ｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰ

男「いやーやれやれ助かったよ。ありがとう」

後輩「……まったく心が込もって無いんですが」

それがデフォじゃないか。
今更何を。

後輩「ところで私の吐かせテクに惚れましたか？」

男「んなわけねーだろ」

そんなんで惚れる男なんているのか？

後輩「今日は帰ります。明日こそは私に惚れさせてみますから」

男「送り狼になってあげようか？」

後輩「本当ですかきゃー嬉しい。では」ﾌﾘﾌﾘ

男「……」ﾌﾘﾌﾘ

男「……さてっと、俺も帰るか」

[男の家]

男「ただいま」ｶﾞﾁｬ

妹「おかえりー」

妹「ねえねえこの分数の割り算分かんないんだけどさー」

男「ん。ちょっと待ってな」ﾎﾟﾝﾎﾟﾝ

高校は絶望的、だな。
いや、そういうところもあるのか？

ｰｰｰｰｰｰ

男「よし、どれだ？」

妹「えっと、この問題」

男「それか。それは整数を分数にしてひっくり返すんだ」

妹「あ、そっか！　ありがとうお兄ちゃん！」ﾆｺｯ

男「……っ」ｷﾞｭ

妹「ひゃっ！　どうしたのお兄ちゃん!?　苦しいよー///」

男「妹。俺が絶対に守ってやるから」

妹「え、あ、うん///」

男「……」ｷﾞｭｳ

妹「……///」

男「……」ﾊﾟｯ

妹「あ……」

男「俺は夕飯作るから、解らないとこあったら飛ばして後で俺に聞けよ」

妹「う、うん」

ｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰ

男「……」ﾄﾝﾄﾝ

妹「ねえ、お兄ちゃん……」

男「っ！　ばかっ……」

妹「え？　う、あ、あ、ああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ！」

男「妹っ！」

妹「いやああああああああああああああああああああああああああああ！」

男「大丈夫だ、大丈夫だから」ｷﾞｭ

妹「ああああああああああああああああああああああああああああああ！」

ｰｰｰｰｰｰ

妹「すぅ……」

男「……」ﾅﾃﾞﾅﾃﾞ

妹「ん……。お兄ちゃん」ﾊﾟﾁ

妹「私、どうしてここに？」

男「急に倒れたんだ。貧血かもしれないけど、明日一応病院に行こう」

妹「えー、病院やだ」

男「わがまま言うな。さて、夕飯の続き作ってくるけど、台所には入るなよ。危ないからな」

妹「うん」

ｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰ

ﾁﾁﾁﾁ…

男「朝か……」ﾊﾟﾁ

朝を朝って名付けた人が気まぐれで朝を夜って名付けたらどうなるのかと考えると胸が厚くなる今日この頃。
……またくだらない嘘をついてしまった。
誰にとは言わないけど。

男「さてと。二人の朝食と俺の弁当と妹の昼食を作らないと」

ｰｰｰｰｰｰ

男「……」ｶﾁｬｶﾁｬ

男「よし、完成」

妹「おはよう……。朝ご飯何？」ﾄﾃﾄﾃ

男「おはよう。ハムエッグ」

妹「やったー！　いただきまーす！」

男「はっはっは現金な奴め。まずは顔と手を洗いなさい」

もっと状況をだな…

>>8
説明口調になるとあれかなと思い
わかりづらかったらスマン

親を刺殺されて男はトラウマ、妹はトラウマか怪我の後遺症かなんかで精神ｏｒ知能退化＋刃物恐怖症……って感じか？

>>10
だいたいそんな感じ
後で詳しく説明する

妹「はーい」

ｰｰｰｰｰｰ

男「ごちそうさまでした」

妹「ごちそうさまでしたー」

男「じゃあ学校行ってくるよ」

妹「いってらっしゃーい。気を付けてねー」

ｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰ

[学校]

ｵﾊﾖｳｰ　ｱ､ｵﾊﾖｳｰ

俺には友達がいない。
こんなだしね。

友「よっ、男」

男「おはよう友」

嘘ですた。

友「今日テストだなー。俺全然勉強してねーよ」

中学生か。

女友「女おはよー」

女「おはよう女友ちゃん」

友「おっ、あれ女さんじゃん。いつ見ても可愛いよな」

男「そうだな」

女さん。
四年前まで俺の好きだった人。

男「っ！」ｽﾞｷｯ

友「ん？　どうした男」

男「いや、何でも」

友「？」

ｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰ

友「放課後ktkr！　じゃーな男！　バイトだー！」

男「じゃーな」

後輩「はい私が来ましたー！」ﾊﾞｧﾝ

クラスメイトa「わーまた来た」

クラスメイトb「懲りないね」

男「すみません、どちら様でしょうか？　あいにく記憶喪失でして」

後輩「先輩、どの仮面ライダーが一番好きですか？」

男「ストロンガーかな」

本当はブラックだけど。

後輩「ブラックですか、私も好きですよ。気が合いますね」

!?

後輩「じゃあ嫌いな野菜は？」

男「……ピーマンかな」

エリンギ。

後輩「ふんふん、なるほど。では今日はこれで」

男「？？？」

ｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰ

友「よっしゃ昼だ！　飯飯ー！」

後輩「先輩！」ﾊﾞｧﾝ

？　昼休みに来るなんて珍しいな。

後輩「今日はお弁当作ったんですよ！　先輩の嫌いなエリンギはもちろん入れてませんよ」

男「……俺、弁当持ってんだけど」

後輩「しまっ……」ｶﾞｸ

後輩「うっ、うぅ……せっかく先輩の為に作ったのに……」ｸﾞｽｸﾞｽ

嘘泣きだー。

クラスメイトa「可哀想だよ男くん。食べてあげなよ」

男「え？」

後輩「そうですよ！　先輩のは私が食べますから！　先輩の手作り弁当……ウヘヘ」

心の声漏れてるぞ。

男「まあいいか。たまには人の作った物も食べたいし」

後輩「やった！　はいどうぞ」

男「ありがとう。じゃあ俺のも」

後輩「ありがとうございます」

男「いただきます」ﾊﾟｶ

男「おお」

見た目は綺麗だな。

男「……」ﾊﾟｸ

男「……」ﾓｸﾞﾓｸﾞ

後輩「どうですか？」

旨い……のか？　
うん、多分旨いんだろう。

男「旨いよ」ﾆｺｯ

後輩「よかったです。先輩のもおいしいですよ」

後輩「でもご飯が多過ぎやしませんか？」ﾓｸﾓｸ

味が変わらないなら腹に溜まるほうがいいからな。

ｰｰｰｰｰｰ

男「ごちそうさまでした」

後輩「ごちそうさまでした。先輩、弁当箱は洗って返しますね」

男「いや、いいよ。俺がどっちもやる。いつもやってることだし」

後輩「まさか……私の食べ終わった弁当箱をペロペロしようとか考えてませんよね!?　私みたいに！」

男「お前は考えてたのかよ」

友「よっしゃー！　焼きそばメンチカツパンを仁義なき戦いでゲット……って食べ終わってるし！」

男「遅いよ」

ｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰ

友「男、担任が職員室に来いって言ってたぞ」

男「？　分かった」

ｶﾞﾗﾗ

友「後輩ちゃん、これでいいんだね？」

後輩「はい、バッチリです」

後輩「職員室から最短距離で帰るには人気の無い廊下を通る。そこで……襲う！」ｸﾜｯ

友「心の声漏れてるよ」

ｰｰｰｰｰｰ

担任「え？　呼んでないよ？」

男「へ？　そうなんですか？」

友の奴、どういうつもりだ？

男「わかりました、さようなら」

担任「さようなら。気をつけてね」

男「……」ｽﾀｽﾀ

男「……そうだ、教室に忘れ物」

ｰｰｰｰｰｰ

友「あれ？　後輩ちゃんは？」

男「後輩？　何のことだ？」

友「いや、何でもない。やめたのかな後輩ちゃん……」ﾌﾞﾂﾌﾞﾂ

友「まあいいか。男、久しぶりに一緒に帰ろうぜ」

男「そうだな」

ｰｰｰ

後輩「先輩来ない……」

ｰｰｰ

[家]

