2009 stalker 『ジュリエット』
アイドルプロデューサーのモバPが何者かに銃撃される
S1最終話
2009年 6月
事務所
モバP『みんな今日のライブよくやったな!』
幸子『当たり前じゃないですか、僕がいれば万事オッケーですよ』ドヤァ
友紀『幸子ちゃん、そんなこと言いながら裏で結構ばててたよね』
幸子『うっ・・・姫川さんこそ酸素スプレー抱えてたじゃないですか』
友紀『あれヘリウムだし』
P『いや、そっちのほうが問題なんだが…』
凛『でも、ほんとに皆すごかったよ。ねぇ、卯月?』
卯月『うん!』
未央『この調子で皆どんどん売れていくといいね』
幸子たちが所属しているアイドル事務所は今日、小規模ながらもライブを開催していた。
売れっ子とは言い難いが、確実に成長を遂げているのは誰もが感じていた。
Sランク入りもそう遠くはないと思われていたが・・・・・
***
P 自宅
P『頼むから、その銃を下してくれ…』
P『話せばわかる、だろ?』
P『だから・・・・・』
パァン
P『あぅ・・・・』バタッ
ある日、Pの自宅に何者かが侵入しPに発砲、一命は取り留めたがこん睡状態になってしまった。
Pを失った事務所は崩壊し、アイドル達も散り散りになった。
捜査が行われるものの十分な証拠や証言もなく、事件は早々に迷宮入りになった。
****
2013年
St.Vip 病院
千早「おはよう、春香」
春香「おはよー、千早ちゃん」
千早「あなたもプロデューサーに呼ばれたの?」
春香「うん、なんか事件の再捜査だって。これ、ファイルね」
千早「2009年って最近ね・・・あぁ、この事件なら知ってるわ」
春香「当時、売れようとしていたアイドル事務所のモバPが自宅で発砲されて、昏睡だなんてね」
春香「島村卯月ちゃん好きだったんだけどね」
P「おれは輿水幸子派だったな」
千早「プロデューサー、来てたんですか」
P「まあな」
春香「再捜査って言ってましたけど、モバPが回復したんですか?」
P「そうだ、3日前に昏睡から目を覚ましたそうだ。本当ならリリーたちの担当だが、あっちは忙しいみたいでね」
千早「こっちに回ってきたわけですか」
P「そういうこった。でも、押し付けられたわけじゃないからな。ちゃんとあっちのボスが俺たちにって推してくれたんだ」
春香「ここで結果を残せば、いいことあるかもですね!」
P「お、そうだな」
参考OP:https://www.youtube.com/watch?v=F0nVAswNSn4
***
765号室
P「失礼します」ガラガラガラ
看護婦「こんにちは、刑事さん。私は彼の担当の佐久間です」
佐久間「彼がきてからずっと私が担当しています」
P「いま、話せますか?」
佐久間「ええ。でも、あまり長くはできないと思います」
千早「こんにちわ、モバPさん」
モバP「あぁ・・・こんにちわ」
春香「私たち、765分署の刑事です。」
P「あなたが撃たれた事件について捜査することになりました」
モバP「すみません・・・まだ何も思い出せないんです」
モバP「思い出そうとすると、頭が・・・ウゥッ」
佐久間「モバPさん、私はここにいますよー」
モバP「ありがとう、佐久間さん・・・そろそろ薬の時間だね」
P「じゃ、私たちはこれで」
***
765分署 コールドケース課
P「さてと、誰から話を聞こうかね」
春香「なんか、この千川ちひろって女が怪しそうですね」
P「まあ、仕事仲間だし何か知ってるかもな」
千早「千川ちひろは事件当時には事情聴取されてないですね」
P「どうせ、強盗の線でやってたんだろ。ましてや、女性が男を撃ち抜くだなんてだれも思わない」
千早「私、行きます。さいわいそう遠くには住んでないので、すぐ行けそうです」
P「わかった、たしか真が暇なはずだから連れて行け」
