翔鶴「瑞鶴、あまり提督の邪魔をしちゃだめよ?」 (1000)
・前スレ:瑞鶴「目標、母港執務室の提督……と翔鶴姉ぇ!」
瑞鶴「目標、母港執務室の提督……と翔鶴姉ぇ!」 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1400747193/)
・鶴姉妹とのまったり生活がお好きな方向け。
・瑞鶴と翔鶴が今日も提督と艦娘達とのんびり過ごす日常モノ。
・鶴姉妹メインの話が少ないから書いた。相変わらず反省はしていない。
・可愛いのが翔鶴、かわいいのが瑞鶴。これは真理。
・一部設定と内容に独自解釈を含みます。予めご留意ください。
SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1418450530
トリップ間違えた……
・---・今日モ鎮守府ハ平和ナリテ・---・
瑞鶴「提督さーん。瑞鶴暇なんだけど―。不貞腐れるぞぉー」ヒマヒマー
提督「ならこの書類作るのを手伝ってくれると嬉しいんだがな。みんなの分の報告書まとめるの大変なんだぞ」
瑞鶴「えぇー……、なんか他のがいい」
提督「………………」
<<瑞鶴>>
鶴姉妹の妹の方 一応主人公
以前いた場所から左遷される形でこの鎮守府に来たが、今やそんなことは些細なこと
今日も執務室に居座り提督に暇つぶしをせがむ
子供成分は少し強め 好奇心旺盛 天真爛漫 なお決して体型のせいではない
風のウワサによれば少し"大きく"なったらしい?
瑞鶴「あーあ。私も演習組が良かったなぁ」
提督「瑞鶴は昨日だったろうに。それにMVPも取ってたじゃないか」
瑞鶴「最近すっかり出撃や訓練が減っちゃってちょっと身体がナマリ気味っぽいかも。だから動かしたいなーって」
翔鶴「その件についてですが……。他の方からも、もっと出撃や訓練をと意見が挙がっていますね」
提督「現状それについては申し訳ないの一言になってしまうのがなぁ」
瑞鶴「遠征、増やす?」
提督「真剣に考えてるところだよ」
<<提督>>
提督 テートク 司令官 階級は不明
元帥である父親との仲は険悪
とある目的のために兵学校主席卒業後の名誉と栄光を10万ドルの如くPONと捨てた
結果この辺境鎮守府で実質飼い殺し状態 本人は喜んでいるが
翔鶴とは満更でもない仲
翔鶴「現在は南西諸島付近まで遠征を行っていますが、より遠方の海域まで広げますか?」
提督「実際問題遠方ほど時間は掛かるが実入りも多いしなあ。あとは担当する子たちの負担をよく考慮しておかないと」
翔鶴「頻度によっては軽巡や駆逐艦の拡充も考えなければいけませんね」
提督「とても拡充する余裕なんて無いし……まだしばらくはやりくりが大変だな」ハァ……
翔鶴「資源、なくなっちゃいましたからね……」
―鎮守府の備蓄資源―
燃料:残り僅か
弾薬:全力出撃数回分
鋼材:雀の涙
ボー:赤土ならあるよ!
<<翔鶴>>
鶴姉妹の姉の方 一応主人公 瑞鶴とどちらが上かと言われるととても難しい
瑞鶴よりも前に、とある理由でこの鎮守府にやってきた
秘書艦を務め提督のために献身的に職務をこなす 提督の真の目的を知る数少ない存在
シスコン成分は少し薄め 提督が好き
どうやら知り合った時になんかあったようだ
knock knock knock
提督「ん? 誰か来たようだ。どうぞー!」
武蔵「武蔵だ。失礼するぞ」ガチャッ
瑞鶴「あ、武蔵」
翔鶴「こんにちは」
武蔵「あぁ。翔鶴は秘書艦だからとして、瑞鶴は今日も居るのか」
瑞鶴「居るもなにも指定席だからね」
武蔵「……なるほど」
提督「それで武蔵、どうかしたか」
武蔵「提督よ。一体いつになったらこの私を戦場へ出すのだ? 日々待機やらたまの演習やらでは自慢の主砲も錆びついてしまうぞ」
提督「今はまだ演習や訓練で勘弁して欲しい。もう少しすれば資源も回復して事態も好転すると思うから」
武蔵「やれやれ……。せっかく艦娘とやらになったのだから今度こそ暴れまわることが出来るかと思ったら、またホテル武蔵とはな」
<<武蔵>>
新キャラ 大和型の雄々しい方
前スレ末に提督が久方ぶりの建造を依頼した際に妖精が歓喜(狂喜)乱舞
本気出し過ぎて備蓄資源の殆どを溶かした結果着任した
姉御肌 もちろん肌の色とは関係ない
―ちなみに建造時の妖精さんの反応―
工廠妖精1『建造こそが我らのアイデンティティです』
工廠妖精2『久しぶりに本気を出したです。故に(資源の枯渇は)反省はしてないのです』
工廠妖精3『パパパッパッパッパ、パァウァー!!』
工廠妖精4『Power is everything』
工廠妖精5『今なら幻の四番艦もいけそうな気が……!』
……今日現在の深刻な資源不足はこの一件が原因である
提督「資源配給の追加を要請してはいるが、こんな所だからなかなか回ってこなくてね。すまないが今しばらくは我慢してくれ」
武蔵「上の連中も昔から頭が硬いのが多かったが……所変わっても人は同じか。天下の大和型や翔鶴型の価値を分かってないとはな」
瑞鶴「ねー。それに艦娘相手に平然とセクハラするのもいるし。なんだと思ってるんだろね」
翔鶴「あはは……」
提督「……身内の恥だ」
武蔵「そう言えば瑞鶴はそれが原因でここに来たんだったな」
瑞鶴「うん。でもこっちには翔鶴姉ぇがいるし、ずぅっと居心地もいいから来て正解だったかも。武蔵も慣れたらきっとそう思うって」
武蔵「郷に入っては郷に従え、だな。だがやはり、今度こそ主砲は存分に撃ちたいものだよ。提督?」
提督「そこは約束するよ。戦場へ出たら思う存分に撃ってきてくれ」
武蔵「フッ……では、今しばらくはホテルらしくデンと構えているとしよう。後はそうだな……また晩酌にでも誘ってくれ。それじゃ」テクテク
提督「ああ、わかった」
武蔵「ふぅ」ドサリ
提督「あの、武蔵さんや?」
武蔵「なんだ?」
提督「どうして仮眠ベッドに寝転がってるんだ」
武蔵「提督よ。ベッドとは横になるためにあるのだろう? なんの問題もないじゃないか」
提督「いや、俺が言いたいのはそうじゃなくて……」
武蔵「それに、すでに私以外にも先客は居るようだが?」バサッ
初雪「……三人はさすがにキツイ」モゾモゾ
加古「くかー」Zzz
<<初雪>>
おとなしい子だが吹雪型である意味において一番の存在感
大好きなのは引きこもること 布団があればなおよし
ここでの(ぐうたら)生活と提督の膝の上を大層気に入っており、それ故に戦闘もやる時はやる
加古とはごろ寝仲間
<<加古>>
おねむ代表格 何もしてなけば寝てるし何かしてても平気で寝る
ぐうたらが好きなわけではなく寝るのが好き
古鷹を振り回すことも多々あるが、戦場では糸で繋がったかのような素晴らしい連携を見せる
最近実装された姉のさらなる改装に一番喜びつつもちょっぴり羨ましい気持ちもある
初雪とはごろ寝仲間
提督「……いつの間に」
瑞鶴「私たちずっとここにいたのになぁ」
翔鶴「まあ、こう言う平和なのもいいことなのかもしれませんね」
提督「あれこれ言うのも今更、か」
武蔵「フッ……退屈だがここは飽きとは無縁そうな場所だな。悪くない」ノビー
(ふたたび)鶴姉妹劇場、始まるよ
来月と言っていたな。アレは嘘だ!
しばらくは登場人物紹介をしつつやっていきます……アレからちょっと増えたもので
こんな感じでまた始まりましたがよろしければまたお付き合いください
……秋イベでようやく翔鶴を……翔鶴を! 苦節半年……!
>>1乙
続編待ってました!!
ちなみに今回もあの遠征組(未実装艦連中)は出てくるのかな?
・---・マダ新造艦ノイル鎮守府・---・
那珂「てーとくぅ! 那珂ちゃん率いる遠征部隊、ただ今帰還しました!」キラッ
提督「おぉ、お帰り。遠征から帰ったばかりだってのに那珂は元気いっぱいだなあ」
那珂「そりゃもう。那珂ちゃん艦隊のアイドルだからねー。きゃはっ☆」
白露「元気だけならあたしも負けませんよ!」イッチバーン
時雨「提督、燃料と弾薬は多めに持ってこられたよ」
<<那珂>>
川内型の解体枠もといアイドル枠
ライブと称して戦場を縦横無尽に駆け回る 派手さでは姉妹一
歌うのも好きだけど踊るのも好き だけど戦闘はもっと好き
<<白露>>
深雪と双璧をなす元気のかたまりっ子
何故か一番を好みあらゆる場面で一番を目指す
その為か抜けてる部分もあるため、補佐は時雨や村雨の仕事
いっちば~ん!
<<時雨>>
数少ない僕っ娘 白露型常識枠
史実故か一歩引いたような視点で物事を見ているためどこか大人びたイメージがある
だがそれでいて実は夕立と並ぶ提督と提督の膝の上大好きっ子
雨の日はなにもせずただじっと外に立っていることも……
??「―――なんかさ、ここの子たちってみんな変わってるよね」
??「ち、ちょっと敷波っ」オロオロ
提督「あー、うん。それは俺も思わなくはない」
那珂「えぇーちょっと酷くないかな」
白露「ねえ時雨。あたしたちって変わってるの?」
時雨「どうだろうね。自分じゃあ判断できないから」
敷波「なんて言うか、もっとこう司令官に対する態度とかさ……ま、まあ別にいいんだけど」
提督「変わってるとは言っても、もちろんいい意味でだよな。なあ敷波」
敷波「ふんっ……(コクリ)」
提督「まあでも、ここで一番変わってるのは間違いなく俺だろうな」
時雨「そうなの?」
提督「軍属なのに軍としての空気を嫌ってるんだからどうしようもないさ」
那珂「那珂ちゃんも堅苦しいのはキライでーっす」
白露「はいはーい! あたしもあたしもー!」
敷波「……なんだかなあ」
提督「そう言うなって。綾波ももうここでの生活には慣れたか?」
綾波「はい。みなさんとても良くして下さるので」
提督「それは安心したよ。現状遠征ばかりで訓練が少ないが、もうしばらく我慢してもらいたい」
綾波「わかりました。これからも頑張りますね」
<<綾波>>
新キャラ 妖精による武蔵建造前の肩慣らしにて建造された
非常に物腰が穏やか ぽわぽわ娘 昼下がりの縁側に腰掛けてお茶を飲む姿が似合う艦娘
しかし戦闘……それも夜戦では単艦突撃を苦としない勇猛さを併せ持つ武闘派
川内型と気が合いそうな予感
<<敷波>>
新キャラ 妖精による武蔵建造前の肩慣らしにて建造された
穏やかな姉と違いクールで無愛想に振る舞う が本当は素直になれないだけ
面倒見は良い方なので、ぽややんとしてる姉の側で世話を焼く
提督「えっと、今回の収穫はと……うんっ。これでまた通常通りに一歩近づいたかな」
時雨「小さいけれど大きな一歩って?」
提督「さすがに元通りになるにはまだまだかかるけれど、みんなが不自由なく動けるまではあと半分弱ってところかな」
那珂「那珂ちゃん、遠征もいいけどそろそろ戦闘にも行きたいなーって」
提督「もう少し貯まったらな。今は充電と補給期間ってところだ」
那珂「はぁ……。まあ、地方巡業も立派なお仕事だよね」
提督「だから巡業言うなって。それじゃあ、みんな補給が済んだらゆっくりと休んでくれ。お疲れさま」
白露「はーい。それじゃあ休憩いってきまーす」
時雨「提督、またあとでね」
綾波「失礼致します」
敷波「それじゃ、休むわね。 ……司令官もほどほどにね」
提督「ああ。ありがとう敷波」
………………
提督「――よし、これで帳簿の記入は完了と。日々の消費分を入れても、少しずつでいいから資源を増やしていきたいな」
瑞鶴「ただ溜め込むだけならいくらでもできそうだけどね」
提督「そこまではしないさ。さっきも言ったがみんなが不自由なく動ける位を目安にしてる」
瑞鶴「つまり、訓練や演習の他にも出撃をちゃんとするってこと?」
提督「任務次第ってのもあるが、まあそうなるな。瑞鶴の身体の鈍りもとれるんじゃないか」
瑞鶴「ナマリ過ぎて練度が落ちてないかが心配かも」グイグイ
提督「そこはみんなを信頼してるさ」
翔鶴「提督。演習組がまもなく帰還ですよ」
提督「おっと。もうそんな時間か。じゃあ昼も近いしここは一旦切り上げて、迎えにいった足でそのままみんなで食堂に向かうかな」
翔鶴「そうですね。私もお供いたします」
瑞鶴「じゃあ私もー」
提督「武蔵たちはどうする? 一緒に行くか」
武蔵「ふむ。ではついて行こう」
初雪「んっ」ムクリ
武蔵「おい加古。お前も寝てばかりいないで起きろ。飯の時間だ」
加古「んー……あと5ふんだけ」Zzz
武蔵「やれやれ。なくなっても知らないぞ」
提督「なんだかんだちゃんと来るから大丈夫さ。俺たちは先に行こう」
―母港―
提督「おかえり。どうだった演習の方は」
神通「神通以下5名、無事に帰還しました。誰も直撃弾判定は無かったので、まず完勝といって良いと思います」キリッ
提督「そうか。昨日の組といいこの状況下でも練度に磨きがかかってるようで安心したよ」
神通「ありがとうございます」ビシッ
<<神通>>
川内型の常識枠 とは言ってもやっぱり川内型
普段少々気弱で内気なところがあるも、訓練や戦闘時には反転し鎮守府一勇猛な性格へと変貌し同時に口調も変わる
まるでどこかのバイク警官のようだ
その凛とした立ち姿はまさに戦場へ舞い降りた女剣士、サムライ
提督に淡い想いを寄せる内の一人
春雨「司令官、はっ春雨は相手旗艦の重巡洋艦に撃沈判定を出せました、です」
提督「おぉーやるじゃないか春雨。もうだいぶここの環境に慣れてきたかな」
春雨「はい、おかげさまで」
村雨「今日は夕立と共同で駆逐艦二隻。練度や相手を考えると春雨が殊勲賞よね」
夕立「ソロモンの悪夢は演習にはないっぽい?」
提督「みんな頼もしい限りだな。これからもよろしく頼むよ」
春雨「は、はい! 戦闘も護衛もお任せください、です」
<<春雨>>
新キャラ……ほどでもないが、前スレ終盤に妖精の建造させてもらえない鬱憤からの暴走(?)で"建造された"
にぎやかな姉妹たちと比べるとだいぶおとなしめ 寡黙ではない
姉妹みんなと仲は良いが、中でも村雨と一緒にいることが多い
<<村雨>>
鎮守府駆逐艦娘におけるお姉さん枠の一人 白露型の中では時雨と並んでまとめ役
(色んな意味で)個性派揃いの姉妹たちの中で少々割を食い気味か
落ち着いているようで、実はノリもいい そしてスタイルもいい
<<夕立>>
白露型個性派筆頭っぽい?
戦闘時、特に夜戦においてはソロモンの悪夢を魅せるために修羅にもなるっぽい?
だけど鎮守府では提督さんと提督さんの膝の上が好きっぽい!
実際はそんなにぽいぽい言わないっぽい?
??「提督よ。吾輩たちのことを忘れてはおらぬか? 皆に負けずとキッチリ戦果を上げてきたのじゃぞ」
??「まあまあ姉さん。物事には順番というものがありますから」
提督「後回しにしてすまないな。利根、筑摩」
利根「うむ。我らはまだここでの日が浅い。そんな中で皆とともに戦うには訓練あるのみじゃ。のぅ筑摩よ」
筑摩「ふふふっそうですね」ニコニコ
提督「本来であれば出撃と平行して練度を上げていきたいが……相変わらず資源が厳しくてね。次の出番まではゆっくりしててくれ」
利根「こればかりは仕方がないのぅ。腹が減っては戦はできぬ、じゃな」
<<利根>>
新キャラ 吾輩口調ののじゃロリ枠
先の武蔵建造時に筑摩と同時に建造された
妹と比べると容姿に少々差があり、パッと見どっちが姉か判断がつかない
わ、吾輩は筑摩のやつより半年お姉さんなのじゃからな!
<<筑摩>>
新キャラ お姉さんっぽいけど実は妹の方
先の武蔵建造時に利根と同時に建造された
容姿に違わぬ物腰の柔らかさ でも好きなのは姉 姉一筋 どこぞの航空戦艦みたいだ
筑摩「聞いた話では私たちの建造のために資源をほぼ使ってしまったとか……」
提督「……まあ、な。でも戦力増強は必要だった事だ。やりくりに苦労はするが後悔はしてないよ。むしろ二人が来てくれたおかげで層に余裕と厚みも出た。こっちの方がありがたいよ」
利根「うむっ。ではそれに報いるためにもより真剣に練度向上に励まねばな!」
筑摩「はいっ姉さん」
翔鶴「(本当は妖精さんが湯水のごとく使ってしまったからですが……流石に言えませんよね)」
―建造時の妖精さんの様子―
工廠妖精1『戦艦――――あれ? これは重巡の予感です』
工廠妖精2『提督に納得してもらうためにも量を増やして建造継続です!』
工廠妖精3『パパパッパッパッパ、パァウァー!!』
工廠妖精4『……また重巡の予感です』
燃料ががくっと減った!
弾薬がごっそり減った!
鋼材がごっそり減った!
ボーキがだいぶ減った!
あたらしい艦娘が増えた!
提督「時間も頃合いだし、これからみんなでお昼を食べに行かないか? と言っても、もうそのつもりで出てきてるんだけど」
神通「えっ? い、いいんですか……?」プシュー
提督「もちろん」
夕立「ごっはんーごっはんー」ッポイ!
利根「うむ。では参ろうかの」
筑摩「姉さん。ご飯の前にちゃんと手を洗わないとだめですよ」
提督「それじゃあ5分後くらいに食堂の前で」
春雨「はいです」
村雨「わかりましたー」
シグレネエサンタチハイルカナ……?
初雪「……おなかすいた」グー
提督「だな。でも俺たちも食べる前にはしっかり手を洗おう。清潔もまた立派なマナーだ」
初雪「ん」
提督「よしよし。初雪はいい子だなあ」ナデナデ
初雪「んっ」
ジャア、オレラモイクカ
ン……
武蔵「まるで父親と娘のようだな」
翔鶴「ですね」クスクス
瑞鶴「って事は、初雪は翔鶴姉ぇの子供ってこと?」ニヤリ
翔鶴「なっ?! ず、瑞鶴!」カアァァァァッ
武蔵「ほぅ。歴戦の翔鶴も今や一児の母か」
翔鶴「武蔵さんまでっ!」
瑞鶴「ホントにねぇ。あー私ももうオバさんかぁー。早いなあ」ニヤニヤ
翔鶴「瑞鶴!!」
艦が増えても平和な鎮守府
と言うわけで、戦艦一、重巡二、駆逐二の戦力が追加されました
まだ全員紹介が終わってないので次回以降もしばらく続きます
よろしければまたお付き合いください
>>11
遠征組はドコかで出番がある……かも 渾作戦???
・---・食料ダケハ余裕ノアル鎮守府・---・
鳳翔「あら、皆さんお揃いですか」
瑞鶴「うん。もうお腹ペコペコよ」
利根「それは演習してきた吾輩たちのセリフではないかの」
筑摩「まぁまぁ」ウフフ
大鯨「たくさんありますからいっぱい食べてくださいね」
村雨「さーて、何を食べようかな」
夕立「今日はこの"なめろう"さんが美味しそうっぽい!」
<<鳳翔>>
誰もが認める鎮守府の"お艦" 戦闘だけでなく家事全般に秀でた能力は正に"母"
自分を旧式と言って謙遜してはいるが実力は鎮守府で一二を争う
月のきれいな夜は提督と二人で酒を嗜むことも
提督に淡い想いを寄せる内の一人
<<大鯨>>
潜水艦がいない鎮守府の潜水母艦
自分が自分(大鯨)であるために空母への改装(龍鳳)を本心では拒否していた
しかし戦場で役に立ちたい思いもあり、妖精の手を借りて現状のまま軽空母としての艤装を操る
練度はまだ低いが鳳翔並みの搭載数を持つ
意を拒むことなく尊重してくれた提督に淡い想いを寄せる
『いただきまーす!』
武蔵「いつ来ても思うことだが、ここは食事に関しては特に力を入れているな」
瑞鶴「そりゃあね。なんたって鳳翔さんに大鯨、間宮さんがいるんだもん」
提督「人間だろうが艦娘だろうが食べることは即ち生きること。質素になることはあれど手なんて抜けないさ」
武蔵「ふむ。確かに食事は大切だな。戦い疲れた所に冷飯でも出てきたら正直やってられん」
提督「だろう? ――ところで翔鶴はどうして顔が真っ赤なんだ? さっき後ろで大きな声出してたがそれと関係が?」
翔鶴「い、いえ……なんでも……お気になさらず」ウツムキ
瑞鶴「ニヤニヤ」
提督「?」
武蔵「なるほどな。私も料理には腕に覚えがあるが毎日三食、それも大人数向けを続けてとなると些か厳しい。鳳翔たちの貢献度と凄さを感じるな」
翔鶴「し、食事は私たちの士気にも大いに関係ありますからね。鎮守府の予算配分でも優先的に割り当てています」
提督「あとはあれだな。主菜で出る魚に関しては目の前に溢れるほどいることだし。それを利用しない手はないさ」
武蔵「だから魚料理が多いのか?」
提督「もちろんそれもある」
武蔵「も?」
翔鶴「えっと、あまり堂々と言えないのですが……多めに捕った魚は近くの漁協へ売っていますね」
武蔵「」エ
提督「深海棲艦の出現以来、民間の漁は殆どが休止や中止に追い込まれている。だから加工でも鮮魚でも、売れば喜ばれるのさ。そしてこちらも現金を得ることが出来る。漁船団の護衛ともなれば更に多く見込めるな。上にはナイショだが貴重な収入源だよ」
武蔵「……とても普通の海軍とは思えんな」
提督「ここ限定だよ。誰も来ない場所なんで、バレない範囲でいろいろ自由にやらせてもらってる」
瑞鶴「中央を知ってる側から言わせてもらうと、本当に何もかもが違いすぎるわよ」
武蔵「まあ、魚を売ってる軍なんて他にはないだろう」
翔鶴「あはは……そうですよね」
武蔵「だがそれはそれで楽しそうでもある。戦乱の中でも平和なのは良いことだ」
提督「そう言ってもらえて何よりだよ。周りに何もないから魚を取ることすら娯楽の一部だからな」
瑞鶴「発破漁が楽しみの一つっていうのもねー」
提督「そう言えば武蔵や利根たちが来てからまだやってないな。久しぶりにやろうか」
瑞鶴「いいんじゃないかな」
翔鶴「また妖精さんに作ってもらわないといけませんね」
武蔵「………………」
武蔵「やっぱり普通じゃないな」ウン
この場合の普通じゃないは褒め言葉
短いですがこんな所で
忘年会やら付き合いやらでまぁいろいろと……
個人的には全部ほっぽり出して鳳翔さんとお茶でも飲みたいものです
よろしければまたお付き合いください
・---・アル日ノ鎮守府:翔鶴、瑞鶴・---・
―ある時のこと―
瑞鶴「………………」ジー
翔鶴「提督。朝食をお持ちいたしました」
提督「悪いな。でもこれくらい自分でやるぞ?」
翔鶴「いいえ。これくらいですからさせてください」
提督「そ、そうか……ありがとう」
翔鶴「ふふっ」ニコニコ
―またある時のこと―
翔鶴「提督。本日の必要書類及び現在の資源保有量一覧を最新のものにしておきました。あと、遠征隊のスケジュールも更新してあります」キリッ
提督「ありがとう翔鶴。しかしこれだけやってもらってしまうと俺のすることが書類作成と判子しかなくなってしまうな」
翔鶴「一番大事な部分は提督しか出来ませんので、それ以外の部分でお手伝いするのが秘書艦ですから」
提督「こんなのサラサラペタペタするだけだけどな。あれこれまとめたりするのを考えたら翔鶴の方が忙しいと思うよ」
翔鶴「いいえ。提督の為を思えば苦にもなりません」
提督「……あはは。そう言われるとなんか恥ずかしいな」
翔鶴「うふふっ」ニコニコ
瑞鶴「………………」サッスガー
―またまたある時のこと―
提督「そう言えば、俺の部屋がいつの間にか綺麗になっていたんだが……ひょっとして翔鶴が?」
翔鶴「はい。手の空いた時間にお掃除いたしました。ご迷惑でしたか?」
提督「いやいやそんなことはないさ。むしろ手間かけて申し訳ない」
翔鶴「これも秘書艦の勤めですから」
提督「本来の職務とはかけ離れてるが……俺も気をつけるとしよう」
瑞鶴「………………」ソウジモ?
提督「……くあぁーっ。書類ばっかり目を通してると目が痛くなってかなわん。休憩だ休憩」
翔鶴「蒸しタオルを用意しました。目に当ててベッドで横になられてはいかがでしょうか」
提督「ありがとう翔鶴。助かるよ。でも横になったら温かさのあまり寝そうで怖いな」
翔鶴「能率を上げるための休憩も立派な仕事ですよ。いつも提督も仰ってるではないですか。何事もメリハリって」
提督「――ふむ。今はベッドに誰もいないよな?」ハツユキトカ カコトカ
翔鶴「そうですね。空の状態です」
提督「じゃあ……せっかく用意してくれたことだし、お言葉に甘えようかな」
翔鶴「そうしてください。あ、目が覚めたらハーブティーを淹れますね」
提督「何から何まですまないな。30分くらいしたら起こしてくれ」
翔鶴「ごゆっくりどうぞ」ニコニコ
………………
提督「Zzz」
翔鶴「やっぱり、提督もお疲れだったのね。あっという間に眠ってしまったわ」
翔鶴「本当はもっと頼って欲しいんだけれど……」
翔鶴「………………」キョロキョロ
翔鶴「……誰も居ないわよ、ね?」ズイカクモ
翔鶴「そ、それじゃあおとなり、失礼します……」ギシッ
翔鶴「ふふっ。提督の身体、暖かい」
翔鶴「気付かれないように、15分だけ……」
カチコチカチコチカチコチ……
・・-・・・・-・・・・-・・
瑞鶴「………………」←ドアの隙間から一部始終観察中
利根「……ん、そこにおるのは瑞鶴ではないか。そんなところで何をやっておるのじゃ?」テクテク
瑞鶴「あ、利根」シーッ
利根「そんなスキマからこっそり覗きこむようにして、執務室に何かあるのか?」ドレドレ
瑞鶴「あるといえばある、かな」
利根「ふむ……ベッドに寝てるのは提督か。休憩中ということかの。じゃが隣におるは……」ヒソヒソ
瑞鶴「うん。翔鶴姉ぇ」ヒソヒソ
利根「ほほぅ。昼寝とはいえよもや閨を共にするとは……二人はそういう間柄なのか?」
瑞鶴「まあ近い関係っていうのは間違いないかも」
利根「なんと……」
瑞鶴「進展とかは全然ないんだけどね。でもま、こうしてぬる~く見守るのが優しさかなって」
でもちょっとだけ距離が縮んでいます
そう言えば来週はクリスマス……なんか短編考えねば
先考えるのもいいけど目の前がおろそかに
よろしければまたお付き合いください
乙です
ところで翔鶴が提督の部屋を掃除した際に「アレな本」は出てきたのかな?
>>38
まあこうなるのがオチかと
オマケ ――アレナ本ノ行方――
提督「………………」
艶本『』イキノビタゼ!
提督「まさか翔鶴が部屋の掃除をしてくれたとは……まあ、そんな事も想定してた上でのコレだが」
提督「貴重品金庫があってよかったなぁ。これなら俺の鍵がないと絶対開かないし」
提督「とは言えいつまでも同じ場所だとバレるだろうからそろそろ違う場所へ移動させるか」
提督「(……そもそも女の子だらけの職場だから見つかったら大変だよなコレ。でも俺も男であって……性欲も溜まるのだよ)」ウンウン
??「……何を移動させるんですか?」
提督「!」CAUTION!!!!!
??「もう一度いいますね提督。"なにを"移動させるんですか?」
提督「し、翔鶴……」DANGER!! DANGER!!
翔鶴「提督。その手に持っているものはなんですか?」ニコニコ
提督「あー、いや、これはだな……」
翔鶴「これから捨てようとされていたんですよね?」
提督「えっ?」
翔鶴「すみません。どうやら先ほどお掃除をした際に見落としがあったみたいで」
提督「いや、違うぞ翔鶴。これは」
翔鶴「なにか違われるんですか? 提督?」ニコニコニコ
提督「う……」
翔鶴「ご自身で処分されますか? それとも私が処分いたしましょうか?」
提督「じ、自分で処分します」ガックリ
翔鶴「では私も責任持って付き合わせていただきますので、参りましょう」
提督「……はい」
翔鶴「…………提督には私がいるじゃないですか」ボソッ
提督「………………」
結局バレる
・---・アル日ノ鎮守府:扶桑、山城、武蔵・---・
翔鶴「今日は扶桑さんたちからクッキーを頂いたので、紅茶にしてみました」
古鷹「お砂糖やミルクなどはお好みで入れてくださいね」
扶桑「みんなの口に合えばいいけれど……」
山城「もしも姉さまの作ったものを悪く言ったら……分かるわね?」ジー
提督「悪くいうわけないだろうが。それだったら山城の方こそもっと上達してもいいんだぞ?」
山城「ぐっ……」
古鷹「ま、まあまあ。お茶の時間ですからゆっくりと頂きましょう」
瑞鶴「いただきまーす!」
武蔵「提督よ、これは一体どういうことだ!」バーンッ
扶桑「!」ビクッ
翔鶴「きゃっ」
瑞鶴「き、急になに……?」
提督「そんな慌ててどうしたんだ武蔵」
山城「そうよ。せっかく姉さまたちとお茶を飲もうとしてたっていうのに」
武蔵「そんな事よりも聞いたぞ提督。扶桑達はこの私と同じ46センチ砲を装備していると!」
扶桑「46センチ砲? あぁー……」
山城「そんなこと?」
<<扶桑>>
不幸じゃなくなった航空戦艦 大和撫子の姉の方
この鎮守府に来るにあたり、問題となっていた部分を妖精の力で完全改修 同時に主砲を二門減じて航空戦艦化した
妖精式改装のため、これが実質改二
元気になっても尚儚げなイメージが残るのは見た目からのご愛嬌か だがそれがいい
提督に淡い想いを寄せる内の一人
<<山城>>
不幸じゃなくなった航空戦艦 大和撫子の妹の方
清楚で落ち着いた物腰の姉とは反対に明るく元気な振る舞い でも不幸だわ……は最早口癖
提督に淡い想いを寄せる内の一人……なのかもしれないが結局は姉 姉一筋 姉LOVE
素直になれない説が濃厚?
武蔵「で、どうなのだ提督よ」ジリッ
提督「そ、そんな近づかなくとも……。確かに二人の主砲は武蔵と同じ46センチだ」
扶桑「主砲の火力は自慢の一つよ」
山城「水上機隊と合わせれば怖いものなしってところね」
武蔵「やはり事実なのか。しかし信じられん……あの扶桑と山城が」
山城「あのって何よ」
扶桑「まあ、確かにフネの私たちを知っていれば無理もないかもしれないけれど……」
提督「扶桑型が持っていた欠点は完璧に改善されてるよ。だから妖精さんの開発した46センチ砲も難なく撃てる」
武蔵「扶桑たちの改装だけでなくまさか大和砲をも開発するとは……妖精恐るべしだな」ムムム
山城「言っとくけど、口径だけじゃなくて数でもあなたを圧倒してるわよ?」
武蔵「なんだと?」
山城「あなたは四十五口径三連装三基九門、対して私たちは妖式五十口径三連装四基十二門。姉さまと合わせたら一度に二十四発を、あなたよりも遠くから撃てるんだから」フフン
扶桑「もし戦艦のままだったら六基十八門になってたのかしらね?」
武蔵「わ、私と大和が揃っての砲門数を一人で……」
提督「うちの扶桑たちは一味も二味も違う。旧式だからと油断はできないよ」
山城「ちょっと、まさか私たちが古いとでも言いたいの?」ギロリ
提督「いや、そういう意味じゃなくてだな」
提督「そ、それにだな。数で負けたからといって武蔵が劣ってるわけじゃないぞ?」
武蔵「もちろんわかっている。私にも最新型の矜持というものがあるんだからな。だがそれ故に練度を含めもどかしいのだ」
提督「今はまだ練度で差があるかもしれない。でも、近く主力部隊の一角を担うことを期待してるよ」
扶桑「天下の大和型ですからね。私たちも負けないように頑張らないと。ね、山城」
山城「はいっ」
武蔵「だが提督よ。担うとしても資源がなければどうにもなるまいて。今も昔も、このままではホテルのままだ」
提督「……だよなあ」
武蔵「現状扶桑たちも向上しないが、私も向上しない。無論他の皆もだ」
提督「全力出撃は難しいが、演習くらいなら……」
山城「実戦こそ最大の訓練なんだけどねぇ」フゥ
川内「夜戦もいい訓練になるよ!」ガチャッ
山城「……でた」ハァ……
提督「戦闘すらままならないのに夜戦はもっと無理だな」
川内「ちぇー。まぁ分かってたんだけどさ―。じゃあ夜戦のためにも神通たち連れて資源取りに行くしかないかぁ……あ、翔鶴さん私にもお茶ちょうだい」ストンッ
翔鶴「えぇ。またお湯を沸かすからちょっと待ってね」
古鷹「あ、私も手伝います」
川内「このクッキー美味しいね。誰が作ったの?」サクサク
扶桑「私と山城よ」ニコニコ
川内「さっすが扶桑さーん」ウマウマ
山城「……何というか、さりげなく参加してきたわね」マ、イイケド
提督「んんー、遠征のやり繰りが厳しいな」
扶桑「提督。お気持ちは感謝いたしますが、ご無理なさらないでくださいね」
提督「あぁ。遠征で頑張ってくれている川内たちや駆逐艦の子たちにも言っておかないとな」
<<古鷹>>
物腰穏やかな(ほぼ)双子重巡姉妹の姉 妹と違ってゴロ寝癖はない
性格ゆえかあまり我を出さず日常面でもお手伝いなどの裏方に回りがち
しかし戦闘では妹の加古と一糸乱れぬ連携を見せ重巡のいい所を魅せつける
執務室においては、提督に寄り添いうたた寝をするのが好き
最近更なる改装を経て戦闘力が増した
<<川内>>
川内型ニンジャ枠 愛すべき夜戦バカ改二
すべての中心に夜戦があることは変わらない が、改装を経て"多少"は思慮を覚えた
猪の如く突撃するでなく、ある程度戦術を立て組織だっての行動 もっとも彼女自身は単独行動
ただ、それらを除けば意外と常識派
ノブヤボPKが時間泥棒過ぎて辛いです
無双7エンパがアレなんで年末年始はコレかなあ
よろしければまたお付き合いください
……どうでもいい話、川内のボイスが脳内だと三葉ムツミに変換されるのはなんでだろう
乙です
ところで前スレに引き続き「提督と艦娘のコミュニケーション」イベントの安価はやるのかな?
・---・アル日ノ鎮守府:山城・---・
山城「そう言えば、一つ気になったことがあるんだけど」
提督「どうかしたか」
山城「この前の宴で装備をもらったでしょ? 三式弾って名目で」
提督「名目も何もあれは三式弾だったろ。それとも間違えて徹甲弾でも渡されたとか?」
山城「いえ、対空砲弾って意味ではあっていたわ。……対空ではね」
提督「……山城が何を言いたいのかいまいち要領を得ないな」???
山城「知ってると思うけど、普通の三式弾は散弾とか花火みたいなものなのよ。だから密集編隊を解かれると効果はないの」
提督「まあ、そうだろうなあ」
山城「……今度のは花火じゃなくて空が燃えたんだけど」
提督「は?」モエタ?
山城「だから、空が燃えたのよ。撃った方向に巨大な火球が出来たわ」
提督「は?」カキュウ?
山城「接近していた56機ものアヴェンジャーが一瞬にして消滅したわ」
提督「は?」アヴェンジャー?
山城「……いえ、なんでもない」マチガエタ
提督「ま、まあでも、同じ三式弾でも妖精さん特製品で効果はすごいんだろ? それならむしろ喜ばしいことじゃないか」ヨクワカランガ
山城「確かに効果はあるけど、そうじゃなくて、こう……はあ、不幸だわ」
提督「???」
山城さんは新しい三式弾に戦慄を覚えました
いつ静の神通さんが凛々しすぎて濡れそう こっちの神通さんも負けないぞー
>>45
そのうちひょっこり始めるかもしれません
のんびりとお待ちいただければ!
朝は時間がないので……このお話は本編とは一切の関係がきっとありますん?
・---・アリエソウナ未来・---・
提督「……う、んん――――もう朝か」
提督「………………」チラリ
翔鶴「スー……スー……」←あられもない姿 を想像してみよう!
提督「………………」ナデナデ
翔鶴「んぅ……ぁ」
提督「悪い、起こしたかい」
翔鶴「ぃえ……もっと、撫でてもらってもいいですか?」
提督「もちろん」ナデナデ
翔鶴「……提督と朝からこうしているだなんて、まるで夢みたいです」
提督「だなぁ。でも、夢じゃない」
翔鶴「……ですね」ギュッ
提督「ちゃんと眠れた?」
翔鶴「まぁ、少しだけ……とは言え、身体はだるいですね」
提督「さっきまであんなに動けばなあ」
翔鶴「提督もお疲れではないですか?」
提督「うーん、腰が疲れたけど……心地よい疲れかな? 幸せの余韻とも言うかも」
翔鶴「幸せ……」ポッ
提督「翔鶴とは長い付き合いだけど、こうして一緒の布団で一緒に朝を迎えたのは初めてだし」
翔鶴「そ、外にでるのが恥ずかしいですね。もしも瑞鶴や誰かに見られたら……」
提督「まだ5時過ぎだよ。誰も起きちゃいないさ」
翔鶴「……じゃ、じゃあもうちょっとだけこうしているのも……?」
提督「俺ももう少し翔鶴と一緒にいたい」ギュッ
翔鶴「あっ……」
提督「夜も言ったけど、翔鶴の背中はすべすべしてていいなぁ」ナデナデ
翔鶴「も、もぅ提督……汗くさくないですか?」
提督「全然。でも翔鶴なら気にならないよ」
翔鶴「私も、提督なら気にしません」
提督「と言うわけで作戦続行だな」ナデナデ
翔鶴「なんだかこのままずっといれたらなって思っちゃいます」
提督「俺としては大歓迎。翔鶴の温もりがなくなるのは寂しいし、是非とも一緒にいよう」ギュウッ
翔鶴「……はい」
提督「この先は言葉にした方がいいのかな?」
翔鶴「もう、無粋ですよ―」
提督「すまんすまん。ほら、翔鶴……」クイッ
翔鶴「……はい」スッ
――――――ふわり
通常モード
・---・鶴タチノ休息・---・
翔鶴「もうすぐ今年も終わるのねぇ」
瑞鶴「あっという間だったよね」
翔鶴「瑞鶴がここに来てからもう結構経つかしら」
瑞鶴「たしか来たのが5月だから……半年ちょっとか。うん。早いもんだ―」
翔鶴「来年はどうなるかしらね」
瑞鶴「わかんないけど、今と変わらずやってる気がする」
翔鶴「戦の最中なのはあの時と同じなのに、気の持ちようが全然違うわ」
瑞鶴「同じく。なんだろうねこの感覚」
瑞鶴「私としては、翔鶴姉ぇと提督さんの関係がどうなるかも気になる!」
翔鶴「もういいでしょうその話題」
瑞鶴「いえいえそうはいきませんとも。同じベッドで添い寝するくらい進んだんだから、来年は……同衾?」
翔鶴「瑞鶴!」
瑞鶴「いやぁ今のは冗談だって。それに納得出来ない人が私を含めているだろうし」
翔鶴「……と言うか、見てたの?」
瑞鶴「バッチリ覗き見させてもらいました!」
翔鶴「あ、ぅ……」マッカ
瑞鶴「(利根も一緒だったってのは言わない方がいいかな)」
いいかもしれません
・---・小サナ秘書艦・---・
叢雲「はい、これこの間の報告書。駆逐艦側の分はまとめておいたから」
提督「ありがとう。助かるよ」
叢雲「それじゃ、あとはよろしく頼むわね」
……パタン
提督「相変わらずしっかりと纏まってるなあ」パラパラ
翔鶴「叢雲ちゃんですか?」
提督「ああ。知らない人から見れば高圧的な態度に見えなくもないけれど、それに見合う実力はあるからな。叢雲は」
翔鶴「私も最初は驚きました」
提督「でも話してみるとそうでもないだろう?」
翔鶴「特に深雪ちゃんと一緒の時は……」
提督「どっちが素なんだって聞いたらどっちもだって言われたよ」ハハハ
翔鶴「やっぱり、みんなを引っ張るリーダータイプって感じがしますね」
提督「基本的な所は吹雪に任せてるが、それを支える陰ながらって部分では叢雲の働きが大きいだろうな――――」
<<叢雲>>
吹雪型姉妹の中でも一番の真面目派 他人にも厳しいが自分にも厳しい委員長タイプ
お堅い性格なわけでなく深雪と一緒にいると優秀なツッコミ役に変貌する 望む望まないは別として
突き放してるように感じるが、意外と面倒見やノリも良かったりする
――吹雪型(+綾波型)の部屋――
叢雲「ふぅ、戻ったわ」ガチャッ
深雪「だーから布団に篭ってばかりいないで出ろってばー!」グイグイ
初雪「やーっ!」グイグイ
叢雲「なに……またやってんのあの二人は」
磯波「あ、あはは……」マタ
叢雲「深雪の諦めが悪いというか、初雪の諦めが悪いというか」
吹雪「どっちの言いたいことも分かるといえば分かるんだけどね」
叢雲「でも、初雪も出たと思ったら結局は司令官トコでしょ? 変わらないじゃない」
白雪「あっちで加古さんと一緒に寝てることも多いみたい」
叢雲「はぁーっ……ほらアンタたち、みっともないから止めなさいっての!」
深雪「だって初雪のやつ寒いからって篭ってばっかりなんだぜー」
叢雲「だからって無理に引っ張りだすコトもないでしょうに。それに初雪も、いくら訓練もないからってあんまりダラけてるといざって時鈍るわよ」
初雪「……ホンキ出せば大丈夫」←顔だけ外に出した亀さんスタイル
叢雲「アンタの場合それが本当だから怖いところよね……」
初雪「ん……じゃ、そういう事で」モゾモゾ
叢雲「あっこら! ……まったくもう」ハァ
敷波「初雪っていつもああなのかね」
綾波「私が見る限りでは、お布団に入ってる時の方が多いかも」
敷波「やっぱここの子たちは変わってるなぁ」
叢雲「ちょっと、そこで私を一緒にしないでちょうだい」
深雪「そーだそ-だ。一緒にされちゃあ困るよな!」
叢雲「いや、アンタはモロにそっち側なんだけど……」
深雪「なんだとぅ」
吹雪「や、やっぱり訓練とか出撃が少ないからかなあ」
白雪「司令官の話だと、資源がだいぶ少ないらしいね」
磯波「もっと遠征とか行った方がいいのかな?」
叢雲「だから私たちが頑張ってあっちこっちから資源運んできてるのよ。ま、それも今日はこの天候だから休みだけど」
深雪「あーあ。休みなのは嬉しいけどさー、どうにも身体が鈍って鈍ってしょうがないって感じ? こぅ、たまにはバァーっと動かしたいぜ!」
叢雲「その点だけはアンタに同意ね。訓練や遠征じゃ物足りないもの」
深雪「せっかくの新装備も磨きすぎて凹みそうだ」チラッ
『61センチ五連装(酸素)魚雷』デバンハ マダナイ
<<深雪>>
深雪スペシャル一番艦 吹雪型の元気のかたまり 子どもは風の子元気な子
元気という意味では同じ性格の白露といい勝負 なにげに息も合ってるとか
一人称が深雪さま以外不明だがきっと"あたし"じゃないかなと
<<磯波>>
深雪や叢雲らと比べるとどうしても目立たない感のある大人しい艦娘
本人もそれを自覚しているものの、性格ゆえか受け入れている節も
戦闘では姉妹たちとともに翔ける 深く静かに戦うタイプ
磯風じゃありませんよ……?
叢雲「――――と、言うわけで。士気低下ってほどでもないけど影響は出てるわよ? 指揮官としてはどうにかするべきじゃないかしら」
提督「それは叢雲もか?」
叢雲「正直言うなら私もね。やっぱり動いて戦ってなんぼだもの」
提督「やっぱりなぁ。訓練や遠征だけじゃ物足りないか」
叢雲「白雪が言ってたけど、そんなに資源の量厳しいの? これでも結構集めてきてるつもりなんだけど」
提督「本当のところある程度はもう貯まってる。出撃だってしようと思えば出来る」
叢雲「なのに未だに元通りにしないのには理由があるからよね?」
提督「鋼材とボーキサイトが少ないんだ。遠征で燃料や弾薬は多く得られても、この二つは少量だ。一応方方からかき集めてはいるが、損傷が相次ぐと厳しい」
叢雲「あんたでもいろいろ考えてるのね。ただ貯めこんでるだけかと思ったけど」
提督「現場担当でないぶん、責任者としてはいろいろ想定して先のことまで考えておかないとな」
叢雲「……先のこともいいけど、司令官として目の前のことも考えなさいよ?」
提督「だな。実は良いタイミングで軍令部から新しい任務が届いてるんだが、どうだ。やってみるか?」
叢雲「新しい任務?」
<<吹雪>>
世界に誇る条約型駆逐艦 公式主人公さん
この鎮守府では提督とともに二人で始まった正に"初期艦"
現在では秘書艦を鳳翔・翔鶴と譲り駆逐艦を束ねるリーダーを務める
提督に淡い想いを……いや、尊敬か?
<<白雪>>
特型二番艦 鎮守府に来たのも吹雪に次いで二番目
そのため特に吹雪と仲が良く行動を共にする
礼儀正しく優等生タイプだが……実は弾幕マニア 弾幕大好き
彼女がうっとりしてる時は大体弾幕絡み
・・-・・・・-・・・・-・・
叢雲「まあ、確かにこの編成じゃ消費も少ないけど……」
深雪「やったぜ! ついに改良型深雪スペシャルを見せる時が!!」ワクワク
五月雨「頑張ろうね、涼風」
涼風「がってんだ! あたいに任せとけって」
川内「やったぁ! 戦闘だー! 夜戦だ―ッ!」
神通「久しぶりの軽巡主体による砲雷撃戦……身体が火照ってきます」
叢雲「まさか水雷戦隊だけの出撃任務だなんてね。ちょっと前を思い出すわ」
川内「しかも被弾具合によっては夜戦も許可とか……もう嬉しくて泣きそうだよ」
叢雲「いや、中破以上で強制撤退だからね? 突撃はなしなのよ?」
川内「まっかせて! 明るい内に撹乱しまくって夜戦に持ち込むから!」
叢雲「夜戦はもう確定なのね……」
川内「それじゃ、小隊の確認するよ。旗艦である私の所は五月雨と涼風、神通は深雪と叢雲ね。戦闘開始と同時に小隊ごとに散開して、敵を囲むように砲雷撃。味方の誤射に気をつけてね」
深雪「っしゃあ! いくぜぇ」
叢雲「こうなったら鬱憤は敵にぶつけるわ」
神通「二人とも良い返事です。姉さんたちには負けませんよ」
涼風「だってよ五月雨。ならここはあたいたちの凄さを敵味方に見せつけようぜ」
五月雨「う、うんっ。私だってやれば出来るって所、お見せします!」
川内「うんうん。みんなやる気に満ちてていいねぇ。やっぱ夜戦はこうでなくっちゃ」ニコニコ
叢雲「……これってつまり私ストッパー役ってこと? はぁー……やれやれ。ま、やるからにはしっかりとやり遂げてみせるわ!」
<<五月雨>>
ドジっ子筆頭 だがそこがいい
失敗することもあるが基本は一生懸命の頑張り屋 もちろん姉妹はちゃんとわかってる
あまり自己主張するタイプではないため姉妹の中では春雨と並んで控えめ組
普段は涼風と行動を共にするが、重要な事はみんな涼風がやる
<<涼風>>
五月雨の保護者兼白露型のてやんでぃ枠
姉妹としては末っ子だがらしさは感じられず、むしろ頼もしささえにおわせる
江戸っ子口調ゆえキツク聞こえることもあるが根は純情
海風・山風・江風はまだかいのぅ……
今日で仕事納め……年末年始はノブヤボやりつつまったり更新できればなと
来年も鶴姉妹をよろしくお願い申しあげます
・---・正月ハ働カナイ鎮守府・---・
叢雲「……ねぇ、一つ聞きたいんだけど」
提督「ん? どうしたんだ急に」
叢雲「今はお正月なのは分かるわ。そしてお休みなのも。だけど、哨戒すらしないってのはマズイんじゃないのかしら」
提督「さすがの敵さんもこの時ばかりは休みだと思うぞ? 軍令部から飛んでくる報告書にも近海での活動は報告されてないし」
叢雲「あんたのキライな軍令部の情報を真に受けてどうすんのよ……」
提督「ちゃんとこっちでも確認はしてるさ。本当に何もしてないわけじゃないぞ?」
叢雲「誰がやってんのよ。みんな休んでるってのに」
提督「とーにーかーく。叢雲も正月くらいは戦いを忘れて息抜きしておいで。ほら、代表してこれをあげよう」ハイ
叢雲「……ぽち袋、にしてはずいぶん大きいような?」
提督「駆逐艦の子たち全員分を入れるとなるとどうしてもね。中見るとちゃんと小分けされてるんだぞ?」
叢雲「またこんな手のこんだことを……」
提督「本当は夜にでも渡そうと思ったんだけどね。おっきな子たちにはナイショだぞ?」
叢雲「ま、ありがたくもらっておくわ。これをみんなにも渡さないといけないし……でもね」
提督「ん?」
叢雲「ナイショにするのは無理だと思うわ」ホラ
川内『じー』←ドアの
利根『じー』←スキマから
瑞鶴『じー』←ノゾイてる
??『ち、ちょっとみなさん……!』←声だけ聞こえてくるが翔鶴
提督「」
・---・ミンナニ渡シニ行キマシタ・---・
……
…………
………………
川内「へへっ。提督、ありがとっ」
神通「私まで……い、いいんでしょうか」
那珂「お年玉くれた提督に、お礼の那珂ちゃんスマ~イル! きゃは☆」バチコーン
提督「まぁ、区別しちゃ悪いよな」
川内「毎月もらってるお給料代わりのお小遣いも嬉しいけど、やっぱお年玉も嬉しいよねぇ」
提督「本来ならしっかりした給料出るはずなんだけどなぁ。こんな場所ゆえ申し訳ない」
神通「いえ、そんな……っ。あの、いただけるだけでも、嬉しいですから」
提督「そう言ってもらえるとありがたいが……ホントになぁ」
川内「でも、こう言うのも全部提督のお給料から出してるんでしょ?」
那珂「提督の分はちゃんと残ってるのー?」
提督「そこはちゃんとしてる(つもりだ)よ。自分で使うことが少ないからってのもある」
川内「まーここ周りになんにも無いもんね。私たちもたまに街に出て買い物するくらいしか使わないけどさ」
提督「贅沢しなきゃ生活は保証されてる。辺境でも腐っても軍は軍だ」
那珂「お魚さんたちにも感謝だよね」
提督「まったくだ」ハハハ
提督「――――と言うわけで、みんなにも新年のお年玉を進呈だ」
古鷹「いいんですか? ありがとうございますっ」
加古「おぉ、これはありがたいねぇ。ありがとう提督」
筑摩「ありがとうございます提督」
提督「いやいやなんもなんも」
利根「うむっ。吾輩の交渉が功を奏したな!」
提督「なにもドアの隙間から見てることもなかっただろうに」
利根「瑞鶴から聞いたのじゃ。執務室のドアからこっそり覗くと面白いものが見られることがあるとな」
提督「瑞鶴……」ハァ
筑摩「姉さん。覗き見なんてはしたないですよ」メッ デス
利根「そうは言うがのぅ筑摩よ。結果的に吾輩たちも……」
筑摩「ダメですよ。姉さん」ニコニコ
利根「むぅ……ち、筑摩のやつもこう言っておるからのぅ。子供たちの模範のためにも止めておくかの」
筑摩「はい」ニコニコ
古鷹「あはは……」
提督「とりあえず瑞鶴にはあとで一言言っておくとしてだ。どうだみんな、ゆっくり休めているかな」
古鷹「はい。お陰さまで」
加古「一日中ゴロゴロしてても怒られないなんて逆に違和感感じる位にねぇ」
提督「今までも資源的に半分休みみたいなものだったけどな」
筑摩「その分お休みが終わったらまた頑張りますね。ね、姉さん」
利根「じゃな! 吾輩たち新入り組も皆に負けじと練度を高めねばならぬからなっ」
提督「期待してるよ」
提督「と言うわけで、これはお年玉兼いつも頑張っている二人に感謝ということで」
鳳翔「まぁ。提督、ありがとうございます」
大鯨「ありがとうございますっ」
提督「食事の用意はしてもらっているが、せっかくのお正月だしゆっくりと身体を休めてくれ」
鳳翔「ありがたいことではありますが……何もしないというのも落ち着かないものがありますね」
大鯨「ですね。手持ち無沙汰になるというか、持て余すというか」アハハ……
提督「二人にとっては動いてる方がいいのかも?」
鳳翔「そう言うわけでもないのですが……。強いて言えば、職業病、なのでしょうか」
提督「艦娘なのに?」
鳳翔「ですね」クスクス
大鯨「たまに、鳳翔さんとお話するんです。戦いが終わったらお店を開くのもいいかもって」
提督「ほぉ。鳳翔たちの店か! 割烹から料亭、小料理屋に居酒屋までいろいろ考えつくなぁ」
鳳翔「和食しか思い浮かばないのが私たちらしいところですよね」
提督「いやいや。むしろ誇るべきだと思うよ。やるなら是非とも協力したいな」
鳳翔「ふふっ。ありがとうございます。でも、不謹慎ですがまだしばらくはこのままがいいですね」
大鯨「私もみなさんと離ればなれになるのは寂しいですから」
提督「……だな。俺だって鳳翔たちと離ればなれになるのは寂しいよ」
鳳翔・大鯨「(本当は提督から離れるのが嫌なのですが……ね)」
提督「さて三人とも。これは何だと思う?」
山城「何って言われても……提督が持ってるのってアレですよね」
扶桑「ぽち袋ですね」
武蔵「と言うことは正月定番のお年玉というわけか。三人分あるということは私たちにか」
提督「いつも頑張ってるみんなへ感謝の気持を込めて、と言うところだ」
扶桑「ありがとうございます提督。ほら、山城も」
山城「まあ頂けるならありがたく頂戴するけれど………………ありがとっ」ボソッ
提督「今までどおりかもしれないけど、正月休みを満喫してもらえれば幸いだ」
武蔵「休みすぎて身体が鈍るどころか硬くなりそうだがね。このお年玉を使って標的でも買うか」
提督「さすがにそこまで入ってないぞ」
武蔵「それだけ持て余してるということだ。実戦を、戦闘をな」
山城「私はこのまま姉さまとのんびり過ごすのもいいけど」
扶桑「山城ったら」ウフフ
提督「仮にだけど、三人をいっぺんに投入したら戦果は凄まじいが消費資材も凄まじくなりそうだ」
武蔵「46センチ砲搭載の戦艦は伊達ではないということさ。それこそ深海棲艦の姫や鬼クラスもひとたまりもないだろう」
提督「まさに切り札ってところか。贅沢な悩みだ」
山城「仮に敵機が飛んできても鎧袖一触よ。もう慣れたからいいけど、私にはこの(新)三式弾があるから」
扶桑「山城の三式弾は妖精さんの特別製だから、威力も高いのよね。姉としてとても頼もしいわ」ニコニコ
提督「だな。やっぱりみんな戦艦だけあって頼もしい限りだよ」
武蔵「(……山城の言っているヤツは最早三式弾と言う名の別物だと思うんだがな)」サンパチ……
………………
…………
……
提督「さて、タイミング的に最後になってしまったが……」
瑞鶴「よっ待ってました!」ニッコニコ
翔鶴「もぅ。瑞鶴ったら」
提督「まぁまぁそう言わずに。はい二人とも。いつもありがとうな」
瑞鶴「いえいえ。これからも私たちにまっかせておいて! ね、翔鶴姉ぇ」
翔鶴「え、えぇ」
提督「一応これで全員分渡せたな。 ……予想外に出費がかさんだが」
翔鶴「私が頂いた分はお返ししますが……」
提督「いやいやいや大丈夫だよ。是非とも貰っておいてくれ。やっぱり駆逐艦の子たちだけってのは無理があったんだ」
瑞鶴「そーだぞー。私たちだって頑張ってるんだからー」
翔鶴「しかし、予算をやり繰りした者として現状を知ってしまうと……」
瑞鶴「ん? 予算って?」
翔鶴「この鎮守府のお金の全てよ。念のためということで、提督のお給金も別枠でまとめているの」
瑞鶴「(すでに翔鶴姉ぇが提督さんの財布すらも把握していた件について!)」
瑞鶴「でも、ここの予算はわかるとしてどうして提督さんの給料も一緒にしてるの?」
翔鶴「えっと、それは……」
提督「まあぶっちゃけてしまうとだ。こんな場所故に使える予算なんて微々たるものである。だけど消費は多々あるとなると何かで補わないといけない。分かるな?」
瑞鶴「まさか提督さんのお金から……」
提督「軍人の、それも指揮官ともなれば仕事量に関係なくいろんな手当がつくんだよ」
瑞鶴「でもいいの? せっかくのお給料なのに」
提督「副収入も使えるし、必要な分はちゃんと残してあるから大丈夫さ。それに貯めこんでもこんな場所じゃ使い道に困る」
瑞鶴「………………」チラッ
翔鶴「な、なに瑞鶴」
瑞鶴「いいえーなーんでもー」~♪
提督「だからなんら気にせず受け取ってもらえると俺も嬉しい。もちろん翔鶴も」
翔鶴「は、はい……」
瑞鶴「んー使い道がないのはみんな同じだからやっぱり街に行ってってなるんだろうけどなぁ」
翔鶴「ご時世とお正月も合わせてお休みの所がほとんどね」
提督「次の休みにでも二人で揃って出かけるのもアリなんじゃないかな」
瑞鶴「だねぇ」
提督「それじゃあ、俺も残った正月休みをゆっくりと過ごすかなあ。たまの寝正月もいいもんだ」
瑞鶴「私もかなあ……どうする翔鶴姉ぇ。部屋戻る?」
翔鶴「そう、ね」
………………
提督「――――それで、どうせだから俺と一緒に過ごそうと?」
翔鶴「はい。ダメでしたか?」
提督「そんな事はないさ。ただ瑞鶴のコトはいいのか」
翔鶴「瑞鶴は寝てしまいました。たぶん夕方までは起きないと思います」
提督「……なるほど」
翔鶴「提督もお休みになられますか?」
提督「まぁちょっと横になろうかななんてのは考えてたが……」
翔鶴「では私もご一緒します」
提督「えっ?」
翔鶴「せっかくですから少しでも一緒にいようと思いまして」
提督「そう言ってもらえるのは俺としても嬉しいが、なんかいつもの翔鶴とは違うような」
翔鶴「私は至って正常ですよ?」
提督「……さてはお酒のんだな?」
翔鶴「なんのことでしょうか」シレー
提督「翔鶴はお酒弱いんだから……まぁ正月に小言も無粋か」
翔鶴「ふふっ」
寝正月……ハラショー
新年になりました 今年もよろしくお願い申し上げます
……ノブヤボばっかりで艦これすら起動してないけど! 来週からアニメやるけど! 瑞鶴出るんですねヤッター!
よろしければまたお付き合いください
・---・鶴タチノ休息・---・
瑞鶴「そう言えば、最近は提督さんと一緒にお月見しながらって言うのがないよね」
翔鶴「寒いからしばらくはお預けなんですって」
瑞鶴「ふーん。まあ確かにそうかもね」
翔鶴「その分執務室でお茶を飲む時間が増えたから」
瑞鶴「この間までは冷たい麦茶で、今じゃあ温かい緑茶かほうじ茶だもんねぇ」
翔鶴「提督が頂くお菓子が和菓子が多いからっていうのもあるわね」
瑞鶴「え? あれって買ってきてるんじゃないの?」
翔鶴「なんでも提督の同期の方が送ってくださるみたいで。実家が和菓子屋さんって仰っていたような」
瑞鶴「なるほど、だからか。美味しいよねあれ」
翔鶴「そうね。でもやっぱり私は静かな縁側でゆっくりとお話する方がいいかも」
瑞鶴「二人っきりになれるもんねー」ニヨニヨ
翔鶴「っ……。そ、そうね」
からかい瑞鶴
花沢さんの声が変わってた衝撃更新
まもなくアニメ化の艦これで万一声変更とかあったら……
よろしければまたお付き合いください
・---・アル日ノ鎮守府:瑞鶴、雲龍・---・
瑞鶴「>>76 ――――って言うことがあったんだ」
雲龍「そうだったノ? あの翔鶴さんが提督とねェ」
瑞鶴「私としては早く二人にはくっついてもらいたけど、なんか納得いかないような気もしててさー」
雲龍「瑞鶴姉って提督の事好きなノ?」
瑞鶴「まあね。たぶんこの鎮守府で嫌いな人っていないんじゃないかな。雲龍もでしょ?」
雲龍「そう、ネ。助けてもらった恩もあるシ……でも、どちらかと言うと情愛じゃなくて親愛の方かモ」ウン
瑞鶴「LOVEじゃなくてLIKEってこと?」
雲龍「えエ。妹や冬月たちも同じだと思うワ」
瑞鶴「なるほどねぇ」
雲龍「……ところで瑞鶴姉」
瑞鶴「ん? なに」
雲龍「私としては嬉しいし、ダメとは言わないけれド……その、あまり頻繁にここに来るのハ……」ネェ?
瑞鶴「お姉ちゃんとしては例え血が繋がってなくても妹たちのことが気になるのよ! 特にあんたたちは外に出てばっかりだしね」フンス
雲龍「出撃してても装備の差からほとんど攻撃を受けることってないんだけどネ。しかも夜襲が主だかラ」
瑞鶴「一度見たことあるけどさ、噴式機とか反則だと思うんだけど―」
雲龍「それは言わないお約束ヨ」
<<雲龍>>
鎮守府が誇る秘密艦隊姉妹の長女 前世の後悔や恨みなどから深海棲艦へと取り込まれたが浄化され艦娘へ
目や身体の一部に名残があり露呈を防ぐため隔離された生活を送る 真実を知る者は鎮守府でもごく一部
搭載兵器にも前世の無念が乗り移っていたため噴式震電や橘花改、景雲改などの隔絶機体を操る
彼女を含め基本登場機会はないが、妹に天城・葛城、護衛として冬月・夏月・花月がいる
これで出てくる艦娘は全部出した……はず
まったり展開が続きますがよろしければまたお付き合いください
乙です
ところで雲龍達もお年玉はもらったのかな?
>>85
雲龍「お年玉? まあ、貰えれば嬉しいけれド……」
天城「そもそも私達は表ニ出られないからナ」
葛城「貰っても使い道がなイよね」
雲龍「代わりと言ってはだけど、提督から新しい装備を貰ったワ」
天城「使うのは航空隊ノ妖精たちだけド」
葛城「これッてさ。初めて見るけどなんの装備だロうね」
天城「見タ感じでは小型ロケットのようだガ……」
葛城「ココに書いてあるが名前なノかな?」
雲龍「えっト……R4M、おるかん……改?」ナニコレ
冬月「冬月たちは電探と連動した新しい高角砲でス!」
夏月「80口径……毎分30発……。敵機、狩レル。フ、フフ……」
花月「長砲身に思わず超放心……うーン、なンかイマイチなンだよなぁ」
となったらしいですヨ
・---・アル日ノ鎮守府:翔鶴、武蔵・---・
提督「二人とも、ちょっといいかな」
瑞鶴「ん? なにか用事?」
提督「用事というか、演習のお知らせだな」
翔鶴「演習ですか?」
瑞鶴「最近は演習でもいいから身体を動かしたくてしょうがない気分なのよねぇ」
提督「ならちょうどいい。今度同期の所と演習することになったんだ」
瑞鶴「同期……提督さんの?」
翔鶴「夏に北海道で会った時の方ですね」
提督「ああ。久しぶりに演習でもどうだって連絡があってね。せっかくだから受けて立とうと」
瑞鶴「それで私たちを呼んだって事は」
提督「うん。この演習は二人を中心に艦隊を組もうと思う。言わば航空機動艦隊か」
翔鶴「航空機動艦隊……」
瑞鶴「うんっ、いい響きね! ここに大鳳や隼鷹、千歳たちがいればもっとそれらしくなったかも」
翔鶴「そ、そうね」ソレハ ケッカガ……
提督「翔鶴と瑞鶴、それに鳳翔。護衛には経験を積ませるために武蔵と利根と筑摩を選ぼうと思う」
瑞鶴「戦艦一、空母三、重巡二……これに軽巡や駆逐艦が合わされば本当に航空艦隊の完成って感じね」
提督「六人って制限がなければそれもありだな」
・・-・・・・-・・・・-・・
武蔵「ほぅ。演習か」
利根「吾輩や筑摩は翔鶴たちの護衛役と言うわけかの」
提督「とは言っても、航空戦で全てが片付くとも思えないから、距離が縮まったら武蔵たち打撃艦の出番だ」
武蔵「実際の戦闘ではないが……やはり戦うというのは胸が踊るな。ふふっ悪くないぞ」ワクワク
提督「もう少し経験を積んだら実戦にも出てもらうから。その時は頼むよ」
利根「任せておれ。護衛も戦闘も吾輩たち利根型の得意とすることであるからなっ。のぅ筑摩よ」
筑摩「そうですね、姉さん」ニコニコ
武蔵「相手方にも戦艦は出てくるのか?」
提督「詳細は分からないが、同じ護衛役ってことで随伴してくるとは思うぞ。もしかしたら空母の数が違うだけで他は同じってこともある」
利根「なるほどな。向こうの方が戦力は整っておるのか?」
提督「ここと比べたら天と地の差がある、とだけ言っておこう」
筑摩「えーっと、それはこちらが天……では、ないんですよね?」
提督「少数精鋭はうちの長所だ」キリッ
筑摩「あはは……」ヤッパリ
武蔵「多数でも少数でも関係ない。この武蔵がいる限り味方を守りきり、そして相手を倒してみせよう」フンスッ
提督「頼もしいな。よろしく頼む」
そして、鳳翔の伝説へ続く……
アニメで翔鶴姉ぇが喋った……! これだけで幸せお腹いっぱいです
吹雪? 65で止めてたから改二できなかったよ……
<蛇足ですが>
>>86 の夏月の80口径発言は砲身長であります
なのでこの場合だと正しくは妖式八十口径一〇糎連装高角砲になります
威力や射程距離が飛躍的に伸びた逸品ですね
グスタフやドーラみたいな列車砲じゃないのデス
演習もいいけどコッチもね!
・---・鶴タチノ休息・---・
瑞鶴「提督さんと翔鶴姉ぇのその後が気になる件について!」
翔鶴「またその話……」
瑞鶴「私的にはイチバン気になることだからね」
翔鶴「人のことじゃなくて自分のことを気にしなさい」
瑞鶴「じゃあ提督さんのこと狙ってもいいの?」
翔鶴「それはダメ」
瑞鶴「むぅ。独り占めは良くないぞぉ―」
翔鶴「そういうつもりはないけれど……」
瑞鶴「もういっそ一緒の部屋で生活すればいいんじゃない?」
翔鶴「なっ?! い、一緒って」
瑞鶴「提督さんの部屋結構広いし、翔鶴姉ぇ一人増えるくらいなんともないと思うけど」
翔鶴「………………」←ちょっと考えた
瑞鶴「本当にオバさんになるのはまだ嫌だけどねー」ニヤニヤ
翔鶴「」ボッ
瑞鶴「で、結局のところどこまで進んでるの?」
翔鶴「そんなこといくら瑞鶴でも言うわけないでしょう」
瑞鶴「えぇー……いいじゃん翔鶴姉ぇ」ブーブー
翔鶴「だーめ」
瑞鶴「んー、じゃあもう手は繋いだ? そのくらいはいいでしょ」
翔鶴「手を繋ぐくらいなら……。でも、これは誰でもあると思うわよ」
瑞鶴「まあそりゃそうか。じゃあ一歩進んで恋人繋ぎは?」
翔鶴「恋人繋ぎって?」
瑞鶴「手を繋ぐ時にお互いの指と指を絡め合うやつのこと」
翔鶴「それも……ある、かな」ポッ
瑞鶴「むぅ、ちょっと羨ましいかも。なら腕は組んだことある?」コレハダメカナ
翔鶴「……お酒の時に勢い余ってなら」
瑞鶴「抱きついたことは?」
翔鶴「それもお酒の時に……」
瑞鶴「(あれ、結局答えちゃってない? まぁいいか)」
翔鶴「どうもあの場は特別というか……気が緩んじゃうというか」
瑞鶴「その気持ちはまあ、わかるかな。でもさすがにキスは……ないね」アハハ
翔鶴「………………」
瑞鶴「……えっ?」マサカ
翔鶴「………………」
瑞鶴「」ウソン
翔鶴「………………」プシュー
翔鶴さんは純真無垢
・---・ケッコンシタイ?・---・
瑞鶴「提督さーん。瑞鶴ひまひまー」カマッテー
提督「瑞鶴さーん。俺今仕事中ー」サラサラ
翔鶴「瑞鶴、あまり提督の邪魔をしちゃだめよ?」
瑞鶴「だってなんもやることないんだもーん」アシプラプラ
翔鶴「もぅ」
提督「まあ仕事しながらでいいんだったら話くらいはできるぞ」
瑞鶴「じゃあそうするっ。という訳でお題をどうぞ!」
翔鶴「……えっ?」
提督「瑞鶴から切り出すんじゃないのか?」
瑞鶴「いやぁ急に言われても出てこな――――あ」ティンッ
提督「なんか思いついた顔してる」
翔鶴「ですね」
瑞鶴「ねぇねぇ提督さん。提督さんってさ、結婚願望はあるの?」
翔鶴「っ!」ピタッ
提督「……いきなりなんだ」
瑞鶴「純粋な疑問よ。やっぱり独り身は寂しいかなって」
提督「特に寂しくはないな。少なくともここには妹や娘のような子たちがたくさんいるから」
翔鶴「………………」
瑞鶴「んー、そういう意味で聞いたんじゃないんだけどなあ」
提督「でもまあ、何も結婚願望がないわけじゃないよ。ただ時世が時世だから後回しになってるだけだ」
瑞鶴「あー、なるほど。確かにこんな時に結婚したら戦いどころじゃなくなっちゃうもんね」
提督「……ま、求婚自体はすでにしてるんだけどな」ボソッ
瑞鶴「――ん? 今なにか言った?」
提督「いや、なんでもないさ。とにかく今は結婚よりも目の前のこと。何よりみんなが動くための資源確保が最優先だよ」
瑞鶴「……だよねー。ああ、今日もひたすら待機待機」ヒマー
提督「俺としても申し訳ない気持ちもあるから、このまま話し相手にはなろう」
瑞鶴「じゃあこの話題もっと続けてもいい?」
提督「できれば変えて欲しいが……」
瑞鶴「却下でーす」ニコニコ
瑞鶴「この間聞いたけどさ、提督さんの家って代々軍人一家なんでしょ? いざ結婚とかってなると家柄的に許嫁とかいたりするの?」
提督「そんな話は出たこと無いが、俺については絶対ないって言い切れる」
瑞鶴「どうして? だって主席卒業なのに」
提督「主席卒でもその後を棒にした男だぞ? 昇進コースからも外れたから地雷もいいところだ。例え許嫁や縁談があっても破談になるだろう」
瑞鶴「やっぱり分からないんだよなあ。どうして提督さんは将来を棒にしてでもここにいるのか。前に言ってたやりたい事っていうのが大きいの?」
提督「うん。卒業する前から決めてたから迷いもない」
瑞鶴「教えてはもらえないんだよね」
提督「申し訳ないが……。でもまあ、その時が来たら教えるつもりだよ」
瑞鶴「んっ。じゃあ期待しないで待ってるね」
翔鶴「………………」
ケッコンカッコサキ
このままいくとまず翔鶴ルート だけどここは鶴姉妹のためのお話
どうやって瑞鶴を絡めていこうかね
よろしければまたお付き合いください
基本書き溜めたものを投下していくスタイルですが、今更感満載の渾作戦ネタは需要ありや?
・---・沈ム夕日ヲ浴ビナガラ・---・
提督「……よしっ。今日の書類作業終了っと」ノビー
翔鶴「お疲れさまでした」
提督「翔鶴もお疲れさま。時間は早いけどする事もないからあがっちゃっていいよ」
翔鶴「そう、ですね」
提督「瑞鶴も部屋に戻っていったし、夕飯前に一緒に風呂へ入ってきたらどうだ」
翔鶴「え、えぇ……」
提督「おやおや、なんだか歯切れが悪い」
翔鶴「………………」ジー
提督「……ま、せっかく時間があるんだ。良かったら見まわりがてら散歩でも一緒にどうかな」
翔鶴「はい。お供いたします」
ザザーン……
提督「こうして夕暮れ時に歩くのは久しぶりだな」
翔鶴「そうですね」
提督「ついこの間までは暑い暑いって言ってたのに、今じゃ上着を羽織っても寒くてしょうがない。海風がしみるのなんのって」
翔鶴「私たちは艤装である程度は耐えられますが、それでも寒い時は寒いですね」
提督「特にみんなはスカートだからなぁ。この季節に素足を晒すなんてとてもじゃないが真似出来そうもないよ」
翔鶴「あはは……。まあ、スカートは確かに寒いですが、これは慣れもありますね」
提督「いっそ冬の間は冬眠よろしく鎮守府に篭もるか」
翔鶴「個人的には賛成したいですが……」
提督「または総出で南方へ出向くのもありかもしれない。冬なのに暑い暑い言いながら汗をかくっていうなんとも違和感満載の体験ができるぞ」
翔鶴「確かに暖かいですが、戦況を考えるとバカンスにはならないかもしれませんね」
提督「まあな。そう言うのは全部終わってからのお楽しみってか」
翔鶴「ですね」
提督「目の前に広がってるのは、こうやって見える限りは何も変わらない平和な海なんだがなぁ」
翔鶴「一歩外に出たら、そこはもう戦場です」
提督「今もどこかの海域では深海棲艦が暴れ回り、そして艦娘が戦ってるんだよな」
翔鶴「はい」
提督「早く平和にしたいものだよ」
翔鶴「でないと結婚もできない、と?」
提督「ん? ああ……確かにそれもあるな」ハハハ
翔鶴「………………」
提督「そう言えば、あの時もこんな感じの夕日だったよな。まだそんな経ってないのにずいぶんと昔に感じるよ」
翔鶴「……はい」
提督「今になって考えてみれば、知り合って間もないというのによくぞあそこまで言ったものだと我ながら関心だ」
翔鶴「私も驚きました。その、まさか自分が求婚されるなんて……。私は人間ではなく艦娘なのに」
提督「人間だろうが艦娘だろうが関係ないさ。俺は"翔鶴"を好きになったんだから。好きな人に結婚を申し込む。自然な流れだろう?」
翔鶴「あ、ぅ……」マッカッカ
提督「―――でもまあ、さっきも言ったがその先のことは全部終わってから! そのために俺たちはここにいるんだからな」
翔鶴「は、はいっ」
提督「それにまだやり残してることがあるからな。これを片付けんと結婚も何もない。みんなのためにも翔鶴のためにも、頑張らねば」
翔鶴「ふふっ。よろしくお願いしますね。提督」
提督「任せとけって。でも、こうして手を繋ぐくらいはいいよな?」ギュッ
翔鶴「……あと、腕を組むのもいいと思います」ギュッ
提督「日が落ちてきたからかな。翔鶴の体温が暖かくてちょうどいいや」
翔鶴「もう。提督ったら」ニコニコ
ちょっとだけ、前進
アニメは一日遅れ組 吹雪さん完全に頭でっかち型になってるじゃないですか―
鶴姉妹の出番も是非に……是非に!
よろしければまたお付き合いください
大丈夫みたいなんで、渾作戦ネタはそのうちにやります
これにはアレが出るのでアレが出てきます ほんのりお楽しみにっぽい?
・---・青葉ガイナクテヨカッタ・---・
瑞鶴「提督さん。昨日夕方姿を見かけなかったけどどこか行ってたの?」
提督「ん? まあね。ちょっとした散歩だよ」サラサラペタン
瑞鶴「翔鶴姉ぇもいなかったし、ひょっとして一緒だったりした?」
提督「散歩という名の見回りだ」
瑞鶴「二人っきりで? この寒いのに?」
提督「二人っきりで。この寒いのに」
瑞鶴「詳細を聞いてみちゃったりなんかして?」
提督「散歩です」サラサラサラ
瑞鶴「むぅー内容を聞いてるんだけどぉ!」
提督「特に取り立てて話すようなことでもないさ。なあ翔鶴」
翔鶴「え、えぇ」
瑞鶴「むうぅぅぅぅ。なんか怪しいっぽいんですけど―!」 ――――ッポイ? ユウダチ、ドウカシタ?
