小町「雪乃さん!結衣さん!実はお兄ちゃんって抱き枕がないと寝れないんですよ!」 (248)

雪乃・結衣「!?」

八幡「おい、いきなり部室に来たと思ったらいきなり何言ってくれてんだこの愚妹」

小町「だって本当のことでしょ?」

結衣「ヒッキー…本当なの?」

八幡「ほら、引かれちまったじゃねえか、このことは小町以外には誰にも知られたくなかったのに…」

小町「まあまあお兄ちゃん、最近お二人との仲も縮まってきたし、ここいらでお兄ちゃんの秘密を知ってもらうのもありかなーって。」

八幡「嫌でもこれだけは無いって。普段クールキャラなのに抱き枕とか俺のイメージが崩壊しまくりじゃねーか。」

雪乃「黙りなさい抱き谷くん。あなたにクールさなど微塵も無いわ。

それにあなたに対する印象なんて最悪なのだから、今更こんなことが分かっても好感度は少ししか下がらないわ。

むしろ私たちにその秘密を共有できたことに感謝するべきね」

八幡「最悪からも少し下がるのかよ…あーやべぇ、中学のときにこのことがばれてあだ名がキモタニになったこと思い出しちまった」

結衣「やーでもそういうのもか、可愛いと思わないでもないかなーなんて、あはは」

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八幡「おいやめろ由比ヶ浜、そういう中途半端なフォローが一番傷つくんだ」

結衣「でも抱き枕ってどんなの?まさか女の子の体が書いてあるやつじゃ…」

八幡「勝手に想像して勝手に引くなよ。違う、普通の無地のやつだ」

結衣「へー。あれ?でもヒッキー授業中抱き枕なしでも寝てたりしてるじゃん」

八幡「いや、別に抱くものはなんでもいいんだよ。小さいころから何かしら抱いて寝るのが癖だったらしくてな。

それで今も何か抱いてないと寝れなくなっちまったんだ。

授業中は筆箱を抱いてる。あれちっちゃくて固いから寝つきは悪くなるけどな」

雪乃・結衣「っ!」

結衣「や、やばい、マジでヒッキーが可愛く見えてきちゃった!あーもうそういうことなら普段からもっとしっかり見ておけば良かったよー!」

八幡「おい、落ち着け由比ヶ浜、俺の事可愛いとかありえないだろ。冷静になって考えてみろ」

雪乃「そうよ、落ち着きなさい、由比ヶ浜さん」

結衣「う、うん、ゆきのん…」

雪乃「私もよ」

八幡「おめーもかよ!」

小町「ちょっとー、漫才するのはいいですけど、小町のこと忘れないでもらえます?」

雪乃「ごめんなさい小町さん。そこの抱き谷君の授業中の姿を想像してしまって少しくるものがあったものだから…」

八幡「いや、そんなとこで俺にデレなくていいから。ていうかさっきから抱き谷君ってなんだよ」

小町「でもーお兄ちゃん、長年愛用してきた抱き枕がとうとうつぶれちゃったんだよね!」

八幡「そういやそうだったな」

小町「そこで小町はここでお兄ちゃんのポイントを稼ぐちゃーんすと思って、オーダーメイドの抱き枕を買ってあげたのです!」

八幡「金払ったの全部親父だけどな。おまえのおねだり一つで親父の今月の小遣い無くなるとか恐ろしすぎる。」

結衣「あははー、お義父さんも苦労してるんだね…」

八幡「でもオーダーメイドの奴買ってくれるのはいいけどよ、その道の職人が作るらしいから家に届くまでに十日かかるってきついわ。

まあその間は蒲団でも抱いて寝るとするか」

小町「だーめ。今どんだけ寒いと思ってんの?そんなことしたら風邪ひいちゃうよ。」

八幡「それもそうか。じゃあ自分の服でも箪笥からだし」

小町「だからお兄ちゃん、小町が抱き枕の代わりになってあげます!」

八幡・結衣・雪乃「は?」

八幡「ていうかおまえはいいのかよ。」

小町「良いに決まってるのです。ていうかむしろお兄ちゃんとなら毎晩でも一緒に寝てもいいよ!あ、今の小町的にポイント高い!」

結衣「で、でもー兄妹でそういうのはあんまり良くないんじゃないかなーなんて…」

小町「へ?むしろ兄妹ならたまに一緒にねるくらい普通にあると思いますけど。」

結衣「そ、そうかもしれないけどさー」

小町「とにかく、これから10日間よろしくね!お兄ちゃん!」

八幡「へいへい」

結衣「(いいなー小町ちゃん。あたしもヒッキーに抱きしめられながら寝られたら…えへ、えへへ)」ニヘラ

雪乃「(別に小町さんが羨ましいとかそんなことは無いのだけれど、もし比企谷君が私を抱きしめながら寝ることになったら、

あの男は嬉しさのあまり泣き出すのでしょうね。

比企谷君が私を抱いて喜ぶ…私を…比企谷君の匂い…)」フニャ

小町「(計画通り!)」ニヤ

今日はこれで終わり。
前の奴とは違って下書きなしで、ライブ感()に従って書いているので、みなさんもあたまを空っぽにして読んでくださると幸いです。

―――その夜―――

小町「ということでお兄ちゃんの部屋に!おじゃましまーす!」

八幡「おう」

小町「いやーお兄ちゃんと一緒に寝るのって何年ぶりぐらいだろう。懐かしいなー」

八幡「お前が小学校卒業するまでだったから、3年ぶりくらいだな」

小町「え、なんでそんなこと憶えてんの?もしかして…ストーカー?」

八幡「雪ノ下みたいなこと言ってんじゃねーよ。俺は小町との思い出はすべて覚えてるんだ。

なにしろ俺の中の楽しい思い出とか小町の事しかないからな」

小町「それ、小町的にはポイント高いけど悲しすぎるよ、お兄ちゃん…」

八幡「それよりほんとに良いのか?もうあの頃よりお互い成長しちまってるし、下手したら寝苦しい思いもさせてしまうかもしれん」

小町「いやいやーお兄ちゃんと寝て寝苦しくなるなんてありえないよー。それにお兄ちゃんの安眠のためなら、この小町、ひと肌もふた肌も脱ぎます。全裸にだってなっちゃっても良いよ!あ、今の小町的にポイント高い!」

八幡「お前が全裸になったところで何も嬉しくねーよ」

小町「まあそうだよねー。でも、お兄ちゃんと寝るのは嫌じゃないってのはホントのホントだから!これも小町的にポイント高いとこだよ?お兄ちゃん!」

八幡「へいへい…まあ、ありがとよ。俺が妹にさえ気ぃ遣っちまうての分かってて、アホな話で気を遣わせないようにしてくれてたんだろ?
それ、八幡的に超ポイント高い」

小町「へ?きゅ、急に素直に誉めないでよ、びっくりするじゃん。

ていうかお兄ちゃん、そういう相手の気遣いとか敏感に察知できるんだから、普段から素直に感謝の言葉言っとけばもっとモテると思うのに」

八幡「阿保か、俺は小町から以外の愛なんて別に必要ねーよ。よって素直に礼を言うのも小町専用コマンドってことだ。」

小町「ど、どうしたの今日のお兄ちゃん!?小町的にポイント高すぎ!」

八幡「もうそろそろ話もやめて寝るとしようぜ。ほら、こっち来い」ポンポン

小町「そうだね!それじゃ失礼」ガサゴソ

八幡「じゃあ抱きしめるけど、いいか?」

小町「う、うん、良いよ」

八幡「そうか、それじゃ、おやすみ。」

ギュ

小町「(FOOOOOOOOOOOOOO‼)」

小町「(やばいよこれは!予想以上にヤバイ!)」

小町「(お兄ちゃんの温もりがやあバイ!)」

八幡「(おお、すごいなこれ。今までのどんな抱き枕より安心感あるわ。いい匂いするし)」

八幡「(これならすぐ眠れそ…う…)」コクリ

小町「(目の前にお兄ちゃんの胸板が!お兄ちゃんの匂いもするし、これ最高だよぉ)」クンカクンカ

小町「(なんかすごい安心するというか…もう今の小町に天国の場所を聞いたら、小町は迷わずここだって答えるよ!)」ギューギュー

小町「(あ、お兄ちゃんもう寝てる…それだけ小町を信頼してくれてるってことだよね?もう小町的にポイント高すぎ!)」

小町「(あ、ドキドキしてくれなくて寂しいとかそんなことは思ってないよ?小町はお兄ちゃんのことはお兄ちゃんとして愛してるので)」

小町「(まあでももしお兄ちゃんにプロポーズされたら断れる自信は無いですけどね♪)」

小町「(はあ、明日から結衣さんたちにお兄ちゃんと寝させようと思ってたけど、これは渡すのは惜しいなぁ。)」クンカクンカ

小町「(まぁお父さんに抱き枕押し付けて、小町がずっと抱き枕の代わりになればいいか。だから明日からはお兄ちゃんハーレムの人たちに回そう)」ペロペロ

小町「(とにかく今はお兄ちゃんを堪能しよ…う…)」コテン

八幡「」スヤスヤ

小町「」ムニャムニャ

翌朝――

小町「で、どうだった?小町の抱き心地は?」

八幡「ああ、すげー良かった。良すぎてこれからずっと一緒に寝たいレベル」

小町「も、もうお兄ちゃんったら―ポイント高すぎ」

小町「(よし!これで今日部室でこの事を自慢すれば、あの二人は絶対乗ってくる。

そしてだんだんと人を増やしていけば…ふふ、モテモテお兄ちゃんの完成だあ!)」

今日は終わり。
次は恐らくガハマさん。

小町「それで、お兄ちゃんがギュッと抱きしめてくれた時の幸福感ったらもう…」

雪乃「それは…」ゴクリ

結衣「ほえ~」

八幡「(小町のやろう、また今日も部室に来たと思ったら雪ノ下達となにやらこそこそ話はじめた。

なんかトラウマが蘇ってくるからそういうのやめてくんない?)」

小町「それでお二人にも…」

結衣「でも、そんな…」

雪ノ下「そ、そうよ、不純だわ」

小町「でもほんとはしたいんですよね?」

雪乃・結衣「うっ」ギク

小町「やっぱり!そういうことなら小町にまかせてください!」

小町「お兄ちゃん!ちょっとお話があります!」

八幡「なんだよ」

小町「いやー、小町、今日から友達の家にお呼ばれされちゃってさー。何日か家をあけるのです」

八幡「そうか。まあ今までもたまにあったしわざわざ言うことでもないだろ」

小町「でもお兄ちゃん、今日から寝るときどうするの?」

八幡「あ、そうか…じゃあ今日からはお前の枕抱い」

小町「そーこーでー、なんと!今日からお兄ちゃんの抱き枕は結衣さん達です!イエーイ、ドンドンパフパフー!」

八幡「は?」

小町「だーかーらー、今日からしばらくはお二人のうちどちらかを抱いて寝てねってこと。」

結衣「そ、その…よろしくね、ヒッキー」///

八幡「いやよろしくねじゃねーよ。だいたいこいつの言うことなんか聞かなくてもいいんだぞ?」

雪乃「黙りなさい抱き谷君。あなたのような男にこれからこういうことが出来るチャンスなんて、私以外にないわよ。

だからおとなしく従いなさい」

八幡「こんな男なんかに抱かれるのはおまえらだって嫌だろ?嫌だと言ってくれそうでないと色々とまずい」

結衣「ゆきのん…その、はじめては、あたしからで良い?」

雪乃「由比ヶ浜さんがそうしたいというのならそうしましょう。」

小町「よし、決定ですね!」

八幡「ねぇ少しはこちらの言うこときいてはくれませんかね?俺の意思はもう関係無いの?」

小町「ではでは、結衣さん。今晩、お待ちしていますので!待ってるのはお兄ちゃんと両親だけですけど」

結衣「うん、ありがとね小町ちゃん!」

―――夜―――

八幡「親め…普通この時間に女の子が家に入ってきたら怪しんだりするもんだろ。何で普通に通してんだよ。

俺関連のことについて無関心すぎでしょ」

結衣「あは、あははー」

八幡「お前もほんとによかったのか?お前って見た目ビッチのくせして結構清純だから、男に抱かれるとか嫌だろ。

小町の言うことならほんとに気にしなくていいんだぞ」

結衣「う、うん。でもヒッキーだけは嫌じゃないっていうか…

それにあたしいっつもひっきーに助けられてばかりだから、ヒッキーが困ってるんなら力になりたいし」

八幡「いや、助けられてるのは俺の方だ。お前が居なかったら、高校で出来た楽しい思い出の半分以上は無かったと思うし、

それに、あの時だって…」

結衣「ふふ、なんかヒッキーやけに素直だね。ちょっとキモイかも」

八幡「うっせ、深夜のテンションってやつだ。昨日小町にも似たようなこと言われた」

結衣「でもあのときだって、最初に動いたのはヒッキーだよ。人に弱みを見せる事なんて無いヒッキーが、涙を流して訴えてくれたから…

あたしなんて、ゆきのんに泣きついただけだし…」

八幡「ま、まぁもうこの話はやめよう。なんか思い出すと恥ずかしくなってきた」

結衣「そ、そうだね…」


結衣「じゃ、じゃあ寝よっか」

八幡「ほ、ほんとにやるのか?」

結衣「ここまで来てヘタレ発動!?も、もうあたしだって恥ずかしいんだからヒッキーがしっかりしてよね!」

八幡「いや、ぼっちにこのイベントはレベル高すぎだって!女子とまともに触れ合ったことも無いのに、いきなり抱くとか無理でしょー」

八幡「(正直、この時間に女子と寝室で二人きりって時点で俺のHPガリガリけずられていってるからね?)」

結衣「で、でもあたしとなら何回か触れ合ったことあるでしょ!だから大丈夫だって!」

八幡「…(仕方ない、覚悟を決めるか)」モゾモゾ

八幡「…ほら、こっち来いよ」ポンポン

結衣「」ズキューン

結衣「(や、やばい、今のはヤバイよヒッキー!姫奈みたいに鼻血出ちゃったらどうしよう!)」

結衣「う、うん。失礼します。」ガサゴソ

結衣「(はわわわ!ヒッキーの顔がこんなに近くに!)」

八幡「…向こう向け。なるべくこっち見んな。」

結衣「は、はい!」クルッ

八幡「じゃ、じゃあいきゅじょ」

結衣「来て…ヒッキー」

ギュッ

八幡・結衣「(や、ヤバい。これは…)」




八幡・結衣「(寝れない!!!!)」

八幡「(ヤベーよヤベーよ!恥ずかしすぎるってこれは!しかもなんか柔らかいし…小町もここまでやわらかくなかったぞ!?なんなの?

