魔王「何故先代魔王は死んだのだ」側近「……多分生きてます」(7)



魔王「は?」

側近「……」

魔王「貴様、何か知っているのではないだろうな」

側近「いぇ、あの……」

魔王「我に王座を渡すだけ渡して、後は放り投げて逃げていった先代はどこにいる!」

側近「…………あの人、変態ですし……」

魔王「……」

魔王「ん?」


あの変態がそう簡単に死ぬはずない、と

変態……つまり今は蛹になってて羽化の日を待ってるんだな


魔王「まて、それはどういう意味だ」

側近「いぇ、あの……」

魔王「何か知っているのだな? 言え」

側近「……先代様は凄く変わってまして、隣にある竜族の国はご存知ですよね?」

魔王「うむ? まぁ……知ってはいるが、最近あちらでクーデターが起きたとか」

側近「それを止めたのが先代様です」

魔王「本来の職務はどうした」

側近「放置です」

魔王「あの野郎……」


魔王「それで、他に一体何を知っているのだ貴様は!」

側近「えーと……これは一部の幹部しか知らないのですが……先代様は凄くすごーく変わってまして」

魔王「多少変わり者なのは我も聞いているが」

側近「くしゃみして覚醒したせいで、時空間の移動と操作が可能になったという話は?」

魔王「いや知らぬ……というか待て、なんだその話色々と気にな……」

側近「先代様は幼き頃から言っていました」

側近「『オゥレこそがぁ、勇者なァのだよォォゥ』と」

魔王「頭は大丈夫だったのか先代は」

側近「おかしいにきまってます」ハハッ

魔王「笑い事ではないだろうが!!」



側近「他にも、東の大陸にある人間の国で起きた戦乱を先代様は丸く治め……」

側近「更に、恐ろしい地獄の帝王が率いる亡者の軍勢を退かせてスライムの国を守ったり」

側近「次元の壁を割って現れた超獣を平手で追い返したり」

側近「西の大魔王殿を打ち倒したり」


魔王「最後待て、色々待て」

側近「先代様はそんな事ばかりを繰り返して、遂に行方不明に……」

魔王「暗殺でもされたのではないか」

側近「……あの変態ですし、絶対勝てないと想いますよ」


凄く気になる

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