金剛「ヘーイ!ダメ提督ー!」 提督「何だ?アホ戦艦」 (114)

艦これのssです

以下のことを心に留めて読みましょう

・キャラ崩壊が激しいです。それはもう激しいです

・オリジナル設定、独自解釈。出まくりです

・もしかしたら糖分が多めになるかもしれないのでブラックコーヒーを用意しといた方がいいかもしれません



微妙に関連してるかもしれないスレッド
榛名「榛名恋愛相談所」
榛名「榛名恋愛相談所」 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1413645038/)

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1417951023

金剛「ヘーイ!ダメ提督ー!」

提督「何だ?アホ戦艦」

金剛「ダメでクズな提督に聞きたいことがあるんデース!これってどうなってるんデスカ?」

提督「ああ、ここか。確かにアホでバカなお前には分からないかもしれないな。ここがこうなって……こうなるんだよ」

金剛・提督「「……」」ニッコリ

金剛「今すぐくたばれ!デース!」ガッ

提督「いっぺん死に晒せ!」ガッ

比叡「あ、あのー?姉さま?司令?」

金剛「大体いつもいつも私のことをバカにシテ!少しは部下を労わろうとか思わないんデスカ!?」

提督「お前に言われたかねーわ!たまには上司を気遣えよ!お前そんなんでも一応『金剛』だろうが!もっと俺に優しくしろ!」

比叡「あ、あの……」オロオロ

金剛「すべての『金剛』が提督にデレると思ったら大間違いデース!今までよくそんなおめでたい頭で生きてこられましたネ!」ハッ

提督「おめでた頭なのはお前の方だ!何だその変な日本語は!着任してどんだけ経ったと思ってんだいい加減慣れろよ日本語に!」ケッ

比叡「うう……」ウルウル

金剛「優秀な英国産である私に向かって何てこと言ってくれてんデスカ!『金剛』の伝統的な喋り方にすら文句つけるなんて最低デス!」

提督「英国産も何も、お前はこの鎮守府で建造されたんだから純日本産だろうが!」

比叡「二人とも……」スゥー

金剛「このっ!減らず口をっ!未熟者の半人前のくせに!」

提督「屁理屈こねてんじゃねえよ戦艦もどき!」

比叡「二人とも、いい加減聞いてくださーい!」キーン

金剛・提督「「……うるさっ!?」」キーン

比叡「ふう……やっとやめてくれましたか」

金剛「おや?誰かと思ったら比叡じゃないデスカ。どうしたんデス?」クルッ

提督「この時間は訓練じゃなかったのか?」キョトン

比叡「どうしたのかって……二人を呼びに来たんですよ。特に司令を」

提督「俺を?」

比叡「……司令、まさかとは思いますけど本当に忘れてるんですか?」

提督「忘れてるって何を……あ」

比叡「ようやく思い出しましたか」ヤレヤレ

提督「悪い比叡!俺はもう行く!」ダンッ

比叡「はいはい、いってらっしゃ~い」

金剛「……あの、比叡?今日って何かありましたカ?」

比叡「……金剛姉さま、覚えてないんですか?今日は2月20日ですよ?」

金剛「2月20日……?あ」

比叡「どうやら思い出したみたいですね」ハア

金剛「そうデシタ……今日は」

――――今日は、響が帰ってくる日デシタ。

~鎮守府前~

ヴェル「この建物を見るのも……随分久しぶりだな」クスッ

ヴェル「それにしても遅いな……まったく、女の子を待たせてはいけないとあれだけ教え込んだのに」ブツブツ

提督「ひーびーきいいいいいいいいいいいいい!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」ダンッ ギュッ