妹「お兄ちゃん元気無いね？」

男「ちょっと風邪引いたかもしれない……」ﾌﾗﾌﾗ

妹「ほんとに!?　お兄ちゃん寝てないと！　お水いる？　お粥作ろっか？」

男「いや、寝てれば大丈夫……。だから、絶対に台所には入るな」

妹「うん……」

男「あーでも妹の夕飯……。誰かに頼むか」ｶﾁｬ

男「友は……バイトか。うーん、見事に友達がいない」ｶﾁｶﾁ

男「後輩……まあ、用事あるかもしれないしな」ｶﾁｶﾁ

ﾌﾟﾙﾙﾙ　ｶﾁｬ

後輩『もしもしあなたの後輩です！』

男「後輩……今暇か？」

後輩『バリバリ暇ですよー！　ラブホ？　ラブホですか？　もしかしてハァハァ言ってるのって欲情して……キャー！』

男「……」ﾋﾟｯ

ｳﾞｰ ｳﾞｰ ｳﾞｰ　ﾋﾟｯ

後輩『何で切るんですか!?』

男「頼むからそっちのテンションに付き合わせないでくれ……」

後輩『分かりました。何のご用事でしょうか？』

男「風邪引いてな……」

後輩『看病イベントですか!?』

男「それで妹の夕飯作れなくなった……。家に来て作って欲しいんだ。出来ればでいい……」

後輩『今すぐ行きます！』ｶﾞﾁｬ

男「妹……今から俺の後輩が来るからその人に夕飯作ってもらえ」

妹「うん、分かった。お兄ちゃんはおとなしく寝ててね」

ﾋﾟﾝﾎﾟｰﾝ

男「もう来たのか!?　まさかな……。妹、誰が来たか見てから開けろよ」

妹「うん」ｽﾀｽﾀ

男「……」

妹「……」ｽﾀｽﾀ

男「誰だった？」

妹「女の人がいたよ」

男「何歳ぐらいだ？」

妹「私より少し年上ぐらい」

男「じゃあ後輩だろ。開けてやれ」

妹「うん」ｶﾞﾁｬ

後輩「やっはろー！　おお、あなたが妹ちゃん？　はじめまして、お義姉ちゃんですよー！」

妹「え、そうなの？」

男「違うけどわざわざ来てもらったし今だけそういうことに」

妹「そっか。はじめましてお義姉ちゃん♪」ﾆｺｯ

後輩「なん……だと……。家族公認キターーーーー！」

男「今日限定だけどな。それにしても最初とキャラが違い過ぎるんだが」

後輩「模索中です」

後輩「それで、何をすればいいんですか？　ナニですか？」

男「とりあえず水をくれ」

後輩「？　……はーい」

ｼﾞｬｰ　ｷｭｯ

後輩「どうぞ」

男「ありがとう」

後輩「次は何をすればいいですか？　ナニですか？」

男「妹の夕飯を頼む。あるもので作れるやつでいい」

後輩「了解！　ところでナニは？」

男「ない」

ｰｰｰｰｰｰ

後輩「♪～」

妹「お兄ちゃん大丈夫？　辛くない？」

男「大丈夫。寝れば治る」

後輩「妹ちゃん、出来ましたよ」ｺﾄ

妹「おいしそう……。ありがとうございます！」

後輩「なんのなんの。義妹のためならね」

妹「いただきまーす」

後輩「どうぞ」

妹「……」ﾊﾟｸｯ　ﾓｸﾞﾓｸﾞ

妹「おいしい！　お兄ちゃんのよりおいしいかも」

後輩「よかった」

ｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰ

後輩「妹ちゃん寝ちゃいました」

男「そうか。何から何までありがとう」

後輩「先輩が望むならナニもしますよ？」

男「なかなかしつこいな」

後輩「それが私です。それはともかく、いろいろ気になるところがあったんですが聞いてもいいですか？」

男「ゴミ袋大量に用意するなら」

後輩「そんなにグロイんですか？」

男「いや、俺が吐く」

後輩「そうですか。じゃあ用意します」ｶﾞｻｶﾞｻ

後輩「はい、用意しました」

男「じゃあ、どこから話そうか」

後輩「出来れば最初から」

男「うむ。それじゃあダイジェストでお送りします」

男「夜中起きたら頭を思いっきり殴られて気絶した」

男「目を覚ますと縛られていた。隣には妹もいた」

男「両親が倒れていた。辺りは血の海だった」

男「両親を殺したと思われる犯人が立っていた。手には包丁を持って」

男「そこから解体ショーが始まった。両親の腕が、足が、体が切られた」

男「妹は気絶した」

男「俺は目が離せなかった」

男「犯人が両親の肉片を口に押し込んできた」

男「飲み込むしかなかった」

男「後頭部に衝撃を受けて俺は気絶した」

男「次に目が覚めたとき、警察がいた。隣には妹がいた。俺は安堵した」

男「うぐ……おぇ」ﾋﾞｼｬﾋﾞｼｬ

後輩「先輩……！」ｻｽｻｽ

男「ありがとう」

男「そして妹は記憶を全て失っていた。殆ど赤ちゃんのようだった」

男「妹は精神病院に運ばれ、入院した。俺とそこの看護士で妹に学ばせ、四年たった今は小学五年生レベルまで達している」

男「そのあと家に戻ってきて気付いたが、妹は包丁を見ると拒絶反応を起こすらしい」

後輩「だから妹ちゃんには台所に入らせなかったんですね」

男「ああ。そして俺は殴られたときかあれを見たときに感情が殆ど消えた」

男「さらに肉を突っ込まれたときに味覚が消えた。せめてもの防衛だったのかもしれんが」

後輩「……」

男「長々と話をしたが結局四年前の事件で俺は感情と味覚を、妹は全ての記憶が消えて包丁への拒絶反応が出るようになったって話だ。話下手で悪いな」

後輩「いえ」

男「もうこんな時間か。そろそろ帰った方がいい」

後輩「無理ですよ？　もう終電過ぎましたし」

男「は？　何言ってるんだ。電話してからすぐ来れる場所に住んでるんだろ？」

後輩「いいえ、電車に乗り継いだところに住んでます」

男「じゃあ何でさっきあんなに早く来れたんだ？」

後輩「そりゃあ勿論先輩を備考して家の前にいたからですよ」

男「なるほど。ストーカーか」

後輩「はい！」

男「……ゆーきゃんふらい」

後輩「あいきゃんとふらい！」

後輩「それくらいいいじゃないですか！　話聞いたんだし！」

男「お前が聞かせろって言ったんだろ！　……うっ……そういえば風邪引いてたんだった……」

後輩「じゃあ私が添い寝してあげます！　風邪のときは心細くなりますよね！」ｶﾞﾊﾞｯ

男「そうか。助かるよ」ｸﾞｲｯ

後輩「え、い、ひゃああ///」ﾎﾟｽｯ

男「はっはっは冗談だ。吃驚したか？　……ん？　どうした？」

後輩「あ、あうあう///」

男「おーい、後輩？」

後輩「あ、はい！　せ、先輩なら初めてあげますっ！」ﾇｷﾞｯ

男「何脱いでんだよ！　……まずい、騒ぎ過ぎた……。意識が……」ﾊﾞﾀｯ

後輩「あれっ、先輩？」

ｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰ

男「朝か……。熱も引いてるみたいだな」ﾅﾝﾄﾅｸﾄﾅﾘﾌﾘﾑｷ

後輩「」ｸｰ

おはようございます男です。
朝起きたら裸の美少女が隣で寝ているという展開がありがちな昨今、皆さんいかがお過ごしでしょうか。
裸のところは嘘だけど。
うん、今日も絶好調。

男「おい、起きろ後輩」

後輩「はっ！　囚人番号2875番、起床しました！　ぐぅ……」

男「どんな夢だよ」

男「まあいいか。とりあえず朝飯作ろう。ぶれっくふぁーすと」

後輩「私が殺らなきゃ誰がやる！」

男「お前起きてるだろ」

後輩「はい」

男「ところでお前何で帰らなかった？　親御さん心配してんじゃないか？」

後輩「大丈夫です。私も両親がいなくて一人暮らしですから」

男「……そうか」

男「なら今日は休日だし、朝食食べていけ」

後輩「はい！　……って風邪は大丈夫なんですか？」

男「ああ、一晩寝たらすっかり治った」

後輩「そうですか、良かったです……へっくしゅん！」

後輩「ん……？」ｽﾞﾋﾞｰ

男「……風邪移ったのか」

後輩「そうみたいですね……」

ｰｰｰｰｰｰ二日後ぐらいｰｰｰｰｰｰ

後輩「ふうやれやれ、やっと風邪が治りましたよ」

後輩「てなわけで明日学校ですし私帰ります！　じゃ！」ﾌﾘﾌﾘ

男「気を付けて帰れよ」

妹「また来てねー！」ﾌﾘﾌﾘ

ｰｰｰｰｰｰ三日後ぐらいｰｰｰｰｰｰ

ﾁﾁﾁﾁ…

男「朝か……」

何故毎日朝が来るのだr

ｶﾞﾁｬ

男「ん？　妹？」

後輩「おはようございますあなたの後輩です」

男「……何でお前がここにいる？」

後輩「あっちの方にマンション建ったじゃないですか」

男「ああ、あのでかいマンションか」

後輩「私、あそこに引っ越しました」

男「金持ちだー」

後輩「いえす、保険金」

後輩「……」

男「自虐はやめとけな」

後輩「はい……」

後輩「とにかく！　私あそこに住んでますんでいつでもここに来れますね」

男「いつでも来んなよ」

後輩「一人は寂しいんです……」ｸﾞｽｯ

男「嘘泣きだー」

後輩「十八番です」

男「……まあ、たまにならいい」

後輩「本当ですか!?」

男「但し、俺の許可が有るときだ。今日みたいに勝手に来るなよ」

後輩「はい！」

男「さてと、朝食作るか」

後輩「あ、もう作っておきました」

男「は？」

後輩「先輩が起きる前に先輩と妹ちゃんの朝食と先輩のお弁当と妹ちゃんの昼食を作っておきました」

男「……お前何時に来た？」

後輩「五時半ぐらいですかね」

男「どうやって入った？」

後輩「玄関の鍵開いてましたよ？　不用心ですね、私が強盗だったらどうするんですか。私だったことに感謝してください」

男「ありがとう……。って違うだろ。開いてたからって入る奴がいるか」

後輩「ここにいますよ」

男「うるさいだまれ」

後輩「(´・ω・`)」

男「……でも、作ってあるんならやること無いな。二度寝するか」

後輩「起こしてあげましょうか？」

男「帰れ」

後輩「(´・ω・`)」

[学校]

友「昼だー！」

男「そういえば後輩が作った弁当なんだよな……」

あいつのことだ、白米に桜でんぶでハートマークとかやりかねん。

後輩「先輩！　お弁当開けましたか？」ﾊﾞｧﾝ

男「今開けるところだ」

後輩「はよはよ」

男「……」ﾊﾟｶ

男「……」

男「……桜でんぶに白米でハートマークとか正気の沙汰とは思えないな」

後輩「ぶい」

男「……」ﾓｸﾞﾓｸﾞ

まあ、何だろうとあまり関係無いんだがな。

男「！　……？」

後輩「どうしました？」

男「いや、何でもない」

友「今日は間に合ったぜ……ってうわあ！」

後輩「人の作ったお弁当見て引かないでくださいよ！」

普通引くだろ。

友「あ、ご、ごめん。失礼だよな」

後輩「うぐっ……」

男「友、お前良い奴だな……」

友「？」

ｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰ

友「放課後やでー！」

後輩「先輩！　一緒に帰りましょう！」ﾊﾞｧﾝ

後輩「って、あれ？」ｷｮﾛｷｮﾛ

友「ああ後輩ちゃん、男なら病院行くってさっさと帰ったよ」

男「ん？　教室が騒がしいな」ｽﾀｽﾀ

[病院]

医師「なるほど、一瞬だけ味覚が戻ったと」

男「はい」

医師「ううん……」

男「何で急に味覚が戻ったんでしょうか？」

医師「恐らく、君の……を無理矢理含まされたときのショックで味覚が消えたんだと私は思うわ」

医師「だから、君はそのショックから立ち直りかけているのかもしれないわね」

男「そうなんですか……」

医師「話は変わるけど、この一年で何か変わったことあった？」

男「変わったことですか？」

医師「ええ、知り合いが増えたとか好きな人が出来たとか」

男「好きな人はいませんが、後輩なら一人出来ましたよ」

医師「そう。もしかしたらその子があなたに良い影響を与えてるのかもね」

男「ええ……」

医師「不服？」

男「はい。あいつ、非常識なんです。今日も弁当が……」

医師「あら、弁当作ってもらう仲なの？　うらやましいわねー」

男「いえ、鍵が開いていたからって勝手に入って勝手に作ってったんです」

医師「それは確かに非常識ね……」

男「でまあ、その弁当が敷き詰めてある桜でんぶの上に白米でハートマークになってたんです」

医師「面白い彼女ね」

男「彼女じゃないです」

医師「そうなの」

男「まあ確かに、その非常識な馬鹿に救われてる気もします」

医師「でしょうね。この一年でみるみる顔に精気が戻って来ているもの」

男「そうなんですか？　自分ではよく分からないです」

医師「そうよ。とにかく、その子との関係を切らないこと！　いいわね？」

男「はい」

[家]

男「ただいま」

妹「おかえりー！」

男「いい子にしてたか？」ﾜｼﾜｼ

妹「わひゃー」

男「さてっと、夕飯の仕度するかな」

妹「お兄ちゃーん」

男「何だ？」

妹「暇だよー。たまにはお外出たい」

男「そのうちな」

妹「そのうちってどのうちだよー！」

[学校]

