テレビ
「今人気のアイドル・幼馴染ちゃんの登場でーす」
幼馴染「こんにちわ~♪」
「幼馴染ちゃんは現役の女子高生なんだって?」
幼馴染「はいっ♪今は学校に通いながら活動を続けています」
「そうなるとやっぱり彼氏とかいたりするんじゃないんですか?」ニヤニヤ
幼馴染「いえっ。ずっと彼氏なんていたことありませんよっ♪」
「あはははは、さすがアイドル。そこは徹底していますね~」
友「おーやってるやってる」
男「ああ、今つけたらやってたよ」
友「はぁ~・・・相変わらず可愛いなぁ幼馴染」
男「お前昔から彼女のこと好きだったもんな」
友「おう、昔はよく一緒に遊んでたもんな~」
男「俺も何度か巻き込まれたたっけか」
友「けど男はどちらかというと・・・と多くから俺たちを見ているって感じだったじゃんか」
男「やっぱ、二人でいるところを邪魔するわけにもいかなかったし」
友「けど幼馴染はお前も一緒に遊ぶって言って聞かないし」
男「だから二人が楽しんできたら、俺は遠くで見ることに徹してたじゃないか」
友「お前も一緒に遊べばよかったんだよ」
男「そこは・・・ほら、なぁ?」
友「やべぇ・・・もうこんな時間か。じゃあ今日は帰るよ明日日直だしさ」
男「そうか、じゃあ学校頑張れよ」
友「お前はカフェの経営頑張れよ」
男「おう、じゃあな」
ガチャン
男「ふぅー・・・」
「それでデビューして2ヶ月でオリコン入りを果たしましたが、何か秘訣でもあるんですか?」
幼馴染「とくにこれといった秘訣はありませんが、応援してくださる周りの人のために精一杯やってるだけですっ」
オオオー
男「頑張ってるね~・・・」
チャリン
男「すみません・・・もう閉店時間なのですが・・・」
幼馴染「今晩はっ♪男さん」
男「幼馴染ちゃん!?あれ・・・でも今テレビで・・・」
幼馴染「あれは生放送じゃありませんよ、それに今日のお仕事は終わりましたし」
男「あ、そっか・・・」
幼馴染「もう、テレビ欄にもちゃんと書いてありますよ~」
~~~~~~
男「仕事のほうは順調?はい、コーヒー」
幼馴染「あ、ありがとうございます。はいっ、今のところは順調です」
男「そうか、それにしても・・・君はアイドルになるって言ったときはびっくりしたよ」
幼馴染「男さん、お皿何枚も割ってましたもんね」クスッ
男「そりゃあ、びっくりするって。確かに学園でもアイドルのような存在の女の子がまさか本物のアイドルになるなんてねぇ」
幼馴染「私も正直驚いてるくらいです」
男「自分じゃあ・・・なるだなんて思わなかった?」
幼馴染「はいっ」
男「へぇ~・・・じゃあなんでアイドルになろうと?」
幼馴染「ちっちゃい頃からの夢だったんです。多くの人に歌を聴いてもらうことが・・・」
男「あははは、確かに幼馴染ちゃんは歌うまいもんね」
幼馴染「あははは・・・自分では必死なだけなんですけどね」
男「けど、その実力を認めてもらって今芸能界にいるんだろう?それってすごいじゃないか」
幼馴染「えへへへへ、そんなことないですよ」
男「俺にはそんなことできないし、何か一つのことにそこまで一生懸命にもなれないからさ」
幼馴染「でも男さんもひとりでこのカフェ経営してるじゃないですか。それもすごいことだと思いますよ」
男「俺なんか高校卒業して、なんとなく始めたってだけだよ~」
ワイワイ
――――――
幼馴染「それではそろそろお暇しますね」
男「ああ、そうだな。悪いね長話になって」
幼馴染「いえっ。男さんとお話できて楽しかったです。また立ち寄りますね」
男「おう、いつでもおいで」
幼馴染「はいっ。それでは」
がちゃん
男「幼馴染ちゃん頑張ってるな…。俺も頑張らないとな」
翌日
男「ふあぁあ…眠みぃ…」
がちゃん
友「ちーっす」
男「友か、どうかしたか?」
友「学校一緒にいこうぜ~」
男「アホか、俺はとっくに卒業したぞ」
友「なんだよ~…ノリ悪いなぁ。『おう良いぜ!!』ってくらいの勢いがあってもいいだろう~」
男「なんだ、昨日あれからいいことでもあったのか?」
友「おう!!聞いてくれよ!!昨日幼馴染とばったり帰りに出くわしてさ~」
男「惚気話なら聞かないぞ」
友「違うって!!まぁ半分そうでもあるんだけど…」
男「拒否ってもいいよな?」
友「聞いてくれよ~!!」
がちゃん
幼馴染「おはようございまーす」
友「幼馴染!?」
男「あら、幼馴染ちゃんいらっしゃい。今日はやけに早いね」
幼馴染「なんで友くんが??」
友「ちょっと立ち寄ろうと思ってさ」
男「幼馴染ちゃんこそどうかしたの?」
幼馴染「昨日花屋さんから男さんへ連絡があったと思うんですけど…」
男「あ、今日のメールにあったやつか」
幼馴染「なんでも直接お話しがしたいことがあるそうなので、もし良かったら学校まで一緒に行こうかなって」
男「あ~…そういうことね」
友「一緒に行く理由が出来たな」
男「その言い方気に入らんな…」
幼馴染「それで…どうでしょうか?」
男「ああ、いいよ。友も一緒だけど」
友「俺をついでみたく言うなよ」
幼馴染「私はいいですよ~」
友「当たり前だろう~。断る理由がないじゃんか」
幼馴染「それはわかりませんよ~~?」
友「俺が一緒じゃ不服ってか!?」
幼馴染「どうかなぁ~?」
男(仲良さそうだな・・・)クスッ
登校
ガヤガヤ
ミテミテオサナナジミチャンダヨネ
カワイイナ~
男「なんつーか・・・すごい人気だな」
友「おう・・・芸能人と一緒に歩くと本当にこうなるんだな」
幼馴染「二人とも大げさだよ…」
男「やっぱ…ファンクラブとかあるんじゃないか?」
友「あー…うん。ウチの学校に非公式だけど」
男「あるのかよ…」
友「それだけ人気だってことさ」
幼馴染「あははは…」
友「けど公式ファンクラブができるって噂はあるぞ?」
男「まぁ…芸能人だし、しかしデビュー2カ月で出来るってのもすごいな」
友「そこら辺は商業目当てって言う人もいるんじゃね?」
男「本人を前にそういうリアルな話をするなよ…」
幼馴染「あははは…そこはやっぱり、そういう世界だし。割り切ってはいる…よ?」
男「なぜ疑問形になったし」
ファン1「幼馴染ちゃ~~ん!!!」
ファン達「サインくださ~~~いい!!!」
幼馴染「わわわわわ!!!」
男「な、なんだぁ~!?」
友「ふ…ファンの一人が幼馴染にサイン求め始めたら、周りも触発されて」
男「と、とにかくこの場は逃げるぞ!!」
友「ああ!!幼馴染!!」
幼馴染「う、うん!!」
タタタタタタッ
寝取り、寝取られはないんで安心して読んでください…
簡単にスペック
男…19歳。高校卒業後、父親が切り盛りしていたカフェを継ぐ。現在父は渡米中
幼馴染…17歳のアイドル兼現役女子高生。男と友と幼馴染みで小さい頃から歌うことが好きだった。
友…17歳の男子高生。↑二人の幼馴染み。小さい頃から幼馴染が好き。
こんな感じです…^^;
男「はぁ……はぁ…」
友「なんとかまいたみたいだな…」
幼馴染「あははは……ごめんね、二人とも」
男「気にするな、こうなることは分かってたから」
友「そうだぜ。それにアイドルと一緒にいてちょっと優越感にも浸れたしな」
幼馴染「もう…」
男「こりゃあ、学校行ったらもっと大変なことになりそうだな」
友「全校生徒にサイン求められるとか?」
幼馴染「それは誇張しすぎだよ…」
友「幼馴染ならそれくらいあるかもしれないぜ!学園でもアイドル的存在だったんだしさ」
幼馴染「もう…大げさなんだから」
男「じゃあ、俺は花屋さんとこに急ぐから。もうすぐ開店時間だし」
幼馴染「あ、うん…じゃあお店頑張ってね」
男「おう、いつでも遊びにこいよ」
タタタタタタッ
友「じゃあ行こうぜ幼馴染」
幼馴染「うんっ」
~~~~~~~~~
花屋
男「すみませ~ん…男ですけど」
ヤンキー(花屋さん)「おう男か、よう来たな」
男「ご無沙汰してます」
男「なんか連絡があったみたいだったのですが、何かありました?」
ヤンキー「おう、ウチの妹がお前のとこでバイトしたいって言っててな。それでバイト今雇うつもりあるかどうか聞きたくてな」
男「なるほど…そういうことだったんですか。ウチは全然大丈夫ですしむしろ人手が増えて助かります」
ヤンキー「そうか、ただ一応面接だけはしてやってくれないか?」
男「うん?いいですけど…」
ヤンキー「あいつにとっても初のバイトだから、形だけでもちゃんとしてやってくれないか?」
男「わかりました!そういことなら大丈夫です」
ヤンキー「あと俺が頼み込んだことは内緒にしてくれ」
男「了解っす」
~~~~~~~~~~
学校にて
ガラガラ
幼馴染「おはよう~・・・」
クラスメイト1「おはよー!!!昨日のテレビ見たよ~!!」
クラスメイト2「オリコン入っててすごかったよ~」
クラスメイト3「生歌も良かったよ~。アイドルって生歌はひどいってよく言われるけど幼馴染ちゃんはそんなことなかったよ!!」
幼馴染「あははは・・・ありがとう」
友「お前ら!!幼馴染が有名になった途端態度かえやがって]
クラスメイト1「そんなことありません~」
クラスメイト2「ちゃんと最初からこういう感じでした~」
友「お前らなぁ・・・・・・」
幼馴染「あははは・・・まぁまぁ落ち着いて友くん」
クラスメイト3「これを機にドラマとかにも引っ張られるんじゃない~?」
クラスメイト2「そうなったらイケメンな俳優さんと共演する機会とかも増えたりとかで」
クラスメイト1「そうなったら紹介してよ~~~」
幼馴染「あははは・・・それはないと思うよ」
クラスメイト達「え~~~~」
友「お前らなぁ・・・」
ガラガラ
先生「お前らー席につけー」
クラスメイト達「は~い」
~~~~~~~~
お昼休み
友「ったく・・・クラスメイトの連中は調子いいやつばっかだぜ」
幼馴染「ちょっとはしゃいでるだけだど思うよ?」
友「お前はいいのかよ~?」
幼馴染「あははは、悪い気はしないからね」
友「ドラマだのなんだのって気が早すぎるっての」
幼馴染「そうだね~・・・。私自身もそういうお話は断るつもりだし・・・」
友「え?なんでさ?」
幼馴染「だって・・・演技とか私できないし、それにアイドルと女優さんはまた別だから」
友「けど、お前ならなんだかんだでできそうな気がすると思うぜ?」
幼馴染「あははは・・・どうだろうね~」
友「俺はできると思うんだけどなぁ」
幼馴染「ははは・・・けどそういうのってなんか違うと思う」
友「違う?」
幼馴染「うん・・・」
友「視野が広がるっていうのはいいことだと思うけどなぁ」
幼馴染「とにかく、私はアイドルってだけだから」
幼馴染「ほんとに・・・それだけだから・・・」
友「?」
キンコンカンコン~♪
~~~~~~~~
夕方
男「♪~~~」
男「もうすぐヤンキーさんの妹さんが来る時間かな」
男「つっても・・・面接って何すればいいのかなぁ・・・」
チャリン
男「お、きたかな。いらっしゃ・・・」
不良娘「・・・・・・」
男(えぇぇぇぇぇ・・・なんか完全にやんちゃそうな娘が来ちゃったよ)
不良娘「・・・あの・・・先ほどアルバイトの面接で電話させていただいた者ですが・・・」
男「あ、うん。面接だよね」(あれ・・・?案外普通かも)
~~~~~~~
男「えっと、じゃあ自己紹介からしてもらっていいかな?」
不良娘「名前は不良娘です。年は17歳で○×学園に通っております」
男(○×学園っていうと幼馴染ちゃんと友が通っているところだな)
男「えっと・・・じゃあアルバイトをはじめようと思ったきっかけを聞いてもいいかな?」
不良娘「はい。将来上京するために都市部で生活するための資金を貯めたいと思い始めようと思いました」
男(マジかよ・・・金髪で目つきやばそうな娘かと思ったらすげぇしっかりした子じゃん)
男(このくらいでいいかな・・・?)