ヴェル「ふわっ!?し、司令官!急に抱き着くのはやめてくれ!」アワアワ

提督「響響響響ひーびーきぃー!」

ヴェル「し、司令官。く、苦しい……」

暁「ていっ!」チョップ

提督「あいたっ!」

暁「まったく、久しぶりに響に会えてうれしいのはわかるけど、もう少し節度を持ちなさい」フン

ヴェル「あ、暁……助かったよ、Спасибо(ありがとう)」

暁「姉として当然の義務を果たしただけよ。それと、おかえり。響」ヒシッ

ヴェル「うん、ただいま。お姉ちゃん」ヒシッ

提督「……」ピクピク

暁「……とりあえずこれ運んじゃいましょう」

ヴェル「……そうだね」

~鎮守府内・食事処『間宮』~

暁「えー、それではこれより『響おかえりパーティー』を始めるわ!」

一同『いえーい!』

暁「それじゃあまずはロシアから1年ぶりに帰ってきた響に、一言コメントをお願いするわね。じゃ、よろしく」

ヴェル「……あー、あー、うん。みんな、ただいま。ロシアでちょっと生まれ変わってきた、暁型駆逐艦2番艦の響、もといВерныйだよ」

雷「何だか響の名前が格好良くなってる!?」ガビーン

電「ふふっ、じゃあこれからは響ちゃんじゃなくてヴェルちゃんですね」

天龍「帽子も新しくなってるな」

ヴェル「色々変わったこともあるけど、あまり気にしないでほしいかな」

暁「本人がこう言ってるんだからちゃんと気をつけるのよー!あくまでこの子はヴェルでもあって響でもあるんだから!」

一同『はーい』

暁「それじゃあまあ、堅苦しいのはこのくらいにして……今日は精一杯好きなだけ騒ぎなさい!」

一同『ひゃっほおおおおおおおおおうううう!!!!!!!!!』

ヴェル「……相変わらず騒がしいね、この鎮守府は」

暁「あら?嫌だった?」

ヴェル「いいや」

ヴェル「このくらいが、丁度いい」ニコッ

金剛「1ヵ月前から帰ってくるのをソワソワしながら待ってたクセに、結局出迎えに遅れるなんて……ま、マヌケすぎるデス提督」プッ

提督「……いつもだったらここで言い返すが、今は我慢してやる。響のためのパーティーをぶち壊すわけにはいかないからな」

金剛「あーらら、残念デス。狙いが外れマシタ」ケラケラ

提督「……お前ってさ、何でそんなに響のこと嫌ってんだよ」

金剛「別にそんなことないデスヨ?嫌いっていうなら提督の方が嫌いデス」アハハ

提督「……」

金剛「何デスカ?もしかして信じてないんデスカ?提督ってばひっどーい(棒)」

提督「……」グッ

比叡「ちょ、司令!ストップ!抑えて!今のは確かに姉さまがウザかったですけど、ここは堪えて!冷静になってください!」

提督「何言ってるんだ比叡。俺は冷静だぞ?」ニッコリ

金剛「頬を引き攣らせながら言っても説得力皆無デスヨ?ポーカーフェイスも出来ない、ダ メ 提 督」

提督「上等だてめえ!今日がお前の命日だ!」ガッ

比叡「し、司令!?」

金剛「あ?やるんデスカ?いいデスヨ、受けて立ちマス」グッ

比叡「姉さままで!だ、誰か!誰か止めてくださーい!」

提督・金剛「「……」」

提督・金剛「「おらああああああああああああ!!!!!!!!!!!!!!!!!」」

比叡「ひ、ひえええええええええええええええええ!!!!!!!!!!!!!!!」

暁「……まったく、何やってるんだかあの二人は」ヤレヤレ

ヴェル「……」

暁「ん?どうかしたの?ヴェル」

ヴェル「いや、何でもないよ……」

暁「そう?ならいいけど」

ヴェル「……」

~翌日~

金剛「暇デース」ゴロゴロ

天龍「さっさと出てけ」

金剛「ぶ~、天龍は冷たいデース」グテー

天龍「人の部屋に勝手に入ってきた挙句、ベッドでゴロゴロしてるような奴にかける情けはない」

金剛「てんりゅーお茶ぷりーずデース」

天龍「お前オレの話聞いてたか!?」

金剛「ほうじ茶でお願いシマース」

天龍「ダメだ会話が成立しねえ……」

金剛「ごく、ごく……ぷはあ!やっぱりほうじ茶は最高デース!あったかいのもgoodデス!」

天龍「お前英国製だから紅茶好きなんじゃなかったのかよ……」

金剛「『金剛』にだって、たまには紅茶以外のものを飲みたくなるときだってありマース」

天龍「ああそうかい……で、何でお前はここにいるんだ?」

金剛「暇だからデース」

天龍「秘書艦の仕事はどうした」

金剛「ヴェルが帰ってきたので私はお払い箱デス」

天龍「そうか、そういや元々提督の秘書艦はあいつなんだっけ」ポン

金剛「そうデース」

天龍「まあ、秘書艦の仕事がなくなったのはわかった。でも、それだったら他の仕事すりゃいいだろ。もしくは訓練とか」

金剛「このちっこい鎮守府に仕事なんて余ってるわけないデース。訓練室は先日壊れたのが直ってマセン」

天龍「……」サッ

金剛「壊した本人には早く直して欲しい所存デース」

天龍「善処します」ドゲザ

金剛「うむ……まあ、そういうわけでやることが無いんデス」

天龍「で、オレのところに来たと。オレも暇じゃないんだが 金剛「訓練室」 他ならぬ金剛のためだもんな仕方ない!暇つぶしに付き合ってやろう!」

金剛「わーい、やっぱり天龍は優しいデース」

天龍「……はあ。で、何する?」

金剛「そうデスネ……うん?これは――――」

天龍「っ!?」ビクン

天龍「ちょ、金剛!おま、それだけはマジでやめろ!」

金剛「……ほう。何やら面白いことの匂いがシマース」ペラッ

天龍「ああ……」ガクリ

金剛「何々……『天龍式剣術壱の技「斬龍」』……?」

金剛「ぷはっ!な、何デスカ天龍、これ」ケラケラ

天龍「うう……そんな見るなよぅ」///

金剛「天龍式剣術って、『斬龍』って……」バンバン

天龍「あんま笑うなよ!恥ずかしいのはわかってるつーの!」ブンブン

金剛「あははは、スミマセン!け、決して笑う気があったわけデハ……」アハハ

天龍「めっちゃ笑ってんじゃねえかよ!」///

金剛「はあ~笑い過ぎて疲れマシタ。こんなに笑ったのいつぶりデショウ?」

天龍「ああそうかい……そいつは良かったな……」トオイメ

金剛「て、天龍?目が死んでマスヨ?」

天龍「ふっ、別にいいさ。どうせオレは日夜オリジナル必殺技とか考えてる痛い厨二病罹患者さ……」

金剛「そ、そんなことないデスヨ!?天龍は確かに痛々しくて、弱いくせに前線に出て大破ばっかりするアホの子ですけど、いいところもいっぱいありマース!」アセアセ

天龍「うん……それフォローになってないからな?」

金剛「でも何で天龍はこんなことしてるんデスカ?このノートの厚さを見る限り、格好いいからだけじゃなさそうデスガ……」

天龍「オレは……さ」

天龍「最強になりたいんだよ。どんな艦娘より強くて格好いい、深海棲艦でも何でも倒せるような最強に」

金剛「最強、デスカ」

天龍「笑いたいなら笑ってもいいぜ?オレだって、旧型軽巡のオレがそんな風になれるなんて本気で思ってるわけじゃないさ」

天龍「でも、諦めたくないんだ。例えどうしようもないことでも、努力の方向性が間違ってたとしても」

天龍「『オレはこれだけのことをやろうとしてたんだ』って証くらいは、残したいんだ」

金剛「……」

天龍「ははっ、ちょっと今のはオレの柄じゃなかったかな?忘れてくれていいぜ?」

金剛「いいえ。忘れマセン」

天龍「ん?」

金剛「あなたのその姿勢は尊敬に値するものだと、私は思いマス」

―――――だって私は、そこまで自分の願いに真摯に向き合えないから。

天龍「……」

金剛「さて、と。天龍の面白い秘密も知れましたし、そろそろ出ていくとしましょうカ」ヨッ

天龍「……なあ金剛」

金剛「はい?何デスカ?」

天龍「お前には、無いのか?大切な願いごと」

金剛「……ありまセンヨ」

天龍「本当に?」

金剛「……」

天龍「本当に、ないのか?」

金剛「……あったとしても、叶いませんカラ」ガチャッ スタスタ

天龍「おい!金剛!」

金剛「……」スタスタ

天龍「ったく、あのバカ」

天龍「最初から諦めてどうするんだよ。叶うかどうかは、まだ誰にもわからないってのに」

~その夜~

金剛「……」

天龍『「オレはこれだけのことをやろうとしてたんだ」って証くらいは、残したいんだ』

天龍『お前には、無いのか?大切な願いごと』

金剛「……どうせ、叶わない」ギリッ

~執務室~

金剛(ついいつものクセでここに来てしまいましたガ……どうしマショウ?)

提督「……き。…ちね……えのや……くを」ボソボソ

金剛(て、提督の声デス!な、何を言ってるんでしょうカ。ドア越しだとよく聞こえないデース……)

ヴェル「そ…は……も……かい?」ボソボソ

金剛(あ、相手はヴェルデスカ……何だか余計に気になってきたデース)

金剛(ちょっとだけ、ちょっとだけなら開けてもバレない筈……)

カチャッ コソー

提督「当たり前だろ。俺の気持ちは一年前にきちんと伝えたはずだ」

金剛(提督の気持ち?一年前?)

ヴェル「一年も経てば人は変わるさ」

提督「だが、俺のお前への気持ちは変わってない」

ヴェル「……」

金剛(……?)

提督「好きだ、響。俺とケッコンしてくれ」

金剛(……っ!?)

