榛名「いいなぁ……」ｺｿｯ

……………………

榛名「あ、相棒！」

提督「最近の相棒ってなんかちょっと違うよな」

榛名「え、ええ……そうですね……」

提督「亀山君帰ってこないかなあ……」

榛名「……そうですね」

瑞鶴「ちょっと退屈なんだけどー！ふてくされるぞー！」

提督「ええー……秘書官なんだから我慢してよ……」

瑞鶴「ちょっとくらいいいでしょー！？」

提督「ほら今時ふてくされる前に宣言する奴いないだろ」ﾓﾐｯ

瑞鶴「ちょっと！ほっぺた揉まないでよ！」

提督「ほんとに膨らんでるんだな」

瑞鶴「ちょっとー！」

榛名「いいなぁ……」ｺｿｯ

……………………

榛名「榛名、ふてくされちゃいます！」

提督「ど、どうした反抗期か！？」

提督「な、なにか悪いことしちゃったか！？」

榛名「い、いえ……」

提督「とりあえず謝るよ、すまなかった」

榛名「お気になさらず……」

あきつ丸「提督殿眠そうでありますな」

提督「うん、眠い」

あきつ丸「お眠りになるのであれば子守唄を歌いましょうか？」

提督「じゃあ歌ってよ」

あきつ丸「冗談でありま……ええ！？」

提督「寝ないけど聞いてみたいから歌ってみてよ」

あきつ丸「ええっと……」

提督「声もきれいだし期待してるよ」

あきつ丸「では……失礼して……」

あきつ丸「～～♪」

提督「ああ……癒されるなあ……」

榛名「いいなぁ……」ｺｿｯ

……………………

榛名「司令眠そうですね……」

提督「ふぁ……うわごめん、たるんでたみたいだ」

榛名「仕方ないですね……ここは榛名がこも……」

提督「気合入れ直さなきゃな」ﾊﾟﾝｯ

提督「よっしゃ！頑張ろう！」

榛名「……唄を唄ってあげたいな～なんて……」

提督「ほらもうちょっとだ！榛名も頑張るぞ！」

榛名「はい……」

妙高「妙高特製カレーです！とっておきですよ」

提督「へぇ……美味しいよ」

妙高「ありがとうございます」

提督「特にこの肉がいい感じだな！」

妙高「それはブランデーフランベが特徴で……」

提督「本格的だな、ぜひ他の料理も食べてみたいなあ」

妙高「よろしければいつでもお作りしますよ？」

提督「楽しみがまた増えたな」

榛名「いいなぁ……」ｺｿｯ

……………………

榛名「提督！今日は榛名特性カレーです！」

提督「いつもながら美味しいな！」

榛名「……？ほかになにかありませんか？」

提督「うん？すごく美味しいぞ？お代わりしたいくらいだ」

榛名「……すぐにお持ちしますね」

提督「榛名が当番の時のカレーは当たりだな！」

榛名「はい……」

伊401「あぁ～、そうきたかぁ～、有りです！」

提督「なんだよ生意気な口きいちゃって……」

伊401「むぅ……」

提督「まったくもう……そういうこと言うやつは……」

伊401「え！？ちょっとまって！？」

提督「くすぐってやる！」

伊401「え！？やだやだ！ごめんなさい！！」

提督「許さないぞー」

伊401「あははははは！やめて！いやー！やだやだぁ！」

榛名「いいなぁ……」ｺｿｯ

……………………

榛名「これは……有りです！」

提督「お？やっぱわかるやつにはわかるんだな！」

榛名「えっと……有りです！」

提督「なんだ？そんなに気に入ってくれたのか？」

榛名「あ、有りです！」

提督「喜んでくれてうれしいよ」

榛名「いえ……」

綾波「綾波、まるで生まれ変わったみたい！」

提督「うわ、ほんとだ、すっごい美人がいる！」

綾波「ええ！？」

提督「うわーすっごい美人だ！いったい誰なんだー」

綾波「えええ！？綾波ですよ！綾波です！」

提督「うっそだーこんなに美人知り合いにはいないぞー」