男「えっと・・・じゃあ週何日来れるかな?」
不良娘「へ?もう終わり??」
男「ああ、うん。受け答えしっかりできてるし、君なら大丈夫かなって」
不良娘「そ、そうですか・・・はぁ・・・」
男「かなり緊張してたみたいだね」クスッ
不良娘「まぁ・・・初めてだったんで・・・」
男「初めてにしてはすごいはっきりと受け答えしてたよね~」
不良娘「まぁ・・・・・・何回も家で練習してたし・・・」ボソ
男「ん?なんか言った?」
不良娘「いや・・・別に」
男「それでどうかな?何日これそう?」
不良娘「平日は学校がありますから・・・午後からならいつでも来れるので週5日くらいなら」
男「そんなに!?いやうちはそんなに忙しいとかないし・・・そんなに入らなくても大丈夫だよ」
不良娘「じゃあ・・・土日2日も含めて、4日でお願いします」
男「そうだね~・・・土日なら結構客入りも多いし、こちらも助かるね」
不良娘「それじゃあ、それでお願いします」
男「いつからこれそうかな?」
不良娘「今からでも大丈夫です・・・」
男「マジ・・・?いやぁ・・・うん・・・」
男「よしじゃあ今日はお客として、ここにいてくれないかな?雰囲気とかも知ってほしいし」
不良娘「そんなでいいんですか・・・?」
男「いいよいいよ~。そんな厳しいバイトじゃないからさ」
不良娘「わかりました・・・それではお願いします」
男「こちらこそよろしくね」
チャリン
男「いらっしゃいませ~」
男「ご注文が決まりましたらお呼びください」
不良娘「・・・」チュー
男(無表情でオレンジジュース飲んでるのがちょっと怖いけど・・・)
男(雰囲気は観察してくれてるみたいだな)
チャリン
男「いらっしゃいませ・・・」
友「おっす!」
幼馴染「こんにちは~」
男「おう、いらっしゃい」
友「ホットコーヒー頂戴」
幼馴染「私はオレンジジュースをお願いします」
男「あいよ~」
友「それでさ~今日学校行ったら案の定でさ」
幼馴染「もう・・・その話はやめようよ~・・・」
男「はははは」
不良娘「・・・・・・」ジー
男(すげぇこっち見てる・・・)
友「なぁ?聞いてるか?」
男「え?ああ聞いてるとも、幼馴染ちゃんがドラマ出演決まったんだって?」
友「決まってねぇよ!!ドラマのくだりは合ってるけど出演とかはないからな」
幼馴染「それよりも男さんはアルバイトさんとか雇わないんですか?」
男「ああ・・・それなら今・・・」
不良娘「・・・」ジー
男(あぁ・・・・・・そういえばあの子同じ学校の子だったな・・・)
男(幼馴染ちゃんは別にいいけど、友に知られたらネタにされそうだな)
男(ここは・・・)
男「えっと・・・募集はしてるんだけどなかなか応募が来なくてな」
幼馴染「そうなんですか?」
友「けど張り紙なんて見たことないぞ」
男「ああ、広告とかでたまにいれてもらってるよ」
幼馴染「そうなんですか~。あ、そういえば一度みたことあるかも」
友「マジで?俺見たことないよ」
幼馴染「黄色いわら半紙みたいなちょっと可愛いデザインのやつですよね」
男「そうそうそれそれ、いろいろ試行錯誤練って作ったんだよ~」
友「なんだよそれ~・・・俺だけ知らないって」
アハハハハハハ
不良娘「・・・・・・」
不良娘(楽しそう・・・)
plplpl
幼馴染「あ、ごめんなさい。マネージャーさんからです」
男「ああ、構わないよ」
友「マネージャーって・・・やっぱ幼馴染ってアイドルなんだな」
男「今更だな・・・」
幼馴染「はい・・・はい」
幼馴染「そうですか・・・分かりました」
pi
男「どうかした?」
幼馴染「今から自宅へ迎えに来るそうです。明日の番組収録があるそうなので」
男「そうか・・・大変だな」
友「幼馴染なら余裕だって!それにしても番組収録って何やるんだ?」
幼馴染「それはまだわからないけど・・・」
男(それにしても随分と急な話だな・・・。芸能界ってそういうものなのかな・・・)
幼馴染「ごめんなさい・・・それじゃあこれでお暇します」
男「気にしなくていいって、またいつでもおいで」
幼馴染「はいっ!では失礼しますっ」
ガチャン
友「それじゃあ俺も帰るかな」
男「そうか気をつけて帰れよ」
友「おう、じゃあまた来るよ」
男「おう」
ガチャン
男「ふぅー・・・・・・」
客「すみませ~ん注文いいですか~?」
男「はいっ、ただいま」
不良娘「・・・・・・」チュー
~~~~~~~~
男「ふぃ~・・・」
男「って・・・もう八時だし!?」
不良娘「・・・・・・」チュー
男「まだ飲んでたの!?」
不良娘「あ・・・観察してたら・・・その」
男「あー今日はもう店閉めて送ってくよ。流石に女の子の一人歩きは危ないし」
不良娘「いや・・・それは申し訳ないっすから、それに一人で帰れますし」
男「いや・・・けど」
不良娘「なれてますから大丈夫っす」
男「そ、そうか・・・じゃあ気をつけてね」
不良娘「じゃあ明日からお願いします」
男「ああ。あ、そうだちょっと待って」
不良娘「?」
男「これ・・・今日のバイト代」
不良娘「いやっ・・・今日は見てただけですし」
男「あー・・・馴染んで欲しいってこっちの頼みだったわけだし、少ないけど取っておいて」
男「明日からはちゃんと仕事してもらうからさ」
不良娘「・・・・・・わかりました。そういうことなら」
男「じゃあ気をつけてね~」
不良娘「・・・・・・」ペコリ
男「見かけによらず、いい子だな」
~~~~~~~~
今日はここまでにしときます・・・
友は・・・・・・
うん、まぁなんだろう・・・引き立て役?かな
ではおやすみなさい☆goodnight☆(;д;)
翌日
男「♪~~」
ちゃりん
不良娘「おはようございます・・・」
男「おう、おはよう来たね。まだ開店じゃないからそれまで準備しててくれるかな」
不良娘「・・・」コクコク
―――――
男「っと・・・大体こんな感じかな。なれないうちはレジは俺が打つから、まずはお客さんとのコミュニケーションに慣れよう」
不良娘「分かりました・・・」
男(けど・・・なれるかなぁこの子。人とあまり打ち解けるような感じじゃないし」
チャリン
男「お、早速第一号が来たね、じゃあ早速お願いね」
不良娘「はい・・・」
男「いらっしゃいま・・・」
不良娘「いらっしゃいませ~♪」
男「!?」
不良娘「ご注文はお決まりでしょうか?もし決まってないのならお決まり次第、お呼びくださいっ♪」
お客「じゃあ・・・ホットコーヒーをひとつとトーストをお願いできるかな」
不良娘「かしこまりました♪ホットコーヒーとトーストお願いしま~す」
男「へ?あ、はいっ!!」
~~~~~~~~~~~
監督「じゃあ、ここで君に出てきてもらって・・・」
幼馴染「はいっ」
プロデューサー「いやぁごめんね、急に仕事を受けてもらって」
幼馴染「あ、おはようございますっ」
プロデューサー「おはよう、今や君は時の人だからね。今日のアイドル男くんと共演でいい画が取れそうだ」
幼馴染「そんな・・・私なんかまだぽっと出ですから・・・」
プロデューサー「いや、君はいずれアイドル界でトップに立つと私は睨んでるよ」
幼馴染「そんな、私がトップだなんて・・・そんなの全然」アセアセ
プロデューサー「ははははは、そういう初々しい反応がまたいいね。今日の撮影期待してるよ」
幼馴染「は、はいっ」
カメラ「じゃあそろそろ本番はじめまーす」
司会「おはようございますっ!。朝の情報番組の時間です♪」
チャララ~~♪
――――――
幼馴染(こんな朝の番組にでるなんて・・・マネージャーさんも事前に言ってくれればよかったのに・・・)
アイドル男「君が幼馴染ちゃん?」
幼馴染「はいっ!あ、あなたはアイドル男さん!?」
アイドル男「知っていてくれてるんだ。嬉しいな」
幼馴染「知らない人がいないくらいですよ!tvで見ない日なんてありませんし」
アイドル男「あははは、やっと僕も有名になったのかな?それに君も有名だよ」
幼馴染「私なんかまだデビューしてたった2ヶ月ですし・・・そんなメジャーではありませんよ・・・」
アイドル男「でも逆に2ヶ月でこんなtv番組に出られるなんてすごいじゃないか。僕なんて2年もかかったんだよ」
幼馴染「でも・・・2年前からすごくブレイクしてますよね?」
アイドル男「こういうtvに出られるようになったのは本当にここ最近だよ?」
幼馴染「そ、そうなんですか・・・」
スタッフ「それではそろそろ出番です」
アイドル男「わかりました」
幼馴染「は、はいっ」
アイドル男「ははっ、そんなに緊張しないで」
ギュ
幼馴染「あ」
アイドル男「あははは、いきなり手を握ってごめんね。でもこうすると落ち着くでしょ?」
幼馴染「・・・・・・はいっ」
司会「今日は素敵なゲストがいらしています!!」
司会「今や時の人となった、女性から圧倒的支持を受けているアイドル男さんと正統派国民的アイドルの幼馴染さんです!!」
パチパチ
アイドル男「おはようございます、アイドル男ですっ」
幼馴染「おはようございますっ、幼馴染ですっ♪」
司会「お二人とも国民的アイドルということで今回このtvに出演していただきましたがどうでしょうか・・・」
ガヤガヤ
――――――
友の家
tv
友「幼馴染!?なんでこんな有名な情報番組に!?しかも・・・アイドル男と一緒に」
友母「あら、幼馴染ちゃんじゃない。こんな有名なテレビにでるなんてすごいわね」
友父「・・・・・・相変わらず可愛いな」
友「オヤジ・・・。てかそうじゃなくて・・・」
友(昨日言ってた仕事ってこれのことか!?)
