天馬「いたたたた・・・えっ!?ここ、どこだろう・・・」
「目覚めたわね」
天馬「ぅわっ!?だ、誰なの?」
「よく聞いて、貴方はこれから仮面ライダーになって世界を救うのよ」
天馬「か、かめん、らいだあ?世界を救う?」
「そうよ。でもその世界は貴方が居る世界とは全く別の世界。Mixed world、[混ざった世界]よ」
天馬「混ざった、世界?」
「そこには危険な怪人達が出没して人々を恐怖に包み込んでる。だから、貴方があの世界を救うの」
天馬「ちょ、ちょっと待ってよ!わけがわからないよ」
「混乱するのは無理はないわ。でも、時間がないの」サァァァ....
天馬「あっ!?き、消えていってるよ!?」
「時間ね・・・さぁ、あの扉の向こうが、助けを求めている人々が待ってる世界よ。大丈夫、貴方の仲間も先に行って待ってるわ」
天馬「ま、待って!せめて君の名前を!」
カナリア「私は・・・カナリア。貴方を見守ることしかできないけど・・・お願い、あの世界を守って・・・」サァァァ....
天馬「き、消えちゃった・・・。・・・ど、どうしよう・・・世界を救えって言われても・・・」オロオロ
天馬「・・・でも、困ってる人が居るなら助けないといけないよね。・・・よしっ!行ってみよう、皆が先に行って待ってるって言ってたし、なんとかなるさ!」ガチャ
ヒュオォオ??
天馬「・・・ん?」
ヒューーーーーーー・・・
ウソダコンナコト???・・・・・・
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・・・誰かの声が聞こえる。俺の名前を呼んでるのかな?
天馬は段々と意識が覚醒して瞼を開いた
目を開いて最初に目にしたのは、木々だった。
枝から生えた青々とした葉が幾つも重なって太陽の眩しい光が漏れている。
天馬「・・・うぅ」
「おぉ、起きた起きた。大丈夫か?」
天馬は少し体を動かそうとしたが、体に激痛が走って呻き声が出る。
無理に動かない方が良いと思い、体の力を抜いて、声をかけてきた人物の方に首を向けた
天馬「(あれ・・・狩屋・・・?)」
そこに居たのは浅葱色のセミロングヘアーに黄土色の目が特徴の少年が覗き込むように天馬を見つめていた。
「君、上から落ちてきたんやで?ビックリしたわー。でもよかったな、木がクッション代わりになって助けてくれたんやで」
天馬「そ、そっか・・・。・・・ところで」
「何や?」
天馬「狩屋だよね?何で関西弁なの?」
狩屋「へ?君、ワイとどっかで会ったことあるかいな?」
天馬「え?何言ってるの?俺だよおれ」
狩屋「俺君言うんか?変わった名前やな」
天馬「ちょっと、ボケるのは程々にしてよぉ」
狩屋「いやいやいや、ワイはボケやのうてツッコミやで」
天馬「(は、話が全然噛み合わないな・・・)」
狩屋「まぁ、ええわ。君、名前なんて言うん?」
天馬「あっ、天馬。松風天馬だよ?」
狩屋「天馬か。ワイの名前知っとるみたいなけど・・・もしかして、君もあのー、何や、カナディアン?カラリオ?」
天馬「カナリアのこと?」
狩屋「せやせや!カナリアや。アイツに世界を救って欲しい言われてここに来たんやろ?」
天馬「うん。その時に仲間も待ってるって言ってたから、来たんだけど・・・」
狩屋「たけど?」
天馬「・・・狩屋は俺のこと知らないの?」
狩屋「せやで。衝撃的な出会いやったなぁ、上から人が落ちてくるんやもん。ラピュタもビックリ仰天や」
天馬「・・・ホントに、知らないの?」
狩屋「・・・ボケては無いで?」
天馬「そっか・・・。確かに、俺の知ってる狩屋は関西弁じゃないもんね」