わがままボディなの?)」

八幡「(しかもすげーいい匂いするし…なにこれ?シャンプー?何かクラクラしてきた)」

結衣「(ヤバい!今あたしヒッキーに抱かれてる!?ヒッキーの胸板すごく厚い…なにこれ!?包容力ありすぎでしょヒッキー。

もう甲斐性なしとか言えないよ!はぁ~、幸せすぎる―!!)」フニャア


結衣「(しかもヒッキーあたしの匂い嗅いでる?…なんか首筋がくすぐったい…ヒッキー興奮してるのかな?

やっぱり流石のヒッキーでもここまでされたら意識するよね。

ヒッキーがあたしに興奮してる…あたしを抱きながら…えへへ)」ホニャア


結衣「(でもこれってチャンスだよね…?ヒッキー今の状態でだいぶハードル下がってると思うし…あれをおねだりできるかも!)」

結衣「ヒッキー…ちょっとお願いがあるんだけど…いい?」

八幡「な、なんだ」

結衣「ちょっと眠れないからさ…頭なでてもらっても、いい?」

八幡「(こっちも世話になってる身だし…それくらいはいいか)いいぞ」

結衣「う、うん…じゃあ、よろしく」

八幡「はいよ」ナデナデ

結衣「!?」

結衣「(気持ちいい~。何でこんなに気持ちいいの?なんだかお姫様になったみたい)」

結衣「(ヒッキーの手つき、優しい…こういうとこにほんとの性格がでるんだね。はぁ~、やさしすぎるよぉ。

程よく空気も入ってきて…なにこれ、癖になりそう。妹いる人ってみんなこんなに撫でるの上手いのかな?)」

結衣「(ああ!いい!手櫛すごく良いよぉ。もうヒッキーなしじゃ生きられない頭になっちゃった!)」

八幡「(こいつ、やっぱり髪下ろしたらさらさらだな。撫でてすごく心地いい)」

八幡「(でもこうしてたらなんか落ち着いてきた。兄属性がはたらいたのか?

まぁいい、このまま抱きしめながら頭を撫でていたらいつかは寝れるはずだ。

ドキドキは収まらないが、俺はなにかを抱いてるだけで眠気が襲ってくる体質だ。いつか眠気が勝ってそのままぐっすりいける)」

結衣「(今あたしヒッキーに抱きしめられて、頭撫でられて…幸せすぎる!

もしヒッキーと付き合えなくっても、この思い出だけで一生いきていけそうだよ!

あれ?でもヒッキーの彼女になって結婚したら、一生この幸せを味わい放題ってこと?

そういうことならやっぱりヒッキーと付き合えないなんてダメ!絶対ヒッキーを手に入れ、あ、やば、それ気持ちいぃ。もっと、もっとだよヒッキー)」トロン

結衣「(でも、あたしばっかり良い思いしてていいのかな?ううん、それはダメ!

でもあたしからヒッキーにできること…は!)」

結衣「(そう言えばヒッキーってしょっちゅうあたしの胸見てるよね?そんなに好きなのかな…よし!

あたしはこれくらいしかできないんだし、少しでもヒッキーに喜んでもらおう!)」

結衣「(そのためにはまず寝たふりだ)」

結衣「スースー」

八幡「(なんだ、もう寝たか。よし、俺も少し落ち着いたし、寝るとしよう)」

結衣「」クルッ

八幡「(なんだ?何か腕の中で動いたな)」

結衣「」ギュー

八幡「!?」

八幡「(きゅ、急になんだ?もしかして俺の胸にあたってるのはおっぱい?)」チラ


八幡「(やっぱりだー!ヤバいって、なんでこいつこっちに寝返りうってきてんだよ!

胸がー!おっぱいがー!)」

八幡「(もう寝るとか寝れないとかそんなの考えられなくなってきた。

もう何考えても仕方ないし、このままこの幸せを享受するしかない気がする)」

結衣「(う~、ヒッキーと抱き合っちゃってるよぉ。もうドキドキしすぎて寝れないし…

よし、もうここまで来たら行くとこまでいっちゃおう!)」///

結衣「」モゾモゾ

八幡「(由比ヶ浜のやつよじ登ってきやがった!ヤバい!このままだと…)」

ボフッ

八幡「(顔が胸に!息苦しいとかそんなのは意外にないけど破壊力ありすぎ!

これもう絶対寝れねえ。まあでもいいや、もう諦めてこの感触を楽しもう)」

結衣「(ヒッキー喜んでくれてるかな?そうだとあたしも嬉しいんだけど。

でもやっぱり恥ずかしい~!

ヒッキーもここまでしたんだから気づいてよね!

あたしはヒッキーにだったらな、何されても構わない、ヒッキー専用のビッチだってこと!)」



―――1時間後

八幡「」フゴフゴ

結衣「」ギュー

―――2時間後
八幡「」モゾモゾ

結衣「」ビクビクッ

―――3時間後

八幡「」ギューギュー

結衣「」///

―――6時間後
八幡「」スピー

結衣「」ムニャムニャ



―――朝―――

八幡「その…なんだ、今日はありがとな」///

結衣「ううん!その、あたしもうれしかったし…」モジモジ

八幡「お、おう…」




小町「お兄ちゃんと結衣さんが進展した予感!」キラーン

今日はここまで。

なお、おおくのヒロイン候補が挙げられていますが、やる予定のないキャラを待ってくださるのは忍びないので、

書かない(予定)のキャラ名をここであらかじめ言っておきます。

ルミルミ、海老名さん、平塚先生、けーちゃん、相模、相模の取り巻き、折本、仲町、男性キャラ(戸塚含む)、めぐり先輩

比企谷母 そのほかモブに等しいキャラ。

全てのキャラのイチャイチャを妄想できるほど妄想力が逞しくないので、

すいません。

特ルミルミとめぐりんが人気だったようですが、残念ながら出す予定はないです。

結衣「…」

雪乃「…」

八幡「…」

八幡「(気まずい…昨日のことがどうしても頭から離れない…由比ヶ浜と目を合わせられん)」

八幡「(ていうか昨日いろいろとあれな状況だったせいで、いろいろやらかしてしまった気がする…もうちょっと強く拒むべきだったか?)」

八幡「(でも由比ヶ浜は完全に寝てたっぽいし…あっこで起きられてたらそれこそ俺の人生が終わっていた)」

八幡「(だが…付き合ってもいないのにあいつの胸に顔をうずめたことも事実だ…よし、あいつのわがままに対するハードルを自分で勝手に下げる

ことによってこの罪悪感から目を逸らすことにしよう、そうしよう)」

結衣「(うー、昨日のこと忘れられない…忘れたくないけど…でも、ちょっとはヒッキーとの距離を縮められたかな?)」

結衣「(でも昨日はほんとによかったなー。また同じことしてくれるかな?寝不足になりそうだけど…)」

雪乃「では、今日はここまでにしましょう」

八幡「お、おう」

結衣「はーい」

雪乃「では比企谷君、家まで案内してもらえるかしら」

八幡「え?」

雪乃「あら、昨日言ったことも忘れてしまったのかしら?さすがは鳥頭君ね」

八幡「もう原型が残ってねーじゃねーか。てか覚えてるけどよ…本気なのか?」

雪乃「私は一度言ったことは曲げないわ。それに由比ヶ浜さんは良くて私はだめなのかしら?」

八幡「いや、駄目とかそんなんじゃないけどよ…でもいいのか?俺に抱かれるんだぞ?お前がいつもゴミ扱いしてる俺に」

雪乃「そうやって自分を卑下するのはやめなさい。あたしが良いと言っているのだから、あなたはそれに従えばいいだけよ」

八幡「はぁ…分かった、明日になって文句言うなよ。俺は寝るときになったら割となんでもしっかり抱きしめるぞ」

雪乃「あら、それは私に対する挑発かしら?受けて立つわ」

八幡「なんで勝負事みたいになってんだよ…」

八幡「(またあの眠れぬ夜が訪れるのか…あれ?それって抱き枕の意味なくね?)」

結衣「〈ゆきのんゆきのん〉」

雪乃「〈なにかしら〉」

結衣「(頭撫でてもらうの、すごく良いから!頼んだ方がいいよ!ヒッキー夜になると妙に素直になるし、ゆきのんもちょっとは素直になってみれば?)」

雪乃「〈…考えておくわ〉」

―――夜―――

八幡「(そしてとうとう夜である。ちなみにあいつは飯と風呂以外はずっとカマクラとにゃんにゃんしてた。あいつもしかしてこれが目的だったんじゃねーの?)」

雪乃「あなた、さっきから何か変な事考えてないかしら?」

八幡「いや、別に。それよりさっさと寝ようぜ」

雪乃「…あなた、そんなに早く私と寝たいの?汚らわしい」

八幡「いや、どうせやらなきゃならんことだろう。まぁお前が今になって嫌になってきたとか言うんだったらいいけどよ。

その時は小町の部屋に行ってくれ。俺もなにか適当なもん抱いて寝る」

雪乃「それは逃げたみたいで嫌だから、仕方なくあなたに抱かれてあげるわ。感謝なさい」

八幡「…ああ、ありがとよ、雪ノ下。こんなミジンコみたいな俺のために抱き枕代わりになってくれて」

雪乃「っ…(どうやら夜になると素直になるというのはほんとみたいね。と言っても少しだけれど)」

雪乃「どうやら感謝くらいはできるミジンコのようね」

八幡「いや、普通どんだけ仲良い部員でも抱き枕になってくれる人なんていないからな。

そこに関しては普通に感謝してるし、するのが筋ってもんだ。」

雪乃「そうだったわね、あなたは筋だけは通すミジンコだということをすっかり忘れていたわ」

八幡「いや、自分で言っておいてなんだけどミジンコじゃないからね俺」

八幡「ってもうこんな時間か…いい加減寝るぞ、ほれ」クイクイ

雪乃「ええ、そうさせてもらうわ」ガサゴソ

八幡「じゃあ…準備ができたら言ってくれ」

雪乃「私はいつでもいいわよ」

八幡「…ちょっとまってくれ、こっちの心の準備が出来てない…っていうかあっちむいててくれ、向かい合って抱くとか俺にはレベル高い」

雪乃「いやよ、あなたの言うことなんて聞きたくないわ」

八幡「え~、まぁそれじゃあ仕方ねえ、もう少し心の準備に時間かかるぞ?」

雪乃「ええ、いいわよ」

雪乃「(あなたから貰ったパンさんのぬいぐるみを毎晩抱きながら寝ていたら、私もなにか抱いていないと眠れなくなったっていう理由は絶対に言う訳にはいかないわね…)」

―――数分後―――

八幡「い、いきゅぞ」

雪乃「ええ」

八幡「」ギュ

雪乃「」ギュー

八幡「(え、なんで抱きしめ返してくんの?どうなってんのこれ?)」

八幡「お、お前、なにしてんだ!」

雪乃「あ、あなたにさっさと寝てもらうために安心感を与えようとしてるのよ。何か文句でもある?」

八幡「こんなことされたら俺恥ずかしすぎて寝れねーよ。頼むから腕放してくれ」

雪乃「あら、由比ヶ浜さんとは抱き合って寝ていたというのに」

八幡「げ、あいつ起きてやがったのか?」

雪乃「あら、かまをかけただけなのに簡単にひっかかってくれたわね」

八幡「な!くそ、お前にはやっぱ敵わねぇな」

雪乃「そういうことよ。あなたはおとなしく私に抱かれてればいいの」

八幡「はぁ、分かったよ」

八幡「(今日も寝不足確定かよ。まぁこいつにはあれがない分早く眠れるかもしれんが)」

八幡「(でもこいつも柔らけー。どうなってんだこれ。)」

八幡「(いつもは逞しいかんじの雪ノ下だが、抱きしめてみると、やっぱりこいつも女の子なんだなということを改めて認識させられる)」

八幡「(もうちょっと強く抱きしめたら折れてしまいそうな…何とも儚い、そういう意味ではこいつらしい体つきだ)」

八幡「(今までもたまにそういう、なにか護りたくなるようなそんな瞬間はあるにはあったが…)」

八幡「でも、俺はこいつを護るなんて烏滸がましい。あまりに力不足だ…。まぁ俺にできるのはせいぜいそういう相手を見つけることぐらいだろう」ボソボソ

雪乃「何をボソボソ呟いているのかしら。全て聞こえているのだけれど」

八幡「え?まじか…その、忘れてくれ。恥ずかしすぎて敵わん。」

雪乃「いいえ、忘れるわけにはいかないわ。忘れたくない…あなたはあなたなりに、私の事心配してくれてるのが伝わってきたわ。

深夜のテンションというやつかしら?私もこんなことを口走ってしまうなんて…」

八幡「あーなんとなく分かるわ。俺も夜になると本音が隠せなくなるタイプらしい。小町と由比ヶ浜にそんな感じの事言われた。」

雪乃「そのようね。卑劣なのは変わっていないけれど、素直な感じもいつもより出ていて、気持ち悪いわ」

八幡「気持ち悪いのかよ…話し戻るけど、俺がお前を心配するのも烏滸がましい感じもするけどな。お前は俺なんかに心配されるような器じゃねーっていうか…」

雪乃「ええ、私も心配してくれとは言えないわ…もう十分護られてきたのだし…」

雪乃「でも、心配してくれるというのなら、少しお願いしてもいいかしら?」

八幡「…なんだ?」

雪乃「少し頭を撫でてほしいのだけれど…」

雪乃「(今なら彼にも少しは素直になれる気がする…流石に、比企谷君の匂いが良すぎて卒倒しそうとか、胸に顔をうずめてないとにやけているのがばれるとか、そんなこと言えないのだけれど)」