――――――
男のカフェ
客1「おぉ・・・このテレビの子、幼馴染父さんとこの娘さんじゃないかえ・・・?」
客2「ホントですねぇ・・・いやぁ・・・メジャーになったもんじゃ」
不良娘「・・・・・・」(昨日店に来てた奴じゃねぇか・・・)
男「へぇ・・・昨日言ってた仕事ってこれか」
客3「うひょお~幼馴染ちゃんが朝のテレビに出てるよぉぉ~」
客4「やっぱり昨日のネットの情報は確かだったですなぁ~」
客3「それにしてもとなりのアイドル男が羨ましいぃぃ~」
客4「俺も幼馴染ちゃんのとなりに座りてぇえ~~」
男(なんかファンっぽい奴らが変な奇声あげながら見てるな・・・)
男(しかしあのアイドル男とツーショットってすごいな・・・)
―――――
司会「それにしてもお二人共アイドルですし、浮いた話の一つや二つあるんじゃないんですか?」
アイドル男「あははは、よく聞かれる質問ですね」
幼馴染「そうですねぇ~私は男の人とお付き合いしたことはありませんので、どういうふうにすればいいのかわからないっていうのもありますね」」
司会「アイドルらしい受け答えですね~事務所の方針ですか~?」
幼馴染「本当のことを言ってるだけですよ~♪」
司会「あはははは、アイドル男さんはどうですか?」
アイドル男「僕はお付き合いしている女性はいませんね。今は芸能活動で精一杯ですし・・・けど機会があれば彼女は欲しいですね」
司会「おや、それはtvを見ているファンの方へのアプローチとも受け取れますね」
アイドル男「そうですね~そうとってもらってもいいですよ?」
司会「おや・・・これはおもしろい答えが聞けましたねぇ~」
アハハハハ
収録後
プロデューサー「いやぁお疲れ様ー、今日は二人共ありがとうね」
アイドル男「いえいえ、こちらこそありがとうございました」
幼馴染「私みたいな新人が出てよかったのか・・・」
プロデューサー「いやぁ、おかげで番組を華やかにすることができたよ」
アイドル男「お役にたてたみたいで良かったです」
プロデューサー「機会があったらまたいつでも出演してくれたまえ」
アイドル男「いえいえ是非」
幼馴染「こちらからもお願いしますっ」
アイドル男「初めてにしてはすごい受け答え上手だね」
幼馴染「そんなっ、ただ必死で必死で」アセアセ
アイドル男「普通に良かったよ。君はしっかりしてるね」
幼馴染「そんなことないですよ~」
アイドル男「また一緒に撮影する機会があったらその時はよろしくね」
幼馴染「はいっ。是非よろしくお願いします」
アイドル(幼馴染ちゃん・・・か)
~~~~~~~
マネージャー「撮影よかったよ~幼馴染ちゃん」
幼馴染「もう・・・ちゃんと今度からは事前に教えてくださいね。急でほんとにびっくりしたんですから」
マネージャー「あははは、ごめんねぇどうしてもあのtv局のプロデューサーさんが来て欲しいってことだったから」
幼馴染「そうだったんですか?」
マネージャー「うん、なんだかすごく君に会いたがってるような感じだったみたい」
マネージャー「あのプロデューサーに目をつけられるすごいじゃないか。すごい腕利きな人なんだよ」
幼馴染「たしか・・・いくつも有名番組を作ってますよね?」
マネージャー「そうそう、ほんとにすごい人なんだから」
幼馴染「そんなすごい人が私のことなんか気にするはずありませんよ~」
マネージャー「あははは、期待の新人として一目置かれてるのかもね~」
幼馴染「そんな大げさですよ~」
~~~~~~~
プロデューサー「お疲れ~」
ディレクター「お疲れ様です」
プロデューサー「いやぁ、彼女すごいねとても初めてとは思えないよ」
ディレクター「ホントですね、受け答えもしっかりしてましたし。なによりアイドルらしい部分と大人な対応がなんともすごいですよ」
プロデューサー「う~ん・・・あれは良いね」
ディレクター「今年の・・・いや、今後の期待の新人といったところでしょうか」
プロデューサー(確かにそれもあるが・・・・・・。まぁ今後が楽しみだね)
幼馴染「ではこの辺で大丈夫です」
マネージャー「家まで送るのに、いいのかい?」
幼馴染「はいっ。少しお買い物もしたいので」
マネージャー「そっか、じゃあ今度は明後日のイベントと握手会だね」
幼馴染「はいっ。頑張ります」
マネージャー「うん。体調管理には気をつけてね」
幼馴染「もちろんです。では失礼します」
幼馴染「はぁ・・・今日の放送緊張したぁ・・・。まさかアイドル男さんと一緒に出演だなんて」
幼馴染「私ももっと頑張らないとなぁ」
トコトコ
スーパー
幼馴染「~~♪今日は何を作ろうかなぁ~♪」
男「今日のご飯はハンバーグ~♪っと」
ピタ
幼馴染・男「あ」
幼馴染「男さんっ♪お買い物ですか?」
男「おう、そろそろ買い出ししておこうかなって思ってね。幼馴染ちゃんも?」
幼馴染「はいっ!お仕事の帰りだったのでそのついでにと思いまして」
男「そっかぁ・・・こんな時間まで大変だな」
幼馴染「いえっ、撮影自体は午前中に終わりましたけどそのあと今後のスケジュールなんかを見合わせていましたので」
男「あははは、俺の年上なのに俺の方はまるで空っぽだ」
幼馴染「そんなことないじゃないですか~。お店の経営っていう大事なお仕事があるじゃないですか♪」
男「ただ店開いて、客相手に世間話なんかしながらコーヒー出すだけださ~」
幼馴染「でもお客さんはすごく楽しそうですよ?」
男「あははは、楽しんでもらえるならそれはそれでいいかもな」
幼馴染「そうですよ~♪」
>>59訂正
男「あははは、俺のほうが年上なのに俺の方はまるで空っぽだ」
再開します(´・ω・`)
男「っと・・・立ち話してる場合じゃなかった。今店番新しいバイトの子に任せてるんだった」
幼馴染「そうなんですか?ちょっと覗いて行ってもいいですか?」
男「ああ、いいよ。ちょっとしたものしか出せないけどね」
幼馴染「毎回そんな悪いですよっ!いつも頂いてばかりで・・・」
男「いいよいいよ、まぁ出世払いということで」
幼馴染「もう・・・そんな有名になれないかもしれないですよ?」
男「今でも十分有名じゃないか。それにその時はうちで働いてもらおうかな?」
幼馴染「なんかそれはそれで楽しそうですねっ♪」
男「あははは、ウチに看板娘ができてそれはそれで助かるけどね」
幼馴染「もう~~」
不良娘「ふぅ・・・ざっとこんなものかな」
不良娘(アルバイトって工事現場みたいな重労働をイメージしてたけど、案外楽勝だな・・・)
不良娘(あの人も買い物行ったきりだし・・・お客も午後は全然来ないし・・・)
不良娘(なんか退屈だなぁ・・・・・・)
チャリン
不良娘「いらっしゃいませ~♪・・・」
男「ああ、只今」
不良娘「あ、おかえりなさいませ店長・・・っとそれに」
幼馴染「こ、こんにちは~・・・」
男「ああ紹介するよ、彼女が新しいアルバイトの不良娘ちゃんだよ」
幼馴染「は、はじめまして・・・男さんの知り合いの幼馴染みですっ」(バイトの子って・・・女の子だったんだ・・・)
不良娘「ど、どうもです・・・不良娘です・・・」
男「あはは、まぁ堅苦しい挨拶は抜きにして。お茶でもしようか」
不良娘「え?でもお店は・・・」
男「ああ、多分もうお客さん入ってこないだろうし。夕方はから夜にかけてはほとんど俺の知り合いばっかしか来ないからさ」
不良娘「は、はぁ・・・」
男「じゃあ、二人共飲み物何がいい?」
不良娘「お、オレンジジュース」
幼馴染「オレンジジュースで」
不良娘・幼馴染「・・・・・・」
男「あはははは、わかった!二人共オレンジジュースね」
~~~~~~~
幼馴染「・・・・・・」
不良娘「・・・・・・」
不良娘(・・・・・・何話せばいいんだよ・・・)
不良娘(こいつ・・・確か朝のtvに出てたアイドルだよな・・・。アイドルなのに男と一緒にいたりして大丈夫なのか・・・?)
幼馴染「ふ・・・」
不良娘「・・・?」
幼馴染「不良娘・・・さんはどうしてここでアルバイトをしようと思ったんですか?」
不良娘「あー・・・えっと単純に家から近かったからっていうのもあるし、何より時給がよかったから」
幼馴染「確かにねぇそれはあるよね。高校生に900円も出すところなんてそうそうないよね」
不良娘「そうそう、早く金も貯めたいし」
幼馴染「そうなんだぁ~」(何か目標でもあるのかなぁ・・・)
男「はいよ、オレンジジュース」
幼馴染「ありがとうございますっ」
不良娘「どうもです・・・」
幼馴染「それで~」
男「あははは、そうなんだ~」
不良娘「・・・・・・」
男「不良娘ちゃん?ジュースのおかわりいる?」
不良娘「え?あ、いえ。結構です・・・」
男「そう?」
幼馴染「あ~・・・それじゃあ私はそろそろお暇しますね。時間もいい感じなので」
男「そっか~。じゃあ途中まで送ろうか?」
幼馴染「ふふふ、歩いて5分もかからないところですよ?」
男「そうだけど・・・夜道の一人歩きは危ないしさ」
幼馴染「大丈夫ですよっ♪じゃあ私はこれで失礼しますね」
男「ああ、気をつけてね」
ガチャン
男「さ~てとそろそろ店も閉めるかな」
不良娘「あ、あたしも手伝います・・・」
男「ありがとう、というかごめんねこんな時間まで・・・」
不良娘「いえ・・・どうせ家に帰っても一人だし・・・」
男「え?でも・・・」
不良娘「ん?」
男(やばいやばい・・・ヤンキーさんと俺が知り合いなのは内緒だったんだっけ)
男「あ・・・いや、ご家族も帰りを心配してるんじゃないかなって・・・」
不良娘「心配する家族なんていないっすから・・・」ボソッ
男「え?」
不良娘「なんでもないっす」
男「・・・・・・どういうことなんだ・・・?」
~~~~~~~
男「これでいいかな・・・」
不良娘「こちらも終わりました」
男「おう、ありがとうね」
不良娘「お疲れ様でした。じゃあ・・・失礼します」
男「お疲れ様~」
ガチャン
男「ふー・・・それにしても、あんな接客ができるなんて驚きだな」
男「もしかしたらすごい戦力が入ったんじゃないのか・・・」
男「さてと・・・晩飯作ろうかなっと・・・」
男「って・・・ソース買い忘れた」
コンビニ
男「ちぇ・・・コンビニで買うと高ぇな」
トコトコ
男「懐かしいな・・・そういえばここの公園でよく友と幼馴染ちゃんと遊んだっけ」
「どうして!?どうしてなの!?私じゃダメなの!?」
男「ん?なんだ?」
ソロソロ
男(なんだ・・・内輪もめとか・・・?)