提督「翔鶴、お茶をもらえるかな」
翔鶴「はい。すぐ用意しますね」
瑞鶴「気になるー!!」
ひみちゅ
あ、sageたままだった
週明けは忙しいので次は水曜日になるかも? まったりお待ちいただければと
よろしければまたお付き合いください
注:独自解釈が強めなので予めご了承の程を
・---・アノ日ノ鎮守府:序・---・
吹雪「司令官、お茶が入りました!」
提督「お、ありがとう吹雪。ちょうど喉が渇いたところだったんだ」
吹雪「ちょっとだけお休みしますか?」
提督「せっかくお茶を淹れてくれたからね。美味しいうちに飲まないともったいない」
吹雪「お茶請けに間宮さんの水羊羹もありますよ」
提督「これはこれは。ますます仕事を放り出さないといけなくなったなぁ」
吹雪「休憩も立派なお仕事ですからね!」
提督「まったくだ。じゃあ、そっちのソファーで一休みするか」
吹雪「はいっ」
提督「……ほぅ」ズズズ……
吹雪「……はぁ」ズズズ……
提督「やっぱりお茶を飲むと癒されるな」
吹雪「ですね。とっても落ち着きます」
提督「そしてこの間宮さんお手製の水羊羹。またお茶と合うんだこれが」
吹雪「私はあんみつ派ですけど、これも美味しいです」
提督「オトナの味とも言うかもな」ズズズ……
吹雪「なんだか、司令官と二人でいるってとっても久しぶりな気がします」
提督「今日は翔鶴も瑞鶴もそして鳳翔も演習でいないからなぁ。秘書艦として頼れるのが吹雪だけだよ」
吹雪「秘書艦は久しぶりだったので、始めはちょっぴりバタついてしまいました」アハハ
提督「こうしてると昔を思い出すよ。と言っても、あれからそんなに経ってないんだけど」
吹雪「最初は本当に二人でしたからね」
提督「二人には広すぎる鎮守府に二人では足らなすぎる仕事の量。あれは大変だった……」シミジミ
吹雪「仕事も大変でしたけれど、戦闘も一苦労でしたよ」
提督「最初の戦闘で吹雪が中破して還って来た時は大騒ぎしてたよな」
吹雪「司令官ったら、たった一個しかない高速修復剤を使いましたもんね」
提督「あれは今でも必要だったと思っている。故に反省はしていない」キリッ
吹雪「それで後々困ったことになったんじゃないですかぁ」
提督「―――やっぱり人数が増えると一人あたりの触れ合う時間が減って良くないなぁ。こうして吹雪と話しててそう感じたよ」
吹雪「そうですか? 司令官はみなさんとも結構お話してるように思いますが……」
提督「日常会話はね。こうしてじっくりっていうのはなかなか難しい」
吹雪「でも、私は姉妹たちがやってきて嬉しいです」
提督「俺もコミュニケーションはもっとしっかりした方が良さそうだ」
吹雪「司令官と二人で始まった鎮守府も今では二十九人ですからね」
提督「吹雪だから言えるが、雲龍たちを入れたら三十五人……時の流れを感じるなぁ」
吹雪「初めましてっ! この鎮守府に初期艦として配属されました駆逐艦、吹雪です――――って、私最初に言ったんですよね」
提督「ここではだろ? 最初と言ったらもっと前だ」
吹雪「……そうでしたね」
提督「ああ。なんだかあの時までのことを思い出してきたよ」
―――そう言えば今日の演習相手は同期の艦隊だったっけ。アイツは元気にしてるだろうか
………………
…………
……
――兵学校卒業式
男「結局俺たち二人だけだったな」
友「ホントになー。あとはみんな普通科……って言うかこの名前の付け方ってまるで普通の学校みたいだよな。こちとら兵学校だっつーのに」
男「やっぱり得体の知れないモノにはこれ以上近寄らないってか。そんな悠長なこと言ってられる状況じゃないのになぁ」
友「そりゃほら。あれだよ。意思や感情を持った兵器なんて情も生まれるし扱い辛いことこの上ない。ならば通常兵器で名を上げようって」
男「通常兵器じゃ対抗できないから艦娘がいるのに。そう言うお前は違うのか?」
友「俺はむさ苦しい野郎ばかりの空間よりかは兵器とて女の子に囲まれて生活がしたい!」キリッ
男「………………」
友「いやほら、ソコはツッコんでくれないとさあ」
男「ヨメさんはいいのか」
友「ソレはソレ。こっちはコッチってな。どうせなかなか会えないんだしー」
男「浮気を疑われた時の行動について練習どうぞ」
友「俺は無実だ! だからその薙刀は側において、ね? ねっ?! ついでに振り上げたこぶちも降ろしてくれるとボクうれしいなーって」←実体験済み
男「やれやれ」
友「そっそれよりも、お前こそこれからどうするんだ――って、考えるまでもないか」
男「ま、な」
友「ヨッ、この主席卒! エリート街道まっしぐらで同期としても友人としても羨ま死刑だぜ」ケッ
男「るせー次席卒」
友「一番と二番には越えられない壁ってのがあるんだよ」
男「二番じゃだめなのか」
友「向上心のないやつは生き残れんぞ。それに二番を目指すバカがどこに居る」
男「だよな。なあ、友」
友「どうした。急に真面目な顔して」
男「あとは、任せたわ」
友「は?」
――少尉任官後
友「おい男! 一体これはどういうことだよ!」
男「……久しぶりに会って早々騒がしいなあ」ヤレヤレ
友「ふざけるな。俺は至ってまじめに聞いてんだ」
男「………………」
友「何しやがった? いや、何をしでかした? えぇ?」
男「………………」
友「任官直後のヒヨッコが―――それも主席卒が一年で予備役なんて、どう考えても普通じゃないぞ。噂では命令に背いたり尽くミスを連発したとも聞く。一体何したってんだよ」
男「噂通り、ミス連発だよ。やっぱり俺には軍は向いてないのかもな」
友「……男、話を逸そうとするな。でないと次は殴るぞ。言っとくがこれはマジだからな」
男「おぉ怖い。まあ立ち話も何だから座ってくれ。最初に聞くが、艦娘たちはどうだ?」
友「は?」カンムス?
男「仲良くやってるか? 特務少佐と言う名の少尉だからってナメられてないか?」
友「そりゃ鎮守府って場所じゃみんな家族みたいなものだから仲良くやってるさ。名ばかり少佐のペーペーゆえミスもあるけどナメられんようやってるつもりだが……」
男「まあお前なら大丈夫だろうな。でなきゃたった二人の艦娘科なんて来ないし」
友「あ、うん……?」
男「艦娘たちとうまくやってるなら良かったよ。どっかの誰かと違って暴君やってたらどうしようかと」
友「お、おぅ……?」
男「本題に入ろう。兵学校でもそうだったが、戦場や日常での艦娘の扱われ方。いくらなんでも酷すぎるとは思わないか」
友「………………」
男「確かに艦娘は兵器だ。でも鉄の塊と違って意思もあれば感情もある。モノと同じ使い方をしていい道理はない」
友「……確かに、周りじゃいい話は聞かない。でもそれとなんの関係が」
男「もしこの戦が終わって平和になったとしよう。全世界念願の平和だ」
友「ああ」
男「その時、艦娘たちはどうなる? 人間が遠く及ばない力や能力を持ち、そして人間と同じように意志も感情もある。平和になったからじゃあ後は自分たちでやりますんでサヨナラと言って、納得すると思うか?」
友「それは……」
男「得体の知れないモノだし、人間よりも強い。万一仲違いでもして戦となれば負けるのは人間……となれば答えなんて出てるだろ」
友「まさか人間が次に排除しようとするのは艦娘だとでも言いたいのか?」
男「おとぎ話の勇者と同じさ。強すぎる力は平和においては忌み恐れられる。今度はその力がバランスを崩すかもしれないんだからな」
友「それと……お前の行動と、一体なんの関係があるんだ? 艦娘を危険視するかもって、今は戦の最中だからで、もしかしたらみんな笑って過ごせるかもしれないじゃないか。だって女の子だぞ? 艦娘でも?!」
男「普通はそう思うはずなんだけどな。残念ながら上の連中はそう思ってないみたいだぞ?」
友「!」
男「元帥……俺の親父だってそう。敵に有効だから使う。でなければ主人の手を噛む恐れのある狂犬など不要、とな」
友「なんだよ、それ」
男「学校にいた頃、艦娘と二人で話す機会があったが……本音はともかく、悟ってはいたな。自分たちは兵器だからって。戦って、指示がどうあれ沈むのも覚悟はできていると」
友「くっ……!」ギリッ
男「そんなの絶対におかしい……。だから俺はそれを変えたい。変えるための時間がほしい。例え変えられなくても、せめて笑って別れることが出来る結末がほしい」
友「そのために、わざと外れたのか? 出世も名誉も捨てて、艦娘のために」
男「まぁね」
友「今は耐え忍んで、出世してから自分で変えるって手もあったのにか」
男「時間掛かり過ぎるだろう。今すぐ上を消さない限り完遂する頃には爺さんだ」
友「そんな事しなくても、普通に軍人やりながら果たせたかもしれないのにか」
男「途中で死んだら元も子もない」
友「はっきり言って短絡的すぎだろ。浅はかとも言うな。俺はこの意見を曲げる気はないぞ?」
男「承知のうえさ。罵られたって殴られたって文句は言わないよ」
友「……しねぇよ。はぁーったくよぉ。なんでこんなのが主席なんだよぉ。納得いかねぇっつの」アタマイテェ
男「こんなのでも主席だ」
友「るせー。……で、やるからには目算はあるんだよな? いくらなんでも考えナシじゃないんだろ?」
男「なくはない。けど、確証はない」
友「はあぁぁぁぁ~やっぱ短絡的だ。こんな事がなくとも、お前は結局どっかで失脚しそうな気がするよ俺はさぁ。つーか軍組織に向いてないってレベルじゃねーぞ」
男「否定出来ないなあ」
友「ったくコイツはもぅ……まぁいいか。同期であり友のよしみだ。お前の考えには賛同するしなんかあればバレない範囲で力にはなってやる。今日のことも口外せず俺の胸にしまって封印する」
男「助かるよ。じゃあ俺からも。これは内密だが、どうも俺は体裁上予備役にはならないようだ。腐っても親が元帥であるからってところかね。世間体もあるし。ま、良くて地方か閑職かなぁ」
友「主席卒が早々閑職とか、ないわー。マジないわぁ」
男「だな。……とまあこれが俺の目的だ。だからくれぐれも艦娘沈めたり悲しませたりするなよ」
友「相手あっての戦闘だから確約はできん。が、最大限努力しよう。夜枕元に立たれたらチビるからな」
男「バレたらヨメさんにドヤされるぞ」
友「否定出来ないのが怖い!」
――処分決定
――○月△日ヲ以ツテ、新規開設ナル**鎮守府司令官職ヲ命ズ
男→提督「まさか俺も鎮守府勤めになるとは……人生どうなるかわかったものじゃないな」
提督「とは言っても都市圏から遠く離れた僻地で、配給される資源も半分以下。オマケに設備も最低限……主席卒のお情けで役職はやるからここで大人しくしてろってことか」
提督「目的を達成するためにはむしろ好都合だな。ここなら誰の邪魔も入らないだろうし」
提督「そして配属される艦娘は――――」
??「あっ、あなたが司令官ですか?」
吹雪「初めましてっ! この鎮守府に初期艦として配属されました駆逐艦、吹雪です!」ビシッ
……
…………
………………
提督「―――あの時学校で話した娘が初期艦って言うのも、縁の一つだよな」
吹雪「司令官?」
提督「いや、なんでもない」
吹雪「?」
提督「さて、一息ついたことだしまた書類作業頑張るかな! 早く終わらせないと演習組が還って来ちまう」ナデナデ
吹雪「ど、どうしてそう言いながら私の頭を撫でてるんですか……?」
提督「最近吹雪の頭を撫でてないなと思って」ナデナデ
吹雪「く、くすぐったいですよぉ」テレテレ
提督「なあ吹雪。今幸せか?」
吹雪「えっ? それは……」
提督「………………」
吹雪「まあ、戦争中というのはありますけど、幸せですよっ。姉妹もみんな仲良く元気ですし、司令官もいますから!」
提督「そっか」
吹雪「はい!」キラキラ
こうしてはじまった提督の運命
提督が提督になった理由でした
とりあえず今回は序なので、翔鶴が着任するまでは時々やります
よろしければまたお付き合いください
……同期のお話って需要ないよね?
・---・アル日ノ鎮守府:瑞鶴・---・
瑞鶴「ふんふふーん」タタミ オキーノ
翔鶴「?」
瑞鶴「ふふふふーん」テーブル オキーノ
提督「?」
瑞鶴「ふーんふふー」モウフ シキーノ
瑞鶴「どっこいしょっとー」ゴソゴソゴソ
『土足厳禁!』ドスッ
翔鶴・提督『!』マサカ
瑞鶴「ふふふふっふふー」ポチットナ!
瑞鶴「はぁ~……極楽極楽♪」ヌクヌク
瑞鶴「いやぁもう快適すぎるわこの装備。発明した人天才よ天才~」ヌクヌク
翔鶴「な、流れるような行動に思わず固まってしまいましたが……」
提督「うん。俺もだ」
翔鶴「執務室に畳敷いてコタツ潜る子なんて、私初めてです」シカモ イモウト
提督「うん。俺もだ」
瑞鶴「これでお茶とみかんがあれば完璧よねっ。翔鶴姉ぇー、瑞鶴お茶飲みたーい」
翔鶴「瑞鶴……」ハァ
提督「世にも珍しい艦娘型コタツムリ、まさかこんな近くにいたとはね」
翔鶴「提督、このままにしていいんですかっ?」
提督「まぁ良くはないんだろうけれどなぁ。どこから持ってきたか畳まで用意されちゃあすぐ退かせとも言いにくいし。それに……」
ガチャッ
加古「んぅー寒いと眠く……おぉっ。コタツじゃーん。なになに準備良すぎでしょー」ゴソゴソ
瑞鶴「ちょっと加古―足冷たいからくっつけないでよ」
加古「いいじゃーん。ヌクさを分けとくれよー」
瑞鶴「つーめーたーいー!」
加古「あぁ、もう今日から春まではずっとここでいいや」
初雪「……ぬくぬく」←頭だけ外に出すスタイル
提督「―――な?」
翔鶴「加古さんと初雪ちゃんまで」
提督「執務室に誰かいるなんて慣れたものだから、静かにしててくれるぶん都合が良さそうじゃないか」
翔鶴「確かにそうは思いますが……」
翔鶴「(あからさまに目の前でゴロゴロされると、ちょっとイラッと、ね?)」
(瑞鶴によって)執務室にコタツが設置されました
・---・オマケノ鎮守府:翔鶴・---・
翔鶴「………………」
コタツ『』ヤァ
翔鶴「………………」キョロキョロ
コタツ『』ヌクーイノ アリマッセ!
翔鶴「………………」ゴソゴソ
コタツ『』一名サマゴアンナーイ!
翔鶴「……はあぁぁぁぁ♪」ヌクヌク
瑞鶴「――――ニヤッ」
翔鶴「ッ!」
翔鶴さんだって、コタツに入りたいのです
我が家に新型コタツが導入されたのでつい
アニメ三話は……まあ……そうねぇ……来週次第?
とりあえず瑞鶴の出番をおねがいしますよ
次からコタツ回ですが、よろしければまたお付き合いください
同期の話はこれもそのうちに? 別スレの方が都合がいいかなぁ
・---・コタこみゅ:翔鶴型・---・
瑞鶴「暖房も暖かいけど、やっぱりこの魔力には誰にも勝てないわよねっ」
提督「それは言えてる。このヌクさが肝なんだろうなぁ」ヌクヌク
翔鶴「もぅ、提督まで」
瑞鶴「そう言う翔鶴姉ぇもコタツ入ってるじゃん」
翔鶴「うぅっ」ヌクヌク
提督「まぁまぁそう言わずに。でも瑞鶴、本当だったらこれは褒められた行為じゃあないんだからな? もし誰か来るようだったら片付けるぞ」
瑞鶴「はぁーい」
提督「……と言っても誰か来るなんてうちの娘達以外にありえないんだけどね。だから春までこのままになるかと」
瑞鶴「ねー」
翔鶴「(喜ぶべきなのか、悲しむべきなのか……複雑です)」
提督「いやぁしかしコタツはいい。こうしてると実家を思い出すよ」ミカンムキムキ
翔鶴「ご実家にもあるんですか?」
提督「そりゃもう。ほとんどの家庭にあると言っても過言じゃあない」
瑞鶴「ふーん。あ、提督さん瑞鶴にもみかんひと粒ちょーだい」アーン
提督「ん? あぁ」
翔鶴「!」
瑞鶴「もぐもぐ……んん~あまくて美味しい」キラキラ
翔鶴「………………」
提督「間宮さんの仕入れるものにハズレはないってか。どれ俺も」
瑞鶴「あーん」
提督「なに? またか」ハイ
瑞鶴「んーおいひー」
提督「自分で剥けばいいだろうに」
瑞鶴「手が寒いってコタツから出てこないのー」アーン
提督「……しょうがないなぁ」
翔鶴「っ」
ぱくっ
提督「!」
瑞鶴「!」
翔鶴「………………」モグモグ
翔鶴「……うんっ。確かに甘くて美味しいですね」
提督「あ、あぁ」
瑞鶴「翔鶴姉ぇ、顔真っ赤だよー?」
翔鶴「い、言わないで……」プシュウゥゥゥゥ
提督「まあ瑞鶴にだけあげて翔鶴にあげないのは不公平だからなあ」ハハハ
瑞鶴「じゃあ次は私だよね?」
翔鶴「ず、瑞鶴はもう二回も食べたでしょう」
瑞鶴「回数は関係ないと思うなー」
翔鶴「あ、あるのっ!」
提督「これこれ喧嘩するでないよ。ちゃんと順番にあげるからさ」
瑞鶴「あーん」
翔鶴「あ、あーん……」
提督「なんだか親鳥になった気分だ」
全部なくなってから俺の分は? となった提督でした
とりあえず試験的に……
吹雪「司令官に!」
川内「ミカンを食べさせてもらえると!」
古鷹「き、聞いてきました!」
提督「」
執務室のコタツは絶好のコミュニケーションの場。艦娘たちは提督とお話をしたがっています。今回は誰がやって来るのでしょう?
一人で提督を独占するもよし……
二人で仲良く語らうもよし……
三人で賑やかに過ごすもよし……
<<現在鎮守府に所属している艦娘>>
戦艦
・扶桑 山城 武蔵
空母
・翔鶴 瑞鶴 鳳翔
巡洋艦
・古鷹 加古 利根 筑摩
・川内 神通 那珂
駆逐艦
・吹雪 白雪 初雪 深雪 叢雲 磯波 綾波 敷波
・白露 時雨 村雨 夕立 春雨 五月雨 涼風
潜水母艦
・大鯨
↓1の方に参加人数(1~3)を
↓2,3,4の方に参加艦娘をそれぞれお願いいたします
参加人数が三人未満の場合は、それぞれ↓2,3の艦娘が対象になります
鎮守府に所属しない艦娘や関係無かった場合は更に↓の方の採用となります
よろしければモノは試しと放り込んでいってみてください
>>五月雨・叢雲・磯波
・---・コタこみゅ:五月雨 叢雲 磯波・---・
五月雨「て、提督にミカンを食べさせてもらえるってホントですか?」
提督「そんなつもりじゃあなかったんだが……どうしてこうなったんだろうな」
五月雨「瑞鶴さんが食堂でみんなに話してました」
提督「瑞鶴……」
五月雨「それで、羨ましいなって思って……ダメ、ですか?」
提督「う」
叢雲「自分で言い出したコトにはちゃんと責任を持ちなさいよ」
提督「そもそも言い出したのは俺じゃないんだが……と言うか叢雲はいいのか?」
叢雲「私に食べさせることを許してあげるわ。特別にね」
提督「お、おぅ」
磯波「あの、私も……」
提督「磯波がこういうのに乗ってくるのも意外というか」
磯波「こういう時でもないと提督とお話ができないので……」
提督「(もっと積極的に話しかけないとダメだな。俺)」
叢雲「それにしても、執務室にコタツねえ。快適なのは認めるけど違和感満載ね」ヌクヌク
磯波「確かにこれだけ浮いてるというか目立つというか」ヌクヌク
五月雨「でも、暖かくて気持ちいいねぇー」ヌクヌク
提督「最初は俺もそう思ったんだけど、一度入ったらもうどうでも良くなったな。むしろ仕事してる時の誘惑が凄い」
磯波「あ、それわかる気がします。見てるだけで入りたくなりますよね」
叢雲「気持ちはわかるけど、ちゃんと仕事もしなさいよ」
提督「大丈夫大丈夫。分別はつけるさ」ミカンムキムキ
提督「さて、誰からこのミカンを食べさせてあげればいいものか」
五月雨「じゃあ私からいいですか? 初めてじゃんけんで一番になれたので!」
提督「じゃんけん?」
五月雨「瑞鶴さんのお話のあとに、みんなで羨ましいって話になって……」
叢雲「それでみんなで行こうってことになったんだけど、よく考えたらコタツって普通四人用でしょ? だからじゃんけんで勝った三人までってなったのよ」
磯波「五月雨ちゃんが最初に勝って、次に叢雲ちゃんと私が勝ち抜きました」
提督「そんなことがあったのか……」
磯波「今回は私たち駆逐艦が提督を独占ですね」
叢雲「光栄に思いなさいよ」
提督「それじゃあ五月雨には特別にどの粒がいいか選ばせてあげよう」
五月雨「えっ? なにか違うんですか?」
提督「何も変わらないよ。粒によって大きい小さいもあるし、好み的なね」
五月雨「なるほど……? じゃあ、これにしますね」
提督「これね。了解っと」ハイ、アーン
五月雨「い、いざとなると結構恥ずかしいですね……」ア、アーン……
叢雲「これって側で見てる方も気を使うというか」
磯波「ね、ねー?」
提督「間宮印のミカンだから甘いはずだがどうだろう」
五月雨「もぐもぐ……し、正直緊張して味がよく分かんないですぅ」
提督「そんな緊張しなくていいよ」
五月雨「で、でもぉ!」
提督「じゃあもう一口行こう。一度食べれば慣れるだろうし」アーン
五月雨「わわっ。あ、あーんっ」パクッ
提督「……五月雨。俺の指ごと食べてるぞ?」
五月雨「ふぁわわわっ?! ふぉ、ふぉめんまふぁい!!」
提督「まずは口を離すところから始めようか」ユビガ アッタカイナ
叢雲「なーにやってるんだか」
磯波「あはは……」
提督「という訳で次は叢雲かな。この中だとどの粒がいい?」
叢雲「別にどれも一緒だと思うけど、そうね。あんたが一番美味しいと思うものをちょうだい」
提督「え? 俺が決めていいのか?」
叢雲「味が薄かったり種が入ってたりしたら指ごと噛んであげるわ」
五月雨「あぅぅぅー」マッカ
提督「そりゃまた責任重大な……じゃあ、これなんかどうだろうか」アーン
叢雲「もぐもぐ……ま、普通ね」
提督「作用でございますかお嬢様」
叢雲「という訳でもう一口ちょうだいな。今度もあんたが選んでいいから」
提督「もう一口でございますか」
叢雲「五月雨だけ二口で、私と磯波が一口じゃあ不公平でしょ?」
磯波「わ、私は別に一口でも……」
叢雲「こういう時は賛同しときなさいって。積極的でいいのよ」
磯波「う、うん」
提督「じゃあ今度はこれにしようかな。はい、あーん」
叢雲「……ちょっと小粒かしら。でも甘みが強くて美味しいわね」
提督「お気に召していただけたようで」
叢雲「まあこういうのも悪くないかしら。嫌いじゃないわ」
提督「じゃあ最後に磯波か」
磯波「は、はいっ。よ……よろしくお願いいたします!」ドキドキ
提督「ははは。最初の五月雨よりも緊張してるみたいだな」
叢雲「まあ磯波だしねぇ」
磯波「叢雲ちゃんが落ち着き過ぎなだけだと思うよ……?」ドキドキ
提督「どれが食べたいかな? と言ってももう半分くらい減ってるんだけどね」
磯波「え、えっと……じゃじゃあこれで、お願いします」
提督「ほいきた。それじゃあ口を大きくあーんと開けようか」
磯波「えっ。お、大きくですか?!」
提督「小さいと上手く口に入らないからね」ハイ、アーン
磯波「あ、ぅ……ぁ、あーん」
提督「さて、これは甘いかな」
磯波「むぐむぐ……あ、甘い……」
提督「だろう? 酸っぱいミカンも美味いけど、甘いとなんか安心するよな」
磯波「は、はいっ」
提督「もう一口いく?」
磯波「あ、じゃあこれを……」アーン
提督「今度は緊張してなさそうだな。はい」
磯波「お、美味しいです……ふふっ」
叢雲「あ、そうそう司令官」
提督「ん?」
叢雲「今回は私たち三人が来たけど、これで終わりじゃないからね?」
五月雨「確かに悔しがってた人もいたからねぇ」ユウダチトカ
磯波「たぶん、また誰か来ると思いますよ」
提督「それは……ミカンを食べさせてもらうのを目当てに?」
叢雲「それ以外に何があるのよ」
提督「……ですよね」
五月雨「あ、あのっ! もしまたじゃんけんに勝ったら来てもいいですか?」
磯波「わ、私も……!」
提督「まあそれは構わないけど……」
磯波「じゃ、じゃあ次のじゃんけんではみんなまたライバルですね……」
五月雨「私、負けません!」
叢雲「ミカンはオマケに、コタツ目当てで来るのもいいわね」
提督「やれやれ……」パクッ
磯波「あっ……」
提督「ん?」
磯波「ちょうどミカンの残りがさん粒ですね」
叢雲「と、言うことは……」
五月雨「私たち三人で食べきれちゃいます」
提督「いや、俺はまだひと粒目なんだが」
叢雲「また剥けばいいじゃない」
五月雨「そう言えばなん粒までって言ってなかったよね。瑞鶴さん」
磯波「じゃ、じゃあもうちょっとだけ……いい、ですか?」
提督「……まあせっかくの機会だしな。ゆっくり話しながらミカンを食べるか」
叢雲「その前にお茶も飲みたいわね。準備してもらえるかしら」
提督「了解いたしました。お嬢様方」
コタこみゅ
なんかすぐに行けた。たぶん今回だけっぽいけど……
好評であればまた来週辺りに行いますが、この決め方でいいですかね?
こっちの方が決めやすいっぽくね? とかあればお寄せください。参考にさせていただきます
吹雪・川内・古鷹……この組み合わせになればきっと……!
・---・アル日ノ鎮守府:川内、神通、那珂・---・
川内「さて、今日も元気に探索しよっか!」フンス
神通「………………」
那珂「………………」
川内「あれ、どしたの二人とも。元気ないね」
那珂「ねぇー川内ちゃんさー」
川内「ん?」
那珂「別に夏に見つけた洞窟をちょこちょこ探検すること自体は那珂ちゃんも賛成だよ? でもね」
神通「いくらなんでも、今日は良くないと思う、の」
川内「えぇ、なんでさ」
那珂「なんでって、外の気温何度だと思ってるのさ―!!」
『本日の外気温 2℃ 雲量10――――曇りである』
那珂「こんな日に外出て探検とかしなくてもいいと思うな―!」サムイ
神通「お部屋に戻って温まりましょう……?」
川内「確かに寒いけどさ。冬ってこんなものじゃない?」
神通「それは、そうだけれど……」
那珂「別に今日じゃなくてもいいと思うな―。もっと暖かい日とか晴れた日とか」
川内「こう言うのは思い立ったが吉日だよ」
神通「それが、今日だったと?」
川内「うん! 寝てたらこう、夢の中でぶわっと出てきた感じ。今日はコレだって」
那珂「(相変わらず直感型だなぁ……)」←姉妹で最も直感型
神通「あはは……」←姉妹で最も非直感型
川内「それに二人は気にならない? あれから何度となく挑んだこの洞窟。空気の流れはあるのに出口がないんだよ?」
那珂「普通なら反対側から流れてくるものなんだけどね」
神通「なのに、必ずここに戻ってくる……」
川内「絶対何かあるって。そう考えると冒険魂がうずくじゃん」
神通「冒険魂って……」
那珂「夜戦とどっちがいいの?」
川内「夜戦!」
神通・那珂『(あ、そこは即答なんだ……)』
川内「とにかく! これより第七次洞窟攻略作戦開始するよ!」
神通「お、おー……」
那珂「那珂ちゃん洞窟よりもコタツに入りたいなあ」
神通「………………」チラッ
……クチュンッ!
アレ、ジンツウカゼ?
ソトガサムイダケダッテー
………………
…………
……
??「入っていったですか?」
??「です」
??「それじゃあ隠蔽装置作動開始です」ポチットナ
??「川内さン、頑張るなあ」
??「ある意味では深海棲艦よりも恐ろしい存在かモ?」
??「……粘る、ナ」
??「まあよっぽどの事がない限りは見つからないだろう。もし見つかりそうになったら……」
??「たラ?」
??「神通がどうにかしてくれる」
??「あとで神通さンを労わないとですね」
??「だな」
知っているのは神通のみ
・---・オマケノ鎮守府:神通・---・
提督「で、今日はどうだった?」ヌクヌク
神通「今度こそ見つける、と……」ヌクヌク
提督「川内らしいというかなんというか」
神通「あの、ほ、本当にこのままで、いいんでしょうか」
提督「妖精さん曰く絶対の自信があるって言うからまあ大丈夫だろうと。神通には危険箇所は教えてあるし、なんかの拍子にバレそうになたらフォローを頼むよ」
神通「もし、間に合わなかったら……?」
提督「……こちら側に引き込むとか?」
神通「確かに雲龍さんたちは喜びそうですが……」
提督「あまり多くに知られるのは得策ではないよな」
神通「は、はい」
提督「これも娯楽が少ないのと満足に出撃させてあげられない俺の責任だ。神通にも苦労をかけて申し訳ない」
神通「いえっ、そんな……! 私なら、大丈夫ですから」
提督「まあもう少し粘って成果が出ないようなら川内も諦めるだろうし、もうしばらく付き合ってもらえるか」
神通「わかりました」
瑞鶴「……秘密を守るって大変なんだね」
翔鶴「そうよ。だから瑞鶴も気をつけてね。ただでさえ出入りが一番多いんだから」
瑞鶴「はーい」
大変なんです
神通さんって姉妹の中では苦労人ポジションだと思うの
夜戦・アイドルに挟まれてたらそりゃあもうね?
あ、でもご本人が一番夜戦にゲフンゲフン
よろしければまたお付き合いください
・---・アル日ノ鎮守府:瑞鶴、山城・---・
瑞鶴「翔鶴姉ぇ、そこにある大きな箱はなに?」
翔鶴「これは節分に使う道具が入ってるの。ほら、もうすぐでしょ?」
瑞鶴「そっかーもう節分かあ。今年ももう2月って考えると早いなあ」
翔鶴「そうね」フフッ
瑞鶴「道具を出してきたってことはまた何かやるの?」
翔鶴「ええ。と言っても私たちが楽しむよりも駆逐艦の子たち向けかもしれないけれどね」
瑞鶴「なるほどっ。じゃあ私たちは鬼役かな? 豆当てられると意外と痛そうだなあ」
翔鶴「鬼役はもう決まってるわよ」
瑞鶴「え、誰だれ。提督さん?」
翔鶴「鬼のうちの一人はね。特製のお面を用意するんだって、妖精さんと相談してたわ」
瑞鶴「特製って……ん? 一人"は"? 他にも誰かいるの? 山城さんとか?」
山城「誰が鬼か」グリグリグリ
瑞鶴「いやだって乗るな山城鬼より怖いって……」イタイイタイ!
山城「フネだった昔の話でしょ。それに私自身は鬼でもなんでもないわよ」ギュウウウウウッ
瑞鶴「じゃ、じゃあこの手を離してもらえると……!」アダダダダ
山城「風評被害とか、ホント不幸だわ」
扶桑「うふふ。山城はとても優しい子よ。姉である私が誇りに思うくらいに。ね?」
山城「ね、姉さまが私のことを……!」ハァハァ
瑞鶴「吐息に合わせて頭に圧が! 圧が!!」
翔鶴「あはは……」
山城「ったく」
瑞鶴「あぁ痛かった……。で、山城さんじゃないなら他の鬼って?」
翔鶴「武蔵さんよ。鬼役をお願いしたら快く引き受けてもらえたわ」
山城「意外よねぇ。こう言う催し事だと利根とか川内あたりが喜んでやりそうだけど」
翔鶴「二人はむしろ武蔵さんに豆を当てるって意気込んでいて……」
山城「あー、そっちに意気込んじゃったのね」
扶桑「二人らしいと言えばらしいのかしら」
瑞鶴「じゃあ鬼は二人?」
翔鶴「そうね。この建物全体を使って豆まきをやるから、別れて登場するみたいよ」
瑞鶴「結構大掛かりじゃん。と言うことは食べ物にも期待が持てるわねっ」
翔鶴「鳳翔さんが間宮さんとなにか話していたから、期待していいかも」
扶桑「せっかくだから、私たちも柊鰯を作って玄関へ飾りましょうか」
山城「この場合の玄関って建物になるのか、鎮守府入り口になるのかどっちなんでしょうね?」
瑞鶴「入り口じゃない? 私たちにとっては敷地内全部が家みたいなものだし」
扶桑「じゃあ、せっかくだから各建物に飾りましょうか」ポンッ
山城「ぜ、全部にですかっ?」
扶桑「瑞鶴が言ったとおり、私たちにとってここにあるものは全て家と同じ。なら、贔屓は良くないでしょう?」
山城「それはまあそうですけど」
瑞鶴「手伝おっか? どうせなにもすることないしー」ヒマー
翔鶴「私もお手伝いいたします」
扶桑「うふふ。それじゃあお願いするわね」
山城「(姉さまと二人でやりたかったなぁ)」
もうすぐまめまき!
なにが怖いって? 来週のアニメの展開さ! 鶴姉妹出そうなのに展開が荒れそうだよぉ……
4話まで見て現状言いたいことが"なんやこれ"以外に出てこないってのがもうね
妄想の世界に逃げる準備をしよう!
・---・アル日ノ鎮守府:翔鶴、提督・---・
提督「あっれー。おかしいなぁ」ゴソゴソ
翔鶴「どうかされましたか?」
提督「ああ翔鶴。お面知らないか? 節分で使うやつ」
翔鶴「お面ですか? いいえ、見ていませんね」
提督「んー確かにココに置いといたんだが……」
翔鶴「そのまま置いたんですか? それともなにか箱に詰めていたとか?」
提督「箱。昨日完成してな。武蔵の分はもう渡してあるからいいが、俺のは入れたままだったんだ……が、その箱ごと消えてる」ナゼニ
翔鶴「室内に他に箱はありませんし……誰かが何かと間違えて持って行ってしまったとか」
提督「あるとしたら今朝の朝礼の時だけど、俺の机の足元なんてそっち側から見えないから気づくはずもないんだがねぇ」マイッタナ
翔鶴「うーん……困りましたね。ちなみにお面はどんなものだったんですか?」
翔鶴「(赤鬼とか青鬼みたいな感じなのかな?)
提督「翔鶴にだから言うが、お面は深海棲艦……姫とか鬼クラスをモチーフにしてみたんだよ」
翔鶴「」ワァオ
提督「このまま見つからないと困るなあ。最悪厚紙で即席お面って手もあるが、武蔵との差が出すぎてヘコむ」
翔鶴「妖精さんにお願いして、もう一つ作ってもらいますか?」
提督「……だなぁ。一応もう一回部屋中を探してはみるが、しかしせっかく作ってもらったと言うのに即座に無くすとはね」トホホ
翔鶴「て、提督が意図的に無くしたわけではありませんから……」
提督「お詫びに間宮印のモナカとアイスクリームを差し入れるか……」
翔鶴「お供いたします」
妖精さんは差し入れに歓喜乱舞してかなりリアルなお面を作ってくれましたが、結局無くしたお面はみつかりませんでした
冬イベの内容がトラック迎撃とか
なんでも天城か葛城が実装予定?とかで、これによってこちらの彼女らも若干の性格変動が
出番は……
よろしければまたお付き合いください
<<コタこみゅ>>
吹雪「司令官に!」
川内「ミカンを食べさせてもらえると!」
古鷹「き、聞いてきました!」
提督「」
執務室のコタツは絶好のコミュニケーションの場。艦娘たちは提督とお話をしたがっています。今回は誰がやって来るのでしょう?
一人で提督を独占するもよし……
二人で仲良く語らうもよし……
三人で賑やかに過ごすもよし……
<<現在鎮守府に所属している艦娘 >>
戦艦
・扶桑 山城 武蔵
空母
・翔鶴 瑞鶴 鳳翔
巡洋艦
・古鷹 加古 利根 筑摩
・川内 神通 那珂
駆逐艦
・吹雪 白雪 初雪 深雪 綾波 敷波
・白露 時雨 村雨 夕立 春雨 涼風
潜水母艦
・大鯨
今回欠席:叢雲、磯波、五月雨
↓1の方に参加人数(1~3)を
↓2,3,4の方に参加艦娘をそれぞれお願いいたします
参加人数が三人未満の場合は、それぞれ↓2,3の艦娘が対象になります
鎮守府に所属しない艦娘や関係無かった場合は更に↓の方の採用となります
よろしければモノは試しと放り込んでいってみてください
>>大鯨、涼風、敷波で
節分終わったあたりにでも……今回もなかなか面白い組み合わせ?
よろしければまたお付き合いください
提督→艦娘へのあーんばっかりだけど艦娘→提督でもそれはそれでおいしいと思うの
…遅くなったのと明日朝早いのとで、分割してお送りいたします。
あと、ちょーっと駆逐艦の子たちの子供度がUPしてますのでご了承を!
・---・大豆、全門、一斉射!・---・
『――本日一八○○、総員執務室へ集合セヨ――』
わいわいがやがや……
扶桑「みんな集まってきたわね。山城」
山城「そうですね。この後のことを知ったら驚くんじゃないでしょうか」
扶桑「えぇ。私たちも、たまには童心に還って楽しみましょう」
利根「うむっ。この日のためにカタパルトは整備しておいたのじゃっ」
筑摩「あらあら姉さん。今日はカタパルトは使いませんよ」
加古「てゆーか艤装もいらないって」
古鷹「ここにいると、艤装をつけていることの方が珍しいんだけど……」
瑞鶴「うん。他を知ってるだけに私もすっごくそう思う」
翔鶴「この鎮守府でこの提督ゆえなんでしょうけれどね……」アハハ
利根「ところで翔鶴よ。提督たちを見かけないがもう準備はできているのか?」
翔鶴「はい。武蔵さんと二人で"ちょっとしたサプライズ"な登場をすると仰っていました」
瑞鶴「サプライズ? なんかやるのかな」
山城「……と言うかコレ、節分よね?」ナゼ サプライズ
・・-・・・・-・・・・-・・
白露「こんな時間にみんな集めてどうしたんだろうね?」
村雨「なにか緊急のお知らせでもあるのかしら」
夕立「それよりもお腹すいたっぽいー」
時雨「もうちょっとの辛抱だよ。今日は午後から鳳翔たちが張り切っていたから、なにかご馳走がでるんじゃないかな」
春雨「えっと、今日は何かありましたっけ……?」
川内「はーい、みんな集まったかな―」
五月雨「あ、川内さんだ」
涼風「提督じゃなくて川内さんが出てきたってことは、なんか始まるんかね」
川内「……うん。集まったみたいだね。それじゃあ、今からみんなにあるものを配ります。神通、那珂ちゃん?」
神通「はい。皆さん、こちらをどうぞ」
那珂「一人一式だからねー」
深雪「なんだこれ?」マス?
磯波「それとこれは、お豆?」
叢雲「……なるほどね。つまりこれから私たちに豆まきをしろと」
白雪「あっ。そういえば今日は節分……」
吹雪「あはは。なんかすっかり忘れてたね」
初雪「ん」ポリポリ
深雪「豆の味しかしないなぁ」ポリポリ
叢雲「まだ食べるんじゃないわよ」
川内「今日は2月3日、節分の日です。という訳で、やせ……もとい。豆まきをしまーす!」
涼風「……いま夜戦って言いかけたような」
五月雨「まぁまぁ」
白露「はいはーい。質問でーす!」イッチバーン!
川内「ハイ白露。どうぞ」
白露「ここで豆まきやるんですかー? いくらなんでもちょっと狭いような」
夕立「確かにあっという間に豆だらけになるっぽい?」
川内「さすがにここだけだと狭すぎるからね。ちゃんと移動"も"するよ」
時雨「じゃあ、僕もいいかな」
川内「はい時雨」
時雨「鬼役の人もいるんだよね? それは誰がやるんだい?」
川内「おぉー良い質問だね。確かに豆まきの定番鬼の役になる人がいます! さて、誰でしょう?」
夕立「……戦艦とか空母の人っぽい?」
村雨「こういう時だから提督がやるんじゃないかしら?」
涼風「五月雨やる?」
五月雨「えっ? わ、わたしっ?!」
川内「フフフ……。甘いよぉキミたちィ」
那珂「(……ねぇ、なんか川内ちゃんキャラが違くない?)」
神通「(え、えぇ)」
那珂「(なんかあったのかなぁ)」
神通「(さ、さぁ……)」
――――プツンッ
『ッ?!』
敷波「な、なんだっ? 急に真っ暗に」
綾波「困りました。周りが見えません……」
??『フフ……フフフ……』
敷波「な、なんだよ綾波。そんな不気味な声出さないでよ……っ」
綾波「わ、私じゃないよっ?」
??『ナンドデモ……シズメテ……アゲル……』
敷波「でで、でも今すぐ側から……!」
綾波「し、敷波っ? 隣にいるよね? ねっ?!」ギュッ
敷波「うんっ! 当たり前じゃん!」
綾波「な、なんで左から敷波の声が……? じゃあ、右にいるのは……」
??『――――シズミナサイッ!!』懐中電灯パチー
敷波・綾波『ヒ――――――――ッ?!』
??『……ワタシハモウ、シズマナイワ……ニドト……!』ユラ~リ
深雪「ちょ、あれってまさか……!」
五月雨「深海、棲艦?!」
叢雲「ば、バカねっ。本物なわけないじゃない! どうせ誰かが被り物でもしt」ポンポン
叢雲「な、なによ急に」
??『……バァ』懐中電灯パチー
叢雲「ぴっ――――?!」ゾワゾワッ
吹雪「な、なにっ?! なに?!」
パチッ――――
川内「いやぁみんな驚かせすぎちゃったかな―」ゴメンネ
??『………………』
??『………………』
吹雪「お、お面だけかと思ったら格好も深海棲艦っぽく……」
深雪「これあれじゃね? 鬼とか姫って言われてる型じゃ……」
白雪「よ、よく出来てるよ、ね?」
磯波「うん……怖いくらいにね」
川内「まあこれも余興の一つということで、。で、これから豆まきを始めるわけなんだけど」
敷波「し、心臓が止まるかと思ったじゃん!」
叢雲「そうよ! ちょっと趣味悪いんじゃない?!」
川内「まあまあ。それで、今回はこの人達が鬼となって"建物中"を逃げまわるからねー」
綾波「えっ? に、逃げまわるって……」
??『………………』チラッ
??『………………』コクン
タタタタタッ
川内「みんなはこの建物の中を動きまわって鬼退治のごとく豆をまいてね。あとそれだけじゃ面白みにかけるから……」
涼風「か、から……?」ゴクリ
川内「それぞれの鬼の腰に付いているリボンをゲットした二名様には、なななんとっ! 間宮さん特製スペシャルパフェをプレゼントしちゃいます!!」
『パフェ?!』キラキラキラ
川内「今回限定品だからみんな奮って頑張ってねー……という訳で私たちも参加っとー」ヨイショ
後半は明日です
よろしければまたお付き合いください
>>179
ソレイイネ
ソッチイッタゾー!
モウヒトリドコイッター?!
川内「うんうん。みんな楽しんでるみたいだね」
加古「で、あたしたちももうリボン取りに行っちゃってもいいの?」
古鷹「せめて豆まきって言おうよ……」
山城「身も蓋もないわね」
川内「皆さんもう行ってもいいけど、ちゃんと手加減してあげてくださいね。具体的には走るのはなしの方向でっ。もちろん神通や那珂ちゃんもだよ」
那珂「だよね。あーでもでも、那珂ちゃんもパフェ食べたかったな―」
加古「手加減って結構難しいんだよなぁ」
利根「ふふん。では、吾輩らも参ろうかのっ。武蔵のやつに一泡吹かせてやるのじゃ!」
筑摩「はい。姉さん」ニコニコ
瑞鶴「でも武蔵のりボンは取れるかなぁ。提督さんのなら簡単かもしれないけどさ―」
扶桑「と言うことは、まずは提督から狙うのが得策なのかしらね」
山城「ですよねっ。さすが扶桑姉さま!」キラキラ
加古「んーでもさ。どっちが提督でどっちが武蔵なワケ?」
古鷹「そう言えば衣装も変えてたから判断つかなかったような……」
『あ』
??『シズマナイワ……ニドト……』ヒラリヒラリ
深雪「くっそーッ。なかなかすばしっこいなぁ!」
白露「もぅ。あたしがイチバンにリボン取ろうと思ったのにー!」
夕立「夕立にリボンを渡すっぽい!」←ソロモンの悪夢モード
??『トラセン、ヨ……!』ヒラリ
夕立「ついでにこれでも食らうっぽい! えいっえい!」バババッ
深雪「深雪スペシャル改、くらえーッ」バババッ
??『フフ……ムダダ……』パラパラ
白露「くうぅ。当たってるのにビクともしない……っ」
深雪「やっぱ豆じゃダメかぁ」
夕立「こうなったら全力で投げるっぽいッ!」
??『フフフ……アマイ、ナ』ヒョイッ
タタタタタタ……
夕立「あぁッ……」
深雪「チクショー。逃げられたぜ」
白露「まだまだ終わらせないよっ! イチバン乗りはあたしがもらうんだから」
イクゾー!
時雨「……まあ、張り切るのは良いことなんだけどね」オニハソトッ
村雨「本来の目的もちゃんとこなさないとね」フクハウチッ
春雨「あの。時雨姉さんや村雨姉さんは、パフェいらないんですか?」エイッ
時雨「ん? もちろんパフェは食べたいよ。でも、白露たちみたいに血眼にはならないってことさ」
村雨「この調子だとまだしばらくは大丈夫だろうから、ゆっくり行ってても平気だと村雨さんは判断したわ」
春雨「な、なるほど……!」
村雨「そういう春雨はいいの?」
春雨「実は……今日のおやつに夕立姉さんと白露姉さんの三人で間宮さんの最中を食べたので……」
村雨「あー、甘いものが続いちゃうのかぁ」
時雨「間宮の最中は絶品だからね。それでも、あの二人はお構いなしみたいだ」
村雨「食い意地、はってるからねぇ」
??『………………』
春雨「あっ、あそこにも鬼がいますよ」
時雨「どうやらもう一人と会敵したみたいだね。他にはいないし、せっかくだから僕たちで頂こうか」
村雨「ふふっ。ちょっといいトコ見せちゃおうかしらっ」
??『………………』トコトコトコ
春雨「あ、あれっ……?」
村雨「普通に歩いて行っちゃった……」
時雨「余裕を見せているのか、それともなにか策があるのかな。とりあえず追おうか」タタタッ
・・-・・・・-・・・・-・・
叢雲「白雪、磯波、そっちに行ったわ! こっちと挟み撃ちするわよ」
白雪「了解っ。磯波ちゃん行くよ」
磯波「わ、わかった……!」タタタッ
叢雲「五月雨と涼風は後方遮断を。ここで絶対に捕まえるわよ!」
五月雨「は、はいっ」
涼風「ガッテンダー!」
キャアッ! ベチョッ
サミダレガコケター!
叢雲「……吹雪、初雪。絶対後ろには行かせないわよ。いいわね?」
吹雪「ま、まかせてっ。やっちゃうんだから!」
初雪「初雪、出る!」
叢雲「アンタいつにも増してやる気全開ねぇ。どうしたのよ」
初雪「パフェが呼んでる……!」
叢雲「現金だこと」
初雪「そういう叢雲も、やる気、満々」
叢雲「……まあね。間宮のパフェとなれば話は別よ。言っとくけど、私たちはチームなんだから誰がとっても分け合うんだからね? そこんとこ忘れないでよ」
初雪「ん」
白雪「――叢雲ちゃん、目標反転! そっちに行ったよ!」
涼風「こっちはこのあたいが絶対に通さないぜ!」 ワ、ワタシモー!
叢雲「ふふ。完璧な布陣ね。あとはいかにリボンを上手く取るか……特型駆逐艦の意地、見せてやろうじゃないの」
初雪「んっ、頑張る……!」
『……あれ? もう豆まき関係なくない……?』
??『………………』
利根「……誰じゃこれは。武蔵ではなさそうじゃが」
筑摩「提督でしょうかね?」
利根「むぅ。誰が誰に扮しておるかわからん以上手当たり次第になってしまうのぅ」
筑摩「それに豆の数には限りがありますからね」
??『………………』ペコリ
利根「おや、コヤツ腰にリボンを付けておらんぞ?」
筑摩「誰かがもう取ってしまったのでしょう。駆逐艦の子たちはやる気満々でしたから」
利根「ぐぬぬ……。吾輩も狙っておったのに」
筑摩「とりあえず、節分らしく豆を投げましょうか」
利根「……そうじゃな。それにまだもう一人おる。つまり吾輩にも"ちゃんす"はあるのじゃ!」
??『………………』タタタッ
利根「むっ。逃げたぞ! 筑摩よ、追うぞ」
筑摩「はい。鬼はそとー」パラパラッ
利根「福は内じゃ!」バラバラッ
………………
翔鶴「鳳翔さん。このお料理はここに置いても大丈夫ですか?」
鳳翔「はい。ありがとうございます翔鶴さん」
翔鶴「これくらいしかできませんから」
鳳翔「あとは皆さんがいらっしゃる前に温め直せば良いので……私たちのお仕事はほぼ終わりですね」
大鯨「お疲れさまですっ」
鳳翔「お疲れさま。間宮さんもありがとうございました」
間宮『』ニコニコ
鳳翔「さて、では最後に間宮さんの特製パフェのお手伝いを……」
ガラガラガラッ
??『………………』
翔鶴「あ、あら?」
鳳翔「鬼役の方が来られましたね」
大鯨「と言うことは、ここにも豆をまくんでしょうか」
鳳翔「本当はありがたいのですが、お料理をいくつか並べてあるのであまり走り回られては困ってしまいますね」
翔鶴「提督か武蔵さん。申し訳ないですがここは外していただけますか?」
??『………………』コクッ
ガラガラ……パタン
翔鶴「?」
大鯨「翔鶴さん。どうかされましたか?」
翔鶴「あ、いいえ……。二人にしては妙に大人しいというか」
大鯨「やはりお料理が並んでいたので遠慮されたんでしょうか……」
翔鶴「うーん……?」
鳳翔「ふふっ。大人しい鬼というのもなかなか新鮮なものですね」
翔鶴「それにしても、私たちには一言声をかけてもいいような気もするんですが……」
大鯨「お二人とも役になりきってるんですね」
翔鶴「???」
??『……ッ』 ジリジリ……
川内「さー追い詰めた! 提督か武蔵さんかはわからないけど、その腰につけたリボンはいただきよっ」
那珂「絶対にこっちには行かせないからねー!」
神通「こ、降伏してください……!」
??『………………』
川内「往生際が悪いなあ。散々豆を当てたんだからとっくに撃沈判定でしょー」
那珂「おかげでもう豆が空っぽだもんね」プラプラ
川内「さーさー。降伏しないとそのお面取っちゃうよ? 勝手に夜戦行っちゃうよ?」
神通「あの、それは関係ないんじゃ……」
『――――いただきだぜッ!』ババッ
??『ッ?!』ビクッ
深雪「いえーい! 深雪サマがリボンゲットたぜー!!」ヤターッ
白露「あーあ。深雪に先越されちゃった」
夕立「すっごく悔しいっぽい!」
深雪「へへっ。まーざっとこんなもんよ」
川内「」パフェ……
那珂「あらら」
神通「死角からの一撃離脱……さすがですね」
深雪「さぁさぁ。勝者にその素顔を拝見させておくれよー」
??『……やれやれ。やっぱりみんなには敵わないな』カポッ
神通「て、提督……!」
提督「いやぁ久しぶりに走り回ると足腰に来るなァ。俺ももう歳かな」
神通「す、すみませんっ。あの、たくさん……豆を……」
提督「気にするなって神通。今は提督に戻ったけどそれまでは深海棲艦(?)だ。ちゃんと豆を当てて福を呼び込まないとな」
白露「てーとくー。もうリボンってないの?」
提督「一人一本だからな」
夕立「うぅー。夕立、パフェ食べたかったっぽい―……」
川内「ぱふぇ……」
神通「ね、姉さん」
提督「……まあ、あれだ。ゲットしたのは一人だが食べるのも一人とは言ってない。分け合うのもまた良き哉、ってね」
………………
…………
……
川内「――さて、みんな豆は存分にまいてきたかな? リボンをゲットできた人もできなかった人も、お疲れさま―」
加古「あーあ。やっぱり歩くだけじゃ追いつけないしリボンも取れなかったなぁ」
古鷹「また次の機会に持ち越しましょう」
川内「私としてはパフェまであと一歩だったんだけどねぇ。……勝負の世界は非情ってね」クスン
深雪「見よ! この輝き、そして量を! やっぱ特製は違うなぁ」
夕立「このたっぷりのクリームとフルーツソース、そしておっきなアイス……美味しそうっぽい……」ジュルリ
白露「深雪ー絶対に一口ちょうだいねっ」
深雪「まあ深雪サマも鬼じゃないし? 共に戦った戦友と勝利を分かち合うのも悪くないってか」
白露・夕立『み、深雪さま……ッ!!』キラキラキラ
扶桑「……なんだか、私たちだけ浮いてしまうわね」←リボンを取った
山城「幸せなのか不幸なのか素直に判断付かないところが不幸だわ……」
扶桑「でも、綾波や敷波と一緒に取れたことは間違いないから、あの子達のおかげよね」
綾波「そんなっ。私たちなんて」
敷波「扶桑さんたちが抑えこんでくれたからこそ小回りの効くあたしたちが取れたようなものですし……」
残った駆逐艦たち『じー』イイナァ
扶桑「……山城」チラッ
山城「……えぇ。その、たくさんあるしみんなも食べる……? 私と扶桑姉さまは一口食べられれば十分幸せだから」
ヤッター!!!
山城「こう言うのも幸せのカタチでしょうか」クスッ
扶桑「もちろん。これ以上の幸せなんてないわね」ニコニコ
川内「それじゃあ、節分のもう一つのお楽しみ。ご馳走タイムです! みんな残さず食べてね」
イタダキマース!
叢雲「あー……悔しい悔しい悔しい」ブツブツブツ
白雪「ま、まあまあ叢雲ちゃん。結果的に取れなかったけど、善戦はしたし、ね?」
涼風「そーそー。むしろ一口でも食べられるだけめっけモンだと思えばいいじゃん」
叢雲「あれだけの戦力を投じても仕留められなかったなんて……! 私もまだまだだわ」
吹雪「でも、やっぱり武蔵さんはすごいね。私たちが連携しても敵わないんだもん」
武蔵「……ん? 私はお前たちとは対峙してないぞ?」モグモグ
磯波「えっ、武蔵さんではなかったんですか?」
武蔵「ああ。途中で相手をしたのは綾波や古鷹たちだったな。最終的に私を仕留めたのは扶桑たちだ。そういう意味では私もまだ戦艦として未熟であるがな」
五月雨「じゃあ、あれは提督だったんですか?」
提督「確かに最初に当たったのは俺だったな。でもたぶんみんなが言ってるのは違うと思う。ほとんど深雪たちに追い回されてたし」
叢雲「あれ、あんたじゃなかったの?」アレ?
利根「そう言えば、誰か序盤でもうリボンを取られていたが、あれって誰だったのじゃ?」
武蔵「序盤? では私ではないな」
提督「ああ。俺でもない」
筑摩「えっ? 二人とも違うんですか?」
武蔵「そんな簡単に捕まるほどヤワではない」
提督「どちらかと言うと鬼ごっこになってたからなぁ。結構逃げまわってたはずだよ」
利根「じゃあ誰だと言うんじゃ。吾輩がリボンを見逃すはずなどないぞ」
筑摩「私もいたので間違いないですねぇ」
時雨「確認したいんだけど、武蔵と提督は近くで逃げ回っていたの?」
提督「いや、武蔵は一階で俺はニ階にいた。俺が一階にいたのは最初だけかな」
時雨「武蔵が白露たちから逃げ切った後に反対側にもう一人鬼役の人を見かけたんだけど、それが提督だよね?」
提督「うん……? そんなの見たかな」
村雨「フラッと出てきて、そのまま歩いて行ってましたけど」
春雨「ですです」コクコク
提督「……俺、そんなことしてないぞ?」
村雨「えっ?」
武蔵「見間違えではないのか?」
時雨「いや、そんな……はずは」
鳳翔「食堂に来られた方はどちらでしょうか? 私たちがちょうどパフェを作り始める時ですね」
提督「食堂? 俺は行ってないな。鳳翔たちが料理を作ってることは知ってたから」
武蔵「私もだ。いくら豆まきでも食事の場で走り回るのはマナー違反だろうからな」
大鯨「えぇっ。ふ、二人とも来られてないんですか?!」
翔鶴「では私たちが見た鬼というのは……?」
………………エ?
ジャア、アレッテ……ダレダッタノ……?
翔鶴「……あら、そういえば瑞鶴は……?」イナイ
・---・オマケノ鎮守府:瑞鶴・---・
ザザーン
??『………………』
瑞鶴「………………」
??『………………』
瑞鶴「あのね。入り浸ってる私が言うのも変かもしれないけどさ。これちょっと危なすぎじゃない? ねぇ――」
――――――雲龍
雲龍「……バレちゃったのネ」カポッ
瑞鶴「お義姉ちゃんを甘く見ないことねっ。アンタの雰囲気は特徴的だからすぐわかったわよ。最初見た時は信じられなかったけどさ」
雲龍「このお面があれば大丈夫だと思ったんだけどなァ」
瑞鶴「そのお面どうしたのよ。まさかこのために作ったの?」
雲龍「提督の所からちょっト……ネ」
瑞鶴「提督さんが無くしたって言ってたのはこれかぁ。自分で全部終わるまで表出ないって言ってたくせに、こんな危ないことしてどうするのよー」
雲龍「ちょっと悪戯心が湧いちゃっテ……」
瑞鶴「……はぁ。と言うことは、提督さんや翔鶴姉ぇたちも知らないんだよね?」
雲龍「もちろン」
瑞鶴「バレてたらどうなってたことやら」
雲龍「最悪、本当に深海棲艦で通してたかモ? ほら、私って見た目が残ってるかラ」
瑞鶴「却下に決まってるでしょ。それに本当の意味で怖がらせてどうするのよ。最悪戦闘よ戦闘!」
雲龍「……ごめんなさイ」
瑞鶴「まあ、このコトは黙っておくけどさ。気をつけてよね」
雲龍「うン。……ねえ、瑞鶴姉」
瑞鶴「ん?」
雲龍「みんなと一緒にいるって、いいわネ」
瑞鶴「……そうね」
雲龍「今度は、みんなで節分やりたいワ。妹たちや、冬月たちも一緒ニ」
瑞鶴「――――あとで」
雲龍「?」
瑞鶴「あとで、翔鶴姉ぇや鳳翔さんたちとそっちに行くわ。そしたらやりましょ。ささやかだけど、豆まきを」
雲龍「っ……ありがとウ。瑞鶴姉」
鬼はそと 福はうちで おにもなか
豆全然まいてないじゃんって言うのはナイショ
次回はまたコタツネタ
……明日はいよいよ五航戦がアニメに(?)
ネタバレを防ぐためにも夜までネットは絶っておこう
……沈まないよね?
・---・コタこみゅ:大鯨 涼風 敷波・---・
提督「こんにちは。提督です。コタこみゅの場へようこそ。早速本日のお客様をご案内いたしましょう。まず一人目は――――」
涼風「いやあのー提督? なにやってるのさ」
敷波「そもそも誰に向かって話してんの?」
大鯨「そちらには誰もいませんが……」
提督「……まあ気にしないでくれ。ちょっとした演出ってやつだよ」
大鯨「は、はぁ」
提督「とりあえず、三人ともせっかく来たんだからコタツでゆったりとしていってくれ」
涼風「へへっ。おじゃましまーす」
大鯨「失礼いたします」
敷波「お、おじゃま、します」
提督「この通りお茶もお菓子もたくさん用意した。そしてミカンもある。おもてなしはバッチリだ」
大鯨「あ、ではお茶は私が……」
提督「まぁまぁ。今日はみんなはお客さんなんだからさ。俺に任せなさいと」コポコポコポ……
涼風「あー……あったかい」ヌクヌク
敷波「うん……同意」ヌクヌク
大鯨「背中がちょっと寒いですけど、足元からポカポカと温まるので気持ちいいですね」
提督「それがこのコタツの魔力とも言うな。ここから抜け出すのはなかなかどうして勇気と根気がいることだよ」
涼風「この間五月雨が嬉しそうに話してたからさ。あたいも絶対来ようと思ってたんだ」
敷波「あ、あたしは別にどうでも良かったんだけど、さ。じゃんけんに勝っちゃったから……」
大鯨「うふふっ。勝った時に嬉しそうな顔をしてたのをちゃーんと見てましたよ」ニコニコ
敷波「えっあ、う……」
提督「そんな敷波にさっそくミカンをプレゼントしようではないか。温州みかんを仕入れてもらったから甘くて美味しいぞ」
敷波「い、いいよあたしはっ。自分で食べるよ」
提督「そうか? じゃあ大鯨、食べる?」
大鯨「わ、私からですかっ?!」
敷波「………………」チラッ
提督「大鯨にはいつもご飯で頼りになりっぱなしだからね。ここでちょっとしたお礼をば」
大鯨「それを言ったら鳳翔さんの方が……」
提督「今ここにいるのは鳳翔じゃなくて大鯨。ということではい、あーん」
大鯨「わ、わぁ……」マッカッカ
涼風「大鯨さん顔真っ赤ー」
敷波「そりゃ誰だって恥ずかしいって」
提督「対面で手が届かないからちょっと前に乗り出してもらえると助かるかな」
大鯨「は、はいっ。では……」ムニュッ
涼風「……お、おぉ」スゲー
敷波「うわぁ」スゴイ
大鯨「えっ? えっ?」ナニ
提督「ま、まあ気にしなくていいよ。はい、あーん」
大鯨「あ、あーん」パクッ
提督「美味しいか?」
大鯨「は、はいっ。美味しい、です」
涼風「……やっぱ大鯨さんって凄いよなぁ。おっぱい。見事乗っかってるよ」ヒソヒソ
敷波「う、うん……」ヒソヒソ
涼風「あたい達には夢のまた夢……」ペタペタ
敷波「………………」ペタペタ
提督「(……聞こえないけど大体なにを話しているのか理解できてしまう自分が憎い)」
大鯨「は、恥ずかしかったです……」モグモグ
提督「実はやってる方の俺も恥ずかしいんだが、ちょっとずつ慣れつつあるんだなぁ」
大鯨「提督も食べる側になればわかりますよぅ」
涼風「なんだったらあたいが食べさせてあげよーか?」
提督「おもてなしする側が食べさせてもらったら意味ないだろう」
涼風「ンなもん気にしなさんなって。こう見えてあたい、蜜柑の皮剥くの早いんだー。……ほいっと」
大鯨「わ、ほんと……」
敷波「すごーい。あっという間だ」
提督「涼風の意外な才能が明らかになった瞬間かな」
涼風「五月雨と一緒にいたら得意になったんだ。はい提督」アーン
提督「う、うむ……じゃあせっかくだから頂こうか」パクッ
涼風「大鯨さんも、はい」
大鯨「ま、またですか……っ。あ、あーん」
涼風「敷波も食べるっしょ」
敷波「だからあたしは自分で食べるって……いいよ」
涼風「遠慮しちゃってぇ」
提督「それじゃあ俺からもお返しに。はい、涼風」アーン
涼風「あーんっ。むぐむぐ……んっ。甘い! 美味い!」
大鯨「ふふっ」ニコニコ
敷波「………………」ジー
涼風「はぁーそれにしてもやっぱりコタツいいなぁ。こうして横にもなれるし……」ゴロン
敷波「ちょ、ちょっと涼風。ここで寝ちゃダメだって」
涼風「いいのいいの……」モゾモゾ
大鯨「涼風ちゃんの気持ちもわかる気がします。この温かさは眠気を誘いますね……」アフゥ
提督「眠かったら大鯨も寝ちゃっていいよ。うたた寝くらいだったら風邪も引かないだろうし」
大鯨「で、でも提督に失礼では……っ」
提督「こうやって話すのも大事だけど、みんなには何より寛いでほしい。そのための場だからね。なんならソファーのクッションも貸そうじゃないか」ハイ
大鯨「………………」ゴクリ
提督「涼風も、そのまま寝たら身体痛めるぞ―」ハイ
涼風「んー、ありがと」ゴソゴソ
大鯨「えっと……で、ではちょっとだけ、いいですか……?」
提督「大鯨も普段忙しくて疲れてるだろう? たまには仕事を忘れてゆっくりしていってくれ」
大鯨「はい……ありがとうございます。提督」
提督「ちゃんと身体まで毛布掛けるんだぞ」
敷波「………………」
大鯨「………………」Zzz
涼風「………………」Zzz
敷波「もぅ。二人とも寝ちゃってさー」
提督「よく翔鶴に言ってることだけど、休憩もまた立派な仕事なんだよ。むしろ俺はみんなに推奨したいね」
敷波「普通だったら寝る暇もないと思うけど」
提督「ははは。普通ならな。という訳で敷波、はい。あーん」
敷波「えっ? いや、だからあたしは……!」
提督「今なら誰も見てないぞ?」
敷波「う……いや、でもさっ」チラッ
提督「俺は敷波にもミカンを食べてもらいたいなあ」
敷波「自分で食べてるってば」チラッ
提督「そんなこと言って、涼風の所から取ったミカンちょっとだけじゃないか」
敷波「だ、だって……」
提督「まあこれもココに来た洗礼だと思って」アーン
敷波「……ホントに見てないよね?」
提督「ああ」
敷波「じゃあ……あーん」パクッ
提督「美味しい?」
敷波「もぐもぐ……」コクン
提督「それは良かった。ミカンはまだ余ってるけど、どうする?」
敷波「………………」アーン
提督「素直じゃないなぁ」ニコニコ
敷波「ふんだっ…………いいの♪」ボソッ
コタこみゅ
なんだ、やればできるジャン! きっとこれが3話なんだね! とでも思っておきます
なんか一部キャラの性格が捻くれた方向に割り振られているのは気のせいか???
……この鎮守府の瑞鶴さんも、アニメの瑞鶴さんのような座り方で提督に暇つぶしをせがんでいますヨ!
しっくりきすぎてコワイ
注意:この話はなんの関係も繋がりもありますん
~アル秋ノ日~
雲龍「………………」ポケー
??『雲龍姉様』
雲龍「ン? 誰?」
??『私デ御座います。雲龍姉様』フカブカー
雲龍「え、ト? 天城……よネ?」
天城「はい。そうデ御座いますが」?
雲龍「そうっテ……あの、どうかしたノ? いつもの天城はどこへ……?」
天城「いつもの、とは? 雲龍姉様ノ仰っていル事ガ分かりかねますわ」
雲龍「だ、だっテ。いつも天城だったラ、こんな所でなにをやってるんだこノ暇人め、ッテ……」
天城「ワ、私がそのようなはしたなイ言葉遣いなんテ致しませんわっ」
雲龍「」エー
天城「それよりモ雲龍姉様。私、面白い情報ヲ見つけましたの」
雲龍「面白い情報?」
天城「はい。なんでモ"渾作戦"と言ウ大規模作戦ガ近々実施されるらしく――――」
天城さんのバージョンが1.50になりました
今後の情報(ボイス)次第では2.00へアップグレードされます
・---・鶴タチノ休息・---・
瑞鶴「翔鶴姉ぇ! 週末はバレンタインだよ!」
翔鶴「そうね」
瑞鶴「バレンタインといえばチョコレートだよ!」
翔鶴「そ、そうね」
瑞鶴「チョコレートといえば翔鶴姉ぇだよ!」
翔鶴「そう……え?」ナゼ
瑞鶴「提督さんも喜ぶことまちがいなし!」
翔鶴「ちょ、ちょっと待って瑞鶴。どうしてチョコレートといえば私なの?」
瑞鶴「え? だってそりゃあ……」
翔鶴「それは……?」
瑞鶴「溶かしたチョコを翔鶴姉ぇの身体にトッピングしてリボンで巻いて、私ごとプレゼント♪ って」ネ?
翔鶴「………………」
瑞鶴「あーでもそんなことしたら私もいよいよ叔母さんn
ゴチンッ☆
瑞鶴「……翔鶴姉ぇが、また"ぶった"……」イタイ
翔鶴「瑞鶴が変なコト言うからですっ」
瑞鶴「良い案だと思ったのに……」
翔鶴「全然良くありませんッ! そ、それにどうして身体にチョコレートなんか」
瑞鶴「だからぁ。私ごと食べてっていう意思表示に……」
翔鶴『瑞鶴!!』キーン
瑞鶴「ご、ごめんなさーい!」ブタナイデ
翔鶴「本当にもうっ。そんなはしたない事どこから聞いてきたの」
瑞鶴「ほ、本で見たのよぅ。ちょっとオトナなバレンタイン特集って記事で……」
翔鶴「さては街に行った時に立ち読みしてきたのね? まったく。もう」
瑞鶴「や、やっぱりやらないよ、ね?」
翔鶴「や・り・ま・せ・ん・!」
やりませんよ?
今週はイベント期間中なんでコタこみゅはお休みです ご了承あれ
現在E3進行中……E5までいけるかなこりゃ。丙でも現状厳しそうだし
天城さんは1.75位で済みそうで安心 出番はアレだけど
イベント真っ盛りですが、 よろしければまたお付き合いください
・---・ばれんたいんな:神通・---・
神通「あの、鳳翔さん……。この間お話した物を……」
鳳翔「はい。ちゃんと届いていますよ」
神通「あ、ありがとうございます……!」
鳳翔「ふふっ。お互い、喜んでもらえるといいですね」
神通「は、はい……っ!」
―川内型の部屋―
神通「~♪」カチャカチャ
川内「……那珂チャンさん那珂チャンさん。ご覧になりましたかね?」ヒソヒソ
那珂「もっちろん見えちゃってるよ」ヒソヒソ
川内「現在室内には甘い匂いが充満しておりますなあ」
那珂「おりますなあ」
川内「この匂いは、言わずもがなチョコレート」
那珂「チョッコレイト!」
川内「いよいよバレンタインだからねぇ。こんな場所だから相手が解っちゃうあたり、神通も隅に置けないと言うか」
那珂「神通ちゃんらしいけどねー。そういう川内ちゃんはチョコどうするの?」
川内「私? 私は――――あ、考えてなかった」ア
那珂「あらら……。でもでも、神通ちゃんがあんなに真剣になってるのを見るのは訓練とか戦闘以外では珍しいよね」
川内「うん。だからこそこうして隠密に……」
那珂「……本人と同じ部屋の中で隠密もなにもないと思うんだけどねー」ボソッ
神通「……よし」フゥ
神通「(ダマもなく、表面も均一に仕上げられた)」
神通「(あとは冷蔵庫で固めるだけ……包むのは最後で大丈夫)」
神通「(溶かして固め直しただけだけど、変じゃないよ、ね?)」
神通「(提督に受け取ってもらえるよ、ね?)」
神通「………………」
神通「(き、緊張してきてしまいました)」ドキドキ
川内「あの顔は緊張してる時のだ」ジー
那珂「まだ当日じゃないのにね」
川内「いざ本番でちゃんと渡せるのかなぁ」
那珂「カチコチになる神通ちゃんが目に浮かんじゃう……」
川内「……しょうがない。ここは姉らしく励ますとしようかな」
那珂「じゃあ、那珂ちゃんは妹らしく応援しようかな―」
……ア、ツイデニ ワタシノブンモ ツクッチャエバイイカモ
エェー……
バレンタインまであとわずか…
最近は自分へのご褒美チョコが主流なんだとか……その内男から女へに変わりそうでコワイ!
次は鳳翔さんと大鯨さんです。よろしければまたお付き合いください
……現在E5を攻略しE6侵攻中 雲龍はまだか?! 資源がないぞ!
テキストファイル破損しちゃった……データ全部消えちゃった……バックアップ、取ってない……
冗談抜きにここに投下したもの以降全喪失しました
週末のバレンタインネタも、渾作戦ネタも、結末も、全部
Windows挙動おかしい時に慌てて保存したら破損てもうね
大変申し訳ないですが、頭の中の記憶を頼りに復旧させるので投下に時間がかかりそうです
せっかくE5突破して天城迎えたのに
皆々様におかれましては、SSデータのバックアップはしっかりと確保くださいますよう!
あーほんと、どうしよ とりあえず、今までの分はコピペか
・---・ばれんたいんな:鳳翔、大鯨・---・
深雪「おぉ~、これはこれは白露さんや?」クンクン
白露「なんだかすっごくいい匂いがしてますなあ深雪さん」クンクン
深雪「鳳翔さん、それなに作ってるの?」ヒョコッ
白露「チョコレートの匂いが外まで漂ってきてるよ―」ヒョコッ
鳳翔「これですか? もうすぐバレンタインなので、そのためのチョコを作っているんですよ」
大鯨「提督だけでなく、みんなの分も作りますから楽しみにしてくださいね♪」
深雪「まじ?!」
白露「鳳翔さんたちのチョコすっごい楽しみ!」
鳳翔「ふふっ。ありがとうございます」
深雪「そう言えば週末はバレンタインだったっけ。言われてみれば吹雪とかがなんかやってたような」
白露「こっちも時雨たちが雑誌見ながら話してたよー」
大鯨「やっぱりみんな提督にあげるんでしょうかね」
白露「でも最近は友チョコも流行ってるから提督だけにあげるってわけでもなさそうかも?」
鳳翔「友チョコ……ですか?」
大鯨「えっと、異性同性に関係なく親しい人へのプレゼントですね。義理チョコとは意味合いが違うみたいです」
鳳翔「なるほど。今はそう言ったものもあるんですね」フムフム
深雪「鳳翔さんたちはやっぱり提督への本命チョコ?」
大鯨「えっ? えっと……」チラッ
鳳翔「確かに想いは込めたいですが、作るチョコに優劣はつけませんね」
白露「そうなんですかー?」
鳳翔「はい。私にとってここにいるみんなは友であり仲間であり、そして家族ですから」
深雪「鳳翔さんが女神な件について」
白露「お母さんって呼びたくなった」
鳳翔「あらあら」ウフフ
深雪「ところで、どうしてこのチョコ緑色してるの?」
鳳翔「これは生チョコに抹茶を混ぜているんですよ。甘いけれどほろ苦い、そんなチョコです」
白露「抹茶! あの苦いやつかぁ」ウワァ
大鯨「二人にはこっちのトリュフチョコの方がいいかも?」タベル?
深雪「うん。深雪サマ的にもやっぱこっちの甘い方がウマイぜー」モグモグ
白露「深雪に同じくー」モグモグ
鳳翔「どちらかと言うと大人向けかもしれませんね」
大鯨「他にもイチゴをチョコでコーティングしたものとか、オレンジを入れたもの、キャラメルチョコも作っていますよ」
深雪「なんだかバレンタイン当日が楽しみになってきた!」
白露「イベント的には、私たちがあげる側だよネ」
深雪「いいのいいの。楽しければさ」
鳳翔「うふふっ。そうですね」ニコニコ
白露「せっかくだからあたしたちもなんか作る?」
深雪「んー、料理とか食べる専門なんだよなぁ」
大鯨「良ければ一緒に作ります? まだ材料はたくさんあるので。ね、鳳翔さん」
鳳翔「そうですね。こういうのは作る楽しみもありますから」
深雪「ほんとっ? やったぜ!」
白露「じゃあじゃあ、あたしがイチバンに作りたーい!」
深雪「叢雲のヤツをギャフンと言わせてやる」
白露「美味しいの作ったら村雨たちびっくりするかなあ」
鳳翔「賑やかなのもいいものですね。大鯨さん」
大鯨「はい!」
もうすぐバレンタイン
イチから作り直しシリーズのスタートです 前は深雪も白露も出なかった
間隔が開く可能性がありますがよろしければまたお付き合いください
乙
OS付属のテキストエディタで書いてるのかな?
エディタによってはテンポラリフォルダに*.oldってファイルを残すから、復帰できることもあるんだけどね。
(拡張子をtxtに変えて適当なフォルダに移動させればOK)
おつおつ
>>1はめげずに頑張ってくれ、気長に待ってるから!
まあ、前書いたものを作り直す機会を得たと思って気を落とさずに…。
あと、今度は雷ちゃんに悪さされたりして消える前に、USBメモリ辺りに定期的にバックアップしとくといいよー
・---・ばれんたいんな・---・
吹雪「司令官! これ、受け取ってください! みんなで作ったチョコレートです!」
時雨「これ、僕たちからも渡しておくね」
チョコ『』アルヨ
古鷹「提督、いつもお疲れさまです。私と加古で作ったチョコレートです。お仕事の合間にでも食べてくださいね」
利根「まあなんじゃ。こういう催し事は参加することが大事じゃと筑摩のやつも言っておったからなっ。提督にもチョコをあげようではないか」
チョコ『』イッパイ
扶桑「私と山城からも、バレンタインのチョコレートです。提督にはお世話になりっぱなしなので、こんな形でしかお返し出来ませんが……」
武蔵「皆のように自分で作ることも考えたのだが、やはりプロの手には敵わんと思って間宮に頼んで作ってもらった。だから味は保証するぞ」
チョコ『』タップリ
神通「あ、あのっ! 提督……あの、その……あぅ」オドオド
川内「ほれほれ神通緊張しなさんなって」
那珂「手の熱でチョコが溶けちゃうよ―」
神通「え、えと、い、一生懸命……作りました。受け取って、いただけますか……?」
川内「ついでに私たちからもあるからねー」
那珂「お返し、よっろしくぅー☆」
鳳翔「私は大鯨さんとさまざまな味のひとくちチョコレートを作ってみました」
大鯨「定番の甘いものからちょっとほろ苦いものまで、気分に合わせて楽しんでくださいねっ」
………………
チョコ『』ヤマモリー
提督「いやはや、生きてきて未だかつてこれほどのチョコを貰ったことなどあったろうかって位だな」アハハ
瑞鶴「モテモテだねぇ」
翔鶴「提督が慕われているという証拠ですね」
提督「本当に有難いことだよ。俺の方がみんなに頼りっぱなしだっていうのに」
翔鶴「私としては提督にもっと頼って欲しいですけれどね。主に執務の件で」
提督「そこはまあ、ね?」
瑞鶴「でもさー。現実問題こんな大量のチョコ全部食べきれるの?」
提督「貰ったからにはちゃんと頂くさ。とはいっても瑞鶴が言うとおり全部食べるには時間がかかる。だからこういう時は……」
瑞鶴「とき、は……?」
提督「まず全員分を少しずつ食べようかなと。全部食べてから次ってなると後の子に感想をすぐ伝えられないだろう?」
瑞鶴「あー」ナルホド
翔鶴「たしかに良い方法ですね」
提督「残りは日々のおやつにって感じかな。密封して日の当たらない所へ置いておけばある程度は保存もできるし。もちろん、どれが誰のかわかるようにはしておくよ」
瑞鶴「後のことまで考えるとは、マメな」
翔鶴「そこもまた提督らしいですね」ニコニコ
提督「にしても、これだけの物を貰ってしまっては俺としてもお返しはちゃんとした物の方がいいかもなぁ」フム
瑞鶴「バレンタイン当日にもうお返しのことを考えてる提督さん。なんかシュール」アシプラプラ~
翔鶴「あはは……」
提督「うーんどうしたものか。クッキーなんて在り来りすぎるし、ここは間宮さんに話を通してアイスとかお菓子なんかと引き換えられる券でも作ってみるかなぁ」
瑞鶴「……んっ!」ティンッ
翔鶴「どうかしたの瑞鶴?」
瑞鶴「ねえねえ提督さん。瑞鶴からもバレンタインのチョコあげよっか?」ニコニコ
提督「え? あ、ああ。もちろんそれは嬉しいが……」
翔鶴「?」
瑞鶴「じゃあ……ハイッ」パクッ
提督「!」
翔鶴「!」
瑞鶴「ン~……」←ひとくちチョコを唇で挟んで、目を瞑って突き出してるポーズ
翔鶴「ず、瑞鶴っ?!」
提督「えーと。これはどうすればいいんだ?」
瑞鶴「ン~ッ」ズイッ
提督「あー」ソユコト?
翔鶴「瑞鶴ったら、はしたないわよっ!」
瑞鶴「ンンッ」ズイズイッ
提督「いや、でもさすがにそれはマズイだろうて……なぁ?」チラッ
翔鶴「………………」
ムニュッ
瑞鶴「……ん?」パチリ
翔鶴「………………」←指でチョコを押し込んだ
瑞鶴「………………」
翔鶴「……だめ」スッ
瑞鶴「むぐむぐ」コクコク
提督「oh...」
瑞鶴「いやあ半分冗談のつもりだったんだけどねぇ。やっぱりダメだった?」
翔鶴「当たり前です!」
瑞鶴「ちぇー」プクー
翔鶴「もうっ――――さあ提督、残った書類を片付けてしまいましょう!」
提督「あ、あぁ」
翔鶴「それが終わったら、皆さんからのチョコのお礼と感想を忘れないで下さいね?」
提督「りょ、了解」コクコク
翔鶴「瑞鶴もチョコを渡すのならちゃんと渡さないとダメよ」
瑞鶴「はーい。じゃあ提督さん、改めてはいコレっ……一個減っちゃったけどあげるねっ」
提督「うむ……ありがとう瑞鶴」
瑞鶴「お返しは倍でも三倍でもいいからね」
翔鶴「………………」
つづく?
前のはどうなってたか……半分以上変わったかも?
続きは夜に まだ渡すべき方が渡してません!
