圭一「俺はもう逃げない…犯した罪からも、自分自身からもなッ!」(22)

綿流し前日 古手神社 高台…

圭一「こんな所に一人だなんて珍しいですね…鷹野さん」スッ…

鷹野「…!…前原くん」クルリ…

圭一「今日は富竹さんと一緒じゃないんですか?」

鷹野「ふふ…私だっていつもジローさんといるわけじゃないわ」

圭一「はは!…それもそうですね…それよりさ、鷹野さん」

鷹野「なにかしら?」

圭一「明日はいよいよ…祭ですね…」

http://m.youtube.com/watch?client=mv-google&gl=jp&hl=ja&guid=on&v=8jpz23iyg5u


鷹野「…そうね、とても楽しみだわ」ニコ…

圭一「今度は絶対…負けませんから…」ボソ…

…ビュオォー!…

鷹野「え?今なんて…」

魅音『圭ちゃ~ん!そんなとこでサボってないでこっちも手伝ってよ~』

圭一「おう!分かった!…それじゃ、鷹野さん!俺はこれで…明日の祭、絶対見に来て下さいね!」ニッ…


五月下旬 前原家…

『本当に一人でも大丈夫か?圭一』

『私達二人が謝りに行って、もう示談も済んだ事だし、わざわざあなたが謝りに行かなくてもいいのよ?』

圭一「父さん、母さん…心配してくれてありがとう…でもそれじゃダメなんだ」

圭一「ここを離れて雛見沢に行く前に…ちゃんと自分自身にケジメをつけておきたいんだ!」

『そうか…なら行って来い!ただし、無理はするなよ』ニッ…

圭一「うん、分かってる!」

『はぁ…言い出したらもう何も聞かないのはどこの誰に似たのかしらね?』

『ははは!…さぁ誰だろうなぁ?』アセアセ…

『目を反らすあたり自覚はあるみたいね』ジトー…

圭一「はは…」

『まぁなんにせよ、気を付けて行ってくるのよ、圭一』

圭一「あぁ!…行ってきます」

都内某所 民家…

圭一「はぁ…」ドキドキ…

《ピンポーン》

男性の声『はい、どちら様ですか?』

圭一「ま、前原…圭一と申します…」

男性の声『…!…なにをしに来たんだ!今すぐ帰ってくれ!』

圭一「あの!…俺、どうしてもご本人に直接謝りたくて…」

男性の声『そんなこと知るか!ウチの娘は今更お前の顔など見たくもないわッ!大体どのツラ下げて…』

圭一「ごめんなさい…ごめんなさい!」ペコペコ…

女性の声『…どうぞあがって下さい』

圭一「え…」

男性の声『お前…いいのか!?』

女性の声『えぇ…』

玄関…

圭一「すみませんでしたッ!」バッ!

眼帯の女性「…顔を上げて下さい」

圭一「で、でも…俺のせいであなたの目が…!」ポロポロ…
眼帯の女性「今は腫れが酷いからこんな眼帯をしているけど、お医者さまはじきに見えるようになると言っていたわ」