ヴェル「……」

提督「一年前にも言ったよな?俺はお前のことが好きなんだ。愛してると言ってもいい」

ヴェル「そうだね。確かに一年前、あなたにそう言われた」

提督「なら!」

ヴェル「でも、私はそれにこう答えたはずだよ?」

ヴェル「『あなたの気持ちはわかった。じゃあ、一つだけ約束して欲しい』」

ヴェル「『一年後に私が帰ってきたときまで変わらず、私を一番に愛し続けてくれ』ってね」

提督「ああ。でも、俺は約束を守ったはずだ」

ヴェル「本当にそうかな?」クイッ

提督「ひ、響?何を――――」チュッ

ヴェル「――――」

提督「――――」

ヴェル「ぷはっ……ふふ。これがあなたのファーストキスだと思うと結構ドキドキするものだね。あ、言っておくけど私もこれがファーストキスだよ?」

提督「な、何を、何のために……?」

ヴェル「すぐにわかるさ……ほら」

カタッ

提督が振り返ると、そこには――――

――――愕然とした表情の、金剛が。

金剛「……」

提督「金剛!?」

金剛「……っ!」ダッ

提督「おい!金剛!待て――――」ダッ グイッ

ヴェル「行かせないよ」

提督「響!?こんな時に何やって――――」

ヴェル「それは私のセリフだよ、司令官。大切な女の子への告白中に出ていこうとするなんてどういうつもりだい?」

提督「それはっ!でも、金剛が、あいつが」

――――泣いてたんだ。

ヴェル「……やっぱり、あなたは変わったね」

提督「響?」

ヴェル「あなたの告白への返事をするよ、司令官」

提督「っ!」

ヴェル「最初に言っておくが、私はあなたのことは嫌いじゃない。むしろ大好きだ。あなたに好かれて、愛されて、告白されて、本当に嬉しかった」

提督「響……」

ヴェル「でも、あなたからの告白への返事は……Noだ」

提督「何で!?」

ヴェル「あなたが約束を、破ったからだろう?」

提督「何を言って……」

ヴェル「昨日・今日と見ていてわかったし、さっきのアレが決定的だった。あなたはもう、私を一番には愛してくれていない」

提督「そっ――――!」

ヴェル「『そんなことない』って、本当に言えるのかい?あの時、あの場面で、告白の返事より、他の女の後を追うことを優先しようとしたあなたが?」

提督「それは……でも!」

ヴェル「言い訳は見苦しいよ、司令官。今のあなたに必要なのは私じゃなくて、彼女なんだろう?」

ヴェル「だったら早く追いかけなよ。どうせあなたのことだ。目星はついてるんだろう?」

提督「響……お前」

ヴェル「いいから早く行けって言ってるだろ。折角の私の好意を無駄にするつもりなのかあなたは」ドンッ

提督「うおっ!おい!響!」

ヴェル「うるさい早く行け!あなたにだけは、見られたくないんだから……」グスッ

――――そう言った響の顔は、涙でくしゃくしゃだった。

ヴェル「最後に一つだけ、あなたに言っておこうか」ボロボロ

ヴェル「あなたのことがずっとずっと好きだったよ、私の司令官」ニコッ

――――そう言って笑った響は、今まで見てきた中でも最も美しかった。

提督「響……」

ヴェル「うじうじうるさいさっさと行け。いい加減にしないと連装砲ぶっ放すよ?」

提督「……」

提督「……わかった。行ってくる」ダッ

ヴェル「うん、それでいい。それでこそ、私の大好きな司令官だ」

タタタッ クルリ

提督「響ー!」

提督「確かに俺の一番はお前じゃなくなったのかもしれない!でもな!」

提督「俺はお前が、大っ好きだあああああああああああああ!!!!!!!!!!!!!!!!」

タタタッ

ヴェル「……」キョトン

ヴェル「ふふっ、やっぱりあなたには敵わないなあ」

ヴェル「……私も大好きだよ、司令官」

すんません寝落ちしました眠い。再開は今日の夕方になります

一応解説しておくと、これはもう一つのスレとは世界線は同じです。ただ単に時代が違うだけです。だから金剛が報われないなんてことはない……と、いいな?

展開が駆け足すぎて、ただただ金剛と提督がウザいだけなのがかなC

それでは再開します

>>27

展開が早くてすみません。元々昨日なんとなく思い立ったもので、本来は昨日中に完結させようと思っていたので駆け足になってしまいました。本編終了後の小ネタ的なものにご期待ください

暁「とか何とか言って格好つけてるけど、泣きそうな顔してるわよ?」ヒョコッ

ヴェル「ふわっ!?……何だ、暁か」

暁「何だとは何よ、可愛い妹がフラれたっていうからわざわざ慰めに来てあげたのに」

ヴェル「うるさい。フラれてなんてない。むしろ私がフッたんだ」///

暁「またまた、強がっちゃって……ほら、来なさいよ」ポンポン

ヴェル「?何やってるんだい?ただでさえ無い胸を叩いて減らすことに何の意味が――――」ガン

ヴェル「――――っ!」プルプル

暁「……何か言ったかしら?」ニッコリ

ヴェル「な、何でもないです……」

暁「よろしい」

ヴェル「で、結局さっきのは何だったんだい?ドラミングの練習?」

暁「そろそろ本気で怒るわよ?何が悲しくてこの暁ちゃんがゴリラの真似なんてしなきゃならないのよ。そうじゃなくて、暁の胸で泣いていいわよってこと」ポンポン

ヴェル「……どうせだったら戦艦や空母の人たちくらいある胸の方がいい気が……」

暁「何?地獄を見たいの?傷心中だからって何でも許されると思ったら大間違いよ?」

暁「いいからつべこべ言わず来なさい」グイッ

ヴェル「うわっ!」ポスッ

暁「こういう時くらい、素直にお姉ちゃんに甘えなさいよ」ポンポン

ヴェル「……艦娘として建造されたのは私の方が先だよ」ギュッ

暁「それでも暁の方がお姉ちゃんなの。あなたはいつだってどんな時だって、『暁』型駆逐艦の2番艦なんだから」ナデナデ

ヴェル「はは……本当、ずるくて、横暴だよなあ……お姉ちゃんは」

暁「長女なんてみんなそんなもんよ。諦めなさい、ヴェル」ギュッ

ヴェル「そうだね、それじゃあ仕方がない……」グスッ

ヴェル「う、うあ……」

ヴェル「うわああああああああああああああああああああ!!!!!!!!!!!!!!!!」ポロポロ

暁「よしよし、今はお姉ちゃんの胸の中で好きなだけ泣きなさい」ポンポン

ヴェル「わああああああああああああああああああああああんんんんんんん!!!!!!!!!!」ボロボロ

暁(やれやれ。こんだけうちの妹を泣かせておいて結局ダメだった、なんてなったら撃ち抜いちゃうんだからね?司令官)

暁(だからしっかりやんなさいよ?)

ヴェル(司令官……)


響『響だよ。その活躍ぶりから不死鳥の通り名もあるよ』

提督『おう、よろしくな。響』


響『勝利か、いい響だな。嫌いじゃない』

提督『凄いじゃないか響!』ギュッ

響『し、司令官……急に抱き着くのはやめてくれっ』///


響『ここは……?』

提督『俺のお気に入りの場所だ。どうだ、綺麗だろ?』

響『ああ……星が、いっぱいだ』

提督『また来るか?』

響『うん』


響『艦隊が、戻ってきたね……お疲、れ……』

提督『響!無事か!』ダッ

響『あ、司令官……ちょっと、無茶し過ぎちゃった……』

提督『お前……こんなに傷ついて……さっさと入渠するぞ!』バッ

響『司令官、手を……つないでくれないか?』

提督『そんくらいいくらでもやってやる!』ギュッ

響『えへへ……司令官の手は、あったかいな』ニコッ


響『司令官!カレーを作ってみたんだけど……どうかな?』

提督『うん!すっげえ美味い!響は料理も上手なんだな!』ナデナデ

響『ん……子ども扱いしないでよ』プクー

提督『はは、悪い悪い』ナデナデ

響『だから撫でるなってばー!』プンスカ

響『……司令官、これは』

提督『お前への、ロシアへの出航命令だ』

響『……』

提督『出発は一週間後。それまでに準備しておけ』

響『……司令官は』

響『司令官は、私がいなくなってもいいの?』

提督『……』

提督『これは、上からの命令だ。俺の気持ちは関係ない』ガチャッ スタスタ

響『司令官……』

暁『やれやれ、あの男はああなると本っ当に頑固なんだから』

響『暁』

暁『一応、伝えておくけど。司令官はその紙見たとき、訓練室に籠ってたわ』

響『……』

暁『響が出撃してる間に直すの、大変だったんだからね?』

響『……そっか』

暁『ん、そうよ。じゃ、暁も仕事あるから』スタスタ

響『……』ギュッ

響『司令官、なんだい?こんな朝早くに呼び出して』

提督『あー、その、何だ』

提督『お前に、伝えておきたいことがあったんだ』

響『伝えておきたいこと?』

提督『ああ。ロシアに旅立つって日に伝えるのもどうかと思ったんだが……やっぱり、早く伝えないとと思ってな』

響『ふーん……で、何?』

提督『……お前何か機嫌悪くないか?』

響『そんなことないよ。いいから早く言ってよ』

――――言うのが遅いんだよ、バカ。

提督『お、おう……じゃあ、言うぞ。実は、俺は、お前のことが――――』



ヴェル(あの時あなたの言葉に、自分の気持ちに正直になって答えていたらあなたは私の隣にいてくれたのかな。司令官)