よろしければまたお付き合いください
>>236 >>237
基本メモ帳です 軽くて楽なもので
だからこそバックアップしないから吹き飛んだ、とも言う
たいせつたいせつ、ですなあ
……前スレでも書きかけが雷様にヤられたのを思い出した
・---・バレンタインな?・---・
提督「いやはや。昼間の瑞鶴には驚かされたなあ。まさかあんな行動を取るとはね」
翔鶴「いたずら半分でやってる所が余計に厄介です」プリプリ
提督「行動はともかくとしても、まあ瑞鶴らしいと言えばらしいかな?」
翔鶴「提督も提督ですっ。あぁ言う時はちゃんと断れば良かったのに」
提督「いやぁ。ははは」
翔鶴「もうっ」プクー
提督「ところで、まだ肝心の翔鶴からはチョコを貰ってないのだが……」
翔鶴「提督には皆さんから貰ったたくさんのチョコがあるじゃないですか」
提督「それはそうだが、ソレとコレは別問題というか」
翔鶴「だらしない提督にあげるチョコなんてありませんよーだ」プイッ
提督「し、翔鶴さん……」
翔鶴「つーん」
提督「俺は翔鶴からチョコがほしいなぁ」
翔鶴「………………」チラッ
提督「それ楽しみに今日は頑張って早く仕事終わらせたと言っても過言じゃない」
翔鶴「……本当に?」
提督「もちろん」
翔鶴「嘘ついてたら雲龍さんから橘花改借りて爆撃ですよ?」
提督「(そもそも翔鶴にアレは使えないと思うが……黙っておこう)」
提督「嘘なんかじゃない。ホントもホントだ」
翔鶴「じゃ、じゃあ……どうぞ」
提督「ありがとう。翔鶴」ナデナデ
翔鶴「それはなんだか子供扱いな気がします」
提督「おっと、すまない」パッ
翔鶴「……でも、もっとして欲しいです」スススッ
提督「はいはい」ナデナデ
翔鶴「はいは一回ですよ提督」ギュッ
提督「はーい」ニコニコ
翔鶴「もぅ」
提督「翔鶴は可愛いなあ」
翔鶴「ッ」カアァァァァ
提督「せっかく貰った翔鶴からのチョコ。大事に食べないと」
翔鶴「い、一応心をこめて、作りました……」マッカ
提督「……おぉっ。普通のチョコかと思ったらチョコケーキか!」
翔鶴「皆さんと同じだと飽きてしまうと思ったので……」
提督「贔屓するのは良くないけど、やっぱり違いがある分嬉しさも変わってくるな」
翔鶴「味わってもらえたら嬉しいです」
提督「そりゃもう。今だからこそできるひと足お先のホワイトデーのお返しもつけてあげよう」ギュウッ
翔鶴「て、提督……っ!」
提督「うーん、翔鶴の身体が暖かくて快適」
翔鶴「あ、あぅ」
提督「しばらくこうしててもいいかな?」
翔鶴「ど、どうぞ……」ギュッ
提督「暖房が要らなくなった」
翔鶴「です、ね」
はっぴーばれんたいん
し、知らなかった……白日に意味があったなんて 普通にクッキー渡しとりました
次回からまた通常回 でもどうしよう 予定を早めて渾作戦へ進むべきか……
よろしければまたお付き合いください
コタこみゅはこの緊急事態のため今週もお休みです ご了承ください
……ところで雲龍ってホントにE4で出るのかね? 資源がいよいよ自動回復すら割り込んでしまったヨ
・---・アル日ノ鎮守府:翔鶴、提督・---・
提督「――さて、最近イベント続きでお休み気分だったがまた気合入れて書類と向き合うかな」
翔鶴「急ぎでないもので、後回しにしてしまったものもありますからね」
提督「ホコリと書類は放ったらかしにするとすぐに溜まるから困ったもんだ」
翔鶴「ふふっ。頑張りましょう」
加古「いよっしゃ! はい、かくめーい!」
瑞鶴「嘘でしょッ?!」←連勝中の大富豪
加古「へへっ。最下位がいつまでも続くとは限らないのさー。ね、2と1をたくさん持ってる大富豪さん? 盛者必衰盛者必衰~♪」←這い上がれそうな大貧民
川内「うわぁー。なんとかしてこの1をどうにかしないと……」←瑞鶴に勝てない富豪
初雪「……ふふん」←最初から高位のカードを持ってない貧民
瑞鶴「マズイわ。手札が一気にゴミ同然に」
加古「あれあれぇ瑞鶴サン? これってアタクシがGE☆KO☆KU☆JYOってパターン?」つ3
川内「……パスで」
初雪「パス」
瑞鶴「くっ……パスよ」
加古「んじゃーこれであたしがアガリって事でー。はいっ瑞鶴の転落決定!!」ヤターッ
瑞鶴「ナンテコッタイ」
川内「あーじゃあ私貧民かぁ」
初雪「……富豪」フンスッ
加古「さあさあ大貧民の瑞鶴さんや? さっさとカードを配っておくんなまし?」ハリーハリー
瑞鶴「はいはい分かったわよ。絶対下克上し直してやるんだから!」
マケナイワヨー!
提督「……まあ、コタツの有効な使い方ってやつだよな」
翔鶴「そ、そうですね……」
提督「書類、進めるか」
翔鶴「進めましょうか」
案の定進みは遅かったみたいです
平日は投下ペースが開きそうな予感
渾作戦の方に振っちゃってるのもありますが……
よろしければまたお付き合いください
……雲龍出ない あと5日……!
乙です
そして今週金曜日には鶴翼の絆4巻(内容は3巻の続き)が発売ですな
・---・鶴タチノ休息・---・
瑞鶴「朝起きたら雪が降っていた件について」
翔鶴「この分だと今日の任務は中止ね」
瑞鶴「さすがにこの天気の中で遠征とか戦闘は嫌だなぁ」
翔鶴「緊急時を除いて悪天候なら出撃しない。これはこの鎮守府の決まり事の一つよ」
瑞鶴「それ決めたのってやっぱり提督さん?」
翔鶴「もちろん。ちょっと変だとは思うけれど」
瑞鶴「普通に変だと思うけどねー。私としては嬉しいけど、兵器としてどうなのって」
翔鶴「提督は私たちのことを兵器だと見てないから……」
瑞鶴「うん。まあそれはここで生活しててよくわかるかな」
翔鶴「人間も艦娘も同じだって」
瑞鶴「だから提督さんと翔鶴姉ぇはくっついてるんだもんねー」ニヤニヤ
翔鶴「あぅ」プシュー
瑞鶴「それで、任務はなくてもお仕事はするの?」
翔鶴「書類がなくなるわけじゃあないでしょう。やることなんて、探せばいくらでもあるのよ」
瑞鶴「たまには翔鶴姉ぇも休めばいいのに」
翔鶴「十分に頂いてます。暇なら瑞鶴が手伝ってくれてもいいのよ?」
瑞鶴「んー、パスで」ゴロゴロ
翔鶴「まったくもぅ。良くも悪くもすっかりここの環境に馴染んじゃったわね」
瑞鶴「私は最初からここの鎮守府所属っ。生え抜きです!」キリッ
翔鶴「調子いいんだから」クスッ
瑞鶴「翔鶴姉ぇもそう思ってるんでしょ?」
翔鶴「……まあ、ね。前の私は私じゃない。そう考えているわ」
瑞鶴「ここに来る前の翔鶴姉ぇってどんな感じだったの? やっぱり秘書艦だった?」
翔鶴「それは秘密。さ、いつまでも話してないで準備して朝ごはんにしましょう」
瑞鶴「だねぇ。お腹空いちゃった。今日の朝はなっにかな―っ!」ルンルン
翔鶴「………………」
翔鶴「(前の私、か……)」
かつていろいろありました
アニメ7話 鶴姉妹でいっぱいだったのでヒジョーに満足 てか一番面白かった!
珊瑚海海戦がモチーフだとすると、あのヲ級はヨークタウン? よーくたーんと狙わなアカンね
でもMI辺りで一悶着ありそうでコワイ……
よろしければまたお付き合いください
>>258
普段の仮想戦記よろしく、萌えよりも燃えな感じがしますが諸提督ウケはどうなんでしょうね?
私としてはソッチから来てるので大歓迎なんですが!
……雲龍 出ナイ 資源 ナイ アト 2日……
・---・アノ日ノ鎮守府:発・---・
翔鶴「えっと、あの書類はどこに入れたかしら」ガッ
翔鶴「あっ――」
ガシャンッ!
翔鶴「ッ!!」ビクッ
提督「ん? 大丈夫か翔鶴。なんか割れたみたいな音がしたが」
翔鶴「ご、ごめんなさい提督。写真立てを割って……」
提督「あちゃー見事に割れちゃってるなぁ。こりゃ新しいの買わないともう駄目だな」ゴソゴソ
翔鶴「すみません……」シュン
提督「いいよいいよ。それよりも翔鶴、手や指に怪我はないかい?」
翔鶴「え、あっはい。大丈夫です」
提督「なら良かった。そっちの方が心配だからね。悪いけどホウキとチリトリを頼むよ。その間に大っきいのは分けてゴミ箱に入れておくから」
翔鶴「は、はいっ!」タタタッ
提督「中身の写真は……ん、大丈夫だな。破片払って新しいの買うまでペン立てにでも立てかけておくかな」
『提督と吹雪、鎮守府をバックに記念の一枚』スッ
提督「(あれからそれなりに経つけれど、少しはみんなの役に立ててるかな……)」
………………
…………
……
吹雪「この鎮守府に初期艦として配属されました駆逐艦、吹雪です!」ビシッ
提督「こちらこそ。今日付けでこの鎮守府の責任者として配属になった提督だ。よろしく頼む……そして久し振りだね"吹雪さん"」
吹雪「はい! 私も、ここに来るにあたって"生徒さん"のお名前を見かけた時は嬉しかったですっ」
提督「兵学校以来だもんなぁ。ざっと一年ぶりくらいかな?」
吹雪「そうですね。懐かしいです――――って、あっごめんなさい。上官に向かって……」
提督「気にしなくていいよ。と言っても今までどおりの呼び方だとカッコも付かないから、提督なり司令官なり"吹雪さん"が呼びやすい言い方で呼んでくれ」
吹雪「で、ではその……司令官とお呼びしてもいいですか? あと、私のことも吹雪とお呼びください」
提督「わかった。じゃあ改めてこれからよろしくな。"吹雪"」
吹雪「はいっ。"司令官"!」ビシッ
提督「――で、早速だが吹雪。まずひとつ聞きたいんだが……」
吹雪「はい。なんでしょうか?」
提督「俺達の目的地はココで合ってるんだよな?」
吹雪「えっ? そう、ですね。こちらで合っていますが……」
提督「だよなぁ。俺が今思ってることを率直に言っていい?」
吹雪「あー……たぶん私も同じことを考えてます」アハハ……
提督「なんだよこれ。廃墟か?」
鎮守府?「我は死に申した」ボロッ……
提督「新しく創設した鎮守府って聞いてて、場所が場所だけに既存の建物をーって思ってたがまさかの廃墟とは……想像以上だった」
吹雪「見た限りではかつて軍の施設だった? くらいでしょうか」
提督「近所に民家も施設もないし、草もボウボウと……完全に破棄されて久しいって感じだよな。うーん、参ったねこれは」
吹雪「何かの手違いでしょうか?」
提督「そう思うのも最もだが残念ながらこれは現実……吹雪には大変申し訳ないが、今後もコレが軍部主導で改善される兆しはないんだ」
吹雪「そ、それはどう言う……」
提督「まず最初に謝っておく。巻き込んでしまって本当に申し訳ない」ペコリ
吹雪「えっ? 巻き込むって、えっ?」オロオロ
――これまでの経緯説明中……――
吹雪「」ボーゼン
提督「とまあそういう訳で、鎮守府とは名ばかりで戦果も功績も期待されてないっぽいんだ。やることと言ったら近海の制海権維持くらい……かな? ここらも深海棲艦が出るって話だし」
吹雪「な……」プルプル
提督「?」
吹雪「なにやってるんですかッ!!」クワッ
吹雪「本当に、信じられません……! しかもそうなった原因たる目的が私たち艦娘のためって」
提督「この意志を変えるつもりはないよ。ちょっと環境がアレだったが、この分だとやれ訪問だ視察だなんてのはなさそうだから余計に都合がいい」
吹雪「司令官……主席だったのにぃ」グスン
提督「主席なんて今後の人生でなんの価値もない。下手に戦場出て死んだら尚更ね。これでだめだったらその程度の運命ってことさ」
吹雪「まさか私がここに呼ばれたのも……」
提督「さすがに偶然だよ。主席とはいえ軍人としては実績もないペーペーだから人事権はないし」
吹雪「それで、これからどうするんです? 話を聞く限りもう詰んでるようにも思えるんですが」
提督「まずは散歩――もとい。敷地内の確認からかな。あとはここで生活するんだから拠点の確保だ」
吹雪「あうぅぅー。せっかく鎮守府配属なのに前途多難だよぉ」
………………
提督「まずは敷地内で一番目立つこの建物。ここは事務棟かなんかだったのかな。頑丈に作ってあるのか朽ちてないみたいだ」
吹雪「窓も割れてないし、掃除すれば使えそうですよ。でもさすがに中はホコリっぽいですね」←ハンカチを口に当ててる
提督「積もりも積もったン年分ってか。窓開けて掃除すれば大丈夫だろう。階層的に部屋数も多そうだし、ここを執務と居住一緒くたにしてもいいかも」
吹雪「そう、ですね。お掃除が大変そうですが……」
提督「そこはもう頑張っていこうとしか、ね。俺も司令官だからって指示だけ出してふんぞり返る気もないし……お、ちょうどここにゴツいドアがあるから開けてみるか」ギギギィ
吹雪「わぁ。結構広いですね」
提督「会議室として使われていたのか、それとも多目的室だったのか。ふむ、せっかくだからここをこの鎮守府の執務室にしよう」
吹雪「確かに広さを考えればいいかもしれませんね」
提督「よし、まずは橋頭堡確保っと。荷物はここに置いて、引き続き回っていこうか」
吹雪「はい」
………………
提督「建物から外に出てみたが、ここはなんだろうか?」
吹雪「なんだか工場……工廠? みたいな外観ですね」
提督「ここも破棄されてたにしては綺麗なのが気になるけれど、昔はここでなにか作ってたのかなあ……っと! この扉、錆びついてて重いな!」ガガガガガガッ
吹雪「あ、お手伝いしますっ」ガガガガーッ
提督「力で女の子に負ける俺って一体」
吹雪「あの、私艦娘ですから……」
提督「艦娘だろうが人間だろうが関係ないさ。吹雪は立派な女の子。今だって艤装を付けてないんだから誰が見たって全員女の子って答えるさ」
吹雪「お、女の子だなんて、そんな……」テレテレ
提督「この鎮守府では人間も艦娘も同じ。人間が嫌がることは艦娘にもやらせないし、仮にやるとしたら平等だ。俺が決めるんだからこれは規則として絶対となるね」
吹雪「前にお話した時もそうでしたが、やっぱり司令官って変わってますよね」
提督「はは、褒め言葉と受け取っておこうかな。 ……んー、それにしても中が暗くてよく見えないな。ここって電源生きてるのか? とりあえずスイッチ、スイッチは……と」ポチッとな
??『レディースアーンドジェントルメン、です』パッ
『ッ?!』
??『これはこれは、ようこそですです』
??『わぁ、久しぶりの人間さんです』
??『あれあれ、一人は艦娘です?』
??『ココになにか御用です?』
ワラワラワラ
吹雪「し、司令官っ! こっこれって」
提督「驚いたな。こんな所に妖精さんがいるとは……。と言うことはかつては艦娘に関する施設だったのか」
妖精1「失礼な。ここは元から我らの家です」
妖精2「勝手にいなくなったのは後からやって来た人間さんの方なのです」
提督「ふむ……。俺は今日からここの責任者として着任した提督だ。何も知らないまま来たもんで、良ければここの事を教えてもらえると助かるんだがどうだろうか」
吹雪「私は初期艦として配属された吹雪ですっ」
妖精3「提督さんとブッキーさんです?」
妖精4「ならばお教えするのです」
妖精5「ここらで一杯茶が怖いです」
提督「あぁーと……道すがらで買ったペットのお茶で良ければ。吹雪、話を聞きがてら小休憩といこうか」
吹雪「は、はい」
………………
提督「――――ふぅーむ……同じ人間としてなんと言ったらいいものやら」←隅っこで埃かぶってた机と椅子を引っ張り出してきた
吹雪「司令官の前で言うのもなんですが、その……自分勝手だなあ、と」←同上
提督「全くだな。こちらから頼んでおいて都合が悪くなったから蒸発って、なぁ?」
吹雪「放っておかれた妖精さんがかわいそうです」
提督「一応協力を約束してくれたからいいものの、人間不信になってたらどうにもならなかったかも」
吹雪「妖精さんは基本的に人間が好きですからね。余程のことがない限りは協力してくれるかと」
提督「それにつけ込んだのが一部のバカなんだけどね。今の状況があるのは艦娘たちと妖精さんあってこそだってのに、そこら辺が解っとらんのだ」
吹雪「とりあえず資源さえあればここの設備等は直してくれるそうですが……」
提督「配給されていたのは雀の涙程度の各種資源。これじゃ直すのにも足りないのは誰だって分かるな」
吹雪「ど、どうしましょう……」
提督「うーん、これはあまり使いたくない手なんだが。しょうがないか」サラサラサラ
吹雪「司令官。何を書いてるんですか?」
提督「ん? ちょっと知り合いに横流しのお願いをネ。あぁそうだ吹雪。これ書いたら一旦街に出ようか。手紙を出しに行かなきゃいけないし、何より……」
吹雪「何より……?」
提督「生活必需品がないし日用品もない。そして大前提として食料がないと死んでしまいます」
吹雪「ですね」ウン
提督「買い出しが済んだらしばらくはここの掃除かな。妖精さんと総出で住める環境にしないとどっちにしろ詰んでしまう」
吹雪「鎮守府の仕事じゃあないですねー」
提督「いっその事トコトン独自路線を歩むのも悪くないな。こんな場所じゃ目も付けられないし。なにより堅苦しいのは俺が嫌だ」
吹雪「本当にそういうところ、学生時代から変わっていませんね」アハハ
提督「俺は大体こんなものだよ。――――さあ、これから忙しいぞ吹雪! 俺たち二人だけだがやることは山盛りだ。これから増えるかもしれない仲間たちのためにもまずは快適な空間を作るんだ」
吹雪「もう完全に鎮守府の仕事じゃあないですねっ。でも、頑張ります!」
『友へ―― 兵学校時代の借金を帳消しにするから、ナイショで各種資源こちらに譲ってくれ。できればしばらく。定期的に』
……
…………
………………
提督「(あれから数日掛かりで掃除して、なんとか人様に見せられるまでにした所で撮った写真。あの頃は吹雪と二人。そして今は――――)」
翔鶴「提督っ。ホウキとチリトリ持ってきました!」タタタッ
提督「ああ。ありがとう翔鶴。それじゃあササッと掃除しちゃおうかな」
翔鶴「わ、私がやります。割っちゃったのは私なので……」
提督「いいのいいの。たまには俺も身体を動かさないとなー」サササッ
翔鶴「あっ」
提督「まあなんだ。辺鄙な場所だけど愛着もあるものでね。やれることは自分でやりたいのさ」
翔鶴「は、はぁ」
knock knock knock
??『司令官、吹雪です!』
提督「ああ。どうぞー」
吹雪「失礼ます」ガチャッ
提督「足元注意してくれよ。ガラス片があるかもしれないから」
吹雪「なにかあったんですか?」
提督「まあちょっとね。んで、どうした?」
吹雪「あっはい。鳳翔さんが――――」
はじまりのはじまり
オマケはまた夜にでも
最後の追い込みをせねばならんもので!
・---・オマケノ鎮守府:ソノ頃ノ同期サン・---・
『友へ―― 兵学校時代の借金を帳消しにするから、ナイショで各種資源こちらに譲ってくれ。できればしばらく。定期的に』
友→提督「………………」
赤城「提督。どうかされましたか?」←低練度時代
提督「なあ赤城。ウチの資源って今どれくらいだっけ? 駆逐艦たちが遠征頑張ってくれてるから余裕あるよな?」
赤城「資源ですか? えと、そうですね。鋼材はちょっと心許ないですが順調に貯まっています」
提督「ふむ。じゃあいけるかな……」
赤城「しかしボーキサイトは全然ですね。 なにせ超・貴重なのでっ!」モグモグ
提督「大体誰かさんたちが原因なんだがな? ついでに言うとその手に持ってるのはなんだろうなあ赤城よ」
赤城「おやつです」
提督「余裕が無いのにサッカーボール大のボーキまん食ってるってことは余裕があるってことだな? じゃあこれも問題なしっと」
赤城「なんと?!」
提督「悪いんだがその中から各種1000ずつを何回か私用に使ってもいいか?」
赤城「私用? 何か開発でもされるんですか?」
提督「まあそんな所だ。厳しいようなら半分とかでもいいけど」
赤城「ボーキサイトも?」
提督「ボーキサイトも」
赤城「NOと言ったら?」
提督「お前のおやつが残念なコトになるな」
赤城「提督の鬼! 悪魔! 童貞!」
提督「どどどどどどど童貞ちゃうわ! つーか俺結婚してるから!」
赤城「そんな事ボーキサイトの前では些細な事ですッ!!」
提督「自分で言ったんだろうが! っつーワケで、ちょっと使わせてもらうからな。余計な詮索はしないよーに」
赤城「くっ……一航戦の誇り、こんな所で……!」
提督「お前の中ではボーキサイト=一航戦の誇りなのか? 加賀は違うよな?」
加賀「頭にきました」
提督「えッ?!」
スマキヨ! スマキッ!
スマキネ
ウソンッ?!
今日も(同期の)鎮守府は平和です
同期さんこれくらいしか出番なさそうだけど……
次はまたしばらく日常回
よろしければまたお付き合いください
E6……資源切れにつき終戦……結局雲龍は出ず なぜか瑞鶴は3人来た 陸奥さんも5人位来た 長門は0なのに……
また次のイベントに期待しつつ、自然回復分埋まったらまた貯金開始かなぁ
吹雪「司令官に!」
川内「ミカンを食べさせてもらえると!」
古鷹「き、聞いてきました!」
提督「」
執務室のコタツは絶好のコミュニケーションの場。艦娘たちは提督とお話をしたがっています。今回は誰がやって来るのでしょう?
一人で提督を独占するもよし……
二人で仲良く語らうもよし……
三人で賑やかに過ごすもよし……
<<現在鎮守府に所属している艦娘>>
戦艦
・扶桑 山城 武蔵
空母
・翔鶴 瑞鶴 鳳翔
巡洋艦
・古鷹 加古 利根 筑摩
・川内 神通 那珂
駆逐艦
・吹雪 白雪 初雪 深雪 綾波
・白露 時雨 村雨 夕立 春雨
今回欠席:叢雲、磯波、敷波、五月雨、涼風、大鯨
↓1の方に参加人数(1~3)を
↓2,3,4の方に参加艦娘をそれぞれお願いいたします
参加人数が三人未満の場合は、それぞれ↓2,3の艦娘が対象になります
鎮守府に所属しない艦娘や関係無かった場合は更に↓の方の採用となります
よろしければモノは試しと放り込んでいってみてください
>>那珂、鳳翔、扶桑
穏やか二人組の中で目立つは那珂ちゃん……
ご協力ありがとうございました
そろそろ春も近い=コタツが危ない
残り回数を考えると復帰はない方がいいかなぁ
・---・アル日ノ鎮守府:夕立・---・
提督「3月も目前とはいえ、まだまだ寒い日が続くなぁ」ヌクヌク
翔鶴「暦上ではもう春なんですけれどね」ヌクヌク
瑞鶴「やっぱりまだまだコタツが止められないよねぇ」ヌクヌク
提督「コタツに入りながら温かいお茶を飲む。思わず仕事を忘れて昼寝をしたくなる瞬間だ」
瑞鶴「その気持わかるかもー。このヌクヌクが眠さを誘っちゃってもう」ダルーン
翔鶴「瑞鶴はしょっちゅうここでお昼寝してるでしょう」
瑞鶴「まぁね」テヘッ
提督「はははっ……あ、もうお茶飲んでしまったか」
翔鶴「ではお注ぎしま……あら、ポットのお湯が」ナイ
提督「冬はどうしてもお湯の消費が多いからしょうがないさ」
翔鶴「すみません。ちょっと沸かしてきますね」サッ
瑞鶴「あ、翔鶴姉ぇ。ついでになんかお菓子持ってきて―」
翔鶴「自分で持って来なさい」
瑞鶴「むぅ~。てーとくさーん翔鶴姉ぇがいじわるするぅ」ブーブー
提督「そう言うなって。あぁすまないが翔鶴。ミカンのおかわりも頼めるかい? もう少し食べたくなった」
翔鶴「提督まで……。もぅ、しょうがないですね」
瑞鶴「やっぱり提督さんには甘い」ボソッ
翔鶴「聞こえてるわよ瑞鶴」スタスタ
ガチャッ
夕立「っぽい」ヒョコッ
瑞鶴「あれ、夕立だ」
提督「どうかしたか」
夕立「てーとくさん。一緒におはなししましょ」トコトコ
提督「ああ、休憩中だしいいよ。ちょうど一人分コタツが空いてるから入りなさい」
夕立「提督さんと一緒に座りたいなぁ」
提督「一緒って……さすがにくっついて座ると狭くなっちゃうぞ」
夕立「大丈夫っぽい。提督さんちょっとだけ下がってもらえる?」
提督「うん? あぁ」
夕立「こうするっぽい。いつもとあんまり変わらないでしょ?」ストン
提督「お、おぉっ?」
夕立「はふぅー。オコタって温かくて気持ちいいっぽい―」ダルーン
提督「えっと……これはどうすればいいんだろう?」
瑞鶴「すっぽり収まっちゃってるね」
夕立「提督さん、頭撫でてほしいっぽい―」グリグリ
提督「まるでお犬様のようだ」ナデナデ
夕立「わふー」ニコニコ
瑞鶴「ぽいぬだね」
提督「なんだそりゃ」
夕立「~♪」
提督「夕立ー、俺ちょっと寒くなってきたぞ―」
夕立「寒いっぽい?」
提督「足はコタツの中だからいいけれど、身体が離れちゃったからなぁ」
夕立「んー、じゃあ夕立のこと抱きしめる?」
提督「いやぁソレはさすがに」ネェ?
夕立「お腹に手を回せばあったかいよっ」グイッ
提督「あぁこら……」
夕立「ふふーん。提督さんの身体も温かいっぽい!」
提督「まいったな」アハハ
夕立「提督さん、夕立温かい?」
提督「……ああ。とっても温かい。ありがとう」
夕立「ふふっ」ニコニコ
瑞鶴「毎度のことながらお父さんと子供って感じだねぇ」
提督「そう見えるんならまだいいんだがね?」
夕立「違うよ! 夕立、提督さんのお嫁さんになるっぽい!」
提督「もうちょっと大きくなったらな」ナデナデ
夕立「もうちょっとって、いつっぽいー?」
提督「戦艦になった頃かなぁ」
夕立「むぅー」←ある意味すでに戦艦級(打撃力的な意味で)
瑞鶴「………………」
瑞鶴「……んーっと」ゴソゴソ
瑞鶴「………………」モゾモゾ
提督「ん? 瑞鶴?」ドコイッタ
瑞鶴「(ゴンッ)あいたっ……。――――ばぁっ!」ガバッ
提督「!」
瑞鶴「へへっ。私も一緒にくっつけばもっと温かいよね」ヨコカラ、ギュット
夕立「瑞鶴さんも来たっぽい」
瑞鶴「わーホントだ。夕立の身体あったかい~」ギュウッ
提督「……狭くなった」
瑞鶴「文句言わないの」ギュー
セッカクダカラ ミカンタベサセテアゲルッ
ユウダチモ ヤルッポイ!
イヤイヤイヤ
翔鶴「………………」
あっ……
提督さん、お話(物理)しましょっ?
オマケは明日にでも……コタこみゅは土曜日の予定で
よろしければまたお付き合いください
……3-3グルグルしてるのに菱餅が出ない
・---・オマケノ鎮守府:翔鶴・---・
翔鶴「………………」ゴゴゴゴゴ
提督「……なあ、瑞鶴よ。気のせいか背後からとんでもない殺気が」
瑞鶴「うん。奇遇よね。私も」
夕立「っぽい?」
提督「振り返るべきか? ここは振り返るべきなのか?」
瑞鶴「振り返るべきなんだろうけど、果たして振り返った先に未来はあるのか」
提督「俺はどうすればいいと思う?」
瑞鶴「私もどうしたら良いと思う?」
夕立「???」クビカシゲー
提督「とりあえず……」
瑞鶴「……とりあえず」
『ごめんなさい』
翔鶴「あら、どうして二人して謝っているのですか? それに、二人の先には誰もいませんよ?」ニコニコ
夕立「? 提督さん。ミカン、食べるっぽい?」ハイ
提督「……ああ。頂こうかな。しばらく食べられないかもしれないし」
瑞鶴「わ、私もかなーって……」
夕立「二人とも固まってるっぽい? どうかしたの?」
翔鶴「うふふふふふふっ。どうして固まってるんでしょうね? 今戻ってきた私には解らないわぁ」ゴゴゴゴゴゴ
どうしたんでしょうね?(棒読み)
たった3つの菱餅探してる間に時間のかかるろ号が先終わるとかもうね
あー全然出ない……
コタこみゅは土曜日か日曜予定ですが、よろしければまたお付き合いください
・---・コタこみゅ:那珂 鳳翔 扶桑・---・
山城『――いいですか提督。扶桑姉様に"もしも不埒な真似を働いたら"……わかってるわよね?』ゴゴゴゴゴ
提督「山城の扶桑好きも困ったものだ。姉妹仲が良好な証拠なんだろうけれど……たまにぶっ飛んでる時があるからなぁ」
提督「さて、お茶にお菓子にミカンもある。お代わりのためのポットも満タン。準備完了だな」
knock knock knock
那珂「那珂ちゃん、さんじょーうっ!」キラッ☆
鳳翔「提督。那珂・扶桑・鳳翔、ただ今参りました」
扶桑「お邪魔いたします」
提督「いらっしゃい三人とも。この季節限定の極上な空間へようこそ。ささ、コタツに入ってゆるりと寛いでくれ」
那珂「おっじゃましまーっす」
鳳翔「執務室に畳とコタツというのは未だに違和感がありますが、この畳はどうされたんですか?」
提督「どこからか瑞鶴が持ってきたんだ。コタツと一緒に倉庫に入ってたのかも」
扶桑「もっと言えば鎮守府にコタツというのも、不思議な感じがしますね」
提督「でもまあ心地いい空間なんだからしょうがないかな。褒められたことじゃないけど、他がダメでも俺は許可しようじゃないか」
那珂「さっすが提督。話わかるぅ」
提督「ははは。それじゃあまずはお客様へお茶の一杯をば」ゴソゴソ
鳳翔「あっ提督。お茶でしたら私がやります」
提督「いいのいいの。鳳翔たちはお客様なんだから。客に茶を入れさせるのはダメダメだ」コポポポポ……
鳳翔「それは……。でも、なんだか申し訳ないですね」
扶桑「まあまあ鳳翔さん。いつも忙しなく働いていらっしゃるんですから、時にはお休みも必要ですよ」
那珂「そーそー。那珂ちゃんも艦隊のアイドルとして頑張ってるけど、オフもちゃーんと入れてるんだからねっ」
鳳翔「私としては苦にも感じていないのですが……で、ではその、お願い、しますね」オズオズ
提督「お茶の入れ方なら鳳翔や翔鶴のをよく見てるから、今日はその成果を見ると思ってもらえれば、ね」
那珂「はぁーコタツとお茶って落ち着くねぇ」
扶桑「そうね。この感覚もフネでは得られなかったもの……。なんだか幸せだわ」
那珂「扶桑さんが言うと重みが違うね」
扶桑「うふふっ。そうかしら」ニコニコ
鳳翔「あの、提督。すでに参加された皆さんから伺っているんですが、その……本当に私たちにミカンを?」
提督「ああもちろん。と言っても強制じゃないよ。最初に話した瑞鶴とここに来た子たちによってミカンを食べることが前提になってるけれど、あくまでもこの場は寛ぐこと語らうことが第一だ。まあ目的の一つくらいに考えてもらえればいいかな」
鳳翔「た、食べさせていただくことは嫌ではないのですが、さすがにちょっと恥ずかしいですね」
扶桑「私も……特にすぐ近くで見られていると思うと余計にそう思ってしまいます」
提督「大鯨も結構気にしてたし、こう言うのは駆逐艦の子たちの方が受け入れやすいのかもしれないな。や、鳳翔や扶桑の気持ちももちろん分かるが」
那珂「うーん、二人とも固いなあ。じゃあここは那珂ちゃんがトップバッター行っちゃおうかな―」アーン
提督「……まだミカン剥いてもいないんだが」
那珂「なんならお菓子とかおせんべでもいいよー」
提督「じゃあこのマシュマロでも」ハイ
那珂「はむっ。ん~っ、ふわふわ」
鳳翔「まぁ」クスクス
扶桑「那珂は恥ずかしくないの?」
那珂「ぜ~んぜん」モグモグ
提督「さすがにこの位じゃあ動じないかな」ミカンムキムキ
那珂「伊達にアイドルやってません! バラエティーもやってナンボなんですっ」
提督「バラエティー言うな。ほら、ミカンが剥けたぞ―那珂。あーんだ」
那珂「え、でもこれ一個丸々なんだけど……」
提督「バラエティーもいけるんだろう?」
那珂「やーでもそう言うヨゴレ系は艦隊のアイドルとしてダメかなーって」ネ?
鳳翔「ふふっ。ファイトですね」ニコニコ
扶桑「そうね。アイドルだものね」
那珂「酷くないかなっ?!」
提督「結局二三粒ずつに落ち着きましたっと」
那珂「いっぺんに食べたら汁が飛んじゃうもんー」モグモグ
扶桑「でも、小粒のミカンだったらこの位が一番食べごたえもあって美味しく感じますね」モグモグ
提督「汁が飛び跳ねたりしないからね。俺も大体はこうかな」
鳳翔「お洗濯を考えると、果汁と言えどシミは馬鹿にできませんからね」
提督「うむ。これ以上鳳翔に迷惑をかけられん」
那珂「そーそー」アーン
鳳翔「私は特に迷惑だとは思っていませんよ」
提督「それでもだよ。日常面でただでさえ頼っている部分が多いんだから」
扶桑「鳳翔さんがいなかったらたくさんの事が出来なくなってしまうわね」
提督「と言う訳で実はこの鎮守府。責任者の俺よりも鳳翔の方が偉いのだよ」ハイ
鳳翔「そ、そう言いながらミカンを向けないでください……っ」
那珂「ミカン美味しいよー」←もう食べさせてもらった
扶桑「甘酸っぱくて美味しいわね」←まだ自分の番じゃないので安心
鳳翔「で、ではそのっ。提督も一緒にと言うのはどうでしょうか?」
提督「うん?」オレ?
鳳翔「私も提督にミカンを食べさせてあげます。そうしたら、おあいこですよね?」
提督「お、おぅ」
那珂「ココに来てまさかの逆パターン?」
扶桑「これは提督も恥ずかしいのではないですか?」
提督「実は涼風と敷波に食べさせてもらってて、初めてというわけではないんだなこれが」
鳳翔「あ、あら……?」
那珂「そうだったの?」
提督「でも鳳翔に食べさせてもらうのもそうある事でないから、それはそれで楽しみかも」
扶桑「提督は緊張よりも楽しみになっているみたいですね」クスクス
那珂「じゃああとで那珂ちゃんも食べさせたげるねー」
鳳翔「(おあいこを狙ったのですが……)」
鳳翔「うぅ、たしかにこれは恥ずかしいですね……」モグモグ
提督「うん。中々に新鮮だった」モグモグ
那珂「鳳翔さん顔まっかっかー」
提督「ははは。童心に還ったと思って楽しむのがコツかな。――――な、扶桑?」
扶桑「へっ? わ、私……ですか」ギクッ
提督「那珂、鳳翔と来たら次は扶桑の番だからね」
扶桑「すでにミカンを頂いてしまったのですが……」
提督「大丈夫。おかわりならまだあるさ」
鳳翔「もちろん扶桑さんも食べますよね?」ニコニコニコ
那珂「扶桑さん一人だけやらないのはナシだよ」
扶桑「あ、あらぁ。ふこ……なわけじゃあないけれど、いざ自分の番となるとやっぱり恥ずかしいというか」
提督「みんな最初はそう言うんだ。逆に考えれば最初だけ。ささ、遠慮なく口をあーんとだな」アーン
鳳翔「あーんですよ。扶桑さん」
那珂「おっきく口を開けてみよ―!」
扶桑「」
提督「今ならさっき那珂も食べたこのマシュマロもセットでプレゼント」
扶桑「そ、そちらは大丈夫ですのでっ! ……うぅっ、あ、あーん」
提督「はいよくできました」
扶桑「こ、子供じゃありません……っ」
鳳翔「うふふふっ。こう言うのは見ている分にはいいですね」
扶桑「鳳翔さんまで……で、でももう次は大丈夫です。えぇ、恥ずかしくありませんともっ」
那珂「ていとくー。那珂ちゃんもっと食べたいなー」
提督「今回は那珂が一番楽しんでるかもな」
那珂「今度はミカンじゃなくてチョコレートね」
提督「はいはい」スッ
那珂「あ、一個丸々とかそう言うのはもういいから」
提督「……残念」パキッ
コタこみゅ
オマケは夜に
あのお方がご降臨されます
・---・オマケノ鎮守府:山城・---・
………………
…………
……
提督「――――ん、あ? いかん、ついコタツでうたた寝しちまったか……って」アレ?
??「……あら提督。お目覚めになりましたか?」クックック
提督「え? なんで俺簀巻きになってるの? と言うかそこにいるの山城だろ」
山城「そりゃあもう当然でしょう。私、言いましたよね? 扶桑姉様に不埒な真似を働いたら……って」
提督「いや、不埒も何もあれはあの場の通過儀礼というか誰もが通った道というか」
山城「姉様から顛末は聞いてますよ。……姉様の受けた屈辱は私の屈辱……倍返しします!」クワッ
提督「いやいやだから屈辱も何も最初以外は扶桑も楽しんでたって。 ……おい、そのデコポンはなんだ。なんでまるまる一個持ってるんだ」
山城「提督も食べてみたらわかりますよ……ふふ、フフフ」ユラ~リ
提督「そんなのひと口で食べたら顎が……と言うか皮も剥いてないじゃないか! ふ、扶桑は……扶桑はいないのか?!」
扶桑「提督。あまり山城を責めないであげてください。山城も本当は提督にミカンを食べさせてあげたいんですから」
山城「ね、姉様?! わっ私は別に提督なんかに……!」アタフタ
扶桑「うふふ。じゃんけんに負けてしまった時の山城、とても残念そうな顔をしていたから」
山城「あわわわわわわっ。そ、そんなワケないじゃないですかっ」
扶桑「あら、違ったの?」
山城「いやソレも違うというかその……うぅ、不幸だわ」
提督「あー……そういう事ならこんな事しなくても普通に食べたぞ」
山城「な、なっ……! も、もう提督はコレ食べて反省してください!」ガポッ
提督「モガーッ?!」
提督の顎 大破
思うんだ。SS投下しながらゲームって、相性最悪だと
看板料理ばっかり作ってないで書き溜めを増やすDEATH
予定では今月中に渾作戦へ行ければと……? 行くかな
よろしければまたお付き合いください
・---・アル日ノ鎮守府:武蔵・---・
武蔵「さあ、この酒は私の奢りだ。遠慮なく呑んでくれ」トクトクトク……
提督「ん、ああ。ありがとう」オットット
武蔵「月を見るには少し寒いが、たまにはこう言うのも悪くないだろう?」
提督「武蔵が来た頃には寒くなってたからなあ。それまではこうして月を見ながらってのはやってたよ」
武蔵「ではまたその時にでもお呼ばれするかな」
提督「見た目通りというか、ほんと酒豪だなあ」
武蔵「フッ、この武蔵が酒に負けるとでも?」
提督「だな。 にしても、武蔵の方から誘ってくるなんて珍しいというか。なんかあったのか?」
武蔵「なあに。酒は一人で呑んでも楽しくない。連れがいた方が楽しいに決まってる」
提督「それには同意かな。 ……ふぅ。やはり月を見ながらというのはいい酒になるな」
武蔵「月見酒とはよく言ったものだ。月が肴となるからツマミなんぞなくとも十分」
提督「なるほどな。だがあえて言わせてもらおう。鳳翔の作るツマミは絶品だと」
武蔵「アレは例外だろう。おいそれと比べられんよ。それに、鳳翔がこの鎮守府にとっては月ではないか」
提督「お、なかなかイイことを言うじゃないか」
武蔵「当然だよ。私は武蔵だ」キリッ
提督「それにしても、やっぱりいつ見ても満月というのはいい。三日月も捨てがたいがね」
武蔵「そう言えば、知っているか提督よ。はるか南洋ではこの月がより大きく見えると」
提督「なんだそりゃ。聞いたことないな」
武蔵「まあそうだろうな。ほぼ作り話のようなものだから」
提督「なんだそりゃ」
武蔵「だがこれはどうだろうか。月は変わらないかもしれないが星は大きく見える。溢れんばかり空一面の輝きだぞ? 壮観だろう」
提督「あーそれならわかる。建物の明かりがなく遮るものもないから綺麗に見えるらしいな」
武蔵「ソレと比べると、ここから見える空はなんとも…………暗い。月ばかり目立って星が見えん」
提督「例え田舎と言えど大海原には敵わないなぁ」
武蔵「海で見る星や月はまた格別だ。だが同時に目の前の恐ろしさを再認識する」
提督「恐ろしさ?」
武蔵「足元。そこは月だけが歪んで映える漆黒の闇。言ってみれば底の見えぬ大穴の上にいるのと同じことだ。……オマケに暗闇の如く水底は冷たい」
提督「………………」
武蔵「光あれば闇がある。そして闇が深ければ深いほど光は輝く。――――うん。おかげで今日も酒が旨い」グイッ
提督「あれ、途中まで深イイこと言ってる気がしてたのに」アレレー?
武蔵「なぁに。そんなことを言う"キャラ"じゃないなと思ったんだよ。気にしないでくれ」
提督「あ、あぁ……」
武蔵「それにしても、一体この武蔵の出撃はいつなんだろうなぁ提督よ。暇すぎてつい柄にも無いことを言ってしまったではないか」
提督「う」
武蔵「この月を、また大海原で眺めたいものだよ。たとえ戦の最中でもな」
提督「ど、努力します」
武蔵「……大和や信濃も、この月を眺めてるのかなぁ」ボソッ
提督「うん……?」
武蔵「いや、なんでもない。――む、酒が切れてしまったか。やはり一本では足らぬな」
提督「ほぼ武蔵が一人で呑んでたぞ」
武蔵「では今度は提督の奢りといこうではないか。秘蔵の一本や二本あるのだろう?」ニヤッ
提督「しょうがないなぁ」
武蔵「さ、今日はトコトン呑むとするか! もちろん、最後まで付き合ってもらうぞ」
提督「はいはい」
しぶやん
武蔵が発見されたらしいので一つ
残る大和型は信濃のみ……だけど、あそこ深いからなあ
ついでにもうちょっと頑張ってエンガノで眠ってる大型空母一隻と小型空母三隻も探してもいいのよ?
よろしければまたお付き合いください
・---・ヒマヒマ瑞鶴・---・
瑞鶴「提督さーん。瑞かk
提督「残念ながら今はソレどころじゃない。もう直すぐ出掛けねばならんからな」イソイソ
瑞鶴「ぶぅ~。って、お出かけ?」
提督「言ってみれば提督会議、みたいなものかな。軍の今後の作戦方針とか決めるのに出ないといけないんだ。俺みたいなのでもね」
瑞鶴「ふうーん。それって一人で行くの?」
提督「翔鶴も一緒。秘書艦だからな」
瑞鶴「じゃあ私も一緒にいくー」
提督「だーめ。遊びじゃないんだから。そんな事を言ったら誰か他にも行くって言い出しそうで……」 ッポイ! ドウカシタノ、ユウダチ?
瑞鶴「私だって遊びで言ってるんじゃないもん」
翔鶴「瑞鶴、変なことを言って提督を困らせちゃダメよ」
瑞鶴「困らせてなんかないもん」プクー
翔鶴「なら尚更ダメでしょう。あ、提督。もうすぐバスの時間が」
提督「普段から出かける癖がついてないとこう言うとき困るんだよなぁ」
翔鶴「忘れ物はありませんか?」
提督「たぶん。……よし、じゃあ行くか」
翔鶴「はい。瑞鶴、お留守番は頼むわね」
瑞鶴「ぶぅーっ!」アシ パタパタ
提督「ちゃんとお土産買ってくるから。悪いがソレで我慢してくれ」ナデナデ
瑞鶴「……ケーキがいい」
提督「わかったわかった。俺たちがいない間の事は鳳翔に頼んであるから、なんかあった時はよろしく頼む」
瑞鶴「むーん」
瑞鶴「………………」
シーン……
瑞鶴「(提督さんたちのいない執務室は、とっても静か)」
瑞鶴「(提督さんがいないのがわかってるからなのか、ベッドにもコタツにも、ほぼ主になってる加古や初雪はいないんだよねぇ)」
瑞鶴「(私の他にあのあとやって来た鳳翔さんがいるけど、仕事中だからか話ししてないし)」
瑞鶴「(まあ、私としても鳳翔さんのジャマをすることは本意じゃないしね。提督さんなら気にしないけどっ)」
瑞鶴「(それよりなにより気になるのは……)」
零戦妖精『』フヨフヨフヨ
九九妖精『』クルクル
九七妖精『』ゴソゴソ
瑞鶴「(鳳翔さんと一緒に鳳翔さんところのコたちも一緒に来たってことかなあ)」
九七妖精『っ』ハイ
鳳翔「あらあら。ありがとうございます。ではこちらにお願いできますか?」
九七妖精『☆』
瑞鶴「(しかも普通にお手伝いとかしてるし。なんて言うかもう流石としか言いようがない)」
零戦妖精『』ジャンケン
九九妖精『』ポイ
零戦妖精『♪』カッタ!
九九妖精『』ガーン……
瑞鶴「(まあ遊んでる子もいるけど……うん。ホントさすが)」
瑞鶴「(やることもないし、私も部屋に戻ってゴロゴロしてようかなぁ)」ポリポリ
零戦妖精『っ』クイクイ
瑞鶴「ん? どうかしたの」
零戦妖精『』ジー
九九妖精『』ジー
瑞鶴「えっと、コレ? アンタ達もポテチ食べたいの?」
零戦妖精『ッ』コクコクコク
九九妖精『』キラキラ
瑞鶴「じゃあ、はい……と言ってもこのままじゃ大きすぎるから割ってあげるね。零すからちゃんとこのお皿の上で食べるんだぞ―」
零戦妖精『~♪』サクサク
九九妖精『☆』ポリポリ
瑞鶴「ふふっ。アンタ達も戦闘ともなれば阿修羅もびっくりなのにねー」ニコニコ
九七妖精『』タリー
瑞鶴「仲間外れにはしないって。いっぱいあるから一緒にどうぞって」ナデナデ
九七妖精『!』キラキラ
キャッキャキャッキャ
瑞鶴「……うちの子達にもあとでなんか持って行こっかな」
鳳翔「うふふっ。瑞鶴さんは退屈されているみたいですね」ニコニコ
瑞鶴「何にもやることがないから暇で暇でしょうがない」
鳳翔「では、せっかくですのでお茶にしましょうか。ちょうどこの子たちもおやつを食べているみたいなので」
瑞鶴「うんっ。そうしようそうしよう」ガタッ
鳳翔「今用意しますので少しお待ちくださいね」
瑞鶴「あー、落ち着く」ホッコリ
鳳翔「こう言う時間が一番幸せかもしれませんね」
瑞鶴「ほんとほんと。でも演習とか出撃とかもないし。ついでに雲龍達もいない。何もなさ過ぎるのも嫌かな―」
鳳翔「あの子たちは基本独自に動いていますからね。提督も把握が大変みたいですよ」
瑞鶴「いいのかなぁとも、いいなぁとも言えるような? そもそも、こっちは動けないのにあっちは動けてるのって……資源ってどうなってるんだろ」
鳳翔「別で管理していますね。どちらかと言うと、雲龍さんたちが持ち帰った資源を私たちが少し分けてもらっている、と言ったところでしょうか」
瑞鶴「何と言うか、うちの鎮守府って一体……」
鳳翔「配給が他と違いほぼありませんから、その分やりくりがどうしても大変になってしまうんです」
瑞鶴「そんなに違うの? 私は前は中央にいたからそう言うのって気にしたことなかったけど」
鳳翔「そうですねぇ……。例えば、通常100の配給があるとすればここは10、いえ……20くらいでしょうか」
瑞鶴「ナンテコッタ」
鳳翔「提督曰くこれでも交渉の末だったみたいですけれどね。当初はもっと少なかったとか」
瑞鶴「うげぇ……むしろよくここまで来れたと驚くべきなのかも」
鳳翔「遠征を頑張ってくださった皆さんのお陰ですね」
九九妖精『ッ――――ッ!!』パタパタ
鳳翔「ふふっ。もちろん皆さんの協力があってこそ、安全に資源を運んでこられました。ありがとう」ナデナデ
零戦妖精『』フンスッ
九七妖精『』クルクル
瑞鶴「そう言えば、提督さんと翔鶴姉ぇは結局何しに出かけたんだろう。会議みたいなこと言ってたけど」ズズズ……
鳳翔「提督会議ですね。主に行われるのは今後の作戦方針決定……言ってしまえば、なにか大規模な作戦がある時に行われています」
瑞鶴「えっ? 大規模作戦?」
鳳翔「はい。ですのでおそらくは近々何らかの形で発動されるかと」
瑞鶴「じゃあ私たちも出撃するかもってこと?!」ヤッター!
鳳翔「え、えぇ。ですが……」
瑞鶴「?」
鳳翔「仮に作戦が発動されたとしても、まずこちらには出撃命令は出ないと思います。良くて近海哨戒かと」
瑞鶴「えぇー……」ナゼニ
鳳翔「他との戦力差もありますが、一番の要因は……」
瑞鶴「上と提督さんの不和?」
鳳翔「かと……」
瑞鶴「提督さん、お父さんのこと嫌ってるもんねぇ。その逆も然りみたいだし。はぁーっ。出撃できると思ったのにー」ガッカリ
鳳翔「追い打ちを掛けるようで申し訳ないですが、こちらの資源の問題もありますね」
瑞鶴「はあ~……っ。もう、早く貯まらないかなあ! せめて演習とかはしたーいっ」ヒマー!!
九七妖精『』ポンポン
九九妖精『』ナデナデ
瑞鶴さんは暇を持て余しています
こうやって徐々に渾作戦へ向けてればいいはず……? や、まだ復旧途中だけど
月末までにはなんとか、きっと、たぶん……
よろしければまたお付き合いください
乙
むしろ嫌われてたら真っ先に特攻の鉄砲玉にされそうな気もするけど(素人考え)
乙です
>>338
他に囮をやらせたり単独で敵地に行かせたり(ガンダムUC)もあるよな
>>338>>340
リスクの高い戦場は、うまくやれば戦果稼ぎたい放題なのよ。
しかもこの提督、仮にも「士官学校首席卒業」の肩書があるしね。
単独で突入させて、もし「その戦闘に勝利しちゃった」ら?
囮をやらせて、もし「予定以上に敵戦力の漸減に成功しちゃった」ら?
そんな提督の率いる鎮守府に資源を送らないなんてことを続けたら、いくら元帥であれ「無能」の誹りは免れないわな。
(軍人の上には国家元首がいるわけだし)
で、そんなリスクを冒すくらいなら、適当な閑職に追いやって手柄を立てさせない方がよほどマシ。
どこの国の軍隊でも同じかどうかは知らんが、歴史上「有能だけど扱いに困る軍人」の扱いって、ほとんどの場合こんな感じよ。
・---・ヲトメ翔鶴・---・
提督「ここに来るのも年に数えるほどだから未だに見えるものが真新しく感じるよ」
翔鶴「私は初めてでした。あとは、そうですね……こちらは艦娘自体が稀なんでしょうね。結構見られていました」
提督「……すまんな。見世物みたいな事になってしまって」
翔鶴「提督のせいではありませんよ。艦娘の事をよく知らない人から見たら当たり前かと」
提督「艤装装備してなかったらなんの違いもないのにな」
翔鶴「艦娘とは言え異性が同じ場にいるのに慣れてないのかもしれませんね」
提督「いい歳して異性慣れしてないとか、思春期のガキかっつの。なあ?」
翔鶴「あら、では提督は慣れていらっしゃるのですか?」
提督「そりゃあもう。日々みんなと暮らしていれば慣れてしまうってものさ。なんと言うかもう気分はお父さん?」
翔鶴「……そう言う意味ではないのですが」
提督「んー、まあ俺だって男だから興味はあるけど"そう言うトコロ"には行かないから。なんたって翔鶴いるし」ギュッ
翔鶴「べ、別にそんなつもりで言ったわけではないです……」ギュッ
提督「の割には手をギュッと握られているんだが」
翔鶴「き、気のせいですっ」
提督「ははは。さてと、もうすっかり夜だしあんまりここに長居してもしょうがないから宿に引き上げるとしよう」
翔鶴「………………」プクー
提督「――――の前に夕飯かな。あとはせっかくだから甘いものも食べていこうか」
翔鶴「はい」ニッコリ
……
…………
………………
提督「いやぁたまには外の料理を味わうのもいいな。味を比べるのは失礼かもしれないけれど」ウマカッタ
翔鶴「………………」
提督「それに食後のケーキもなかなか。間宮さんに言ったら鎮守府でも作ってくれるかな」
翔鶴「そう、ですね」
提督「あ、あー……。えっとだな。本当にいいのか? 無理しなくてもなんなら今からでも宿変えるぞ?」
翔鶴「い、いえっ! そう言うわけではないです。私は問題ありませんのでっ。で、でもこんな事もあるんですね」
提督「直前になって部屋のトラブルとかなぁ。しかも運悪く他の予約でもう部屋埋まってて空きもなく、結果的に二人で一部屋とか」
翔鶴「水漏れじゃあどうしようもないですからね……」
提督「こんなこと、絶対にみんなには言えないな」
翔鶴「です、ね」
提督「………………」
翔鶴「………………」
『どうしよう。会話が(続きません……)続かない……』チラッ
隣り合った二組の布団『』ドンッ☆
提督「そ、それにしてもアレだな。今回の会議……南洋パラオ方面での大規模作戦となると、夏のAL/MI作戦以来か! 今回の作戦が成功すれば、資源地帯における輸送船団の安全度も変わってくるな」
翔鶴「そ、そうですね。これまでは襲撃に備えての小規模船団でしたが、これで本土への輸送も改善されるはずです」
提督「うちも配給が増えるといいんだがなあ」ムリカナ
翔鶴「増えるといいですねっ!」
提督「………………」
翔鶴「………………」
『しまった……また会話が途切れてしまった……』チラッ
隣り合った二組の布団『』シンコンサン イラッシャアーイ!
提督「(まあ、部屋が一緒になってしまったものは仕方がない。それにそう広くない部屋だから布団が隣り合わせなのも、まあしょうがないだろう。でもコレはなぁ)」
翔鶴「(て、提督と二人っきり……ですか。嬉しいはずなのに緊張でそれどころじゃないです。だっ大体こう言うのはもうちょっと時間をかけて……)」
提督「と、とりあえず風呂に入りに行こうか! 温泉で一日の疲れをとって布団に入る。うん。いいじゃないか」
翔鶴「はっはい! ではすぐ準備をしますので……っ」
提督「これで混浴とかだったらもう笑うしかないよな」
翔鶴「さすがにそこまで露骨ってことはないと思いますが……」
……
…………
………………
『0時以降は浴室点検掃除のため、露天風呂は交互混浴になります』ドドン☆
提督「」
翔鶴「」
そのまさかでした
オマケは夜にでも……
提督の処遇はだいたいお察しのとおりです
親から見て息子が有能かどうかは別として、自分の世間体のためにソレッぽい役職に置いといたって感じでしょうか
よくありそうなパターンでゴメンナサイ!
・---・オマケノ鎮守府:瑞鶴・---・
瑞鶴「えっ、提督さんと翔鶴姉ぇって泊まりなの?!」
鳳翔「はい。せっかくなのでたまには都会の空気を吸ってくると仰っていました」
瑞鶴「ぐぬぬ……やっぱり着いて行けばよかった」
鳳翔「ですが実際は暗くなるまで作戦会議で拘束されると思いますので、観光や散策と言った自由はないかもしれませんね」
瑞鶴「でも、でもだよ! ただでさえ進みの遅い二人が……二人っきりで、お泊りなんて。絶対になんかあるに決まってるよっ」
鳳翔「それはいくらなんでも深読みし過ぎでは……」
瑞鶴「彩雲は? 彩雲はどこ?! えぇい時間が惜しいから雲龍のトコから景雲改借りてきて……ッ!!」
鳳翔「ず、瑞鶴さん落ち着いて。それに、私たちでは景雲改は扱えませんよ」
瑞鶴「私達はって……。ホントは鳳翔さんも気になってるの?」
鳳翔「い、いえっそんな。私は、なにも……」アタフタ
瑞鶴「ほんとにぃー?」
鳳翔「うぅ……」マッカ
瑞鶴「でもホント、なんかあったらどうしよう……。もぅ、翔鶴姉ぇったら重要なコトは教えてくれないんだからぁあー!」キーッ
なんか起こりそうなイベントは発生しています
渾作戦へ向けて順調カッコカリで推移ちう
その前に日常も挟みますので月末には……
よろしければまたお付き合いください
注:お酒の勢いを卵で割って作った結果なのでノリがいつもと違いますん 予めご了承ください
・---・コンヨク翔鶴・---・
提督「………………」
翔鶴「………………」
提督「(広々とした露天風呂に背中合わせで浸かってる俺と翔鶴がいましたとさ)」
提督「(だって離れて入ってたら余計気まずいというか……)」
提督「(時間的に誰も来ないだろうし、どうせ後でここも掃除するんだろうからとタオルで局部は隠してる。マナー違反ドンと来いだ)」
提督「(翔鶴にも羽根を伸ばしてもらいたくて、どうせなら露天風呂のある宿って事で取ったのが色んな意味で裏目に出たか?)」
提督「し、しかし。時間が時間だからか他に誰もいないなあ」
翔鶴「そっそうですね。だからこそこの時間にお掃除をされるんだと思いますが……」
提督「なんというか、その……すまんな」
翔鶴「え? どうしてですか?」
提督「混浴のこと。俺も知らなかったんだよ」
翔鶴「もう過ぎたことですから……。私は気にしていません」
提督「部屋にしてもココにしても。俺の落ち度ばかりだな。格的に人で賑わう場所じゃないから翔鶴も安心して過ごせるかと思って宿取ったんだがなあ」
翔鶴「そのお心遣いだけで十二分です。それに、お部屋の件は提督のせいではありませんよ」
提督「まあそうなんだが。ここに決めた者の責任としてね」
翔鶴「……私は、今も十分幸せですよ」ピトッ ←背中をくっつけた
提督「!」ビクッ
翔鶴「そんなに驚かないでください」クスクス
提督「こんな状態で無理な注文かと」
翔鶴「異性慣れしているのではなかったのですか?」
提督「ま、まいったな」ハハハ……
そよそよそよ……
翔鶴「……静かですね」
提督「あ、ああ。もう日も跨いでるからってのもあるかな」
翔鶴「今日の夜にはもう鎮守府に戻っていると思うと、ちょっと名残惜しい気もします」
提督「名残惜しい? それはまたなんで」
翔鶴「こうして提督のことを独占できますから。秘書艦の手前、普段あまり自分勝手なことはできませんからね」
提督「俺としては気にしない……が、そうも言ってられないか」
翔鶴「ええ。ですから今だけはこうして一緒にいようと。そう考えれば恥ずかしさや緊張も飛んでいってしまいました。むしろ同じ部屋や混浴は好都合かもしれませんね」
提督「………………」ポリポリ
翔鶴「だから、せっかくなのでちゃんと顔を見てお話しませんか?」
提督「えっ? いやそうするとかなり大変なことになるんじゃ……」
翔鶴「提督一人にマナー違反はさせませんよ。秘書k……私も一緒です」
提督「なんか今の翔鶴はえらく積極的というか、押しが強いというか」
翔鶴「たまにはいいじゃないですか」ニコニコ
提督「まあ、なんだ。この事が皆に知れたら大変なことになるな。極めて危険な見栄えだ」←ノボセるので半身浴に切り替えた
翔鶴「そうですね。特に瑞鶴が知ったらいろいろ言いそうです」←タオルを身体に当てつつ同上
提督「瑞鶴には泊まってくるって伝えてないんだっけ?」
翔鶴「もしも伝えていたら絶対について行くって言って聞かなかったかと」
提督「……だなあ」
翔鶴「そしたらこうして提督を独占なんてできませんでしたね」ピトッ
提督「そ、そうだな」
翔鶴「提督も私のことを独占できませんでしたよ?」ウワメヅカイー
提督「俺は翔鶴のこと十分独占してるつもりだけど……」
翔鶴「足りません」ギュッ
提督「し、翔鶴さん。この格好でそれは多分にダイタンじゃないかなっ!」
翔鶴「今だけ……うん。今だけ、です」
提督「――――――」ドキドキ
翔鶴「すごいドキドキ言ってますね」
提督「あ、当たり前だろう。しない方がおかしいってもんさ」
翔鶴「私も相当緊張しているんですよ?」
提督「それは……うん。腕から伝わってくるからわかるよ」
翔鶴「同じですね」
提督「う、うむ」
翔鶴「………………」
提督「………………」
翔鶴「もう少しだけ、こうしていてもいいですか?」
提督「り、理性の消耗が凄いんだが」
翔鶴「……崩壊してもいいのに」ボソッ
提督「いやいやいやいやいや!」
翔鶴「ふふっ。分かってます。全部終わるまでは、ですよね? だから今はここまでです」ギュッ
提督「普通の格好だったら大歓迎なんだが」
翔鶴「うふふっ。場所と雰囲気、そして役の三得ですよ」
提督「このままだと一緒に寝そうで怖いね」
翔鶴「お布団が隣同士ではありませんか」
提督「……そうだった」
進んだような進みすぎたような、はたまた進んでなさそうな そんなカンケイ
どんな状態かはご想像にオマカセします。たまにはこう言うのもイイ……のかな?
ちなみにもうちょっとだけ続くんじゃよ
よろしければまたお付き合いください
崩壊してもいいのにってセリフでゾクッときた
乙です
鎮守府に帰ったら瑞鶴が根掘り葉掘り聞きそうだなww
・---・オヤスミ翔鶴・---・
提督「温泉入ってたら1時を回っていた件について」
翔鶴「少しお話しすぎましたね」
提督「まあね。結局上がるまで誰も来なかったし」
翔鶴「私たちもそろそろ寝ますか?」
提督「今から寝たら起きるまで……5時間位か」
翔鶴「さすがにこれ以上遅くなったら朝起きられなくなってしまいます」
提督「鎮守府じゃないから多少寝坊してもいけれど……気分の問題もあるかな。じゃあ電気消してもう寝ようか」
翔鶴「はい。おやすみなさい提督」
提督「おやすみ。翔鶴」パチン
ゴソゴソゴソ……
提督「(さてと、さっきのアレで半分以上眠気が飛んでるけど布団に入ればきっと――――ん?)」ナンダロ
提督「なんか妙に温か……いぃ?!」
翔鶴「(布団の中から)こんばんは」ニコッ
提督「し、翔鶴?! 何やってんだ!」
翔鶴「シー。大きな声出したらダメですよ提督」メッ
提督「いやいやそうじゃなくてだなっ。……あいや、むしろ俺が布団間違えた側か?」
翔鶴「いいえ。こちらは提督のお布団であってます」
提督「じじゃあどうしてっ」
翔鶴「先ほどお風呂でも言いましたが、今だけ……いえ、今夜だけ、です」
提督「こ、今夜って。あれは風呂での話じゃなかったのか?」
翔鶴「提督も仰っていましたよ。このままだと一緒に寝そうだと」
提督「確かに言ったがなぁ。実行するのとは話が別だろう」
翔鶴「鎮守府に帰ったらまたいつもの通りですから、その……今は自分に素直になってみようと」
提督「素直になりすぎだよ。正直驚きっぱなしだ」
翔鶴「提督だからこんな事をするんですよ?」ジー
提督「……翔鶴ってこんなにオセオセだったっけか?」
翔鶴「ふふっ。今知ってるのが私の全てではないということです」
提督「まあ、そうかもしれないが……なあ?」
翔鶴「頭、撫でてほしいなぁ」ウワメヅカイー
提督「まったくもう。もうちょっとお淑やかな子だと思ってたんだけれどね」ナデナデ
翔鶴「幻滅しました?」
提督「いいや。幻滅なんかするもんか。ただ、瑞鶴の姉なだけあるかなって思った」
翔鶴「ええ。私は瑞鶴の姉ですから」ニコニコ
提督「で、この分だと本当に一緒に寝るのか?」
翔鶴「もちろんです。今更戻ったりはしません」
提督「もう一組の布団がもったいない、って言うのは置いといてだ。艦娘とはいえ女が男の布団に入ってるんだぞ? そこの所はわかってるのか?」
翔鶴「そうですね」
提督「襲われても文句は言えないんだぞ?」
翔鶴「営みだけが愛情表現ではない、と」
提督「………………」
翔鶴「ダメ、ですか?」
提督「…………はぁ。ワカッタわかったよ。もう好きにしてくれ。あと、余程のことがない限り襲ったりもしないから安心してくれ」
翔鶴「はい」ギュッ
提督「本当に積極的なのな」
翔鶴「せっかくの機会ですので」ギューッ
提督「それもそうか」
翔鶴「提督は抱きしめてくれないんですか?」
提督「ん、ああ」ギュッ
翔鶴「あったかいですね」
提督「さっきまで温泉入ってたからかな。布団と合わせるとぬくもりがもう最高だよ」
翔鶴「それだけですか?」
提督「……あと翔鶴って言う抱きまくらのお陰で大変いい思いをさせて頂いております」
翔鶴「ふふっ。あまり抱き心地は良くないかもしれませんが……」
提督「そんな事はないさ。これ以上を望むなんて贅沢だよ。ありがとう」ギュッ
翔鶴「お粗末さまです」ギュッ
提督「しかし、なんだな。ここだけとは言え普段からすると相当なことをやってるような」
翔鶴「そうですね。他の方もいらっしゃるので、手を繋ぐとか頭を撫でてもらうくらいですからね」
提督「こんな感じに?」ナデナデ
翔鶴「はい。私、提督に頭を撫でられるの好きです」
提督「俺もだ。翔鶴の髪の毛は柔らかくて撫で甲斐があるし、それに今はシャンプーの匂いがする。風呂上がりって感じするよ」
翔鶴「こちらは提督の匂いがしますよ」
提督「あれ、俺まさかの加齢臭?」ウソン
翔鶴「違いますよ。提督の匂い、です。加齢臭なんかじゃないです」
提督「違いがよくわからん」
翔鶴「私だけがわかっていればいいんです」
提督「そんなものか?」
翔鶴「はい」クスッ
提督「……今何時かな」
翔鶴「まだそんなに時間は経ってないと思いますよ」
提督「名残惜しいけれど、本当にもう寝ないと起きられない」
翔鶴「ですね。今度こそお休みしましょうか」
提督「ああ……って、翔鶴さん」
翔鶴「はい?」
提督「離してくれないと寝られないんだが」
翔鶴「このまま眠ればいいじゃないですか」ギュッ
提督「さすがにこの体勢で寝るのも中々辛いものがあるなぁ」ウデトカ
翔鶴「将来当たり前になるかもしれませんよ」
提督「………………」ギュウッ
翔鶴「あっ」
提督「俺的には腕枕でもいいんだが。今日だけ、な?」ポンポン
翔鶴「……はい」
提督「おやすみ」
翔鶴「おやすみなさい」
いちゃらぶ?
・---・オマケノ鎮守府:提督・---・
提督「――――うん? まあそうだな。たしかにあの夜は大変だった。主に理性面で」
提督「考えても見てくれ。タオル一枚身体に這わせただけのほぼ全裸だぞ? 腕とか脚とか、柔肌が丸見えなんだぞ?」
提督「オマケに風呂場だからか長い髪の毛をくるくるとまとめていたと来たもんだ。そこから覗くうなじからの背中を見てしまったら誰だってグッとくるだろうに」
提督「そりゃあ俺だって男だから人並みに性欲もあるしね。酔っ払ったとかで見境がなければ襲ってたかもわからん」
提督「え? 翔鶴が大事じゃないのかって? そりゃ大事さ。でもソレとコレは話が違うだろ」
提督「人間堪えるのにも限界ってもんがあるからな。もっとも、堪えることができなきゃ艦娘の指揮官なんてできっこないがね」
提督「まあそれにしても……肩と肩が触れ合った時と、翔鶴に腕を組まれてもたれ掛かられた時は本当にヤバかった。ウン」
提督「あとはそうだなあ。布団の那珂――あいや、中。アレもヤバかった」
提督「だって抱きしめてるんだぜ? 浴衣一枚着ただけの女の子をだ。だから自然とその、浴衣越しとはいえ当たってしまうんだよ。 ……翔鶴の胸が」
提督「柔らかかったかって? なにをそんな――――――当たり前だろ」
提督「とは言え、ソコから伝わる鼓動は嘘をつけなかったな。あんなに積極的だった翔鶴も実のところは緊張してたんだろう。場が場だし」
提督「かく言う俺も心臓バクバクでね。なんせ抱きしめてる手をおろせば尻がある。前に持ってくれば胸がある。結局動かさなくても髪の毛があると。無理もないだろう?」
提督「一番心配だった我が愚息だが……幸いにしてなんとか起動をかけずに済んだ。非情に危険なラインだったが俺は煩悩に耐えたんだ!」
提督「もう少し翔鶴が積極的な行動に出たら危なかった。それくらいギリギリの水際だったと理解してくれ」
提督「それに朝起きた時の片腕の痺れっぷりというか鈍かった血の巡りっぷりというか。あー巡ってるなぁってのも感じたよ」
提督「結果的に羽根を伸ばしてもらうつもりが二人して寝不足だ。帰ってからお互い夕飯もそこそこに部屋に戻ったのは言うまでもない」
提督「何故かって? そりゃあもう、お互い抱きしめ合ったまましっかり寝られますか? と言うことだ」
提督「帰ってきたことでまた元通りになると思うが、ホンの少しだけ残念だと思うのはしょうがない事なのかな。少しだけだぞ?」
提督「なに、据え膳食わぬは男の恥? 翔鶴の気持ちも察してやれこのED野郎だって? ンな事くらいわかってるよ。あと、俺は不能じゃないぞ。ただ……今がその時じゃないだけだ」
提督「ちゃんと全部終わったら大手を振って進むさ。だからそれまでは我慢だ。 ……たまーに、辛くなる時があるけれどな」
この すれ は KENZEN な すれ です
アニメの感想がついに『お気に入りのキャラが動いて喋ってるのってイイヨネッ!』になりました
鶴姉妹が出ただけでワタクシは満足なのです ナノデス……
次回からまた通常モード……の前に翔鶴さんのオチもつけないと
よろしければまたお付き合いください
・---・鶴タチノ休息・---・
『……私は、今も十分幸せですよ』
『ですから今だけはこうして一緒にいようと。むしろ同じ部屋や混浴は好都合かもしれませんね』
『もう少しだけ、こうしていてもいいですか?』
『……崩壊してもいいのに』
『提督は抱きしめてくれないんですか?』
『将来当たり前になるかもしれませんよ』
………………
…………
……
翔鶴「私は……勢いに乗ってなんてことを……!! 思い返すと恥ずかしいを通り越してはしたないわ」マッカッカ
瑞鶴「ん? どうかしたの翔鶴姉ぇ」
翔鶴「自分にあんな一面があったなんて今じゃ信じられない」ウン
瑞鶴「ねえ、だからどうかしたの翔鶴姉ぇ」
翔鶴「やっぱり提督と二人でいると気持ちが急いてしまうのかしら……」
瑞鶴「うん。なんだか分からないけどあの日絡みだってことは理解した」
翔鶴「……えっ? 瑞鶴、今なにか言った?」
瑞鶴「非情に興味深いことを口走ってたねぇ。恥ずかしいとか、あんな一面とか。ナニしたの?」
翔鶴「な、何もなかったわよ……?」
瑞鶴「いや、嘘はもうちょっと上手くつこうよ」
瑞鶴「それで、やっぱりあの日の夜に提督さんとなんかあったの?」
翔鶴「い、言いません。何もありませんでした」
瑞鶴「エッチな事とかあったんじゃないのー?」ニヤニヤ
翔鶴「ち、違いますっ」
瑞鶴「じゃあエッチなハプニングとかー」
翔鶴「あっ……ありません」
瑞鶴「じゃあエッチなイベントー?」
翔鶴「もぅ、どうしてさっきからずっとえ、……ぇっち、な事ばかり限定してくるの?」
瑞鶴「そりゃ普通のこと聞いてもしょうがないじゃん。私は絶対何かあったって踏んでるからね! あんなオイシイ展開で何もないなんてあり得ないよっ」
翔鶴「だ、だから何もないって」
瑞鶴「手を繋いだ、抱きしめた、キスをした、身体に触れた――――いっこもないの?」
翔鶴「そ、それは」
瑞鶴「それとも、更に進んでもう致しちゃったとか?」
翔鶴「いた……?! ず、瑞鶴ッ!」
瑞鶴「……まあ私も鬼じゃないからね。翔鶴姉ぇが嫌だって言うのなら聞かないよ。それに提督さんのことも信用してるしっ」
翔鶴「………………」
瑞鶴「と言うわけで翔鶴姉ぇ、喉乾いてない? 鳳翔さんからイイモノ貰ってきたんだー♪」ドンッ
大吟醸:鶴殺し『』ヒャッハアァァァァァァッ!
翔鶴「」
瑞鶴「たまには姉妹二人で一杯っていうのもいいでしょ? ……もっとも私はお酒飲んだことないけどね」
大吟醸:鶴殺し『』一番場内、高速進行オォォォォォォッ!
翔鶴さん、ぴーんち
翔鶴さんお酒弱いからね。ちかたないよね
次から今度こそ通常モード でもまもなく渾作戦発動へ? 一人増えます
よろしければまたお付き合いください
……ああ、コタこみゅやる暇がない!
・---・アル日ノ鎮守府:瑞鶴・---・
瑞鶴「――と言うわけで、結局なんも覚えてなかったんだよねぇ」アシプラプラ~
提督「そうかー覚えてなかったのか―」サラサラ
翔鶴「………………」
瑞鶴「翔鶴姉ぇがお酒に弱いからこそって狙ったんだけどねー。気がついたら二人揃って布団に倒れこんでた」
翔鶴「私もお酒を飲み始めた所までは覚えているのですが……」
提督「にしても鶴殺しとはまた直球な名前の酒とはね。二人にしてみればまさにその通りになったわけだ」
瑞鶴「うん。私はやっぱりお酒はいらないかな。もしかしたら聞けたのかもしれないけどさ、覚えてないんじゃなーんの意味もないし」
提督「二人でひとビン全部開けたのか?」
翔鶴「半分くらいですね。残ったのは部屋に置いたままです」
提督「せっかくだから俺もどんなのか呑んでみたいな。もし要らないなら貰ってもいいかな」
翔鶴「はい。では後ほど持ってきますね」
提督「今日は雨上がりのいい天気だからな。花粉が少し気になるが夜にはイイ月が見られそうだ」
瑞鶴「私はお茶かラムネでいいかなー」
瑞鶴「でさ、提督さんと翔鶴姉ぇって一緒に寝たの?」
提督「ここで俺たちに聞くか」
瑞鶴「搦手がダメなら直接聞くしかないでしょ?」
翔鶴「もういいでしょう瑞鶴」
瑞鶴「だって気になるんだもんー」ブーブー
提督「じゃあハッキリと言ってあげようかな。俺は翔鶴と寝ました」キリッ
翔鶴「て、提督?!」
瑞鶴「うはっ。ついに提督さんと翔鶴姉ぇのカンケイが明らかになった!」
提督「更に言うならば部屋も同じ……まあ一緒に寝たんなら分かることだけどな」
翔鶴「ううぅ……」マッカ
提督「なんせ本来翔鶴が使うはずだった部屋が不具合で急遽使えなくなってしまってなぁ。他に部屋も空いてなくて仕方なく一緒に寝てもらったんだ」
瑞鶴「うんうんっ……うん?」エ?
提督「だからちゃんと布団も二組敷いてあったんだぞ。なあ翔鶴」
翔鶴「えっ? あ、はははい!」コクコク
瑞鶴「じゃ、じゃあ一緒に寝たってのは……」
提督「そういう事になるね。寝不足だったのは温泉入ってて時間的に遅くなったのと布団に入りながら話してたからな。なんだか学校の修学旅行を思い出したよ」
瑞鶴「……なぁーんだー。結局ナニもなかったのか―」ツマンナイー
提督「期待に沿うようなことはないぞ」
瑞鶴「ちぇーっ。面白くなぁい。せっかくの機会だったのに、提督さんも男見せないと!」
提督「海軍軍人は常に紳士たれ、ってのはいい言葉だと思う」
瑞鶴「はぁーっ。こりゃあまだまだ時間かかりそうな予感だよ」ヤレヤレ
嘘はついてませんネ
紳士はあんなことしないと思うなぁと、ふと思ったり
物は言いようってことですね
よろしければまたお付き合いください
・---・コンナノデキマシタ・---・
――――ドドーンッ!
偵察妖精1『鳳翔さんの部隊、全弾命中です』
偵察妖精2『優勝はこれで決まりなのです』
偵察妖精3『と言うか急降下爆撃の的は全部同じ所にあたってるので見た目的には一発なのです』
オメデトーデス!!
鳳翔「あらあら」ニコニコ
瑞鶴「むむぅ。今回こそは行けると思ったんだけどなあ」←二発外れた
翔鶴「やっぱりまだ鳳翔さんには敵わないわね」←一発外れた
大鯨「はい……。そしてやっぱり最下位は私ですかぁ」トホホ
鳳翔「大鯨さんはまだ空母としての日が浅いですからね。初めから上手い人はいません。私もお手伝いするので頑張っていきましょう」
大鯨「と言うことは昔は鳳翔さんも……?」
鳳翔「もちろんです。航空隊の皆と切磋琢磨したからこそ、こうして結果となって実を結んでいます」
大鯨「なるほど。が、がんばりますっ!」
瑞鶴「全部同じ所に当てるとか、一体どれだけの訓練を積んだらなれるんだろう」ウムム……
九九妖精『』フンスッ
九七妖精『』クルクルクル
鳳翔「うふふっ。本日もお疲れ様でした」ナデナデ
補足:鳳翔さんは彩雲を例外として、意図的に零式ニ一、九九艦爆、九七艦攻を使用しています ただし練度は他所で言うFanatic
詳しくは前スレ最後の方を参照のほど……
瑞鶴「もうこうなったら練度よりも火力に走った方がいいかもなあ」
翔鶴「火力?」
瑞鶴「多少命中率が悪くても、当たれば一撃で仕留められる程の大火力! 80番よりも威力のある爆弾とか魚雷とかさ。例えるなら41センチ砲に対する46センチ砲みたいなやつ」
大鯨「扶桑さん達や武蔵さんの……。確かに訓練で見るあの威力は凄いですよね」
瑞鶴「でしょ? だから私もそんなの欲しいなーって」
翔鶴「確かにそれはありかもしれないけれど……」ウーン
鳳翔「そう言えば、瑞鶴さんたちが真珠湾で使った80番は長門さんの41センチ砲弾を加工したものでしたよね」
瑞鶴「5号ね。実際に使ったのは戦艦を狙った赤城たちの組だけど」
翔鶴「私たちは練度の問題もあって、主に飛行場や小型艦艇への攻撃でした」
瑞鶴「だから実際に私たちがアレを使ったことってないのよねぇ。最も今はまた別だけど」
鳳翔「あ、あらあら……。失礼いたしました」
大鯨「でっでも、同じことを考えると46センチ砲弾でも加工すれば作れるってことですよねっ? もし完成すれば威力も高いのでは……?!」
瑞鶴「でしょでしょ。妖精さんに頼んだら作ってくれるかな?」
翔鶴「ちょっと瑞鶴。そんな勝手なことしたらダメよ」
瑞鶴「えぇー。ちょっとだけだから、ね? いいでしょ翔鶴姉ぇ」オネガイー
翔鶴「でも……」
瑞鶴「お願いお願い、おねがーいっ!」ネ?
