海未「とうとう手に入れました!」 (34)
ことり「」グタッ
花陽「お疲れさま……って、ことりちゃん!?」
ことり「あぁ……花陽ちゃん」
花陽「どうしたの、そんなに疲れた顔して……」
ことり「あのね、凛ちゃんの誕生日、近いでしょ?」
花陽「う、うん。でもそれがどうして……」
ことり「海未ちゃんにね、凛ちゃんに着せる情事用の衣装頼まれたんだ」
花陽「」
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花陽「あんまり聞きたくなかったなぁ……」
ことり「ことりも耳を疑ったよ。この幼馴染みはもうだめかもって」
花陽「……服は完成したの?」
ことり「うん。さっき海未ちゃんに渡した」
花陽「その海未ちゃんは?」
ことり「『今日は練習お休みにします!』って叫んでどっか行っちゃった」
花陽「」
ことり「そういえば、凛ちゃんは?」
花陽「……わたしの幼馴染みももうだめかも」
ことり「?」
花陽「『今度こそ海未ちゃんに襲ってもらうにゃ!』って行って先に帰っちゃった」
ことり「」
花陽「たぶん、ちょっと誘ってるような服とか見に行ったんだと思う」
ことり「あ、あはは。お互い苦労するね……」
花陽「そ、それより。ことりちゃん、海未ちゃんの真似上手だね」
ことり「そう? 花陽ちゃんも凛ちゃんにそっくりだったよっ」
花陽「えへへ……」
ことり「ふふふー……」
花陽「……帰ろっか」
ことり「……そうだね。ことりのこと、なぐさめて?」
花陽「……うん!」
凛ちゃん誕生日おめでとおおぉぉぉぉぉおおおお!!
――
海未「そして私は気付きました」
にこ「……」
海未「ハロウィンのあとが凛の誕生日なのだと」
にこ「……あの」
海未「その上、今年は1日から3連休……」
にこ「ちょっと……」
海未「まさに私に与えられたチャンスではありせんか!」
にこ「道の真ん中で叫ぶんじゃないわよ!」
海未「にこ、うるさいですよ」
にこ「え? あ、ごめん」
にこ「って、そうじゃないわよ!」
海未「なんですか? 凛の誕生日の準備をしないといけないので早く帰りたいのですが」
にこ「あんた……にこに買いもの付き合わせといてよく言えたわね」
海未「いえ、それには感謝していますよ」
にこ「ほんとかしら……」
海未「お礼に真姫が練習で転んだときの写真をあげます」
にこ「ありがとう海未! また何かあったらこのにこにーを呼んでね!」
――
真姫「海未だったら、変な小細工はいらないんじゃない?」
凛「そうかにゃ? でも、直球すぎると、海未ちゃん照れちゃってなにもしてこないよ?」
真姫「……さすがへたれね」
凛「真姫ちゃんに言われたくないと思うけど……」
真姫「なによ。私はもう変わったわ」
凛「にゃっ! へた……じゃないや、ソルゲ組は、もう……」
真姫「怒るわよ」
凛「ごめんなさい」
真姫「まったく……ほら、これなんかいいんじゃない?」
凛「? ねこの手?」
真姫「そう。これをつけて、猫っぽい仕草で海未に近寄っていくの」
凛「ふむふむ」
真姫「膝の上に頭を乗せてみるなんてのもいいかもしれないわね」
凛「おぉー。あ、これ尻尾もセットなんだって!」
真姫「だったら、もうこれでいいんじゃない?」
凛「うん! ありがとう真姫ちゃんっ。お礼ににこちゃんの直筆サインつきブロマイドあげるにゃ!」
真姫「こ、これは完全数量限定で手に入れられなかった……ありがとう凛! これからもなにかあったら相談してね!」
――
海未(にこはちょろいですね)テクテク
凛(真姫ちゃんはちょろくて助かるにゃ)トタトタ
海未「あ、凛!」
凛「! 海未ちゃん!」
海未「こんなところで会えるだなんて、まさに運命ですね!」
凛「さっすが凛と海未ちゃんにゃ!」
海未「……おや、その袋はなんですか?」
凛「……まだ秘密」
凛「海未ちゃんこそ、いっぱい袋持ってるけど」
海未「ま、まだ秘密です」
凛「……」
海未「……」
凛(……なんか黒いもこもこしたの見えてる)
海未(尻尾……? なんでしょう、あれは)
凛「楽しみにしててね」
海未「ええ、凛こそ、驚いて腰を抜かさないように気をつけてくださいね」
凛「じゃあ、またね」
海未「はい、また明日」
――
絵里「皆、この前は私の誕生日、祝ってくれてありがとう」
穂乃果「当たり前だよ!」
希「せやで。何も改まることないやん」
にこ「ま、あんたら3人は誕生会のあともあったんでしょ?」
絵里「」
ことり「ね。次の日の練習、3人とも全然だったもん」
