【オリロンパ】愛書の少女とコロシアイ宇宙旅行【安価】二冊目 (558)

・注意

これは

オリロンパキャラ作成スレ

にて作成されたキャラクターによるオリロンパです。

ロンパシリーズのネタバレが含まれる場合があります。

オリキャラで物語は進行しますのでご注意ください。

前スレ〈プロローグ―CHAPTER01〉
【オリロンパ】愛書の少女とコロシアイ宇宙旅行【安価】
【オリロンパ】愛書の少女とコロシアイ宇宙旅行【安価】 - SSまとめ速報
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【プロフィール】

【女子その一】

・【月読 汐里】(ツクヨミ シオリ)
・【超高校級のビブリオマニア】
・身長…162cm 胸囲…84cm
・キーワード
【主人公】…この物語の主人公。
【速読】…本を読むスピードが速い。
【飴好き】…飴を好んで食べている。
【歩く百科事典】…本で知識を得ているため非常に物知り。
【近視】…本の読みすぎで目が悪く眼鏡をかけている。

【音野 響】(オトノ ヒビキ)
【超高校級のバイオリニスト】
身長…159cm 胸囲…82cm
・キーワード
【引っ込み思案】…積極的な行動が出来ない。
【天然】…どことなくずれた言動をする。
【お淑やか】…身の振る舞いや話し方が落ち着いている。
【バイオリンが父親】…バイオリンを自分の父親だと言っている。

【天馬 千里】(テンマ センリ)
【超高校級のスプリンター】
身長…197cm 胸囲…71cm
・キーワード
【車に勝った】…車と走りを競って勝った逸話がある。
【断崖絶壁】…胸が小さい。
【超高身長】…二メートルに届きそうな高身長女子。
【精神が男子寄り】…女子としての自覚があまりない。

【鏡在 凛】(キョウア リン)
【超高校級のアパレル店員】
身長…168cm 胸囲…78cm
・キーワード
【外見で人を見る】…内面より外見を重視する。
【かなりの偏食】…食べられる物が酷く偏っている。
【自由奔放】…周りを気にせず自分のやりたいように生きている。
【強引】…人の意見を聞かずに自分の意見を押し通そうとする所がある。

【女子その二】

【ミシェル=ラマン】
【超高校級のラガーマン】
身長…188cm 胸囲…91cm
・キーワード
【手加減不可能】…手加減が出来ない。
【ネグロイド】…いわゆる黒人女性。
【自分の容姿にコンプレックス】…自分の容姿にコンプレックスを抱いている。
【あがり症】…人と話す時に緊張して上手く喋れない。

【黒頭 明夜】(クロウズ メイヤ)
【超高校級の古武術家】
身長…160cm 胸囲…88cm
・キーワード
【無敗】…ただの一度も負けた事がない。
【物静か】…人への接し方や言葉づかいが穏やか。
【純粋無垢】…心身共に汚れがない。
【金髪ロング】…長い金色の髪を持つ。

【入野 ちの】(イリノ チノ)
【超高校級のグラビアモデル】
身長…165cm 胸囲…80cm
・キーワード
【甘え上手】…甘えるのが上手い。
【大食い】…人の標準以上に食べる。
【露出狂】…わざと肌を見せようとする。
【好運】…運がいい。

夜方々木 別離(ヨモモギ ベツリ)
【超高校級の別れさせ屋】
身長…155cm 胸囲…90cm
・キーワード
【妖艶】…人を惑わせる美しさ。
【享楽的】…快楽を我慢する事をしない。
【いつも眠たげ】…常にあくびをしたり眠そうな目をしている。
【ビターエンド主義】…ハッピーエンドもバッドエンドも求めていない。

【男子その一】

【佛生 空也】(ブッショウ クウヤ)
【超高校級の修験者】
身長…180cm 胸囲…86cm
・キーワード
【強い信念】…心の中に強い信念を抱いている。
【粗衣粗食】…質素な衣食を心がけている。
【盲目】…目が見えない。
【元御曹司】…かつては大財閥の御曹司だった。

【武忍 影虎】(タケシノ カゲトラ)
【超高校級の影武者】
身長…145~197cm 胸囲64~91…cm
・キーワード
【爺むさい】…言動が年寄りじみている。
【多芸】…数多くの技能を持つ。
【忠誠心】…高い忠誠心を抱いている。
【布を被って全身を隠す】…布を被って全身を隠している。その下の姿は誰も見ていない。

【広生 燕次】(ヒロオ エンジ)
【超高校級のスーツアクター】
身長…185cm 胸囲…87cm
・キーワード
【絶倫】…身体的能力が優れている。
【仮面を装備】…顔にヒーローのお面を着けている
【規律正しい】…正義感が強く道徳を重んじる。
【一人じゃ何も出来ない】…スーツアクターとしての仕事以外はポンコツ。

【更科 学人】(サラシナ ガクト)
【超高校級の科学部】
身長…178cm 胸囲…77cm
・キーワード
【腹違いの兄弟】…更科新太とは腹違いの兄弟。
【放浪癖】…気がついたら姿を消している。
【口が悪い】…平気で人を貶したり馬鹿にする。
【むっつりスケベ】…興味のないふりをしているがエロイ事に興味津々。
【スパコン並みの知能】…科学者としては紛れもない天才。

【男子その二】

【川田谷 昌】(カワタヤ マサ)
【超高校級の作詞家】
身長…170cm 胸囲…73cm
・キーワード
【礼儀正しい】…態度がきちんとしている。
【メモ魔】…何でもメモしなくては気がすまない。
【粗忽者】…おっちょこちょいな所がある。
【音痴】…歌う事は得意ではない。

【クリストファー・ロングフェロー】
【超高校級のレンタル彼氏】
身長…145cm 胸囲…64cm
・キーワード
【男の娘】…男でありながら女子にしか見えない容姿を持つ。
【聞き上手】…人の話を聞くのがとても上手い。
【バイセクシャル】…男でも女でも恋愛対象になる。
【心優しい】…思いやりがあり、気遣いのできる性格。

【更科 新太】(サラシナ アラタ)
【超高校級のブロガー】
身長…163cm 胸囲…68cm
・キーワード
【腹違いの兄弟】…更科学人とは腹違いの兄弟
【残念思考】…思考が所々残念。
【喋れない】…言葉を喋る事が出来ないため電子機器を使って会話を行う。
【不器用な優しさ】…伝わりにくい優しさを見せる。
【観察者】…物事に関わるよりそれを観察する事を選ぶ。

【四杖 礎】(ヨツエ イシズエ)
【超高校級の準備委員】
身長…179cm 胸囲…81cm
・キーワード
【献身的】…人のために尽くしたがる。
【人を避ける】…直接人の前に出てくる事は少ない。
【器用貧乏】…器用だが突出した物がない。
【失敗恐怖症】…失敗する事を極端に恐れる。

【???】

モノクマ「ちょっとどういうつもりさ武忍クン!いきなり自分が内通者だってばらすなんて!」

武忍「ふぉっ、ふぉっ……よいではないか。内通者の存在を明かせば、それだけ皆の衆も気を引き締めてこのコロシアイを過ごすというもの」

モノクマ「でも次に狙われるとしたら間違いなくキミだよ?」

武忍「それを何とかするのが動機を発表する者の役目であろうよ」

モノクマ「簡単に言ってくれるなぁ……」

武忍「なに、わしは死ぬとしてもただでは死なぬよ」

武忍「全ては我が主のために、わしは出来る事をやるだけじゃからのう……ふぉっ、ふぉっ、ふぉっ」







CHAPTER02【宇宙という名の鳥籠で】(非)日常編






【六日目】

キーンコーンカーンコーン……

モノクマ「オマエラおはようございます!」

モノクマ「時刻は七時!朝ですよ!」

モノクマ「今日も宇宙の偉大さを噛み締めましょう!」

月読「……」

寝てないから頭が痛いわね……全く、やってられないわ。

月読「もう外に出るのやめようかしら……」

ピンポーン

月読「……誰?」

ガチャッ

音野「あっ、お、おはようございます!」

月読「音野……何か用かしら?」

音野「いえ、あの……月読さん、昨日一人残ってましたし、心配で」

月読「……」

音野「それに、昨日私の疑いを晴らしてもらったお礼もしてませんし……だから、その」

月読「……音野」

音野「は、はい!」

月読「食堂、行きましょうか」

音野「あっ……はい!」

月読「それと後でバイオリン聞かせてもらえる?選曲は貴女に任せるわ」

音野「わ、わかりました……!」

心配されてるなら、引きこもるわけにもいかないわね……

【食堂】

鏡在「やるじゃないのよ千里!だけどこのアタシに勝てると思ったら大間違いよ!」

天馬「言ってろ凛!だいたいその好き嫌いの多さはどうにかなんねえのかよ!」

鏡在「このセンスとルックスがあるアタシが好き嫌いまで治したら、完璧過ぎてアナタは負けを認めるしかない!いわばハンデってやつ!」

天馬「そういうの屁理屈って言うんだよ、おらニンジンちゃんと食えやー!」

鏡在「いやぁ!その悪魔をアタシに近づけないで!」

月読「……」

音野「……」

天馬「おっ、月読に音野!おはようさん!」

鏡在「こ、この馬鹿力ぁ……!」

月読「……ずいぶん仲が良さそうね」

音野「ほ、本当に何があったんでしょう……」

【鏡在凛の料理の腕は天馬千里と同じ数値になります】

天馬と鏡在のやり取りを眺めていると、どんどん皆が集まってくる。

そして決まってあの二人を見て目を丸くしていた。

川田谷「おはよう……な、なんだか賑やかだね」

月読「おはよう……あの二人よ」

川田谷「ああ、あの二人か……昨日もいつの間にか仲良くなってたっけ」

入野「凛ちゃんが食堂に来てるって事がもう異常事態だよね……」

黒頭「広生様は何かご存知ではないのですか?」

広生「いや、言い争っていたのは間違いないんだが……いつの間にかどれだけ自分の方が優れているかの勝負になっていた」

ミシェル「エエ……」

音野「よほど波長が合ったんでしょうか……争いは同じレベルでしか発生しないというやつですね」

四杖「少し言い方がどうかと……」

夜方々木「まあ、仲悪いよりはいいんじゃないの~?」

佛生「同感ですな……殻を閉じていた鏡在殿にとっても良いことであるかと」

月読「……そうね」

昨日の事があったとはいえ、暗いままでもいられない……

だから皆の様子も表向きは何も変わりなかった。

だけどそれはまだあの二人が来ていないからなんでしょうね。

学人「……」

その証拠に、学人が来た途端に天馬と鏡在すら黙り込んだもの。

学人「……なんだ、なぜ私を見て静まり返る」

脚を組んで、こちらを見る学人の眼には少し隈が出来ている。

きっと新太の事で眠れていなかったはず……

学人「まさか私が愚弟の事で落ち込んでいるとでも思ったのか?」

学人「ふん、私を甘く見るなよ」

学人「私は天才更科学人だぞ」

学人「私は愚弟の犯した罪の代価をどう支払うかについて思考を巡らせていただけだ」

学人「……ロングフェローの家族からすれば、私達兄弟の事情など関係ないのだからな」

そう言って学人は黙り込んだ。

本当に切り替えているのかはわからないけど、本人がそう言うなら私達に言える事はないわね……







「〈僕のせいで考え込ませてごめんね、兄さん〉」






学人「……!」ガタッ

立ち上がった学人の目が見開かれる。

それは当たり前だ、だって食堂の入口に……

新太「〈本当に僕はどうしようもない弟だよね……愚弟って言われて当然だよ〉」

悲しそうにしている、新太がいたんだから。

学人「貴様ぁ……!何のつもりだ!!」

だけどそんな事あり得ない。

だって新太はモノクマに処刑されたんだから。

首を吊らされて苦しむ顔も、叩かれて痛みに歪んだ顔も、生きながら焼かれたあの時の顔も頭にこびりついている。

新太「〈あれ、気に入らなかった?ごめんね〉」バサッ

クリス「やっぱりガクトさんと話すならこっちですね」

クリス「それで、確かアラタさんに理不尽に殺されたボクの家族に償ってくれるとか」

クリス「どうやって償ってくれるんですか?天才だっていうガクトさんの結論、ボク気になります!」

学人「ぐっ……くっ!」

クリスに詰め寄られて言葉に詰まる学人……弟が殺してしまった相手にああされれば、確かにそうなってもおかしくない。

だけどそう、クリスは新太に殺された。

あの手足の骨を折られて歪んだ身体、凍りついたあの死体だって頭から離れていない。

だから目の前にいるあれは……こんな悪趣味な事をするのは……

月読「武、忍……!」

バサッ

武忍「ふぉっ、ふぉっ……皆の衆、よい朝じゃのう」

私の言葉に反応したのか、武忍はいつもの布を被った姿に戻る。

鏡在「あっ、千里待ちなさいよ!?」

それを待っていたかのように、天馬が走り出していた。

天馬「てめえ、ふざけんなよ!!」

武忍「おっと、天馬の嬢の蹴りは痛いからのう」バサッ

天馬「ぐあっ!?」

武忍「返り討ちにさせていただきましょうか」

黒頭「わたしの姿に……!?」

天馬「げほっ、てめえ……!」

鏡在「ちょっと大丈夫!?」

広生「何のつもりだ武忍!死者を冒涜するようなその所業、許されると思うのか!!」

武忍「ふぉっ、ふぉっ……わしはしっかり刻んどるだけじゃよ」

武忍「このコロシアイによって散った命、それを忘れんよう、その心に毒のようにじんわりとのう……ふぉっ、ふぉっ、ふぉっ」

食堂に敵意が満ちていく。

だけどそれを意に介さず、武忍は笑っていた。

武忍「さて皆の衆、早速じゃが展望室に集まってもらおうかの」

音野「展望室に……?」

武忍「モノクマから話があるんじゃよ、ふぉっ、ふぉっ」

食堂から出ていく武忍……誰もそれを追わない。

今のまま、武忍を追いかければ……何をするかきっと誰もわからなかった。

今回はここまでで。

次回探索パートです。

ではまた。

【展望室】

モノクマ「オマエラおはようございます!……あれ?なんか空気悪くない?」

武忍「ふぉっ、ふぉっ……少し刺激しすぎたかのう」

月読「いいから用があるならさっさと話してくれないかしら?」

モノクマ「もうせっかちだなぁ。武忍クンへのイライラをボクにぶつけないでほしいよ」

モノクマ「だけどこれからボクが話す事でそのイライラも吹き飛ぶ事間違いなし!」

モノクマ「聞きたい?ねぇ、聞きたいよね?」

武忍といい、モノクマといい……どうしてこう人の神経を逆撫でするのかしらね……

モノクマ「えー、このイカロスは現時点で素晴らしい宇宙ステーションなわけですが……」

モノクマ「それだけに留まらず常に進化しているのです!」

川田谷「進化だって?」

モノクマ「うぷぷ、連絡通路に行ってみなよ……新しい世界が広がってるからさ!」

黒頭「新しい世界……」

武忍「ふぉっ、ふぉっ……そういう事じゃ。学級裁判を乗り越えた物のみがたどり着ける世界……せいぜい堪能するんじゃな」

モノクマと武忍がいなくなって残された私達十三人……

学人「……私も行く」

いえ、学人もいなくなったから十二人……

私達は連絡通路に向かった。

【連絡通路】

広生「これは……!?」

連絡通路に来た私達が見たのは今までの連絡通路じゃなかった。

天馬「こんなとこに通路……なかったよな?」

連絡通路のちょうど真ん中……そこに横道のように新しい通路が出来ていた。

入野「朝歩いた時は普通だったのに……」

佛生「その間に新しい世界を作り上げた……という事ですかな」

夜方々木「あの短時間で~……?」

音野「こ、この先にはいったい何が……」

川田谷「とにかく行ってみないと始まらないね……またグループに分けて探索しよう」

川田谷「今回は十二人だから……」

鏡在「行くわよ千里!ここでアタシの方が上だって見せてあげるわ!」

天馬「ああ!?上等だ!」

川田谷「……十人だから、三人グループ二つに、四人グループ一つにしようか」

月読「……貴方も苦労人になったわね」

川田谷「はぁ……」

【探索メンバーを決めます】

【武忍、学人、天馬、鏡在は選べません】

↓3まで一人ずつメンバーをどうぞ
メンバーが被った場合三人グループとします。

広生「また月読と一緒か」

月読「そうね。後は……」

川田谷「はぁ……なんだか胃が痛いよ」

入野「昌くんも苦労するねー」

月読「川田谷が落ち着いてから行きましょうか」

広生「そうだな」

新しい通路を進んで、扉を開くと四角い部屋に出る。

月読「情報エリアね……」

広生「扉は4つあるようだな……どこに行く?」

1…右の部屋
2…左の部屋
3…左上の部屋
4…右上の部屋

↓2

右の部屋の扉は今までの扉と違う重厚な物だった。

広生「開けるぞ」

ギィィ……

入野「なーんか何もない部屋だね」

入野の言う通り、その部屋は扉とは裏腹に何もないただ広いだけの部屋……

いったい何の部屋なのかしら。

川田谷「あっ、なんかパネルがあるね」

広生「川田谷、何かもわからないのに押すのは……うおっ!?」

川田谷「うわっ、なんだこれ!?」

入野「わー、わー!浮いてる!浮いてるよ!」

川田谷がパネルを操作した途端、私達の身体は浮き上がっていく。

これは……無重力状態?

月読「ここは、無重力体験室といったところかしらね……」

入野「これどうやったら戻れるのー!」

広生「パネルをまた操作すれば……しかしこれは慣れるのに時間がかかりそうだ……!」

川田谷「ご、ごめん……」

その後しばらく私達は無重力空間を漂い続けた……

1…左の部屋
2…右上の部屋
3…左上の部屋

↓2

入野「酷い目にあったね……」

川田谷「本当にごめんって……」

広生「貴重な体験ではあったな」

月読「次は右上の部屋ね……」

今度は何があるのかしら……

【トレーニングルーム】

広生「ほう、ここにあるのはトレーニング用の機械か」

月読「トレーニングルームってやつだね。俺にはあまり縁のない部屋かな……」

月読「私もそうね……」

入野「適度な運動は大切だよ!私は通おうかな!」

適度な運動ね……

1…ダンベルの山を調べる
2…ロードランナーを調べる
3…自動販売機を調べる

↓2

月読「トレーニングルームってやつだね。俺にはあまり縁のない部屋かな……」

川田谷「トレーニングルームってやつだね。俺にはあまり縁のない部屋かな……」
ですね。


月読「自動販売機……と言っても、買うためのお金は持ってないのよね」

あら、取り出し口に何かあるわね……

月読「チケット?」

【ラブモジュール招待券】……?

月読「ラブモジュールって何かしら……」

モノクマ「おおっと、見つけちゃったね月読さん!」

月読「何、まずかったなら戻すわよ」

モノクマ「いやいや、別に持ってていいよ。うぷぷ……」

……意味深な笑い、何かあるわね。

【ラブモジュール招待券】を手に入れました。

月読「本当に何かしら……このチケット」

そういえば倉庫で見つけた鍵もある……あれもいったいなんなのか不明なのよね。

月読「……今は考えても仕方ないわね」

1…左の部屋
2…左上の部屋

↓2

今回はここまで。

次回まで少し空くかもしれません。
予定では日曜辺りになります。

ではまた。

扉に近付くと、何か音が聞こえてくる……

月読「……波の音?」

ガチャ

入野「わー!海だよ海!」

広生「馬鹿な……なぜ宇宙ステーションに海があるんだ」

モノクマ「知りたい?」

川田谷「わあっ!?」

月読「理由があるって言うの?」

モノクマ「ここが情報エリアなのはわかってると思うけど……この部屋は海の生態系とかを調べるための部屋なんだよね」

モノクマ「オマエラが食べてる魚もここにいる奴を使ってるんだ」

広生「そうだったのか……」

モノクマ「色々あった方がコロシアイも盛り上がりそうだしさ!」

月読「行き着く先は結局そこなのね」

海か……本当に宇宙にいるのを忘れそうになるわ。

月読「ここが最後の部屋ね……」

その扉を開くと同時に、私の動きは止まる。

この紙とインクの匂い、ここは……

入野「わぁ、凄い本だね!」

川田谷「書庫ってところかな……色んな種類の本があるよ」

広生「これは……焼却炉か?」

ビッシリと棚に収められた本の数々。

私は久しぶりに見るその光景に、思わず思考が停止していた。

広生「……月読?おい、大丈夫か?」

入野「し、汐里ちゃん?」

月読「……」

川田谷「駄目だ、完全に心奪われてる……」

その後私は引きずられるようにして、書庫から退室させられた。

だけどあれだけの本を見てしまった以上、読まずにはいられない。

学人や武忍のいない報告会の間、私の頭の中は本の事でいっぱいだった。

【書庫】

月読「……はぁ」

やっぱり本の匂いは落ち着くわね……今までのイライラが溶けてなくなっていく。

月読「この本もモノクマ達が用意したというところは、正直気に入らないけど」

本そのものに、罪はないものね。

月読「さて、読み進めるとしましょう」

…………

月読「……」パタン

これで五冊目……この本を読む時間は私にとって本当になくてはならない時間。

月読「そろそろ出ましょうか……後は部屋で読みましょう」

だからといって、そのまま本に熱中する事は状況が許さない。

私は本を倉庫から持ってきた鞄に詰めると、椅子から立ち上がった。

【自由行動を開始します】

【一度に二人まで選ぶ事が可能です】

【一度選んだ生徒は同じ日の自由行動では選べません】

【生徒を選んでください】

↓2

鏡在「正直和服って着こなすの色々ムズいのよね……アンタは毎日ソレ着てて疲れないわけ?」

黒頭「わたしは家でも学校でも和服ですから、慣れていますね」

鏡在「は?なに、家でもって洋服着た事ないわけ?」

黒頭「はい」

鏡在「マジで!?それ人生損してるっての!」

黒頭「そう、なんでしょうか」


月読「……」

せっかくの気分が台無しになったわ……よりによって連絡通路に鏡在がいるなんて。

月読「ここは……」

1…さっさと通りすぎましょう
2…いなくなるまで、待つしかないわね

↓2

さっさと通りすぎましょう……鏡在と話したらストレスが溜まるだけよ。

月読「……」スタスタ

黒頭「あっ、月読様。書庫に行ってらしたのですか?」

月読「えぇ、そうよ」

声をかけてきた黒頭に返答すると私はそのまま個室エリアに……

鏡在「ちょっと待った」

行けなかったわ……そもそも私に自己紹介の時あんな台詞吐いておきながらなんで呼び止めるのよ……

鏡在「ふーん、やっと改善する気になったわけ?」

月読「は?」

何よ、いきなり。

黒頭「月読様、そういえばいつもと雰囲気が違いますね……」

月読「何の話……」

鏡在「スカートはダサくない程度の長さだし、カーディガンもボタン着けなくなったし、あの首のダサいリボンもなし……まっ、及第点か」

月読「……」

そういえば、昨日の事もあっていつもみたいに制服着てなかったわね……
ああ、このスカートは入野が前に改造したまま着てなかったやつじゃない……

月読「……」

ちょっと待って。

これだけ?

これだけで私はあんな風に言われずに済んだの?

