【モバマス】泰葉「枕営業ですか……」 (99)
泰葉「今日も楽しかったな……。アイドルになって本当に毎日が充実してる」
お偉いさん「泰葉ちゃんじゃないか。こんな時間まで何をやっていたんだい?」
泰葉「え、えーと……」
お偉いさん「言いたくないなら言わなくてもいい。それとも言えないことかな?」
泰葉「ち、違います!!」
お偉いさん「ならいいんだけど……、まあ、あのことは覚えているよ」
泰葉「!」ビクッ
お偉いさん「子役時代の、ね」
泰葉「やめてください……、そんな……」
お偉いさん「ふふ……、僕はまだ覚えているよ」
泰葉「やめてください!!」
お偉いさん「そう強がれるのもいつまでかな」
泰葉「事務所には、Pさんには手を出さないでください!!」
お偉いさん「じゃあ、君が何を出すかもわかっているんだよね……」
泰葉「……、はい……」
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枕シリーズの人かと思ったら違った
期待(ゲス顔)
やべーわーこれは通報もんだわー
続きはよ(バンバン)
泰葉(まだ、子役。中学生くらいだった頃の話です)
泰葉(小さな頃から事務所を転々としていても、まだお仕事が楽しいと思えることがありました)
泰葉(でも、それはある日の出来事で全て壊されてしまいます)
泰葉(あるお偉いさんが、私にこう言ってきました)
泰葉(ホテルで僕と休もうじゃないか、と)
泰葉(知っていました。それが何を意味するかを)
泰葉(私は事務所の人に連れられて、ホテルに行きました)
泰葉(でも、怖くなって事務所の人が帰った瞬間に逃げ出しました)
泰葉(その後、警察に保護されました)
泰葉(どうやら、この手の事例は多いようですがもみ消されることも多く、警察も手をこまねいている)
泰葉(そんなことを聞いたとき、芸能界という仕事に漏れていた光が全て消え去りました)
泰葉(次の日、事務所に私の居場所はありませんでした)
泰葉(テレビに出たかったら、謝れ、と言われました)
泰葉(もうテレビには出たくありません)
泰葉(私は逃げました)
泰葉(もう二度とこんな悲しみに支配されないように)
泰葉(事務所の帰り道、泣きました。泣きながら帰りました)
泰葉(Pさんの心配する声も、友達の慰める声も聞こえませんでした)
泰葉(ただ、家に帰って、みんなを巻き込まないようにしないと)
泰葉(もしかしたら、そんなキレイな理由じゃなくて)
泰葉(本当に大好きな場所を奪われたくなかった)
泰葉(ただ、それだけだったかもしれません)
アッキー「わんわん」
泰葉「アッキーも心配してくれるの?ありがとう」
アッキー「くぅ~ん」
晶葉「お、アッキー。何をやっているんだ?」
泰葉「あ、晶葉ちゃん……」
アッキー「わふっ!」
晶葉「……、アッキー……、そうか。泰葉、困ったことことがあったら私に言ってくれ」
泰葉「うん、ありがとう。でも、平気だから……」
晶葉(アッキー、お前の心配事は見事に的中しているみたいだな。それゆえに歯がゆいものだ。何もできないということは……)
泰葉(翌日、私はホテルのロビーにいました)
泰葉(シャワーは念入りに浴びてきました)
泰葉(いつも、頭の中にPさんの顔がちらつきます)
泰葉(私が勝手に想ってるだけなのに……)
泰葉(あの人が、何かのきっかけで助けに来てくれる)
泰葉(そう信じている自分がいます)
泰葉(そんなことあるはずない)
泰葉(分かりきってた。そんなことは……)
泰葉(なのに、なぜ、涙が出てくるんでしょう)
泰葉(私って、本当に、最低……)
「どうかしたのかい?とりあえず、これで涙を拭いたらどうかな?」
泰葉(恰幅の良いおじさまがハンカチを出してくれました)
泰葉「もしかして、あなたが……」
「言ってることが分からないが……、女性を募集した覚えはないんだ。すまない」
泰葉「あ、すいません。人違いで……」
「見たところ、君は学生だろう。なんで、ここに?」
泰葉「いえ、その……」
「ああ、すまない。自己紹介もせずに聞きただしちゃあまずかったね」