不良娘「こんなにあなたのことを想っているのに!!どうしてだめなの!?」
男(不良娘ちゃん!?もしかして・・・彼氏と喧嘩とか・・・?)
不良娘「私じゃ・・・足りない・・・の?」
男(・・・・・・なんだろう・・・すげぇ色っぽい)ゴクリ
不良娘「あなたには・・・たくさんの人たちがいる。でも私にはあなたしかいないの!!」
不良娘「あなたじゃなきゃだめなの!!」
不良娘「なのに・・・・・・どうして・・・」
男(・・・泣いてる・・・?)
コトッ
不良娘「!?誰だ!!」
男(やべぇ・・・バレた!!!)
不良娘「いつもいつも・・・つけてきやがって」
不良娘「コソコソ隠れてねぇで出てこいや!!!」
ソロソロ
男「あははは・・・ど、どうも」
不良娘「!?店長!?」
男「ごめん、覗き見るつもりはなかったんだけど・・・まさか喧嘩しているのが不良娘ちゃんとは思わなく・・・ってあれ?一人?」
不良娘「あ・・・これはその・・・」
男「??」(どういうことだ?一人であんな大きな声で・・・?)
不良娘「・・・・・・練習・・・」
男「へ?」
不良娘「練習してたんだよ!!なんか文句あるか!?」
男「ええぇ!?いやぁ・・・文句はないけど・・・な、なんの練習??」
不良娘「・・・・・・演劇の・・・」
男(演劇・・・???)
~~~~~~~~~~
カフェ
男「えっとまぁ・・・飲みなよ」
不良娘「・・・・・・」
男「あはは・・・そんな警戒しなくても・・・」
不良娘「ほんとに・・・つけてたわけじゃないの・・・?」
男「あ、当たり前だろ!!確かに帰り道心配だなぁとは思ったけど・・・女の子をつけるようなことはしないから!!」
不良娘「どうだか・・・」
男「そういう不良娘ちゃんこそ・・・つけてきたかもしれない男のところでお茶をすすってるわけだけど」
不良娘「本当にそんなこと思ってたらついていかないから・・・」
男「・・・・・・はぁ・・・」
男「コンビニの帰り道に君の声が聞こえた、ただそれだけだから」
不良娘「そう・・・」
男「はい」
不良娘「なにこれ」
男「ハンバーグだけど?見て分からない?」
不良娘「いや・・・なんであたしにも?」
男「こんな時間だしお腹すいてるかなぁって思って」
不良娘「・・・・・・なんかごめんなさい・・・」
男「あははは、なんで謝るのさ~」
~~~~~~~
男「それにしてもさ・・・」
不良娘「・・・??」
男「さっきの演技すごかったね」
不良娘「・・・・・・」
男「いやっ!!変な意味でじゃないよ?なんていうか迫真の演技ってああいうことなんだなって」
不良娘「・・・大したものじゃないっすから」
男「そんなことないよっ!!バイトの応対のときといい、さっきといいなんか不良娘ちゃんってすごい演技派なんだなぁって」
不良娘「・・・・・・」
男「あはははは・・・」(余計なこと言っちまったかな・・・)
不良娘「・・・が好きだから」
男「へ?」
不良娘「演劇が好きだからやってたんだよ!文句あるかよ!?」
男「いやっ、文句なんてないよ!むしろ立派な理由だと思うよ」
不良娘「・・・・すみません。怒鳴ったりして」
男「ああ、き、気にしないでいいよ」
男「けど珍しいねぇ・・・今の子ってそういうことに関心持つことないしさ」
不良娘「変わり者ですよ・・・」ボソッ
男「いやっそういうわけじゃ・・・むしろいいと思うよ、そういうことに関心があることは。好印象にも繋がるしさ」
不良娘「ふん・・・」
パクパク
不良娘(ハンバーグおいしい・・・)
男「なぁ不良娘ちゃん」
不良娘「なんすか?」
男「今度から演劇の練習、俺とやらないか?」
不良娘「は?」
男「さすがに公園であんな時間に大声で練習するのはマズイしさ、いい練習場知ってるからさ」
不良娘「・・・」
男「あー・・・警戒するのはわかるけど、変なこと考えてないから。なんなら女の子の知り合いも呼ぶからさ」
不良娘「・・・そこまでしなくても・・・」
男「それは置いといて・・・どう?なんなら一人で練習できるようにセッティングするし」
不良娘「いや・・・そこまでしてもらうわけにはいかないっす・・」
男「いいよいいよ、気にしないで。どうせ使ってない部屋だからさ、それに幼馴染ちゃんや友もたまに使ってるしさ」
不良娘「いいんすか・・・?」
男「いいよ~。あ、もしかして余計なお世話だった?」
不良娘「いや、こっちとしては願ってもない話っす」
男「そっかそっか!じゃあバイト終わりでも、使いたくなったらいつでも言ってくれ」
不良娘「ありがとうございます・・・」
男「いえいえ」
~~~
男「で、なんで俺も連れて来られてるんだ?」
友「いいじゃねぇかよ!幼馴染がイベントでステージに出たり握手会もしてるんだぜ?行かなくてどうするんだってばよ」
男「その言い方鼻につくからやめろ」
ワイワイ
男「すげぇ人だかりだな・・・オタクっぽい奴ばっかかと思ったら子供からお年寄りまで幅広いな」
友「男女問わずに人気なアイドルなんだぜ?まぁ大体はうちの地元民ばっかなんだが」
男「違いねぇ。けど地元をあげての応援なんて、なんかいいな」
友「そうだろう?地元に愛されてるアイドル!それが幼馴染なんだよ!!」
わーわー
女子1「あ、友くんだ~」
女子2「友く~ん」
友「お前らも来てたんだ?」
女子1「うん。幼馴染ちゃんのステージ見たくて~」
友「はははは、確かに楽しみだな~」
男(クラスメイトか・・・邪魔したらわるいかな)
ササッ
~~~~~~~~
男「しかし・・・ほんとにすごい人だな。こんなに人気があったなんて知らなかったな」
オタク「お、あれは・・・男さーん!!」
男「おー、オタクかお前も幼馴染目当てか?」
オタク「もちろんっすよ!!間近で見られるなんて滅多にありませんから!!」
男「とか言って・・・通ってる学校同じだろう」
オタク「アイドル衣装の彼女はそんなにお目にかかれないっすよ!!超レアっすよ」
男「そういうもんなのか~?」
オタク「そういうもんなんすよ!!」
~~~~~~~~~
不良娘「・・・・・・」
ワイワイ
ガヤガヤ
不良娘「なんだ・・・この人ごみ」
不良娘(なんかイベントでもやってんのか・・・?)
不良娘「ん?」
オタク「学祭でアイドル衣装着てもらうようにウチの非公式ファンクラブが頼み込んでるんすけどね」
男「お前そのクラブに入ってたんだ・・・」
オタク「当たり前っすよ!!公式ファンクラブが出来ても非公式は脱退しませんけどね」キリッ
男「好きにしてくれ・・・ん?」
男「不良娘ちゃーん」
不良娘「店長・・・」
男「なんだ、不良娘ちゃんも来てたんだ?」
不良娘「いや・・・たまたま通りかかっただけで・・・。なんかイベントでもあるんすか?」
男「ああ、この前紹介した幼馴染ちゃんがアイドルやっててさ、その子が今日のイベントにでるみたいで」
不良娘「それでこの人だかりっすか…」
男「そういうことだね~」
オタク「お、おおお男さん!!この綺麗な方は…!?」
男「ああ、うちの新しいバイトの不良娘ちゃんだよ」
オタク「なんとぉ!?」
オタク「え、え、ええっと…は、は、はじめまして」
男「そんなんで幼馴染ちゃんと対面できるのかよ…」
オタク「お、お、俺はお、お、オタクといいいいます」
不良娘「…よろしく…」
オタク「おお!!やったっす!!女の子によろしくって言ってもらえたっすよ!!」
男「いや…それくらいではしゃぐなよ」
オタク「そ、そうっすね!!確かに」
男「まったく…」
友「おーい!!男ー!!」
男「ああ、友か」
友「たく…勝手にいなくなりやがって、世話がやけるぜ」
男「ああ、悪いなあまりの人の多さに目が回ってな」(あの状況でお前の邪魔するわけにもいかんだろ)
友「そっか、そいつは悪かったって…そっちの子は?」
男「ああ、えっと…あれ?」
不良娘「…?なんすか?」
男(オタクがいねぇ…、まぁいっか多分ステージ近くに行ったんだろ)
男「えっと…俺のとこで新しいバイトとして入ってくれた不良娘ちゃん」
友「へぇ~、新しいバイトの子って女の子だったのか」
男「うん?なんだ知ってる口ぶりだな」
友「幼馴染からたまたま聞いてな。えっと不良娘さんだっけ?よろしくな」
不良娘「…よろしく…」
男(同じ学校なのに初対面なのかよ…)
男「で?いつごろ始まるんだよ?」
友「ああ、もうすぐだってさ。さっき女の子が言ってたよ」
男「そうか、えっと不良娘ちゃんも良かったら同道する?」
不良娘「あたしも…っすか?」
男「ああ、もし用事とかなければだけど」
不良娘「…別に用事とかはないっすから大丈夫ですけど…」
友「だったら一緒に見ていこうぜ、せっかく知り合ったんだし俺も仲良くなりたいしさ」
不良娘「…………」
男「まぁ…友の言うことは置いといてさ」
友「置くなよっ!そこ重要だろ!」
男「それにさ…もしかしたら演劇の参考とかにもなるかもよ?」ヒソヒソ
不良娘「……」
男「あはははは…どう?」
不良娘「……そうっすね。それもあるかもしれないっすね」
男「そかそか、じゃあ一緒に見ていこう」
不良娘「…うっす」
友「ちぇ~…俺は蚊帳の外かよ~」
男「まぁまぁ」
不良娘「……」
~~~~~~~
司会「大変お待たせしました~みなさんお待ちかねのアイドル・幼馴染ちゃんで~す」
幼馴染「みなさんこんにちは~~♪」
オタク共「うおおおおお!!!!」
男「まぁ…予想はしてたけどな」
友「案の最前列はオタクで埋め尽くされたか…」
不良娘「……」(すごい絵面だな…)
司会「幼馴染ちゃんはこの都市ではもう英雄のような存在ですけど」
幼馴染「あははは…それは大げさすぎますよ。私はただの駆け出しのアイドルでしかありませんから」
オサナナジミチャンカワイイヨ―
幼馴染「あははは、ありがとうございます」
司会「しかしすごい人です…。地元をあげての応援で多くの人達が駆け付けていますが」
幼馴染「もう感謝してもしきれないくらいです」
友「ったく…あいつの実力なのに何謙遜してんだか」
男「いいじゃねぇかよ、その方が幼馴染ちゃんらしいよ。昔からそういう子だったろ?」
友「もっと自信もっても良いと思うけどなぁ」
不良娘「……」(謙遜なら誰にだってできるっての…)
司会「それでは…みなさんお待ちかねの幼馴染ちゃんに歌っていただきます」
ウオオオオオオ!!!
