マミ「意味がわかるかしら」
杏子「全くもってわかんねぇ」
さやか「同じく」
ほむら「何だったかしら、バタフライエフェクトとかカオス理論とかなんとか」
まどか「ほむらちゃんすごい」
マミ「つまり過去起きたほんの些細な事が連鎖し続けて今のわたし達の状態を形成しているという考え方よ」
さやか「なんか哲学的ですね…」
マミ「そうねぇ、哲学的といえば哲学的かもしれないわ」
杏子「ふーん」
まどか「私は素敵な考え方だと思います!ね!ほむらちゃん!」
ほむら「素敵かどうかはわからないけれど、確かにあなたらしい考え方かもしれないわね」
さやか「ま、ぶっちゃけマミさんは何言っても映えますよね」
杏子(中二病ってツッコミは野暮だよな…)
マミ「私だってあの日死にかけていなければあなたたちと出会うことなんてなかったかもしれないわ」
マミ「…かと言ってあの日のことを完全に受け止めきれる訳でもないけれど」
さやか「…マミさん」
杏子「…」
マミ「それでもあの日契約したことを間違いなんて思ってはいないわよ?」
マミ「これだけ素敵な人達に出会えたんだもの」
まどか「…ウェヒヒ、照れますよ」
ほむら「まぁそんなこと言い出したらキリがないけれどね」
さやか「え?なに?風が吹けば桶屋が儲かる的な話なの?これ?」
杏子「あたしに聞くなよ」
マミ「ふふふ、難しかったかもね」
まどか「QBならわかるんじゃないですか?」
QB「呼んだかい?」
さやか「はえーよ」
杏子「ほんとブレないな」
ほむら「…」イラッ
ほむら「どうせ盗み聞きしていたんでしょう」
ほむら「早くあなたの考えをぶちまけて消えなさい」
ほむら「でないとあなたをぶちまけるわよ」
QB「酷いなぁ」
まどか「ほ、ほむらちゃん」
QB「…でもそうだね」
QB「完全な未来予測なんて出来ないという点では僕の考え方もマミと似たようなものかもしれない」
マミ「…」
QB「風が吹けば桶屋が儲かるという逸話は作り話だろうけれどそれに近いことは僕だって何度も見てきているからね」
ほむら「…」
QB「ほら、あの日ほむらが学校に遅刻してきただろう?」
まどか「あー」
さやか「珍しく昼に魔女が出て退治しに行ってたんだっけ」
QB「それを知ったマミが駆けつけなかったらきっと今もマミとほむらは不仲だっただろうし」
QB「きっとほむらは今でも孤立状態だったと思うよ」
ほむら「…そうかもね」
ほむら「マミのお陰でみんなと仲良くなれたんだもの」
マミ「あらあら、私はただ皆に本当のあなたを伝えただけよ?」
マミ「あなたが本当に自分勝手な人だったこうは行かないもの」
ほむら「…ありがとう」
QB「…それに君たち五人が揃っていなければワルプルギスの夜も撃退できていなかっただろうね」
QB「それこそまさに過去の些細な、って事かもね」
まどか「…私は何もしてないよ」
杏子「おっと、まどか、それまでだ、さやかと私の中を取り持ってくれた恩人の悪口をいうんじゃねえ」
まどか「…!」
QB「…僕はね、長い間この星にいるけれど君たち程長い間協力関係を続けている集団は初めてだよ」
QB「…それこそ奇跡のようなものだからね」
QB「君たちは魔法少女は手を取り合うことができる存在という前例になった」
さやか「どうしたのQB、べた褒めしすぎじゃない?」
ほむら「気味が悪いわね」
QB「ただ本当の事を述べているだけさ」
QB「そしていい観察対象でもある」
杏子「やっぱそれが本音か」
マミ「うふふ、良いじゃない、だったらもっと見せつけちゃいましょ?」
まどか「そうですね!」
QB(そう、いい観察対象だ)
QB(だからこそ、こんな平坦な日常は「僕等」は望まないんだよ)
QB(君たちの人生にはアクシデントというものが付き物だろう?)