綾波「もう……お茶入れてきますね」

提督「見知らぬ美人でも美人の入れたお茶は最高だな！」

綾波「もう……からかわないでくださいよ……」

榛名「いいなぁ……」ｺｿｯ

……………………

榛名「榛名、まるで生まれ変わったみたい！」

提督「ははは、大袈裟だな」

榛名「他になにかありませんか！？」

提督「うーん良く似合ってるぞ？」

榛名「そうじゃなくって！」

提督「かっこいい？」

榛名「もう……お茶入れてきます！」

提督「……？？」

酒匂「酒匂クイズー！酒匂が好きなモノなーんだ？」

提督「うーん……ぴゃああああ？」

酒匂「ぴゃああああ！？」

提督「ぴゃああああ！」

酒匂「ぴゃああああ！？」

提督「ぴゃああああ！」

酒匂「……もう！」

提督「……」

酒匂「……」

提督「ぴゃああああああ！」

酒匂「ぴゃああああああ！？」

榛名「いいなぁ……」ｺｿｯ

……………………

榛名「ぴ、ぴゃ～……」

提督「ん？」

榛名「いえ、なんでも……」

提督「……」

榛名「……」

提督「ぴゃあああああ！」

榛名「きゃあああああ！」ﾋﾞｸｯ


……………………
榛名「そんなに羨ましくもなかった気が……」

鈴谷「提督ってさーなんかヌメヌメしそうだよね」

提督「さすがにケンカ売ってるでしょ？」

鈴谷「えー世間のイメージだよー」

提督「は？そんなら触ってみろよ！？ほら！ほら！」ｷﾞｭｯ

鈴谷「うわ、きっも、ちょっと！」

提督「ほら！どうだ俺の頬は！？」

鈴谷「あ、意外ときれいな……」

提督「ほら見たか」

榛名「いいなぁ……」ｺｿｯ

……………………

榛名「提督ってちょっとヌメヌメしてそうな」

提督「え！？マジ？」

榛名「あ！あの……」

提督「ちょっと仕事任せた、顔洗ってくる」ｶﾞﾀｯ

榛名「いや、その……」

榛名「触ってみないとー……」

榛名「……」

千歳「あとはやっておきますから提督はお酒でも飲んで、ゆっくりなさっていてください」

提督「いつもそうやって俺に酒を飲ませようとしてくるな」

千歳「さあ？なんででしょうね？」

提督「普通逆じゃない？」

千歳「うふふ、どういうつもりでしょうかね？」

提督「やだ！身の危険を感じる！怖い！」

千歳「うふふ……」

提督「さっさと仕事おわらせて二人で飲みに行くか」

千歳「いいですね！」

榛名「いいなぁ……」ｺｿｯ

……………………

榛名「失礼します、提督はまだお仕事中ですか？」

榛名「後は榛名がやりますから提督はお酒でも……」

提督「う～……」

榛名「もう飲んでます！？」

提督「榛名もせっかくだから飲んでけ！飲んでけ！」

榛名「榛名は…・その……」

提督「ほらほら……」ﾄｸﾄｸ

榛名「い、いただきます……」

……………………

榛名「うう……頭が痛い」

榛名「タイミングが悪かったです……」

比叡「司令？嫁･姑問題って、何ですか？」

提督「いろいろあるからなあ……」

比叡「じゃあもし私が巻き込まれたら守ってくれます！？」

提督「えー……そういう場合どうせお前が悪いじゃん」

比叡「なんですかそれー！？」

提督「はいはい守る守る」

比叡「適当じゃないですかー！」

提督「じゃあどうすればいいんだよ」

比叡「そういう時は耳元で『絶対にお前の味方だよ』って」

提督「……」

比叡「なんか言ってくださいよー！？」

榛名「いいなぁ……」ｺｿｯ

……………………

榛名「……提督は嫁・姑問題になったら守ってくれますか？」

提督「え？」

榛名「守ってくれますか？」

提督「そもそもお前じゃ問題は早々起きないだろ」

榛名「そうでしょうか……」

