ほむら(はぁ…)
ほむら(やっとの思いでなる事が出来た教職員)
ほむら(…だけどあんまり期待していたものでもなかった)
ほむら(まどかを助けて魔法少女と現実を両立できたことはいいけれど)
ほむら(…)
マミ(家庭科教師)「…」ヒラヒラ
杏子(体育教師)「…」ヘラヘラ
さやか(保険医)「…」ケタケタ
ほむら「これじゃあ中学校の時と変わらないじゃない!」
ほむら「…あー、えほん」
ほむら「今日からこの学級の副担任となる暁美ほむらです、よろしく」
ほむら「…暁美先生でもほむら先生でも構わないわ」
ほむら「…」
ほむら(…中学の頃はあらだけスラスラ言えてたのに)
ほむら(人を教える立場から物を言うのじゃ何もかもが違って見えるわ)
ほむら(…しっかり受け答えできるかな…)
女「せんせーい!質問!」
ほむら「な、なんでしょう」
女「さやか先生とは知り合いなの?」
ほむら「腐れ縁よ」
女「えー、でも朝礼の自己紹介の時仲良さそうだったよー」
ほむら「あれ見かけなの、仲良くなんてないわ、ええ決して」
女2「じゃあマミ先生は!?」
ほむら「ま、マミ?」
女2「私マミ先生がこの前黒い髪の毛の人と歩いてるの見たもん」
女2「今思えばあれってほむら先生でしょ?」
ほむら「違うわ、彼女は友達がいないのよ、それはきっとマミが作り出した幻覚よ」
女2「えぇー…」
男「さく…」
ほむら「あれはペットよ、食べ物をあげるとすぐなつくでしょう?」
男「ぺ、ペットぉ!?」
女「…ぷっ」
女2「あははははっ…!」
ほむら「ええっ?えっ?」
女「ほむら先生おもしろーい!」
ほむら「お、おも!?」
ほむら(万年仏頂面で有名な私が?)
男2「ほむら先生スリーサイ…」
ほむら「え?」ギロッ
男2「スリーサイドテール似合いそうですね」
飲み屋
ほむら「ってなわけ」
さやか「あはは、やるじゃん」
杏子「早速ガキどものハートを掴んだって訳だ」
ほむら「冗談じゃないわ、子供なんてすぐ泣くしすぐ怒るしほんと相手にするのが面倒くさいわよ」
さやか「ワルプルギスが倒せないよ~」
杏子「うわーん、助けてー、みんなー」
マミ「あ、ありがとぉ…」
ほむら「それは言わない約束だったでしょう!」
これは映画基準じゃなくて
正攻法でワルプルギス倒したってイフ?
さやか「まぁ、まさかほむらが教師になるなんてね」
ほむら「…別に、どうだっていいでしょ」
杏子「あたしが言うのもアレだがあんたって教師向いてないよなー」
マミ「さ、佐倉さん!」
ほむら「いいのよ、自覚はしてるもの」
ほむら「それに別にやりたくてやってるんじゃないもの」
ほむら「人に教えるのが得意なだけ、ただそれだけよ」
さやか「ふぅん…」
杏子「今じゃあ考えられないよなー」
さやか「そうだよね、あんなに子供っぽかった私たちが今はもう大人で」
さやか「そんでもって人に教える立場だなんてね」
マミ「うふふ、私から見れば二人ともまだ子供よ」
杏子「そりゃマミから見ればな」
さやか「溢れ出る母性が眩しいです…マミさん…」
ほむら「でもこうして四人揃うなんて偶然じゃないみたいね」
杏子「…そだなぁ…」
>>12
イフ
さやか「ま、でもさ!」
ほむら「?」
さやか「目一杯楽しみなよ、ほむら」
ほむら「…」
杏子「そうだな、あたしがいうのもアレだがあんたってロクな学校生活送ってなかったんだろ?」
ほむら「…そうね」
マミ「今からでも遅くはないんじゃない?」
ほむら「…もう…26なんだけど」
