シャーリー「はぁ……はぁ…(やばい、またか…)」 (205)

ストパン

微エロ?胸糞?
あまり住み分けわかりませんが、とりあえず観覧注意

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1415526306

 
美緒「よし! ネウロイは倒した、全機帰投するぞ!」

芳佳「はい!」

リーネ「了解」

ペリーヌ「了解ですわ」


シャーリー「……はぁ…ふぅ」

バルクホルン「やるな、リベリアン。 1人で突っ込んだ時はどうなるかと思ったが、少し見直したぞ?」ブゥゥン

シャーリー「……あ、あぁ…。 サンキュ…」

バルクホルン「なんだ、バテてるのか? だらしないな、前言撤回だ」

シャーリー「……はぁ…っ……」

バルクホルン「??」

 
ロマーニャ基地

ハンガー


ミーナ「皆お疲れさま。 ミーティングは夜にまわすから、まずはゆっくり休んで頂戴?」

美緒「む、報告検討はしないのか?」

ミーナ「戦果報告は私がやっておくわ、貴女達は疲れてるでしょうから一息つけて」

芳佳「いいんですか!? やったー! リーネちゃん、お風呂入りに行こうよ?」

リーネ「うん」

ペリーヌ「はぁ…まったく宮藤さんは現金ですわね?」

芳佳「ペリーヌさんも行こうよ?」

ペリーヌ「……しょ、少佐もいらっしゃるのなら…」ボソ

 
バルクホルン「…今日に限って珍しいな? 戦闘後はすぐミーティングじゃないのか?」

美緒「いや、ブリタニア基地の頃からも稀にあっただろう? ミーナは皆の様子を見て的確に判断している筈だ」

バルクホルン「……しかし少佐」チラ



芳佳「え? なんですかペリーヌさん? よく聞こえませんでした!」

ペリーヌ「で、ですから……その、坂本少佐も入られるなら…」ゴニョゴニョ

芳佳「坂本さん? 坂本さんがなんですか? ごめんなさい、もう一回言ってください!」

リーネ「よ、芳佳ちゃん…」

シャーリー「……」ゼェハァ



バルクホルン「…煩いほど元気だが?」

美緒「むぅ…」

 
ミーナ「と、とにかくっ! 命令です、少し休み時間を設けます! いいですね?」

美緒「…ああ。 承知した」

バルクホルン「まあ確かに、特に反対をする理由もないからいいんだが」

ミーナ「はいはい、それじゃ皆早く撤収して! 整備が待ってるから」パシ

芳佳「あ、はーい! 行こうリーネちゃん、ペリーヌさんも!」クイ

リーネ「うん!」ステテ

ペリーヌ「ちょ、ちょっと袖を引っ張らないでくださる!?」ヨロヨロ

バルクホルン「……我々も行くか、少佐」

美緒「そうだな、時間まで茶でも飲むか?」

バルクホルン「…少佐が珍しいな、くつろぐ気なのか?」

美緒「まぁ、折角だからな。 お前も付き合え」スタスタ

 
シャーリー「……はぁ……はぁ…」ガク

ミーナ「…シャーリーさん、大丈夫?」

シャーリー「す、すみません中佐…っ」

ミーナ「いいのよ。 通信で貴女がハイストレスな戦闘をしたのは分かっていたから、また少し時間を作ったけど――」

ミーナ「貴女が気にする必要はないのよ。 しょうがない事なんだから」

シャーリー「……はふ…ぅ…」

ミーナ「…施錠を許可するから、いってらっしゃい?」

シャーリー「…はぃ……」

ミーナ「部屋まで送る?」

シャーリー「い、いぇ……自分で…」


『シャーリーおかえりぃーー!!』
 

 
ステテテテーッ


シャーリー「…!」

ミーナ「! …ルッキーニさん、止まりなさ――」

ルッキーニ「うじゅあー♪」ダキッ

シャーリー「ぃっ!!」ビクゥ

ルッキーニ「ん~~、シャーリ~♪」ギュー

シャーリー「ぁ……ルッキ…ゃめ………んぁっ…!//」ゾクゾク

ルッキーニ「にゃ? …シャーリー?」

ミーナ「ルッキーニさん、やめなさい!」グイ

ルッキーニ「ぇ……なに…? ぁ、あたしなんかしちゃった…??」

シャーリー「っ……はぁふ…ぅ」ヨロ

 
ミーナ「シャーリーさんは今疲れているから、少し独りにさせてあげなさい。 ほら、おやつ開けてあげるから私達も少佐達とお茶にしましょう?」

ルッキーニ「ぅ…え……しゃ、シャーリー? あの、ごめ…ごめなしゃ…」

ミーナ「平気だから、とにかく行きましょう」

ミーナ「…シャーリーさん、悪いけど独りで自室に行って頂戴」

シャーリー「はぃ……」

ルッキーニ「シャーリー! 元気だしてー!?」

シャーリー「ぉ、おう…大丈夫だルッキーニ。 ちょっとその……眠たいんだ」

ミーナ「さ、ルッキーニさん。 続きは後にしなさい」

 
シャッキーニ部屋


シャーリー「はぁ…はぁ…」カチャ

シャーリー「……く…、今日は結構キテる…。 こんなの初めてかも…」ヨロヨロ

シャーリー「っ…」


――バフッ


シャーリー「やばい……も、もぅ我慢できねぇ…!」モゾ

シャーリー「……はぁ…ん……んっ//」サスサス

シャーリー「…ぁ……ぁふ………ん…//」スリスリ

シャーリー(くそぉ、自分が情けない…)

シャーリー(でも……こんなことでも、発散しないと…。 …ぁ……きそう!?)

シャーリー「!? …うそ…? もぅイキ……ぅあう…っあぁ!!」ゾクゾクゾク


シャーリー「~~~~ッ…ッ……///」

 

 
シャーリー「――っぐはぁ! ………はぁ……ふっ…はふ… //」

シャーリー「はぁ………」


シャーリー「……」


シャーリー(ダメだ、やっぱしこれじゃまだ切ない…)モゾモゾ

シャーリー「…確かマッサージ機にカモフラージュして作ったアレがここに……」ゴソ


按摩さん「……」

シャーリー「……」カチ


按摩さん「~~~~゛゛」ブィィイン
 

 
シャーリー(こんなもの使う時は来ないで欲しかったけど…)ゴクリ

按摩さん「~~゛」ブィィン

シャーリー「っ……」スッ


ブィィイィイイ


シャーリー「ひゃあんっ!?///」ビクッ

按摩さん「~~゛」

シャーリー「……や、やばいだろ…コレ…!!」ドキドキ

シャーリー(どうしよう……自分で作った物だけど、流石にちょっと怖い。 でもこのままじゃ身体が治らないし…)

按摩さん「~~゛゛」

 
シャーリー「…………お、思い切るしかねぇ! さっさと終わっちまえっ!」グィイ


ブィィ゛イィイ゛ィイイイ゛


シャーリー「ッっ!! んぃいっ…!!………ぁ゛…!///」

シャーリー「…やっ……んん!! ~~ん………ひ…ぃ……っ!///」

シャーリー(まずいどうしよう!? これ、凄すぎる!!)


ブィィイィイィイイイ


シャーリー「ふぁ…っ……ぁあ!(すごい感覚、怖いっ!! でも、このまま……このままっ!!)」ゾクゾクゾク



シャーリー「………ぁぁ、イギッ…~~~~っんぁあ゛あ!! ////」ガクッ ビクゥ

 

 
ゴトッ

按摩さん「~゛゛゛~゛」ガタガタガタ


シャーリー「ぁ………ま…まだ、きもち…//」ピクッ ピク

シャーリー「はぁ……ふぅ………へぁっ…(……マズイ。 このマッサージ機は封印しないと絶対マズイ)」





― 部屋の前 ―


ルッキーニ「………」

ルッキーニ(……シャーリー、苦しんでる…!?)ガーン

ルッキーニ「よ…よしかぁ……」

 
台所(食堂)


ミーナ「グリーンティーもなかなか美味しいわね」ウフフ

美緒「そうだろう? 緑茶こそ茶の極意! 私の言った通りだ」ワッハッハ

エイラ「淹れたのはミヤフジじゃないか、少佐が威張ることじゃないぞー?」ズズズ

ペリーヌ「エイラさん、今の発言は決闘の申し出ということでよろしいですわね?」

エイラ「ヤダ」

バルクホルン「……いや、しかし確か少佐はグリーンティーの有資格者だと前に聞いたぞ?」

エイラ「なんだそりゃ?」

ミーナ「茶道ね、お茶の作法を通じて風情を見る扶桑の文化よ」

 
芳佳「え! 坂本さん、茶道習ってたんですか!?」

美緒「ん、まぁ小さい頃の話だがな。 親の方針で、一通りの花嫁修行はやらされた」

ペリーヌ「さすが少佐!」

美緒「しかし甲斐なく、てんで駄目だったがな? わっはっはっ!」

バルクホルン(だろうな、少佐が料理をする所など想像できん)ズズズ

ミーナ「じゃあ、お茶は点てられないの?」

美緒「手前は体得している。 力量はどうだろうな? 稽古以来、茶も香も無縁だった…」

エイラ「? …無縁って、今飲んでるじゃないか」

芳佳「違いますよぉエイラさん、この緑茶じゃないんです」

リーネ「…?? 紅茶じゃないんだよね?」

 
ペリーヌ「……つまり、坂本少佐は素晴らしいということで…?」チラ

バルクホルン「概ねそんな感じだ」

エーリカ「いや、違うでしょトゥルーデ」ペチ

バルクホルン「のわ、ハルトマン!? お前は菓子が並ぶと急に現れて…!」

エーリカ「私に内緒でティータイムはなしだよ♪ あむっ」ヒョイ パク

バルクホルン「貴様! それは私の取り分だぞ!?」

エーリカ「はい、サーニャンもどうぞ?」ヒョイ

サーニャ「…ありがとうございます」スス

バルクホルン「おい!!」

ミーナ「まあまあ、トゥルーデ。 まだ沢山あるから」

 
サーニャ「……」パク

エイラ「サーニャ! 起きてたのか!?」

サーニャ「ん……」モグモグ

エイラ(モグモグしてるのカワイイぞ~ ///)