「私の名前は田中龍二。みんなはわたしのことをドラゴン田中と呼ぶよ」
泰葉「ドラゴン……、田中……さん?」
田中「ああ、気軽そうよんでくれ」
田中「勘違いだったら、すまないが君は晶葉くんと同じ事務所の……」
泰葉「……、いえ、人違いです……」
田中「悪いが、私は数学を嗜んでいるんでね。物覚えが悪いということはないのだよ。岡崎泰葉くん」
泰葉「違います!私は……」
田中「認めないのなら、それはそれでいい。聞いてくれ」
田中「ここは、いわゆる撮影場であり、うすら暗い場所であることは君も知っているだろう」
田中「そんなところに私の友人の大切な友人をいさせたくない」
田中「わかるかね?」
泰葉「……、はい」
田中「しかも、ここを選んだということはかなりの古参。つまりはま……」
泰葉「あ、あの……」
田中「すっ、すまない。考えごとをしているとすぐにこうだ。数学者としてもこれはいかんな」
泰葉「晶葉ちゃんと面識があるんですか?」
田中「ああ。彼女とは、いろいろ語りあったよ」
泰葉「そうなんですか……」
田中「だからこそ、分かってくれ……、君はここにいるべきではないと……」
今回はここまで。きちんと泰葉メインになると思います(小学生並みの取り繕い)
書き忘れました
注意
このSSには過激な性描写が入る恐れがあります。
それが嫌な方はブラウザバックをお願いいたします
田中「やれやれ、湿っぽい話になってしまったね」
泰葉「あ……、いえ……、その……」
田中「君はまだ学生だろう。私が適当に言ってあしらっておくから早く帰りなさい」
泰葉「でも、事務所に……」
田中「はははは、大丈夫だよ。ここを利用する人間というのは何かしら裏がある人間だよ。ちょいとそこをつつけば、ね」
泰葉「そうですか……、でも、田中さんに迷惑じゃ……」
田中「君は今、いくつかね?」
泰葉「16歳です……」
田中「私は大学で教授をしているが、君より年上の学生に面倒を起こされてる。君一人が迷惑をかけようともなんてことないよ」
泰葉「ありがとうございます……、うえっ……、ひくっ……」
田中「ほらほら、泣かないでくれたまえ。君にそのハンカチは貸そう。いつか返しに来てくれればいい」
泰葉「本当に……、ほん、とうに……」
田中「ん、あれは三木谷さんか……、すまない、人を待たせているみたいだ。それじゃあ。みんなに心配かけるようなことをしちゃいけないよ」
泰葉(その後、一緒に来た男性数人と田中さんは奥に消えて行きました。それがどういうことか分かっていましたが、そんなことよりも大人の人にに助けられたということが嬉しくてたまりませんでした。それは、自分の純潔を守れたことなのか、それとも、本当の優しさに触れることが出来たからかはわかりません。でも、本当に嬉しくてずっとずっと泣きじゃくっていました)
え?三木谷ってそうなの?
泰葉「うえぇ……、ぐすっ……」
お偉いさん「泰葉ちゃん、みぃ~つけた~」
泰葉「!」
泰葉「あ……、そんな……」
お偉いさん「もう泣かなくてもいいんだよ。さあ、行こうか」
泰葉(は、早く、言われたとおりに帰れば良かった……、それなのに、私……、私……)
お偉いさん「最初はみーんなそうだからね。でも、安心して。すぐに良くなるから」
泰葉「い……、いや……」
お偉いさん「ここに残っているということはそうなんだろ」
泰葉「だれか……、たなか……さん……」
お偉いさん「もう誰も来ないよ、誰もね、ふふふふふ」
田中「ちょっと、そこの人待ってもらおうか」
お偉いさん「だ、誰だ、アンタ!?」
田中「ちょっとした数学者さ」
お偉いさん「あんたにはかんけいないだろ。さっさと帰ってくれ」
田中「いや、その子は私の友人でね。このまま、おめおめと引き下がるわけにはいかないんだよ」
お偉いさん「何ぃ……」
田中「かの大天才、オイラーは一つの数式で無神論者を論破したという。けど、私は3つの数字であなたを退散させてみせよう」
お偉いさん「な、何を言って……」
田中「1、1、0」
お偉いさん「ぐっ……」
田中「通報すれば現行犯だ。どうするかい?」
お偉いさん「お、覚えておけ……、この借りはいつか返す」