ヴェル(はは……自分からフッたくせに、まったく未練がましいものだな。雪国で、少しは心がクールになっていたと思ってたんだけど)

ヴェル(でも、それはきっと、それだけ私があの人のことを好きだってことだから、いいかな)

ヴェル(司令官)

ヴェル(例えあなたが私のものじゃなくなっても、あなたの一番が私じゃなくなっても)

ヴェル「私はあなたのもので、私の一番はあなただよ」ボソッ

暁「ん?何か言った?ヴェル」

ヴェル「……お姉ちゃんの胸は固いなって言ったんだよ」

暁「何ですって~!これでも成長中なんだからね!数年後にはレディーにふさわしくらいおっきくなってるわよ!」

ヴェル「夢を見るのは自由だからね。頑張りなよ」

暁「この子本当にムカつくわ」

~そしてその頃提督は~

提督「どこ行きやがったんだあのアホ戦艦……」ゼエハア

提督「自分の部屋にもいない、比叡たちのところにもいないし、『間宮』にもいないとは……」

提督「となると後は……あそこか!」ダッ

~港~

金剛「……」

金剛(昼間はお日様の光で照らされてキラキラしてますガ……やっぱり夜の海は黒いだけですネ)

金剛(きっと底の方は黒くて、暗くて、寒いんデショウ……)

金剛「はあ~……いい加減鎮守府の中に戻りましょうカ」ズルッ

金剛「……ズルッ?」

そう思ったとき、体は既に宙に浮いていた。

金剛(やばっ……艤装と力場の展開は……やっぱりできまセンか)

当たり前だ、今の自分は展開キーを部屋に置いてきているのだから。無防備ここに極まれり、完全な丸腰だ。

金剛(流石にそのまま海底に沈んで行くようなことはないでしょうけド……音を聞きつけた深海棲艦なんかが来たりしたら一発アウトですネ)

金剛「まあ、このままここで終わるのも、それはそれでまた良し……ですかネ」

???「いいわけ、ねえだろうが!アホ戦艦!」パシッ

金剛「はえ?」キョトン

???「よっこら、せえええええ!!!!!!!!!ああ~、重かった。お前ダイエットしろよマジで」

金剛「提、督?」

提督「あ?何だ?」

金剛「どうしてここに……?」

提督「お前を探してたからに決まってんだろうが。ここは……お前との思い出深い場所だからな」

~一年前~

提督「はあ~死にてえ~」ガックシ

提督(響がロシアに行って既に一週間。俺には早くも限界が訪れたいた)

提督「ヒビキニウムが、ヒビキニウムが足りない……」

金剛「何アホなこと言ってるんですカ、提督」

提督「あ?金剛?お前何やってんのこんなとこで。仕事はどうした」

金剛「見ればわかるでショウ?サボってるんですヨ」ハッ

提督「偉そうに言うな不良艦娘」

金剛「まあまあそんなこと言わずニ……第一、提督だってサボってここに来ているのでショウ?」

提督「うっ……まあ、そうだが」

金剛「だったら私たちは同じじゃないですカ。説教される謂れはありまセン」

提督「それも……そうなのか?」

金剛「そうデス」

提督「そうか」

金剛「ほら、そんなところに突っ立ってないで提督もこっちに来てクダサイ。提督が見つかったら連鎖的に私も見つかるんですかラ」ポンポン

提督「了解」ヒョイッ

金剛「……」

提督「……」

金剛「……」

提督「……なあ、金剛」

金剛「何ですカ?」

提督「ずっと海ばっか見てるけど、楽しいかこれ?」

金剛「いえ全然」

提督「じゃあ何でずっとこうしてるんだよ」

金剛「他にやることがないからデス」

提督「じゃあお前……仕事しろよ」

金剛「嫌デス。私はなるべく働きたくないんデス」

提督「ニート戦艦」

金剛「出撃はちゃんとしてるのでニート呼ばわりされる筋合いはありまセン」

提督「それもそうか。じゃ、せめて自分の部屋にいればいいんじゃないのか?」

金剛「真っ昼間から部屋に籠もるなんて不健全なこと、引き籠もりみたいで出来まセン」

提督「それは真っ昼間から部屋に籠もって書類仕事ばっかしてる俺に対する当て付けか?」

金剛「あなたがそう取るならそうデス」

金剛「……」

提督「……」

金剛「……よく」

提督「ん?」

金剛「よく、綺麗な景色を見てると心が洗われるようだって言うじゃないですカ」

提督「言うな、確かに」

金剛「でも、結局その人の心がその程度しか汚れてなかったってことじゃないんかと思うんですよネ」

――――だって、私の心はどんなにこの綺麗な海を見ても真っ黒なままだ。

提督「……」

金剛「私、他の子たちと違って歴代の艦娘との親和性が高いんデス。知ってますよネ?」

提督「……ああ」

金剛「だから何でしょうネ。命なんてものが酷く儚くて、くだらないものに思えるんデス」

金剛「あんな結末になるくらいなら。あんな最後を迎えるくらいなら。あんな気持ちに、なるくらいなら」

金剛「一生懸命に働くのも、戦うのも、生きるのも、馬鹿馬鹿しいじゃないかって、そう思うんデス」

提督「……」

金剛「楽しそうに騒いでる駆逐艦の子たちを見ても、恋話してる軽巡や重巡の子たちを見ても」

金剛「美味しそうにご飯を食べてる空母の人たちを見ても、戦闘について語ってる戦艦のみんなを見ても」

金剛「『でもどうせ、最後にはみんな絶望しながら死んでいくですヨ?』って、思っちゃうんデス」

金剛「そして私はそう思ってしまう自分が殺したいほど大嫌いデス」

提督「……」

金剛「そんな諦観と殺意に満ちた私の心を、この海は洗い流してくれないんですヨ」

金剛「……って、こんなことを提督に言っても仕方ないですよネ。気分を害してしまったなら帰ってもいいですヨ?」

提督「金剛」

金剛「はい」

――――正直に言って私はこの時、あなたに怒られると思ってました。

よくある綺麗事を並べられながら、命の大切さとか、未来は誰にもわからないんだから、とか。

そういう感じになって、結局あなたも私の気持ちを否定するんだと思ってたんです。

提督「俺にはお前の気持ちはわからん。でも、これだけは言える」

金剛「……」

提督「――――俺はお前のその気持ちを、否定しない」

金剛「っ!?」

提督「仲間を失う辛さを知ってるお前に、死ぬことの辛さを知ってるお前に、大切な誰かを守れない辛さを知ってるお前に」

提督「それでも未来に期待しろだなんて、俺は言わない」

金剛「提、督」

提督「でも、死ぬな。生きろ。そして働け」

金剛「どうしてですカ!?生きていたって仕方ないって!私はそれを知ってるんダ!」

提督「俺が困るからだ」

金剛「ほぇ?」

提督「お前はそんなんでも歴代屈指の実力を持つ『金剛』だからな。お前に死なれると、『とりあえず金剛も編成に入れとくか』っていうあの便利な方法が使えなくなるだろうが」