鳳翔「せっかくですから提督に話してみては如何でしょうか。この事は私もちょっと興味あります」
大鯨「私もありますっ!」
九七妖精『』キラキラキラッ☆
鳳翔「この子たちもですね」
翔鶴「鳳翔さんたちまで……。わ、分かりました。では汗を洗い流したら聞いてみましょうか」
瑞鶴「やたっ! じゃあ急いでシャワー済ませなきゃ」タタタタッ
翔鶴「あ、瑞鶴……! もぅ」
鳳翔「ふふ。瑞鶴さんはやる気満々みたいですね」
―執務室―
提督「ん? 46センチ砲弾を爆弾に改造したいって?」カミノケ マダ ヌレテルゾ
瑞鶴「そう! 目指せ"46センチ砲爆弾"」イイノッ
提督「砲なのに爆弾とはこれ如何に……は置いとくとして。一体急にどうしたんだ?」
翔鶴「私たちが普段使っている爆弾や魚雷よりも威力のあるものは作れないかという話になりまして」
鳳翔「それで、41センチ砲弾から作れたのなら46センチ砲弾でも出来るのではないか、と」
提督「ふーむ。どうしたものかな」
大鯨「や、やはりダメでしょうか」
提督「ダメとは言わないよ。ただなんともタイミングがいいと言うかな。ちょうどこんな情報があるんだ」ハイ
瑞鶴「あ、今月の艦隊広報」
提督「なんでも前線には新型の深海棲艦が多数目撃されてるらしい。そのどれもが重武装・重防御で、通常の攻撃ではなかなか通らないとか」
鳳翔「そう言えばそんな事も書いてありましたね」
提督「うちにはあまり縁がない話かもしれないけれど、この先も無いとは限らないからな。いざという時に歯がたたないんじゃどうしようもない」
翔鶴「では、改造の許可をいただけるんですか」
提督「まずは試しでってことで。妖精さんが作れるかもあるし、効果があるかも試してからだな。その範囲でなら……うん。許可しよう」
瑞鶴「いよっし!」グッ
大鯨「良かったですね、瑞鶴さんっ」
提督「妖精さんには俺の方から話をしておくから、完成したら誰か試験を――――」
ガチャッ
工廠妖精1『そんなこともあろうかと!』
工廠妖精2『すでに手は打っていたです!』
工廠妖精3『パパパッパッパッパ、パァウァー!!』
工廠妖精4『Power is everything』
『?!』ビクッ
提督「て、手を打っていた……?」エ?
工廠妖精1『はいです。もう完成してるです』フンスッ
工廠妖精2『私たちにかかればそんなのはオチャノコサイサイです』フンスッ
瑞鶴「ってことはもうすぐにでも使えるってこと?」
工廠妖精1『モチの』
工廠妖精2『ロンです』
瑞鶴「やったあ! それじゃあ早速沖に出て試験開始よっ」
大鯨「はい! 頑張りましょう」ワクワク
提督「せっかくだから俺も見に行こうかな」
ワイワイガヤガヤ……
………………
…………
……
鳳翔「……あら? そう言えば」
翔鶴「鳳翔さん。どうかしましたか?」
鳳翔「え、えぇ。今更になって思ったのですが、46センチ砲弾って重さはどれくらいなんでしょうね? 41センチで80番相当となると46センチでは重量過多になりそうで、その……飛べないかもと」
翔鶴「あ」ソウイエバ
鳳翔「な、なんともなければそれで良いのですが……ね」アハハ……
もちろん飛べませんでしたとさ
やまとだん!
艦これ本体でも爆装とか選べたら面白いと思うんだ。
流星のハードポイント強化改装で25番を四発とか……え、面倒?
よろしければまたお付き合いください
・---・アル日ノ鎮守府・---・
提督「平和だなあ」
瑞鶴「ねー。何もすることがない休日の昼下がりって感じ」
提督「今日は天気もいいし、外出するにはもってこいの日和だよ。でも俺は鎮守府から出られないけどな」
瑞鶴「私も同じく―」
提督「何事も無く淡々と一日が過ぎていく。うん。イイ日だ」
瑞鶴「このご時世でそんな事考えてるのって提督さんだけだと思うなー」
提督「だよな」ウン
瑞鶴「私としては出撃とか出撃とか、演習とか演習とか……」
提督「ついこの前までの極限状態と比べればだいぶ余裕もできてきたし、みんなの不満もたまってる。通常モードに戻すのもアリかな?」
瑞鶴「そうしようよー。もう退屈すぎて頭からキノコ生えてきそう」ダルーン
提督「なんだそりゃ」
瑞鶴「それだけ退屈なの―」
提督「俺が不甲斐ないばっかりに申し訳ない」
瑞鶴「じゃあ頭撫でて」ン
提督「仰せのままに」ナデナデ
瑞鶴「んー、癒やされる」キラキラ
提督「そうか? 男の手だぞ?」
瑞鶴「いいのー」
提督「さいですか」ナデナデ
瑞鶴「はぁー。今日はこのあと何してよっかなー」ゴロン
提督「……そう言いながら俺の脚を枕に寝転がるな。この状態でも頭を撫でてればいいのか?」
瑞鶴「んー」ゴロニャーン
ガチャッ
翔鶴「あの、提督……」
提督「おかえり翔鶴。どうした、なんか妙な顔して」
翔鶴「いえ、あの、それが……」
瑞鶴「んー?」ムクリ
翔鶴「作戦命令書が、届きました」
――――発動 渾作戦
・・-・・渾沌トシタ海原ニ煌メク月ノヨウニ・・・
あ、最後の一行間違えてコピーしちゃった。タイトル出しちゃったけど次から渾作戦ネタです
長いので少しずつ投下していきます 予めご承知おきを
あの艦隊メインの話なんで独自要素が好きじゃない方はしばらくゴメンナサイ
週明け忙しいのでちょっと間が空きますが、よろしければまたお付き合いください
注意:独自要素の塊につき、以下の内容に嫌悪感のある方回避推奨
(オリジナル展開・<現状>オリジナル艦娘・ご都合主義)
・・-・・渾沌トシタ海原ニ煌メク月ノヨウニ・・・
――今度こそ、今度こそ私は護りぬいてみせる。絶対に――
提督「………………」
翔鶴「………………」
瑞鶴「………………」
渾作戦命令書概要:○月△日ヨリ、作戦本隊進軍支援ノタメ敵部隊ニ対シ遊撃部隊ヲ以ツテ陽動作戦ヲ実施セヨ
敵ノ目ヲ引キ付ケ戦力分断オヨビ誘導セシメルコトヲ第一トシ、陽動ノ成功ヲ期待ス
提督「指令書だな……」
翔鶴「そう、ですね」
瑞鶴「うわーここに来てから初めて見たかも」
提督「俺もここに来て初めて見たな」
翔鶴「私もですね」
瑞鶴「………………」エー
提督「作戦自体は予定通りだったが、まさかウチからも戦力を出せとはなぁ。こっちは正直想定外だった」
翔鶴「命令書を見る限りでは作戦支援のためみたいですね」
瑞鶴「これ、支援っていうか陽動……囮よね?」
提督「下に書いてあるのが本筋っぽいけどな。本隊の安全な進軍のために敵前で声高に叫んで敵艦隊を釣り上げろってことだろう」
瑞鶴「敵艦隊の釣り上げ……なんかイヤな事思い出すなあ」エンガノ
翔鶴「作戦支援のため、と言うのはわかりますが……」
提督「別にハッキリ言っていいぞ?」
翔鶴「その、まるで捨て駒のような感じがします」
提督「するっていうかまんまだろうね。被害が出ようがとにかく目立ってくれってことだろうし」
瑞鶴「もともと期待してないから上手く行けば儲けもの、みたいな?」
提督「アレの考えそうなことだよ。反吐が出るな」
翔鶴「それで提督。如何がいたしますか?」
提督「如何もなにも命令だからね。出ろと言われたからには従わにゃならん」
翔鶴「し、しかし……」
瑞鶴「んーますますアノ事が頭に過るわね。うん。あんまり気分良くないわ」
提督「……まあ、安心してくれ。俺はバカ正直にこの命令に従うつもりはない。軍人たるもの、やはり出るからにはしっかり戦果はあげてこようじゃないか」
翔鶴「いいんですか?」
提督「構うもんか。釣り上げろとは書いてあるけれど戦うなとは書いてない。書いてないってことはやってもOKと言うことだ」
瑞鶴「それって屁理屈って言うんじゃないかなあ」
提督「応用力があると言って欲しいな。とにかく、うちは戦って誘き寄せる方法で行こうと思う。いいかな」
翔鶴「私は問題ありません」
瑞鶴「やっぱソッチの方がいいわよね」
瑞鶴「と言うことは、いざ接敵となれば全力でやっちゃう感じ?」
提督「敵本隊までを狩ることはしないがね。さすがに命令そのものを無視する訳にはいかないから、目的の第一は囮で行くさ」
瑞鶴「ざーんねん。でもまあ動き回れるだけいいかな」
提督「それで翔鶴。今回の編成についてだが……」
翔鶴「主任務は囮ですので、ある程度の規模の方が誘引と言う面からすれば効果的かと思われます」
提督「となると最大で主力級か」
翔鶴「はい。扶桑さんを中心とした打撃艦隊、私たちを中心とした航空艦隊が"撒き餌"としてより引き付けやすいかと」
提督「……囮で出てくれって言ったら山城あたりにどやされそうだ」
瑞鶴「あとは水雷戦隊って手もあるんじゃない? ちょっと規模は小さくなるけど、古鷹や川内たちだったら足も速いし」
提督「ふむ。姉妹間の連携に富む古鷹たちなら昼間さんざん引っ掻き回して夜戦で派手にやるなら大いにありだな。夜戦限定なら川内たちが凄いことになるか」
翔鶴「せ、川内さんですとわざと夜戦まで延ばしそうですね……」
瑞鶴「あーでも、肝心の資源ってどうなの? せっかくの出番なのにまた動けない戦えないとかだったら意味ないし」
翔鶴「現在の資源備蓄は最大時の六割程となっています。瑞鶴の言うような戦闘についても、ある程度まとまった戦力でも余程のことがない限り対応できますね」
提督「わかった。編成についてはもうちょい詰めようと思うからいくつか候補を出していこうか」
翔鶴「はいっ」
瑞鶴「囮って響きは嫌だけど、戦闘なら望むところよね。やってやろうじゃない!」
??「………………」
今日は触りまで……まだまだこれからです
よろしければまたお付き合いください
あ、最速組はもうすぐアニメ最終回か
一体どう収めるつもりかね― 二期とかイヤヨ
―翌日―
提督「みんなおはよう」
オハヨウゴザイマース!
提督「早速だが聞いてくれ。この鎮守府にもついに大規模作戦への出撃命令が来た」
ザワザワザワッ
扶桑「大規模作戦への……」
山城「出撃命令……」ゴクリ
武蔵「ほぅ」ニヤリ
川内「大規模作戦って言ったら、当然夜戦は付きものだよね!」ワクワク
夕立「素敵なパーティー、よりどりみどりっぽい!」
深雪「ッしゃあ! ついに深雪スペシャルの本領を発揮する時が来たぜッ」
提督「ちなみに我々に課せられた命令は陽動……つまりは囮だ」
――――ピタッ
神通「陽、動……?」
川内「あれ、最近じゃ夜戦のこと陽動って言うんだっけ?」
那珂「まず間違いなく言わないんじゃないかな」
叢雲「朝から頭痛くなってきたわ……」ハァ
提督「最前線にて敵の部隊を刺激して、戦力を釣り上げて攻略本隊の進軍を援護するのが目的となる」
ザワザワザワ……
時雨「……と言うことは、戦闘よりもわざと見つかるように騒ぎ立てる方が重要みたいだね」
村雨「釣り上げってことは、意外と戦力よりも素早さを求められてるのかも」
涼風「んじゃほとんど戦闘はしないって感じかぁ」
川内「戦闘しないってことは夜戦もない……」ジャアイイヤー
夕立「ソロモンの悪夢はお預けっぽいー」ツマンナイッポイー
ナーンダァー
ソレダケカァ
ジャアドウデモイイカナー
敷波「……こんな空気が許されてるの?」
綾波「ま、まあまあ」ネ?
提督「――まあみんなが言いたいことは分かるが、内容はともかくとして命令が来た以上出ない訳にはいかない。そこで今作戦への出撃編成についてだが……」
提督「まず鳳翔――――陽動部隊旗艦として全体への指示を頼む。艦載機を活かしての対潜哨戒も行ってくれ」
鳳翔「……はい。かしこまりました」
提督「続いて、神通――――砲雷撃戦時の切り込み隊長かな。麾下の駆逐艦とともに戦闘及び対潜任務に当ってくれ」
神通「っ。……了解いたしました」キリッ
川内「神通ガンバ~」フリフリ
那珂「川内ちゃんあからさまにやる気なくなったね―」
提督「神通の麾下に入るのは、吹雪。頼んだぞ。作戦中は神通や鳳翔の指示に従って動いてくれ」
吹雪「は、はい!」
提督「そして最後に――――瑞鶴」
瑞鶴「……へっ? ここで私?」
提督「ああ。鳳翔には対潜哨戒を主任務としてもらうので、索敵と敵艦隊への先制攻撃は瑞鶴が頼りだ。よろしく頼んだぞ」
瑞鶴「う、うんっ。わかったわ!」
提督「以上が陽動部隊の編成だが、それに加えて――――今回は俺自身も出撃する」
ヘー、提督モ出ルンダー
囮ナノニネー
モノズキダネー
ネー
………………
『えぇーッ?!』ザワザワッ!!
提督ノットイコール艦娘 コブラ提督も真っ青だ
続きは明日にでも。よろしければまたお付き合いください
アニメ二期決定……!
つまりは鶴姉妹はまた出番がある……!
ヤッターッ ヤッター ヤッター…… ヤッター(泣)
次は4コマ版がいいなぁ
古鷹「て、提督ご自身も出撃されるんですかっ?!」
那珂「いくらなんでもムチャクチャじゃないかなっ?」
白露「そーだそーだ」
夕立「それなら夕立も一緒に行くっぽい!」
ギャーギャー!!
武蔵「まあ待て皆。そういっぺんに騒ぎ立てては話が進まんではないか。ここはこの武蔵に任せてもらおうか――――提督よ。二三質問があるがいいかな」
提督「ああ。なんだ」
武蔵「まず皆が疑問に思った提督自身の出撃。私は新参者ゆえここの勝手は把握しきれてないが、反応を見る限りよくあることではなさそうだ。囮任務になぜ提督まで出る必要がある?」
提督「簡単に言えばみんなを守るため、かな。もっとも戦場じゃ俺が護って貰う完全お荷物な立場だが」
利根「守るじゃと? どう言うことじゃ」
提督「攻略本隊にとって陽動部隊は無視できる存在じゃない。自分たちの進軍がかかってるからな。となると自分の都合に合わせて動いてもらいたいものだろう? 例えこちらが損害を受けていたとしてもだ」
筑摩「まさか陽動部隊を犠牲にしてでも進軍する可能性がある、とでも……?」
提督「ないとは言えないだろう? みんなの中にはかつてソレを身をもって経験した者がいるはずだ」
扶桑「………………」
山城「………………」
時雨「………………」
瑞鶴「………………」
武蔵「むぅ」
提督「何も被害怖さに囮を演じないとは言わない。でも勝手に他所の指揮下に置かれて無闇に被害を受けたら無駄骨、沈んだら犬死もいいところだ。その点俺が一緒ならゴリ押してでも話をつけることができると言うわけだ」
武蔵「……なるほどな。まあ提督が出る理由は理解した。しかし危険なことに変わりないな。我々は艦娘だが提督は人間なんだぞ」
提督「まあそこはみんなに迷惑をかけるかも知れないが……うん」
鳳翔「ご安心ください。私たちがいる限り提督には弾一発と当たらせはしませんから」
神通「陽動任務も提督の護衛も、完遂してみせます」
吹雪「私たちにお任せください!」
瑞鶴「そうね。幸運艦の真髄を提督さんにも見せてあげよっかな―」
提督「――――だそうだ」
武蔵「ふっ。そうまで言われてはもうどうしようもないな。では二つ目の質問だが、今回の編成の意図はなんだろうか。軽装機動部隊とも取れるが、直掩艦が少なすぎるし些か艦種の纏まりにも欠けると思うが」
提督「うん。まあ最初は足の速い水雷戦隊や囮として魅力的な主力隊の投入も考えたんだが……率直に言うと、まとまった戦力を動かす資源がない」
武蔵「………………」ピクッ
川内「うわ、切実」
那珂「現実ってキビシイねー」
叢雲「情けなすぎて涙も出ないわ」
提督「正確には無くはない。これまでみんなが遠征を頑張ってくれたおかげでほぼ全盛期並みに回復したと言ってもいいだろう」
武蔵「……では、何故だ?」
提督「実はこれは箝口令が出てるんだが……先に行われた味方主力部隊を中心としたAL/MI作戦。作戦自体は大成功に終わったんだが、その帰り道に本土近くで敵の大規模な機動部隊と遭遇したんだ」
武蔵「なんだと? 敵艦隊の接近を許していたのかッ?」
提督「幸いにして主力部隊がたまたま放っていた連絡機が早期発見したおかげで撃破し事なきを得たが……一歩間違えば戦勝に湧いた所に本土空襲を許して大変なことになっていたかもしれん」
古鷹「でも何故そんな大部隊が本土近くまで、それもちょうど主力艦がいない時に――――って、まさか」
提督「どうもアチラさんに我々の暗号が解読されている節がある。でないとあんな都合よく合間を狙うなんてできっこない。それくらいタイミング的には良すぎたんだよ。もっとも上は偶然と取り付く島もなく一蹴したがな。なんせ認めたら責任問題は自分たちに来るから」
武蔵「……無能めが」チッ
提督「まあ最も、お茶を濁したのかすぐに"当初の予定通り暗号改正と言う名目"で暗号が変わった。だからもう大丈夫だと思うが、今回も攻略本隊は全力で出る。当然早い段階で察知されるだろうから強襲と言う名の二度目があったって不思議じゃない」
武蔵「つまり残った我らは本土防衛のための切り札、と?」
提督「うん。今回の作戦に重巡以上と翔鶴を連れて行かないのもそのためだ。本当は瑞鶴も防衛に回したいが……一応空母二人ずつに分けるからなんとかなるだろう。みんな俺がいない間は翔鶴の指揮で動いてくれ」
翔鶴「提督不在の間は、すべての遠征任務を中止し交代で索敵・哨戒を行います。編成についてはまた後ほど発表しますね」
利根「(ほうほぅ。となると決め手となるのはやはり索敵! ここは索敵も攻撃もこなせる我ら利根型の本領発揮と言ったところかのぅ)」
川内「(出撃と違って防衛なら近い分戦う時間も長いはず。となると念願の夜戦も――――ッ!)」
白露「(敵を見つけたら真っ先に突撃するのはきっと駆逐艦! そしてこのあたしが一番乗り、いい響きよね~っ)」
夕立「(ソロモンの悪夢って意外と近くにあったっぽい? 夕立頑張ったら、あとで提督さんにたくさん褒めてもらえるっぽい?!)」
ズゴゴゴゴゴゴゴ……
敷波「……なんだろ。なんか周りから邪なオーラが漂ってくるような」
綾波「?」
提督「とにかく、これはこの鎮守府始まって以来の大規模作戦参加だ。もしかしたら防衛側の方が激戦になるかもしれない。残った皆も気を引き締めて哨戒にあたってほしい。武蔵、他に質問はあるか?」
武蔵「いや、もう大丈夫だ。提督が留守の間はこの武蔵が皆を守る盾となり敵を倒す鉾となろう」
提督「よろしく頼む。他に誰か質問はあるか? ――――ないようならこれで締めよう。以上だ」
『はーいッ!!』←思惑のある者達の元気な返事
提督「あ、作戦参加者は申し訳ないがこの後も残ってもらえるか。詳細を伝えるから」
・・-・・・・-・・・・-・・
提督「――さて、関係者だけになった所で本当のコトを打ち明けるとするかね」
瑞鶴「へっ? 本当のって……さっきは違うの?」
提督「翔鶴、ドアに鍵はかかっているな?」
翔鶴「はい。大丈夫です」
提督「今回の作戦、囮を演じるのは本当だ。この通りちゃんと正規の命令書もきてる。ただみんなには裏方及び敵味方両方の囮役になってもらいたい。6人の艦娘たちのために」
瑞鶴「6人……? えっ、それってもしかして」
鳳翔「この人選を聞いた時にまさかとは思いましたが、そういう事でしたか」
提督「うん。この作戦に真の意味で参加するのは俺たちじゃない。本人たちの強い希望によって雲龍たち第三艦隊だ。つまり俺たちは第三艦隊の影武者かエスコート役と言うわけだな」
神通「雲龍さんたちが……」
翔鶴「鳳翔さんたちには通常通りの囮を演じて頂きながら、万一に備えて攻略本隊より雲龍さんたちの存在を秘匿しきって頂きます」
瑞鶴「なるほど。つまり囮の囮ってコトかぁ」
瑞鶴「(て言うか命令書来たのって昨日よね? それでこの展開ってあれから一体何があったのか)」ムムム
提督「どこから仕入れてきたのか知らないが、俺よりも早くこの作戦のことを察知しててなぁ。命令書が届いた夜に全員で直談判に来たよ」
吹雪「そ、そうだったんですか……」スゴイ
提督「本来だったらダメって言う所なんだがなぁ。これならどうだとばかりに資源を出してきた。鎮守府の備蓄資源は彼女たちナシには語れないからダメとは言えなかったんだよ」
瑞鶴「まさにワイロ……何があの子たちをここまで駆り立てるのか」
翔鶴「さ、さあ……。たぶん、かつての鬱憤かなぁ?」
提督「俺が出るのも本当の所はソレなんだ。最初は翔鶴に頼もうと思っていたんだが、本土のことも考えると戦力を減らしたくなかった。残った皆への指揮の問題もあるからな。……夏に瑞鶴に打ち明けたことがこんな所で生きてくるなんてなぁ」
瑞鶴「ふふん。伊達に執務室に入り浸ってないもんねっ!」フンスッ
翔鶴「何度も言ったけれど、あまり褒められたことではないのよ瑞鶴」
提督「そしてもう一つオマケの情報だ。先に本土に接近しかけた敵機動部隊だが、報告上は攻略隊の戦果となってるが事実は違う。すでに満身創痍だった状態に介錯しただけだ」
瑞鶴「あ、なんかもうオチが読めたかも。ソレも実際は雲龍たちがってことでしょ」
提督「その通り。いつもの襲撃帰りに発見したらしくてな。まあ装備の差でもって一方的に叩いていたんだが、間が悪いというかそんな時に攻略隊が帰って来たものだから強制的に切り上げて撤退したらしい」
鳳翔「戦闘中でも己の枷を忘れず冷静に行動できる。あの子たちはもう立派に一人前ですね」
提督「立派になりすぎて大規模戦闘に参加したがるようにもなってしまったがね」
吹雪「わ、私も冬月ちゃんたちと話しますけど、なんだか最近白雪ちゃんに似てきたと言うか……弾幕がどうとか速射性がどうとか」
提督「頼もしいがこの先も隠し通せるか心配でしょうがない……」ハァ
翔鶴「あはは……」
提督「と、そう言えば翔鶴。第三艦隊の現在の状態はどうなってるかな」
翔鶴「はい。雲龍さんたち第三艦隊は現在整備、補給を終えて待機中です。出撃が深夜なのでお休み中かと」
提督「わかった。それじゃあ鳳翔たちも時間まで準備と休憩に入って構わない。ここへの集合は二二○○。出撃はその三十分後に秘密ドックからだ。よろしく頼むぞ」
『はいっ!』
渾作戦陽動部隊参加艦
・提督(非戦闘艦座乗)
・陽動表本隊:鳳翔(旗艦)、瑞鶴、神通、吹雪
・陽動裏本隊:雲龍、天城、葛城、冬月、夏月、花月
去年夏のE-6を強引に絡めてみた あの時は雲龍実装化って驚いたもんだ―
次からようやく出撃です 戦闘は薄っぺらいかもだけど
よろしければまたお付き合いください
―――― 二二三○ 母港秘密ドック ――――
妖精1「出撃準備急ぐです」
妖精2「出撃準備よ~そろ~」
妖精3「もやいを解くです」
妖精4「連絡電話線切り離しちゃいます」
パタパタフワフワ……
鳳翔「総員整列」
ザッ
鳳翔「提督、全員揃いました。いつでも出撃可能です」
提督「ありがとう鳳翔。しかしまあ、このメンバーで揃うのもなんだが不思議な感じがするな」
鳳翔「そうですね。特に出撃前ですから尚更でしょうか」クスッ
提督「まさかウチでこんな事をやるなんて思いもしなかったよ。やっと"らしく"なったのかもな」
鳳翔「うふふっ。かもしれませんね」ニコニコ
提督「それと……雲龍、その日の丸ハチマキはなんだ? 第三艦隊はみんなお揃いみたいだが」
雲龍「こレ? せっかくだから作ってみたノ。戦って感じするでショ?」
天城「すみませン提督……。雲龍姉様がどうしてもト言うものですから」←でも嬉しそう
提督「ダメとは言わないさ。気合入れるのはいいが、本来の目的が陽動ってことは忘れないでくれよ」
雲龍「見敵必殺。派手に暴れて敵艦隊をおびき寄せればいいのよネ?」
提督「oh... お願いだから悪目立ちだけは止めてくれよ」
雲龍「善処するワ」
天城「わ、私たちモ注意しますので……」
瑞鶴「もういっそ露払いのごとくやっちゃえばいいんじゃないかなー」
提督「はぁ~。まぁいいか……。この方が普段のうちっぽいよ。それじゃあここで長く喋ってるのもアレだからそろそろ行くか。翔鶴、あとのことは頼んだよ」
翔鶴「はい。秘書艦翔鶴、鎮守府での指揮を引き継ぎます。提督も皆様もお気をつけて……ご武運を!」ビシッ
瑞鶴「うんっ。翔鶴姉ぇもね!」ビシッ
雲龍「夜明けまでは私たちが提督のフネを護衛するワ。大型空母に乗ったつもりでいてちょうだイ」
天城「提督のフネにハ指一本触れさせません!」
提督「よし、では陽動部隊出撃だ」
妖精1『出港です』
妖精2『両舷微速前進。出だしは寝台特急の如くゆっくりとです』
ザザザザザ……
翔鶴「皆さん、どうかお気をつけて……」
………………
…………
……
瑞鶴「なんだろうなぁ。もう今度から出撃はこのフネで行けばいいんじゃないかなー」ダルーン
神通「ず、瑞鶴さん……っ」オロオロ
鳳翔「まあ、瑞鶴さんが言わんとしていることはわかりますが……」
吹雪「出撃してすぐなのにもの凄い力の抜け方ですね」
瑞鶴「どうせ敵さんなんてすぐに出てこないでしょ? 交代はまだだから今のうちに休んでおかないと。ね、提督さん」
提督「本来の用途は艦艇間とかの短距離移動用、つまり外海を航行するのには速力・航続力共に極めて不向きな"ハズ"のフネなんだけどなー」コレ
瑞鶴「やっぱり妖精さん?」
提督「何をどうやったか検討もつかないが、サイズにして倍以上になったな。短艇どころかもはや立派なフネだし。他にも各種外洋航行能力が飛躍的に増したらしい。残念ながら武装はないが、電探はあるから索敵もある程度はできる」
瑞鶴「それってもう別物って言うんじゃあないかな。元は内火艇なんでしょ?」
提督「だよなぁ。まあ操船も妖精さんがやってくれるからこちらはこうしていられる訳だがね」
瑞鶴「オマケに狭いながらも台所にお風呂に仮眠室付き。うんっ、至れり尽くせりよね。このソファーも執務室のみたいにフカフカだしー」ゴロン
提督「……そう言いながら俺の足に頭を乗っけるのは何故かね」
瑞鶴「いいじゃーん。提督さん頭撫でてー」ゴロニャーン
提督「しょうがないなぁ」ナデナデ
鳳翔「あらあら、まあまあ」ニコニコ
神通・吹雪「(いいなぁ……)」
神通「で、でも提督……。私たちは外で警戒していなくても、いいんでしょうか?」
提督「今は雲龍たちが夜間哨戒中だから大丈夫だ。その代わり交代の時間になったらよろしく頼む」
神通「は、はい……!」
吹雪「それにしても、艦娘である私たちがフネを使うってなんだかおかしな感じがしますね」
瑞鶴「いいのいいの。着艦した艦載機の気持ちになってのんびr――――
ドドーンッ!!
『?!』
ドドドーンッ!!
瑞鶴「な、なにっ?」ガバッ
提督「敵襲か?」
神通「甲板へ出ます。吹雪、続きなさいッ」ダッ
吹雪「は、はい!」タタタ……
提督「さすが深海棲艦。少しでも外海に出たらそこはすでに奴らの庭ってか。夜とは言え幸先良くとは行かなかったな」
鳳翔「どうやら爆撃や砲撃ではないようですね。それに誰かに直撃したわけでもないようです。音も連続して聞こえてきませんし、雷撃……? 潜水艦でしょうか」
提督「時間的にそうかも知れない。外の雲龍に連絡をとってみるか。――こちら提督。雲龍、今の音は何だ? 敵の攻撃か?」
雲龍『ザザッ――こちら雲龍。音探に感あリ。敵対行動を取ったため今冬月たちが対潜制圧を行ったところヨ』
提督「敵潜……。それで、仕留めたのか?」
雲龍『ザザッ――夜だから視認したわけじゃないけれド……音探に反応はなくなったわネ。それに魚雷を放った形跡もないワ』
提督「了解した。冬月たちにはありがとうと伝えておいてくれ。夜は潜水艦の時間だ。引き続き哨戒を厳に頼む」
雲龍『ザザッ――了解!』
提督「ふぅ。いつもみんなはこんな思いをしてるのかと考えると、本当に頭が上がらないなぁ」
瑞鶴「特に私たち空母は夜は艦載機飛ばせないからねえ。丸腰もいいところよ」
鳳翔「頑張れば飛行甲板を照らすなどして飛ばせないことはありませんが、得られる戦果の割に危険度が高すぎますからね」
提督「煌々と飛行甲板の明かりを照らすなんて、海上じゃ私はココにいますって敵に教えるようなものか」
瑞鶴「そうね。……って、そう考えると雲龍たちはどうして平然としてるの? 出撃しすぎて慣れたとか?」
鳳翔「雲龍さんたちが運用している艦載機には夜間戦闘能力が付与されているんですよ」
瑞鶴「あぁー。そう言えば前に夜襲が基本って聞いたことあったかも。なんか信じられないなあ」
鳳翔「艦載機の世代の違いを痛感してしまいますね」
瑞鶴「(でも鳳翔さん所の子たちならちょっと練習すればすぐにでも実用化しそうでコワイ)」
夜間に群狼戦術取られたら泣くしかない
ゲームでも潜水艦の数に応じて夜間補正かけてくれてもいいのよ?
よろしければまたお付き合いください
……おや、そう言えば明後日はアノ日ではないか
提督「――――○五○○、夜明けか。そろそろ雲龍たちの交代の時間だな」チラリ
鳳翔「そうですね。あれ以降戦闘がなかったのは幸運でした」
提督「全くだ。だいぶ気の持ちようも変わってくる。何より空が明るくなるってだけでこんなに安心できるなんてな」フゥ
鳳翔「闇夜の一撃ほど怖いものはありませんから」
提督「いつだったか武蔵が言ってたっけ。夜はまるで自分が底見えぬ大穴の上に立ってるみたいだって」
鳳翔「特に月の出ていない日は、常に誰かに見られているんじゃないかと思う時もありますね。それくらいフネにとっても艦娘にとっても、夜は危険な時間です」
提督「みんないざ戦となればこう言う事を幾度と無く経験してるんだと思うと……ああ、一部を除いてか」
鳳翔「ま、まあ川内さんはトクベツですからね……。でも、だからこそ太陽が登った時の安堵と感謝があるんですよ」ニコニコ
提督「お日様サマサマってかね。さ、じゃあ雲龍たちも疲れてるだろうから交代させようか」
鳳翔「では、瑞鶴さんたちを起こしてきますね」スッ
提督「ああわかった。しかし鳳翔はほとんど寝てなかったようだが大丈夫か?」
鳳翔「昨日のうちにお休みを頂きましたから問題ありません。それでしたら提督の方こそ徹夜になってしまっていますが……」
提督「さすがにあとで少し眠るさ。こういう時は責任者が一番休めないからな」
鳳翔「ご無理なさらないでくださいね。戦闘は私たちが行いますが、作戦指揮などは提督が行なうのですから」
提督「だな。ありがとう鳳翔」
瑞鶴「さってとーっ。それじゃ行ってきますかね!」
雲龍「瑞鶴姉。あとはよろしくネ」
瑞鶴「任せといて。敵が来てもサラッとやっとくから」
雲龍「できれば私たちの分も残しておいてくれると嬉しいんだけド……」
瑞鶴「今のアンタたちの任務は休むことなんだから、次に備えて寝ときなさいよー。大丈夫だって! 獲物なんてこれからたくさん出てくるんだから」
雲龍「……そうネ」クスッ
提督「む、そう言えば雲龍たちが戻るとなると護衛役は神通と吹雪だけになってしまうな。二人だと陣形組めないから単縦陣にすべきか……」
雲龍「そういう事なら交代で冬月たちを残しましょうカ?」
提督「んーいや、現状は大丈夫だろうからゆっくり休んでくれ。哨戒を密にすれば奇襲は防げるしな。ただ万一の時は悪いが起きてもらうぞ」
雲龍「わかったワ。じゃあ、私たちは休むわネ」
瑞鶴「となると、彩雲は多めに持っておいた方がいいかなー」
鳳翔「当初の予定通り私は周囲の対潜哨戒を行いますので、索敵は瑞鶴さんの彩雲が頼みです。よろしくお願いいたします」
瑞鶴「了解! ……うーん、そう考えるとココで艦載機入れ替えとか出来るのって結構大きいかも?」
鳳翔「そうですね。本来でしたら一度出撃したら変更はおろか補充もできませんから」
瑞鶴「やっぱり今度からコレで出撃したいなー?」チラッ
提督「楽しようとしない。さ、みんな頼んだぞ」
瑞鶴「はぁーい」
………………
…………
……
―それからしばらく時間は流れ……―
瑞鶴「あっつぅ……日差し強いなぁ」グイッ
鳳翔「鎮守府からはるか南方となると、赤道も近いので気候は常夏ですからね」
瑞鶴「日焼け止め塗ってないとあっと言う間に日焼けしそう。やる気なくなるなあ」
提督『ザザッ――そう言うと思って、ちゃんと冷たい飲み物を用意してあるから休憩の時にでも飲んでくれ』
瑞鶴「やたっ。提督さん気が利く―♪」
提督『ザザッ――もう敵の勢力圏だからな。気を抜いてもらっては困るが張り過ぎてもいざって時に良くない。適度な緊張感で行こうじゃないか』
瑞鶴「ほーんと、普通じゃ考えられない空気よねえ。きっと本隊って今頃ピリピリしてるんじゃない?」
鳳翔「まあ、それも軍としてあるべき姿なのかもしれませんけれどね」
瑞鶴「カタッ苦しいのは嫌だなー。そう言えば、もう本隊って近くまで来てるのかな」
提督『ザザッ――最後の通信では俺たちより南西ニ○○キロ後方を進軍しているらしい。その内偵察機とかも飛んでくるかもな』
鳳翔「もしも雲龍さんたちが外に出ていたら急いで入れ替わらないといけませんね」
瑞鶴「エスコート役も大変だー」
提督『ザザッ――さっきも言ったが気だけは抜かないでくれよ。特に雲龍たちが出てきた時は、だ』
瑞鶴「んー、うちで一番気合入ってるのって言ったらやっぱり神通かなあ。海の上とフネの中じゃあエライ違うし」
神通「ず、瑞鶴さんが普段と変わりなさ過ぎるんですっ」
瑞鶴「んんー、こればっかりはもう性分としか言いようが」ウムッ
神通「もうっ……。索敵はお願いしますよ」
瑞鶴「そこは大丈夫。こう見えて気は抜いてないから!」
昨日からインフルエンザにかかったって言ったらエイプリルフール扱いされそうな今日この頃
39度台うろうろしてるので今日はここまで……
よろしければまたお付き合いください
--・-・ ・・ ・-・-・ ・--・ ・・-
神通「こんな私でも、提督のお側にいられて……本当に嬉しいです」
奥様の名前は神通。そして、だんな様の名前は提督。
提督「まだまだ平和には遠いかもしれないけど、それでも神通となら絶対上手くやっていけると俺は思ってる。これからもよろしくな」
ごく普通(?)の二人は、ごく普通(?)の恋をして、ごく普通(?)のケッコン(結婚)をしました。
神通「は、はい……! あの、不束者ではありますが……末永く、よろしくお願いいたします」
でも、ただ一つ違っていたのは……
………………
…………
……
神通「――そこ、突っ込みが甘い! もっと身体を捻って。でないと急旋回の寸前に速度が落ちた所を集中砲火浴びますよ!」
駆逐艦's『は、はい!』
神通「実戦においては射程距離を素早く掴めるようになさい。目や兵器の性能に頼らず感覚も鍛えるのです。その一瞬の判断が戦況を左右します」
神通「ではもう一度最初から――――かかりなさい!」
……奥さまは二水戦だったのです
<<奥さまは二水戦、6月31日から始まるよー>>
提督『ザザッ――これから雲龍たちも出るぞ。数が増えるから陣形を一旦変えるんで各自そのつもりで』
瑞鶴「お、いよいよかぁ。そう言えば雲龍たちと一緒に戦うのはフネだった頃も含めて初めてだっけ。なんか感慨深いかも」
鳳翔「普段のあの子たちの様子がわかるいい機会ですね」
瑞鶴「鳳翔さんとしてはみんなの力量も見ちゃう感じ?」
鳳翔「そんな偉そうなことは言えませんよ。これまでの戦果と貢献が十二分な証明かと」
瑞鶴「第一航空戦隊って?」
鳳翔「ふふっ。かもしれませんね」ニコニコ
瑞鶴「……だって。良かったわね雲龍たち。初代一航戦からのお墨付きよ!」
雲龍『ザザッ――鳳翔に言われると悪い気はしないわネ。これからももっと頑張るワ』
天城『ザザッ――天城たちでモ皆さんのオ役ニ立てる。それだけで、天城ハ幸せです』
葛城『ザザッ――ボクも二人に負けないようにしないトなあ』
瑞鶴「頑張んなさいよ。あと、もちろん冬月たちもねっ。秋月型対空駆逐艦としての名に恥じないように」
冬月『ザザッ――はイッ! もちろんでス。いつか秋月姉さまにお会いしたいですネ!』
夏月『ザザッ――ン。……頑張ル』
花月『ザザッ――瑞鶴さンは、秋月姉さまと一緒に戦ったことがあるンですよね?』
瑞鶴「もちろん。あの子は私や翔鶴姉ぇの側でその名に恥じぬ活躍をしてくれたわ――――初めて会った時も、別れの時もね」
妖精1『――んっ? 電探に反応。航空機接近です』
瑞鶴「っ」ピクッ
鳳翔「あらあら。いらっしゃいましたか」
雲龍「私たちが出た途端? 早いわネ」
天城「対空戦、準備します!」
神通「……吹雪。準備を」
吹雪「はい!」
妖精2『あ、あー……。ゴメンナサイです。味方識別に応答したので、味方偵察機みたいです』
雲龍「あらラ」
瑞鶴「んもぅ、ビックリしたなあ」
神通「………………」
妖精1『ゴメンチャイです。でも、こちらに接近してきているです』
提督『ザザッ――本隊の偵察機だろう。俺たち次第とはいえ偵察はしっかりやってるようだな。雲龍たちの姿を見られるとマズイから一旦こっちに戻ってきてもらえるか』
雲龍「了解。戻るワ。 ……出たばっかりだけどネ」ボソッ
瑞鶴「味方の偵察機が来るたびにこうするのって面倒くさいね」
天城「こればかりハ仕方がありませんからね。では、ちょっト失礼いたします」
提督『ザザッ――しばらく戦闘から遠のいてたからな。今のでいい感じに気が引き締まったんじゃないか』
瑞鶴「こんな引き締まり方ヤダー」
雲龍「むしろ出鼻をくじかれた気がしてしょうがないワ」
提督『ザザッ――こんな事もあるさ。瑞鶴、こちらも偵察機は随時出しておこう。雲龍たちもまた出た時には頼むぞ』
瑞鶴「はーい」
雲龍「了解。ま、今は戻るわネ」
………………
瑞鶴「そう言えばさっきの事で思ったんだけど、普段アンタたちが外に出てる時って味方と遭遇しかけたらどうしてるの?」
雲龍「逃げてるわヨ。そのための念入りな偵察だし、性能の良い電探だし、景雲改だかラ」
瑞鶴「さっきみたいな味方識別が来た時とかの対応は?」
雲龍「もちろん無視してるかナ。仮に迎撃機を上げられても姿を見られないうちに逃げればいいわけだし、レシプロじゃあの子には追いつけないかラ」
瑞鶴「うわー。味方からすれば深海棲艦の正体不明の高速機って思われてそう」
雲龍「かもネ。……っと、そろそろ偵察機が還ってくるワ。交代を出すから一旦風上に向かうわネ」
瑞鶴「はーい」
………………
天城「そろそロ時間ですね。後続ノ偵察機、発艦させます」
瑞鶴「うん。了解」
………………
葛城「すみマせん。偵察機を発艦さセます!」
瑞鶴「あ、うん……わかった」
ゴオォォォォォォォォォ……
瑞鶴「相変わらず雷みたいな音だけど、なんて言うか……さ。念入りなのはわかるけどずいぶん頻繁に偵察機出してるよね」
雲龍「噴式機の欠点ってネ。速いのはいいけれど、レシプロと比べて艦載機としては足が極端に短いかラ」ショウガナイノ
瑞鶴「彩雲なんてまだ還ってこないのに、こんなに違うとはなぁ。……あ、だから私が長距離担当なのか」ナットク
雲龍「これでも他のよりは長いのヨ? 同じだったら索敵すら満足にできないもノ」
瑞鶴「これでまだ長い方って……うーん。噴式機って憧れたけど結構扱いが大変なのね。ちょっと予想外だったかも」
雲龍「夢を壊してゴメンネ」
瑞鶴「でも速いのは羨ましいわね。みんな400kt超えるんでしょ? 私の烈風改でも辛うじて350kt超えるかどうかなのに」
雲龍「噴式震電は頑張れば480ktくらいかしラ。橘花改や景雲改でも450~60ktは出てるはずヨ」
瑞鶴「」ウソン
雲龍「うふフ。速さもそうだけど、私たちの全力を見せる時に期待してテ」
雲龍「たぶン――――――まもなく引っ掛かるかラ」ボソッ
雲龍「」サッ
天城「」コクッ
冬月「」ビシッ
瑞鶴「?」
初期の噴式機ってどうしてもね……今が凄すぎとも言うか
次からやっと戦闘に入れそうな予感
よろしければまたお付き合いください
熱は下がったけど節々が、腰が……
※戦闘描写がちょっとアレなのは仕様です※
神通「ッ?! 敵艦隊発見セリ 大型艦ニ、小型艦四! 方位三-五-○、距離約ニ○○○○」
吹雪「っ」ギュッ
瑞鶴「近ッ?! いつの間に接近されたの。偵察機は何やってたのよ」
雲龍「違うワ。湧いた……いえ、浮上してきたノ。海の底からネ」
瑞鶴「海の底? どうしてそんなの分かる――――あ」マサカ
雲龍「……そう言うこト。艦娘に"戻った"とは言え、昔の名残なのか感覚とか直感でなんとなく来るってわかっちゃうノ。絶対じゃないしあんまり遠いとわからないけれどネ」トオイメ
瑞鶴「………………」
神通「敵艦進路変更。単縦陣で急速接近中! 大型艦は詳細不明なれど重巡一、軽巡一の模様。牽制射撃開始します」ドンドンッ
敵艦隊『』パパパッ
吹雪「発砲炎! 敵艦発砲を確認、司令官は回避を! 私も牽制続きます。いっけぇー!」ドンッ
鳳翔「相手も撃ってきましたね。今はお互い牽制ですが体勢を整えられる前に対処してしまいましょう。……こちら鳳翔です。神通さんが敵艦隊を発見しました。瑞鶴さんたちに航空攻撃をお願いしてもよろしいでしょうか」
提督『ザザッ――ああ構わん。隠密行動は終わりだ。他も呼び寄せるくらい盛大にやってくれ! こちらも回避行動を取りながら本隊に向けて暗号を飛ばす』
瑞鶴「暗号? そんなの飛ばしてこちらが囮ってバレないの?」
提督『ザザッ――バレない。なんせ一言"お腹が鳴ったらかーえろ"って送るだけだ。ソレだけで向こうは分かる』
瑞鶴「な、なにそれ……。まいいや。それじゃあ攻撃隊発艦させるわね」
雲龍「冬月、周りに他の反応はあル?」
冬月『ザザッ――こちら冬月。今のところ周囲に敵潜水艦及び艦船の反応はありませン! 遠方に第二波とみられる反応が出ましたが圏外なので今は無視できまス。発艦いつでもどうゾ』
雲龍「了解。私たちも発艦行くワ。天城、葛城。風上に転舵。兵装は甲、橘花改のみ出すわヨ」
天城「わかりました!」シャンッ
葛城「ウん。了解!」シャンシャンッ
雲龍「よし、発艦開始!」ジャランッ
ゴオォォォォォォォォォ……
神通「!」ドンドンッ
吹雪「これが、噴式機……ッ」ドンッ ザバーッ
瑞鶴「……ホント数が揃うと耳が痛いって言うか凄い音。私も負けてられないわね。彩雲、攻撃隊の指揮管制よろしくね。彗星、流星改、必中を期してちょうだい。発艦開始っ!」
彩雲妖精『』グイッ
彗星妖精『』ニコッ
流星改妖精『』ビシッ
瑞鶴「よし、続いて第二次攻撃も用意しないと。……そう言えば雲龍たちは橘花改ってやつだけ出したみたいだけど、爆装と雷装どっちなんだろ。兵装偏ってもアレだし……」
雲龍「そのどちらでもないワ」
瑞鶴「え、違うの?」
雲龍「でも強いて言えば爆装、なのかしラ?」
天城「天城たちニ普通ノ爆弾ヤ魚雷なんテ必要ありません。ましテ対艦戦闘デ"無誘導"でハ足手まといにしかならないので……」
瑞鶴「無誘導って……」ン?
葛城「まあ、見ていてくダさい。初めてだと凄いものが見られまスから♪」
重巡リ級『………………』ドンッ ザバーッ! ドドンッ
爆弾?『』ヒュウゥゥ……
重巡リ級『ッ』ヒラリ
爆弾?『』クイッ
重巡リ級『ッ?!』
カ―――――ッ!!
偵察妖精1『誘導弾、全弾命中したです。駆逐艦級は全滅、軽巡は大破漂流、重巡は中破の模様です』
偵察妖精2『その後の瑞鶴さんの攻撃で艦隊殲滅完了です』
瑞鶴「」ボーゼン
雲龍「戦闘終了。仕留めきれなかっタ……残念」
瑞鶴「いやいや、ソレよりも何よりも! ナニよアレ?! 誘導って」
雲龍「えエ。誘導弾ネ」
瑞鶴「そんなの聞いてないんだけど!」
雲龍「言ってないからネ」シレッ
瑞鶴「なんなのよぉ。あんなのって反則じゃん」
雲龍「そんなこと言われてモ……。これが私たちが夜間攻撃できる答えかしらネ。変な所狙わない限りは自分から向かってくれるかラ」
天城「ヨ号熱磁気探知誘導弾っテ言うらしいですね。元ハ陸軍のイ号弾ト言ウ名前だったとか」
瑞鶴「まあ、中身はともかく倒せたから良かったけどさあ。なんか、こう……うん。やっぱり反則」
雲龍「そうかなァ」
神通「……更ニ敵艦見ユ。冬月さんの言っていた敵第二波が接近中です」ジリッ……
吹雪「今度は戦艦らしき艦影も見えまs――うわ?! もう撃ってきた」ザバーッ!
神通「さすが前線ですね。本隊でないのにこの戦力とは」
吹雪「陽動が成功しているってことでしょうか」
神通「かもしれませんね。戦艦以外の砲撃は届かないので、航空攻撃が完了するまでは回避に専念します」
吹雪「はい!」
瑞鶴「……戦艦か」
鳳翔「徐々に集まってきていますね」
瑞鶴「さすがの私もアレ食らったらひとたまりもないなぁ」
鳳翔「そうですね。これ以上近づかれる前に撃破してしまいましょう。雲龍さんたちは戦艦の無力化を優先的にお願いいたします」
雲龍「えェ。みんな、第二波出すわヨ」
冬月『ザザッ――冬月より緊急連絡! 敵増援"浮上中"。左舷前方!』
瑞鶴「くっ。増援ですって……?」
鳳翔「あらあら。困りましたね」
雲龍「合流されたら面倒だワ」
瑞鶴「(どうする……。せめて浮かんでくる前に目の前の敵をやれるだけやっておくか……)」
雲龍「――――うン。それじゃ鳳翔。私たちは一旦別行動するわネ。あ、航空攻撃は出すから安心しテ」
瑞鶴「え? べ、別って」チョット
雲龍「新手相手に冬月たちと砲撃戦してくるワ。こう言う時は私が測距観測しなきゃいけないかラ」
瑞鶴「はぁ?! 砲撃戦ってアンタ空母でしょうが!」
天城「ゴ安心ください。周囲ニ他ノ反応はありませんので、こレ以上奇襲ノ心配はないです」
瑞鶴「いやちょっと待ってよ! だからなんで空母が……ほ、鳳翔さーん!」
鳳翔「くれぐれも無理だけはしないでくださいね」
雲龍「任せといテ。鳳翔たちには第三艦隊の本領を見せてあげるワ」
瑞鶴「」エー……
提督『ザザッ――行かせてやってくれ。これもお願いごとのうちの一つなんだ。なにかあった時は独自行動だって』
瑞鶴「行かせてやれってそんな……はぁ。もうなんなのよぉ! とにかく、私も攻撃機出すからね!」グイッ
雲龍「それじゃあまた後デ。皆、行くわヨ」
鳳翔「神通さん、私たちは瑞鶴さんの攻撃隊発艦後に回避行動を取ります。断続的に援護しますが対処はお任せしますね」
神通「分かりました。吹雪、いきますよ」
吹雪「はい!」
瑞鶴「さぁて、まずはやっかいな戦艦からやっちゃいましょうか!」グイッ
冬月「――浮かび上がりましタ!」ガシャッ
雲龍「軽巡一に駆逐が五ってところかしラ。慌てて飛び出してきたのカ……これならあなた達だけで対処できそうネ」
天城「雲龍姉様。それでハ天城たちハ瑞鶴さんたちノ援護ニ回ります」
雲龍「了解。戦艦は瑞鶴姉がやるだろうから露払いをしてあげてネ」
葛城「うん。わカった」ザザザッ
雲龍「冬月たち、転舵後一○○○○を割ったら射撃開始。最初の四射で夾叉とって先頭から各個撃破するわヨ。即応弾と予備砲身の用意はいイ?」
夏月「……無問題」
花月「砲身を都度交換する方針に放心した……ンー、やっぱり砲身系はイマイチマンネリ気味ねぇ」
雲龍「着弾修正は撃ちながらやるワ。各主砲二度ずつ下げておいてネ。行くわヨ。距離一○五○○……一○三○○……」ジー
敵艦隊『』パパパッ
夏月「……撃ってキタ」
花月「ちゃンと狙ってくれないと張り合いがないわぁ」
冬月「照準各各、毎秒交互射撃準備よシ! 即応弾六○発装填完了!」ギュッ
雲龍「了解。少し脚が速いわネ……修正左五度……一○ニ○○……上下角各二度デ……一○一○○……よーイ、撃ッ!」サッ
ドンッ、ドンッ、ドンッ、ドンッ
雲龍「……遠遠遠、夾叉。各砲四番砲の照準に修正。連続射撃、開始。撃ッ」
ドンッ、ドンッ、ドンッ、ドンッ……
雲龍「目標沈黙を確認。標的を二番艦に変更。照準修正右……七度。撃ッ」
ドンッ、ドンッ、ドンッ、ドンッ
………………
…………
……
瑞鶴「――攻撃隊より入電! 敵戦艦無力化に成功。残敵掃討に移る」
鳳翔「戦艦がこんなに早く出てきたことに少し驚かされましたが、なんとかなりましたね」
神通「いくら私たちでも、戦艦相手では少し荷が重いです」フゥ
吹雪「瑞鶴さんたちがいて本当に助かりました」
瑞鶴「空母は砲撃なんて想定してないからね。さっさとやっつけるに限るのよっ。ねー」イイコイイコ
彗星妖精『♪』キラキラ
流星改妖精『☆』ニコニコ
瑞鶴「――って、そう言えば雲龍たち大丈夫かな。空母なのに砲撃戦に参加するとか言ってたけど……」
雲龍「呼んだかしラ」
冬月「ただ今戻りましタ!」ビシッ
瑞鶴「アンタたち、もう戻って?! 被害は受けてないの?」
雲龍「せいぜい至近弾って所ヨ。なんの問題もないワ」
鳳翔「敵増援は無事に撃退できましたか?」
冬月「はイ! 殲滅完了でス!」
雲龍「大した戦力じゃなかったからこの子たちだけで十分だったワ」
瑞鶴「え」セン、メツ?
神通「この短時間で、あなた達三人だけで……?」
夏月「……問題ナイ」グッ
花月「この新式砲があれば、ただの対空駆逐艦だなンて言わせませンからー」ホラ
吹雪「なんか同じ10センチ連装砲なのにずいぶん小さな砲だね。だけど砲身が凄い長い」
冬月「八○口径でス! しかも毎分三○発も撃てるので中型艦までなら面制圧力はスグレモノでなんでス」フンスッ
吹雪「三○発も?! いいなぁ」ジー
夏月「……たダシ砲身は要交換」
花月「あンまり撃ち過ぎると爆発するかもー?」
吹雪「えぇー、それはちょっと」
瑞鶴「ま、まあ無事だったならいいけどさ。それにしてもアンタ、いつもこんな事やってるの?」
雲龍「えェ。基本見てるだけだから自分にも砲があったらいいなって思うけど、その代わり大型艦相手ならコレを飛ばすかラ」つ『橘花改』サッ
瑞鶴「……私の常識が通用しない」ハァ
雲龍「そんなことを言ったら、私たちの存在そのものが常識の外よネ」ウンウン
そろそろ渾作戦も折り返しです
戦闘少ないのは陽動ゆえの仕様ということでヒトツ
よろしければまたお付き合いください
提督「みんなまずはお疲れさま。ひとまず周囲に敵影はないから一休みしてくれ。あと、念のため妖精さんによる艤装の軽い整備は受けておいてくれよ」
鳳翔「戦場でもホッと一息つける場所があるだけでもだいぶ気の持ちようが違います」
瑞鶴「まったくよ。なのに提督さんは普段は使わせてくれないって言うしー」ブーブー
提督「これありきで動いてたらいざって時困るだろうに。たまに使えるからこそありがたみもあるってものさ」
瑞鶴「そんなものかなあ」
雲龍「ところで提督。陽動ってこの後も続けるノ?」
提督「ん。現状は盛んに電波を発しながら敵をおびき寄せつつ北東へ向けて進んでる。本隊は主目的である南東方面を進軍中でまだ突入を開始してないから、それまでは続けた方がいいだろう」
雲龍「きっと獲物も多いんでしょうねェ。こっそり本隊を追いかけて漁夫の利を狙うのハ……」ダメ?
提督「そんなことできるわけないだろう」ダーメ
雲龍「ちェー」
瑞鶴「砲撃戦まで参加しといてアンタまだ足りないって言うの?」
雲龍「こんなの序の口にもならないワ。ねェ?」チラッ
天城「まダ空母とハ対峙していませんからね。戦艦だけでハ一方的すぎテ物足りないです」
葛城「泊地襲撃じゃないから夜襲もなイしねー」
瑞鶴「……次元が違うわ」
鳳翔「まだ陽動任務は続きますから、会敵する機会もあると思います。それで納得していただくしかないかと」
瑞鶴「ねー」ウン
冬月「っ……」フラリ
雲龍「冬月、どうかしたノ?」
冬月「いいエ。ちょっと目眩ガ……」フラフラ
瑞鶴「ほらー。徹夜とかしてるからやっぱり疲れてるのよ。ちゃんと休んでおかないと!」
吹雪「大丈夫? 冬月ちゃん」
冬月「すみませン……。大事な時ニ」
瑞鶴「アンタたちが元気いいのは良くわかったけど、自分の都合だけじゃなくてちゃんと全員の体調くらい考慮に入れなさいよ。アンタたちは六人で艦隊なんだから」ネ
雲龍「……そう、ネ。気をつけるワ。夏月と花月は大丈夫? 無理してなイ?」
夏月「……平気ダ」
花月「大丈夫ー」
雲龍「冬月、あなたは少し休んでなさイ。良くなるまでは外に出ちゃダメヨ」
冬月「はイ……すみませン」シュン
……
…………
………………
妖精1「――本隊より入電です」
妖精2「ワレ突入ヲ開始ス、繰り返すです。ワレ突入ヲ開始ス。陽動作戦成功です」
提督「本隊がついに行ったか……ちょっと早い気もするが、あちらさんも前進しててお互いに近づいてたのかもな」
瑞鶴「作戦成功ってことは、もう私たちは用ナシって?」
提督「まあ正直帰ってしまっても怒られはしないな。任務は果たしてるわけだし。だが……まだ満足してないんだろう?」
瑞鶴「んー、正直ね。連戦とはいえ一回だけだし。久しぶりだからか動き足りない気分」
雲龍「言わずもがなネ。でも今は冬月の体調も心配だから自重しておくワ」
提督「そうか……。よし、じゃあ帰る前に退路の確保くらいはやっておこうか。ここはまだ敵陣の真っ只中、帰りますと言ってそう簡単には帰してくれないだろうしな。海に出ずに甲板使っていいから、全員で当たらず何名か交代で行こう」
瑞鶴「うん。それならいいかな」
雲龍「私も異議ないワ。ところで冬月はどうしてるノ? ちゃんと寝てるかしラ」
鳳翔「はい。冬月さんは仮眠室でお休み中です。吹雪ちゃんが付き添いで控えてます」
雲龍「……そウ。なら安心ネ」
瑞鶴「さ、それじゃあ消化試合とは言え策敵しつつ見敵必殺と行きましょう!」
ゾロゾロ……
提督「……ふぅ。やっと一息つけるかな」
鳳翔「お疲れさまです。提督」ニコニコ
提督「ああ。鳳翔もお疲れさま。何事も無く終わって良かったよ。むしろちょっと拍子抜けなくらいだが……囲まれて被害を受けることまでは頭に入れてたからなぁ」
鳳翔「ふふっ。まだ終わったわけではありませんよ。鎮守府へ帰るまでが出撃ですから」
提督「だな。本当に気を抜くのは帰ってからにしよう。勢力圏を抜けるまでもうひと踏ん張りと行くか」
鳳翔「はい。頑張りましょう」
提督「……でも、お茶を飲むくらいは許されるよな? 朝から何も飲んでないんだ」
鳳翔「あらあら。ではすぐに用意いたしますね」
夏月「……ン」ピクッ
花月「どうしたンですかー?」
夏月「……イや、なんでモ」
花月「???」
夏月「………………」ズキッ……
ちょっと短いですが折り返して早々に終盤戦へ
月型派の皆様おまたせしました 龍型派の皆様ゴメンナサイ
よろしければまたお付き合いください
ヨ号熱磁気探知誘導弾……
イ号甲型誘導弾とHs293を足して二で割ったくらいに考えていただければ
80番相当なら大型艦もイケます
天城「――偵察機よリ定時連絡。天城偵察隊、今のとこロ会敵ありません」
葛城「こっちもないカなー。どウする? 範囲広げテみる?」
雲龍「いいエ。このままでいきましょウ。前方を集中的に策敵して、確実に退路を確保しましょウ」
天城「わかりました!」
葛城「了解―」
瑞鶴「もうすぐ夕暮れねぇ」
雲龍「結局あれから敵は現れないわネ。索敵も全然引っかからないワ」
瑞鶴「出てくる時はワラワラ来るのに来ない時はサッパリ。何処にいるんだか」
神通「深海棲艦もこちらが囮と分かった以上、突入した本隊に戦力が向いているのではないでしょうか」
瑞鶴「あーそれあるかも。あからさまに戦力が違うもんね」
雲龍「本隊ってそんなに戦力が揃ってるノ?」
瑞鶴「そりゃもう! 提督さんの同期の人のところみたいだけど、戦力がこことは段違い。戦艦も空母も巡洋艦も駆逐艦も、みーんな数も質も上よ」
雲龍「へェ」キョウミシンシン
瑞鶴「まあ、と言っても質じゃあウチも負けるつもりはないけどね! 少数精鋭って」ネ!
雲龍「……本隊、戦ってみたいなア」ボソッ
瑞鶴「アンタの存在が普通になったら演習でも何でもやんなさいって。ソレまでは我慢よ」
雲龍「はーイ」
神通「私からすると、戦艦よりも空母が5人もいらっしゃるこちらの方が脅威ですけれどね」
雲龍「さすが神通よネ。神通にとって戦艦は怖くないト」
神通「そ、そう言う意味ではないです。戦艦は標的としては大きいし空を飛んでいないので……何より動きが鈍いので狙いやすいですよ」
雲龍「わォ」
瑞鶴「戦闘モードの神通ほど怖いものはないと思う」ウン
雲龍「同感ネ」ウン
神通「そう、ですか……?」
瑞鶴「あーあ、にしても連戦だったとは言えこのまま一回だけか……もうちょっと暴れたかったなぁ」
妖精1『電探に反応! 今度は味方識別はないです。敵機発見です』
妖精2『数一、距離三五○○○。哨戒中の偵察機と思われるです』
神通「――――ッ!」ピクッ
瑞鶴「きたか?! ここにきてついに空母のお出ましね。方角はどっち?」
妖精1『ほぼ真南を飛行中です』
瑞鶴「南か……場所は違えど本隊がいる方向ね。こっちの索敵圏外から飛んできたのかしら」
雲龍「どうすル? 見つかる前に直掩機で撃ち落としちゃウ?」
瑞鶴「まって。いっその事送り狼に――――」
妖精1『続いてほぼ同じ方向やや前方に水上電探にも感ありです。……あ、あれ?』
妖精2『どうしたです?』
妖精1『敵の反応の中に、味方と思しき反応も一つあるです?』
妖精2『距離が遠すぎて正確な情報が取れないです』
妖精1『誤認の可能性もありますがとりあえず第一報です』
瑞鶴「敵の中に味方? この付近に友軍はいないはずだけど」
神通「損傷を受けた味方が退避していたのでしょうか?」
瑞鶴「でもそれなら誰か護衛を付けるはず。なのにいないって事は……」
雲龍「まさか、もう沈んだ後じゃア」
瑞鶴「その可能性も否定出来ないわ。神通、急いで提督さんたちに連絡を」
神通「はっ!」ダッ
瑞鶴「雲龍、いつでも攻撃隊出せるようにしとくわよ。最悪を想定して全力装備で」
雲龍「了解。近くの景雲改を至急向かわせるワ。あと、天城たちも呼んでおくわネ」
瑞鶴「さぁ……今日最後の出撃かしらね」ゴクリ
瑞鶴「――――夏月と花月も体調不良ですって?!」
鳳翔「それが、二人とも急に頭が痛いと……」
夏月「うウゥ……」ズキズキ
花月「頭痛で頭が痛いわぁ」ズキズキ
雲龍「さっきの冬月といいこの子たちといイ……どうしたのかしラ」
瑞鶴「もう、どうしてこんな時に」
提督「とりあえず二人も仮眠室へ運ぼう。それで、電探の反応は?」
妖精1『未だ敵反応の中に味方の反応もあるです。囲まれているみたいです? あと、航空機の反応は消えたです』
妖精2『艦型反応を確認できるまであと少しです』
提督「見つけた航空機はその艦隊の偵察に来ていたんだろうか……しかし何にせよ味方が襲われている以上事態は一刻を争う。まずは攻撃機を出そう。瑞鶴、準備はいいか?」
瑞鶴「バッチリよ! 偵察機を見つけた以上近くに空母もいるだろうから、烈風改も今回は出すわ」
雲龍「私たちも全力出撃で行くワ。天城も葛城も準備完了ヨ」
提督「雲龍たちの航空機を味方に見られてしまうが……」
雲龍「緊急事態ヨ。それに、突入は誘導弾のみの一航過にするかラ。これなら見られるのは最低限になるワ。戦場での識別誤認はよくあること、でしょウ?」
瑞鶴「音はどうしようもないけど、後は私の彗星や流星改が派手に飛び回って囮になるわ。だから大丈夫」
提督「よし、じゃあ直ちに全機発艦。絶対に味方を助けるんだ」
『はっ!!』
妖精1『艦娘反応はあるです?』
妖精2『まもなく出るです……来たです――って、アレ? この反応は……』マサカ
冬月さんたちと同じ秋月型、です……?
冬月「」ピクッ
夏月「……ム」
花月「ッ」
吹雪「どうかしたの?」
冬月「……行かなきャ」ムクリ
吹雪「え?」
夏のお話が雲龍のためのお話なら、今回は月型のお話です
あと二回くらいですがよろしければまたお付き合いください
エヴァ……小学生の頃アニメと劇場版春を友人と見に行って『?』になってた記憶が
やたら軍艦の名前が多いなあ蒼龍の字が違うなあくらいにしか当時思ってなかったっけ
―気がつけば、海の上に立っていた
――気がつけば、異形のモノに囲まれていた
―――気がつけば、戦闘を開始していた
――――気がつけば、自分が何者であるかを理解した そして目の前のモノが敵であることも"思い出した"
自分は艦娘で相手は倒すべき敵、深海棲艦
多勢に無勢……被弾多数で戦況はあまりにも劣勢だけど、負けるものか 今度こそ……絶対に 自分の使命を果たすんだ
尊敬する先輩たちに誇れるよう 会えなかった妹たちのために誇れるよう
??「まだ……まだ、沈みません。沈むものか! 今度こそ絶対に艦隊の防空を……っ!」
その時、轟音とともに目の前の敵が次々に吹き飛んでいった
同時に頭上を雷みたいな音とともに信じられない速さで駆け抜けていく見たこともない航空機の群れ
??「あれは、一体……」
提督「捉えた! 友軍は、味方は無事か?!」
瑞鶴「上空管制中の彩雲より入電。味方を囲んでいた深海棲艦は殲滅。雲龍たちの誘導弾がやってくれたわ。私の出番がなかったわね……でも空母が見当たらない。近くにいなかったのかしら」
提督「まあいないならいないで一安心だ。それで味方は大丈夫か」
瑞鶴「黒煙を上げているも無事な模様よ。沈んでないわ。ただ、煙のせいで上からじゃ誰なのか判別がつかないみたい。一応攻撃終了につき帰投するわ」
提督「無事ならそれでいい。本当なら本土まで護衛していきたいが……」
雲龍「なんなら私たちは単独で帰るけド?」
提督「冬月たちの体調を考えるとそうも言ってられないだろう。申し訳ないがここは応急救援物資だけ渡しt
ガタガタッ
――――しテ! 離してくださイ!
……離セ
ちょぉーっと、ここを通してくれると嬉しいンですけどねー
ちょ、お、おお落ち着いてみんな……!! あぅっ!
提督「……ん? なんだか仮眠室の方が騒がしいな。どうしたんだ」
バンッ!
冬月「司令官! 冬月たちを行かせてくださイ!」
雲龍「あなたたチ……どうしたノ?」
提督「ふ、冬月?! それに夏月に花月まで」
夏月「……私ハ征くゾ」
花月「どうしても行かなきゃいけないンですよね―」
提督「な、何の話だ? それに行くって何処に」
冬月「あの傷ついた友軍を……! 秋月姉さまを助けに行クンデス!」クワッ
瑞鶴「!!」
冬月「あソコこにいルノハ秋月姉さまナンでス! "私タチには分かる"ンでスッ!!」ゴゴゴゴゴゴゴゴ……
提督「お、おい冬月……?」ソノ目……
冬月「オネガイシマス……行カセテ、クダサイ……!」
夏月「………………」
花月「………………」
妖精1『?! 電探に反応です。敵編隊接近ですッ。大編隊です!』
提督「ッ。数は?!」
妖精2『西北西、距離三八○○○、数一○○以上です!』
提督「くっ。まさかさっきの偵察機……俺たちのことも見つけてたのか!」
鳳翔「もしくは今傷ついている……秋月さん? のとどめを刺しに来た可能性もあります」
瑞鶴「ど、どうしよう提督さん。直掩機下ろしちゃったし攻撃隊も帰ってきたばかりで補給が……」
雲龍「私たちも同じヨ。どうしても時間がかかるワ」
冬月「姉サマ!!」ダッ
夏月「敵機……狩ルッ」ダッ
花月「イキマス」ダッ
提督「あっ、こら三人とも――ッ!!」
瑞鶴「それよりも提督さん! 私たちも対空戦闘に備えないと!」
雲龍「距離的にも私たちが発艦させるのはギリギリヨ。間に合わないかもしれなイ」
神通「私たちは対空戦に出ます。吹雪、大丈夫ですか?」
吹雪「ちょっと突き飛ばされた時に腕をぶつけただけです。大丈夫です!」
神通「よろしい。では行きます」ダッ
吹雪「はい!」タタタッ
鳳翔「提督。私も艦載機を出しますね」
提督「鳳翔……。しかし鳳翔の艦載機では」
鳳翔「こんな事もあろうかと、ちゃんと戦闘機の子も連れてきています。数は少ないですが頼りになりますよ」
瑞鶴「私たちも補給を急ぐわ!」
雲龍「全力で出したのがこんなところでアダに……」クッ
提督「……すまないがよろしく頼む。細かい指示は出さないが、ただ一つ。絶対にみんな生きて還るぞ。いいな?」
………………
夏月「……前方、敵機ダ。ワンサカイルゾ」
花月「アラアラァ。獲物ニハ事欠カナイワネェ」
冬月「対空戦用意。全兵装開放及ビ緊急特射機能ヲ使用スル。即応弾限界装填。弾切レト砲塔ノ爆発ニ十分注意ヲ。絶対ニ姉サマヲ……助ケル」
夏月「……ウム。征クゾ」
花月「花月モホンキ、出シチャウワァ」
冬月「――――総員、突撃!」ガシャンッ
………………
…………
……
……ゴゴゴゴオォォォォォォォォォォ
秋月「くっ……今度は敵機、ですか。せっかくの対空戦なのに、身体と装備がボロボロではどうしようもないか」フラフラ
秋月「まだ何もできていないのに、今度こそ護るって決めたのに。ここまで、ですか……今回は早かったなぁ」フラフラ
深海タコヤキ艦載機『』ヒャッハアァァァァァァァァッ!!
秋月「せめて……一撃だけでも」ググッ
深海タコヤキ艦載機『チェゲバラ?!』ボンッ!
秋月「え?」ナニ
――サマー!!
秋月「こ、声が。どこから……」
――ネエサマー!!
秋月「?! 敵――――じゃ、な…い……? あれは」
??『前方ニ展開、姉サマヲ護レ! ココガ我ラ秋月型対空駆逐艦末裔ノ本懐ゾッ』
??『……右舷接近ノ奴ハ、貰ウゾ』
??『ジャア花月ガ反対側ネェ』
――それは突然戦場に割り込んできた
―――私のことを"姉さま"と呼ぶ異形と同じ色の目をした子たち
――――私は……あの子たちのことを、知っている……?
??『……各砲、各個ニ全力迎撃。一機モ逃ガスナ! 撃チ方、始メッ』クワッ
妖精1『敵編隊、ふた手に分かれたです』
妖精2『秋月さんに向かった編隊は、助けに行った冬月さんたちの対空砲火で七面鳥のごとく撃ち落とされてるです』
妖精1『電探の反応がみるみる減っていく……。あれはきっと新装備の特射モードです。今頃主砲を機関砲のごとく撃ちまくってるです』
妖精2『パラオの七面鳥撃ちです?』
妖精1『七面鳥撃ちです』
妖精2『七面鳥が食べたいです』
瑞鶴「……その言い方やめて。あと連呼しないで」
妖精1『テヘペロです。こちらに接近中の編隊、高度四○○○で数はおよそ五○程です』
妖精2『機関全速。回避運動開始です』
瑞鶴「こっちはそろそろ補給が終わるわ。でも回避始まっちゃったし発艦ギリギリ間に合わないか……」
雲龍「同じク。ここは鳳翔に任せるしかないわn―――!」
瑞鶴「どうかしたの」
雲龍「ふ、ふフ……うふフフフっ。ソコにいたのネェ」
瑞鶴「う、雲龍?」
雲龍「……見ィツケタ」ニタァ
瑞鶴「」ビクッ
雲龍「瑞鶴姉、回避運動が終わったら即攻撃隊を出すわヨ。速度が合わないから後から頑張ってついてきてネ」
瑞鶴「えっ? じゃ、じゃあ!」
雲龍「フフ……ッ。空母は二杯カ。詰めが甘かったのは認めるけれどコケにされたお返しが必要よネ。ヤられっぱなしはキライだわァ」
神通「鳳翔さん、来ました!」
鳳翔「今回は潜水艦も現れず出番がありませんでしたからね。皆さんにとってもようやくといったところでしょうか」
零戦妖精『』ネー
九七妖精『』ツマンナカッタ
鳳翔「数は五○程だとか。私たちを狙うにしてはずいぶんと舐められたものですね」ニコニコ
零戦妖精『』ウンウン
鳳翔「一人五機墜とすだけの簡単なお仕事です。秋月さんたちも心配なので時間を掛けず手早く仕留めましょうか」
零戦妖精『』グッ!
鳳翔「ふふっ。気合充分ですね。では――――」スッ
鳳翔「風向きヨシ。零式戦十機、全機同時発艦、開始」グイッ
海域ドロップって、ヘタするとこうなってそうで怖い
そして人知れず…… ドロップってなんだろう?
次、かその次で渾作戦完了予定です。よろしければまたお付き合いください
冬月たちって外見はどの程度違うんだっけ?
春雨と駆逐棲姫程度ならすぐに分かりそうだけど
>>518
>提督「あぁ。深海棲艦の名残、みたいなのがあるんだ。髪の先端はグラデーションが掛かったように銀色や白になってるし、目の方も……片目だけがその時纏っていたオーラと同じ色をしてる。ヲ級――雲龍たちだけでなく、ヒト型を成してなかった駆逐艦までもだ」
>鳳翔「他にも個人差はあるけれど、腕や足の一部に深海棲艦と同じ肌の色が残っているの。妖精さんたちが診てみてもこれらはどうしようもないみたいで……」
前スレ>>819にはこう書いてあるな
??『………………』ザザッ
秋月「あ、あなたたち……?」
??『……バラけると面倒ダ。早速一発お見舞いスルゾ』ジャキンッ
??『一番砲対空燃料気化弾装填完了』
??『同じく―』
??『ウム。撃ッ!!』ドンッ!
??『姉サマ! 目ヲ瞑ッテ!』
秋月「え、え?」
パパパパパッ――――!! ズズ……ン!
秋月「うわあッ?! く……っ」メガ
??『先頭集団消滅確認。正面ニ回リコンデキタ雷撃機、割リ当テ一~九。電探連動ヨシ。斉射』
ドッドッドッドッド……ボンッ
??『……三番砲暴発、使用不可。敵機制圧完了。砲身交換急ゲ。続イテ右舷上空急降下接近、数十八。左舷雷撃機展開シツツ接近、数九』
??『マカセロ。上ハ全部貰ウゾ』
??『一番・二番砲使用不能。機銃併用開始。ウルサイカラ近ヅイチャダメヨォ』
ブオォォォ……ブオオォォォォ
??『……艦爆、殲滅。主砲三基破損、一基機能低下ダ』
??『了解。敵機撤退ヲ開始。逃スナ』
??『ハァイ』
??『堕チロ』
ズドドドドッ……!!
秋月「」ボーゼン
??『――――残存機、ナシ。殲滅完了』
??『……他愛ナイ』
??『コレガ本当ノ、砲塔マデ無クナッテ放心、ヨネェ』
秋月「あ、あの……」
??『ッ?!』サササッ
秋月「え?」ナゼ セ ヲ……?
??『あのッ。ご、ご無事……デス、か?』
秋月「えっ? あ、はい。なんとか、大丈夫です……が」
??『……良カッタ』
??『あンしン、したわぁ』
秋月「あなたひょっとして……冬月、でしょう? あとの二人も、名前は分からないけれど同じ秋月型……」
冬月「………………」
夏月「………………」
花月「………………」
秋月「ど、どうしてこっちに顔を向けてくれないの?」
冬月「確かに私は8番艦の冬月でス。でも……ごめんなさイ。秋月姉さまにこんな顔や身体は見せられないし、お見せしたくないのでス」グッ
夏月「……我ラ、秋月型の面汚シ」
花月「一度敵の手に墜ちた裏切り者なンです」
秋月「敵の、手に……?」
冬月「お助けできたことは本当に嬉しいですシ、このまま胸を張って憧れの姉さまにお会いしたかっタ。でも、今の冬月たちにはその資格はないのでス」
秋月「資格……」
冬月「いつか、いつか海が平和になったラ……その時h
秋月「ありがとう。助けてくれて。でも、妹たちに助けてもらう姉じゃあ姉である資格はないですね! これでおあいこ!」
冬月「えッ?」
秋月「それに、憧れと言われてもいまいちピンとこないというか。防空駆逐艦とか偉そうなことを言っておいて結局護りきれず沈んでしまったというか」ウン
夏月「姉サマ……?」
秋月「とにかく、資格だの何だのそんなことは気にしてません! むしろ会えなかったぶんまで妹たちの顔が見たい。いえ、見ます!」マワリコミッ
冬月「あ」
夏月「ム」
花月「ッ!」
秋月「……うん。やっと見られた」
冬月「ヘン、ですよネ。目とか半分黄色いし髪の毛もおかしな色。腕や足も一部白かったりっテ……化け物みたいニ」
秋月「そんなことは気にしません。眼や肌の色が違う人なんてたくさんいます」
夏月「し、シカシ……」
秋月「何より、妹たちを"そんな事"で差別する姉は姉じゃありません!」フンスッ
花月「………………」
秋月「あなたたちにもいろんな事があったんでしょう。それでいいんです。こちらこそこんなボロボロの姿で情けないけれど……こんにちは、ひさしぶり、はじめまして、おかえりなさい――いろんな事が頭に浮かぶけれど、まずは "ありがとう" あなた達こそ秋月にとって誇りそのものです」ニコッ
冬月「ねえさマ……! ごめんなさイ、ごめんなさイ……ッ!」ポロポロ
夏月「う、ウゥ……ッ!」ポロポロ
花月「姉さま……」ポロポロ
秋月「もう泣かないで。それよりも、あなた達の名前を教えて? ちゃんと挨拶をしたいから」
夏月「……私ハ夏月。11番艦だが45年4月生まレダ」
花月「花月、です。姉さまの沈ンだ二ヶ月後に生まれました。秋月型最終艦です」
秋月「夏月に花月……二人とも良い名ですね。そう、秋月には11人もの妹が……。そうだ、涼月や初月、他のみんなも一緒ですか?」
冬月「……いいエ。残念ですが私たちだけでス」
秋月「そうですか……。でもこうして妹たちに会えたんだから、きっと逢えますね」
ゴオオォォォォォ……!