ある日
ほむら「…!」
マミ「…あらあら、下校直後なんて野暮ったいわねぇ」
さやか「え?」
ほむら「さやか、魔力を感じるでしょう?」
さやか「…あ、本当だ!」
まどか「…ええっと、私はどうすれば…」
ほむら「まどかは先にマミの家に行っといて」
まどか「う、うん」
ほむら「…心配しなくてもすぐに帰ってくるわ」
まどか「…うん…!待ってるからね!」
さやか「あ、杏子」
杏子「おう、遅いぞお前ら」
ほむら「魔女はどこ?」
杏子「…うーん、それがよ…」
マミ「…?」
杏子「お前らが来る前にさっさとぶっ倒そうと思ったんだけどさ」
杏子「魔力は感じるんだが肝心の魔女が見当たらねーんだ」
さやか「ど、どういうこと?」
マミ「…厄介ね」
ほむら「ごめんなさい、私にもわからないわ」
さやか「うーん、ほむらにも分かんないとなると…」
杏子「手当たり次第に吹っ飛ばしてみるか?」
マミ「もぉ、そんなこと出来るわけないでしょう」
杏子「なんだと!」
さやか「あんたの力不足って意味じゃないっての」
ほむら「…」
マミ「落ち着いて状況を整理してみましょう」
杏子「んー、まず透明化とか認識を薄める類の魔女ではねぇな」
さやか「どうして?」
杏子「奴等は大体結界内でその魔術を使うからだ」
杏子「つまり魔女は見えなくなっちまっても結界は見えるのさ」
マミ「幻覚でも無さそうね…」
ほむら「どうして?」
マミ「幻覚のスペシャリストがいるでしょう」
杏子「」フンス
ほむら「そうね」
さやか「…あ、消えた」
杏子「…まじかよ」
ほむら「どうする?マミ」
マミ「…そうね、今日のところは引きましょう」
マミ「今のところ害はないようだし、そもそも見つけられないし」
マミ「何より暁美さんがそわそわしてるもの」
ほむら「ほ、ほむ?」
さやか「まどか成分が足りなくなってきたのか」
杏子「呪いだろもうそれ」
まどか「じゃあ結局見つけられなかったんですか?」
杏子「そーだなー」
さやか「ほむらが早くまどかに会いたいってうるさくてね」
ほむら「言ってないわよ!」
まどか「…え?ほむらちゃん…」
ほむら「そ、そう言う事じゃないわ!会いたかったけれど…その…」
マミ「うふふ、まぁまぁ良いじゃない」
マミ「暁美さんもきっと『寂しかった』のよね?」
ほむら「…うぅ」
バリィン!!!
杏子「…!?」
さやか「な、な、何?」
まどか「きゃぁぁあ!」
ほむら「…!」
マミ「…敵?」
ほむら「…落ち着いて、皆」
ほむら「…大丈夫よ、大したことはないわ」
さやか「…なんで突然ガラスが…」
マミ「…何がおこっているのかしら…」
ほむら「…」
次の日
さやか「あ、マミさん!おはようございます!」
マミ「あら、おはよう、美樹さん」
さやか「昨日はその後大丈夫でしたか?」
マミ「ええ、魔法の力って便利だわ」
マミ「でも一人じゃ寂しかったわ」
さやか「あはは、今度また集まりましょうね」
マミ「ふふふ、そうね」
まどか「マミさーん!おはようございます!」
マミ「あら、鹿目さんに暁美さん」
まどか「おはようございます!」
ほむら「…おはよう」
マミ「おはよう」
さやか「あらら、意外と早く集まることになりそうですね」
マミ「うふふ、そうね」
杏子「良んだか?」
さやか「じゃあ行きましょうか」
杏子「無視すんなコラ!」
さやか「…朝からお菓子を食べる子に友達はいません」
杏子「かてぇこというなよ」
まどか「ウェヒヒ」
マミ「またロッキー?」
杏子「おう、新作だ」『カリッ』
メキメキメキメキ…
まどか「…え?」
ほむら「…!まどかっ!!」
ズドォォン!
マミ「あ、暁美さん!!!」
さやか「なんで木が倒れたの!?」
杏子「今はほむらとまどかだ!」
ほむら「…はあ…はあ…」
まどか「ほ、ほむらちゃん…ありがと…」
ほむら「大したことはないわ、怪我はない?」
まどか「うん、大丈夫だよ」
さやか「…一体が何が…」
杏子「…分かんねぇ、だけどこれだけは言える」
マミ「…私達は…恐らく魔女に…攻撃されているわ」
さやか「…!」
明日書く
さげとく
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