提督「大丈夫でしょ」

榛名「そうでしょうか……？」

大井「今日のお昼はオムライスですよ！」

提督「うわ……赤いけどこれ大丈夫な赤？」

大井「何言ってるんですか！？ケチャップですよ！それ以外に何があるんですか！？」

提督「いや……うーん」

大井「ほらっ！あむっ……んっ我ながらおいしいですよ」

提督「ええ……俺に作ってくれたんじゃないのかよ？」

大井「嫌なら食べなくてもいいんですよ？」

提督「いや……いただきます、ほらその持ってるスプーン頂戴」

大井「あ、はい……」

提督「あ、本当に美味しい」

榛名「いいなぁ……」ｺｿｯ

……………………

榛名「今日はオムライスです！」

提督「お！いただきます！」

榛名「心配でしょうから榛名が毒見を……」

提督「毒見だなんておいしいぞ？」

榛名「毒見を……」

提督「おいしいなあ」

榛名（間接キス……）

暁「司令官トイレの近くに用事あったりしない？」

提督「もう夜だし先に寝てていいんだぞ」

暁「それじゃあトイレに行きたかったりしない？」

提督「いや行きたくないけど……」

暁「そう……」

提督「……」

暁「……」

提督「あー！トイレのそばの鍵を閉めたか確認するの忘れてた」

提督「見回りに行くからついてきてくれないか」

暁「……トイレの中は暁がチェックするから5メートルくらい離れて待っててね」

榛名「いいなぁ……」ｺｿｯ

……………………

榛名「提督、お手洗いに用事ありませんか？」

提督「あ、やば、水道のところに鍵置いてきたかも」

提督「注意ありがとう！行ってくる」

榛名「……」

榛名「……」

榛名「あれ？もしついてきてもらったら恥ずかしかったんじゃ……？」

大鳳「デスクワークばかりじゃだめですよ！たまには体も動かさなきゃ！」

提督「確かに……」

大鳳「折角ですから室内でできるトレーニングでもしましょう！」

提督「えっ……」

大鳳「まずは腹筋でもしましょうか！ほら足押さえててあげます！」

提督「いや……後でじぶんでやるんで……」

大鳳「どうせ一人じゃサボるんですから！ほら足押さえますよ！いーち……」

提督「い、いーち……」

大鳳「声が小さいですよ！」

榛名「いいなぁ……」ｺｿｯ

……………………

榛名「榛名がお手伝いします！筋力トレーニングしましょう！」

提督「ごめん……筋肉痛だから……」

榛名「ええ！？で、ではマッサージでも……」

提督「ごめん……触らないで……お願い……」

提督「お願い……」

榛名「……」

扶桑「提督、空はどうしてあんなにも青いのでしょう」

提督「冬の空ってなんか夏と違うよな……」

扶桑「私の心も、提督に……」

提督「ああでも、もう駄目だな……」

扶桑「え？」

提督「え？いやそろそろ暗くなるから外みても駄目だなって」

扶桑「……夜は夜で良いですよ」

提督「ん、まあそうだな」

榛名「いいなぁ……」ｺｿｯ

……………………

榛名「今日も空が青いですね……」

榛名「執務室から見える空は……ってあれ？？」

提督「ああ、冬用のカーテンに変えたんだよ」

提督「やっぱり厚手の生地だとあったかいな」

榛名「いえ、でもカーテンを開けると……」

榛名「曇ってますね……」

提督「夜から雨らしいな」

伊58「てーとく、デザートはアイスがいいなぁ」

提督「寝る前は体冷やすからダメ」

伊58「ええー！？少しくらいいいでしょぉー！？」

提督「ダメダメ代わりに良いもの作ってやるから」

伊58「え？なんでちか！？」

提督「特製ココアな。ほらあったかいうちに」

伊58「だいまんぞくでち」

提督「他の子には秘密な」

榛名「いいなぁ……」ｺｿｯ