芳佳「サーニャちゃん、ここ空いてるよ? 今2人のお茶淹れますから!」ガタ

リーネ「あ、芳佳ちゃん手伝うよ」


美緒「…なんだ、結局全員集合か? ではこのままミーティングでもしてしまうか、はっはっはっ!」

バルクホルン「いや少佐、全員ではないぞ。 シャーリーとルッキーニがいない」

美緒「む? そうだったな」

 
ミーナ「……ルッキーニさん、お手洗いに立ってから随分経つわね。 まさかシャーリーさんの所に…」

美緒「どうした? なにか不都合なことでもあるのか?」

バルクホルン「そういえばシャーリーのやつはなにをしているんだ? この手の賑やかしにはいつも必ず顔を出すが」

ミーナ「えーっと、…シャーリーさんは少し疲れが溜まってるみたいだったから自室で寝ていると思うわ。 私の許可済みです」

エーリカ「ありゃ、大丈夫なの?」

ミーナ「え、ええ。 心配ないわ! でも今暫くはゆっくり寝かせてあげましょう」

エーリカ「イタズラしちゃおっかな~」ニシシ

ミーナ「……エーリカ」ジロ

エーリカ「! ぅ、嘘だってミーナ…あはは。 そんな怒らないでよぉ」

バルクホルン「日頃の行いが悪いからだ」

 

ルッキーニ「よしか~~!!!」ステテテ


ミーナ「!」

美緒「む?」

エイラ「なんだルッキーニ、ズボンに引っ掛けたのか? そういう洗濯は自分でやるんだぞー」

サーニャ「エイラ…」

ルッキーニ「ちがう! 芳佳、芳佳どこぉ~!?」


芳佳「……はーい、誰か呼びましたか?」パタパタ

ルッキーニ「芳佳ー、 助けてぇ! シャーリーが…….シャーリーがぁ!!」

ミーナ(!!!)ピクッ

芳佳「ぇ…!?」

 
美緒「落ち着けルッキーニ、シャーリーがどうした?」

ルッキーニ「…ぇぐ……部屋の中から…悲鳴が………鍵がかかってぇ…ぅぇえぇ」ポロポロ

ミーナ「…………」

バルクホルン「なんだと!?」ガタ

エーリカ「……なんか危なそうだね?」

芳佳「…私行ってきます!」ダッ

リーネ「あ! 芳佳ちゃん!?」

ルッキーニ「ぇうぇぇん、だれかシャーリーたしゅけてぇぇ~」

リーネ「る、ルッキーニちゃん…」オロオロ

 
ペリーヌ「シャーリーさんにいったいなにが…?」

サーニャ「……心配です」

ミーナ「…あの、皆ちょっといいかしら? 一度落ち着いて――」

エイラ「ワタシ達も行こう!」ダッ

サーニャ「うん…!」スタタ

バルクホルン「非常時だ、仕方ない。 走るぞハルトマン!!」ダタッ

エーリカ「オッケー!」ピョン

ルッキーニ「うぐ……ぇぐ…っ」

リーネ「…ルッキーニちゃん、しっかり?」サスサス

ペリーヌ「大丈夫、怪我や病気なら宮藤さんが絶対に助けますわ! ほら、いきますわよ?」

 
ミーナ「あの……ちょっと貴女達、待ちなさい! 違うのよ、シャーリーさんは今…!!」


バタバタバタ――


ミーナ「……」ポツーン


ミーナ「…このままだと大変だわ」

美緒「何がだ?」

ミーナ「きゃ!? さ、坂本少佐!?」

美緒「“シャーリーは今”……何なんだ?」

ミーナ「ぅ…」ギク

美緒「あいつは今日も含めて、戦闘後に様子のおかしい時が偶にあるのだが……何か知っているのか中佐?」

ミーナ「……」

美緒「……」

 
ミーナ「…私達ウィッチ隊の副監督者という立場にある坂本美緒少佐だから、話します。 いいですね?」

美緒「……なるほど、承知した。 イェーガー大尉の名誉を守り、みだりな口外は絶対にしないと誓おう」ウム

ミーナ「……」

美緒「……」

ミーナ「…シャーリーさんは今、発情中なの」

美緒「そうか、発情ちゅ――」


美緒「………は?」
 

微エロなのはわかった
しかし胸糞の閲覧注意とは・・・

>>24
一応喧嘩するシーンもある予定なので

死んだりとか苛めとかはありません

 
ミーナ「先に言っておくけど、至って真面目よ?」

美緒「それは分かっている。 …いったいどういうことだ、あのシャーリーが男に飢えているのか?」

ミーナ「まさか。 そういうことじゃなくて、なんと言うか……一種の生理現象なのよ」

美緒「生理現象? ………つまり性欲か」

ミーナ「ええ」

美緒「……あいつはもっと自制心の効く奴だと思っていたがな、まったく」フム

ミーナ「いいえ、そうじゃないのよ美緒。 シャーリーさんは仕方ないの」

美緒「ん?」

ミーナ「…私達ウィッチは、使役している使い魔の影響を少なからず受けるでしょ?」

美緒「ああ。 鼻が効いたり、夜目が効いたり……最も多いのは聴覚だったか?」

 
ミーナ「そうね。 シャーリーさんの使い魔は兎だから、使役時の可聴域が普通の人間より広くなるけど……それだけじゃないの」

美緒「?」

ミーナ「…兎って生態系の中では下位に属するから、生殖本能は異常に強いのよ…」

美緒「! ……おい、まさか」

ミーナ「勿論影響の大小もあるから、四六時中ってわけじゃないわ。 使い魔を使役した状態で強い緊張や興奮状態に陥った時、とてつもない性欲に襲われるそうなの」

美緒「…ミーナはいつから知っていた?」

ミーナ「先に気づいてたのは貴女よ。 ブリタニアにいた頃、美緒がシャーリーさんの様子が気になるって心配した事あったじゃない?」

美緒「………すまん、全く覚えていない。 宮藤が入隊する前か?」

ミーナ「ええ。 それでその後シャーリーさんに徴収命令を出しても来なかったから、隊長権限で自室に入ったの。 そしたら彼女が自分の衝動を治めてる所に出くわしたという訳」

 
美緒「なるほど。 以来お前が陰ながら気を回してやっていたという事か」フム

ミーナ「ブリタニア基地は全員個室だったし、許可は必要だけど元々鍵もついていたわ。 けど今は急ピッチで改装した基地に相部屋だから…」

美緒「うむ、私やミーナの様に個室を与える訳にもいかんしな。 ペリーヌ達が3人で使っているにも拘らず、あいつだけ1人部屋では怪しすぎる」

ミーナ「結局ルッキーニさんとの相部屋にして、実質的に独りになれるようするしかなかったわ。 内密に内鍵は付けてあげられたけど」

美緒「……今日のミーティングを後に回したのも、シャーリーのためだったんだな?」

ミーナ「そうよ。 戦闘の内容によって、偶にどうしてもという時があるから…その時はね」

美緒「ふむ…」

ミーナ「…ここだけの話だけど、私に打ち明けた時シャーリーさん泣いていたの。 彼女、かなり苦しんでいるわ」

美緒「良識ある故に、か。 難儀だな…」

 
宿舎 廊下


芳佳「シャーリーさん! 大丈夫ですか!? 聞こえてたら返事をしてください!」コンコン

サーニャ「返事がない…」

エイラ「ミヤフジ! 遠慮してる場合じゃないぞ、ドアを開けろって!」

芳佳「は、はい! ……シャーリーさん、入りますよ!?」ガッ

芳佳「……! あれ!?」

エイラ「なにやってんだよ、早くしろって!?」

芳佳「あのっ…それが、開きません!」

エイラ「ハァ?」

バルクホルン「何をグズグズしているお前達!」ザッ

エーリカ「シャーリーは!?」スタタ

 
サーニャ「ハルトマンさん……それが…」

バルクホルン「返事がないなら突入して素早く状況を確認だ! 私が許可する!」

エイラ「いや、なんかミヤフジが…ドアが開かないって」

バルクホルン「なんだと?」

芳佳「そ、それが…鍵がかかってるらしくて」

エーリカ「え、鍵?」

バルクホルン「何を馬鹿な、我々の部屋に鍵など元々ついていない! どけ、私がやろう」ズイッ

バルクホルン「恐らく何かがつっかえて………ぅ、本当に開かないな」ガチャガチャ

芳佳「ノブが回らないんです! 多分鍵がかかってるんですよ!」

バルクホルン「……おい、シャーリー!! ここを開けろ!! ルッキーニがお前の悲鳴を聞いたと泣いてるぞ!!」ドンドン

 
エーリカ「トゥルーデの怒鳴り声で反応しないとすると、結構マズイかもね?」

エイラ「中尉がソレ言うのか~?」

サーニャ「シャーリーさん…」

ルッキーニ「~うぇぇえぇん」トボトボ

リーネ「ルッキーニちゃん、大丈夫だよ。 みんながいるからね?」サスサス

ペリーヌ「ちょっと、なにを皆さんで廊下に溜まっていらっしゃるの!? シャーリーさんはどうなさいまして!?」

芳佳「ペリーヌさん、えっと…」

エイラ「ドアが開かねーんだよ。 シャーリーも無反応だし、中に入れないんだ」

ペリーヌ「だったら蹴破ってでも中に入るべきではなくて!? 十中八九、シャーリーさんが中で倒れていますわ!」

ルッキーニ「ぐじゅっ…!!? ……ぁあ~~ん、しゃぁ~りぃ~!!」ビェェエン

 
リーネ「あぁ、よしよし…。 ペリーヌさん、ルッキーニちゃんの前であまり変なことは……」

ペリーヌ「ご、ごめんなさい」オロオロ

エイラ「ペリーヌが泣かした~」

ペリーヌ「こんな時に茶化さないでくださいます!?//」


バルクホルン「おいっ!!! シャーリー!!!」ドンドンドゴッ

エーリカ「トゥルーデ、ペリーヌの言う通りもう壊しちゃった方がいいよ」

サーニャ「私も賛成です」

バルクホルン「……仕方ない、みんな下がっていろ!」フィィイン ピョコ

 
シャッキーニ部屋


シャーリー「……zz」


<シャーリー!
<シャーリーサーン!

ドンドンドンッ


シャーリー「…ん……なんだぁ…? なんか騒がしいな……?」ムク


<…ミンナサガッテイロ!


