同族喰い!奴隷と化した四天王(96)


???年前 幻想郷



~妖怪山 天狗領~


バサッ… バサッ…

射命丸文「配布完了! 勢い余って天界まで行きそうになっちゃったわ~」

文「それにしても今日は何と良い日和でしょう!」

文「最近は鬼連中も来てないから、筆が捗ること捗ること!」

文「こんな日がずっと続けばいいのにな~」



伊吹萃香「とでも思っていたのかい?」


文「!?」



星熊勇儀「ぬわあああああん!! 逃げられたぁああああああ!!」

茨木華扇「……」

文「そ、そんな……!」

文「……コホン、これはこれは、ようこそいらっしゃいました」

文「今日はどのよう」

勇儀「おい文!」

文「は、はヒッ!?」ビクッ


勇儀「ここに風呂場があったな? ちょっと借りて行くよ」

文「へ?……も、もしかしてそれは『煉獄の湯』にございますか?」

萃香「そうそう。どーせ使ってないんだろ?」

萃香「遊ばしておくだけじゃカビが生えてきちまうだろう? ここは一つ、私たちが浸かっていってやろうじゃない」

文「な、なりません!」

萃香「あ?」

文「あれは天魔様専用の浴場にございます! 他の者がお使いになったと知れたら、一体どんなお裁きが下るか……!!」

萃香「……」


文「ど、どうかお考えなお」

勇儀「あぁッ!?」

文「!!」

勇儀「おい射命丸! てめえ良い度胸してんじゃねえか!」

勇儀「あたしらが快く使ってやろうって言ってんのが気に食わねえってか!?」

文「そ、そんなつもりは……」

勇儀「よぉし! そろそろ丁度いい頃合だな!」

勇儀「ここいらで上下関係を改めておかねえとなぁ!!」ゴキッ… ゴキッ…

文「ひ、ひぃ……!」


萃香「あんまし面倒くさいこと言うんじゃないよ?」

萃香「勇儀は今、獲物を取り逃して気が立ってんだからね」

文「で、でも……」

萃香「あ!?」

文「!……あ、あの湯は!天魔様のみがお浸かりになると定められたものであり……」

文「勝手に使ったりすれば、私たちはもちろん、あなた方もただでは……」

萃香「そんなもん適当に言っときな。誤魔化しと逃げ口上はお前たちの十八番だろうに」


文「天魔様はそんなものが通用す」

萃香「……」サッ



――――ズゴォォォォォン!!!