金剛「今までそんな軽いノリで私を出撃させてたんですカ!?」

提督「ああ」

金剛「はああ~!?最低ですねあなた!」

提督「自覚はしている。だが反省と後悔はしていない」ドヤッ

金剛「いや、ドヤ顔で言うことじゃないですからネ!?」

提督「それにさ、金剛」

提督「どんな辛い未来が待っていようが、それを経験するのは『今の』お前じゃない。未来のお前だ」

提督「だったら辛いことは全部未来のお前に押し付けて、今を精一杯生きてもいいんじゃねえの?」

金剛「え、ええ~?」

提督の言ってることは最低で、しかも全然意味が分からなくて。

アニメやマンガみたいに、心に沁みこんで来たりストンと落ちたりはしませんでしたけど。

金剛「ふふっ……あはははははははははははははは!!!!!!!!!!」

――――お腹の底から笑えるくらいには、面白かったです。

提督「自分良ければすべてよし――――『今の』俺達と『未来の』俺達は別人だ。なら、そんな奴らのために俺たちの貴重な時間を無為にしてやる義理はないだろ?」

金剛「そ、それもそうですネ……ブフッ!」パシパシ

提督「お前女子にあるまじき笑い方してるぞ今……」ジトー

金剛「ハッ!」

提督「さっきまで若干厨二入ったダウナー系気取ってた奴がそこまで爆笑してると、最早ただのギャグだろ」

金剛「ちゅ、ちゅちゅちゅちゅちゅ厨二なんて入ってませんシ!?ダウナー系気取ってなんか無いですシ!」

提督「『一生懸命に働くのも、戦うのも、生きるのも、馬鹿馬鹿しいじゃないかって、そう思うんデス』……ぷぷぷ」

金剛「~~~~~」/// バシッバシッ

提督「痛っ!ちょ、おま、それシャレにならない強さじゃ……ぎゃああああああああああ!!!!!!!!!!!」

~で、現在~

金剛「そんなこともありましたネ……」

提督「あの後暁に見つかって二人で説教されたんだよな」

金剛「しかも更にその後で提督が『サボり防止のための苦肉の策だ。働け』とか言って私を秘書艦にしたんですよネ」

提督「秘書艦になった後もちょいちょいサボってたけどなお前」

金剛「……何だか懐かしいデス」

提督「……」

金剛「ねえ、提督。思い出話のついでに、聞いてほしいことがあるんですけド」

提督「……何だ?」

金剛「私はですね……?実はずっと前からあなたのことが――――」

――――大嫌いだったんです

金剛「いつも私を働かせようとして、バカにして、喧嘩売ってきて」

金剛「そのクセ自分の都合が悪くなるとすぐに逃げて。意味わからない理屈で話をうやむやにして」

金剛「そして何より、ずっと近くにいた私の想いに気付かない程にぶくて」

金剛「そんなあなたが、私は大嫌いだったんです」

提督「……」

金剛「でもですね?提督」

金剛「私は、あなたが嫌いなのと同じくらい」



金剛「あなたのことが、大好きなんです」



提督「……」

金剛「あなたの顔が好きです。声が好きです。腕が好きで、脚が好きで、お腹が好きです。髪だって好きです」

金剛「あなたの笑顔が好きです。泣いてる顔が好きです。怒ってる顔が好きです。悪そうな顔も好きです」

金剛「あなたの匂いが好きです。あなたの視線が好きです。あなたの味が好きです。あなたを触った時の感覚が好きです」

金剛「あなたの何気ない仕草のすべてが。意識した言動のすべてが」

金剛「あなたの優しさが、純粋さが、前向きさが」

金剛「私は、大好きです」

金剛「私はあなたを、提督を、一人の男性として愛してます」

提督「……」

金剛「あ、答えはいりませんよ?どうせフラれるのはわかってますから。私は提督と違って善良なので、未来の自分に余計な悲しみは与えたくありません」

提督「……金剛」

金剛「聞きたくないって、言ってるじゃないですか。喋らないでください。むしろ息をしないでください」グスッ

提督「なあ、金剛」

金剛「……何ですか?」

ああ、きっとあなたのその口から告げられるのは、『ごめん』の一言なんでしょう。

でも、私は聞き返してしまった。もう、後戻りはできない。

金剛「何ですか、提督」

提督「お前、普通に流暢に日本語話せたんだな」

金剛「え?この流れで最初にツッコむところがそこなんですか!?」

提督「いや、いやいやいや。だって大事だろ。何?今までお前『~デス』とか言って日本語下手っぽかったのって演技だったの?キャラ付けだったの?」

金剛「きゃ、キャラだ付けってわけじゃないですけど……」

提督「俺はぶっちゃけお前に告白されたことよりそっちの方が驚きだよ。全国の提督の皆さんもビックリだよ」

金剛「わ、私だって日々進歩してるんデス!……まあ、油断するとこうなっちゃいますけド」

提督「あ、そっちが素なんだ」

金剛「もうそれ以上私の日本語の話はしないでクダサーイ!」

提督「え?何で?面白いじゃん。まだまだからかい足りねえよ?俺」

金剛「最低デス!最低の男がここにいマス!」

提督「俺が最低なのはいつものことだろ?」

金剛「それを本人が言うとひたすらムカつくだけなのは何故なんでショウ……」ハア

提督「なあ、金剛」

金剛「何ですカ……?まだからかうんですカ?」

提督「俺はさ、お前のことが大嫌いだったんだよ」

金剛「――――っ!」ビクン

提督「面倒くさがりで、口が悪くて、捻くれ者で」

提督「やたら悲観的で、なのにいつも騒がしくて」

提督「そんなお前が、俺は大嫌いだったんだ」

金剛「……はは」

金剛「そう、ですよネ。わかってましたヨ。やっぱり私なんかは――――提督「でも」――――」



提督「でも、俺はそんなお前を愛してる」



金剛「……え?」キョトン

提督「響がいなくなって落ち込んでた俺に自分の本音をぶちまけるとか正気か?と思った」

提督「けど、お前の話聞いて、くだらない持論展開して、お前の笑顔を見て」

提督「一瞬だけだったけど、あいつのいない寂しさを忘れられたんだ」

金剛「……」

提督「その後はお前を秘書艦にして約一年間過ごしたわけだが、日が経つごとに『響早く帰ってこねえかなあ』って思う時間が短くなっていった」

提督「あいつが帰ってくる日を、忘れちまうくらいにな」ハハッ

金剛「……提督」グスッ

提督「金剛。俺は最低だ」

提督「大好きだった相手との約束を破って、別の女を好きになった」

提督「大好きだった奴に辛い役目を押し付けて、背中を押してもらわないとダメだった」

金剛「提督」ポロポロ

提督「お前が泣いて走ってったとき、目の前の響よりお前の方に意識が向いた」

提督「お前が海に落ちそうになったとき、頭で考えるより先に体が動いてた」

提督「俺はどうやら、お前のことが一番好きで、大切らしいんだ」

金剛「提督!」ボロボロ

提督「いつもお前が言っているように、俺がさっき言ったように」

提督「俺はどうしようもない最低のダメ男だが――――」

――――そんな俺を、一番に愛してくれないか

金剛「……」

提督「……」

金剛「……提督」

提督「……」

金剛「あなたの気持ち、伝わりましタ」

提督「……」

金剛「でも、私は臆病で悲観的なので、一つだけ聞いておかなければいけないんデス」

提督「……」

金剛「ヴェルの――――響のことは本当にもういいんですカ?」

提督「……」

金剛「例えばの話、私と響が死にそうになって、絶対にどちらかしか助けられないとしたラ」

提督「……」

金剛「あなたは、どっちを選ぶんですカ?」

提督「金剛だ」

提督「そんなの、決まってるだろ?」ギリッ

金剛「やっぱり、そうですよネ」

金剛「あなたは、そういう人デス。一番大切な人間を助けられたとしても、他の犠牲者を出してしまうことを許容できナイ」

提督「違っ、金剛!俺は!」

金剛「けど、別にいいデス。私は、そんなあなただからこそ好きになったような気もしますシ」シレッ

提督「……は?」

金剛「提督、私はあなたが大好きです。この世界の誰よりも、過去の自分より、現在の自分より、未来の自分より」

金剛「あなたのことを愛しています。あなたのためなら、私の『今』は使われてもいい」

提督「……金剛」

金剛「すぅぅぅぅぅぅぅぅぅうううううううううううう」



金剛「テートクううううううううううううううううううううううううううう!!!!!!!!!!!!!!!!!」

金剛「私は!あなたのことを一番に愛すると誓うデええええええええええええええええええええええええええええス!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」