狩屋「天馬が知っとるワイってどんな奴なん?」
天馬「んっと・・・喋り方は俺と同じで、サッカーがすごく好きで、ネーミングセンスはイマイチだけど、ツッコミんだりするのはあんまり変わんないかな」
狩屋「へぇ、あんまり想像つかへんけどツッコミは変わらんのか」
天馬「うん・・・もしかして、狩屋と俺は別の世界から来たのかもね」
狩屋「あぁ・・・そう考えると納得いくな。俺の世界に天馬が居らんでも不思議やないしな」
天馬「うん。でも、何で俺達がこの世界を救うことになっちゃんだろ・・・」
狩屋「わからん。神のぞみ知る言う奴やな」
天馬「そっか・・・あっ、そうだ」
天馬はふと何かを思い出して、上半身だけ起こした。大分痛みは引いているので難無く起きれた
狩屋「寝ててもエエんやで?」
天馬「ううん。もう大丈夫だよ」
狩屋「そか。で、何か思い出したん?」
天馬「狩屋は仮面ライダーって知ってる?」
狩屋「・・・お、おう。知っとるで」
狩屋は天馬の口から仮面ライダーと出た途端に笑顔が消えた。
天馬「それって何なの?」
狩屋「え・・・?知らんの?仮面ライダー」
天馬「うん。カナリアに仮面ライダーになって世界を救ってもらうって言ってたんだけど・・・仮面ライダーなんて、聞いたことも見たことも無いから・・・」
狩屋「そ、そうなんや」
天馬「それで、何なの?仮面ライダーって」
狩屋「んー・・・話せば長いんやけどな、仮面ライダー言うんは」
「イーッ!」
「ミューン!」
天馬・狩屋「!?」
狩屋が話そうとした時、黒い覆面と骨模様のスーツを身に付けた、ナイフや剣を持っている人物と、目だけが飛び出て黄色く、頭頂部左右に耳上の突起があり鼠の様な姿をした、背中に爆弾を装備し、黄色のスカーフを首に巻いている人物が現れた。
「貴様ら!ここで何をしている!」
天馬「えっ?えっ?」
一人が剣先を天馬達に向けながら一歩一歩近づいてきて、脅しながら問いかけた。
天馬は突然の事に戸惑いを隠せずにいると、狩屋が天馬の前に立ち、にこやかに話しかけた
狩屋「えっと、ワイら何かイケん事にしはしましたか?」
「ここは我々ショッカーのアジト付近!子供ごときが立ち入ってくる所ではない!」
狩屋「あららぁ、そらぁエライすんまへんなぁ旦那。ほなら、ワイらこの辺で」
狩屋は天馬を立たせようとする。その時、天馬のすぐ横の木にナイフが刺さった。
天馬「うわっ!?」
狩屋「あっぶなぁ・・・な、何しはりますの!?」
「ここに足を踏み入れたら最後、生きて逃すことは許さない」
狩屋「何でやねん!ちょっ、冗談キツいで?何で入ったぐらいで殺されなアカンねん」
狩屋の言ってることが耳に入らないのか、ジリジリと近付いてくる。
そして、先頭に立っている人物はナイフから剣に持ち替えた。
「イーッ!」
天馬「狩屋逃げてっ!この人達普通じゃないよ!」
天馬は剣を振り上げた瞬間に、まだ動けない自分の事よりも狩屋を心配して逃げるように言った。しかし狩屋は短く溜め息をついて逃げようとはしなかった
狩屋「ホワチャア!」
「イーッ!?」
狩屋は怪鳥を発して剣目掛けて足を蹴り上げた。刃の根元部分に直撃して、剣は手から離れて地面に突き刺さった。
剣を持っていた人物は驚きのあまり、足がヨロめいて他の者達を巻き込んで後ろに倒れた。
「貴様!我らショッカーに歯向かう気か!?」
狩屋「こんな所で死ぬんはごめんやからな」
そう言うと狩屋は服のチャックを下まで下げて、懐から何かを取り出した。それは天球儀の様な黒い球体を中心にその球体を囲っている縁は金色に輝き、右側の上部分に引き金と横に青色の球体がついたレバーと左側には青色のスイッチの様な物がソケットに装填されてある。
