女「悪い仮面ライダーって何人いるの?」 男「また禁断の質問をしてしまったな……」 (52)

このSSは女「仮面ライダーって何人いるの?」 男「ついに禁断の質問をしてしまったな……」
女「仮面ライダーって何人いるの?」 男「ついに禁断の質問をしてしまったな……」 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1440918384/)
の続編となっております。別に前作を読まなくても問題ありませんが、読んでくれたら>>1が喜びます。
>>2から本編開始です。


SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1471659969

女「ええ、またってどういうことよ。私なにか変なこと聞いた?」

男「聞いた。変なことというより、答えに窮する質問をしてきたと言った方が正確か」

女「……つまり?」

男「そう、いわゆる悪ライダーというものの定義がハッキリしていないのだ!」

女「ま、また定義の問題か。うーん、でもさ単純に悪いことしてるライダーを、悪ライダーとしてカウントしていけば良いんじゃないの?」

男「……。前回も言ったと思うが、まずそのライダーの定義がかなりあやふやなんだよ」

女「ああ、そうか……。ライダーか怪人か分けられないやつが悪事を働いていても……」

男「そう、それを悪ライダーと称していいのかわからないんだ。最近だとベルトを使って変身するが名前に『仮面ライダー」とつかない、ゴルドドライブを悪ライダーとするか、ただの怪人とするか個人的に非常に悩んでいるのだ」

女「はぁ。じゃあ、まあ確実に仮面ライダーと言える人たちの中から、悪のライダーを数え上げていけば良いんじゃないの?」

男「……。そんなこと言っちゃう?」

女「え……なにそんなことって?」

男「それをしようと思ったらまず、どこからが善で、どこからが悪なのかの線引きを行わないといけなくなるぞ」

女「……。いや、いや。私そんな哲学的な提案を出したつもりないんだけど」

男「しかし、悪のライダーを数えようとすると、どうしてもそうなってしまうんだ。例えば最初出てきたときは悪者だったが途中で改心して、良いやつになるというパターンが仮面ライダーでは多々あるのだ」

女「うーん、改心したんだったら、カウントはしなくて良いんじゃないかな?」

男「ああ、確かに改心したやつは、悪ライダーとカウントされることはあまりない。ライダーマンや、龍玄……。と言うよりかはミッチその物、最近だとネクロムもそうか。今挙げたやつらは、個人的には悪ライダーではないと思う」

女「じゃあなにも問題ないじゃない」

男「いや、今のはまだ、簡単に区分け出来る例を挙げただけだ。まだ悪ライダーと言って良いか判別出来ないやつが多数いる。代表的なやつだとカイザとかだな」

女「そのカイザってのは悪者なの?」

男「……。性格は悪いとだけ言っておこう」

女「じゃあ、悪ライダー?」

男「しかし、ちゃんと他ライダーと協力して、怪人は倒してはいるんだ」

女「そうなんだ、それじゃあ、一応良いライダーじゃん」

男「ちなみに変身者の草加雅人は主人公の乾巧のことを嫌っていて、色々な嫌がらせをしてくる」

女「……。聞くのが怖いけど例えばどんな?」

男「そうだな。ヒロインたちが見ていないところで喧嘩を吹っかけてきて、ヒロインたちが来たときに、わざと巧に殴られまくって、ケガを負った振りをしたり……」

女「うわぁ……」

男「その仮病を巧と二人きりのときだけに打ち明けて、さっきの戦いの続きしてもいいぜと挑発したが、その後すぐ、ヒロインたちが帰宅してきたのを境に態度を一変。急に苦しむ演技をしだし、ヒロインの『どうしたの?』という問いに対しての返答が『わからない……急に乾くんが殴りかかってきて……』だ」

女「悪ライダーで良いと思います!」

男「急に前言を撤回したな。まあ、でもさっきも言った通り、怪人を倒してはいるんだ。まあでも実はそれも正義感で行っているわけではなく、復讐が目的なんだが」

女「う~ん。び、微妙……」

男「カイザは悪ライダーか否か。この辺は視聴者によって、だいぶ意見が分かれるところだな。人間性が酷いだけで悪ってほどではないって言い分もあれば、劇中の行動からいって悪同然。みたいな言い分もある」

女「結構面倒な性格してるライダーもいるんだねぇ」

男「もっと面倒なやつもいるがな」

女「え?今以上のが?」

男「ああ、仮面ライダータイガとかな」

女「タイガ……。トラ?」

男「モチーフはそうだな。変身者の東條悟は英雄志向の持ち主でな。英雄になってみんなから、好かれたいと願っている人物なんだ」

女「……。別に問題はないのでは?」

男「そして英雄になるための条件は、大切な人を犠牲にすることだと考えるようになる」

女「問題大ありでした」

男「最終的には大切な人物を殺害すれば、英雄になれると思い、実際に殺人を行ってしまう」

女「ナンデソウナッチャウノカナ」

男「このライダーは悪か否か」

女「うう……。どっちなんだろ……」

男「タイガもさっきのカイザも、本人はまったく悪いことをしていないと思っているのがネックだな」

女「確かに」

男「他にもさっきの改心とは逆に、最初は正義のライダーだったのに、とある事情で悪人になったものもいる。歌舞鬼とか」

女「歌舞伎?」

男「違う、それだとゴエモン魂だ。もしくはマルス。中の人に」

女(なに言ってんだこいつ)