さやか「歳なんて気にしなーい!」
ほむら「…それに…」
ほむら「…友達も…いなかったし…」
さやか「聞きました?マミさん」
マミ「ええ聞いたわ、これは由々しき事態ね」
杏子「おーおー、ほむら先生酷いストレートくれるな」
ほむら「…?」
さやか「もう友達でしょ?」
マミ「そんなこと言われたら寂しいわ」
杏子「水くせェよ」
ほむら「…!」
ほむら「…ありがとう」
杏子「ま、でもいちおーは気をつけろよほむら」
ほむら「え?」
杏子「学校ってところには教師のことをよく思わない奴が一人は必ずいる」
杏子「そいつらに目を付けられると厄介だぜ」
ほむら「…」
さやか「それって入りたてのアンタじゃん」
杏子「あたしはそいつらをボコボコにしたからセーフだよ」
さやか「アウトだよ!さりげなく回復魔法を使うのにどれほど手こずったか!!」
ほむら「…」
つぎの日
ほむら「では科学の授業を始めます」
ほむら「~は~であり、~の反応により…」
ペチャクチャ
ほむら「…」
ほむら「そこ、勝手に私語をしない」
女「あ、ご、ごめんなさい」ビクッ
ほむら「…分かればいいわ」
ほむら(えっ?嘘?顔怖かった?)
?「何あれ、すました顔して腹立つ」
女3「き、聞こえるよ!のーちゃん!」
のーちゃん「だってムカつくじゃん」
ほむら「…」
ほむら(こういう事ね…)
ほむら「そこのあなた聞こえているわよ」
のーちゃん「あー、そうですか」
ほむら「…教えを乞う態度じゃないわね」
のーちゃん「別に教えてくれっていってないですし」
ほむら「…はぁ、えーと…」
のーちゃん「人の名前くらい覚えたらどうなんですか?」
ほむら「…」
ほむら「…まずは人に覚えてもらうような人間になることね?」
のーちゃん「…けっ」
ほむら「…今日はここまでにします」
女3「なんであんなこと言ったの!のーちゃん!」
のーちゃん「だってなんかムカつくんだもん」
のーちゃん「あたしあぁいう強がりなやつが一番嫌いなんだ」
のーちゃん「澄ました顔を見てると胃がむかつく」
ほむら「…」ハァ
ほむら「文句があるなら私に直接いいなさい、全部聞いてあげるわ」
のーちゃん「全部?冗談じゃないでしょ、ただでさえ大人の顔も見たくないのに」
のーちゃん「長時間見てたら吐き気がするっての」ケラケラ
ほむら「…そう」
杏子「いきなりかよ…」
さやか「まぁほむらは好き嫌い分かれそうな性格だしね」
ほむら「…そう、かしら」
マミ「うふふ、良くも悪くもきっぱりしてるって意味よ」
ほむら「…」
杏子「その…のーちゃん?名前は?」
ほむら「覚える価値もないわあんなガキ」
さやか「ま、副担任は出席も取らないしね」
さやか「覚えようとでもしないと覚えられないか…」
ほむら「…」
杏子「まどかがいないおかげでほむらを止めるやつもいねぇからなぁ」
マミ「…」
ほむら「…」
さやか「…杏子、それは…」
杏子「っと…わりぃ」
さやか「仕方ないよ、これがまどかの幸せなんだもん」
ほむら「…」
さやか「普通の人間、鹿目まどかの幸せなんだよ」
ほむら(…魔法少女にとって)
ほむら(…過酷な運命を背負う少女にとって)
ほむら(…唯一の救いは、理解者)
ほむら(まだ微力ながら魔法少女として活躍しているわたし達は)
ほむら(…お互いを理解しながら生きている)
ほむら(…魔法少女同士で…)
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