文「!?」

勇儀「お~! これで随分と見晴らしが良くなったなぁ!」


巨大萃香「いやぁスマンスマン!」

巨大萃香「どうにも気が逸って待ちきれなかったよ!」

巨大萃香「急遽露天風呂に『改装』しちまったけど、別に構やしないだろう?」


文「」




萃香「それにしてもうまいこと逃げやがったな! あの田舎坊主!」

勇儀「あともうちょっとの所だったんだけどなぁ」

萃香「いっそのこと、あいつらの方を潰してやりたくなるな!」

勇儀「あの賢者気取りめ! 直前までちぃともそんな素振り見せなかったのにな!」

萃香「ま、風呂でも入ってさっぱりしようじゃない」

勇儀「おい茨木、早くしな」

萃香「サッサとしないと置いてくよ」

華扇「……」


~煉獄の湯~


萃香「今回はしてやられたねぇ」ゴシゴシ

勇儀「そうだな」

萃香「次の獲物はあと何百年待てばいいんだか」ゴシゴシ

勇儀「結局どうなってたんだ?」

萃香「さあねえ、今回ばかりはお手上げだよ」

萃香「あいつらが動いた様子はまるで無かったんだがね……」

勇儀「ふーん。どうにかならないのか?」


萃香「……さすがにあんな所まで逃げられたら敵わないね」

萃香「まさか人間があそこへ入って行くとは、私も思わなかったよ」

勇儀「そうかい……茨木もガッカリだよなぁ?」チラッ

華扇「う、うん……」

萃香「よーし流すよ」

ザバッ…

勇儀「ふぅ……もう一回頼むわ」

萃香「はいよー」

ザバッ…

華扇「……」


勇儀「悪ぃな萃香……おい次、茨木」

華扇「……えっ??」

勇儀「え、じゃないよ。次はあんたの番だろ」

華扇「わ、私もやるの?」

勇儀「当然だろう、なあ?」

萃香「そうそう、私も背中流したんだから」

萃香「鬼同士で親睦を深めるためにも、ここはキッチリ裸の付き合いをしとかないとねえ」

華扇「……」


ザブザブ…

萃香「あー勿体ないことしたなぁ!」


華扇「……」ゴシゴシ

勇儀「茨木も意外と洗うの上手いね」

華扇「ど、どうも」

萃香「私も後で洗ってくれー。頼むよー」

華扇「えっ」

勇儀「……」

萃香「……」


華扇「じゃあ……流すわよ」スッ

勇儀「あっ、おい待て。肝心な所洗い忘れてんよ」

華扇「えっ、肝心な所……」

勇儀「すっとぼけんじゃないよ。一番大きい所と、一番汚れる所が疎かになってるじゃないか」

勇儀「ちゃんとここも洗えよ」

華扇「……う、うん」


華扇「……」サッサッ


勇儀「そんなまだるっこしい洗い方じゃ体がふやけてきちまうよ」

勇儀「もっとちゃんと汚れを搾り出すようにやりな」

華扇「……こ、こう?」モミッ

勇儀「そうそう。ちゃんと両手で満遍なく這わせるんだ」

華扇「……」モミモミ

勇儀「ふー……」

華扇「……」モミモミ

勇儀「よぉし、次はコッチだ」サッ

華扇「……!」


勇儀「こっちは特に汚れやすい所だ。知ってるだろ?」

勇儀「しかも今日は獲物を捕り逃してるからね。奥の方の先走りがさっきから止まんないんだよ」

華扇「……」

勇儀「ちゃんと汁が切れるまでやってくれよ?」

華扇「……」

華扇「……」ゴシゴシ

勇儀「はぁ~……」

華扇「……」ゴシゴシ


萃香「おや華扇、どうしたんだい? 随分嬉しそうじゃないか」

華扇「いや、そんな……」

勇儀「よし、もういいよ。流して」

華扇「……」コクッ

ザバッ…

勇儀「ふぅー」

萃香「じゃあ今度は私も洗ってもらおうかね」ザバッ…

萃香「私は体も小さいし楽勝だろう?」

華扇「……」


勇儀「おっと! おいおい萃香、それじゃあ駄目だろう?」

萃香「うん?」

勇儀「洗ってもらうんなら、ちゃんと洗いやすいように四つんばいにならないとな」ニヤリ

萃香「……おお! そうだったそうだった!」ササッ

萃香「やっぱり大事な所を洗ってもらうにはこの体勢じゃないとなぁ?」ニヤリ

勇儀「ほら、もう萃香は準備出来てるよ。早くしな」

華扇「……」


勇儀「後で酒でも呑んで行くかな~。熱燗をクイッっと!」ザブザブ…

萃香「おっ、いいねえ! じゃあ私は温燗で!」

萃香「どうせ天狗どもも暇してるだろうし、たまには働かせてやろうじゃない」

勇儀「そうそう」

華扇「……」ゴシゴシ

萃香「おいおい、そんな布きれで擦られたら傷付いちまうだろう」

華扇「えっ?」

萃香「私の尻は繊細なんだから、あんたの微妙な指さばきで優しくさすってくれないとさ~」

華扇「……」


萃香「おーい、早くしておくれよぉ~」フリフリ

華扇「わ、分かったわよ……」

勇儀「……」ニヤニヤ

華扇「……」スリスリ

萃香「ん~、んー……」

華扇「……」スリスリ

萃香「おい華扇?」

華扇「……?」チラッ

萃香「もうそんな周りの所はいいから、早いとこ本丸に取り掛かってくれないかねえ?」

華扇「!」


萃香「ほらほら、私の割れ目からも滴りが止まらないだろ?」クイッ


トロッ…


華扇「!!」

萃香「きっとあの臆病坊主のせいだな。こりゃあ誰かに優しく掬い取ってもらわないと収まらんなぁ」チラッ

華扇「……」ゴクリ…

華扇「分かった、わよ……」

萃香「ふふん」

華扇「……」スリ スリ

萃香「ん~♪」


華扇「……」スリ スリ スリ

萃香「はぁ……んん…………あっ」

華扇「……」スリ スリ

萃香「ん……あ……はふ」

華扇「……」スリ スリ

萃香「待って待って、これ以上は」

華扇「?」