……………………

榛名「アイス、食べたくありませんか？」

提督「夜中だし体冷やすのもなあ……」

榛名「それじゃあ仕方ないですね」

提督「そうだな……」

榛名「……」

提督「……」

提督「ちょっと前ならこういう時ようにココア用意してたんだだけど……」

提督「お気に入りの銘柄が発売中止になっちゃったんだよな……」

榛名「そうですか……」

三隈「これ、提督の情報ですの？三隈も見てもいいかしら？」

提督「あっそれは……」

三隈「これが提督ですの？今とは別人ですのね……」

提督「昔はいろいろあったんだよ……」

三隈「この時の髪型なんて……」

提督「あんまり掘り返さないでよ恥ずかしいから」

三隈「ふふふ、かわいらしい」

提督「誰にも言わないで……ねぇ？聞いてる？」

榛名「いいなぁ……」ｺｿｯ

……………………

榛名「提督の情報は……っとあれ？」

提督「どうした？」

榛名「ないですね……」

提督「ああ、片付けたからな」

榛名「そうですか……」

提督「そうです」

榛名（昔の姿見たかったなあ……）

巻雲「……」じー

提督「……」ｶﾘｶﾘ

巻雲「……」じー

提督「あれ……これは前の書式がたしか……」

巻雲「……」じー

提督「……？？」

巻雲「司令官様とぽ～っとしてると、なんか落ち着くな～」

提督「見られてると集中力が上がるとかなんとか……」

巻雲「それじゃあもっとしますよぉ！」じー

提督「できればやめて」

榛名「いいなぁ……」ｺｿｯ

……………………

榛名「……」じー

提督「……」

榛名「……」じー

提督「あの？何か？」

榛名「いえ」

提督「……ちょっと外の空気吸ってくる」

榛名「でしたら榛名も……」

提督「やっぱいいや」

榛名「そうですか……」

榛名「……」じー

提督「手を動かして」

榛名「あ、すみません……」

明石「降りかかる火の粉は払わないといけませんね！」

提督「薄着なんだから溶接とか気を付けろよ……？」

明石「大丈夫ですよ！」

提督「明石くらいになると日曜大工なんかもささっとやっちゃうんだろうな」

明石「棚でも作る予定があるんですか？」

提督「男としてのプライドがさ……」

明石「あー……」

明石「じゃあ今度廊下の電球変えてもらってもいいですか？」

提督「それくらいなら任せておけ、完璧にこなしてやるさ」

明石「ちょろいですね」

提督「わかってても言わないでくれよ」

榛名「いいなぁ……」ｺｿｯ

……………………

榛名「提督、榛名の部屋の蛍光灯取り替えてもらってもいいですか？」

提督「良いけど……私室入っても気にしないの？」

榛名「はい、榛名は大丈夫です！」

……………………

提督「取り替えたぞ」

榛名「提督、ありがとうございます！」

提督「……」ﾁﾗｯ

榛名「？？」

提督「じゃあこれで……」

榛名「どうしたんでしょう……」

榛名「あ、クローゼット開けっ放しでした……」

榛名「呼ぶために急いでとりあえず全部入れたからごちゃごちゃです……」

瑞鳳「卵焼き作ったから一緒に食べよ！」

提督「お、おいしそうだな」

瑞鳳「毎回改良してるからね、前のよりも美味しいはず！」

提督「それじゃあ早速……」

瑞鳳「どう？」

提督「本当に美味しいな……」

瑞鳳「毎日でも作っちゃうよ？」

提督「さすがに毎日は……」

榛名「いいなぁ……」ｺｿｯ

……………………

榛名「提督！卵焼き作ったんです食べてもらえませんか！？」

提督「おお！それなら是非とも」

榛名「いかがですか？」

提督「……」

榛名「不味かったでしょうか？」

提督「美味しいよ」ﾆｺｯ