圭一「…」

眼帯の女性「…それより、君はどうして直接私に会って謝ろうと思ったの?」

圭一「俺…あんなバカな事したから、もうすぐ引っ越すんです…」プルプル…

圭一「だからその前にどうしても謝りたかったんです…」グッ…

圭一「じゃないと、なんか一方的に逃げて、卑怯だなって思ったんです!」

圭一「それに…俺があなたの立場ならちゃんと謝罪して欲しいと思って…!」

眼帯の女性「そう…」

圭一「もちろん謝罪さえすれば罪が消えるだなんて思ってません…」

圭一「でもちゃんと謝らせて下さい!…すみませんでしたッ!」

眼帯の女性「そうね…確かに君の誠意は伝わったけど…」

眼帯の女性「君の言う通り、謝ってもらったところで君の犯した罪は消えないわ」

圭一「はい…」

眼帯の女性「私は君許さない…」

圭一「…それは当然だと思います」

眼帯の女性「うん。だから君はこの事を肝に銘じて、二度とこんな事をしないようにして下さい」

圭一「…はい」

民家 玄関前…

圭一「本当にすみませんでした…失礼します」ペコ…

眼帯の女性「あ!ちょっと待って!」スッ…

圭一「…?…なんですか?」

眼帯の女性「君が引っ越し先でまたやらかさないようにおまじないしてあげるわ」

圭一「おまじない…ですか?」

眼帯の女性「えぇ…“ペルソナ様”っていうんだけど知ってる?」

圭一「“ペルソナ様”…?」

眼帯の女性「そう!…まずはこうやって…」

―――
――


六月上旬 輿宮 …

…ブロロロロ…

『この町を過ぎたら雛見沢までもうすぐだぞ圭一』

圭一「そうなんだ…」コックリコックリ…

『なんだかずいぶん田舎ねぇ…』

『まぁな…けど俺はこんな所の方が好きだぞ!圭一もそう思うよな』

圭一「…」zzz

『あらあら…寝ちゃってるわ…』

『色々あって疲れていたんだろう…向こうに着くまで少し寝かせてやろう』

『…そうね』

…ブロロロロ…

夕暮れ…

雛見沢 前原邸…

…ブロロロロ…キキィーッ…

…ガチャ…バタン!…

『圭一!着いたわよ!ほら起きて起きて』ユサユサ…

圭一「う、う~ん…」ムクリ…

『どうだ圭一、素晴らしい景色に綺麗な空気!なかなかのモンだろ?』

圭一「そうだね…いい所だと思うよ…」

圭一「…どこを見渡しても人がいなさすぎること以外は…」

『そ、そうか?父さんは…』

『はいはい…とりあえず中に入りましょ』

深夜…

圭一の自室…

圭一(中途半端にうたた寝なんかしてたから全然眠くならない…)

圭一「ちょっと散歩でもするか…」ムクリ…

…スタスタ…ガチャ…パタン…


前原邸前 畦道…


圭一「すげー…」ポケー…

圭一(夏だってのにすごい綺麗な星空だ…)

圭一「都会と違って明かりがないとこんなに違うもんなんだなぁ…」

圭一「もう少しだけブラブラしてみよう…」スタスタ…

林道…

圭一「いつの間にか山に入っちまったみな…」スタスタ…

圭一(そろそろ帰ろうか…だんだん眠くなってきたしな…)ふあぁ…

…ガシャン…ガシャン…

圭一「ん?…何だ?この音…向こうの林の方から聞こえてるみたいだけど…」ソー…

謎の物体「…」ウィーン!…ガシャン!

圭一「!?」

圭一(なんなんだよあれ!?…人型の…ロボット!?)ジー…

作業服の男「鳳3から鳳1へ…人型戦車『xー1』の起動実験は無事成功しました」

圭一(人型戦車?…『xー1』…?なんなんだよ、これ…)

圭一(よくわかんねぇけど…ここは見なかった事にした方が良さそうだな…)スッ…

…パキッ!…

作業服の男「誰だ!」クルリ…

圭一(しまっ…!)ドキッ!

『どうした?何があった?』

作業着の男「はッ!村で見掛けない少年に現場を目撃されました」

圭一(トランシーバー?あの人、誰と話して…)

『ちょうどいい…xー1の武装テストだ…“ムラマサコピー”を起動させろ!…そのガキを殺せ』

作業着の男「了解しました…」スッ…

圭一「あ、あの…」

作業着の男「『xー1』、ムラマサコピー…起動…」カチャカチャ…

xー1「…」ガシャコン!…プシューッ!

作業着の男「命令だ…そのガキを殺せ」

圭一「な…ッ!?」

http://m.youtube.com/watch?hl=ja&guid=on&client=mv-google&gl=jp&rl=yes&v=ilcv7hgr35s&feature=related

圭一(落ち着け!クールになれ圭一!…とにかく逃げないと!)ダダッ!

xー1「…」ガシャコン!…ジャキ!

…ズドドドド!…

圭一「うわぁ!」バッ!

圭一(おいおいおい!…嘘だろ!?…撃って来たぞ!?)タッタッタッタッ!

…ガシャン!ガシャン!ガシャン!ガシャン!…

圭一(マジかよ!?あんな重そうななになんつー速さだ!…このままじゃ追い付かれて…)はぁ…はぁ…

xー1「…」ガシャコン!…バッ!

…ガシャーンッ!…

圭一「…!…そんな!目の前に…!!」ゾクッ!

xー1「…」ウィーン!…ジャキッ!

圭一「ダメだ!…やられる!」ゾクッ!

『恐れるな…我が手を取れ…』キイィーン…

圭一「え…?」

圭一「誰?」

『我は汝…汝は我…我は楽園の守護者…聖なる紅き焔…ニルヴァーナ…』

圭一「ニル…ヴァ ーナ…?」

『共に歩もうぞ…罪深き者よ…』

圭一「いや、今それどころじゃ…」ガクガク…

xー1「…」ズシン…ズシン…

『さぁ…我を解き放て!』

圭一「あぁ…そうだな…」ゴゴ…

――――――
――――
――


圭一「ペルソナァーッ!!」カッ!

――
――――
――――――

http://m.youtube.com/watch?gl=jp&hl=ja&client=mv-google&guid=on&v=wxiohya3qqg

…ガキイィーン!…

xー1「…ッ」ギリギリ…

ニルヴァーナ「…」

作業服の男(…!?…このガキ、能力者か!?)

圭一「ニルヴァーナ…アギダイン!」

ニルヴァーナ「…」スッ…

…ドゴオォーン!…

xー1「…」ヨロ…バチッ…バチバチ…

作業服の男(xー1の腕が…!)

『鳳1より鳳3へ…状況を報告しろ…ガキの始末は終わったか?』

作業服の男「え…xー1が…小破しました…」

『…なんだと!?』

キリが悪いですがこの一旦この辺で

ちなみにひぐらしとペルソナ2のクロスです

またボチボチ書いていくんで良かったら読んでやって下さい

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