鏡在「そろそろアタシ行くわ。黒頭、アンタちょっと洋服も着てみたら?金髪結構イケテんだし」

黒頭「はい、考えておきますね」

鏡在「本当に考えときなさいよ、月読もじゃあね」

黒頭「洋服ですか……月読様はどう……」

月読「……」

黒頭「月読様?なぜ泣いていらっしゃるのですか?」

月読「なんでも、ないわ……」

ただ、こんな簡単な事であんなにモヤモヤしなくてよかったのかって……泣きたくなっただけよ……

【鏡在凛の好感度が3上がりました】

【黒頭明夜の好感度が3上がりました】

【月読の個室】

月読「少し目、腫れたわね……」

黒頭にも心配かけちゃったし……ああ、もう……本当に、馬鹿みたい。

【自由行動を開始します】

【一度に二人まで選ぶ事が可能です】

【鏡在、黒頭は選べません】

【生徒を選んでください】

↓2

食堂に行くと夜方々木と佛生が話していた。

どうやら夜方々木が佛生に色々聞いていたみたいね……

夜方々木「空也くんは~お坊っちゃまなのよね~?」

佛生「いえ、某はもう佛生の家から半ば縁を切られておりますゆえ……」

月読「縁を?」

佛生「家名を名乗れるだけまだ有情でありますな。それに某はあのままでは堕落の一途をたどっておりました……今となっては感謝しかありませぬ」

堕落ね……御曹司ともなると色々とありそうだけど。

夜方々木「家に戻りたいとか思わないの~」

佛生「思いませぬな。もはやあの世界に足を踏み入れるつもりはないゆえ」

1…それは、目が見えないのと関係してるの?
2…それは、前に言った罪人って言葉が関係してるの?

↓2

月読「それは、前に言った罪人って言葉が関係してるの?」

佛生「然り。我が罪はおそらく命を使ってもあがなえませぬ」

夜方々木「よっぽど悪い事しちゃったのね~」

佛生「そうですな……本当に某は、大罪を犯してしまいました」

佛生「生涯償わなければならぬ罪……某はそれをただ修行に明け暮れながら少しでもあがなえるよう生きるのみ」

佛生が言う罪……

それは本当に重い物みたいね……

【佛生空也の好感度が3上がりました】

【夜方々木別離の好感度が2上がりました】

月読「罪ね……」

武忍にも感じてほしい概念だわ。

【自由行動を開始します】

【一度に二人まで選ぶ事が可能です】

【鏡在、黒頭、佛生、夜方々木は選べません】

【生徒を選んでください】

↓2

本日はここまでで。

ではまた次回。

入野「はぁ……」

倉庫はそれなりに広いけど、音はあまりしない。
だから一人がため息をつけば、倉庫内に響いて気になってしかたなくなるのよね……

音野「あの、どうかしましたか?」

入野「んー、なんていうかやっぱり切り替え出来ない」

月読「昨日の事……以外にないわね」

入野「芸能界なんて嫌な事はよくあるし、そういう時は好きなものとかで気持ち切り替えよう!って思うんだけど、今回はちょっと厳しいかなって」

音野「そう、ですね」

武忍の毒という表現は多分こういうところから来てるんだろう。

こうして負の気持ちが積もっていって……最終的には取り返しのつかない事態を引き起こす。

あいつはそういうのを望んでるんでしょうね。

入野「はぁ……癒しが欲しいよ癒しが」

音野「あっ、入野さん?」

月読「……いきなり抱きついてきて何のつもり?」

入野「癒しが欲しいの!汐里ちゃんは女子だと一番お姉ちゃんって感じだから甘やかして!」

月読「……」

1…みんな言う事は一緒ね
2…具体的にどうしろって言うのかしら

↓2

月読「みんな言う事は一緒ね」

入野「他にも汐里ちゃんがお姉ちゃんって言った人いたの?」

月読「貴女の隣にいるわよ」

入野「えっ?」

音野「ま、待ってください!私はお姉様が出来たみたいとは言いましたけど……ああ、でも月読さんをお姉様みたいだって言ったのは事実で……」

入野「なんだか響ちゃんテンパってるけど汐里ちゃん何したの?」

月読「私は普通にしてるだけよ」

入野「んー……じゃあ響ちゃんも汐里ちゃんに甘えちゃいなよ」

音野「えっ……」

月読「何がじゃあなのかわからないんだけど」

入野「いいからいいから」

音野「では、失礼します」

月読「ちょっと」

……何なのかしらこの状況。

【入野ちのの好感度が5上がりました】

【音野響の好感度が5上がりました】

【音野響通信簿イベント1】

月読「音野、バイオリンの手入れかしら」

音野「はい。お父様はデリケートですから」

月読「……ねぇ、気になっていたけどなんでバイオリンをお父様って呼ぶのかしら?」

音野「なぜか、ですか?お母様が私にお父様を渡す時にそう言ったから……ですね」

月読「……母親がバイオリンを父親だと思いなさいって言ったという事?」

音野「そうですね。だから私はお父様をお父様と呼んでいます」

月読「……」

それはバイオリンを父親だと呼びなさいって意味ではないんじゃないかしら……

【音野響通信簿1】
【バイオリンを父親と呼ぶのは母親にそう言われたから。
月読は解釈が違うんじゃないかと考えている】

月読「結局離してもらえなかったわ」

倉庫でなんであんな事してたのかしら、私達……

【自由行動を開始します】

【一度に二人まで選ぶ事が可能です】

【鏡在、黒頭、佛生、夜方々木、音野、入野は選べません】

【生徒を選んでください】

↓2

【トレーニングルーム】

広生「……うーむ」

月読「ダンベル見つめて何してるのよ」

広生「月読か……お前には荷が重いか」

月読「いきなり馬鹿にされた気がするんだけど」

広生「ああ、そうじゃない。トレーニングを誰かに手伝ってほしいんだが、月読はインドアだろう?」

月読「少なくともトレーニングを手伝った事はないわね」

広生「だからどうしたものかと思ってな……いつもなら黒頭がパートナーになってくれるんだが」

ミシェル「ア、アノ」

月読「あらミシェル。貴女もトレーニング?」

ミシェル「ウ、ウン。ソレデモシヨカッタラワタシガトレーニング……」

月読「広生、ミシェルが手伝ってくれるみたいよ」

広生「ミシェル……いや、ミシェルはな……」

1…トレーニング相手としては申し分ないと思うけど
2…あら、何か不満なの?

↓2

月読「あら、何か不満なの?」

ミシェル「ソウナノ……」

広生「不満だとかそういう話じゃないんだ……ミシェル、お前手加減出来ないだろう」

ミシェル「ウッ」

月読「手加減出来ない?」

広生「前に一度トレーニング相手を頼んだんだが……いきなり全力のタックルを食らって意識が飛んだ」

月読「……」

ミシェル「ウウ」

広生「どうも緊張が原因で手加減が出来ないらしい。天馬もよく吹き飛ばされているな」

ああ、自己紹介の時のあれはそういう事……

ミシェル「ゴ、ゴメンナサイ」

広生「……とはいえ、このままいても仕方がないか。準備運動の手伝いを頼む」

ミシェル「ワ、ワカッタヨ……ガンバル」

手加減出来ないなら頑張らない方がいいんじゃないの……

ガシャァン!

ああ、やっぱり。

【広生燕次の好感度が3上がりました】

【ミシェル・ラマンの好感度が3上がりました】

月読「広生、大丈夫かしら」

見た感じでは怪我はしていなかったけど……

【自由行動を開始します】

【一度に二人まで選ぶ事が可能です】

【鏡在、黒頭、佛生、夜方々木、音野、入野、広生、ミシェルは選べません】

【生徒を選んでください】

↓2

今回はここまでで。

ではまた次回。

四杖「……」
 
個室エリアの廊下を歩いていると、四杖が隠れているのを見つけた……何をしてるのよあれは。
 
月読「何をしてるの四杖」
 
四杖「月読さん……あれを」
 
四杖に促されて同じ方向を見てみれば、そこには新太の部屋の前にジッと立っている学人がいた。
 
四杖「先ほどからずっとあの調子でして……」
 
月読「……無理もないわね」
 
学人は普段こそ愚弟だなんだと新太を馬鹿にしていたけど、学級裁判での様子を見れば嫌っていた訳じゃないのは明白で。
 
学人「……」
 
食堂での発言だって本心だろうけど、きっと弟を失って悲しいのよね。
 
四杖「……あっ!」
 
四杖の声に改めて学人の方を見ると……
 
1…学人がこちらに来ていた
2…武忍が学人に接触していた
 
↓2

学人がこちらに来ていた。
 
四杖「ど、どうしましょう!?」
 
どうしましょうも何も……今さら逃げられないでしょう。
 
学人「……なんだ、いたのか」
 
月読「えぇ、大丈夫かは……聞かないわよ」
 
学人「そこまでわかりやすいか……私も落ちたものだな」
 
月読「……」
 
学人「ふん……愚弟も本当にろくなことをしない」
 
学人はそれだけ呟いて部屋の中に消えていった。
 
四杖「何もなければいいんですが……」
 
月読「難しい問題ね……」
 
【四杖礎の好感度が3上がりました】
 
【更科学人の好感度が2上がりました】

ピンポーン
 
月読「……」
 
ガチャッ
 
音野「あっ、月読さん」
 
月読「約束したバイオリン、聴きに来たわ」
 
音野「は、はい、どうぞ」
 
【音野の部屋】
 
音野「とりあえず、色々と弾いていきますね?」
 
月読「えぇ、お願い」
 
音野「では……」
 
バイオリンを構える音野の表情がスッと変わる。
 
そして演奏は、始まった。
 
月読「……」
 
心をわしづかみにされた、という表現がここまでしっくりくる状況を私は知らない。
 
音野響、その演奏をこうして聴いたのは初めてだったけど……彼女がなぜ超高校級と呼ばれるのかは、痛いほどにその音色が教えてくれた。
 
月読「……」
 
音を出したくない、呼吸音さえもこの音色の邪魔になる。
 
そんな錯覚を覚えるほどに……彼女のバイオリンは魔物だった。

音野「……」
 
月読「はぁ……」
 
演奏が終わってようやく口から息が漏れる。
 
知らない間に息を止めてしまってたみたいね……
 
音野「だ、大丈夫ですか?」
 
月読「えぇ……本当によかったわ貴女の演奏」
 
音野「ありがとうございます」
 
月読「だけど長く聴くのは危険な気もしてきたわ……」
 
音野「な、なんでですか……」
 
バイオリンが凶器の窒息死……笑えないわね。
 
音野「まだ一曲あるんですけど……」
 
月読「……そう言われたら聴きたくなるじゃない。わかったわ、聴かせてくれる?」
 
音野「わかりました」
 
音野がまたバイオリンを構える。
 
そして聴こえてきた旋律は、私もよく聴いた事がある曲だった。
 
確かタイトルは……
 
月読「【G線上のアリア】……」
 
音野の弾くそれは、だけど今まで聴いた何よりも穏やかな世界を作り上げていた。
 
月読「……」
 
そして、いつしか私の意識は沈んでいた。

【六日目】→【七日目】
 
好感度(MAX100)
 
音野……26
 
天馬……9
 
鏡在……7
 
ミシェル……10
 
黒頭……13
 
入野……12
 
夜方々木……10
 
佛生……10
 
武忍……6
 
広生……11
 
学人……13
 
川田谷……7
 
四杖……11

【七日目】
 
キーンコーンカーンコーン……
 
モノクマ「オマエラおはようございます!」
 
モノクマ「時刻は七時!朝ですよ!」
 
モノクマ「今日も宇宙の偉大さを噛み締めましょう!」
 
月読「……」
 
あら、私いつの間に眠って……
 
音野「すうすう……」
 
月読「……」
 
……ああ、音野の演奏聴いてる途中に寝ちゃったのね。
 
月読「……起こして部屋に帰せばよかったのに」
 
それとも、起こすのを躊躇うぐらい……疲れてたように見えたのかしら。
 
月読「……とにかく、まずは」
 
音野を起こしましょう……
 
【本日の食事当番を決めます】
 
↓3まで一人ずつお願いします。
 
【残り選択肢……入野、夜方々木、川田谷、広生】
 
【一部を除き、その時のコンマが料理の腕です】

川田谷「あっ、失敗した……」
 
夜方々木「ちょっとまたなの~?」
 
入野「隠し味隠し味」サッサッ
 
川田谷「あ、あはは、ごめん」
 
夜方々木「謝るくらいならミスしないで~……私も平均的なんだから~……」
 
川田谷「努力するよ……」
 
入野「うん、完璧!」
 
【食堂】
 
夜方々木「むにゃむにゃ……」
 
月読「夜方々木はなんで寝てるのかしら」
 
川田谷「俺が色々して疲れさせちゃったからね……」
 
鏡在「色々して疲れさせちゃった……って厨房で何したわけ!?」
 
天馬「なに顔紅くしてんだよ」
 
鏡在「ちょっと耳貸しなさい」
 
天馬「……川田谷、お前ある意味すげえな!」
 
広生「まさか、疲れさせたとはその手の話か!?川田谷、貴様なんという……!」
 
佛生「川田谷殿の煩悩よ退散せよ……」
 
ミシェル「ヒイイ!?」
 
四杖「さすがにそれは……どうかと」
 
川田谷「あの、なんか俺の評価が急激に酷い事になってない?ミシェルさんとか露骨に距離取ったよ」
 
月読「自分の勘違いされるような言い方を呪いなさい」
 
黒頭「あの、皆様は何のお話を?」
 
音野「私もよくわかりません……」
 
月読「貴女達は知らなくていい事よ」
 
入野「うん、美味しっ!」

本日はここまで。
 
広生の料理の腕だけ直後コンマで決めます。
 
それでは。

天馬「そういや、今日はあいつら来ねえんだな」
 
朝食も一段落した頃お茶を飲みながら天馬がそんな事を言う。
 
確かに昨日は来ていた学人も武忍も今日は食堂に姿を見せていない。
 
広生「正直意外ではあったな。武忍は嫌がらせのようにまた現れると踏んでいたんだが」
 
黒頭「武忍様は黒幕の間者ですから……色々としているのかもしれません」
 
入野「色々?」
 
色々……まさかまたあの事件を引き起こした時のような事をするつもりじゃ……
 
川田谷「でも実際問題どうしようか?武忍君はこれからもコロシアイを引き起こそうと動くはずだよ」
 
ミシェル「捕マエルトカ……」
 
四杖「ですが、彼は黒頭さんにも化けていました。しかも技術まで模倣していたように見えます」
 
月読「まず無理ね。それこそ天馬の脚力も模倣してしまうかもしれない」
 
超高校級の影武者……その底知れなさは厄介ね。

月読「……」
 
学人の事に武忍の存在……どうしたものかしら。
 
【自由行動を開始します】
 
【一度に二人まで選ぶ事が可能です】
 
【一度選んだ生徒は同じ日の自由行動では選べません】
 
【生徒を選んでください】
 
↓2

川田谷「うーん……?」
 
月読「どうしたの?」
 
川田谷「いや、ちょっとさっきから視線を感じるんだよね」
 
月読「視線?」
 
川田谷「そうそう……って、あれは」
 
武忍「ふぉっ、ふぉっ……」
 
月読「武忍……」
 
武忍「これはこれは月読の嬢。少しはコロシアイをする気にはなったかのう?」
 
月読「いきなり変な事を言い出さないでくれる?」
 
武忍「ふぉっ……そんなに変かのう?むしろ変なのは月読の嬢ではないか」
 
月読「なんですって?」
 
武忍「何せ、親の顔も知らない嬢にとってあの本の数々はそう切り捨て出来るものでもなかろうに」
 
川田谷「え……」
 
1…川田谷を見てたのは貴方なの?
2…なんでそんな事を知ってるのよ
 
↓2

月読「なんでそんな事を知ってるのよ」
 
武忍「コロシアイに向けて参加者の事情を調べておくのは当たり前じゃろうて」
 
月読「……その調べた情報をコロシアイに使おうってわけね」
 
武忍「ふぉっ、ふぉっ……そういう事じゃな」
 
武忍「おぉ、そういえば月読の嬢は飴玉が好きだったの……いるかのう?」
 
月読「いらない」
 
武忍「やれやれ、本も読んでないようじゃし困った嬢じゃ……ふぉっ、ふぉっ」
 
月読「……何しに現れたのやら」
 
川田谷「えっと月読さん?親の顔も知らないって」
 
月読「事実とだけ言っておくわ」
 
川田谷「そうなんだ……」
 
別に気にするような事でもないわよ。
 
【川田谷昌の好感度が3上がった】
 
【武忍影虎の好感度が?????】

月読「調べたってどこまで調べてるのかしらね」
 
楽観視は……しないでおきましょう。
 
【自由行動を開始します】
 
【一度に二人まで選ぶ事が可能です】
 
【川田谷、武忍は選べません】
 
【生徒を選んでください】
 
↓2

天馬「いやー、川田谷もよくやるよな」
 
月読「まだ言ってたの、貴女は……あれは鏡在の勘違いよ」
 
天馬「そうだっけか?」
 
夜方々木「知らない間になんでそんな事になってたの~」
 
天馬「まあ、夜方々木はエロいからな!あたしもそういう目で見る気持ちはわからなくもない」
 
夜方々木「それは褒めてないわよね~……」
 
月読「というか……なに、貴女そっちのけがあるの?」
 
天馬「違えよ!ただあたし兄貴や弟とヤンチャしてたから考え方男寄りなんだ」
 
1…ああ、貴女時々女子の自覚があるか微妙な行動してるものね
2…夜方々木はこれを機に少しそのフェロモンを何とかした方がいいんじゃない
 
↓2

月読「ああ、貴女時々女子の自覚があるか微妙な行動してるものね」
 
天馬「……そこまでではなくね?」
 
月読「……貴女前に薄着で廊下で爆睡してたじゃない」
 
天馬「あー……んな事もあったな」
 
夜方々木「襲われても知らないわよ~……色々な意味で」
 
天馬「へっ、その時はこの脚で返り討ちにしてやるよ!」
 
月読「まずそうしないようにした方がいいと思うわよ……」
 
【天馬千里の好感度が3上がりました】
 
【夜方々木別離の好感度が2上がりました】

月読「天馬にも困ったものね……」
 
【自由行動を開始します】
 
【一度に二人まで選ぶ事が可能です】
 
【川田谷、武忍、天馬、夜方々木は選べません】
 
【生徒を選んでください】
 
↓2

鏡在「……」
 
佛生「……」
 
月読「……」
 
何なの、あの微妙な空気は……
 
鏡在「……いや、さすがにどうよ」
 
佛生「ふむ、鏡在殿。どうされたかな?」
 
鏡在「うわっ、バレた!?アンタ目見えないんじゃなかったわけ!?」
 
佛生「足音で判別は可能なゆえ……」
 
鏡在「……」
 
月読「珍しいわね……」
 
鏡在が戸惑い?そう言った物を見せるのは……
 
1…話に入ってみる
2…もう少し観察する
 
↓2

月読「珍しい組み合わせね」
 
鏡在「……なんだ月読か」
 
佛生「おぉ、月読殿」
 
月読「貴女がそんなに歯切れが悪いなんて珍しいわね鏡在」
 
鏡在「そんなんじゃないわよ。ただアタシはこの坊主頭に言いたい事があんの」
 
佛生「言いたい事、ですかな?」
 
鏡在「アンタの家……今ファッション関係に手出してんでしょ」
 
佛生「ふむ、某は関わっていないのでわかりませぬが……不思議ではないでしょうな」
 
鏡在「あのダサい服をブランドの名前ついてるだけで売り捌かれんの、正直迷惑なのよ」
 
月読「……それを佛生に言ってもしかたないんじゃないの」
 
鏡在「わかってるっての!無駄だから言うの面倒だけど言ってやらないと気済まなかったってだけ!」
 
佛生「それはまた……申し訳ありませぬな」
 
鏡在「アンタが謝ろうが改善されなきゃ意味ないっつうの……じゃ、それだけだから」
 
月読「……」
 
半ば八つ当たりね……
 
【鏡在凛の好感度が2上がりました】
 
【佛生空也の好感度が3上がりました】

月読「やっぱり鏡在は苦手だわ」
 
天馬はよく付き合えるわね……
 
【自由行動を開始します】
 
【一度に二人まで選ぶ事が可能です】
 
【川田谷、武忍、天馬、夜方々木、鏡在、佛生は選べません】
 
【生徒を選んでください】
 
↓2

ミシェル「……」キョロキョロ
 
月読「あら」
 
ミシェルが何かを探してるわね……
 
ミシェル「アッ、チョ、チョットイイ?」
 
月読「私?構わないわ、どうしたの」
 
ミシェル「コレ、ヒロッタンダケド」
 
これは……ハンカチね。
 
丁寧に四杖礎って名前が刺繍してあるわ……
 
月読「四杖を探してるのね?」
 
ミシェル「エット、ソウジャナクテ……渡シテモラエル?」
 
月読「えっ?」
 
ミシェル「男ノ子ト話スノ緊張スルカラ……」
 
ああ、何かしないか不安なのね。
 
1…こういうのは自分で渡した方がいいわよ?
2…仕方がないわね……
 
↓2

月読「仕方がないわね……」
 
広生や天馬と違って四杖がミシェルのタックルに耐えられるとは思えないし……
 
ミシェル「ア、アリガトウ」
 
月読「気にしないで」
 
さて、四杖を探すとしましょうか……

 
 
【展望室】

 
四杖「……」キョロキョロ
 
月読「ここにいたのね四杖」
 
四杖「あっ、月読さ……手にあるそれはまさか!?」
 
月読「ああ、これね。貴方のハンカチでしょう?ミシェルが拾ってたわよ」
 
四杖「あ、ありがとうございます!よかった、なくしたんじゃなくて……本当によかった……!」
 
月読「……」
 
何か、大袈裟じゃないかしら……
 
【ミシェル・ラマンの好感度が5上がりました】
 
【四杖礎の好感度が3上がりました】

月読「なんだか四杖の様子おかしかったわね……」
 
【自由行動を開始します】
 
【一度に二人まで選ぶ事が可能です】
 
【川田谷、武忍、天馬、夜方々木、鏡在、佛生、ミシェル、四杖は選べません】
 
【生徒を選んでください】
 
↓2

【調査用海岸】
 
広生「ふんっ!」
 
黒頭「はっ!」
 
海岸に行ってみると広生と黒頭が手合わせをしていた。
 
お互いに素手だけど一進一退って感じみたいね。
 
広生「っ、さすが無敗の武道家だな黒頭!」
 
黒頭「いえ、広生様こそ相当な腕前です。わたしがここまで追い詰められるなんて」
 
あんな事言ってるけど、確かにどちらも別次元なのよね……学級裁判でもあの二人だけ拘束されたし。
 
広生が動けば黒頭がさばいて、黒頭が動けば広生はかわす。
 
そんな二人の攻防は、広生が黒頭に投げ飛ばされて砂に背中をつけた事で終わりを告げた。
 
広生「うおおっ!?」
 
黒頭「ふぅ、ふぅ……勝負ありですね広生様」
 
広生「……ああ、俺の敗けだ」
 
月読「よくやるわね貴方達」
 
黒頭「月読様」
 
広生「なんだ、見ていたのか」
 
月読「あんまりに白熱していて声もかけづらかったのよ」
 
1…広生、貴方随分腕が立つのね
2…黒頭はさすがの腕前ね
 
↓2

月読「黒頭はさすがの腕前ね」
 
黒頭「いえ、わたしはまだまだ未熟です。広生様の一撃一撃に対応するのが精一杯でした」
 
広生「これでも対応されないように色々としたんだがな」
 
黒頭「はい、それでヒヤリとした事もありましたよ」
 
月読「……」
 
あれで未熟……黒頭だから謙遜じゃないんでしょうね、きっと。
 
広生「何にせよ、いい手合わせだった。また相手を頼めるか」
 
黒頭「こちらこそ是非」
 
握手をかわす二人の間には熱い何かが流れているようにも見える。
 
本当に……私にはわからない世界ね。
 
【広生燕次の好感度が3上がりました】
 
【黒頭明夜の好感度が4上がりました】

【夜イベント】
 
1…川田谷の感じた視線の正体がはっきりしてないわね
2…天馬はなんで鏡在と仲良く出来るのかしら
3…ミシェルのタックルを治すために広生と黒頭に協力してもらいましょう
 
↓2

今回はここまでで。

川田谷「うーん……」
 
月読「相変わらず視線を感じるの?」
 
川田谷「そうなんだよね……正体がはっきりしないっていうのは気味が悪くてかなわないよ」
 
さっきは直後に武忍が出てきたけどイコール川田谷が感じた視線の主……にはならないのよね。
 
月読「とにかく誰か突き止めましょう。いつ頃から視線を感じるのかしら」
 
川田谷「今日だよ。正確には朝食の後ぐらいからかな」
 
月読「ああ、貴方が夜方々木と変な事をしていたって話になったアレね」
 
川田谷「あまりいい思い出ではないね……あっ、もしかしたら」
 
月読「なに?」
 
川田谷「誰か俺を憎からず思ってる子がいて、夜方々木さんとの件で思わず俺を見てしまうようになったとか……」
 
月読「……」
 
1…まずないでしょうけど……だったらいいわね
2…冗談はそれぐらいにして早く突き止めましょう
3…あら、それなら夜方々木を憎からず思ってる人が貴方を睨んでる可能性も出てくるわね
 
↓2

月読「あら、それなら夜方々木を憎からず思ってる人がいて貴方を睨んでる可能性も出てくるわね」
 
川田谷「……」
 
月読「あまりポジティブ過ぎるのも問題よ。何があるかもうわからないんだから」
 
川田谷「……そうだね。月読さんに話して助かったよ」
 
月読「それはどうも……じゃあ視線の主を探しに行きましょうか」
 
とはいっても、この閉鎖された空間で見つからない相手だとなかなか骨が折れそうだけど……
 
川田谷「うーん……だけど本当に誰なんだろう」
 
月読「今日からだったわよね……他に心当たりはないの?」
 
川田谷「うーん……」
 
その後、話しながらしばらく誘き寄せるために歩いてみたけど……結局誰も見つからなかった。
 
本当にいるのかも怪しくなってきたわね……川田谷、どこか抜けてるし。
 
【川田谷昌の好感度が5上がりました】

【月読の部屋】
 
月読「もう一週間……」
 
私達がこの宇宙から解放されるのはいつになるのかしら……
 
月読「……」
 
机にあったメモ帳にここに来て知った事を書き込んでいく。
 
川田谷じゃないけど、こうして何かを書くのは少し不安が和らぐのよね。
 
月読「……」
 
不安……私は何を不安に感じてるんでしょうね?
 