シャーリー「ふわぁ~~~んむ…」ポリポリ


『はぁあぁあああ!!!!』


シャーリー「…んー?」チラ


バゴォオオォオオン

 

 
シャーリー「っ!!? な、なんだぁ!?」


ガラガラガラ……ガゴッ…


バルクホルン「シャーリー!! 無事かっ!?」バッ

芳佳「シャーリーさんっ!!」ダッ

サーニャ「シャーリーさん…!」トテテ

エイラ「あ、サーニャ! 足元に気をつけろよ!?」

エーリカ「さすがトゥルーデ……ドアの前にシャーリーがいたら危なかったね」

 
シャーリー「…!? ……!??」

芳佳「シャーリーさん、どこか痛いところはないですか!? 気分は!?」

バルクホルン「おい! しっかりしろ!!」ガシッ

シャーリー「ちょ……ま、待てよ。 なんだよいきなり? 皆してどうしたんだ…?」ポカーン

バルクホルン「それを聞いているのはこっちだ! ここで何があった? 答えろ!」

シャーリー「は?? ……ね、寝てただけだけど?」

バルクホルン「寝ていただけだと? そのためにお前は無許可で扉に鍵を付けたのか!?」

シャーリー「っ!?(やべ…! そういやあの後そのまま寝ちゃって、鍵かけっぱなしだった!)」ギク

エーリカ「まあまあトゥルーデ、もう少し落ち着いたら? 心配だったのはわかるけどさ」

バルクホルン「! ち、違う!!// 私は基地内で不穏な事件が起きては、隊の治安に影響が出ると思ってだな――」

エーリカ「はいはい」

 
サーニャ「…シャーリーさん」

シャーリー「サーニャまでどうしたんだよ? なんの騒ぎなんだこれ?」ナデナデ

サーニャ「身体……大丈夫ですか?」

シャーリー「えっ?」

サーニャ「苦しくとか、ないですか?」

シャーリー「あ、あー……まあ、うん。 別に普通だけど」

サーニャ「……よかった」ホッ

芳佳「一応、治癒魔法かけときますね」パァア

シャーリー「お、おい……マジでなんなんだよ? あたしにも教えてくれってば!」

 
エイラ「…結局ルッキーニの勘違いだったってわけかー」ナンダヨーマッタクー

シャーリー「は? ルッキーニ?」

バルクホルン「お前が部屋の中で苦しそうに悲鳴を上げている、と我々に泣き付いてきたんだ」


シャーリー「…………え゛!?」ドキッ


エーリカ「宮藤に“シャーリーを助けて~”ってね? すごい剣幕だったよ」

シャーリー「(う、嘘だろ……聞かれてたのか…!?)///」ガーン

バルクホルン「流石のルッキーニ少尉もお前の事でつまらん冗談は言うまい。 ……自室にわざわざ鍵をかけて何をしていたっ!!」

シャーリー「ぁ、え……えっとー… ///」

エイラ「そもそもなんで悲鳴なんかあげてたんだよ? 工具で怪我でもしたのかー?」

芳佳「……でも悲鳴をあげる程なんて相当な傷ができると思いますけど、見たところそれも無いですよ?」

 
シャーリー「え、えーっとそれは……――ぁ!」ピコーン

シャーリー「そうだ! その、変な夢見ちゃってさ!? 多分うなされてたんだと思う! うん、それでルッキーニが勘違いしちまったんだよ!?」

バルクホルン「……」

シャーリー「いやぁー、あはは…。 こ、恐かったな~最悪な夢だった!」ハハ…

バルクホルン「……」ジトー

シャーリー「あ、あはは…」

芳佳「……なぁんだ、そうだったんですか! なにも無くてよかったですよ~」

サーニャ「私、ルッキーニちゃんに知らせてくる」ステテ

エーリカ「シャーリーも案外そそっかしいね?」ニシシ

エイラ「マッタクだな」

シャーリー「はは……ごめんごめん…」

 

バルクホルン「…………」


バルクホルン「…で? 扉に内鍵を取り付けた理由はなんだ?」

シャーリー「!?」ギクッ

バルクホルン「お前が勝手なことをしたために要らぬ誤解を生んで、こんな騒動になったんだぞ?」

エイラ「ドア壊したのは大尉だけどなー」

芳佳「ちょ、エイラさん!?」

シャーリー「わ、わるかったよ……鍵はその…つい出来心で」

バルクホルン「出来心だと? ふざけるな!!」イラ

シャーリー「……」

 
エーリカ「トゥルーデ、ちょっと抑えた方がいいんじゃない?」

バルクホルン「止めるなハルトマン、私はこいつを見損なった!! ここまで自分勝手なやつだったとは!」

シャーリー「ぐ…」

芳佳「や、やめてくださいバルクホルンさん! 喧嘩は――」


『シャーリー!!!』


バルクホルン「!」

シャーリー「!」

ルッキーニ「…しゃ~りぃ~……ぐじゅ…っ」トタトタ

シャーリー「……ルッキーニ…」

 
ルッキーニ「ぅぐ…、ごめっ…なさぃ……っ…。 あた…、あたしが勘違いして…」

バルクホルン「……」

ルッキーニ「シャーリーが…く、苦しんでると思…って……ぇぐ。 あたし、心配で…」グシグシ

シャーリー「……」

バルクホルン「ここはお前ひとりの部屋じゃないんだ、リベリアン。 2度とこんな真似はするな」

シャーリー「……はぃ」

バルクホルン「…まったく!」プイ

エーリカ「あ、トゥルーデ!」


バルクホルン「……」スタスタスタ
 

 
エイラ「ヒェ~、どうしたんだ大尉?」ウェー

芳佳「びっくりしましたよぉ…」

シャーリー「……」

エーリカ(んー…)