友「放課後だー！　バイトだー！」

後輩「先輩！　今日こそ一緒に帰りましょう！」

男「ん？　あー、まあいいけど」

後輩「やたっ！」

ｰｰｰｰｰｰ

後輩「割愛された……だと……」

男「何言ってんだ？」

男「ほら、お前の家だ。帰れ」

後輩「酷いっ……一人は寂しいんです……」ｸﾞｽｯ

男「それは前昨日やっただろ」

後輩「でも、寂しいのは本当ですよ？」ﾅﾐﾀﾞﾒｳﾜﾒﾂﾞｶｲ

男「……」

後輩「視線が冷たい……だがそれがいい！」

ｰｰｰｰｰｰ

男「なんだかんだで上げてしまった……」

後輩「お邪魔しまーす」

男「邪魔だと分かるなら帰れ」

妹「お帰りー……。あっ！　お義姉ちゃん！」

後輩「妹ちゃん！　へーい！」

妹「へーい！」

男「……まあ、妹が喜ぶからいいか」

妹「ねえねえお義姉ちゃん、またご飯作って！」

後輩「ご飯？　んー」ﾁﾗ

男「ああ、頼むよ。妹も俺より後輩がいいらしいしな」

妹「やたっ！」

後輩「よーし、お義姉ちゃん頑張っちゃうぞー！」

妹「わーい！」

男「何か手伝うことあるか？」

後輩「ナニ以外ならないです。お風呂にでも入ったらどうですか？」

男「そうだな」ﾋﾟｯ

ｰｰｰｰｰｰ

男「ふう……」ｶﾞﾗｶﾞﾗ

後輩「」

男「あ……そういえば後輩居たんだったな」

後輩「ちょっと待ってください！　ケータイケータイ！　写真写真！」

後輩「って、怒らないんですか？」ﾋﾟﾛﾘﾝ♪　ﾋﾟﾛﾘﾝ♪　ﾋﾟﾛﾘﾝ♪

男「見られて恥ずかしいような鍛え方してないからな」

後輩「確かに……。触ってもいいですか？」ﾋﾟﾛﾘﾝ♪　ﾋﾟﾛﾘﾝ♪　ﾋﾟﾛﾘﾝ♪

男「……少しなら」

後輩「おお……。固いです」ｻﾜｻﾜ

後輩「舐めてもいいですか？」ｻﾜｻﾜ

男「駄目に決まってるだろ馬鹿」

後輩「残念です……」ｻﾜｻﾜ

男「いつまで触ってるんだ？　いい加減寒いんだが」

後輩「もうちょっとです」ｻﾜｻﾜ

後輩「……やっぱり舐めてm」ｻﾜｻﾜ

男「駄目だ」

後輩「うぅ……」ｻﾜｻﾜ

男「いつまでやってんだ。もう終わりだ」ﾍﾟｼｯ

後輩「ちぇ」

後輩「でも、満足です。三日は何も食べなくても生きられる気がします」

男「へえ」

後輩「嘘ですすいません」

ｰｰｰｰｰｰ

妹「いただきまーす！」

男「いただきます」

後輩「どうぞ」

妹「……」ﾓｸﾞﾓｸﾞ

妹「おいしい！　やっぱりお義姉ちゃん料理上手だね！」

後輩「でしょ！　だからお兄さんをください！」

妹「そうだね……。お義姉ちゃんになら……」

後輩「え、くれるの!?」

妹「だが断る」

後輩「なんでやー！」

男「お前達仲良いな……」

後輩&妹「いえすっ！」

ｰｰｰｰｰｰ一週間後ｰｰｰｰｰｰ

男「なあ後輩」

後輩「何ですかー？」ｺﾞﾛｺﾞﾛ

男「お前すっかり家に入り浸るようになったな」

後輩「先輩が良いって言ったんじゃないですかー」ｺﾞﾛｺﾞﾛ

男「まあ、妹が喜ぶからな……」

後輩「シスコーン」ｺﾞﾛｺﾞﾛ

男「黙れ」ｹﾞｼｯ

妹「シスコーンって何？　とんがりコーンの仲間？」

後輩「それはね、姉や妹を性的なたいsyへぶっ！」

男「妹に変なこと教えんな」ｸﾞﾘｸﾞﾘ

後輩「そんなことしても濡れるだけですよ？」

妹「濡れるって何？」

後輩「それはね、性的なへぶっ！」

男「お前ちょっとこっち来い」

後輩「ああっ……そんな乱暴に……」

ｶﾞﾁｬ　ﾊﾞﾀﾝ

妹「？」

後輩「だ、駄目ですよすぐそこに妹ちゃんがいるのに……。ああでも見られるかもしれないと思うと興奮しちゃう……」

男「救い用の無い変態だな」

後輩「言葉責めですか？　ばっちこいです」

男「お前とは一向に話が進まないな」

後輩「何を今更」

男「とにかく、妹に変な言葉を教えるなよ。場合によっては出入り禁止にするぞ？」

後輩「それは困ります！」

男「だろ？」

後輩「はい。なら、どこまでokですか？」

男「モラルに反しない程度の言葉だな」

後輩「なるほど。ということはセックスまでokですね」

男「やっぱりお前は何も教えるな」

ｰｰｰｰｰｰ次の日ｰｰｰｰｰｰ
[学校]

友「昼休みだ！」

男「……」ﾊﾟｶ

……またか。

女「あれ？　今日は後輩ちゃん来ないんだ？」

話かけてくるなんて珍しいな。

男「さあ。毎日来てる訳じゃないし」

嘘だけど。

女「しっかし相変わらず凄い弁当だねー」

男「定期的に作らないと頭がおかしくなるんだろう」

嘘だけど。

女「あはは、まっさかー」

嘘だけど。

男「あれ？」

嘘だけど。

女「どうしたの？」

嘘だけど。

女「おーい」

嘘だけど。

女「男くん？」

ｻﾞｻﾞ…ｻﾞ

『あひゃあひゃ！　解体ショーの始まりです！』

嘘だけど。

男「嘘だけど嘘だけど嘘だけど嘘だけど嘘だけど嘘だけど嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ」

嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘嘘嘘嘘嘘嘘嘘嘘嘘嘘嘘嘘嘘嘘嘘嘘嘘嘘嘘嘘嘘嘘嘘嘘嘘嘘嘘

女「お、男くん!?」

嘘嘘嘘嘘嘘嘘嘘嘘嘘嘘嘘嘘嘘嘘嘘嘘嘘
嘘嘘嘘嘘嘘嘘嘘嘘嘘嘘嘘嘘嘘嘘嘘嘘嘘
嘘嘘嘘嘘嘘嘘嘘嘘嘘嘘嘘嘘嘘嘘嘘嘘嘘
嘘嘘嘘嘘嘘嘘嘘嘘嘘嘘嘘嘘嘘嘘嘘嘘嘘

男「」ﾄﾞｻｯ

ｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰ

男「……ここは」

後輩「先輩！　起きたんですか!?」

男「後輩……」

後輩「良かったです……」ｸﾞｽｯ

嘘……じゃないな。

後輩「先輩、教室で倒れたんですよ」

男「あー、そうなのか。何で倒れたんだっけな……」

後輩「保健医さんは貧血って言ってましたけど」

男「そうか……。後輩、今何時だ？」

後輩「二時半ですね」

男「……お前、授業は」

後輩「恋人が倒れたって言ったら好きなだけ行ってこいって言われました」

誰が恋人だ。

男「でも、まあ、ありがとな」ﾅﾃﾞｯ

後輩「ど、どうしたんですか急に」

男「ずっと見ててくれたんだろ？」

後輩「はい、まあそうですね。隅から隅まで恥部から陰部まで」

男「どこ見てんだ。てか恥部と陰部って同じだろ」

感謝するんじゃなかった。

後輩「それはともかく、今この保健室に誰も居ないんですよね」

男「そうか」

後輩「てな訳で、ヤりますか？」

男「女がヤるとか言うな」

ｰｰｰｰｰｰ

男「俺は教室に戻るが、お前は？」

後輩「私も戻りますよ。先輩が居ないのに居ても意味無いですし」

男「そうか。じゃあな」

後輩「はい。また放課後に」

ｰｰｰｰｰｰ

友「おう、男。もう大丈夫なのか？」

男「ああ。もう大丈夫だ」

友「しかし女さんと話してて倒れるとはな。女さんの可愛いさにやられたか？」

男「え？　俺が女さんと話してた？」

どういうことだ？

ｰｰｰｰｰｰ数日後ｰｰｰｰｰｰ

友「放課後だッ！」

後輩「先輩」ﾊﾞｧﾝ

後輩「あの……一緒に帰りませんか……？///」

デフォ後輩か？

男「気色悪い」

後輩「がーん」

ｰｰｰｰｰｰ翌日ｰｰｰｰｰｰ

友「イエスッ！　昼休み！」

後輩「……」ﾊﾞｧﾝ

後輩「先輩のために作った訳じゃないんだからね！　作り過ぎちゃっただけなんだから勘違いしないでよね！」

クラスメイトa「ツンデレだー」

うざい。

男「うざい」

後輩「がーん」

ｰｰｰｰｰｰ翌日ｰｰｰｰｰｰ

後輩「先輩……」ﾕﾗﾘ

友「俺を忘れるな……放課後だ……」

後輩「……」

今日は何だ？

後輩「委員長さんと話してたそうですね。私というものがありながら……。ﾕﾙｻﾅｲﾕﾙｻﾅｲﾕﾙｻﾅｲﾕﾙｻﾅｲﾕﾙｻﾅｲﾕﾙｻﾅｲ
ﾕﾙｻﾅｲﾕﾙｻﾅｲﾕﾙｻﾅｲﾕﾙｻﾅｲﾕﾙｻﾅｲﾕﾙｻﾅｲ
ﾕﾙｻﾅｲﾕﾙｻﾅｲﾕﾙｻﾅｲﾕﾙｻﾅｲﾕﾙｻﾅｲﾕﾙｻﾅｲ」

ヤンデレかよ。

男「……」

後輩「……」

男「……」

後輩「何か言ってくださいよお！」

ｰｰｰｰｰｰ数日後ｰｰｰｰｰｰ

クラスメイトa「放課後だよー」

そういや最近後輩見ないな。

友「そういえば昼休みのとき後輩ちゃんとすれちがったんだけどさ」

男「学校には来てたのか」

友「そうらしいな。それでなそのとき後輩ちゃんが『今はじっと我慢の子なのです……』ﾌﾞﾂﾌﾞﾂとか言って虚ろな目をしてたぞ」

男「何だそれ」

友「さあ。あ、でももしかしたらしばらく顔を見せずに心配させようって作戦かもな」

男「ありえそうだな」

男「……」

男「……」ｶﾁｶﾁ

文面『妹が寂しがってる』

男「……」

友「お前もツンデレだよな」

男「うるさい、はよバイト行け」

友「残念ながら今日はバイト休みだ。一部始終を見させてもらうぜ」

後輩「先輩！」ﾊﾞｧﾝ

後輩「先輩も寂しかったんですねすみません！　でも安心してください私はどこへも行きませんからー！」ｷﾞｭｳｰ

男「……」

友「振り払わない……だと……」

後輩「先輩の匂い……。四日と二十時間ぶりの先輩の匂いだあ……」ｸﾝｶｸﾝｶ

友「何!?　夜までいるだと!?」

計算はえーよ。

男「ほら、妹が会いたがってる。早く帰るぞ」

後輩「はいっ！」

[家]

男「ただいま」

後輩「おっ邪魔っしまーす！」

妹「おかえりー……。あっ！　お義姉ちゃん！」ﾋﾟｮｰﾝ

後輩「妹ちゃーん！」ﾀﾞｷｯ

妹「四日と二十時間ぶりのお義姉ちゃんの匂い……」ｸﾝｶｸﾝｶ

男「……お前後輩の妹なんじゃないか？」

後輩「さて、張り切ってご飯作りますよー！」

妹「やったー！」

男「何か手伝うこと有るか？」

後輩「ナニ以外なら無いです。お風呂でも入っててください」

男「そうか。……あれ、なんかデジャビュ」

後輩「ですね」

妹「でじゃびゅって何？」

後輩「それはね……」

男「まあ、それくらいならいいか」

後輩「一度も経験したことのない性的なへぶっ！」

男「お前ふざけるな」

男「デジャビュっていうのは、一度も経験したことがないのに、どこかで経験したかのように思うことだ。今回はまったく同じことをしていたから少し違うけどな」

妹「そーなんだ」

ｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰ

妹「すぅ……すぅ……」

後輩「妹ちゃん寝ちゃいましたね」

男「お前が久しぶりに来てテンションが上がったから疲れたんだろうな」

後輩「……なんか、こうしてると夫婦みたいですね」

男「そう……だな……」

後輩「えっ!?」

男「ぐぅ……」

後輩「寝言ですか……。てか寝るの早過ぎです」

後輩「……」

後輩「えへへ」ﾖﾘｿｲ

ｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰ

後輩「ん……」ﾊﾟﾁ

男「ぐぅ……」

いつの間にか語り手が変わってます後輩です。
好意を抱いている先輩の家でうっかり寝て起きたら好意を抱いている先輩が私を押し倒してました。
これは好意を抱いている先輩が私と行為をしたいということでいいんですね？
あ、駄目ですすぐそばに妹ちゃんが寝ています！
でも見られるかもしれないと思うと興奮しちゃう…… ﾋﾞｸﾝﾋﾞｸﾝ

……虚しいです

後輩「……うーむ、この距離だしキスぐらいはいいですよね」

後輩「……」ﾁｭ

おはようございます男です。
目を覚ましたら好意を抱かれてる後輩を押し倒していました。
そしてはい、柔らかいものが唇に。
こういうとき感情が無いと驚かなくて便利ですね。
これは夢なのでもう一回寝ます。