殺される事、それとも殺す事?
 
……笑えない。
 
まさか誰かを殺す可能性を不安に思う日が来るなんて。
 
だけどそれをないと断言出来るほど、私は私自身を。
 
信用出来ない。

【七日目】→【八日目】
 
好感度(MAX100)
 
音野……26
 
天馬……12
 
鏡在……9
 
ミシェル……15
 
黒頭……17
 
入野……12
 
夜方々木……12
 
佛生……13
 
武忍……???
 
広生……14
 
学人……13
 
川田谷……15
 
四杖……14

私は親の顔を知らない。
 
父は妊娠していた私の母を捨てた、らしい。
 
最も私はそれを人伝に聞いただけだから本当かは知らないけど。
 
幸い捨てられたりはしなかった。
 
だけど物心ついた頃から私はもう母と会話もした事がない。
 
家に帰ってくる事はなかった母が一ヶ月に一回ポストに入れるお金……それだけが私と母を繋いでいた。
 
学校も入学の手続きのような必要な事だけはしてくれたけど、家庭訪問の対応や面談に関しては私が一人でしていた。
 
その頃から私は私の家が家庭だなんて呼べない事はわかっていて。
 
そんな家から逃避したい私には本の世界ほどピッタリ来るものはなかった。
 
私は本を集めに集めた。
 
最初は物語、その内本と呼べるならなんだってよくなった私は食事も飴玉ばかりになりながら本にのめり込んで。
 
その果てに私は超高校級のビブリオマニアと呼ばれるようになる。
 
もう逃避したくて本を読んではいないけれど。
 
でも今でも時々思う。
 
家庭ってなんなのかしら?
 
もし私に家族がいたら……
 
私は、どう生きていくのかしらね?

【八日目】
 
キーンコーンカーンコーン……
 
モノクマ「オマエラおはようございます!」
 
モノクマ「時刻は七時!朝ですよ!」
 
モノクマ「今日も宇宙の偉大さを噛み締めましょう!」
 
月読「……」
 
懐かしい夢を見たわね。
 
今さらなんであんな夢を見たんだか……
 
月読「食堂に行きましょうか……」

【食堂】
 
月読「今日も学人は来ていないのね……」
 
川田谷「あまり思い詰めないといいんだけどね」
 
広生「難しいだろうな。弟を、それも人を殺した事で失ったんだからな」
 
音野「そうですね……」
 
武忍「ふぉっ、ふぉっ……」
 
天馬「てめえ武忍!何しに来やがった!」
 
武忍「そう、いきり立たないでほしいのう……ワシはちょっとしたお知らせに来たんじゃ」
 
月読「お知らせですって?」
 
武忍「ふぉっ、ふぉっ……学人の坊が大変じゃよ」
 
四杖「!?」
 
武忍「ふぉっ、ふぉっ……」
 
もう武忍を気にする人間はいなかった。
 
食堂を飛び出した私達は学人の部屋に走って……

 
 
部屋で倒れている学人を、見つけた。

本日はここまでで。

…………
 
四杖「過労と寝不足ですね……心労も重なって倒れてしまったみたいです」
 
ベッドで眠っている学人はたった数日でやつれた ように見える。
 
これ、食事もまともにとってないわね……
 
武忍「ふぉっ、ふぉっ……無事で何よりじゃな」
 
月読「武忍……なんで学人が倒れてるのをわざわざ伝えに来たの?」
 
武忍「はて?そんな事言わずともわかると思うがのう」
 
黒頭「……それはどういう」
 
武忍「ワシらはコロシアイを望んでおる。過労などで死なれてはつまらんじゃろう」
 
武忍「ふぉっ、ふぉっ……しかしこれはチャンスじゃな皆の衆。今の学人の坊は簡単に殺せるからのう」
 
武忍「ふぉっ、ふぉっ、ふぉっ……」
 
武忍は笑って部屋から消えていく。
 
コロシアイへの誘惑とも言えるそんな言葉を残して。

月読「学人の部屋……鍵が開いてたのも武忍の仕業なのかしら」
 
【自由行動を開始します】
 
【一度に二人まで選ぶ事が可能です】
 
【一度選んだ生徒は同じ日の自由行動では選べません】
 
【生徒を選んでください】
 
↓2

学人の様子を見に部屋に行くと、学人は目を覚まして起き上がっていた。
 
学人「……」
 
月読「あら、目を覚ましたのね」
 
学人「私は、倒れたのか」
 
月読「過労と寝不足。まあ、今は無理しない方がいいわね」
 
学人「……おかしな話だな。科学を追及している時はもっと眠らずにいた事もあったというのに」
 
月読「心労も重なってたみたいだから……そのせいじゃない?」
 
学人「ふん、心労か。それこそ私らしくない話だ」
 
学人「まさかこの私がここまで愚弟に振り回されるとはな……」
 
月読「……」
 
1…武忍は今の貴方の状態をチャンスだって言ってるわよ
2…とにかく今は休んだ方がいいわ
 
↓2

月読「とにかく今は休んだ方がいいわ」
 
学人「……休む、か」
 
月読「えぇ、食事も睡眠もまともにとってないみたいだし、このままだとまた倒れるわよ」
 
学人「ふん、そうさせてもらう。私は死ぬわけにはいかん」
 
月読「……学人」
 
学人「はっ、まさか心労とは……全く弱くなったものだ」
 
学人「天才が、聞いて呆れるな……」
 
そして目を閉じた学人は何も言わずに寝息をたて始めた。
 
月読「……」
 
新太……貴方はこんなお兄さんを見たかったわけじゃないでしょうに。
 
【更科学人の好感度が6上がりました】

月読「学人は……立ち直れるかしらね」
 
【自由行動を開始します】
 
【一度に二人まで選ぶ事が可能です】
 
【学人は選べません】
 
【生徒を選んでください】
 
↓2

鏡在「つうかさ、アンタそのダサいお面なんとかなんない?」
 
広生「……なに?」
 
鏡在「いつもそんなの着けてアンタそんなに自分の顔に自信ないわけ?」
 
月読「……」
 
また鏡在の突っかかりが始まったわね……
 
広生「くだらない事を……俺がなにをつけようがお前には関係ないだろう」
 
鏡在「ダサいお面見てアタシの精神にダメージがあるのよ!ちょっと取りなさい!」
 
広生「なんだと!?」
 
鏡在「ちょっと月読!アンタもこいつの素顔気になるわよね!?」
 
月読「……」
 
そこで私を巻き込まないでほしいんだけど……
 
1…気にならないと言えば嘘になるわね
2…素顔ならもっと気になる人間がいるじゃない

↓2

本日はここまでで。

月読「気にならないと言えば嘘になるわね」
 
鏡在「ほら、月読もこう言ってるわよ」
 
広生「……断る!」
 
鏡在「はあ!?そこ普通は外すとこでしょうが!」
 
広生「知るか!俺はたとえ何を言われようがこの仮面を外すつもりはない!」
 
鏡在「信じらんない!こっちがこんなに頼んでるってのに!」
 
月読「……頼んではいないわよ」
 
だけど広生はどうしてここまで頑なに顔を隠すのかしらね……
 
【鏡在凛の好感度が3上がりました】
 
【広生燕次の好感度が1上がりました】

月読「顔を隠すか……武忍のせいで変な印象持たれないといいけど」
 
【自由行動を開始します】
 
【一度に二人まで選ぶ事が可能です】
 
【学人、鏡在、広生は選べません】
 
【生徒を選んでください】
 
↓2

音野「……」
 
月読「……あら、音野じゃない」
 
あんな所で何をして……あれは。
 
武忍「ふぉっ、ふぉっ」
 
武忍……
 
武忍「しかし本当にわからんのう。音野の嬢」
 
音野「な、何がですか」
 
武忍「せっかく願いが叶うというのになぜ月読の嬢を殺さなかったのか、じゃよ」
 
武忍「月読の嬢は甘いからその気になれば殺せたろうに」
 
音野「なっ、そんな」
 
武忍「嬢には願いがあったのじゃろう?それを叶える機会をわざわざ捨てるとはワシには全く理解出来んよ」
 
音野「……」
 
武忍「新太の坊は行動したのに音野の嬢は行動しなかった……いやはや、所詮お主の願いなどその程度だったという事か」
 
音野「…………」
 
あの男、また変な事を……
 
私は……
 
1…音野と武忍の間に割って入った
2…音野と武忍の間に割って入ろうとした

↓2

月読「……」
 
私は音野と武忍の間に割って入ろうとした。
 
音野「確かに私には願いがありました」
 
だけどその前に音野が口を開いていた。
 
音野「だけどわかったんです。こんな形で願いを叶えても何もいい事なんてないって」
 
武忍「いかんのう、それは月読の嬢の影響じゃろ。月読の嬢はそうしてお主を懐柔しようと」
 
音野「それは違います!」
 
音野「月読さんに止められたのは事実です。そうしてもらわなかったら、きっと私が処刑されてた」
 
音野「だけどそうならなかった……馬鹿な事を考えて、学級裁判で疑われましたけど、私は今こうして生きてます」
 
音野「だから武忍さんに何を言われようと、私は惑わされたりしませんから!」
 
音野「失礼します!」
 
月読「……」
 
音野……
 
音野「あっ、月読さん」
 
月読「……音野、ちょっと付き合いなさい」
 
音野「えっ、あっ、はい!」

 
 
武忍「ふぉっ、ふぉっ……そうかそうか」

 
武忍「実にいいのう……」
 
武忍「その顔が絶望に歪むのが楽しみになるわい……ふぉっ、ふぉっ」
 
【音野響の好感度が5上がりました】
 
【武忍影虎の好感度が??????】

月読「音野があんな事を言うなんてね」
 
あの時止めたかいがあったわ。
 
【自由行動を開始します】
 
【一度に二人まで選ぶ事が可能です】
 
【学人、鏡在、広生、音野、武忍は選べません】
 
【生徒を選んでください】
 
↓2

入野「というわけで決定ー!」
 
夜方々木「決定~」
 
月読「……いきなり何を言い出してるの?」
 
入野「せっかく海があるんだから気分転換に泳ごうって話だよ!」
 
夜方々木「男の子来るなら私は賛成よ~」
 
月読「今初めて聞いたわよ……」
 
入野「誘うのはこれからだからね!」
 
夜方々木「うふふ~」
 
月読「……」
 
それなのに決定なのね……
 
入野「というわけで汐里ちゃん、どうかな?」
 
1…私が喜んで海に行くタイプに見えるかしら
2…他に人が集まったら考えるわ
 
↓2

月読「他に人が集まったら考えるわ」
 
これが無難なところでしょう……
 
入野「わかったよ!それじゃあ集まったら汐里ちゃんも参加ね!」
 
夜方々木「楽しみね~」
 
月読「……」
 
どうなる事やら……この状況だと気分転換には乗りそうだけど。
 
月読「……」
 
クリスや新太だったら……来たかもしれないわね。
 
【入野ちのの好感度が3上がりました】
 
【夜方々木別離の好感度が3上がりました】

月読「海ね……」
 
考えたら、今までも行った事ないのよね……
 
【自由行動を開始します】
 
【一度に二人まで選ぶ事が可能です】
 
【学人、鏡在、広生、音野、武忍、入野、夜方々木は選べません】
 
【生徒を選んでください】
 
↓2

本日はここまでで。

天馬「武忍の野郎、どうすりゃおとなしくなんだよ」
 
月読「どうしたのよ。貴女も何か言われたの?」
 
天馬「あの野郎、なんか人の周りウロチョロしては笑っていなくなりやがんだ」
 
それは確かに鬱陶しいわね……
 
佛生「ふむ、武忍殿……」
 
月読「どうしたの?」
 
佛生「……皆様は彼を殺そうと考えた事はありますかな?」
 
天馬「は?」
 
佛生「彼は内通者。殺したとしても罪悪感を刺激されずに済む……そう、考える事はありませぬか」
 
1…変な事を言わないでほしいんだけど
2…武忍だけで済む話じゃないのよ
 
↓2

月読「武忍だけで済む話じゃないのよ」
 
このコロシアイでは文字通り自分以外を殺す事になる。
 
いくら罪悪感を刺激されずに済むと言ったって……他の人間も処刑されるんじゃ、そんな逃避も通用しないでしょう。
 
佛生「ふむ……そうでありますな。それが正しい在り方でしょう」
 
天馬「なんだよ。まさかお前そんな事考えてんのか?」
 
佛生「……どうなのでしょうな」
 
月読「ちょっと佛生?」
 
佛生「某は罪人ですので……ただ、武忍殿の存在に思うところがあるのです」
 
罪人……それはあの武忍と重ねてしまうほどなの?
 
【天馬千里の好感度が3上がりました】
 
【佛生空也の好感度が5上がりました】

【夜イベント】
 
1…学人の様子を見に行きましょう
2…あの二人がみんなを海に誘ってるみたいね
3…佛生の罪……書庫に何かないかしら
 
↓2

入野「じゃあ、また色々決まったら伝えるねー」
 
月読「やってるわね……」
 
夜方々木「ほとんどやる事がないわ~」
 
入野「あっ、汐里ちゃん」
 
月読「人は集まってるの?」
 
入野「えーと……」
 
コンマ判定
 
00-20…音野、黒頭、天馬、川田谷、四杖
21-40…音野、黒頭、天馬、鏡在、川田谷、四杖
41-60…音野、黒頭、天馬、鏡在、川田谷、広生、四杖
61-80…音野、黒頭、天馬、鏡在、ミシェル、川田谷、広生、四杖
81-99…音野、黒頭、天馬、鏡在、ミシェル、川田谷、広生、四杖、学人
 
↓2

入野「男の子三人以外はうん、なんとか」
 
月読「三人……武忍、学人、佛生かしら」
 
夜方々木「正解~」
 
入野「さすがに誘えないからね……」
 
学人はそれどころじゃないでしょうし、佛生は目が見えないから危ないものね。
 
武忍はこちらからお断りよ。
 
入野「これだけ集まったんだから汐里ちゃんも参加してくれるよね!」
 
月読「考えておくわ」
 
夜方々木「同じ台詞じゃない~」
 
月読「私インドアだもの」
 
意外に多かったわね……それだけ気分転換したい人が多いのかしら……
 
【入野ちのの好感度が4上がりました】
 
【夜方々木別離の好感度が4上がりました】

月読「最近モノクマがおとなしい……」
 
その分武忍がちょっかいを出してきてるけれど……
 
月読「嫌な予感がするわ……」
 
何もなければいいんだけどね……

【八日目】→【九日目】
 
好感度(MAX100)
 
音野……31
 
天馬……15
 
鏡在……12
 
ミシェル……15
 
黒頭……17
 
入野……19
 
夜方々木……19
 
佛生……18
 
武忍……???
 
広生……15
 
学人……19
 
川田谷……15
 
四杖……14

【九日目】
 
キーンコーンカーンコーン……
 
モノクマ「オマエラおはようございます!」
 
モノクマ「時刻は七時!朝ですよ!」
 
モノクマ「今日も宇宙の偉大さを噛み締めましょう!」
 
月読「……」
 
今日で九日……
 
月読「クリスと新太の事があって四日も経つのね……」
 
とりあえず食堂に行きましょう……
 
【食堂】
 
入野「というわけで!今日は気分転換も兼ねて海に行きたいと思います!」
 
夜方々木「うふふ、色々あるけど楽しみましょう~」
 
佛生「どうかお楽しみを」
 
川田谷「佛生君は本当にいいの?」
 
佛生「某は目が見えませぬ故……今日は部屋にて精神統一をするといたしましょう」
 
天馬「武忍がなんかしやがったら言えよ!蹴っ飛ばしてやる!」
 
佛生「ふむ、かたじけない」
 
今さら本を読むからなしとは言いづらくなったわね……

月読「まだ時間はあるわね……」
 
書庫にでも行こうかしら。
 
【自由行動を開始します】
 
【一度に二人まで選ぶ事が可能です】
 
【一度選んだ生徒は同じ日の自由行動では選べません】
 
【生徒を選んでください】
 
↓2

四杖「シートよし、パラソルよし、飲み物よし……」
 
黒頭「しかしよろしいんでしょうか。佛生様や学人様を残したままで」
 
月読「部屋にいるから逆に安全かもしれないわよ。武忍の影武者の技能は確かに厄介だけど、それを見せる者がいない一人でならその厄介さも軽減される」
 
黒頭「そうですね……」
 
月読「貴女達もたまには羽を伸ばしたらいいわ。考え込むとすぐにまいるもの」
 
黒頭「はい」
 
四杖「よし、準備万端ですね」
 
1…四杖、貴方にも言ってるのよ
2…でも念のため、佛生達には警戒するよう伝えておくわ
 
↓2

月読「四杖、貴方にも言ってるのよ」
 
四杖「はい?」
 
月読「貴方が準備委員だからか性格だからか色々働いてるのは知ってるけど、こんな時ぐらいは休んだらどう」
 
四杖「いえ、しかしわたくしは」
 
月読「……まあ、無理にとは言わないわ。でもたまには気を抜いてもバチは当たらないと思うわよ」
 
四杖「は、はあ……」
 
本当に気を抜くって事が頭にないって顔ね……
 
黒頭「どうしました月読様?」
 
月読「いえ、ちょっと頭痛がしてきただけよ」
 
【黒頭明夜の好感度が3上がりました】
 
【四杖礎の好感度が3上がりました】

【黒頭明夜通信簿イベント1】
 
月読「あら、黒頭……髪が乱れてるわよ」
 
黒頭「あっ、お見苦しいところを……今直します」
 
月読「それにしても綺麗な金髪ね。地毛なんでしょう?」
 
黒頭「はい。母がハーフだったので」
 
月読「あら、じゃあ貴女クォーターなの」
 
黒頭「そうです。父は物心つく前に亡くなったと聞いていますからどんな人かはわからないんですが……少なくとも日本人ではあったようですね」
 
月読「へぇ……」
 
でも黒頭は確か洋服を着た事がないって言ってたわよね……
 
それこそ着る機会はあったと思うんだけど……
 
【黒頭明夜通信簿1】
【クォーターであり綺麗な金髪を持っている黒頭
しかしそんな彼女は洋服を着た事がないようだが……】

月読「そろそろ準備しないとまずいかしら……」
 
【自由行動を開始します】
 
【一度に二人まで選ぶ事が可能です】
 
【四杖、黒頭は選べません】
 
【生徒を選んでください】
 
↓2

川田谷「……」カキカキ
 
月読「相変わらずメモ魔ね、貴方は」
 
川田谷「何がヒントになるかわからないからね」
 
佛生「……おや、月読殿に川田谷殿」
 
川田谷「ああ、佛生君。これから部屋に?」
 
佛生「そうですな。皆様はどうか良き思い出をお作りください」
 
月読「こんな時にやるべき事でもない気がするけどね」
 
川田谷「あはは……でもこれで脱出へのモチベーションが上がるならいいじゃない」
 
佛生「……皆様はやはり脱出したいのでしょうか?」
 
川田谷「えっ?」
 
月読「何を当たり前な事を聞いてるのよ」
 
佛生「いえ、特に深い意味はございませぬ」
 
1…貴方は脱出したくないの?
2…貴方、最近何か変よ佛生
 
↓2

月読「貴方、最近何か変よ佛生」
 
佛生「……」
 
月読「昨日の武忍を殺そうと考えた事があるかって問いといい、どうしたのよ」
 
川田谷「えっ、そんな事を……」
 
佛生「……ふむ、安心してくだされ。某はただ知りたいだけでございますが故」
 
月読「それを知ってどうしようっていうの」

 
佛生「さて、どうしたいのでしょうな……」シャンシャン
 
月読「ちょっと佛生」
 
川田谷「……なんか様子変だよね」
 
月読「……」
 
【佛生空也の好感度が3上がりました】
 
【川田谷昌の好感度が3上がりました】

【佛生空也通信簿イベント1】
 
佛生「……」シャンシャン
 
月読「貴方は目が見えないのに迷いなく歩くわね」
 
佛生「ふむ、修練の賜物でしょうかな。見えていた時期もありましたので」
 
月読「修練ね……」
 
佛生「それに某にはこの錫杖がありますゆえ」
 
月読「白杖の代わりってわけかしら」
 
佛生「そうですな。最も、それでも迷惑をかけてしまうのですが……」
 
月読「……」
 
佛生「この目が見えていた時も、見えなくなった今も……結局某はどうしようもないですな」
 
【佛生空也通信簿1】
【目が見えないが経験や錫杖から迷いなく歩く佛生。
しかしそれでも迷惑をかけてしまうらしく本人はそれを自嘲するが……】

月読「そろそろ行きましょうか……」
 
【自由行動を開始します】
 
【一度に二人まで選ぶ事が可能です】
 
【黒頭、四杖、佛生、川田谷は選べません】
 
【生徒を選んでください】
 
↓2

鏡在「どうよ!この選り取り見取りの水着の数々!」
 
天馬「すっげえな!だけどこんなもん倉庫にあったか?」
 
鏡在「ダサグマに用意させたのよ。倉庫には学校指定のしかないとか舐めた真似してくれたからね!」
 
天馬「あはははは!相変わらず凛は即行動だな!」
 
鏡在「あはははは!褒めたって何も出ないわよ千里!」
 
月読「……」
 
本当にこの二人はなんでこんなに意気投合してるのかしら……
 
というか、私は学校指定のアレで構わないんだけど……
 
もっと言うなら着替えずにすむならそうしたいんだけど……
 
鏡在「さ、選びましょ」
 
天馬「おーう。どうすっかな……」
 
月読「……」
 
まあ、無難なのを選んでおけばいいでしょう……

 
 