男「すげぇ熱気だな…」
友「待ってたぜー!!!幼馴染ー!!!」
男(こいつもかよ…)
不良娘(もうついていけない…)
司会「それではオリコンで入りを果たした曲『fragile』です」
幼馴染「……」すぅ…
~~~~~~~
握手会
幼馴染「ありがとうございま~す♪」
オタク1「ぼ、ぼく幼馴染ちゃんの大ファンなんですっ」
幼馴染「そうなんですか~。ありがとうございますっ♪これからも応援よろしくお願いします」
幼女「幼馴染ちゃんのファンですっ。握手してくださいっ」
幼馴染「ありがとう~♪これからもお姉ちゃんの応援してね♪」
幼馴染「あははは」
友「握手おねがいしま~す」
幼馴染「!?あ、は、はいっ!いつも応援ありがとうございます~」(友くん!?な、なんで??)
友「いつも応援してま~す♪」
幼馴染「あははは・・・次の方どうぞ」
男「しかし・・・すごい列だな」
不良娘「ほんとっすね・・・」
不良娘「・・・・・・」
男「どう?演劇の参考になりそう?」
不良娘「全然っすね・・・ていうか受け答えがわざとっぽくってなんかキャラ作ってるのが丸分かりっす」
男「あははは・・・なかなか手厳しいね」
不良娘「アイドルなんてそんなもんすよ・・・。ただ・・・」
男「ん?」
不良娘「歌は・・・よかったっと思う・・・」
男「・・・そっか」ニコッ
マネージャー「は~い、列を乱さないでくださいね~」
~~~~~~~~
友「ふい~~~~いやぁ今日は充実した一日じゃった!!」
男「イベントに参加して・・・最初から最後まで幼馴染ちゃんのこと見てただけだけどな」
友「それがいいんじゃねぇかよ~。今日もあいつ可愛かったなぁ~」
不良娘「・・・・・・そんなに好きならさっさと告れよ」
男「すんごいストレートに言うね・・・」
友「それがそんな簡単なことじゃないんだな~これが」
不良娘「何が・・・?」
友「俺たちは一般人とアイドルである前に幼馴染みなんだよ」
不良娘「だから?」
友「今まで友達以上・・・恋人未満の関係を保ってきたんだぜ?それが崩れてあいつが戸惑ったら仕事に支障をきたすだろ?」
男「俺に聞かれても・・・知らんがな」
不良娘「振られない前提なんだな」
友「振られる?ありえないありえない、あいつはちっちゃい頃から俺と親しくしてきたんだぜきっとあいつだって・・・」
男「顔にやけすぎだっての・・・てか相手の気持ちも聞いてないのによくそんな自身が沸いてくるよな・・・」
友「だって幼馴染み同士ってくっつく運命じゃん?」
男「だから知らんっての・・・」
>>98申し訳ない・・・
さっさと進めます・・・(ーー;)
男「お前の妄想はどうでもいいが・・・幼馴染ちゃんの気持ちも考えずに突っ走るなよ」
友「妄想じゃなくてこれが現実だっていずれ知るときがくるさ☆」
不良娘(うぜぇ・・・)
男「はいはい・・・」
~~~~~~
男「ふぅ・・・あいつも帰ったか」
不良娘「じゃあ・・・あたしもこれで」
男「あ、送っていくよ。今日はバイトでもないしさ」
不良娘「いや・・・そんな悪いですって」
男「いや・・・俺が無理に誘ったわけだしさ・・・それに買い物も行きたいからさ。どうかな?」
不良娘「・・・まぁ・・・そういうことなら」
男「よっしゃ、まかせとけ」
不良娘「よろしくお願いします・・・」
男「・・・・・・」
不良娘「・・・・・・」
男(送っていくって言ったけど・・・やべぇ何この無言の空間)
男「あははは・・・今日はごめんね、なんか無理に誘っちゃってさ」
不良娘「それ・・・・・・さっきも言ってた」
男「あははは・・・」
不良娘「別にあたしは全然気にしてないし・・・嫌だって思ってないっすから。てか思ってたらそもそも断るし」
男「だよね・・・・・・」(とりあえず悪くは思われてないみたいだな・・・)
男「けどさ・・・バイト先の店長に誘われたから無下に断るわけにもいかないし、付き合いで承諾するって」
不良娘「あ、あたしそういうの全然気にしない方なんで」
男「そうなの!?なんかあれだけの受け答え見てたらそういうものなのかなって考えてたけど・・・そこは見た目どおりなんだね」
不良娘「どういう意味っすかそれ・・・」ギロッ
男「あ、ご、ごめん!!変な意味じゃなくてやっぱ気を遣う方なのかなって思っただけでむしろ俺としては遠慮ない方がいいっていうか・・・」
不良娘「そういうところはあっさりしてるんで・・・逆に誰かに媚を売るようなことはしないっすから」
不良娘「バイトの時は接客として割り切ってるんで、それと演劇の練習も兼ねてるし」
男「ああ、それくらい割り切ってくれてれば変に気を遣うことないからありがたいよ」
不良娘「なんで店長が気を使うんすか・・・」
男「いや・・・・・・その・・・女の子と仕事したことないからさ・・・」
不良娘「・・・・・・」じー
男「な、なんでそんな警戒するような目を・・・」
不良娘「深い意味はないので・・・」
男「・・・・・・そのなんていうか、どうやって接していいのかわからなくてさ」
男「休憩中に声かけて世間話でも・・・、けど女の子ってどんな会話するのかわかんないし・・・」
男「tvの話題なんてつまらないだろうし・・・学校のことなんて俺は卒業してるからできないし・・・」
男「・・・どうやって女の子と接すればいいのかわかんないんだよ」
不良娘「・・・・・・」
男「自分でも情けないと思う・・・、せっかく入ってくれたアルバイトの子だし、俺が見た限りじゃいい子そうだしさ」
男「少なくとも居心地悪くしないようにしようと思うけど・・・どういうのがいいんだろって」
不良娘「・・・・・・」
男「あははは・・・ごめんっ。本人相手に何言ってんだろうな」
不良娘「もしかしてずっとそんなこと考えてたんすか?」
男「うん・・・まぁ、仕事中大体?」
不良娘「はぁ・・・なんで店長が気を使うんすか、あたしはただのバイトっすよ?」
不良娘「店長の指示聞いて働いてお金もらってるんだから・・・そんなこと気にせず扱えばいいのに」
男「そういうわけにはいかないって!少しでも職場環境良くしないと、仕事だってしづらいじゃんか」
不良娘「はぁ・・・・・・あたしは別に今の環境が居づらいなんて思わないし、てかバイトってこんなにやりやすいもんなんだって思ったくらいっすよ?」
男「え?そ、そう?ありがとうございます・・・」
不良娘「変に気を使わないって言いながら・・・思いっきり気を使ってるじゃん」
男「はははは・・・だね」
不良娘「てか・・・・・・なんかむしろそういうコトされると逆にやりづらくなるんで」
不良娘「そういこと・・・考えないでもらえます?」
男「あ、うん。善処します」
不良娘「それから・・・あたしはバイトなんで敬語はやめてください」
男「お、おうわかった」
男「あ、不良娘ちゃんも敬語じゃなくていいよ?」
不良娘「なんでっすか・・・?てかすでにところどころで敬語じゃなくなってますけどね」
男「あははは・・・まぁなんていうかそのほうが親近感湧いてさ。不良娘ちゃんの言いやすい喋り方でいいからさ」
不良娘「まぁ・・・店長がそう言うなら・・・」
男「あと・・・俺のことは店長じゃなくて男でいいから」
不良娘「・・・・・・わかりました・・・」
男「よっしゃよっしゃ、それじゃあ改めてこれからよろしくな不良娘ちゃん」
不良娘「よろしくっす・・・男さん」
ガシッ
~~~~~~~
不良娘「じゃあこのへんで・・・」
男「おう、じゃあまた明日バイトよろしくな」
不良娘「うっす」
男「じゃあな~」
不良娘「さよならっす」
テクテク
不良娘「・・・・・・」(変な奴・・・・・・でも・・・しゃべりやすいかも・・・)
~~~~~~~~
不良娘「いらっしゃいませ~♪」
老人「ああ・・・不良娘ちゃん、いつもいつも笑顔で応対してくれて・・・ありがとうね」
不良娘「いえいえっ♪おじいちゃんこそいつもありがとうね♪」
男(最近不良娘ちゃんの接客も浸透してきたし、客入りも前より良いし)
チャリン
幼馴染「こんにちは~♪」
不良娘「いらっしゃいませ~♪」(・・・最近よく来るな)
男「おう、いらっしゃい幼馴染ちゃん。いつもお仕事お疲れ様」
幼馴染「ありがとうございますっ♪おかげさまでお仕事の方も順調です」
男「そっかそっか。そいつはよかった、飲み物何にする?」
幼馴染「オレンジジュースをお願いしますっ」
男「あいよ~」
ワイワイ
ガヤガヤ
幼馴染「大繁盛ですね~」
男「おう!不良娘ちゃんが入ってくれたおかげですごくてさ、ここ最近の売上も3倍近く上がってるし」
幼馴染「すごいですねっ!」
男「ははは、看板娘様々だな」
幼馴染「看板娘・・・」
不良娘(何が看板娘だか・・・)
幼馴染「・・・」
男「ん?幼馴染ちゃん?」
幼馴染「あ、いえっ♪なんでもありません」
男「そう?なんだか暗い顔してたし・・・もしかして仕事でなんかあった?」
幼馴染「いえいえっ!そんなことありませんよっ」
男「・・・・・・なんかあったの?話たいならなら聞くよ?」
幼馴染「・・・・・・」
不良娘「・・・?」(なんだ?二人して表情硬いけど・・・)
男「幼い頃からの馴染みなんだしさ、遠慮なんてしなくていいよ?」
幼馴染「・・・・・・男さん・・・」
男「おう、話してみ」
幼馴染「・・・・・・実は・・・」
今日はここまでにしときます・・・
やっぱ定期的にちゃんと書かないとあかんですね・・・
気をつけます・・・
ではおやすみなさい☆goodnight☆(;д;)
男「なにぃ!?ストーカー!?」
ザワザワ
ナンダナンダ?
幼馴染「はわわわ、男さん!声が大きいですよ!」
男「ああ、ごめんっ」
不良娘(ストーカー・・・?)
幼馴染「はい・・・ここ最近になってさらにエスカレートするようになって・・・」
男「このこと・・・マネージャーさんには?」
幼馴染「はい・・・事務所にも手紙が届いたくらいなので・・・」
男「ただのファンレターとかじゃなくて?」
不良娘ルートかな?
幼馴染「私も最初はただのファンレターかと思ってひらいてみたんですが・・・その、いつも君を見ているよとか、君は俺だけのものとか・・・」
男「うわぁ・・・」
不良娘(それは勘弁してほしいな)
幼馴染「仕事終わりの帰り道でもつけられてるみたいで・・・。最近はマネージャーさんに送り迎えしてもらってます」
男「そうか・・・」(まぁ・・・そんなことあれば誰だって怖いわな)
不良娘「・・・」
男「心当たりはないの?」
幼馴染「心当たり・・・ですか?」
男「そうそう、この人と知り合ったとか・・・、最近誰かが自分に対する接し方がかわったとか・・・」
幼馴染「うーん・・・特には。というかお仕事上やはり人と知り合うことが多いので・・・」
男「そっか・・・」
>>117どっちがいいんでしょうか・・
幼馴染ルートわ考えていたんですけど不良娘も捨てがたいんすよね・・・
男(考えても埓があかんな・・・よし)
男「幼馴染ちゃん、俺にひとつ考えがある」
幼馴染「考え・・・ですか?」
不良娘(・・・?)
