カイト「!?」
ハルト「前も兄さんに言ったよね?僕はもう大丈夫だって」
カイト「だが俺はお前が心配なんだ」
ハルト「それは解るよ。でもね僕だって一人でできる事だってあるんだよ」
フェイカー「カイトよ弟離れのできないお前にⅤが一人の男を紹介してくれたぞ」
カイト「一人の男?」
フェイカー「うむ、お前と同じく弟を持つデュエリストらしい。ここへ行きなさい」
カイト「そんな奴の頼るなど俺はできん!」
ハルト「あれも嫌これも嫌と駄々をこねる兄さんは嫌いだ」
カイト「」
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カイト「ここか・・・一体誰が」
シャーク「何やってんだお前」
カイト「凌牙か俺は今暇じゃない」
シャーク「チッ、スカしやがって」
カイザー「待たせたな天城カイト」
カイト「お前はカイザー亮!?」
シャーク「野郎!またSMデュエルで俺達を追い込む気か!?」
カイザー「その節はすまなかった。カイト俺が君の弟離れを治そう」
カイト「そんな事はお前に関係ない」
カイザー「さあ行くぞ」
カイト「おい!」
シャーク「ったく何だよあいつ」
カイザー「君に弟との接し方を教えよう」
カイト「勝手に話を進めるな」
カイザー「まず一つ目、デュエル中に弟が事故に遭い病院に担ぎ込まれた。さあどうする」
カイト「デュエルを中断してハルトの元に駆けつける」
カイザー「不正解だ」
カイト「不正解だと!?」
カイザー「正解はそのままデュエルを続行するだ」
カイト「やはりお前と俺とでは弟に対する想いが違うようだ」
カイザー「まあ聞け、弟のハルトもデュエルをするのか」
カイト「まだまだだが頑張っている」
カイザー「それならばハルトはきっと兄にデュエルを続けてほしいはずだ」
カイト「解るのかそんな事が」
カイザー「ああ、デュエリストなら尚更だ。それにハルトもデュエリストなら事故の一つや二つで死にはしない」
カイザー「二つ目、ハルトがデュエルに敗北し君に泣きついてきたさあどうする」
カイト「抱きしめる」
カイザー「不正解だ。正解は厳しく突き放すだ」
カイト「ハルトはまだ子供だぞ」
カイザー「兄とは時として鬼となり弟に厳しく接しなければならない」
カイト「鬼だと?」
カイザー「世の中には鬼にならねば見えぬ地平があるんだよ」
カイト「次は」
カイザー「三つ目、ハルトがデュエルディスクを捨てデュエリストをやめようとしている。さあどうする」
カイト「引き止める」
カイザー「・・・」
カイト「正解だな」
カイザー「正解だ。ただ一つ付け加えるならやめるのは構わないが最後まで事の顛末を見届けろだ」
カイト「どういう事だ」
カイザー「何事も途中で投げ出すなという事だ」
シャーク「・・・璃緒」
璃緒「言いたいことは解るわ」
シャーク「悪いなカイトの事がどうにも頭に引っかかってよ」
璃緒「心配なのね」
シャーク「別にそんなんじゃねえ!」
璃緒「いいわよ別に言い訳しなくても」
シャーク「うるせえ!」
璃緒「ほら行って行って」
シャーク「別にカイトの心配してるんじゃねえカイトが事件に巻き込まれたらめんどくせえだけだ」
璃緒「はいはい」
シャーク「それにカイトには借りがあるからな」
璃緒「早く行きなさいよ凌牙!」
シャーク「待ってろよカイト!今行くからな!」
カイザー「四つ目、ある日突然ハルトが兄貴と慕う者を連れて来たらどうする」
カイト「・・・」
カイザー「どうだ」
カイト「・・・この問題に正解はない」
カイザー「そうだ正解はない」
カイト「その兄貴と慕う者が現れたのならばきっとそれは」
カイザー「それは弟の成長にまた生き方にも繋がる」
カイト「お前の弟にもそんな奴が居たのか」
カイザー「ああ、あいつは俺よりも翔にとって兄であった」
カイト「どういう気分だ」
カイザー「気分?あの気弱な翔があいつと出会ってから見る見るうちに変わっていた」