八幡「おまえもか…分かった」ナデナデ

雪乃「(…確かにきもちいいわね、程よくこそばゆくて、顔のにやけが止まらないわ)」

雪乃「(でも、単純な気持ちよさだったら姉さんの方が上…姉さん、昔私にいたずらばかりしてきて、

それで私が反抗しようとするといつも頭を撫でてきて…)」

雪乃「(その度に私は骨抜きにされて…私が反撃出来たことなんて一度もなかった…忌々しい…)」

雪乃「(でも、比企谷君のは、姉さんのよりも安心感があるというか…こう、全てを預けたくなってしまう感じがあるわ)」

雪乃「(手櫛…まずいわね、もっと強く顔を胸にうずめないと、とたんに恍惚の表情を彼に向けてしまうことになる…それだけは避けないと)」

雪乃「(何かこう、すごく彼に甘えてる感じがして―実際そうなのだけれど―心地よさが限界まで来ている…)」

雪乃「(ふわっ、だめ、一応男と一緒に寝ているというのに、警戒心がみるみる剥がされていく…。

もう今の私は、比企谷君に何をされても拒めない…)」

雪乃「(でも、彼は何もしないでしょうね。だからこそ安心できるのでしょうけど。でも、少し物足りなさも感じてしまうわ…

これ以上を要求するのは絶対にできないけど)」

八幡「(やっぱこいつ髪サラサラだなー。すんげーいい匂いするし、もうさっきから心拍音が半端ない)」

八幡「(ていうかこいつ撫でやすすぎる。やはり千葉に住む妹というのはデフォでこういう感じなのか?)」

八幡「(そしてさっきから急に抱きしめる力が強くなった。苦しくはないが、慎ましいながらも柔らかみのある二つの球が、

俺の腹にこれでもかと密着してくる。もういろいろと限界なんですけど)」

八幡「(しかし、これだけ俺を信頼してくれ、体を預け、頭を撫でさせてくれている雪ノ下を裏切るわけにはいかない

信頼してるのは多分おれのヘタレっぷりだろうけど)」

八幡「(さっきから顔が一切見えないが、俺も今は顔が真っ赤になっているだろうし、こっちを見られなくて本当に良かった)」

八幡「(とにかく、頭を撫でているとオート兄スキルが発動するから、寝るためにはそれに賭けるしかない)」

八幡「(手が動かなくなるまで撫で続けるしかないな)」

雪乃「(これからパンさんと寝るときは、この幸福を思い出しながら寝るしかないわね…

比企谷君に抱きしめられながら寝ているというこの幸福を)」

1時間後―――

八幡「」ナデナデ

雪乃「」スリスリ

2時間後―――

八幡「」ギュー

雪乃「」ビクッ

3時間後―――

八幡「」スースー

雪乃「」クンカクンカ

4時間後―――

八幡「」スースー

雪乃「」スピー





朝―――

八幡「あ、ありがとな。こんなバカみたいなことに付きあってくれて」

雪乃「か、構わないわ、あたしが望んでしたことだもの」///

八幡「そ、そう言ってくれると助かる」






小町「雪乃さんも上手く行った予感!」キュピーン

今日はここまで

ゆきのんと八幡のやり取りってどうしてもオレンジ色になってしまう…

あと、サブレやカマクラ、MAXコーヒー、八幡が部室で座っている椅子などを擬人化して登場させることはないです

それと姫奈じゃなくて姫菜でしたね すいません

次はサキサキ

雪乃「…」

結衣「…」

八幡「…」

八幡「(気まずい…もう二度目だぞこの気まずさ…)」

八幡「(まともに二人の顔を見れん…まぁ当たり前か。この多感な時期に男女が一緒に寝るとか普通じゃねーもん)」

八幡「(気を抜くと顔のにやけが止まらなくなる。さっきから読んでる小説の内容なんかなんもわかんねえ)」

八幡「(小町…早く帰ってきてくれ…お兄ちゃんにこの生活はきつすぎる)」

八幡「(ちょっと前まで欺瞞に満ちていた部室が、羞恥に満ちちゃってるよ。ほんとどうすんだこれ)」

八幡「(もう学校で一番落ち着ける場所が教室っていう状態だもん。一緒に寝てない知り合いの女子とか戸塚とか見るだけで心安らぐ。)」

八幡「(でもなんか嫌な予感するんだよな…教室までもが落ち着かなくなりそうな…)」

コンコン

雪乃「どうぞ」

ガラ

沙希「ちょっと比企谷に用があるんだけど」

八幡「(あ、これあかんやつや)」

八幡「な、なんだよ用って」

沙希「その…あ、あんた、なんか抱いてないと寝れないんだってね。そんでもって今抱き枕が無いとか…」モジモジ

八幡「(やっぱりか!そんな気がしてたんだよ!)」

八幡「誰からその話聞いたんだよ…」

沙希「大志経由であんたの妹から」ソワソワ

八幡「やっぱりあいつか…てかあいつらメールのやりとりしてんのか。一回しめないとな…」

沙希「誰をしめるって?」

八幡「あ、いや、何でもないです…で、それは事実だが、それがどうした?」

沙希「それで、あんたの妹から一緒に寝てやってくれないかって…」モジモジ

八幡「いや、小町の言うことをお前が聞く義理無いだろ。そんなの気にしなくていいぞ。」

沙希「そ、そうかもしれないけどさ、今まであんたにはいっぱい世話になったし…

なにか恩返しがしたいって思ってたところにこの話があったから…」ソワソワ

八幡「いや、お前も俺の助けになってくれたことあっただろ。そのことについては感謝してるから、いまさら恩返しなんてしなくてもいいぞ」

沙希「で、でも…」ウルウル

雪乃「(彼女、なにかおかしいわね…)」

雪乃「川崎さん。本音を話しなさい?そうしたら彼も話を聞いてくれるかもしれないわよ」

沙希「うっ!うぅぅ」

結衣「そうだよサキサキ!ヒッキーはちゃんと話してくれる人を蔑ろにしたりしないよ!」

八幡「えらいぞ由比ヶ浜。蔑ろなんて言葉を知ってるなんて」

結衣「なっ!馬鹿にし過ぎだからぁ!それくらいあたりまえだし!」

沙希「分かった。本当のこと話す」

八幡「言っとくけど蔑ろにしないとは言ってないからな」

沙希「分かってるよ。その…あんたが抱き枕なしでは寝られないって聞いたとき…その…」

結衣「その?」

沙希「その…す、すごく愛らしく感じたというか…抱きしめたくなったというか…

と、とにかく、比企谷に甘えられたいって思っちゃったんだよ!」///

八幡「えー…」

沙希「引かないでよ!す、すごく恥ずかしんだけど」

八幡「いや、俺が引いてるのはおまえの姉スキルの高さに関してだ。

お前どんだけ人の姉になりたいんだよ」

沙希「別に男だったら誰でもいいってわけじゃないし…

普段弱みとか見せないあんたが、何かを抱きながら寝てるの想像したら急に胸の奥が切なくなったっていうか…」

八幡「いや、俺弱みとか超晒しながら生きてきたと思うんですが…」

八幡「(てか切なくなったとか言うなよ。勘違いしてもいいの?)」

沙希「本音は言ったから。だから、あんたの家に行っても…いい?」ウルウル

八幡「…まぁ、いいんじゃねーの?」

沙希「じゃ、また連絡するから」

八幡「はいよ」

ガラピシャ

結衣「あれ?でも今日行くのってあたしだったような…」

八幡「え?お前今日も来るつもりだったの?」

結衣「言ったじゃん!しばらくはあたしたちが抱き枕代わりになるって!