エーリカ「ねぇシャーリー?」ヒソ

シャーリー「…?」

エーリカ「よくわかんないけど、なんか事情があったんでしょ? トゥルーデは私がフォローしとくから、気にしない方がいいよ」ヒソヒソ

シャーリー「ハルトマン…!」

エーリカ「だって今から思春期って歳でもないでしょ、私達」ニヒッ

シャーリー「…わりぃ」

 
エーリカ「別にいいよ、今度外で奢ってよねー?」スタタ

エイラ「……なんだ、中尉のヤツ?」

芳佳「さあ…よく聞こえませんでした」ポカーン


ルッキーニ「えぅ……ぁぐっ…」グス

シャーリー「…ルッキーニ、ごめんな? ほら、あたしはこの通り大丈夫だから」スッ

ルッキーニ「ぅぅ…、シャーリー!」バフッ

シャーリー「よしよし、心配かけちゃったな」ナデナデ

ルッキーニ「~~っ」

 
芳佳「……とりあえず、一件落着ですかね!」

エイラ「落着っていうか…、別に問題もなにもなかったじゃねーか。 大尉がドアを壊しただけだぞ」チラ


リーネ「うんしょ、うんしょ…!」ガラ

ペリーヌ「はぁ……バルクホルン大尉がやったとはいえ、扉を破るよう教唆したのはわたくしですし…。 どうしましょう、坂本少佐にお叱りを受けてしまいますわ…」カタヅケ

サーニャ「お、おもい……」プルプル


エイラ「――て、ゥワ! サーニャなにしてるんだ!?」

芳佳「リーネちゃん、私も手伝うよ!」パタパタ

 
――――
――



シャーリー「ごめんな皆、掃除手伝ってもらっちゃって」

芳佳「いえ、平気です!」

リーネ「皆でやれば早く終わりますし」

ルッキーニ「あたしは自分の部屋だもーん! 全然使ってないけど~」

エイラ「ていうかワタシらより大尉がやるべきだろ、あとペリーヌ」

ペリーヌ「……うぐぐ、正論ですけどエイラさんに言われると腹が立ちますわ…!」

リーネ「ぺ、ペリーヌさん…」

シャーリー「あはは、ペリーヌもありがとうな? あたしが全部責任負うから心配しなくていいよ」

ペリーヌ「そんな…シャーリーさん」

 
シャーリー「気にすんなって、実際あたしが悪いんだからさ!」

ルッキーニ「あたしもわるいー♪」

シャーリー「おー? お揃いだな、ルッキーニ」

ルッキーニ「ん~♪」

芳佳「えへへ、やっぱり元気なシャーリーさんとルッキーニちゃんが一番だよね?」

リーネ「うん、そうだね」


サーニャ「……」キョロキョロ

エイラ「ン? どうした、サーニャ?」

サーニャ「…他人の部屋ってあまり入ったことないから」

エイラ「そっか。 ……まー、シャーリーの部屋はよくわかんない機械とか多いしな」

 
サーニャ「……あの道具はなにかしら?」チョイ

エイラ「アレはモンキーレンチだな」

サーニャ「モンキー……お猿…?」

エイラ「ボルトの締め付け具で、口径を調節できるんだ。 万能スパナって感じだな」

サーニャ「へぇ…………じゃあコレは?」ヒョイ

エイラ「あー、ソレは――………? なんだソレ??」

サーニャ「…トンカチかしら?」ジー

エイラ「いや、違うんじゃないか? 変な形だぞ」

サーニャ「……スイッチがあるわ」

 
エイラ「ウーン、ちょっと貸してくれサーニャ?」ヒョイ

サーニャ「あ! エイラ、あまり勝手に…」

エイラ「ソレ!」カチッ


ブィィイン


サーニャ「!」

エイラ「オワッ! なんだコレ!?」


シャーリー「――?(あれ、この音…)」チラ

エイラ「なぁシャーリー? コレなんの道具なんだー?」

シャーリー「!!!」ギョッ

サーニャ「すごい震えてる…」

按摩さん「~~゛」ブィィン

 
ルッキーニ「うじゃー! なにそれー!?」

芳佳「? どうしたんですか?」

リーネ「ぇ…! こ、これって…」

シャーリー「ちょっ!!! な、なに勝手に触ってんだぁあ!!///」

エイラ「エッ!? ご、ごめん…。 ちょっとナンダロと思っただけで」

シャーリー「い、いいからスイッチ切れって!」

エイラ「ウ、ウン…」カチ


按摩さん「」


シャーリー「はぁー……ちくしょう、うっかりしてた」ガク

ルッキーニ「ねぇねぇシャーリー、あれなにー?」

シャーリー「うぇっ!? あ、あーっと……それはだな…//」アセアセ

 
リーネ「もしかして、ハンドマッサージャーですか?」

シャーリー「!! そ、そう! それっ! マッサージ機!」

芳佳「へぇー、マッサージ機なんですかそれ! リーネちゃんも持ってるの?」

リーネ「私は持ってないけど、お姉ちゃんが……その、む…胸が大きくて肩が凝るからって…//」

芳佳「そっかぁ……胸が大きいとそういう物まで必要なんだね!!」

リーネ「ど、どうかな……私は…知らない…//」

エイラ「巨乳の必須アイテムかー」

シャーリー「ま、まぁな…あはは」


サーニャ「……」ペタペタ

ペリーヌ「……」

 
ルッキーニ「じゃあ、あたしもそのうち使うのかなー?」

エイラ「なにが“じゃあ”なんだよ? お前とペリーヌがイチバン肩が軽そうじゃんか」

ペリーヌ「んなっ…!?」ガーン

ルッキーニ「うじゃー!! それはよしかー!」

芳佳「えぇぇ!? なんでぇ!?」ガビーン

シャーリー「ま、まぁ使わないで済むのが一番だぞ?(色んな意味で)」


ギャーギャー



サーニャ「……」

サーニャ「エイラ、それちょっと貸して?」

エイラ「え? ああ、いいぞ。 ハイ」スッ

ペリーヌ「――ちょっとエイラさん! 人の話を聞きなさい! 私はルッキーニさんより全然ありますわよ!!」

 
ルッキーニ「うじゃじゅー!! あたしは残念じゃないよぉ!?」

芳佳「ルッキーニちゃん! 残念って言うのやめてぇ~!! きっとリーネちゃんと一緒にいるから小さく見えるだけだよ!」

リーネ「よ、芳佳ちゃん…」

ルッキーニ「じゃーあたしもー!」

シャーリー「あはは、お前らなぁ――」

シャーリー「…ん?」チラ



サーニャ「……」ジー

按摩さん「…」

サーニャ(毎晩フリーガーハマーを担いでるせいで、最近肩が重い気がする……)

 
サーニャ(コレで疲れが取れる…? どういう感じで使うんだろう?)

サーニャ「…こう?」ピト

シャーリー「だぁあ!? よせっ、それまだ洗ってないんだ!!」バシッ

サーニャ「!」ビクッ

一同「!?」


し~~~ん……



シャーリー「ぁ…… ///」

 

 
サーニャ「……??」

リーネ「洗ってない…?」

エイラ「……なにがだー?」

シャーリー「ぇと……ぅ…~~////」カァァ

 
シャーリー「ま、まだその…油とかさ? 作ったばっかで汚いまんまなんだよ…だから触らないほうがいいって、絶対。 やめて、な? それはもう置いとこうサーニャ //」

サーニャ「…は、はい。 ごめんなさい…」コト

エイラ「なんだ、シャーリーが作ったのかソレ。 バッチィまま置いとくなよなー」

シャーリー「あ、あはは……わりぃ(ズボンの上からとはいえ、結構汚しちゃったからな…//)」

シャーリー(ていうか、“アレ”をしてそのまま寝た状態だし……早いとこ皆を出して片付けを――)

芳佳「? …あ! シャーリーさん、こんな所にズボンが落ちてましたよ?」ヒョイ

シャーリー「ぶっ!!!」

芳佳「あれ、なんか湿ってる…? シャーリーさーん、これまだ生乾き――」

シャーリー「ぅおぁああー!! ストップーー!! ///////」

 

―そんなこんなで後日〈2期4話 ネウロイ戦〉―


美緒「…シャーリー!」ブゥゥン

シャーリー「どうした少佐?」

美緒「コアのある本体はあの真中の奴だ、かなり速い。 お前に任せた」

シャーリー「…ふふん、ラジャー!」ニヤリ



ネウロイ「ー!」ビュゥウン


シャーリー「あいつか…!」

 
ネウロイ「…」ビュンッ


シャーリー「逃がすかぁ!」ブゥゥン


ネウロイ「!…――」


シャーリー「あれ?」


ネウロイ「~ー!」ビーム


シャーリー「お、やる気かい? …そうこなくっちゃ!」

 
ネウロイ「ー! ーー!!」

シャーリー「はぁ……ふぅ…(ちっ…強いじゃんこいつ!)」ダダダッ

ネウロイ「ー~!」ヒュン ヒュン

シャーリー「くっ、じっとしてろよ…!」


シャーリー「はぁ…はぁ……、くっそぉ…」チャキ

シャーリー(焦るな、落ち着けあたし! 射線に来るのを待つんだ、集中しろ)ドクン…


ネウロイ「…ー~-」

シャーリー「く……そこだ!」カチ

シャーリー「――!? ジャムった!!」ドキッッ

 
ネウロイ「ッ……、ーー!!」ガィィン


シャーリー「っ……また別れた! …っはふ…」ハァ ハァ


ネウロイ1「~…」ギュゥン

ネウロイ2「ーー!」ビュゥン


シャーリー「やばい、挟まれた…!」ゾク


シャーリー「(どうする、…死ぬかもしんねぇ)……はぁ…っ…はぁっ!//」ドクンッ ドクンッ





――ガォンッ ガァアンッ




ネウロイ1「ッッ!?」

ネウロイ2「」メキャ


シャーリー「へっ!? ……バルクホルン!?//」ゼェ ハァ



バルクホルン「うぉぉおぉおお!!!」ガァンッ


ネウロイ1「」グシャ


バリィイィンッ



シャーリー「…すげぇ//」ハァ ハァ

 
シャーリー「やったぞバルクホルン!//」ゼェ ハァ

シャーリー「………? おい、バルクホルン?//」


バルクホルン『……』


シャーリー「どうなってんだ……バルクホルンのスピードが落ちないぞ!?//」ハァ ハァ

美緒『いかん! ジェットストライカーが暴走しているんだ、このままだと魔法力を吸い尽くされるぞ!?』

シャーリー(ッ…!!!)

ミーナ『シャーリーさん!』

シャーリー「…了解!//」

 

――ビュゥウウン


シャーリー「うぉぉおお!!// (バルクホルン…! あたしの所為で!?)」ブゥウウン



バルクホルン「 」ゴォォオ



シャーリー「(ぐっ…、追いつけない! ちっくしょう!!)…ぜはっ……はぁ…!///」



バルクホルン「 」ゴォォオ



シャーリー(死ぬな、バルクホルン……バルクホルン!!)

シャーリー「…くそったれぇぇええ!!///」フィィイン


シュバゥゥウッ――

ゴァァアァア
 

 
シャーリー「(よしっ!! 追いついた! 早く緊急排出を…)……はぁっ…はぁっ//」ガッ

シャーリー「とまれぇえええ!!///」グィイ


ゴオォ…ォ……

…ガポッ――


シャーリー「っぜはぁ……はぁっ……ぜぇ… ///(バルクホルン!!)」

バルクホルン「……」

シャーリー「はぁ…ふぅ……、…へへ//(やった、間に合った!)」

バルクホルン「……」

シャーリー「まったく……かなりヒヤヒヤしたよ//(おかげでまたアレが来ちまってるけど…)」

バルクホルン「…~」スヤァ

シャーリー「はは、あのバルクホルンがあたしの胸で幸せそうに寝てるし/// (なんだか変な気持ちだな…)」

バルクホルン「ん…」フニフニ

シャーリー「ふぁっ!! ば、馬鹿おい…っ……今握力を…込めた…ら…!?//」ビククッ

バルクホルン「zz……」ギュ

シャーリー「んぁあ! ゃ……はぁっ…ん!///」ゾクゾクゾク

 
―帰投後―

ハンガー


シャーリー「――おかげでネウロイを倒せたんだ、少しは大目に見てくれよ」

ミーナ「規則は規則です!」

美緒「しかしバルクホルンが命令違反なんて、初めてじゃないか?」

シャーリー「……」

シャーリー(…なんとか我慢できてる。 今の所は)

シャーリー(前にあんな騒ぎを起こしちまった以上、この悪癖は治さなくちゃいけないんだ。 耐えろあたし…!)

シャーリー「ぅ……//(あぁでも切ない! ちくしょう!)」モジモジ

美緒(……ん? シャーリーのやつまさか)

芳佳「みなさーん! お芋が揚がりましたよぉー!」

シャーリー(……よし。 腹も減ってるし、食って気を紛らわそう)