カイザー「俺も始めて見た時からあいつを好きになった。遊城十代の事をな」
カイト「十代か何度か様々な事件で遭遇した」
カイザー「ハルトには居るのか?そういう男は」
カイト「遊馬・・・遊馬にならハルトを託してもいいかもしれない」
カイザー「五つ目、家族は好きか?」
カイト「当然」
カイザー「そうだな。家族とはいいものだ、どんなに喧嘩しようが決して心から憎む事はできん」
カイト「ああ」
カイザー「だが先の四つの問いを含め好きと厳しくは違う。心から憎んで突き放し放置する事ではない」
カイザー「影ながらでいい見守るんだ。悟られず気どられずにそっと手を差し伸べるんだ」
カイト「もし弟が本当に危機に陥った時はどうする」
カイザー「そんな事は俺が言わなくても分かるんじゃないか?」
カイト「・・・そうだな」
カイザー「弟だって男だ。だが最近の若者は親がどうにも構いすぎてダメだ」
カイザー「何をするにもあれやこれやと指図をし炊事洗濯もできん大人になってもできない奴が多い」
カイザー「それが結果的に自堕落で無気力な大人になり果ては家庭内暴力、犯罪に手を染めようとする」
カイト「だが逆に突き放しすぎるとそれはそれで歪んだ大人になってしまう」
カイザー「何事も適度がちょうどいい。加減を知らない人間が多いからな昨今の世間は」
カイザー「これが最後だ六つ目は」
カイト「・・・」
カイザー「無い」
カイト「無いだと!?どういう事だ!」
カイザー「六つ目は己自身で決めろ。そしてもしも同じように弟離れができないデュエリストに遭遇したら問うんだ」
カイザー「その接し方で本当にいいのかと」
カイト「その日が来ればな。いつかは知らんが」
カイザー「これで終わりだ。どうだ」
カイト「フッ、参考になった」
カイザー「ゆっくりでいい六つ目の答えが出たらまた俺を呼んでくれ」
カイト「これからどこへ行く」
カイザー「どこかは知らん。自分の世界に戻るか・・・それとも」
シャーク「カイト!無事か!?」
カイト「凌牙か・・・何しに来た」
シャーク「何しにだと?遊馬も居ねえし誰がてめえの危機を救うんだよ!どこ行ったあいつは」
カイト「何か勘違いしているなお前・・・マヌケめ」
シャーク「この野郎・・・!」
シャーク「それであいつはどこ行ったんだ」
カイト「どうやら消えたようだ」
シャーク「消えた?何言ってんだこいつは・・・」
カイト「そういえば遊馬はどこに行ったんだ」
シャーク「あ?聞いてねえのかよ小鳥と5泊6日の旅行だとか言ってたじゃねえか」
カイト「・・・知らん」
シャーク「遊馬が居ねえから張り切ってやったのに損した気分だぜ」
カイト「そんなお前に俺が飯を奢ってやる。ついて来い」
シャーク「おいおいケチくさそうなお前にしちゃ気が効くじゃねえか」
カイト「ラーメンだ」
シャーク「ラーメン?バカにしてんのかこいつは」
カイト「お前にも教えてやろう正しい弟との接し方をな」
シャーク「弟居ねえしどうでもいいぜ」
カイト「つべこべ言わずに俺の話を聞け」
シャーク「・・・」
数日後
璃緒「って話なんだって」
アリト「そうか・・・いや弟居ねえし関係ねえだろ!ところでナッシュはどうしたんだ」
璃緒「凌牙はほら最近カイトと弟と妹どっちがいいか議論してるわ」
アリト「暇なんだなあいつら・・・」
璃緒「うん」
アリト「・・・」
璃緒「・・・」
アリト「・・・」
璃緒「・・・」
アリト「これ世界で六つしかねえツァン・ディレの裏DVDの一つで慰安旅行の悲劇!?ツンデレOL対アマゾネス集団ってAVでな・・・こいつは・・・いいややっぱり」
璃緒「そう・・・」
アリト「・・・」
璃緒「・・・」
アリト「遊馬いつ帰ってくるんだ」
璃緒「さあ」
アリト「・・・早く帰って来いよあいつ」
璃緒「そうね」
終
ずっとやって来た事だから証みたいな感じなので・・・
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