でも今日はサキサキになっちゃったかー」

八幡「良かったじゃねーか」

結衣「全然良くないよ!う~~。あ、そうだ!」

結衣「ヒッキー、さっきえらいって言ってくれたよね!?」

八幡「皮肉だけどな」

結衣「ふふーん。ヒッキー、えらいって思ったら何をするべきでしょう!?」

八幡「は?何言ってんだお前」

結衣「正解は、頭を撫でてあげる、でした!さぁ、早くヒッキー!」

八幡「もしかして頭撫でろっつってんのか?」

結衣「そういうこと!ほら、早くヒッキー!」グイ

八幡「いや無理だから雪ノ下も見てるし、あれはああいう状況だからできたのであって」

結衣「ヒッキー…」ウルウル

八幡「くっ(まあこいつのわがままはある程度聞くって決めたばっかだしな。これくらいは仕方ないか…)」

八幡「…そのままにしてろ」ナデナデ

結衣「…ふわっ(幸せ…)」トローン

雪乃「(ああ、私もしてもらいたい…)」

続きはバイト帰ってきてから書きます

―――夜―――

八幡「(そして夜である。おい、もう何度目だよこのパターン)」

八幡「ところで小町の奴が友達の家に泊まりに行ってるらしいが、まさかおまえん家じゃねーだろうな?そうだとしたらお前の弟ただじゃおかねー」

川崎「違うよ。ていうか弟になんかしたらそんときは責任取ってっ貰うだけだから」

八幡「あ、はい。すいません」

川崎「謝るの早すぎでしょ。」

八幡「いいんだよ、謝るべきだと思ったらさっさと全力で謝る。それがヒッキークオリティ」

川崎「なにそれ。気持ち悪い」

八幡「おう、何とでも言え。お前はその気持ち悪いのとその、だ、抱き合って寝るんだからな」///

川崎「な!?そそそういうこと言うな!バカ…」///

八幡「(なにこれ、お持ち帰りしたい。いやもうしてるか)」

川崎「そ、それで、ちょっと頼みがあんだけど」

八幡「な、なんだ?」

川崎「そ、その」

ガサゴソ ヒョイ

川崎「これを抱いてちょっとだけ寝てほしい」

八幡「ん?何だこの枕」

川崎「家に抱き枕なんてないから普通の枕だけど…

あんたとだ、抱き合う前にあんたが何か抱いて寝てる姿を見たいなって…」

八幡「え?なにその羞恥プレイ。絶対嫌なんですけど」

川崎「そこをなんとか!もうこんなチャンス無いと思うし…お願い」ウルウル

八幡「はぁ…1分だけだぞ」

川崎「へ?」

八幡「やってやるっつってんだ」

川崎「…あんがとね」

八幡「で、それを抱いて寝ればいいのか?」

川崎「うん」

八幡「よっと」ドスン

八幡「じゃあ、寝るぞ」

川崎「う、うん」

ダキ、ギュー

八幡「(あ、急に眠たくなってきた。もうこのまま寝ちゃえば大勝利じゃね?)」

川崎「(………かわいい。超かわいい。何この生き物)」

川崎「(普段からのギャップがすごい。あんだけか、か、カッコイイ比企谷が小動物みたいになってる)」

川崎「(あーもう撫で繰り回したい。いっそ弟にしたい。大志と比企谷が弟…なにそれ天国過ぎる)」

八幡「(でもやっぱり見られてるとなかなか寝付けないな)」

川崎「(もうこれは記録に残すしかない)」カシャ

川崎「(良かった。サイレントのやつだから気づかれてないみたい)」ホッ

川崎「もういいよ」

八幡「なんだよ。もうちょっとで寝れそうだったのに」

川崎「はいはい。枕はこっちかして。じゃあ、失礼するよ」ゴソゴソ

八幡「お、おう」

八幡「ていうかこっち向いたままでいるな。あっち向いてくれないと心臓が持たん」

川崎「…分かった」クルっ

川崎「(はぁ、今の比企谷なら抱きしめられそうだったからそうしたかったのに…まぁあいつにそれをさせるのは酷か)」

八幡「い、いくじょ」

川崎「う、うん」

ギュー

訂正
川崎→沙希

沙希「(…これ、結構クルね。思ったより比企谷の体ががっしりしてて体温がすんごい伝わってくる)」

沙希「(しかも後ろから抱きしめられてるっていうのが…なんかこう、甘えられてるって感じがすごい)」

沙希「(大志も一緒に寝てた頃はこんな感じで抱き付いてきたな…それを比企谷にされてるなんて、すごい幸せだよ、これ)」

八幡「(なんだこれ、こいつすげー抱き心地良いな。安心する)」

八幡「(いや、もちろん心臓バックバクなんだけどね。でも、なんかスゲーフィットするっていうか…

正直、抱き心地だけなら今までで群を抜いてる)」

八幡「(独り暮らしから実家に帰ってきたときに感じる安心感みたいだ。俺そんな経験したことねーけど)」

八幡「(てか同級生にこうまで思わせるってこいつどんだけ姉力高いんだよ)」

八幡「(いや、もしかして俺とこいつの相性が抜群なだけか…?こいつとはなんだかんだ波長が合うことも少なくないし)」

八幡「(…前者であってほしい。でないともうサキサキルートに何としてでも入らなければいけなくなる。

俺はなるべく努力はしたくない人間だ。“何としてでも”なんていうのはなるべく避けたい)」

八幡「(でもこいついい匂いするな…俺の一番好きなタイプの匂いかもしれない。)」スンスン

沙希「(正直撫で繰り回したいんだけど、そんなことさせてくないか?いや、頼むだけならタダか)」

沙希「ちょっと…そっち向いていい?」

八幡「は?なんでだよ。俺の心臓が爆発しても知らんぞ」

沙希「その…撫でさせくんない?頭だけでいいからさ」

八幡「頭だけって元々どこ撫でるつもりだったんだよ…まぁ、そういうことならいいぞ。もうここまでさせちまってるんだし」

沙希「ありがと…じゃあ、お言葉に甘えて」クルッ

沙希「」ナデナデ

八幡「(やべぇ、頭撫でられるとか初めてかもしんねぇ

いや、小町にされたことあるか?それと由比ヶ浜にもそれっぽいことされたな。あれは恥ずかしかった)」

八幡「(しかし、今それ以上に恥ずかしいことされてるわけなんだが)」

八幡「(だがそこは川崎、その羞恥心を上回る安心感を与えてくる。ちょっと弟になってみたいほどの心地よさである)」

八幡「(でもこいつがこっち向いたせいで由比ヶ浜といい勝負しそうなメロンが押し付けられてきた。

どっちにしろ寝るどころでは無くなった。ちょ、あんまり動くな。おっぱいが、おぱいがあああああ)」

沙希「(ヤバい、このまま持ち帰りたい。あたしに頭撫でられて気持ちよさそうにしてる比企谷が愛らし過ぎる。持ち帰りたい

こっち向いた瞬間緊張のせいか抱きしめる力強くした比企谷可愛い。持ち帰りたい。

普段は皆にヘタレな兄貴面してるくせにベットに上がるとあまえんぼになる比企谷を護りたい。持ち帰りたい)」ナデナデ

沙希「(ここまで母性本能くすぐられるなんて聞いてないんだけど)」ナデナデ

沙希「ちょっとそのままさーちゃんって呼んでみてよ」

八幡「…さーちゃん」ムス

沙希「(鼻血でそう。何この可愛さ。ちょっとムスッてしてるとこがヤバい)」ナデナデギュー

八幡「(くそ、さっきからこいつに存分に姉力発揮されてるな…千葉のシスコンとしてはなんか悔しいものがある)」

八幡「(よし、こっちも反撃にでるとするか)」

八幡「おし、川崎、選手交代だ。撫でるのやめろ」

沙希「え、それってどういう」ピタ

八幡「次はお前を妹にしてやるっつってんだ、ほれ」ナデナデ

沙希「はあぁあ」ボケー

沙希「(ヤバい、今までこいつを弟として見ることで羞恥心を抑え込んできたのに、こんなことされたら…)」/////

沙希「(ていうかこいつ単純に撫でるの上手いし…)」///

沙希「(ヤバい、本格的に恥ずかしくなってきた!)」///

沙希「今あたし、好きな男に抱きしめられながら頭撫でられて…手櫛とかされて…これ以上の幸せなんてあるの?」///

沙希「(さっきも感じたけど、こいつの体思ってたより逞しくて…さっきは護ってやりたいって思ったけど、今はこいつから護って欲しいって思う…)」///

八幡「(なんか青みがかかった髪を撫でるのって新鮮だな…)」

八幡「(撫でてからはこいつもおとなしくなったし…ふっ、俺の兄力の高さがまたも証明されてしまった…敗北を知りたい。実際知り尽くしてるけど)」

八幡「(でもさっき弟扱いするように俺にあだ名呼ばせたからな…よし、俺ん家の流儀でこいつに妹気分をさらに味あわせてやろう)」

八幡「気持ちいいか?沙希」ナデナデ

沙希「っぅぅ~~‼う、うん、大丈夫」

八幡「(…うん、もう名前で呼ぶのはやめよう。恥ずかしすぎる)」ナデナデ

八幡「(ていうかさっきから頭撫でてんのもなんか恋人にしてる気分に…やめだやめだ、これ以上考えたら寝れなくなる)」ナデナデ

八幡「(とにかくこいつは抜群の抱き心地なんだ。頭を無心で撫でてたらいつか寝れる)」ナデナデ

沙希「(名前で…名前で呼ばれた…嬉死恥ずか死にそう)」

沙希「(何でこいつは…何でこんなに勘違いするような言葉ばっか…でも葉山とかもそんな感じのこと言ってきたことあったけど何も思わなかった…)」

沙希「(やっぱりあたし、勘違いさせて来るとかそんなの関係なしに、こいつの事が好きなんだ…)」


沙希「(でもこのままやられっぱなしもいやだから…よしあの言葉を言ってやろう)」

沙希「(普通に言うのは恥ずかしすぎるから…寝ぼけてる感じで…)」




沙希「」ムニャ

八幡「(お、寝たか。さっさと俺も寝ないと…)」

沙希「…愛してる、八幡」ボソ

八幡「!?」

八幡「(おいおいこいつ今なんて言った?アイシテル?ナンデソンナコトイッタノ?)」

八幡「(これも勘違いなんだよな?ただのねごとだよな?大志とか京華っていう部分がたまたま俺になっただけだよな?)」

八幡「(あーくそ!この一言が無かったら眠れそうだったのに!どうしてくれんだ)」

沙希「(…言ってしまった。もう脳みそぶっ飛びそう)」

沙希「(でもあんたが悪いんだ。愛してるとか必要だとか勘違いさせるような事ばかり言って…)」

沙希「(そう、だからこれは仕返し。あんたにも勘違いしてもらうよ。…勘違いじゃないんだけどね)」

沙希「(あー、でももうこれで絶対寝れない。どうしよう)」

八幡・沙希「(寝れない…)」




―――朝―――

沙希「あんた…ひどいよ、目の濁りが」

八幡「うっせ。おまえこそ目に隈が出来てるぞ」

沙希「比企谷菌が感染でもしたんじゃない?」

八幡「そうかよ…」

八幡「(寝れんかった…まぁでも川崎の抱き心地が最高だったせいで疲れはないけど)」

沙希「(眠れなかった…でも今晩から比企谷の使った枕で寝るし、これくらいねむたいほうが良いかも)」














小町「ダークホース出現の予感!」キラーン

今日はここまで
サキサキ一番好きだから張り切っちゃった

キャラ崩壊に関してはそういう趣旨でやってるのでほんまにすんませんと謝るしかないです
下書きもなしにノリで書いてるのでかなりのキャラ崩壊がこれからも起こるとはおもいますが、
それを楽しむくらいで見ていただければ幸いです

以上、言い訳でした

次ははるのん!

マジだったwww

沙希「今あたし、好きな男に抱きしめられながら頭撫でられて…手櫛とかされて…これ以上の幸せなんてあるの?」///

沙希「(今あたし、好きな男に抱きしめられながら頭撫でられて…手櫛とかされて…これ以上の幸せなんてあるの?)」///

にしといてください

―――放課後―――

八幡「(はぁ、気まずかった。教室に入ってから俺一回も顔上げれなかったぞ。恥ずかしすぎて)」

八幡「(川崎のほうを一回ちらっと見たがあいつも机に突っ伏したままだったし…)」

八幡「(今から行く奉仕部もなんとなくまだ気まずいし…)」

八幡「(もう俺にとっての安息の地は無いのか…早く抱き枕届いてくれ)」

ガラガラ

八幡「…うっす」

雪乃「…こんにちゃ、う、うん、こんにちは、ひきぎゃやくん」

結衣「や、やっはろー」

八幡「(おい雪ノ下、噛むなそんなとこで。こっちまで恥ずかしくなってくるわ)」

八幡「」ガタ

八幡「(さて、今日は禁書でも読むとしますか。どうせ内容なんて入ってこないだろうけど)」ペラ

八幡「…」ペラ

雪乃「…」ペラペラ

結衣「…」ポチポチ

ガラガラ ピシャ

陽乃「やっはろー!」

八幡「(え?急に何?)」

結衣「や、やっはろーです、陽乃さん…」

陽乃「うんうん、ガハマちゃんやっはろー」

陽乃「ほらほら、比企谷くんに雪乃ちゃんも!やっはろー!」

八幡「うす」

雪乃「で、いきなり連絡もなしに何の用かしら?姉さん」

陽乃「まぁまぁ、そんなに警戒しないでよ雪乃ちゃん。今日はからかいにきたんじゃなくて、比企谷くんに用があってきただけだから」

八幡「(からかいに来てた自覚はあるのかよ)」

八幡「なんすか」

陽乃「そんな事言って―。ほんとは分かってるんでしょ?」

八幡「全くわかりませんね」

陽乃「そう?じゃあ教えてあげる。比企谷くんが夜寝るときに絶対してることってあるよね?」

八幡「さあ、なんのことだか」ダラダラ

陽乃「何でも…なにか抱いてないと寝れないらしいね?」

八幡「それ嘘ですよ。誰から聞いたのか知りませんけど」

陽乃「あれー?おかしいなー。比企谷くんの口から聞いたことなんだけどなー」

八幡「そんなことあなたに言ったこと無いですよ?」

陽乃「あ!ちょっと君の右の上履き貸して?」

八幡「なんすか急に。まぁいいっすけど」ヒョイ

陽乃「うんうん、ここに仕掛けてあった盗聴器はまだあるね。じゃあやっぱりあの声は比企谷くんのものだったんだ」

八幡「え?盗聴?」

訂正
陽乃のやっはろー→ひゃっはろー

素で忘れてた

雪乃「姉さん、それはやりすぎよ」

結衣「そうですよ!ヒッキーに盗聴とか羨まし…じゃなくて盗聴ってもう犯罪レベルですよ!」

陽乃「まぁまぁ、仕込んでたの上履きだから学校での事しかわかんないし、比企谷くんが会話するのってここぐらいでしょ?

もうこんなことしないから許してよー。ね?」

八幡「…今後絶対こんなことしないってんなら許しますよ」

雪乃「あなたは…どこまで甘いのよ」

陽乃「さっすが比企谷くん!それで話を戻すけど、比企谷くんは抱き枕がないと寝れないんだよね?」

八幡「…まぁそうっすね」

陽乃「じゃあ盗聴してたお詫びも兼ねて…比企谷くんに最高の抱き枕を用意しました!」

八幡「まさか…」

陽乃「そう、そのまさか!お姉ちゃんが抱き枕になってあげます!」

雪乃「だめよ、そんなこと許されないわ」

陽乃「えー、なんでよー?」

雪乃「比企谷君に盗聴器をつけるような人物に、比企谷君を任せられないわ」

陽乃「へー、比企谷くんのことが心配なんだねー」

雪乃「ええ、心配よ?それがなにかしら」

八幡「(え?心配してくれてたの?ならもうちょっと態度で示してくれません?)」

陽乃「普通男女で寝るってなったら姉のほうを心配すると思うんだけどなー」

雪乃「あなたがこの程度の男にやられるわけないでしょう?でもその逆があるから、比企谷君の事をこうやって心配しているわけなのだけれど」

陽乃「うーんどうしても雪乃ちゃんは譲る気はないんだね…仕方ない、あんまりしたくなかったけど、奥の手を使っちゃおう!」

八幡「(その前に俺の意思を聞いてはくれませんかね?)」

陽乃「ほーら雪乃ちゃん、気持ちいいでしょー?」ナデナデ

雪乃「!?、い、いまさらこんなことで私がどうにかなるとでも…」プルプル

陽乃「嫌だったら手をはらいのけてもいいからね?」ナデナデ

雪乃「くっ」プルプル

陽乃「ほらほら雪乃ちゃん、いい子だからお姉ちゃんの言うこときいてくれるよね?」ナデナデ

雪乃「…」プルプル

陽乃「前に出来た貸しをここで使うことにするから、いいでしょ?」

雪乃「…」プルプル

陽乃「雪乃ちゃんが良いよって言ってくれるなら、もっとこれを続けてもいいんだけどなー」ナデナデ

雪乃「…分かったわ。今回だけ、比企谷君を借りることを許可します。だから…」

八幡「えー。俺は嫌なんですけど…」

結衣「次こそあたしの番だったのに…」

陽乃「分かってるよ。もっと撫でてほしいんでしょ?ほれほれー」ナデナデ

雪乃「はぁあ」トローン

結衣「(ゆきのんがあんなになってるの初めて見た…あたしもヒッキーに撫でられてるときはあんなになってるのかな?)」

八幡「(雪ノ下があっこまで素直に言うこと聞くって相当だな。ゴッドハンドでも持ってんの雪ノ下さん?)」

八幡「(雪ノ下さんは雪ノ下の頭をひとしきり撫でた後、俺の家に行く旨を伝えて去って行った。ほんと嵐みたいな人だな)」

八幡「あー…大丈夫か?雪ノ下」

雪ノ下「…大丈夫ではないわ。あんなに頭を撫でられて…忌々しい」

八幡「(その割には気持ちよさそうだったな、おい)」

雪乃「それで…その…あなたに上書きして欲しいのだけれど」

八幡「は?なにが?」

雪乃「その…今のままでは頭に姉さんの感触が残ってるから、あなたに頭を撫でて上書きして欲しいと言ってるの」///

八幡「えー。俺の感触だって嫌だろそんなもん」

雪乃「私がこうやって頼んでいる時点で察しなさい、鈍感谷君」

八幡「語呂無理やりすぎんだろ…まぁお前が良いってんならしてやっても構わないが」

雪乃「じゃあ、お願いするわ」

八幡「あいよ」ナデナデ

雪乃「ん…(姉さんより温かい…)」

結衣「(羨ましい…)」

―――夜―――

陽乃「はーい!という訳で来ちゃいましたー!」

八幡「来てくださってありがとうございます雪ノ下さん。早速ですが帰ります?」

陽乃「ここをわが家にしてもいいって言うんなら帰ってもいいよー」

八幡「どっちにしろここから離れる気は無いんすね…」

陽乃「またまたー。ほんとはお姉さんが来てくれてうれしいんでしょ?」

八幡「まぁ嬉しくないことも無いですが」

陽乃「おお、珍しく素直だねー」

八幡「でも目の前に果実がぶらさがってたら、まずは周りに罠が無いか入念に調べる。そして何もなくてもそれを食べることによってどんな見返りを要求されるかの算段を立てて食うのをやめる。もし何も要求されなくてもその果実は俺にとって身に余る幸福だから食べない。そんな人間なんですよ俺は」