――――
――

もしもしやり辛いからやっぱチェンジ

 
バルクホルン「これは私のフライドポテトだ!」

シャーリー「リベリオンの食べ物はいらないとか言ってなかったか?」

バルクホルン「今は体力回復のため、エネルギー補給が最優先だ!」

シャーリー「…素直に美味いって言えよ」

バルクホルン「まぁまぁだな」

シャーリー「まぁまぁなら食うなよ!」



芳佳「もぅ、沢山作ったのになんで喧嘩になっちゃうんですか…」

エーリカ「いいのいいの、2人はあれで」

美緒「……(シャーリーのやつ。 また例の発情発作かと思ったが、心配無さそうだな)」

 
シャーリー「~!」グヌヌ

バルクホルン「…っ!」グヌヌ

シャーゲル「「いーーーっ!!」」


シャーリー「――!?//」ドクン


バルクホルン「~、ふんっ! こんな物でも、宮藤が調理したおかげで一応食べられるんだ!」ヒョイ パク

シャーリー(……なんだ、この感じ? こいつを近くに見た途端、急に変な気持ちに…!)ドキドキ

バルクホルン「第一こんな脂っこいものを日常的に食すなど……だからお前は無駄な脂肪が溜まるんだ」モグモグ

シャーリー「…………(やばい、なんか意識したらまた昂ってきた…!? どうしよう…が、我慢出来そうにない!///)」ハァハァ

バルクホルン「…? どうした、急に黙って(少し言い過ぎたか…?)」チラ

 
シャーリー「っ…! ~~!///」プイ

バルクホルン「……大丈夫か? 顔色が――」ス

シャーリー「!! …ゃ、やめろぉ!!///」バシッ

バルクホルン「なっ!?」

シャーリー「(今は)……さ、触らないで…くれ……っ…///」ガタッ

シャーリー「~~!!////」ダッ


タッタッタッ――



バルクホルン「……なんだあいつ?」ポカーン

 
芳佳「…バルクホルンさん! 今のはちょっと酷いと思います!」プンプン

バルクホルン「ぇ…宮藤?」

ペリーヌ「ちょ…!? およしなさい宮藤さん!」アセアセ

エイラ「まー、国の食べ物どうこうはあんま言ってほしくないよなー(ワタシもサルミアッキでよく言われるけど)」

芳佳「それよりも、身体の事を悪く言うのはよくないと思います!! シャーリーさん辛そうでしたよ!?」

リーネ「う、ぅん……あんな言い方されたら。 その……流石にショックだと…」オドオド

サーニャ「……」コク

バルクホルン「ぅ…!」

 
エーリカ「ま、まって宮藤! 私が喧嘩を止めなくていいって言ったせいだしさ、ね?」

芳佳「でも…私達は仲間なのに――」

美緒「まぁ落ち着け、宮藤」ポン

芳佳「! 坂本さん!」

ミーナ「…皆、一度口を閉じなさい?」スタスタ

バルクホルン「ミーナ…」

ミーナ「トゥルーデ、貴女とシャーリーさんが憎まれ口を言い合える仲なのは分かるけど……今のは少し軽率だったわね?」

 
バルクホルン「……すまない。 私は、そういうつもりは…」

ミーナ「安心して、皆わかっているわ。 だからここで釈明したって意味ないわよ?」

バルクホルン「……」

ミーナ「いってらっしゃい」

バルクホルン「…了解」ガタ


スタスタスタ――



宮藤「…バルクホルンさん」

ミーナ「宮藤さんも、後でバルクホルン大尉に一言謝っておきなさい?」

宮藤「はい、すみません…」

エーリカ「だ、大丈夫だってミーナ! 宮藤も元気だしなって?」

美緒「……中佐、ちょっといいか?」

ミーナ「ん? なぁに?」

 
美緒「先程のシャーリーなんだが……また発情しているという事は無いか?」ヒソヒソ

ミーナ「ぇ…!?」

美緒「いや、一度は違うかと思ったんだが。 先程走り去った様子を見るに、もしやと思ってな?」ヒソヒソ

ミーナ「…美緒。 それ、もっと先に言って欲しかったわ」

美緒「すまん」

ミーナ「……もしそうだったとしたら、大変よ」

美緒「また話がややこしくなるか」

ミーナ「はぁ…、もぅ」ガク

 
シャッキーニ部屋


シャーリー「はぁ……ふぅっ……んん…ーーーっ!!///」ビクビク


シャーリー「~~んぁふ! ……はぁ…はぁ//」クテ

シャーリー「……」

シャーリー「っ…」ウズウズ

シャーリー(くそ、なん回イッっても治まんない! ますます苦しくなる…。 どうしちまったんだあたし!?)

シャーリー「…はぁ……ダメっ………おかしく…なる…///」モゾモゾモゾ

シャーリー(怖い…………だれか、助けてぇ…!)グスッ


――コンコンッ

『しゃ……リベリアン、いるか?』

 
シャーリー「!(…バルクホルン!?)」ドキッ


『その、だな……お前に話があるんだ』


シャーリー(や、やめろ…! いまは…、今は来ないでくれぇ!)


『………い、いるんだろシャーリー? 入るからな?』

ガチャ


バルクホルン「…シャーリー(ベッドの中か)」パタン

シャーリー「……///」ハァハァ

 
バルクホルン「………さっきはすまなかった。 お前に謝りたい」

シャーリー「…ん…っ……はぁ…///(やばい、まただ! バルクホルンを感じると身体が疼く…!?)」ドクンドクン

バルクホルン「だからその、起きてくれないか? せめてちゃんと謝罪させて欲しい」

シャーリー「い、いい……そんな…の……っ…///(早く出てってくれ! でないとあたし…!)」モゾモゾ

バルクホルン「よくない! 私はお前に不本意な嫌悪を持たれたままでは納得いかないんだっ!」バサッ

シャーリー「っ……!!?///」


バルクホルン「! ……なにを、うずくまっているんだ?」

シャーリー「はぅ………ぅ……やめ…、み…みないで……っ///」ガクガク

バルクホルン「…おいどうした、大丈夫か?」グイ

シャーリー「ひぃっ!?///」ビクッ

 
バルクホルン「しっかりしろ!」

シャーリー「ぁっ! あぁ……~~///(バルクホルンの手が…!! さ…触られただけでそんな、こんなのって…――)」キュンキュン

バルクホルン「これは……! 今すぐ宮藤を呼んでくるからな!? 待っていろ!」

シャーリー「!! ま、まってぇ!!!//」


ガシッ


バルクホルン「――! お、おい!?」

シャーリー「はぁ……はぁ…ふぅ………っはぁ…!!////(ぁぁ……もう…だめだ。 限界だ…ぅ……頭ン中が混乱して~――)」グググ

バルクホルン「(なんだこの力は…!?)ど、どうしたシャーリー? 今宮藤を――」

シャーリー「………ぃて//」ボソ

バルクホルン「ん? なに?」


シャーリー「あたしを抱いてっ!!!!////」ハァハァハァ



バルクホルン「…………」





バルクホルン「……は?」

 

 
シャーリー「もう自分独りじゃダメなんだ! 切ないんだよ!! バルクホルン、助けてくれ!!///」

バルクホルン「…」

シャーリー「こんなこと頼めるのお前しかいないんだ!! お前が良いんだ!! お前のせいだ!!////」ハァハァハァハァ

バルクホルン「……」

シャーリー「頼むっ…! あたしを…、この疼きを止めてぇ……///」ギュ

バルクホルン「…………」

シャーリー「~~~っ/////」ハァハァハァ




バルクホルン「……貴様という奴は…!」

バルクホルン「っ――」ブン


バチンッッ
 

 
シャーリー「あぶぇっ!?」ドサッ

バルクホルン「…こっちが真剣に謝りに来てみれば、異常性欲に溺れ浸っているとはなっ!!」ワナワナ


シャーリー「っ……!!!!」


バルクホルン「同性趣味をどうこう言うつもりはない! だがお前がここまでだらしのない奴だとは、ガッカリだ!!!」

シャーリー「ぁ……ば…ばるくほ…」

バルクホルン「黙れぇ!! 私の名を呼ぶなぁ!!!」

シャーリー「ぅっ……、…ぁふ……ん…///」モジモジ

バルクホルン「~ぐぅぅ、こ……こんな時でもお前は…!!」ギリ

シャーリー「ま…まって……おねが…///」ハァハァ

バルクホルン「寄るな!!!」バッ

 
シャーリー「…やだ……ぃかな――」

バルクホルン「この事はミーナに報告させてもらうから覚悟していろ、イェーガー大尉」

バルクホルン「失礼するっ!!」スタスタ


ガチャ バタムッッ


シャーリー「ぁ……あぅ…//」

シャーリー「……ぅく……グスッ…」


シャーリー「…ぅぁあっ……あぁ゛ぁ~…」ポロポロ
 

 
廊下


バルクホルン「…くそ!」ズンズンズン


ミーナ「あっ、トゥルーデ!」タッタッタッ


バルクホルン「……ミーナか、なんだ? 隊長が廊下を走るのはよせ」ジロ

ミーナ「(不機嫌そうね、これは手遅れだったかしら?)ごめんなさい、でも貴女に急ぎで話があって探してたのよ」

バルクホルン「…“イェーガー大尉”の事はもう済んだ。 それ以外の話なら聞こう」

ミーナ「ぅ……遅かったのね」ガク

バルクホルン「……話が無いなら行くぞ」

ミーナ「あ、ちょっと! トゥルーデ!」

 
バルクホルン「……」スタスタ

ミーナ「…もぅ。 待ちなさい、バルクホルン大尉!!」

バルクホルン「…」

ミーナ「シャーリーさんの事だけど――」

バルクホルン「聞きたくないと言ったはずだが?」

ミーナ「いいから聞きなさい」

バルクホルン「……」

 
――――
――



バルクホルン「…そう、だったのか」

ミーナ「貴方達2人のことだから、きっとまたトラブルになったんでしょうけど……トゥルーデの方から歩み寄ってあげることはできないかしら?」

バルクホルン「……」

ミーナ「難しいかもしれないけどシャーリーさんのこと、理解してあげて欲しいの」

バルクホルン「………簡単に言うな」

ミーナ「私達の中で彼女に最も近い貴方が――」

バルクホルン「その結果がアレかっ!!?」

ミーナ「!?」ビクッ

 
バルクホルン「っ…」

ミーナ「ど、どうしたのトゥルーデ…?」

バルクホルン「…………すまないが今日はもう休みたい。 ミーティングには出るが食事はいらない」

ミーナ「…何があったの、貴方達?」

バルクホルン「……ミーナ、やはり私に隊長は向いてないな。 お前のように大人には…なれそうにない」プイ


スタスタスタ――


ミーナ「……トゥルーデ…」

 
エーゲル部屋


バルクホルン「ふんっ! ふっ…!」グッ グッ

エーリカ「……」

バルクホルン「っ…、ふぅっ!!」グイ

エーリカ「…トゥルーデあのさぁ?」

バルクホルン「ふん! ……なんだハルトマン…っ……私はトレーニングで…忙しい……ふぅっ!」グッ

エーリカ「そんなの後でいいじゃん」

バルクホルン「ーっふぅ…。なにを言う、日々の訓練は軍人の義務であり任務の一環だ。 出撃がなければ優先して行うのは当たり前だぞ? お前もカールスラント軍人ならば――」