泰葉「田中さん!!」
田中「ああ、泰葉くん無事で良かった。ちょっと心配になったからプレイの途中で急いできたんだが正解だったみたいだね」
泰葉「ありがとうございます」
田中「では、私はこれで……、テニスボールがちょっとね」
泰葉「?」
田中「いや、なんでもない。また会おう」
>>26
ドラゴン田中の出演しているビデオの共演者の一人にコブラ三木谷という方がいてですね……
ドラゴン田中がベッドで横たわっているときに、ホテルの内線かけてた人のこと
ちょっと今回はここまでにします。
田中「あぁ…はああぁぁ!あぁぁっ…ああ゙ぁぁ!んああ、ああぁ、あぁ、あぁぁ、あああ゙あ゙、Ahhhhh!Uhhh!あああぅぉぁぁぁ…あああぁ、ああああぁ、あ゙あぁ、ああー、ゔあぁん、ああぁ、Oh!うぁ、Ohhhhh!ヴォースゲー!うああっ、あー気持ちいい!おおぉ、おおぉぉぉもっと速くしてくれ!嗚呼!もっと突いてくれオルルァ!オーッス!Ohhhhhh!オアアア!アアァ!アォン!ヴォー!オウ!ウェアッ!ハァッ!アオ!あぁ!…アゥン… 」
泰葉「……」
泰葉(ただ……、お礼を言いたかった。ただそれだけなのに……)
田中「突くぅ~」
泰葉(田中さんのお尻に……、男の人のが……、刺さってる……)
田中「おおぅ……、あ゛あっ、いぇあ~、おう……」
泰葉(なぜか、ドアの隙間で見入ってしまっている自分に気づきました。本当は田中さんが見られたくない場面だから帰ったほうがいいというのに)
田中「わー、うぉー」
泰葉(テニスボールが出てきた瞬間、私は目を背けることができませんでした。むしろ、なぜか見入っていました)
田中「ああ……、ふぅ……」
三木谷「田中さん、休憩しようや。俺も限界だ」
田中「あー、アッー」
泰葉(これが愛し合うということなんでしょうか?激しい何かに自分も飲み込まれたような、そんな気がしました)
田中「んんあっ……、誰かいるのか?」
泰葉「!」
泰葉(急にいけないことをしているのに気がついて逃げました。最低です、見られたくないところをただただ、じーっと見てしまっていたなんて……、しかも、相手は恩人なのに……)
泰葉(それから、あの時のことは私にとって忘れられない出来事になりました)
泰葉(あの場面を見るたびに、なんとういうか、こう、体が熱くなるような、そんな感じがしました)
泰葉(もう一度見たい。そんな感情に突き動かされることもありました)
泰葉(なぜか、あのホテルの前に来て、田中さんを探していました)
泰葉(ハンカチという名の言い訳を持ちながら、必死にどうやって覗こうかと考えてしまうほど、私の日常はあの日の激情に染まっていました)
泰葉(そんなある日のことでした)
志希「……」
P「志希、どうしたんだ?真面目な顔して論文を読んで」
志希「これは田中教授の最新の論文でドラゴン定理についての論文なんだよー」
P「……、ドラゴン定理?」
志希「114514個の数式を使って364個の図式を形成する最新の暗号のことー。ちょっと君には難しかったかなー♪」
P「難しいなぁ……、志希はいつもこんなの読んでるのか?」
志希「うーん、晶葉ちゃんがよく読むかなー、私は化学の方だしね♪」
P「ふーん」
志希「晶葉ちゃんに聞けば詳しいことを知ってると思うよー、だって、田中教授とは知り合いだからね♪」
P「いや、俺は遠慮しておくよ」
志希「えー、つまんないなー。最近、ハスハスさせてくれないしー」
P「変なこと言ってないで行くぞ、ほら」
志希「はーい……」
泰葉(いいこと、聞いちゃったかも……)
泰葉「晶葉ちゃん」
晶葉「おお、泰葉。どうしたんだ?」
泰葉「実はね、その……、田中さんのことなんだけど……」
晶葉「おお、そういえば田中教授から聞いたぞ。その……、大変だったな」
泰葉「うん……、でも、大丈夫だから……」
晶葉「ハンカチの件か。あれは気にせず取っておいてもらってかまわないと言っていたが……」
泰葉「直接お礼が言いたいの?何とかならない?」
晶葉「うーむ……、来週の日曜、ドラゴン定理の発表を近くで行うからそのときに一緒に行く、というのはどうだ?」