月読「……」

 
なかなか決まらないわね……
 
鏡在「はあ!?アンタ何考えてんの!?」
 
天馬「んだよ!文句あんのか!?」
 
月読「……」
 
1…ほっときましょう
2…さすがに放置はまずいかしらね……
 
↓2

さすがに放置はまずいかしらね……
 
月読「ちょっとどうしたの」
 
鏡在「ちょっと聞いてよ月読!」
 
天馬「ちょっと聞いてくれよ月読!」
 
鏡在「真似しないでよ!」
 
天馬「それはこっちの台詞だ!」
 
月読「いいからとりあえず事実だけ説明して」
 
鏡在「だって千里がアタシのオススメじゃなくてこんなダサいの着ようとしてんのよ!?」
 
天馬「ああ!?あたしからしたらそっちの方がダサいっての!」
 
鏡在「な、なんですってぇ!?」
 
月読「……」
 
……つまり天馬の着る水着で揉めてたわけね。
 
鏡在「まさかアンタがそこまでわからず屋だとは思わなかったわ!」
 
天馬「あたしだってお前がここまで自分勝手だなんて気付かなかったよ!」
 
鏡在「何よ!?」
 
天馬「なんだよ!?」
 
月読「……」
 
とりあえず落ち着かせましょう……
 
その後、私は天馬と鏡在を宥めるのに時間を費やした。
 
【30分後】
 
天馬「……悪かったよ。ちょっと言い過ぎた」
 
鏡在「アタシも少しだけ、本当に少しだけよ!?悪かったかもしんない……」
 
月読「はあ……」
 
なんとか治まった……でもよくわかったわ、根本的に似てるのよこの二人。
 
……あっ。
 
月読「私、水着選べてない……」
 
【天馬千里の好感度が4上がりました】
 
【鏡在凛の好感度が4上がりました】

【調査用海岸】
 
月読「……」
 
波の音、潮の匂い。
 
太陽……ではないか、明るくはあるけど。
 
とにかく、そんな中で読む本もたまにはいいわね。
 
入野「……あの、汐里ちゃん?すごく聞きたい事があるんだけどいいかな」
 
月読「何かしら」
 
入野「なんで制服のままなの!?凛ちゃんが水着用意してたよね!?」
 
月読「色々あって選ぶ時間がなくてね。まあ、元々泳がずに本を読むつもりだったからいいんじゃない?」
 
入野「よくないよ!せめて格好だけはそれっぽくしよう!?」
 
月読「……」
 
別にいいと思うんだけど……そんなにダメかしら。
 
入野「ほら、せっかくなんだから、ね?私汐里ちゃんの水着見たいなー」
 
……入野にお願いされると、どうも調子が狂うわね。
 
月読「……しかたないわね」
 
入野「ありがとー!汐里ちゃん大好き!」
 
月読「そこまで言う事でもないんじゃないの……」

 
 
月読「さて、水着を選びに戻ってきたわけだけど……」

 
どうしようかしらね。
 
↓3まで月読が選んだ水着を自由にどうぞ。
一番それっぽいのをこちらで選びます。

月読「……よし、これにしましょう」

 
 
月読「着てきたわよ」

 
入野「ウェットスーツ!?」
 
月読「あまり露出するの好きじゃないのよ」
 
入野「汐里ちゃんってさ、時々思いもよらない行動するよね……」
 
月読「あら、本に関する事柄以外でそう言われたのは初めてだわ」
 
入野「本が関わると言われるんだ……」
 
月読「だいたい人の水着に色々言うけど貴女はどうなの」
 
入野「えー?私?」
 
↓3まで入野の水着を自由にどうぞ。
それっぽいのをこちらで選びます。

入野「普通のビキニだよ?ほらフリルだってついてるし」
 
月読「それフリルで誤魔化してるけど、布面積かなり少ないじゃないの」
 
入野「えー?私としてはもっと少なくてもよかったんだよ?」
 
月読「もっと……」
 
入野「だって水着っていつもお仕事で着るけど本当に普通のだし」
 
入野「こう、ギリギリを攻めてる感がないんだよね!」
 
月読「……」
 
入野「はぁ、今の私ならもっといい写真撮れそうなのになー」
 
スカートにスリット入れたがるところといい、入野は露出癖でもあるのかしら……?
 
月読「……そういえば夜方々木は?彼女も企画側でしょう」
 
入野「えーと別離ちゃんなら」
 
夜方々木「ふ~」
 
月読「ひあっ!?」
 
み、耳に息が……
 
夜方々木「うふふ~、いい声ね~」
 
入野「汐里ちゃんの後ろにいたよ?」
 
早く言って欲しかったわ……
 
↓3で夜方々木の水着を自由にどうぞ。
それっぽいのをこちらで選びます。

月読「……あら」
 
夜方々木「どうしたの~」
 
月読「貴女は普段からして水着はビキニタイプだと思っていたけど、ワンピースタイプなのね」
 
入野「あっ、本当だ。別離ちゃん、スタイルいいからそういうの前面に押し出してくると思ってたよ」
 
夜方々木「うふふ、そう見えるでしょ~?」
 
月読「……?」
 
夜方々木「でもこれ背中はこんななの~」
 
月読「えっ……」
 
背中側に布がほとんどないじゃないの……
 
入野「おおー!これぞギリギリを攻めてる水着だね!私もこういうのにすればよかったかなぁ」
 
夜方々木「これで視線は独り占め~」
 
月読「……」
 
この二人の水着は、私には理解出来ないわ……

 
 
月読「もう少し普通の水着の子はいないの……」

 
音野「あっ、月読さん」
 
音野……この子なら水着はまともそうね。
 
↓3で音野の水着を自由にどうぞ。
それっぽいのをこちらで選びます。

本日はここまでで。

月読「……」
 
音野「えっと、どうしてそんな安堵の表情なんですか」
 
月読「普通の、むしろ上品な感じのワンピースタイプだから安心したのよ……まさか背中ががら空きじゃないでしょうね?」
 
音野「そ、そんな水着着られません!」
 
月読「ならいいわ……その感覚は大事にしなさい」
 
音野「な、なんでそんな遠い目を……」
 
月読「色々あるのよ……他の皆は?」
 
音野「もうすぐ来ると思いますけど……あっ、だけど黒頭さんは水着も着た事がないらしいのでどうしてるか……」
 
月読「……なんだか不安ね」
 
天馬「何がだよ?」
 
月読「ああ、天馬」
 
↓3で天馬の水着を自由にどうぞ。
一番それっぽいのをこちらで選びます。

月読「貴女はそれにしたのね」
 
天馬が着ている水着は彼女自身が選んでたタンクトップに半ズボンの物。
 
天馬「まーな、凛はブツブツ言ってたけど別に泳ぐだけなんだからこれでいいだろ」
 
月読「貴女はむしろ砂浜走りたいんじゃないの?」
 
天馬「そりゃいいな!汗かいたら海飛び込みゃいいしな!」
 
音野「生活の知恵ですね!」
 
月読「いや、それは違うわよ……」
 
鏡在「やっぱりそれなわけ千里……」
 
天馬「来たかと思えばまだ言ってんのかよ凛」
 
↓3で鏡在の水着を自由にどうぞ。
一番それっぽいのをこちらで選びます。

鏡在はカラフルなチューブトップの水着を着ている……天馬とは方向性が全然違うわね。
 
鏡在「千里はその脚をもっとアピールすべきなのに」
 
天馬「アピールなんか誰にすんだよ」
 
鏡在「……そういうのいないの?」
 
天馬「いるわけねえって!そもそもあたしは自分が女だって事時々忘れるぐらいなんだぜ?」
 
鏡在「はあ!?」
 
音野「……あの、月読さん」
 
月読「何かしら」
 
音野「鏡在さんが全く月読さんを見ないんですけど……」
 
月読「ああ、ウェットスーツは鏡在のお気に召さなかったみたいね」
 
まあ、わかってた事だしいいのよ。
 
ミシェル「……」ソワソワ
 
月読「……何をしてるのかしら」
 
落ち着かないのかしらね……声をかけに行きましょうか。
 
↓2でミシェルの水着を自由にどうぞ。
一番それっぽいのをこちらで選びます。

月読「……ミシェル」
 
ミシェル「ヒッ!」
 
月読「そんな驚かないでよ……なんでジャージなの?」
 
ミシェル「イ、一応水着着テキタケド」
 
月読「けど?」
 
ミシェル「恥ズカシイカラ……」
 
月読「……」
 
何というか、ミシェルって身体は大きいのに小さい子みたいよね……
 
月読「まあ、来てくれただけでも十分喜ぶでしょ……」
 
ミシェル相手なら無理やりジャージ剥ぐのも無理でしょうし。
 
月読「でもジャージだと泳げないんじゃないの」
 
ミシェル「砂デ遊ンデル……」
 
……楽しみ方は人それぞれね。
 
月読「後女子は黒頭だけ……あの子がこんなに遅いのは珍しいわね」
 
黒頭「お待たせしました」
 
ああ、やっと来たのね。
 
水着を着た事がない黒頭はいったいどんな物を……
 
↓2で黒頭の水着を自由にどうぞ。
一番それっぽいのをこちらで選びます。

月読「……」
 
サラシに、褌……?
 
黒頭「どうかなさいましたか?」
 
月読「いえ……それにしたの?」
 
黒頭「やはり襦袢の方が良かったでしょうか?襦袢だと濡れて素肌を晒してしまうと思ったのですが……」
 
襦袢かそれの二択しかないのね……
 
ああ、鏡在が泡吹いて倒れてるわ……いや、これはさすがに無理もないわね。
 
川田谷「あっ、女子は皆先に来てたんだね……えっ」
 
四杖「……これはなんという」
 
広生「独特だな……」
 
……もしかして、私も変な方になるのかしらこれ。
 
そんな微妙な空気になりつつ……皆は思い思いに過ごし始めた。
 
月読「さて、私は……」

1…本を読んでましょう【四杖、鏡在、入野】
2…砂浜を歩いてみようかしら【ミシェル、天馬、広生、黒頭】
3…波打ち際ぐらいには行きましょうか【音野、川田谷、夜方々木】
 
↓2

本日はここまでで。

波打ち際ぐらいには行きましょうか……
 
夜方々木「あら~、来るとは思わなかったわ~」
 
月読「気まぐれよ」
 
夜方々木「そう言って寂しかったんじゃないの~?」
 
月読「なんでそうなるのよ」
 
音野「あっ、月読さん!」
 
月読「……貴女、こんな時までバイオリン持ってるの」
 
音野「保護はきちんとしてますよ?」
 
月読「そういう問題じゃないと思うわ……」
 
川田谷「うーん……」
 
月読「どうしたのよ」
 
川田谷「メモが出来ないって不便だね……せっかくいいフレーズが浮かびそうなのに」
 
夜方々木「昌君は真面目ね~」
 
川田谷「うわっ、夜方々木さん!?」
 
夜方々木「でも今はそういうの忘れてほしいわ~」
 
川田谷「あ、あはは、まいったな……」
 
月読「鼻の下伸びてるわよ」
 
音野「そんなに嬉しいものなんですか?」
 
月読「どうなのかしらね?直接聞いてみたら?」
 
川田谷「ちょっと月読さん!?」
 
さて、これからどうしましょうか。
 
川田谷「ちょっと月読さんってば!?」
 
【川田谷昌、音野響、夜方々木別離の好感度が3上がりました】
 
1…川田谷がうるさいわね【川田谷、音野、夜方々木、四杖】
2…ミシェルの所にでも言ってみましょう【ミシェル、天馬、入野】
3…黒頭が鏡在に捕まってるわね【黒頭、鏡在、広生】
 
↓2

鏡在「どうすればそんなトチ狂った格好になれるわけ!?」
 
黒頭「そんなに駄目でしょうか……」
 
鏡在「むしろどうして大丈夫だと思ったか聞きたいわよ!ちょっとそこのまだこれよりは少しマシな二人!」
 
月読「私の事かしら」
 
広生「……なんだ」
 
鏡在「アンタ達からもはっきり言ってやりなさいよ!これはあり得ないってね!」
 
月読「……まあ、正直驚いたわね」
 
鏡在「ほら、こんなウェットスーツ女すらこう言ってんのよ!」
 
ウェットスーツ女……選んだのは確かに私だから何も言えないわね。
 
黒頭「そうだったのですか」
 
広生「いいじゃないか」
 
鏡在「は?」
 
広生「確かに驚きはしたが……それが黒頭の選んだ物ならば俺はそれを尊重しよう」
 
黒頭「広生様……」
 
鏡在「えっ、何いい話っぽくなってんの!?」
 
月読「……諦めたら?」
 
【黒頭明夜、鏡在凛、広生燕次の好感度が3上がりました】
 
1…そろそろ本を読みましょうか【音野、入野、ミシェル】
2…川田谷が伸びてるわね【川田谷、天馬、鏡在】
3…広生は仮面着けたまま泳ぐみたいね【広生、黒頭、夜方々木、四杖】
 
↓2

月読「さて、そろそろ本を読みましょうか」
 
こんな状況ならどれがいいかしらね……
 
音野「月読さん、休憩ですか?」
 
月読「ある意味これからが本番よ」
 
入野「ウェットスーツで本読むってシュールだよね……」
 
月読「だから最初は制服だったのよ」
 
ミシェル「……」トボトボ
 
入野「あれ?ミシェルちゃんどうしたの」
 
ミシェル「波カカッテ、ジャージビチャビチャ……」
 
音野「ああ、大変です!早くジャージを脱がないと」
 
ミシェル「ウン……」
 
入野「わあ!」
 
ミシェル「ヒッ!?」
 
入野「可愛い水着だねミシェルちゃん!なんで隠してたの?」
 
ミシェル「ダ、ダッテ恥ズカシイ」
 
入野「えー!なんで!ミシェルちゃんってスタイルいいし恥ずかしがる事ないのに!」
 
ミシェル「ウウウ……」
 
……まずいわね。
 
月読「……音野、黒頭か広生か天馬を呼んできなさい」
 
音野「わ、わかりました」
 
まだ耐えてよ、ミシェル……
 
【音野響、入野ちの、ミシェル・ラマンの好感度が3上がりました】
 
1…天馬達がミシェルを宥めてるわ【ミシェル、天馬、広生、黒頭】
2…入野が落ち込んでるわね【入野、夜方々木、四杖】
3…少し避難してましょう【音野、鏡在、川田谷】
 
↓2

入野「ぐすっ……まさかこんな事になるなんて」
 
四杖「ハンカチどうぞ」
 
入野「ありがと……ミシェルちゃんそんなに嫌だったのかなぁ」
 
月読「ミシェルはただ単に緊張と恥ずかしさに耐えられなくなっただけよ。入野が嫌だったわけじゃないわ」
 
最も、ミシェルの場合手加減出来ないから問題なんだけど……
 
夜方々木「さながらアクション映画ね~」
 
あの光景を映画扱いできるのは貴女だけよ、夜方々木……
 
月読「何にしても、今はただ治まるのを待つしかないわね」
 
入野「うん……」
 
四杖「飲み物どうぞ」
 
夜方々木「はい、ありがとうね~」
 
夜方々木……あれは見世物じゃないわよ……
 
【入野ちの、夜方々木別離、四杖礎の好感度が3上がりました】
 
1…広生達もお疲れ様ね【広生、黒頭、四杖】
2…ミシェルもおとなしくなったみたいね【ミシェル、天馬、川田谷、入野】
3…本を読んでる暇もないわね……【音野、夜方々木、鏡在】
 
↓2

広生「はぁ、はぁ……」
 
黒頭「ふぅ、ふぅ……」
 
月読「お疲れ様ね……」
 
四杖「タオルをどうぞ」
 
黒頭「ありがとう、ございます」
 
広生「手加減しない相手との戦いがこれほどまでとはな……」
 
月読「ミシェルはどうしてもね……天馬なんて伸びてるわよ」
 
広生「だが俺としては充実した戦いだった」
 
黒頭「わたしも、まだまだ世界は広いのだと実感しました」
 
なかなかポジティブな考え方ね……
 
四杖「天馬さんやミシェルさんにもタオルを持っていきますね」
 
月読「お願い」
 
黒頭「それにしても、汗をたくさんかいてしまいました……」
 
広生「全くだ。俺も仮面の下が大変な事になっているぞ」
 
それでも取らないのね……
 
【黒頭明夜、広生燕次、四杖礎の好感度が3上がりました】

月読「……」
 
そうして、時間はあっという間に過ぎていって……解散の時刻。
 
月読「なんだかんだで、楽しかったわね」
 
本はあまり読めなかったけど……
 
月読「私もそろそろ戻るとしましょうか……」
 
あら?
 
【まだ誰か残ってるわね……】
 
【一人選んでください】
 
↓2

四杖「……」
 
月読「四杖?」
 
四杖「ああ、月読さん」
 
月読「黄昏てどうしたのかしら?疲れたの?」
 
四杖「いえ、そういうわけでは……ただ」
 
月読「ただ?」
 
四杖「また皆さんとこうして過ごしたいなと」
 
月読「……」
 
四杖「……出来るでしょうか?」
 
月読「……出来るわよ、きっと」
 
そう信じないと、やってられないわ……
 
【四杖礎の好感度が4上がりました】

【夜イベント】
 
1…今日は疲れたわ……
2…佛生の様子がおかしいのよね
3…学人の様子はどうかしら
 
↓2

学人「……」
 
月読「起きてたのね。調子は?」
 
学人「心配されるような事は何もない」
 
月読「少なくともそんな事が言える程度には元気みたいね」
 
学人「……おい」
 
月読「なにかしら」
 
学人「私に何か言う気はないのか?」
 
学人「貴様がロングフェローと親しかったのは私も把握している」
 
学人「そんな奴を殺した男の家族だ……恨み言ぐらいあるんじゃないのか」
 
1…貴方は新太じゃないもの
2…なんで私が気まずい空気を作らないといけないの?
 
↓2

月読「なんで私が気まずい空気を作らないといけないの?」
 
学人「……ふん、何か言われた程度で私は動じん」
 
月読「……あのね学人」
 
月読「確かにクリスとは話していたし、殺された事は悲しいわ。きっかけが武忍だとしても新太は取り返しのつかない事をした」
 
学人「ならば」
 
月読「だけど私は新太が殺された事も悲しいのよ」
 
学人「なんだと?」
 
月読「この宇宙ステーションで最初に出会った男の子。話す機会自体は少なかったけど、その死を悲しむだけの関わりはあったつもりよ」
 
学人「……」
 
月読「ああ、恨み言なら黒幕と武忍にはたくさんあるわ。聞かせてあげましょうか?」
 
学人「……いらん」
 
月読「あら、残念ね。とにかくそういうわけだから恨み言をぶつけられたいなら他を当たりなさい」
 
学人「……ふん」
 
学人が恨み言をぶつけられたいなんて重症ね……
 
【更科学人の好感度が5上がりました】

【月読の部屋】
 
月読「今日は疲れたわね……」
 
私泳いではいないはずなんだけどね……
 
キーンコーンカーンコーン……
 
モノクマ「ただ今22時になりました」
 
モノクマ「夜時間の始まりですよ!」
 
モノクマ「外は真っ暗だから変わんないけどね、うぷぷ」
 
月読「今日はもう……何も出来そうにないわね……」
 
ベッドに横になった私はあっという間に眠りに落ちていった……

【九日目】→【十日目】
 
好感度(MAX100)
 
音野……37
 
天馬……19
 
鏡在……19
 
ミシェル……18
 
黒頭……26
 
入野……25
 
夜方々木……25
 
佛生……21
 
武忍……???
 
広生……21
 
学人……24
 
川田谷……21
 
四杖……27

【十日目】
 
キーンコーンカーンコーン……
 
モノクマ「オマエラおはようございます!」
 
モノクマ「時刻は七時!朝ですよ!」
 
モノクマ「今日も宇宙の偉大さを噛み締めましょう!」
 
月読「今日で十日目……」
 
モノクマ「そしてオマエラ!至急展望室に集合してください!」
 
月読「……」
 
展望室に集合……まさかまた。
 
月読「とにかく行かないといけないわね……」

【展望室】
 
モノクマ「うぷぷ、オマエラこうして会うのは久しぶりだね!元気にしてた?」
 
月読「監視カメラで見ているんだからよくわかってるでしょう?」
 
武忍「ふぉっ、ふぉっ、本当に月読の嬢は手厳しいのう」
 
広生「ご託はいい、何の用だ!」
 
モノクマ「何って……もちろん動機を持ってきたんだよ!」
 
黒頭「やはりそうでしたか……」
 
川田谷「また願い事を叶えるって話かい?」
 
モノクマ「いやいや、今度は違う動機を用意してあるよ!」
 
武忍「連続で願いを叶えても面白くないしのう……」
 
天馬「だったらなんだってんだよ!」
 
モノクマ「うぷぷ、今回の動機は……これだー!」
 
モノクマがどこからか封筒を取り出すとばらまいた。
 
その封筒にはそれぞれの名前が書かれているけど……これが次の動機?
 
モノクマ「自分の名前が書かれた封筒を拾って中を見てください!それがオマエラに贈る次の動機だよ!」
 
月読「……」
 
私は【月読汐里】と書かれた封筒を拾い上げる。
 
そして中にあった物……A4サイズの紙を取り出した。

 
 
 
 
 
 
【月読汐里さんの弟さんは殺されました】

 
 
 
 
 
 
月読「なん、ですって?」

鏡在「……は、はあああああ!?」
 
入野「嘘、これどういう……!」
 
佛生「……」
 
音野「……!」
 
混乱の中で、私はもう一度紙を見る。
 
【月読汐里さんの弟さんは殺されました】
 
やっぱり変わらない……だけど。
 
弟って、何よ。
 
私はそんなの知らない……
 
あの人は、母は……私を放置して弟なんて作っていたって言うの?
 
月読「……」
 
わからない。
 
放置されて、弟がいて、だけどその弟も殺されていて……それすら知らない私って、なんなの?
 