……長いな

後輩「……ぷはっ」

後輩「えへへ、先輩の唇奪っちゃいました」

後輩「そして先輩性格悪いしモテなさそうなので恐らくファースト！　私もファースト！　ダブルファースト！」

後輩「おっと危ない。起きちゃいますね」ｼｰ

これは夢これは夢これは夢これは夢

ｰｰｰｰｰｰ

男「……」ﾊﾟﾁ

後輩「むにゃ……先輩……」

男「……夢じゃなかった」

男「とりあえず退かないと……」

後輩「ん……いっちゃやだ……」ｷﾞｭｳ

男「うげっ」

男「見かけによらず力強いな……」

後輩「お父さん……お母さん……」ﾎﾟﾛﾎﾟﾛ

男「っ！」

男「後輩……」

男「お前、起きてるだろ」

後輩「いえすあいあむ」

ｰｰｰｰｰｰ数日後ｰｰｰｰｰｰ

男「……」ﾄｩﾙﾙﾙ

後輩「もしもしあなたの後輩です！」

男「後輩、明日暇か？」

後輩「もちろん暇です！　デートですか!?」

男「もうすぐ妹の誕生日なんだが、どんなプレゼントが良いのか分からなくてな。だから一応同じ女のお前に聞こうかと思って」

後輩「一応じゃないです！　正真正銘の女です！　うーまん！」

男「で、明日大丈夫か？」

後輩「大丈夫です」

男「じゃあ明日、駅前で」

後輩「ちょっと待ってください！　妹ちゃんのプレゼント勝った後でいいので私の行きたい所に付き合ってください！」

男「……ラブホとかじゃなければ」

後輩『そんな訳無いです！』

男「そうか。おっと、時間を忘れてた。十時でいいか？」

後輩『はい！　先輩となら何時でも』

ｰｰｰｰｰｰ翌日ｰｰｰｰｰｰ

男「遅いな……。もう十時なんだが」

モブa「うおっあの子レベルたけー」

モブb「声かけてみろよ」

男「ん？」

後輩「せんぱーい！」

モブa「駄目だ、男連れだ」

後輩「すみません遅くなって」ｾﾞｪﾊｧ

男「……気合い入れ過ぎだろ」

後輩「折角のデートですから！　それにしても先輩はラフな格好ですね」

男「そうか？」

後輩「先輩見た目は良いですからそこそこ似合いますが性格の悪さは滲みでてますね」

男「うるさい」

後輩「さあ、行きましょう」ｷﾞｭ

男「……何で手を握る」

後輩「だってここはカップルがうじゃうじゃいるんですよ？　こうしてた方が怪しまれないじゃないですか」

男「誰にだ？」

後輩「黒の組織です」ｷﾘｯ

男「今日は厨二病か？」

後輩「はい。でもこれはどっちかと言うと妹ですね。止めます」

男「……」

後輩「手を振り払わないんですね」

男「振り払らってほしいのか？」

後輩「いいえ。……でも、先輩変わりましたよね。前なら手を振り払ってその手を踏み抜いてましたよ」

野蛮人か俺は。

男「まあ確かに変わったんだろうな。お前のおかげで」

後輩「えっ!?　デレた!?　デレましたか!?」

男「良いか悪いかはともかく、な」

後輩「何ですかそれ」

ｰｰｰｰｰｰ
[イ○ン]

男「ここでいいか」

後輩「そうですね」

男「さて、何買おうか」

後輩「妹ちゃんは何が好きなんですか？」

男「なんだろうな……」

お前ら……関係無いときばっかり……
(´；ω；`)ｳｯ

>>78
泣くなよ



④

>>79
ありがとう、見てる人がいて元気出た

後輩「知らないんですか？」

男「知らないというより、無いって言った方が正しいな」

後輩「？　どういうことですか？」

男「この前、妹が刃物恐怖症だって言っただろ？」

後輩「はい」

男「だから、ふとした瞬間に刃物を見てしまうかもしれない外や、漫画にテレビは妹に見せられないんだ」

後輩「なるほど……。なら、アクセサリーとかはどうですか？　女の子なら基本誰でも好きだと思います」

男「お前もか？」

後輩「私は先輩が好きです」

男「お前よく堂々と言えるよな。けど、確かにそれは良さそうだ」

後輩「ですよね。じゃあ売り場に行きましょう」

男「あ、ちょっと待て。そういうのって外に出るときしか使わないんじゃないか？」

後輩「あー、そうですねえ。あ、ならcdはどうですか？」

男「それは良いかもな。適当に人気のあるのを買えば良いだろ」

後輩「じゃあ今度こそ売り場にれっつらごーです」

[cd売り場]

後輩「いっぱい有りますね」

男「そうだな。ところで、いつまで手を繋いでるつもりだ？」

後輩「放したいなら放せばいいじゃないですか」

男「お前が強く握りすぎて放せないんだよ」

後輩「あれ、私そんなに握力強くないですよ」ﾊﾟｯ

後輩「……少し黒くなってますね」

男「だろ？」

後輩「言ってくれたら放しましたよ」

男「音楽プレイヤーもいるよな」

後輩「無視ですか？」

ｰｰｰｰｰｰ

男「妹のプレゼントはこれでいいな。で、お前の行きたい所はどこだ？」

後輩「私の行きたい所は夜にならないと駄目なんです。後6～7時間ぐらいですね」

男「そうなのか？　じゃあ、先に昼飯食べるか」

後輩「はい」

男「そういえばラブホとかじゃないよな？　ラブホだったら張り倒すぞ」

後輩「流石にそんなギャグはしませんよ」

男「お前ならやりそうで恐いよ」

ｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰ

男「まだ暗くなるまで長いな……」

後輩「大丈夫ですよ。イ○ンには何でも有りますから」

男「お前が伏せ字使うと卑猥に感じるんだが」

後輩「そうですか？　チ○コ」

男「それもろ陰語じゃねーか。そして小学生か」

後輩「ふふっ、楽しいですね」

男「何だよ急に」

後輩「私、家族がいないのでずっと一人ぼっちだったんです。学校でもほら、私可愛いでしょう？　それで妬まれて友達がいなくて……」

男「自分で可愛いとか言うなよ」

後輩「だから、誰かとこうして出かけるなんて凄く久しぶりで、こんな楽しいのも凄い久しぶりなんですよ」

男「……そうか」

後輩「先輩も友達いないからバリバリシンパシーですよね」

男「友がいるだろ」

後輩「友さんはアルバイターで全然遊んでないじゃないですか」

男「いることに変わりはない。ところでお前友のことは先輩って呼ばないんだな」

後輩「はい。先輩は先輩だけで先輩は先輩ですから」

男「ごめんちょっとなにいってんのかわかんない」

ｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰ

後輩「なんやかんやで暗くなりましたね。さ、行きましょう」ｸﾞｲｯ

男「？　ここじゃないのか？」

後輩「いいから付いて来てください」

男「お、おいちょっと……」

>>85
男「それもろ陰語じゃねーか。そして小学生か」の後に

後輩「残念！　チョコでした！」

男「だから小学生か！」

を訂正

ｰｰｰｰｰｰ

後輩「着きましたー！」

ﾔｹｲｰ!

男「おお、凄いな……」

後輩「これを見せたかったんですよ」

男「そっか、ありがとな」

後輩「えへへ」

男「……」

後輩「……」

後輩「……そういえば、私が告白しだしてもう八ヶ月ですね」

男「もうそんなに経ったのか……」

後輩「はい。それで私のこと、少しは好きになってくれましたか？」

男「いや、全然」

思い出したように嘘だけど。

後輩「……そうですか。じゃあ私、もっと頑張りますね」

男「程々にな」

後輩「……」

後輩「先輩……。キスしてください……」ｼﾅｯ

男「うわあきもい」

後輩「少し顔赤くないですか？」

男「気のせいだ」

後輩「そろそろ帰りましょうか。妹ちゃんも待ってるでしょうし」

男「そうだな」

[家]

あれ？
いつの間にか語り手変わってますね。
お久しぶりです、後輩です。

男「ただいま」ｶﾞﾁｬ

男「妹？　どこにいるんだ？」

後輩「どうしたんでしょうね？　いつもならピョーンと出てくるのに」

男「そうだな……」ｶﾞﾁｬ

い「」
も「」
う「」
と「」

男「え、あ、妹……？」

後輩「っ！」

男「おい……嘘だろ……。妹、いもうとおおおおおおおおおおお！」

後輩「うぐ……。早く病院……いや警察に……」

男「うわあああああああああああ！」

ｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰ

私達は、駆け付けた警察に事情聴取された。
先輩はずっと茫然自失だった。
妹ちゃんの遺体は、警察の方が引き取って行った。

後輩「プレゼント……無駄になっちゃいましたね……」

男「……そうだな」

後輩「何でこんなことになったんでしょうか……。私が……先輩を……ｸﾞｽｯあんなところに連れて行ったからですかね……？」ﾎﾟﾛﾎﾟﾛ

男「……お前のせいじゃない。昼頃には既に死んでいたらしい」

後輩「でも、それでも……」

男「お前のせいじゃない」ｷﾞｭ

後輩「うぅ……妹ちゃん……ひっく」

男「……」ﾅﾃﾞﾅﾃﾞ

ｰｰｰｰｰｰ

男「……落ち着いたか？」

後輩「はい……。すみません、先輩の方が辛いのに」

男「……」

男「後輩、今日は帰らないでくれ」

後輩「え？」

男「一人になりたくないんだ」

後輩「……はい、私は先輩のそばにいます」

男「ありがとう……」

ｰｰｰｰｰｰ数週間後ｰｰｰｰｰｰ

[墓地]

ｻﾞｱｧｧｧ

男「父さん、母さん。妹、そっちに行ったかな」

男「俺のことは心配無いよ。後輩がいてくれるから」

男「……じゃあ、また来年来るね」

後輩「先輩、ここにいたんですか。風邪引いちゃいますよ。傘、どうぞ」

男「後輩……。本当にありがとう」

>>93
数週間後じゃなくて二年後で
男「父さん、母さん。妹、そっちに行ったかな」を
男「父さん、母さん。妹、そっちで元気にしてるかな」

訂正

後輩「どうしたんですか急に」

男「お前がいなかったら俺は絶対自殺してた」

後輩「先輩はメンタル弱いですよね」

男「茶化すな。あー、だから、あの……」

後輩「何ですか。はっきり言ってください」

男「いや、やっぱりいい。ここでするような話じゃない」

後輩「何ですかそれ」

[家]

後輩「さて、さっき何を言おうとしてたのかはっきりしてください」

男「分かってるよ……」

男「すぅ……はぁ」

男「後輩。俺はお前がいないと駄目だ。だから、ずっと一緒にいてくれ」

後輩「！　……情けないプロポーズですね」

男「悪かったな。それで、返事は？」

後輩「勿論いえすです。私だって先輩がいないと駄目ですから」

男「そっか。じゃあ、これからもよろしくな」

後輩「はい。あ、そうだ」

男「？」

後輩「大好きです。先輩」

男「俺もだよ」


終わり

これで終わり

最後のほう駆け足になった気がする

こんな駄文に最後まで付き合ってくれた人ありがとう！

犯人捕まえなくていいのか

妹はバラバラにされてたのか？

追いついたお疲れ
せめて妹の死因をはっきりさせてくれー

なんで妹を死なせたんだ？

>>98
やっぱり書いた方が良いかな？
一応考えてはいるんだが

>>100>>101
両親と同じようにズタズタのバラバラ

>>102
邪魔だったから
出さなくても良かったかもしれん

後輩「どうしたんでしょうね？　いつもならピョーンと出てくるのに」

男「そうだな」ｶﾞﾁｬ

妹「うにゅ……」

男「妹!?　どうした!?」

後輩「妹ちゃん!?」

男「凄い熱だ……」

後輩「きゅ、救急車呼んだほうがいいですかね？」

男「いや、近くの病院まで俺が背負って行く」

後輩「私も行きます！」

[病院]

医者「ただの風邪だね。解熱剤を射っといたから寝てれば大丈夫」

妹「すぅ……」

男「良かった……」

後輩「良かったです……」

医者「しかしあれだね。この子には我慢しないようにと言っておくんだね」

男「どういうことですか？」

医者「この子はね、恐らくだけど風邪を引いたのに我慢してたからここまで熱が上がったんだね」

後輩「もしかして、私達がデートに行くのを邪魔しないようにって……？」

男「デートじゃないけどな」

医者「彼女さんを大事にするのもいいけどね？　この子のことも気にかけてやっておくれよ？」

男「彼女じゃないです。分かりました、今度から少しでも具合が悪そうなら妹を優先します」

医者「君は極端だね」

[帰り道]

後輩「でも、大変な病気じゃなくて良かったですね」

男「そうだな」

妹「ん……お兄ちゃん……」

後輩「幸せそうな寝顔ですね」

男「そう……かな」

後輩「？」

男「……車の免許でも取ろうかな」

後輩「何ですか藪から棒に。でもいいですね、取ったら海連れていってくださいよ海」

男「冗談だ」

後輩「えー」

[家]