泰葉「ありがとう、晶葉ちゃん」
晶葉「なに、気にすることはない。田中教授も君のことを心配していたからな。顔を見せてやってくれ」
泰葉「うん!」
泰葉(今日は、田中さんに会う当日。なんだかドキドキします)
晶葉「一応、権威ある学会だ。泰葉に限ってないとは思うが、失礼がないようにな」
泰葉「うん、大丈夫」
泰葉(きっと田中さんはあのホテルに立ち寄るはず……)
晶葉「お、ここがその会場だ」
泰葉「ここって……、律教大学?」
晶葉「ああ、MARCHの一つ。律教大学だ。全国から様々な研究者が集まる学会だ」
泰葉「そ、そんな、凄いところに来ちゃったんだ……」
晶葉「なに、学校の授業がちょっと専門的になっただけだ。分からなければ、聞き流すだけでいい」
泰葉「あはは……」
「……、続いて田中龍二教授の講演です」
晶葉「泰葉、ついてこれているか?」
泰葉「う、うーん……」
晶葉「そんなことだと、彼の発表を聞いたとき頭から湯気が出てしまうんじゃないのか?」
泰葉「そんなに凄い人なの?」
晶葉「ああ。かの大天才、オイラー並みの天才だ。114桁までの計算ならなんなく暗算でこなす、論文を810個をここ数年のうちに発表し、その内364個は新定理として注目されている、他にも挙げればキリがないぞ」
泰葉「す、すごい……」
晶葉「今回のドラゴン定理は今までの暗号理論を覆すものだ。情報戦争に利用する政府高官が数人そこらにいるぞ」
泰葉「嘘……」
晶葉「まあ、目立つ真似をしなければ取って食われることもあるまい」
泰葉「だ、大丈夫かな……」
田中「では、ドラゴン定理の説明に……」
泰葉(本当に、天才の人たちって私達とは住む世界が違うのだな、と感じました)
田中「……、ここで暗号式を……する動画があるのでそちらをご覧下さい」
ピッ
田中『あぁ…はああぁぁ!あぁぁっ…ああ゙ぁぁ!んああ、ああぁ、あぁ、あぁぁ、あああ゙あ゙、Ahhhhh!Uhhh!あああぅぉぁぁぁ…あああぁ、ああああぁ、あ゙あぁ、ああー、ゔあぁん、ああぁ、Oh!うぁ、Ohhhhh!ヴォースゲー!うああっ、あー気持ちいい!おおぉ、おおぉぉぉもっと速くしてくれ!嗚呼!もっと突いてくれオルルァ!オーッス!Ohhhhhh!オアアア!アアァ!アォン!ヴォー!オウ!ウェアッ!ハァッ!アオ!あぁ!…アゥン… 』
晶葉「な……、なんだ……、これは……」
ざわ……、ざわ……
泰葉(そこには、以前見たものよりも凄い痴態を繰り広げる若き田中さんの姿がありました)
田中(これは「輪姦されて」の映像……、まさか、しかし、なぜ……)
晶葉「おい、泰葉……、これは……、その……、泰葉?」
泰葉「えっ……、あっ……、ごめん……、その、驚いちゃって」
晶葉「ああ。これはもうわからない。何がどうなっているのだ!?」
泰葉(いけない……、見入っちゃった……)
今回はここまでにします。
お偉いさん「ふふふ……、フハハハハハハハハハッ!!」
お偉いさん「たかが一学者風情がテレビ権力に逆らおうとするから、こんなことになるのだよ」
お偉いさん「デリヘルホモが教授になるとは、いい世の中だな」
お偉いさん「ならば、私は王だ。全てを統べる王だ!!」
お偉いさん「ん、電話か……」
お偉いさん「私だ。ああ、例の件の……、大丈夫さ。誰も君がやったと思うまい。約束は守る。君の娘を生っすかに出してやろうじゃないか。ただし、君が捕まっても私のことはもらしてはいえない。いいね」
お偉いさん「これで、あの岡崎泰葉が私のものになる……、長かった、本当に……」
お偉いさん「龍を落とし、そこにある宝を見たとき、人はどのような反応を示すだろうか」
お偉いさん「簡単だ、最もゲスい反応、つまり、おっ立ててしまう……」
お偉いさん「私は、今、極みに立った、立ったんだよ!!」
お偉いさん「おかしいぞ、こんな愉快なことはない!!最高だ!!」
お偉いさん「フフフ……、落ち着け、落ち着くんだ、自分。何事も冷静なのが一番だ。目的のためには、な……」
晶葉「その……、先日の件だが……」
泰葉「田中さんは大丈夫なの!?」