千早「はい」
P「俺と春香はアイドルをあたろう」
春香「島村卯月ちゃんがいいです!」
P「卯月っと・・・どれどれ・・・いまは普通に大学に通ってるらしいな」
春香「そりゃ、卯月ちゃんですからね」
***
某事務所
ちひろ「モバPさんが目を覚ましたんですか!?」
千早「ええ、つい最近」
真「それで、改めて彼の銃撃事件を再捜査してるんです」
ちひろ「まさか、私疑われてる?」
千早「当時、あなたは事情聴取を受けていませんね。事件当日はどこに?」
ちひろ「普通に、自宅ですけど」
真「誰か証明できる人はいます?」
ちひろ「そうね・・・お昼ごろに川島さん、川島瑞樹さんから電話があったから話したの」
真「はぇ~、川島さんか・・・」
ちひろ「暇だったから、呼んで一緒に過ごしてました。その日はずっと飲んでましたね」
真「裏を取っても?」
ちひろ「もちろん。もっとも、その日川島さん結構飲んでたからまともに証言できるかわからないけど」
千早「それで、モバPは誰かとトラブルを起こしてたりはしなかった?」
真「銃撃されるほどね」
ちひろ「トラブルは毎日起きてたわ。彼って根っからのラノベ主人公体質なの」
***
2009
P『ふぅ・・・のど乾いたな』
ちひろ『お茶、飲みます?』
P『参考までに聞いておきますけど、いくらです?』
ちひろ『いや・・・さすがにそこまで金の亡者ではないんですけど><』
凛『プロデューサー、これいいよ』つペットボトル
P『ああ、凛ありがとう。でもこれ、開いてないか?』
凛『え・・・えーっと、あんまりおいしくなかったからプロデューサーにあげようかと思って』
P『まずいものを飲ませようとするなよ』
凛『ええ・・・』
P『でも、せっかく凜がくれたんだから、もらっておくよ』グビグビグビ
凛『うん・・・結構、がっつり口つけるのね』
P『なんか言った?』
凛『なんでもないし・・・////』
未央『あーっ!また、凜が抜け駆けしてる!!』
凛『なんのこと?』
未央『そのジュース、昨日おいしいって言って飲んでたよね!?』
凛『さてと、スケジュールでも確認しようかしら』
未央『ファッ!?』
P『お前ら仲いいな』HaHaHaHa
?『P君、何してるのかしら』
P『和久井さん・・・今日はオフでしたよね』
和久井『そうよ、でもまず質問に答えてくれる?』
和久井『それは何?』
P『これはジュースですけど』
和久井『ええ、わかるわよ。問題は入手方法よ。あなたは普段そんなの飲まない。でしょ?』
P『これは・・・その・・・』
凛『私があげたんです、和久井さん』
和久井『へぇ・・・』
凛『何か問題ありましたか?』
和久井『いいえ、凜ちゃん。あなたがそうするならそれで構わないわ』ゴゴゴゴゴ
未央『あわわわ・・・』
P『和久井さん、そんなに怒らなくても』
和久井『怒ってなんかいないわ。でも、あなたがこのままはっきりしないのなら、痛い目見るわよ』スタスタスタスタ
ちひろ『帰っちゃいましたね・・・』
P『ああ・・・あとで電話するか』
***
2013
ちひろ『和久井さんって、モバPさんにぞっこんみたいだったから』
千早「実際に、被害は?」
ちひろ「さあ・・・ただ、四六時中結婚届を書かせようとしてたわね」
真「相当、焦ってたのかな・・・まだ当時26歳だったと思うけど」
千早「でも今じゃ、三十路よ」
真「・・・・・」
***
765商科大学 学生課
卯月『えーっと、なんで刑事さんによばれてるんですかね・・・』ソワソワ
P「突然で、ほんとに申し訳ないよ、卯月ちゃん」
卯月「はぁ・・・そうですか」
P「おれは、殺人課のP、こっちは天海春香」
春香「卯月ちゃん!私きみの大ファンなの!!」ハァハァハァ
卯月「え!?!?!」
P「春香、落ち着け。それじゃ、小鳥さんみたいだぞ」