男「よい……しょっと」ﾎﾟｽｯ

妹「んん……」

後輩「私今日は帰りますね」

男「じゃーな」

後輩「妹ちゃん、またね」ﾅﾃﾞﾅﾃﾞ

ｰｰｰｰｰｰ妹の誕生日前日ｰｰｰｰｰｰ

妹「おやすみ……ふあ」

男「おやすみ」

ﾄﾃﾄﾃ　ﾊﾞﾀﾝ

後輩「妹ちゃんは寝たようですね」

男「ああ」

後輩「では早速準備を始めましょう」

男「よし」ｶﾞｻｺﾞｿ

後輩「これはここですね」ﾖｲｼｮ

男「これはここだな」

ｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰ

後輩「完成ですね！」

男「声がでかいよ」

後輩「おっと」ﾊﾌﾟｯ

男「しかし疲れたな……。もう12月なのに汗が出てきた」

後輩「私もです……」

男「風呂入るか」ﾋﾟｯ

後輩「私も入っていいですか？　着替えは持って来たんで」

男「用意いいな」

ｰｰｰｵﾌﾛｶﾞ ﾜｷﾏｼﾀｰｰｰ

男「ふう……」ｻﾞｱｧｧ

男「妹、喜んでくれるといいがな」

後輩「そうですね」ｶﾞﾁｬ

男「……お前何で入ってきた」

後輩「お背中流そうかと」

男「よーし俺が三秒数える間にここから出ていけ」

後輩「出なかったらどうなるんですか？」

男「殴る」

後輩「きゃーdv」ｶﾞﾊﾞｯ

男「なあ、一つ頼みがある」

後輩「何ですか？」

男「出ていってくれ」

後輩「ヤです」

男「じゃあせめてタオルを巻いてくれ」

後輩「もしかして私の裸で興奮してるんですか？」ﾆﾔﾆﾔ

男「否定は出来ない」

後輩「う……///」

男「……このままだとお前はムードもへったくれも無いままあれだぞ」

後輩「わ、私はそれでもいいですよ///」

男「いいんだな」ｶﾞﾊﾞｯ

後輩「ひょえ……///」

男「隙ありっ！」ﾀﾞｯ

後輩「しっーとっ！　逃げられた！」

男「やれやれ……へっくしょい！」

後輩「これはチャンス！　先輩、まだ湯船に浸かってませんよね？　このままじゃ風邪引きますよ？」

男「入るからお前は出ていってくれ」

後輩「嫌です。先輩が一緒に入るのを許可するまで出ません」

男「ぐ……くしょいっ！」ｽﾞﾋﾞｰ

後輩「ほらほら、寒くなってきたんじゃないですか？　あ、じゃあこうしましょう！　私タオル巻きます」

男「わ、分かった……。それでいいから入らせてくれ」ｶﾞｸﾌﾞﾙ

後輩「勝った！」ﾏｷﾏｷ

男「うぅ……寒い」ｻﾞﾌﾟ

後輩「先輩、背中合わせになるのと後ろから抱きしめる形になるのどっちがいいですか？」

男「背中あわs」

後輩「断然後者ですか？　先輩もやらしーですね」ｻﾞﾌﾟ

男「そんなこと一言も言ってないんだが」

後輩「良いじゃないですか。ほら、ここなら私のおっぱいも触れますよ」ﾌﾟﾆ

男「」

後輩「そういえば胸って言うよりおっぱいって言った方がエロいですよね」

男「」

後輩「あれ？　どうしました？」

男「……お前なあ」

後輩「はい」

男「自分に好きだって言う後輩と一緒の風呂に入って、その後輩から胸を触らさせられて、それで襲わない男がいると思うか？」

後輩「そうはいきませんよ。そんなこと言ってまた逃げ出す気ですよね？」

男「今度は本気だ」ﾑﾆ

後輩「んっ……」ﾋﾟｸ

男「柔らかいな」ﾑﾆﾑﾆ

後輩「せ、先輩……。本気……なんですか？」

男「本気だ」ｺﾘｺﾘ

後輩「あっ！　先っぽは駄目……」

ｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰ

後輩「っていう夢を見ました。どうせなら最後までヤればいいのに」

男「完成した途端に寝た訳か」

後輩「あれ？　無視ですか？」

男「風呂入るか……」

後輩「これはまさか正夢!?」

ｰｰｰｰｰｰ

男「妹喜んでくれるといいけどな」

後輩『そうでs……って開かない！」ｶﾞﾁｬｶﾞﾁｬ

男「残念だったな。夢の俺より現実の俺の方が頭良かったようだ」

後輩「ちくしょー！」

ｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰ

妹「ふああ……」ｶﾞﾁｬ

ﾊﾟﾊﾟﾝ　ﾊﾟﾊﾟﾊﾟﾝ

妹「ふぇ？」

後輩「妹ちゃん誕生日おめでとー！」

男「おめでとう」

妹「……？　……あ、そっか！　今日は私の誕生日だっけ！」

後輩「そうだよ！」

男「ほら、誕生日プレゼントだ」

妹「ありがとう！」

妹「開けてもいい？」

男「勿論」

妹「これは……ミュージックプレイヤー？」

男「ああ、俺がいないときに暇しないようにってな」

後輩「私からはそれで聴くためのcdだよ」

妹「お兄ちゃん、お義姉ちゃん、ありがとう！　大切にするね！」

男「ああ」

後輩「さてと！　今日はいつにもまして腕を振るっちゃうぞ！」

妹「やったー！」

男「これから作るのか？」

後輩「いっぱい有りますから。ケーキも焼きますよ！」

妹「わーい！　ケーキ♪　ケーキ♪」

ｰｰｰｰｰｰ数日後ｰｰｰｰｰｰ
[学校]

友「放課後だー！」

最近また後輩見ないな。
同じ作戦か？

男「まあいい。帰るか」ｽﾀｽﾀ

ん、あれは……。

後輩「……で……だね」ｱﾊﾊ

後輩男「……///」

……

[家]

男「ただいま」

妹「おかえりー」

妹「ねぇねぇお兄ちゃん、お義姉ちゃん最近来ないね？」

男「ん、ああ。多分二度と来ないと思うぞ」

妹「え、ど、どうして!?」

男「正気に戻ったから……とかか？」

妹「どーゆーこと!?」

男「お前も大人になったら分かるさ」

ｶﾞﾁｬ　ﾊﾞﾀﾝ

妹「うむーわからん」

男「ふう……」ﾄﾞｻｯ

男「学校で手を繋いでたってことは彼氏なんだろうな」

男「まあ、あいつがまともな審美眼になって良かったよ」

男「……少し寝るか」

ｰｰｰｰｰｰ翌日ｰｰｰｰｰｰ
[学校]

後輩「……」ｽﾀｽﾀ

友「よお後輩ちゃん」

後輩「友さん。こんにちは」

友「早速だが、ズバリ今回の作戦は嫉妬を煽る作戦だろう」

後輩「いえす。流石友さん」

友「ははは、もっと褒めろ」

後輩「まあ詳しく言うと先輩の前で他の男性といちゃいちゃしているところを見せつけて、先輩の嫉妬心を煽ります。そして先輩に『後輩は俺のものだ！』と言わせる作戦です」

友「なるほど、中々考えてるね」

後輩「ですよね。今回こそいけるはずです」

友「まあ頑張れ。応援してるよ」

後輩「はい、ありがとうございます」

ｰｰｰｰｰｰ

男「……」ﾓｸﾞﾓｸﾞ

味がしないな。

男「……」

ｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰ

友「放課後ですが何か？」

男「……」ｽﾀｽﾀ

後輩「……だから……だよね」

後輩男「……///」

男「……」ｽﾀｽﾀ

後輩「……あれ？」

[病院]

医師「なるほどね。失ってから気付く自分の心、か」

男「はい」

医師「でも、自分の気持ちを正直に伝えなかったあなたが悪いんだけど」

男「そうですよね……」

医師「それと、あなたみたいなタイプは依存しやすいからね。とりあえずストーカー行為だけは止めなさい」

男「そんなことしませんよ」

あれまだ支援してくれる人いたのか
糞展開になって誰も見てないと思ってた

ｰｰｰｰｰｰ一週間後ｰｰｰｰｰｰ

後輩「何も言ってこないですね……」ﾊｧ

後輩「私のことなんかこれっぽっちも好きじゃないんでしょうか」

後輩「それどころか嫌われて……る……？」

後輩「……そんなことない」

後輩「先輩が私を嫌いなはずがない嫌いなはずがない嫌いなはずがない」

男後輩「あの……」

後輩「うるさいはなしかけるな」ｷﾞﾛｯ

男後輩「ひっ！　ご、ごめん」

後輩「はずがないはずがないはずかないはずがない……」ﾌﾞﾂﾌﾞﾂ

後輩「……はっ」

後輩「先輩と最近会ってないからかしょっちゅう記憶が飛びますね……。そろそろ限界でしょうか」

後輩「男後輩さん」

男後輩「は、はいっ」

後輩「すみませんが別れてください」

男後輩「……え？」

後輩「そういうことなので」ｽﾀｽﾀ

男後輩「……」

男後輩「……」ﾋﾟｯ　ﾌﾟﾙﾙﾙﾙ

ｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰ

後輩「さてと、帰りますかね」

男後輩「あのさ、ちょっと来てほしい所があるんだけど」

後輩「何ですか？　あなたとは別れた筈ですが」

男後輩「すぐ終わるからさ」ｸﾞｲｯ

後輩「痛っ……。引っ張らないでくださいよ」

ｰｰｰｰｰｰ

後輩「体育館倉庫……？　こんなところに連れてきて何するつもりですか」

男後輩「決まってるだろ」ﾊﾞﾀﾝ

dqna「おいおい、マジでこいつヤッていいの？」

男後輩改めdqnb「おう。俺を振ったこと後悔させてやろうぜ」

dqnce「へへ」

後輩「っ！」ｶﾞﾁｬｶﾞﾁｬ

後輩「開かない……!?　何で!?　鍵はかかってないのに……」

dqnb「俺らの仲間が押さえてんだよ。しかも誰も来れないからな。ゆっくり楽しもうぜ」ﾆﾔﾆﾔ

後輩「来ないで……。やだ、助けて、先輩っ！」ﾌﾞﾙﾌﾞﾙ

dqnb「へへ……」ﾋﾞﾘ

後輩「きゃあっ！」

dqna「さっさと全部脱がせよ」

dqnb「分かってるって」ﾋﾞﾘﾋﾞﾘ

後輩「先輩、先輩ぃ……ひぐっ」

dqna「写真撮っとこうぜ、後で脅してまた犯す」

dqnb「それもそうだな」ﾋﾟﾋﾟｯ

dqne「早く挿れようぜ、俺もう我慢できねえよ」ﾋﾞﾝﾋﾞﾝ

dqnb「まてまて、俺が最初だ」

後輩「やだ、やだよぉ……ぐすっ、初めては先輩とって決めてたのに……」

dqnb「こいつ初めてだってよ、ムービーも撮ろうぜ」

『な……だ……いつ……うわ』

dqnb「じゃあ挿れまーす」

後輩「おねがい……ゆるして……」

dqnb「やだね」

『に……ろ……ぎゃ……』

dqna「何だ？」

dqnb「ん？」

ﾄﾞｸﾞｧｱ!

