんお酒はほどほどにしたほうがいいっすよ……」ゲンナリ

美鈴「ゴメンゴメン、ダメねー私も娘と大して変わんない年頃の子に迷惑かけて、あはは…」

上条「………いやまあ、こっちも助かりましたし良いですよ、誤解だってすぐ分かってくれましたし」

美鈴「……………ホントに大丈夫だったのよね?昨日の事覚えてないから実はちょっと不安というか……」ソワソワ

上条「…………大丈夫ですってば!!」

美鈴「ならいいケド………えーと、い、一応この事は美琴ちゃんとかには内緒で……お願いね?」テヘッ

上条「……言うわけないでしょ、つーか言った瞬間家庭内修羅場に巻き込まれそうだし絶対にゴメンです」

美鈴「だ、だよねぇ……あははは……はぁー………」ズーン

上条(……決めた、俺は酒飲まない、こんなやらかすようなもん俺は飲んじゃダメだ、間違いなく不幸を呼ぶ)

………

禁書「プリーズユーアーおとしだまなのかも!!」

バードウェイ「私に言っているのか?」

禁書「うん」コクリ

バードウェイ「………どう考えても私はまだ貰う側だぞ」

禁書「でも他に宛が無いのかも」

バードウェイ「やれやれ………パトリシア、ちょっと」

パトリシア「なに、姉さん?」トタトタ

バードウェイ「マークにオトシダマという物をせびりに行くぞ付き合え」トタトタ

パトリシア「えっ?私もう貰ったよ?昨日のうちにマークさんから」ピラッ

バードウェイ「なに?」ピクッ

パトリシア「姉さん貰ってないの?あれ?でもマークさんは姉さんは大丈夫だって言うからてっきり渡したのかと…」

バードウェイ「あの野郎……」ムカッ

禁書「はぶられたってやつなのかな?」キョトン

バードウェイ「!!!!」ガーン

パトリシア「マークさん姉さんにどうして渡さなかったのかな?うーん……」

バードウェイ「ふん……いい度胸しているよマーク……!!こうなったら徹底的に追い立ててくれる!!禁書目録行くぞ涙目になるぐらいたっぷりと絞りとってポチブクロに札束詰め込ませてくれる!!」ズカズカ

禁書「へっ……えっ、うん」トタトタ

バタン!!

パトリシア「…………えーと」キョトン

マーク「……行きましたか」ヌッ

パトリシア「あれ?マークさん」クルッ

マーク「ボs…コホン、お姉さんは見ての通り少々わがままなので上げません(なんで報酬貰ってる人にまた返さなきゃならねぇんだふざけんな)ので、まあとにかくしばらく逃げますのでうまく誤魔化しといて下さい、では」シュタ!!

パトリシア「あっ……」

パトリシア「……行っちゃった……姉さん拗ねちゃうんじゃないかなぁ…?」

……………

美琴「………うー寒っ!!やっぱり寮で寝てた方が良かったかしら………でも暇だし、黒子も風紀委員の関係ですぐ行っちゃうし」トタトタ

美琴「………アイツも実家帰ってるらしいし、佐天さんも帰ってるんだっけ?初春さんも黒子とおんなじと………はぁ、やっぱり無理してでも外出許可取った方が良かったかしら……」ハァ


スフィンクス「………にゃー」ガリガリ

美琴「ん?あの子ってアイツの所の……自販機の所になんで居るのかしら」

スフィンクス「にゃー」ガリガリガリガリ

美琴「………?自販機に何かあるのかな、おーいにゃーにゃー?」チッチッ

スフィンクス「……にゃ」ピクッ

美琴「………//////」ポケー

スフィンクス「にゃー」ガリガリガリガリ

美琴「……ずっと自販機に爪立ててる……なんだろ?まさか喉が渇いてるとかじゃないだろうし………つーかあの歩くフィギュアどこ行ったんだこんな寒いとこにほったらかして…」ムカムカ

スフィンクス「にゃー」ガリガリガリガリ

美琴「………/////よ、よーしちょっと待っててね?いま何か上げるから」スクッ

美琴「えーと、ミルクミルク……あ、あった!!よーしまずは一発かましてハズレなら素直にお金入れよ」トットットッ

スフィンクス「にゃー?」ジー

美琴「…………チェイサァーー!!!!」ドゴンッ!!