【混乱する月読に声をかけたのは?】
 
↓2

ミシェル「ダ、大丈夫……!?」
 
月読「……!」
 
混乱していた私は脳を揺さぶる衝撃に我に返る……気がついたら私はミシェルに肩を掴まれて揺さぶられていた。
 
月読「ちょっと、待っ……」
 
手加減出来ないミシェルの揺さぶりはあまりにも強烈で、私の視界がどんどんぼやけてくる。
 
ミシェル「ド、ドウシタノ!?シッカリシテ!」
 
待って……本当に待ってミシェル……
 
私は……
 
1…なんとかミシェルを止められた
2…意識を失った
 
↓2

月読「……」
 
あっ、ダメだわ、これ……
 
ドサッ
 
ミシェル「!?」

 
 
【食堂】

 
月読「っ……」
 
ここは……食堂?
 
川田谷「あっ、起きたみたいだね」
 
月読「川田谷、私は……」
 
川田谷「ミシェルさんに揺さぶられて倒れちゃったんだよ」
 
月読「ああ、そうだったわね……それでこの子はずっと側にいたの?」
 
私の手を掴んだまま寝ているミシェルを指さすと川田谷は笑って頷く。
 
川田谷「ミシェルさん、ずっと泣きっぱなしでそれでも離れようとしなかったんだよ」
 
月読「そう……」
 
私は自分自身がわからなかった。
 
だけどこうしてみると無用の心配だったわね……
 
ミシェル「ウウ……ゴメンナサイ……」
 
こうして誰かに心配してもらえるなら、それで充分じゃない。
 
元々、顔も知らない、家族だなんて言えない関係だったんだから。
 
【ミシェル・ラマンの好感度が10上がりました】

月読「……何にしろ動機が配られたなら警戒が必要ね」
 
【自由行動を開始します】
 
【一度に二人まで選ぶ事が可能です】
 
【一度選んだ生徒は同じ日の自由行動では選べません】
 
【生徒を選んでください】
 
↓2

音野「月読さん、大丈夫ですか?」
 
天馬「いきなり倒れてビックリしたぜ!まあ、ミシェルに揺さぶられちゃしかたねえよな!」
 
月読「身体はもう大丈夫よ。心の方はまだ少し頭が混乱してるけど」
 
音野「動機、ですか……」
 
天馬「そんなにアレだったのかよ」
 
月読「まあね……貴女達は大丈夫なの?」
 
天馬「んあ?なんつーか、あたしには知らない家族がいるとか書いてあったぜ。でもそんなのお袋に聞いた事ねえし、そもそもそれの何が動機なのかよくわかんねえから忘れる事にしたわ」
 
音野「私はお母様が亡くなったと、書いてありました」
 
月読「天馬はともかく音野……貴女は本当に大丈夫なの?」
 
音野「大丈夫だと、胸を張っては言えませんけど……月読さんに以前言われた事やクリスさん達の事件を思い返したら、今はただ飲み込むしかないって思えました」
 
1…私も天馬みたいに思えたらいいんだけどね
2…音野も強くなったわね
 
↓2

月読「私も天馬みたいに思えたらいいんだけどね」
 
天馬「走ればスッキリしてすぐモヤモヤなんか頭から吹っ飛ぶぜ!走るか?」
 
月読「それは遠慮するわ……」
 
音野「たまにはいいんじゃないですか?私は走りたいです!」
 
天馬「おっ、音野はわかってんな!よっしゃ、行くぞ月読!」
 
月読「ちょっと、私は遠慮……!」
 
その後、天馬に引っ張られて無理やり走らされたわ……
 
確かに疲れて、何か考える暇もないわね……
 
【音野響の好感度が3上がりました】
 
【天馬千里の好感度が4上がりました】

【天馬千里通信簿イベント1】
 
天馬「よっし、ダッシュ50本終了!」
 
月読「よくもまあ、体力がもつわね……」
 
天馬「鍛えりゃこれぐらい余裕だって!」

天馬「よく食ってよく走ってよく鍛えてよく寝る!これがあたしの速さの秘訣だしな!」
 
月読「私には考えられない世界だわ」
 
天馬「ったく、そんな事言ってるから……」ムニッ
 
月読「ちょっと」
 
天馬「……」ムニムニ
 
月読「……何してるのよ」
 
天馬「いや、太ももとか柔らけえな……ずっと触ってたいぜ」ムニムニ
 
月読「変態みたいな事を言わないで」
 
天馬「悪い悪い。どーも走るの男連中と一緒だからこういう時男みたいな反応しちまうんだよなー」
 
だからって限度があるわよ……
 
【天馬千里通信簿1】
【走るために常に鍛えている天馬。
しかし男と一緒なためか言動がところどころ男みたいになってしまうようだ】

【音野響通信簿イベント2】
 
音野「……」
 
月読「相変わらずいい音色ね」
 
音野「ありがとうございます。そう言ってもらえてお父様もきっと喜んでくれてます」
 
月読「音野はバイオリンが本当に好きなのね」
 
音野「はい!子供の頃からずっと一緒でしたから」
 
月読「即答するわね……逆に嫌いな物とかあるの?」
 
音野「そうですね……食べ物もあまり好き嫌いはありませんし……あっ」
 
月読「何かあったの?」
 
音野「カンガルーのお肉はあまり好きじゃありませんね……」
 
月読「……」
 
そこでそのチョイスが出てくる辺り……やっぱりずれてるわねこの子。
 
【音野響通信簿2】
【嫌いな物があまりないらしい音野。
考えて出た答えがカンガルーの肉だった事から月読は彼女が天然だと改めて理解した】

月読「今回の動機は家族についてって事かしら……」
 
【自由行動を開始します】
 
【一度に二人まで選ぶ事が可能です】
 
【音野、天馬は選べません】
 
【生徒を選んでください】
 
↓2

本日はここまで。
次回事件発生です。

学人「……」
 
食堂に行ってみると、学人が椅子に座っていた。
 
テーブルの上にある封筒は閉じられたまま……中を見ていないみたいね。
 
広生「見ないのか」
 
学人「こんなものは見たところで有益な事など書かれていないものだ」
 
広生「……確かにな」
 
学人「その様子から見ると、少なくとも貴様の封筒はろくな事が書かれていなかったようだな」
 
広生「……ああ、そうだ。今すぐ見た事を忘れたい」
 
学人「ふん……次は誰が死ぬのやら」
 
月読「……!」
 
広生「更科!」
 
学人「なんだ?まさか何も起きないなどと甘い事を考えているのか?」
 
学人「そんなはずがない。必ず事件は起きる……必ずな」
 
月読「……」
 
1…学人、貴方まさか殺されるから封筒を見ないんじゃないでしょうね
2…その言い方、聞く人によっては誤解されるわよ
 
↓2

月読「学人」
 
広生「月読」
 
学人「なんだ」
 
月読「貴方まさか殺されるから封筒を見ないんじゃないでしょうね」
 
広生「なに!?」
 
学人「……」
 
月読「貴方の言葉の端々には自暴自棄が見え隠れしてる。貴方はここで殺されても構わない……そう考えているんじゃないの」
 
学人「……だとしたらなんだ」
 
月読「……否定しないのね」
 
学人「ふん」
 
広生「おい!そんな自殺紛いの行動が許されると思うのか!」
 
学人「好きに言え。だが事件は起きるという事だけは覚えておけ」
 
月読「……」
 
学人、貴方は。
 
【更科学人の好感度が1上がりました】
 
【広生燕次の好感度が3上がりました】

【広生燕次通信簿イベント1】
 
広生「……」
 
月読「あら、広生じゃない」
 
珍しく一人みたい……広生っていつも誰かと行動してるのよね。
 
広生「っ!?」
 
月読「あっ」
 
転んだ……咄嗟に仮面を外れないようにするのはもう習性なのかしら。
 
広生「……うっ、ぐっ」
 
月読「……!?」
 
もしかして広生……泣いてるの?
 
月読「ちょっと広生?」
 
広生「……!」
 
月読「……」
 
凄まじい速さで起き上がったわね。
 
広生「どうした月読?」
 
月読「……倒れてたみたいだけどどうしたの?」
 
広生「なんの話だ?」
 
月読「……」
 
どうやらなかった事にする気みたいね。
 
だけどまさか広生が転んで泣くとは思わなかったわ……
 
【広生燕次通信簿1】
【偶然一人でいた時に転んで泣いた広生。
月読が話しかけた時にはなかった事にしていたが……】

月読「……学人」
 
【自由行動を開始します】
 
【一度に二人まで選ぶ事が可能です】
 
【音野、天馬、学人、広生は選べません】
 
【生徒を選んでください】
 
↓2

川田谷「そういえば、佛生君の封筒は内容読めたの?」
 
佛生「某の書は点字であったため、読む事は可能でしたな」
 
月読「点字……音声だと漏れるかもしれないからそれしかないわよね」
 
佛生「とはいえ、点字でなければ某は読むのを諦めていたでしょうが」
 
川田谷「無理に知りたいとは思わないって事かな」
 
佛生「そうですな……何があろうと、おそらくそれは某の罪が起因」
 
佛生「某は粛々と受け入れるのみ」
 
1…家族に何かあるほどの罪だっていうの
2…それが修験者としての貴方の答えなの
 
↓2

月読「家族に何かあるほどの罪だっていうの」
 
川田谷「家族?もしかして今回の動機って……」
 
佛生「そもそも月読殿。某の家は家族などと呼べるものではありませぬ」
 
佛生「身内同士が常に喉笛に食いつかんと目を光らせ、我が父はそれを煽り楽しむ」
 
佛生「佛生でない者には生きる価値すらないという思考が罷り通る世界だったのです」
 
佛生「もしもそんな佛生の家が滅ぶのならば……それも必定」
 
佛生「むしろそうなるべきなのやもしれませぬ」
 
川田谷「……」
 
学人といい、佛生といい……どうしてこんな……
 
【佛生空也の好感度が3上がりました】
 
【川田谷昌の好感度が3上がりました】

【川田谷昌通信簿イベント1】
 
川田谷「……」カキカキ
 
月読「また作詞のメモ?」
 
川田谷「あっ、月読さん。そうだね、日常に広がるキーワードはいつ消えちゃうかわからないから」
 
月読「ビッシリ書き込まれてるのね……メモ足りないんじゃないの」
 
川田谷「あはは、そこは大丈夫。予備のメモ帳は常にポケットに入れてあるからね、ほら」
 
月読「……」
 
川田谷がポケットからメモ帳を出すと、十以上はあるメモ帳が床に落ちる。
 
川田谷「わわっ、マズイマズイ!」
 
月読「こんなに必要なの?」
 
川田谷「あはは、いくつあっても不安になっちゃって……」
 
月読「そのわりにはペンはないのね」
 
川田谷「……あっ」
 
川田谷って、やっぱりどこかおっちょこちょいよね……
 
【川田谷昌通信簿1】
【日頃メモをする事が多い川田谷は予備としてポケットに大量のメモ帳を入れている。
しかしペンは一本しかなく、月読はそんな彼をおっちょこちょいだと感じるのだった】

月読「……」
 
【自由行動を開始します】
 
【一度に二人まで選ぶ事が可能です】
 
【音野、天馬、学人、広生、佛生、川田谷は選べません】
 
【生徒を選んでください】
 
↓2

月読「またこうして動機が発表されたわけだけど……」
 
黒頭「また武忍様の動きに気をつけなければいけませんね」
 
夜方々木「う~ん、動機の方を警戒した方がいいんじゃないの~?」
 
黒頭「なぜでしょうか?」
 
夜方々木「影虎くんは前回の事があるから警戒されるけど~、動機は今回新しい物なわけじゃない~」
 
黒頭「しかし武忍様は影武者。警戒しようとも、混乱は避けられません」
 
夜方々木「う~ん……汐里ちゃんはどう思う~?」
 
月読「私?」
 
1…動機を警戒した方がいいわね
2…武忍を警戒した方がいいわね
 
↓2

月読「武忍を警戒した方がいいわね」
 
月読「クリスと新太の事件は動機を発表したところに武忍が動いたから起きたわ」
 
月読「動機は確かに厄介だけど……さらに煽るように動く武忍の方がたちが悪いと思うのよ」
 
夜方々木「なるほどね~……」
 
月読「とはいえ、動機も楽観視は出来ないから……どちらも警戒するしかないのよね」
 
学人や佛生の不穏さもあるし……頭が痛いわね。
 
黒頭「月読様、どういたしましたか?」
 
月読「いえ、なんでもないわ……」
 
本当に、困ったわね……
 
【黒頭明夜の好感度が3上がりました】
 
【夜方々木別離の好感度が2上がりました】

【夜方々木別離通信簿イベント1】
 
月読「ねぇ、夜方々木。私、前から気になってたんだけど聞いてもいいかしら」
 
夜方々木「あら、なに~?私の事が気になるなんて~」
 
月読「貴女は別れさせ屋なのよね」
 
夜方々木「そうよ~。カップルの仲を引き裂きたいならこの私におまかせ~」
 
月読「具体的にどんな事をしてるのかしら。話は聞いた事があるけど実際はどんなものかは知らないのよ」
 
夜方々木「そうね~……色々やり方はあるけど~。一番手っ取り早く片付けるならホテル入るの写真に撮らせる事ね~」
 
月読「……そこまでするの?」
 
夜方々木「実際にするわけないじゃない~。入ったら理由つけていなくなるのよ~」
 
夜方々木「本当に行為したかなんて関係ないの~。私の誘惑に負けてホテルに入ったその事実が重要なわけ~」
 
夜方々木「疑心があれば破局させるのなんか簡単なのよ~」
 
月読「理由つけてとは言うけどスムーズに行くの?」
 
夜方々木「無理やりしようとするのはいたわね~……これでも力はあるから返り討ちにしてるけど~」
 
そうでもないと、命がいくつあっても足りなさそうだものね……
 
【夜方々木別離通信簿1】
【別れさせ屋として手っ取り早い手段として使うのはホテルに入った写真を撮らせる事。
普段は何もせずに理由をつけていなくなるようだが力ずくで逃げる場合もあるようだ】

月読「気にかかる事が、多すぎるわね」
 
【自由行動を開始します】
 
【一度に二人まで選ぶ事が可能です】
 
【音野、天馬、学人、広生、佛生、川田谷、黒頭、夜方々木は選べません】
 
【生徒を選んでください】
 
↓2

鏡在「あっ、ちょっと月読!」
 
月読「……珍しいわね。貴女が話しかけてくるなんて」
 
鏡在「んな事どうでもいいのよ!ほら、アイツ何とかしなさいよ!」
 
アイツ?
 
武忍「ふぉっ、ふぉっ、ふぉっ」
 
月読「武忍……」
 
鏡在「なんかさっきからアタシにつきまとってんのよ!」
 
武忍「年寄りをそう邪険に扱わんでほしいのう……」
 
鏡在「何が年寄りよこの布被り!そう言ってなんかする気なんでしょ!」
 
武忍「やれやれ、困った嬢じゃわい」
 
1…何を企んでるの
2…貴方、天馬にもつきまとってたらしいわね
 
↓2

月読「貴方、天馬にもつきまとってたらしいわね」
 
鏡在「はあ!?千里になにしてんのよこの布被り!ぶっとばすわよ!」
 
武忍「ふぉっ、ふぉっ……何の話かのう?」
 
月読「……また何かする気なのね」
 
武忍「まるで人を悪の手先のように……まあ、間違ってはおらんが。のう、鏡在の嬢」
 
鏡在「な、何よ」
 
武忍「天馬の嬢と仲が良くて何よりじゃわい。そのまま仲良くするんじゃぞ?」
 
武忍「どちらかが死んだ時の表情が楽しみじゃからなぁ……」
 
鏡在「っ……!」
 
その時の武忍は、布を被って眼だけしか見えていないのに。
 
確かに笑っていた。
 
【鏡在凛の好感度が2上がりました】
 
【武忍影虎の好感度が???????】

【鏡在凛通信簿イベント1】
 
鏡在「ああもう、ここはファッションに幅が無さすぎんのよ!」
 
月読「それは大変ね」
 
鏡在「だいたいあんなダサグマに従わされてるのがもうイライラするのよ!」
 
月読「それは大変ね」
 
鏡在「ああああ!もう、早く帰りたい!」
 
月読「それは大変ね」
 
鏡在「……ちょっと」
 
月読「何かしら」
 
鏡在「アンタちゃんと人の話聞いてんの?」
 
月読「聞いてるわよ」
 
鏡在「……あっそ。ならいいわ」
 
最近鏡在が長く喋ってる時は適当にあしらっておけばいい事に気がついたわ。
 
こうして気付くのもほとんどないし、これで鏡在の相手も楽ね……
 
【鏡在凛通信簿1】
【自分の言いたい事を好きに言うところがある鏡在。
しかしその時は適当に相手されてもまず気付かない状態で、月読は楽になると胸を撫で下ろすのだった】

【調査用海岸】
 
月読「はぁ……」
 
昨日はあんなに楽しかったのに、今日はこんなに……やってられないわね。
 
音野「あっ、月読さん」

月読「音野」
 
音野「あの、大丈夫ですか?さっき会った時より顔色がよくないですよ?」
 
月読「そうね……ねぇ、ちょっとまたバイオリン聴かせてもらえるかしら」
 
音野「えっ、あっ、はい!わかりました!それじゃあ私の部屋に……」
 
【情報エリアホール】
 
音野「……あれ?」
 
月読「どうしたの?」
 
音野「今、何か変な音が……」
 
月読「音?私には何も聞こえないけど……」
 
音野「もう聞こえませんけど……気のせい、だったんでしょうか?」
 
月読「私に聞かれても困るわよ」
 
音野「あっ、ごめんなさい!早く部屋に行きましょう!」
 
変な音ね……音野には何が聞こえてたのかしら?

【連絡通路】
 
月読「音野に頼んで正解だったわね」
 
あれから音野の演奏を聞いて少し元気を取り戻した私は書庫に向かっていた。
 
悩んでいても仕方がないわ、別に一人でやらないといけないわけでもないんだから皆と話しながらこれからを考えましょう。
 
月読「そのためにもまずは本を読んで英気を養わないといけないわね」
 
【書庫】
 
月読「さて、今日は何を……あら?」
 
何か機械が動く音がするわね。
 
月読「……奥の焼却炉?」
 
あんな何のためにあるかわからない物が、動いてる?
 
月読「……」
 
突き動かされるように書庫の奥にある焼却炉に向かう。
 
そうするとだんだんと大きくなる音と、何か焼けるような臭いが……
 
月読「……」
 
これは、紙の臭いじゃない……まるでこれは、肉が焼けるような……
 
月読「……!」

 
 
 
 
 
 
《いつしか私は走っていた》

 
《そしてたどり着いた焼却炉》
 
《ゴウゴウと音を出して燃え盛る焼却炉の蓋を開けると》
 
《人が燃えていた》
 
《もう誰かはわからない。だけど蓋の近くに落ちているのは白い布》
 
《それはまるで》

 
 
 
 
 
 
《更科学人の、白衣に見えた》

 
 
 
 
 
 

月読「嘘、でしょう……!」
 
まさか、本当に殺されたっていうの?
 
貴方は新太の罪をクリスの家族にどう償うか考えていたんじゃなかったの?
 
月読「熱っ……!」
 
こんなの、だったらクリスや新太はなんで死んだのよ……!
 
月読「っ……学人!」
 
学人「なんだ?」
 
月読「……えっ」
 
振り返ると、鼻を押さえた学人が立っていた。
 
学人じゃない……?
 
学人「それよりなんだこの臭いは。これはまるで……おい、その焼却炉に何が入っている!?」
 
月読「……人よ」
 
学人「なんだと!?」
 
月読「私も臭いが気になって来たのよ。そうしたら……」
 
学人「人が焼かれていたのか……ぐっ!」
 
学人は口を押さえてその場に座り込む。
 
それはきっと身体を生きたまま焼かれていた新太を思い出したから、でしょうね。
 
音野「月読さん、やっぱりここにいたんですか!忘れ物して……」
 
そして音野が私達と焼却炉にいるソレを目にした瞬間。

音野「きゃああああああっ!」
 
ピンポンパンポーン!
 
前回私は聞く事はなかった、ソレが鳴った。

 
 
 
 
 
 
モノクマ「死体が発見されました!」

 
モノクマ「一定の捜査時間の後、学級裁判を行います!」

 
 
 
 
 
 

音野「あ、あっ……!」
 
月読「……」
 
学人じゃなかった。
 
だけどそれならこの死体は誰なの?
 
それを確かめたくて、私は音野の背中をさすりながら皆が集まるのを待った。
 
そして集まる。
 
一人、また一人。
 
月読「……」
 
だけど私はそうして集まる人を見るたびにまさかという気持ちが強くなっていった。
 
そして……
 
「おい、誰だよこれ……」
 
「何よ、この臭い……!」
 
「くっ!酷い有り様だ……!」
 
十三人が、集まった。
 
「また、起きてしまったのですか」
 
「ヒイイイイ……」
 
「ひ、酷いよこんなの……」
 
そう、十三人だ。
 
つまり死体は来ていない一人という事になる。
 
「惨いわね~……」
 
「ううっ、またこのような……!」
 
「くそっ……!」
 
「南無阿弥陀仏……」
 
だけど私は信じられなかった。
 
なぜなら来ていない一人は……
 
月読「この、死体は……」

 
 
 
 
 
 
月読「武忍、なの……?」

 
《武忍影虎、だったんだから》

 
 
 
 
 
 

 
 
 
 
 
 
CHAPTER02【宇宙という名の鳥籠で】(非)日常編

 

 
CHAPTER02【宇宙という名の鳥籠で】非日常編

 
 
 
 
 
 

今回はここまでで。
次回から捜査になります。
それではまた次回に。

 
 
 
 
 
 
CHAPTER02【宇宙という名の鳥籠で】非日常編

 
 
 
 
 
 

月読「……」
 
武忍が殺された。
 
その事実を私はどうしても飲み込む事が出来ずにいた。
 
だってあの武忍よ?
 
力ずくで押さえ込もうとしても、向こうが黒頭や広生になってしまえば返り討ちに遭う。
 
そんな武忍が死んだなんて……
 
天馬「おい、マジかよ……マジで武忍が死んだのか?」
 
鏡在「いい気味ね!人にコロシアイなんかさせるからこんな事になんのよ!」
 
四杖「さ、さすがにその言い方は……」
 
川田谷「……」
 
皆の反応に武忍が殺された事に対しての驚きはあれど悲しみはない。
 
私も、クリスや新太と違って武忍が殺された事に悲しみは感じられなかった。
 
広生「いや、待て……本当に武忍が殺されたのか?」
 
黒頭「武忍様が誰かを殺害し、成り代わっていると?」
 
川田谷「だけどそれってどれだけの意味があるのかな?」
 
入野「意味って?」
 
川田谷「武忍君が成り代わっているとして……それがわかるだけで武忍君はクロになるようなものだよね?」
 
夜方々木「そうじゃなきゃ成り代わる必要はないしね~」
 
川田谷「極端な話、誰が殺されたのかはわからなくても武忍君に投票してしまえばいいわけだし」
 
月読「成り代わるメリットがない……そういう事ね」
 
佛生「ふむ、武忍殿は内通者……疑心暗鬼を生むことに動いていた存在が自ら殺めるというのは不自然ではありませぬか?」
 
じゃあやっぱりこの死体は……

モノクマ「オマエラ!何をのんきに話し込んでるのさ!」
 
音野「きゃあっ!」
 
月読「モノクマ、ちょうど良かったわ。聞きたい事が……」
 
モノクマ「質問はこっちがしたいよ!無重力体験室を壊したのは誰!?」
 
月読「……」
 
無重力体験室が壊れた……?
 