晶葉「自主謹慎……、大学側には自分の経歴を伝えた上で入ったからお咎めはなし、だ。表向きはな」
泰葉「じゃあ……」
晶葉「今後の動向次第では解雇ということもありうる」
泰葉「そんな……」
晶葉「ちょっとだけ調べてみた。彼はデリヘル……、つまり、風俗関係の仕事に就いていたようだ」
泰葉「……」
晶葉「そこで、日本人外国人問わず行為を行なっていたらしい、その、男同士で……」
泰葉「それが、あの映像……」
晶葉「そうだ。そこで、その頭脳に目をつけた大学関係者によりスカウトされたらしい」
泰葉「そうなんだ……」
晶葉「田中教授の仮住所だ。そこにいるから、ハンカチを返してくるといい」
泰葉「分かった、ありがとう」
晶葉「いや、礼には及ばんよ……」
泰葉(私のせいだ……、きっと、私を助けてくれたから……)
お偉いさん「やぁ、泰葉ちゃん」ニタァ
泰葉「な、何か御用ですか?」
お偉いさん「うーん、わかっていると思ったんだけどなぁ……」
泰葉「な、何を……」
お偉いさん「この日付、間違えないように。いつもの場所で待ってるよ」
泰葉「……」
泰葉(やっぱり、私はいちゃいけないんだ……、Pさんにも……、田中さんにも……、迷惑をかけちゃうから……、私がやるしかないんだ……)
泰葉「うぅ……」
田中「どうやら、そのハンカチはまだ貸し付けておいた方がよさそうだね」
泰葉「田中さん!!」
泰葉「外に出て大丈夫なんですか?」
田中「ああ。自主謹慎だからね」
泰葉「私のせいで……」
田中「いや、あんな逆恨みは覚えきれないほど買っているよ。それよりも、だ。出てきたまえ」
P「……」
泰葉「Pさん……」
田中「個人的に連絡させてもらったんだ。君のことを心配していたからね」
P「……、すまない、泰葉……、俺はお前を守ってやれてなかったみたいだな……」
泰葉「そ、そんなことは……」
田中「彼とはそういう関係にないから安心して欲しい」
泰葉「あっ……、はい……」
P(なんで、ちょっと残念そうなんだろうか……)
今回はここまでになります
P「あのお偉いさんは業界でも有名な、その……」
泰葉「知ってます」
P「そう……、だよな……」
P「……」
泰葉「……」
田中「まあまあ、建設的な話をしようじゃないか」
P「でも、どうしようもないんです。あの人の経済力と影響力はたとえ総理大臣でも触れたらタダじゃすまない。そんなレベルです」
田中「ああいう相手に示談という形をとらせたら危険だ。たとえ、刑事罰でもまだ初犯だから、猶予つきで出てくるだろう」
P「じゃあ、一体どうすれば……」
田中「諦めさせるしかあるまい」
P「というと……」
田中「見せるのさ、地獄を」
P「地獄を……、ですか……」
田中「ああ。そうさ、とびきりのやつを、ね」
P(作戦とは、遺書を書かせて死んでいる泰葉を見せるという至極簡単なものだった)
P(小さい頃から、子役として活躍していた泰葉にとっては簡単すぎることだろう)
P(そこに第三者である田中さんと俺が入って泰葉に近づかないように、と言質をとる)
P(これならうまくいく。一人じゃない。みんながいるからできる。最高の作戦だと思った)
P(とりあえず、泰葉に遺書を書かせメイクをほどこし準備は完了)
P(あとは、やつが来るのを待つだけだ)
P(制裁を下してやる)
P(お前に分かるか?この罪の重さが)
お偉いさん「泰葉ちゃん、入るよ……」
P(そうだ、そのままだ。隣の部屋で聞き耳立ててるんだ。すぐに助けに行ってやるぞ、泰葉)
お偉いさん「……、泰葉ちゃん……」
P(完璧だ、完璧な演技だ、泰葉……)
お偉いさん「……、まさか……」
P(慌てろ、焦れ……)
お偉いさん「なんて……、なんて……」
P(不幸だな。お前はもう終わってるんだよ)
お偉いさん「美しいんだ……」
P(なん……だと……)
お偉いさん「君は私の最も望む姿になってくれたよ」
お偉いさん「そう、お人形に、ね……」
P(く、狂っている……)
泰葉「はっ……」
お偉いさん「おや、生きてたのか……」
お偉いさん「でも、遺書もあるから関係ないか……」
泰葉「Pさん……」