穂乃果「」
海未「まったく、普段から身を引き締めてください」
希「海未ちゃんには言われたくないなぁ」
海未「」
真姫「そうよ。最近は凛ばかり見てるじゃない」
海未「いえ、それは前からです」
花陽「練習、もっとしたいなぁ……」
海未「ですから……」
絵里「と、とりあえず、明日の凛のお誕生日会も盛大に」
海未「それはもちろんです!」バァン
絵里「」
海未「凛の聖誕祭ですよ? ラブライブよりも盛大に行わなくては!」
にこ「それはやりすぎじゃ」
海未「黙っててください」
にこ「」
海未「ですが、皆さんと凛が会うのは午後からになります」
真姫「……なんでよ」
海未「言わせないでください、恥ずかしい」
真姫「」
海未「というわけで今日は帰ります」
絵里「ちょっ」
海未「凛はどこですか?」
花陽「そろそろ来ると思うけど……」
凛「遅れてごめんにゃー!」
海未「凛!」
凛「! ご、ごめん!」
海未「ほら、帰りますよ」
凛「え?」
ことり「……行っちゃった」
穂乃果「……どうしよっか」
にこ「練習しようにも、海未がいないんじゃね」
花陽「凛ちゃんのお誕生日会……」
真姫「そうね、お誕生日会の準備でもしない?」
絵里「え、ええ。そうしましょう」
希「ほな、うちと穂乃果ちゃんでお買い物行こか」
絵里「希、抜け駆けはだめっていつも言ってるじゃない」
――海未の部屋
海未「今日はハロウィンです」
凛「え、うん。そうだね」
海未「明日は凛の聖誕祭です」
凛(? せいたんさい、ってなんだろう)
海未「……もとい、お誕生日です」
凛「そうにゃ!」
海未「なので……」
凛「ちょっと待つにゃ!」
海未「はい?」
凛「じゃーんっ。これから凛は海未ちゃんのねこちゃんになるにゃ!」
海未「」
凛「だめ……かにゃ?」
海未「上目遣いは反則です、凛」
凛「あ、海未ちゃん照れてる?」
海未「むっ……」
凛「……」ニヤニヤ
海未「あまり……」
凛「にゃ?」
海未「あまり私をなめないほうがいいですよ?」
凛(まだなめてない……)
海未「凛!」ドサッ
凛「にゃっ!」
海未「凛は、ネコのもつ意味を知っていますか?」
凛「……」
海未「ネコは……」
凛「凛、知ってるよ」
海未「……では」
凛「海未ちゃんのえっち」
海未「……覚悟してください」
――チュンチュン
凛「んっ……」
海未「……りん」
凛(海未ちゃん、まだ寝てるにゃ)
海未「あっ、そこは……だめです、りんっ」
凛(途中から、凛は黒いねこになって)
海未「あ、もう……もうイk凛「海未ちゃん起きるにゃっ!」
海未「」
凛(海未ちゃんをめちゃくちゃにしちゃった)
凛「おはよ、海未ちゃん」
海未「凛……」ギュ
凛「海未ちゃん?」
海未「お誕生日、おめでとうございます」
凛「ん、ありがと」
海未「プレゼントは私です」
凛「ん?」
海未「先ほど、夢で凛に襲われていたのですが」
凛(そう言った海未ちゃんは、凛の手を)
海未「ここ……触ってみてください」
凛(もうすっかりぐちゃぐちゃのところに持っていって)
海未「夢なのに、もうこんなです……」
凛(真っ赤な顔で)
海未「私をもらってくれないと、困ります」
凛(潤んだ瞳で)
海未「責任、とってくださいね?」
凛「」プツン
――
凛「これがお誕生日会に遅れた理由にゃ」
海未「」
真姫「あの海未が……」
絵里「ハラショー……」
花陽「はわわ……」
穂乃果「海未ちゃん……そんなに淫乱だったの?」
にこ「さすがのにこにも分からない領域ね」
希「スピリチュアルやね、としか言えないやん……」
ことり「ことりの作った黒凛ちゃんを……」
絵里「ま、まぁ。でも無事にこうしてお誕生日会できるんだし……」
にこ「ちょっと、無事じゃないのが一人いるんだけど?」
海未「凛……」
凛「どうしたの、海未ちゃん?」
海未「いらないことまでべらべらと……」
ことり「あ、あれは……まずい!」
穂乃果「みんな! いったんここから避難だよっ」
海未「泣いて頼んだって、許してあげませんからねっ!」
凛「海未ちゃん? 顔がこわい、にゃ……にゃああぁぁぁあああ」
――終わり
凛ちゃんお誕生日おめでとう!!
海未「凛と一夜の間違いを犯したい」の続きでした!
海未「もうすっかり秋ですね」もよければどうぞ、うみりんです!
皆さんも凛ちゃんのお誕生日お祝いしてくださいね! 読んでくれた方々ありがとうございました!
このSSまとめへのコメント
うみりんもっとふえろにゃー
りんうみもなー!