萃香「中々良かったよ。じゃ、交代といこうか?」

華扇「!」

勇儀「……!」ザバッ


萃香「よしよし、今度は私たちが洗ってやろうじゃない」

勇儀「遠慮しなくていいんだぞ?」スッ

華扇「……あ」

華扇「ありがと、う……」

萃香「ほら、そこに横になりな」

萃香「あんたの体、隅々まで綺麗にしてやるよ」

華扇「……」コクッ

勇儀「相変わらずだな、あんたの肌は」

勇儀「たまげたもんだ。大福みたいに真っ白で滑らか。こりゃ逸品モノだね」スリスリ

萃香「しかも吸い付くようなこの弾力。いつまでも撫でていても飽きが来ないねぇ」スリスリ


華扇「…………」チラッ

華扇「!」

勇儀「ん? おおっと、そういや屋根が無くなってたんだっけか」

萃香「おやおや! これじゃあんたの珠のような肌が丸見えじゃないか!」

華扇「い……嫌……」

勇儀「しかし一度始めちまったし、ちゃんと最後まで洗わないことには、な?」スリスリ

萃香「そうだねぇ。ま、多少は見られるかも知れないけどね」スリスリ

華扇「はぁ、はぁ……ダ、ダメ……萃香……」


勇儀「何だぁ? 妙な所が湿ってきてるぞ?」ニヤリ

萃香「溜まってんなあ、おい」ニヤニヤ

勇儀「あんた、もうどんぐらい殺ってないんだい?」

華扇「はぁ……はぁ……」

華扇「も、もう……三百年、ぐらい……」

萃香「だいぶ溜まってんじゃん」

勇儀「しょうがないさ。今は弱っちいヤツしかいないからね」スリスリ

萃香「あんまし殺り過ぎても後が面倒だしなぁ」スリスリ

華扇「はぁ……はぁ……んっ」ピクッ


勇儀「この分だと、次に大物が出そうなのは地下あたりか?」

萃香「いやいや、やっぱり地上だね。数打ちゃ当たるって言うだろう?」

華扇「ふぅ……はっ……う、んっ」プルプル

勇儀「そろそろ出て来てくれないとこっちの身が持たないよ……なぁ茨木?」

萃香「負け知らずの猛者を力ずくでねじ伏せる! この快感は何物にも代えがたいからねえ」

萃香「華扇、あんたもそう思うだろ?」

華扇「はぁっ、はぁっ、はぁっ」

華扇「はっ……んっ……」ピクッ


ザバァ…

華扇「……」

勇儀「……ま、こんなモンかな」

萃香「よぉし、そろそろ上がるか」

華扇「……」

勇儀「今日は呑むぞ~!」

萃香「あいつらの隠してる『第六天魔王』まだ残ってっかな?」


ガラッ…


華扇「ホッ……」

萃香「おーい華扇、早く戻りな」




勇儀「いや~、意外と良い湯だったな!」

萃香「特に景観が良かったねえ! あそこを露天風呂にしておいたヤツを褒めてやりたいところさ!」

華扇「……あなたたち、何で服着ないのよ」

萃香「ん? ああ、これは特に意味はないんだけどね」

勇儀「そうそう。何となくこのままの方が気分が良くってな」

萃香「まあこうしていると、温まった体に新鮮な外気が通り抜けていくってのはあるね!」

華扇「……」


勇儀「あ、そうだ。おい茨木」

華扇「?」

勇儀「お前、さっきからずっと私の胸見てるだろ」

華扇「……いや、見てなかったけど?」

勇儀「いいや絶対見てたね」

華扇「何で見る必要あんのよ……」

萃香「華扇、あんたさ、私たちが上がっても中々戻って来なかったわよね?」

勇儀「そうだよ」

華扇「い、いやそんなこと……」

勇儀「しょうがないね。そんなに見たけりゃ見せてやるよ」グイッ


ユサッ…


華扇「!」

勇儀「ふぅ……これでどうだ? 茨木」ニヤッ

華扇「……」プイッ

勇儀「ほら」

萃香「見とけ見とけ~」ニヤニヤ

勇儀「ほらどうした? 見ろよ茨木ぃ、ほらほらぁ」ズイッ

華扇「…………」


萃香「何やってんのさ華扇、ちゃんと見なってぇ」

勇儀「よく見なよ茨木、逃げんじゃないよ~」ズイッ

萃香「見~ろ! 見~ろ!」

華扇「や、やめて……」

萃香「ほらほら口だよ口! 口開けな!」

勇儀「これが欲しかったんだろ? おらっ!」グイッ

グニュ…

華扇「うぐ……!」


萃香「もっとちゃんと開けなって。先っちょしか入ってないよ?」

勇儀「嬉しくてたまんないよなぁ? 遠慮してないでもっと咥えな」グイグイ

華扇「もご……むぐ……」

華扇「ぷはっ! はぁ……はぁ……や」

華扇「やめて……」

勇儀「何だよ、嬉しいんだろぉ?」ニヤニヤ

華扇「やだ……」

萃香「喜びなよ、ほらほらほら」

華扇「やめ……」


勇儀「ほら、もう一回口開けなよ」グイ

華扇「むぐ!」

萃香「ほーらもっと大口開けてー?」ニヤニヤ

勇儀「感激してんだろ? もっと舌使ってチュウチュウ吸いなよ」

華扇「もご、むぐ……」

萃香「勇儀、どんな具合だい?」

勇儀「中々上手いじゃないかい。でっかい赤ん坊が出来た気分だよ」ナデナデ

華扇「んぐ……うん……」

萃香「へ~、後で私にもやっておくれよー」

華扇「……!」


萃香「何だか体に篭もった熱が取れなくってさぁ」

華扇「むぐむぐ……」

勇儀「あ~……これは病み付きモンだなぁ……」

萃香「そんなにイイのか!」

萃香「ほら勇儀が気に入ったってよ! もっと美味しそうに吸いな!」

華扇「むぐぐ……」

萃香「ちゃんと舌を使うんだよ。赤ん坊ならもっと必死に搾り出してるぞ?」

勇儀「ほぅら、大きくなれよ~?」グイグイ

萃香「奥まで奥まで。もっともっとぉ!」


華扇「ッ!……げほっ、ごほ……!」

萃香「……おい勇儀! 手ぇ押さえとけ!手!」バッ

萃香「今度は私の番だよ!」

勇儀「おぉ! たっぷり堪能しな!」ニヤリ

グイ!