P(動け……、動けよ……、なんでこんな時に、腰が抜けてるんだよ……)
田中「待て!!」
泰葉「田中さ……」
パァン
田中「グゥオッ」
お偉いさん「拒むことを覚えた方がいいぞ、種壺野郎」
田中「言われなくても……、鉛玉は対象外だ……」
P(クソッ、なんで、俺は、アイドルがっ、泰葉がっ……)
田中「泰葉くん、逃げるんだ……、芸能界から……、この男から……」
お偉いさん「まあ、君は君の銃の暴発で死んだことにしよう」
お偉いさん「さて、君の……」
泰葉「イヤっ!!」ドンッ
お偉いさん「待てっ!!」
P「泰葉ッ!!」
泰葉「Pさん、逃げましょう!!」
P「ああ。田中さんの意志を……、無駄にはしない……」
泰葉「早く!!」
P(なんで、あの時、俺はアイツを……)
泰葉「田中さん……」
P(なんで、泰葉を泣かすような真似をしてしまったんだ……)
泰葉「私が……」
P「違う!!」
泰葉「!」
P「全部、アイツが悪いんだ!!全部、全部、全部、全部だ!!」
泰葉「Pさん……」
P(俺は……、悪くない。あんなやつがいなければ、教授も泰葉も俺も……、平穏無事でいられたのに……)
泰葉(その後、田中さんと会うことも見ることもありませんでした)
泰葉(あの人はあの後、田中さんのご友人に現行犯逮捕されたそうです)
泰葉(巷ではそのニュースで大騒ぎになっていました)
泰葉(その後も田中さんの消息はつかめず、ネットではドラゴン田中死亡説が広まっていました)
泰葉(そんなことはない。そう信じています。きっとまた私達の前に現れてくれる、そう信じています)
泰葉(事件の後、Pさんは私と距離をとるようになりました)
泰葉(やっぱり、あのことを引きずっているのでしょうか)
泰葉(私はまた、何かを失ってしまいました)
今回はここまでにします。アッキーさんがまた新しく出演したので、頑張って書きたいです(小並感)
泰葉(あれから、ずっと何かに悶々としながら過ごす毎日)
泰葉(深淵を覗いてしまった私は殺されてしまうネコ)
泰葉(そういえば、田中さんもネコ……)
泰葉(いけない……、私はアイドル、アイドルなんだから……)
泰葉(男の人の穴に何かを入れてみたい、とかそんなこと考えちゃいけないんだ……)
泰葉(それにこんなことPさんに言えるはずないよ……)
泰葉「あ、いけない。ドールハウスのベッドに男の子2人乗せちゃった……」
泰葉(ダメだな……、私)
泰葉(……、今日は一人で仕事。Pさんは声をあんまりかけてくれないし……)
泰葉(仕事に影響出さないようにしないと!)
泰葉「こんにち……は……」
お偉いさん「やぁ、泰葉ちゃん」
泰葉「な、なんで、ここに……、!」
田中『たとえ、刑事罰でもまだ初犯だから、猶予つきで出てくるだろう』
お偉いさん「ふふふ……、まあ、執行猶予じゃないよ。推定無罪って知ってるかな?」
泰葉「げ、現行犯じゃ……」
お偉いさん「現行犯でも有罪判決が出るまでは、無罪……、当たり前だろう?」
泰葉「でも、TV局の中までは……」
お偉いさん「まあ、私ほどにもなるとね、知ってるんだ、色々とね」
泰葉(逃げられな……)
P「泰葉!!」
泰葉「Pさん!?」
お偉いさん「おや、君は……、そうか、君がねぇ……」
P「泰葉には指一本触れさせないぞ!」
泰葉「Pさん……」
お偉いさん「君はたった一人のアイドルと数千の名誉。どちらを取るか、考えたことはあるかい?」
泰葉「……」
P「ない!!俺にとって一人一人大切な存在だ!」
泰葉「Pさん……」
お偉いさん「残念だが、君のサクセスストーリーはここで終わりだ」
P「そんな脅しに屈するほど弱くはない!!」
お偉いさん「ふぅ~ん、あの時とは違って、かな?」
P「くっ……」
田中「待ってもらおうか」
P「教授!!」
泰葉「田中さん!!」
お偉いさん「まさか……、金比羅温泉で目撃情報があったとは聞いていたが……」
田中「Pくん、君は決して臆病ではない。命の危険に晒されたときに足がすくんでしまうのは、仕方ないことなんだ」
P「でも……」
田中「君は人間だろう。種ツボでもドラゴンでもなくただの人間だ。足がすくむときも、拳銃に尻込みしてしまうのも無理はないんだよ」