秋月「? あれは……さっきの航空機」
冬月「うちの攻撃隊ですネ。全力編成みたいなんで、きっと雲龍さんたちがさっき来た敵機の母艦を仕留めに行くんだと思いまス」
夏月「……母艦、見ツケタカ」
花月「これであンしンねぇ」
秋月「雲龍さん? あの雲龍型のですか? でもあんなの見たことない……」
冬月「元は未成機ですかラ。とは言え自慢の航空隊ですヨ!」
秋月「あの飛行機といいあなたたちの装備といい、沈んだ後に一体何があったんだろう」
冬月「いろいろあったんデス」
夏月「……アア」
提督『――――おぉーい! みんな大丈夫か―!』
秋月「?」
冬月「司令官でス。あちらも無事なようですネ」
秋月「司令官?」
夏月「……そう言エバ、放り出してきてシマッタ」
花月「あはは……」
戦闘もっと長くてもいいんじゃあ? と今となって思わなくもないこの頃
描写ってムズカシイネ
続きは明日にでも それで渾作戦は終わりです
よろしければまたお付き合いください
―船室内―
冬月「司令官。ご紹介しまス。我らが秋月型、その栄光たる一番艦の秋月姉さまでス!」
秋月「え、栄光はチョット……。防空駆逐艦秋月です。この度は助けていただきありがとうございますっ!」ビシッ
提督「提督だ。被害は受けているようだが無事で一安心だ。狭い船内だが、しばし寛いでくれ」
花月「さあさぁ、姉さまはこちらにどうぞ」
瑞鶴「久しぶりねー秋月。あ、でもこの姿じゃ初めましてか」
秋月「はい! 瑞鶴さんもお元気そうで何よりです」
雲龍「あなたを襲った敵機の母艦は艦隊含めて一隻残らず仕留めておいたから、安心してネ」
秋月「も、もう仕留めたんですか?」
雲龍「もちろン」フンス
瑞鶴「私の攻撃隊が着いた頃には取り巻きしか残ってなかったんだけどー」
雲龍「早い者勝ちヨ。……この場合は"速い"者勝ち、かしらネ」
瑞鶴「噴式相手に追いつけるわけがない」
天城「昔かラ言うではありませんか。兵ハ神速ヲ尊ぶ、と。つまリ速いことはイイことなのです」
瑞鶴「納得行かない!」
秋月「えっと……?」
提督「あー、疲れているところ早速で申し訳ないが、状況だけ確認させてもらってもいいかな。一体どうして一人でこんな所に? 護衛はいたのか?」
秋月「はい。いえ、ここには一人だけです。それがその、自分でも何がなんだかよくわからなくて。気がついたらここにいた、としか……すみません。ハッキリと答えられません」
提督「気がついたらと言うことは、本隊にいたわけではないのか?」
秋月「本隊? なんですかそれは 小沢機動部隊のことでしょうか」
瑞鶴「」ピクッ
提督「小沢?」
瑞鶴「……フネだった私たちがいた最後の機動艦隊よ。と言っても中身の無いハコだけだったけどね。そこで私も秋月も沈んだの」
提督「ふむ……これはどういう事だろうか?」
鳳翔「さ、さあ。何ぶん初めてなものでなんと言ったらいいものか……」ウーン
瑞鶴「ねえ秋月。最後の記憶ってある? やっぱりエンガノ?」
秋月「最後……。対空迎撃中に意識が吹き飛んでから、なにか暗い所を彷徨っていたような……? それで、気がついたらここに」
瑞鶴「んー、と言うことはいきなりここに出てきたってことなのかな。艦娘として」
提督「そんな事ってあるのか?」
瑞鶴「私たちにもわかんない」
提督「うーん……。とりあえず、自分が何者で艦娘がなんであるかは分かるかい?」
秋月「はい。それはわかります。あと戦っている相手がなんなのかも。でも、なんだか記憶が混ざりあっているというか……地に足がついてないというか、不思議な感じです」
提督「以前の雲龍たちのこともあるし、妖精さんに見てもらった方がいいかな」ヒソヒソ
鳳翔「そう、ですね。所属とかもないみたいですし」ヒソヒソ
秋月「?」
提督「なあ秋月。もし良ければうちに来るかい? 小さな鎮守府だが俺たちは歓迎しよう」
秋月「よろしいのですか?」
提督「このままだと行く宛もないだろうし、何より今の君は大破状態だ。いつまでもそのままってワケにはいかないだろう」
秋月「そ、そうですね……」←服も破れているので大きいタオルを借りている
提督「それに、なにより冬月たちも喜ぶ」
秋月「あっ……!」パァッ
提督「ンンッ。駆逐艦秋月、我が鎮守府へようこそ。貴艦の活躍を大いに期待する。よろしくな」ニコッ
秋月「は、はい! 秋月、防空駆逐艦として艦隊をお護りします!」ビシッ
提督「あ、そうだ秋月。その冬月たちのことなんだが……」
秋月「?」
提督「もう顔を合わせてしまっている以上隠し事にもならないが、実は鎮守府にいる他の皆にはナイショにしてほしい」
冬月「………………」
秋月「内緒ですか? それは、何故……」
提督「詳しくはおいおい話すか冬月たちから聞いてもらうとして、ここにいる者達以外には存在を知られてはいけないんだ。彼女たち自身のためにも」
瑞鶴「あとは翔鶴姉ぇも知ってるわ。今回は鎮守府にいるけど」
雲龍「今こうして一緒に話してるけど、戻ったら普段は別々の生活を送ってるのヨ。少なくとも、この戦いが終わるまではネ」
夏月「……ウム」
花月「隔離生活って、なンだか妙な響きよねぇ」
秋月「で、ではこれからは冬月たちには会えないのですか?」
提督「大っぴらにはな。でも秋月はもう存在を知っているし何よりも身内だ。いくつか制限はかけるが好きな時に会いに行ってもらって大丈夫だよ」
瑞鶴「いれば、だけどね」
提督「……まあな」
秋月「……自分たちを一度敵の手に墜ちた裏切り者と言っていたのですが、それと関係があるんですか?」
提督「裏切り者か。何と言うか言い得て妙だな。言ってしまえば彼女たちは元深海棲艦なんだ。だから艦娘に戻った今でも名残として身体の一部に特徴が見られる。冬月たちの目、見ただろう?」
秋月「あ……そういう事、だったんですか」
提督「戻った事自体も奇跡に近く原因も不明だし方法も答えもない。つまり他に例がない以上うかつに存在がバレたり上に報告があがると、彼女たちが危険な目に合うかもしれない。だからこそ俺たちは秘密にしたんだ。当事者を除いてね」
瑞鶴「私は後から知った側だけど」
提督「好奇心は怖いな……。ま、まあとにかく。秋月も他の者の前でうっかり口に出さないように気をつけて欲しい。当事者の一人としてね」
秋月「わ、わかりました」
提督「うん。よろしく頼む。さてと……じゃあ還るか。秋月を含めて戦闘不能艦4人じゃあどうしようもない。戦力低下もいいとこだしまた襲われる前に撤退だ」
瑞鶴「えっ? 4人ってだれ?」
提督「冬月たちだよ。身体は元気だが艤装がダメだ。もう使いものにならない」
瑞鶴「じゃあ攻撃を受けたの?」
冬月「いえ、そうではないんですガ……」
夏月「……主砲、壊レタ」
花月「ほンき、出し過ぎました」
瑞鶴「? まあ壊れちゃったのなら仕方ないわね」
提督「妖精さん。鎮守府へ帰投しよう。あと本隊へ向けて暗号を頼む。内容は"空腹でござる"で」
妖精1『はいです』
妖精2『私もお腹が空いたです』グゥー
秋月「……そんな事があったんですね」←コトの顛末を聞いた
冬月「改めてすみませン。我らが情けないばかりニ」
夏月「……誘惑に負ケタ」
秋月「もう過ぎたことです。それよりもあなた達が今無事でいられることの方が重要ですから」
雲龍「そうネ。見つけたのが鳳翔で出会ったのが提督で良かったワ」
秋月「皆さんは別々の生活を送っているとありましたが、普段はどうしているんですか?」
天城「天城たちハ出撃ができなイ後悔がありましたので……。主ニ出撃を」
夏月「……ウム」
雲龍「ヘタすると月の半分は部屋を空けてる事の方が多いわネ」
秋月「そ、そんなに出撃されてるんですか?」
雲龍「楽しいわヨ」
秋月「」エー
冬月「で、でもこれからしばらくは出撃もできませんかラッ」ネ?
………………
…………
……
提督「――――と言うわけで、新しくこの鎮守府に加わることになった秋月だ。みんな、よろしく頼む」
秋月「秋月です。よろしくお願いいたします!」
ヨロシクー
提督「作戦参加記念と歓迎会はこの後やるとしてだ。誰かここの案内をしてもらえると助かるのだが……」
白露「はいはーい! あたしたちが案内しまーす!」イッチバーン
提督「じゃあ白露たちにお願いするよ。秋月、何かわからないことがあったらいつでもここに来て構わないから。自分の家だと思って寛いでくれ」
秋月「は、はい!」
白露「それじゃ秋月、いくよー!」
村雨「まずはこの建物からかしらね?」
春雨「お風呂も案内しましょうっ」
提督「ははは。それじゃあ頼んだよ。よし、じゃあ今日もいつもと変わらず頑張っていこう。解散!」
………………
白露「そう言えば、秋月って一人部屋なんでしょ? 寂しくないの?」
春雨「もしよろしければ、春雨たちの部屋に来ますか?」
秋月「お気遣いありがとうございます。でも大丈夫っ。なんたって秋月には11人も妹がいるんですから! 今はまだ一人ですが、そのうちきっと賑やかになりますよ」
秋月「(それに――――)」
―夜―
時雨「昼間はああ言っていたけれど、やっぱり少し心配だよね」
村雨「もう一度誘ってみましょうか」
knock knock knock
夕立「いないっぽい?」
白露「もういっかいっとー」
knock knock knock
春雨「もうお休みされてしまったのでしょうか?」
時雨「ここに来たばかりだからね。慣れない環境だから疲れたのかもしれない」
村雨「今日の所はそっとしておきましょうか」
夕立「また今度誘うっぽい―」
………………
…………
……
冬月「姉さまの隣は私でス!」
夏月「……冬月、ズルイ」
花月「ここは公平にジャンケンなンてどうかしらー」
秋月「ま、まあ三人とも落ち着いて……」ネ?
イッソ ワタシガ ウエ ニナルワァ
エェッ?!
雲龍「ここも賑やかになったわネ」
天城「はい。雲龍姉様」ニコニコ
葛城「まあ、明るいのは悪いことじゃなイよね。あの子たちも楽しそウだし」
雲龍「それにしても、昼間会わないぶん夜一緒に寝ようなんてよく考えついたこト」
天城「しばらくハ出撃ガ出来ませんからね。ちょうどいいかもです」
雲龍「私たちもたまにはゆっくりと休みましょうカ」ノビー
葛城「みンなー。もう電気消スよ―」
ハーイ
冬月「姉さま、おやすみなさイ」
秋月「はい。おやすみなさい」
秋月「(一人だけど、ひとりじゃないから)」
これにて渾作戦完了 ゲーム的にはE-2で帰ったとでもお考えください
秋月の姉妹艦まだかなあと思いつつ……でも、冬月はともかく夏月と花月はまず実装されなそうな予感が
明日か明後日にオマケを投下します
よろしければまたお付き合いください
……【悲報】ろ号が終わらない
なんでボスマス直行ばかり! 空母入れてないじゃん!
・---・オマケノ鎮守府シリーズ・---・
――ソノ1 鎮守府
武蔵「ところで提督よ。結局のところ戦闘は行ったのか?」
提督「ん? ああ。増援が来た時はちょっと驚いたがなんとかこなしてきたよ。みんなが普段どういう風に戦ってるか観察できたかな」
武蔵「そう、か。それは良かったな……うん。戦えたことは喜ばしい。羨ましいぞ妬ましい」
提督「?」
利根「本土接近の敵機動部隊なんておらんかったではないか……」ジー
筑摩「私たち、毎日哨戒に出ていたんですよ?」
川内「夜戦できなかった……」
提督「いや、来るなんて言ってないだろ? 前回来たから今回も可能性として……」
利根「吾輩たちを騙しおったな! 純情を弄びおったな?!」
川内「夜戦の恨みは怖いんだぞ―!」
武蔵「そうだ。戦闘の恨みは恐ろしい。これは我らをしばらく優先的に出撃させてもらわねばな」
利根「交渉の余地はない!」
筑摩「姉さんもこう言ってますし、提督の誠意ある回答を希望します」
提督「あ、あー……その事なんだがなぁ」
武蔵「なんだ。資源は全回復ではないとは言え戻ったのであろう? 練度のことなら気にするな。撃ってればどうにかなる!」
川内「夜戦してればどうにかなるよ!」
提督「すまん! 諸事情によりまた"なくなった"」ゴメンネ
武蔵「」
利根「な、な……」
筑摩「あら……」
川内「」ヤセン……
―鎮守府の備蓄資源―
燃料:員数外くらいなら……
弾薬:撃った弾を戻したいくらい
鋼材:リサイクル要推奨
ボー:なんで赤土じゃダメなんですか!
――ソノ2 コワレタ
工廠妖精1『これはしばらく使い物にならないです』
工廠妖精2『直すのにも時間が掛かるです』
提督「そうか……。まあやむを得ないか」
工廠妖精1『冬月さんたちは、直るまでの間は従来の兵装です』
冬月「うぅ、これに慣れた後だト……」
夏月「……重イ。遅イ。弱イ」
花月「こンなのじゃハエも墜とせないわあ」
秋月「なにを贅沢言っているのです。兵器の性能に頼らず己の腕で勝負しないと!」ウムッ
冬月「そうは言いますガ……。姉さまを護れたのもこれのお陰ですシ」
夏月「……一度使うと戻レナイ」
花月「ねぇ」
秋月「あの時は気づかなかったけど、よくよく考えたらかなりの連射速度だったような? ずいぶんコンパクトだしこれは主砲……機関砲?」
夏月「主砲ダ。間違いナイ」
花月「ただちょぉっっとだけ、速く撃てるンですけどね」
工廠妖精1「通常で毎分三○発。緊急時の特射モードを使うと毎分一ニ○発撃てるようになるです」
秋月「ひゃっ?! えぇッ!」ウソンッ
工廠妖精1「即応弾の弾倉が限界装填で各砲一ニ○発なので、それぞれ撃ちっぱなしで三○秒で打ち止めです」
工廠妖精2「しかも砲塔耐久の限界を超えて撃つので射撃後はこの通り壊れちゃいます」
工廠妖精1「ヘタすると撃ってる最中に暴発するかもですが、秋月さんも欲しいです?」
工廠妖精2「今なら三銃身回転式機関砲と音響感知式対潜魚雷もセットにつけちゃいます」
秋月「いえ、秋月は結構です……」コワイ
提督「それで、修理にどれくらい時間かかりそうかな」
工廠妖精1「半月もあれば……です」タブン
提督「なんだ。じゃあ少しの辛抱じゃないか」
工廠妖精2「ただ、直すための材料というか資源がちょっと多いです」
工廠妖精1「なにせ特製品なのです」
提督「そうなのか? まあみんなが頑張ってくれたおかげである程度回復したから大丈夫だ」
冬月「雲龍さんからもこちらの資源を使っても良いと許可をもらってまス!」
提督「で、どれだけ必要なんだ?」
工廠妖精1「そうなのです? じゃあ全部でこれくらいお願いするです」スッ
提督「?!」デデドン!
資源が(再び)消えた日
――ソノ3 鳳翔のホンキ
提督「指揮官として特定の誰かを贔屓するのは良くないんだが、今回の作戦であえてMVPを選ぶとしたら……」
翔鶴「話を聞く限りですとやはり冬月さんたちでしょうか?」
提督「まあそれもあるな。なんせ秋月を護りながら三人で五○機近い敵機を墜としたんだから。だが、上には上がいるんだよ」
翔鶴「上?」
提督「鳳翔だよ。鳳翔は一人でやっぱり五○機近い敵機を墜とした。それも今となっては旧式の零戦十機で」
翔鶴「そ、それはまたなんとも」スゴイ
提督「フネから見てたが、まず全部いっぺんに発艦させるって時点ですごい。矢を何本持ったんだって話。しかも回避運動中だぞ?」
翔鶴「私には到底出来ません……」
提督「後はもう手品でも見てるかの様な、それはそれは鮮やかなお手前ですよ。練度は極めるとこうなるって言う良い見本を見せてもらった」
翔鶴「私たちとの模擬戦でも、こちらが数や性能において格段に優っているはずなのに優勢を取れることがめったにありません」
提督「妖精さんの腕も確かだが、やっぱり鳳翔だよ。右に左にフネが動いてるのに甲板でニコニコしながら立ってられるんだぜ? まるで運動会で我が子の勇姿を見てるお母さんみたいに」
翔鶴「逆立ちしても真似できませんね」
提督「改めて鳳翔の凄さを確認した。いい経験だったよ」
翔鶴「私も瑞鶴もまだまだ精進しないといけませんね」
鳳翔「あ、あの……」←横で聞かされている
――ソノ4 ユウレイ秋月
瑞鶴「どう秋月。ここでの暮らしにはもう慣れた?」
秋月「はい! 皆さんがとても良くして下さるので、もうすっかり」
瑞鶴「そりゃ良かった」
翔鶴「いろいろ大変なこともあるでしょうけれど、何かあれば遠慮せず言ってくださいね」
秋月「ありがとうございます。再び翔鶴さんや瑞鶴さんと一緒に戦えるだけで秋月は満足です」
瑞鶴「健気な……」
秋月「今度こそ、ええ。今度こそ秋月がお護りいたします!」
瑞鶴「まあ、期待してるわ」
瑞鶴「(出撃自体あまりないなんてのは……今言わなくてもいいよね?)」
翔鶴「あ、そう言えば私、秋月さんの妙なウワサを聞いたんだけれど……」
秋月「秋月のですか? なにかしたかなぁ」
瑞鶴「隙あらば質素な食生活を送ろうとしてるって?」
秋月「うぅ。どうにも昔の癖が抜けなくて、つい……」アゥ
翔鶴「違うわよ。白露ちゃんたちが言ってたんだけれど、夜に訪ねてもいつも出ないって」
瑞鶴「アンタそんなに早く寝てるの?」
秋月「あ、それは……その」チラチラ
瑞鶴「?」
翔鶴「……なるほど。冬月さんたちですね。今は私たちしかいないので話して構いませんよ」
秋月「は、はい。部屋は頂いたのですが、寝る時はいつも向こうなので」
瑞鶴「あーそういう事か。そりゃあ白露たちが来ても出ないわけだわ」
翔鶴「提督が秋月さんの部屋を一階にしたからなにか理由があるとは思ってましたが……」
秋月「外に出なくても部屋から直接行けるようにしてもらったのですが。や、やっぱりダメでしょうか……?」
翔鶴「いいえ。せっかくの姉妹艦ですもの。特にあの子たちは出かけたがりだから、一緒にいられる時はいないとね」
瑞鶴「でも、ちゃーんと周りの注意は忘れずにね。鍵の締め忘れでバレましたーなんて笑い話にもならないから」
秋月「はい。しっかり心がけてます」
翔鶴「あなたもよ瑞鶴。好奇心旺盛なのはいいけれど、うっかり話さないようにね?」
瑞鶴「藪蛇だったか……」
へびさん
これにて一連の作戦は終了 雲龍さんたちも(たぶん)出番はありません あしからずです
次回からまた日常モードですが、よろしければまたお付き合いください
乙です
冬月達の特注品の装備って資材どんくらい消費するんだろう?
・---・アル日ノ鎮守府:翔鶴型 秋月・---・
大鯨「今日のお夕飯は洋風にしてみました。甘ぁいコーンをたっぷり使ったコーンスープに、メインは濃厚なデミグラスソースの煮込みハンバーグ。お野菜は食べやすいように一口サイズになってますし、別添の人参は甘く煮詰めたグラッセにしてありますよ」
鳳翔「ごはんとパンはお好きな方をお召し上がり下さいね。もちろん、両方でも構いませんよ」ニコニコ
深雪「うっひょろほ~い! 肉だ肉だ!」
白露「イチバンおっきいやつをちょーだい!」イッチバーン
利根「なんじゃとッ。大鯨よ、吾輩にもイチバンいいものを頼むぞ」
夕立「うっひょろほーいって、なあに?」
叢雲「そんなの私が知るわけ無いでしょ」
キャーキャー!!
瑞鶴「みんなお肉料理だと眼の色変えるよねえ」
翔鶴「場所柄、お魚を使うことが多いからかしらね」
瑞鶴「って言うか駆逐艦の子たちに平然と混ざってる利根って一体……」
翔鶴「瑞鶴も大きいの貰ってきたら?」
瑞鶴「わ、私はこの普通のでいいの!」
秋月「………………」
翔鶴「秋月さん、どうかしましたか? 具合でも悪いの?」
秋月「あ、いえっ。そう言う訳ではないのですが、その」
瑞鶴「なぁに。アンタまだ食生活慣れてないの?」
秋月「あはは……。もちろんハンバーグを頂けるのはとても嬉しいのですが、どうしても頭の何処かで『最後の晩餐じゃあ?』とか『コレで明日からはカンパン生活か』なんて考えてしまって……」
瑞鶴「不憫すぎる」
翔鶴「まだそう日も経っていませんから違いに戸惑うのも無理はないかと。ゆっくりでいいから慣れていきましょうね」
秋月「すみません……」
瑞鶴「別に謝ることじゃないわよー。こう言う時はにっこり笑って大口開けてパクっとひと口! ……あむっ。むぐむぐ……んんーっ、肉料理の醍醐味はやっぱりハンバーグよねぇ♪」キラキラ
翔鶴「ちょっと瑞鶴。まだいただきますしてないでしょう」
瑞鶴「みふぉんをみふぉんー(見本よ見本ー)」モグモグ
翔鶴「もぅ」
秋月「ふふっ」ニコニコ
イタダキマース!
秋月「ううぅ……牛缶よりも圧倒的に美味しい」モグモグ
瑞鶴「缶詰と比べること自体まず問題なのよ」
秋月「早く慣れたいと思う反面、これに慣れたらまた質素に戻った時の反動が……」コワイ
瑞鶴「不器用ねえ」
翔鶴「瑞鶴。そんな事言っちゃダメよ」
瑞鶴「そもそも、作ってるのはあの鳳翔さんと大鯨よ。これでマズイとか言ったらもう鎮守府全員を敵に回して戦争よ戦争」モグモグ
秋月「大鯨さんと言う方にあまり馴染みがないのですが、これだけ料理がお上手ですとやっぱりスゴイ方なのですか?」
翔鶴「むしろ秋月さんには"龍鳳"の方が聞き覚えがあるかしらね」
秋月「龍鳳さん……あ、あぁ! 乙部隊で隼鷹さんたちと一緒だった」
翔鶴「ええ。それで大鯨と言うのは空母に改装される前の名前なの」
瑞鶴「潜水母艦大鯨ってねー。ま、今じゃ潜水母艦の前に『航空』が入るけど」
秋月「……航空潜水母艦、ですか? 初めて聞く艦種です」
翔鶴「大鯨さんにもいろいろと思う所がありまして……。それで提督がその意向を尊重して、本来であれば不可能なはずの航空艤装を妖精さんにお願いしたんです」
瑞鶴「潜水母艦でありながら空母でもある。まあ、おかげでちょっと航空戦力は龍鳳よりも劣ることになっちゃったけどね」
秋月「な、なんだかここはその……えっと」
翔鶴「変わってる、って?」
秋月「あぅ。すみません……」
翔鶴「いいえ。秋月さんの仰る通りここはちょっと変わっています。アノこともありますし」
秋月「………………」コクン
瑞鶴「でも悪いことじゃないでしょ? 空気は軽いかもしれないけど、居心地はいいし料理も美味しい。そして提督さんも優しいしで、うん。マーヴェラス」
秋月「軍らしくない。と言われるととても納得できます」
翔鶴「提督がそう言うのをとても嫌っていらっしゃるから」
瑞鶴「自分も軍人なのにね―」
翔鶴「そこが提督の良い所でもあります」
瑞鶴「そこに翔鶴姉ぇが惚れたのかなぁ」ニヤニヤ
秋月「?」
秋月「そう言えば、肝心の司令がいらっしゃいませんね。もう食べ始めてしまいましたが良かったのでしょうか」
翔鶴「まだ書類作業が残っているとかで……終わったら来るそうよ」
瑞鶴「最初は翔鶴姉ぇも残ってようとしてたんだよねー」
翔鶴「秘書艦なんだから当然でしょう」
瑞鶴「結局提督さんに諭されてここにいるわけだけど」
翔鶴「……食べ終わったらすぐに戻ります」
秋月「翔鶴さんと司令は信頼しあっていますよね。素晴らしいと思います!」
瑞鶴「そりゃもうお互いホの字でございますからぁ?」ニヤニヤ
翔鶴「瑞鶴。はしたないわよ」
秋月「ホの字……。好き合っているということですか?」
瑞鶴「そーそー。しかも外泊したほどの仲よ」
翔鶴「が、外泊と言っても先の作戦のための会議へ出席しただけです。遠方なので日帰りは難しかったから……」
瑞鶴「私はその時絶対なんかあったと踏んでるんだけど、秋月はどう思う?」
秋月「え、えぇっと……。あ、秋月はその時まだここにいなかったので」
翔鶴「勘ぐりはやめてって言ったでしょう瑞鶴。何もありませんでした」
瑞鶴「ナニも?」
翔鶴「………………」
ゴチンッ
瑞鶴「……痛い」アゥ
秋月「あ、あはは」
すめばみやこですヨ
質素な食生活から開放された秋月、イイと思います!
食べ放題とかよりも回ってない寿司とかうなぎ屋に連れて行きたい
連休前の追い込みなんで次回は金曜か土曜日予定です
よろしければまたお付き合いください
>>555
いっぱいです
資源が六割まで回復したのに一割程度にまで減ったと考えていただければと
・---・アル日ノ鎮守府:翔鶴 提督・---・
翔鶴「困りましたね……」
提督「あぁ。ほんと困ったなぁ」
資源在庫表『』
翔鶴「まさかまた制限をかけることになるとは思いませんでした」
提督「俺もだ。だがしかしこうするより他はなかったしあの子たちを責めるのはお門違いってやつだ」
翔鶴「もちろんです。ですが、真実を知っている私たちはともかくそれ以外の方たちには納得がいってないみたいで……」
提督「だよなぁ……。作戦から還って来たら資源がなくなりましたなんて、誰が聞いても納得しないし信じるわけがない」
翔鶴「私も知らなかったら何かの冗談だと思ったでしょうね」
資源在庫表『』ナンドミテモ スウジハ フエンッ!
提督「また一から貯め直すより他はないかな」
翔鶴「川内さんたちや駆逐艦の子たちには申し訳ないですが……」
提督「船団護衛に重巡以上は効果はあるが収支は赤字にしかならないからね。どうしても負担の掛かり方が偏ってしまう」
翔鶴「戦力があるところだったら、戦闘組・遠征組で分けられるんでしょうけれどね」
提督「我が鎮守府は全員が戦闘要員だ」
翔鶴「私たち大型艦はまたしばらく出撃不能です」
提督「あー武蔵たちの追求を受ける日々が辛いよ。だが皆の練度を上げることも重要だ。なけなしの資源をやりくりしてどうにか訓練なり演習なりに出してあげないと」
翔鶴「この間武蔵さんが仰っていましたね。練度は撃っていればどうにかなる、と」
提督「逆に言えば撃たなければどうにもならないってことだね。確かにたくさん撃てば感覚も鍛えられるから言い得て妙だ」
翔鶴「なにか良い案はないでしょうか……」
提督「コトが戦闘である以上資源を使わずにって言うのは無理だよなあ。しかし動かすための資源はドカ貧」ムゥ
翔鶴「使用する資源は少なくて、かつ効果が見込める方法……かぁ」ウーン
ワーワー!!
提督「……ん? なんだか外が賑やかだなぁ」ドレドレ
翔鶴「吹雪ちゃんたちですね。みんなでボールを使って遊んでいるみたいです」
提督「俺も子供の頃はやれドッジボールだのなんだので遊んだっけ」
翔鶴「今日は天気も良いので、外に出るのにはちょうどいい日かもしれません」
提督「花粉も落ち着いたしな。……ん、待てよ。ドッジボール……」
翔鶴「?」
吹雪「はいっ! 白雪ちゃん」ポーン
白雪「っとと……深雪ちゃん、いくよ」ポーン
深雪「任せろッ。行くぜ、瑞鶴さんに深雪スペシャル!」バシッ
瑞鶴「うわぁ?! ちょちょっと、みんなで続けようって話してたのにどうしてスマッシュかますのよ!」
深雪「いやーついウッカリ」テヘペロ
利根「瑞鶴がヘマするから吾輩の所まで来ないではないか……」
瑞鶴「私のせいじゃないっての。もう、じゃあもう一回ね」
吹雪「まずは10回を目指して頑張りましょう」
瑞鶴「いくわよ。それっ」ポーン
利根「うむっ。吹雪よ、吾輩の天空トスを受けてみよ!」
筑摩「ふふっ。姉さん楽しそう」ニコニコ
提督「賑やかじゃないか」
翔鶴「こんにちは」
筑摩「あら、提督に翔鶴さん。お疲れさまです」
提督「あれはバレーのラリーか?」
筑摩「みたいですね。みんなで長く続けようとしているみたいです」
翔鶴「筑摩さんは入らないんですか?」
筑摩「ええ。こうして利根姉さんたちのことを眺めているので十分楽しんでます」
提督「観戦も悪くないが、やはりみんなで動いてこそ楽しいものだぞ。と言うわけで筑摩、みんなでドッジボールでもやらないか?」
筑摩「ドッジボール……ですか?」
提督「訓練の一環と称した運動ってやつをネ。例の資源のせいで再び艦隊行動を制限しないといけなくなったから」
筑摩「と言うことは、あれはやはり事実だと……?」
提督「信じられないのもわかるけれどね。俺が移動するのに使ったフネの修理にどうしても必要だったんだ」
翔鶴「(表向きは提督のフネのためと言うことになってます。いますが……)」
瑞鶴「……あれ。提督さんと翔鶴姉ぇだ」
白雪「司令官。お疲れさまです」
深雪「おいーっす」
提督「やあ。みんな元気だな」
利根「それはもう。出撃もないせいで元気は有り余っとるな!」
提督「そんなみんなに訓練と遊びを両立させた素晴らしいものを教えてあげようかと」
吹雪「訓練と遊び、ですか?」
瑞鶴「そんなのあったっけ?」
提督「ドッジボールだ」
瑞鶴「ドッジボール? なんでまた」
提督「相手にボールをぶつけないといけない以上、当然狙って投げるだろう? それ即ち砲雷撃と同じことだ」
吹雪「それは……」ネー
白雪「まあ、似てると言えなくもないような?」ネー
提督「更に狙われるということは避けるということ。それ即ち回避と同じだ」
利根「おぉ、確かにその通りじゃ」
瑞鶴「ここで素直に納得しちゃいけないような気がする」
提督「正直に言えばこじつけだけどね。だけど感覚を鍛えるにはちょうどいいんじゃないか? 避けるための反射神経にしっかり動くための下半身の安定にって」
瑞鶴「それならまあ、うん」
提督「本当なら海の上であれこれさせてあげたいけれど、今しばらくはコレで我慢してもらえないだろうか」
吹雪「い、いえ。私たちはそんな! むしろ気を使って頂いて申し訳ないくらいで……」
利根「ふむ。訓練や実戦に備えての基礎固めといったところかのぅ。艤装を扱える腕や足腰がなければ意味もないしの」
提督「遊びながら鍛えられる。そして誰でも出来る。資源を貯めないといけない現状ではこれが一番かなと」
白露「イチバン?!」バッ
提督「おおぅ?! 白露か」
白露「なになに? なんか面白いことですかー?」キラキラ
時雨「白露。まあ落ち着こうよ」
夕立「提督さん。あそぼあそぼー」ガバッ
提督「こ、こら夕立。背中に乗りかかるなって。は、話が進まない」
夕立「夕立、結構暇っぽい―」アソボー
提督「最近夕立の瑞鶴化が激しい件について!」
瑞鶴「ここで私なの?!」
村雨「はいはーい。夕立はこっちで大人しくしてましょうねー。はい、ステイ」
春雨「司令官。夕立姉さんがご迷惑をおかけいたします」ペコリ
夕立「姉妹の扱いがぞんざいっぽいー……」
提督「ま、まあそこまでじゃないから大丈夫だよ。とにかく、ドッチボールをやってみるのはどうかなと。もちろんそれ以外でも構わないよ」
瑞鶴「んー。まあ暇つぶしには持ってこいかもね。身体も動かせればいい運動になるし」
深雪「訓練再開までの準備運動ってかー。いよっし、ここは深雪サマ大活躍で弾みをつけてやるぜぃ!」
白露「イチバンは渡さないよ! あたしだってやる時はやるんだから」
時雨「そう言えば、夕立は身体が鈍ってるって言ってたよね」
村雨「私たちが狙ってあげるからたくさん逃げてみるー?」
春雨「し、集中攻撃は好きではありませんが……姉さんたちのためなら、春雨、やります」フンス
夕立「っぽいー?!」
提督「これでしばらくはなんとかなる……かな?」
翔鶴「そうですね。身体を動かせればなんとかなるかと」
提督「子供の頃なら俺も参加したんだがなぁ。いかんせん歳を取り過ぎた」
翔鶴「あら、まだ十分お若いではないですか」
提督「兵学校卒業以来机や書類相手ばかりですっかり鈍った」
翔鶴「だからこそ、と言うのもありますよ?」
提督「……む」
ドッジボールが訓練科目に(しばらく)追加されました
ドッジボールネタがあるわけじゃあないデス
バシビシを文字で表しても、ねえ?
来週からイベント開始ですがよろしければまたお付き合いください
今回のイベントで新型空母の予感? 信濃……葛城か? はたまた大鷹型か神鷹か海鷹か
資源も前回回復上限を割り込んだけど、なんとかゼロ一個増やせたし、いけるかな……
・---・鶴タチノ休息・---・
瑞鶴「戦闘から帰ってきたらまた長い休みが待っていたのでしたっと」
翔鶴「こればかりはどうしようもないわね」
瑞鶴「前に鳳翔さんからもチラッと聞いたけどさ、ウチって本当に資源に余裕が無いんだね」
翔鶴「基本は配給が全てだから……遠征だけでは限界があるわ」
瑞鶴「一時間半とか三時間位でパッと資源が稼げる遠征ってないものかねぇ」メメタァ
翔鶴「そう、ねぇ。もしあったら資源に苦労することはないかも?」
瑞鶴「そもそもさ、あの子たちの艤装修理のために使っちゃったわけだけど、あれって直せたんだ。深海棲艦の技術なんでしょ?」
翔鶴「普通だったら直せないらしいんだけれど、そこはもう妖精さんの技術というか腕というか」ネ?
瑞鶴「私たちもあぁ言うの装備できたら誰にも負けないんだろうけどねー」
翔鶴「妖精さん曰く、資源さえあれば量産は出来るって言ったたわよ」
瑞鶴「ホントっ?! じゃあ私も噴式震電とか橘花改とか……」
翔鶴「でも私たちには絶対に扱えないわ。例えどんなに訓練してもね」
瑞鶴「えーそんなことナイと思うけどなぁ。やってみないと分かんないじゃん」
翔鶴「……一度だけね、装備したことがあるの」
瑞鶴「そうなの?」
翔鶴「まだ雲龍さんたちが来たばかりの頃よ。技術調査の一環で私たちが扱えるかを試してみたんだけれど……」
瑞鶴「ど?」
翔鶴「艦載機式符を矢に変えた上で試したんだけれど、噴式機の吐き出す熱に甲板が耐えられなくて失敗したわ」
瑞鶴「うわぁ……」
翔鶴「他にも色々調査したけれど、結局は専用装備ということで結論付けたの」
瑞鶴「そっかあ。でも、雲龍たちの艦載機はしょうがないとしても、冬月たちが使ってるあの高角砲はもうちょっとどうにかした方がいいんじゃない? 本気出したら絶対壊れるってちょっと……」
翔鶴「それこそがロマンだって妖精さんは言ってたわ」
瑞鶴「ピーキーすぎるロマンって一体」ウーム
高性能とピーキーはロマン枠
イベント開始までもう間もなく 繋がるのは……明日?
みんなソッチに関心がむいてるので次はそのうち
よろしければまたお付き合いください
結局空母は誰なんだろうなあ
・---・チェーンジ・---・
翔鶴「提督。まもなくニ三○○です」
提督「もうそんな時間かぁ」
翔鶴「そろそろお休みになってくださいね」
提督「だな。幸か不幸か出撃が無くなったせいで書類が少なくて済む。素直に喜べないがね」
翔鶴「ですね」クスクス
提督「そう言えばさっきから妙に静かになったが……」チラリ
瑞鶴「Zzz……」グースカピー
翔鶴「もう瑞鶴。眠たいならここのベッドじゃなくてちゃんと部屋に戻りなさい」
瑞鶴「……んぅー」ゴロン
提督「まあまあ。こんな時間だから仕方ないだろう。どれ、おネムな姫様を部屋まで運んであげるとするかな」
翔鶴「提督は瑞鶴に甘すぎです」ムゥ
提督「そうかなぁ」
knock knock knock knock
翔鶴「あら、誰か来ましたね」
提督「こんな時間に誰か用かな。どうぞー」
ガチャッ
秋月「あ、あのぉ。夜分遅くにすみません司令。秋月です……」ソローリ
提督「秋月? どうしたんだ」
翔鶴「何かありましたか?」
秋月「いえ、その。そうではないんですが……あのー」キョロキョロ
提督「???」
翔鶴「???」
秋月「えっと……。も、もう大丈夫ですよ!」
提督「は?」ダイジョブ?
ガタンッ
??『こんばんハ。提督』
提督「雲龍ッ?!」ビクッ
雲龍「こんな夜更けにゴメンなさいネ。でも、どうしても相談したいことがあって来たノ」
提督「いや、それはまあ構わないんだが……一体何処から出てきてるんだよ」
翔鶴「本棚の裏に隠し通路が」イツノマニ
雲龍「ちょっと、ネ。何かあった時のために作ってもらったノ」
提督「まあその前にアレだ。秋月、悪いがドアを閉めて鍵をかけてくれるか。見られたり来たれたりしたらマズイ」
秋月「は、はい。失礼します」ガチャン
翔鶴「まるでこの間の作戦前みたいですね」
雲龍「……そう言えバ。あの時もこんな時間だったわネ。みんな揃ってここへ来たっケ」
提督「最近隠れる気がなくなってきてないか? ちゃんとリスクは頭に入れててくれよな」
雲龍「わかってるワ。安心してちょうだイ」
提督「それで、相談とはなにかな。こうまでして来たってコトはなにか重大な事でも?」
雲龍「実は妹の葛城のことデ――――」
ガタッ
??『あっ、こ、こラ葛城。ダメでしょう!』
葛城「いいじゃんいいジゃん。もう、雲龍姉ぇも天城姉ぇも心配症なんダから―」ヒョコッ
提督「は……?」
翔鶴「か、葛城……さん?」エ
天城「す、すみませン提督。それニ翔鶴さんも。夜分失礼します……」
雲龍「」アチャー
葛城「翔鶴さんニ提督。こんバんは」オテテフリフリ
提督「え、あ……え?」
雲龍「まあえっト。こういう訳でネ」ウン
葛城「聞いてよ二人ともー。雲龍姉ぇたちったら変なコト言ウのよ。私が変わっタって!」
提督「うん。まあなんだ。キミは本当に葛城だよな?」
葛城「ちょ、あなたまでそんなことを言うの? みんなしてホント失礼ちゃうワねっ」
提督「」エー
葛城「私が雲龍型三番艦葛城でなくてなんだって言ウのよ」
天城「か、葛城。とにかくちょっト落チ着いてっ。ね」オロオロ
提督「えーっと……これは一体どうしたものか。夕飯何食べた?」
雲龍「みんなと同じものヨ。まさか持ってきてくれる鳳翔がヘンなもの入れるとは思えないシ」
提督「うん。それは俺も同意だ」
翔鶴「葛城さんはいつから……こんな?」
雲龍「ご飯食べ終わって、お風呂で転寝をしてたノ。それで上がってきたラ……」コウ
天城「あ、天城たちモ少々混乱気味でして」ハイ
葛城「だぁから私は普通だッての!」
雲龍「ボクっ子で、私に似て少しのんびり屋だったはずなのニ……」
葛城「いやいや、雲龍姉ぇこそ誰のこと言ってルのさ。私がボクっ子? のんびり屋? ありえないでシょー」ナイナイ
天城「もっとオ淑やかナ性格のはずなんですが……」
葛城「私は十分にお淑ヤかよ!」
イヤイヤイヤ
アリエマセン
ムキィーッ!
提督「……これはまぁ、うん。確かにここへ来るわなあ」
翔鶴「あはは……」
提督「ガラリと性格は変わってるが、葛城であることに違いはないみたいだ」
翔鶴「そのようですね。しかし、なんと言うかこう、今の葛城さんを見てると――――」
瑞鶴「……んぅーウルサイなぁ。こんな時間になんなのよぉ」ムクリ
雲龍「あ、瑞鶴姉」イタノ
葛城「」ピクッ
瑞鶴「えぇ……雲龍? なんでアンタがここにいんの。それに天城に葛城まで」ゴシゴシ
天城「すみません。オ休みのところ」ペコリ
雲龍「実は葛城が――――――」
葛城「ず、瑞鶴センパイ! お疲れさまです!!」ズイッ
瑞鶴「……は?」
葛城さんの性格がVer1.50になりました
葛城が本実装された&入手できたので
雲龍と比べて前回の天城からずいぶんと早い&簡単なご登場で 夏のVita絡みか?
こんなに早いなら渾作戦ネタもう少しズラせばよかったと後悔気味 変換してご覧いただければと
出番もうナイと言いつつまだ続きますが、よろしければまたお付き合いください
連休バンザイ
注:この後の葛城サンの発言に他意はありません 念のため
・---・スキスキ センパイ!・---・
葛城「瑞鶴センパイ! お疲れさマです!!」ズイッ
瑞鶴「は、はぁ? アンタ葛城よね? 急にどうしたのよ」
葛城「私、瑞鶴センパイのファンなンです! 憧れてマすっ! お慕い申し上げてマすッ!」ズズズイッ
瑞鶴「ちょちょちょ……たっタンマ! 説明を、誰か説明をお願いーっ」ヘルプミー
天城「はいはい。いいかラ葛城ハ落チ着きなさい。瑞鶴さんガ困っているでしょう」
雲龍「葛城、ステイ」
葛城「私は犬じャない!」
瑞鶴「な、なんなのよ一体。私が寝てる間に何が起こってるわけ……?」
翔鶴「えっと……。実は葛城さんの性格が変わってしまったみたいなの。この通りに」
瑞鶴「変わるとかそんな次元じゃないわよ」コレ
提督「結果は見ての通りだが原因は不明。本人も変わったという記憶はないと言ってるし、どうしたものか」
瑞鶴「やっぱり元深海棲艦なのが関係してるの?」
提督「可能性があるともないとも言えないな」
葛城「もぅ。みんなして私のことヘンって言っテるし。私の方こそ説明して欲しいくラいよ」
雲龍「頭が痛くなってくるわネ」
天城「雲龍姉様ニ同じく……」
提督「とりあえず現状は把握した。原因がわからない以上追求しても押し問答になりそうだから先を見よう。葛城、今自分が置かれている状況はわかってるよな? 自分が何者であり、どうして他の艦娘とは違うがということだ」
葛城「それはわかっテるわ。私たちは元深海棲艦。髪の毛の先端が色が違うのも、手や足の一部が違う色なのもそのせいダって」
提督「ふむ。記憶は問題なさそうだな。じゃあ、何か変わったこととかあるかな」
葛城「そう言わレても……」
提督「なければそれでいいが、どんな些細な事でも構わないよ」
葛城「ウーん。この状況以外にないカなあ」
提督「じゃあ今度は雲龍たちに聞いてみようか。普段と比べて性格以外で何が変化はあるかな」
雲龍「性格の部分が強すぎて他が出てこないけれド……強いて言うならバ」
天城「葛城って、瑞鶴さんのことこんなニ大好きでしたっけ? もちろン普段仲ガ悪いとかではなくて」
葛城「なに言ってるのよ天城姉ぇ。瑞鶴センパイは私たち雲龍型……いいえ、全空母憧れの的じャない!」
雲龍・天城『えっ?』
提督・翔鶴『えっ?』
瑞鶴「え?」ナゼニ
葛城「瑞鶴センパイと言えば、開戦から機動部隊の最期までを戦い抜いた歴戦の猛者! 敵機動部隊と何度も雌雄を決した豪傑なのよっ。格下相手と序盤のオイシイ所だけ持ってって後半の激戦を知らずにさっさとリタイアした先達たちとは格が違ウのよ!」←葛城サンの個人的見解でス
瑞鶴「」エー
翔鶴「そ、それは多方面に波紋を広げそうな……」ヤメテ
葛城「しかも戦った戦場尽くをほぼ無傷で凌いダのよ? 最期は物量の前に矢尽き刀折れて沈んじゃったけど、誰もが認める数多の戦果をあげ続けて、次なる戦いのために被害は受けないナんて。これで憧れないなんて選択肢あると思う? ないワよね」
瑞鶴「」
雲龍「まぁ、それは確かにねエ」ウン
天城「天城モ否定はできません……」
翔鶴「わ、私も最期以外は一応一緒にいたんだけれど……ね。被害担当艦としてDEATHが」ホロリ
葛城「そんなセンパイにあやかりたくて、私も迷彩をおソロにしたし、頑張って弓道だって覚えたんダから!」
雲龍「そう言えば、あの子の艤装私たちと……」
天城「は、はい。いつノ間にカ弓に」
瑞鶴「て言うか、アレ私にとっては死装束だからイヤなんだよなぁ」
葛城「あ、あれ?」アレ?
葛城「せ、センパイ。いつもの迷彩柄のお召し物は……?」
瑞鶴「だから、あれは私にとって縁起の良いものじゃないから着ないわよ。ほら、翔鶴姉ぇと同じでしょ」
葛城「あ、ぅ……。でっでも、そのお召し物もとっても似合っテます! さすガです!」
瑞鶴「」ナンテコッタ
提督「な、なんと言うか……。性格と同時に凄まじいまでの瑞鶴愛が芽生えたというか」ナァ
翔鶴「姉として妹が慕われるのは喜ばしく誇らしいのですが……」ネェ
天城「なんだカ葛城ノ性格ヤ言動まデ瑞鶴さんそっくりニ感じますね」
雲龍「……性格ばかりで気づくのが遅れたけど、アナタ胸縮んダ?」ドタプーン
天城「えっ?」ドタプーン
葛城「なッ?!」ペターン
雲龍「何もソコまで瑞鶴姉に似せなくてモ」
翔鶴「瑞鶴?」
瑞鶴「なんでここで私を見るのよ翔鶴姉ぇ!」
葛城「わ、私だって好きで小さいわけじゃなイもん! 雲龍姉ぇたちが大きすぎるから余計目立ツだけ! ねっセンパイ?」
瑞鶴「だからここで私にふらないで。同じ姉妹なのに、どうして……」ブツブツ
葛城「そもそも私の機関が二人と違って駆逐艦からの流用ダから……ブツブツ」
翔鶴「あ、あはは……」
雲龍「まア。私の妹だから大きくはなるでショ。そのうチ。きっト。たぶン……?」
葛城「とっとニかく! 私の憧れは瑞鶴センパイなの。センパイみたいに活躍できるようにこれからも研鑽スるわ」
提督「その心がけは大事かもな。雲龍たちにとって瑞鶴は立派なお姉さんというわけだ。普段は難しいがいろいろ教えてあげたらどうだ」
瑞鶴「まあそれはもちろんいいけど……。結局、葛城の性格はどうするの?」
提督「棚上げだな。現状慣れてないだけで問題はなさそうだし、何かあったらまたその時にでも」
雲龍「そうネ。葛城が私たちの妹なことに変わりないシ」
天城「今感じていル違和感も、徐々ニ慣れていくト思います」
葛城「だから私は……まあ、もうイっか」ウン
提督「さ、それじゃあ時間も遅いしもう寝るとしよう。秋月もソファーじゃあカワイソウだ」
瑞鶴「あ」ソウイエバ
秋月「………………」Zzz
翔鶴「私たちが盛り上がっている間に寝てしまったんですね」
提督「なんだかんだ0時前だしね。冬月たちもとっくに寝てるんじゃないかな」
雲龍「今回のことでこっちの事前偵察を頼めるのが秋月しかいなかったかラ……」
天城「申シ訳ないことをしてしまいました」
提督「俺が向こうまで運んでいこう。瑞鶴たちもせっかくだから一緒に寝てくればどうだ?」
葛城「あ、それ賛成っ! 提督(あなた)イイコト言うじャない。センパイ、一緒に寝まシょう!」
瑞鶴「いいけど……」
翔鶴「よろしいのですか?」
提督「出撃もできないし、明日の昼前までだったらなんとか誤魔化せておけるだろうから。朝鳳翔にはそれとなく言っておくさ」ヨイショ
秋月「んんっ……ふゆづき……」ギュッ
提督「軽いなあ。早く食生活にも慣れてもらわないと」
瑞鶴「いいなあ」ウズウズ
………………
…………
……
―数日後―
翔鶴「提督。こちらの書類についてですが」
提督「それは確か先週送られてきたヤツのどっかに……」
コココンココ コココ
翔鶴「あら。今日もいらっしゃったみたいですね」
提督「……はぁ。いまは大丈夫だぞ―」
ガタンッ
葛城「こんニちは。瑞鶴センパイいる?」ヒョコッ
提督「瑞鶴なら今食堂にお菓子取りに行ってるが……」
葛城「フーん。じゃあちょっと待たせてもらおウかなー」
提督「………………」
葛城「あ、これ美味シそう。いただきマーす」サクサク
提督「なあ、葛城よ」
葛城「んー?」モグモグ
提督「来るなとも言わないし拒否することもないが、もう少し慎重になってくれよ。存在がバレたらマズイのは分かるだろ?」
葛城「それはわかってルわよ。だからこうしてちゃんと確認してるデしょ?」モウヒトツ
提督「いや、まあそうなんだが……」
葛城「だいたい雲龍姉ぇも天城姉ぇも気にして遠慮しすぎナのよ。冬月たちは秋月のこともあるしまあしょうがなイけど」
翔鶴「むしろお二人の考えが推奨なんですがね……」
提督「バレたらどうするんだかな」
葛城「いつバレるかなんて後ろ向きに心配するよりも、私は確認した上で堂々と瑞鶴センパイに会いに来るわ!」フンスッ
提督「……まあ、前向きなのはいいことなのか?」
翔鶴「ど、どうなんでしょう」ウーン
ガチャッ
瑞鶴「ただいまー……って、あれ? アンタまた来てたの」
葛城「こんニちは! センパイ」
瑞鶴「ホント元気ねぇ。あ、コレ食べる? 鳳翔さんに作ってもらったの」
葛城「ゼヒ!」キラキラ
提督「……ノックもせず開けるのは瑞鶴だけ。だがもし誰かがうっかり開けたらと思うと」
葛城「なに言ってルのよ。センパイはそれだけあなたの事を信頼してるんデしょ。ね、センパイ」
瑞鶴「うん? んー……んっ。まあね!」←気にしてなかった
提督「……ホント、頼むぞー」
ずいかく が ふたり?
聞き伝わるだけの伝説と、目の前にいる自他ともに認めるエースを比べたらきっとこうなるんじゃないかと?
最初は瑞鶴と同じ声かと思ったら、よくよく聞いてみると香取と同じ人っぽい? 似せてるのかな?
雲龍たち基本出さないけど、実装揃ったことで出しやすくなった どうしたものか
よろしければまたお付き合いください
……まもなくE6、巻雲も長波も高波も、そしてE2で雲龍も出た
このままローマも出るか……?
・---・アル日ノ鎮守府:利根・---・
利根「筑摩よ。来るべき戦に備えて本日の訓練は索敵は念入りに行なうぞ」
筑摩「そうですね。本日は貴重な燃料を使用しての戦闘訓練ですので、無駄には出来ません」
利根「うむっ! 瑞鶴に大鯨、他の偵察機はいらん。我らが利根型が全方位を務めるぞ」
大鯨「わかりました。では攻撃はお任せください」
瑞鶴「はいはい。じゃあ私はその分直掩機を上げておこうかな」
利根「相手は武蔵率いる打撃艦隊。懐深く攻めこまれては軽装な我らに勝ち目はない。先手必勝で叩くぞ」
瑞鶴「翔鶴姉ぇが補佐に入ってるから油断も出来ないしね。でも、まずはセオリー通り来るかも?」
利根「ふふふふ……いつまでも新参者と侮るなかれ。利根機動艦隊、いざ出陣じゃ!」
筑摩「確実に先手を取りましょう。索敵機、発艦開始します」ガションッ
利根「吾輩も続くぞ。発艦じゃッ……って、むぅ?」ガコッ
筑摩「姉さん。どうかしましたか?」
利根「あれ、おかしいのぅ。カタパルトが……」ガコンガコン
那珂「だいじょうぶー?」
夕立「故障っぽい?」
利根「へ、平気じゃ。この位ちょっと力を入れてしまえば……!」グググッ
瑞鶴「ちょ、ちょっとそんなに乱暴にしたら」
利根「くっ……この……!」グギギ
バキン!
『あ』
利根「あ」コワレタ
提督「――――それでさっきからしょんぼりしてるのか」
瑞鶴「そりゃあんな無理に力入れたら壊れるわよねえ」
利根「吾輩のカタパルトが……」
筑摩「姉さん。元気を出してください。ね? 機械な以上故障する時もありますよ」
利根「ち、ちくまあ」オロローン
筑摩「(あぁ、しょんぼり顔に涙を浮かべる姉さんも不謹慎ですがまた保護欲をソソりますね)」ハァハァ
提督「とりあえず、壊れた利根のカタパルトは修理に出した。まあ明日にでも直るんじゃないかな」
利根「肝心な時はいつもそうじゃ。航空機を運用できない吾輩なんぞ、ただの重巡以下……散っていった戦友たちに申し訳もたたん」
提督「誰も散ってないって。今日のことは残念だったがまた訓練日を作るから」ネ
利根「……寝る」トボトボ
ゴソゴソゴソ
提督「そう言いつつ何故ここのベッドで寝るのか」
瑞鶴「やっぱり目の前にベッドがあるからじゃない? 私もよく使うし」
提督「初雪や加古もそうだが、使用目的が明らかに間違っている……!」
瑞鶴「気にしない気にしない。じゃ、私は先部屋に戻ってるわね」
筑摩「私も姉さんの分のお洗濯物を畳まないといけないので、失礼いたします」
提督「利根はこのままでいいのか?」
筑摩「そう、ですね。では起きたら戻るよう伝えていただけますか」
提督「了解だ」
利根「Zzz」
提督「………………」サラサラ
利根「Zzz」
提督「………………」ペタン
利根「Zzz」
提督「………………」オワッタ
提督「(マジ寝か)」
knock knock
翔鶴『翔鶴です』
提督「はいよー」
翔鶴「戻りました提督……って、あら?」
提督「お疲れさま。ありがとう翔鶴」
翔鶴「いいえ。これくらいなんともありません。それよりも……瑞鶴、またここで寝てるの?」
瑞鶴?『Zzz』
翔鶴「まったくもう。寝るならちゃんとお部屋で寝なさいっていつもいつも――――?」アレ
提督「ははは。残念ながら瑞鶴ではないのだ」
翔鶴「利根さん……ですね」
利根『Zzz』
提督「今日のことでチョットな。まあ、不貞寝というやつだろう」
翔鶴「髪型とリボンでつい瑞鶴とばかり……」
提督「似てるよなあ。同じ格好させて後ろ向きに立たれたら判断付かないかもしれないよ」
翔鶴「ですね。でも、瑞鶴の方が少し背が高いかもしれません」
提督「そう言うワケだから、ここは静かに書類作業といこうじゃないか」
翔鶴「あ、その事ですが提督。妖精さんがお話があると」
提督「妖精さんが? なんだろう」
翔鶴「急ぎではないと言っていましたが……」
提督「まあ、せっかくだから休憩がてら行ってみようかな。翔鶴はどうする?」
翔鶴「お供いたします」
提督「ん。じゃあちょっと行ってくるか。利根はまあ、しばらくこのままでもいいだろう。せっかくぐっすり眠ってるみたいだし」
……この判断が後の騒動カッコカリを引き起こすこととなる……?
葛城が好みすぎて生きるのが辛い
瑞鶴が好きならきっとみんなも葛城が好きになるはず 逆に秋津洲の声が低くて驚いたくらい
葛城の出番増やそうの会ですがよろしければまたお付き合いください
E6だけで三日、資源にして五万以上は使った……ローマは出なかった 酒匂も磯風も出なかった
・---・ヤッチマッタZE・---・
葛城「さァーて! 今日も瑞鶴センパイの所に遊びに行こウかな」
雲龍「あのねェ。そんなしょっちゅう遊びに行ってたら本当にバレるわヨ?」
葛城「ちゃんと注意してるッてば。あ、お菓子とか持ってった方がいいカな―」
天城「葛城ハ本当ニ瑞鶴さんノ事がオ気ニ入りなのね」
葛城「もっチろん。腕を上げて、いつか絶対に一緒の艦隊組むんダから! この間の作戦のセンパイカッコ良かっタなあ」キラキラ
雲龍「完全にお熱ネ」
天城「ですね」
葛城「じゃ、行ってきマーす」タタタッ
雲龍「はァ……。出撃が再開できたら少しは落ち着くかしらネ?」
天城「それまではもうしばらくノ辛抱、ト言っタ所でしょうか」
雲龍「冬月たちの艤装修理が終わるまであと少シ。何事もなければいいけれド」
葛城「ふっふフーん。セーンパイっと」コココンココ コココ
………………
葛城「あれ?」コココンココ コココ
………………
葛城「誰もいないノかな……? 提督も?」ガタタッ
しーん……
葛城「見事にもぬけの殻ね。お夕飯にはまだ早いし、燃料がないから出撃モない。……ああ、言ってて悲しくなっテきた」ホロリ
葛城「翔鶴さんもいないし、こりゃあ出直してきた方が――――ん?」チラッ
??『Zzz』
葛城「あの髪型に白いリボンって……ひょっとしなくても瑞鶴センパイよね。むこう向いてるからお顔は見えないけど、やっぱり寝顔も素敵なんだろウなあ」
葛城「瑞鶴セーンパイっ! 葛城、来ちゃいマした」
瑞鶴?『……んぅ。かつらぎ……じゃと?』モゾッ
葛城「ん?」ジャト?
瑞鶴?『……おぉ、おぬしかつらぎかぁ。ひさしいのぅ。くれいらいじゃ』モゾモゾ
葛城「」ビクッ
葛城「(やっ……やっちゃったあぁああぁぁぁーッ!)」
葛城「」ダラダラダラダラ
利根「……いままでどこにいたんじゃ。あねのあまぎもいっしょか? むさしのようにながいひるねかの」フワフワ
葛城「そ、そんなカンジ……デス」
利根「……ひょっとして、わがはいのことだだれだかわかっとらんな?」ジー
葛城「え、エート」オロオロ
瑞鶴?「……おぼえておらぬか。とねじゃよ」ネムイ
葛城「いやぁーマア、ソノ」
利根「……みてのとおり、わがはいちとねむいのじゃ。すまぬがはなしならまたあとにしてくれるとありがたい……」モゾモゾ
葛城「ど、ドーゾ」
利根「うむ……またあとでのぅ」Zzz
葛城「………………」
葛城「(ど、どうシよう)」ヤバイ
ざわざわ……
葛城「(だ、誰か来る! とりあえず戻らナいと!)」ダッ
ガタンッ
ガチャッ
提督「――――部屋に戻ってたんじゃなかったのか?」
瑞鶴「だって一人だと暇だったんだもん。だから提督さんと遊ぼうと思って」
提督「遊ぼうって……」
翔鶴「たまには注意してもいいんですよ? この子のためにも」
提督「んー、まあな」
翔鶴「もぅ」
瑞鶴「えへへー。やっぱり提督さんは優しいなっ」
翔鶴「優しさと甘やかしは違いますよ提督」
提督「まあまあ」
瑞鶴「とりあえず翔鶴姉ぇ、お茶でも飲もうよ」
提督「そうしようそうしよう」
翔鶴「はぁ……。わかりました。では今用意しますね」
利根「……むう?」ムクリ
利根「………………」キョロキョロ
利根「……ゆめ、か?」
………………
提督「それで、よく眠れたか利根」
利根「うむっ。一眠りしたらスッキリしたぞ。カタパルトの事は残念じゃったが、次こそは吾輩の活躍を見せつけるのじゃ」
提督「それは安心だ」ヨカッタ
瑞鶴「あの時の慌てようったらすごかったもんね―」ズズズ……
利根「しょうがなかろう。吾輩にとってカタパルト故障は切っても切れぬ因縁なのじゃ」
提督「嫌な因縁だな」
利根「全くじゃ。彼奴とは真の意味で分かち合えた時が本当の力を発揮できるであろう」
翔鶴「まぁ」クスクス
利根「……ところで、つかぬことを聞くがここに葛城がおらんかったか?」
提督「は?」ピタッ
翔鶴「え?」ピクッ
瑞鶴「葛城……?」
利根「うむ。瑞鶴は知っておるじゃろ。雲龍の末妹じゃ」
瑞鶴「いやそれはわかるけど……」ナンデ
利根「なんかこう、枕元に葛城の姿を見た気がしたのじゃ。会話もした気もするが、皆が知らぬ所を見ると吾輩の夢の中の話だったようじゃな」
提督「ま、まあ利根は今まで寝てたんだし、混同することもあるよな」
利根「うーむ……確かにその通りじゃが、何故吾輩は夢の中のあやつを"おっどあい"にしてしまったのかのぅ」ムムム
提督「………………」チラッ
翔鶴「………………」チラッ
瑞鶴「葛城ねえ。あの子には悪いことをしたわ。一番大事な時に先達である私たちはもういなかったわけだし」
利根「瑞鶴のせいではない。時期や間が悪かっただけじゃ。それに、今の世ならあやつらも活躍できるであろう」
瑞鶴「……そうね。案外人知れず暴れまわってるかも」
提督「あっ。そう言えば今日中に仕上げないといけない書類があるんだった。仕上げちゃわないと」
翔鶴「そ、そうですね。徹夜になったら大変ですし」イソイソ
利根「む。そうか。では吾輩はこれにて失礼させてもらおうかの」
提督「急にすまんな。カタパルトは明日には直ってるから、工廠に取りに行ってもらえるか」
利根「了解じゃ!」
提督「……翔鶴。至急雲龍たちに確認を」ヒソヒソ
翔鶴「はい」ヒソヒソ
雲龍「――――コノ度ハ、愚昧ガ大変ゴ迷惑ヲ、オ掛ケ致シマシタ」フカブカ
天城「姉デアル天城タチノ監督不行デス」フカブカ
葛城「ビエエェェェンッ!」←たんこぶ二つ
提督「……と言うことは、やっぱり利根の話は事実だったのか」
雲龍「提督がいない時は扉を開けないようにって言ってあったんだけれド……」
天城「慢心しテ勝手ニ開けタ挙句、眠っていタ利根さんヲ瑞鶴さんト間違えたみたいでして」
提督「うーん。なんと言うか、ちょうど翔鶴とそんな話をしたばっかりだった」
翔鶴「あはは……」
雲龍「葛城曰く、半分寝てたらしいけれド……」
提督「ああ。本人も夢の中の出来事だと思ってるから完全に露呈したわけじゃないかな。でも、言われた時はさすがに驚いたよ」
翔鶴「雲龍さんたちの特徴を当てられると、見間違いとも言えなくなりますからね」
天城「それで、天城たちはこれからどうなるんでしょう……?」
雲龍「やっぱりしばらく会わない方がいいのかしラ」
葛城「え、そっソれは……!」ヤダ
雲龍「葛城」
葛城「あぅ……」ションボリ
提督「まあ、今度からちゃんと気をつけてもらえれば今までどおりで構わないよ。みんなに不便を強いてるのは事実だから」
葛城「……イいの?」
提督「ただしちゃんと約束は守ってくれよ。誰もいない時は開けない。今回みたくなりたくなければこれは絶対だ」
葛城「う、うん!」
提督「ほんと頼むぞ。 ……しかし、いろいろと限界かね。知る者も増えたし隠し通すのにも限度があるな」
翔鶴「いろいろと考えなければいけませんね」
提督「ああ」
だって好きなんだもん
今度こそ通常へ でも葛城がもったいない……ほんとエェ娘や
終わり方を変えてみようかと思案中 これも雲龍型実装済みのおかげ?
よろしければまたお付き合いください
……鶴姉妹改二、期待と不安の入り混じり
現状最強の加賀を崩すと一悶着ありそうだし、微増程度だと戦果と合わず一悶着ありそうだしで
どうしたものか とりあえず両方共90↑だから準備はできてる!
改二実装されるかもしれないのは良いとして問題は設計図の要不要だよなぁ
・---・続・月夜ノ鳳鶴・---・
提督「今日はまた一段と暑いな……!」
提督「最近は寝る時も冬布団だと寝苦しい日も増えてきた。むしろ蹴っ飛ばしてる時さえある」
提督「そう遠くなく半袖にもなるだろう。それはつまり……」
提督「鳳翔。今夜辺り久々にどうかな」クイッ
鳳翔「あらあら。では何か肴を用意いたしますね」
提督「うむっ。期待してるよ」ワクワク
翔鶴「………………」
提督「――ここへ来るのも半年ぶりか。なんか、つい最近までやってたような気もするってのに」
鳳翔「ふふっ。今夜使われるとのことでしたので、掃除はしっかりとしてありますよ。さぁ、どうぞ」
提督「ありがとう。んっ……ほぅ。いやあ部屋で呑むのとはまたひと味ちがうな!」
鳳翔「やはり外の空気を肌で感じているせいでしょうかね」
提督「月見酒の醍醐味ってやつだよな。まあ、これでキレイに晴れてたらもっと良かったんだが」
鳳翔「ですね」ニコニコ
翔鶴「………………」
提督「翔鶴はどうしたんだ。ずいぶんと大人しいが」
翔鶴「いえ、別に……なんでもありません」グイッ
提督「ああこらそんないっぺんに飲んだら……」
翔鶴「だいじょうぶですっ。私だってお酒くらい飲めます」ジィッ
提督「それは呑むじゃなくて"飲む"だぞ」
翔鶴「いっしょですっ」グイッ
提督「」エー
翔鶴「だいたい提督は鳳翔さんと仲が良すぎです。お酒飲む時はだいたい一緒ですしー」ブゥ
提督「そりゃあ数少ないお酒仲間だからなぁ」
翔鶴「私じゃダメですか?」ボソッ
提督「む……」
鳳翔「あらあら。まあまあ」
翔鶴「Zzz」スヤスヤ
提督「そしてあっと言う間に潰れてしまった……」←膝枕中
鳳翔「翔鶴さんはお酒に強くありませんからね」
提督「だからいつもはお茶にするか、飲んでもゆっくり少しずつって言ってるんだがねぇ」
鳳翔「ふふっ。でも、翔鶴さんの気持ちも理解できます。相手が提督だからこそ、こうして一生懸命なんだと」
提督「それはまあ、俺だってわかってるさ」
鳳翔「あら。それはそれでなんだか妬けてしまいますね」ニコニコ
提督「勘弁してくれ」
鳳翔「どうしましょうかねえ」
提督「ははは……。しかし、時の流れってのは早いものだな。気が付くと翔鶴が一番長くなってしまった」
鳳翔「初代の吹雪ちゃんが二ヶ月ほどで、あとを継いだ私が半年くらいでしたでしょうか」
提督「ああ。そしてあの事件の寸前に来たのが翔鶴だ」
鳳翔「そのすぐ後でしたね。提督が秘書艦に任命したのは」
提督「今となっては頼りになる右腕的存在だよ。本当に感謝ばかりだ」ナデナデ
翔鶴「うぅ……ん」ムニャ……
提督「もちろん。鳳翔や吹雪、それに他のみんなにだって感謝はしてるぞ。みんなあっての鎮守府だ」
鳳翔「まあ」フフフ
もうすぐいちねん
・---・オマケノ鎮守府:翔鶴・---・
提督「さて、それじゃあこの辺でお開きにしようか。俺は寝てしまった翔鶴を部屋まで連れて行くよ」
鳳翔「では私はお片付けを。ついでに朝食の下ごしらえをしてしまいます」
提督「いつもありがとう鳳翔。大鯨や間宮にも伝えておいてくれ」
鳳翔「ふふっ。わかりました。では、おやすみなさい」
提督「おやすみ。……さ、お姫様。お城へ戻る時間ですぞ」ヨイショ
翔鶴「んー……」ギュッ
提督「なんと言うか、完全に酔っぱらってるなぁ。こんな状態の翔鶴も珍しいというか」
鳳翔「ですね」ニコニコ
………………
…………
……
提督「まさか部屋に誰もいないとは。鍵もかかってたし……瑞鶴は何処へ行ったんだ?」
提督「放置する訳にはいかないから執務室のベッドへ連れてきたが、さてさて。これは困ったなぁ」
翔鶴「Zzz」ギュッ
提督「しっかりと掴まれてしまって離れられない」ウン
提督「無理に起こすのは悪いし……しょうがないか」
ゴロン
提督「なんだか会議に出た時の夜を思い出すなぁ。なんて」
提督「しばらくしたら翔鶴も起きるだろうし、その時に部屋に戻ればいいか」
その後目を覚ました翔鶴が驚いたのはまた別のお話
キレイに晴れるどころか台風カッコカリが近づいてる今日このごろ
風がうるさくて眠れなそうだけど、翌朝来るよりかマシか?
ローマ掘りはもう諦めた 出る気配が全くない! 酒匂も、磯風も……
よろしければまたお付き合いください
>>615
"その後"のif改装なら利根型よろしく必須になりそうですね
さてさてどうなることやら
・---・鶴タチノ休息・---・
瑞鶴「ついに翔鶴姉ぇが鎮守府内でも朝帰りをした件について」
翔鶴「そんな人聞きの悪い事を言わないでっ。酔い潰れてしまっただけよ」
瑞鶴「酔い潰れるほどお酒飲んでナニしてたんですかねえ」ニヤニヤ
翔鶴「またゲンコツされたいの?」グッ
瑞鶴「――――」←お口チャックの仕草
翔鶴「もぅ。大体提督が鳳翔さんと仲が良すぎるのが……」ブツブツ
瑞鶴「何を焦ってるのかねぇ。確かに提督さんは鳳翔さんと仲いいけどさ、だからって翔鶴姉ぇが捨てられたわけじゃないでしょ?」
翔鶴「それはそうだけど……。その捨てられたって言い方はチョットね」
瑞鶴「あーあ。人間ってメンドクサイよね。ケッコンは一人までーなんて言わずに好きなだけすればいいのに」
翔鶴「一人だからこそ意味がある、とも言えるんじゃないかしら。それに、そうなったら特定の誰かに偏ってしまうかもしれないし」
瑞鶴「昔と今じゃあいろいろ違うんだねー。頑張ってね翔鶴姉ぇ。私含めてライバルは多いよ」
翔鶴「それは……って、ちょっと待って瑞鶴。あなたもなの?」
瑞鶴「へへっ。さぁてね! うかうかしてると横からかっさらわれちゃうかもよ―」ホホホ
翔鶴「えっ? ちょっと瑞鶴、え?」アレレ
翔鶴さんは驚いています
みじかいですがこれで……
週末触れないので最後のローマ・酒匂堀へ出撃です
よろしければまたお付き合いください
……でも、どうせ出ないんだろうなあ
・---・アル日ノ鎮守府:翔鶴、瑞鶴・---・
ガチャッ
瑞鶴「おっはようございまーす」
提督「おはよう瑞鶴。今日はまたずいぶん早いご出勤で」
瑞鶴「なんか目が覚めちゃってねー。うん。寝覚めスッキリって感じ」
提督「それは重畳。で、おとなりの翔鶴は……」
翔鶴「お、おはようございます……」クマー
提督「どうした? なんか目にクマができてるみたいだが。夜寝られなかったとか」
翔鶴「いえ、大丈夫です……。お気になさらず」
提督「どうみても大丈夫そうには見えないんだが」ウン
翔鶴「そんなことは……では、書類まとめちゃいますね」
提督「あ、あぁ。……なあ瑞鶴。翔鶴はどうしたんだ?」
瑞鶴「んー、ちょっとハッパを掛けたつもりが逆効果になっちゃた、みたいな?」
提督「なんだそれは。ケンカでもしたのか」
瑞鶴「まさか。で、翔鶴姉ぇがこんな感じだから手伝おうと思うけど何からしたらいいかな」
提督「今日は貴重な資源配給日だから資源在庫表の更新かな。あとは前回からの増減をまとめなきゃいけないから、それを手伝ってもらえると嬉しい」
瑞鶴「りょーかいっ。まあ今回のことは私にも責任あるから、翔鶴姉ぇの補佐はちゃんとするわ」
翔鶴「………………」ウツラウツラ
提督「………………」
瑞鶴「………………」サラサラペタン
翔鶴「………………」コックリコックリ
提督「翔鶴。大丈夫か?」
翔鶴「……えっ? あ、ははい。すみません」
提督「辛いならベッドで寝ててもいいんだぞ」
翔鶴「いえそんな。お仕事中ですから」
瑞鶴「(大丈夫かな―)」
………………
翔鶴「………………」ボー
翔鶴「………………」ウツラウツラ
瑞鶴「完全にオネムだね」
提督「ハァ。翔鶴。おーい翔鶴」
翔鶴「……はっ」ビクッ
提督「二時間だ。今から二時間しっかりと寝てきなさい。そうすればだいぶマシになるから」
翔鶴「で、でも」
提督「だーめ。残念ながらこれは提督命令です。業務に支障が出てるから無理にでも従ってもらいます」
翔鶴「あ、ぅ……」シュン
提督「そこのベッドを使っていいから、一度ちゃんと寝て眠気をとっておいで。仕事のことは気にしなくていいから」
翔鶴「すみません……」
提督「誰だって眠たい時くらいあるさ。無理に起きて能率の悪いことするよりかは、一度リセットして改めての方が絶対にイイ。翔鶴も俺によく言うだろう?」
翔鶴「そう、ですね。ではちょっと失礼して」
提督「そして今ならなんとテイトク自らがベッドまで運んでくれるサービス付きです」ヒョイッ
翔鶴「わ、わっ」
提督「どうする、ココで寝るかそれとも部屋に戻る?」
翔鶴「で、ではその……ここでオネガイシマス」
提督「かしこまりましたお嬢様。ではしばしお捕まりをば」
瑞鶴「いーなー」
翔鶴「Zzz」
提督「やっぱり眠たかったんじゃないか。我慢しなくても良かったのに」
瑞鶴「そこはほら、翔鶴姉ぇも秘書艦としてのプライドがあるじゃない?」
提督「だからこそ余計になんだがねぇ。で、昨日なにがあったんだ」
瑞鶴「早く翔鶴姉ぇと提督さんがくっつくようにけしかけました」
提督「………………」
瑞鶴「いまが戦の最中ってのはわかるけどさ。やっぱり翔鶴姉ぇには幸せになってもらいたいし」
提督「俺だって先のことはちゃんと考えてるよ。ただ、瑞鶴の言うように今は真っ只中。幸せにかまけてうつつを抜かして、なんてな。ましてそれで誰かを欠くような事をしたら死んでも死にきれん」
瑞鶴「だよねぇ」
提督「まあなんだ。暖かく見守ってもらえればと思うよ」
瑞鶴「ん。じゃあ生温~く見てるね。"お兄ちゃん"」
提督「なんだそりゃ」
瑞鶴「だって翔鶴姉ぇと提督さんがくっついたらそうなるでしょ? 前も言ったかもしれないけど」
提督「この歳でお兄ちゃん呼ばわりされると違和感満載だな」
瑞鶴「うん。私も言ってて変な感じ。提督さんは提督さんだよね」
提督「いつも通りが一番かな。さあさあ、いい加減仕事に戻ろう。翔鶴が起きたら全部片付いてて驚かせるくらいに」
瑞鶴「了解。あ、でもそう言えばもうすぐ配給の時間じゃない? 準備しないと」
提督「もうそんな時間に……じゃあ吹雪たちに伝えておくか。みんな部屋にいるかな」
瑞鶴「私もついて行こうっと」
提督「書類進めておいてくれるとありがたいんだがね」
瑞鶴「気にしない気にしない。さ、いこっ」グイグイ
……パタン
・---・オマケノ鎮守府:瑞鶴・---・
――工廠にて――
瑞鶴「――ってコトを提督さんと話してたんだけどさ」
彗星妖精『』クルクルクル
工廠妖精1『ふむふむです』
工廠妖精2『二人のシンテンは我々も気になってるです』
瑞鶴「こればっかりはご時世とか二人のタイミングとかあるから急かせないけどさ。なんかイイ案ないかなー」ムニー
彗星妖精『みぃ~』ミョーン
工廠妖精1『案です?』
工廠妖精2『ケッコン指輪的な?』
瑞鶴「まあそんな感じ。ケッコンとかじゃなくてもなんかこう結びつけるものがあればなーって」
彗星妖精『ッ』ハイ
瑞鶴「ふふっ。ありがと」ナデナデ
彗星妖精『~♪』
工廠妖精1『なるへそなるへそ』
工廠妖精2『ちょっと違うかもしれないけど、なんとかなるかもです』
瑞鶴「ほんと?」
工廠妖精1『少し時間を貰えればです』
工廠妖精2『資源はほぼ使わないから安心です』
瑞鶴の発案で妖精さんがナニかを始めました
ローマとかは次回以降に期待しよう それまでに雲龍と葛城の練度を……!
瑞鶴たちがなんか始めましたがよろしければまたお付き合いください
次回は賛否あるかも?