モノクマ「修理に手間取ってるおかげで何一つ次の学級裁判への準備出来てないし!モノクマファイルすら作れてないんだよ!」
 
学人「なんだと……?」
 
モノクマ「だからとりあえず川田谷クン!今から死因とか言っとくからメモしといて!」
 
川田谷「えっ、あ、ああ、わかったよ」
 
モノクマ「全くだからあれだけ忠告したのにこんなとこで死んで……」
 
相当荒れてるわね……

『捜査を開始します』
 
広生「どちらにしても捜査はしなければならないか……今回の見張りはどうする」
 
天馬「またミシェルとあたしでいいだろ?」
 
鏡在「ちょっと千里!アナタがするんだったらアタシも見張りするわよ!」
 
天馬「はあ?なんでだ?」
 
鏡在「だってアタシだけ捜査したらフェアじゃないでしょうが!」
 
月読「見張りは天馬と鏡在で良さそうね……ミシェルにはキツイみたいだし」
 
ミシェル「ウエエ……」
 
川田谷「あっ、それじゃあ今モノクマが言ってきたのを伝えるよ」
 
川田谷によると……
『死体発見現場は情報エリア書庫。
死亡推定時刻は午後七時から八時の間。
死因は首を絞められた事による窒息死。
被害者は全身の骨が折れており、内臓も損傷している。
なおこれは生前の傷である模様』
……との事だった。
 
生前に全身骨折と内臓の損傷ですって?
 
それなのに犯人は首を絞めて殺害したっていうの?
 
コトダマ『モノクマの証言』を記録しました。
『死体発見現場は情報エリア書庫。
死亡推定時刻は午後七時から八時の間。
死因は首を絞められた事による窒息死。
被害者は全身の骨が折れており、内臓も損傷している。
なおこれは生前の傷である模様』
 
コトダマ『殺害方法の違和感』を記録しました。
『被害者は全身の骨折と内臓を損傷した状態だった。
しかし犯人は首を絞めて殺害している』

短いですがここまでで。
ではまた次回に。

月読「……」
 
まずはこの焼却炉を調べないといけないわね……
 
学人「焼却炉の火は止めたが、これだけ燃えていると死体を調べるのは不可能だな……」
 
学人の言う通り焼却炉に詰め込まれた死体は黒焦げになっていて判別も難しい。
 
学人「だが燃え具合で死亡推定時刻をさらに狭める事は可能だ」
 
月読「出来るの?」
 
学人「ふん、燃焼は科学の分野だ……やってやるさ」
 
そう言う学人の目からは今までの暗さは薄れているように見える……
 
この事件がきっかけなら、複雑な話ね。
 
月読「……」
 
そういえばこの白い布……多分焼却炉に入らずに落ちたのね。
 
月読「あら……」
 
この布、大量に粉がついてるわね。
 
何の粉なのかしら……
 
コトダマ『白い燃えかす』を記録しました。
『焼却炉近くに落ちていた白い布の燃えかす』
 
コトダマ『布についた粉』を記録しました。
『布についていた大量の粉』

月読「……」
 
焼却炉以外に変わったところはないかしら……
 
天馬「おっ、そういや月読。こんな時に言うのもなんだけど後片付けはきちんとした方がいいぜ?」
 
月読「何の話?」
 
天馬「いや、あたしが来た時通った本棚の所に台車が置きっぱなしだったんだよ」
 
天馬「まあ、あたしはハードルみたいに飛び越えたからいいんだけどさ。凛の奴が引っ掛かってそれはもう派手に……」
 
鏡在「ちょっと千里!それは話さない約束だったでしょ!?」
 
天馬「いいじゃねえか!スカート捲れて黒いパンツ丸見えだった事までは言ってねえんだし!」
 
鏡在「今言ってんじゃないのよぉ!?」
 
月読「……台車?」
 
そんなもの……この書庫にあったかしら。
 
ちょっと探しに行ってみましょう。

 
 
月読「……確かに台車ね」

 
だけどいったいどこから……
 
コトダマ『放置された台車』を記録しました。
『書庫に置いてあった台車。
しかし月読はこれを書庫で見たことがない』

月読「……」
 
学人の調査を待つ間に、他の場所を調べてみましょうか。
 
月読「そうなると気になるのは……」
 
やっぱりあそこね。

短いけどここまでで。

【無重力体験室】
 
月読「……何これ」
 
壊れたという無重力体験室……事件と関係があるかもしれないと来てみたけど……
 
入野「あっ、汐里ちゃんも来たんだ」
 
四杖「お疲れ様です」
 
月読「えぇ、だけどこれはどうしたのよ」
 
大量のモノクマ達が部屋の中であーでもないこーでもないと騒いでいる……不気味な光景ね。
 
入野「なんだか修理に忙しいみたいだよ。なんでもこの部屋の無重力発生装置のコントロールパネルだっけ?それが壊れちゃったんだって」
 
月読「コントロールパネル……前に川田谷が弄ったあの操作パネルの事かしら」
 
入野「そうみたい?後天井の照明も壊されてたらしくて……きゃあっ!」
 
四杖「うわっ!だ、大丈夫ですか?」
 
入野「う、うん、ありがとう」
 
月読「これは……」
 
拭いた痕はあるけど床に所々落ちてるこの赤いもの……
 
月読「血痕ね」
 
四杖「血痕ですか?誰かがここで怪我をしたのでしょうか……」
 
月読「……」
 
それにしては……かなり広範囲にあるわね。
 
コトダマ『床の血痕』を記録しました。
『無重力体験室の床に落ちていた血痕。
広範囲に飛び散っている』

月読「壊されたコントロールパネルはこれね」
 
確認のためにスイッチを押してみても何も起こらない。
 
どうやら無重力状態にならなくなっているようね。
 
ガガ…
 
月読「?」
 
今何か……
 
月読「これは、音声アナウンス?」
 
耳をそばだててみると、小さくだけどコントロールパネルから操作に関する音声らしき物が聞こえてくる。
 
どうやら音量が一番小さい物になっているみたいね。
 
だけど前に来た時、こんな音声鳴っていたかしら……
 
月読「……あら?」
 
このコントロールパネルの壊れかた……まるで丸いもので突いたみたい。
 
月読「……」
 
コトダマ『壊されたコントロールパネル』を記録しました。
『無重力状態にするためのコントロールパネル。
まるで丸いもので突いたかのような壊れかたをしていた』
 
コトダマ『音声アナウンス』を記録しました。
『コントロールパネルから最小の音量で聞こえてくる操作に関する音声アナウンス。
月読はこのアナウンスを調査の時に聞いていない』

月読「……」
 
モノクマ「よっせ!ほらせ!」
 
モノクマ達が肩車しあって天井の照明を弄ってるけど……
 
15mはある天井まで小さいモノクマが連なってるからかなり不気味ね……
 
四杖「今は無重力が使えないのでああしてるようですよ」
 
月読「天井にある三つの照明全てが壊されていたの?」
 
四杖「そうですね、わたくしが入野さんと入った時にはホールから射し込む光以外は真っ暗でしたから」
 
月読「なるほどね……」
 
コトダマ『壊されていた照明』を記録しました。
『無重力体験室の三つある照明は全て壊されていた。
入り口を開けないと中は真っ暗な状態だったようだ』
 
コトダマ『無重力体験室』を記録しました。
『無重力状態を体験するための部屋。
天井まで15mはある』

月読「……」
 
音野「あっ、月読さん……」
 
月読「音野……大丈夫なの?」
 
音野「な、なんとか……」
 
月読「まあ、無理もないわね……そんな貴女には悪いけれど、聞きたい事があるのよ」
 
音野「聞きたい事、ですか?」
 
月読「バイオリンを聴く前……確か七時少し前だったわね。貴女が聞いたっていう変な音について」
 
音野「あれですか……でも具体的に何が聞こえたかまでは」
 
月読「そこに関しては仕方ないわ。私が知りたいのは聞こえた方角なのよ」
 
音野「方角……確か連絡通路に向かう時、後ろの方から……部屋で言うと無重力体験室辺りでしょうか」
 
月読「……やっぱりそうなのね」
 
音野「月読さん?」
 
月読「ありがとう、助かったわ」
 
コトダマ『音野の証言』を記録しました。
『七時少し前、無重力体験室の方角から変な音を聞いた』

【倉庫】
 
月読「……」
 
台車があるとしたらここだと思ったんだけど……
 
広生「月読か」
 
月読「ここにいたのね」
 
黒頭「ミシェル様の気分が悪くなってしまわれたようなので何かあればと」
 
月読「ああ、なるほどね……ところでここに台車ってないのかしら」
 
広生「台車?いや、ここにはそういった物はないな」
 
黒頭「わたしも見た覚えはありませんね……」
 
月読「そうなの……じゃあ紐とかその類いは?」
 
広生「ああ、それならこっちだ」
 
月読「……箱から一つも出されていないのね」
 
黒頭「どうやら今日は何も持ち出されていないようです。ジャージはかかったまま、タオルも箱に入ったままでしたから」
 
じゃあ台車や首を絞めた凶器はどこから出てきたの?
 
コトダマ『倉庫の状態』を記録しました。
『倉庫に台車は存在せず、紐なども持ち出されていない』

本日はここまでで。

月読「……」
 
川田谷「どう、捜査は進んでる?」
 
月読「川田谷、それに夜方々木も」
 
夜方々木「はぁ、自分の命が懸かってなかったら捜査なんてしないのにね~」
 
川田谷「ちょ、ちょっと夜方々木さん。鏡在さんもだけど人が死んでるんだから……」
 
夜方々木「でも影虎くんよ~?もう前みたいな嫌な事はされないんだから~」
 
川田谷「それは、そうだけどさ」
 
月読「……」
 
夜方々木「まあ、死にたくないし頑張るけど~……」
 
月読「それで、そっちは何かわかったの?」
 
川田谷「あ、うん……武忍君が殺されるまで何してたかなんだけど、どうも五時以降は誰も会ってないみたいなんだよね」
 
月読「四時半頃なら確か鏡在をつけ回してたわね」
 
川田谷「うん、それが最後の目撃みたいなんだ」
 
五時以降は行方知れず……何をしていたのかしらね。
 
コトダマ『武忍の行動』を記録しました。
『武忍は五時以降誰とも会っていなかったようだ』

【書庫】
 
学人「戻ったか」
 
月読「そっちも終わったみたいね」
 
学人「ふん、これぐらい当たり前だ。この死体だが焼却炉に入れられたのは七時半前後だとわかった」
 
月読「七時半前後……つまり死亡推定時刻は七時から七時半頃って事ね」
 
学人「そういう事だ」
 
月読「……もう一つ聞きたいんだけどいいかしら?」
 
学人「なんだ?」
 
月読「この焼却炉、操作する時に音声アナウンスみたいな物はある?」
 
学人「ふん、この焼却炉にそんな物がついてると思うか?」
 
音声はないわけね……
 
コトダマ『学人の調査結果』を記録しました。
『死体が焼却炉に入れられたのは七時半前後』
 
コトダマ『焼却炉』を記録しました。
『書庫にある焼却炉。
音声アナウンスはついていない』
 
キーンコーン……カーンコーン……

モノクマ「はぁ、はぁ……」
 
モノクマ「もう本当に何なのさ!」
 
モノクマ「とりあえず準備はしたからオマエラ展望室に集合!」
 
モノクマ「学級裁判始めるよ!」
 
月読「……」
 
やっぱり相当荒れてるわね。
 
学人「行くか……おい、今回はどうなんだ」
 
月読「……何とかするしかないでしょう」
 
そうしなければ死ぬだけなんだから。
 
【展望室】
 
モノクマ「オマエラ集まったね!それじゃあ早速エレベーター呼ぶよ!」
 
川田谷「なんだかイライラしてるね」
 
入野「無重力体験室、結局直らなかったみたいだから……」
 
鏡在「ざまあみろって感じね!」
 
天馬「へっ、だな」
 
そんな会話をかわしながら私達はエレベーターに乗り込む。
 
そしてエレベーターはまたあの場所に向かって動き出した。

エレベーターは静かに向かっていく。
 
十三人、またここから一人減る。
 
殺されたのが武忍だからとどこか弛んでいた空気も、段々と前のような物になって。
 
そして……
 
【学級裁判場】
 
モノクマ「また来たね、この学級裁判場に!」
 
モノクマ「今回はちょっとドタバタしたから席とか違うけど勘弁してね」
 
モノクマ「さあ、オマエラ席に行ってくださーい!」
 
モノクマの言う通り前とは変わった席に私達は着いていく。
 
回りを見渡すとクリス以外に、新太の遺影、それと写真が真っ赤に塗り潰された遺影が増えていた。
 
月読「……」
 
【超高校級の影武者】武忍影虎……
 
内通者としてこのコロシアイで私達を苦しめてきた男。
 
未だに信じられないけど……そんな武忍は殺されて。
 
その犯人は私達の中にいる。
 
月読「……」
 
たとえ殺したのが内通者でも私達はそれを暴かないといけない。
 
それが私達の生きる唯一の道なんだから。
 
そして始まる。
 
真実と虚構渦巻いて。
 
各々の思惑が交差する。
 
学級裁判が。

本日はここまでで。

新しい席順(時計回り)

月読→川田谷→新太→鏡在→クリス→入野→ミシェル→広生→佛生→音野→黒頭→夜方々木→四杖→学人→武忍→天馬→月読

・コトダマ
 
『モノクマの証言』
『殺害方法の違和感』>>389
 
『白い燃えかす』
『布についた粉』>>395
 
『放置された台車』>>396
 
『床の血痕』>>401
 
『壊されたコントロールパネル』
『音声アナウンス』>>402
 
『壊されていた照明』
『無重力体験室』>>403
 
『音野の証言』>>404
 
『倉庫の状態』>>405
 
『武忍の行動』>>409
 
『学人の調査結果』
『焼却炉』>>410
 
武忍影虎。
被害者としてあまりにも不釣り合いなその名前。
しかし月読の困惑をよそにページは進む。
その果てに待つ結末とは……

 
 
 
 
 
 
     学級裁判 開廷!!

 
     Second Murder Case

 
 
 
 
 
 

モノクマ「それでは学級裁判の簡単な説明を行いましょう!」
 
モノクマ「学級裁判では誰が犯人かを議論してもらい、最終的には投票によってクロを決めていただきます!」
 
モノクマ「過半数が正しいクロを指摘出来ればクロはおしおきされ、オマエラは再びイカロスに」
 
モノクマ「クロへの投票が過半数に満たなかった場合はシロが全員おしおきされ、クロは地球に帰還する事が許されます!」
 
鏡在「ちょっと待ちなさいよ」
 
モノクマ「どうしたの鏡在さん。前にもこんな事あったけど」
 
鏡在「なんでアタシと千里が離れてんのよ!つーかアタシの両隣遺影って何の嫌がらせなわけ!?」
 
モノクマ「えー?だって前に天馬さんの隣は嫌だって駄々こねてたじゃない」
 
鏡在「そんな事言った覚えないわよ!」
 
いや、言ってたわよ。
 
天馬「まあまあ落ち着けよ凛。どうせもう来ねえんだから気にする事もねえって」
 
広生「もうここには来ないか……いい心構えだ」
 
川田谷「それじゃあ、そのためにもまずはこの学級裁判……乗り越えないとね」

     【議論開始!!】

コトダマ>>417
『モノクマの証言』
『放置された台車』
『床の血痕』
 
黒頭「今回【殺害されたのは武忍影虎様】……」
 
広生「にわかには信じがたい話だがな」
 
夜方々木「でも内通者だし時間の問題だったわよね~」
 
佛生「当然の報い……というにはいささか無惨ではありますな」
 
ミシェル「ウウ……【焼キ殺ス】ナンテソンナノ……」
 
入野「思い出しただけで気分悪くなってきたよ……」

正しいコトダマで【】を論破しろ!

↓2

【焼キ殺ス】→『床の血痕』

月読「それは違うわよ」BREAK!

 
 
月読「ミシェル、武忍は焼き殺されたわけじゃないわ」

 
ミシェル「ソ、ソウダッケ?」

月読「モノクマによると武忍の死因は絞殺なのよ……ファイルではないけど間違いないのよね?」
 
モノクマ「そこは間違いないよ!嘘ついたらクロが有利になっちゃうでしょ?」

学人「ふん、話を聞いていなかったのか」
 
ミシェル「ゴメンナサイ……」

四杖「まあまあ、ミシェルさんはあの時死体を見た事で相当気分が悪そうでしたから……」
 
夜方々木「話が耳に入らなくても無理はないわね~」
 
広生「とにかく武忍は絞殺された……そこに間違いはないようだな」
 
音野「ですけど……だとしたらなんか変じゃありませんか?」
 
音野が言いたいのは多分あの事ね。

>>417から正しいコトダマを選べ!

↓2

殺害方法の違和感

月読「この栞を挟み込むわ」


月読「音野の言う通り、今回の事件には違和感があるわ」

佛生「それはいったい?」

月読「死因よ。武忍は絞殺される前に全身の骨折と内臓の損傷を負っていたみたいなの」

広生「放っておいても死ぬほどの怪我だな。むしろ即死でもおかしくない」

天馬「だったらなんでわざわざ首なんか絞めたんだ?ほっときゃよかったじゃねえか」

鏡在「そんなの簡単じゃない!犯人はあの布被りをそこまで憎んでたのよ!」

四杖「とにかく苦しめて武忍さんを殺害したかった……という事ですか」

入野「でもみんな少なからず嫌な気持ちはあったよね……」

川田谷「武忍君を一番恨んでたとしたら……」

川田谷の視線がある人物に向く。

学人「……ふん、私と言いたいわけか」

視線を向けられた人物……学人は反論もせずただ鼻を鳴らした。

音野「いくらなんでもそれは……」

夜方々木「だけど新太くんに化けた時の事もあるし~」

天馬「あの時はあたしもマジでムカついたからな」

四杖「しかしそれが犯人と結びつける証拠というには……」

広生「弱い事は否めないな。お前自身に反論はないのか」

学人「ないな。生憎無実を証明する証拠は持ち合わせていない」

月読「このまま学人が犯人か話していても埒があかないわよ。ここは別の点から議論を進めるべきじゃないかしら」

入野「別の点って?」

月読「全身骨折と内臓損傷……どうやって武忍にそんな怪我を負わせたか、よ」

     【議論開始!!】

コトダマ>>417
『無重力体験室』
『壊されたコントロールパネル』
『放置された台車』

四杖「全身骨折と内臓損傷ですか……」

鏡在「そんだけ[ボコボコに殴った]んじゃない?」

黒頭「それには凶器が必要ですね……それも骨を折るほど頑丈な」

音野「[車で轢いた]というのはどうでしょうか!」

広生「この宇宙ステーションのどこに車があるんだ……」

天馬「あっ、ミシェルのタックルは車レベルだぜ!」

入野「えぇ、じゃあ犯人は……」

ミシェル「マッテマッテマッテマッテマッテ!?」

学人「後考えられる可能性は……[高所からの落下]か」

佛生「しかしその高所も存在しませぬが……」

川田谷「じゃあどうすれば武忍君にそんな怪我を……」

正しいコトダマで[]に同意しろ!

↓2

[高所からの落下]→『無重力体験室』

月読「そのページに答えがあるわ」


月読「そうね……私は学人の考えに賛同するわ」

夜方々木「影虎くんの怪我の理由は高所からの落下だって言うの~?」

月読「そうよ」

天馬「おいおい!いくらなんでもそれはねえだろ!そんな高所どこにあんだよ!」

月読「無重力体験室よ。あの部屋は天井まで15mはある」

入野「天井までって……」

四杖「それは確かに天井は高所でしょうが……」

月読「無重力体験室は文字通り無重力を体験する部屋よ」

月読「つまり武忍の怪我の理由は……」

・無重力を高所で切られた
・無重力で天井に激突した
・無重力から急激に重力をかけられた

正しい選択肢を選べ!

↓2

無重力から急激に重力をかけられた

月読「無重力から重力を急激にかけられたのよ」

天馬「よく漫画であるあれか!それならそうなってもおかしくねえな!」

広生「重力の負荷により全身にダメージを与えたわけか……」

川田谷「えっと、それで高所からの落下って話は?」

月読「……」

四杖「あの……差し出がましいようですが、それなら犯人もただではすまないのでは?」

天馬「つまり骨折れてんのが犯人か!」

天馬「……いねえじゃねえか!どうなってんだよ月読!」

月読「……」

さて、切り換えましょう。

・無重力を高所で切られた
・無重力で天井に激突した
×無重力から重力を急激にかけられた×

正しい選択肢を選べ!

↓2

月読「この栞を挟み込むわ」


月読「無重力を高所……おそらく天井付近で切られたのよ」

学人「その結果武忍は落下し負傷した……という事か」

月読「そうよ。むしろこれ以外に方法はないわ」


天馬「追い抜いてやるよその推理!」反論!


天馬「ちょっと待てよ月読!やっぱり変だろそれは!」

月読「変……何がかしら?」

天馬「今からそれを説明してやるぜ!遅れんなよ!」

貴女は走るつもりなの?

   【反論ショーダウン開始!】

コトノハ>>417
『床の血痕』
『壊されたコントロールパネル』
『壊されていた照明』

天馬「月読!お前の考えを否定したいわけじゃねえ!」

天馬「だけどあたしにはどうしても納得出来ねえんだよ!」

月読「納得出来ない……」

月読「それはいったい何なの」

天馬「お前は武忍を甘く見すぎなんだよ!」

天馬「そりゃあの野郎でも天井近くから落とせば怪我するだろうよ!」

天馬「でもあの武忍がそれを黙って受け入れるわけがねえんだ!」

天馬「お前は【武忍がいくらでも抵抗出来た】って事が頭から抜けてんだよ!」

正しいコトノハで【】を斬れ!

↓2

月読「その乱丁、修正させてもらうわ」


月読「そうね、確かにあの武忍なら抵抗出来たでしょうね」

天馬「だろ!」

月読「だけどもしその時無重力体験室が真っ暗だとしたらどうかしら?」

天馬「どういうこった?」

月読「無重力体験室の照明は全て壊されていたのよ。入野、四杖、貴方達が行った時無重力体験室は真っ暗だったのよね?」

入野「うん、間違いないよ!」

四杖「はい、ホールからの明かりだけが頼りでした」

天馬「……じゃあ武忍は真っ暗な中でどうしようもなかったって事か」

月読「そういう事ね」


鏡在「その推理ダサいのよ!」反論!


鏡在「ちょっと待ちなさいよ月読!アンタ自分の言ってる事のおかしさ気付いてないわけ!?」

月読「……おかしさですって?」

鏡在「千里、後はアタシに任せなさい!」

鏡在「アタシが完璧な反論ってのを見せてやるわ!」

   【反論ショーダウン開始!】

コトノハ>>417
『音声アナウンス』
『音野の証言』
『武忍の行動』

鏡在「月読!アンタは言ったわね!」

鏡在「布被りは無重力体験室が真っ暗だから抵抗出来なかったって!」

月読「そうよ。事実無重力体験室は真っ暗だったわ」

月読「それは武忍の抵抗を阻止するためだったはずよ」

鏡在「アンタバカ!?」

鏡在「真っ暗なら困るのは犯人も一緒でしょうが!」

鏡在「布被りみたいに【犯人だって真っ暗じゃ無重力切れない】じゃないのよ!」

正しいコトノハで【】を斬れ!