男「歌舞鬼は戦国時代のライダーで、普通に人を守るために戦っていたんだが、周りの人間たちから人外として扱われ、迫害されてしまったのが原因で、怪人側に寝返ってしまうライダーなんだ」

女「ああ、それはまたジャッジに困るライダーだね」

男「最終的には主人公たちと敵対するので、どちらかと言えば悪と見なされることが多いが、怪人サイドに落ちてしまった経緯を知ると、一概に悪人とまでは言えないライダーだと俺は思う」

女「うん、確かになんか可哀想なライダーだね」

男「可哀想と言うならエターナルというライダーも中々だな。元々、優しい性格の持ち主だったんだが事故で亡くなり、科学者の母親の手によって、不死身の人間として復活。その性質を買われ、色々過酷な訓練や拷問を強制されるハメになり、徐々に暗黒面に落ちていってしまう」

女「うーん、これまでの話を聞いてみると、結構複雑な事情を抱えているライダーもいるんだね」

男「そうだな。ライダーといっても本当に十人十色だ」

女「逆にこいつは満場一致で悪ライダーってやつはいるの?」

男「まあそれなら結構いるだろうが、代表的なのは王蛇かな」

女「それは悪いやつなんだ?」

男「殺人者で脱獄犯で常時イライラしている、危険極まりない人間だ」

女「うわぁ……。なんか良いことしてないの?」

男「……。特に思いつかないな。一回女の子を救ったことがあるがそれも囮として使っていたからだし……ミラクルワールドは実質ノーカンだし……」

女(ミラクルワールド?)

俺たちは!

SSだからいいけど何も知らない人からの質問に対してこう語られるとただただ「オタクってめんどい」の典型になるよな
悪ライダーの代表って言ったらショカーライダーだろ?

>>25
「何人いるの?」って質問だからな。
それに「定義が曖昧だから難しい」って返して「それでもカウントして欲しい」って流れからの説明だからね。

まあ、本当に面倒くさかったら「もういい」って言われるよ。

男「うん、ない。悪事しか行っていない」

女「そりゃあ悪ライダーで決まりだね」

男「うむ、恐らくTVシリーズで登場したライダーの中ではブッチギリの悪だからな」

女「TVシリーズではというと?」

男「うむ、何だかんだでTVシリーズに登場するライダーは、どこかしら良心みたいなものを残しているやつらが多いんだが、映画とかだとガオウやアークといった、結構純粋な悪と呼べるやつが出てくるんだ」

女「へぇ。なんでだろ?」

男「まあ、映画の場合単純に時間が限られているから、複雑な事情を抱えている、という設定よりも、根っからの悪、みたいな方が都合が良いんだと思う」

女「なるほどね」

男「あとちょっと話は逸れるが映画ライダーは大体死んでしまうことが多い」

女「え?そうなの?」

男「ああ、ちゃんと計算したわけではないんだが、まあ8割方は亡くなっていると思う」

女「そこいらの病気より死亡率高そうね……。でもなんでそんなことに?」

男「まず、映画に出るライダーは大体、主人公陣営と敵対することが多い。中にはさっき話した歌舞鬼やエターナルみたいに色々可哀想なやつらもいるがな。そして、まあ当然ながら最終的には主人公たちが勝利するわけだから、どうしても映画ライダーは天に召されてしまう率が高くなってしまうんだ」

女「ああ、そういう仕組みね」

男「無論、中にはなでしこや、アクアといった正義のライダーたちも登場する。そいつらは生き残っているから、純粋な正義の映画ライダーだと死なない可能性は高いかな」

女「なるほどねぇ」

大体ってか、劇場版の敵で生き残ったライダーっていたっけ?
リュウガが曖昧なくらいのような。

男「話を戻そう。今話した、王蛇や一部の映画ライダーみたいに、悪に振りきったやつばかりなら、悪ライダーの部類分けも楽なんだがな」

女「うーん、確かに最初にきみが言った通り、善と悪の線引きが出来ないと悪ライダーの数は数えれないかもね」

男「ああ、まあここまで色々語ってきたが、結局のところ人間を善だの悪だのと2種類に分けること自体、ナンセンスなのかもしれん」

女(これまでの話って一体……)

男「最終的な結論は、視聴者の解釈次第!ってことだな」

女「前の仮面ライダーの人数とほぼ同じ結論ね」

男「まあ、な。ところで話は変わるが、前回同様、こんな話に付き合ってくれたきみには感謝しているぞ」

女「別にそれは良いんだけどね……。でもまあ、とりあえず前回、今回の話を聞いて学習したことが一つあるわ」

男「ほう、聞かせてもらおうか」

女「それは……」

男「それは?」

女「ライダーで、数に関する質問をしてはいけないということよ!」

男「……。まあ、あながち間違ってはいない、な」

END

これでこのSSは終了です
一年近く前のSSの続編とか誰得って感じですが、最後まで読んで頂いたみなさんありがとうございました。

このSSまとめへのコメント

このSSまとめにはまだコメントがありません

名前:
コメント:


未完結のSSにコメントをする時は、まだSSの更新がある可能性を考慮してコメントしてください

ScrollBottom