金剛「……ふう。これでスッキリしましタ」キラキラ

提督「お前何やってくれてんの!?鎮守府どころかご近所さんにも聞こえるくらいのボリュームで叫ぶとか、本当にマジで何やってくれてんの!?」

金剛「別にいいでショウ。私が良ければすべてよし。私がスッキリしたからいいんデス」

提督「……明日の朝一番。いや、今夜中に問い詰められる気配がする」ガクブル

金剛「まあまあ、いいじゃないですカ。そうなったらこう言ってやれば」

金剛「『金剛は俺の嫁)キリッ』って」ケラケラ

提督「お前なあ……他人事だと思って……お前も問い詰められんだぞ?」

金剛「私はもう『提督に脅されて言わされたんデス!』って言う覚悟は決めましタ」

提督「本当にそう言いやがったら減給なお前」

金剛「提督は優しい(笑)なのでそんな酷いことはしないと信じてマス!」

提督「おい今『優しい』と『なので』の間に何か妙な間が――――」

ダキッ ギュッ チュッ

提督「金剛、おまっ!」カアアア

金剛「えっへへー!ファーストキスは響に取られましたが、セカンドキスはGetデース!」///

提督「セカンドキスって何だセカンドキスって……」

金剛「ちなみに私はファーストキスですヨ?」

提督「そりゃどうもご馳走様でした」

金剛「……私はあなたのことを、ずっとずっと愛してます。ダメ提督♪」ニコッ

提督「……俺もだよ、アホ戦艦」クスッ

はい終了!金剛スレに見せかけた響スレの本編はここで終了です!響/ヴェルは俺の嫁)キリッ

ここからはリクエストタイムです。リクエストを出してくれれば小ネタとしてそれをいくつかやります。もちろん後日ですが

ヴェルのその後


次の日の他の艦娘とご近所さんからの反応とか


響のロシア時代とか

じゃあ俺は天龍の次代が文字通り最強になるくらいの鍛錬の日々が見たい

何だかたくさんリクエストが来てますが、金剛に関するものがほとんどというか一つもないってどういうことなんですか!どうしてヴェルばっかりなんですか!(歓喜)

あと天龍が予想以上に好かれててビビった……

とりあえず一つずつ消化していくことにします

>>58より

~告白騒動の翌日~

雷「あ、司令官じゃない!金剛と末永くお幸せにね!」ニヤニヤ

電「絶対に浮気とかはダメなのです!」ニヤニヤ

提督「今日のオヤツ抜きにすんぞ雷電コンビ」

雷・電「「ちょっ!えっ!?」」アワアワ

比叡「あなたたちもバカですね。この捻くれ者の司令が面と向かって祝われて喜ぶわけないじゃないですか」

比叡「こういうのは陰でコソコソとニヤニヤするのが、賢い者のやり方ってものですよ」フフン

提督「それを本人の前で言うお前も大概バカだよな」

比叡「はっ!」

提督「今日のオヤツが一気に四つに増えたぜやっふー!」

比叡「ひ、ひえええええ!!!!!!!この男クズ過ぎです!」

提督「I☆MA☆SA☆RA」

金剛「ヘーイ!ゴm――――提督ぅー!ご近所さまからお祝いの品を貰ったネー!」ギュッ

提督「おいコラちょっと待て。てめえ今俺のことゴミって言おうとしたろ」

金剛「気のせいデース!」ギュウッ

提督「オヤツが五つに増えました」

金剛「えええええ!!!!!!!!???????」ガーン

提督「まあ、流石に五つは多いな。二つは我が愛しの――――」

金剛「やっぱり提督は優しいデース!私にもちゃんとくれるなんテ――――」

提督「――――ヴェルにやろう。うん、それがいい」

金剛「どうせそんなことだろうと思ってましたよちくショー!」

ヴェル「し、司令官。そう言ってもらえるのは嬉しいんだが、あなたには金剛というものが……」///

提督「関係ないさ。確かに俺はこのダウナー系アホ戦艦を世界で一番愛してるが、お前のことも大好きだからな」ニコッ

ヴェル「司令官……」ポー

金剛「そこ!勝手にラブコメするのはやめてくだサイ!」ビシッ

暁「やれやれ、今日もいつも通り騒がしいわね、この鎮守府は」ハア

天龍「提督、色んな奴から荷物が届いてるぜ?『この度はご結婚おめでとうございます』だってよ」ニヤニヤ

提督「情報伝わるの早くね!?つーか結婚はまだしてねえ!」

暁「まだ?」ニヤニヤ

雷「まだなの?」ニヤニヤ

電「まだなのです?」ニヤニヤ

比叡「まだってことは」ニヤニヤ

天龍「いつかはするってことだよな」ニヤニヤ

提督「お、お前らそうやって揚げ足取りみたいなことするなよ!」カアアア

金剛「て、提督……」///

ヴェル「……」ムスッ

提督「お前らはその正反対な態度何とかしろよ!金剛は顔赤らめてくねくねすんな!ヴェルもむすっとした顔で俺のこと蹴るのやめてくれ!」

提督「ああもう!あんなことがあったってのに、今日もいつもと変わらず面倒くせえなあこの鎮守府!」

>>57,60

~ある意味でヴェルの逆襲~

ヴェル(今日はちょっと司令官に意地悪をしてみようと思う)

ヴェル(嘘の彼氏出来た報告をして、反応を見てからかう作戦だ)