オティヌス「」ボトッ

スフィンクス「にゃー!!」ガタガタ、カプッ……ズルッ

美琴「へ?」ギョッ

オティヌス「」グッタリ

スフィンクス「にゃー…」ペロペロ

美琴「どういうことなの…」


…………

美琴「つまり、お金呑まれたのをどうにかしたくて自販機の中に入ったらハマって身動き取れなくなってたと」

オティヌス「………」ショボーン

スフィンクス「にゃー」ゴロゴロ

美琴「………バカ?」

オティヌス「うるさいこんな不良品な自販機を置いておくのが問題なのだ!!」ウルウル

美琴「まあそうだけど、つーかジュースの取り出し口から入ってもどうにもなんないと思うんだけど」

オティヌス「…………」ショボーン

スフィンクス「にゃー」スリスリ

オティヌス「……お前は慰めてくれるか……うう……」ウルウル

美琴「で、どうする?取り返す?」

オティヌス「出来るのか!?」ガバッ

美琴「全部ジュースになるけどね」

オティヌス「………仕方ない、頼めるか?」

美琴「はいはい、じゃあちょっと待ってて」ハァ


美琴(………警報鳴らないように上手くやれるかしら)ウーン

……………

上条(………やっと自宅に入れるか……な、長かった)

詩菜「あらあら、当麻さんお待たせしちゃってごめんなさいね?」

上条「いやいいよ、母さんもわざわざゴメン、いきなり来たのが悪いのにさ」

詩菜「ふふ、当麻さんたらそんな謙遜しなくても大丈夫よ?お帰りなさい」ニコリ

上条「………た、ただいま…」ポリポリ

詩菜「お腹は空いているかしら?簡単なもので良いならすぐにつくれるけれど?」

上条「え……えーと……」

詩菜「はい」

上条「………じゃ……じゃあ味噌汁飲みたい」

詩菜「お味噌汁?お雑煮とかではなくていいのかしら?」キョトン

上条「ああ、うん……味噌汁が飲みたい……母さんの」

詩菜「そう、なら待っててね?すぐに作るから」

上条「………うん」

上条(………なんか、不思議な気分だな………俺が産まれた家か………)

上条(………………)ジー


上条「…………母さん」

詩菜「はい?」トントン


上条「…………たくさん作ってよ、すげー腹へってるから」

詩菜「………ええ、分かってますよ当麻さん」クスッ


上条「…………」


上条「…………なんか、落ちつく」フゥ

上条「……っと、落ちつくのはまだ早い、ようやく本番なんだ、ここからが目的達成のために動かなきゃならないんだしっかりしろ俺…!!」クワッ

上条「………よし、ここはあれですよ、一つお手伝いでもして心証を明るくするのが最善ってね?さてそうと決まれば」ムクッ

上条「あのーお母さま?何かお手伝い致しますの事よ?」ソワソワ

詩菜「あらあら、大丈夫ですよ当麻さん?」

上条「いやいやお母さまわたくしですね?こう見えても寮ではキッチリ自炊してますの事よ?邪魔にはなりませんって、えへっ」ニヤッ

詩菜「あらあら、当麻さんたらお父さんがお小遣いアップして欲しい時と似たような事言って、何かしら、お願い事なら食事のあとちゃんと言い分は聞きますよ?うふふ」ニコリ

上条「うぐっ!?」ギクッ

詩菜「時期的にお年玉辺りなのかしら?あらあら、でも当麻さんたら去年まで「大丈夫ダイジョブお年玉とか要らないからそのぶんで父さんと旅行でも行けって母さん」なんて言っていたのに」トントン

上条「」ビクッ

詩菜「さて、後はごはんが炊き上がれば終わりね、それで当麻さんはなにをおねだりしたいのかしら?わざわざ来たのですから分かってますよ?」ニコリ

上条「oh…」

上条「………ズバリでございますお母さま」

詩菜「あらあら、当麻さんたら」ハァ

上条「誠にお恥ずかしい限りですが金欠故にお年玉目当てでの帰郷でございまする…」ヘヘー

詩菜「あらあら、当麻さんたらやっぱりそうなのですか?困ったわどうしましょう?」

上条「ハイスイマセン困った息子で面目ありませぬ」ペコペコ

詩菜「あらあら、違うわ当麻さん、そうではなくて、当麻さんが困っているのは別に頼って貰っても構わないけどタイミングが悪いと言った感じかしら?」ウーン

上条「へ?」キョトン

詩菜「えーと、お年玉ははい、どうぞ当麻さん」スッ

上条「おお……ありがとうおかあたま!!!!」ヒャッホウ!!

詩菜「あらあら、でもですね?タイミング悪いと言ったでしょう当麻さん?たぶんガッカリすると思いますよ?」

上条「へ?」キョトン

詩菜「年末年始で銀行やっていないし急いで戻ってくるのにタクシー使ってしまっから手持ちが丁度無くなってしまったの、ごめんなさいね?」

上条「……え?」ダラダラ

詩菜「事前に言っておいてくれれば準備したのに急なんですもの当麻さんったら、困ったわ」ハァ

上条「………中身見ても?」ダラダラ

詩菜「どうぞ?」


上条「………」ゴソゴソ


※千円

上条「oh………」ズーーン……

詩菜「あらあら、わざわざ来たのにガッカリさせてごめんなさいね当麻さん」オロオロ

上条「い、いやぁ?大丈夫ですよ!?貰える金額とか関係ないし!?ほらこういうのは様式美ですの事よ!?文句なんて言いませんよ大丈夫ダイジョブ、HAHAHAHAHAHA!!!!!」カタカタカタ