狩屋「それにちょうどええわ。天馬、見せたるで」
天馬「えっ?な、何を・・・?」
天馬は先程の狩屋の行動で唖然としていたが、狩屋が話しかけて我に返った。
狩屋は手に持っている物を、腹部に当てると側面の平たい穴からベルトが出て瞬時に腰に巻かれた。
「貴様、何者だ!」
その言葉を聞いた狩屋は不敵に笑った。
狩屋「星心大輪拳、狩屋マサキ相手になったる!行くでぇ!!」
狩屋は高々と名乗りを上げ、覆面の人物に指を指してから、引き金を引く。
『Meteor READY?』
DJ調の駆動音が発せられ、音楽が流れ始めると狩屋は両腕を横に大きく広げて円を描きながら右手を顔の横に左手を天球儀の様な物の上に翳した。
狩屋「変身!」
右手勢いよく斜めに降り下ろして、青色の球体のレバーを引いた。黒い球体の幾つもある穴から光を出しながら回転し始めた。
突如空から青色の光線のようなモノが降り注ぐと、狩屋は膝を地面について屈んだ。
青色の光線は狩屋を包み込んで球体状になると空に飛んでいき再びその場に隕石の如く落下してきた。
天馬「うわぁっ!?」
天馬は手で強く瞑った目を覆い隠し爆風と激しい光から目を守った。そして光が収まり、徐々に目を開けていく。
天馬「・・・っ!?」
そして、天馬が目にしたのは満点の星空の如く煌く黒地のラメスーツに身を纏わせた狩屋の姿だった。
メテオ「仮面ライダーメテオ。お前の運命は」
狩屋は自分の事をメテオと名乗り、流星の尾を模した袈裟のような青い仮面の鼻に当たる部分を親指で擦った。
メテオ「ワイが決めたる。」
「仮面ライダーだと?貴様の作戦目的は!?」
メテオ「んー?・・・まぁ、この世界を救うことや」
「下らん!殺れ!」
「イーッ!」
「ミューン!」
リーダーと思われる一人の指示で覆面を被った者達がメテオに襲いかかる。
メテオ「ホォ~ワァチャアッ!」
「イーッ~!?」
メテオはその場で飛び上がり襲いかかってきた覆面の一人に向かって飛び膝蹴りを放った。
膝が胸部の中心に突き刺さり、覆面は蹴り飛ばされ木に叩きつけられ地面について落ちた。 するとピクリともせず骨模様のスーツと覆面の中身から溶け始め、跡形も無くなってしまった。
メテオ「なっ!?コイツら、ただの変態コスプレ集団やないみたいやな」
メテオは跡形も無くなった覆面を見て、人間ではないとわかると構えを取った。
覆面達はナイフをメテオに向けて投げるとメテオはそれを右手で払い除けた。
しかし、弾かれたナイフは地面や木に刺さると爆発を起こした。
土煙と火薬の煙でメテオの回りが見えなくなり、天馬の頭に不安が過る。
天馬「狩屋!」
メテオ「小細工なんぞ、甘いでぇ!」
煙の中からメテオが飛び出してきて、宙を歩くかの様に覆面の頭を蹴り、着地した。
メテオ「ホワチャア!」
メテオは目が飛び出た覆面の鳩尾に拳を叩き込み後ろから襲いかかってきた骨の覆面に後ろ蹴りを決めた。鳩尾に拳を叩き込みられた目が飛び出た覆面はその場に倒れそうになるが、メテオがそれを許さず胸元を掴み上げて別の目が飛び出た覆面に向かって投げ飛ばす。
投げ飛ばされた覆面は背中からぶつかり、背中に装備してある爆弾が作動し大爆発を起こした。
メテオ「うぉっ!?ば、爆発するんか・・・これは危ないな」
メテオが油断したと思っていた骨の覆面は背後から剣を振るったが回し蹴りで剣を弾き飛ばされ右の肘打ちを喰らいその場に倒れ溶けた。
メテオ「天馬、ここは一旦逃げるで」
天馬「えっ?」
メテオ「お前が此処に居ったら危ないんや。一先ず退散するで」