卯月「あの・・・あなたたちほんとに何しに来たんですか?」
P「ごめんよ、実は君の元プロデューサーが目を覚ました」
卯月「え・・・モバPさんが!?」
卯月「よかった・・・・」
卯月「プロデューサーですからね。まあ、私なんか皆には及びませんでしたけど」
P「?」
卯月「それで、私に何か聞きたいことでもあるんですか」
春香「卯月ちゃんのプロデューサーを撃った人を探してるの、つまり犯人ね」
P「念のために聞いておくけど、事件当日はどこに?」
卯月「その日は友達と買い物に」
春香「名前は言える?」
卯月「ええ、まだ連絡は取れると思います」
春香「わかった、それでプロデューサーについてなんだけど・・・」
P「彼、何か人間関係とかでトラブル抱えてなかったかな?」
春香「彼を恨んでた人、とかね」
卯月「そうですねぇ・・・」
卯月「いました、一人・・・」
***
2009
事務所
早苗『P君・・・聞いたよ』
モバP『な、何をかな・・・』
早苗『みりあちゃんに、変なことしたんですってね』
P『馬鹿言わないで下さいよ!』
早苗『そう?でも、君がみりあちゃんとハグしてるのを見たって通報があるんだよね』
P『ぬっ・・・それはみりあがしたいって言うからしかたなくだな・・・』
早苗『言い訳はいいの。とにかく、これ以上うちの小さい子たちに手を出すようなら・・・』
早苗『あなたの頭をその煩悩と一緒に吹き飛ばしてあげる』
卯月(な、なんか会話に参加しづらい・・・)
***
卯月『早苗さんは元婦警さんだったから・・・』
P「なんてこった、早苗さんか・・・・」
春香「知ってるんですか」
P「まあな。あの人はおっかないぞ~・・・俺も何度か死にかけた」
卯月「それで、モバPさんのお見舞いには行っていいんでしょうか?」
春香「うーん、どうかな。話せる状態ではあったけど、昔のことを思い出そうとするときつそうだったね」
卯月「ですよね・・・死にかけた時の思い出なんかいらないですよね」
P「そろそろ、お昼終わっちゃうな。ごめんね卯月ちゃん、行っていいよ」
卯月「いいえ、あの人の安否がわかったのでよかったです」
****
とある企業
和久井『社長じゃなくて、秘書の私に用がある人なんて珍しいわね』
和久井「しかも、イケメン刑事ときたわ・・・」
真「え~っと・・・ぼく女です」
和久井「この際どうでもいいわ、選んでいられないのよ」グイッ
真「あははは・・・御冗談を」
千早「仕事中なので、やめてもらってもいいですか」
和久井「ちょっとしたジョークよ」
真「それで、聞きたいのは09年にあなたの元プロデューサーが撃たれた事件についてです」
和久井「なんでいまさら?」
千早「彼が先日、目を覚ましました」
和久井「あら・・・そうだったの・・・これが終わったらお見舞いにでも行こうかしら」
千早「とどめを刺しに行くのかしら」
和久井「人聞き悪いわね・・・もしかして、私が犯人だと?」
千早「あなた言ったそうね、『痛い目みるわよ』って。結婚してもらえないから怒っちゃった?」
和久井「そのことなら、冗談よ。あのあとあっちのほうから電話で謝ってきたの」
和久井「たしかに、結婚はしたいけど人殺しはしないわ」
真「じゃあ、ほかに彼は何か問題を抱えてましたか?」
和久井「そうねぇ、そういえば撃たれる一か月前になんか言ってたわね」
***
2009
事務所
和久井『あら、なんだか元気なさそうね』
モバP『いや・・・そう見えますか』
和久井『見えるわよ、いつにも増してやつれてるわよ。ちひろさんに変なもの飲まされた?』
モバP『いいえ、ちひろさんはむしろスタドリをくれましたよ、半額で』
和久井『はぁ、あのねあなたがシャキッとしてくれないと私たちまで暗い気持ちになっちゃうわ』
和久井『何かあるなら、話くらい聞くわよ、ね?』
