ドルべ「あのデパートや遊園地で行われているあれなのか?」
シャーク「そうだ」
ドルべ「何でまた」
シャーク「・・・」
アリト「俺達さ近所のガキ達に何て言われてるか知ってるか?」
ギラグ「まるでヒーロー戦隊だって言われてるんだぜ?」
ミザエル「以前使用したバリアンボールもある」
アリト「やってみる価値はあるんじゃねえか?」
シャーク「一度やってみようぜ一度だけな」
ドルべ「そこまで言うなら」
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シャーク「いいか呼吸が必要だ俺たち七人のな」
ベクター「あーあめんどくせえな」
シャーク「つべこべ言わずにやれお前も」
ベクター「どっちかと言うと俺は悪の大幹部様向きだぜ?なーにが悲しくて正義の味方なんざやらなきゃいけねえんだよ」
シャーク「ったく今度ワガママ言ったらボールぶつけるぞ」
アリト「俺が赤」
ギラグ「俺は緑」
ミザエル「私は黄」
ベクター「黒」
ドルべ「私は白か」
璃緒「私は水色ね」
シャーク「そして俺は青だ」
遊馬「お、シャーク達だ」
小鳥「何してるの?」
シャーク「見れば分かるだろ練習だ」
遊馬「練習・・・あ、ふーん」
小鳥「大変そうだね何か」
アリト「ほらパスだ!」バシッ
ドルべ「うっ・・・」
ギラグ「ちゃんと蹴り返せよ!そうしなきゃ成立しないだろ?」
ドルべ「私は球技が苦手なんだ」
アリト「もう一回な」
シャーク「どうだ」
遊馬「まあ・・・頑張れよ」
小鳥「応援してるね」
シャーク「ここで飛び出してこう着地して決めポーズな」
璃緒「き、決めポーズって」
シャーク「こうしてこう!やってみろ」
璃緒「・・・こ、こう」
シャーク「馬鹿野郎!もっと足上げるんだよ!」
カイト「捗っているようだな」
シャーク「カイト」
カイト「どういう心境の変化だお前がこんな事をするなんて」
シャーク「ちょっとな・・・」
カイト「そうか」
ミザエル「カイトも我らの活躍を見に来てくれ」
カイト「ああ家族総出で行ってやる」
Ⅳ「凌牙マジでやってんだな」
Ⅲ「うん」
シャーク「次は大立ち回りだ!こうやってパンチだ」
ドルべ「こうだな」ペコッ
シャーク「違う!もっと力強く」
Ⅲ「Ⅳ兄様はどう思います?」
Ⅳ「何っつうか・・・ガキの頃を思い出す気分だぜ」
Ⅲ「子供の頃?」
シャーク「Ⅳ!」
Ⅳ「やべ気づかれた」
Ⅲ「頑張ってー!」
シャーク「おお!」
シャーク「いよいよ本番か・・・大丈夫かドルべ?」
ドルべ「も、問題ない・・・問題ない」
アリト「完全に上がってるぜこいつ」
ミザエル「しっかりしろ」
璃緒「ここまで来たら突き進むしかない」
ベクター「腹括ろうぜ~!」
ギラグ「ちゃんと練習したんだ何の心配もいらねえよ」
ドルべ「そ、そうだな」
アリト「行くぜ!」
シャーク「俺たちの初陣だ!」
遊馬「出てきたぜシャーク達が!見ろよ小鳥!」
小鳥「もォ立たないでよ!」
カイト「しかし見渡す限り身内ばかりだな。Ⅴはどうした」
Ⅲ「Ⅴ兄様は動く時じゃないって言ってた。だから僕がカメラ係を任されたんだ」
アンナ「もしかしてあれが怪人っていうか敵なのか?」
シャーク「おい!怪人!てめえの野望を潰しに来てやったぜ!」
サイコ・ショッカー「・・・」ピーピー
シャーク「くっ!レーザー光線か!?」
ミザエル「明らかに床が焼き焦げているぞ!」
Ⅳ「よくできた着ぐるみだぜ」
風也「あれ?もしかして」
ゴーシュ「お?何だヒーローとは違うノリか?」
風也「実物じゃないかなあれ」
ドロワ「実物?まさか」
シャーク「調子に乗りやがって!見せてやるぜ俺達の本当の姿を!!」
「「「「「「「バリアルフォーゼ!!!!!!!」」」」」」」
遊馬「シャーク!頑張れよ!!」
ミザエル「真の銀河眼使い!ミザエル!」
ギラグ「全てものは我が手の中!ギラグ!」
アリト「唸る拳が神も砕く!アリト!」
ベクター「ジャジャ~ン!俺ベクター!」
璃緒「灼熱の太陽すら瞬間凍結!氷の剣メラグ!」
ドルべ「バリアンの白き盾!ドルべ!」
シャーク「そして俺がバリアンの七皇を統べる者ナッシュだ!」
遊馬「いいぞ!やれやれ!」
小鳥「やだ周りの子供達が引いちゃってる」
「・・・」
遊馬「おい!みんな応援してやろうぜ!頑張れ頑張れバリアン!ほら!」
「・・・」