エーリカ「ま、それで気持の準備が出来るならいっか」

バルクホルン「……」

エーリカ「トゥルーデらしいね」

 
バルクホルン「……お前は独りでなんの話をしている?」

エーリカ「まだ喧嘩してるんでしょ、シャーリーと? 不機嫌そうだから一目でわかるよ」

バルクホルン「それがどうした。 謝罪は済んだ、今は改めて“イェーガー大尉”との適切な距離を置いているだけだ」

エーリカ「……」

バルクホルン「……もういいか? ランニングに行ってくる」スタスタ

エーリカ「トゥルーデはさぁー!!」

バルクホルン「…なんだ、急に大声を出して」チラ

エーリカ「私のこと、天才だと思う?」

バルクホルン「別に。 お前の実力はお前の努力によるものだろ、それを知らない奴らが勝手に囃し立ててるだけだ。 変に慢心するなよ?」

 
エーリカ「にひひ! トゥルーデのそういうとこ、好きなんだよね~」ニコ

バルクホルン「お前の好意には感謝するが、…今はあまりその手の台詞は聞きたくない」

エーリカ「なになに? シャーリーに告白でもされたの?」

バルクホルン「……そんなこと、あってたまるか」フン

エーリカ「……」

バルクホルン「……」

エーリカ「…独りぼっちで戦う辛さはトゥルーデがよく知ってるじゃん」

バルクホルン「……なに?」

 
エーリカ「JGを抜けても私にはミーナやトゥルーデがいてくれてるけど、シャーリーは多分…独りで苦しんでたんじゃないかな?」

バルクホルン「…お前、聞いていたのか?」

エーリカ「廊下で話すのが悪いと思うけど?」

バルクホルン「……」

エーリカ「……行ってあげれば? 私の親友は、勝手に囃し立てる人とは違うよね?」

バルクホルン「……」

エーリカ「トゥルーデ」

バルクホルン「………ランニングに、行ってくる」

エーリカ「うん、いってらっしゃーい」

 
廊下


バルクホルン「……」スタスタ


~~~~~~~~~~~~~~~~

バルクホルン『……あいつが、そんな持病を…!』

ミーナ『恐らく今日の戦闘か、ジェットストライカーの暴走から貴女を救出したのをきっかけに発作を起こしていたんだわ』

バルクホルン『だ、だが平気な顔をして私とフライドポテトを取り合っていたじゃないか!?』

ミーナ『きっと我慢していたのね。 シャーリーさんは性欲に囚われてしまう自分にコンプレックスを持っているから』

バルクホルン『ま、まさか……そんな様子は今まで…』

ミーナ『だからこそ心配なの。 彼女も、私達と同じで弱みを他人に見せないわ』

バルクホルン『……』

ミーナ『誰かと違って器用な分、周りはそう簡単に気づかないでしょうし』

バルクホルン『……ミーナには打ち明けていたのか?』

 
ミーナ『不可抗力だったのよ。 …今は私にできる範囲で助力をしてるわ』

バルクホルン『……そうか、なら鍵をつけたのもミーナだったのか』

ミーナ『ええ。 貴女が壊してしまったけど』

バルクホルン『ぅ…』

ミーナ『……あの時のこともあったから、きっと自力で克服しようと考えたのかもしれないわ。 でも耐えられなかったみたいね』

ミーナ『ごめんなさいトゥルーデ。 私があの時気づいていれば、貴女を行かせなかったのに…』

バルクホルン『…そう、だったのか』

~~~~~~~~~~~~~~~~


バルクホルン(……何も知らなかったとはいえ私はあいつを軽蔑し、責めてしまった)

 
バルクホルン「(悪いのは私なんだろう、事情は理解できる)……しかしっ!」


(エーリカ『……行ってあげれば?』)
(ミーナ『トゥルーデの方から歩み寄ってあげることはできないかしら?』)

(シャーリー『あたしを抱いてっ!!!!』)



バルクホルン「っ……どうしろと言うんだ…!!」ギリ


「どうする必要もないだろ」


バルクホルン「!? …少佐!」バッ

美緒「やれやれ、喧嘩するほど何とやらとはよく言うが――」スタスタ

美緒「お前達は、偶には喧嘩せずに仲良く出来んのか?」

バルクホルン「……私は別に」

 
美緒「嫌になったか?」

バルクホルン「そんな事は――……いや、どうだろうな……わからない。 何故あいつがあんな事を言ったのか…」

美緒「ふむ……」

バルクホルン「私も反省しなければならないが、あいつに対する認識も改めなければならないと思っている」

美緒「お前がそこまで動揺するとは……まさか伽でも頼まれたか?」

バルクホルン「――な!!?///」ドキィ

美緒「図星か。 …シャーリーもいよいよ正気を保てん様だな、事態が深刻化してきた」ムゥ

バルクホルン「……少佐、なぜ…!?///」

美緒「いいか、よく聞けバルクホルン。 嫌なことを無理にする必要はない」

バルクホルン「ぇ…?」

 
美緒「但しシャーリーの声にしっかり耳を傾け、聞いてやれ。 そしてお前も話をしてやることだ」

バルクホルン「……」

美緒「中佐の言う歩み寄りとは、そういうことだぞ?」

バルクホルン「…どうして少佐がそのことを?」

美緒「廊下で密談すると、こうなる。 覚えておけ」

バルクホルン「ぐ……」

バルクホルン「――!? っ…!」キョロキョロ

美緒「心配いらん、今は我々以外に誰の気配も無い。 聞かれることはないだろう」

バルクホルン「……」

 
美緒「………まあ、私の用はもう済んだがな。 お前はどうする?」

バルクホルン「わ、私は……」

美緒「私はもう暫くこの辺りを警邏しているから、行くなら今のうちがいいと思うぞ?」クル

バルクホルン「待ってくれ少佐! …どうして私なんだ?」

美緒「ではな」スタスタ


バルクホルン「……」
 

 
――――
――



バルクホルン「……来てしまった。 なにも打開策がないまま」

バルクホルン(耳を傾けろ、か。 そもそも冷静に話し合える状況なわけないだろ!)グヌヌ

バルクホルン「っ……くそ! しっかりしろ、バルクホルン!! いつも通りでいいんだ、切り抜けろ!!」バチン

バルクホルン「……」ヒリヒリ

バルクホルン「…コホンッ」


コンコン


バルクホルン「イェーガー大尉、バルクホルンだ! そろそろ起きろ!!」
 

 
バルクホルン「…………」


バルクホルン「(しまった、間違えたか!?)…そ、そのだな…話がある! 出てきてくれ!」コンコン


バルクホルン「……」

バルクホルン「…………」ザワザワ…


バルクホルン「(~~っ!?)わ、悪かった!! 謝りたいんだ、大尉、話をしよう!」ドンドン


し~~~ん


バルクホルン「……ぅ…」

バルクホルン(この場合はどうすればいい…?)

 
バルクホルン「…い、今更後には引けない――」グッ

バルクホルン「開けるぞ! リベリアン!!」


ガチャ――





シャッキーニ部屋


バルクホルン「……」パタン

バルクホルン「――う!?(なんだ、この臭いは!?)」バッ

バルクホルン(部屋もさっきより荒れ放題。 妙に綺麗好きなシャーリーの部屋とは思えん光景だ)キョロキョロ

 

コツンッ


バルクホルン「!?(なにか蹴った?)」チラ


按摩さん「 」ビッショリ

バルクホルン「」


バルクホルン「おぉ、おのれ…!」ササッ

バルクホルン(ええい! ハルトマンと部屋を共にする私が今更なにを恐れる! 前進しろっ、ゲルトルート・バルクホルン!!)

バルクホルン「っ……~~~~!(うぉぉおおぉお!!!)」ズンズンズン


――――
――

 
シャーリー「…」

バルクホルン「……イェーガー大尉」

シャーリー「…」

バルクホルン(眠っているのか…?)

シャーリー「…」

バルクホルン(……触れたら危険だろうか? しかしこのままこうしていても――)

シャーリー「…」グッタリ

バルクホルン「!?(待った! …この雰囲気は違うぞ、睡眠と言うよりもかつて戦場で見た――)」


バルクホルン「――!!!」ハッ!!
 

 
シャーリー「…」

バルクホルン「おいっ!! 顔を見せろ!!」グイ

シャーリー「ぅ……」グデン

バルクホルン「!?」

シャーリー「…………ぁ…、バルクホル…ン…?」

バルクホルン「(とりあえず生きてはいるようだが)…私の入室に気がつかなかったか?」

シャーリー「……」

バルクホルン「……大丈夫か?」

シャーリー「…ごめんな、バルクホルン。 やっと少し…治まったから」

バルクホルン「そっちじゃない、今のお前だ。 冗談抜きに死にそうな雰囲気だぞ?」

 
シャーリー「へ、平気だって…。 もぅ、…気使わないで……ぃぃょ…。 淫乱女の部屋なんて、気持ち悪くて居たくないだろ…?」

バルクホルン「…………お前の使い魔のこと、ミーナから聞いたぞ」

シャーリー「!」

バルクホルン「誤解とは言え、すまなかった」

シャーリー「ぁ……」


バルクホルン「…………(こ、この先はなにを言えばいい? なにを話すべきなんだ!?)」グヌヌ

シャーリー「…知られちまったのか。 ……そう、だよな…あんな事も言っちまったし今更…もう――」

バルクホルン(どうする? 私は“歩み寄り”に来たんだが、とりあえず話を聞いてやればいいのか??)モンモン

シャーリー「……ぅ…っ」ウル

バルクホルン「!?」

 
シャーリー「っ…」ツー

バルホルン「(涙!?)お、おい…!?」

シャーリー「! ご、ごめっ……ぅぐ…」


バルクホルン「…………」


シャーリー「~っ…」

バルクホルン「…話してみろ」

シャーリー「ぇ…?」

バルクホルン「お前の気持ちをだ、シャーリー」

シャーリー「バルク…ホルン……?」グスッ

 
バルクホルン「ぃ言っておくが、誰が好きとか嫌いとかそういう話ではないからな!? 変な話はやめろよ!///」

シャーリー「……」

バルクホルン「私が聞いてやる」

シャーリー「…!!」

バルクホルン「……」


シャーリー「……。 ……あたし…」ボソ

バルクホルン「……」

シャーリー「怖かったんだ…」

バルクホルン「…そうか」

 
シャーリー「あたしがあたしの手を離れておかしくなってくのが…、こんな自分を知られるのが…」

バルクホルン「……」

シャーリー「昔から、ずっと……最初は大したことなかったのに…繰り返すうちに――」

シャーリー「もぅ…自分を慰めても苦しいままで…! どうしていいかわかんないんだ!」

バルクホルン「シャーリー…」

シャーリー「段々おかしくなってくあたしが不安で…怖くて……」

シャーリー「…でも、……皆に嫌われたくなくて……っぐ…」

バルクホルン「……」

シャーリー「ぇぐ…、…こんなこと……もっ…やなんだ……ぅあぁ~…っ」ポロポロ

 
バルクホルン(あのシャーリーがこんな風に泣きじゃくるとは…!)