dqnd「ぎゃああ！」

友「俺の可愛い後輩になにしてんだ！」

後輩「友さん！」

dqnb「何だお前、どうやって入った！」

友「何って、正面から」

dqna「五人はいた筈だが」

友「そんなにいたかな？　あ、後方注意」

dqna「その手はくわな……」ﾊﾞｷｯ

男「……」

後輩「せ、先輩ぃ！」

dqnb「a！」

男「……」

dqnb「やんのかテメェ！　俺は空手二段だぞゴラァ！」

男「……」ﾊﾞｷｯ

dqnb「ぐわっ」ﾄﾞｻ

男「……」

dqnc「マウントポジション!?　やらせるかぁ！」

友「おっと、お前の相手は俺だ」ｺﾞｽｯ

dqnc「がっ……」

友「何だ、張り合いのない」

男「……」ｺﾞｽｯﾊﾞｷｯｺﾞｷｯ

友「おい男！　ストップ！　死ぬぞそいつ！」

男「あ、そうか。ならこれで」ﾄﾞｽｯ

dqnb「」

友「やりすぎだっての……」

男「写真撮られてるかもしれないし、ケータイぶっ壊しとけよ。メモリーもしっかりな」ﾊﾞｷ

友「おう、そうだな」ｸﾞｼｬ

男「ふう、これでよし。後輩、服脱がされた意外何もされてないな？」

後輩「はい……。ぐすっ、ひっく」

男「……」ﾅﾃﾞﾅﾃﾞ

後輩「うええぇん！」ﾎﾟﾛﾎﾟﾛ

男「もう大丈夫だ」ｷﾞｭｯ

友「おっと、バイトの時間だ。人の恋路を邪魔するやつは馬に蹴られてなんとやらってな！　じゃ！」

男「友！　ありがとな！」

友「おう！」

ｰｰｰｰｰｰ

男「落ち着いたか？」

後輩「はい……」

後輩「先輩、どうしてすぐに来てくれたんですか？」

男「友がたまたま引っ張られて行くお前を見てな。付けてたら案の定ここに来たから俺に電話したんだよ」

後輩「そうだったんですか……。もし友さんがいなかったら、今ごろ私……」ﾌﾞﾙﾌﾞﾙ

男「もしの話なんて考えるな。助かった、その事実だけでいいだろ」

後輩「そう……ですよね。本当にありがとうございます」ﾆｺｯ

男「……」

後輩「……？」

男「……されかけた傷はすぐには消えないよな。俺で良かったら傷が治るまで何でもしてやるよ」ﾅﾃﾞ

後輩「本当ですか！　なら付き合ってください！」

男「……………………却下」

後輩「何でもって言ったじゃないですかー！」

男「それ以外で何でもだ」

後輩「えーじゃあセッk」

男「お前こんなことの後でよくそんなこと言えるな」

教師「きゃあ！　そ、そんなところで何してるの!?」

男「」

後輩「」

ｰｰｰｰｰｰ翌日ｰｰｰｰｰｰ

友「なるほど、それで謹慎か」

男「なるほどじゃねえよ。一人だけさっさと逃げやがって」

友「いやいや、いい雰囲気だったから空気を読んだんだよ」

男「そんな空気なかっただろ」

後輩「ありましたよ」

友「だよな。後輩ちゃんは自宅療養中だっけか？」

後輩「はい。先輩の謹慎が解けるまでここにいます」

友「ひゅーひゅー！　ラブラブゥ！」

後輩「てれてれ」

男「口で言うな」

妹「ねーねーお義姉ちゃん遊ぼうよ」

後輩「ちょっとお兄ちゃんとお話があるから友お兄ちゃんと遊んでてねー」

妹「はーい。友くん遊ぼー」

友「何で俺先輩もお兄ちゃんも言ってもらえないの？」

男「さあ」

妹「ねーねー」

友「お、おう！　何して遊ぶ？」

妹「トランプ！」

男「話って何だ？」

後輩「あ、はい。そういえば、先輩に助けてもらったのが二回目だなぁって思いまして」

男「二回？　一回目っていつだ？」

後輩「忘れたんですか……。……あれは去年の12月ごろですかね、私は二人のチャラ男にナンパされてました」

ﾓﾜﾓﾜﾓﾜ

後輩「いえ、回想にはいきませんよ」

男「そうか」

後輩「いくら断ってもしつこくて……しかも誰も助けようとしてくれなかったんです」

後輩「そんなとき、先輩が片方の腕を掴みました」

後輩「そしてその二人をフルボッコにして怪我ないか？と言いました」

後輩「私は前言ったように早くに両親を亡くして、誰にも守られずに生きてきました」

後輩「そして私は初めて守ってくれた先輩に一目惚れしてしまいました」

後輩「帰った後もずっと忘れられなくて……。それでやっと今年の四月、先輩を見つけてここに至る訳です」

男「……それって俺じゃなくても良かったのか」

後輩「いいえ、違いますよ？　私は先輩だから、好きになったんです」ﾆｺｯ!

男「……そうか」

後輩「ふぃー、喋り過ぎて疲れました。先輩だっこー」

男「何言ってんだお前」

後輩「えー、この前何でもするって言ったじゃないですか。かなり妥協したんですよ？」

男「……」

後輩「ほらほらだっこー」

男「……」

後輩「……何でもするって言いましたよね？」

男「……」

後輩「い・い・ま・し・た・よね？」

男「……」ｷﾞｭ

後輩「♪」

後輩「先輩の匂いがいっぱいです……」ｽﾘｽﾘ

男「……あんまりくっつくな」

後輩「いいじゃないですかー」ｽﾘｽﾘ

男「もういいだろ、離れろよ」

後輩「やーですー。先輩分補給100%まであと一分～♪」ｷﾞｭｳｯ

男「ぐ……」

後輩「はふぅ……」

男「……」

後輩「……先輩もっと強く抱きしめてくださいよ」

男「……」ｷﾞｭｳｯ

後輩「～♪」

男「一分経ったぞ」

後輩「後五分……」

ｰｰｰ五分後ｰｰｰ

男「五分経ったぞ」

後輩「後五分～」

ｰｰｰ五分後ｰｰｰ

男「五分(ry

後輩「後(ry

ｰｰｰｰｰｰ一時間後ｰｰｰｰｰｰ

男「色々と疲れた……」ｸﾞｯﾀﾘ

後輩「～♪」ﾂﾔﾂﾔ

友「今度は絶対勝つからなー」

妹「今度も私が勝つよー」

友「あれっ、どうした男？」

妹「どーしたの？」

男「」

後輩「～♪」

ｰｰｰｰｰｰ数週間後ｰｰｰｰｰｰ
[学校]

友「放課後……か」

後輩「先輩！　脱衣麻雀しましょう！」ｶﾞﾗﾗｯ

クラスメイト「キャー！　だいたーん！」

男「おう、後輩。いい精神科医紹介するぞ」

後輩「頭がおかしくなった訳じゃないですよ！」

男「へえ、じゃあ何考えてそんなこと言ったんだ？」

後輩「そりゃあ先輩の裸を合法でじっくりと見るためです」

男「精神科って救急車あったっけか」

後輩「ちょ、ちょっと待ってくださいよ！　ほら、可愛い後輩の裸を見ることもできますよ！」

男「イラネ」

後輩「がーん！　こうなったら意地でも連れていきます」ｸﾞｲｯ

男「うわっ……。お前無駄に力強いな」

後輩「愛の力です」

男「色欲だろ」

ｰｰｰｰｰｰ後輩の家ｰｰｰｰｰｰ

男「あれ、俺の家じゃないのか」

後輩「当たり前でしょう。脱衣麻雀なんていかがわしいもの妹ちゃんに見せたら駄目ですから」

男「どの口が言ってんだ」

後輩「いふぁいれす。ほっへひっはらはいへふははい」

ｶﾞﾁｬ

後輩「どうぞ、入ってください」

男「お邪魔します」

後輩「ちょっと待っててくださいね。用意しますから」

男「おう」

男「……っていつの間にか流されている」

後輩「ありましたー。これです」

男「ゲームかよ」

男「

ミスった

タイミング悪いな

男「後輩、俺は脱衣麻雀なんてやらないぞ」

後輩「えー、何でですか」

男「何でも糞もないだろ。その代わり、お前が勝ったら条件付きでお前がしてほしいことをしてやる」

後輩「ならぎゅーの二時間コースで」

男「……まあいいか」

男「んで俺が勝ったら……」

後輩「勝ったら……？」

男「何がいいかな」

後輩「……」

後輩「……よね？」

男「え？」

後輩「二度と付きまとうなとか言いませんよね？　ねえそうですよね？　先輩は私のこと嫌いじゃないですよね？　嫌われてたら私、私……」ﾌﾞﾂﾌﾞﾂ

男「!?」

後輩「やだやだおいてかないで一人ぼっちはもうやだよお」ﾌﾞﾂﾌﾞﾂ

男「後輩っ！」ﾍﾟｼﾍﾟｼ

後輩「先輩先輩私の大好きな先輩私のものにならないんだったらこr」

ｷﾞｭ

男「大丈夫だ後輩。俺はお前を置いていったりしない。付きまとうなとも言わないから。大丈夫」

後輩「……ふぇ？　先輩？」

男「戻ったか……」

後輩「ん……なんか記憶が飛んでますね……。私寝てましたか？　そして寝てる私を襲おうと……きゃー」

男「覚えてないのか」

後輩「何がですか？」

男「いや、何でもない」ｷﾞｭｳ

後輩「変な先輩ですね。……ん……。先輩って温かいですよね。性格は冷たいのに」

男「そうか？」ﾅﾃﾞﾅﾃﾞ

後輩「ふあ……。先輩今日サービスいいですね。もしかして、私に対してやましいことでもあるんですか？」

男「……何もねえよ。ただ、こうしたいだけだ」ﾅﾃﾞﾅﾃﾞ

後輩「それは素晴らしいですね。……あ、そこ、もっとぉ」

男「……」ﾅﾃﾞﾅﾃﾞ

ｰｰｰｰｰｰ

後輩「ふぃー、堪能しました」

男「そうか」

後輩「……」ｼﾞｰ

男「何だ？　俺の顔に何か付いてるか？」

後輩「先輩、キス……してください」

男「調子にのるな」

後輩「駄目ですか」

男「駄目に決まってるだろ」

後輩「……」

男「……」

後輩「……先輩は、私のこと、どう思ってるんですか？」

男「……嫌いじゃない」

後輩「本当ですか！　よかった……」

男「……」

ｰｰｰｰｰｰ数ヵ月後ｰｰｰｰｰｰ

後輩「いやはや、私ももう二年生ですねぇ」

男「留年しなかったんだな」

後輩「するわけないですよ。留年なんかしたら先輩と同じ大学行くのが遅くなりますから」

男「大学か……。面倒臭いな」

後輩「そんなこと言わないでくださいよ。……あの、そういえば妹ちゃんは？」

男「妹は高校には行ってない」

後輩「そうですか……」

友「おう男！　一年に超可愛い子がいるらしい！　見に行くぞ！」

男「いや、俺はいい」

友「おおそうか！　彼女がいるのに浮気だよな！」

男「彼女じゃないっての」

一年女a「見てみてーあの人凄く可愛いー」

一年女b「ホントだーでも隣にいる人目が死んでるー恐ーい」

後輩「あの子達こっち指差してますよ。やっぱり私可愛いんですね、てれてれ」

男「え、俺って目が死んでんの？」

後輩「死んでますよ。魚の目です。最初よりは良くなってますけどね」

男「魚の……目……」

後輩「先輩って意外なところでショック受けますよね。よく分からないですよ」

後輩「ところで恋のライバル的な新キャラは出ないんですね。良かった」

ｰｰｰｰｰｰ数日後ｰｰｰｰｰｰ

友「ザ・放課後」

ｰｰｰｰｰｰ数日後ｰｰｰｰｰｰ

教師「えーとっ、今日は転入生がいます」

クラスメイト「転入生かーイケメンだといいなー」

教師「どうぞ、入って」

金髪「……」

クラスメイト男共「うおおおおおお！　美少女だああああああ！」

友「しかもパツキンだあああ！」

クラスメイト「女の子かー」

金髪「金髪です」

教師「この子はお家の事情でここに来たんだって。皆、仲良くしてあげて」

男「小学校かよ」

ｰｰｰｰｰｰ

友「これを言うのは初めてだな。休み時間だ」

クラ(ry女a「ねーねー金髪さん前はどこに住んでたの？」

クラ(ry女b「綺麗な金髪だねー！　ハーフ？」

友「好きなタイプは？」

金髪「……私に近付かない方が良いわよ。私に関わると死ぬから」

クラ(ry女a「え……？　ど、どういうこと？」

金髪「前の学校で私の友達は皆死んだの。だから、私に関わると絶対死ぬわよ」

男「……電波？」

金髪「……」ｷﾞﾛｯ

男「うわっ」

ｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰ

友「ザッツライト！　放課後さ」

後輩「せーんぱいー！」ﾊﾞﾝ

後輩「……って誰ですかあなた」

金髪「あんたこそ誰よ。見たところ二年生だけど、ここは三年の教室よ」

後輩「そんなこと分かってますよ。分かってないとでも思ったんですか？」

金髪「なっ……。あんた年下のくせに生意気よ！」

男「いきなり争い始めたな」

友「相性が悪いのかね？」

後輩「あっ、先輩！　この人誰ですか？　この人が苛めるんです！」ﾄﾋﾞﾂｷ

男「おっと。あいつは転入生だ。苛めるって先に仕掛けたのはお前だけどな」ﾅﾃﾞﾅﾃﾞ

金髪除く全員「!?」

友「明日は豪雨だな」

金髪「な、何してんのよ！　教室でだ、抱き合うなんて頭おかしいんじゃないの!?」

後輩「♪」ｽﾘｽﾘ

男「大丈夫、元からだ」

男「ほら後輩、帰るぞ」

後輩「もうちょっと～」ｽﾘｽﾘ

金髪「……」

ｰｰｰｰｰｰ数日後ｰｰｰｰｰｰ
[本屋]