終わらせ方をガラッと変えたらこうなった的な
露呈させます
注:長くなったので二つに分けます
・---・発覚・---・
――第三艦隊使用全装備、修理完了
雲龍「やっと出撃再開できるわネ」
冬月「お待たせいたしましタ!」
天城「先ノ作戦でハ囮任務とハ言え、結果ニ満足できたとハ言いきれません。これもまだまダ天城たちガ未熟であル証拠だト思います」
葛城「えーでも瑞鶴センパイカッコ良かったけドなあ。特に最後の発艦の時なんて超本気モードって感じで!」
雲龍「瑞鶴姉でなく私たちの問題ヨ。装備の優劣に驕ることなく結果を出すためには、まだまだ私たちは鍛錬が足りないというこト」
葛城「千里の道も一歩からってワケね」
雲龍「そうそウ。じゃあどうする? 準備出来たらすぐにでも出撃すル?」
天城「天城ハ構いません。オ休みはたくさんいただきました」
葛城「もうちょっと瑞鶴センパイとお話したいけど……一緒の艦隊組むための修行も必要ヨねっ。私も問題ナいわ」
雲龍「冬月たちは? いいかしラ」
冬月「はイ! いつでも行けまス!」
夏月「……ウム」
花月「お休みも嬉しいけど、やっぱり花月たちは海に出てなンぼ、よねぇ」
雲龍「了解。じゃあ早速だけど、今夜から出ましょうカ。と言うわけで秋月、しばらくは留守にしてゴメンナサイだけド……」
秋月「はい。皆さんのご活躍とご武運をお祈りいたします。 冬月、夏月、花月。秋月型の名にかけてしっかりと雲龍さんたちを護るのですよ」
冬月「わかりましタッ。姉さま、行ってまいりまス!」
秋月「司令へはこの後秋月から伝えておきますね」
雲龍「ありがとウ。それじゃあみんな夜までに準備を済ませておいてネ。出撃は……零時にしましょウ。始まりとしてはうってつけだワ」
………………
…………
……
秋月「――と言うわけで、雲龍さんたちは今夜出撃されるそうです」
提督「わかった。今までは気が付くと出掛けてたり帰ってきたりでなかなか行動が把握しきれない部分があったけど、秋月のお陰でより把握しやすくなったかな」
翔鶴「ですね」
秋月「いえ、秋月はそんな……っ。で、ではこれにて失礼いたします」
……パタン
提督「これでしばらく資源は雲龍たち頼みになってしまうな」
翔鶴「私たちだけでも遠征で得ることはできますが、どうしても限界がありますからね」
提督「まったくだよ。彼女たちの頑張りに応えるためにも、やりくりはしっかりしないとな」
翔鶴「はい」
提督「珍しくここにいない瑞鶴にもあとで言っておかないと」
翔鶴「何処に行ったんでしょうかね。部屋にもいませんでしたし……」
秋月「……ふぅ」テクテク
秋月「(今日から暫く夜は一人……。ここへ来てからずっとあの子たちと一緒だっただけに、少し寂しい気もするかも?)」
秋月「あ、でもせめてお見送りくらいは――――」
??『ん? 誰か出かけるの』
秋月「わひゃっ?! せ、川内さんっ」
川内「やほー」オテテフリフリ
秋月「こ、こんにちは」
川内「秋月は今ひとり?」
秋月「え、えぇ。今まで司令の所へいました」
川内「提督か翔鶴さんが出かけるところだったとか」
秋月「あ、いえそうではなく……っ」アタフタ
川内「違うの? じゃあ誰だろ……あ、出かけるで思い出したけど、たとえ誰かに誘われても予定にない訓練とかはダメだぞ―。いま資源に余裕が無いから」
秋月「そう、みたいですね」
秋月「(その一端に自分が関わっているのがまたなんとも心苦しいのですが)」
川内「私も余裕さえあれば夜戦とか思いっきりやりたいんだけどねぇ。まあ、ないものはしょうがないからしばらくは遠征に精を出してるってわけなのよ。秋月にもそのうち手伝ってもらうからそのつもりでね」
秋月「わかりました。護衛ならお任せくださいっ」
川内「んっ。じゃあ私はこれから寝るから」
秋月「お休みですか?」
川内「基本夜型だからね~」ジャネ
秋月「お疲れさまです……」
秋月「(そう言えば瑞鶴さんが言ってたっけ。川内さんは夜戦が好きだから夜になると元気が良くなるって)」
―川内型の部屋―
川内「あーなんかいいことないかなー」ゴロンゴロン
神通「いいこと……?」
那珂「洞窟探検はいいの?」
川内「アレ? 散々怪しいと期待させといて結局何もなかったってオチだったし。もういいかなって」
神通「(ホっ……)」
那珂「それ以外の川内ちゃんのいいことってみんな夜戦ばっかりな気がするかも」
川内「そうとも言う。遠征ばっかりでもう飽きちゃった」
那珂「やっぱりー」
神通「姉さん。遠征も立派なお仕事ですよ」
川内「そうなんだけどさぁ。やっぱり私たちって戦ってナンボじゃん? 夜戦してナンボじゃん?」
神通「それは……」
那珂「夜戦は川内ちゃんだけじゃないかな」
川内「那珂だって好きなくせに。神通も好きでしょ? 夜戦」
神通「え、えぇ。まあ」
那珂「夜間ライブは那珂ちゃんたちの宿命とも言えるよね」
川内「でしょ? だからなんかないかなーって」ゴロゴロ
那珂「寝転がりながら言ってても全然説得力ないけどねー」
神通「あはは……」
川内「神通が羨ましいよ。この間の作戦では思いっきり戦えたんだし。こっちは夜戦ができるって期待したものの結局哨戒どまりだもん」
神通「お、囮という都合上いろいろと大変でしたよ……?」
川内「それでも戦えただけいいじゃん。まさか神通たちが還って来たら資源無くなっちゃうなんて思いもしないし」
那珂「やっぱり提督はプロデューサーらしくココにドシーンって構えてた方がいいよねー」
神通「(プロデューサー……?)」
川内「やることないしとりあえず夜まで寝るわぁ。夕飯になったら起こして」
那珂「昼夜逆転してても、いざ遠征ってなればシャンとしてるのも川内ちゃんらしいよね」
神通「そ、そう……かな」
knock knock
??『吹雪です』
那珂「吹雪ちゃん? いいよー」
吹雪「失礼します。司令官から次の遠征についての資料を預かってきました」ガチャッ
川内「……また遠征かぁ」ゴロン
那珂「ちょうど話してたところだったね」
吹雪「そうなんですか?」
神通「今の私たちの主なお仕事ですからね。ありがとう吹雪さん」
吹雪「はいっ」
吹雪「えっと、この後は……」トコトコ
大鯨「あ、吹雪ちゃん。ちょうどいい所に」
吹雪「大鯨さん。どうかしましたか」
大鯨「いま鳳翔さんとお菓子を作っていたところなんですけれど、良かったら味見をお願いできないかなって」
吹雪「いいんですかっ」キラキラ
大鯨「はい。もうすぐ焼きあがるので、お暇でしたら食堂までいらしてくださいね」ニコニコ
吹雪「もちろんです。万難排除してでm」ムギュ
初雪「ん! ……行くっ」フンス
深雪「お菓子と聞いちゃあ深雪サマも黙っちゃいられないぜぃ!」
吹雪「ふ、二人ともっ。なんで乗っかるのぉ」ガクガクガク
初雪「……お約束」
深雪「抜け駆けはゲンキンなんだぜー吹雪」
大鯨「ふふふっ。では初雪ちゃんも深雪ちゃんもいっしょですね」
初雪「んっ」コクコク
深雪「鳳翔さんと大鯨さんが作るんだったら味に間違いはないよなー。楽しみ楽しみ」
吹雪「降りてよぉ―!」オモイ!
深雪「なあなあ、一体何のお菓子を作ったんだ」
大鯨「前に雑誌で見た中がしっとりとしたクッキーを作ってみようということで、間宮さんに教えてもらいました」
初雪「……おぉ。さくさく、しっとり」
深雪「こりゃあますます期待が膨らむなあ!」
吹雪「も、もう限界」ベシャッ
初雪「……吹雪、沈没」ナームー
深雪「やっぱ二人して乗っかったのはトップヘビーだったかー」ウンウン
吹雪「な、ならせめて早くどいて……」
深雪「じゃあ大鯨さん。早いところ行こうぜ―。時は金ナリ急がば回れだ」
初雪「……クッキーが待ってる」
大鯨「そ、それは意味が違いますよ。それに吹雪ちゃんが」
深雪「ダーイジョブ大丈夫。吹雪はやればできる子だから」
初雪「……がんばれ。できる。きもちのもんだい」ネ
吹雪「えぇー」ソンナ
吹雪「二人してひどいよー」プンスカ
深雪「まーまー。ほれ、もうひと口食べよーぜー」ハイ
吹雪「まったく……むぐむぐ……もぅ」
初雪「……うまうま」
瑞鶴「試食のはずがすっかりおやつタイムに入ってるわね。んー、おいしっ」モグモグ
鳳翔「初めて作りましたが、お口にあったみたいでよかったです」ニコニコ
吹雪「そう言えば、先ほど瑞鶴さんは執務室にいませんでしたが今までどちらに?」
瑞鶴「ん? ちょっと工廠までね。妖精さんに頼み事」
深雪「工廠で何してたんですか?」
瑞鶴「それはヒミツ~。まあ悪いことじゃないからそこは安心して」
吹雪「はぁ」
瑞鶴「ねぇ鳳翔さん。このクッキーって味は一種類だけ?」
鳳翔「まずは試作ということだったので……」
瑞鶴「チョコとか抹茶とか混ぜたらもっと美味しくなるんじゃないかなー。ほら、チョコクッキーとかもあるし」
大鯨「チョコクッキーですかあ」
鳳翔「……そう、ですねぇ。後で焼く皆さんの分の生地が残っているので、せっかくですから作ってみましょうか」
大鯨「作り方は変わらないと思うので、すぐ出来そうですね」
鳳翔「ちょうどチョコレートとお抹茶もありますね」
大鯨「はいっ」
瑞鶴「フフフ……これで新味試食権ゲットよ」
深雪「やりましたなあお代官様。ささ、こちらをお納めくだせぇ」フフフ
瑞鶴「深雪屋、お主も悪よのぅ」ホホホ
吹雪「あ、あんまり食べるとお夕飯入らなくなっちゃうよ?」
初雪「……甘い物は別腹。ダイジョブ」
瑞鶴「そうそう。そして美味しいものなら尚更よ。あ、あとで翔鶴姉ぇと提督さんにも持ってってあげよ―っと」
瑞鶴「はい、二人に差し入れを持ってきたよー」
提督「おぉクッキーか。仕事の合間の甘いモノは嬉しいな」サクサク
翔鶴「瑞鶴。あなた今まで何処に行ってたの?」
瑞鶴「ん? ちょっと工廠まで。あとついさっきまではこのクッキー食べに食堂へ」
翔鶴「工廠……また何か変なコト考えてるんじゃないでしょうね」
瑞鶴「そんなわけないじゃんー。ほらほら、翔鶴姉ぇも食べてよっ。鳳翔さんたちの新作だよ。味は私のお墨付き」ハイ
翔鶴「……確かに、美味しいわね」サクサク
瑞鶴「でしょ?」
提督「工廠に行くのは構わないけれど、資源に余裕が無いからあんまりヘンなことには使わないでくれよ」
瑞鶴「そりゃもう! ちゃーんと有意義なことに使いますとも。提督さんにとってもみんなにとってもね」
提督「俺も?」
瑞鶴「そうそう」ニコニコ
提督「なんかその笑顔がすごくコワイんだが……」
翔鶴「私もです……」
瑞鶴「(ニッコニコ)」
翔鶴「あ、そうだ瑞鶴。雲龍さんたち第三艦隊は今夜から出撃を再開するそうよ」
瑞鶴「今夜から? またなんともすごい時間帯に」
翔鶴「みんなが寝静まった頃に、と言うところでしょう。葛城さんに会いに行くなら今のうちよ」
瑞鶴「いやぁもう毎日のように会ってるから……別にいいかなーって」
翔鶴「そんなこと言ったら葛城さんがかわいそうよ」
瑞鶴「でもここんトコ毎日のようにあっち行ってるしー」ウーン
提督「だからこそ激励に行ったら喜ぶんじゃないかな。慕われてる先輩としてはね」
瑞鶴「……まあ、二人がソコまで言うなら」
翔鶴「このクッキーも持っていったらいいんじゃない?」
瑞鶴「だね。じゃああとでちょっと行ってこようかな」
………………
…………
……
前半終了 平和なのもここまで
と言っても後半ひどいことになるわけじゃあありません
よろしければまたお付き合いください
……あ号が終わらない 1-1で全然ボスに行かない
注:最初に二つに分割と言ったな アレは嘘だ
――深夜
雲龍「……そろそろ時間ネ。みんな準備はいイ?」
葛城「もっチろん! 久々だから派手に暴れてヤるわ」
天城「艦載機ノ整備及び、燃料・弾薬共ニ準備万端です」
冬月「こちらも各装備点検完了済みでス」
雲龍「了解。念のためもう一度周囲に誰かいないか確認してから出ましょうカ」
天城「はい。水上・対空電探共ニ反応はありません。皆さン既にオ休ミ中かと」
雲龍「よシ。……いつもこの瞬間だけは慣れないわネ。昼間なら鳳翔とかが教えてくれるかラ」
葛城「さすがに夜までは頼めなイって?」
雲龍「こんな遅くまで私たちのわがままに付き合わせるわけにいかないからネ」
天城「いつか、みんなデ堂々ト出撃できル日ガ来るといいですね」
雲龍「……そうネ。さ、それじゃあみんな寝てる間に出ましょウ」
冬月「前衛はいつも通り私ガ。両翼は夏月と花月が努めまス」
雲龍「湾を出るまでは単縦陣で行きましょウ。あとで夜間陣形変更の確認もやっておきたいかラ」
花月「それなら花月がいちばン後ろねぇ。夏月にはまンなかをお願いするわあ」
夏月「……了」
雲龍「では、第三艦隊出撃すル。久々の実戦だけど、油断はしないでネ」
『ハイッ!』
………………
川内「………………」ムクリ
神通「Zzz」
那珂「Zzz」
川内「………………」ゴソゴソゴソ
……パタン
ザザーン
川内「夜はいいよねぇ。夜はさ……なんて毎度のごとく独り言ってねー」
川内「どうせ誰も聞いてないし。気にしない気にしないっと」
川内「波の音を聞きながら星空を眺める。最高だねえ。これで夜戦ができればもっと最高なんだけどなー」ゴロン
――最近は夜外に出ても寒くない。こうして屋根に寝転んでても冷やっとしないし
川内「………………」
川内「……雲量およそニ、月の光量ほぼ問題なし。ちょっと風が強いけど……うん。やっぱり夜戦にはちょうどいいや」
川内「でもめったに夜戦なんて起こらないし、やっぱり敵さんも夜は眠かったりしてねー――――?」ピタッ
ザザーン
川内「………………」ジー
ザザーン……ユラリ
川内「!」ググッ
――自然の波に逆らうような波紋。途切れ途切れの光の反射……間違いない。"なんかいる"
――フネならもっと大きな波紋や影が出るからあれは艦娘? いや、でも夜間訓練は休止中だしそもそも完全に時間外。他所から来るにしてもこんなところにこんな時間に来るはずがない。第一来るなら連絡くらいあるはず。緊急かそれともあれは……深海棲艦。まさか夜襲?!
――でもおかしい。夜襲ならなんで"沖に向かおうとしてる? 今なら無防備なココを奇襲して襲いたい放題のはず。なのにあんなにゆっくりと……まるで散歩に出かけるみたいな動きを?
川内「あれは一体……罠?」
――みんなを起こす時間と余裕はない。こんなだから艤装の殆ども持ってない。あるのはいつも身につけてるクナイ型の小型魚雷……
川内「……行くか。やれやれ。こんな夜戦は望んでないんだけどなぁ」グッ
――私に何かあったら後はよろしくね。二人とも
花月「?」ピクッ
葛城「ん、どうかシたの?」
花月「あ、いえ。なンか気配を感じたなぁって」
葛城「気配ですって? 雲龍姉ぇ、天城姉ぇ」
雲龍「天城、冬月。電探に反応ハ?」
天城「……いいえ、どちらモ周囲ニ反応はありません」フルフル
冬月「こちらもでス」
花月「気のせい、かしらぁ?」アレレ
葛城「久々の出撃だから感覚が鋭くなってるんじゃナいの?」
花月「……かもしれませン」
葛城「まあ夜は気にしすぎるくらいでちょうどいイわよ。引き続きよろシくね」
………………
川内「……見えたっ!」シュタタタッ
――艦影は……大小合わせて六か。一瞬気づかれたような動きをしたけど見つかってはいないみたい
川内「さすが妖精さんの特殊装備ってね。電探を誤魔化しちゃったからこの暗闇じゃ己の目以外に頼るものはないよ。狙うは単縦陣の最後尾……カモ番のちッこいの!」
…………
花月「……やっぱり、なンだか見られてるような気がするわぁ」ウーン
葛城「でも電探には反応なイわよ? それとも水中から?」
夏月「……無反応ダ」
葛城「となるとやっぱり気のせいってことになルけど」
花月「うーン」……タタタタッ
花月「?」 タタタタタッ!
バッ――!!
花月「ッ?! て、てきs」
ドーモ。テキカンタイ?=サン。センダイです
雲龍「な、なニッ?!」
天城「探照灯! 至近距離かラ直射されてます!」
葛城「くっ……眩しくて何も見エない!」
川内「動くな! 全員大人しくしろ。言葉くらい通じるでしょ? でないと……」グッ
花月「あわわわ……っ」アタフタ
冬月「花月!」
夏月「……チッ」ジャキンッ
雲龍「ま、待っテ! 私たちは敵じゃなイ。味方ヨ」
川内「そんな目をした味方なんて聞いたことないね。まるで深海棲艦みたい」
雲龍「う……と、とにかく敵意はないワ。だからそっちも落ち着いテ。あと、探照灯を下げてほしいワ」
川内「ならどうして闇夜にこそこそと動いてるの? 敵味方識別にも反応ないなんてやましい証拠が満載よ。これで信じろって無理な相談じゃない?」
天城「そ、それは……」
川内「所属と名前、目的を答えなさい。ここはこの鎮守府の領海内だから許可無く侵入した場合こちらに臨検する権利がある。でも、少しでも怪しい動きをしたら……」グイッ
花月「」ヒィッ
雲龍「わかっタ。降参すル。だからお願い、探照灯を下げテ。まぶしすぎて目が痛いワ」
川内「じゃあまずそっちから武器を下ろしなさい。ちっこいのが狙ってるその砲よ。そしたらこっちも探照灯を消す」
雲龍「冬月、夏月、主砲仰角九○度、全部反対側に向けなさイ」
冬月「……はイ」スッ
夏月「………………」スッ
川内「……確認した。じゃあ次は所属と名前と目的よ。嘘はつかないでね」パチン
雲龍「雲龍型航空母艦一番艦、旗艦を務める雲龍ヨ。所属ハ……」
川内「………………」
雲龍「ここヨ」
川内「……もうちょっと上手い嘘のつき方もあると思うけど。わざと? それともバカにしてる?」
雲龍「違うワ。本当に所属はこコ。あなたが知らないだケ」
川内「実際ここにいる私が知らないってことは信じられないってことだけど?」
雲龍「でも事実は事実。私たち六人はもう一年も前からここの所属ヨ」
川内「ならその証拠を見せなさい。誰が見ても納得できる証拠をね。出せる?」
葛城「そ、その前に花月を離しナさい! こっちに敵意がないことはわかったでシょう。首元に魚雷を押し付けるなんてかわいソうよ!」
川内「要求できる立場にないくらいは理解してほしいねえ」
葛城「で、でも!」
雲龍「葛城、落ち着きなさイ。その人の言うとおり……言葉で言って信じてもらえないなら態度で見せるしかないのヨ」
天城「態度で……? ね、姉様まさかっ。それはいけません!」
雲龍「もうどうしようもないノ。どんなものにも花月の命には代えられなイ。……ねえアナタ、今から一本だけ空に矢を射ッテモイイカシラ」
川内「許可するとでも?」
雲龍「本当ニ、オ願イ、コノ通リヨ。私ノ命ニカケテデモオ願イスルワ」ゴゴゴゴゴゴゴ
花月「雲龍さン……」
川内「……わかった。でも少しでも怪しい動きをしたら」
雲龍「シナイワ。絶対ニ。 葛城、鏑矢ヲ出シテ。緊急時吹鳴照明弾用意」
葛城「了解。……こうなった以上もうダメかもしれナいね」スッ
雲龍「……エエ」
葛城「ハぁっ。なんだかんだ、ここでの生活は楽しかっタなあ」グイッ
川内「さっきから見てたけど、あなた本当に艦娘なの? その頭から出てる緑色の角みたいなのとか、左目から揺らぎ出てる蒼いオーラみたいなのとかどうみても深海棲艦のそれよ?」
雲龍「……世の中、言葉じゃ説明できないことなんてたくさんあるのヨ。あとで神通に聞いてみるといいワ。 "川内"」フゥ
川内「え? なんで神通や私の名前を」
ピイィーッ! ヒュルルルルルルル……パパパッ
提督「Zzz」グースカピー
―――ピイィーッ! ヒュルルルルルルル……パパパッ
提督「んんッ、なんだ……?! こ、これは鏑矢! いかんッ」ガバッ
………………
大鯨「……な、なんですかぁ」モゾ……
鳳翔「ごめんなさい大鯨さん。私は少々出て参ります」スッ
大鯨「えっ鳳翔さん、艤装まで装備されて何処へ……?」
鳳翔「呼ばれてしまいましたからね。あの子たちに」
大鯨「?」
………………
神通「………………」ゴソゴソゴソ
那珂「Zzz」
神通「(姉さんの布団は空……熱も残ってない。と言うことは、これはやはり……)」
神通「ある意味で恐れていたことが現実になった、と」スッ
………………
叢雲「もぅ。なんなのよこんな時間に……」ネムイ
敷波「……また川内さんの暴走?」アフゥ
綾波「いくら夜戦が好きでも、ここまで迷惑を掛けるような方じゃないかと……?」
深雪「すげー。照明弾が音を立てて降下してるぜ。花火みたいだ」
磯波「でも、どうして上げてるのかな?」
吹雪「み、みんな落ち着いて! とりあえず司令官から指示があるまでは絶対に部屋から出ないでね!」ガチャッ
白雪「吹雪ちゃんはどうするの?」
吹雪「白露ちゃんや秋月ちゃんたちにも伝えてこないと! 白雪ちゃん、誰かが外に出そうになったら止めてくれる?」
白雪「う、うんっ。わかった」
初雪「Zzz」
………………
瑞鶴「な、なんのこれ。誰が照明弾なんかを……」
翔鶴「雲龍さんたちよ」
瑞鶴「え」ナンデ
翔鶴「これはね、第三艦隊の存在が私たち以外に露呈した時の知らせなの。もちろん鎮守府周辺限定の話しよ?」
瑞鶴「ってコトはまさか」
翔鶴「そのまさか、ね」
瑞鶴「葛城は、みんなはどうなっちゃうの?」
翔鶴「……まだ分からないわ。とにかく、行かないと」スッ
瑞鶴「わ、私も行く!」ガタッ
雲龍「……鎮守府に明かりが灯り始めたワ。もう直鳳翔たちが来ると思ウ。もちろん提督もネ」
天城「これデ隠シ切ることハ不可能になりましたね」
葛城「ある意味覚悟してたことダしね。むしろここまで隠し通せたことがスゴイんじゃなイかな」
冬月「これから、どうなるんでしょウ?」
雲龍「どうなるもこうなるも、最早流れに身を任せるより他はない……かしらネ」
川内「……アンタたちって一体。ほ、本当にここの所属なの?」スッ
花月「あ」フラリ
冬月「花月!」ギュッ
雲龍「我らは影。我らは闇。この戦争が終わるまで表に出ることを禁じられた存在――――って言ったら、物語っぽくてかっこいいのかしらネ?」
天城「ね、姉様。それハ事実ですがどちらかト言うト思春期特有ノ痛イ系物語になってしまいます」
雲龍「あラ」
葛城「なんか緊張の糸が切れちゃっタなー。もうどうにでもなれっテ感じ。今ならなんでも行け入れられそウかも」
川内「影、闇……。私ってひょっとして、開けちゃいけない系の箱の蓋を開けちゃった感じ?」
雲龍「そんなことないワ。あなたの行動は理に適ってるし落ち度なんてなイ。あるのはむしろこちら側。もしも反対の立場なら、私たちだってそうしたはズ」
天城「しかし、夜間でここまでハッキリ見つかってしまうのハ完全ニ誤算でした。最後まデ電探にモ反応ありませんでしたし」
川内「あ、あー……たぶん妖精さんの艤装のおかげかも。夜戦で電探にも映らなかったらスゴイよねって話してたら作ってくれたの」コレ
雲龍「……なるほド。本当にここの妖精の技量は素晴らしいわネ」
川内「ね、ねえ! みんなに見つかっちゃマズイなら私黙ってるよ? これも私のイタズラってことにすれば、今からでも……」
??『――その必要はありませんよ』
川内「あ……」
鳳翔「こんばんは。川内さん」
神通「やはり姉さんでしたね」
吹雪「夜の川内さんに敵う人はいませんからね」
川内「鳳翔さんに神通、それに吹雪まで……」
雲龍「ごめんなさい鳳翔。見つかってしまったワ」
鳳翔「仕方がありません。いつかが今日になってしまっただけのことです」
瑞鶴「みんな大丈夫っ?」
葛城「ず、瑞鶴センパイっ」アタフタ
雲龍「それはみんな来るわよネ……ところで提督と翔鶴は?」
瑞鶴「翔鶴姉ぇたちはフネで来るって。ほら、提督さんはこうできないから」パシャパシャ
モニターの調子がすこぶる悪い……八年も使えば無理ないか
三分割になってしまいましたが次でちゃんと収まるはず
よろしければまたお付き合いください
……モニター次第でちょっと間隔開くかも
提督『みんなー!』
瑞鶴「あ、提督さんたちもやっときたみた……い?」ナニアレ
雲龍「あラ」
鳳翔「まあ」
翔鶴「すみません皆さん。お待たせいたしました」←ロープを引っ張っている
提督「みんな大丈夫か? 怪我とかはしてないな?」←手こぎボートで曳航されている
瑞鶴「いや、まあみんな無事だけどさ……」
神通「て、提督。その、えっと」
提督「……何も触れないでもらえるとありがたい。フネで来られなかったのも察してもらえると」ハズカシクテ ナキソウ
翔鶴「同じく……」
瑞鶴「二人して何やってんだか」
鳳翔「それよりも提督。今回のことですが……」
提督「あ、ああ。とりあえず、全員執務室へ集合してもらえるか。もちろん川内や雲龍たちもだ」
雲龍「了解」
葛城「堂々と行けるのは初めてじゃないカしら。なんか新鮮でイイわね」
天城「あなたはもウ少シ緊張感ヲ持ちなさい」
川内「あの、提督。私……」
提督「今は何も言わなくていい。それにこの後お説教をするわけでもないよ。だからそんな悲しそうな顔をしないでおくれ」
川内「で、でも!」
提督「状況を見る限り、いつもの様に夜起きてた川内がたまたま出撃時間が被った雲龍たちを見つけてしまった。ただそれだけの事だろう?」
川内「それは、そうだけど」
提督「知らなかったんだからどうしようもない。むしろ隠してた俺にこそ責任がある。だからこそ、いろいろ説明しなきゃならない」
川内「………………」
提督「川内にもそうだし、あっちから何事かとこっちをみてる他のみんなにもな」
瑞鶴「え、と言うことはひょっとして」
翔鶴「よろしいのですか?」
提督「これで誤魔化したら不信感が残るだろうしね。それになんと言うか限界かなって。この間の葛城の……いや、瑞鶴の頃から考えてたんだ」
鳳翔「確かに人数が増えるほど隠していくのは難しくなりますからね」
提督「あとはまあ、信じてみたくなった。今日まで苦楽を共にした仲間を」
翔鶴「提督……」
瑞鶴「うん。いいんじゃないかな。きっとみんな受け入れてくれると思うよ」
翔鶴「私も瑞鶴の意見に賛成です」
提督「鳳翔たちはどうかな。反対?」
鳳翔「リスクが無くなるわけではありませんが、それはまた新たな対策としてみんなで考えていけば良いと思います。私は賛成ですね」
神通「……私も、提督の判断を支持します」
吹雪「私もです。一緒に生活が出来るなら、それは嬉しい事ですからっ」
提督「雲龍たちも、いいかな? こればかりは俺たちだけの判断で動けない」
雲龍「そう、ネ。瑞鶴姉や秋月を見て羨ましい気持ちもあったのは認めるワ。正直もっと先のことだと思ってたけれど……私は構わないワ」
天城「天城モ構いません。それでどのようナ結果だったとしてモ受ケ入れます」
葛城「私はこの間ニアミスしちゃったし大きなことは言えないけど、やっぱり堂々と瑞鶴センパイとお話できたら嬉しいかナって」
瑞鶴「アンタはそれしかないのかいっ」
冬月「私たちも構いませン!」
提督「……ありがとう。じゃあ改めてみんな執務室に集合してほしい。全員集まって欲しいが、もしも寝ていたら無理に起こさなくてもいいから」
瑞鶴「たぶんみんな起きてるんじゃないの? ……あーでも初雪と加古あたりは気づいてなさそうかも」
翔鶴「では提督。戻りましょうか」
提督「あぁうん。なんだかもの凄い惨めな気持ちになるなぁ。傍から見たこの図は」
葛城「手足を縄で縛ったらもう立派な捕虜ね! 罪は、そうねぇ……覗きカしら」
提督「勘弁してくれ」
―執務室―
ざわざわ……
提督「みんなお休みのところ申し訳ない。そして夜遅いのに突然の照明弾と警報吹鳴に驚いたと思う。まずは重ねて謝罪させてもらう」ペコリ
初雪「……眠い」ブニャブニャ
加古「くかー」Zzz
古鷹「ちょ、ちょっと加古。立ちながら寝ないでっ」
提督「最初に伝えておくが、これは決して敵艦隊の奇襲攻撃によるものではない。その点については安心してほしい」
白露「まあもしそうだったら今頃こうしてないだろうからねぇ」
夕立「鎮守府、ボロボロになっちゃうっぽい?」
時雨「みんな寝ていたっていう事でなら、そうなるかもね」
敷波「……ここ、ホントに鎮守府?」
叢雲「アンタも慣れれば気にしなくなるわよ」
敷波「それもそれでどうかと思う」
提督「そして、奇襲でないなら何故このようなことになったか。今からその理由をみんなに伝えようと思う。今日これまで、一部以外に秘密にしていた鎮守府における最高機密事項だ」
利根「さ、最高機密じゃと……。そのようなものがここにあるとは」ゴクリ
筑摩「なんだか緊張してきてしまいますね」
武蔵「フッ。この武蔵もかつては最高機密と言われた存在。並大抵のことでは驚かないぞ」
山城「夜中に突然叩き起こされて秘密を暴露とか、こんな展開に不幸を覚えるわ……」
扶桑「そう言わないの山城。提督にもきっとなにかお考えがあるのよ」
提督「まあ説明するよりも実際に見てもらった方が早いだろうから――――入ってくれ」
ガチャッ
『!!』
ざわざわ……!
アレダレ?
ナンダカ、目ガ……
ヨクミルト、手トカ足モ……
雲龍「……やっぱり、みんな驚くわよネ」
天城「覚悟していたとはいえ、奇異ノ視線ト言うのはやはリ気分ノ良いものではありませんね」
葛城「見世物じゃないぞーって言っテみる?」
天城「止めなさい」
雲龍「あ、時雨」オテテフリフリ
時雨「! お、驚いたなぁ。まさか雲龍たちがいるなんて。でも、あの姿は一体……」
夕立「知り合いっぽい?」
時雨「知り合い……うん、そうだね。扶桑たちのこともそうだけど、雲龍のことだって忘れたことはないよ」
春雨「あの、なんと言ったらいいのでしょう。言葉が見つからないのですが、えっと」
村雨「見た目がおかしいって?」
春雨「あ、その……は、はぃ」アゥ
村雨「確かにこの言い方以外に出てこないけれど、ソコも含めて提督から説明があるんじゃないかな」
利根「なんじゃ。葛城のやつおるではないか。それに天城に雲龍の姿も。この間は何故いないなどと言っておったのじゃろうかのぅ」
筑摩「ひょっとするとその事が機密事項なのかもしれませんよ? ほら、皆さんチョット雰囲気が違うと思いませんか」
利根「ぬなっ。そ、そう言われてみれば……」ウムム
提督「知っている人は知っていると思う。雲龍型の雲龍、天城、葛城と、この間やってきた秋月の妹たちである冬月、夏月、花月だ」
提督「そして彼女たちは――――元・深海棲艦でもある」
川内「!」
……え?
ざわざわ!
加古「……んぁ」パチリ
古鷹「深海、棲艦?」
山城「……嘘でしょ。そんなっ」
扶桑「深海棲艦が艦娘に……」
敷波「そ、そんな事ってあり得るの?」
叢雲「聞いたことないわよそんなの」
綾波「では、今まで倒してきた敵というのは……?」
提督「静かに! まずはこちらの説明を聞いてほしい。質問もあとでまとめて受け付ける」
ぴたっ
提督「……ありがとう。元・深海棲艦と言うことで皆動揺していると思うが、これだけは言っておきたい。彼女たちの場合は例外だ。全てに当てはまるわけじゃない」
提督「深海棲艦が艦娘であると決まったわけじゃないしその逆も然り。もしかしたら彼女たちも本当の意味で深海棲艦でなかったのかもしれない」
提督「そしてもっと言えば戻った原因も方法も不明のまま。偶然がいくつも重なった結果としか言いようがないんだ」
提督「もう一年も前になるが、ちょうどその時一緒にいた翔鶴、鳳翔、神通、吹雪とともに、一度はその存在を秘匿しようと決めていた」
提督「公にしたら混乱は必至だし、彼女たちの身も危ない。そして戦いに躊躇が生まれたらこちらも危ない、と言うことでだ」
提督「だけどこの鎮守府も人数が増えた。人数が増えるということは行動が広がるということで、監視の目も届きにくくなる。そして今夜ついに発見されてしまった」
川内「………………」
提督「誰が見つけたという話じゃない。場所は違えど一緒に生活している以上いつか起こり得た話だ。イイ悪いを決めるつもりもない」
提督「見つかったから公にしたと捉えられても仕方ないと思う。だけど良い機会だとも判断したんだ。今日まで苦楽を共にしてきた皆なら、きっと共有できると」
加古「んー、つまり信頼してもらえたってことかな? 本当の意味で」ポケー
古鷹「か、加古」
提督「……試しているわけじゃあないがね。気を悪くしたら申し訳ない。だけど公にするのはこの鎮守府の中だけだ。もし中央にバレたら彼女たちの身が危ないし俺たちも危なくなる。なんとしてもこの中で守り通す必要がある。そのためにはみんなの協力が不可欠なんだ」
提督「どうか、一緒に彼女たちを守ってほしい。そしてどうか "一緒に生活すること" を許してほしい」ペコリ
……しーん……
提督「………………」
武蔵「ふむ。やはりここは私が行くしかなかろうて。では提督よ。質問をいいかな」
提督「ああ。なんだ」
武蔵「今さらこんなことを聞いても詮無いが、何故今まで皆に隠していたんだ。まさか信用されてなかったとか……」
提督「いや、誓って決してそんなことはない。信用云々の前に、人としての心理を警戒しただけなんだ」
武蔵「人としての心理か。伺っても?」
提督「今話している時点で俺も資格はないかもしれないが、みんな大好きここだけの話・内緒の話ってやつだ。みんなが知らないような秘密をこっそり教えたくなるって気持ち、分かるだろう? 誰かがソレを始めたらもう止められない。あっと言う間に広がっていくだろう」
大鯨「な、なるほど……」
叢雲「人の口に戸は立てられぬってワケね。納得だわ」
提督「知っている人が多ければ多いほどリスクは高まり速度は早くなる。ならば最小限に留めようと。そういう訳だったんだ」
武蔵「ふむ。なるほど確かに説得力はあるな。理にも適っている。では何故今はいいのだ? こちらを信頼してくれる気持ちは嬉しいがリスクとやらは高まってしまったぞ?」
提督「武蔵の言うことは最もだ。正直に打ち明ければ信頼よりもリスクは怖い。こっちの信頼とはイコールと限らないからね。でも、きっかけはどうあれ俺は打ち明けることにした。リスクよりも信頼を取ったんだ。みんなとなら秘密を共有できると」
武蔵「……オモイなあ」フフッ
提督「すまん」
武蔵「だが指揮官が艦を……いや、我らを真に信頼してくれる気持ち。これは我らにとって何物にも代えられぬ僥倖ではないだろうか? なあ皆よ」
綾波「つまり私たち駆逐艦も大切にしてくださると」
敷波「まあ消耗品扱いは嫌だからね」
深雪「うちの司令官がそんなコトするわけ無いじゃんー」
古鷹「ですね」クスクス
加古「なんか寝てる場合じゃない気がする」パチクリ
山城「こんな時くらいちゃんと起きてなさいよ。まったく……あの人の信頼が重いわ」
扶桑「その割には、とても嬉しそうよ?」
武蔵「……と、言うわけだ提督よ。信頼を勝ち取れていたようだな」
提督「ああ。本当にありがたいことだ」
武蔵「では最後の質問だ。 部屋割りはどうする?」
提督「部屋割りは――――って、いいのか?」
武蔵「ここでソレは無粋ってものだろう提督よ。皆まで言うな。 なあ? 雲龍たちよ」
雲龍「……そうネ。無粋になってしまうわネ」クスクス
武蔵「我らは新たなる戦力の"正式"加入に歓迎するぞ。……と言っても、知ってると思うが作戦行動は殆どないがね」
深雪「よし、じゃあ早速空き部屋をササッと準備してしまいますかぁ」
白雪「そう言えば秋月さんは今一人だから……」
磯波「これからは冬月さんたちと一緒の部屋かな?」
時雨「雲龍たちの部屋はどうしようか――――――」
雲龍「………………」
………………
…………
……
太陽『』 サイタマー
雲龍「……朝日ネ」
天城「ですね」
葛城「結局作戦失敗したけど徹夜しちゃッたと」
雲龍「まさか、私たちがここから朝日を眺める日が来るなんてネ」
天城「ちょっと、夢のようですね」
雲龍「今までの生活も悪くはなかったけれド……」
葛城「堂々としていられるのは嬉しイって?」
雲龍「そう、ね……うン。嬉しいワ。それニ」チラリ
冬月「Zzz」
夏月「Zzz」
花月「Zzz」
雲龍「この子たちともある意味で部屋が一緒のまマ。本当に有難いことだワ」
天城「元々あっタ壁ヲ取リ払ってしまいましたからね。とてモ広いです」
葛城「どうせなら瑞鶴センパイたちの隣の部屋が良かったけど、まあ遊びに行けばいいだけだシねっ。ああ、堂々と遊びに行けるこの幸せ……!」キラキラ
雲龍「本当に瑞鶴姉のこと好きなのネ」
葛城「もち!」
ガチャッ
秋月「戻りました」
雲龍「あら秋月。おかえりなさイ」
秋月「鳳翔さんが朝ごはんの準備ができたので来てくださいとのことです。食堂までご案内しますね」
葛城「そう言えばここの中のこと全然知らないノよね。私たち」
天城「あとでいろいろト案内してもらわないといけませんね」
雲龍「そうネ。今日からここで暮らすのだものネ」
雲龍「(元・深海棲艦と言うことに変わりないけれど、今ならはっきりと言えるかもしれない。自分は艦娘なんだって)」
葛城「夜以来だからお腹も空いたし、早く行きマしょ。あ、冬月たち起こさナいと」
天城「まずハ全員で、ですね」
雲龍「……ええ、全員で行きましょウ」
なかまいり
ここって鶴姉妹のスレじゃなかったっけ? と言うのはご愛嬌 タイトル詐欺が多発しています
一段落ついたので今度こそ日常へ でももうそんなに長くないかも? 着艦場所を探さねば
よろしければまたお付き合いください
OST2 なんとか予約できた……!
・---・オマケノ鎮守府:瑞鶴・---・
葛城「さぁ瑞鶴センパイ! 一緒に訓練行きマしょ!」グイグイ
瑞鶴「だーから訓練しようにも燃料とかがないの!」
葛城「そんなのちょっと敵泊地から失敬すればすぐ貯まりまスって」ネ
瑞鶴「そんなことが出来るのはアンタたちだけでしょうが」
ジャアイッショニアソビマショウ!
ボスケテー
提督「瑞鶴の懐かれ度が目に見えて上がってるなぁ」
翔鶴「我慢する必要がなくなったからでしょうか……」アハハ
提督「ますますこの部屋が賑やかになりそうだ。執務室ってなんだってくらいに」
翔鶴「お仕事の邪魔になるようならば出て行ってもらいますか?」
提督「それこそ今さらだろう。賑やかなラジオだと思えばなんとかなるさ」
翔鶴「は、はぁ」
瑞鶴「提督さーん! 助けてよ~」
提督「いいじゃないか瑞鶴。後輩の面倒を見るのもセンパイの役割だぞ」
瑞鶴「いやまあそうなんだけど……でもぉ」
提督「暇がなくなっていいコト尽くめじゃないか」
瑞鶴「そうなんだけど……そうなんだけどぉ!」ムゥー!
翔鶴「瑞鶴、あまり提督の邪魔をしちゃダメよ」
瑞鶴「翔鶴姉ぇまでー」トホホ
葛城「あのー瑞鶴センパイ。ひょっとして迷惑デした?」
瑞鶴「迷惑じゃないとでも?」
葛城「あぅ」シュン
瑞鶴「う……。わ、わかったわよ! 確かここに吹雪たちがよく遊んでる双六があるからそれでね。いい?」
葛城「はい!」キラキラ
瑞鶴「じゃあ適当にあと何人か探してきましょ。ついでに食堂行ってお菓子もね」
瑞鶴さんはすっかり懐かれました
ズイカツと言う言葉を知ってあぁなるほどと思ったこの頃
翔鶴型と雲龍型はお気にだからもっと人気が上がって欲しいね
今後も瑞鶴が絡まれる側ですがよろしければまたお付き合いください
暁改二がレディーっぽくてびっくり 何気にステ高いような?
この調子で鶴姉妹もオナシャス!
・---・アル日ノ鎮守府:翔鶴・---・
提督「お、今日の書類は少ないくていいな。この分だと早く終わるんじゃないか」
翔鶴「そうですね。手早く済ませてお茶でも飲みましょうか」
提督「そうしようそうしよう。賑やかになる前にある程度進んでればなんとかなるはずだ」
翔鶴「はい」
カチコチカチコチ……
提督「………………」サラサラサラ
翔鶴「………………」グイッ ペタン
カチコチカチコチ……
提督「………………」トントン
翔鶴「………………」カキカキ
提督「……なあ、翔鶴。今日は静かだな」
翔鶴「静かですね」
提督「こんなことを言うのもヘンだが、静かすぎて返って落ち着かないというか」
翔鶴「珍しく瑞鶴がいないからなのも大きいですが、ベッドで寝ていることの多い初雪ちゃんや加古さんもいませんね」
提督「本来ならこれが当たり前のはずなのに、賑やかな空間で仕事をするのに慣れてしまった自分がいるよ」
翔鶴「正直なところ私もです……」
提督「みんな何してるんだろうなぁ」
翔鶴「さ、さぁ。恐らくですが、雲龍さんたちとお話されているか、一緒になって何かをしているのかもしれませんね」
提督「あー、そう言えば持ってる装備とか段違いだもんな」
翔鶴「しばらくは皆さん興味が尽きないかと」
提督「だからこんなにココが静かなのか」
翔鶴「私はこの空間も嫌いではありませんよ」
提督「そりゃもちろん俺だって」
翔鶴「提督と二人っきりになれますし」ジー
提督「む……」コホン
提督「ま、まあたまにはこういうのもいいよな? でも、誰か来たら流石に止めよう」ネ
翔鶴「他の皆さんの場合はそのままなのに?」←提督の足の間に座ってる
提督「それはほとんど相手が駆逐艦の子たちばかりだから……」
翔鶴「駆逐艦の子が良くて私がダメな理由になりません」
提督「むぅ」
翔鶴「……それに、こんな時でもないと提督に甘えたり出来ませんから」
提督「まあ、ね」ウン
翔鶴「しかも提督は瑞鶴に激甘ですからね。尚さらです」ツーン
提督「そんなつもりは全くもってないんだがなぁ。単に妹なぶん甘え上手なだけかと」
翔鶴「姉だって時には誰かに甘えたいんですよ」
提督「翔鶴の場合は俺限定でお願いしたい。今だったらこの買ったばかりの"イノシシの毛で作られたヘアブラシ"を使って髪を梳いてあげようじゃないか」
翔鶴「イノシシですか?」
提督「今までのでもいいが、こういったモノの方が髪や頭皮にいいって本に書いてあったもので」ハチマキ ホドキホドキ
翔鶴「いつの間に……」
提督「俺だってただ髪を梳いてるわけじゃないってことさ。特に翔鶴の髪の毛だったら気合い入れないとな」スッスッ
翔鶴「贔屓はダメですよ提督」
提督「バレなければ贔屓にならない」スッスッ
翔鶴「もぅ」ニコニコ
提督「翔鶴もみんなもそうだけど、日々海で戦ってるってのに本当に櫛通りがいいんだよなぁ」
翔鶴「髪は命とも言いますからね。皆さんお手入れはしっかりとされているかと」
提督「うん。今日も翔鶴はサラサラだ」
・・-・・・・-・・・・-・・
葛城「ず、瑞鶴センパイ。入らないんデすか……?」ヒソヒソ
瑞鶴「このタイミングで入って行ったら私たち悪者でしょうが」ヒソヒソ
利根「そうじゃな……"バノクウキ"ってヤツじゃのぅ」ヒソヒソ
葛城「せっかく面白そうなものを持ってきタのに」
利根「おやつもあるしなっ」
瑞鶴「んーでもこれはソっとしておきたいっていう妹心と邪魔したいっていう対抗心が……」ムゥ
葛城「瑞鶴センパイってやっぱり提督のこと好きなンじゃ……ねえ、利根さん」
利根「吾輩にはよくわからん。ところでなんで瑞鶴だけセンパイがついておるのじゃ? 吾輩のことも利根センパイって呼んでも良いぞ」
葛城「いやぁ利根さんは利根さンんかと」ウン
利根「……むぅ」ショボン
瑞鶴「うーむ、入るか入らないか。それが問題ね」
葛城「入るなら早く入りまセんか? これじゃまるで出歯亀みたいでスよぅ。雲龍姉ぇに見つかったら怒らレそう」
雲龍「そうネ。こういったことは良くないわネ」
天城「皆さんオ行儀ガ悪いですよ」メッ デス
葛城「」
なんだかんだ仕事はやったようです
なんだかんだ雲龍姉妹は上二人が真面目型で末妹が天真爛漫ってイメージ
まあ長女は若干天然入ってるから実質次女のみ?
よろしければまたお付き合いください
・---・鶴タチノ休息・---・
翔鶴「……瑞鶴に見られた……葛城さんに見られた……利根さんに見られた……それに雲龍さんや天城さんにまで……」ズーン
瑞鶴「まあまあ。どうせみんな知ってるんだし」ネ
翔鶴「知られるのと見られるのとでは大違いなんですっ」
瑞鶴「じゃあ誰もが来るような場所でイチャついてた翔鶴姉ぇが悪いってことで」ニコニコ
翔鶴「」グサッ
瑞鶴「って言っても結構な頻度で誰かしら髪は梳いてもらってるけどねー」
翔鶴「……え、えぇ。そうね」
瑞鶴「あのまま誰も来なかったらベッド直行とかしちゃってたり?」
翔鶴「しませんっ!」モゥ
瑞鶴「そんな提督さんとらぶらぶな翔鶴姉ぇに質問です!」
翔鶴「な、なに……?」
瑞鶴「提督さんと私たち全員。どちらか片方しか選べませんって言われたらどっちを選ぶ?」
翔鶴「え? 選ぶってどういうこと?」
瑞鶴「まあ端的に言えば選ばなかった方とは二度と会えません」
翔鶴「」
瑞鶴「ほらよくあるじゃん。今にも谷底だかに落ちかかってる二人がいて、誰かを選ばなきゃいけないって質問」
翔鶴「そ、そんなの選べるわけないでしょう」
瑞鶴「選べなかった場合は当然両方とも二度と会えません」
翔鶴「」
瑞鶴「さあ、どうする?」
翔鶴「……選びません」
瑞鶴「え?」
翔鶴「本当にそういう場面に直面したとしたら、私は誰も選びません。そして私も運命を共にします」
瑞鶴「いや、そんな意図じゃないんだけどなあ……。じゃあ両方と会えなくていいってこと?」
翔鶴「二度と会えないと言うことは死と同然。ならば私も命を絶つ覚悟」
瑞鶴「ま、まあそれだけ提督さんのこともみんなのことも大切ってことだよね」
翔鶴「もちろんよ。誰一人欠けて良いものではないわ。きっと提督も同じ答えを出すはず」
瑞鶴「だから翔鶴姉ぇを選ばないって?」
翔鶴「仮にその場で私を選んでしまったら、気持ちは嬉しいけれど私は提督を軽蔑するわ」
瑞鶴「……んっ。わかった」
翔鶴「こんな質問をして一体どうしたの?」
瑞鶴「ちょっとねー。ね、翔鶴姉ぇ」
翔鶴「今度はなあに?」
瑞鶴「翔鶴姉ぇのその想い、叶えてあげるっ」ニコッ
………………
瑞鶴「ねえねえ提督さん。質問してもいい?」
提督「なんだ?」サラサラペタン
瑞鶴「もしも、建物の屋上から私と翔鶴姉ぇが今にも落ちそうになってたらどっちを助ける?」
提督「……それはアレか。片方を選ぶともう片方は死ぬって言う」
瑞鶴「そうそう」
提督「なんだか子供の頃に似たようなのが流行ったような……。どっちを答えても角が立つって不毛系なんだよなソレ」
瑞鶴「あ、ちなみに誰も助けないとか両方助けるとか自分も落ちるって言う答えはナシね!」
提督「……む」
瑞鶴「翔鶴姉ぇの時にはそう答えられちゃったからね。質問にならないもん」
提督「はぁー。答えがないのに答えると大変なことになる信頼クラッシャー系の質問は止めろよな」
瑞鶴「ささ、どっちどっち」
提督「……瑞鶴」
瑞鶴「へっ?」ワタシ?
提督「本当にそういう場合なら、俺は瑞鶴を助けるな」
瑞鶴「え、あ、え? な、なんでっ? どうしてさ!」
提督「おいおいどうした。質問する側が動揺してるぞ」
瑞鶴「そ、そりゃあするよ! だって提督さん翔鶴姉ぇのコト好きなんじゃないのっ?」
提督「モチロン好きだとも」
瑞鶴「だったらどうして、その……私を選ぶの?」ジー
提督「あまり真剣に捉えられてほしくないが、翔鶴のことを信じてるから、かな」
瑞鶴「………………」
提督「もちろん瑞鶴のことを信じてないわけじゃないぞ? そこの所は誤解しないでくれ。だけどもしも逆の立場になった時翔鶴ならどうするかなって」
瑞鶴「翔鶴姉ぇが……」
提督「まあそうなったら当然瑞鶴には怒られるだろうし、こんなの俺の深読みし過ぎかもしれないけれどね。もしもここで翔鶴を選んだら嫌われそうだよ」
瑞鶴「………………」
提督「最もなんでも答えが許されるなら当然ここは二人とも助ける一択だがね。またはその場のウケ狙いで俺も落ちそうになるのに参加するって答えも……」
瑞鶴「あ、あーあ! つまんなーい! 提督さんココは翔鶴姉ぇを選んでくれなきゃ―」
提督「ちょっと真剣に答えすぎたかな」
瑞鶴「そうそう。あっさり翔鶴姉ぇを選んで私がぎゃーっとやればイイ暇つぶしになったのにさ」ブーブー
提督「……もういつもの事だから気にしない」
瑞鶴「妹としてはそれくらい姉のことを気にしてほしいかも!」カモカモ!
提督「すまんすまん」
瑞鶴「じゃあそんな提督さんにモウヒトツ質問です」
提督「はいはい。今度はなんだろうな」
瑞鶴「翔鶴姉ぇともそうだけど、他のみんなともずっと一緒にいたい?」
提督「そりゃ、なあ。モチロン向こうがどう考えてるかは別として戦を抜きにしてもいられるものならいたいがね。俺の目指してる目標にも重なるし」
瑞鶴「……んっ。りょーかい」ニッコニコ
提督「?」
ずいかく の たくらみ おわり に むけて
夏に予定(?)される鶴姉妹の改二までにはどうにかしたいね
ホントに鶴姉妹かは不明だけど
瑞鶴のアレが出来るまでもう少しですがよろしければまたお付き合いください
せっかくの平日休みも雨じゃあなぁ……
・---・ナカナオリ・---・
川内「あ」
花月「あ」
夏月「……ム」
秋月「川内さん。こんにちは」
川内「や、やぁ」
夏月「………………」グイッ
花月「あっちょ、ちょっとぉ」ズルズル
川内「あはは……」
秋月「? 夏月はどうしたんだろう」
冬月「そノ。ちょっとイロイロありましテ」
川内「やっぱりまだ警戒されてるよね」
冬月「妹がすみませン」
川内「あーうん。それは大丈夫だよ。夏月の気持ちもわからなくないからさ」
秋月「川内さんと仲が悪くなるようなことありましたか?」
川内「いやその、ね? ほら、他のみんなといっしょで私も"知らない側"だったじゃん?」
秋月「そうですね」
川内「で、ちょうどあの日の夜中に知らない集団が鎮守府前で移動してたから、つい防衛行動をとっちゃってね」
秋月「ふむふむ」
川内「その時一番後ろにいた花月を羽交い締めにして、魚雷をこう……首元に当てちゃったの」ミブリテブリ
秋月「あー……」oh
川内「その事がまだ尾を引いてるみたいでね……。こうして警戒されちゃってるというわけなの」
秋月「なるほど。だいたい事情はわかりました」
川内「秋月もごめんね。妹にそんなコトしちゃって」
秋月「いえ、そんなっ。川内さんが謝ることではありませんよ」
川内「でも」
秋月「確かにそれだけ聞けば驚きますけれど、原因と理由まで知ったならば怒る理由がありません」
冬月「むしろ夏月が余計に警戒しているようなものですシ。ちなみに花月はもう気にしてないそうでス」
川内「……そう言ってもらえるとこっちとしても気が楽になるかな」
秋月「たぶん夏月にとって唯一の妹だからというのが関係あるかもしれませんね。とは言え、せっかく一緒に生活できるようになったのですからいつまでもこのままなのは良くないです」
川内「なんか良い案はないかなぁ。現状こっちから話しかけられない状態だし」
秋月「止めなさいと注意しても根本的な解決にはならないですよね」ウーン
??『何かお困りですか?』
??『どうかしたの』
川内「あ、翔鶴さんに瑞鶴さん」ドモー
秋月「お疲れさまです!」ビシッ
冬月「こんにちハ」
翔鶴「こんにちは。冬月さんはもうこちらの生活には慣れましたか?」
冬月「はイ。おかげさまデ」
瑞鶴「秋月も堂々と妹たちと一緒にいられて嬉しいでしょ」
秋月「そうですね。受け入れてくださった皆さんには感謝ばかりです」
翔鶴「それで、何か悩んでいたみたいですが」
川内「実はこの間の私の件でチョット」
秋月「花月のことを思っての行動でしょうけれど、夏月が必要以上に警戒しちゃってて……」
瑞鶴「あーあの時のねぇ」
冬月「それで、解決できる良い方法がないものかト」
川内「その事がまだ尾を引いてるみたいでね……。こうして警戒されちゃってるというわけなの」
秋月「なるほど。だいたい事情はわかりました」
川内「秋月もごめんね。妹にそんなコトしちゃって」
秋月「いえ、そんなっ。川内さんが謝ることではありませんよ」
川内「でも」
秋月「確かにそれだけ聞けば驚きますけれど、原因と理由まで知ったならば怒る理由がありません」
冬月「むしろ夏月が余計に警戒しているようなものですシ。ちなみに花月はもう気にしてないそうでス」
川内「……そう言ってもらえるとこっちとしても気が楽になるかな」
秋月「たぶん夏月にとって唯一の妹だからというのが関係あるかもしれませんね。とは言え、せっかく一緒に生活できるようになったのですからいつまでもこのままなのは良くないです」
川内「なんか良い案はないかなぁ。現状こっちから話しかけられない状態だし」
秋月「止めなさいと注意しても根本的な解決にはならないですよね」ウーン
??『何かお困りですか?』
??『どうかしたの』
川内「あ、翔鶴さんに瑞鶴さん」ドモー
秋月「お疲れさまです!」ビシッ
冬月「こんにちハ」
翔鶴「こんにちは。冬月さんはもうこちらの生活には慣れましたか?」
冬月「はイ。おかげさまデ」
瑞鶴「秋月も堂々と妹たちと一緒にいられて嬉しいでしょ」
秋月「そうですね。受け入れてくださった皆さんには感謝ばかりです」
翔鶴「それで、何か悩んでいたみたいですが」
川内「実はこの間の私の件でチョット」
秋月「花月のことを思っての行動でしょうけれど、夏月が必要以上に警戒しちゃってて……」
瑞鶴「あーあの時のねぇ」
冬月「それで、解決できる良い方法がないものかト」
翔鶴「なるほど」
瑞鶴「そりゃ確かに難しい問題だわ」
川内「あんまり間を置くと本当にこじれそうで怖くて」
翔鶴「………………」ウーン
瑞鶴「ここは間宮さんところのお菓子でも差し入れるとか。お詫びって感じで」
川内「なんか、モノで釣ってるみたいでそれはちょっと」
瑞鶴「やっぱりかー」
冬月「は、花月は喜びそうですけれどネ。甘いもの大好きですシ」
瑞鶴「夏月ってお菓子嫌い?」
冬月「辛党なんでス……しかも大がつく程ノ」
瑞鶴「」oh...
秋月「ま、まあ食べ物は仲直りしてからの方が良いかと」
瑞鶴「じゃあなんとかして話し合いの場を設ける。腹割って話せば仲直りするでしょ」
川内「問題はどうやって夏月を呼ぶかなんだけどなぁ」
秋月「下手にごまかすと余計にこじれそうですし、ただ呼ぶだけだと今の状態では拒否されそうです」
瑞鶴「うむむ。難問だ」
川内「はぁ……夜戦に行けない分も含めて憂鬱」ショボーン
翔鶴「夜戦……」ピクッ
瑞鶴「どうかしたの翔鶴姉ぇ」
翔鶴「川内さん。あの時は後方から忍寄った川内さんが花月さんに武器を押し当てたんですよね」
川内「うん。クナイ型の魚雷を首元にこうサッと」クイッ
翔鶴「その後はどうなったんですか? 鏑矢を射る前の時です」
冬月「私と夏月が反撃しようとした所を雲龍さんに止められましタ。正直に言えば私もですが、あの時が一番夏月の表情が険しかったでス」
翔鶴「なるほど……つまり中途半端な所で終わっていると」フムフム
瑞鶴「?」
翔鶴「なんとか、なるかもしれませんね」
―深夜 鎮守府沖―
花月「こンな時間にこンな所に連れてきて、どうかしたの~?」
夏月「……出撃なのカ?」
冬月「まあ出撃といえば出撃に近いのかモ」
花月「でも、なンで私たちだけで?」
冬月「それハ……」
バッ―――――!
花月「!」ビクッ
夏月「ッ?」スチャッ
??『さあ、一緒に夜戦しよ?』
花月「えぇっ?」
夏月「なん、ダト」
冬月「こんばんハ。川内さン」
川内「こんな時間にみんなごめんね。でも、これが一番効果があるって言われたからさ」ススッ←探照灯をすっごく弱めた
花月「効果、ですか?」
夏月「?」
川内「端的にいうと……この間の続き、かな。演習って形だけど私相手に思う存分やってみない? 特に夏月はさ」
夏月「……ム」
川内「言いたいこともぶつけたいこともたくさんあると思う。私が全部受け止めるからさ、まずは思いっきりやりあってみない? 夜の私は――――強いよ?」
夏月「……ほぅ。面白イナ」ガチャン
花月「川内さンはお一人でですか?」
川内「あっちに妹たちはいるけどね。でも参加はしないよ」
神通「私たちは判定と対潜警戒に専念しますので。思う存分どうぞ」
那珂「夜間ライブは―、思い切りが大事なんだよ―!」キラッ☆
川内「模擬弾といえど当たればそれなりに痛いから注意してね」
夏月「……ソックリ返そう」
冬月「もうご存知かもしれませんが、私たちの主砲ハ……」
川内「すっごい発射間隔が短いんだってね。でも当たればの話でしょ? だったら当たらなければイイ。そう簡単には当てさせないよ―」
夏月「……後悔サセル」
花月「花月としてはもう過ぎたことだけどぉ。せっかくだから、ね」ガションッ
冬月「では、私もホンキでいかせて頂きまス」ジャキンッ
川内「……いいねェ。影として戦い続けたその実力、見せてもらうよ」
夏月「――――イざッ!」
昨日の敵は今日の友
なんか途中で投稿が二重になったけど……なんだろ
個人的に、秋月型は全部『○○づき』と読みたくなる
ここの冬月もホントは『ふゆつき』だけど『ふゆづき』みたいな
イイよね、秋月型
オマケは明日にでも よろしければまたお付き合いください
・---・オマケノ鎮守府:瑞鶴、川内・---・
瑞鶴「――まさか川内たちに演習させるなんてねえ。しかも発案が翔鶴姉ぇって言うのがすっごく意外かも」カモカモ
翔鶴「不完全燃焼では心に残るものがあるかと思いまして」
提督「確かに翔鶴の言う通りだな。いっそ思いっきりやりあった後の方が話もできるってものだろう」
瑞鶴「資源余裕ないのに良かったの?」
提督「資源なんてまた溜めればいい。これで仲直りが出来るのならむしろ安いものさ」
翔鶴「更に川内さんも希望された夜戦なので、これでしばらくは落ち着くかと」
瑞鶴「川内対策も兼ねてたのか……」ゴクリ
提督「まあ当事者たちには思う存分戦ってもらうとしてだ。翔鶴」
翔鶴「はい。沖合では依然敵潜水艦の活動が報告されているため、神通さんたちに協力を依頼して演習中は対潜警戒をしていただこうかと思います」
雲龍「それなら広域哨戒は私がやるワ。夜間任務はお手の物だかラ」←たまたま遊びに来ていた
提督「決まりだな。じゃあ資源と模擬弾の準備。あとは夜間演習のお知らせを張り出しておこう。敵襲と取られたらまたややこしくなるし」
翔鶴「わかりました」
瑞鶴「これで仲直りのきっかけになればいいんだけど……」
提督「なるさ。正々堂々とやりあった結果に悔恨は残らないものだよ」
瑞鶴「決着が付かなかった場合は?」
提督「………………」
瑞鶴「あらら」
提督「まあ、そこは大丈夫だろう」タブン
そして――――
夏月「……墜チロッ!」ドンドンドンッ
冬月「花月、そっちに行っタ!」
花月「当たらないわぁ」ブオォォォォォッ
川内「うっは……。ナニコレ主砲が機銃のごとく飛んでくるって信じらんない。しかも機銃は機銃で変な音立てて弾バラまいてくるし。これじゃ近づけないじゃん」ヒラリヒラリ
冬月「簡単に避けながら言うセリフじゃないですネ!」ドンッ、ドンッ
花月「あの人動きがニンジャみたいだわぁ」
川内「正攻法がダメなら……搦め手よねっ」フッ……
夏月「! ……消エタ!」
花月「あれ? あれっ?」
冬月「くっ。探照灯を切っタ……電探に反応ハ?!」
花月「な、ないわぁ」
冬月「マズイ。あの時と同ジ……ッ! 花月、後方注意!」
花月「えっ?」
川内「……遅いよ」ガシッ
花月「あっ……あらぁ」ハガイジメー
神通「……花月さん。死角からの一撃で戦闘不能と致します。これが実戦ならば大破以上は免れないでしょう」
川内「ふっふーん。まずは一人っと。さぁつぎはどの子n――――」バンッ!! ……ドサッ
花月「ヒッ」
冬月「エ……」
夏月「………………」ヨシッ
神通「……し、勝負あり。姉さん。夏月さんからの一撃を顔面直撃したため戦闘不能と致します……って、聞いてませんね」イタソウ
那珂「これ実戦だったら捕まってた花月チャンもタダじゃ済まなかったかもねー」
冬月「ち、チョット夏月。今のハ……」
夏月「……模擬弾ダ。問題ナイ」キリッ
花月「実戦だと私の顔も……」
夏月「……演習ダ。問題ナイ」キリッ
川内「」バタンキュー
夏月「……ウム。問題ナイ」ニコッ
一応仲直りは出来たようです
見えない所で雲龍が哨戒してたり、神通や那珂がコッソリ足元でカ級やヨ級をやっちまったゾしちゃったりしたのは別のお話
よろしければまたお付き合いください
あきづきDD なぜ四番艦ははつづきじゃなかったのか……
いっそ春夏秋冬でも良かったような?
乙です
深読みすれば、「わざと」というより「ここからやり直そう」って意図があったかもと思った
でもそれ以上に、「何も考えてなかった!本能だった!」の方が強そう
涼月 夏月 花月のスペックってどんな感じなの?
・---・アル日ノ鎮守府:翔鶴、瑞鶴・---・
翔鶴「今日も雨ですね……」
提督「こっちも梅雨入りしたからな。こうなったら天気は悪いばっかりだ」
翔鶴「今年も雨天出撃は中止ですか?」
提督「翔鶴だって雨の中外に出たくないだろ。ましてや傘さして出撃なんて滑稽もいいとこだ」
翔鶴「それはまあ、はい」
提督「雲も厚く雨も降ってるとなれば航空哨戒もできない。逆を言えばあちらさんも出来ないというわけだ。昔の戦争を出すわけじゃないけれど雨天休戦ってやつさ」
翔鶴「我が鎮守府には雨天休戦をしていられるような資源の余裕はありませんよ?」
提督「………………」
翔鶴「……もっとも、誰も出撃をしなければ資源の消費はほぼないんですけれどね」
提督「どうしてここはいつもカツカツの生活なんだろうなあ。主に俺のせいなんだけどさ」
翔鶴「ある程度貯まった所で何かが起こるせいですね」
提督「まったくだ。今回こそは平和であってほしい。心配の種が大幅に減ったぶんプラスになってほしいよ」
翔鶴「現在の備蓄状況は――――」
―鎮守府の備蓄資源(統合後)―
燃料:欲しがりません増えるまでは
弾薬:今なら武蔵補給三回分
鋼材:大破はヤメテね
ボー:航空機は極力使うな
提督「……今日は何も出来ないし、今後の遠征計画でもするか」
翔鶴「それが一番かと」
ガチャッ
瑞鶴「あーもう何処も湿度でベタベタ。雨はやーねぇ」
翔鶴「いらっしゃい瑞鶴。麦茶飲む?」
瑞鶴「うんっ。飲む飲むー」
提督「建物が古いせいかね。窓閉めてても廊下とかジメッとするんだよな」
瑞鶴「部屋は空調がついたから除湿できるけどさあ。今度はこの差を何とかしてほしい気分」
翔鶴「何かを解決すれば次なる欲求が出る……分かってはいますけれどどうしようもないですね」
提督「性だな。生きる者の」
瑞鶴「あ、そうそう提督さん。はいコレ、郵便受けに入ってたよ」
提督「ん、ああ。ありがとう。……やっぱりこの天候じゃあ郵便も湿ってるな」
翔鶴「あはは……」
提督「普通の封筒だし任務とかの書類じゃないな。鎮守府と言うよりも俺宛か。どれどれ送り主は……げ」ゲ
瑞鶴「どうかしたの?」
提督「送り主は元帥……親父だ」
翔鶴「まぁ」
瑞鶴「お父さんから?」
提督「………………」ジシャク クルクル
翔鶴「何をされてるんですか?」
提督「ん? カミソリでも仕込まれてないか確認中」
瑞鶴「カミソリって……不幸の手紙じゃないんだから」
提督「こんなこと初めてなもんでね。普段を考えると警戒して損はないかと思って……ふむ。異常はなし。毒物反応もない、と」ゴソゴソ
瑞鶴「一手紙に一体何をしてるんだろ」
翔鶴「毒って……」
提督「えーなにナニ。……渾作戦作戦完了報告書はまだか?」エ
翔鶴「え?」
瑞鶴「?」
提督「……そう言えば、作戦に参加したら別途戦果・損害報告出すんだっけ」ワスレテタ
翔鶴「あ」
瑞鶴「えー」ウソン
提督「溜まってた普段の書類ですっかり忘れてたわ」
翔鶴「秋月さんの件もあったので記憶にも留めていませんでした」
提督「うんうん」
瑞鶴「」
提督「ん、まだ続きがあるな。報告書の提出を怠るは言語道断。軍令部まで出頭せよ……?」
瑞鶴「わー。なんかヤな予感が」
提督「」ヤベ
翔鶴「い、いかがいたしましょうか?」
提督「呼ばれたんだから行くしかないだろうなあ」
瑞鶴「こりゃあお説教だね。いい大人がいい大人に」ニヨニヨ
提督「」
翔鶴「私も秘書艦としてお供いたしますので」
瑞鶴「軍令部かあ。せっかくだから私もついていこっかなー。ついウッカリ爆撃するかもしれないけど」
提督「あ、遊びじゃないからな? ごめんなさいしに行くのは俺と翔鶴で十分だよ」
瑞鶴「むぅっ。また私のことノケモノにして―! この間だって二人で行ったんだし、私も行きたい!」
翔鶴「瑞鶴。無理言わないの」
瑞鶴「むうー!」
提督「わ、わかったわかった。今度は瑞鶴も一緒に三人でな」
瑞鶴「やたーっ」
翔鶴「提督っ!」
提督「しょうがないさ。でも、真面目な話いい気分じゃないかもしれないぞ。ちゃんと落ち着いててくれよ」
瑞鶴「そりゃもう! 大丈夫だって……たぶん」
提督「はあ……自らの巻いた種とはいえ憂鬱だ」
いくぜ 軍令部
シムシティjrのあの音楽が何故か頭を延々とループ……何故だ
ついにおやじ様と邂逅します 瑞鶴が流星改を装備するかもしれません
思いがけない艦娘が出てきますがよろしければまたお付き合いください
>>721
秋月型であって秋月型に非ずと言ったところです
連装速射砲然り誘導短魚雷然り回転式機関砲然り
イージスシステムとミサイル積んだら立派な護衛艦?
注:提督の口調と出番がアレな事になりますが仕様です
・---・俺ノ親父ガコンナニ○○ナ訳ガナイ・---・
~軍令部前~
提督「来ちゃったな……」
翔鶴「来ちゃいましたね」
瑞鶴「んんーっ。なんかココに来るのも久しぶりだなあ。みんな元気にしてるかな」
提督「なあ瑞鶴。何度も言うがくれぐれも問題は起こさないでくれよ? 特にウチに来た理由の点で」
瑞鶴「大丈夫だって。念のため流星改と彗星を持ってきたくらいだから」
提督「妖精さんが二人一緒にいるからまさかと思ったら」
彗星妖精『』ヤァ
流星改妖精『』オカマイナク
提督「まあ、俺自身もおや……元帥閣下相手に平静を保てるかなんて自信はないがね」
瑞鶴「生々しい親子喧嘩が始まっちゃったりして?」
提督「否定しきれないのが辛い」
翔鶴「瑞鶴ったら遊びに来たわけじゃないのよ。ちゃんと真面目になさい」
瑞鶴「もちろん。お説教されに来たんだよね?」
提督「………………」
翔鶴「」ハァ
瑞鶴「それじゃ、各々覚悟を決めて入りましょ。この時間だとサクッと終われば街に出られそうだしね」
提督「瑞鶴くらい気軽にいきたいものだ」
翔鶴「妹がすみません……」
提督「なんと言うかあれだな。やっぱり中央だけあって人の数も多いしそれに……みんな忙しそうだ」
瑞鶴「ウチとは大違いだね」
提督「もしもこんなに多くなったら息苦しくなるかもしれないぞ。現に俺はそう感じてる」
瑞鶴「……まあ、正直言うと私も。この間までココいたのになぁ」
翔鶴「人数は多いみたいですが、艦娘の姿があまり見えませんね」
提督「これも元帥閣下殿の意向なんじゃないかね。不穏分子は近くに置かない、みたいな幼稚極まりないクソ理論」ケッ
瑞鶴「お父さんに会うせいか提督さんの口調が荒くなってる」
翔鶴「まあ、気持ちはわかるのだけれどね?」
提督「翔鶴。いざという時は翔鶴が頼りだ。よろしく頼む」
翔鶴「はい。かしこまりました」
瑞鶴「なにかやるの?」
翔鶴「万一提督とお父さまが口論などに発展した場合のなだめ役をね」
瑞鶴「なだめ役……私でも出来そうだな―」
翔鶴「あなたの場合はむしろ手を出しちゃうでしょう」
瑞鶴「……そうだった」
彗星妖精『』デバン?
流星改妖精『』ワクワク
翔鶴「妖精さんに何を吹き込んだの瑞鶴」
瑞鶴「いやぁ生きた動く目標を攻撃できるかもーって」テヘッ
翔鶴「あのねぇ」
提督「間違えちゃいないな。俺も立場を考えなくて済むならお願いしてたかも」
翔鶴「提督まで……」
提督「ははは――――さ、それじゃあお遊びはここまでにして、ホントに覚悟決めないとな。目的地へ到着だ」
瑞鶴「いよいよってワケね」
翔鶴「………………」
knock knock knock
―――総長は多忙のため少々遅れていらっしゃるそうなので、こちらでお待ちください
提督「……そしてこのオチだよ」イライラ
瑞鶴「まさかの放置展開とはね」
翔鶴「そ、それだけお父さまもお忙しいということでしょう」
提督「仮にも元帥なんだからドンと構えて責任だけ取ってりゃいいんだよ。なのに部下の手柄を横取りするようじゃ」
翔鶴「ま、まあまあ提督」ネ?
瑞鶴「お説教に待機が入るとなんと言うか、懺悔的な?」
提督「悔い改めろってかね。余計なお世話だっての」
瑞鶴「荒れてるねぇ」
提督「なんかもう吹っ切れた。礼儀とかそんなの知ったこっちゃないな。こっちから直接出向いてやるか」スクッ
翔鶴「えっ? て、提督」
提督「呼んだのは向こうなんだから押しかけたって文句はあるまいて」
瑞鶴「いやさすがにそれはマズイんじゃない? なんかあって処分とか嫌だよ?」
提督「もう昔から何度もやってるさ。その度に喧嘩してたけど処分とか出されたことはない」
瑞鶴「えぇー……な、なんか提督さんって本当はやんちゃさん?」
翔鶴「そんなことはないと思うけれど……」
提督「個人的にはさっさとこの時間を終わらせてこの場から去りたい。親父と同じ空気を吸いたくない」
瑞鶴「あ、本音だ」
翔鶴「提督……」
提督「と言うわけで俺はいってくる。なんかあったらアレだから二人は待っててもいいよ」
翔鶴「そう言う訳には参りません。提督の秘書艦として最後までお供いたします」キリッ
瑞鶴「爆撃役も必要でしょ?」ニコニコ
彗星妖精『』ワクワク
流星改妖精『』キラキラ
提督「……ありがとう。じゃあいくか」
翔鶴「はいっ」
瑞鶴「やっちゃいますか」
………………
『――――――』
『――――――』
翔鶴「話し声は聞こえますが、内容までは聞き取れませんね」
瑞鶴「なんか女の人の声がするような? それも複数。会議とかじゃないのかな?」
提督「昼間っから盛ってたら脳天ぶち抜いていいからな、瑞鶴」
瑞鶴「了解っ。全力でやるわ♪」
提督「すー……はぁー……。オラ来てやったぜクソ親父よぉ!!」バンッ
提督「――オラ来てやったぜクソ親父よぉ!! さっさとはじめやが……れ…………?」アレ
雷「司令官。お茶が入ったわよ」
げんすい「ほっほっほ。雷は本当にお茶を淹れるのがウマイのう。オジイチャン感激」ニッコニコ
雷「もっと私に頼ってもいいのよ」フンスッ
暁「こらぁ響! お酒飲んじゃダメっていつも言ってるでしょう」
響「……хорошо こいつは力を感じる」ウィッ
電「おじいちゃん、みんなで掛軸を書いたのです」ハイ
げんすい「ほほぅ。『すぱしーば。第六駆逐隊』か! これは素晴らしい。さっそく壁に掛けなくてはな。額縁は何処へいったかのぅ……。ありがとう電。それにみんなも。オジイチャン幸せじゃあ」デッレデレ
ワイワイキャッキャ
翔鶴「え……?」
瑞鶴「なに、アレ?」
提督「」ポカーン
電「あれ、どなたかいらっしゃったみたいなのです」
元帥「うん? な、なんだお主ら、勝手に入ってきおって! ここは関係者以外立入禁止だぞ!」クワッ
暁「ふぇッ」ビクッ
響「………………」
げんすい「あ、あぁーいやっ。オジイチャン怒ってないよ? ほら、怖くない怖くない」ネ? ネ?