P「俺は……」
田中「君は、君の等身大の姿で彼女たちを守っていければそれでいいじゃないか」
お偉いさん「綺麗事をありがとう、教授」
田中「お前はアイドル界とテレビ界のwarld warを引き起こそうしているのか?愚かな奴め」
お偉いさん「なんだと……」
田中「君の居場所はもうないんだよ!」
お偉いさん「こ、これは……」
今回はここまでにします。
>>76
world warです
miss spellですね
許してください、オナシャス
泰葉(そういえば……)
田中『ここは、いわゆる撮影場であり、うすら暗い場所であることは君も知っているだろう』
泰葉(つまり、そういう機材が多くあるということ、つまり……)
田中「この映像を見せてきたよ。上役全員にね」
お偉いさん「貴様あああああああああああああああああああああああああああああ!!」
田中「まあ、人を撃った衝撃映像だ。これを持っていけば、答えは自ずと出る」
お偉いさん「つまりだ……、私には後ろ盾がいないと、そう思っているのかね?」
P「当たり前だろ!!」
お偉いさん「この局に弱みを握られている人物が何人いるか、考えたことはあるかね?」
泰葉「卑怯……、そんな、卑怯すぎます……」
お偉いさん「この局は私を切り離せない。どうあってもだ!」
田中「ニュースは見たかね?」
お偉いさん「何ぃ?」
田中「この局の経営の一新を図るために旧幹部はみな退職した、そんなニュースが放映されていたが気のせいだったかな?」
お偉いさん「しかし、現に私はここに……」
田中「受付嬢を脅して侵入したんだろう。ここの権力者にいえば、君の首は簡単に飛ぶとかなんとか言って」
お偉いさん「そ、そんな証拠はな……」
田中「目撃者、防犯カメラ、挙げればキリがない。状況証拠だけじゃないんだよ」
お偉いさん「田中……、貴様は殺しておくべきだったんだ……」
田中「もう遅い。永遠の孤独でも喪失感でも好きなものを手に入れてくるといい。だが、二度とこの仕事には就けないだろうな」
お偉いさん「畜生……、畜生……」
警察「俺は警察だ。世の中の不逞な、輩を見逃すわけにはいかねぇんだ。お前には、正義の鉄槌でその腐った心を矯正してやる・・・こっちへ来い!」
お偉いさん「離せ、コラ、離せ、コラ」
泰葉(そういえば……)
田中『ここは、いわゆる撮影場であり、うすら暗い場所であることは君も知っているだろう』
泰葉(つまり、そういう機材が多くあるということ、つまり……)
田中「この映像を見せてきたよ。上役全員にね」
お偉いさん「貴様あああああああああああああああああああああああああああああ!!」
田中「まあ、人を撃った衝撃映像だ。これを持っていけば、答えは自ずと出る」
お偉いさん「つまりだ……、私には後ろ盾がいないと、そう思っているのかね?」
P「当たり前だろ!!」
お偉いさん「この局に弱みを握られている人物が何人いるか、考えたことはあるかね?」
泰葉「卑怯……、そんな、卑怯すぎます……」
お偉いさん「この局は私を切り離せない。どうあってもだ!」
田中「ニュースは見たかね?」
お偉いさん「何ぃ?」
田中「この局の経営の一新を図るために旧幹部はみな退職した、そんなニュースが放映されていたが気のせいだったかな?」
お偉いさん「しかし、現に私はここに……」
田中「受付嬢を脅して侵入したんだろう。ここの権力者にいえば、君の首は簡単に飛ぶとかなんとか言って」
お偉いさん「そ、そんな証拠はな……」
田中「目撃者、防犯カメラ、挙げればキリがない。状況証拠だけじゃないんだよ」
お偉いさん「田中……、貴様は殺しておくべきだったんだ……」
田中「もう遅い。永遠の孤独でも喪失感でも好きなものを手に入れてくるといい。だが、二度とこの仕事には就けないだろうな」
お偉いさん「畜生……、畜生……」
警察「俺は警察だ。世の中の不逞な、輩を見逃すわけにはいかねぇんだ。お前には、正義の鉄槌でその腐った心を矯正してやる・・・こっちへ来い!」
お偉いさん「離せ、コラ、離せ、コラ」