メテオは天馬を横抱き(俗に言うお姫様抱っこ)をした。その時天馬はひゃあっと女々しい声を出し、天馬自身が恥ずかしがっていた。
「逃がすか!」
メテオ「イヤや!」
逃さまいと骨の覆面が剣を振り上げて襲いかかるが、メテオの蹴りで蹴り飛ばされた。
青色の光線がメテオと天馬を包み込んで球体状になると、その場から飛んでいき何処かへ行ってしまった。
「おのれぇ・・・仮面ライダー、許さんぞぉ」
メテオと天馬を包み込んだ球体は飛行し続けて、かなり離れた場所に着陸した。
青色の球体の中から天馬を横抱きしているメテオが現れる。
メテオ「ここまで来れば、大丈夫やろ。天馬、立てるか?」
天馬「う、うん。何とか・・・」
メテオはゆっくり天馬を下ろした。天馬は少し足を崩しそうになったがすぐに立ち直ると、メテオを見つめた。
メテオ「何や?何かワイの顔に付いとるか?」
天馬「あ、えっと・・・狩屋だよね・・・?」
メテオ「せやで?」
天馬がそう疑うのも無理はない。何故なら、明らかに背丈が違いすぎるからである。
天馬と狩屋の身長の差は差ほど変わりはないのだが、狩屋がメテオに変身した姿は大柄な大人に近い。
天馬「背が高いけど・・・」
メテオ「あぁ、変身したら背が伸びるんやで」
メテオはスイッチを切ると抜き取って変身を解除した。光の残像が消えると狩屋の姿があった。
天馬「あっ、戻った」
狩屋「変身解除すれば元に戻るんや」
天馬「そうなんだ・・・。でも、ビックリしたよ、まさか狩屋が仮面ライダーだったなんて・・・」
狩屋「騙すつもりはなかったんやで?でも、なるべく人には言わん方がいいと思ってな」
天馬「え?どうして?」
狩屋「・・・んー、ま、まぁ敵にバレてもしたら、面倒な事になるからや」
天馬「敵って・・・さっきの人達の事?」
狩屋「かもしれんな。ワイが居った世界はあんな連中は居らんけど、別の敵は居った」
天馬「え!?」
天馬「ど、どう言うことなの?」
狩屋「その様子やと、天馬、怪人知らんやろ?」
天馬「か、怪人・・・?」
狩屋の問い掛けに天馬は頭の中に?を浮かべた。怪人、つまり怪しい人の事かな?とそのまま想像したが、先程の覆面達からして只者ではないと予想はついた。
狩屋「やっぱりやな・・・。まぁそんな事やろ思うとったけどな、仮面ライダー知らんかったんやから」
天馬「ねぇ、狩屋。詳しく教えて?仮面ライダーの事とか、その怪人とか」
天馬は狩屋に近寄って、真剣な眼差しで狩屋を見つめた。狩屋は見つめられて先程の姿だけではわからなかったのかと思い、困った表情で後頭部を手で掻いた。
狩屋「・・・簡潔に言うとやな」
狩屋は天馬に向き直って、握り拳を作ると自分の胸を2回叩いてビシッと天馬に指を指した
狩屋「正義の味方や」
天馬「正義の、味方・・・?」
天馬はあまりにも単刀直入な答えに呆気にとられて瞬きをした。
狩屋「そや。ワイら仮面ライダーは悪の魔の手から世界を救う、何ちゅうやろ・・・そやな使命やな。使命を帯びて戦っとるんや」
天馬「へ、へぇ・・・あれ?でもおかしくない?」
狩屋「何が?」
天馬「だって、俺仮面ライダーじゃないよ?」
狩屋「ん?うん。それがどないしたん?」
天馬「カナリアは仮面ライダーになって世界を救うって言ってたけど・・・俺、仮面ライダーになれないよ?」
狩屋「・・・あ、そう言えばそやな。何か持ってないん?」
天馬はジャージやズボンのポケットを探ったが、何も入ってはいなかった
天馬「ううん、何もないよ・・・」
狩屋「ん~・・・あっ、もしかしたら・・・」
天馬「何?」