↓2

月読「その乱丁、修正させてもらうわ」


月読「暗闇の中で動けない……でも犯人にそれでも無重力を切るための手段があったのよ」

鏡在「手段って何よ!」

月読「音声アナウンスよ」

月読「無重力状態を操作するコントロールパネル……あれから音声アナウンスが流れているのを聞いたわ」

月読「それを頼りに犯人は無重力を切ったのよ」

川田谷「えっ、だけど俺が操作した時そんなの鳴ったっけ……」

月読「聞こえなかったのよ。だって音声アナウンスの音量は一番小さなものだったんだから」

あれじゃあ、アナウンスの意味がまるでないわね……

音野「あれ?でもそれだけ小さいなら、犯人も聞こえなかったんじゃないですか?」

月読「そうね、普通なら無理よ」

夜方々木「響ちゃんならいけるんじゃないの~?超高校級のバイオリニストだし~」

音野「わ、私ですか!?」

月読「音野にはアリバイがあるわよ。私が保証するわ」

学人「……おい月読。お前さっきの言い方からして目星がついているのか」

月読「そうね……正直裁判前から一人可能性があると思った人間がいるわ」

真っ暗闇で最小の音量を聞いて動けた人物……

それは音野を除けば一人しかいないはずよ。

人物を指名しろ!

↓2

月読「それは貴方ね」


月読「佛生」

佛生「……」

月読「貴方の耳なら出来るはずよ。あの音声アナウンスを聞いて無重力を切る事が」

月読「そして貴方には暗闇なんて関係ないはずよ。だって貴方は、盲目なんだから」

佛生「……なるほど」

錫杖を鳴らしながら佛生はただそれだけを呟く。

佛生「某が武忍殿を殺めたと……月読殿はそう仰るのですな」

月読「反論があるなら聞くわ」

佛生「ふむ、そうですな……ならばしばし問答に付き合ってもらうとしましょうぞ」

佛生「それでは……いざ」

   【学級裁判中断!!】

本日はここまでで。
次回学級裁判完結までいきたいと思います。

なかなか予定が取れずすみません。
遅くても金曜日には更新します。

    【学級裁判再開!!】

月読「……」

佛生「……」シャン

天馬「おいおい……マジで佛生がやったってのか?」

鏡在「アタシに聞かないでよ!」

広生「どうなんだ佛生。今お前は疑われているわけだが」

佛生「ふむ……そうですな。それでは月読殿」

月読「何かしら」

佛生「某の罪過であると仰るのならば、その証を立てていただきたい」

黒頭「確かに、ここまでの話は佛生様ならば可能という推測でしかありませんね」

入野「えっ、だったら他に誰かいるの?」

学人「それを話し合っているんだろうが」

佛生が無重力体験室を壊した犯人である証明、ね……

     【議論開始!!】

コトダマ>>417
『壊されたコントロールパネル』
『武忍の行動』
『音野の証言』

四杖「佛生さんの犯行を証明する証拠ですか……」

天馬「[パネルの小さい音聞けたのは佛生だけ]じゃねえのか?」

鏡在「音野だって聞けたんじゃない?」

音野「それは……」

入野「[真っ暗な部屋で動けた]のは証明にならないの?」

川田谷「うーん……黒頭さんや広生君なら出来たかもしれないよ?」

広生「実際に見ていない以上否定は出来ないな」

黒頭「そうですね……」

夜方々木「[空也くんしか残せない痕跡]でもあればいいんだけどね~」

正しいコトダマで[]に同意しろ!

↓2

月読「そのページに答えがあるわ」


月読「佛生にしか残せない痕跡……それならあるわ」

佛生「……」

入野「えっ、なにがあったの!」

月読「無重力体験室のコントロールパネルは壊されていたのよ」

ミシェル「壊サレテ……?」

広生「それが佛生にしか残せない痕跡なのか?」

月読「問題はその壊され方よ」

月読「コントロールパネルはまるで丸いもので突いたかのような形で壊れていたわ」

音野「丸いもの……あっ、もしかして……」

佛生「……」シャン

月読「佛生、貴方はその錫杖でコントロールパネルを突いたのよ」

月読「スイッチを切る自信がなかったか、もしくは不都合な事があったのか……それはわからないわ」

月読「納得出来ないならその錫杖を調べれば痕跡が出てくるかもしれないわね」

月読「貴方にはそれを確かめるのも、困難でしょうから」

佛生「…………」

学人「調べさせてもらうぞ佛生」

佛生「いえ、それには及びませぬ」

佛生「やはり、罪とは暴かれるものですな」

川田谷「認めるのかい?」

佛生「いかにも」

佛生「武忍殿を殺めたのは某でございます」

天馬「なんでそんな事しやがったんだ!あの動機のせいかよ!?」

佛生「……そうではありませぬな。某が武忍殿を殺めたのは前々からの考えによるもの」

月読「あの問は、武忍の殺害を考えていたからなのね」

佛生「このままではまた武忍殿は殺人の引き金をひく……それならばこの罪人の命をもってその芽を摘もうと」

学人「ふん、ならばなぜすぐに名乗りでなかった?自分の命が惜しくなったか?」

佛生「……その通り。所詮某はその程度の男、という事」

四杖「佛生さん……」

佛生「……どうか裁きを」

そして佛生は黙り込んだ。

鏡在「これでまた終わったわけね」

モノクマ「あっ、終わったの?それじゃあ早速投票タイムにしようか!」

月読「……残念だわ、佛生」

佛生「……」

月読「そんな嘘をつかれるなんて、ね」

佛生「……!」

四杖「嘘、ですか?」

月読「確かに佛生、貴方は無重力体験室のコントロールパネルを壊して武忍に重傷を負わせた犯人でしょう」

月読「だけど武忍の死因は絞殺。貴方はどうしてそのやり方を選んだのかしら」

月読「貴方の動機が事実ならそれだけ苦しめたかったというのは、不自然よね?」

佛生「……」

入野「えっと、とどめをさしたかったんじゃないの?」

月読「そんな事をしなくても武忍は死ぬわ。どうしてもそうしたいなら錫杖で殴ればいい」

月読「無重力体験室そのものを凶器にしておきながら、さらに首を絞めるなんて不自然過ぎるのよ」

月読「そうね、まるで……首を絞めたのは別人みたいにね」

佛生「月読殿……いささかそれは発想の飛躍が過ぎるというもの」

月読「だったらこれについて説明してもらえるかしら?」

もし私の予想が正しいなら……佛生は答えられないはずよ。

書庫に放置された……コレについてね。

>>417から正しいコトダマを選べ!

↓2

月読「この栞を挟み込むわ」


月読「じゃあ書庫にあった台車について説明してもらえるかしら?」

佛生「台……車……」

月読「あらどうしたの?あれは書庫には元々なかった物だから、武忍を焼却炉まで運ぶのに使ったと私は推測してるんだけど」

天馬「あれそうだったのかよ!?じゃあ凛はそんなもんに躓いて……」

鏡在「言わせないわよ!?」

学人「どうなんだ佛生」

佛生「そう、でしたな……しかしその台車について何を聞きたいと?」

月読「簡単な話よ。書庫にはなかったあれを貴方はどこから持ち出したのかしら」

佛生「ふむ、それはもちろん倉庫……」

月読「そう」

佛生「……!」

気付いたみたいね。

だけどもう遅いわ佛生。

今の貴方の発言は矛盾してるのよ。

>>417から正しいコトダマを選べ!

↓2

月読「この栞を挟み込むわ」


月読「残念だけど佛生、倉庫に台車はないのよ」

佛生「……!」

四杖「倉庫の物はだいたい把握していますけど、台車は確かにありませんね」

鏡在「じゃああの台車はどっから出てきたのよ!」

月読「それは後で議論しましょう。それより重要なのは」

佛生「……」

月読「佛生、貴方が台車のありかを知らなかったという事よ」

佛生「むっ、ぐうっ……!」

音野「佛生さんは犯人を騙っていたという事ですか?」

天馬「なんのためにだよ?そんな事したら自分も死ぬんだぜ?」

佛生「待って、いただきたい」

黒頭「佛生様?」

佛生「某は決して嘘などついておりませぬ」

広生「ならば台車の件はどう説明するつもりだ?」

佛生「それはこれより、話すといたしましょう」

     【議論開始!!】

コトダマ>>417
『焼却炉』
『学人の調査結果』
『白い燃えかす』

佛生「ご存知の通り【某は盲目】」

佛生「故に台車が倉庫に存在していたと思い違いをしていたのです」

広生「台車を使用はしたがその場所はわからないと言うのか」

佛生「いかにも」

天馬「じゃあいったいどっから持ってきたんだよ!」

佛生「わかりませぬな。某は倉庫だと今の今まで思っておりました」

学人「あくまで焼却炉で死体を燃やす所まで自分で行ったと主張するか」

佛生「某が犯人である以上それが事実ですからな」

佛生「某は武忍殿を殺めた後、台車で書庫まで運び【焼却炉でその遺体を燃やした】」

佛生「これが全てでございます」

正しいコトダマで【】を論破しろ!

↓2

月読「それは違うわよ」BREAK!


月読「どうやって?」

佛生「どう、とは……」

月読「あの焼却炉は無重力体験室みたいに音声アナウンスはついてないのよ」

月読「その状態で貴方はどうやって焼却炉に遺体を入れてどうやって焼却炉を操作したのかしら」

月読「まさか手探り……とでも言うつもり?」

佛生「……!」

月読「佛生、もう諦めなさい」

月読「貴方が武忍を絞殺したなんて、もう誰も信じやしないわよ」

佛生「……」シャン

佛生「……」シャンシャンシャンシャンシャンシャンシャンシャン!!

佛生「むぐおおおおおおおおおおお!!」

佛生「申し訳、ありませぬ……」

月読「認めるのね?貴方は武忍を殺してはいないと」

佛生「……某は武忍殿を呼び出し、無重力体験室にて傷を負わせました」

佛生「しかし、その後は……何も、知りませぬ」

やっぱり佛生は犯人じゃなかったのね……

入野「えっと、つまり空也くんは犯人じゃないの?」

広生「にわかには信じがたいが、そうなるな」

夜方々木「じゃあ誰が犯人なの~?」

月読「それはこれから議論しないといけないわね……」

四杖「し、しかし今まで議論した事はほとんど佛生さんの行った事……」

学人「議論していない面から探すしかないだろう」

天馬「そういや、あの台車って結局どこのなんだよ」

黒頭「佛生様はご存知ないんですよね?」

佛生「某は、武忍殿を放置して立ち去りましたので」

鏡在「役に立たないわね!だいたい倉庫に台車ぐらい用意しときなさいよ!」

モノクマ「ええー!普通そこでボクに飛び火させる?」

川田谷「だけど本当に困ったね……犯人についてまるで出てこない」

音野「佛生さんに便乗したようにも見えますよね……」

月読「……」

あの台車はいったいどこから……

ミシェル「ア、アノ……」

天馬「どうしたよミシェル」

ミシェル「台車ナラ……トレーニングルームニアッタ……」

鏡在「ちょっとそれ本当!?」

ミシェル「ヒイ!」コクコク

広生「トレーニングルームにだと……トレーニングルームには出入りしていたがまるで気付かなかったぞ」

黒頭「わたしもです……ミシェル様、その台車はどちらに?」

ミシェル「エット……自動販売機ノ下ニ」

月読「自動販売機の下ですって……」

私が見た時にはそんな物があったの気付かなかったわ……

川田谷「なんでそんなわかりにくい所に……」

入野「うーん、他にはないみたいだしそれを使ったのかな……」

四杖「しかしそうなると……少なくとも犯人はトレーニングルームに出入りして台車の存在を知っていた人物という事になりますね」

音野「あ、あまり手がかりにはなりませんね……誰が入ったかなんてわかりませんし」

     【議論開始!!】

コトダマ>>417
『白い燃えかす』
『床の血痕』
『学人の調査結果』

天馬「ちくしょう!犯人が全然わかんねえぞ!」

鏡在「もうこの際そこの坊主で良くない?」

広生「いいわけないだろう」

四杖「【トレーニングルームに出入りしていた記録】でもあれば……」

入野「【一時間もある】とアリバイからも難しいよね」

川田谷「これは少しまずいかな……」

正しいコトダマで【】を論破しろ!

↓2

月読「それは違うわよ」BREAK!


月読「いえ、今回の死亡推定時刻は絞り込めるわ……学人」

学人「そうだな」

入野「二人だけでわかってないで教えてよー!」

月読「あの燃やされた死体だけど、学人によれば七時半前後に焼却炉に入れられたみたいね」

夜方々木「そんなのわかるの~?」

学人「当たり前だ。お前達と違って天才なんでな」

入野「言い方!」

月読「燃焼も立派な科学よ。学人の才能ならまず間違った時間は……」


広生「悪の推理はこの手で挫く……!」反論!


広生「待て月読。その時間は本当に正しいと言えるのか?」

月読「……貴方は異を唱えるみたいね」

広生「ああ、その結果で議論の方向性が決まるからな!」

   【反論ショーダウン開始!!】

コトノハ>>417
『音野の証言』
『床の血痕』
『武忍の行動』

広生「死体が焼却炉に入れられたのは七時半前後……」

広生「それがわかるのは超高校級の科学部である学人だけ」

広生「そうだな月読」

月読「そうね」

月読「私もさすがにそこまではわからないわ」

広生「ならばそれを鵜呑みには出来ないはずだ」

広生「学人も容疑者の一人……嘘をついても誰にもわからん」

広生「【学人の証言だけで死亡推定時刻の確定】は不可能だ!」

正しいコトノハで【】を斬れ!

↓2

月読「その乱丁、修正させてもらうわ」


月読「それならもう一人証言を追加するわ」

広生「証言出来る奴がいるのか?」

月読「えぇ、音野!」

音野「は、はい!」

月読「貴女は七時少し前に無重力体験室の方から音を聴いた……そうよね?」

音野「は、はい。具体的には言えませんけど、変な音だったのは記憶に残ってます」

四杖「変な音……」

月読「それは何か、私にもはっきりは言えないわ」

月読「だけど変な音と言うからには日常では聞かない音のはず」

月読「無重力体験室から聞こえたその音」

月読「多分、武忍が叩きつけられた時の音じゃないかしら」

ミシェル「ヒエッ」

月読「それは七時少し前の出来事……武忍の怪我から長く生きられたとは思えない」

月読「佛生に確認すればもっとはっきりするはずよ」

広生「いや、そこまでする必要はない……間違ったのは俺のようだからな」

黒頭「そうなると武忍様の死亡推定時刻は……」

学人「死体の燃焼からみれば七時から七時半だが七時少し前に事が起きたのならもっと絞り込めるだろう」

川田谷「そうだね……七時少し過ぎ、でいいんじゃないかな?十分以上生きていられたとは、思えないし」

天馬「つまり死亡推定時刻は七時から七時十分って感じか」

鏡在「だいぶ絞れたじゃない!」

月読「……」

絞れた、確かにそう。

だけどここからどうするか……

月読「……」

この事件あまりにも、手がかりが少ない。

何せ犯人は佛生の計画に乗るように武忍を殺している……

月読「……」

……こうなったら、方法は一つしかない。

だけど私にそれが出来る?

……いいえ、やるしかない。

月読「……」

この学級裁判を生き残るためにも……!

【言質ブックマーカー】を開始します。

これは議論の中に月読の発言を差し込むことで発言を引き出す物です。

・例

差し込む発言
月読「まさかあんな一面があるなんてね」

「海は楽しかったですね」

「ウン……砂遊ビ楽シカッタヨ」

「みんなの色々な顔が見られたよねー」

「またこんな風に集まれたらいいわね~」

「……本当に、そうですよね」

この場合

「海は楽しかったですね」

「ウン……砂遊ビ楽シカッタ」

「みんなの色々な顔が見られたよねー」

月読「まさかあんな一面があるなんてね」

「またこんな風に集まれたらいいわね~」

「……本当に、そうですよね」

こうする事で

黒頭「海は楽しかったですね」

ミシェル「ウン……砂遊ビ楽シカッタヨ」

入野「みんなの色々な顔が見られたよねー」

月読「まさかあんな一面があるなんてね」

天馬「そうそう!凛の奴がミシェルにやられたあたし見てちょっと泣いてたのは意外だったよな!」

鏡在「なにばらしてんのよ!?」

夜方々木「またこんな風に集まれたらいいわね~」

音野「……本当に、そうですよね」

こんな風に天馬が新しい事を話します。

こうして新しい証言を引き出すのが【言質ブックマーカー】です。

では開始します。

  【言質ブックマーカー開始!!】

差し込む発言
月読「……凶器だって誰にでも扱えたものだから手がかりにはならないわね」


「死亡推定時刻は七時から七時十分……」

「その時間のアリバイでわからないわけ?ちなみにアタシは六時半からずっと千里と一緒だったわよ!」

「そうだったっけか?」

「なんで忘れてるの~?」

「私も音を聴いてから月読さんと一緒でした……」

「他にアリバイを証明出来る方は?」

「……いないようだな」

「ウウウ……台車ニハ手ガカリナイヨネ」

「トレーニングルームにあったならば誰でも持ち出せますからね……」

「……もしかしてこれ詰んでるってやつなのかな?」

「どうだかな」

「……」

発言を台詞の間に差し込むことで発言を引き出せ!

↓2

月読「このページに栞を差し込めば……!」


     【議論開始!!】

コトダマ>>417
『白い燃えかす』
『武忍の行動』
『布についた粉』


川田谷「【死亡推定時刻は七時から七時十分】……」

鏡在「その時間のアリバイでわからないわけ?ちなみにアタシは六時半からずっと千里と一緒だったわよ!」

天馬「そうだったっけか?」

夜方々木「なんで忘れてるの~?」

音野「私も音を聴いてから月読さんと一緒でした……」

黒頭「他にアリバイを証明出来る方は?」

広生「……いないようだな」

ミシェル「ウウウ……【台車ニハ手ガカリナイ】ヨネ」

四杖「トレーニングルームにあったならば誰でも持ち出せますからね……」

月読「……【凶器】だって誰にでも扱えたものだから手がかりにはならないわね」

夜方々木「【タオル】なんて誰の部屋にもあるしね~」

入野「……もしかしてこれ詰んでるってやつなのかな?」

学人「どうだかな」

佛生「……」

コトダマ、もしくは【】を記憶して【】を論破しろ!

月読「それは違うわよ」BREAK!


月読「待ちなさい……夜方々木」

夜方々木「どうしたの~?」

月読「貴女今タオルって言ったわね?」

夜方々木「そうよ~?だって汐里ちゃんも誰にでも使えたものって言ったじゃない~」

月読「そうね……そう推測したわ」

夜方々木「……?」

月読「夜方々木、私はタオルだなんて言った覚えはないわよ」

月読「もっと言うなら……部屋にあるタオルだなんてね」

夜方々木「……あら~?」

入野「ちょ、ちょっと待って汐里ちゃん!今なんの話、してるの?」

月読「武忍の首を絞めた凶器は未だに不明よ。それなのに夜方々木、貴女は部屋にあるタオルだと断定していた」

月読「どうして貴女はそれを知っていたのかしら?」

夜方々木「ん~……はっきり言った方がいいんじゃない~?」

夜方々木「汐里ちゃんは~……私が犯人だって言いたいんでしょ?」

月読「……」

夜方々木「嫌、本当に嫌。そうやって人の言葉尻捉えて犯人だなんだって」

夜方々木「そういうの性格悪いって言うんだよ?」

四杖「よ、夜方々木さん……?」

月読「随分ハキハキしだしたわね……いつもの間延びした眠そうな喋り方はどうしたの」

夜方々木「それ今関係ある?そういう所つついて人の印象悪くしようとするのやめなよ」

広生「喋り方はともかく夜方々木、月読の疑問は最もだ」

天馬「そうだぞ、なんでタオルが凶器だなんて知ってるんだよ!」

夜方々木「はぁ……本当によくやるよ。こうやって自分の味方増やして陥れるのがあなたのやり方?」

月読「反論があるならすればいいわ。それで間違っているならどんな形でも償うわよ」

夜方々木「あっ、そう。だったら間違ってるってわかったら……全裸で土下座でもしてもらおうかな?」

音野「な、何を!?」

夜方々木「だって傷ついたんだよ。それならそれ以上に傷つくのが筋でしょ?」

月読「好きにしなさい」

音野「月読さん!?」

夜方々木「馬鹿だね、意地張って」

月読「……」

馬鹿はどっちよ夜方々木。

羞恥から私が退くのを期待したのかもしれないけれど、そんなもの命懸けの状況には釣り合わない。

それに……そんな方法を取る時点で。

貴女は追い詰められてるのよ。

     【議論開始!!】

コトダマ>>417
『白い燃えかす』
『床の血痕』
『布についた粉』

夜方々木「いい?私がタオルだと断定していたっていうけど」

夜方々木「それは【汐里ちゃんの発言に引っ張られた】から」

夜方々木「誰にでも使えたなんて聞かれたら普通誰でも持ってる部屋のタオルを連想するでしょ?」

夜方々木「だからそう言った……つまりあなたのせいだよ汐里ちゃん」

黒頭「しかしそれならば倉庫の紐という連想も出来たのでは?」

鏡在「そうよ!そこはどう弁解するわけ!」

夜方々木「私が何を連想するかなんて私の勝手でしょ」

夜方々木「あっ、そうだ」

夜方々木「【焼却炉の側にタオル落ちてた】からそのせいもあるかも」

学人「なんだと?」

夜方々木「学人君は気付かなかったし、ゴミかと思って捨てちゃったからもう確認のしようがないけど……ふふっ」

正しいコトダマで【】を論破しろ!

↓2

月読「それは違うわよ」BREAK!


月読「焼却炉の側にタオルが落ちてた、ね」

夜方々木「もう確認出来ないけどね?」

鏡在「ちょっとダサグマ!確認させなさいよ!」

モノクマ「ダメダメ!学級裁判場から戻りたいなら全部終わらせてからだよ!」

広生「くっ、確認のしようがない……つまりあったかなかったかも証明できないという事か……!」

夜方々木「それで?汐里ちゃんはそろそろ覚悟できた?」

月読「……」

夜方々木「今さらなしは無理だからね?だから意地張るなんて馬鹿……」

月読「それはこれかしら?」

夜方々木「……………………え?」

月読「今だから言うけど、私最初に殺されたのは学人だと思ってたのよ。この白い燃えかすが白衣に見えてね」

学人「叫んでいたのはそのせいか」

月読「そして武忍が殺されて戸惑ってね……そのまま持ってきちゃったのよ」

夜方々木「……」

月読「それで夜方々木」

月読「この白衣に間違えてしまうような燃えかすを貴女はどうしてタオルだと断定したのかしら?」

夜方々木「ううっ!?」

月読「答えなさい。まさか人にああ言って覚悟できてないなんて言わないわよね?」

夜方々木「そ、それはっ!」

入野「そんなのおかしいよ!」反論!