華扇「う……!」

萃香「よーし、今度はこっちのおっぱいだぞぅ?」スッ

華扇「んんっ……」モゾモゾ

勇儀「動くなよ。怪我しちまうだろう?」

萃香「い~っぱいペロペロしておくれよ?」グッ


華扇「う!……んっ……」

萃香「おお……ああ、上手い上手い……はぁ」

華扇「もごもご……」

萃香「イイねえ~……ホントだ、これは癖になるよぉ」

華扇「んぐ……ん、ん……」

萃香「ほら舌使えって。もぉっとベロベロするんだよ」

華扇「んー!……ん、ん、ん……」

萃香「あ~、気持ちいい……」


勇儀「だろ? 良かったな茨木、褒めてもらえたぞ?」

華扇「んう、んう……んん……っ」

萃香「ふぅっ」スッ

華扇「っはぁ……」

華扇「はぁ、はぁ、はぁ……」ピクッ

萃香「こりゃ凄いねぇ。あんたのヨダレでベトベトになっちゃってるじゃないか」ニヤニヤ

勇儀「よっぽどお乳が欲しかったのかい? 私たちじゃいくら吸っても出やしないよ」ニヤニヤ

華扇「……」


萃香「それじゃあまた交代だな」

華扇「!」

萃香「あんたも同じようにして欲しいだろ? なあ」

勇儀「思いっ切りしてもらいたいんだろ? 我慢することぁ無いよ」

華扇「い、嫌……」

萃香「嫌?? 私にはそうは思えないけどねえ」ニヤニヤ

華扇「そんな、だって……」

萃香「あんたが本気で嫌がってるなら、私たちは指一本触れないはずだろうに……そうだろう?」

華扇「……」


勇儀「おい、早く脱ぎな。その邪魔くさい布きれを」グイッ

華扇「!」

萃香「全く、風呂上がったらサッサと完全防備しやがって」グイッ

華扇「や、やめて! 破かないで!」

勇儀「そんなに私たちと裸の付き合いをするのが嫌かぁ?」ニヤニヤ

萃香「それとも、自分が何されるのか分かっていたのかい?」ニヤニヤ

華扇「破かないで! 破かないで……!」

勇儀「何をそんなに怯えているんだか」グイグイ

萃香「そうそう、私たちは仲間じゃないか。そういう態度はちっとばかし傷付くなぁ」グイグイ


華扇「や、やめて!   私が!」

萃香「あん?」

勇儀「ん?」


華扇「私が…………自分で、脱ぐから……」


勇儀「そうかい? こりゃ悪かったね」サッ

萃香「……」ニヤリ




勇儀「いやぁ……いつ見てもいいもんだねえ」

勇儀「風呂場じゃ湯気のせいで、満足に拝むことも出来やしなかったからね」ジロジロ

華扇「……」

萃香「しかしこの見事な体が鬼の術の数々を振るうんだよなあ! 考えるだけでゾクゾクしてきちまうよ!」

萃香「この眺めを見てりゃあ、もう他のことなんざどうでもよくなっちまうね!」

勇儀「河童どもは訳の分からんガラクタなんぞ作らずに、これをそっくりそのまま真似ちまえばいいんだ」

萃香「あいつらにゃ百万年かかっても無理だろうよ……いやはや、生きる『美』とはまさにこのこと」

勇儀「ま、見た目云々はこれぐらいにして……」チラッ

萃香「ふぅむ、造形は鬼が太鼓判を押す程のモンなんだが……」


萃香「果たして『味』と『音色』の方はどうかなぁ……?」チラッ


華扇「…………」


勇儀「んー……どうだったかな? 何しろ前の時から結構経ってるからねえ」

萃香「ここはもう一度じっくり、丹念に、入念に、毛の一本、皮の一枚も余さず確かめないとなあ」

勇儀「おい茨木」

華扇「!」

勇儀「いつまでもそんな所に突っ立ってないで、こっちに来い」


華扇「……」

華扇「う、うん」フラッ

萃香「……」

華扇「はぁ、ふぅ」ヨロヨロ…


カクッ

華扇「あ―――」


サッ!


勇儀「おっと! 大丈夫か?」

華扇「んっ」


勇儀「危ない所だったな。怪我はしてないかい?」

華扇「うん……大丈夫」

萃香「顔が真っ赤じゃないか。湯当たりでもしてるんじゃないかい?」

華扇「それは……」

勇儀「そのまま私の体にしがみ付いているといい。ひんやりしてるからスッキリするぞ?」

華扇「……」

勇儀「どうした? 私だって裸なんだ。何も恥ずかしがることは無いだろうに」

萃香「そうそう。私だって裸んぼだぞー」

華扇「……」


勇儀「どうだ? 少しは治まってきたかい?」

華扇「……」コクッ

勇儀「しかし本当お前は、鬼とは思えないヤワな体してるよな」

勇儀「術が使えなかったら、その辺の妖怪と大して違わないんじゃないか?」

華扇「……」

萃香「でも実際にはあんたは、最強の鬼である四天王を名乗ることを許されている」

萃香「それがどうしてだか……あんたはとっくに気付いてるだろう?」

萃香「なあ『妖の華扇』よ。あんたが四天王の座を得たのは、華麗なる術を操るからじゃあないよな?」

華扇「……」


萃香「そうとも。あんたは他の鬼たちには逆立ちしたって真似できない呪いの力を持っている」

勇儀「お前にはリキは無いが、しかし間違いなく四天王の中でも最強の鬼だろうな」

勇儀「私たちは戦いさえ始まっちまえば、敵うヤツなんざいやしない」

勇儀「だが戦うより先に勝つことは出来ない」

華扇「……」

勇儀「誰もお前には勝てっこないさ」

勇儀「お前と出会ったヤツは、みぃんな骨抜きにされちまうからな……丁度今の私たちのように」


萃香「あんたは魅了の瘴気で近付く者を片っ端から虜にしちまう」

萃香「この呪いから逃れるには、あんたを物理的に遠ざけて縁を断つより他はない」

萃香「だぁがそれは無理な話だよな!」

華扇「……」

萃香「あんたの声が、目が、耳が、自分以外の誰かに向けられている! そんなことを考えただけで……!」

萃香「もうそれだけで、頭がどうにかなりそうなんだよ!」


ガバッ!