田中「大丈夫だったかね、二人共」
P「ええ、なんとか……」
泰葉「本当にありがとうございました」
田中「いやあ、無事でなによりだよ」
P「でも、なんで泰葉を……」
田中「最初見かけたときはさすがに大人として見過ごせなかった、そういう理由だったね。でも、彼女のことを知っていくうちに自分のことに重ねてしまってね……」
泰葉「自分のこと……、ですか……」
田中「ああ、デリヘルゲイをやっていた昔を、ね」
P(すごくヤバいように気がする……)
田中「私は、同性愛者だということは先刻ご承知だろうが、以前はその……、行為のみを楽しむために仕事をやっていて最初ほど愛だとかなんだとかを気にせず、没頭するようになっていた」
P(やはりヤバい)
田中「そんな中、大学へのスカウトの話。これも誰彼かまわず、日本人外国人問わずやっていたせいだと思う。その中でも男と男の関係を要求され、それに応じた」
田中「つまりだ、体を売ってこの数学界に乗り込んだんだ。自分の実力ではなく、売春で……」
泰葉「そんな……、でも、田中さんは実力があるじゃないですか!!」
田中「いくらドラゴン定理を唱えようとも、新説を唱えようとも、その事実は決して変わらないんだ」
泰葉「田中さん……」
田中「でも、泰葉くんは違うじゃないか!!実力もあって、理解者もいて、なのに、あんな男に汚されるいわれはないじゃないか!!」
P「教授……」
田中「そう思うとね、自分の無念を晴らすように君を守っていた。もっと、マシな理由があったはずなのに」
泰葉「でも……」
田中「だからこそ、私はやり直そうと思うよ。芸能界の闇を見て、それでも闇に飲まれずに頑張ってきた君を見習ってね」
泰葉「田中さん……、その……」
田中「お前が深淵を覗き込むとき、深淵もまたお前を覗き返している。絶対に忘れるな。ニーチェの言葉だ。君は深淵を見てしまった。そうしたら、やつという深淵がのぞき返した。でも、君は解放された。あとは、輝くだけだ。そうだろう?」
泰葉「はい!!」
田中「じゃあ、私はこれから仲間に会いに行くよ」
泰葉「本当にありがとうございました!!」
泰葉(その後、私は田中さんと少しずつ連絡を取り合うようになりました。私の仕事の報告を聞くたびに嬉しそうな反応をする田中さんを見ると、もう一人お父さんができたような感じがしました)
由里子「泰葉ちゃん、あの本どうだったんだじぇ?」
泰葉「うーん、いまいちですね……」
由里子「どうして?なかなか、評判は良かったと思うんだけど」
泰葉「まず、若すぎるかな、とか」
由里子「そ、そうかな?2人とも20代なんだけどなぁ……」
泰葉「なんていうか、もっとおじさんがいいですね」
由里子「嫌な予感がするじぇ……」
泰葉「それに生ぬるいっていうか、もっと激しくてもいいかも……」
由里子「や、泰葉ちゃん!?」
泰葉「もっと激しく、こう、ぶつかり合うような、そんなものが……」
由里子「生モノは苦手なのよー!」
泰葉(時々、BL本を貸してもらいますがいつもこんな感じです)
泰葉「家に帰って『Dynamite Body ドラゴン田中のずぼズボやんけ 』見ようかな……」
P「や、泰葉、その……、次のオフなんだが……」
泰葉「じゃあ、前はピンポン玉だったので、次は……」
P「もうやめないか、泰葉の拳がスッポリ入るようになってしまったんだぞ……」
泰葉「ダメです!テニスボールが入るまでファイトですよ、Pさん」
P「えぇ……」
泰葉(好きな人とも、いい生活がおくれているし、本当に日々が充実してます。私絶対にトップアイドルになってみせますからね!)
~完~
これにて、ドラゴン田中の物語は終了です。読んでくださった方ありがとうございました。
次はアッキーさんを書きたいです(迫真)
転載はなんてそんなことしなくていいから(良心)
ノンケ兄貴がカンカンになるから遠慮して差し上げて欲しいんだよなぁ~、頼むよぉ~
転載されてて草しか生えない。
イヤー、キツイっす(本音)
一番最後に書くだけじゃ書いてもされてたな
>>98
情報ありがとナス
このSSまとめへのコメント
やはり岡崎先輩は人形が似合うな