 【反論ショーダウン一閃開始!!】


入野「待って!待ってよ汐里ちゃん!」

入野「確かにその【布】は汐里ちゃんには白衣に見えたかもしれないよ!」

入野「だけど別離ちゃんにはタオルに見えた【の】かもしれない!」

入野「それで別離ちゃんを責めるなんておかしいよ!」

月読「入野、夜方々木は捨てたとも言ってるのよ」

月読「その嘘がある以上追求するべきじゃないかしら?」

入野「だったら他にもその布があったんだよ!」

入野「皆焼却炉の【影】虎くんを見てたから気付かなくて別離ちゃんだけは気付いたんだ!」

入野「【白い布なんて見たらわたしだってタオルを思い浮かべるもん】」

入野「だから、だから!」

入野「別離ちゃんは影【虎】くんを殺してなんかいないんだよ!」

【】を組み合わせて【】を斬れ!

↓2

月読「その書は、落丁しているわ」


月読「入野、本当にそうなの?」

入野「な、何が!?」

月読「武忍影虎が被害者であるこの事件で……これと同じような白い布を見たらタオルだと判断する」

月読「そう……なら全員に聞きましょうか」

月読「皆はどうかしら?私は被害者を知らなかったから学人の白衣だと思ったけど」

音野「……私は、捜査中なら武忍さんの布だと思います」

広生「同感だ。武忍が被害者だと言うなら尚更な」

天馬「まあ、そうなるよなぁ」

鏡在「むしろアタシは今でもそれがタオルか疑わしいんだけど」

入野「…………あ、ああっ!?」

そして夜方々木や入野、佛生以外ははっきりと答えた。

この布は武忍影虎の被っていた布だと判断する、と。

月読「こういう事よ入野」

月読「武忍影虎が被害者であるという前提があればこれを布だと判断する方が自然」

月読「だけど夜方々木はタオルだと判断して処分までしている」

月読「残念だけどこれで疑うななんて無理よ」

入野「そんな……」

月読「さて、夜方々木」

夜方々木「…………」

月読「改めて聞くわ……貴女はどうしてタオルだと断定したの」

夜方々木「……わ、私の」

月読「私の?」

夜方々木「私のタオルだったから」

鏡在「それ認めるって事?」

夜方々木「そんなわけないでしょう!!」ダンッ!!

ミシェル「ヒイイッ!?」

夜方々木「……そのタオルはずっと前になくしちゃったのよ~。きっと誰かが拾ってそれを利用したのね~」

学人「そんなものが信用出来ると思うのか?」

夜方々木「事実なんだからしょうがないじゃない~」

黒頭「正直に言わなかったのは無用な疑いを避けるためだと?」

夜方々木「そういう事~」

月読「それはどうかしらね」

このタオル……ずっと前になくした物とは思えないわ。

>>417から正しいコトダマを選べ!

↓2

月読「この一文で証明するわ」


月読「それならこのタオルについた白い粉は何なのかしら?」

夜方々木「白い、粉?」

月読「夜方々木、貴女はトレーニングルームの台車の存在を知っていた。つまりトレーニングルームに出入りしていた」

月読「さらに佛生が事を行った後そんなにしない内に貴女は無重力体験室に来たはず」

月読「つまり貴女は近い部屋にいた可能性が高い」

夜方々木「何よ……何が言いたいの!?」

月読「この粉だけどおそらく」

夜方々木は多分トレーニングルームにいたのよ。

そして突発的犯行ならこのタオルもそこで使うために持っていたはず。

その用途を考えれば……

【タオルについた粉は?】

・塩
・小麦粉
・砂糖

正しい答えを選べ!

↓2

月読「この一文で証明するわ」


月読「この粉は塩よ」

黒頭「塩、ですか?」

月読「そう。夜方々木はこのタオルをトレーニングの汗拭きに使っていたのよ」

夜方々木「……!」

月読「そしてこのタオルを燃やすときに落ちた燃えかす。汗で濡れていたそれが焼却炉の熱で乾いて塩になった」

天馬「おぉ、そういやアタシも練習で使ってたタオル放置したら塩が出てたな!」

入野「でも本当に塩かなんて……」

月読「確かめるのは簡単よ」

四杖「まさか舐めるんですか……!?」

夜方々木「!?」

月読「仕方ないでしょう。他に方法は」

夜方々木「やめてよ!!」

月読「……なんで止めるの?」

夜方々木「だ、だってそれは、私のタオルで」

月読「ずっと前になくした物なら貴女の汗の可能性は低いんじゃない?」

夜方々木「うっ、っ……そ、そもそも汐里ちゃんの推理はおかしい!」

月読「おかしい?」

夜方々木「い、今、それを証明するから!」

羞恥を煽られて、貴女は黙ってはいられなかったみたいね……

     【議論開始!!】

コトダマ>>417
『床の血痕』

夜方々木「そもそも【本当に空也くんの犯行はあった】の!?」

音野「何を言い出してるんですか!?」

夜方々木「いくらなんでもあのトリックには無理があるもの!」

夜方々木「おおかた自殺でもしたくて嘘の犯行をでっち上げたんじゃない!?」

佛生「……某は罪を犯しました」

佛生「それについて【嘘などついておりませぬ】」

夜方々木「うるさいうるさい!目が見えないんだから黙っててよ!」

夜方々木「無重力体験室の故障なんて空也くんとは限らない!」

夜方々木「【空也くんの犯行があったか立証なんて不可能よ!】」

正しいコトダマで【】を論破しろ!

↓2

月読「その文、間違っているわ」BREAK!


月読「立証なら出来るわよ」

夜方々木「なっ」

月読「床に血痕が残っていたもの。それも大量にね」

夜方々木「……」

月読「これが証明よ……佛生の犯行のね」

夜方々木「ふふっ」

月読「……?」

夜方々木「あははははははっ!そんな嘘には騙されないって汐里ちゃん!」

ミシェル「嘘……?」

夜方々木「無重力体験室に血があるはずないもの!だって……」

月読「だって?」

夜方々木「だって……だって……」

月読「【私が拭いたから】かしら?」

夜方々木「……」

月読「いいえ、血はあったのよ。落ちた衝撃で広範囲に飛び散ってね……入野と四杖が証人よ」

入野「別離、ちゃん……」

四杖「確かに、ありました」

夜方々木「あ、嘘、そんな……違」

月読「夜方々木。なんで血がないなんて、断言したのかしら?」

夜方々木「違う、違う違う違う違う違う違う違う!」

そろそろ終わり、ね。

    【理論武装開始!!】

夜方々木「私は犯人じゃない!」

夜方々木「こんなの何かの間違い!間違いなの!」

夜方々木「うるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさい!」

夜方々木「私は死ねない!死ねないから違う!」

夜方々木「何もかも状況証拠!物証なんかないんだ!」

夜方々木【状況証拠なんて私は認めない!】

1…焼いた
2…死体を
3…武忍の
4…理由

↓2

月読「この物語はこれで終わりよ」


月読「……犯人はどうして武忍の死体を焼いたのかしら」

天馬「そういやどうしてだ?そのままにしときゃ、佛生の仕業に出来たよな?」

鏡在「それは当然アレよ!えーと……」

学人「理由があったんだろう。愚弟のようにな」

月読「そう、理由があったのよ。じゃあその理由は何か?」

広生「そのままにするとマズイからか?」

川田谷「マズイ……例えば、抵抗されて引っ掻かれたとかかな」

夜方々木「……!」

月読「その反応……当たりみたいね」

夜方々木「あっ、いや……」

月読「夜方々木、その服の下……確かめさせてもらうわよ」

夜方々木「いや、いやよ!なんでそんな事……きゃあっ!?」

入野「……別離ちゃん」

夜方々木「ちのちゃん、何を……!」

入野「この引っ掻き傷、どうしたの……朝、一緒にお風呂入った時には、なかったのに」

夜方々木「あ……そ、れ、は……」

夜方々木は崩れ落ちるように座り込むと……そのまま、項垂れた。

……終わった、わね。

一旦ここまで。

夜に続きをします。

  【クライマックス推理開始!!】

ACT.1
今回の事件被害者になる【A】は【B】に命を狙われていた。
【B】は内通者の【A】の存在を苦々しく思っていたのよ。

ACT.2
【B】は今回舞台となる【C】体験室に【A】を呼び出した。
そこでまず【C】体験室を【C】状態にして次に部屋の照明を割る。
暗闇になった部屋でも盲目だった【B】は問題なく動けた……そして手に持っていた【D】を使って【C】状態にするコントロールパネルを壊したのよ。

ACT.3
【C】状態が切れた事で浮き上がっていた【A】は落下……床に叩きつけられた。
【B】はすぐに死ぬだろう瀕死の【A】を置いてその場を去った……だけどこれからが今回の事件の本当の始まりだった。

ACT.4
【A】が取り残された【C】体験室に現れた人物がいた。
今回の犯人よ。
犯人は多分【E】からの帰り道に何か異変に気付いたんでしょうね。
そして犯人は瀕死の【A】を見つけて……持っていた【F】で首を絞めて殺害した。

ACT.5
犯行を終えた犯人はだけど死体をそのままに出来なかった。
【A】を絞殺する時に引っ掻かれてしまったから……多分爪に残っていたんでしょうね。
だから犯人は暗闇の中血を拭いて出来る限りの痕跡を消すと【E】から台車を持ってきて死体を乗せた。

ACT.6
【G】に向かった犯人はそこにある焼却炉に死体と凶器の【F】を入れると、火をつけた。
だけどその際燃えかすが焼却炉から落ちて、その場に残ってしまったのよ。

【B】の犯行に便乗した今回のクロ……

それは貴女よ【H】

A…今回の被害者は?
B…今回の事件の大部分を行った人物は?
C…Bのトリックの肝になった物は?
D…Bがコントロールパネルの破壊に使用したのは?
E…犯人が台車を持ってきた部屋は?
F…犯人が犯行に使用した凶器は?
G…犯人が死体を運んだ場所は?
H…犯人は?

空欄を全て埋めて推理を完成させろ!

↓2

  【クライマックス再現開始!!】

ACT.1
今回の事件被害者になる武忍は佛生に命を狙われていた。
佛生は内通者の武忍の存在を苦々しく思っていたのよ。

ACT.2
佛生は今回舞台となる無重力体験室に武忍を呼び出した。
そこでまず無重力体験室を無重力状態にして次に部屋の照明を割る。
暗闇になった部屋でも盲目だった佛生は問題なく動けた……そして手に持っていた錫杖を使って無重力状態にするコントロールパネルを壊したのよ。

ACT.3
無重力状態が切れた事で浮き上がっていた武忍は落下……床に叩きつけられた。
佛生はすぐに死ぬだろう瀕死の武忍を置いてその場を去った……だけどこれからが今回の事件の本当の始まりだった。

ACT.4
武忍が取り残された無重力体験室に現れた人物がいた。
今回の犯人よ。
犯人は多分トレーニングルームからの帰り道に何か異変に気付いたんでしょうね。
そして犯人は瀕死の武忍を見つけて……持っていたタオルで首を絞めて殺害した。

ACT.5
犯行を終えた犯人はだけど死体をそのままに出来なかった。
武忍を絞殺する時に引っ掻かれてしまったから……多分爪に残っていたんでしょうね。
だから犯人は暗闇の中血を拭いて出来る限りの痕跡を消すとトレーニングルームから台車を持ってきて死体を乗せた。

ACT.6
書庫に向かった犯人はそこにある焼却炉に死体と凶器のタオルを入れると、火をつけた。
だけどその際燃えかすが焼却炉から落ちて、その場に残ってしまったのよ。

佛生の犯行に便乗した今回のクロ……

それは貴女よ、夜方々木別離。

       COMPLETE!!

夜方々木「……」

入野「別離ちゃん、なんで……」

モノクマ「おーっと!そういうのはまず投票を終わらせてからだよ!」

モノクマ「ではでは投票タイムと参りましょう!」

モノクマ「今回クロと決まったのは誰か!」

モノクマ「そしてそれは正しいのか!」

モノクマ「投票タイム開始ー!」

モノクマ「あっ、今回も全員投票しないとおしおきだからね!」

席にあるモニターで行う二回目になる投票。

だけどこれにはずっと慣れそうにない。

そして回り出したルーレットは……

夜方々木別離……10票
佛生空也……3票


満場一致とはいかなかったけれど……また、場違いな正解の音楽を響かせていた。

     【学級裁判閉廷!!】

モノクマ「ハイハイ二連続正解だよ!」

モノクマ「今回佛生クンの計画に便乗したクロは……」

モノクマ「夜方々木別離さんでしたー!」

モノクマ「それにしても夜方々木さんも佛生クンに投票なんて往生際悪いねぇ……」

夜方々木「うるさい……」

モノクマ「だけどなんで入野さんも夜方々木さんに投票しなかったのかな?」

入野「そんなの決まってるよ!!別離ちゃんは空也くんがこんな事しなきゃ人殺しなんてしなかったんだよ!?」

佛生「……」

入野「全部!全部あなたのせいなんだよ!!何か言いなよ!?」

佛生「……何も、言えませぬ。これはまさに某の愚行による惨劇」

佛生「己に投票したとて……償えるとは、思いませぬ」

入野「開き直らないでよ!!」

事件の引き金になったとも言える佛生を入野は責め立てる。

それを止めたのは……

夜方々木「別に……空也くんが何もしなくてもいずれやるつもりだったし」

夜方々木のそんな自嘲に満ちた呟きだった。

入野「別離、ちゃん?」

夜方々木「ごめんなさい、ちのちゃん。だけど私こういう女だから」

広生「今のは……お前も武忍を狙っていたという事か」

夜方々木「いいえ、私は誰でもいいから殺すつもりだった」

天馬「なんでそんな風になっちまったんだよお前……」

鏡在「あのわけわかんない動機に影響されたわけ?」

夜方々木「わけわかんないか……確かにわからないよ」

夜方々木「だからこそ、私は……帰りたかったんだ」

黒頭「夜方々木様……その動機とはいったい」

夜方々木「……これ」

夜方々木が見せた紙に書かれていたのは……

【夜方々木別離さんのお兄さんは命の危機に晒されています】

という文。

四杖「夜方々木さんは、お兄さんのために?」

夜方々木「そもそも顔すら知らないけどね」

川田谷「どういう意味?」

夜方々木「……」

モノクマ「それならボクから教えてあげましょう!」

モノクマ「この世界で誰よりも愛に餓えていた少女の話を!」

月読「……」

【超高校級の別れさせ屋】夜方々木別離。

彼女の人生はその存在で両親の仲をぶち壊す事から始まりました!

彼女の父親は彼女の母親が彼女を身籠った事を知るとゴミのように捨てたのです。

そして産まれた子に母親だって愛情なんか持てるわけもなく、当てつけのように別離と名前をつけて虐待を繰り返していたの!

しかし成長するにつれて男を惑わせる色香を身に付けていった夜方々木さんに母親はある事を思いつきます。

そう、事もあろうに娘を利用して別れさせ屋をさせる事にしたんだよ!

しかも夜方々木さんも愛されなかった経緯から、別れさせるために接触する男の言葉を真に受けては裏切られる始末!

愛されたいのに裏切られるの繰り返し……そして夜方々木さんの愛されたいという欲求はどんどん高まっていったのです!

音野「夜方々木さん……」

夜方々木「わかった?私はお兄ちゃんを助けるって決めたの」

夜方々木「命を助ければきっと私は愛してもらえる!」

夜方々木「何をしても、本当は嫌なのに言う事を聞いても愛されなかった!」

夜方々木「だから私はもう顔も名前も知らない家族に賭けるしかなかったのよ!」

学人「私達全員を犠牲にしてもか」

夜方々木「ふふっ、当たり前でしょ?家族に比べたらみんな他人じゃない」

入野「……」

月読「天秤にかけたのね……そして家族が勝った」

夜方々木「そういう事……でももう終わりみたい。ほら早くオシオキでもしたら?」

夜方々木は自棄なのか笑いながらオシオキの催促をする。

モノクマ「……ぷ」

音野「……え?」

モノクマ「アーハッハッハッハッハッハッハ!!」

夜方々木「なに……おかしくなったの?」

モノクマ「いや、本当に楽しくて……これは夜方々木さんにご褒美をあげないと」

月読「ご褒美?」

モノクマは何をする気?

モノクマ「では発表します!夜方々木別離さんのお兄さんの名前は!」







モノクマ「武忍影虎クンでーーす!!」






夜方々木「……………………は?」

ミシェル「ウ、嘘……」

モノクマ「いや、本当におかしいよね!助けるもなにもずっと側にいたのに!」

月読「……」

武忍が、夜方々木のお兄さん……?

夜方々木「は、え?影虎くんが、お兄ちゃん?」

入野「べ、別離ちゃん……!」

夜方々木「あ、あれ?じゃあ私は愛してほしかった、お兄ちゃんを?あれ?えっ?待って?」

モノクマ「あっ、そうだ。夜方々木さんに聞きたかったんだけどさ」

広生「夜方々木!聞くな!」

夜方々木「え」

モノクマ「お兄ちゃんの首絞めて殺した気分はどう?」

夜方々木「…………ぁ」

夜方々木の顔から色が消える。

青を通り越して真っ白になったその顔が歪むと……

夜方々木「いやぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!?!!?」

悲鳴。

悲鳴。

ただ悲鳴が、裁判場を揺らした。

夜方々木「いやぁ!違う!こんなの!こんなの嘘!嘘!嘘!嘘!」

モノクマ「いやー、いい感じに絶望したね!」

学人「貴様……!」

モノクマ「じゃあそろそろ始めよっか?」

モノクマ「スペシャルなオシオキをさ!」

夜方々木「違うの!私はただ、ただ愛してほしくて……!」

モノクマ「今回は【超高校級の別れさせ屋】である夜方々木別離さんのためにスペシャルなオシオキを用意しました!」

夜方々木「ごめんなさい!ごめんなさい!ごめんなさい!ごめんなさい!ごめんなさい!ごめんなさい!ごめんなさい!ごめんなさい!」

モノクマ「それでは張り切ってまいりましょう!おしおきターイム!!」

夜方々木「いやぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」

泣き叫ぶ夜方々木は首に拘束具をつけられて、悲鳴をあげながら消えていった。







      【GAME OVER】

【ヨモモギさんがクロにきまりました】

   【おしおきをかいしします】






夜方々木が連れていかれたのは公園のような場所。

そこのベンチに拘束された夜方々木の横でタイマーがカウントダウンを開始した。


【愛・待ちわびて】

【超高校級の別れさせ屋夜方々木別離処刑執行】

【1:00】

タイマーの横にあるモニターには布団から飛び起きて準備をするモノクマが映りました。

公園ではポツポツと降ってきた雨が夜方々木さんの身体を打ちます。

【0:30】

家から飛び出したモノクマがタクシーに飛び乗って待ち合わせ場所の公園に。

公園では風が吹いて飛んできた木の枝が夜方々木さんに刺さってその身体を傷付けます。

【0:15】

渋滞に捕まったタクシーから降りて走る事を選択したモノクマは全速力で公園へと向かい。

公園では吹雪が起きて夜方々木さんの下半身を雪が埋め尽くします。

【0:10】

モノクマはボロボロになりながら走り続けます。
全ては待たせているあの子のために。

公園では傷と寒さでボロボロになった夜方々木さんが虚ろな目で座っています。

【0:05】

モノクマが公園にたどり着きました!
モノクマはあの子を見つけると駆け寄ります。

夜方々木さんは近付いてくるモノクマに何を見たのか傷だらけの手を伸ばして。

【0:01】

そしてモノクマは……ベンチを通りすぎてそこにいたモノクマに謝ります。
仲直りしたモノクマ達は手を繋ぎながら公園を後にしました。

【0:00】

モノクマ達の背後、公園から大きな爆発が起こります。

公園にはバラバラになったベンチと赤い何かと誰を待っていたかわからない夜方々木さんの伸ばした腕だけが転がっていました。

モノクマ「うぷぷぷ……これこそまさに汚い花火ってやつかな!」

夜方々木は爆殺された。
最期まで絶望に染まって、何かにすがるような顔のまま。

広生「この外道が!どこまでこちらを弄べば気が済む!」

黒頭「このような非道……決して許されはしません」

モノクマ「ハイハイ、好きに言ってなよ」

そして学級裁判場に残された私達はそれぞれの反応を示していた。

天馬「だけどてめえも武忍がいなくなった!もう今までみたいにはいかないからな!」

鏡在「そうよそうよ!」

顔が青ざめながらもモノクマに反抗する者。

ミシェル「ヒッ、ヒッ、ウウウ……」

音野「ミシェルさん、大丈夫ですか……?」

川田谷「そういう音野さんも顔色悪いよ……」

四杖「……」

この状況にただただ飲まれまいとする者。

佛生「……某は、やはり屑ですな」

学人「それは夜方々木の殺人のきっかけになったからか?それとも……」

今回の事件で背負った罪について話す者。

入野「別離ちゃん……私は、愛ってわからないけど……それでも……」

入野「私は友達だって、伝えられれば……もっと時間があればもしかしたら…………」

入野「……」

入野「私は絶対に、許さない」

そしてその罪を憎む者。

じゃあ私は?

私は……なぜか、はいよるような悪寒に、ただ身を震わせていた。

【書庫】

月読「……」

また事件は起きた。

そして武忍はいなくなったのにまだ不穏な空気は残ったまま。

月読「……本に集中出来ないなんて初めてね」

この焼却炉のせいかしら。

何とはなしに焼却炉の蓋を開けて中を覗く。

やっぱりもう片付けられてるわね……何も残ってない。

コツコツ

月読「……」

誰か来たわね。

書庫にやって来たのは?

音野「やっぱりここにいたんですね」

月読「音野……」

音野「部屋を訪ねたんですけど留守でしたから。多分ここかなって」

月読「ああ……何か用でもあった?」

音野「……」

月読「音野?」

俯いている音野の表情はわからない。
だけど、なぜかわかった。

月読「まさか貴女、あの時に音を気のせいと判断した事を悔やんでいるの?」

音野「……!」

月読「……そうなのね」

音野「わかっては、いるんですよ。もうあの音が聞こえてきた時は武忍さんは助からない、佛生さんか夜方々木さん……どちらかの死は避けられなかった」

音野「だけど、それでも……」

月読「……音野、ちょっと来なさい」

備え付けのソファーの端に座ると、隣を叩いて音野を呼ぶ。

音野「月読さん……?」

月読「貴女は言ったわね?私を姉みたいだって」

音野「は、はい」

月読「いいわ、今だけ貴女の姉になってあげる。好きなだけ、まあ、泣くなり甘えるなり好きにしたら?」

音野「……」

おそるおそる隣に座る音野の頭を抱き締めて撫でる。

これで正しいのかはわからないけど……まあ、音野が嫌がらないなら、これが正解なんでしょう。

月読「……」

まだ色々問題はある、私だってこの先どうなるかはわからない。

それでも、今不安に揺れてる子を慰めるくらいは出来る。

その事実が、私のほんの少しの救いだった。







CHAPTER02【宇宙という名の鳥籠で】END

生き残りメンバー14→12人

To Be Continued...






【割れた指輪】を手に入れた。
〈CHAPTER02を読み進めた証。
夜方々木別離の遺品。
割れてしまった玩具の指輪。
彼女が幼い頃一回だけ親に買ってもらった思い出の品〉

ここまでで。

CHAPTER03はまた次スレを立てます。

また前のように色々聞かせていただけると有難いです。

ではまた。

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