陽乃「良いじゃん、別にその果実を食べたってー。比企谷くんわりといつもひどい目にあってるんだから、それぐらいのご褒美あっても」

八幡「いやそもそも罠を張って、とんでもない見返りを要求してきそうなあなたに言われたくないですよ」

陽乃「ひどいなー。未来の弟にそんなことしないよー」

八幡「そんな未来はあり得ないです」

陽乃「じゃあ…未来の夫?」

八幡「それこそもっとあり得ないです。だいたい俺と雪ノ下さんとか釣り合わないにもほどがありますよ」

陽乃「恋に格が必要なのは昭和までだよー。今は好きあった人となら誰とだって結ばれてもいいんだから」

八幡「いや、実際はどうでしょうかね。そもそも好きあってるという仮定からあり得ませんが」

陽乃「はは、それもそうかー。私が比企谷くんうを好きになるとかありえないしねー」

八幡「その逆も今のところなさそうっすけどね」

陽乃「比企谷くんは手厳しいなー。そんなに私って魅力ない?」

八幡「何言ってるんですか。ありすぎて恋する気にもならないって言ってるんです」

陽乃「そっかそっかー。じゃあ今から一緒に寝ることは別に嫌じゃないんだね?」

八幡「…そうかもしれませんね」

陽乃「もう、比企谷くんはかわいいなー」

八幡「(やっぱりこの人には敵わねえ…)」

八幡「じゃあ、寝ますよ」バタン

陽乃「ほいじゃ、失礼しまーす」ゴソゴソ

八幡「(やべぇ。今までで一番緊張する。今まではある程度気心知れた相手ばっかだったけど、雪ノ下さんとか一方的に心読まれてそうで怖い)」

八幡「(これは最悪殺されるまで想像しといたほうが良いかも…だってこの人超怖いもん。何で女の子と一緒に寝るのにこういう感じのドキドキを体験しなきゃならないんだよ)」

八幡「(でも超いい匂いするし…作り笑いだとわかっていても、この人の笑顔の前には警戒心を弱めてしまう)」

八幡「(これはもう、さっさと寝るに限るな。流石の雪ノ下さんでも寝てる相手にちょっかいかけないだろう)」

八幡「…向こう向いてもらえますか?正面向かれるとなんつうか…」

陽乃「嫌だよ。別に比企谷くんの言うこと聞く義理ないし」

八幡「そうですか…じゃあ仕方ありません。このまま抱きますよ」

陽乃「いいよー」

ギュ




八幡「(こうなることは分かってた。分かってたけどさー…)」

八幡「(胸が当たってるー!てか押し潰されてる!もしこのままだったら絶対寝れない!)」

八幡「(てか足絡めてこないで!太もものスベスベのムチムチの感触がヤバい!)」

八幡「(この人俺を籠絡させようとでもしてんのか?どんだけ手駒を増やしたいんだよ!)」

八幡「(くそ、これが年上の包容力か。ていうか俺が抱き枕にされてない?)」



陽乃「(うっわ~、これ結構破壊力あるねー。ちょっとドキドキしてきたかも)」

陽乃「(こんなの雪乃ちゃんはひとたまりも無かっただろうねー)」

陽乃「(でも私も付き合いで男の人とはよく遊ぶけど、一緒に寝るのは性的な意味を抜きにしても絶対に嫌だから拒んできた。

だから男の人に抱きしめられるとか初めてだなー)」

陽乃「(比企谷くんと一緒に寝るのは何で嫌とは思わなかったんだろ?まさか恋しちゃってるとか?)」

陽乃「(ないない。私が雪乃ちゃん以外の人を好きになるとかありえないよ。…でも、抱きしめられてもいいって思うくらいには心許しちゃってるんだなー、私)」

陽乃「(ただの面白いおもちゃのつもりだったのに…面白すぎて夢中になったってことかな?)」

陽乃「(まぁなんでもいいや。自分の感情なんてこの仮面をつけたときから分からないようなもんだし…でも比企谷くんの前では不意にはがれたりするんだよねー。自分で外そうと思っても外れないのに)」

陽乃「(兎に角、今はこの心地よさを味わえばいっか。でもちょっとだけからかっちゃお)」

陽乃「比企谷くん…」フゥ

八幡「ひぃ!」ゾク

八幡「(なに?耳に息吹きかけられた?)」

八幡「(ただでさえ理性が持たない状況なのに、そんなことしないでいただきたい!)」











八幡「はぁ、はぁ」

陽乃「どうしたの比企谷くん?息上がっちゃってるよ?」フゥ

八幡「ひ!そ、それのせいですよ。それのせいで色々と参ってるんです」

陽乃「そっかー。疲れてるんだね。じゃあお姉さんがその疲れを取ってあげるね」

八幡「え?」

陽乃「そーれ、いい子いい子~」ナデナデ

八幡「な!?」

八幡「(なんだこれ…超気持ちいい…)」

八幡「(雪ノ下の奴こんなことされてたのか。そらああなるわ)」

八幡「(くそ、力が全身から抜けていく…なんか着々と籠絡されていってないかこれ。)」

八幡「(こんなことされたら陽乃さんとの間にあった壁がどんどん溶かされていく…これはまずい。この人に踏み込まれたらなにされるかわかったもんじゃない)」

陽乃「はい、終わり―」ピタ

八幡「あっ…」

陽乃「なに?もっと欲しかった?まぁそれは次の機会にね?」

八幡「い、いやべちゅにしょういうわへでは」

八幡「(噛みすぎだろ。死にたくなってきた)」

陽乃「じゃあ次は比企谷くんね。お願い」ズイ

八幡「わ、分かりました」ナデナデ

八幡「(なんかもう何も考えられん)」ナデナデ

陽乃「(おほ~。これはなかなかいいねー。病みつきになっちゃいそう)」

陽乃「(なんかお父さんに撫でてもらったときの感触に似てるなー。まぁ今じゃ絶対あの人には触られたくないけど)」

陽乃「(手櫛も結構気持ちいいし…このままぐっすりねむれ・・・そ・・・・う)」スピー

八幡「(寝たのか?寝たふりという可能性もあるが)」

八幡「(ていうか…さっきの事があってから雪ノ下さんを見ると…なんかムラムラしてきたんですけど)」ムラムラ

八幡「(この人体つき完璧すぎでしょ。寝てる姿まで完璧に様になってるとかどういうことだよ)」

八幡「(そんな雪ノ下さんを俺は今抱きしめてる…理性持ってくれよ。化け物なんだろ!でないと反撃で俺死んじゃう)」


―――2時間後―――
八幡「」ムラムラ

陽乃「」グーグー

―――3時間後―――

八幡「」モミモミ

陽乃「んっ」ピク

―――4時間後―――
八幡「」スースー

陽乃「」ムニャムニャ






陽乃「おはよう!比企谷くん!」

八幡「…おはようございます」ゲッソリ

八幡「(あまり眠れなかった…それにしてもなにか寝ぼけてとんでもないことをしでかした気がするが、あえて思い出さないでおこう)」

陽乃「(なーんか胸触られた気がするんだけど、あんだけ誘うようなことしちゃったし、仕方ないかな?

むしろ比企谷くんがその気になってくれてちょっとうれしかったり?)」








小町「お兄ちゃんがまた間違えた予感!」ピコーン

今日は終わり

次はいろはす

いろはすは9巻のあとまたなんやかんやあって、八幡に惚れてる設定でお願いします

数学教師「Xの二乗を微分すると…」

八幡「(いつもなら寝ている数学の授業だが、昨日あたりからある二人からの視線が気になって寝るに寝られない)」


沙希「」チラ

結衣「」ジー

八幡「(もうほんとやめてくれ。なんでこんなに教室で恥ずかしい思いをしなきゃならんのだ)」

八幡「(おまえらが見てくる度に夜のことがフラッシュバックしてきてるんだぞ。もうそれぞれの記憶が混ざって三人で寝てる妄想が浮かぶレベル)」

八幡「(小町は今日も帰ってこないらしい。メールで必死に帰ってこいと頼んだが、そう言ってくれるのはポイント高いけどまだ帰れないと言っていた。もう俺だけじゃなくて親父も死にそうな顔してたぞ)」

八幡「(そして川崎はちらちらと見続けるな。まだ由比ヶ浜みたいにたまにじっと見られる方がましだ。それも恥ずかしいことには変わりないが)」チラ

沙希「!」バッ

八幡「(やべ、目会っちまった。それでそんな反応されると困るんだけど。昔ならきもがられてると思ってへこむだけだったが、今はそう割り切ることが出来ないのが辛い)」カァァ

キンコンカンコン

八幡「(よし、昼休みだ。さっさとベストプレイスに行ってしまおう。ここは俺には心臓に悪すぎる)」ダダッ

???「せんぱーい」

八幡「(誰かが先輩を呼んでいるようだ。まぁ俺には関係のないことだが)」

いろは「先輩ってば!」グイ

八幡「ぐぇ!な、なんだいきなり」

いろは「私、さっきから呼んでたんですけど!」

八幡「ああ、さっきのはお前が俺を呼んでたのか」

八幡「(まぁ、薄々気づいてたけどね)」

いろは「そうですよ!こんなかわいい後輩の呼びかけを無視するなんて信じられないです!」プンプン

八幡「はいはいあざといあざとい。で、なんか用か?」






いろは「ちょっと先輩にお聞きしたいことがありまして…」

八幡「(あれ?なんか嫌な予感がしてきた)」

いろは「先輩がいろんな女の人と寝てるってほんとですか?」

八幡「え?なにそれ?そんなの俺知らないから。じゃあな」

いろは「いやー、昨日結衣先輩が廊下で顔を真っ赤にしながらぼーっとしてたんですよ。それでどうしてたんですかって声掛けたら

、べつに先輩に抱かれながら寝たときの事なんか思い出してないとか言って勝手に自爆しましてー」ガシ

八幡「あのアホの子め…」

いろは「それで、あーもう先輩と結衣先輩はそこまで行っちゃったかーと思って軽く絶望してたんですけど、結衣先輩がまた先輩にもう一回あたしだけ抱いてほしいとか思ってないって言いまして…あぁそれで他の人も何人かそういうふうに寝たことあるんだなーって」

八幡「はぁ…どんだけ語るに落ちれば気が済むんだよ…」

八幡「(ていうかそんなこと思ってたの?どんだけビッチだよ。でも俺以外にはこんなことしないとか言ってたような…いや、由比ヶ浜はビッチだ

そう言うことにしとかないと俺が恥ずか死ぬ)」

八幡「いやぁそれはだな、カクカクシカジカで…」

いろは「は~なるほど、それで女の子の抱き枕が必要だと…」

八幡「いや、別に女っていうか人じゃなくていいんだけどな。でもなぜかこういうことになっちまって…」

いろは「フムフム…じゃあ今日はこのいろはちゃんが先輩の抱き枕になりますよ!」

八幡「なんでそうなる。ていうかお前はダメだ」

いろは「えー何でですかー」ブーブー

八幡「いやお前葉山のことが好きなんだろ?なら俺と寝るのはNGだ」

八幡「(今まで何人も抱いてきて今更とは思うが、それでもはっきりわかってるやつには拒絶するべきだろう)」

いろは「え?もう葉山先輩なんてどうでもいいっていうか好きでも何でもないですよ?」

八幡「は?何お前、もう諦めたのか?まぁ諦めることを悪いとは言わんが」

いろは「いや、そうじゃなくてですねー…先輩だけには言えない理由があると言いますか…とにかく、葉山先輩の事なら気にしなくていいですよ」

八幡「なんだよ、俺に言えない理由って…でもそれでも嫌なんだけど。今回の事で恩を売って生徒会手伝わせようって匂いがプンプンする」

いろは「あは、ばれちゃいました?でも“ダメ”から“嫌”になってるってことはOKってことですかね?」

八幡「お前の日本語はどういうことになってんだよ…まぁでもお前の腹黒さなんて嫌というほど知ってるしな、等価交換ということなら俺もやりやすい。お願いしていいか?」

いろは「了解しました!…でもやっぱり私って先輩から腹黒いって思われてるんですね…」

八幡「でもお前なんかより腹黒い奴を何人か知ってるけどな。たとえば俺とか。教室ではしゃいでるやつを見るとそいつに対して呪いの言葉を浴びせてるくらい」

いろは「なんですかそれ?フォローしてくれてるんですか?お気持ちは嬉しいですけど比較対象が先輩っていう時点で全然慰められません」

八幡「何ちゃっかり俺の事蔑んでくれてんの…まぁあれだ、多少腹黒いのなんて俺は気にしないし、むしろそういうところが魅力に見えてくるまである」

八幡「(まぁ主に小町のせいなんだが…あの腹黒さも傍からみてたらかわいく見えてきたりするから困る)」







いろは「な、なんですかそれ口説いてるんですか人の気にしてるとこまで魅力とか言ってだれにでもそんなこといってるから先輩はダメなんですよごめんなさい罰として私と一緒に寝てくれるまで無理です」