男「あった、最後の一冊か」ｽｯ

ﾋﾟﾄｯ

男&金髪『あ、すいません』

男「あれ、電波か。ならいいや」

金髪「げ、狂人……。　ってならいいやってどういうことよ！」

金髪「後電波って呼ぶな！」

男「じゃあ金髪、お前もこの本好きなのか。これは俺が買うけどな」

金髪「い、いきなり名前で呼ばないでよ……///　あ、それは私が買うのー！」ﾌﾞﾝ

男「はっはっは届かないだろう」

金髪「うぐぅ……」ﾋﾟｮﾝﾋﾟｮﾝ

金髪「ん？」ｼﾞｰ

男「？」

金髪「あんた、目が死んでるのね」

男「な……」

金髪「あ、やった！　取ったー！」

男「しまった……」

金髪「これくださいな！」

男「あ、ここにもあるのか。不毛な争いだったな」

金髪「何よそれー！」

ｰｰｰｰｰｰ

男「よし、早く帰って読むぞ」

金髪「あ、ちょっと待って……。あっちで少し話さない？」

男「？　何でだ？」

金髪「この本について話したいの。駄目？」

男「ネットに繋げばいろんな人と語り尽くせるぞ。じゃあな」

金髪「え、ま、待ってよー！　生身の人と話したいの！　ほら、死ぬのだって話すぐらいなら大丈夫よ！　多分」

男「……分かった、少しだけな」

金髪「やった！」ﾋﾟｮﾝ

ｰｰｰｰｰｰ一時間後ｰｰｰｰｰｰ

男「いやーお前がここまで話せるとはな」

金髪「私も、こんなに深く話したのはあんたが初めてよ！」

男「なあ、アドレス交換しようぜ。また後でじっくり話そう」

金髪「え、でも……」

男「仲良くなると死ぬってやつを心配してるのか？」

金髪「うん……」

男「大丈夫だ、俺はまだ死ねない。だから死なない」

金髪「そんなの分からないよ。前にもそんなこと言ってた人がいたけど、その人も死んじゃったし」

男「そうか。まあ今更遅いけどな」

金髪「え？」

男「さっきのは充分仲が良いと思うけどな。仲が良くないと本について語れないと思うぞ。　……多分」

金髪「え、そ、そうなの!?　ごめんなさい……」

男「だからもうこれ以上はないだろ」

金髪「そ、そっかあ……。じゃあ、アドレス……」

男「おう」ﾋﾟｯ

金髪「～♪」

ﾋﾟﾝﾎﾟｰﾝ

男「……ん？」

ｶﾞﾁｬ

後輩「せんぱーい！　とりっくおあとりーと！」

男「何言ってんだお前。季節外れにも程があるぞ」

後輩「先輩こそ何を言ってるんですか？　ちゃんと携帯の時計見てくださいよ」

男「へ？」ﾊﾟｶ

男「10月31日……。本当だ」

後輩「でしょう？　先輩夢でも見てたんじゃないですか？」

男「そうだったかな……？」

後輩「まあいいです。ほらどうですかこの格好？」ｸﾙﾝ

男「露出度高過ぎだろ。寒くないのか？」

後輩「寒いです……。早く入れてください……」ｶﾞｸﾌﾞﾙ

後輩「ってそうじゃなくて！　エロいですか？　ムラムラしますか？」

男「………………しない」

後輩「えー」

男「で、何しに来た？　まさかそれ見せるためだけに来たのか？」

後輩「そのまさかですよ。後寒いので早く入れてくださいよ」

男「はいはい。ほら入れ」

後輩「わー暖かいです」

男「……ん？　妹が居ないな」

後輩「先輩お茶くださいお茶。コーヒーでも可です」

男「アイスコーヒーでいいな」

後輩「ホットでお願いしますよ！」

ｰｰｰｰｰｰ

後輩「ふぅ。暖まったところで買い物に行きましょう」

男「そんな格好で行くのか？」

後輩「大丈夫です。さっき商店街を通ったんですが、私と似たような格好した人沢山居ましたよ」

男「そういえばこの辺りの人は皆ノリがいいよな」

後輩「そうなんですよ。しかもいろんな店で仮装して行くとお得らしいので、余計に沢山居るんですよね」

男「なるほど。それなら行くか」

後輩「じゃあ先輩も仮装しましょう」

男「断る」

後輩「えー」

ｰｰｰｰｰｰ商店街ｰｰｰｰｰｰ

男「確かに賑わってるな」

後輩「さっきよりも混んでますね。はい、先輩」ｽｯ

男「？　何だその手」

後輩「何って、はぐれないように繋ぐんですよ。いつもやってるじゃないですか」

男「？？？」

後輩「もしかして恥ずかしがってるんですか？　何を今更。先輩今日おかしいですよ？」ｷﾞｭ

男「……」

ｰｰｰｰｰｰ

後輩「ふぃー、いっぱい買っちゃいましたね」

男「そうだな」

男「そういえば金髪に会わなかったな。こういうとき会いそうなのに」

後輩「……!?」

後輩「……先輩、本当に大丈夫ですか？」

男「どういうことだ？　金髪のことを言うのがそんなにおかしいか？」

後輩「その人なら…………じゃないですか」

男「……え？」



番外編的なもの　終わり

金髪「あ、そうだ。この前教室に来てた二年生の子って彼女？」

男「いや、違う」

金髪「え、違うの!?　なら何で教室で抱き合ってたの？」

男「まあ、いろいろあってな」

金髪「そっか」

男「じゃあ、俺帰るな。夕飯作らないと」

金髪「う、うん。ま……またねっ！」

男「まt」

通行人「危ないっ！」

ﾄﾞｶﾞｼｬｰﾝ

金髪「え、あ……」

金髪「また、私の、せいで」

金髪「い、いやああああああああ！」

男「あ、危なかった」

金髪「あ、あれ？　今、トラックに引かれて……」

男「間一髪だったな」

金髪「よ、良かったあ……」ﾍﾀﾝ

男「おい、大丈夫か？」

金髪「腰が抜けちゃった……」

男「しょうがないな。ほら、掴まれ」

金髪「ありがと……」

通行人「無差別殺人犯だー！」

無殺犯「うおおおお！」

金髪「きゃあっ！」

男「真剣じゃないけど白羽取り」ﾊﾟｼｯ

男を除いた全員「……え？」

男「おらっ」ｶﾞｽｯ

無殺犯「」

金髪「うっそぉ……」

男「あ、そこの人。救急車と警察呼んでください」

通行人「え、あ、はい」

男「さて、帰るか。立てるか？」

金髪「あ、うーん、無理っぽい」

男「そうか。じゃあ」ｽｯ

金髪「……えっと、これは？」

男「乗れよ。家まで連れて行ってやる」

金髪「えーと、あのー……。じゃ、じゃあよろしく///」ﾖｼﾞﾖｼﾞ

男「家どっちだ？」

金髪「あっち」

通行人「……」

通行人「……あ、救急車と警察呼ばないと」

ｰｰｰｰｰｰ

金髪「あ、そこを左」

男「俺の家と近いな」

金髪「へー、そうなんだ」



後輩「うそ……。どうして先輩があの人を……？」

後輩「どうしてどうしてどうして付き合いの長い私にはしてくれないのにどうしてどうしてどうしてポッとでのあいつとどうしてどうしてどうして」


後輩「……す」

ｰｰｰｰｰｰ
[金髪の家]

男「ここか」

金髪「うん。ありがとね」

男「もう歩けるのか？」

金髪「うん、本当はちょっと前に歩けるようになってたんだけどね、甘えちゃった///」

男「……そうか」

金髪「じゃあ、今度こそまたね」

男「おう、またな」

ｰｰｰｰｰｰ
[男の家]

男「ただいま」

妹「おかえりー！」

後輩「お帰りなさい先輩」

男「あれ、後輩来てたのか？」

後輩「今日夕飯作るって約束したじゃないですか」

男「そんな約束したっけか」

後輩「はい、しましたよ。忘れたんですか？」ﾆｺｯ

男「!?」ｿﾞｸｯ

男「ど、どうした後輩？」

後輩「？　何のことですか？」ﾆｺﾆｺ

男「いや、何かあったとか……」

後輩「何もありませんよ。何も」ﾆｺﾆｺ

男「そ、そうか。勘違いだったか」

後輩「はい」ﾆｺﾆｺ

ｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰ

後輩「妹ちゃんは寝たようですね……ふふ……」

後輩「先輩」

男「な、何だ？」

後輩「先輩夕方、あの転入生をおんぶしてましたよね？」

男「あ、ああ、腰が抜けたらしいから送ったんだよ」

後輩「そうですか……。私にはしてくれないのに……？」

男「いや、お前は腰が抜けたりしてないだろ」

後輩「そんなことはどうでもいいんですよぉ」

男「……」

後輩「私はあの転入生が先輩におんぶしてもらった、という事実が気にくわないんです」

後輩「付き合いの長い私でさえしてもらったことがないのに、転入してから数週しかたってないあいつがしてもらうなんてずるいです。うらやましいです。うらやまずるいです。」ｷﾞｭｳ

男「おい、後輩？」

後輩「あんなポッとでの女に先輩を取らせません絶対に先輩を一番好きなのは私」ﾁｭ

男「!?」

後輩「ん……れろ、ちゅぱ……」

後輩「ぷはっ」

後輩「ふふ、私の口と先輩の口が涎で繋がってますね。エロいです」

男「こ、後輩……！　な、何を……」

後輩「もう駄目です。なりふりかまってられません。私が一番先輩を好きなことを体で証明します」

男「後輩、いい加減に……。うっ……体が動かない!?」

後輩「残念でした。体が動かなくなる薬使ったんです」

男「なっ……」

後輩「妹ちゃんには睡眠薬を使ったので起きる心配もないですよ」

男「お前、妹にまで……！」

後輩「駄目なんですよ」

男「？」

後輩「先輩が他の女と話していると頭が嫉妬でぐちゃぐちゃになるんですよ。それが妹ちゃんでも」

男「後輩……」

後輩「最近は私はこんなに先輩のこと好きなのにどうして先輩は私のことを好きじゃないのってことばっかり考えてしまうんですよ」

後輩「でも頭の隅では冷静な私が当たり前でしょ。人には好き嫌いがあるんだからって言ってくるんです」

後輩「そんなこと分かってるんです。でも諦められない。好きだから」

男「……」

後輩「……」

男「後輩」

後輩「はい」

男「好きだ」

後輩「……え？」

男「好きだ」

後輩「な、何言ってるんですか。やめてくださいよ同情なんて」

男「同情なんかじゃない。ずっと言い出せなかった。でも決心がついた」

うーんなんかおかしなことになったな

てなわけで>>184までもーどれ！(aa略)