榛名「本当ですか？感激です！」

提督（しょっぱい卵焼きが好きなんだけどなあ……まぁこれはこれで……）

天津風「良い風」

提督「寒くないのか」

天津風「え？素敵な風じゃない」

提督「寒いから閉めて」

天津風「いやよ、もうちょっとだけ……」

提督「上官命令、閉めるぞほらどけ」

天津風「ちょ、ちょっと！」

提督「気付いてないかもしれないけどこんなに手も冷たくなってるじゃないか」ｷﾞｭ

天津風「やめっ……あったかい……」

提督「だろ、閉めるぞ」

榛名「いいなぁ……」ｺｿｯ

……………………

榛名「良い風ですね……」

榛名「……ｸｼｭﾝ！」

榛名「ちょっと寒いです……」

提督「今夜から寒波が来るらしいぞ」

榛名「閉めますね……」

提督「ああ……」

足柄「深夜は感覚が研ぎ澄まされるの。サイッコーね……」

提督「お前素で怖い」

足柄「な、なんでよ！？」

提督「夜にテンション上がってもついていけないし……」

足柄「わかったわ、それじゃあ静かに夜食を食べましょ」

提督「小腹がすいたとき用にカツって……」

足柄「ソースかけてあげるわね」

提督「せっかく足柄が作ってくれたならいつでも食べるけどさ……」

足柄「……それってつまり！？」

提督「静かにしろよ」

榛名「いいなぁ……」ｺｿｯ

……………………

榛名「お夜食にカツを用意しました！」

提督「あ、ありがとう……」

榛名「提督のお好きなロースかつですよ！」

提督「あ、うん大好き」

榛名「はい、召し上がってください！」ﾆｺｰ

提督（重い……ロースなんて今までこんな時間に食べたことないぞ……）

伊19「19時なの！　イクの時間なの！」

提督「イクの時間ってなにするんだよ……」

伊19「それは～……聞いちゃうの？」

提督「聞きたくない」

伊19「提督にだけ教えちゃうけど他の子にはないしょなのね」

伊19「しゃべったらおしおきなのね」

提督「聞きたくない」

伊19「むぅ……」

伊19「それはそれでおしおきなのね！」

提督「うわっやめろ！」

榛名「いいなぁ……」ｺｿｯ

……………………

榛名「提督！榛名の時間です！」

提督「……？？」

榛名「ですから……いまは榛名の時間です！」

提督「……？？」

榛名「榛名の……いえ……なんでもないです」

提督（いったい何だったんだろう）

加賀「静かね……・」ｶﾘｶﾘ

提督「そうだな……」ｶﾘｶﾘ

加賀「……」ﾍﾟﾗｯ

提督「……」ｶﾘｶﾘ

加賀「あの……」

提督「……？」

加賀「お茶の時間です」

提督「……そうか」

加賀「……」

提督「……ふぅ」

加賀「あの……」

提督「無理に話さなくてもいいぞ」

提督「伝わってるし」

加賀「……そう」

榛名「いいなぁ……」ｺｿｯ

……………………

榛名「……」ｶﾘｶﾘ

提督「……」ｶﾘｶﾘ

榛名「……？」

提督「ふぅ……」ﾁﾗｯ

榛名「……！」

榛名「はい！お茶お持ちしますね！」

提督「あっ……」

提督（今日は終わりのつもりだったけど……お茶飲んでもう一仕事するかあ……）

榛名「執務室から明かりが……」

榛名「提督、まだお仕事中ですか？」ｶﾞﾁｬ

提督「……ｽｰ……ｽｰ」

榛名「……」

榛名（ソファーで寝ちゃってますね……）

榛名（毛布を掛けてあげましょうか）

榛名（二人で一緒の毛布に……なんて……）

ﾊﾞｻｯ

ｺﾞｿｯ

榛名（ちょっとだけ…ちょっと…だけ……）

提督「……ん？」

榛名「……ｽｰ」

提督「……」

提督「……まぁいいか」

榛名「……ｽｰ……ｽｰ」

提督「……」

榛名「……ｽｰ……ｽｰ」

提督「……ｽｰ……ｽｰ」

おしまい