華扇「!?」ドサッ…


華扇「勇――――むぐッ!」


ジュルジュル…ズズズ…


勇儀「ぷはぁ! はぁ!はぁ!はぁ!」

勇儀「おい!もういいだろ茨木! もう我慢の限界だ!!」グイッ

華扇「んう……っ!」ピクッ

萃香「おい勇儀! 私にもよこせ!」バッ


チュゥゥ…ジュルッ…


華扇「むぐっ!……んん、ん……!」


勇儀「はぁ、はぁ……おい、唾飲めよ! 茨木ぃ!」

萃香「ふーっ! ふーっ!」ズルズルズル…

勇儀「いつまでも吸い付いてんじゃねえよ! サッサとどけっ!」グイッ

萃香「ぬぐっ!」

勇儀「口開けろ口ぃ!」

華扇「……」パカッ

勇儀「飲め……飲めよっ!」バッ

華扇「ん、ん!……んぐ……んぐ」

勇儀「はぁ、はぁ……どうだ美味いかあ!? お前のも飲ませてくれよ!」


萃香「ほらこっちもだよ! たっぷり飲め!」バッ

華扇「んぁっ!」ビクッ

萃香「ふー、ふー、ふー」

華扇「んく……んく……ん……」ゴクッ…

萃香「ぷはっ! はぁ、はぁ……ふふっ、イイ顔してるねえ! ますますそそられるじゃないか!」

華扇「はぁ……はぁ……はぁ……」

勇儀「おい!早く唾作れよ! 何してんだ!」

萃香「頂戴よ……頂戴よぉ!早くぅ!!」

華扇「ふ、二人とも落ち着いて……」


勇儀「おい萃香! 角が邪魔だ!頭どかせ!」

萃香「ああ!? てめえの角をどかすのが先だろうがッ!」

華扇「ま、待ってよ……私逃げたりし」

勇儀「ああもうまだるっこしい!」カプッ

華扇「んっ……!」ピクッ

萃香「飲ませてよ、飲ませてよぉ、あんたのヨダレ欲しい……ねぇえ……」

華扇「だって、きゅ、急にそんな」


勇儀「はぁ!はぁ!……こんなおっきいモノぶら下げやがって!」

勇儀「布切れで隠してるつもりか!? バレバレなんだよ!!……はむっ!」カプッ

華扇「あんっ!」

勇儀「ふー! ふー! ふー!」モミモミモミ

華扇「あ、あ……勇、儀……あ、あんっ!」

萃香「頂戴ってばぁあ!!」バッ

華扇「ん! んー!…………んぐ、んぐ」レロレロ…

萃香「!!」

萃香「ふぅ! ふーっ!」ググッ


華扇「!……んく……んく……」レロレロレロ

萃香「あ、はっ……はぁ……あんたの舌、すっごく良いよ……」

萃香「もっとベロベロしてぇ……」チュッ…

華扇「うん……んん、ん……」

勇儀「……ああ!こんなもんじゃ足りねえ! 腕上げろ腕!」

華扇「え? う、腕??」サッ

勇儀「もっとだもっと!」

華扇「??」

勇儀「脇を出せっつってんだ!」

萃香「うるっさいねえ! 良いところなんだから邪魔すんじゃないよ!」


華扇「う、うん」ササッ

勇儀「ここだここ!」カプッ

華扇「あっ……」

勇儀「はぁ、ふぅ……ああ……茨木の匂いがするぅ……」ペロペロ

華扇「ん……んっ」ピクッ

萃香「じゃあ私は……こっち!」カプッ

華扇「あんっ!」

萃香「柔らかーい……ねえ、ペロペロしていい?」チラッ

華扇「う、うん……いいよ」ナデナデ


萃香「ふぅ……ふぅ…………はぁ」

勇儀「すぅー……はぁ すー……」チュル…

萃香「ねえ、あの顔挟むのやってえ」

華扇「顔?」

萃香「ほら、あのおっぱいでムニュウってするの」

華扇「あ、うん」

萃香「やたっ!」ササッ

勇儀「……!」


華扇「よいしょ、んしょ……」グッ


ムニムニ…


萃香「はう~♪」

華扇「ふふ、気持ちいい?」

萃香「あう~ん♪」

華扇「よしよし」ナデナデ

勇儀「……おいおい、折角堪能してたのにもうお終いか?」

華扇「!……あ」


勇儀「じゃあそろそろ一番美味しい所行っていいんだな?」ニヤッ

華扇「……」

華扇「うん……ど、どうぞ?」ササッ


トロッ…


勇儀「はぁ、はぁ……」ゴクッ

萃香「♪♪~」モゾモゾ

勇儀「……よし、じゃあ」グッ

勇儀「こんなに濡らしやがって……下まで伝ってるじゃないか」

華扇「はぁ……はぁ……」


勇儀「そのままちゃんと開いておけよ? 全部飲んでやるからな」スッ

華扇「う、うん……」


クチュ…


華扇「う……!」ピクッ

勇儀「はむ……うん…………」


チュッ…ズズッ


華扇「はぁ、はぁ、はぁ」


勇儀「こんな所まで垂らして、勿体無い……」レロレロ

華扇「う、うん……っ!」ブルッ

勇儀「そんなに欲しいのかよ、なあ」

華扇「はぁ、はぁ、勇儀……」

勇儀「なあ言ってみろよ茨木。私の一番熱いのが欲しいか?」

華扇「あっ……は……」

勇儀「言えよ……」

華扇「はぁ……はぁ……」


勇儀「言ってくれよ……頼むよぉ」ズズッ…

華扇「!……う、うん……勇儀のが……ほ、欲しいよ!」

勇儀「!!」

華扇「いっぱい欲しい! 勇儀の熱いの……!」

勇儀「……よ、よし、待ってろ」グイッ

勇儀「脚乗せろ、肩に……そう、いいぞ」