電「怒ってないのです?」
げんすい「もちろん! ただちょっとお話することができちゃったから、みんな向こうの部屋で遊んできなさい。冷蔵庫にジュースとプリンが入ってるからね」
電「はいなのです」
雷「了解。暁、響、行くわよ」
暁「ちょ、ちょっと。暁がお姉さんなのにっ」
響「Ураааа!」
彗星妖精『♪』オヤツ~
流星改妖精『☆』オヤツ~
……パタン
翔鶴「………………」
瑞鶴「………………」ヨウセイサン イッチャッタ……
提督「」
元帥「……ゴホンッ。ま、まあそこに座りたまえ。勝手に入った件についてはこの際不問にしよう」
瑞鶴「失礼しまーす」
翔鶴「失礼いたします。提督……提督?」
提督「」
瑞鶴「気絶してるね。しかも立ったまま」
翔鶴「そ、そうね……」
提督「」
提督「」@ソファーに放置
元帥「本人があの状態じゃ何も話すことなどないではないか。まったく……」ブツブツ
翔鶴「ま、まあ仕方がないかと……? ですので、提督に代わりまして私が此度の非をお詫び申し上げます」ペコリ
元帥「……ふんっ。艦娘なんぞに頭を下げられてもなんもなりゃあせんわ」
翔鶴「………………」
瑞鶴「えー、今のかなり無理があるんじゃない? さっきのアレ見せといてずいぶんな身の変わり方だと」
翔鶴「ず、瑞鶴! すみませんおとう……元帥。妹が無礼を」
元帥「………………」
翔鶴「………………」
瑞鶴「………………」ジー
元帥「……アレから、どのくらい聞いておる」
翔鶴「えっ?」
元帥「私とアレの関係じゃ。良くないくらいは聞いてるだろう?」
翔鶴「それはまあ、その……はい」
瑞鶴「私もあっちに行ったおかげでいろいろ知ることが出来てむしろ良かったって感じかな。セクハラもないしね!」
元帥「瑞鶴よ。どうやら向こうではずいぶんと気を抜いてると見えるな。礼儀も抜けたか?」
瑞鶴「セクハラする人に礼儀も何もありませんー」
翔鶴「ず、瑞鶴」
元帥「ふん。話を戻すが、確かにアイツ……息子との関係は冷えきっておる。だが謝るつもりもない。間違えているのは私でなくアイツだからだ。しかもさんざん私の顔に泥を塗りおって」
翔鶴「その点につきましては部外者である私が申し上げることはありません。ただ、私は提督を信じております」
元帥「……アイツのことを信じておるのか」
翔鶴「はい。私だけではありません。ここにいる瑞鶴も、そして鎮守府にいるみんなも提督のことを信じております」
元帥「ではアイツが国のために死ねと言ったら死ぬか?」
翔鶴「本当に提督が望んでいるならば」
瑞鶴「と言っても、そうなったら結局提督さんもみんなの後を追いそうだけどね」
元帥「………………」
ギシッ
元帥「はぁ……。ここから先のことはアイツには秘密にしておいてくれ。これでも親であり上官の威厳ちゅうもんがある」
翔鶴「は、はぁ」
瑞鶴「?」
元帥「艦娘とは……いや、駆逐艦とはなんとかわいい存在であるか。私はそれを大いに思い知らされたのだ」
翔鶴「え」
瑞鶴「」ポカーン
元帥「それまで、私は艦娘を警戒していた。いや、ともすれば排除すらしようともしていた」
翔鶴「以前提督からお聞きしました。この戦争が終わった後の私たちはむしろ国にとって害であると」
元帥「うむ。今は共に戦ってくれる存在であるが、その力は計り知れん。ヒトと同じでありながらヒト以上の力と能力を持つ存在。それが艦娘であり妖精じゃ。その前ではヒトなんぞ虫けらと変わらん」
瑞鶴「………………」
翔鶴「………………」
元帥「敵に回ってしまったら負けるのは人間。だから私はお前たちを兵器としての扱いと決めていた。瑞鶴の言うセクハラについてはまぁ……身体つきが若いおなごであれば、なあ?」
瑞鶴「……ヘンタイ」
元帥「んんっ。とにかく、私はそう考えていた。だからこそ反目したアイツは私が敷いてやったレールから飛び出し独自の道を進んだわけだ。ここまではアイツも知っている部分だ」
瑞鶴「それがどうしてまた駆逐艦は~みたいになっちゃったのかねぇ」
げんすい「すべてはあの子たちと巡り合ってからじゃ。会った瞬間に私は身体に電撃が走った。この子たちは私の孫に違いないと!」クワッ
瑞鶴「ヲイ」
翔鶴「えっと……」ウーン
元帥「それまで憎悪の対象であったのはずの艦娘なのにのぅ。あの子たちを前にするとそんな考えすら馬鹿らしいと思えてしまうくらい愛らしい、それはもう愛らしい子たちなのだ」
瑞鶴「軍のトップがまさかのロリコンな件について」
翔鶴「ず、瑞鶴……やめなさい」
元帥「だが、そんな掌を急に返すようなことをしたら怪しまれるだろう? だからこうして関係者以外は絶対に入れないようにした上でコッソリと遊んでいたのだ。それをアイツときたら昔の勢いそのままに入ってきおって……あの子たちが怖がって追ったわい」ブツブツ
翔鶴「あ、あはは……」
瑞鶴「もうこれ分かんないわー」
元帥「それ以来私は艦娘に対しての考えを改めた。完全にではないがね。いい子だとはわかっているがその力は依然として脅威。それはあの子たちと言えどなんら変わりようがない」
元帥「だが少なくとも手は取り合っていけるのではないかと……そう、思っておる。仲違いせぬ限りな」
元帥「……とまあこんな所だ。アイツに嫁さんがいて子供もいたらまた違ったかもしれんがね」
翔鶴「お、お嫁さん……」
瑞鶴「あーそれなら大丈夫かも。ここにいる翔鶴姉ぇが揺りかごから墓場まで寄り添っていくみたいだし」
翔鶴「ずっ瑞鶴?!」ボッ
元帥「ほぉ! ならばもうケッコンは済ませたのかっ?」
翔鶴「け……ッ?! い、いいえっそんな! まだ戦争の最中ですし」アタフタ
元帥「なんだまだなのか。孫の顔が見られると思ったんだが」
瑞鶴「まだなのかなー?」ニヨニヨ
翔鶴「あうあぅ」マッカッカ
元帥「なら、お主にいいものをやろう。この間実用化したばかりのものなんだが……その名も"ケッコンカッコカリ"じゃ」
翔鶴「ケッコン……」
瑞鶴「カッコカリ?」
元帥「本当に籍を入れるわけではないぞ? あくまでもカッコカリだ。これは指揮官と艦娘が強い絆を結んだ場合限定に効果を発揮するもので、艦娘の更なる能力向上が現れるものだ」
翔鶴「そ、そんなものが」
瑞鶴「それ以外の効果はあるの?」
元帥「ない」
瑞鶴「あらら。これってやっぱり名前が名前だけに一人にしか使えないの?」
元帥「そんな事はない。さきも言った通り本当の意味でケッコンする訳ではないからな。名前自体はちょっとした洒落みたいなものだ」
瑞鶴「じゃあ私も欲しいなー」
元帥「お前は本当に……。自由なやつじゃなあ」
瑞鶴「素直に生きてますっ。そして提督さんも許してくれてます。ね、翔鶴姉ぇ」
翔鶴「私としてはもう少し遠慮と配慮を覚えて欲しいんだけれど……提督は瑞鶴には甘いもので」
元帥「未来の嫁さん放っぽらかして妹に浮気とはエラクなったものだ。まあこんな愚か者だが嫌いにならないでやってくれ」
翔鶴「ご安心ください。気持ちは変わりませんので」
元帥「ふっ……。さ、それじゃあ私はいい加減仕事に戻るとするかな。それにあの子たちを寂しがらせるわけにはいかんのでな。そこでノビてる奴は適当に起こして持ってかえってくれ。ここで話したことは内緒でな」
翔鶴「よろしいのですか? その、仲直りをされては……」
元帥「お互いに頭がカタいんだ。簡単には直せんよ。それに……素直になるには時間を置きすぎた。だから二人にしか言わん」
翔鶴「………………」
瑞鶴「まあその内でもいいんじゃない? 提督さんも言ってるじゃん。戦争が終わってからって」
翔鶴「それは、まあ」
元帥「ほっほっほ。その日が一日も早く来るようこっちも頑張らねばな。平和にならんことにはあの子たちや孫とゆっくりできんわい」
………………
…………
……
提督「――――はっ?! こ、ここは」キョロキョロ
翔鶴「帰りのバスの中ですよ。よくお休みになられましたか?」
提督「や、休み? 俺はクソオヤジと決着をつけに……」
瑞鶴「もう帰ってる最中だよ提督さん。あと30分もすれば鎮守府に着くと思う」
提督「ち、鎮守府だって?! いや、でもそんな……なんで」
翔鶴「元帥閣下への謝罪などは私と瑞鶴で済ませました。これからは気をつけるようにとのことでした」
提督「いやでも……そ、それにだ。ドアを開けた時になんかとんでもない光景が広がってたよな? 親父がその、子供相手に」
瑞鶴「提督さんなに言ってるの。何もなかったじゃん」
提督「えぇっ?」ウソン
瑞鶴「何もなかったってば。ねー?」
彗星妖精『』ネー
流星改妖精『』ウンウン
瑞鶴「ほら、妖精さんもそう言ってるよ」
提督「……まさか、俺の夢だと……?」
翔鶴「もしかしたら疲れが溜まっていたのかもしれません。帰ったら今日はゆっくりと休みましょうね」
提督「うーん???」←状況に納得がいってない
翔鶴「ふふっ」ニコニコ
提督「な。なんかご機嫌だなぁ翔鶴。いい事でもあったのか」
翔鶴「えぇ。とっても」
提督「……ますますわからなくなった。俺は一体なんのために出向いたっていうんだ」
翔鶴「うふふふふっ」
……知らぬは本人ばかりけり
ホントSimcityは名曲揃いで Shape ShifterとかThe Morning Commuteとか
ジジイ性格変わりやがったってのは仕様の方向で
第六駆逐隊は天使やでぇと言うことで一つ
オマケ二つともうちょっとやったら店じまい
よろしければもうしばらくお付き合いください
・---・鶴タチノ休息・---・
瑞鶴「ところで翔鶴姉ぇ。元帥に貰ったコレどうするの?」
翔鶴「どうすると言われても……どうしたら良いと思う?」
瑞鶴「私に聞かれても困るよ。能力も上がることなんだし、提督さんに渡してケッコンカッコカリしちゃえばいいんじゃない」
翔鶴「うーん……」
瑞鶴「納得いかない?」
翔鶴「そう言うワケではないのだけれどね。ただなんと言って提督に切り出せばいいものか……」
瑞鶴「こんなニセモノじゃなくて、やっぱり提督さんにはホンモノ渡して欲しいって?」
翔鶴「………………」コクン
瑞鶴「ごちそうさま~」ニヤニヤ
翔鶴「」ボッ
瑞鶴「しっかしこんなカッコカリなんて中途半端な名前つけるからタチが悪いというか余計に困るのよねっ。ッて言うかなんでカッコカリなんだろ」
翔鶴「そもそもこの箱には何が入ってるのかしらね」
瑞鶴「せっかくだから開けてみよっか。なんか振ってみるとカラカラ言ってるし」ゴソゴソ
翔鶴「見た目はプレゼント箱なのに軽い音ってことは、箱よりも小さいものが入ってるのかしら」ゴソゴソ
瑞鶴「はいっご開帳~っと。さぁーて何が入ってるのかなあ」カパッ
ケッコンカッコカリ指輪『』ヤァ
ケッコンカッコカリ書類『』シクヨロー
瑞鶴「……何気に本格的な内容だった。カッコカリなのに」
翔鶴「ますます渡しにくくなった……」コマッタ
カッコマジはまだですかねぇ
・---・結局話シマシタ・---・
提督「まったく親父のやつ……いや、この場合は軍令部か。なんて名前をつけるんだよなあ」
翔鶴「で、ですよね……」
提督「中身だけみるなら全員にあげたいくらい素晴らしい物なのは間違いないな」
翔鶴「艦娘にとっても能力が上がるのは戦力的に考えても有効ですからね」
提督「ただしかしこの、なんだ。やけに本物っぽい指輪と書類には困るというか、無用な勘違いを引き起こしそうで怖いというか」
翔鶴「能力の差が出るというのもそうですけれど、指輪はあからさまに誤解を招きます」
提督「持ってるからズルイ、贔屓されてるなんて思われたら士気に多大な影響が出るし最悪仲間割れで戦闘にならなくなる。やっぱり余計だわコレ」
翔鶴「確かにそうですよね……。では、これはどうしましょうか」
提督「翔鶴はどうしたい? ……って言うのは酷な質問か」
翔鶴「………………」
提督「能力アップは魅力的だが、贔屓は良くない。人数ぶん揃えるか代替案を見つけるまでは封印が一番かな」
翔鶴「……ですね。お父さまには申し訳ないですが」
提督「アイツの事は気にしなくていいよ。どうせそれを盾に向こうでもセクハラ三昧キメようとしてるんだろ全く。ホント身内の恥だ」
翔鶴「あ、あはは……」ドウシヨウ
提督「しかし本当に本物ソックリに作ってるというか。パッと見ただけじゃ判断つかないな」
翔鶴「指輪用の小箱もとてもこだわっていますしね」
提督「………………」ウーン
翔鶴「提督?」
提督「翔鶴、右手を拝借」スッ
翔鶴「え、あっはい」
提督「今だけのちょっとしたお遊びって言うことで、ね」スススッ
翔鶴「あっ……!」
提督「おぉーサイズぴったりだった。スゴイなあ」
翔鶴「えっ、えぇっ?! て、提督……っ」オロオロ
提督「うん。似合ってる似合ってる」
翔鶴「あわあわあわわわっ」
提督「まぁなんと言うか、さすがにニセモノを左手の指にはめる訳にはいかないからね。本物はまだしばらく我慢してもらえると嬉しい」ポリポリ
翔鶴「――――――ッ!!」
提督「い、いやあ。お遊びとはいえこれはなんか……は、恥ずかしいな!」
翔鶴「………………」ポフッ
提督「おっと」
翔鶴「あの……例え遊びでも、私、本当に嬉しいです」キュッ
提督「……なら良かった」ナデナデ
翔鶴「提督――っ!」
ふわっ……
提督「!」
翔鶴「んっ……」
提督「………………」ギュッ
翔鶴「………………」
やっちゃったZE
エロゲならたぶんこのあとアレなんでしょうけれどこのスレと二人は健全です
ケッコンカッコカリって絶対一波乱おこると思うんだ 金剛VS酒匂VSイク 胸が熱いな!
よろしければもうしばらくお付き合いください
注:ちょっと独自要素強めで話が重たいし、分割されてます あらかじめご承知のほど……
・---・アノ日ノ鎮守府:始・---・
翔鶴「ふふっ♪」ギューッ
提督「翔鶴が離してくれない」
翔鶴「今日この時ばかりはお許し下さい。だって本当に嬉しいんですもの」
提督「本物渡したらどうなるんだろうな」
翔鶴「たぶん一日中くっついてるかと」
提督「それは魅力的かもしれん」
翔鶴「服を着てないかもしれませんよ?」ジー
提督「……それも魅力的かもしれん」
翔鶴「もちろんその時は提督もですよ」
提督「いや俺は……む、むぅ」
翔鶴「うふふ。でも、今のところそうなる見込みがありませんね」
提督「まあ、まだまだ戦は続いてるからなぁ」
翔鶴「いつになったら終わるんでしょうね……と言うのは私たちが考えるのは本末転倒でしょうか」
提督「完全なる当事者が何を言ってるってか。だからこそ努力をしないといけない。一日でも早く終わるように」
翔鶴「攻略などは同期の方任せなのに?」
提督「……何事も適材適所があるってことさ。ヤツにはヤツの、俺には俺の戦場がある」
翔鶴「まさかこんなにも戦闘から遠いところだとは――――ここへ来た当初は考えもしませんでした」
提督「俺も最初は鎮守府初の大型空母がやって来ると期待したものだがなぁ」
翔鶴「むぅ。それは言わないお約束ですよ」
提督「だったな。スマンスマン。でも、翔鶴がココへ来てくれたからこそ俺は今こうしていられる。それだけは揺るぎない」
翔鶴「私もです……。あの日の私たちに聞かせたらどうなりますかね」
提督「俺はまあ納得の結果だけど、翔鶴は完全に逆だろう」
翔鶴「それどころでなかった、と言うのもありました」
提督「……だな。まさか――」
――艦載機すらロクに持ったことがないなんて、思いもしなかったよ
………………
…………
……
――鳳翔秘書艦時代
提督「うん? なんだこりゃ」
鳳翔「どうかされましたか?」
提督「この書類なんだがな、書いてあることが本当なら近々ウチに転属してくる艦娘がいるらしい」
鳳翔「まあ。こちらへですか?」
提督「こんな辺境に来るなんてよっぽど何かをやらかしたか、やらかしそうだから……くらいしか要因が思い当たらないよな」
鳳翔「ご自分で仰らないでください。それならばここへ来た私や他の方も同じになってしまいますよ?」
提督「む、そうか」
鳳翔「と言っても、私は実際は似たような感じでしたね」ニコニコ
提督「俺からすれば鳳翔程の腕前を持つ人材を放置していたあの鎮守府こそがやらかしだと思うな。個艦の性能が全てでないことを教えてくれたのが鳳翔だった」
鳳翔「私は旧式艦ですから、ただ皆さんより少し長く鍛錬をできただけですよ」
提督「それが何よりの財産だ。まだウチには空母戦力は鳳翔だけだが、その叡智は是非とも将来に役立ててもらいたい」
鳳翔「ふふっ。こんな私でもお役に立てるのであれば嬉しいですね」
提督「むしろ今じゃあ鳳翔なしだと鎮守府が回らない状態だよ。で、えっと……これは"しょうかく"って読むのかな?」フムフム
鳳翔「まあ、いらっしゃるのは翔鶴さんですか?」
提督「知ってるのか」
鳳翔「はい。艦娘としてはまだですが、フネだった頃は何度もお会いしています」
提督「どんな娘だ? いや、この場合はどんなフネだった……か?」ヤヤコシイ
鳳翔「翔鶴型航空母艦、翔鶴と姉妹艦である瑞鶴からなる大型空母。それまで建造された海軍航空母艦の粋を集めて建造された本格的艦隊型空母ですね」
提督「ほぉ。そんなに凄いのか。と言うことは同期のところにいる赤城や加賀、蒼龍飛龍と同じか」
鳳翔「そうですね。当初は彼女たちを合わせて空母六隻――第一航空艦隊とも称されていました」
提督「おぉっ。航空艦隊か! そんな凄い空母が何故ココへ来るのか……なんだか逆に気になってきたな。性格に難ありか、素行が悪いとか」
鳳翔「翔鶴さんに限ってそんなことはないとは思うのですが、たしかに気になりますね」
提督「うん。まあ空母とあれば安心して鳳翔に任せられるな。よろしく頼むよ」
鳳翔「畏まりました。それで、いつ頃いらしゃるのですか?」
提督「○月△日……今度の週末だな」
翔鶴「――翔鶴型航空母艦、翔鶴です。どうぞよろしくお願いいたします」ペコリ
提督「」
………………
翔鶴「え、えっと……?」
鳳翔「提督?」
提督「あ、あぁっ。すまんすまん。ついボーっとしてしまった。そそうか、君が翔鶴か。私はこの鎮守府の責任者である提督だ。そしてこっちは秘書艦である鳳翔」
鳳翔「鳳翔です。翔鶴さん、お久しぶりですね」ニコニコ
翔鶴「は、はい。鳳翔さんもお元気そうで……」
提督「話は鳳翔から聞いている。我が鎮守府発の大型空母としての戦力、大いに期待しているよ。……戦闘は少ないがね」
翔鶴「あ、はっはい……」
提督「? まあ今日は移動で疲れているだろうからお休みで構わないよ。鎮守府内のことは鳳翔に案内してもらうとしてだ、何か質問はあるかな? 真面目でも洒落でもなんでもいいぞ」
翔鶴「で、ではその、二つだよろしいでしょうか?」
提督「うん」
翔鶴「あの、まずこちらに妹の瑞鶴はいませんよ……ね?」オドオド
提督「……うん?」
鳳翔「瑞鶴さんでしたら、確か軍令部――中央にいらっしゃったかと記憶しています」
翔鶴「ホッ……良かったぁ」ボソボソ
提督「?」
鳳翔「?」
翔鶴「あ、あともう一つなんですが、その……」
提督「ついでに言うと先輩にあたる赤城や加賀もここにはいないぞ。蒼龍、飛龍もだ」
翔鶴「いえ、そうではなくて。あの、その……」
翔鶴「か、艦載機を、よろしければいただけないでしょうか……?」
提督「か、艦載機を」
鳳翔「ですか……」
翔鶴「も、申し訳ございません!」
提督「――やっぱり開発しておけばよかったかな」
鳳翔「で、ですが私たちのような小型空母ならまだしも、翔鶴さんは大型空母ですよ。専用の航空隊を持つのが常識かと……」
提督「ここへ来るにあたって元いた所に預けたんじゃないかな。艤装と違って練成が必要と聞いてるし、苦労と時間をかけてたのならおいそれと手放さないだろう」
鳳翔「それは、そうかもしれませんが……うーん」オカシイナア
翔鶴「あ、あのぉ」
提督「……ああ。すまない。艦載機だが、あいにく予備が殆どないんだ。開発も潤沢には行えないし、定数揃えるのはチョットだけ待ってもらえるかな」
翔鶴「いえ、そんなっ。いただけるだけでも嬉しいので」アタフタ
鳳翔「?」
提督「それにしても、翔鶴がここへやって来てくれたことでウチもついに航空戦隊を作れるようになった。今までは鳳翔に頼りっきりだったから一安心かな」
鳳翔「あとは翔鶴さんとの連携ですね。こればかりは個々の練度とは異なりますので、どうしても時間がかかります」
提督「規模的にも攻撃は翔鶴に任せて、直掩や索敵は鳳翔みたいに分業も出来そうだ。作戦の幅が広がるよ」
翔鶴「あ、えっと、その……」
鳳翔「どうかされましたか?」
翔鶴「す、すみません。私、出撃はおろか訓練もほとんど行えてないんです……」
提督「え?」
鳳翔「訓練も、ですか?」
翔鶴「ですので、その……艦載機も残してきたではなく持たせてもらえなかったというか」オロオロ
提督「なん、だと……」
鳳翔「」ナゼ
翔鶴「み、皆さんのご期待を裏切ってしまって申し訳ございません! 役に立たなくて、ごめんなさい……!」ポロポロ
提督「………………」
ガチャッ
鳳翔「……戻りました」
提督「あぁ。おかえり鳳翔。それで、どうだった」
鳳翔「今は落ち着かれて、用意したお部屋でお休みになっています」
提督「そうか……なら良かったよ」
鳳翔「しかし提督。これは一体……」
提督「いま、鳳翔が翔鶴を連れて行ってる間に電話で聞いてみたんだ。と言ってもこの事実をあの鎮守府に問い合わせたわけじゃない。周りからの話レベルなんだがな」
鳳翔「何かわかったのですか?」
提督「うん。どうやら翔鶴は……厄介者とされていたようなんだ。だから出撃や訓練をほとんど行えていない」
鳳翔「厄介者ですか? まさか翔鶴さんがそんな」
提督「幸運艦と不幸艦、こんな言葉を聞いたことがあるか?」
鳳翔「幸運と不幸……当てはまるものはいくつか浮かびますが、ないですね」
提督「では被害担当艦と言うのはどうだ? 出撃の度に必ず被害を受けるという意味だ」
鳳翔「それはもしや――――で、でもあれはフネだった頃の事です。艦娘となった今では意味を成しませんよっ」
提督「もちろん俺もそう思ってたよ。でも聞いてみる限り、どうやら今でもその体質は残っていたらしい」
鳳翔「そんな……っ」
提督「相手あっての戦闘だから被害も受ける。むしろ受けることの方が当たり前で、練度が低いなら尚さらなんだ。なのに、あの鎮守府ではそれをヨシとしなかったらしい」
鳳翔「では、つまり翔鶴さんは」
提督「どうせ出撃しても被害を受けるからと艦隊に加わることも殆ど無く、予備艦として日々を過ごしていたらしい」
鳳翔「……なんて事を」グッ
提督「ここへ来たのも転属というのも名ばかりで実際は追い出した・追い出されたという感じのようだ。まったく、聞いてて最後の方は腸が煮えくり返ってたよ」
鳳翔「私も境遇は違えど似たような扱いを受けましたので翔鶴さんの気持ちは理解できます」
提督「……ああ。だったな」
鳳翔「提督にこんなことを言うのは完全に筋違いかもしれませんが、人間はどうしてこう自分勝手なのでしょうか」
提督「ソンな奴がたまたま海軍に入り、たまたまのし上がってしまった結果だ。こればかりはどうしても排除できない……。すまない。人間全てが同じじゃないことだけはわかって欲しい」ペコリ
鳳翔「……すみません。こちらこそ取り乱しました」
提督「まったく。周りは艦娘のことを本当になんだと思ってるんだろうな。誰のお陰で今こうしていられるか分かっているんだろうか」
鳳翔「………………」
提督「とりあえず、今は何より翔鶴のことだ。まずは艦載機をどうにかしないとな。資源に余裕はないが……そんなこと言ってる場合じゃない」
鳳翔「練度につきましては、私が付きっきりで指導いたします。一通りこなしていけば自信につながるかと」
提督「うん。そうしよう。あとは……」
鳳翔「翔鶴さんご自身の気持ちですね」
続きは金曜日にでも……
ニコニコ翔鶴からのコレですが、二人がこうなった的なお話なのでもうしばらくお付き合いください
ようやく前スレでの雲龍登場時へ繋がるのです
………………
~吹雪日記 ○月○日~
今日から一週間鳳翔さんの代理で秘書艦復帰。
久しぶりの秘書艦はやっぱり緊張する!
でも頭や身体は覚えているのですぐに対応できたのは良かったことかな?
新しくやって来た翔鶴さんのことを司令官から簡単に聞いた……うん、これはヒドイと思う。
鳳翔さんが秘書艦を離れてまでお手伝いする理由がわかった。
私もなにか力になれればいいな。
鳳翔「まず、どんな時でも冷静を欠いてはいけません。逸る気持ちももちろん分かりますが、そのままではただの矢の投射となってしまいます」
翔鶴「は、はいっ」
鳳翔「常日頃から妖精さんとの意思疎通は行ってくださいね。いざと言う時の技量は妖精さんとの絆に大きく左右されます」
翔鶴「意思疎通……絆……」
鳳翔「ふふっ。あまり固く考えなくて大丈夫ですよ。母艦と艦載機は一心同体。互いの信頼こそが練度を高めていくのですから」
翔鶴「信頼、ですか」
鳳翔「はい。信頼です。まず本日は妖精さんと仲良くなる所から始めましょうか」ニコニコ
ヨロシクネー
ナットウニ ネギ イレルタイプ?
エ、エット……
提督「――さっそく妖精さんが翔鶴に群がってるなー」
吹雪「みんな遊ぶのが大好きですからね」
提督「この分だとすぐに仲良くなれそうかもな。まずは一安心か」
吹雪「でも鳳翔さんの教え方はなんと言うか、ちょっと変わっていますね。私たちの場合は習うより慣れろでやってきたもので……」
提督「差がある、とまでは言わないがね。己の技量が直結する砲雷撃と違って航空戦ともなると妖精さんの力が必要になる。だからこそ技量よりも先にお互いを知ることから始めてるんじゃないかな」
吹雪「なるほど……!」
提督「ここは鳳翔に任せても大丈夫そうだし、俺たちは俺たちの仕事を片しに行くか」
吹雪「はいっ」
提督「………………チラッ」
―夜―
knock knock knock
提督「俺だ。ちょっといいかな」
翔鶴『て、提督?! すすすみませんっ。少々お待ちください』ガタガタガタッ
ガチャッ
翔鶴「お、お待たせしました……!」ハァハァ
提督「そんな慌てることはないよ。こちらこそこんな時間に訪ねてきてしまって申し訳ない」ペコリ
翔鶴「い、いえっ。そんな」
提督「翔鶴さえ良ければ話でもどうかなと思ったんだが、今大丈夫かな?」
翔鶴「は、はい。私なら大丈夫です」
提督「じゃあ立ち話もなんだから食堂にでも行こう。まだ鳳翔がいるはずだからなにか飲み物でも作ってもらおうか」
鳳翔「はちみつ入りのホットミルクです。お休み前にはちょうど良いかと」コトッ
翔鶴「ありがとうございます」イイニオイ
鳳翔「提督はいつものでよろしかったですよね」
提督「うん。ありがとう鳳翔」
鳳翔「お話ということですから、私は席を外した方がいいでしょうか」
提督「いや、いきなり二人きりだと申し訳ないから一緒にいてくれると助かる」
鳳翔「畏まりました。ではお隣失礼いたしますね」
提督「……うん。やっぱり鳳翔の淹れてくれるお茶は美味いな。翔鶴も、遠慮せずに温かいうちに飲みなさい」
翔鶴「あ、はい。いただきます」
提督「ここへ来たばかりで緊張するなと言うのも無理があると思うけれど、せめてこの場ではリラックスしていこうじゃないか」
翔鶴「美味しい……」
提督「だろう。それに鳳翔は料理も上手いからついついいろいろと頼ってしまうんだ」
翔鶴「では、普段の食事も鳳翔さんが?」
鳳翔「はい。間宮さんと一緒の時もありますが、毎日ここへいらっしゃるわけではないので自ずと私の担当になりますね」
翔鶴「すごい……。秘書艦も担当されてて、それに日々の食事までこなされるなんて」
鳳翔「食事については前にいた所の名残りですね。私は旧式艦故戦闘には出させてもらえなかったので」
翔鶴「えっ?」
提督「実は鳳翔も最初からここの所属ではないんだ。翔鶴と同じように別の所から移動してきた。……いや、この場合は俺が無理やり連れてきた……かな?」
鳳翔「ふふっ。確かにあの時は半ば無理やりでしたね」ニコニコ
翔鶴「えっ、え?」
提督「他にもウチ唯一の戦艦……いや、航空戦艦の扶桑と山城も同じだ。みんな言ってしまえば以前は"邪魔者"とされていた」
翔鶴「………………」グッ
提督「おかしいよなあ。必要とされてるから呼ばれたのに、やっぱり使えないからいらないって。そう言うテメェは何様だって話だよ」
翔鶴「そ、それは……!」
提督「自分たちでどうにもならないから、お願いしてる立場なのに勘違いしてる奴が多すぎる。翔鶴や鳳翔、扶桑たちの指揮官や……アイツもだ」
翔鶴「いや、あの。でも」オロオロ
提督「……あ、すっすまん。つい熱くなりすぎた。悪い癖かなコレは」ポリポリ
翔鶴「で、でも少し嬉しかったです。提督は私たちのことを本当に考えてくれているんだって」ニコッ
提督「お、おぅ」テレッ
鳳翔「あらあらまぁまぁ」ニコニコ
提督「と、とにかく翔鶴も! 前のことを引きずるなとは言わない。忘れろとも言わない。でもここにいる限りは俺が全力で守るし全力で力になる。もちろんみんなもそうだ。だから翔鶴も全力でぶつかってきてくれ」
翔鶴「提督……」
鳳翔「いっその事、見返すつもりでいるのもアリかもしれませんね。自分はこんなにも役に立てるのに使いこなせなかったアナタが悪い、のような感じで」ウフフ
翔鶴「鳳翔さん……」
提督「遠慮なんてしなくていい。いっぱい頼ってくれ。俺もいっぱい頼るから」
鳳翔「それは指揮官としてどうなのでしょうか」
提督「やっぱダメか」
翔鶴「……ふふっ」
翔鶴「(――ここの提督はチョット変わっている人。だけどものすごくいい人なのかもしれない。ここだったら私も、変われるのかな……? いつか瑞鶴に胸を張って会えるようになれるかな……?)」
~吹雪日記 ○月X日~
私は、今日の出来事を一生忘れないと思う。
提督「……翔鶴もだいぶ基礎が出来上がってきたかな」
鳳翔「そうですね。そろそろ次の行程に進んでもいいかもしれません」←秘書艦復帰
提督「実戦も経験させてあげたいけれど、まずは実戦訓練からだな」
鳳翔「では、本日は演習を行いますか?」
提督「うーん……演習もいいが、鳳翔。攻撃機役をやってみないか?」
鳳翔「私がですか?」
提督「今までは発艦を含めた基礎だった。いわば攻撃の練習だ。なら今度は苦手としている防空に力を入れてもいいだろう。もちろん一人だけでなく、簡単な艦隊を組んだ上でなら効果も増す」
鳳翔「総合的な動きと言うことですか」
提督「ああ。実戦を意識し始めるにはいいかもしれない。それに、翔鶴に実際に見て体験してもらうのが早いんじゃないかな。ウチの主力航空隊の腕前をネ」
鳳翔「……そう言う事ならば、手加減するのは失礼に当たりますね」
提督「挫折じゃなく、乗り越えるための壁。これを乗り越えた時きっと翔鶴には大きな自信になるはずだ」
鳳翔「人選はいかがされますか? 本格的な防空となると扶桑さんや山城さんにお願いするのがいいかもしれません」
提督「ふむ。とは言えあんまり資源を多く使えないからなあ。最初のうちは駆逐艦か軽巡でいこう。今一番練度が高いのは……」
鳳翔「吹雪ちゃんと神通さんですね。もちろん皆さんの練度もありますが、やはり着任が早かった分だけ高いですね」
提督「特に吹雪は初期艦だしな。神通も川内姉妹の中では最も早かった。二人がいれば防空も頼りになるな」
鳳翔「では私は二人を呼んでまいります。出発はいつにしましょうか」
提督「んー、今からじゃ昼を挟むから時間的によくないな。準備もあるだろうから午後にしよう。せっかくだから今回は俺も同行しようかな。直接見て指揮するのもいいかもしれない」
鳳翔「あらあら。ではますます気合いを入れないといけませんね」ニコニコ
もうちょっとだけ続くんじゃよ 次で終わる……ハズ
よろしければもうしばらくお付き合いください
『空母ヲ級及び駆逐ニ級と見られる艦影各3。そのいずれも改装型の恐れが強く、更に黄色乃至青色のオーラを纏っているとの事です!』
………………
『じ、上空直掩機、全滅?! 敵は戦闘機のみの制空戦闘を行っています!』
………………
『――――提督、提督はどうかお逃げください。殿はこの神通が努めます』
………………
『私も……不本意ですが敵の攻撃を引きつけるのは得意ですので』
………………
『あなたたち……っ……そんな、そんな姿になってまで……戦いたかったっていうの?!』
………………
『ワレラ……タタカウ……コンドコソ、ナカマ……マモル』
………………
…………
……
ザザーン
翔鶴「………………」
提督「こんな所にいたのか。探したよ」
翔鶴「あ、提督」
提督「隣いいかな」
翔鶴「……はい」
ザザーン
提督「なんと言うか今日は、とんでもない日だったな」
翔鶴「あのヲ級……いえ、雲龍さんたちはどうなりましたか?」
提督「秘密裏に工廠へと運び込んだが、まだ全員意識は戻ってない。正直戻るかどうかもわからない」
翔鶴「あれは一体何だったんでしょうか」
提督「俺も理解しきれてない部分が多すぎる。まさか深海棲艦が艦娘になるなんて、そんなこと聞いたこともないし。判断もできそうにないや」
翔鶴「私たちは一体何と戦っているんでしょうね。艦娘って、深海棲艦って……」
提督「………………」
翔鶴「ごめんなさい。私もこんな展開になるなんて考えもしなかったものですから、まだ混乱しています」
提督「こればっかりは無理ないかもな。あまりにも衝撃的すぎた」
翔鶴「誰にも言えませんよね……」
提督「ああ。ここに残ってたみんなにも言えない。混乱を巻き起こすおそれがあるし、最悪戦闘すらできなくなるかもしれない。それこそ恐怖だよ」
翔鶴「では雲龍さんたちはどうされるんですか」
提督「隔離かなぁ。まずは意識が戻るまでこの事は箝口令を厳しく敷こうと思う。万一にも外に漏らす訳にはいかないからね」
翔鶴「……わかりました。この事は私も墓場まで持っていきます」
提督「死なれちゃ困るなあ」
翔鶴「物の例えですよ」クスッ
提督「ははは。だが真面目な話本当にそれくらいの心づもりでいてほしい。最重要機密ってやつだ」
翔鶴「はい」
提督「この戦争が終われば、あるいはこんな事をせずとも済むかもな。人間も艦娘も関係なく平和に過ごせる世……そんな世界になってほしい」
翔鶴「人間も艦娘も……」
提督「腕っ節は別として、艤装を装備してなければパッと見て違いなんて誰もわからないじゃないか」
翔鶴「確かにそうですね」
提督「そんな世の中のためにも、俺達は俺達のできることをやるしかない。翔鶴にはこれからも力を貸してほしい」
翔鶴「私でもお役に立てるのでしょうか」
提督「もちろん。今はまだ練成の最中だが、翔鶴なら必ず鳳翔とともに航空戦隊の基幹を担ってくれると信じてる」
翔鶴「……あの、提督。一つだけ質問してもよろしいですか?」
提督「うん?」
翔鶴「なぜ私のことをそこまで評価してくださるのですか?」
提督「………………」
翔鶴「練度も低く被害を受けてばかりで皆さんの足を引っ張ることしか出来ないのに、戦時下の戦力的には放置されても仕方がn――――」
提督「ストップ。それ以上は言うな」ムニッ
翔鶴「うにゃっ?!」←ほっぺを掴まれた
提督「あまり自分を卑下した言い方はしない方がいいぞ翔鶴。自分の気が楽にはなるかもしれんが自虐なんぞ聞いてる方はハッキリ言って不愉快だ」
翔鶴「ぅあ……」コクコク
提督「それにな、自分が好きになった娘にそんな事を言われるとこっちまで悲しくなる」
翔鶴「ふぁ…………ふぇえっ?」エ
提督「あ、やべッ」パッ
翔鶴「て、提督、あの、その」
提督「………………」ポリポリ
翔鶴「……う、嘘とか冗談じゃあ、ないんですよね?」
提督「まあ、な。気を悪くしたなら申し訳ない」
翔鶴「えっと……えっと」
提督「……贔屓とか同情とかじゃあないぞ。いっちゃなんだがその……一目惚れだった」
翔鶴「あぅ」
提督「勢いに任せて口に出てしまったが、決して嘘ではないし本気だ」
翔鶴「………………」
提督「……あー、いきなりこんなこと言ったって困るだろうし正直迷惑だったよな」
翔鶴「あ、いえ……」
提督「こんなこと言う奴と一緒にいたくないかもしれないが翔鶴は必要な戦力だし、できればこれからもこの鎮守府の……」
翔鶴「て、提督待ってください!」ストップ
提督「むっ」リョウカイ
翔鶴「確かに、その、突然そんなことを言われて驚いてます。あまりにも予想外でしたから」
提督「」ウンウン
翔鶴「でも迷惑だなんて思ってません! ただ……私、人間じゃなくて艦娘ですよ? なんで……」
提督「……人間も艦娘も関係ない。言ってしまえば惚れた女性が翔鶴で、たまたま艦娘だったってだけだよ」
翔鶴「ほ、本気なんですか?」マッカ
提督「さっきからそう言ってる。ぶっちゃけ結婚したいくらい」
翔鶴「い、言うならもうちょっと場所とムードを考えてください!」
提督「それはまあ、すまないとしか」ネ
翔鶴「もぅ。一体何を考えてるんですかぁ」プリプリ
提督「あはは……まあ、嫌だと言われないだけマシなのかな」
翔鶴「イヤなんて言いませんよ。少なくとも悪い印象はありませんから。でも提督のことを全然知らないから返事ができないだけです」
提督「まだ一週間くらいしか経ってないもんな」
翔鶴「はい。まだ一週間です。もっと言うとこの鎮守府にもまだ慣れ始めたばかりです」
提督「なら鎮守府にも慣れて、俺のこともこの先分かってくれたら……返事はもらえるのかな」
翔鶴「確約は致しませんよ。それに良いお返事を出来るとも限りません」
提督「その時はその時だ。煮るなり焼くなり好きにしてくれ」
翔鶴「あら、良い返事がもらえるように頑張る、ではないんですか?」ニコニコ
提督「……言ってくれるなあ」
翔鶴「せっかく提督が本音で語ってくださっているので、私も本音でお話させてもらっています。ご迷惑でしたか?」
提督「いや、全然。それこそ望むところだよ。ここで生活するのに遠慮なんて要らない。言いたいことはどんどん言ってくれ。みんなもそうしてるし俺もそうしてる」
翔鶴「変わってるって言われませんか?」
提督「言われすぎて耳にタコだよ」
~吹雪日記 ○月☆日~
今日は鎮守府内の人事異動(?)があった。
なんと秘書艦が鳳翔さんから翔鶴さんに。
司令官曰く鎮守府に慣れてもらうには一番いいってことだけど、まあ私もそうだったし経験上ありなのかもしれない。
それに鳳翔さんの負担も最近大きくなっていたのも関係あるかも?
あとはなんだか翔鶴さんが急に明るくなったというか、元気になったというか
やっとここにも慣れてきたからかな?
私ももっと仲良く出来るように頑張ろう。
鳳翔「――それでは、引き継ぎは以上ですね。もしなにか困ったことがあったらなんでも仰ってくださいね」
翔鶴「はい。ありがとうございます鳳翔さん」
鳳翔「秘書艦は鎮守府全体を見て行動しますので、決して視界を狭くしないように気をつけてくださいね」
翔鶴「わかりました。それで、鳳翔さんは今後は……?」
鳳翔「主に皆さんの食事の用意と洗濯、あとは訓練や哨戒などですね。これでも提督に働き過ぎだと言われてしまいました」
翔鶴「た、確かにそうかもしれませんね……」アハハ
鳳翔「けれど、大変・辛いってことはないんですよ。皆さんのお役に立てるのは嬉しいですしね。もちろん戦闘となれば全力を持って、です」ニコニコ
翔鶴「私も早く鳳翔さんと一緒に戦えるように頑張ります」
鳳翔「ふふっ。お互いに頑張りましょうね。大事なのは腕よりも絆ですよ」
翔鶴「はいっ」
翔鶴「……提督」
提督「ん?」サラサラサラ
翔鶴「露骨過ぎます」ジー
提督「まあ、絶対になかったとは言わないな」
翔鶴「そういうのはあまり良いとは言えませんよ」
提督「もちろんちゃんとした理由の方が大きいさ。ここに早く慣れるためにはここの事を知るのが一番。ならば普通に生活するよりも秘書艦として動いた方が早くて確実というわけだ」
翔鶴「それは、まあ……確かに」
提督「あとはやっぱり鳳翔かな。元々頼みすぎていた状態だったが、これ以上負担を強いたらオーバーワークだ。本人は平気だと言ってるが、やっぱり任せっきりは心配だよ」
翔鶴「その点については大いに同意です」
提督「となると、次に適任なのは翔鶴ってことになる」
翔鶴「まあ、そうなる……んでしょうか」
提督「そして俺と接する機会が多いから判断の足しになると」ウムッ
翔鶴「最後が本音ですね」
提督「最後"も"本音だ。つまり全部嘘はついてない」キリッ
翔鶴「全くもう。やっぱり提督は変わっていますね」
提督「褒め言葉と受け取っておこう」
翔鶴「……それで、まずは何からすればよろしいでしょうか」
提督「うーん、じゃあお茶を一杯よろしく頼むよ」
翔鶴「………………」
提督「お茶は大事だぞー。一息つかないと集中力が下がってしまう。鳳翔は美味いお茶を淹れてくれたし、是非とも翔鶴にも美味しいお茶を淹れてほしい」
翔鶴「ここで鳳翔さんの名前を出さないでください。絶対に敵いません」プクー
提督「すまんすまん」
翔鶴「それにお茶を淹れたことなんてほとんどありませんよ?」
提督「誰だって最初はそんなもの。日々の練習こそが後のタネだ」
翔鶴「……美味しくなくても文句は言わないでくださいね」
提督「大丈夫。端的に言えば急須に茶葉とお湯を入れるだけのものなんだから。薄い濃いは個人の好みだ」
翔鶴「ちなみに提督のお好みは……?」
提督「仕事中なら濃いやつで、その他なら薄い方が好きかな」
……
…………
………………
翔鶴「――――とく、提督?」
提督「んっ? あ、あぁスマン。ボーっとしてた」
翔鶴「考え事ですか?」
提督「ちょいと昔のことを思い出してたよ。翔鶴がやって来て、秘書艦になるまで辺りを」
翔鶴「そこまで昔ってほどじゃありませんが……懐かしいですね」
提督「今じゃあ押すに押されぬ秘書艦エース。戦闘でも大いに頼りになる存在になったなぁ」
翔鶴「私も少しはお役に立てるようになりましたか?」
提督「今の翔鶴を役に立ってないと言うやつがいたら射殺モノだな!」
翔鶴「ふふっ。そう言って頂けるのでしたら幸いです」
提督「今だったらあの時の返事を貰えそうな気がするくらいね」
翔鶴「もう何度も返事をしていると思いますが……」
提督「態度では示してもらってるけれどね。言葉ではまだだよ」
翔鶴「そんなこと言ったら提督も……」
提督「俺はホラ、返事を待ってる側だから」
翔鶴「ズルイ」
提督「先に言ったもの勝ちなのデス」
翔鶴「もぅ……」
提督「まあでも、返事は戦争が終わるまではしなくていいよ。なんか縁起悪い気がするから。俺は今でも十分に幸せだし」
翔鶴「提督は散々持ち上げてから落っことすタイプなんですねっ」
提督「まあまあ。楽しみは最後まで取っておくタイプと言ってほしい」
翔鶴「それだと自分で答えを出しちゃってるような気が……」
提督「察するのと直接言われるのじゃあ全然違うだろ?」
翔鶴「本当にああ言えばこう言うんですからぁ」
提督「なんか翔鶴と話してるとこう、からかいたくなるような? ちょっかいを出したくなるような?」
翔鶴「……お返事するのを考えたくなりますね」
提督「でも腕は離さないんだろう?」
翔鶴「………………」ギュウッ
提督「やれやれ」ニコニコ
そんな 二人の カンケイ
次回……かその次でラストです
よろしければ最後までお付き合いください
とりあえず今日は分割 終わってもスレは埋めきる予定です たぶん きっと
・---・続・今日モ鎮守府ハ平和ナリテ・---・
工廠妖精1『瑞鶴さん瑞鶴さん』
工廠妖精2『お望みの品が完成したです』
瑞鶴「おぉ、ついに出来たのねっ。ふふーんこれで……」
工廠妖精1『我らにかかればこんなものです』フンスッ
瑞鶴「じゃあ約束通りあとで間宮さんのアイスクリーム特盛りで持ってくるわね」
工廠妖精1『契約完了です』キラキラ
工廠妖精2『アイスー』キラキラ
工廠妖精3『これの説明いります?』
瑞鶴「うん。お願い」
工廠妖精1『と言っても難しいことはないです。コレを腕か首に――――』
瑞鶴「~♪」
翔鶴「朝からご機嫌ね瑞鶴。どこかに行ってたみたいだけどなにか良い事でもあったの?」
瑞鶴「まぁねーん」ルンルン
翔鶴「今度は何をしたの」
瑞鶴「ちょっといろいろと。あ、そうだ翔鶴姉ぇ。はいっ、コレ」つ
翔鶴「? これはキーホルダー? 瑞鶴が作ったの?」
瑞鶴「残念違います! あ、まだ絶対にロックしないでね。たぶん出来ないはずだけど意味なくなっちゃうから」
翔鶴「え、あっうん……」イミ?
瑞鶴「最初に聞いておくけど、提督さんとこの先もずっと一緒にいたいよね?」
翔鶴「き、急になに」
瑞鶴「いいからっ。真面目な話」
翔鶴「それはもちろん一緒にいたいけれど……」
瑞鶴「愚問だったね。じゃあ早速それ持って提督さんの所に行こうか」
翔鶴「え、え?」
瑞鶴「ほら早く行こう翔鶴姉ぇ」グイグイ
翔鶴「なんなの……一体? ちょっと瑞鶴ったら、ちゃんと説明をしてよ」
瑞鶴「すぐにわかるよー」
翔鶴「もぅ」
ガチャッ
瑞鶴「おっはようございまーす!」
提督「やあ。おはよう瑞鶴。今日は一段と元気がいいな。なんか良い事あったのか?」
瑞鶴「提督さんったら翔鶴姉ぇと同じ事言ってる。やっぱり似た者同士だねぇ」ニヤニヤ
提督「そ、そうか」
翔鶴「あはは……おはようございます。提督」
提督「おはよう翔鶴。いったい瑞鶴はどうしたっていうんだ?」
翔鶴「さあ、それが私にもサッパリで。もうずっとこんな感じなんです」
提督「また変なこと企んでないだろうなあ?」
瑞鶴「なんにもー」ニコニコ
提督「……この笑顔で信じろってのもなかなか難しいよ」
翔鶴「ですよね」
瑞鶴「信用ないなあ。じゃあそんな提督さんに、はい」つ
提督「ん、なんだこれは。ハートのキーホルダー?」
瑞鶴「それを私の手首につけてもらえる?」
提督「じゃあブレスレットか。でもこれくらいなら自分で付けられるだろ」
瑞鶴「いいから!」ンッ
提督「しょうがないなぁ」ゴソゴソ
カチャンッ
提督「――んんっ? なんだ鍵が出てきたぞ」ピーン
瑞鶴「ほほぅこうなるのかあ」
翔鶴「?」
瑞鶴「じゃあ改めて今日からよろしくねっ。 "お兄ちゃん"♪」
提督・翔鶴「?!」
瑞鶴「へへっ」ニコニコ
提督「な、なんだ……今度は何の遊びだ?」
翔鶴「瑞鶴、いい加減に説明をしてちょうだい。さっきから一体どうしたのよ」
瑞鶴「これはタダのブレスレットじゃなくてね。その名もズバリ"ハートロック" またの名を"ヨウシエングミカッコカリ"と言います!」ドヤァッ
提督「は、ハートロック?」
翔鶴「ヨウシエングミ……?」
瑞鶴「この間提督さんのお父さんに貰ったケッコンカッコカリってあったでしょ? まさかネタが被るとは思わなかったけど、そんな感じのやつ」
提督「そんな感じと言われても、なぁ」
翔鶴「じゃあこれをつけると能力が上がるの?」
瑞鶴「ううん。そんな効果はないよ。でももしつけたらきっと資源の消費量がコレよりも凄いことに……」
提督「今さらっと資源使ったって言ったな?」
瑞鶴「まあそこは気にしない方向でっ」テヘッ
翔鶴「もぅ瑞鶴ったら、ムダ使いはダメって普段から言ってるでしょう」
瑞鶴「でもこればっかりはムダじゃない使い方だと思ってるもん。翔鶴姉ぇやみんなにとっても必要だと思うし」
翔鶴「私たちも……?」
瑞鶴「カタチで分かる家族の絆っていうの? 一緒にいるよっていう証みたいな」
提督「……ようするに、擬似的な家族を構築したと? このブレスレットで」
瑞鶴「そんな感じ。もちろん強制力はないけどねー。でも、これお互いが望んでないと絶対にロックできないんだよ」
翔鶴「え、そうなの?」
瑞鶴「艤装の一種だから、逆に私たち艦娘から提督さんにつけることは出来ないし、作られた鍵を持つ提督さんも一方的には外せない。お互いが望まないと解除ができないの」
提督「なんとまあ。エライ物を作ったなぁ」
瑞鶴「そこもまた妖精さんの力ってね。だから翔鶴姉ぇに対しても絶対にロックできないことはないよ」フンスッ
提督「んー、試してみるか?」
翔鶴「まあせっかくですし……?」スッ
カチャンッ
翔鶴「んっ……」ピクッ
提督「なんか付ける度に電気みたいなのが身体に走るな」
瑞鶴「残念、これで翔鶴姉ぇは新妻(仮)から家族に格下げになりました~」ニコッ
翔鶴「えっ……?!」
提督「嘘だろ?」
瑞鶴「うん。ウソ☆」
翔鶴「………………」イラッ
ゴチンッ!!!
瑞鶴「……痛い」ジンジン
翔鶴「そう言う嘘は嫌いですッ」プンプン
提督「まあまあ」
瑞鶴「で、でもコレにはもう一つ特殊効果がついててね……!」
翔鶴「今度はなあに?」ジー
瑞鶴「これをつけている限り、謎の力によって提督さんから離れることはありません! つまり移動や転属もないと」
提督「移動や転属がないって、そんなバカな……一体どうやって」
瑞鶴「だから謎の力なの。詳しくはわからないけど、誰だって無理やり家族を引き離そうって思わないでしょ?」
提督「まぁ、いや、でも……本当なのか?」
瑞鶴「実験できないからこればっかりは妖精さんの言葉を信じてもらうしかナイかも」
提督「うーむ」
瑞鶴「簡単にまとめると、これをつけた瞬間から私たちは提督さんのモノってことかな」
提督「そのまとめ方は誤解を招きそうで怖い」ヤメテ
翔鶴「でもどうしてこれを作ったの?」
瑞鶴「前に提督さんが話してた戦いの後ってコト、私なりに考えてみたんだ。今のこの時間をずっと続けられればなって」
翔鶴「瑞鶴……」
瑞鶴「やっぱり私たちは艦娘だからさ、フネよろしく今後もいざ戦闘となれば行き先バラバラになっちゃうでしょ? せっかく提督さんやみんなと仲良くなれたのにさ」
提督「………………」
瑞鶴「中央にいた頃には考えもしなかったのにね。なんだかんだすっかりここの空気に染まっちゃったのかなー」アハハ
引っ張るつもりはないけど次回持ち越し 全部昨日の雷無双乱舞が悪い
金曜か土曜に残りとオマケを投下して〆です あと少しお付き合いいただければ
残りはどうしよ いつも通りの日常系?
提督「……まあ、瑞鶴の言いたいことはわかったよ。俺だって今さら瑞鶴がいなくなるのは考えられない。もちろんみんなだってそうだ」
翔鶴「そうですね。戦闘以外で誰かが欠けるなんてこと、考えもしませんでした」
瑞鶴「他のみんなもきっと同じ気持ちだと思うよ。誰かが欠けてもこの鎮守府は成立しないって」
提督「みんなの心の拠り所になれることほど指揮官冥利に尽きるものはなし、かな」
翔鶴「このブレスレットまだあるの?」
瑞鶴「もちろん。予備も含めて人数分は確保してあるよ」
提督「お互いが望めばロックできるって言うが……これでもしロックしなかったら俺本気で落ち込みそうだ。ある意味怖いな」
翔鶴「さ、さすがに大丈夫だと思いますよ……?」
瑞鶴「ある意味普段とは逆に提督さんが"評価される側"になるわけだからねー」
提督「い、胃に来るなあ!」
翔鶴「あまり提督を困らせちゃだめよ瑞鶴」
提督「いや、結果はどうあれこれは必要なことかもしれん。俺の目標にも被るものがあるし、評価という点では俺もされるべきかもな」
翔鶴「よろしいんですか?」
提督「ここまで来て嫌とは言えないよ。今後のためにも俺も腹をくくろう」
瑞鶴「んっ。じゃあ早速いこっか。いざ家族構築の旅へ!」
提督「……やっぱり念のため胃薬飲んでいこうかな」
瑞鶴「」エー
……
…………
………………
――ある時は本当の家族のように
吹雪「これからも司令官やみんなといっしょにいられるのなら、私嬉しいです!」
白雪「私もこれからも皆さんと平和が守れるように頑張ります」
初雪「……ん。ありがと」
深雪「なーんかいつもとあんま変わんないような気もするけどなー。まあいっか」
叢雲「ま、あんたがこれからも道を外さないようにしっかりと見といてあげるわ」
磯波「そうなると、提督はお父さんでしょうか……それともお兄ちゃん?」
綾波「不束者ではございますが、これからもよろしくお願いしますね」
敷波「まーあたしは別にどうでもいいんだけど……さ。その、よろしく……な」
秋月「秋月、これからも艦隊を……鎮守府をお守ります!」
冬月「姉様に同じク!」
夏月「……ウム」
花月「戦えて、そしてのンびりできればそれで満足だわぁ」
――ある時は姉妹の結束(笑)のように
白露「じゃあ、あたしが一番上のお姉ちゃんね!」
夕立「これで夕立も提督さんのお嫁さんになれるっぽい!」
時雨「却下だね」
村雨「阻止でーす」
五月雨「そういう冗談はあまり好きじゃありません」
春雨「あ、あの皆さん……落ち着いて……っ」
涼風「まーまー気にすんなって春雨。いつもの事じゃんか。平和平和~」
――ある時は姉妹へのエールのように
川内「もー提督ってば私たちがいないとダメなんだからなあ。ま、提督のことは神通にお願いして、夜戦のことなら私に任せてよね」
神通「あの、提督……私、その……」
那珂「神通ちゃん落ち着いて、これはケッコンとは関係ないと思うよ―。まずは家族から堀を埋めていこうねっ」
扶桑「山城、これからも提督とこの幸せが続くように頑張りましょうね」
山城「いや提督は別に……いえ、そうですね姉様。扶桑型の意地を見せつけましょう!」
――ある時はいつもと変わらないように
古鷹「これからも重巡の良い所をいっぱい見せられるように加古と一緒に頑張りますね」
加古「最近改装したんだけどさー。眠いのはやっぱ変わんないんだよね。あとでベッド貸して」
利根「うむっ。吾輩に任せておくが良いぞ!」
筑摩「まだまだ新参者ではございますが、これからも提督を利根姉さんや鎮守府の皆さんと一緒に支えていきますね」
武蔵「ここにはこの武蔵がいる。それが答えだ」
――またある時は決意を新たにするように
鳳翔「このまま家族で終わってしまうのも心残りがあるので……これからはもう少し素直になってみます。ね、大鯨さん」
大鯨「は、はい! あのっ私頑張りますね。お料理とか居住性には自身がありますっ」
雲龍「私たちはこんなだし、提督から離れられないから……これからも頑張るワ」
天城「天城も、雲龍姉様たちト一緒ニ鎮守府をオ守りできるようニ頑張ります!」
葛城「面白いこと考えるのねー……ってちょっと待って。と言うことは瑞鶴センパイともある意味で姉妹に……?!」
鎮守府は続いていく……
………………
翔鶴「さあ提督。どうぞ」トクトクトク
提督「ありがとう。この瞬間が一番幸せを感じるよ」
翔鶴「そうですか。なら良かったです」ニコニコ
提督「ブレスレットもみんな受け取ってもらえたし、一安心ってところかなあ。今日のお酒は一段と胃に染み渡る」
翔鶴「悪酔いだけはしないでくださいね」
提督「そしたら翔鶴に介抱してもらえるかもな」ハハハ
翔鶴「どうなっても責任は持てませんよ?」
提督「具体的には?」
翔鶴「提督のお部屋で、一緒のお布団で朝日を迎えるかもしれません」
提督「それは……悪くないかもね」
翔鶴「あら、もう酔っ払われたんですか?」トクトクトク
提督「手厳しいね」
翔鶴「私もうかうかしていられませんので」
提督「俺の気持ちは変わらないよ」
翔鶴「それでもです」
提督「……いっそみんなと一緒になれたら楽なのになぁ」
翔鶴「堂々と浮気発言ですか?」
提督「まあまあ。お酒の席だ気にしないでくれ」
翔鶴「……今日だけですよ」
提督「それにしても、梅雨の中休みってかね。ジメッとしてないし空気も澄んでる。いい月夜じゃないか」
翔鶴「また明日から崩れていくそうですから、ここでの席も今日までですね」
提督「早く梅雨が明けないかね。暑さ以外は大歓迎なんだが」
翔鶴「私もです」
提督「………………」
翔鶴「………………」
提督「あー、まあなんだ。こんな事が言いたいんじゃなくてだね」
翔鶴「……はい」
提督「なんというかこう、やっぱり口にするのは恥ずかしいものがあるな」
翔鶴「その恥ずかしい物を提督は私に言わせようとしているんですよね」
提督「いや、それは単に返事なんだから……なあ」
翔鶴「何度でも提督から言って下さいっていいんですよ?」
提督「月が綺麗ですね」
翔鶴「65点」
提督「やっぱり手厳しい」
翔鶴「提督は持ち上げて落とすタイプですからね。私も習ってみました」
提督「………………」ポリポリ
グイッ
翔鶴「わっ」
提督「これからも俺の側にいてくれ。翔鶴」
翔鶴「……お酒の席ですから98点ですね」
提督「あと2点が遠いなぁ」
翔鶴「それは一番大事な時までお預けですっ」
――あれー、提督さん何処行ったんだろ―?
――翔鶴さんの姿もありませんね
――あっ……もしかしたら……
提督「……見つかったかな」
翔鶴「ふふっ。独り占めできるのもここまでですね」
提督「だな。残念」
翔鶴「提督」
提督「ん?」
ふわっ……
提督「!」
翔鶴「ふふっ。月が綺麗ですね、提督」ニコッ
おしまい
最後何回か書きなおしてコレ……もにょったらゴメンナサイ
これで鶴姉妹劇場おしまいです ご乗車ありがとうございました
あとは消化試合でオマケです
もし何かリクエストあればどうぞ
完走乙
よければ友人鎮守府でもなんか書いてほしい
そういえば、雲龍型は実装知ったから出したの?単なる偶然?
乙乙
この鎮守府、大和はいるんだっけ?
とねちく+ブッキー
・---・鎮守府ノ休日1・---・
筑摩「~♪」イソイソ
吹雪「あれ、筑摩さんなにしてるんですか?」
筑摩「あら吹雪ちゃん。こんにちは」
吹雪「こんにちは」
筑摩「今は姉さんが放ったらかしにしたままのお洋服を畳んでいたところなの」
吹雪「と、利根さん」ホロリ
筑摩「ふふっ。なんだか子供みたいで可愛いですよね」
吹雪「あはは……い、いいのかなぁ」
筑摩「もうすぐ本格的に夏になるでしょう。だから衣替えも兼ねているわ」ゴソゴソ
吹雪「夏物の服を着る前にはやっぱり洗濯をしないとですよね」
筑摩「ええ。それにもしも虫食いに気が付かなかったら大変だものね」ニコニコ
吹雪「そうですね。それで、肝心の利根さんは……?」キョロキョロ
筑摩「うーん、きっと今頃は駆逐艦の子たちに混じって遊んでいるのかも?」フフフ
吹雪「そう言えば深雪ちゃんたちが外で遊ぶみたいなことを言ってたような」
筑摩「きっと今着ている服も汚してしまうでしょうから、代わりの服を出しておかないとね」
吹雪「なんだか利根さんのお母さんみたいですね」
筑摩「姉さんのお世話をするのは私の生き甲斐だから」ニコニコ
ガチャッ
利根「ちくまー! 今帰ったぞ!」グチャア……
吹雪「あ、利根さん帰って来たみたいで――――えぇえッ?!」
筑摩「あらあら姉さん。全身濡れ鼠で一体どうしたんですか」ハイ、タオル
利根「うむっ。深雪や叢雲たちと遊んでおったのだがな、なんと鎮守府のすぐ近くにヤドカリがおったのじゃ! それも四匹じゃぞ四匹ッ」ドヤッ
筑摩「まあ。ヤドカリですか」
吹雪「んー、場所柄いてもおかしくはない……かなぁ?」
利根「どうやらその内の二匹はツガイのようでな、ずっと寄り添っておった。小さな生物が一生懸命生きているのを見るのはなんとも微笑ましい物じゃなあ」
筑摩「でも、それでどうして濡れてしまったんですか?」
利根「ん? ああこれか。つい艤装を付けずに海に入ってしまったのじゃ。クセと言うのは恐ろしいのぅ」
筑摩「まあ。では靴も……?」
利根「うむっ! この通り普通のサンダルじゃ。この前筑摩と街に出た時に買ったやつじゃ」
吹雪「私もたまにやっちゃいそうになるから分かります」ウンウン
筑摩「深雪ちゃんたちに笑われませんでした?」
利根「笑われるものか。あやつらも同じじゃからな。むしろ開き直って水浴びならぬ海浴びと洒落こんできたのじゃ」
筑摩「あらまぁ」
吹雪「まあ、今日も暑いからいいのかな? あれ、利根さんがこうってことはきっと深雪ちゃんたちも……?」
――誰だー! ずぶ濡れのまま廊下を歩いたのはぁー!!
『あ』
その後、しっかり怒られた
next... few days later
・冬月
・翔鶴
スレが埋まるまでは随時受付中
>>812
雲龍型は偶然 むしろ当時困ってたくらい でもおかげで今があります
同期鎮守府は……逆ハーレムでいくよ(予)
>>815
武蔵がいます 大和は同期の方(予)
冬月+白雪 ところにより夏月+花月
・---・鎮守府ノ休日2・---・
――冬月でス。陽を浴びる生活にもすっかり慣れて、真の意味で鎮守府の一員となって早幾日。ですガ……
冬月「………………」チラッ
白雪「………………」コソッ
――最近白雪さんにものすごく見られていまス。何故でしょうカ。
冬月「あ、あのー白雪さン。何かご用でしょうカ?」
白雪「あっご、ごめんなさい。ただちょっと気になることがあって」アワアワ
冬月「気になることですカ? 私ニ?」
白雪「大したことじゃないんだけれどね。えっと……」ジー
冬月「?」
白雪「実はその、冬月ちゃんたちの装備が……」キニナルッ
冬月「装備ですカ?」コレ?
白雪「吹雪ちゃんに聞いたんだけれど、その砲ってもの凄い弾幕を張れるってホントかなって」
冬月「弾幕……。あ、なるほどっそう言うコトですカ。ちょうどみんなで訓練に行くところだったので、良ければ白雪さんもいかがですカ? 実際にお見せいたしますヨ」
白雪「う、うんっ!」
夏月「……ム」
花月「あらぁ?」
冬月「お待たセ。白雪さんが見学するけれどいいよネ?」
白雪「お邪魔します」
夏月「……無問題」
花月「こんにちはぁ」
冬月「白雪さン。残念ながら耐久の問題で本気では撃てませんけれどいいですカ?」
白雪「本気……ちなみに、どんな感じなのか聞いてもいいのかな」
冬月「んーそうですねェ。大体途中で壊れちゃいますけれど、最大で毎分一ニ○発でス」
花月「連装だから一秒間に四発、主砲全体で毎秒一六発の斉射ができますねぇ」
白雪「毎秒一六発……」ウットリ
夏月「?」
冬月「えっと、では通常モードで撃ちますネ」ガションッ
白雪「お願いしますっ」キリッ
冬月「いきますッ」
ドンッ、ドンッ、ドンッ、ドンッ……
白雪「うわぁ……!」キラキラ
冬月「次ッ」グイッ
――ズラララッ
白雪「!」マト ガ イッパイ!
冬月「各個照準各個撃破、いきまス!」ガションッ
ドンッ、ドンッ、ドンッ、ドンッ、ドンッ、ドンッ、ドンッ、ドンッ……
――ブーン……
白雪「こ、今度は飛行機が……」
冬月「次、対空射撃訓練開始!」
ドンッ、ドンッ、ドンッ、ドンッ
ブオォォォ……ブオオォォォォ
白雪「」ウワァ
………………
…………
……
……数日後
――冬月でス。妖精さんに怒られましタ……。何故かと言うト――
白雪「や、やっぱり何とかなりませんか?」オネガイー
工廠妖精1『むりです』
工廠妖精2『そもそも構造が違うのでどうにもならないです』
白雪「でもでも、だったらあの砲を私の艤装につければきっと……」
工廠妖精1『あれは冬月さんたちの専用装備です』
工廠妖精2『普通の艦娘にはちょいと扱えないシロモノです』
ガンバリマスカラ!
ムリポー
工廠妖精3『最近毎日ああなのです』
工廠妖精4『お仕事にならないです』
冬月「すみませン……」
――そう言えば、吹雪さんが以前白雪さんは弾幕に並々ならぬ愛情と情熱を傾けていると言っていたのを思い出しましタ。
冬月「ま、また訓練にお誘いした方がいいのかなぁ?」
――余計に悪化したらどうしよウ……と言うのは考えない方がいいかもしれませン。
弾幕とは人生である By白雪
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・翔鶴
・神通
・そうめん
・扶桑型
・秋月
スレが埋まるまでは随時受付中
都合により順番が前後するかもしれません あしからず
白雪がメインになってね? と言うのは仕様です
>>同期鎮守府
提督"が"ハーレム 助詞を変えると……
注意:結婚後ifなのです R12かR15?
翔鶴+提督 瑞鶴のち一時雲龍・天城
・---・鎮守府ノ休日3・---・
提督「なあ翔鶴、そう言えばあの書類って何処にしまったっけ?」
翔鶴「確か右側の引き出しの上から三番目だったかと」
提督「上から三番目、上から三番目……っとあったあった。ありがとう」
翔鶴「いいえ」ニコニコ
瑞鶴「………………」
翔鶴「提督、こちらに承認印をお願いいたします」
提督「了解ー。急ぎでなければそこに置いといてもらえるか。あとでまとめてハンコしとくから」
翔鶴「わかりました」
瑞鶴「……ねえ、翔鶴姉ぇ」
翔鶴「なあに瑞鶴」
瑞鶴「翔鶴姉ぇと提督さんて"結婚"したんだよね。"ケッコン"じゃなくてさ」
翔鶴「え、えぇ。そうだけど……」
瑞鶴「なーんか、いつもと変わらなくない?」
提督「変わるもなにも今は仕事中だからなぁ」
翔鶴「お仕事中に夫婦もなにもないわよ?」
瑞鶴「いやーなんかこうさ、滲み出てくる甘い空気っていうの? お互いを呼ぶ時に恥じらいがあったり、手と手が触れてあっ……みたいなさ」
提督「………………」チラリ
翔鶴「………………」チラッ
提督・翔鶴『ない(わね)』
瑞鶴「えー」ツマンナイッ
提督「新鮮味がないと言われてしまえばそれまでだが、仕事中を抜きにしても翔鶴とはもう長いからなぁ」
翔鶴「はい。むしろ長く一緒にいたからこそ今望むもの、必要なことが言われずとも分かるようにはなりましたね」
提督「"つー" と "かー"みたいな」
翔鶴「阿吽の呼吸とも言いますね。むしろその事に喜びを感じます」
提督「うん。俺もだ」
瑞鶴「新婚のはずなのに既に熟年夫婦的領域へ……」アカン
瑞鶴『からかい甲斐がないからもう帰るっ』
翔鶴「瑞鶴に呆れられちゃいましたね」
提督「大方予想してた反応じゃなかったからでないかい?」
翔鶴「かもしれません」クスッ
提督「俺としては今の関係も幸せだと思ってるけど、翔鶴はどうだい? やっぱりもうちょっと新婚さんらしくしたい?」
翔鶴「うーん……まあ、まったくないとは言えませんね。なんだかんだ新婚生活というものに少なからず憧れはありましたので」
提督「もうちょっとラブラブにいく?」
翔鶴「それはまあ、えっと……ふ、二人っきりの時になら」ポッ
提督「家に帰れば二人っきりじゃないか」
翔鶴「だ、だいたい瑞鶴がいますけれどね……」
提督「じゃあ今が二人っきりだ。いつもどおりならしばらく誰も来ない」
翔鶴「………………」
提督「今なら俺は仕事の手を止めて嫁さんの相手しちゃうんだけどな―」ポンポン
翔鶴「うぅ……」
ギシッ……
提督「はい、よく出来ました」
翔鶴「膝の上に座るだなんて……だ、誰かきたら止めますからねっ」
提督「さっきも言った通り基本来ないよ。前みたいに緊急の用事ももうないんだし――――平和様々だよ」
翔鶴「……戦争が終わって、平和になって、こうして提督と一緒になることができました」
提督「うん。それらが合わさって一番の幸せを手に入れた。やっととも言うけれどね」
翔鶴「そうですね。時間が掛かってしまいました」
提督「お腹に手を回してもいい?」
翔鶴「……はい」
ギュッ
提督「やっぱり翔鶴の身体はいつ触れても柔らかいし温かい。それにいい匂いがする」
翔鶴「もぅ。提督ったら」
提督「艦娘だってこうしていれば普通の女の子だもんな。違いなんてないよ」
翔鶴「ほとんど退役みたいなものですよ……重くないですか?」
提督「全ー然。お姫様抱っこしてベッドに連れて行きたいくらい」
翔鶴「まだ陽は落ちてませんよ」
提督「たまには明るいうちからって言うのも、それこそ新鮮でいいんじゃない?」サワッ
翔鶴「ひゃっ。あ、足を撫でないで……っ」
提督「まあさすがに実際致してしまうほど欲求不満じゃあナイんだが……しばらく翔鶴で遊ぼうかと」ナデナデ
翔鶴「くすぐったいです……」
提督「太ももの内側に指をもって行きたいこの衝動。どうしたものか」ツツー
翔鶴「だ、だめっ……!」
提督「下がダメなら上という選択肢もあるんだなこれが」スススッ
翔鶴「そ、そっちもダメです」
提督「そっちってどっち?」
翔鶴「あぅ……」マッカッカ
提督「ほらほら、言わないと本当に触っちゃうぞー」
翔鶴「だ、だからその……て、提督!」
提督「はーい時間切れ」スッ
翔鶴「ひゃうっ」ビクッ
提督「まだ触ってないよ。服越しに胸の輪郭……下着の外側に沿って指でなぞってるだけ」ツツツー
翔鶴「やぅ、でも、その触り方が……んんっ」
提督「気持ちいいって?」
翔鶴「ち、ちが……わないですけどぉ」
提督「もう全部を見たし見せたこともある仲じゃないか」スリスリ
翔鶴「んぅ……ふっ……」ゾクゾクッ
提督「このまま中心に攻めたらどうなるかな」
翔鶴「ほ、ホントに、誰か来ちゃいますからぁ」
提督「鍵空いてるから入ってきたら大変なことになっちゃうな」
翔鶴「!」ビクッ
翔鶴「や、やぁ……!」
提督「本当に嫌なら力を入れれば逃げられるのに、そうしないよね?」
翔鶴「それは……」
提督「皆まで言うなって?」
翔鶴「……て、提督がイジワルです」プゥー
提督「ごめんごめん。かわいい嫁さんを持つとついいたずらしたくなるんだ」
翔鶴「あと、ここからじゃ提督の顔も見えません……そんなの、ヤダ」
提督「俺は今でも十分楽しいけど」
翔鶴「や~ぁ」モジモジ
提督「こっち向ける?」
翔鶴「んっ」
ギシッ……
翔鶴「やっと……見えました」
提督「俺も。翔鶴顔真っ赤だね」
翔鶴「どうして提督は平気なんですか―」ムゥ
提督「いたずらしてる側だからかな」
翔鶴「不公平ですぅ」
提督「それにしても、俺の両足を挟んで座ってる状態だと、スカート捲ったら下着が見えそうだ」
翔鶴「……みたいですか?」
提督「せっかくのお誘いだけど、それはまた後で。今は翔鶴を楽しみたいので」
翔鶴「結婚しても持ち上げて落とすのは変わらないですね」
提督「性格かもね」
翔鶴「そんなところも好きですけれど」スッ
提督「ありがとう」グイッ
翔鶴「んっ……」
ン……ンンッ………
瑞鶴「……小姑はミタ。姉の情事を!!」←例によって覗き見
瑞鶴「しっかし翔鶴姉ぇがあんなコトするなんて……」
瑞鶴「私の知らないところでは二人もお盛んってことなのかな」ニヤッ
瑞鶴「いやー甥っ子か姪っ子に会える日も近いかなぁ――――ン?」トントン
雲龍「瑞鶴姉……あんまりそんなことやってるト……」
天城「人ノ恋路ヲ邪魔すル者は~ですよ」メッ デス
瑞鶴「」ゲ
瑞鶴「いやー、妹としては行動を見守る義務があるというか。他人の情事が気になるというか」
雲龍「……まあ、確かにそれは気になるわネ」ドレドレ
天城「ね、姉様ッ!」
(戦争が終わっても)鎮守府は平和です
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・神通
・そうめん
・扶桑型
・秋月
・白雨
・時雨
翔鶴姉ぇ新婚だからね ちかたないね でもこのスレはケンゼンなのです
雲龍型はあくまで鎮守府内をウロウロできるようになった 程度なので他所との交流はムリぽです if扱いで余裕があれば……?
感情については >>80 をどうぞ
・---・鎮守府ノ休日4・---・
―川内型の部屋―
川内「神通、これからは押して押して押しまくるべきだよ!」バンッ
那珂「そーだそーだ」
神通「え、え……?」オロオロ
川内「まさかこんなブレスレットで満足しちゃったりなんかしてないよね?」
神通「いや、あの……」
那珂「このままじゃいつまで経っても神通ちゃんだけの提督にはならないよー」
神通「それは、そうかもしれない……けど」
川内「むしろこの状況を好機と捉えるべきじゃないかな。神通の良さを提督にアピールしないと」
那珂「神通ちゃんの魅力で提督のことメロメロにしちゃえばいいんだよ☆」キラッ
神通「め、メロメロ」マッカ
川内「もっとも、現状は翔鶴さんっていう絶対的な存在があるからなんとかして妾……二号の座をゲットしなきゃ。ライバルは多いよ―」
那珂「側室側室ぅ」
神通「二号……側室」
川内「そのためにはまずは格好からだよね。いつもの衣装じゃ代わり映えないからもっとこう派手なのでいこう」
那珂「那珂ちゃんのステージ衣装着るー?」
神通「あ、それは大丈夫……」
那珂「えぇー」ブゥー
『いつもと違う格好でドキッ☆作戦』
神通「ドキッ☆作戦って……」
川内「ここにこの間街で買ってきた(って言うか私と那珂が無理やり買わせた)服があります! 神通にはこれを着て提督のところへ行ってもらいます」
那珂「今のところ翔鶴さんはいないみたいだよ―」
神通「で、でも……この服、本当に私に似合ってます……? やっぱり派手なような」
川内「大丈夫ダイジョーブ。別に露出も(そこまで)多いわけじゃないし普通に夏らしい格好だよ。街中じゃみんな着たりしてるってば」
………………
神通「(うぅ……こ、これのどこが露出が少ないのでしょうか。肩から指先まで全部出てしまっています)」←ノースリーブ・ブラウスを想像してみよう
神通「(それにこのスカートも……ズボンみたいですけど、丈が短い……!)」←パンツスカートを想像してみよう
神通「(て、提督にはしたない女だと思われたら、どうしよう……)」←実はいつもの服も大差ありません! 灯台もと暗しッ
提督「……ん? ひょっとして神通か?」
神通「はぅっ?!」ビクッ
提督「あ、あぁすまん。驚かせてしまったか」
神通「い、いえっ。こちらこそ、すみません……」ドキドキドキ
提督「それにしても、私服姿の神通を見るのは何と言うか……えらく新鮮だな」
神通「に、似合っていません……よね?」
提督「いやいやその逆。よく似合ってるよ。ちょっと派手にも見えなくないけれど、夏らしいといえば夏らしいし、なにより普段の神通とのギャップでぐっと魅力的だ」
神通「ほ、本当に……!」パァッ
提督「うん。これでサンダル履いて帽子を被って海辺を歩いてたら完璧かもしれない。いやー神通がおしゃれにも造詣が深いとは恐れいったよ」
神通「いえ、そんな……ね、姉さんたちが選んだものですから」テレテレ
提督「それでも着こなせてるのは神通あってこそだよ」
神通「あぅ……」マッカ
提督「あ、でももし外に出る時は日焼け止めを忘れずにね。腕が出てるからせっかくの白い肌が焼けてしまう」
神通「は、はいっ。……あ、あのっ提督」
提督「ん?」
神通「えっと……その、わ、私、これからも一緒にいてよろしいでしょうか……!」
提督「……ああ、もちろんだよ」
神通「あ――!」
提督「神通にはいて貰わないと俺が困る。出て行くって言われたらなんとしてでも引き止めるくらいね」
神通「は、はい!」
――いて貰わないと俺が困る。出て行くって言われたらなんとしてでも引き止めるくらいね
――は、はい!
川内「あ、これオチが読めたぞ」
那珂「那珂ちゃんも読めちゃったかなぁ」
川内「絶対に違った意味で捉えてるよね提督」
那珂「あれはきっと一人の女の子じゃなくて艦娘の方だよね」
川内「神通も言い方が曖昧すぎるよ……あれじゃ告白に聞こえないもん」
那珂「でもあれは神通ちゃんの精一杯だと思うよ」
川内「これ以上を望むのはまだ早いかぁ」
那珂「まだまだ時間かかりそうだねー」
川内「ねー。でもまぁ――」
神通「~♪」ニコニコ
川内「神通が幸せそうなら今のところはそれでもいいかな」
神通の恋もまだ一歩――――
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・そうめん
・扶桑型
・秋月
・白雨
・時雨
神通の肩からずれ落ちてるサラシカッコカリがブラ紐に見えてしょうがない
狙ってんスかねぇ
白雨 is 白露+村雨
新旧一航戦if
・---・鎮守府ノ休日5・---・
――――その日、私たちは"悪夢"を見た。完敗という名の――――
―終戦後、同期鎮守府―
赤城「……加賀さん。例の噂は聞きましたか?」
加賀「えぇ。にわかには信じがたいけれど」
赤城「私もです。しかもこれは軍令部を含めほとんどの方たちが知らない超一級の機密情報。しかしこれが事実なら」
加賀「戦いが終わったとはいえ、私たちが戦っていたのは元・味方ということになる」
赤城「公になったら混乱は必至よね……」
加賀「だからこそ今まで秘匿されていたのでしょう。それだけに噂として出たのがむしろ気になるけれど」
赤城「一例だけの、深海棲艦から艦娘に戻った娘たち……会ってみたいわね」
加賀「そうね」
??『……あのー。ちょっといいですかね?』
赤城「あ、あらっ。ごめんなさい提督。すっかりノケモノにしてしまいました」
加賀「……まだいたの?」
提督「いやいやそれはコッチのセリフなんだけどさ。むしろ捕まえたのはお前たちじゃねーか! なんで俺が邪魔したみたいな扱いになってんの? てかいい加減コレほどいてくんない? 自分の重みで縄が食い込んで痛い」←スマキ吊るしちう
赤城「だって提督ほどいたら逃げるじゃないですか」
加賀「あまり余計な手間をかけさせないでほしいわね」
提督「逃げないとお前たちになにされるかわかったもんじゃないからな!」
赤城「それはもう……」
加賀「ナニ?」
提督「ンなことしたら嫁に殺されるっていつも言ってるじゃん」
加賀「いい加減諦めなさいっていつもいつも言ってるでしょう?」
赤城「提督も強情ですね」
提督「もうこの流れ飽きたー。いいからほどけよー」ブラブラ
加賀「……まるでミノムシね」
赤城「でも、どうしていつもこの状態から逃げ出せるのかしら……?」
knock knock
大淀「失礼します。提督、お手紙とお荷物が届いていま……」アラマァ
提督「げっ。大淀」
赤城「あら大淀さん。この通り今提督は手が離せない状態なので」
大淀「……またいつものですか」
赤城「はい。いつものです」ニコニコ
大淀「私も参加したほうがよろしいですか?」
加賀「戦力は多いに越した事はないわ」
提督「はーいはいはいちょっと真面目な話したいからストップね。で、手紙って誰からだ? 軍令部か」ブランブラン
大淀「いいえ違います。提督の同期の方からですね。というか提督、揺れながら言わないでください」コワイ
提督「あいつからか。で、なんて書いてあるんだ? これじゃ読めそうもないから代わりに読んでくれ」
大淀「よろしいのですか?」
提督「構わん構わん。ヘンな事書いてあったらお前の独断で読み飛ばしていいから」
大淀「で、では失礼して……。『この間送ってきた本は残らず返す。あんなものを堂々と送りつけるな』……?」
提督「」ゲ
赤城「あんなもの?」
加賀「この箱の中ね……(ゴソゴソ)……ほぅ」
『月刊制服天使夏の超・特大号 チラリ、チラ見せ総力特集! ブラ透けもあるよ』
赤城「こんなものにうつつを抜かすくらいなら私たちがいるのに」
加賀「浮気は犯罪よ」
大淀「提督……」
提督「そ、それは俺だって男だモン! しょうがないだろう。どうでもいいから早く続きを!!」ハリーハリー
大淀「……そう言うプレイをご所望なんですか?」
提督「ちがうよ?!」
………………
…………
……
――同期へ。改めて元気でやってるか? 今回は演習へのお誘いだ。
――空母三・護衛艦三で演習をやってみたい。
――空母は第一航空戦隊、赤城・加賀の参加を希望する。もう一人はそちらに任せる。
――なお、今回は航空戦を主体にやりたいので軽巡以上の護衛艦は除外希望。
――こちらは……新生第一航空戦隊を基幹にお相手しよう。
――最後に、驚くなよ? あと余計な詮索はしないように。
提督「……これでいいのか?」
雲龍「えェ。ありがとう提督」
提督「しかし、これで雲龍たちの存在が本当の意味で公になるかぁ」
雲龍「と言っても、提督の同期の人のところだけだけどネ」
提督「まあアイツなら口もカタイからな。余計なことを外に喋らないだろうし」
雲龍「海軍最強と謳われていた四一年度第一航空戦隊……戦うのが楽しみだワ」
提督「本当にいつもの装備でやるのか?」
雲龍「もちろン。私たちの力量を見るいい機会でしょウ?」
提督「いやまあそうだけど……これヘタなくても一方的になるぞ。ただでさえ翔鶴や瑞鶴、それに鳳翔が相手になっても敵わないっていうのに」
雲龍「まあ、同一装備でやったら確実に負けるのはこっちよネ。正直練度は無いかラ」
提督「それでもやるのか」
雲龍「それでも、ヨ。一度戦ってみたかったノ」
提督「……はぁ。まああれだ。せっかくのチャンスなんだから悔いのないようにな。あと、やるからには負けるなよ」
雲龍「当然。結果を期待しててちょうだイ」
―演習当日―
赤城「しかし今回の演習は不可解な点が多いですね。私たちを指名されたことは嬉しいですが……」
加賀「演習前の顔合わせはなし、演習海域についたら即座に開始、当事者以外への連絡禁止。なんなのこれは」
大鳳「あ、あのぉ。本当に私がご一緒してもよろしかったのでしょうか?」
赤城「ええ。話によると相手は新生第一航空戦隊と名乗っているそうです。ならば、第一航空戦隊を務めたことがある大鳳さんを入れるのは自然な流れでしょう?」
大鳳「新生……と言うことは、相手は私と一緒に一航戦を務めた翔鶴さんたちでしょうか」
加賀「五航戦の子たち……。それが本当なら徹底的にやるべきね」
赤城「加賀さん。翔鶴さんたちはもう五航戦などと蔑む方たちではありませんよ」
加賀「……それはわかってるけれど。五航戦は五航戦よ」フイッ
赤城「ふふっ。素直じゃありませんね」ニコニコ
大鳳「うう。正直ここで私が一航戦を名乗るのは場違い感が……」
赤城「そんな事はありませんよ。もっと自信を持って、ね? 皆さんも、援護よろしくお願いしますね」
陽炎「まっかせてください!」
不知火「……お任せを」
黒潮「ウチもそこはかとなく場違い感が……」アレレー
赤城「さあ、間もなく演習海域です。即座に開始とありますので、お言葉に甘えて早速偵察機を発艦させましょう。加賀さん、大鳳さん」
加賀「はい。大鳳、彩雲準備をなさい」
大鳳「は、はいっ」
陽炎「……ん?」キョロキョロ
不知火「陽炎、どうかしましたか?」
陽炎「いやーなんか誰かに見られてるような気がして」
黒潮「誰かって……だれ?」
陽炎「……さあ?」
不知火「電探には反応ありません。気のせいでしょう」
陽炎「かなあ」ウーン
??『………………』ジー
天城「――姉様、景雲改よリ報告です。艦隊発見。編成ハ空母三、駆逐艦三」
雲龍「ありがとウ。奇しくも編成はこちらと一緒ネ」
葛城「と言っても中身はぜーんぜん違うんだケどっ」
天城「空母ハ赤城さんト加賀さんノ姿ヲ確認。もウ一名は……艦影からしテ大鳳さんト推定されます」
葛城「おぉー、装甲空母! ますますやる気が出てくルわね!」
雲龍「相手はまだこちらを見つけてなイ。先手必勝ネ。全機発艦。防空は冬月たちに任せるから直掩はいらないワ」
冬月「了解しましタ!」
雲龍「せっかくだからアレをしましょうカ。私たちがまだ深海棲艦だった頃、鳳翔たちを見つけた時のようニ」
天城「では、第一波ハ噴式震電のみデ先行させますか?」
雲龍「えェ。先導に景雲改を付けてまずは相手の防空網を突き破るワ」
葛城「こーゆーのって、スイーピングって言うらしイわね。性能差があるとエグイ作戦だわ」
雲龍「噴式震電発艦後はただちに橘花改を発艦させル。タイミングが重要だから遅れないようニ」
天城「わかりましたっ。天城航空隊、発艦開始します!」
葛城「オッケー。こっちも発艦イくわ。攻撃一番槍はこの葛城よ!」
雲龍「……さあ"悪夢"を魅せてらっしゃイ」
………………
加賀「……どういうこと? もっとはっきりと報告なさい」
赤城「加賀さん。どうかされましたか?」
加賀「彩雲が敵影らしきものを一瞬だけ見かけたらしいわ。ただ、あまりにも速くて次の瞬間には見えなくなったらしいけれど」
大鳳「と言うことは、相手の艦隊も近くにいますね。付近を重点的に索敵しましょう」
赤城「(速すぎて加賀さんの偵察機が敵を見失う……? 反対方向に飛んでいった偵察機……?)」
加賀「大鳳の意見を取り入れて、付近を索敵した方がいいと思うわ」
赤城「……そう、ですね。幸い向こうはまだこちらを発見していない。ならば先手必勝の意味でも小さな可能性に賭ける価値はあるわね。彩雲に付近を徹底的に見てもらいましょう」
加賀「了解」
大鳳「はい!」
赤城「さて、幸先良く見つかるといいけれど」
赤城「(でも、なぜでしょう……。今すぐ全戦闘機を上げろと、頭の中で何かが……!)」
赤城「っ。二人とも、全戦闘機発艦用意!」グイッ
加賀「えっ? 赤城さん?」
大鳳「ど、どうしたんですか」
赤城「はやく! 一機でも多く直掩機を――――」
陽炎「ッ?! 電探が敵編隊の接近を探知! 距離、六万五千!」
大鳳「敵……編隊?」
加賀「まだ私たちは相手に見つかってないわ。なのにどうして」
赤城「狼狽えないで! まだ距離はあります。今すぐ直掩を上げればまだ対処は――――」
陽炎「嘘……なんで、なんでこんなに速いの?! 距離、六万を切りました! 速度はどう計算しても四○○kt以上は出てますよ?!」
赤城「よ、四○○……?! そんなバカな」
加賀「電探の誤探知ではなくて?」
陽炎「違います! でも、あり得ない速さでどんどん接近してきます! 更に後方より新たな編隊を感知!」
赤城「くっ。落ち着いて……とにかく、全機発艦を。上空の直掩隊は直ちに迎撃を、急いで!」
赤城「(なにか、嫌な予感がする……)」
………………
赤城「………………」
加賀「直掩隊が全滅。防空網に穴が……そんな、馬鹿な」
大鳳「うそでしょう」
赤城「……直掩隊からの最後の報告では、相手の戦闘機は零戦でも紫電改でも烈風でもなく、プロペラのない震電。そんな艦載機を私は知らないわ」
加賀「しかも遠方からの噴進弾らしきもので一方的に攻撃を受けたなんて……ありえない」
大鳳「わ、私たちは何と戦ってるんですか? 本当にコレは演習なんですか?!」
赤城「直掩隊はあくまで撃墜判定を受けただけ。実際に墜落はしていません。しかし私たちは大半の戦闘機を失いました」
陽炎「敵編隊、接近! 対空戦闘開始しますッ!」ドンドンッ
不知火「速い……墜ちろ!」
黒潮「まだまだ負けと決まったワケじゃあないんやでー」
赤城「いったい何が、何が悪かったというの……? あの速度はなに……相手の戦力がまるで分からない」
大鳳「赤城さん、回避を!」
……ゴオォォォォォ!