シャーリー「あぁぁ……っ…ぅぐ…」

バルクホルン「……」

シャーリー「うぅっ………ぐ…」グスッ

バルクホルン「…馬鹿、中途半端に我慢をするな。 今は泣いていいんだ」

シャーリー「っ…!」

バルクホルン「私が聞いてやると言っただろ?」

シャーリー「…ぅ……ば、ばるくほる……あたっ…あたしぃ…っ //」

バルクホルン「私にはお前を許すことくらいしか出来ない。 だから、泣きたければ泣いていい」

シャーリー「~~~~っ、……ぅあぁ゛ぁあ゛あ――」


バルクホルン(……そうか。 私はこいつのことを知っているようで、大して知らなかったんだな)

シャーリー「あぁ゛~~っ、うぁ゛ぁ~ ///」

 
――――
――



シャーリー「…………」

バルクホルン「…落ち着いたか?」

シャーリー「ぅん……、顔の奥の方が…いたぃ」

バルクホルン「お前らしい豪快な泣きっぷりだったからな」

シャーリー「……」

バルクホルン「……す、すまない」

シャーリー「いいよ…。 そうじゃ、なくて――」

シャーリー「なんかもう、力が……入んなくてさ…?」

バルクホルン「なに?」

 
シャーリー「なんつーか、フワフワしてんだよ…。 へへへ…」

バルクホルン「風邪でも引いたか?」

シャーリー「へへ……」グデ

バルクホルン「お、おい!?」

シャーリー「…これ、死んだりしてな?」

バルクホルン「はあ!?」

シャーリー「兎って寂しいと死ぬんだって、知ってたか…?」

バルクホルン「な…っ!!? シャーリー待て!!!」バッ

シャーリー「…なんちゃって……。 へへ、そんなの嘘だよ…」

 
バルクホルン「っ!? き、貴様は……冗談に聞こえないぞっ!!?///」カァア

シャーリー「あ…はは。 どう…? いつもの、あたしかな…?」

バルクホルン「しゃ、シャーリー…? 本当にどうした?」

シャーリー「……」

バルクホルン「…お前、まさか本当に――」

シャーリー「バルクホルン、一個だけ頼み……きいてくれないか?」チラ

バルクホルン「!」

シャーリー「あたしの話、聞いてくれるんだろ…?」

 

バルクホルン「………………わかった。言ってみろ」





シャーリー「…一度だけでいいから、あたしを……抱きしめて欲しい」


バルクホルン「そうか、いいだろ――」






バルクホルン「…ぇ゛!!? ///」ピク

 

 
バルクホルン「……い、いや待て! 待った!! …そ、そのだな? お前の頼みは聞いてやるつもりではいるが、その……そういう特殊な行為は…ぅぐぐ/////」タジタジ

シャーリー「はは…そういうんじゃなくてさ、ただ……ハグして欲しいんだ」

バルクホルン「…ハグ。 ほ、抱擁でいいのか?//」

シャーリー「うん、…抱いてくれ」

バルクホルン「その言い方はやめろ!///」

シャーリー「…へへ」クス


バルクホルン「お前という奴は、………最後までこんな調子なのか」ガク

シャーリー「…頼むよ、バルクホルン」

バルクホルン「……くっ、仕方ない! 特別だからな! これ以上の事は絶対にやらないぞ!?」

シャーリー「ありがと…」

 
バルクホルン「上半身、少し起こすぞ?」グイ

シャーリー「…うん」ヨロ

バルクホルン「――っと! ……で、ここから私が一方的に抱きしめるのか?」

シャーリー「そう。 あたしは全然力が入んないし……抱かれたいんだ」

バルクホルン「わ、わかった………よし…っ」グイ


シャーリー「……」

バルクホルン「っ――」ヒシ


ギュ――


シャーリー「ぁ…//」ドキ
 

 
バルクホルン「こ、これでいいか…?////」

シャーリー「…うん……もうちょい、強く…」

バルクホルン「……///」ギュー

シャーリー「ふぁ…! ……はふ…///」

シャーリー(あったかい…)


バルクホルン「痛くないか? その…こういうことは妹以外で初めてだから、力加減がわからない」

シャーリー「…きもちいぃ//」ウトウト

バルクホルン「………そ、そうか///」

 
シャーリー「ん…//」

シャーリー(いい匂いがする……あったかくて、柔らかい…人の感触…)

シャーリー(…なんか、満たされてくなぁ)トロォ~ン


シャーリー「……こんなこと…ずっとなかった//」

バルクホルン「そんなの当たり前だろう。 成人前の女2人が抱き合ってるんだぞ?///」

シャーリー「バルクホルン…?//」

バルクホルン「……なんだ?」

シャーリー「もっと強く、ぎゅって…//」

バルクホルン「…了解」ギュー

シャーリー「んん…///」ゾクゾク

シャーリー(あたし…やっと…――)

 
――――
――



廊下


ルッキーニ「えぇ~~!? なんで通っちゃダメなのー?」

美緒「清掃中だ」

芳佳「あの…坂本さん、今週の掃除当番は私とリーネちゃんですよ?」

リーネ「そっちの方は、この前お掃除しましたけど…」

美緒「……」

芳佳「ここが通れないと、その……私達部屋に行けません」

美緒「駄目だ。 すまんが迂回をしろ」

 
リーネ「……なにかあったんですか?」

美緒「清掃中だ」

リーネ「……」

芳佳「えぇー…?」

リーネ「芳佳ちゃん、迂回しよう? お茶の時間なくなっちゃうし」

ルッキーニ「うじゅあー! あたしは部屋に行けないじゃーん!!」プンプン

美緒「普段使わないお前が、今更あの部屋に何の用があると言うんだ?」

ルッキーニ「シャーリー! シャーリーとこ行くの!」

美緒「尚の事通せん」

ルッキーニ「なんでぇー!!?」ガーン

 
美緒「とにかく、この先は今清掃中だ! 暫くは立ち入りを禁ずる!」

ルッキーニ「うじゅ~~っ!!」ジタジタ

芳佳「うーん。 よくわかりませんけど、わかりました!」

美緒「うむ、流石宮藤は物分かりがいいな」ヨシヨシ

リーネ(どっちかといえば2人とも頑固だよ…)

 
芳佳「ルッキーニちゃん! 通れるようになるまでルッキーニちゃんも一緒にお茶しようよ?」

ルッキーニ「……お菓子ある?」

リーネ「昨日焼いたスコーンが少しあるよ」

芳佳「あとフライドポテトもまだ余ってるから食べちゃおう!」

ルッキーニ「やたー♪ いくいくー!」


スタスタスタ――



美緒「……」

美緒「……さて、バルクホルンの奴は上手くやれただろうか。 少し様子を探りに行くとしよう」

 
シャーゲル部屋


シャーリー「…いやぁ、よかった! すっかり治ったみたい」

バルクホルン「……」

シャーリー「まだちょっとダルさがあるけど…うんうん、疼きもないし」モソモソ

バルクホルン「……」

シャーリー「でも、もうちょっとこうしてよっか! な、バルクホルン?」モゾ

バルクホルン「…おい」

シャーリー「ん?」

バルクホルン「………いや、もういい(くそっ! てっきりこいつは死ぬのかと思って、私はあんな事を…!)」グヌヌ

 
バルクホルン(というか、なぜ2人でベッドに横たわっている…!? いい加減もう歩み寄りは終わっただろう!!)

シャーリー「なんだよぉ~?」ダキ

バルクホルン「お、おいよせ!//」

シャーリー「ぇ……」ピタ

バルクホルン「!?」

シャーリー「……ごめん…」シュン

バルクホルン「(ぐ…治ってないじゃないか!!)……ほ、程々にしろよ?」

シャーリー「! さんきゅ♪」ギュー

バルクホルン(いつまで続くんだ、これは…?)

>>166
『シャッキーニ部屋』の筈がシャーゲル部屋と打ってしまいました。

訂正しま――……しなくていいか

 
シャーリー「ありがとな、バルクホルン…」

バルクホルン「……」

シャーリー「兎が寂しいと死ぬってのは嘘だけど、不安で生きるのを辞めちゃうってのは聞いたことあるんだ」

バルクホルン「なんだそれは」

シャーリー「うん、それも嘘かもしんないけど……でもあたしのこと全部知っても抱きしめてくれる人がいて、独りじゃないって感じて…ようやくスッキリした」

バルクホルン「……」

シャーリー「バルクホルンにその…欲情しちゃったのはさ、多分……ジェットストライカー追いかけた時だよ。 吊り橋効果ってやつだと思う…」

バルクホルン「…そ、そうか//」

 
シャーリー「でもさ、キッカケなんてそんなもんだろ? あたしは好きな奴に全部受け止めてもらって、本当に嬉しいよ」

バルクホルン「えっ…? お、おい待て! 私はそんな気は――」

シャーリー「あはは! わかってる、そういう意味じゃないって! あたしも別にレズじゃないし」

バルクホルン「…お前、そういう言い回しわざとやっているだろ?」ジト

シャーリー「ちょっと楽しいだろ?」

バルクホルン「全然楽しくないっ!///」

シャーリー「えぇ~?」ユサユサ

 
バルクホルン「ぐっ…!// ……それより、本当にもう大丈夫なんだろうな? こんな騒ぎを毎回起こされてはかなわないぞ?」

シャーリー「うん…、もうあたしは寂しくないから」

バルクホルン(な、なにか色々不安だ…)

シャーリー「………でも」ボソ

バルクホルン「?」

シャーリー「あたし達が解散しちゃったら……どうしよう」

バルクホルン「どうしようって…」

 
シャーリー「…電話してもいいかな?」

バルクホルン「……」

シャーリー「ねぇ?」

バルクホルン「構わないが、互いの場所によって時差もある。 出られる可能性は低いぞ?」


シャーリー「~~っ!?」ガーンッ

バルクホルン「ぅ…」ギク


シャーリー「……そっ…それでも、電話…しようかな…? 出るかもしんないし、伝言だけでも…」モニョモニョ

バルクホルン「……」

シャーリー「~…」イジイジ

バルクホルン「…な、なら手紙はどうだ?//」

シャーリー「!」

 
バルクホルン「それなら時間を選ばないし、遅かれ早かれスレ違いはないんじゃ…ないか?//」プイ

シャーリー「バルクホルン!」

バルクホルン「……読める字で書けよ?」

シャーリー「あっはは! やった♪」ギュー

バルクホルン「うぐっ!? おいシャーリー、もう離せぇ!」

シャーリー「あたし、絶対出すから!」ギュー





部屋の前


美緒「……」ソー

美緒「まさか後戯〈ピロートーク〉の最中だとは……やりすぎだ、バルクホルン」

 
美緒(私は示唆した筈だぞ! “する必要はない”と!!)