勇儀「今、くれてやるからな!」

華扇「……」コクッ


勇儀「茨木ッ……!」


クチュ…


華扇「あふぁ……っ!」ビクッ

勇儀「ぐっ! キく……っ!」

萃香「おい! 私のこと無視すんなぁ!」チュゥ

華扇「ふぐっ!」


勇儀「熱っ!……い、良いぞっ! 茨木ィ!」グッ


クチュクチュ…


華扇「あっ! あんっ! あっ!あっ!」

萃香「お乳出ないよぉ……」モミモミモミ

勇儀「もっと吸ってやれ! こいつ一回飛ばすぞ!」グイッ

華扇「あぐっ! はぁ!あんっ! あ……っ!」


勇儀「茨木……茨木……! はぁっ! はぁっ!」

華扇「あっ、あっ、んっ! はぁ、は、あっ!」

勇儀「はっ、はっ……好きだ! 茨木!」

華扇「あっ!!」ビクン…

勇儀「お前のことが好きなんだよ! 茨木っ!!」

華扇「ゆ……勇、儀……はぁ、んっ! ああっ!」


勇儀「ぐっ!あっ! ぶ、ブッ殺してやる……!」

勇儀「ブッ殺してやるぞ! 茨木っ!!」

華扇「はぁ!あっ! あぅ!あっ!はっ!」

勇儀「おらぁ!死ねえッ!!」グッ!


グチュッ…


華扇「あぁあああ…………っ!!」





―――ドサッ


萃香「むぎゃ!」

勇儀「」

華扇「はぁ、はぁ、はぁ、はぁ……」

萃香「……おい邪魔だ!どけっ!」グイッ

勇儀「……」バタッ

華扇「はぁ、ふぅ、はぁ……」


勇儀「はぁ……はぁ……はぁ」

萃香「ったく見せ付けやがって……こっちまで堪んなくなってきちまったじゃないか」スッ

華扇「はぁ、はぁ、萃香……ちょっと、待って……」

萃香「やなこった!」

萃香「こんなビショビショになってんの、放っておく方が無理ってもんだろうが!」カプッ

華扇「あっ!」ピクッ

萃香「はぁ……凄い匂い……」ズッ ズズッ

華扇「あっ! んっ!」

華扇「ダ、ダメ……! 今……」


萃香「もっと脚開いて……」

華扇「はんっ! ああ……! はぅ」ススッ

勇儀「手伝ってやるよ」グイッ

華扇「あっ」

萃香「よし、そのまま持ち上げてろ……もっと良くしてやるよ」チュルチュル

華扇「ああぁっ! す、吸わないでぇ!」

華扇「す、萃香っ! 吸っちゃダメぇ!!」モゾモゾ

萃香「んく……凄ぉい……どんどん溢れてくる……」レロレロ

勇儀「……おい、一回下がれ」


萃香「こぼれちゃう……んんっ」

華扇「はぁっ、はぁっ、はぁっ……!」

勇儀「ふん」ポイッ

ドサッ…

華扇「あ……」

萃香「あん?」

勇儀「そこだけじゃ足りねえよなぁ? 体起こせ。抱いてやる」グイッ

華扇「あぅ」

勇儀「ほら、お前はしっかりそっちを責めときな」

萃香「……ふん」カプッ

華扇「う……!」ピクッ


勇儀「そのおっきいのもしてやるよ。さっきは途中までだったからな」モミモミ

華扇「あん……」

萃香「華扇……もっといっぱい垂らして?」チュルチュル

華扇「そんなの、無理だよぉ……あっ、んん……!」

勇儀「ホント立派な胸してやがる……また大きくなったか?」

華扇「し、知らない……んっ、あっ」

勇儀「またこうして欲しくて、頑張って大きくしたんだろ? 正直に言いなよ」

萃香「はふ……んむ」レロレロ

華扇「分かんないって、ば……あんっ!」ピクッ


勇儀「乳も出ないんだから、もう後は一つしかないだろ? なあ」スリスリ

華扇「はぁ、はぁ、い、言わないで……」

勇儀「それなら望み通りにしてやるよ。この色狂いが……!」グニュッ

萃香「あむっ!」ジュルッ!



華扇「―――!!」




華扇「――――あ……あ………」ビクッ ビクッ 


華扇「あ、あ……っ」チョロ…


勇儀「おっ! 出た出た!」

萃香「あー、いっけないんだ~♪」


華扇「あ、あ~……」


チョロチョロチョロ…


萃香「いっぱい出てる……」

勇儀「まぁた漏らしやがったな? この変態め!」ニヤッ


華扇「う、うぅ~」

華扇「み、見ないでよぉ……」

萃香「ねえ、お漏らししてるとこ見られて嬉しい? ねえねえ」ニヤニヤ

華扇「……」プイッ

勇儀「ほら聞かれてるぞ? ちゃんと言えよ。黙ってるのは良くないぞ?」

萃香「赤ちゃんみたいにオシッコしてるとこ、全部見られてるよ? どんな気持ち?ねえ」


チョロチョロチョロ…


華扇「いやぁ……」


勇儀「はぁ、はぁ……たまんねえ……! その顔もっとよく見せろ!」

華扇「やだぁ……」プイッ

萃香「隙ありっ! も~らい!」チュッ

華扇「んっ……!」

勇儀「あっ」

萃香「んく……あむ……」クチュクチュ

華扇「んんっ! んっ!」

萃香「……」チュパチュパ

華扇「ん……! ん……っ」

華扇「ん……ん……」


萃香「……はぁ、そんなに嬉しかった?」

華扇「はぁ、はぁ、はぁ……っ!」

萃香「舌が凄い動きし」


華扇「……あああっ!」バッ!


