女「私古風な女ですゆえ」(55)
事実は小説より奇なり。
元々文学に秀でていた私は幼き頃から
えっちらほっちらと朝も昼も夜も日夜勉強漬けでございました
父の教えに母の献身的な支えのおかげで
難なく大学に合格した私は家族サービスとして
アルバイトをはじめ勿論勉学も怠ることなく生きていく事にしたのです
このままお金をこの可愛い子豚さんの貯金箱に沢山詰め込んで
いつかはわいあんな旅行をプレゼントしたい
そう思ったのも束の間、大学やアルバイトと言うのは
恋に渦巻く獰猛な生き物かのように私のお金を奪っていくのです
そう、あれは一昨年の春でした
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