八幡「へいへい…(早口すぎて何言ってるのかわからんがまた勝手にふられた事は分かった)」

いろは「で、では、今日お邪魔しますからね!住所は結衣先輩に聞いときます。えへへ」

八幡「あいよ。はぁ…なんかまずい方向にどんどん行ってる気がする…あ、由比ヶ浜に今日も無理だって伝えなきゃな」

抱き枕パートはバイト帰ってきてから
11時ぐらいには

―――夜―――

八幡「(そしてまたもや心休まらない夜の到来である)」

八幡「(年下だから大丈夫だと思っていたが、全然そんなことは無く、むしろこいつは素で可愛い方なので、もう心臓がバクバク言っている状態である)」

いろは「せんぱーい。何ぼーっとしてるんですか?たまにそんな感じになりますけど」

八幡「あぁ悪い、少し考え事をな」

いろは「後輩が夜這いしてきてるのに考え事しないで下さいよー」

八幡「言葉を改めろ。だいたい俺に夜這いしかけるのとかお前にとっても不本意だろ」

いろは「それはどうですかね?」

八幡「答えは出てるだろ。あんまり先輩をからかうんじゃありません」

いろは「もーほんと先輩って鉄壁ですね」

八幡「そりゃそうだ。なんせ俺の身を護ってるのは両手では数えきれないほどのトラウマで出来た鎧だからな。そうやすやすと剥がされてたまるか」

いろは「一瞬かっこいい事言ってるように聞こえましたが、ものすごくかっこ悪いですねそれ」

八幡「それだいぶ前にも雪ノ下に言われたわ。ていうか真顔でかっこ悪いとか言うな。また鎧の強度が上がっちゃうだろうが」

いろは「あーはいはい…でも結衣先輩に夜の先輩は妙に素直だから気を付けたほうが良いって言ってました」

八幡「それ何をどう気を付けるんだよ…」

いろは「いやー自分の欲望に素直になった先輩だったらこんなにかわいい私なんてすぐに食べられちゃいますね!」

八幡「しねーからそんなこと。ていうかそんな度胸無いぞ俺には」

いろは「クスッ、分かってますよそういうの抜きにしても先輩は本当に人の嫌がることはしない人だって」ニコッ

八幡「…そんなこたーない。普通に女子に暴言とか吐いたこともあるぞ俺は」

いろは「あーそれ文化祭の事言ってます?あれが先輩の考えがあっての事だってことくらい、私にだってわかります」

八幡「…深読みしすぎだ。俺は思ったことを言ったまでだ」

いろは「私も先輩に会うまではそう思ってました。でも生徒会選挙の時、こんなに慎重でそこそこ頭いい人が、そんなことするわけないって。

そしてクリスマスイベント終わったときに考えてみたら、先輩は実行委員長の事をどうにかしたかったんだろうなって思いました。理屈はいまいち分かりませんけど」

八幡「…あれはほかに目的があった。相模のあれは副産物みたいなもんだ」

いろは「それでもそうなることが分かってて先輩は動いたんですよね。それは素直にすごいと思います」

八幡「…俺を褒めてもなんも出ねーぞ」

いろは「褒めてなんかいません。思ったことを言ったまでです…なんか私も夜になると素直になるタイプみたいですね。何言ってんだって感じです」

八幡「…まぁこういう話は今はやめておこう。なんか眠たくなってきたし」

いろは「そうですね!ぱぱっと寝てしまいましょう」

八幡「じゃあその…こっち来い。悪いがおとなしく抱き枕になってくれ。」ポンポン

いろは「はーい」ゴソゴソ

八幡「向こう向いてろ。行くぞ」

いろは「はい」クルッ

ギュッ

いろは「(うわ~~~~~私今先輩にだきしめられちゃってるよー!どうしようどうしようどうしよう)」

いろは「(この蒲団…先輩の匂いが充満してる…正直最高です)」

いろは「(なんか抱きしめ方もすごく優しいですし…大事にされてる感がヤヴァい)」

八幡「(年下だからか、小町以外で一番庇護欲がかきたてられるなこいつ…)」

八幡「(この小さな体にいろんなもんを自分の都合で背負わせて…そら責任とれって言われるわ)」

八幡「(今日のこれだってなんだかんだ善意でやってくれてるわけだし…これ以上の負担はこいつにかけたくないな)」

いろは「(う~~幸せすぎて心が持たないよこのままじゃ…先輩に冗談でも言って心を紛らわそう)」

いろは「それにしても先輩って不思議な人ですよね。可愛い後輩にこんなことされても全く動じてないじゃないですか」

八幡「あほか、ぼっちのひととの触れ合いの不慣れさなめんなよ。これでも心臓バックバクだっつーの」

いろは「それならもっとデレてくれてもいいと思うんだけどなー」

八幡「なんでそんなに俺に惚れてほしいんだよ。どうせ碌な理由じゃないだろうが」

いろは「それはそのほうが使いやすいですからね」

八幡「それなら残念だったな。時期が遅すぎだ」

いろは「?」

八幡「中学までの俺は話しかけられただけで惚れそうになるほどのちょろさだったからな。その頃ならお前にも籠絡してたかもな」

いろは「なにそれキモイです…ていうかそんなに底の浅い先輩だったら私だって好きになってませんよ~」

八幡「まぁそうだよな。しかしだな、そうやって出来上がったトラウマによって今の俺はお前にも勘違いすることがない訳だ。

トラウマも案外捨てたもんじゃないぞ。」

いろは「なんか先輩が言うと妙に説得力ありますね…でも惚れっぽいのが元々の性格だとすると、いまはこのいろはちゃんに惚れないように必死だってわけですね?」

八幡「あぁ、お前に限らずよく話すような女には感情のブレーキを掛けながら話すようにしている…てかお前今変な事言わなかったか?」

いろは「へ?変な事なんて言ってないですよ」

八幡「そ、そうか…ていうか不思議っていうんならお前の方が不思議だろ」

いろは「え?どこがですか?」

八幡「お前ってその持前の腹黒さでいろんな策略を企てながら生きてるだろ?とくに男にモテるために」

いろは「そりゃそうですよ。使える男が多いに越したことはないですし、本当に欲しいものも手に入れるために絶対必要な事ですから」

八幡「まぁお前のその腹黒さは魅力だとは思うし、いろいろ考えて行動する気持ちはよくわかるが、恋愛のことについてはもっと力抜いてもいいんじゃないか?お前のその容姿ならだまってても男はひっついてくるだろ」

いろは「なっっ‼なんてこと言うんですか口説いてるんですか今こんな状況でそんなこと言われたら色々と無理ですありがとうございますごめんなさい」

八幡「だからもっとゆっくり話せっての…どんだけ勢いよくふりたいんだよ…」

いろは「(ほんとになんてこと言ってくれるんですか!それって比企谷語を翻訳したら“お前はありのままでも十分にかわいいからそのままでもいいんだぞ”ってことですよね?これが結衣先輩の言っていた素直な先輩の破壊力…!普段のひねてる先輩もいいですがこれはギャップのせいでうろ色ヤバい!)」

八幡「まぁなんだ…おまえは今でもサッカー部とか生徒会とか頑張ってるんだから恋愛ぐらいはもっと楽しめってことだ。

お前がしんどそうにしてるのを見てると生徒会長にした俺のばつが悪くなる」

いろは「(先輩、気遣ってくれてる…そんなことされたらもう結婚しないと私の想いはとまりませんよ?

ていうか天然でこんな事言えちゃう先輩マジ卑怯です)」

いろは「はい…ありがとう、せんぱい♪えへへー」


なんかeoの回線がつながらなくてこんな時間になってしまいました

何回もエラーが出て書いたものが消えちゃったり…心折れそうでした

今もデザリングで書き込んでます

もう眠いので、明日いろはの続きとあーしさん編を終わらせます

では

八幡「(なんか素直に礼を言われると何というかむず痒いな。)」

いろは「(こうなったらもう私、猛アタックしちゃいますよ?)」

いろは「せんぱーい、頭撫でてくださいよ」クルッ

八幡「おいこら、こっち向くなっつの。」

いろは「別に良いじゃないですかー。ほら、早く撫でてください」スリスリ

八幡「顔を胸にこすりつけるな。分かったから」

いろは「はーい」

八幡「(くそ、なんかこんなに甘えられると可愛く見えてくるな。ていうか昼と夜でキャラ変わりすぎでしょ。可愛いこいつとかそれもう小町じゃん)」

八幡「(いや、小町は小町だけだ、一人しかいない。千葉のシスコンともあろう者が何言ってんだ)」

八幡「撫でるぞ」ナデナデ

いろは「ん~~」

いろは「(すごい…すごく幸せです。先輩に頭撫でてもらえるなんて。でもせっかくだから…)」

いろは「そう言えば先輩ってシスコンなんですよね?」

八幡「シスコン言うな。ただ妹を世界一愛してるだけだぞ」ナデナデ

いろは「それシスコンって言うんですよ…じゃあサッカー部も生徒会も頑張ってる私に、妹に接するように労わってください」

八幡「なんでそうなる」ナデナデ

いろは「だって先輩って妹さんが世界一大事なんですよね?でしたら労わり方も世界一ってことになりますから。

妹に頭撫でる感じで私の事も撫でてください」

いろは「(この人、ガード固いからなー。まずは妹ポジションを得てそっからゆっくりと…)」

八幡「はぁ、分かった。だが俺は妹を小町以外に持つ気は無い。今日だけだからな」ナデナデ

いろは「分かってますって」

八幡「つっても頭の撫で方なんて別に使い分けてるわけでもないんだがなー」スー

いろは「(あ、手櫛になった!なんですかこれ!気持ち良すぎます!そこらへんの美容院の店員よりよっぽどうまいですって!)」

八幡「(しかたない、今だけこいつを妹と思うことにしよう。小町の名前がいろはになったと思えばいい。

その方が俺も落ち着ける)」ナデナデスー

八幡「(さっきから小町や雪ノ下より微妙に成長したアレが当たっているが、妹の物だと考えればギリギリ耐えられる)」

いろは「ふわぁぁ、せんぱい…」

八幡「(それにしてもこいつ、かなり力抜けてるな、よっぽど疲れてたんだろう。たしか小町は頑張ってる妹には頑張れって言うんじゃなくて

なんて言えば良いって言ってたかな…)」

八幡「(あぁそうだ思い出した)」

八幡「お前、妹みたいに労わって欲しいんだよな?」ナデナデ

いろは「ふぁい、そうですけど?」トローン

八幡「いろは」ボソ

いろは「え?(今先輩名前で…)」

八幡「愛してる」コショコショ

いろは「っ~~~~~~‼」

いろは「(この人いっつも妹に対してこんなこといってるんですか?だとしたら羨ましすぎます!

だいたいこんなことさらっと言うなんて先輩はあまり私の事意識してないんですかね?