遊馬「みんなが応援しないと倒されちまうんだぞ!?」
「・・・」
サイコ・ショッカー「フン!フン!」
アリト「こいつマジで殴りかかって来てるぜ!」
ドルべ「中に入ってる者は誰なんだ」
シャーク「し、知らねえ」
ベクター「おいおい知らねえってお前」
風也「やっぱりそうだ!あれは着ぐるみなんかじゃない!本物のモンスターだ!」
アンナ「はあ?何言ってんだよ」
風也「着ぐるみはリアル過ぎても子供騙しでもダメなんだ!あれはあまりにもリアル過ぎる!」
風也「それにさっきのレーザー光線あれは本物だった。使う筈はないんだよ!」
ギラグ「だとよ」
ミザエル「どうする?」
遊馬「マジのモンスターだってよ!このままじゃ七皇がやべえ!」
「・・・」
ドルべ「さっきから子供達の反応がないぞナッシュ!」
シャーク「なら一発逆転の大技しかねえ・・・バリアンストームだ!」
「!?」
遊馬「いいぞ一発逆転って聞いて子供達も反応してるぜ!」
シャーク「バリアンストーム!璃緒!」
璃緒「分かったわ!ミザエル!」バシッ
ミザエル「ああ!アリト!」バシッ
アリト「よし!ギラグ!」バシッ
ギラグ「ベクター!」バシッ
ベクター「おっとっとドルべ!」バシッ
ドルべ「決めるんだナッシュ!」バシッ
シャーク「シュートオオオオオオオオ!!!!!!!!」ギュイーーーーーーーーーン
遊馬「バリアンストームって?」
カイト「バリアンストームとはバリアンボールの強化版だ」
小鳥「どう違うの?」
カイト「通常のバリアンボールの60倍近くの威力を持つ」
遊馬「そんなもん放ったらここら一体が吹き飛んじまうぜ!?」
ゴーシュ「なら俺達がここに居る子供達の盾になればいいじゃねえか!」
Ⅳ「こいつの言う通りだ俺達なら爆発程度じゃ吹き飛ばねえよ」
遊馬「みんな俺達の後ろに隠れろ!!!」
遊馬「いてて・・・みんな無事か」
カイト「何とかな」
小鳥「子供達は!?」
シャーク「思ったより・・・凄え威力だったな」
アリト「見ろよナッシュ」
「・・・」パチパチ
「・・・」パチパチ
「・・・」パチパチ
「・・・」パチパチ
「・・・」パチパチ
「・・・」パチパチ
ギラグ「どうやら子供達も」
璃緒「喜んでくれたみたいね」
ミザエル「近頃の子供は派手物が好きだから」
シャーク「フッ・・・ハハハ」
ベクター「さあて聞かせて貰おうかなナッシュ」
シャーク「何が」
ベクター「こんな馬鹿げた事をしようとした真意に決まってんだろ」
シャーク「そうだな・・・話すか」
ドルべ「聞かせてくれ」
シャーク「お前達は転生して日が浅いから分からねえと思うけどガキの頃は誰もがHEROに憧れてた」
シャーク「それは頭の固い奴でもグレてる奴でもどんな奴でもテレビの前のHEROや自分の思い描いていたHEROってやつに憧れてるもんなんだぜ?」
アリト「それはナッシュもか?」
シャーク「そんなもんなんだよ人ってやつは」
璃緒「けど人は大人になるに連れてそんな気持ちを忘れてしまう」
シャーク「中には見てる奴も居るんだけどなそういう大人も」
ミザエル「それは大人としてどうなんだ?」
シャーク「それはそいつの趣味の範囲だ・・・行き過ぎちまうのはちょっとあれだけどな」
璃緒「でもいつまでも子供心を残すというのは案外大切なことなのよ」
シャーク「いつかは大人になっちまうんだ、だからたまには童心に戻ってもいいんじゃないか」
ドルべ「ああ私もそう思う」
数日後
遊馬「こうして一歩一歩進んでいる毎に俺達は未来へ進んでいるんだよな」
小鳥「うん」
遊馬「シャークがヒーローショーをやった理由が分かる気がするぜ」
小鳥「え?」
遊馬「今しかできない事だからじゃないか?」
小鳥「でも中に入って演技してる人だって居るんだし今だけじゃ」
遊馬「そうじゃないぜ中に入ってる人達やHEROを演じている人達は偉大だと思うぜ?」
遊馬「その中に子供心を持って楽しんで演じてる人達は何人ぐらい居るんだろうな?」
小鳥「・・・みんなじゃない?たとえ自分が演じているHEROが昔自分が見てたHEROじゃなくても」
遊馬「どんなHEROもHEROには変わらねえ・・・そうだよな小鳥の言う通りだ」
小鳥「人は誰でもHEROになれるんだよ」
遊馬「ああ!それがHEROなんだ!」
終6
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