ヴェル「ねえ司令官」カキカキ

提督「何だ?ヴェル」カキカキ

ヴェル「私、カレシが出来た」カキカキ

提督「へえ。そうなんだ」カキカキ

ヴェル「そうなんだって……カレシが出来たんだよ?私に」カキカキ

提督「ああ、ちゃんと聞いてたよ」カキカキ

ヴェル「……好きだった女の子にフラれてから、こんな短期間でその子にカレシが出来たっていうのに随分冷静だな」カキカキ

提督「まあ、俺はお前を諦めて金剛と付き合うことになったわけだしな。そんな俺にお前の恋愛事情に口出しする権利はないだろ」

ヴェル「それは……そうだけど」ピタッ

ヴェル(でも、ちょっとくらい慌ててくれたっていいじゃないか……)プクー

提督「ふう……それで、ヴェル。そいつはいったいどんな奴なんだ?顔は?身長は?体重は?体格は?」

ヴェル「へ?」

提督「性格は?職業は?学歴は?家柄は?収入は?」

ヴェル「ちょ、ちょっと司令官?何でそんなこと聞くのさ」アセアセ

提督「何でって、そりゃあ……」

提督・暁「「そいつをぶちのめすために決まってんだろ(決まってるじゃない)」」

ヴェル「暁!いつの間に!?」

暁「最初からいたわ」

ヴェル「二人とも物騒すぎるよ!」

提督・暁「「?」」キョトン

ヴェル「ダメだこれ……」

提督「なあ暁。もしそいつのところに俺が行ったときに偶然、強盗や深海棲艦に襲われてそいつが死んでも、俺のせいじゃないよな?」

暁「ええ、もちろん。それは不幸な偶然よ」

ヴェル「いやそれどう考えてもあなたのせいだよ」

暁「ねえ司令官。もしその時に暁が応射した弾がその人に当たってその人が死んでも、それは暁のせいじゃないわよね?」

提督「ああ、もちろん。それは不幸な事故だ」

ヴェル「いやそれどう考えても故意だよね」

提督・暁「「というわけでそいつの情報を詳しく」」

ヴェル「この流れで教えてもらえると思ったの!?」

ヴェル「……はあ、わかったよ。白状するよ。カレシが出来たなんていうのは真っ赤な嘘さ」

提督・暁「「え?そうなの?」」

ヴェル「こんな短期間で他の人を好きになれるほど私は器用じゃないからね」

提督「よ、よかったあ~」

暁「し、失恋のショックで悪い男に騙されたんじゃないかと心配して損したわ」

ヴェル「私はあなたたちの頭の中が心配になったよ……」

ヴェル(でもまあ、二人が慌ててくれたのは嬉しかったかな?)フフッ

提督「?どうした?急に笑い出して」キョトン

暁「嘘に引っかかった暁たちを笑ってるのかしら?」

ヴェル「いや、そうじゃなくてさ」

ヴェル「こんないい上司と姉がいて、私は幸せだなと思っただけだよ」ニコッ

今日はとりあえずここまで!こんな感じでいいんですかね?

>>59より

~響、北の大地に立つ~

響「というわけでロシアにやってきて早数か月」

響「今日も今日とて朝食を食べて午前の訓練を終えて」

響「今は昼食中さ」ファサッ

桐「誰に説明してるのよ」

響「おやキミは、まだ未実装だからキャラがよく分からなくて危うく出番がなかったことにされそうだった挙句、今でも詳しい描写は避けられたりセリフが削られそうな駆逐艦。松型の桐じゃないか」

桐「丁寧な解説どうも」

響「さて、と。これ以上キミと一緒にいたら色々都合が悪そうだから退散させてもらうよ」スタスタ

桐「どこ行くの?」

響「訓練場」

~廊下~

響(愛しの司令官と別れてわざわざこんなところまで来たんだ。少しでも強くならないとね)

響「とりあえず撃ちこみでもやるかな……」

男「あれ?響ちゃんじゃないか」

響「ん?キミは……誰だっけ?」

男「誰だっけって!昨日も会ったよね!というか初日に会って以来毎日遭遇してるよね!?」ガビーン

響「ジョークだよ。響ちゃんジョークだ」

響「初日に挨拶をして以来、毎日私のことを尾けまわしては告白してくる迷惑なナンパ野郎だろう?」

男「その覚え方はやめてくれない!?いや、否定できないんだけども!」

響「で、何だい?今日もまた砲撃の的になりに来たのかい?」

男「違う違う違う!そうじゃない!」

響「……じゃあ何なんだ?」

男「キミに僕の愛を届けに……って、うおっ!危なっ!」

響「チッ……外したか」

響「いつもいつもいつも言っているが、私には心に決めた人がいるんだ」

響「キミ如きの薄っぺらい愛じゃ私には届かないよ」

男「……心に決めた男って言っても、響ちゃんを引き留めもせずに送り出したような男なんだろ?」バンッ

男「……っ!」ダラダラダラ

響「もう一度でもあの人を悪く言ってみろ」

響「――――斬って折って叩いて撃って沈めてやる」ギロッ

男「い、いえっさー……」コクコク

響「……」スタスタ

男(こ、こえー……でもそういうところも素敵だぜ響ちゃん!)



たぶんこんな日常を過ごしていました

>>70より

天龍「ふっ……ふっ!」ブン! ブン!

少女「今日もせい?が出るね。お姉ちゃん」

天龍「ん?……何だちびっ子。いたのか」

少女「うん、さっきからいたよ」

天龍「全然気付かなかった……」

少女「しゅうちゅうしてたみたいだからね」

少女「それで?今日は何してたの?」

天龍「ふっふっふ、聞いて驚くなよ?なんと今日は――――」

少女「あたらしいわざでも思いついたの?」

天龍「……」ズーン

少女「あ、あれ?ずぼしだったの?」

天龍「あーそうだよ。どうせオレは幼女にすら考えを読まれるようなポンコツだよ……」

少女「お、お姉ちゃん!あやまるから元気だして!」

天龍「……はあ」

少女「わ、わたし、お姉ちゃんのあたらしいわざ見たいな!」

天龍「……」ピク

少女「お、お姉ちゃんすっごいから、今度のもかっこいいわざなんだろうな!」

天龍「……」ピクピク

少女「お姉ちゃんのかっこいいわざ見せてほしいな!」

天龍「……ふっ」

天龍「そこまで言われちゃ仕方ないな……見せてやろうじゃねえか新技!」

少女「わーい」

少女(ちょろい)

天龍「今回のは今までのとはちょっと違ってな……奥義だ」

少女「おうぎ?」

天龍「ああ、今までの集大成、最強の技だ」

少女「すごーい!早く見せて見せて!」

天龍「まあ待て。この技はすっげえ集中しなきゃ使えないんだ。しかもまだ未完成だからな。成功率は30%くらいしかない」

少女「へー」

天龍「十秒くらい集中するから待ってろ。失敗しても文句言うなよ?」

少女「うん!」

天龍「じゃ、やるぜ……」

少女「……」

天龍「……」

少女「……」

天龍「……天龍式剣術奥義――――」

天龍「――――『天琉』!」斬ッ!