萃香「わぷっ!?」ドサッ…

勇儀「!」

華扇「んく! んむ! んー!」チュルチュル


華扇「はむ! んん、んぁ……!」チュゥ…

華扇「……ぷはっ! はぁ、はぁ……」

萃香「はぁ、はぁ、か、華扇??」

華扇「わぁああ!」ガバッ

萃香「わわっ!?」

華扇「ふぅん! んむ! んん……!」チュパチュパ


勇儀「……ようやっとノッて来たか。遅すぎなんだよ、毎度毎度!」ニヤッ


華扇「はぁ、はん……あむっ……」

華扇「ご免、ご免ね、萃香……これ止められないよぉ……」

萃香「はぁ、はぁ、い、いいよ……」

萃香「私の口の中、好きなだけ吸って?」

華扇「萃香っ!」バッ

萃香「あんっ」

華扇「ん……んん……ぅん……」クチュクチュ

萃香「ん…………」レロレロ


華扇「はぅ……はふ……はぁ」

萃香「……んん」スッ


ギュッ…


華扇「!」

萃香「ちゃんと抱っこして? ね?」

華扇「う、うん!」ギュッ

萃香「はふぅ……あぁ、いい……」

萃香「好きだよぉ、華扇……」

華扇「萃香……っ!」ギュゥ


勇儀「はぁ、はぁ……くっ!」バッ


―――ガシッ!