モバP『和久井さん・・・・じつは最近、誰かにストーキングされてるような気がして』
和久井『ストーキング?』
モバP『ええ、なんだか帰り道とか外回りの時に視線を感じるんです』
和久井『なるほどね・・・にしても、私たちならともかくあなたをストーキングするなんて、いったい何者かしら』
和久井『もしかして、週刊誌とかに狙われてるんじゃないの。あなたってよくほかのアイドルともイチャイチャしてるから』
モバP『あり得ますね・・・って、別にあれはイチャイチャしてるんじゃないんですって』
和久井『あなたはその気がなくても女の子は結構本気にするものよ、そういうとこ気をつけなさいよ』
***
2013
和久井「あの時はあまり大きく考えてなかったわ」
真「なんで、それを当時の警察に言わなかったんですか」
和久井「正直言って、彼のことを慕っていた子は大勢いたわ。中には過激な子もいると思ったのよ」
和久井「まあ、人殺しはないでしょうけど」
千早「過激な子って?」
和久井「渋谷凜、あれは完全に正妻気取ってたわね。常に彼の横にいたわ」
千早「近くにいるだけじゃ、足りなかったのかも」
***
片桐宅
早苗『ひさしぶり、プロデューサー』
P「お久しぶりです、早苗さん」
早苗「あれ、隣にいる子は・・・まさか」ゴゴゴゴゴッゴ
春香「あ、あのっ、私天海春香っていいます!プロデューサーさんは私の上司です!」
早苗「なーんだ、えらくかわいい子連れてるからてっきり・・・ねぇ?」
P「うっ・・・変なことはしてないですよ」
早苗「わかってるよ!で、今日はなんのようかな?」
早苗「その格好だから・・・もしかして、事件?」
P「ええ、09年のモバP銃撃事件について」
早苗「ああ・・・P君ね」
P「実は、彼が先日目を覚ましました」
早苗「へぇ・・・それでどうして私に事情聴取?」
春香「早苗さんはよく、彼を・・・シメていたそうですね」
早苗「それは、彼がみりあちゃんとかに手を出していたからで・・・それで私が撃ったとでも?」
P「あなただったら銃の扱いに長けている、致命傷くらい負わせることもできますよね」
早苗「馬鹿らしいわ、だったらどうしてとどめを刺さないのよ。今回みたいに起きたら終わりじゃない」
春香「そう言われれば・・・」
早苗「プロデューサー、まだまだね」
P「すみません・・・でも、早苗さんが犯人じゃないってわかってよかったです」
早苗「いいのよ・・・私だってやりすぎなところもあったから」
***
765分署
P「モバPはストーカーに悩まされていたのか」
真「そのようです」
千早「過去のストーカー絡みの事件を調べましたが、銃を扱っているのはこれだけでした」
春香「で、渋谷凜ちゃんがその候補に挙がっているわけかぁ・・・悲しいなぁ」
千早「私も彼女の映像見たことあるけど、そういうことしそうには見えないわね」
小鳥「でも、ああいう普段クールな子こそ、心を許した相手には最高級のデレを見せるものよ」
千早「それが、銃弾でなければよかったですけどね」
P「さて、もうこっちに来ている頃だろうから、話を聞こうじゃないか」
***
取調室
凛(19)『・・・・・悪くないかな』
凛「取調室っていうのも」
凛「それで、あの人が目を覚ましたからってどうして私が呼ばれたわけ?」
千早「あなた、彼のこと好きだったんでしょ?」
凛「ええ、今でも」
千早「でも、彼のことを慕っていた人はほかにも大勢いたんでしょ、大変よねぇ。正妻ポジを保つのは」
凛「何が言いたいわけ」
千早「あなたは彼の傍に常にいたい、でもそれをほかの人が邪魔をする、なんとかして彼を我が物にしたい」
千早「耐え切れなくなったあなたは、彼をストーキングし始めた、違う?」
凛「馬鹿馬鹿しいわ。私はそんなことしない」
千早「彼は撃たれる前に、ストーカーの被害に遭ってたみたいなの」