~~~~~~~~~~
幼馴染「それでね~~」
友「おう~」
物陰
男「・・・・・・うむ、異常はないな」じー
不良娘「・・・」(こいつは小学生かよ・・・)
物陰
不良娘「で・・・考えって影から見てることっすか・・・」
男「そうだけど?なんで?」
不良娘「・・・・・・」
男「だって俺は学校に入れないし、学校の行き帰り道をこうして影から見ていれば」
不良娘「あんたの方がストーカーに見えるぞ・・・」
男「・・・・・・」
~~~~~~~~
男「くそ・・・もう学校か」
不良娘「あんた店はいいのかよ・・・」
男「今日は休みにしといた」
不良娘「いいのかよ!!それ!!」
男「細かいこときにすんなっての」
不良娘「いや・・・客が困惑するだろ!!」
男「大丈夫だって・・・「あ、またいつものことか」って感じで割り切ってくれるから」
不良娘「いつもこんなことやってんのかよ・・・」
男「じゃ、学校内では頼むぞ!アテにしてるからな」
不良娘「・・・・・・」(なんなんだ・・・あいつは)
~~~~~~~~
二日前
幼馴染「張り込み・・・ですか?」
男「そ、そこで怪しい人物を発見したら確保!!」
幼馴染「なるほど・・・」
不良娘(そんな都合よくいくのかよ・・・。こいつらの頭はお花畑でできてるのか・・・?)
男「帰り道だったら遭遇しやすいかもしれないしさ」
幼馴染「そうですねっ。男さんに見ててもらえるなら心強いですっ!」
男「任しときなさいっ」
不良娘「学校でいるあいだはどうすんの?」
男・幼馴染「え?」
不良娘「相手が不特定多数なら学校内に潜んでいてもおかしくねぇだろ?」
不良娘「もしかして考えてなかったのか?」
男「考えてなかったわけじゃないよ・・・そうなったら俺が忍び込んで」
幼馴染「それ・・・完全にストーカーしてる側になってますよ・・・」
男「はぁ・・・だよなぁ」
不良娘(影から見てる時点でストーカーみたいなもんだけどな)
男「なぁ不良娘ちゃん・・・?」
不良娘「はい?」
~~~~~~~~~~~
教室
幼馴染「あははは、それでね~」
クラスメイト「そうなんだ~~」
不良娘(はぁ・・・あたしが学校での監視役ねぇ・・・)
不良娘(同じクラスだったからよかったものの・・・)
モブ1「あ、不良娘さんが来てる・・・」
モブ2「珍しいねぇ・・・幼馴染ちゃんのことガン見してるよ・・・」
不良娘(・・・・・・あたしがストーカーだって誤解されねぇようにしねぇとな・・・)
幼馴染「あははは、それでね~」
イケメン「おはよう、幼馴染さん」
幼馴染「あ、おはようイケメンくん」
イケメン「この間のtv見たよ、すっかり有名人になったね」
幼馴染「あははは・・・そうなのかなぁ」
イケメン「学園のアイドルが国民的アイドルになるなんてね」
幼馴染「まだまだ駆け出しだけどねぇ」
イケメン「それでもtvに出られるようになるなんてすごいじゃないか」
幼馴染「ありがとう~」
不良娘(・・・・・・クラスで人気のあるイケメンか・・・)
不良娘(顔だけの人間のどこがいいんだか・・・)
がやがや
友「幼馴染~飯食おうぜ~」
幼馴染「あ、友くん」
イケメン「幼馴染さん、一緒にお昼どうかな?」
友「・・・イケメン!」
イケメン「やぁ友くん、たまには俺もご一緒しようかなって」
友「・・・幼馴染がokすればな」(ふん・・・どうせ断られるに決まって・・・)
幼馴染「あははは・・・さ、三人で食べようか」
友「・・・・・・」
不良娘「ラーメンうめぇ・・・」(修羅場ってんなぁ・・・)ずずずー
友「・・・・・・」
イケメン「それでさ~」
幼馴染「あははは・・・そうなんだ~?」
友(ちっ・・・イケメンのやつ。いつもなら幼馴染に見向きもしねぇくせに)
イケメン「あははは」
幼馴染「あははは・・・」
モブ子「見てみて幼馴染さんとイケメンくんだ」
モブ「美男美女でまさにお似合いって感じだな・・・くっそ」
モブ子「幼馴染さんのことはあきらめなさいよ、アイドルとなんて釣り合うわけないでしょ」
モブ「わかってるって」
不良娘(夢を見るのは勝手だっての・・・)
友「な、なぁ幼馴染そういえば最近浮かない顔してるけどなんかあったのか?」
幼馴染「え?そ、そうかな?」
イケメン「そうなのかい?それはいけないね。何か悩みがあるなら話してくれないか?」
幼馴染「あははは、大丈夫だよ。何もないからさ」
友「ほんとか?最近一緒に帰っても上の空だし・・・なんかあるんだろ?」
幼馴染「あははは・・・ほ、ほんとに何もないよ?」
友「けどよ・・・・・・」
イケメン「ははは、心配する気持ちはわかるけどそれはちょっとしつこいんじゃないかな」
友「なんだと?」
イケメン「幼馴染さんは心配されるのをあまり快く思ってないように感じとれるけど?」
友「心配しねぇ友達もどうかと思うぜ?」
イケメン「しつこくされるよりは幾分よりは楽だとは思うけどね」
友「あぁ?」
幼馴染「お、落ち着いてっ・・・友くん」
不良娘「ん・・・・・・ラーメンのおかわりに行ってたら雰囲気が重くなってた・・・」
不良娘(あの二人は何やらかしたんだ?)
友「てめぇに幼馴染の何がわかるんだよ?」
イケメン「君こそあまり彼女の真意を汲み取れていないように感じるけど?」
友「はっ、それはお前の勘違いじゃねぇの?俺は何年も付き合いあるからな」
イケメン「君は幼馴染みということに固執しすぎだね・・・。それで彼女の気持ちを汲み取れるかどうかは別の話だろ?」
友「っのやろう!!!」
幼馴染「友くんやめてっ!!!」
友「っ!!」
イケメン「言い返せなくなったら暴力?それはよくないよ?」
友「くっ!」
幼馴染「イケメンくんも・・・挑発するようなこと言わないで」
イケメン「ごめんね、俺はそんなつもりはないんだけどね・・・」
友「・・・・・・」
幼馴染(うぅ・・・・・・せっかくのお昼が台無しだよ・・・)
不良娘(さすがにちょっと幼馴染がかわいそうだな・・・)
???「どうも~~ミルクデリバリーで~す」
友「へ?」
イケメン「ん?」
幼馴染「ななっ・・・」
男「いやぁ~ピリピリしてる時はカルシウムでも取りましょうってことで牛乳をどうぞっ」
不良娘「ぶーーーーーーーーっ!!!!!」
不良娘「ごほっ・・・ぐえっふっ・・・」
ヤダー
フリョウムスメサン、スープフキダシテルワヨ・・・
不良娘「な、なんであいつが!?」
友(ここで何してんのこいつ・・・)
イケメン「どうも、いただきます」
幼馴染(えええええええええええええええええええ!?お、お、男さんがなんでぇぇ!?)
男「せっかくの食事の場なんですし、楽しい雰囲気で食べなきゃご飯も美味しく感じませんよ~」
イケメン「確かにね・・・さっきはすまなかったね友くん。俺も言いすぎたよ」
友「え?あ、ああ」
幼馴染「じ、じゃあご飯食べよう♪」
イケメン「大丈夫?なんだか手が震えてるみたいだけど」
幼馴染「へ?そ、そんなことないよぉ?」
不良娘(ホントなにやってんのあの人・・・)
~~~~~~~~
下校時間
不良娘「あんた・・・何してんだよ」
男「へ?なんのこと?」
不良娘「とぼけんなよ・・・」
男「あ~あ昼ことね。あれはね、牛乳配達のおっちゃんと仲いいからさ。たまたま配達ミスがあってそれを俺が届けたってわけ」
不良娘「恐ろしいくらい都合のいい偶然だな・・・」
男「こまけぇこたぁいいんだよ。で?その後はどうよ?」
不良娘「とりあえず・・・教室では何もなかったけど?」
男「そうか・・・そいつはよかった」
幼馴染「♪~~」
トコトコ
友「幼馴染~!一緒に帰ろうぜ」
幼馴染「あ、友くん・・・」
幼馴染(どうしよう・・・男さんに電話して迎えに来てもらおうと思ったけど・・・)
友「な?いいだろ?」
幼馴染「う、うん・・・」
男「ほぅ・・・友と帰るか」
不良娘(昼間のあれがあったからか・・・気まずそうだな)
タタタタタッ
友「それでさ~」
幼馴染「へぇ・・・そうなんだ~」
男「なんか会話ぎこちないな・・・なんかあったのか?」
不良娘(昼間のあの会話見てなかったのかよ・・・)
不良娘「察しろ」
男「???」
友(よしっ・・・今日こそは)
友「あ、あのさ!!幼馴染」
幼馴染「うん?な、な~に?」
友「今度の日曜日予定あるか?」
幼馴染「空いてるけど・・・なんで?」
友「今度どっか行かねぇか?ほら新しくできたアイス屋でアイス食べたいって言ってたしさ」
幼馴染「あははは・・・そんなこと覚えてくれてたんだ」
友「当たり前ふだろ?幼馴染みなんだぜ?」
幼馴染「あははは・・・それ関係あるのかな?」
友「大アリだっての」
男「お、デートに誘ったみたいだな。青春してますなぁ」
不良娘「うるさい黙ってて」
男「はい・・・・・・」
友「で?どうだ?」
幼馴染「・・・・・・」
帰り道
幼馴染「はぁ・・・・・・」
男「もうそろそろ家が近いな・・・」
不良娘「この距離なら大丈夫じゃねぇ?」
男「だな、まだ日も明るいし。そろそろもどるか」
不良娘「やっと帰れるか・・・」
男「悪い悪い」
キャーーーーーー
男・不良娘「!?」
男(幼馴染ちゃんの声!?)
