男「バドミントン」 (10)
バドミントンのSSです。
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雲一つない青空。
澄み切った空気。
午前中のこの雰囲気が俺は凄く好きだ。
朝の早起きは嫌いじゃない。
今日はいつもより早く起きた。
昨日の夜はあまり眠れなかったけれど、目が覚めてしまった。
行事があるときはいつもそう。
自転車が、きいきい、と音を鳴らす。
今日は高校の入学式だ。
男「あー!気持ち良いーー!!」
誰かに分けてあげたくなるようなこの気持ち良さ。思わず、叫んでしまった。
「朝から元気だな、男」
後方から聞き慣れた声がした。
友「よっす」
男「友!おはよっす!」
彼は友。
中学からの友人で、これから「羽田高校」で三年間を共にすることになる。
男「朝の空気って気持ち良いじゃん?お前は血圧ひくそうだなー」
友「いつも通りだよ」
友「てかお前もうラケット持ってんのかよ。流石に早くね?まだ入学式だぜ」
男は背中に長方形の大きなバッグを背負っている。
中にはバドミントンで使うラケットが入っていた。
男「ああ、今日学校帰りに女と練習するんだ、南スポで。」
友「なるほどね。それなら誘えよ!」
男「わりいわりい!朝いきなりメールが来たんだよ。友にも来てないのか?」
友「…。」スッ
友「あ…。来てるな。でも6:00って早えよ…。寝ぼけて開いちまって放置してたかもしれん。」
男「友も後から来いよ!2時間とってるから1時間はできるぜ。」
友「おう。待っててくれ。」
話しながら自転車を漕いでいると、羽田高校正門へ着いた。
キイッ
ガチャコンッ
男「チャリで15分ってやっぱりいいなー。」
自転車を駐輪場に停め、時間を確認する。
友「9:55か。ちょい急ごうぜ、確か俺ら1ーEだよな?」
男「多分そこだ!送られてきたクラス割のプリントによれば。」
友「1番端っこじゃねえかよ…」
男「いこう!」
2人は下駄箱へと走り出した。
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