凛「そっか・・・ようやくわかったわ」
千早「なにが」
凛「実は、事務所にプロデューサーへのファンレターが届いてたの」
***
2009
事務所
ちひろ『モバPさん、また届いてますよ』
モバP『へぇ~、なかなか面白い人もいますね』どれどれ
凛『それってファンレターよね。プロデューサーにも来るもんなんだ』
ちひろ『ごくたま~に、ね。モバPにもここ最近ずっと来てるのよ』
凛『なんて書いてあるの?』
モバP『えーっとな・・・・』
モバPさんへ
最近、雨が良く降るようになりましたね。私はよく傘を持たずに出かけてしまうので
雨に降られて大変な思いをしています。それに反してモバPさんはいつも傘を携帯していますね。
備えあればなんとかといいますけど・・・・・・
凛『なんかこれ・・・・怖い』
モバP『だな・・・どうしたんだろいつもは普通の内容なのに・・・・』
ちひろ『しかも、モバPさんのことが詳しく書いてありますよね・・・・』
凛『プロデューサー・・・これからは気を付けたほうがいいよ・・・変なのに』
モバP『あはははは・・・・モテ男もつらいなぁ』
****
2013
凛「警察にいってやろうかと思ったけど、住所とか書いてなくて・・・でも、あなたのJよりっていつも書いてあった」
千早「手紙には彼の仕事のこととかも書いてあったのよね」
凛「そうだよ、誰をどこへ連れて行ってたとか」
千早「ほかのアイドルでそういうことをしそうな子はいた?」
凛「まさか!みんなあの人のことを好きだったけど・・・あ、そういえば」
凛「そのころからよく、事務所の近くで女の人を見るようになったの。同じ人だったかな」
千早「どんな人?」
凛「あんまり、覚えてないけど・・・でも、すごくきれいな人だった。彼女だって言われてもおかしくなかった」
凛「たぶん、その人がプロデューサーに手紙送ってたんだと思う」
千早「その手紙はもう見られないかしら」
凛「たしか、事務所の荷物関係はちひろさんが引き取ってたとか聞いたよ」
****
765分署
P「とりあえず、ファンレターをちひろさんに送ってもらったわけだが・・・・」
小鳥「この量はすごいですね」
春香「この山の中から探さないといけないわけか」
千早「Jさんの手紙をね」
P「そのJ、ってなんだろうな・・・イニシャルだとすると・・・じぇ・・・じぇ・・・じぇじぇじぇ!」
春香「犯人はあまちゃんか!!」
千早「なわけないでしょ・・・」
P「とりま、俺と春香で仕分けるか・・・千早はどうする?」
千早「私は彼の家に行きます。何かわかるかもしれません」
****
モバP宅
千早「なんだか、やけにきれいね」
管理人「だれも手入れはしてないはずだけどね・・・ま、あとは刑事さんたちに任せます。終わったら管理人室まで」
真「はーい・・・・でも、これって明らかに誰か入って掃除してるよね」
千早「だとしたら、そいつがJさんね」
真「さてと・・・僕的にこのPCが怪しいと思うな」
千早「そうね、メールとかネットの履歴で何かわかるかもしれないわね」
千早「で・・・スイッチは・・・?」
真「・・・・・いいよ、僕がやる」カタカタカタ
真「ふむふむ・・・一応、メールは怪しいのはなさそうだね。」
千早「全部、仕事関係のようね」
真「一応、データは小鳥さんに送ってっと、次はネットだね」
千早「この調子じゃ、x●ideosくらいしか見つからなそうだわ」
真「あはははは・・・・まあ男の人だし多少はね。えーっと・・・」カタカタカタ
真「ん?」
千早「やっぱりみつかった?」
真「いいや、モバPのヤホーメール・・・・もしかしたら、こっちに本命かもね」カタカタカタカt
真「ビンゴ!見つかったよ、どうやらJってジュリエットって意味らしいね」
千早「ほんどだわ、ジュリエットさんからメールがたくさん・・・しかも、かなりの間隔で送ってるわね」