美緒「ここは監督者として、今すぐ討ち入るべきか――」チャキ



『も、もういいだろ!? 一度だけと言っただろうが!』

『んへへ、まだ終わってないってことでどう? その一回がさ♪』

『やーめーろー!!///』


<イチャイチャ



美緒「……」


美緒「…ぃ……いや、念の為中佐へ報告しに行こう」

美緒(これきしに臆するとは、まだまだ鍛錬が足りんか…)ソソクサ



【おわり?】





(・×・)<マテ! もうちょっと続くゾ

本当はお姉ちゃんがシャーリーのオナニー手伝ってエロエロするつもりだったのにどうしてこうなった

なんとなく半端な所で区切ってすみません。そのうちチョイ足しします

>>174

『美緒(これきしに 』→『美緒(これしきに 』

に訂正

 

― 翌日 ―


執務室


ミーナ「体調の方はどうかしら、シャーリーさん?」

シャーリー「一応リカバリーしてますけど、まだ本調子ではないですね」

ミーナ「そう。 なら今日は非番にしましょうか」

シャーリー「えっ! いいんですか!?」

ミーナ「特別ね? …もう今回ほど深刻な事態にはならないんでしょ?」

シャーリー「ええ、はい……多分 //」

ミーナ「うふふ、よかったわね?」

 
シャーリー「…中佐もいつもありがとうございます。 多分使い魔の影響が消えることはないですけど、あたしも自分のことよくわかりましたから」

ミーナ「まさか情欲だけじゃなく人肌に焦がれてたなんて、流石に気がつかなかったわ」

シャーリー「ていうか、…あはは。 そのぉ~――」ポリポリ

シャーリー「…どこかでずっと、本当のあたしは独りだと思ってて……さ、寂しかったのかもしれませんね…? //」ヘヘ

ミーナ「あらあら、シャーリーさんにしては歯切れが悪いわね?」ウフフ

シャーリー「いえその、自分でもわからなかったというか…無意識ってやつじゃないかなーなんて」

ミーナ「……」

ミーナ「シャーリーさん、貴女は独りなんかじゃないわ」

 
シャーリー「! …………はい」

ミーナ「誰にだって他人に見せたくない側面はあるわ、けど――」

ミーナ「たとえそれを知っても、認めてくれる人は必ずいるのよ」

シャーリー「……はい!」

ミーナ(トゥルーデがそうなるかは少し賭けだったけど)

ミーナ「…うふふ、でも貴女達が“一線を越えた”って坂本少佐が報告してきた時は流石に驚いたけど」

シャーリー「あはは、あたしだって中佐達が恐い顔して部屋に押し入ってきたときはビックリしましたよ」

ミーナ「必死に弁明するトゥルーデは面白かったわね?」

シャーリー「ま、まぁ同感ですけど……あたしのせいなんですから、あまり言わないでやってください」

ミーナ「そうね。 報告に来た坂本少佐の狼狽ぶりの方が、今思えば興味深かったわ」クスクス

シャーリー「あ、それはあたしも見たいですね!」

ミーナ「ダメよ、少佐の名誉は守らなくちゃいけないわ」ニコ

シャーリー「えー…、だったらその話自体バラしちゃダメじゃないですかぁ」

ミーナ「うふふ」

 
ミーティング室


シャーリー「――ってわけで、あたし今日は非番なんだ!」

ルッキーニ「やたー! じゃあたしもー!」

エーリカ「いぇーい♪」

バルクホルン「なんでそうなる!? お前達は勝手に休むな!」

シャーリー「おー! そんじゃさ、これからあたしは買い物に出るけど一緒に行くか?」

バルクホルン「おい、お前も養生のために与えられた休みを――」

ルッキーニ「いくいくー!」

エーリカ「運転はしないよ?」

シャーリー「まかせろ」

バルクホルン「こら、お前達は非番じゃないと言っているだろうが!! 話を聞け!」

 
シャーリー「いいじゃんいいじゃん、必要な物資があったら買ってくるよ?」

バルクホルン「ぐ…貴様、強引に買い出し任務にするつもりだな?」ジト

シャーリー「ついでってやつだよぉ」ズイー

バルクホルン「認めん!」

シャーリー「……ダメなのか?」ジッ

バルクホルン「っ…!?」

シャーリー「……」ウルウル

バルクホルン「…………いや、駄目というか…。 その、…ちゃんと事前に手続きをすればだな…」

シャーリー「バルクホルン…」ジリジリ

バルクホルン「ぐぅ…! そんな目をして寄ってくるな!」タジ



エーリカ「……へぇ、これは面白いことになってるね」

ルッキーニ「にゃ? なにがー?」

 
エーリカ「シャーリーがトゥルーデに対して甘え上手になってる」

ルッキーニ「? …そなの?」

エーリカ「私にはまだまだ負けるけどね」

ルッキーニ「ふーん」

エーリカ「それよりルッキーニ、本気で買い物付いていく?」

ルッキーニ「うじゅ? うん」

エーリカ「なら手は打っておかないとね。 ミーナに怒られるのは避けられないし」

ルッキーニ「なにすんの?」

エーリカ「ふふーん、責任の分散!」

ルッキーニ「??」

 
バルクホルン「い、いいか? よく聞けリベリア――」

シャーリー「ぅぅ…」シュン

バルクホルン「!? ……ええぃ! よく聞いてくれ、シャーリー?」

シャーリー「うん、なに?」ニコ

バルクホルン「……定期買出しが明後日に予定されている。 当番はお前だから買物はその時でいいんじゃないか?」

シャーリー「よくないよ…」

バルクホルン「な、なぜだ? そんなにすぐに必要なものなのか?」

シャーリー「うん」

 
バルクホルン「ズボンの代えでも切れたか?」

シャーリー「…違うよ。 ズボンがなくなったらバルクホルンの借りるし…//」モジ

バルクホルン「だ、誰が貸すかっ!!///」ササッ

シャーリー「そんな……宮藤には普通に貸そうとしてたのに!? しかも脱ぎたてを…」

バルクホルン「お前のは下心を感じる!!//」

シャーリー「寂しいよぉ」ジリジリ

バルクホルン「やめろっ!! ///」

 
エーリカ「はいはい、“お楽しみ中”悪いけどいいかな?」

バルクホルン「……エーリカ、後で覚えていろ?」グヌヌ

エーリカ「素直じゃないなぁ」

ルッキーニ「シャーリッ!」ダキ

シャーリー「ん、どーしたルッキーニ?」

ルッキーニ「あたしがいるから寂しくないよ!」ギュー

シャーリー「…んふふ、そうだな。 サンキュ」ナデナデ

ルッキーニ「ん~♪」

 
エーリカ「シャーリー、買い物はいつ行くの? お昼ご飯のあと?」

シャーリー「そうだなぁ。 今すぐ出発して外食したい気分だけど、あたしらの飯もう用意してるだろうしなぁ」

ルッキーニ「芳佳達が今作ってるよ? 匂いがするー!」

バルクホルン「貴様ら! シャーリーはともかく、無断外出は軍規違反だ!」

エーリカ「(ニシシ…)そんなこと言って、トゥルーデも本当は行きたいんでしょ?」

バルクホルン「は? なにを言って…」

ルッキーニ「うじゃ、そなの? じゃ一緒に行こうよ」

バルクホルン「いや…おい待て」

シャーリー「おっ! よっしゃ、それじゃ一緒に便箋選ぼう!」

バルクホルン「私は行かないっ! 便箋など、この基地にいくらでもあるだろう?」

 
シャーリー「あんな唯の白紙じゃ嫌だ。 もっとオシャレなやつがいい」

バルクホルン「なら明後日でいいだろうが。 そんなに急いで、実家にでも出すのか?」

シャーリー「ぇ…!!?」ガーンッ!!

バルクホルン「な、なんだ?」

シャーリー「そんな……ひどい」シュン

バルクホルン「お、おい!?」

エーリカ「ひどい…」

ルッキーニ「シャーリーいじめないで…」

バルクホルン「おいっ!! 私がなにをした!?」

 
シャーリー「約束しただろぉー」

バルクホルン「は? ………………ぁ! ああ、アレか!?」

シャーリー「“アレか”って……」ショボーン

バルクホルン「い、いや待て。 あの手紙云々は解散後の話だろう? お前は今日必要だと言ったじゃないか!?」

シャーリー「今日、欲しいんだよぉ…」

エーリカ「わかる」

ルッキーニ「あたしも今日お菓子食べたーい!」ウジュー

バルクホルン「お前ら、悪乗りもいい加減にしろ!」

 
エーリカ「いいじゃん! トゥルーデも封蝋なくなってきてるでしょ? 買いに行こうよ?」

バルクホルン「なっ!? どうしてお前がそんな事を知っている!?」

エーリカ「この前クリスに出した手紙が17通目だからそろそろかなと思って」

バルクホルン「違う、18通目だ」フン

シャーリー「そんなに……いいなぁ」

ルッキーニ「シャーリーだいじょーぶ! あたしがシャーリーに手紙書いたあげる!」


ワイワイ――




ミーナ「…シャーリーさんの問題が改善したのはいいけど、このままだと風紀が乱れるばかりだわ(4人とも午後は禁固室ね)」コソー

美緒「……」

ミーナ「私達が一層しっかりしないといけないわね、坂本少佐?」チラ

美緒「むぅ…」

ミーナ「……どうしたの?」

美緒「…いや、バルクホルンのやつ。 検閲される手紙に封蝋をする意味は無いんじゃないか?」ムム

ミーナ「……」

美緒「ミーナはどう思う?」

ミーナ「…………」

美緒「…ん?」


ミーナ「はぁ…(私にも理解者が欲しいわ)」ガク





(・×・)<終わりだナ
 

適当に終わらせた様に見えるかもしれませんが、それは気のせいではありません

レスありがとうございました

このSSまとめへのコメント

1 :  SS好きの774さん   2015年04月02日 (木) 18:52:29   ID: rGM8_QZD

ナンダヨコレ
ナンカ感動スルゾ

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