華扇「!」

勇儀「おい逃げんなよ!? こっちはまだ足りてねえんだ!」

萃香「華扇……華扇……」ペロペロ

華扇「あふっ……あっ、あっ……」

勇儀「その綺麗な体を砕いてやるよ! おらぁ!!」ググッ

華扇「あっ……ああ……っ!!」ビクン


勇儀「贅沢な女だよなぁ! はぁ、はぁ……挟まれて嬉しいだろう!!」

華扇「う、うん……あ……あふぁ!」ギュッ

萃香「んぅ! あっ!か……!」ピクッ

勇儀「こっちにも欲しいんだろ!? 濡らし過ぎなんだよ!」フニッ

華扇「あっ!!」

勇儀「こんな熱くしやがって……! もう勘弁ならねえ!」

勇儀「お前のような淫乱はとことん犯してやるぞっ!!」スリスリ…

華扇「あぐぁ! か……はっ!……ゆ、許して勇儀ぃ!!」ビクンッ


萃香「えいっ!」カプッ

華扇「ひぃあ……っ!!」

萃香「うぅ……んー!」モグモグ

華扇「ダ、ダメッ!! 噛んじゃダメ!萃香ぁ!!」ギュゥ

勇儀「はぁ、はぁ……鬼にこんなことさせやがって……!」スリスリ

勇儀「そんなに欲しいのかよ! おい言ってみろ!」

萃香「ふぅ、はぁ、ふー!」モグモグ

華扇「んぐっ! あん! はぁっ! あっ!あっ!」

勇儀「言えよ! お前好きなんだろ!? ああっ!?」


華扇「はん! はっ! あっ! あぐ……っ!」

勇儀「言えよ! はぁ、はぁ、い、言えってば!!」モミモミ

萃香「はむ……んん……!」

勇儀「た、頼むよ! 言ってくれっ!!」

勇儀「何でもする! 何でもするからぁ!」

勇儀「な、何でも欲しいもの上げる! 何でも言うこと聞くからっ!!」

萃香「んぅ! んーんー! んー!」チュゥゥ

華扇「はぐ! あっ、はぁ、や、あぁっ……!」


勇儀「はぁっ、はぁっ……あ、あんなのよりもっと……もっと凄いヤツとっ捕まえてきてやる!!」

勇儀「誰が邪魔しようと構やしない!!」

勇儀「何百でも何千でも何万でも!好きなだけ殺らせてやるっ!!」

勇儀「だからお願いだっ!! 言ってくれぇ!!」

勇儀「言ってくれよ茨木ぃいいっ!!」ギュゥゥ

華扇「……き、だよ……はっ、んっ……!」

萃香「……!」


華扇「す……好き……! 二人のことが大好き!」

勇儀「!!」


華扇「勇儀、萃香……はぁっ! はん、あっ! あい、愛してる……!」

華扇「愛してるよぉおおっ!!」


萃香「……は……あ……!!」ビクッ

勇儀「あ、あ…………!!」


萃香「うあぁああぁああっ!!」

勇儀「い、茨木!茨木ぃいいいいっ!!」ギュゥゥ




華扇「ふ あ  あぁあああ―――――!!」










――――――――――――――――――――――――







萃香「いやー! 燃えた燃えた!」

勇儀「ふぅー……今回は特に良かったなあ!」

華扇「……」

勇儀「茨木、お前は本当に最高だよ。抱けば抱くほど良い体になってきやがる」スリスリ

華扇「やめて。触んないで」パシッ

勇儀「ん?」

萃香「なあ華扇、さっきの台詞もう一度言ってみておくれよ」

華扇「……」プイッ


勇儀「おお! そいつは私も是非聞いてみたいところだ!」

勇儀「出来れば一回と言わず三千回ぐらいな!」

華扇「……」プイッ

萃香「ん~?どうした? 機嫌でも悪いのかい?」ニヤニヤ

勇儀「そいつはいけないな!……じゃあもう一勝負と行こうか?」グイッ

華扇「!……や、ヤダ!」

勇儀「うん?? まだムシャクシャしてるんなら、コレが一番手っ取り早いだろうに」

華扇「別に機嫌は悪くないわよ! 大丈夫だから!」

勇儀「?」


萃香「何か気に食わないことでもあるのかい?」

華扇「気に食わないとかそいう事じゃなくて、そのぉ……」

萃香「?」

勇儀「何だ? 言いたいことがあるなら言ってみな」

華扇「その……こういうの、もう終わりにしたいの!」

勇儀「……??」

萃香「あん??」

華扇「いつもいつも、何か事ある度に私のことを……その」


勇儀「犯すのが悪いってのか?」

華扇「ちょっ!! はっきり言わなくてもいいじゃない!」

勇儀「言わなきゃ分かんないだろうが」

萃香「それの何が悪いってんだい? 変なヤツだねぇ」

華扇「何がって……悪すぎよ! 悪そのものじゃない!」

萃香「訳が分からないね。あんただってあんなに喜んでたじゃないか」

華扇「そういう問題じゃないでしょ!?」

勇儀「……本当は、嫌だったのかい……?」

華扇「え……あ、いや……だから、そういう事が言いたいんじゃなくって!」


華扇「私のことを妾みたいに扱うのはやめて!……ってこと!」

勇儀「何だ、じゃあ正妻になればいいじゃないか」

勇儀「お前なら私は喜んで契りを交わすぞ? 何なら今から祝言でも挙げに行くかい?」ニコッ

華扇「そういうことじゃなくて……」

萃香「仕方ないだろう。私たちはあんたの呪いで勝手にそうなっちまうんだから」

萃香「力さえ抑えておけば、それで全部方が付くだろうに」

華扇「……私はこの呪いを制御し切れていないって、知ってるでしょ?」

萃香「当たり前じゃないか。今更何言ってんだい」


華扇「だったら……」

萃香「だが私たちのすることは、元はと言えばあんたの心の奥にある願望なんだよ」

萃香「煎じ詰めて言っちまえば、私たちに激しく奪われることがあんたの望みって訳さ」

萃香「分かるかい? あんたはそういう度し難い変態なんだよ」ニヤッ

華扇「……」

勇儀「それで結局何が言いたいんだ?」

華扇「えっと、私は……もっとまともな暮らしがしたいのよ!」

萃香「はぁ??」

華扇「私は今までのような生き方じゃなくって、もっと、清く正しく真っ当な生活をしていたいの!」

勇儀「何だ?そりゃ」


華扇「私はもう、巻き込まれて流されっぱなしな自分が嫌なの!」

華扇「こんな野放図で五欲にまみれたような刹那的な生き方じゃなくて、もっと……大きい目的に向かいたいのよ!」

勇儀「はぁ??」

萃香「やめとけやめとけ」

華扇「えっ?」

萃香「あの坊主を追っかけて法界に行こうってんだろ? あんたにゃ無理だよ」

萃香「おそらくはあの坊主だって、入った瞬間におっ死んだろうさ」

勇儀「そうだぞ? 特にお前の体は、私たちみたいに頑丈には出来ちゃいないんだ」

勇儀「お前に何かあったら、それこそ私たちはお先真っ暗なんだからね」

華扇「全然分かってない……」


萃香「どうも要領を得ないねぇ……一体全体何が言いたいんだい??」

華扇「……いつまでもこんな生活してて、良いはずがないのよ」

勇儀「?」

華扇「あなたたちだって、本心では今のままで良いとは思っていないでしょう?」

勇儀「今のままで何かまずいことでもあるのか?」

勇儀「好きなだけ殺して、好きなだけ呑んで、好きなだけブッ壊す。最高じゃないか」

華扇「……」

萃香「……いや、華扇の言う通りかも知れないね」

勇儀「うん?」

華扇「!……なら」


萃香「近頃地上は手狭になってきたからねぇ。天狗どもの領地は窮屈で適わん!」

萃香「天界か魔界辺りか、そろそろ庭を増やしたいと思っていたところさ!」

勇儀「なぁるほど! そういうことか!」

華扇「…………」

勇儀「おい萃香! そっちに出向く時は絶対に言うんだぞ!?」

萃香「分かってる分かってる!」ニヤリ

華扇「はぁ……もういいよ……」

勇儀「ん? 何だか元気が無いみたいだな」

萃香「よぉし! ここは景気付けに地獄にでも行ってみるか!」


勇儀「そうだな。おい茨木、お前も来い!」グイッ

勇儀「獄卒どもを片っ端からブッ飛ばしてやりゃあ、少しは気分も晴れるだろ!」ニコッ

華扇「あ~あ、またこうなるのかぁ……」

萃香「行っくぞぉおお!!」ババッ!

勇儀「うぉらああああ!!」ババッ!



華扇「もうこんな生活は嫌ぁ~! 絶対いつか抜け出してやるんだからー!!」





                              完

◆WEk0cPQ7bA → #天狗たちは必死に浴場を造り直して終了

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