真「ここなんか、1分も経ってないよ・・・この量じゃさばききれないからいったん、署に戻って確認しよう、誰かに手伝いをお願いするんだ」
千早「でも、誰にお願いするの?」
真「美希でいいかな」
***
765分署
P「だめだ・・・・何も見つからないぞ・・・」
春香「ていうか、筆跡鑑定班に見せたほうが良かったですね・・・・」
P「すっかり忘れてた・・・・よし、春香頼んだ」
春香「はぁーい・・・チカレタ」
P「真たちのほうは何か見つかったか?」
真「いいえ・・・・ただわかったのはこのジュリエットさんはかなり危ない人物だと」
美希「zzzzzzz」
千早「はぁ・・・・埒があかないわ。いったん、モバPにジュリエットさんについて聞いてみましょう」
P「そうだな、引き金になる言葉を言えば、思い出すかもな」
****
病院
佐久間「こまりますねぇ・・・こんな時間に面会だなんて」
P「ですけど、モバPさんを撃った犯人について何か思い出してもらいたいんです」
千早「少しだけでもいいんです」
佐久間「・・・・・わかりました、でも何か問題があればすぐにお引き取り願います」
***
P「どうも、モバPさん」
モバP「ああ、刑事さん」
千早「お体はどうですか」
モバP「最近は頭痛も収まってきたから楽にはなったよ。事件のほうはなにかわかりましたか」
P「そのことなんですが、事件まえにストーカーの被害に遭ってましたね?」
モバP「ああ、たしかそんな気が・・・すごいメールや手紙が来るんだ・・・・」
千早「その送り主について、わかりました。ジュリエットという名前に覚えはありますか?」
モバP「たぶん、その人からメールとかがきてたと思います・・・・」
千早「どこで知り合ったか、覚えてますか」
モバP「それは・・・・うぅ・・・頭が・・・」
佐久間「大丈夫ですか?!・・・・・この薬を飲んでください・・・楽になりますよぉ・・・」ナデナデ
モバP「ありがとう・・・佐久間さん。きみは本当に・・・・うっ・・・ああ」
千早「モバPさんっ!」
モバP「何か今・・・・思い出そうと・・・うう、なにか重要なことを・・・」
佐久間「・・・・・」
千早「ほんとですか!!」
モバP「でも・・・頭が・・・」
prrrr prrr
P「しまった、マナーモードにしておくの忘れてた・・・・ちょっと電話でてくる」ガラガラガラ
モバP「たしか・・・・俺を撃ったのは・・・うっ・・・」
佐久間「刑事さん、申し訳ないですけど、これ以上モバPさんを苦しませるわけにはいかないのでお引き取りを・・・」
千早「でも、思い出せそうなんですよ!」
モバP「いいんだ、佐久間さん・・・もう少し・・・・・・もう少し・・・・」
佐久間「・・・・・・・・」
****
男子トイレ
P「えっ、モバPのパソコンから履歴のデータが復元できた!?」
小鳥<ええ、そしたら案の定出会い系サイトにアクセスしてるのが分かったんです
小鳥<そこでジュリエットの名前で検索をかけてみたところ、7人引っかかりました
P「7人か・・・なにかモバPとの接点のありそうな人は?」
小鳥<それなんですけど、1人だけ詳細にプロフを書いている女性がいました、しかも本名まで
P「それで、名前は?」
小鳥<えーっと名前は・・・・
***
病室
モバP「名前が・・・・たしか・・・・」
佐久間「・・・・・・・」
***
小鳥<佐久間―
P「えっ・・・・・」
****
モバP「・・・・・・あ、思い出したぞ」
モバP「まゆ・・・・・佐久間・・・はっ?!」
ガシッ
「ふふふ、動かないでくださいねぇ・・・・モバPさん・・・・」
千早「え・・・佐久間さんあなた・・・・その注射器を置きなさい」
まゆ「お断りします」
P「千早!そいつは・・・・・あ」ガラガラガラ!