狩屋「天馬はまだライダーになってないっちゅうことは、この世界で仮面ライダーになる為の何かを手に入れんといけないんやなかろか」
天馬「何かって・・・何を?」
狩屋「まぁ、基本的にはドライバーやな」
天馬「ドライバー?」
狩屋「これこれ」
狩屋は徐に懐からメテオに変身する際に使用したアレを取り出した。
天馬「これって、あのベルトになったアレだよね?」
狩屋「せや。これはメテオドライバー言うてな、こう腰当てるとベルトになるんや」
天馬「・・・何でドライバーって言うの?ベルトじゃなくて」
狩屋「何でやったっけ・・・アカン度忘れしてもた。でも一応あるんよ?何々ベルト言うんわ。3つだけやけど」
天馬「へぇ・・・それで、これを見つけるの?」
狩屋「それは、ワイもわからんへん。ドライバーじゃないかもしれへんしな?銃型とか楽器とかブレスレットとか剣とか色々あるし」
天馬「そ、そんなに種類あるんだ・・・」
狩屋「最近の仮面ライダーは基本的にはドライバーやから大丈夫だとは思うで。まぁでもうるさいしタトバとかシャバドゥビとか果物被ったりとかあるけども。
あっでも新しく入ったのんはブレスレットで何故かライダーやのに車やな」
天馬「ライダーって・・・バイクに乗る人の事じゃなかったっけ?」
狩屋「そやねん!それワイも何で車やねんって思ったわ。ライダーは普通、バイクやろって思ったよ。でも、先輩には一人車持ってる人も居るし、エエんかなぁってちょっと許し気味なんやけどな」
天馬「へ、へぇ・・・」
狩屋「・・・ちょっと、喋りすぎて喉乾いたな。とりあえず、人がいるかどうか探ろうや」
天馬「うん。そうしよっか」
天馬と狩屋は森を抜けて、木々を切り分けて舗装も何もされていない道に出た。固い地面には雑草が生えてはいるが道の真ん中だけにした生えていない。これは車が通っているからだろうか
天馬「どっちに行けばいいんだろう?」
狩屋「決まっとるがな。こっちやで」
天馬は左右をキョロキョロと見渡していると、狩屋が立っている場所から見て左を指した。
天馬「えっ?何でわかるの?」
狩屋「さっきワイらが居たのがあっこやから、あっちに行ったらまた彼奴らに出会すで」
天馬「あっ・・・そっか。そうだよね、じゃあこっちに行こう」
狩屋「押忍」
天馬は狩屋が指した方角に向かって狩屋と共に歩き始めた。
晴天の雲一つもない空の下で、穏やかな日差しの差す中を二人は特に何も話さず無言で歩き続ける。
木々に止まっている雀の鳴き声と風で葉と葉擦れる音だけが聞こえる。
天馬「・・・(俺、皆が来てると思って来たのに・・・何だか、寂しいなぁ・・・)」
狩屋「ふぁ~ぁ・・・エエ天気やなぁ。にしても、だっれとも会わへんな」
天馬「そ、そうだね・・・。あっ、狩屋ってサッカーしてるの?」
天馬は寂しさを紛らわせようと仮屋に話しかけた。狩屋は両手を後頭部で組んで頭を支えながら首だけを横にして天馬を見た。
狩屋「サッカー?いや、してないで」
天馬「えっ・・・?そう、なの?」
狩屋「代わりに拳法はやっとるで。星心大輪拳言うのをな」
天馬「そ、そっか・・・」
天馬は淋しそうに俯いて小さくため息をついた。
狩屋「おっ?」
天馬「どうしたの?」
狩屋「分かれ道になってるで」
天馬「あっ、ホントだ。どっちにする?」
狩屋「んー・・・」
安価
1右
2左
すみません。ちゃんとどっちかで話の展開を変えるようにしてますので、大丈夫です。
それが俺らに伝わらないって言ってるんだよ
>>1からしたら安価して話が変わって楽しいかも知れないかもしれないけどさ