不良娘「おい!!」
男「ああ、行くぞ!!」
タタタタタッ
幼馴染「・・・・・・」
男「幼馴染ちゃん!!!」
不良娘「ちっ!!」
タタタタタタッ
不良娘「はぁ・・・・・・はぁ」
不良娘(くそっ・・・逃げ足の速ぇやつだな)
幼馴染自宅
男「どうだった?」
不良娘「ダメだ逃げられたあとだった」
男「そうか・・・」
不良娘「大丈夫・・・なのか?」
男「ああ、気絶しただけみたいだからすぐに起きると思う」
幼馴染「ん・・・・・・」
男「幼馴染ちゃん」
不良娘「・・・・・・」
幼馴染「男さんに・・・不良娘さん・・・」
男「大丈夫?痛いところとかある?」
幼馴染「大丈夫です・・・。お二人共ありがとうございます・・・」
男「気にしなさんなって、てか俺たちの方こそごめん・・・すぐ近かったからもう大丈夫だって思って」
幼馴染「そんなっ・・・気になさらないでください。私の方こそ無理なお願いを聞いていだいて申し訳ないです・・・」
不良娘「・・・・・・」
男「それじゃあ・・・俺たちは帰るけど、何かあったらすぐ電話してきてね」
幼馴染「はいっ・・・。ご迷惑おかけして申し訳ありません」
男「じゃあね」
不良娘「失礼しました・・・」
ガチャン
男「はぁ・・・・・・情けねぇ。油断したすぐそばからこれかよ」
不良娘「いや・・・あたしが催促したのが悪い・・・」
男「不良娘ちゃんは何も悪くねぇよ。無理に付き合わせたのは俺だから」
不良娘「あんたは何も悪くねぇよ・・・今回は間が悪かったってのもあると思う」
男「油断はするなってことだな。こりゃ一層警戒しなきゃまずいな」
不良娘「ああ・・・だな」
???「・・・・・・」
日曜日
友「おはよ~幼馴染~」
幼馴染「おはよう~~」
幼馴染「よかったねなんとか晴れて。今日は曇りだって言ってたからちょっと不安だったけど」
友「俺は晴れ男だからなっ!」
幼馴染「何それ~~♪」
男「なんとか友とは合流できたっぽいな」
不良娘「てかいいのかよ・・・ついてきて・・・」
男「あぁ・・・俺もそれはおもったんだけどね。幼馴染ちゃんがどうしてもって」
不良娘「はぁ・・・そんなにこないだのことが怖いなら断れよ」
男「okしちゃったし・・・急に断ったら友がな・・・」
不良娘「あの男いろいろと問題ありすぎだろ・・・」
男「うん・・・まぁ、けど悪いやつではないからさ。それに幼馴染みだしさ・・・」
不良娘「・・・・・・」(なんだよそれ・・・)
アイス屋
ガヤガヤ
幼馴染「うわぁ~・・・人がすごい並んでるよ~」
友「だなぁ~・・・こりゃあ時間かかりそうだな~」
男「すげぇ・・・人・・・やっぱ出来たばっかっていうのもあってもの珍しさに集まってくるなぁ」
男(・・・俺も新メニューでも考えてみようかなぁ)
男「ん?」
不良娘「・・・・・・」
不良娘(アイス・・・か。なんか・・・女子っぽいな)
男「不良娘ちゃんあっちのカフェで見張ろうぜ」
不良娘「え、あ、うん・・・」
ガチャン
ウェイトレス「いらっしゃいませ~」
男「えっとホットコーヒーとオレンジジュースをお願いしますあと・・・」
不良娘「ふぅ・・・・・・」
男「どうしたん?そんなにため息ばっかついて」
不良娘「別に・・・ただカップルはああやってデートするもんなのかなぁって」
男「カップル!?あの二人が?」
不良娘「例えばっすよ・・・って何マジな顔してんの?」
男「いや・・・あいつらが付き合ってるなんて一回も聞いたことないぞ・・・!!」
男「けどあれだけ仲良ければ・・・付き合っていてもおかしくない・・・か」
不良娘「例えばって言ってんじゃん」
男「へ?ああ・・・そ、そうだよな!!うん!!高校生なんだしそんなことまだ早い早い!!」
不良娘「付き合うのに高校生とかは関係ないし早くねぇだろ」
店員「おまたせしました、先にホットコーヒーとオレンジジュースを・・・」
男「どうもありがとっす」
不良娘「ん?あたしは頼んでないぞ」
男「オレンジジュース好きだろ?先に頼んどいた」
不良娘「む・・・・・・、なんか言い方が腹立つ」
男「あははは・・・いいじゃないか。好きなものを好きだって素直に飲んでおきなさい」
不良娘「ちっ・・・覚えてろよ」
不良娘「・・・・・・」チュー
男(とかいいつつで飲んでるし)クスッ
不良娘「な、なんだよその顔」
男「別に~~♪」ズズズ・・・
不良娘「・・・・・・っ」
男(おもしろいなぁこの子・・・無愛想なのにいろんな表情するし)
不良娘(なんなんだよこいつは・・・!!変な顔してこっち見てくるし・・・)
店員「お待たせしました・・・。ティラミスです」
男「おうありがとさん」
不良娘「ふん・・・大人の癖にそんな甘ったるいもん食べるんだな」(・・・・・・美味しそう・・・)
男「ああ、これ?俺が食べるために頼んだんじゃないよ?」
不良娘「は?」
男「不良娘ちゃんにどうかなって」
不良娘「な、なんで・・・」
男「いや・・・だってアイス美味しそうに見てたからさ。もしかして甘いもの好きなのかなって」
不良娘「・・・」(完全に見透かされてた・・・)
男「もしかして嫌いだった・・・?ティラミス嫌だった?」
不良娘「・・・・・・ことねぇよ」
男「へ?」
不良娘「んなことねぇ!!好きだって言おうとしたんだよ!!」
ガヤガヤ
ナンダー??
男「あははは・・・・・・そうなんだ、けどその発言をでかい声でいうのはどうかと思うよ・・・?」
不良娘「・・・~~っ!」
男「けど良かったよ、甘いものが好きだったみたいで」
不良娘「ふ、ふん」パクパク
男(素直じゃないなぁ・・・けどなんか初々しいな)
不良娘「な、なんだよ!?」
男「別に~♪」
不良娘「・・・・・・っ!!」パクパク
友「ったく・・・早くしてくれよ~!!まだかよ!!」
幼馴染「あははは・・・もうすぐだからさ。ね?」
友「ったくこんなに幼馴染をまたせやがって」
幼馴染「あははは・・・」
幼馴染(男さんたちも並んでるのかなぁ・・・)チョロチョロ
幼馴染(あ・・・向こうのカフェにいる・・・)
男「~~~」
不良娘「~~~っ!!」
幼馴染(・・・あのカフェ・・・お洒落だから一度行きたかったところだ・・・)
幼馴染(二人共楽しそう・・・・・・本当にデートしてるみたいに・・・)
店員「大変お待たせいたしましたっ!」
友「ったくおせえよ!!何分待たせるんだよ」
店員「申し訳ございません!!」
幼馴染「と、友くんっ、そんなに怒らなくても」
友「ったく・・・お前はお人好しすぎんだよ」
幼馴染「けどさっ、並んで待ってるのはみんな同じなんだから」
幼馴染「そんなことで怒ったらだめだよ」
友「・・・・・・ああ」
店員「本当に申し訳ございません・・・」
幼馴染「いえいえっ」
友「・・・・・・」
友「はぁ・・・やっと一息つけるぜ」
幼馴染「だねぇ」
友「そんなちょっとでよかったのか?」
幼馴染「うん・・・そんなに食べられないからね」
友「ははっ、なんかアイドルっぽいなそれ」
幼馴染「あははは・・・」(アイドル・・・・・・)
友「しかし・・・店の内装は安っぽい作りだよなぁ。ほんとに新しくできたばっかなのかって思っちまうぜ」
幼馴染「そ、そうだね・・・」
パク
幼馴染(美味しい・・・)
友「う~ん・・・アイスも微妙だな」
幼馴染「・・・・・・」
友「なんかハーゲンダッツみたいなちょっと高級なやつをそのまま買ってきて使ってますよ~ってな感じでさ」
友「幼馴染はどうよ?」
幼馴染「冷たい・・・・・・」
友「??そりゃアイスなんだから冷たいに決まってるじゃないか?」
幼馴染「・・・・・・そうだね」
友「幼馴染?」
幼馴染「ううんっ、なんでもないっ。さっさと食べちゃうね」
友「あはは、そんな慌てて食べるとキーンってなるぜ」
~~~~~~~~
男「ふぅーーい、ちょっと長いしすぎたなぁ」
不良娘「だな」
男「てか・・・幼馴染ちゃんは・・・」
不良娘「ん?今店から出てきたところだな」
男「みたいだな」(けど・・・なんだ?様子が)
不良娘(・・・なんか余計にぎこちなくなってないか?)