まぁ今は幸せすぎてそんなことどうでもいいですけど)」

いろは「先輩…じゃなくてお兄さん、もう一回言ってください」

八幡「はぁ…愛してる」

いろは「もう一回!」

八幡「アイシテルぞー」

いろは「あと一回」

八幡「愛してる」

いろは「はぅ~~~~」

八幡「(こいつは妹こいつは妹こいつは妹こいつは妹こいつは妹こいつは妹こいつは妹こいつは妹こいつは妹こいつは妹こいつは妹こいつは妹こいつは妹こいつは妹こいつは妹こいつは妹こいつは妹こいつは妹こいつは妹こいつは妹こいつは妹こいつは妹こいつは妹こいつは妹こいつは妹こいつは妹こいつは妹こいつは妹こいつは妹こいつは妹こいつは妹こいつは妹こいつは妹こいつは妹こいつは妹こいつは妹こいつは妹こうつはいもう)」


1時間後―――

八幡「」グー

いろは「」モンモン


2時間後―――

八幡「」スヤスヤ

いろは「」ドキドキ

3時間後―――

八幡「」スースー

いろは「」クンカクンカ

4時間後―――

八幡「」スー

いろは「」スヤスヤ



―――朝―――


いろは「おはようございます!お兄さん♪」

八幡「やめろ、兄妹ごっこは昨日までだ」

八幡「(妹暗示によって早く寝ることが出来たな…久しぶりによく眠れた)」

いろは「(あのあとも中々寝られなかったな~。まぁ寝たくなかったのでいいですけど)」






小町「なんか小町のポジションが危うい予感!」ドーン

結衣「(ヒッキーと一緒に寝て何日か経つのに、まだヒッキーと顔を合わせるのも恥ずかしい…でもあれをもう一度体験したい…)」ボケー

優美子「どしたん結衣?なんか最近ぼーっとしてるけど」

結衣「え!?い、いや、なんでもないよ!うん、何でもない」

優美子「その反応はなんかあるっしょー。ほら、遠慮せずに言ってみ?」

結衣「え、えーと、その…」

海老名「(ほうほう、これは面白いことになりそうだねー)」
 
海老名「ヒキタニ君と一緒に寝たことを思い出してたとか?」

結衣「な、なんでそのこと姫菜が知ってるの!?」

海老名「いやー、ちょっと結衣と後輩ちゃんが話してるのをたまたま聞いちゃってねー」

優美子「へー、結衣ってあいつと付き合ってんの?変わった男の趣味してんね」

結衣「つ、付き合ってるとかそんなんじゃなくて…」

優美子「え?なに?あいつ付き合っても無いのに結衣と一緒に寝たの?あーしそういう男許せないんだけど。しかもあーしの結衣に手出したとか、

これは一回しめるしかないっしょ」

結衣「いや、一緒に寝るっていうのは本当に一緒に寝ただけで…しかもヒッキーの場合には止むに止まれぬ事情があるっていうか…」

優美子「どっちにしろ付き合ってもいないのにそんなことしたのは事実っしょ。だったらそれ相応の罰が無いと…」

結衣「いや、ほんとにヒッキーは悪くないから!ただちょっと抱き枕が無いと寝れないって体質なだけで…それであたしが抱き枕になるって言っただけで…」

優美子「ふーん、まぁあんたがそこまで言うなら今回は見逃すよ。でもそれってあんたの優しさにつけこんでるってことだよね?マジで最低だわ」

結衣「いやー、最低っていうのはどうかと…」

海老名「でも、今日あたりにまた結衣の番が回ってくるんだよね?」

結衣「う、うん、多分そうなると思うんだけど…」

優美子「え?結衣以外にも抱いてんの?マージで最低っしょ、それ」

海老名「あー、このままだと私たちの大事な結衣がヒキタニ君の毒牙にかかっちゃうかも!

よし、私が結衣の代わりにヒキタニ君の抱き枕になるしか…」

優美子「はー?そんなんあーしが一発かまして結衣に近づけさせないようにするし」

海老名「でもでもーヒキタニ君にとっても睡眠っていうのは死活問題でしょ?

それに意外に鬼畜攻めのヒキタニ君が優美子になんかされたぐらいで結衣を諦めないかもしれないよ?」

結衣「え、えーっと…」

優美子「う、そ、それなら…あーしが結衣の身代わりになるし!あんな男に抱かれるなんて嫌で嫌でしょうがないけど」

結衣「うえ!?」

海老名「えー、でも最低っていう割には修学旅行でのことは感謝してるとかいってなかったっけ?あたしもそのことについては感謝してるし、

一回ぐらい抱き枕になるのも吝かではないよ?」

優美子「う~、あ、あーしがなるって言ったらなるの!あんたら二人は大人しくあーしに守られてればいいんだし!

ちょっとヒキオに言ってくる!」ダッ

海老名「(思いどうりに動いてくれるねー優美子は)」

結衣「うぅ、次こそあたしの番だったのに…」



八幡「(さて、今日こそさっさとベストプレイスに…)」

優美子「ヒキオ、ちょっと待てし」

八幡「…なにか御用でしょうか、三浦さん」

優美子「その気持ち悪いしゃべり方やめろし。あと今日の夜あんたん家行くから」

八幡「は?」

優美子「もう結衣には手を出させないから。あーしが代わりになってあげるんだから満足でしょ?」

八幡「(…なるほど、全てを察した。恐らく俺の秘密を何らかの形で知った海老名さんあたりが三浦を唆したのだろう)」

八幡「(しかし、こいつこそ本当に葉山が好きなはずだ。俺なんかと一緒に寝たら案外中身乙女のこいつは絶対後悔する。底辺ぼっちの俺がクラスの中心人物を後悔なんてさせてはならない)」

八幡「(まぁ今更何人とも寝た俺が何言ってんだって話だが、これは流石に越えちゃいけない一線だ)」

八幡「無理だな」

優美子「はぁ?なんでよ!もしかしてあーしに魅力がないからっていうんじゃないでしょうね!」

八幡「そうだよ。誰がお前みたいなビッチくさい女なんて抱くか」

優美子「な!」

八幡「由比ヶ浜とはもう一緒に寝ないし、お前がいくら俺を罵ろうと構わんがな、おまえと一緒に寝るのはごめんだ」

優美子「…あんた、あーしを怒らせてタダで済むと…」

八幡「(さあ来いビンタ。それでこのことが終わるんだったら万々歳だ)」

優美子「あんたの思い通りには絶対させないから、とにかく今夜あんたん家行くのは決定ね」

八幡「は?」

優美子「じゃ、そういうことで」

八幡「あ、おい!」

八幡「(まぁ家に来ても同じ部屋で寝なかったらいいだけか。)」



続きはバイト帰ってきてから

―――夜―――

八幡「(結論から言うと三浦は来た。家の前に立っていたので招き入れたが、一緒に寝るつもりはさらさらない)」

八幡「帰るつもりが無いんだったら妹の部屋に行ってくれ。さっきも言ったが俺はお前とは寝ない」

優美子「はぁ?なんであーしがあんたの言うこと聞かないといけないわけ?あーしもここで寝るし」

八幡「ああそうかい。じゃ、俺は妹の部屋で寝てくるわ」

優美子「ちょっと待て」ガシ

八幡「なんだよ」

優美子「あーしにも女のプライドがあるの。このままじゃ納得できないし」

八幡「じゃあ、俺みたいな底辺があなたと一緒に寝るなんて恐れ多すぎて無理です。これでいいか?」

優美子「良い訳ないし。ちゃんと答えて」

八幡「ちゃんとっつってもなぁ、それなら昼言ってたことが答えだ。それ以上でもそれ以下でも無い」

優美子「…嘘だね」

八幡「あ?」

優美子「あんたの家の場所結衣から聞いたとき、結衣があんたの事、意味も無く女の子を傷つける男じゃないって言ってたし」

八幡「おまえそれを今の俺を見ても信じられるのか?」

優美子「はぁ?普通友達の言うことなら信じるっしょ。少なくとも今のあんたの態度を信じる気にはなれないし」

八幡「うぐっ」

優美子「それにヒキオは夜になるとちょっと素直になるから、問い詰めればちゃんと答えてくれるって言ってたし」

八幡「(何言ってくれてんだよあいつ…しかも行動パターン完璧に掌握されてんじゃん俺)」

八幡「はぁ、どうしても言わなきゃダメか?」

優美子「当り前だし」

八幡「ちょっと言うの恥ずかしいんだけどな…」

優美子「男ならうじうじすんな」

八幡「あぁ、えーっとだな…まぁお前って葉山の事が好きだろ?」

優美子「は、はぁ!?いきなり何言うんだし!」////

優美子「てかなんであんたにあーしの好きな人教えなきゃいけないんだし」///

八幡「いや、結構バレバレだから、見てたらすぐにわかるぞ」

優美子「え、なに?あんたあーしのこと見てたわけ?」

八幡「おまえほど目立つ容姿してたら嫌でも目に入ってくんだよ」

優美子「そ、そう」///

八幡「で、どうなんだ?俺が本音を晒すのにお前だけ秘密にするのは不公平だと思うんだが」

優美子「…わかったし。あーしは隼人のこと、好きだよ。それがどうかしたの?」

八幡「で、だ。他に好きな人がいるのに好きでもない男と一緒に寝てしまったら、一生癒えないほどの後悔となるんじゃないかと思いまして…」

優美子「…ふーん、あーしのこと心配してくれてたんだ」

八幡「まぁ、そういう解釈で構わねえよ」

優美子「で、どうしてあーしのこと心配してくれるわけ?」

八幡「どうしてって…どうしてだろうな…」

優美子「あんた、修学旅行の時もそうだったけど、なんであーしらのこと気に掛ける訳?よっぽどのお人よしなん?」

八幡「いや、あれは依頼があって…」

優美子「奉仕部だかなんだかしんないけど、普通あんなことまで部活の一環としてやんないよね?」

八幡「あれはいろいろ事情があったんだよ…てか俺なんて余計なことしてお前らのグループ引っ掻き回しただけだ。そのことについては謝る

この通りだ」ペコリ

優美子「頭上げろし。べつにあーしはあのことについては怒ってない…ていうかむしろ感謝してるくらいだし」

八幡「え?」

優美子「あーしらのグループを護ろうと動いたのは隼人じゃなくてあんたでしょ…傍から見ててもそれくらいわかったよ、あーしでも

隼人が動いてくれなかったのは…悔しかったけど」

八幡「まぁあいつにも動けない理由がいろいろあるんだろうよ、察してやれ」

優美子「でもあんたが動く意味が分かんない…あーしらのことなんかほっといてもあんたは何の損失もない。

いろいろ事情があるっていうんならそれを話して」

八幡「(…まぁこいつには本音を話してもいいかもな。お互いがお互いにどうでもいいと思ってる間柄だ。どうせ俺の言うことに理解なんて示さないだろうし、話した内容もすぐ忘れてくれるだろう。

だから誰にも言えなかった思いをこいつに言って膿を取ってしまうのもありかもしれん)」

八幡「長くなるが、いいか?」

優美子「全然構わないし」

八幡「…まぁ俺は二年の春からある組織に所属しててな、俺は人間関係なんて築きたくなかったから、その構成員とも一定の距離をとってた。

だが月日が流れていくにつれ、そいつらとの関係もある程度深まっちまったわけだ」

八幡「そんで修学旅行、俺は、名前は伏せさせてもらうが、ある二人から俺のみに依頼が舞い込んだ。

戸部の告白によって崩れるであろうお前らのグループを、何とかしてほしいというものだった。」

八幡「以前の俺ならそんなことぐらいで崩壊するようなものはさっさと崩れてしまった方がいいという考えのもと、傍観していただろう。

でもそん時俺は、そいつらの想いに…共感してしまった。関係を失うことの恐怖が、痛みが、想像できた。

たとえそれがまがい物の関係でも、それを失うことが悲しいという思いが分かっちまった」

八幡「そうなったらもうその依頼を断るわけにはいかない…そしてあのときできた最大限の行動があのアホみたいな告白だったってわけだ」

八幡「以上が俺が行動を起こした動機だ。もう俺からは何も言うことは無い」





優美子「…あんたバカでしょ?大馬鹿もんでしょ?あーし結衣と隼人ほどのお人よしはいないと思ってたけど、あんたはそれ越えてるわ」

八幡「まぁバカの方は自覚してる」

優美子「だって普通いくら共感してもそこから行動にはうつさないと思うけど?

せいぜい気の毒に思っておわりっしょ」

八幡「バカだからそんなことも分かんねーんだよ。おかげであのあといろいろ大変だったし…」

優美子「そらそうだわ。けどそんなことあのヒキオが思ってたなんて超意外だし。でも…そういうことならやっぱりあんたには

一層感謝しなきゃね。ありがと」ニカッ

八幡「(おいおい笑顔がイケメンすぎでしょ。どんだけ男らしいんだこいつ)」

八幡「…まぁその礼は受け取っとく。貰えるもんは貰っとくのがおれの主義だ」

優美子「でもそんだけお人よしなら相当あーしのこと心配してたんじゃない?

しかもそれを言うのが恥ずかしいとか、あんたもかわいいとこあんじゃん」ニヤニヤ

八幡「うっせ。理由は話したからな。さっさと妹の部屋に行ってくれ」

優美子「だーめ。あーしやっぱりあんたと寝る」

八幡「え?話聞いてた?」

優美子「あんたにそんな心配されなくても、あーしの後悔ぐらいあーしが管理するし。あんたはごちゃごちゃ気を回す必要ないよ」

八幡「そうはいってもだな…」

優美子「そ・れ・にー、結衣から聞いたよ。あんたおっぱい好きなんでしょ?あーし胸には自信あるし、あんたも抱き付いてみたいとか思ってるんじゃないの~?」

八幡「い、いやーなんのことだか」

優美子「最初からあーしの事抱きたいってんなら素直にそう言えし。今のあんたならそれぐらいはしてもいいと思ってるよ、あーし」

八幡「やっぱりリア充の女はビッチばっかだな。俺は清純派が好きだから今回は遠慮させてもらう」

優美子「はいはい、その言葉今言っても全然説得力ないし」グイ

八幡「ぐえっ!?分かった、分かったから、押し倒すな」

優美子「じゃあさっさと抱きつけし」

八幡「じゃあ向こう向いてくれ。お前もはずかし…い訳がないか」

優美子「ふふーん、当り前だし。あーしが隼人以外にドキドキすると思う?