詩菜「あらあら、当麻さんたら乾いた笑顔なのがまるわかりかしら?」

………翌日、上条の寮にて。

上条「………結果はっぴょーーー……」

禁書「わーーー」パチパチ

オティヌス「………わー」パチパチ


上条「……まずオティちゃん、なんか御坂とかにせびってたらしいけど結果報告どうぞ」

オティヌス「……缶ジュース五千円分だ、良かったなしばらく飲み物には困らんぞ!!」グスン

禁書「どうしたのかなこれ?」グヒグビ

オティヌス「………言いたくない」ゲンナリ

上条「……ま、まあ……無いよりマシだし助かるよオティヌス……うん」

オティヌス(´・ω・`)

上条「じゃ、次インデックスさんどぞー」

禁書「うん、まずこれかも」ポンッコンコン…

オティヌス「………」

上条「…ピンポン玉」

禁書「次かも」チャリーン

オティヌス「………1ポンドか」

上条「………小銭だね」

オティヌス「おい禁書目録、お前は頑張ればなんとかなったろうに!?なんだこれは!?」

上条「まあまあ、落ち着けオティヌス」

オティヌス「いや、しかしこれは完全におちょくられているだろう!?」

禁書「ふふーん、大丈夫かも!!わたしはこれも貰ってきたのだし!!」バンッ

上条「ん?なんだこれ?」

オティヌス「小銭入れに見えるが……ふむ?」

上条「小銭入れ?只の小さい布袋じゃん」

オティヌス「まあ開けて見ればわかる」ゴソゴソ

チャリーン

禁書「10ポンド入っているかも!!」ドーン

上条「オティヌス、合計11ポンドで日本円でいくらぐらい?」

オティヌス「二千円前後といった所か、ただ両替が面倒だぞ」

上条「………両替出来る学区までのバス代でぶっ飛ぶな」

禁書「………あれ?にせんえんって大金じゃないの?だ、だっておかしならたくさん買えるんだよ?!」オロオロ

上条「………そうだな…」

オティヌス「子供の小遣いとしてなら大金だな……ああ」

禁書(´・ω・`)ショボーン

オティヌス「で、お前はどうだったのだ、唯一肉親から貰える立場だったのだ、なんとかなったのだろう?」

禁書「どうだったのとうま?」

上条「………」スッ

千円「チーッス」

オティヌス「……………」

禁書「…………千円札なんだよ、一枚だけ?」

上条「……一枚だけです」フイッ

オティヌス「………お前の両親はケチなのか」

禁書「うーん……そんな感じしなかったのだけれど」

上条「何も聞くな」グスン

オティヌス「……というか、お前……交通費考えたら赤字なんじゃ……」

上条「………うん」

オティヌス「………」

禁書「………」

上条「………不幸だなぁ」フッ

上条「はい、という訳で!!お年玉ゲット大作戦は見事玉砕残念でしたぁ!!!!」

禁書「ねぇとうまどうするの?ごはんは?」クイクイ

上条「もやし!!あとオティヌスのジュース!!!!以上!!!!!!」ウルウル

オティヌス「こやつのエサはどうするのだ!?」ギュー

上条「あ、スフィンクスのエサは大丈夫、ストックたくさんあるから」

スフィンクス「にゃー」フリフリ

オティヌス「主がひもじいと言うのにこやつぬくぬくと…!!」ガーン

禁書「スフィンクスの飼い主はわたしなのかも!!とっちゃだめ!!」

上条「はいそこぉ!!いましたそれどうでもいいからね!?とにかくしばらく節約です!!悪いけど我慢ね!!」グスン

禁書「えぇー…」

オティヌス「なんてことだ…」

上条「ふははははは、いやあやっぱり浅ましい考えはよくないね!!不幸だー」

禁書「……おなかへったんだよ……」グー

オティヌス「神なのに惨めだ…」ショボーン

後日

刀夜「ん?母さんこの段ボールはなんだい?」

詩菜「ああそれですか?当麻さんへの仕送りですよお父さん」

刀夜「当麻に?なんだ困ってるのかあいつ」

詩菜「ええ、ですからこうやって食べ物と、お金を少しだけ」ゴソゴソ

刀夜「やれやれ、アイツも最近だらしないな……女の子ばっかりと遊び呆けてるんじゃなかろうな」

詩菜「あらあらうふふ、刀夜さんたら貴方がそれ言いますかうふふ」ニコニコ

刀夜「っ!?ちょ…母さんその段ボール丸ごと投げるのはちょっと!?そ、それ当麻に送るやつだよ母さん!?」ギョッ

詩菜「あらあら、まあ良いですけれど……当麻さんは本気で困ってもそれを言いませんからね、勝手に送るだけですよ、うふふ」クスッ

刀夜「そ、そうか…まあそうだな」

詩菜「もう少し甘えて貰えた方が渡しとしては嬉しいのですけどね、ふふ」

刀夜「………ふぅ、確かにそうだが、まあそのうちわかるだろアイツも」

詩菜「ええ」ニコリ

おわり

(´・ω・`)お年玉は大事に使おうなみんな、そして上げる側はケチるなよ?じゃーな

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