読んでる俺らからしたら右だろうが左だろうがどっちを選ぼうがどう話が変わったか解んないんだよ
どうせやるなら、左には海、右には山、どっちいく?くらいは本文中で表現してからやる
もっとちゃんと安価がしたいなら、もう一人くらいキャラ出して、そのキャラと狩屋とを別々の道に進ませてから天馬にどっちにいくか決めさせるのを安価する
これくらいやらなきゃ、ただ>>1が特に意味もなく安価したいだけにしか思えないぞ
狩屋「右行こうか」
天馬「うん、じゃあこっちに行こう」
狩屋は右の道を指すと、天馬は頷き右の道を進み始めた。
右の道を歩いて少しすると、天馬が何かを見つけて立ち止まった
天馬「あっ、狩屋。何かあるよ?」
狩屋「ホンマや。これは・・・何やろ、看板か?」
そこにあったのは木で作られた家の様な形をしている看板が立っていた。
看板には筆で縦に「大和江里阿」と書かれており、日本独特の雰囲気が出ている。
狩屋「・・・何やろこれ、え、さと、あって・・・あっ、これエリア言うんか?」
天馬「何か読みにくいね・・・」
狩屋「まぁ、人が居るんなら行こうや」
天馬「そうだね。、よしっ!」
天馬と狩屋は再び足を進めた。しばらくすると、白い壁が見えた。天馬と狩屋は同時にあっと声を出してお互い顔を見合わせると微笑み合った。
壁に向かって走りだし、目の前まで来て二人は唖然とした。
それは、遠くからは少し高いぐらいかと思われていたが、実際間近で見るとそれは見上げないといけないくらいの巨大な壁だったのだ。
天馬「お、大きい、ね・・・」
狩屋「何や、どうやって作ったねん」
壁の高さは推定で40mもあると思われる。造りは漆喰で塗られた壁で左右を見るとまだまだ続いている。
天馬「この壁の向こうに人がいるのかな?」
狩屋「そやろなぁ。どうしようか・・・」
天馬「うーん・・・あっ、ねぇ狩屋」
狩屋「何や?」
天馬「仮面ライダーに変身して、上から見ることはできない?」
狩屋「・・・あぁ、なるほど。それいい考えやな!」
>>18
はい。
ごめんなさい、反省します。
狩屋はメテオドライバーを取り出し腰に装着し、引き金を引いた。
『Meteor READY?』
狩屋「変身」
円を描く様に両腕を回して、ポーズを取り勢いよく手を斜めに降ろしてレバーを引く。青色の光線が降り注いで屈んである狩屋を球体状に包み込むと、上空に飛んでいった
狩屋を包み込んだまま球体はぐんぐんと昇っていき、遂に壁の一番上まで辿り着いた。
メテオ「な、何やこれ!?」
壁の一番上まで来て、メテオは最初に目撃したのは町だ。しかし、その町は現代には既に消え去った江戸時代の様な家々が建っている。
加えてこの壁は巨大なだけではなく、要塞の様にこの町を囲っている。
メテオ「・・・なるほどな、これでワイらは本当に別世界に来てしもうた事がわかったで。こんなドデカイもん今のどこぞの企業でも作れへんで・・・。あそこから入れるみたいやな」
球体は徐々に降下していき、天馬が待っていた地上に着き球体は消えてメテオが現れた
天馬「どうだったの?」
メテオ「ずーーっと向こうに行かんと入れんわ。とりあえずあっちに行こうや」
天馬「そっか、人は居たの?」
狩屋は変身を解除するとメテオドライバーを懐に入れて、首を横に振った。
狩屋「いや、見えへんかった。それよりも・・・ワイらは本当に来てしもうとるで」
天馬「え・・・?」
狩屋「・・・別世界に」
狩屋はそれだけ言って歩き始め、天馬は狩屋の言ったことがよくわからないまま付いていった
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