女「・・・はよ」

男「は？・・・そっか、そう言えば俺が議題を提示しないとダメだったな」

女「はよはよ！」

男「むむ、・・・ちょっと待て。今策を練ってるから」

女「うー、はよ～」

　『死とは脳の機能が停止する事である』

女「いきなり難しいのを持ってきたわね・・・」

男「お、いきなり降参か～、いいぞいいぞ」

女「降参なんかしないわ！」

女「うー、例えばそうね・・・」

【医学的な死とは
・自発呼吸の停止
・心拍の停止
・瞳孔が開く
の三種類であり、脳死はこれに当たらない】

女「あら、あっさり反論終了ね。投了したら？」

男「馬鹿言え、こんな子供騙しなのでよくも騙せると思ったな」

【脳の機能が停止する、以下脳死と言うが、これによる自発呼吸、心拍停止、瞳孔の開きは十分に予想される。つまりこれは脳死の結果に他ならず、したがって脳死を人の死としても問題ない】

女「結果論を語ることに不満があるのかしら？」

男「結果論は過程から導かれるのだから、過程のみ書いても問題ないだろうに」

女「わかったわ。それならこんなことも言えるわね」

【脳死の原因となるものの１つに不摂生があり、逆に不摂生をするから脳死となるとも考えられる。
上記から、脳死の原因となるものは不摂生なのだから不摂生そのものを脳死としても良いはずだ】

男「無茶苦茶言いやがる・・・」

女「無茶でも苦茶でも論破出来ればいいのよ」

男「でもこれは論点のすり替えだな」

女「えっ？」

【脳死の原因全てが不摂生という訳ではない。今回は脳死を人の死として扱えるかという一般論を語っているのでこのような主張は無効である。】

女「わかったわ・・・今回は私の負けね」

女「話題が固苦しいのよ・・・」

女「もっとラフなのを選びなさいよ！」

男「う、うん。わかったわかったごめんごめん・・・」


おしまい