それに、今のあんたはスゲー母性本能くすぐられるから、むしろあーしも抱きしめるし」

八幡「(ここでオカンスキルとか発動しなくていいから!もうこの状況だってだけで心の臓がはちきれそうだっていうのに)」

優美子「じゃ、いくからね」

八幡「はぁ、わーったよ」

ギューーーー




優美子・八幡「…」

八幡「(やべえ、やべえよなんだよこのダイナマイトボディ。なんかもうあらゆるところがふかふかで心地いいんですけど

これが母の抱擁力か。今まで母ちゃんにこんなことされた憶えないから知らなかった)」

八幡「(つーかなんでさっきから黙ってんだこいつ。もしかしてもう寝たのか?)」

優美子「(な、なにこれ、なんかすげードキドキするし。なんで?ここにいるのは隼人じゃないのに)」ドキドキ

優美子「(これってあーしがこいつの事男として意識してるってこと?たしかに戸部とか大岡とかとは違って男らしいやつだって文化祭のうわさで思ったけど…)」バクバク

優美子「(でもこんなにドキドキするもん?さっきの話とか聞いてこいつの優しさとか分かったから?)」ドキドキ

優美子「(こいつの胸板なんて絶対隼人より薄いはずなのに…なんか顔を乗っけてるだけですごく幸せな気分になるっていうか…)」ボー

優美子「(は!だ、だめ、あーしは隼人一筋なんだし!こんな奴に抱かれて嬉しい訳が…)」

八幡「(なんかブツブツ独り言を言ってるから寝てはいないらしい。しかし俺に抱かれているこの状況がお気に召さないようだ。

ほれみたことか)」

八幡「(でもこのまま嫌な思いだけを味あわせるのはなんとなく気分が悪い)」

八幡「(なにかしてあげられることはあるだろうか…って、こんなことを考えることが出来る余裕があることに驚きだ

慣れって怖い。でもまぁさすがに一週間もしてるとね)」

八幡「(さて、何かないか…あ、そういえば俺は全員にあたまを撫でてやってたな。雪ノ下さんでさえ満足していたし、リピーターも二人いた。)」

八幡「(どうやら俺は頭を撫でるのが上手いらしい。ならこれでご満足いただくか)」

八幡「三浦、ちょっと頭触るぞ」

優美子「え?」

ナデナデ


優美子「(な、なにこれ、なんか触られたとこが温かく…てかあーしこいつに頭撫でられてんの?)」

優美子「(なんで…なんでこんなに安心できちゃうの?もうこれ以上こんなことされてたら、あたしもう…)」

優美子「ひ、ヒキオ!」

八幡「な、なんだ、やっぱりいやだったか?ならもうやめるが」

優美子「そ、それは…」

優美子「(言わないとこのままじゃダメになっちゃう…でも…)」

優美子「つ、続けろし」

優美子「(そ、そう、気持ちいいのと好きなのは別問題だし!あーしは隼人一筋なんだから…)」

八幡「(あー、眠たくなってきた)」スー

優美子「(な、手櫛?これヤバい。気持ち良すぎるし!こんなのされたら、好きじゃないなんて割り切れなくなってくるし…)」

優美子「(なんかすごいお姫様って気分…でもこいつが王子様なんてそんなの絶対違うし…せいぜい従者?がお似合いだし)」

優美子「(でも姫様と従者の禁断の恋なんていう話も見たことあるし…て何考えてんのあーしは!)」

優美子「(こ、こんなの、隼人に会ったらすぐに忘れるし。だから今はこの感覚に身を預けても良いってこと。だから…)」

優美子「(はぁぁぁぁぁ。超気持ちいいし。あ、ちょっと乱暴に撫でられるの好きかも、ああ、いい、それ好き、好き、好き…)」

八幡「(なんかこいつさっきから妙に艶めかしい動きしてんな…これはさっさと寝ちまった方がよさそうだ)」ワシワシ

八幡「(ちょっと強く抱きしめて…だんだんねむ・・・・た・・く・・)」スピー

優美子「(なんか抱きしめる力が強なったと思ったら寝てるし…あーしをこんなにした責任、絶対取ってもらうから!)」

優美子「(でもなんだかんだ言ってこいつもいろいろ頑張りすぎて辛いからこんな抱き枕なんて必要なんだろな…)」

優美子「(今日はぐっすり寝かせてやるか)」ギュー

優美子「(あ、なんだかあーしもねむた・・・・・く・・)」グー

―――朝―――

優美子「これからもなんかため込むことあったらあーしに相談するし。わかった?」

八幡「わーったよ…」

八幡「(何でこんなこと言ってくれんのこいつ?どんだけオカンスキル高いんだよ)」

優美子「(そしてそのお礼に頭を…って何考えてるんだし!)」









小町「なんかNTRの予感!」ポーン

今回はこれで終わり

次回はエピローグ

八幡「(昼頃、業者から今日の夜に抱き枕が届くとのメールが来た。これでもう、あの天国…ではなく地獄のような夜ともおさらばだ)」

八幡「(因みに小町も今日帰ってくるらしい。久しぶりにマイエンジェルの愛らしい姿を見られると思うと、最近の寝不足による疲労なんてどこかへ飛んで行ってしまった)」

雪乃「比企谷君、あなた今とんでもなくだらしのない顔をしてるわよ。普段より」

八幡「それは俺が普段からだらしのない顔をしていると言いたいのか」

雪乃「あら、よく分かったわね。は!あなたもしかして私との夜を思い出してそんな顔に…」

八幡「いや違うから。今日小町が帰ってくるからそのことを考えてたら頬が緩んだだけだ」

雪乃「どうしようもなく気持ち悪い理由ね…」

八幡「(そう、こいつらと一緒に寝たことだって冗談として笑い話に…いやなってないから

こいつなにさらっととんでもないこと言ってくれてんの?せっかく小町の事思い浮かべて忘れられてたのに、今ばっちり思い出しちまったじゃねえか)」///

八幡「(でもこいつの中ではもうあの夜の出来事は過去の物ってことなのか?こんな風に言ってくるってことは…)」

雪乃「」/////

八幡「(お前も照れてんじゃねえか!ったく、恥ずかしくなるなら言うなっての)」

結衣「む~~~」

八幡「なんだビチヶ浜」

結衣「だからビッチ言うなし!ヒッキーわかってる!?あ、あたしとも一緒に寝たんだからね!」

八幡「分かってるって!忘れられるわけねえだろうが、あんなこと。だから大声でそんなこと言うな」

結衣「忘れられないって///っじゃなくて、優美子だって今日あたしが見た中で一番機嫌よかったし…

なんかあたしのこと忘れて楽しんじゃってたのかなって…」

八幡「楽しむ余裕なんてずっと無かったぞ。あんなに誰かと寝ることが緊張することだとは思わなかった」

結衣「でも今日ヒッキーと優美子すんごい仲よさげだったじゃん。頭とか撫でてたし」ジトー

雪乃「それはいったいどういうことかしら?場合によっては通報物よ?」

八幡「あれは撫でないと殺すって言われたからやっただけだ。別に仲良い訳じゃない。

ていうかお前あれ見てたのかよ。割と人気のないところに連れ出されたってのに」

結衣「だってヒッキーが休み時間にどっか行くなんて珍しかったから…」

八幡「珍しかったからって…何?お前休み時間毎に俺の動向チェックしてんの?ストーカーなの?」

結衣「す、ストーカーなんてするわけないじゃん!ただちょっと気になってついてっただけだし!

そしたらあんなことになってて…」


雪乃「でも最近姉さんの機嫌がやけに良いのも気に食わないわ。昨日なんかいきなりパンさんのご当地グッズを送ってきたのよ

今自分が幸せなのも私のおかげだとか何とか言って…」ジトッ

八幡「なんでそれで俺をにらむんだよ。わけ分かんねぇ」

結衣「とにかく、ヒッキーはこれからあたし達や小町ちゃん以外を抱き枕にするの禁止!」

雪乃「そうね。これ以上比企谷菌の感染者は増やしたくないもの」

八幡「え~~。まぁ多分これからは誰も抱かないだろうけどな。枕届くらしいし」

結衣「そ、そっか」シュン

雪乃「でも、他の女と寝たのは事実よね」

八幡「そん時はお前ら何も言わなかっただろうが。今更文句は受け付けねーぞ」

雪乃「あなた、民主主義という言葉を知らないの?いまここで由比ヶ浜さんと私があなたを有罪だと言ってしまえば、あなたは有罪なのよ?」

八幡「待て、その理屈はおかしい」

結衣「ヒッキー、覚悟してね」

八幡「え?覚悟って何?おい待てお前ら、話せばわかる。だからこっち来んな。こないで、頼む、止まってくれ、話せばわ、うわーーーー!」

このあとめちゃくちゃイチャイチャした

―――夜―――
小町「ただいまーお兄ちゃん!」

八幡「おう、お帰り」

小町「えーなにその薄い反応。久振りなんだから、もっとこういきなり抱き付いてきたりしてもいいんだよ?」

八幡「ばーか。あと一時間かえってくんの遅かったら寂しくて死んじゃうとこだったぞ」

小町「それは小町的にポイント高いけど、ちょっときもいよ?でもこの一週間いろんなお姉ちゃん候補と一緒に寝てたはずだから、あんまり寂しくはなかったはずだけど」

八幡「俺はお前が居なかったのが寂しいって言ってんだよ。他の奴なんて関係ないだろ」

小町「う~~、またそんなポイント高いこと言ってくれちゃってー。じゃあちょっと待っててお兄ちゃん!」バタバタ

八幡「なんだよ、おい」




小町「はーいパジャマに着替えてきましたー!という訳で一緒に寝よ?」

八幡「いや、抱き枕があるから別に良いぞ」

小町「そんなのお父さんにでもあげればいいじゃん。ほら早く寝よ!」

八幡「(親父…哀れ!)」

小町「小町はこの1週間お兄ちゃん分を補給できなかったから、一刻も早く抱き付きたいのです!あ、今の小町的にポイント高い!」

八幡「分かった分かった。じゃあ寝るぞ」ドスン

小町「早く早く!」ガサゴソ

ギュ

小町「うんうんこれだよこれ!小町の求めていたものは!お兄ちゃんはどう?」

八幡「ああ、最高だ。やっぱり小町以外の女を抱くのは心臓に悪すぎた。第一付き合ってもいないのにあんなことしてたのがおかしかったんだ」

小町「たしかに今のお兄ちゃんからは色んな女の人の匂いがするよ。そんだけお兄ちゃんも男になったってことだね!」

八幡「バカ言ってんじゃねーよ」

小町「でも、付き合うことになったらその人とはこういうことしてもいいって思ってるんだ?」

八幡「…まぁな。でも小町がずっとこうしてくれるんなら、俺は彼女なんていらん」

小町「もう、お兄ちゃんってばポイント高すぎ!」ギュー

八幡「お前の抱き心地が最高なのが悪い。眠たくなって来やし寝るわ。おやすみ」スー

小町「うん、おやすみー」

小町「(抱き心地が最高かー。やっぱり小町が一生お兄ちゃんの抱き枕になってあげるべきだね!これは)」

小町「(お兄ちゃん、だいす・・き・・・・・・・・)」グー

女性陣「(なんかなんとなくダシにされた気分…)」

完結です。お疲れ様でした。

最後はだいぶ急ぎ足でしたが、次に書きたいssがあったしエピローグだからいいかと思いました。

次のssはだいぶ変則的な原作再構成ものになると思います(傷系、とよばれるものではありません)

タイトルは

八幡「やはり雪ノ下雪乃のいない奉仕部はまちがっている」

になると思います。

こんなタイトルですが普通にゆきのんも出ます。

今回のssはこれを書く前の糖分補給みたいなもので、次のssが行き詰ったら今回出なかったキャラで番外編でもするかもしれません

では、読んでくださった人たち、ありがとうございました。


このSSまとめへのコメント

1 :  SS好きの774さん   2014年08月24日 (日) 00:26:17   ID: Y2ycQu1h

いろはすは出るってことだな!

2 :  SS好きの774さん   2014年08月24日 (日) 01:56:07   ID: cv34sI4N

いろはすに期待

3 :  SS好きの774さん   2014年08月25日 (月) 14:29:39   ID: oQGFIqUz

いろはす箱買いしたったww

4 :  SS好きの774さん   2014年08月25日 (月) 23:36:03   ID: 5l6Y8TZt

↑ワロタw

5 :  SS好きの774さん   2014年08月28日 (木) 01:11:56   ID: ZsIl_88D

いろはすたそ〜

6 :  SS好きの774さん   2014年08月28日 (木) 08:28:29   ID: Q4oUsqnN

めぐりん希望!

7 :  SS好きの774さん   2014年08月29日 (金) 00:54:24   ID: LIHqNu8Z

折本か相模だろ

8 :  SS好きの774さん   2014年09月01日 (月) 22:32:40   ID: _ZtyHWJU

いろはす待ってます!

9 :  SS好きの774さん   2014年09月02日 (火) 01:21:19   ID: 4lLAUOKx

期待

10 :  SS好きの774さん   2014年09月02日 (火) 17:06:28   ID: KVeVeHLP

戸塚が…ないだと…少し残念だ…

11 :  SS好きの774さん   2014年09月04日 (木) 08:48:50   ID: JJd7bCBH

エピローグ?
本命のめぐりんは?!
(。>ω<。)

12 :  SS好きの774さん   2014年09月04日 (木) 21:52:36   ID: 0Bzbm3n2

海老名さん編もほしいなぁ

13 :  SS好きの774さん   2014年09月04日 (木) 23:59:29   ID: QpqwviCi

折本だけ•••

14 :  SS好きの774さん   2014年09月09日 (火) 03:16:11   ID: dYcblTJL

静はまだか?

15 :  SS好きの774さん   2015年04月21日 (火) 12:32:16   ID: xeIuqO3h

超乙!やっぱあーしさんは神だわ

16 :  SS好きの774さん   2015年06月28日 (日) 19:15:58   ID: 3Hdnfpvi

めぐりんだしてー(@ ̄□ ̄@;)!!

17 :  SS好きの774さん   2016年02月21日 (日) 12:21:06   ID: J4FU5tma

ルミルミー‼︎

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