陽炎「敵機、上空より爆弾投下!! あれは――ッ?!」
加賀「……かみ、なり?」
天城「――攻撃隊よリ入電、攻撃成功。大鳳さんヲ除ク全員ニ中大破判定出ました! こちらノ損害ハ対空砲によル二機のみです」
葛城「やッたぁ、完勝よ! これが"新生第一航空戦隊の力"ナのよ」バンジャーイ
天城「全航空機、帰投開始。攻撃終了です」
雲龍「さすが装甲空母といったところネ。一撃では仕留め切れなかったワ」
葛城「でもでも、これはもう勝ったも同然デしょ! 相手の戦力は喪失同然、こっちの被害はごく僅か。勝負あッたわ」
雲龍「やはり絶対的な装備の差は戦況に与える影響大……カ。あまりいい気分ではないわね」
天城「……えぇ」
葛城「ナんで? 勝ったからいいジゃん」
雲龍「改めて自分たちは艦娘だけど"化け物"なんだと再確認したワ」
天城「傲ル気ハ微塵もありませんが、これガ演習でよかったト天城ハ思います」
雲龍「……そうネ。味方にぶつけることがなくて、本当に良かったワ」
葛城「?」
雲龍「いいえ、なんでもなイ。それじゃあ攻撃隊を収容したら会いに行きましょうカ。第一航空戦隊の先輩たちニ」
葛城「瑞鶴センパイに見せたかっタなあー」
………………
…………
……
赤城「……まさか演習相手が噂の方だったなんて。知らない艦載機に知らない攻撃方法なのも訳ないですね」
雲龍「こちらこそ、最後の最後に不意をつかれたワ。中破状態でも発艦可能な装甲空母の力を見誤っていタ」
大鳳「私の攻撃隊による送り狼が唯一の戦果でしたが、結局こちらも帰還機は無し。防空網の厚さには驚きました」
葛城「あっハはぁ……。ね、ねぇ」←攻撃隊収容中に奇襲雷撃を食らった
加賀「噴式機に誘導弾、こんなものは私の戦技にないわ」
天城「ま、まア本来ノ天城たちでモ持ちえませんでしたから……」アハハ
赤城「それにしても、あなた達は本当に……?」
天城「はい。天城たちハ元深海棲艦です。ゴ覧ノ通リ身体ノ所々ニ名残があります」
雲龍「残念ながら、妖精の力を以ってしても治すのは不可能だそうヨ」
大鳳「今まで大変だったでしょう?」
葛城「もう慣れッこよ。それに、戦争は終わったから前みたいに気にすることも無くなッたわ。これからどんどん表に出ていクわよ!」
加賀「そう。なら次の戦いでは負けません」
葛城「また戦ってくレるの?」
加賀「……その前にあなたはもう少し言葉を選ぶべき。まるでどこかの五航戦の子と話してる気分になるわ」
赤城「まあまあ加賀さん。でも、次に会う時は私たちも簡単にはやられませんよ。今度こそ、一航戦の誇りを皆さんにお見せします」スッ
雲龍「えェ。楽しみにしているワ」ギュッ
陽炎「ねえねえ、それってひょっとして機関砲?」
冬月「主砲でス」
不知火「機銃の間違いでは……」
夏月「……主砲ダ」
黒潮「なんや、ケッタイな装備やなあ」
花月「主砲ですわ」
一航戦の誇り
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・そうめん
・扶桑型
・秋月
・白雨
・時雨
そうめんはどこかの地方でノロッたのでちょい延期
面白そうだった新旧一航戦を繰り上げ 装備的な意味できっとこうなるんじゃないかなと
そうめん
・---・鎮守府ノ休日6・---・
白露「あ"ぁ"~」
深雪「あづい、あづい、だるい」ダルーン
夕立「夕立、暑い夏はちょっとキライっぽいー」
叢雲「暑い暑い言うな。こっちまで暑くなってくるじゃないの」パシャッ
深雪「……ぬるい。叢雲ぉ水取り替えたらどうだー」
叢雲「足を入れてる分には冷たいわよ。まあ、正直氷は欲しいところだけど」
深雪「しっかしまあ、なーんでこんな暑い日に限って全室一斉で空調の点検なんてするのかねえ! 普通するなら冬だろ」
涼風「そりゃあ同意だぜー」ダルーン
時雨「提督の話だと、梅雨が明ける前にやっておいた方がいいかららしいけれどね。それで今日にしたみたいだけど……」
村雨「昨日まで涼しかったのに、今日に限って快晴・猛暑日っていうのがまたあれよねえ」
叢雲「運が悪すぎよ。あいつの日頃の行いのせいじゃないの」
深雪「あー早く終わってくんないかな―。空調の効いた部屋でゴロゴロしたいぜぇ」
叢雲「まったく……。そう言えば、一番やってそうな初雪の姿が見えないけど」
深雪「あー初雪なら今鳳翔さんたちの説教受けてるぞ」カルイヤツ
叢雲「は? なんでまた」
深雪「この暑い中、アイツが考えそうなことを想像してみ~。司令官の部屋に勝手に入って涼むくらいのやつだぜー」
叢雲「そりゃアンタでしょうが。うーん、あのコの考えそうなこと? 考えそうな…………?」マサカ
鳳翔「いくら暑いからといって、大切な食材の入った冷蔵庫を開けっ放しにして涼んではいけませんよ」メッ
大鯨「気持ちは分からなくもないですけれど、お行儀悪いことですからね」デス
初雪「……はい」←おデコに冷えピタ設置済み
もしも食材が傷んでしまったら、皆さんのご飯がなくなってしまいますからね
……はい
山城「……あの子も考えたものねえ。空調がない以上この建物の中で一番涼しいのは間違いなく冷蔵庫だもの」
扶桑「言われてみればその通りだけれど、さすがに考えつかなかったわね」
瑞鶴「でも冷蔵庫開けっぱってのはマズイわね。せめて中に入るとかしないと」
山城「中に入ったら開けられないんじゃなかったかしら。そんな話を聞いたことがあるような」
翔鶴「それにいくら最初は涼しくても、ずっといたら寒くなってしまうわ」
瑞鶴「んーそっかぁ。だから開けっ放しにしてたのかも。確かに考えたもんだわ」
扶桑「一年前はこれが当たり前だったのにね」クスッ
山城「去年までどんな涼の取り方してかなぁ……」
葛城「まったく、アイスだけじゃ限界があるワよねー」モウイッコ
天城「あまリ食ベ過ぎるとオ腹ヲ冷やすわヨ葛城。ねエ雲龍姉様? ……姉様?」
雲龍「………………」ポケー
天城「ああ、フリーズしてらっしゃる……」アハハ
瑞鶴「翔鶴姉ぇ、点検っていつまでかかるんだっけ?」
翔鶴「予定ではお昼すぎには終わるけれど、一緒にお掃除もしてるからもう少し時間がかかるかもしれないわね」
瑞鶴「てコトは一番暑い午後もこのままかぁ。じゃあ昼はよく冷えたお蕎麦とかそうめんがいいなー」
翔鶴「確か鳳翔さんのお話だと今日のお昼は……」
………………
カレーライス『』ヤァ
瑞鶴「」ウワー
山城「……まあ、今日は金曜だからカレーなのは分かるわ。うん」ダケド……
扶桑「汗を掻きながら熱くて辛いカレーを食べるというのも、一つの涼の取り方かしらね」
瑞鶴「でもこれじゃ余計に暑く……美味しいけどさ」
鳳翔「ふふっ。お昼にカレーにしたのはちゃんと理由があるんですよ」ニコニコ
大鯨「その代わり夜は、今の季節にピッタリな涼しげなものですからね」
瑞鶴「今の季節にピッタリって……」ンー?
山城「あれ、そういえば今日はずっとあの人の姿を見てないような」
――総員一八○○に工廠前に集合!
瑞鶴「――なんてお触れが出たから来てみれば、これは」
深雪「すっげー! これテレビで見たことあるよ。ということは今日の夕飯って……」ワクワク
鳳翔「はい。今日は皆さん暑い思いをたくさんされたので、少しでも涼を感じて頂こうとこういった趣向を凝らしてみました」
大鯨「ちなみに、竹の切り出しから加工・設置までは提督や武蔵さんに重巡の皆さん、そして妖精さんがやって下さいました」
武蔵「ま、この武蔵にかかれば造作も無いことだ」フフン
古鷹「ふふっ。こういった縁の下の力持ち的な存在が重巡洋艦なんですよ」ニコニコ
加古「いやー疲れた疲れた暑かった。おかげで寝る暇もなかったよー」
利根「お主は竹を切りながらコックリコックリと船を漕いでおったではないかっ。"ふぉろー"をしたのは吾輩じゃぞ!」
筑摩「文句を言いながらもしっかりと手を動かしていた姉さんはとっても素敵でした」
鳳翔「竹のレーンは複数ありますので、お好きな方でお召し上がりください。もちろん内容は一緒ですよ」
大鯨「そうめんを流すのは私たちで行いますので」
敷波「あれ、じゃあ二人は食べないの?」
綾波「良ければ綾波たちが途中で変わりますが……」
大鯨「ご心配なくです。提督が都度都度代わってくださるそうですので、その時に私たちも参加させて頂きます」
鳳翔「あとは流す前に、流す側が食べてしまうという手もありますけれどね」フフッ
深雪「ハッ、その手があったか!」
叢雲「そしたら流しそうめんじゃないでしょうに」
武蔵「では皆好き好きにと言いたいところだが、誰がどの場所に陣取るかはしっかりと周りを見て考えておくんだぞ」
瑞鶴「やっぱりココは……」
翔鶴「えぇ。私たちはうしろn 『筑摩よ、先頭を死守して流れたてのそうめんをゲットするのじゃ!』
筑摩「まあまあ姉さん。そこは駆逐艦の子たちの場所ですよ」
利根「なんと!」
瑞鶴「……分かってないのがいたね」
翔鶴「あはは……」
五月雨「すみませーん、この小さい竹のレーンはなんですか?」
鳳翔「そこは妖精さん専用の場所です。私たちと同じでは大きすぎてしまうので」
五月雨「あ」ナットク
妖精1『食べるです』フンス
妖精2『流されるです』
鳳翔「さあ、流し始めますよ。皆さんお箸とおつゆの準備はいいですか」
『はーい!』←元気な駆逐艦たちの声
鳳翔「取れなくても次々に流していきますので、ケンカには注意してくださいね。では……」スッ
そうめん『』イクゼェェェェッ!!!
深雪「まず第一投目は様子見だな。これが今後の見極めを左右すると言っても過言じゃないぜぃ」
初雪「……同じく」
磯波「後ろの方にも取っていただきたいですからね」
そうめん『』ヒャッハアァァァァッ!!
白露「時雨、行ったよ」
時雨「ボクはまずこっちのきゅうりとミョウガを楽しもうかと」コリコリ
春雨「わぁ。お水の流れに沿ってまるで滑るように流れていきますねっ」ワクワク
そうめん『』オラオラオラアァッ!
秋月「冬月、先にどうぞ」
冬月「いえいえッ。姉さまこそお先にどうゾ!」
そうめん『』……オヤオヤァ?
古鷹「……取らないのかな?」
加古「とか言ってる間にあたしたちの前も通過してったけどね……って、通過?」アレ
そうめん『』エ? チョッ……
パシャンッ
『あ』
鳳翔「ど、どなたも取らないので受け取り用のザルに入っちゃいましたね。皆さん遠慮しなくても流しますからね……?」アハハ
深雪「ま、まあこれで様子見は終わったな。次からは本気でいくぜ!」
鳳翔「色付きのそうめんも混ざっていますので、もし取れたらなにか良いことがあるかもしれませんね」フフフ
白露「ちょっと夕立、色付きのそうめんばっかりとらないでよー!」
夕立「流しそうめんは早い者勝ちっぽい!」
大鯨「まだまだたくさんありますからねー」サッサッ
叢雲「……と言うかよくこの中で色付きだけ選んで取れるわね。逆にすごいわ」
吹雪「あはは。でも、なんだかこういう食べ方も新鮮でいいよね」
白雪「うん。そうだね」
那珂「あっちは結構平和っぽいのにこっちは全然ここまで流れてこないね」
川内「いっそ転進という手もあるかも。んーでも、鳳翔さんの作ったこのおひたしはここのが近いし……」ウムム
那珂「そう言えば神通ちゃんはドコ行っちゃったのかな。さっきまで一緒にいたのに」
川内「神通? 神通ならホラあそこ」
翔鶴「提督。おかずを一通り持ってきました」
神通「あの……び、ビールのおかわりは如何でしょうか」
山城「一方ではそうめんを巡って戦の中、一方では嫁候補が提督に奉仕。渾沌としてるわねえ」
扶桑「山城も混ざる?」
山城「私は別に……」
扶桑「それじゃあ私は一緒にお酒を飲んでこようかしら」
山城「えっちょ。ね、姉さま!」
瑞鶴「ほらほら~山城さんも行かないと置いてきぼりにされちゃうよー」
山城「あ、あのねえ。私は……」
扶桑「提督。今夜は良い月が出そうですね。お酒を飲むには持ってこいかもしれません」ウフフ
山城「姉さま……あ、う……わ、私も一緒しますぅ―!」
ワイワイワイ
葛城「今日も元気ねえ」ズルズルッ
天城「そノ方がこノ鎮守府らしイ気もするけれどね」
葛城「まあ、うん。確カにね」
天城「雲龍姉様もそウ思いますよね?」
雲龍「(ズルズルズルッ……ムグムグ……)そう、ネ」
夏月「……平和ダ」
花月「平和ねえ」
妖精1『そうめん美味しいです』ズルズル
妖精2『ひやむぎと何が違うです?』
妖精3『美味しければなんでもいいです』
一番平和なのは、妖精さんゾーンでした
next... few days later
・扶桑型
・秋月
・白雨
・時雨
Wowsが面白くて艦これそっちのけに……仕事帰ってきたらコレばっかり
鋼鉄の咆哮WSGみたいでイイネこれ
扶桑型+鳳翔
・---・鎮守府ノ休日7・---・
扶桑「ねえ、山城」
山城「はい」
扶桑「提督って、私たちにとってお兄様なのかしら。それとも弟君?」
山城「はい?」ナンダッテ
扶桑「ほら、この間みんなに配っていたブレスレットがあるでしょう」キラン
山城「あー、家族がどうのこうのって言ってた」ブラブラ
扶桑「それでふと思ったんだけれど……」ドッチ
山城「(私としては別にドッチでもいいんだけど……)姉さまはどちらが嬉しいですか? 姉さまが姉になるのか、それとも妹になるのか」
扶桑「私? そう、ねえ」
山城「………………」
扶桑「うーん。姉……妹……」
山城「(あれ、思いの外真剣に悩んでる?)」ウソン
扶桑「いざそう考えるとなると、結構難しいわね。どっちにもなってみたいというか、面白そうというか」
山城「まあ実艦年齢的に考えると何をどう考えてもおb」
扶桑「山城」ニコニコ
山城「」
扶桑「私たちは今は艦娘。フネだった頃とは違うわ」イイワネ
山城「はい」
扶桑「うふふ。でも、お婆ちゃんの知恵袋的な存在というのもいいかもしれないわね」
山城「い、いいんですか……」
鳳翔「あら、お二人で何を話されているんですか」トコトコ
山城「あ、鳳翔さん」
扶桑「ちょうどいいところに。せっかくだから鳳翔さんにも聞いてみましょうか」
鳳翔「何かお困り事ですか?」
山城「いや、困り事というか……」ネェ?
扶桑「鳳翔さんにとって、提督はお兄様的な存在ですか? それとも弟のような存在ですか?」
鳳翔「え、えーと? 話がよく見えないのですが」
山城「この間提督がみんなに配った例のブレスレットのことです」コレ
鳳翔「あ、なるほど」
山城「それで家族のようになるなら、あの人はなんなのかなーって」
鳳翔「そうですねえ。確かにこれは難しいかもしれませんね」
扶桑「鳳翔さんもですか?」
鳳翔「はい。正直に申し上げれば一番なのは旦那様なんですけれどね」
扶桑「それは私も同感ね」
山城「(さらっと第三の選択肢を入れてきた……!)」
鳳翔「ふふ、お互いにライバルが多いですね」
扶桑「ええ。本当に」
鳳翔「やはり一番の難関はいかに翔鶴さんを超えるかということでしょう」
扶桑「勝負はほぼ決まっているとはいえ、簡単には諦められませんからね」
山城「(なんか話の流れ変わってきたなぁ)」
鳳翔「とは言え、いざ日常でとなると兄か弟のどちらかではなく、両方というのが正直な所でしょうか」
扶桑「両方?」
山城「(あれ、話が唐突に戻った)」
鳳翔「私たちにとって頼れる指揮官と言う面では兄的な。また日常面で頼られることがあれば弟的な」
扶桑「なるほど……。言われてみればそんな感じですね」
鳳翔「そんな二面性のある方ですね。提督は」
扶桑「さすが鳳翔さんです。どちらかではなくどちらもと言うのは考えつきませんでした」
鳳翔「先程のも含めると優柔不断に聞こえてしまいますけれどね」
山城「なんか、アレですね。頼って頼られてっていうのは兄・弟よりもむしろ……お父さん?」ミタイナ
扶桑・鳳翔『あ』
山城「まあちょっと強引だったかなというのも否めないですが」
扶桑「お父様……ありかもしれませんね」
山城「エ?」
鳳翔「そ、そうですね。盲点でした」
山城「」ウソンッ
扶桑「今度さり気なくお父様と呼んでみるのもいいかもしれません」
鳳翔「ふふっ。呼ばれた時の提督の表情が気になりますね」
扶桑「提督がお父様ということは私達は子供……娘?」
鳳翔「ですね」クスッ
山城「("艦娘"だけに……なんて言える空気じゃない)」
鳳翔「でもそうなると今度は旦那様と呼べなくなると……」
扶桑「やっぱり難しいですね」
鳳翔「まったくです」
お兄さま お父さま
next... few days later
・秋月
・白雨
・時雨
・春雨
・19駆
・五月雨
Wows、やっとTier3に入り天龍ちゃん導入へ 魚雷戦、いいねぇ
秋月+あるふぁ
・---・鎮守府ノ休日8・---・
――――秋月にとって一番幸せなことってなに?
秋月「うーん、そうですねえ……うーん。え、選びきれないです」
――――では、一番幸せに思う瞬間は?
秋月「幸せに思う瞬間は……やっぱりお腹いっぱいご飯を食べられるときですね。と言ってもこちらにお世話になってからは食事に苦労することが無くなってしまったのでなんともですが……」アハハ
――――姉妹はいる?
秋月「はいっ。秋月は長女なのですが、なんと11人もの妹たちがいるのです! 今一緒なのは末妹の冬月、夏月、花月です。三人とも性格はバラバラですがみんな良い子です。自慢の妹です!」
――――妹たちはあなたのことをなんと呼んでいる?
秋月「姉さま、ですね。なんだか高貴な感じがして恥ずかしさを覚えてしまいます。お姉ちゃん、の方が嬉しいかな?」
――――あなたは妹たちをなんと呼んでる?
秋月「そのままです。冬月に夏月に花月。他に妹が来ても同じだと思います」
――――尊敬する人はいる?
秋月「尊敬できる方ばかりです。が……あえて順位を付けさせていただくならば、やっぱり翔鶴さんと瑞鶴さんでしょうか。今度こそお二人を秋月が護りぬきます!」
――――では続いてスリーサイズヲ……
秋月「はっ? え、ちょちょっと……。す、ストップ、ストップです!」アタフタ
冬月「姉さま、どうかされましたカ?」
秋月「どうかもなにも、なんですかこの質問はっ。は、破廉恥です!」
夏月「……面白イのに」
花月「定番よねえ」
秋月「定番でもダメです! ね、雲龍さん?」
雲龍「あ、その質問書いたの私……」
秋月「」
雲龍「ちなみに私は上からk」ムグッ
秋月「わーっ?! 聞いてません、聞いてませんから!」
雲龍「………………」
秋月「もぅ。せめて普通の質問にしてくださいよ。途中まで良かったんですから」
夏月「……平凡」
秋月「平凡はいいことです。平凡万歳」ウンウン
葛城「んー、じゃあこの雲龍姉ぇの書いたのはポイして……これにしヨっか。 "司令官(提督)はどう思いますか?"」
秋月「とても良い方だと思います。戦いに積極的な方ではありませんが、その代わりに秋月たちのことや生活を第一に考えてくださいます」
葛城「そウねえ。まあ私達は基本戦いに出ちゃってルけど」
天城「資源ノ獲得(強奪)のためということでもあります」
葛城「天城姉ぇ、本音は?」
天城「……あ、天城たちノ戦闘欲求ノ解消ガ目的です……」アゥ
秋月「あはは……」
天城「つ、次ハ天城ガ読みますねっ。えーっと……"司令官(提督)は恋愛対象に入りますか?" あ、あれ?」
秋月「また変なのが……」ガックリ
冬月「いいえ姉さま、これは大事なことかもしれませン!」
秋月「そ、そうかなぁ?」
冬月「もしも姉さまが司令官のことが好きならば、私達全員姉さまのことを応援しまス!」
夏月「……打倒、翔鶴サン」
花月「略奪愛ってなンだかイイ響よねぇ」ウットリ
秋月「」エー
葛城「それで、秋月はあの人のことどう思っテるの?」
秋月「葛城さんまで……。べ、別に秋月は司令のことなんとも思っていませんよ。もちろん尊敬できる方なのは間違いありませんが」
葛城「じゃあもしも提督に告白さレたら?」
秋月「えぇっ? し、翔鶴さんがいるのにそんなことって」
葛城「仮よカリ。本気にしナいの」
秋月「あ、ぅ……。状況次第だとは思いますが、たったぶんお受けするかと……」マッカ
雲龍「わぁオ」
秋月「もぅ、なんでこんなことに……そもそも、これってなんのためにやってるんですか?」
葛城「ん? まあだいたいは暇つブしね」
天城「台風ガ接近していル中でハ出撃ハ出来ませんからね」
秋月「でもこんな誰に見せるでもない質問コーナーなんて……」
冬月「では最後に質問でス。もう間もなくこちらに着任される"予定"の照月姉さまにヒトコトどうゾ!」
秋月「え? 照月って……」エ?
秋月型二番艦照月が着任する"予定(未定)"です
・---・オマケノ鎮守府・---・
――――次女照月が着任するそうですが……?
秋月「じ、実は照月とは同じ駆逐隊だっただけで、実際は一緒に戦ったことがなかったのです……それにほとんど顔も合わせることなく先に逝ってしまったので……」
秋月「更に言えば涼月とも一緒に戦ったこともなくてですね……同じ秋月型なのにどうしてでしょうかね」
秋月「で、でも! だから今度こそ秋月は照月や妹たちとたくさんお話して、一緒に艦隊をお護りしたいですね!」
全部時勢が悪いんや
next... few days later
・白雨
・時雨
・春雨
・19駆
・五月雨
・鶴キスカッコカリ
秋月型が来るとなればイベントは丙でもこなさないとなぁ
そろそろWows止めて艦これに戻らないと……
白雨+時雨、夕立
・---・鎮守府ノ休日9・---・
白露「――――いっっっっっっっちばーんッ!!」ザブン
夕立「っぽーーい!」ザブン
キャッキャキャッキャ
村雨「こらぁ二人ともちゃんと準備運動しないとダメでしょー」
白露「へーきへーき。普段から海にいるんだし今更だよ」
夕立「っぽい」
村雨「海って言っても海の上でしょうに……」
白露「よぉし夕立、あっちの岩場までどっちが速いか競争しましょ」
夕立「望むところっぽい。負けないよ!」
白露「あたしだって。イチバンはこの白露のものよ~んっ」
ザバザバザバッ……
村雨「まったくもぅ。完全にはしゃいじゃってるわね」
時雨「そう言う村雨はいいのかい?」
村雨「もちろん海には入るけど、やることやらないと後で後悔するだろうし」
時雨「ふふっ。艦娘が海で足つって溺れるなんて笑い話にもならないかもね」
村雨「でしょう? 時雨はどうするの」
時雨「僕はまだしばらくはここにいるよ。春雨もまだ来てないし」
村雨「あの子ったらずいぶんと時間のかかる……そんな複雑な水着だったっけ?」
時雨「普通のワンピースだったよ」
時雨「それにしても、去年話してた水着の話が現実になるなんて考えもしなかったよ」
村雨「結局流れちゃってたからね」
時雨「ワンピースがいいって言ってた村雨がまさかビキニで揃えてくるなんて」
村雨「一応下はスカートというかパレオ付けてまーす」
時雨「どういう心境の変化だい?」
村雨「変化もなにも、みんなで見に行った時にお揃いで合わせようって話したでしょう」
時雨「春雨は違ったよ?」
村雨「春雨にビキニは派手すぎたと思う」
時雨「……だね」
村雨「あとはまあ、そうね。白露に対抗したというか負けん気が出たというか」
時雨「???」
村雨「この村雨さん、スタイルにはちょぉっと自信があるのよねー」クネッ
時雨「僕たち姉妹の中では村雨と夕立が一歩抜きん出てるよね。姉としてはなんだか複雑だよ」
村雨「これで提督もイチコロって?」クネクネッ
時雨「いやいや、大きいだけが魅力じゃあ無いさ。大事なのはバランスだよ」
村雨「そのバランスもメリハリあってだと思わない?」
時雨「ここは僕も譲れないかな」フフッ
村雨「同じく」フフフ
白露「……あれあれ、二人とも海入らないの?」カッタ!
夕立「負けたっぽいー……」
時雨「全員集まってからね。春雨がまだなんだ」
白露「まだって何やってるんだろ?」
夕立「お腹でも痛いっぽい?」
時雨「たぶんだけど、恥ずかしいんじゃないかな」
白露「恥ずかしいって……あたしたちだけなのに?」
時雨「うん。繊細なお年ごろってね」
白露「いっつもみんなでお風呂入ってるのにー」
村雨「あら、あそこで頭だけ出してコッチを見てるのって」
時雨「うん。春雨だね。帽子で丸分かりだ」
夕立「呼んでくるっぽいー」トテテ
ハルサメ、ハヤクスルッポイ!
アウゥ……デ、デモデモ……!
白露「水着で恥ずかしいって、春雨もまだまだ子供ってことねっ。見よ、このあたしのぱーへくとぼでーを!」フフンッ
村雨「ぱーへくとって……」
時雨「村雨ほどじゃないけど、白露も結構スタイルいいからね。ますます複雑な気分だよ」
白露「んー、おっぱいの大きさは村雨には負けるけど、バランスはあたしがイッチバンよね!」キリッ
村雨「異議あり」
時雨「異議あり」
白露「アルェー」
残る二人は遠征ちう也。。。
next... few days later
・時雨
・春雨
・五月雨
・19駆
・鶴キスカッコカリ
しばらく白露型のターン!
久しぶりに起動して天城の新グラに思わずウッときたのはナイショ
……艦これ改、冬まで延びてもーた
時雨+提督 白露型を添えて
・---・鎮守府ノ休日10・---・
時雨「ねえ、提督。突然だけど僕たち白露型ってどう思う?」
提督「どうって……イマイチ質問の意味がわからないなぁ」
時雨「なんでもいいんだ。性能でも性格でも」
提督「うーん……そうさなあ。まず艦隊を預かる指揮官としての回答はこうかな。"攻防に優れ艦隊護衛を任せるに足る戦力群である。一部の例外を除いて"」
時雨「一部?」
提督「言わずもがな夕立のことだよ」
時雨「あー」ナットク
提督「基本的に駆逐艦といえば艦隊決戦を除けば護衛が主な任務だろう? だけど夕立の場合は一人ずば抜けてるというか、本当に駆逐艦? と言うかさ」
時雨「確かに僕たち姉妹の中でも夕立だけは別格だね。普段はとっても無邪気ないい子なんだけれど……」
提督「ひと度戦闘となれば鬼神の如く暴れ回り見敵必殺一撃必中なりて戦場をかき回すってね。これは綾波にも同じことが言えるかもな」
夕立『ドーナツ美味しいっぽい!』ポイポイ
綾波『緑茶に羊羹……はぁ、癒されます』ポヤポヤ
………………
夕立『大物から小物まで、よりどりみどりっぽい』ニタァ
綾波『……征きます』グッ
………………
…………
……
時雨「神通もそうだけどさ。ソロモンってそんなに艦娘を変えるのかな?」
提督「それは俺にはなんとも……」
時雨「そんな僕たち白露型の長姉である白露はどうかな」
提督「能力としては特筆するものはないけど、それを補う気合というか気迫みたいなのはあるよな」
時雨「いっちばーんって?」
提督「そうそう。元気に明るくみんなを引っ張っていってるって感じ……まあ、姉妹を上手くまとめられてるかというとちょっと疑問?があるけれどね」
時雨「基本的にはその役目は僕と村雨だね」
提督「なにも真面目だけが姉の役目ってわけじゃない。むしろそれだけ信頼しているとも取れる。村雨も然りだ」
時雨「だから村雨は周りから見たら一番姉として見られそうな感じだよ。性格も体格も。姉妹の中じゃあ一番いいんだ」
提督「お姉さんっぽく見えるのはともかく、体格の点について俺からのコメントは差し控えよう。いらぬ混乱を招きそう」
時雨「提督は誰が一番いい身体してると思う?」ジー
提督「いや、だからな……」
時雨「村雨? 夕立?」
提督「い、いや……」
時雨「ちなみに、村雨→夕立→白露→僕→春雨→涼風→五月雨の順番だよ」←諸説あります
提督「何とは聞かないぞ。ナニとは」
時雨「ふふっ。つれないなあ」
提督「そう言えば春雨は最近どうだ? ちょっと大人しいところがあるからある意味心配してるんだ」
時雨「確かに引っ込み思案な所はあるかな。でも大丈夫だよ。特に遠征はいつも気合が入ってるし」
提督「戦いよりも遠征とかの護衛が好きって言うのもらしいといえばらしいかな」
時雨「ちゃんと資源を運んでこれた時が一番嬉しいみたいだね」
提督「そういう意味じゃ五月雨も近いかもな。五月雨ほど一所懸命って言葉が似合う子もいないよ」
時雨「頑張り屋だからね。でも、危ういところは全部涼風が上手くカバーしてるんだよ。あの二人はいいコンビだね」
提督「そう言えばだいたい一緒にいるよな。涼風も末妹の割にしっかりしてるし、白露型は本当に頼もしいよ」
時雨「僕たちだけ?」
提督「もちろん他のみんなもね。でもなんだろうな……同じ駆逐艦でも吹雪たちと比べると大人の余裕?みたいのを感じる」
時雨「吹雪たちの方がセンパイなのにね」クスクス
提督「時雨だってそうさ。あまり表には出さないけどみんなのコトちゃんと考えてるだろう? 言わば縁の下の力持ち」
時雨「僕ってそう見える?」
提督「俺にはね。白露のフォローもするし夕立や春雨の様子もしっかりと見てる。だけどそれを誇ることはない、って」
時雨「あまり自慢するようなことじゃないからね。それに大切な姉妹だもの。当然だよ」
提督「それがまた時雨の良さとも言えるな。だからせめてこの場位は甘えてもいいんだぞ?」
時雨「……じゃあ、また膝の上に座ってもいいかな?」
提督「もちろん。誰もいないし今ならなでなでのオマケつきだ」
時雨「ふふ、それならしばらくは提督の膝の上で甘えてみようかな」
提督「みんなにはナイショな」ポンポン
時雨「ナイショだね」
なーいしょっ
next... few days later
・春雨
・五月雨
・19駆
・鶴キスカッコカリ
この暑さで身体がダルい……外回りとかヤーヨ
イベント頑張れば鶴姉妹改二のキーアイテム取れるらしいから頑張らないと
鶴姉妹改二が艦これ改に入ることを願って……
春雨+涼風 ぷらすあるふぁ
・---・マダ新入リノ来ル鎮守府1・---・
村雨「第二駆逐隊、パワーアーップ」キラッ
五月雨「わぁ」パチパチパチ
夕立「どの辺がパワーアップっぽい?」
村雨「モチロン、水着!」
春雨「あはは……」
村雨「さあ、この調子でドンドンいくわよ」
夕立「新しい水着も来たし、今度はカワイイ浴衣を着たいっぽい!」キャッキャ
五月雨「私、ヒマワリ柄の浴衣がいいなあ」キャッキャ
村雨「春雨はどんなのが着たい?」
春雨「えっと、春雨はその……。ね、姉さんたちと同じのがいいかなって」オズオズ
村雨「そうなの? せっかくだからみんな違った方が面白いと思うけど」
夕立「春雨らしいね」ッポイ
五月雨「今度みんなで買いに行こうね」
春雨「は、はい! ……?」チラリ
涼風「………………」
涼風「はあーっ」
春雨「あの、涼風……? どうかしたの?」
涼風「ん? お、おぉ春雨か」オイッス
春雨「なにか悩み事でも……」
涼風「悩み事ってか、考え事? みたいな感じかねえ。まああたい一人で考えてもどうにもなんないけどさ」
春雨「五月雨と何かあったとか?」
涼風「いやいやいや、五月雨は関係ない……あいや、多少は関係ある、かも?」
春雨「やっぱり何かあったの?」
涼風「何かってかさー。姉妹っていうか、駆逐隊が揃ってていいなーって」
春雨「姉妹……? でも、いつもみんな一緒に」
涼風「あーそっちの方じゃなくてさ。ほら、同じ白露型でもあたいだけ違うというか。改白露型というか海風型というか」
春雨「海風……あっ」
涼風「なんかさー、ふとした時に思うんだよなぁ。海風たちは何処ほっつき歩いてやがんだって。で、そんなことを考えて嫌気が差すまでが毎回のお決まりパターン。……っかぁー! 自分で言っててなっさけねえなあ! 女の腐ったヤツみてえだ」
春雨「………………」
涼風「あたいがこんなこと言ってたってナイショだぜ? 特に五月雨には!」
春雨「………………」コクン
涼風「……やっぱ夕方は気分が湿気っちまうよ。春雨、風呂入ってこよーぜ風呂」
春雨「お、お風呂?」
涼風「うん! はじめに冷たい水頭っから被って熱い湯に浸かる。これであたいも元通りよ!」
春雨「じゃ、じゃあみんなも誘って……」
涼風「おうっ。夕飯前にパァーッとひとっ風呂浴びようぜ。あ、五月雨の髪の毛洗ったげないとな」
………………
…………
……
春雨「――――と言うことがありまして」
提督「なるほど。普段元気なように見えるけど心の内では結構気にしてるのかもしれないね」
春雨「は、はい。それでどうにかならないかなって……」
提督「うーむ」ムムム
春雨「あの。や、やっぱり難しい……ですか?」
提督「……いま、他に誰もいないよな?」
春雨「えっ? あ、はっはい」
提督「その件について、ちょっと困難な任務を引き受けてもらいたいんだ」
春雨「任務、ですか?」
提督「ああ、戦闘じゃないよ。正確には戦闘支援ってやつだ。少数精鋭が望まれるから護衛や遠征が得意な春雨こそ適任だと思うんだ」
春雨「春雨が適任……」
提督「もちろん一人で行かせるなんてことはしない。ちゃんと護衛は付ける。春雨は、その護衛が暴れまわってる隙に任務を遂行するんだ」
春雨「ご、護衛が暴れるのですか?」
提督「そう。護衛が暴れるんだ。最近出番がなくてストレスが溜まってるみたいでね。言わばガス抜き」
春雨「???」
提督「駆逐艦春雨」
春雨「は、はいっ」
提督「春雨は吹雪、神通とともに第三艦隊を援護しソロモン海にて救出任務を行って欲しい。対象者は――――」
―数日後―
涼風「はぁー。今日も海は紅くて広いってカー」←夕方です
涼風「そんなあたいの心は暗くて狭いって……なぁ」
涼風「ほーんと、なっさけねえなあ。こんな姿誰にもみせられねぇやい」
??『あら、具体的には誰に見せられないのですか?』
涼風「んー。そりゃ五月雨とか提督とかさー」
??『なるほど。あなたの大事な人たちということですね』
??『んだよー、ずいぶんとシケた面構えしちゃってんじゃん』
涼風「あぁー? 誰だか知んないけどケンカ売ってやがんのか……って」エ?
??『ふふっ。どうやら涼風は相変わらずみたいですよ。江風』
??『いよっ! 寂しがってるっつーから海風の姉貴と一緒に来てやったぜー』
涼風「!!」
海風「改白露型駆逐艦海風及び江風、本日より合流いたしました」
江風「よく言うだろー。真打ちは遅れてやってくるってさ」
涼風「……ッ!」クルリ
江風「ありゃ?」
涼風「ばっ……て、ててやんでぃ! 誰が……っ。誰が寂しがってるんでぃコンチクショーめ! おめーらこそ……おめーらこそ今までドコほっつき歩いて――――っ!」グシッ
海風「ここに来るまでにちょっといろいろありまして……」
江風「ほーらよしよし、江風オネエチャンが頭撫でてやるから元気出せって」グリグリ
涼風「コンチクショー!!」ポロポロ
春雨「任務完了、です」
村雨「お疲れさま」ナデナデ
時雨「これで一件落着かな」
五月雨「涼風があんなに泣いてるところなんて初めて見たかも」
白露「ねー。でもやっぱりさ、姉妹が揃うのがイチバンだよね」
春雨「……はい!」
夕立「――――あれ? そう言えば山風はいないっぽい……?」
『あ』
白露型9/10 残るは山風ただ一隻
next... few days later
・五月雨
・19駆
・鶴キスカッコカリ
昨日から盆休み&イベント開始でE4まで終了……速吸・海風・江風とついに雪風を迎えた! 瑞穂は……
どうやらE6は乙以上でないとキーアイテムはなし? あれないと改二になれないと困るから乙にするべきか
と言うかラストのE7、情報見る限り丙でも突破できる自信ないんですが……風雲……照月……
・---・オマケノ鎮守府シリーズ・---・
――ソノ1 白露型
白露「第三勢力だ……」
時雨「新勢力誕生だね」
涼風「同じ改白露型なのに何故……」
五月雨「そ、それならどうして私も……」
海風「えっと……? 皆さん、何のことを話してるんでしょうか」
江風「さーね。まあ大体想像はつくけどさ」
海風「???」
江風「んー、まぁあれだね。足して二で割ったみたいな? そんなトコでしょ。でもこっちは海風の姉貴共々足すどころか引いて二で割ってそうだけど」ペタペタ
海風「なっ! か、江風。ドコを触ってるんですか!」
江風「村雨の姉貴と夕立の姉貴が羨ましいよ」サスサス
村雨「?」タプーン
夕立「っぽい?」タプーン
春雨「あ、あはは……」ペターン
――ソノ2 アバレタ
―ソロモン近海―
雲龍「さて、思いっきり行くわヨ」
天城「はいっ。雲龍姉様!」
葛城「久しぶりの出撃だかラなあ。しかも周りを気にせず思いっきり戦っていいだナんて……! イベントさまさまヨねっ!」メメタァ
雲龍「海に出た私達にルートなんて関係ないワ。ただ敵の現れる場所へ赴くのミ」メメメタァ
天城「電探がすべてノ敵ヲ捉えています。うずしおは回避して近イ所かラ一つずツ殲滅していきましょう」メメメメタァ
葛城「新開発の景雲改戦攻もあることだし、たっぷり戦果挙げて瑞鶴センパイに自慢しちゃオっとー」
雲龍「神通たちが二人を確保した後に直ちに東進すル。我らの真の目的も忘れないようニ」
天城「敵機動部隊ノ撃滅ト照月さんノ救出……天城、腕がなります!」
葛城「補給と捜索はあっちに任せて、こっちハ攻撃。恥ずかしいところは見せられなイわね! やってやるんだカらっ」
冬月「対空、対潜はお任せくださイ!」
夏月「……ウム。敵機、狩ル」
花月「姉さまは何処にいるのかしらぁ」
春雨「え、えっと……は、春雨たちはこのままで大丈夫なんですよね?」オロオロ
吹雪「春雨ちゃん、落ち着いて」ネ
神通「向こうを気にすることはありませんよ。私達は私達の任務をこなすまでです」
吹雪「そう言えば春雨ちゃんはこの人達と戦うのは初めてなんだよね」
春雨「は、はい! よろしくお願いいたします」
神通「多少不本意ではありますが……基本戦うことはありませんが、念のため奇襲に備えて電探には意識を向けておくように。あとは全力で対象者の救出にあたります」
吹雪「はい」
春雨「わかりましたっ」
神通「よろしい。では……」
雲龍・神通『作戦開始!』
その日、春雨は一方的な殺戮を目撃したとか。
――ソノ3 クウボコワイヨ
春雨「あ、あの……瑞鶴さん」
瑞鶴「なぁに春雨。どうかした?」
春雨「失礼な質問かもしれませんけれど、その……く、空母の方ってみんなあんな感じなのでしょうか?」
瑞鶴「はい?」ナンダッテ?
春雨「敵を見つけたら、航空機でビューンと行って、ボコボコにしたあとにグチャって……」
瑞鶴「ボコボコ? グチャ? ん、んん……???」
春雨「あの、確かに戦闘には勝たなければいけないと思いますが、や、やり過ぎなんじゃなかなと思いまして……はい」
瑞鶴「……雲龍、あんたソロモンでナニしてきたのよ」
雲龍「何と言われても、いつも通りのことをしてきただけヨ」
瑞鶴「それで春雨がこんなに怯えるわけ無いでしょうが」
雲龍「そう言われてモ……ねエ?」チラッ
天城「見敵必殺ハ戦ノ常ですし……」
葛城「私達の情報を持ち帰られて困るのもあるワねえ」
雲龍「最近出撃できなくて溜まってたのヨ」
瑞鶴「いやだからってさあ……。あー、春雨? 翔鶴姉ぇや私達は普通だから安心してね? ヘンなのはアレだけだから」
雲龍「アレ扱いされてしまっタ」
秋月「……ソロモンで何があったんだろう」
照月「んー、まあヒミツってことで。あ、秋月姉。照月の出番もうちょっと先だから待っててね」
秋月「え?」
スタンバーイ
ナニが足して二で割ったかはご想像にオマカセいたします あくまで個人的な感想ってことで
……さ、E6へ行かねば
・---・マダ新入リノ来ル鎮守府2・---・
照月「――――秋月型二番艦、妹の照月です。よろしくお願いしまーす!」
翔鶴「はい。鎮守府へようこそ照月さん。こちらこそよろしくお願いいたしますね」
瑞鶴「ウチもだいぶ護衛戦力が増えてきたね。頼もしいよ」
秋月「秋月と照月で艦隊をお護りいたします! 第六十一駆逐隊の本領発揮です!」
翔鶴「それでは秋月さん、あとのことはお願いできますか。各種書類は私の方でまとめておきますので」
秋月「わかりました。照月、行きましょう」
照月「はーい」
瑞鶴「……これで今の六人じゃなくて、フネの頃みたく艦隊が組めれば最高なんだけどねー」
翔鶴「大人数だと艦隊行動が組めないからって事らしいけれど……」
瑞鶴「勝手もいろいろ違うからねぇ。今後涼月とか初月たちもきたら運用どうするんだろう?」
翔鶴「そこは提督次第ね」
瑞鶴「あの子たちって纏まって行動したことが少ないから、ここではちゃんとできるといいなあ」
翔鶴「大丈夫よ。提督もしっかりと考えているわ」
秋月「――これで一通り案内と説明は終わりです。何か質問はありますか?」
照月「んー、とくにはないかな。あ、そう言えば部屋はどうなるの? 秋月姉と一緒?」
秋月「そうですね。でも他にもいます」
照月「ってことは冬月たちもかな? 結構な人数だね」
秋月「あとは雲龍さんたちも一緒なので、照月を含めると合わせて八人ですね」
照月「わぁお。そりゃあまさしく大人数だね。ふふっ」ニコニコ
秋月「……照月は聞いていますか? 冬月たちのこと」
照月「あー、うん。ここに来るまでの間にね。会うのは初めてだけど、まさか自分の妹がーって言うのはちょっと驚いたかも」
秋月「それだけ戦えない・守りきれなかったと言う無念が強かったのでしょう」
照月「照月は姉妹の中じゃ早い方だったけど、戦って沈んだだけ幸せだったのかな……」
秋月「………………」
照月「でもでも、やっぱり戦うなら対空戦闘よね! ソレあっての長10センチ砲ちゃんだもんっ」ネ
長10センチ砲ちゃん『』コクコクコク
照月「だからここではあんまり輸送任務とかない方が嬉しいかなーって」
秋月「それについては大丈夫。秋月たちは性能上輸送や遠征任務につくことはありません」
照月「そうなのっ? いや、それは嬉しいけど……いいのかな」
秋月「司令ご自身が仰られたことです。秋月たちの任務はただ一つ。艦隊を、空母を……翔鶴さんたちを護ることだと」
照月「!」
秋月「それに冬月たちも雲龍さんたち専属ですが、護衛任務以外にはついていませんから」
照月「じゃ、じゃあ……」
秋月「ええ。今度こそ、我ら秋月型こそが艦隊を護り抜くのです」
照月「――――う、うん! 秋月姉、照月頑張るよっ!」
秋月「ふふ。期待していますよ」
照月「いひひっ。長10センチ砲ちゃん、頑張ろうねー」
秋月「(と言っても肝心の出撃がほとんどないんですけれどね……)」トホホ
だってこの鎮守府だもん
E7突破に一週間も、資源も10万くらい費やすとかね 丙でも難しかった! 羅針盤メ……
風雲は次回以降に回すとして、照月たちを育てつつ
皆様方におかれましては無事にE7突破出来ましたでしょうか
五月雨+江風、涼風
・---・鎮守府ノ休日11・---・
江風「おーい、五月雨ー」テコテコ
五月雨「なあに江風。どうかしたの?」
江風「村雨の姉貴が呼ンでたよ」
五月雨「はーい。ありがとう」テテテッ…… ベチョッ
アウゥ……
江風「あ、コケた。相変わらず危なっかしいねぇ」ミズタマ……
涼風「てやんでぃ。それが五月雨の味ってもんよ」
江風「いやー意味分かンないンだけど」
涼風「五月雨はアレでいいってことさ。ああ見えて実は危ない怪我とかはしてないんだよ」
江風「ふーン」
涼風「まあ心配は心配だけどさ、そういうのもぜーんぶひっくるめて五月雨ってね」
江風「そンなもンかねえ」
………………
五月雨「あ、涼風ー江風ー」
涼風「おいっす。ちゃーんと村雨と合流できたかい?」
五月雨「うん。次の遠征のことで確認したいことがあったみたい。私も第二駆逐隊として頑張らないとっ」
涼風「白露型も人数増えて一緒にならないこともあるけど、頑張っていこうぜ!」
五月雨「うんっ」
江風「………………」ジー
五月雨「? どうかしたの」
江風「ンー、いやさ。涼風の言いたかったことがなンとなーく分かったような気がしてね」
五月雨「???」
江風「ああ、別に深い意味はないよ。こっちのハナシさ」
五月雨「そう言えば、江風って私だけ呼び方が違うよね」
江風「ンン……そうだっけ?」
五月雨「白露のことはなんて呼ぶ?」
江風「白露の姉貴」
五月雨「夕立は?」
江風「夕立の姉貴」
五月雨「じゃあ私は?」
江風「五月雨。あ、そーゆーコトか」
五月雨「な……なんでぇ?」アレレ
江風「いやーなンかさ。五月雨って姉貴って言うよりも妹っぽくて」
涼風「あー」ウンウン
五月雨「涼風までぇっ。私、六番艦!」
江風「あー待って待って。別にナメてるとかそンなじゃないから。まあ落ち着きなって」
五月雨「むぅ……私お姉さんなのに」プクー
涼風「(そう言うのが妹っぽく見えるんじゃないのかねえ。ま、あたいは五月雨らしくていいけど)」
五月雨「私ってそんなにお姉さんっぽくないのかなあ」
江風「ついでに言うと春雨も姉貴って感じじゃあないねえ。なンつーか、小動物みたいで見てると頭撫でたくなるし」
………………
…………
……
春雨「――――クチュンッ!」
時雨「寒いかい?」
海風「空調の温度上げましょうか」
春雨「いえ、ちょっと鼻がムズムズしたもので」
時雨「この時期は季節の変わり目だからね。暑くなったり寒くなったりするからお互い風邪引かないように注意しないと」
春雨「はい」
海風「それじゃあ、今回は麦茶じゃなくて温かい緑茶にしましょう。身体が冷えすぎても良くありませんからね」
……
…………
………………
江風「いやー妹は涼風だけかと思ってたけど実際は三人もいるとか、江風さンも幸せもんだー」
五月雨「だから私六番艦ー! お姉さんー!」
涼風「ちぇー。姉貴のクセに最近まで迷子だったんだから威厳も何もないってのにさ」テヤンディ!
江風「ン? じゃあ同じことを海風の姉貴の前で言ってみよっか。きっとニコニコ笑顔で諭されるぜぇ」
涼風「う……」←海風には弱い
江風「それか全力で謝られる。たぶンこっちが有力かも」
五月雨「私だってちゃんとお姉さんできるんだからあ!」モー
五月雨はみんなのマスコットキャラ(当鎮守府調べ)
next... few days later
・19駆
・鶴キスカッコカリ
艦これする時間をください Wowsでも可……
照月とゆかいな仲間たち
・---・鎮守府ノ休日12・---・
―夜、秋月・雲龍型の部屋―
照月「風が涼しい……もう秋なんだなあ」
秋月「まだ九月も中頃ですが、今年は暑い日が少なくて良かったです」
照月「それは空調を節約できた、的な?」
秋月「もちろん。いいですか照月。電気代とて貴重な予算の中の一つ。決して無駄には出来ませんっ」フンス
照月「な、なんか秋月姉らしいと言うか……」
雲龍「……おかげでこちらはこの夏は暑い思いをしたワ」
秋月「雲龍さんは空調に頼りすぎです。窓を開ければ風が通るではないですか」
葛城「いやーまあ確かに通るっちゃあ通るケどさ」
雲龍「あれは温風とか熱風っていうのヨ」
秋月「心頭滅却すれば火もまた涼し、です!」
雲龍「……昔の人は本当に厄介な言葉を残したものネ」ハァ
天城「あ、天城たちモ一応ハ"昔の人"ニ入るんでしょうかね……?」
葛城「昔ってほど年取ってるつもりはないケどね。艦娘的にも艦年齢的にも」
雲龍「言うなればそれだけ活躍できなかった、とも言うわネ」
葛城「ねー。この中だと長く戦ってたのって秋月と冬月くらいじャない?」
秋月「そうなる……んでしょうかね?」←実働二年とちょっと
冬月「わ、私は姉様ほどじゃないですヨ……? 作戦参加も一回だけですシ」←実働一年くらい
夏月「……我ラハ」←四五年四月生まれ
花月「外海に出たことすらありませんわぁ」←四四年十二月生まれ
照月「(なんだか空気が重くなってきた……!)」
照月「そ、そう言えば! 秋といえば秋月姉の秋だよね!」ワダイソラシー
秋月「???」ドユコト
照月「あとは冬になれば冬月の冬になるし、夏になれば夏月。今はここにいないけれど、春には春月ってそれぞれあるもんねっ」
夏月「……フム」
秋月「確かに秋月たちの名前の由来にはなるけれど……?」
冬月「なにか違いがあるかと言われると、難しいでス」
照月「それでそれで、じゃあ照月っていったいどの季節なのかなって思っちゃったりして」
雲龍「なるほどネ」
葛城「まあ月なんて夜いっつも照ってるワケだシねぇ。それこそ季節決めないといつのかってのはわかんなイよねー」
夏月「……フムフム」
秋月「照月、と付くくらいですから月の最も映えるとされる秋がそれらしいかもしれませんね」
天城「中秋ノ名月ですね」
照月「秋月姉と一緒かぁ。それなら、いいかなぁ」ニコニコ
雲龍「でも、中秋って確か八月だったようナ」
天城「あ、旧暦ノ八月ですね」
照月「じゃあ、月日だけで見たら夏月といっしょになるのかな?」
夏月「……ウム」←嬉しそう
花月「それじゃあ花月はどの季節なのかしらねえ」
照月「花って言うくらいだから、やっぱり春じゃないの?」
花月「と言うことは春月姉さまと一緒……なら、梅とか桜がいいわねぇ」ポヤヤァン
葛城「……たんぽぽの綿毛って一瞬思ったのは私だケかな」
照月の秋ボイスを聞いてふと思った
翔鶴改二記念特別版
・---・翔鶴、噴式艦載機ヘノ道・---・
~南洋上X地点……~
妖精1『――――次も緊急着艦です。急いで飛行甲板を空けるです!』パタパタパタ
妖精2『この機体はどうするです?』
妖精1『損傷が酷い……レッコ!』
妖精3『はいです!』
妖精4『破棄破棄~です』
妖精5『なんともったいない……』
妖精1『次もレッコ用意です!』
ワラワラワラ
瑞鶴「……破棄したのと合わせて未帰還機が四割」
翔鶴「たった一回の戦闘で航空隊が消耗だなんて」
瑞鶴「艦戦は大したことないけど、攻撃機の損耗が多すぎるよ。もう一回攻撃なんてしたらそれこそ……」
翔鶴「妖精さんの報告だと新型の防空深海棲艦がいたらしいわ」
瑞鶴「……アトランタ級を思い出すなあ」
翔鶴「敵艦載機も新型に変わっているみたいだし……」
瑞鶴「そろそろ私たちのじゃ歯が立たなくなってきたってこと?」
翔鶴「そう、ね。別働隊の雲龍さんたちはどうだったのかしら」
瑞鶴「まだ報告は来てないね」
翔鶴「……無事だといいけれど」
瑞鶴「どうする? 翔鶴姉ぇ」
翔鶴「直援隊や秋月さんたちのおかげでこちらに被害はほぼなかったとはいえ、航空機を失ったら私たちはただの的。扶桑さん一人では限界があるので、いたずらに被害を出す前に撤退しましょう」
瑞鶴「……了解」ギリッ
秋月「瑞鶴さん……」
翔鶴「鎮守府へ戻ります。扶桑さんは雲龍さんたちに連絡を。利根さんは付近に潜水艦がいないか哨戒をお願いします」
扶桑「わかったわ」
利根「了解じゃ」
照月「これが……航空戦かぁ」
秋月「照月、行きますよ。万一に備えて対空警戒は怠らないで」
照月「あ、うっうん!」
ザザザザ……
………………
…………
……
提督「うーん」
翔鶴「………………」
瑞鶴「………………」
提督「新型艦載機に新型深海棲艦。我が方優勢かと思いきや、あちらさんも新型を出してくる余裕があるとみるべきか、切羽詰まったがゆえの奥の手と見るべきか」
翔鶴「まだ最前線でのみ存在が確認されていますが、いつ本土近海にまでやってくるか分かりません。今回は様子見でしたが今後を考えると……」
提督「だな。報告についてはコッチの方で上にあげておくとしてだ。問題は翔鶴たちの戦力だなぁ」ポリポリ
翔鶴「今回の航空戦で攻撃機は大半を失いました。練度についても取り戻すまでにしばらく時間がかかります」
提督「補充も消費が馬鹿にはならんし。また資源とにらめっこだ」
瑞鶴「かと言って、原因はこっちの練度の問題じゃないんだよねー。単純に装備の差というか、世代?」チラッ
雲龍「こちらの被害は微小で済んでいるけれど、それでもいつもと比べると多いわネ」
提督「噴式機、か……」
翔鶴「私たちは艦爆・艦攻を統合して流星改で統一してます。お陰で融通はききやすくなりましたが……」
瑞鶴「その頼みの流星改も新型艦載機相手だと分が悪いと。参ったわねこれは」
流星改妖精『』シューン……
提督「流星改は攻撃の要だ。これが通用しないとなると痛いどころの話じゃない。仮にそれ以上となると……」
雲龍「橘花改か新型の景雲改戦攻の出番になるわネ」
提督「問題は翔鶴や瑞鶴が噴式機を扱えないってことなんだよなぁ」
瑞鶴「そもそも木製甲板で噴式機使ったら燃えちゃうって」
提督「雲龍たちはその出自上最初から装甲甲板だったしな」
雲龍「搭載数は減ってるけれどネ」
天城「天城たちノ艦載機ハ五○機少々ト本来よりモ少ないのです」
葛城「でも、景雲改戦攻のお陰で運用に更に幅ができたケどね!」
瑞鶴「いいなぁ」
knock knock knock
工廠妖精1『話は聞かせてもらったです!』ガチャッ
瑞鶴「よ、妖精さん?」
工廠妖精1『こんな事もあろうかと、試作ですがイイモノを作ってあるです』
工廠妖精2『将来に備えた資源の有効活用です』
工廠妖精3『パパパッパッパッパ、パァウァー!!』
工廠妖精4『Power is everything』
工廠妖精5『ただし資源は大きく減ったです』フンス
提督「な、なんか最後不穏な言葉が聞こえてきたが……」
瑞鶴「作ってあるって、なにを?」
工廠妖精1『翔鶴さん』
翔鶴「は、はいっ」
工廠妖精2『試験改装及び機種転換に耐える自信、あるです?』ジー
翔鶴「え、え?」
工廠妖精1『それに今までの戦い方とはガラリと変わってしまうです』
工廠妖精2『もっと言えば、瑞鶴さんと一緒に戦いにくくなるです』
工廠妖精5『むしろ雲龍さん寄りです』
翔鶴「雲龍さん……?」
瑞鶴「と言うことはひょっとして」
工廠妖精1『ズバリ、噴式機対応改装です!』
翔鶴・瑞鶴『!!』
工廠妖精1『翔鶴さんの飛行甲板を耐熱装甲化して、噴式機の発艦が出来るようにカタパルトを装備させるです』
工廠妖精2『着艦制動装置も噴式対応に変えるです』
翔鶴「私が、装甲化……?」
瑞鶴「………………」
提督「話を聞く限りだと、大変そうだがやる価値はありそうだ。最終的な判断は翔鶴に委ねるとして、決して良いことばかりじゃないんだろう?」
工廠妖精1『はいです』
工廠妖精2『まず、試作とはいえ大規模改装となるので使用する資源はたくさんです』
提督「ふむ」
翔鶴「資源にあまり余裕のない状態でそれは確かに痛いですね……」
瑞鶴「でもまだメリットの方が大きくない?」
工廠妖精1『次に搭載数の減少です』
工廠妖精2『雲龍さん同様大型化に伴って載せられる艦載機の数は減ってしまうです』
工廠妖精1『七○機を割ってしまうかも』
翔鶴「七○……」
瑞鶴「普通に考えたら搭載減は痛いわね。でもそれは噴式に限ってでしょ? 通常編成なら減らないかもよ」
工廠妖精1『確かに通常ではほぼ変化はないです』
工廠妖精2『ただしバルジ追加伴う燃費の増大で改造メリットが無くなるです』
翔鶴「つまり、改装したら元には戻れないと」←ゲーム上では戻せます
瑞鶴「噴式を取るか、今までどおりかってワケかぁ。試作ということもあるし判断しづらいわね」
翔鶴「ちなみに改装後の艦載機は……」
工廠妖精1『雲龍さんたちと同様になるです』
工廠妖精2『今後変更の可能性もあるです』
翔鶴「う、うーん」
提督「まあ今すぐに決められることじゃないだろうし、納得いくまで考えていいよ」
翔鶴「提督……」
提督「もちろん強制もしない。改装しないなら今まで通りで戦えるよう知恵を絞るさ。だから、ちゃんと自分で答えを出すんだ」
翔鶴「……はい」
瑞鶴「………………」
瑞鶴「……ねえ提督さん。良かったの?」
提督「翔鶴のことか」
瑞鶴「うん。そりゃ戦うのは自分だから答え出すのは間違いじゃないけどさ。なんというかこう、背中を押すっていうかさ」
提督「翔鶴の性格上背中を押したら自分の意見を押し込んででも賛成しちゃうだろ?」
瑞鶴「まあ。うん」ソウダネ
提督「個人的には翔鶴の改装を見てみたいってのはもちろんある。それは瑞鶴も同じだろう?」
瑞鶴「まあ、ねー。流星改が通用しない以上噴式になっちゃうわけだし。雲龍たちを見てて羨ましいって思うのもあるし」
提督「でも、それで二人が運用バラバラになっちゃうのはなんか違うなとも思うんだ。一人が強いのもいいけど、翔鶴と瑞鶴は揃ってこそ完全だって」
瑞鶴「ほとんど一緒だったからね。私と翔鶴姉ぇ」
提督「戦力は集中してなんぼ。それが同型艦が尚さらね。瑞鶴の分も作ってもらえれば揃って運用できるのかも」
瑞鶴「改装かあ。噴式機の運用ってどんな感じなんだろう。誘導弾使って攻撃って魅力的だけど味気ないかなあ」
提督「……うん?」
瑞鶴「ん? どうかしたの」
提督「……誘導弾かあ」
瑞鶴「???」
~後日~
翔鶴「あの、提督。私……」
提督「出来ることなら瑞鶴と一緒がいい。だろう?」
翔鶴「その……は、はぃ」シュン
提督「翔鶴ならそう言うと思ってたよ」
翔鶴「す、すみません」
提督「いいって。戦力強化は歓迎だけど足並みが揃わなくなるのは問題だから」
翔鶴「よ、妖精さんにお願いして瑞鶴の分も……。わ、わたし頑張って資源を集めますから!」
提督「妖精さん曰くすぐには作れないとさ。だから二人分となるとまだまだかかりそうだ」
翔鶴「あぅ」
提督「……そこで、だ。試験は試験だが翔鶴に別のことをやってもらおうかと思ってね」
翔鶴「別、ですか?」
提督「雲龍たちが運用してた誘導弾。あれを流星改で使えないかってね」
翔鶴「誘導弾……あ」
提督「報告によれば、流星改がやられたのは戦闘機に食われるよりも突入中の対空砲火だそうだ。ならその突入を行わずに攻撃できる誘導弾で攻撃したなら、まだまだ通用するとは思わないか?」
翔鶴「それは、確かに……」
提督「と言うわけで、翔鶴には航空隊の練成と同時に誘導弾の訓練も同時に行ってもらいたい」
翔鶴「提督……!」
提督「最初は戸惑うだろうが、モノにすれば瑞鶴にもやってもらって本格的に運用していこうと思う。どうだ。やれるか」
翔鶴「は、はい! 提督。私頑張ります!」
提督「うむっ。対空砲を無力化してあちらさんに一泡吹かせてやろうじゃないか」
流星改用対艦誘導弾、実用間近!
・---・オマケノ鎮守府・---・
―――Q.噴式機ってどうよ?
雲龍「どうと言われても困るわネ」
天城「そもそモ天城たちはまともニ艦載機ヲ扱ったことがないので……」
葛城「最初からコレみたいな感じだし、特別違和感を感じたことはなイわね。むしろ烈風とか流星改をうまく扱えるか心配なくラいよ」
雲龍「搭載機数も実際殆ど変わってないシ」
天城「機種ヲ統合できたおかげで、少なイ機数でモ効率的ニ運用できますからね」
葛城「景雲改戦攻って便利よねー。噴式震電よりも遅いし運動性も劣るけどけど足は長いしなんでもできる。まさに万能機って感じ」
―――Q.嶺花とか吼星、光武って積んでみたい?
雲龍「なにそレ?」
天城「聞いたことありませんね……」
葛城「と言うか読めないし、命名規則おかしクない?」
雲龍「私たちはいつもので十分ヨ」
天城「ですね」
葛城「五式シリーズに新風とか噴雷って言うのもあるらしいけど、何のことなンだろ」
噴式機は改二甲シリーズのみ可能で通常使用不可だといいなー
翔鶴改二がいろんな意味でどエラすぎてビックリ まさかの二段進化とは恐れいったわ
瑞鶴も楽しみ楽しみ……てかスレをまとめきれなくて困った いい加減長いの嫌だけどネタが……
艦これで噴式艦載機を扱ったのはきっとここが最初(希望的観測)
翔鶴型装甲空母化に伴う艦載機減少は内田さんも過去にやってたなと思い出す ひょっとして元ネタは翔鶴繋がりでソレか???
……一月ぶりに本土に還って来たら秋イベすら終わっていた件について
オマケも最終回です
・---・天翔ケル白鶴、幸瑞ル紅鶴・---・
――今でも夢に見る光景がある。私の最期の瞬間
――敵の猛攻の前に、秋月が大爆発とともに吹き飛び千歳が黒煙を上げながら傾いて沈んでいった
――千代田は足をやられて落伍して、私も、隣りにいる瑞鳳も満身創痍……でも、これは私の方がダメみたいだ
『総員上甲板!!』
――ああ、情けないなあ。こんな姿みんなが見たらなんて言うかなぁ
――身体が傾いていく……意識が、薄れていく……
――ごめんね、翔鶴姉ぇ。やっぱり私、翔鶴姉ぇがいないとダメだったみたい……
……
…………
………………
瑞鶴「」パチリ
瑞鶴「……はぁ」
――ふと隣を見ると、翔鶴姉ぇは今日も先に起きて部屋を出ていた
………………
妖精1『提督さん提督さん。ついに完成したです』フンスッ
妖精2『おまたせしましたです』
提督「おぉ、ついにできたか……! これで準備は完了だな」
妖精3『はいです』
妖精4『でも、ホントにいいのです?』
提督「問題ない――――とは言い切れないのは情けないんだがね。でも、せっかくここまでやってもらったのにやっぱナシはないだろ」
妖精1『またしばらく大変です?』
提督「……まあ、大変なのはいつもの事だから。しかし今回はみんなへの迷惑を一切かけてないからね。完全に俺個人の問題だからバレなきゃいい」
妖精2『でも、きっとバレると思うのです』
妖精3『特に翔鶴さんは……』
提督「まあその時はその時さ。それじゃあ、後のことはよろしく頼むよ」
妖精1『了解しましたです』
妖精2『約束の限定ケーキを所望するです』
提督「わかってるって。ちゃんと予約しておくよ」
妖精1『……ところで、コレどうするです?』チラッ
妖精2『久しぶりに開発欲が疼いた故、反省はしてないのです』
妖精3『せっかくならイイものを、です』
妖精4『それじゃあケーキが来るまでゆったりするです』
???『』
提督「翔鶴型全員集合! ――と言ってもいつもどおり最初からいるか」
翔鶴「?」
瑞鶴「なんか用でもあるの?」
提督「うん。まあなんだ……とりあえず着いてきてもらえるかな。あ、用があるなら今のうちに済ませておくようにな」
翔鶴「私は大丈夫ですけれど……」
瑞鶴「私も平気だよ」
葛城「瑞鶴先輩たち何処かへ行かれるんデすか?」
瑞鶴「なんかねー。珍しいというかなんというか」
翔鶴「外へ出かけるのであれば着替えてきますが……」
提督「ああそれは大丈夫。移動と言っても工廠へだから」
瑞鶴「工廠? なんでまた」
翔鶴「妖精さんになにかお願いしていましたっけ?」
提督「それも来てからのお楽しみ。葛城、悪いけど留守番頼むよ」
葛城「えぇー……」イキタイー
提督「雲龍型にはあとでちゃーんとお願いごとがあるから、できれば二人とも呼んでおいてもらえるとありがたい」
葛城「ぶぅ。りょうカーい。じゃあ雲龍姉ぇと天城姉ぇ呼んでくルわね」
提督「よろしくな。それじゃあ二人とも、行こうか」
瑞鶴「なんだろうね翔鶴姉ぇ」
翔鶴「さあ、それは私もなんとも……」
瑞鶴「いよいよ提督さんが翔鶴姉ぇにプロポーズって?」ニヤニヤ
翔鶴「?! そ、そんなワケ無いでしょうっ。大体、まだ戦争中だし……」マッカッカ
瑞鶴「まだ、ねえ?」ニヨニヨ
翔鶴「ず、瑞鶴!」
提督「(……聞こえてるんだがなあ)」
―工廠―
瑞鶴「で、私達を連れて工廠まで来たわけだけど、一体何をするの?」
翔鶴「……(ドキドキ)……」←実はちょっとだけ期待してる
提督「二人には、これからちょっとした改装を受けてもらいます」
翔鶴「……えっ?」
瑞鶴「改装て……私達特に改装するようなことってないと思うけど」
提督「準備はもう出来てるから、あとはそのまま妖精さんに任せてもらえれば大丈夫だから」
瑞鶴「いやだから特に改装するようなことなんて……」
翔鶴「………………」←期待が外れて安心三割しょんぼり七割
提督「まあまあ落ち着いて。それじゃあ妖精さんたち、あとはよろしく頼むよ」
妖精1『はいです』サッ
妖精2『承りましたです』ササッ
翔鶴「え? て、提督?」オロオロ
瑞鶴「なんか妖精さんがいっぱい来た?!」
妖精3『まあまあこちらへどうぞです』
妖精4『悪いようにはしないです』
提督「俺は終わったころまた来るから」ヒラヒラ
瑞鶴「ちょ、ちょっとー! 一体なんなのよー!」
翔鶴「???」オロオロオロ
………………
…………
……
翔鶴(改二甲)「………………」
瑞鶴(改二甲)「………………」
瑞鶴「――つまり、雲龍たちが使ってた艦載機を使えるようにするために改装したってこと?」
提督「端的にいうとそうなるね」
翔鶴「しかし提督。この改装はいろいろと制約が多いと前に仰ってませんでしたか?」
提督「確かに燃費とか搭載量とかいろいろ考えなきゃいけないことは増えた。でもね、それでも打撃力は得るべきだと判断したわけだ」
翔鶴「打撃力……」
提督「それに翔鶴も言ってたことだしね。改装するなら瑞鶴と一緒だって」
翔鶴「提督……」
瑞鶴「まー翔鶴姉ぇと私が揃ったら間違いないよねっ。それに、確かに噴式艦載機は魅力的かなあ。そのための装甲甲板っていうのもわかるし」
翔鶴「それで、私たちは何を使用するのですか?」
提督「これまで雲龍たちが使っていた橘花改だ。妖精さんが改造して戦爆化したからちょっと運動性は落ちたけど、機種を統合できた分運用に幅ができるだろう」
橘花改妖精『』ヨロシクネー
雲龍「私たちは景雲改戦攻に機種転換したかラ」
天城「あ、とハ言ってモ噴式震電モ今までどおリ使っていますよ」
葛城「最近はもっぱら直掩専用だケどね」
提督「と言うわけで二人とも。今までとは全く運用方法が変わるから詳しいことは雲龍たちに教わってくれ。これで戦争を終わらせよう」
瑞鶴「終わらせるって……」
翔鶴「まさか提督。本格的に参戦されるのですか?」
提督「ああ。いい加減資源にも限りあるからもたもたしていられない。翔鶴や雲龍たちを積極投入して一気に勝負を決める。そう決めた」
瑞鶴「わぁお。提督さんついにやる気になっちゃった。ま、私も思いっきり暴れたいって思ってたところだしちょうどいいかなー」
提督「とはいっても翔鶴たちはともかく、雲龍たちは見つからないようにしないといけないのは一緒だけど」
葛城「それは今までどおりだから別にいいんだけど、何気に難易度上がってる気がするノよね」
提督「よろしく頼むよ」
葛城「簡単に言ってくれるんだカらぁ」
雲龍「それにしても、私たちが瑞鶴姉たちに教える日が来るなんてネ」
天城「夢ガ逆ニ叶ってしまってますね」
葛城「ハッ! と言うことは……ず、瑞鶴センパイに手取り足取り……うへ、ウへへ」ニヨニヨ
瑞鶴「」エェ……
センパイー……!! ハァハァ
瑞鶴「と、ところで提督さん」ヤメイッ
提督「なんだ?」
瑞鶴「私たちが橘花改を使うのは分かったけどさ、この子って一体誰?」
??『』ヤァ
提督「おや、初めて見る妖精さんだなあ」コンニチハ
瑞鶴「航空隊の妖精さんっぽいけど、なんだか着てる服が違うよねー」ツンツン
??『』キャッキャッ
翔鶴「あ、あの。提督……?」
提督「翔鶴か。どうかしたか」
翔鶴「いまいらっしゃっている妖精さんなんですが……」
瑞鶴「この子のことでしょ」
翔鶴「えぇそう。それでその、どうやら新しい機体の妖精さんみたいでして」
提督「新しい機体? そんなの開発した覚えはないぞ」
翔鶴「ど、どうやら勢い余って開発してしまったみたいで……」
提督「………………」
翔鶴「提督?」
提督「俺はこんな展開に覚えがあるし、この先に起こる展開もなんとなく予想がつくんだがね」
翔鶴「あ、あはは……」
ガチャッ!!
吹雪「し、司令官! 大変ですっ。備蓄されていたはずの各種資源がなくなっています!」
提督「……ほらな?」
翔鶴「」
ド、ドウシマショウ?!
ドウスルト言ワレテモナァ……
瑞鶴「あたらしい子かあ。ねね、あなたの名前はなんて言うの?」
??『』ハイ
―閃風―
………………
…………
……
『敵機来襲!!』
――ああ、またこの夢か。いつ見ても慣れることはないし気分が悪くなる
――この後は雲霞のごとくやって来た敵機に蹂躙されて、秋月や千歳がやられちゃうんだよなぁ
――頼みの直掩機もわずか二十機程度。スズメの涙ってこの事を言うんだろうね
――今回も絶望的な防空戦が始ま……
ズドドドドドドッ……!!
『――ちょっとアンタ! なに悟ったような顔してんのよ!』
――え? なに、これ?
――向かってくる真っ黒な大群に、お尻から火を吹きながら見たことのない飛行機がありえないような速さで突っ込んでいく……?
『結果がいつまでも一緒だとは思わないことね! 諦めなければ、いつか活路は開くのよ』
『そうね。マリアナ、エンガノを超えて私たちは更に高く翔び続けていくわ』
『だからアンタもそんな顔してないで、笑って見てなさい。今から私たちが本当の一航せ……五航戦の力を見せてあげるから』
――五航戦って、あなたたちまさか……?!
『さ、やろう○○姉ぇ!』
『ええ。いくわよ○○』
――ねえ! あななたちってもしかして……!
おしまい
最後のは夢の中とはいえ瑞鶴(実艦)が鶴姉妹(艦娘)を見たと捉えていただければ幸いです
閃風を知ってる人が艦これユーザーにどれだけいるか……あと勲烈風とか双戦とか
最後間が空きましたが今までご覧頂きありがとうございました
艦これ改を待ちつつ。。。
このSSまとめへのコメント
職場に瑞鶴いたらストレスやばいだろな
そうめんのテンションwww
提督が学生時代にやらかした理由が理解できなかったんだが、流石にくるしいだろ。