少女「……えっと、何がおきたの?」

天龍「ん?ああ、ただ見ただけじゃわかんないか」

天龍「よっ」コンコン

ギギー バタン

少女「……!」

天龍「な?凄いだろ?」

少女「すごいすごい!てつのカベがきれた!」

天龍「ふふふ……怖いか?」

少女「こわくはないけど、ちょうかっけー!」キラキラ

天龍「はっはっは!そうだろうそうだろう!かっけーだろ!」

少女「お姉ちゃん!今のどうやったの!」

天龍「うーん、なんて言ったらいいんだろうなあ……すっげえ簡単に言うと、壁に元々あった隙間に刃を入れたんだよ」

少女「?隙間なんてなかったよ?」

天龍「そういう目に見える隙間じゃなくてな……ま、細かいことはわかんなくてもいいだろ。とりあえずこの技が超強くて超かっけーことがわかってれば充分だ!」

少女「充分だ!」

天龍「じゃ、オレはそろそろ鎮守府に戻るけど、お前も早く家に帰るんだぞ?」

少女「うん!お姉ちゃん、また明日も来る!?」

天龍「おう、気が向いたらな……」スタスタ

少女「ばいばーい!」

とりあえずここまで。色々やり過ぎて、何が良くて何が良くないのかわかんなくなってきました

また九時くらいに再開すると思います。次でおそらく最後になるかと

再開

~天龍の部屋~

金剛「てんりゅー、何か面白いものないですカー?」ゴロゴロ

天龍「何もねえからさっさと出てけ」

金剛「天龍は冷たいデース」ダラダラ

天龍「いいからさっさと出てけ」

金剛「あ、私お茶飲みたいデス。出来ればほうじ茶のあったかいのがいいデス」

天龍「会話が通じない……のはいつものことだからもう諦めた」

金剛「やっぱり天龍の淹れてくれたお茶は美味しいですネ」ホッコリ

天龍「ほっこりしてる場合か」

天龍「何でお前がここにいるんだよ。働けよ平日の昼間だぞ」

金剛「私、秘書艦クビになってからまだ新しい仕事振り分けられてないデース」グダー

天龍「ああ、そういやそうだったな……」

金剛「というか、そういう天龍こそ何で働いてないんですカ?」

天龍「この前鎮守府の壁をちょっと斬っちまってな。謹慎中なんだ」

金剛「訓練室に引き続き外壁まで破壊するとは……実は敵なんじゃないですカ?」

天龍「その扱いは酷く心外だが悪いのはオレだから何も言えねえ」

金剛「ハッ!」ドヤッ

天龍「やっぱ一発殴らせろ」

天龍「つーか何でお前秘書艦に復帰してねえんだよ。恋人同士何だろ?お前ら」

金剛「私も職務中ずっと他の女が提督の傍にいるなんて我慢できないんですガ……」

金剛「『仕事に私情は持ち込まない。秘書艦としての能力はヴェルの方が上なんだから、お前を使う理由は無いだろ』と言われてしまいましテ」

天龍「ほう……あの提督にしてはまともなこと言ってんな」

金剛「下心見え見えでしたけどネ。職務中は提督の膝の上で作業してるとヴェルにドヤ顔で言われた時は、流石にイラッとしまシタ」

天龍「あいつらは何やってんだ」

金剛「まあ、そんな訳で暇なんデス。構ってくださイ」

天龍「面倒くせえ……お前執務室で遊んで来いよ」

金剛「入った瞬間にヴェルに追い出されまシタ」

天龍「あいつフラれた後の方が積極的になってねえか……?」

金剛「ま、提督が一番好きなのは私なので問題はありませんけどネ!」

天龍「お前ってネガティブなのかポジティブなのかよくわかんねえな」

金剛「だから私は大人しくここでまったりしていマス」

天龍「どこをどうしたらその結論に落ち着くんだろうな?」

~一方その頃執務室では~

提督「……」ボー

ヴェル「……司令官?手が止まってるよ?」カキカキ

提督「ん、悪い」カキ カキ

提督「……」ボー

ヴェル「……」ハア

ヴェル「何か悩みがあるなら相談してみたらどうだい?」

提督「あ?どうしたんだ急に」

ヴェル「今日は朝からずっと呆けてるじゃないか。これじゃあ仕事にならないからね。提督に仕事をさせるのも秘書艦の仕事だからね」

ヴェル「ほら、さっさと言っちゃいなよ」

提督「あー、実は、だな……」

ヴェル「うん」

提督「これをお前に渡すかどうか迷ってたんだよ」サシダシ

ヴェル「?これは?」パチクリ

提督「見りゃわかんだろ。指輪だよ指輪」

ヴェル「ゆび……わ……?」

提督「と言っても結婚指輪じゃなくて、ケッコンカッコカリのための指輪なんだけどな」

ヴェル「え?で、でも私でいいの?金剛は?」///

提督「あいつは別にいいんだよ。だって――――」

金剛「だって、何ですカ?提督」ニッコリ

提督「……」ガクガク

金剛「ヴェルに何を渡してるんですカ?提督」ニコニコ

提督「ち、違うんだ金剛。落ち着け、話し合おう。お前はきっと大いなる誤解をしている!」

金剛「提督の――――」

金剛「提督の、バカあああああああああああああああああああああああああ!!!!!!!!!!!!!!!!」バキッ

提督「ものるは!」グハッ

金剛「うわああああああああああああああああんんんんん!!!!!!!!!!!!」ダッ

提督「……」ピクピク

提督「って、気絶してる場合じゃない!おいコラ待てアホ戦艦!」ダッ

暁「金剛なら右に曲がってったわ」

提督「ナイス暁!いいタイミングにいてくれた!」タタッ

暁「頑張ってきなさーい」

暁「さて、と」

ヴェル「し、司令官……嬉しいけどやっぱりこういうのはちゃんと――――」///

暁「ていっ」チョップ

ヴェル「うにゃっ!?……あ、あれ?暁?司令官は?」キョロキョロ

暁「なんやかんやあって逃げ出した金剛を追っかけてったわ」

ヴェル「むー。私に指輪を渡すだけ渡して他の女を追いかけるとは……」プクー

暁「そりゃ相手が恋人だったら誰でも追いかけるでしょうよ」

~で、またいつもの場所へ~

金剛「……」グスッ

提督「……お前には学習能力というものがないのか?それとも俺に見つかりたかったのか?」ヒョイッ

金剛「……半径1m以内に近づかないでください浮気者」プイッ

提督「浮気者って……やっぱお前勘違いしてたか」ハア

金剛「勘違いって何ですカ。私はこの両目でしっかりと見て両耳でしっかり聞きまシタ。後はヴェルと二人でお幸せニ!」

提督「だからそれが勘違いだっつってんだよ……いいか?俺が一番愛してるのはお前だ。それは今も変わらない」

金剛「……じゃあ何でヴェルにケッコンカッコカリの指輪渡してたんですカ」プクー

提督「それは、なんというか……」シドロモドロ

金剛「やっぱり私に言えないような理由なんじゃないですカ」

提督「……ええいこうなったら言ってやるよ!後々になって『ムードが足りなかった』とか『もっとロマンチックにしてほしかった』とか言っても知らねえからな!」

提督「金剛。俺はお前が大好きだ。世界で一番愛してる」

金剛「……」

提督「だから、俺と――――」

――――結婚してくれ。

金剛「……!」

提督「言っておくが、これはカッコカリじゃないからな。本当の意味での『結婚』だ。この指輪もちゃんと専門の店で買ってきた」

金剛「綺麗、デス……」キラキラ

提督「そりゃまあ一応、お前の名前に合わせてダイヤモンドの指輪にしたからな。ほら、左手出せよ」グイッ

金剛「にゅっ!……女の子は繊細なんだからもうちょっと丁寧に扱ってくださイ」

提督「知ったことか……嵌めたぞ」

金剛「……ふふふ」///

提督「な、何笑ってんだよ気持ち悪い」

金剛「いえ、提督が何故私にじゃなくヴェルにカッコカリの指輪を渡したのかが分かったのデ」クスクス

提督「ほっほーう、じゃあ言ってみろよ」

金剛「……私がこの指輪を着けるときに邪魔にならないように、でショ?」

提督「正解」ニヤッ

金剛「……ねえ、提督」

提督「何だ?金剛」

金剛「キス、しましょうカ」

提督「そうだな」

初めてのキスの時とは反対に、不思議なほどの静謐さを伴って――――

――――かつて生きることを諦めていた少女と、かつては別の少女を愛していた男はキスをした

金剛「ん……」チュッ

提督「……」

金剛「……」

提督「……ぷはっ」

金剛「これで誓いのキスも完了です、ネ?」

提督「俺達以外誰もいないから、自分たちにしか誓えてないけどな」

金剛「それでいいんですヨ。私たちがちゃんとわかってれば、それデ」

提督「そうか」

金剛「提督」

提督「何だ?」

金剛「愛してます」ニコッ

提督「俺もだ」ニコッ

これで本当にこのスレは終わりです。読んでくださった皆さんありがとうございました

まだまだやりたいネタや使わせていただきたいリクエストもありましたが、私の自業自得によりこのスレをなるべく早くを終わらせなければならなくなったので無理でした。残念

明日か、遅くとも明後日くらいには別スレを建てて新しい話をやるので、それまではこのスレを残しておいてください

【艦これ】勇者「僕がキミを守るよ、春雨」 春雨「勇者さん……」
【艦これ】勇者「僕がキミを守るよ、春雨」 春雨「勇者さん……」 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1418460855/)

本気でノリと勢いだけで書いてるんでかなり駄文ですが、よろしくお願いします

あ、それとすみません。どなたかここのhtml依頼出しておいていただけませんか?よろしくお願いします

このSSまとめへのコメント

このSSまとめにはまだコメントがありません

名前:
コメント:


未完結のSSにコメントをする時は、まだSSの更新がある可能性を考慮してコメントしてください

ScrollBottom