　　　　　　　　*'``・* 。

　　　　　　　　|　　　　 `*。
　　　　 　　,｡∩　　　　 　*
　　　　　　+　(´･ω･`)　*｡+ﾟ

　　　　　　`*｡ ヽ、　 つ *ﾟ*
　　　　　　　`・+｡*・' ﾟ⊃ +ﾟ
　　　　　　　☆　　 ∪~ ｡*ﾟ
　 　　　　　　`・+｡*・ ﾟ

じくう が ゆがみ 、 じかん が まきもどる！
なんと >>184 に もどった！

ワロタ

>>190>>191
ありがとう

後輩「じゃあ私そろそろ帰りますね」

男「おう、送ってく」

後輩「いえいいです！　すぐ近くですし！」

男「いつも送ってるじゃねーか」

後輩「今日は大丈夫ですから！　さよならー！」

ｶﾞﾁｬ　ﾊﾞﾀﾝ

男「……何なんだ？」

ｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰ

後輩「先輩は寝たかなー……」ｺｿｺｿ

後輩「くふふ、帰るふりをして隠れてたんですよ」ｺｿｺｿ

男　ｸﾞｰ

後輩「寝てる寝てる」ｺｿｺｿ

後輩「これで先輩の添い寝ゲット！　金髪とかいうポッと出に差を付けられますね！」ｺｿｺｿ

後輩「お邪魔しまーす……」

男「んが……」

後輩「っ！」ﾋﾞｸｯ

男　ｸﾞｰ

後輩「セーフ……」

後輩「暖かい……」

後輩「あ、そういえばちょっと前に添い寝しましたね、忘れてました」

後輩「まあいいです」ｷﾞｭ

後輩「すご……、先輩の匂いでいっぱい……」ｽﾘｽﾘｸﾝｶｸﾝｶ

男「ん……。ん!?」

後輩「」

男「おまっ……、何でここに!?」

後輩「え、えへへ……。お、お邪魔してまーす」

男「状況が全く飲み込めないんだが」

後輩「わ、私もです」

男「嘘つけ。まあ、とりあえずお前はここから出ていけ」

後輩「……」

男「後輩？」

後輩「……ヤです」ｷﾞｭ

男「……離れんかい」ｸﾞｲｸﾞｲ

後輩「ヤーでーすー！」ｷﾞｭｳ

男「離れろって」ｸﾞｲｸﾞｲ

後輩「無駄無駄無駄ですよ！　押せば押すほど掴む力強くしますから！」

男「お前はどっかの妖怪かよ」ｸﾞｲｸﾞｲ

ｰｰｰｰｰｰ

男「くそっ……。不毛な争いだった……。結局離れないし……」

後輩「勝利のvサインです」

男「黙れ」ﾋﾞｼｯ

後輩「痛っ！　女の子に手を上げるなんて酷いですよ。でも、もっと痛くしてほしい自分もいる……。何でしょう、この気持ち」

男「ドmが」

後輩「もっと言ってください」

男「断る」

後輩「連れないですね……。だがそこがいい！」

男「……！」ﾋﾟｺｰﾝ

男「なら」

後輩「？」

男「こうする俺は嫌いか？」ｶﾞﾊﾞｯ

後輩「いいえ大好きです」

男「何でだよ」ﾁｯ

後輩「連れない先輩でも、積極的な先輩でも、どんな先輩でも、私は先輩が大好きですよ」ﾆｺｯ

男「……あーくそっ」

男「お前には勝てないな」

後輩「？」

男「必要以上にくっつくなよ。そんで早く寝ろ」

後輩「！　はいっ！」ｷﾞｭｳｳ

男「必要以上にくっつくなと言っただろうが」

後輩「これは必要なんですよー♪」

男「ったく……」

ｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰ

やっと200か

妹&後輩「メリークリスマース！」

ﾊﾟﾝ　ﾊﾟﾊﾟﾊﾟﾝ

男「……あれ？　後輩が布団に入って来て……」

後輩「何言ってんですか先輩？　ほらほら、クリスマスなんですからもっとテンション上げて！」

妹「正確にはクリスマスイブだけどねー」

男「んー……？　まあいいか。深く考えると頭がおかしくなりそうだ」

ﾋﾟﾝﾎﾟｰﾝ

後輩「あれ、誰でしょうかね」

男「俺が出るよ」

ｶﾞﾁｬ

友「よお。もてない男がおこぼれにあずかりに来たぞ」

男「それは皮肉かあてつけか」

友「？　どういうことだ」

男「素なのかよ」

友「それはそうと、もう一人いるぞ」

金髪「久しぶり」

男「おわ、金髪か。久しぶりだな。どうしてここに？」

金髪「うん、せっかくの休暇だからこっちに来てみたら、友くんに男の家行くから一緒に来ないかーって言われてね。えへへ……」ﾁﾗﾁﾗ

友「？」

男「まあ、立ち話もなんだし入れよ」

友「おう、お邪魔しまっす」

金髪「お邪魔しまーす」

後輩「どうしたんですか先輩ー……って友さんと金髪でしたか」

金髪「いい加減年上のこと呼び捨てにするのやめてよ」

後輩「お断りします」

金髪「なんでよ」ｲﾗｯ

男「おい、久しぶりなのに喧嘩すんな」

後輩「はーい」

金髪「う～」

後輩「しかし困りましたね。一人ならともかく二人も増えると足りないですよ」ﾁﾗｯ

金髪「私は帰れってこと？」

後輩「そんなこと言ってませんが？　被害妄想乙です」

金髪「ねえ男、こいつ殴っていい？」

男「ほどほどにな」

後輩「えっ」

男「しかし足りないのは事実だ。買って来るか……」

妹「あ、じゃあ私も行く」

友「大丈夫だ、問題ない」

男「ん？」

友「ここに来る途中で足りないと思い買ってきた」

男「おお、さすが友だな」

友「だろ？」

後輩「じゃあ仕切り直しますかね」

金髪「くっ、何で当たらないの」

妹「運動不足？」

金髪「むむむ」

ｰｰｰｰｰｰ

後輩「それでは改めまして」

後輩妹金髪友「メリークリスマース！」ﾊﾟﾊﾟﾊﾟﾊﾟﾝ

男「マース」ﾊﾟﾝ

友「よーし食おうぜ」

男「お前の買ってきた肉でかすぎだろ」

友「でかければでかいほどいいだろ」

妹「右に同じく」

金髪「右じゃないけどね」

後輩「んぶっ！　これお酒じゃないですか！」

友「お、ロシアンルーレット的にしておいたけど後輩ちゃんが当たったな」

後輩「そんなのしないでくださいよ……」

男「大丈夫か？　ほら、これで拭け」

後輩「ありがとうございます……」

妹「肉ウマー」ﾓｸﾞﾓｸﾞ

男「お前は食い過ぎだ」

妹「んっ？」

金髪「なんか男、お母さんみたい」

男「なっ……」

友「確かに。オカンって感じだな」

男「おいやめろ」

妹「あはは、楽しいねー」

後輩「そうだね」

妹「来年もその次も、みんなで集まってこういうことしたいね」

後輩「うん、絶対にしよう」

ｰｰｰ夜ｰｰｰ

金髪「私そろそろ帰るね」

友「あ、俺が送ってくよ。じゃあな男、また学校で」

男「おう」

金髪「またね」

妹「金髪さんまた来てねー」

金髪「うん、次の休みにね」

後輩「さいならー」ﾋﾗﾋﾗ

金髪「今度は絶対当ててやるからね」

後輩「頑張ってください」ﾋﾗﾋﾗ

ｶﾞﾁｬ　ﾊﾞﾀﾝ

後輩「じゃあ私も帰りますかね」

男「あれ、お前も帰るのか？」

後輩「もしかして寂しいんですか？」

男「まあな。五人が二人になると寂しいだろ」

後輩「……いえ、私はすることがあるので」

男「そうか、なら送ってく」

後輩「はい、よろしくお願いします」

男「じゃあ妹、留守番頼む」

妹「んー。朝帰りでもいいよ」

男「何言ってんだ」

ｰｰｰｰｰｰ

[後輩家前]

後輩「着きました」

男「言わなくても分かる」

後輩「さてと、では……」

男「ん？」

後輩「クリスマスプレゼントをもらいましょうか」

男「へ？　俺なにも持ってないぞ」

後輩「ものじゃないですよ。ほら、んー」

男「……それはどういうつもりだ？」

後輩「やだなあ、女の子に恥かかせないでくださいよ。キスですよキス」

男「それをプレゼントにしろと」

後輩「はい」

男「悪いな、俺の力以上の願いは叶えてやれない」

後輩「神龍じゃないんですから」

男「……」

後輩「はよはよ」

男「……」

ﾁｭｯ

後輩「……わお」

男「……これで満足か」

後輩「ええ、とっても！」ﾆｺｯ

男「……」

後輩「いやーまさかしてもらえるとは思ってませんでした」

男「俺もするなんて夢にも思わなかったよ」

後輩「はっ、まさかサンタパワー!?」

男「そりゃ凄いな。俺にもくれよ」

後輩「はい、どうぞ」ﾁｭｯ

男「……お、お前な」

後輩「これが私からのクリスマスプレゼントですっ」

男「うーむ」

後輩「だ、駄目ですかね」

男「まあお前ならその程度だろうな」

後輩「な、何ですかそれ！　自分も同じだったのに！」

男「お前がくれって言ったんだろ」

後輩「うぐ……。だ、だったら他のあげますよ！　来てください！」

男「いや、遠慮しとく」

後輩「何でですか！」

男「どうせろくなもんじゃなさそうだ」

後輩「決めつけないでくださいよ」

男「はいはいじゃあな」ﾅﾃﾞﾅﾃﾞ

後輩「ふにゃ……ってごまかさないでください！」



通行人「爆死霧散しろ」



番外編的なもの　終わり

後輩「先輩」
男「ん？」
後輩「今日は何の日ですか」
男「分からん」
後輩「…やっぱりいいです…」
男「何の日なの？教えて」
後輩「…私の誕生日…」ボソッ
男「えっ？何て言ったの？」
後輩「何も言ってません」

展開が自分でもよく分からなくなったから>>160からで良いよね
金髪とか居なくて良いよね

男「……」

ｰｰｰｰｰｰ翌日ｰｰｰｰｰｰ

友「ほうかご！」

後輩「先輩、一緒に帰りましょう」ﾊﾞﾝｯ

男「おう」

ｰｰｰｰｰｰ

後輩「先輩先輩、今日は何の日か覚えてます？」

男「いや、覚えてない」

後輩「今日は先輩が私に初めて好きだって言った日ですよっ！」

男「言ってねーよ。捏造するな」

後輩「むー……。失敗ですか」

男「お前俺がアホだと思ってるだろ」

後輩「いえ、そんなことないですよ」

男「目を見て言え」

後輩「はいっ」ｼﾞｰ

男「……」

後輩「思ってませんよ？」ｼﾞｰ

男「あ、ああ、分かった。もういい」

後輩「いえどうせならこのまま見つめあいましょう」

男「あわねーよ」

後輩「残念」

男「……」

後輩「……」

後輩「……あ、そうだ、夕飯のお買い物しないと。荷物持ってくださいね」

男「それは勿論良いけど……最近毎日来てるな」

後輩「め、迷惑でしたか？」

男「いや、俺は問題無い。妹も喜ぶしな。でも、お前はどうなのか、と」

後輩「私は先輩の家で先輩とご飯食べられるのが幸せですから。全然迷惑じゃないですよ。聞くまでもないです」

男「そうか、そうだったな」

後輩「はい」

男「……」

後輩「……」

男「……ありがとな」ﾎﾞｿ

後輩「えっ、今何て!?　もう一回！　もう一回！」

男「二度は言わん」

後輩「えー。減るもんじゃなし」

男「いや、減る。色々減る」

後輩「色々って何ですか」

男「色々は色々だ」

後輩「だからその色々を具体的に」

男「……やる気元気猪木？」

後輩「面白くないです」

男「笑わせようとした訳じゃないからな。ほら、スーパー着いたぞ」

後輩「知ってますよ。えーと。今日は何を作ろうかな……」

男「そうしてると主婦みたいだな」

後輩「良いですね主婦。会社員の先輩をいろんな意味で癒す主婦」

男「あー、やっぱり主婦には見えないな」

後輩「何でですかっ！」