P「遅かったか・・・佐久間まゆ、きみが彼を撃ったんだな」
まゆ「うふふふ、わかっちゃいましたか・・・すくなくとも4年前の刑事さんとは違うみたいですね」
まゆ「でも、これくらいのこといずれはわかるだろうと思ってました、だから最後の手段も考えておきました」
まゆ「この注射器には特殊な毒がはいっているんですよ・・・お友達の発明家にもらったんですよ」
ブスッ
モバP「あひっ・・・・」
まゆ「でも、ただ打っただけじゃ効果はありません。ここにもう一つ注射器があります、これを」
ブスッ
まゆ「んっ・・・私にも打ちます・・・」
P「いったい何がしたいんだ、まだ間に合うから馬鹿な真似はよせ!」
まゆ「この毒は撃った者同士の唾液が混ざり合うことで・・・・効果を発揮するんです・・・ロマンチックですよねぇ」
まゆ「本物のロミオとジュリエットにも負けないくらいの・・・・」
モバP「まゆ・・・・きみだったのか」
まゆ「やっと思い出してくれたんですねぇ・・・・」
モバP『そう君はあの時・・・・』
****
2009
某駅内
モバP『ふぁああ、疲れたなぁ・・・ちひろさんにアイドル候補探して来いって言われたのはいいけど・・・』
モバP『見つからないんだよなぁ・・・そもそも素人A●のスカウトマンみたいに思われてるんだよな』
モバP『でも見つけないと後が怖いからなぁ・・・ん?』
トイレの入り口付近で女の子が不良x3に絡まれているのを見つけた
A『なあなあ、俺たちとお茶しようぜー』
B『おごってあげるからさ!ね?』
C『まず俺たちさぁ、いい喫茶店知ってんのよ、だからさいこ!』
女の子『いや・・・私そういうのはいいんで・・・』
B『おごるって言ってんじゃん』カベドンッ
いわゆる壁ドンというやつだろうか不良の1人が女の子を壁に追い込んだ
モバP『おい、お前らそこらへんにしたらどうだ』
C『なんだおっさん、かっこつけてんじゃねーぞ』
モバP『はいはい、警察呼ばれたくなかったらさっさと帰れ、いいな』
A『ちっ・・・なんか冷めたわ。おまえら、もういこーぜ』
B『はぁ、また男3人で飯かよ・・・』
C『うっせ、こっちのセリフだぼけ』
聞き分けは良いようで、3人でぶつぶつ言いながら去っていった。
モバP『全く最近のわかいもんは・・・大丈夫かい?』
女『はい、ありがとうございます』
モバP『ん?君よく見たらすっごくかわいいね!あのさ、うちアイドル事務所やってるんだけど来ない?』
女『ごめんなさい、私もうモデルをやってるんです』
モバP『そっかぁ、なら仕方ないな。うむうむモデルかどうりでかわいいわけだ』ポンポン
女『ええ?!』
モバP『ああ?!ごめん、思わずいつもの癖で・・・ほんとにごめん!』
女『いいえ大丈夫です・・・嫌じゃなかったんで』
モバP『あははは、そっか。んじゃ、俺はこれで。モデル頑張れよ!』
女『はい!』
・
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モデル事務所
女『・・・・ってことがあったの!まゆちゃん!』
まゆ『へぇ・・・そうなんですか。その人はかっこよかったですかぁ?』
女『うーん、飛びぬけてってわけじゃないけど、メガネとスーツがすっごい良い感じだったよ、ああいう人こそモテるんだと思うね』
まゆ『もしかして、こういう人だったりするかな』つ写真
女『そうそうその人だよ!てか、まゆちゃんなんでその人の写真を?!』
まゆ『うふふ、それはですね・・・・』
***
数日後 児童公園
ボス『またモデルか』
リリー『ええ、目がまたありません』
ボス『いったいどういうつもりなんだ』
ルイ『やあ、リリーにボス』
リリー『hi、ルイ』
ボス『そっちはどんな感じだ』
ルイ『正式な結果は出てないけど、例の事件と同一犯とみて間違いないだろうね』
リリー『ジョージを思い出すわ・・・』
ボス『ああ・・・』
結局、モデル連続殺人事件はいまだに有力な手がかりもつかめずほぼ迷宮入りである
****
モバP「あの時・・・・うう」
まゆ「うふふ、そろそろきつくなってきましたねぇ・・・じゃあ」
千早「やめなさい!!」ダッ
チュッ
P「くそっ、やりやがった!!」
まゆ「ん・・・チュ・・・んっ・・・あ・・・うぅ」
モバP「ううぁあ・・・が・・・あ」
千早「はやく、看護師を!」
P「わかってる!!」
*****
幸い、迅速な処置により2人とも命はたすかったが、昏睡状態になってしまった。
今後は見張りをつけての入院となるだろう。
結局、事件は中途半端なまま終わりを迎えてしまった。
千早「これでよかったのかしら」
P「さぁな、また目を覚ましてくれるのを待つだけさ」
千早「ええ・・・そうね」
P「さあてと、帰って報告書だな・・・」
千早「ですかね」
END
これで終わりやす
よんでくれた人はありがとうございました
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