~~~~~~~~
友「さてと・・・どこ行こう?」
幼馴染「えぇ!?友くんが誘ってくれたんだし・・・友くんが決めてよ」
友「えぇ~・・・けどこういうのって二人で考えようぜ」
幼馴染「う~ん・・・」(どこでもいいんだけど・・・)
友「そうだっ!服でも見に行こうぜ。新しいの入ってるかも」
幼馴染「そ、そうだね」
トコトコ
男「動き出したな」
不良娘「追うか・・・」
トコトコ
ブティック
幼馴染「わぁ・・・可愛いデザイン~♪」
友「こっちなんかもいいじゃないか?」
幼馴染「ちょっと派手じゃないかなぁ」
友「そうか?じゃあこっちは・・・」
幼馴染「あははは・・・」(そんな押し付けるように選ばなくても・・・)
男「う~ん・・・デートみたいな感じは出てるんだけどなぁ・・・」
不良娘「・・・・・・」(へぇ・・・こんな服が今は主流なんだ・・・)
男「えっと・・・不良娘さ~ん?」
不良娘「へ?な、何!?見失ったの?」
男「ああ、見失った」
不良娘「何やってんだよ!!ちゃんと見てろよ・・・!」
男「あんたも見てなかったがな」
不良娘「う・・・それは・・・」
男「あははは、大丈夫だって見失ってないから」クスッ
不良娘「なっ・・・!!・・・・・・くっ」ギロ
男「そんな怒らない怒らない。見てなかったのは事実だろ?」
不良娘「うぅ・・・・・・ごめんなさぃ・・・」
男「う~ん・・・そうだなぁ」
不良娘「うぅ・・・・・・」
男「じゃあ・・・自分の気に入った服試着したら許してあげようかな」
不良娘「へ・・・?」
男「服が気になってたんだろ?幼馴染ちゃんは俺が見とくから、服見てたら?」
不良娘「いや・・・けど」
男「どうせ集中できやしないだろ?だったら好きなだけ見てから幼馴染ちゃんの方に集中してくれ」
不良娘「・・・・・・」
男「じゃないとこっちも困るし」
不良娘「・・・・・・」コクン
男「それでよし、じゃあ好きなだけ見てきなさい」
不良娘「・・・・・・」
トテトテ
今日はここまでにします・・・
☆goodnight☆(;д;)~
(´・ω・`)>>1乙n
⌒`γ´⌒`ヽ( e)
( .人 .人 γ ノ
ミ(こノこノ `ー´
)にノこ(
再開しやっす(´・ω・`)
幼馴染「う~んこれもいいなぁ」
友「決まりそうか~?」
幼馴染「もう少し待って~」(あれだけ勧めておきながらもう飽きてるし・・・)
友「俺ちょっとトイレ行ってくるわ~」
幼馴染「うん~」
タタタタタッ
幼馴染「はぁーーーー・・・」
男「お疲れみたいだな」
幼馴染「男さん・・・なんか気を使っていただいてすみません・・・」
男「いいよいいよ、気にしないで。それにまたいつこないだみたいなことになるかもしれないしさ」
幼馴染「ありがとうございますっ。男さんと不良娘さんには本当に迷惑ばかりかけっぱなしで・・・」
男「俺のことは全然気にしないで、昔からの馴染みだしさなんていうかほっとけないんだ」
幼馴染「男さん・・・」
男「で?服は決まったのかな~?」
幼馴染「あははは、まだどれにしようか悩んでいまして♪」
男「女の子は服に気を使うからねぇ~、どんな服が好みなの?」
幼馴染「そうですね~・・・可愛いゆったりとした服も好きなのですが、少し大人っぽいものも最近は気になってます♪」
男「大人っぽいものかぁ~幼馴染ちゃんも高校生だから背伸びしたい年頃かな?」
幼馴染「もう~、子供じゃありませんよ~」
男「あははは、幼馴染ちゃんが大人になっちゃったら俺はおっさんだよ~」
幼馴染「全然若いじゃないですか~」
不良娘「♪~~~」(こういうのもいいなぁ~)
不良娘「な、なぁ・・・これとかどうかな・・・」
不良娘「あ」
幼馴染「これとか良くないですか~?」
男「これとこれもいいねぇ・・・組み合わせ次第じゃいろいろバリエーションあってなんか楽しいな」
幼馴染「でしょ~♪」
不良娘(・・・・・・ったく、なんで見張り役が本人と楽しく談笑してんだよ)
不良娘「ったく・・・」
不良娘(・・・・・・)
不良娘「あいつら・・・ほんとに仲良いな・・・」
不良娘「・・・・・・」(なんだろう・・・・・・なんか・・・)
友「ふあぁ・・・」
テクテク
不良娘「!?」(おいおいまずいぞ!!戻ってきたぞ)
~~~~~~
男「じゃあ・・・これとか?幼馴染ちゃんの今履いてるブーツとも合いそうなんだけど」
幼馴染「わぁ、いいですね~・・・・・・・・・っ!!」
幼馴染「お、男さんちょっといいですか!!」
男「え?・・・わわわわ!!!」
シャー・・・
友「戻ったぜ~~・・・・・・ってあれいねぇ」
友「どこ行ったんだ?」
キョロキョロ
不良娘(おいおい・・・大丈夫かよ、バレたら修羅場じゃ済まなくなるぞ・・・)
試着用の個室
男(ど、どうしてこうなった)
男「・・・・・・えっと・・・幼馴染ちゃん?」
幼馴染「は、はい?」
男「なんで俺まで一緒に入ってるのかな?」
幼馴染「えっと・・・つい、咄嗟に?」
男「いや・・・聞かれても・・・」
すみません・・・
続きは明日書きます・・・
ちょい都合で書けませんでした・・・
では☆goodnight☆(;д;)
お?(;゚o゚)つ④
>>181またあなたか・・・
よくわかったね・・・
遅くなりました・・・
再開します
男(しかしまずいな・・・この状況、友にバレたらあいつ切れるどころじゃなくなるぞ)
友「っかしいなぁ・・・ん?」
友「幼馴染~?試着してるのか?」
幼馴染「!?」(どどどどどどうしよう・・・)
男「幼馴染ちゃん、とりあえずあいつの話に合わせておこう」ヒソヒソ
男「幸いバレてないみたいだし」ヒソヒソ
幼馴染「そ、そうですね」
幼馴染「え?あ、うん!!そうだよ~」
不良娘(おいおいおい・・・マジで大丈夫なのか・・・試着はいいけどどうやって出てくんだよ)
幼馴染「と、とりあえずさっき、咄嗟に手に入れた服着替えますね・・・」ヒソヒソ
男「こ、ここで!?」ヒソヒソ
幼馴染「い、一応試着ってことになってますし・・・」
男「え、で、でも俺・・・」
幼馴染「う、後ろ向いててもらってもいいですか・・・?」
男「え、ああ、う、うんっ!!」
幼馴染(ええぇぇい!!もうどうとでもなっちゃえ!!)
シュルシュル・・・
男(やべぇ・・・すぐ後ろで幼馴染ちゃんが着替えてるんだよな・・・)
かこさくあるならぜひみたい
友「どうだ~?着替えれそうか~?なんなら俺が手伝っても・・・」
幼馴染「ぜ、絶対開けないでね!!!」
友「へいへい」(へへ・・・ちょっとだけカーテン開いて)
男(こいつ・・・ちょっとだけ開いて覗こうとか考えてるな)
友「あれ?あかない・・・てか手で抑えられてる?」
グイッ
幼馴染「カーテンなんか開けてどうするつもり?」
友「あはははは・・・ちょっとした冗談だってば」(ちぇ・・・ガードかてぇな)
男(ふぅ・・・あぶなかった)
幼馴染「男さん・・・ナイスです」
男「ヒヤヒヤしたけどね」
男(
>>189
これ終わったらurlのっけます・・・
えっと・・・
あんま期待しないほうがいいっすよ(ーー;)
不良娘「なんとかカーテン開けられるのは避けてたけど・・・どうやってあの人だけ出てくるんだよ・・・」
ブーンブーン・・・
不良娘「あ?メール??」
pi
男
件名:助けてくれ(>o<)
不良娘「・・・・・・」
pipi
re.
自業自得だ
不良娘「送信っと」
pi
ブーンブーン・・・
不良娘「返信早っ!!」
re.re.
頼むから・・・(>_<)
不良娘「・・・はぁ・・・仕方ねぇな」
トコトコ
友「なぁ~まだか~?」
幼馴染「も、もうちょっと待って~」
幼馴染(どうしようどうしよう・・・もう着替え終わちゃったけど)
男(まずいな・・・あいつがこっちを向いてるのか向いてないのかさえ分からない・・・)
友「なぁ~そろそろいいだろ・・・」
ポンポン
友「ん?」
不良娘「よ、よう」
友「お、君は確か男のとこのアルバイトの不良娘ちゃんだっけ?」
男・幼馴染(!?)
友「てか君から声かけてくれるなんて以外だな~」
不良娘「見慣れた顔がいたから…その…声かけてみようと思って」(時間稼ぐからさっさと出てこい!!!)
友「ありがとな!!」
男「……」ソロ~
幼馴染「なんとか注意をそらしてくれてますね…」
男「ああ…出て行くなら今だな」
ササッ
友「しかし…意外だな、あんまりそういう話とかかけて来なさそうな雰囲気だったのに」
不良娘「ん?そうか…?」(やっと出てきたか・・・適当に会話切り上げるか)
不良娘「じゃあ…またな」
友「え?もう?せっかくだし一緒に見ていこうぜ?幼馴染も一緒だしさ」
不良娘「いや…あたしはも帰るところだったしさ。それにあたしがいたらまずいだろ…」
友「そんなことねぇって!幼馴染だっていいって言ってくれると思うしさ」
不良娘「いや…遠慮しておく。」(くどいな…こいつ)
幼馴染「私はいいよ別に~」
シャー
友「お、やっと着替え終わったのか~」
幼馴染「時間かかってごめんね」
友「全くホントだぜ~」
不良娘「……」(すげぇ似合ってる…)
作風めっちゃすきだわ…
かきため?
幼馴染「で…どうかな?」
友「おお、すげえいいと思う。ブーツに少し控えめな服の色合いといいなんか大人っぽいな」
幼馴染「ありがとう♪」
友「不良娘ちゃんもどう?同じ女の子からの視点で見てどうかな?」
不良娘「え?」
幼馴染「あははは…正直に言ってくれていいよ~♪」
友「そんな自身なくすようなこと言うなよ」
幼馴染「どこからも自身なんてわかないよ~」
不良娘「……」じ~…
199訂正
致命的なミスしてました…
友「そんな自信なくすようなこと言うなよ」
幼馴染「どこからも自信なんてわかないよ~」
友「……」(すげぇガン見してるなぁ)
幼馴染「……」(ど、どうしよう…なんかすごい真剣に吟味してるけど)
不良娘「……」
不良娘「ふむ……」
友「ど、どう?」
幼馴染「……」ドキドキ
不良娘「うん…いいと思うよ。なんていうかうまく言えないけど…相応というかなんというか」
友「おおお…そうか!!やったな幼馴染!」
幼馴染「う、うん…」(よかったぁ…)
不良娘「ていうか…あたしがどうこう言ってもなんの参考にもならないけど…」
友「そんなことねぇよ~、女の子からの視点は重要だって」
幼馴染「そうそう。どうせ着るなら他の女の子からもいいなぁって思われるほうがいいしね~」
不良娘「そ、そっか……」
男(なんだ…あいつら結構いい感じじゃないか。それに不良娘ちゃんも…)
~~~~~~~~~
ミスドにて…
友「それでさ~あの女aがさ~」
幼馴染「え~?そうなの~?」
不良娘「……」チュー…
不良娘(なんだ…このあたしの場違いな感じは…)
不良娘(二人は楽しそうに会話してるし…あたしも混ざればいいのか…?)
幼馴染「はい、不良娘ちゃんのドーナツ♪」
不良娘「え、ああうん…ありがと…」
友「不良娘ちゃんって少食?」
不良娘「え…なんで?」
友「だって、オレンジジュースばっか飲んでてさ全然ドーナツ食べてないし」
不良娘「え?ああ、そ、そうかな…」
幼馴染「不良娘ちゃんには不良娘ちゃんのペースがあるんだよ~」
友「あははは、そういうもんかな?」
幼馴染「友くんががっつき過ぎなだけだし~」
友「はははは、それはあるかもな。不良娘ちゃんさ?」
不良娘「うん?」
友「もしかして俺たちに気を使ってる?」
不良娘「へ?」
友「いやぁ…俺たちばっかで喋ってたからさ~。なんか悪いなぁって」
幼馴染「あははは、確かにそうだね~ちょっと自居心地悪かったかな…」
不良娘「あ、いや…そういうんじゃないから」
友「?」
不良娘「いや……その」
幼馴染「?」
不良娘「……」
不良娘「あたしさ…こういうの初めてだったから…」
幼馴染「こういうの…?」
不良娘「その……友達と…どこかでお茶したりするのとか」
不良娘「初めてだったから……」
幼馴染「クスッ」
不良娘「???」
友「あはははは、そんなの反応見てればわかるよ~」
幼馴染「あはははは」
不良娘「……」
幼馴染「あはは…ごめんね、私たちも気を使ってあげられなくて」
友「俺たちもどんなふうに会話に入ってくるのか見たくてさ、それでつい」
不良娘「………」(なんだそれ…)
友「はははは…ちょっとトイレ行ってくるな」
幼馴染「うん」
不良娘「はぁ……」
幼馴染「あははは…ごめんね気を使わせちゃって」
不良娘「ああ、気にしないで…。あの人に頼まれた手前もあるし」
幼馴染「あははは、ごめんねいろいろ頼んじゃって」
不良娘「今度カフェに来て金落としてくれるならそれでいいよ…」
幼馴染「もちろん、カフェには立ち寄るよ♪」
不良娘「あの人がまた出世払いとかにしなきゃいいけどな」
幼馴染「ホントだねっ♪」クスッ
端っこのテーブル
男「いやぁ…女の子同士が仲良くしてるのはいいねぇ」
男「ついでにエビグラタンうめぇ」モシャモシャ
~~~~~~
夕方帰り道
友「じゃあここで解散だな」
幼馴染「うんっ!今日はありがとうね~」
友「いいってことよ。じゃあな~」
幼馴染「不良娘ちゃんも今日はありがとうございます」
不良娘「そんな丁寧に言われるようなことしてないけどな」
幼馴染「ううん、途中からちょっとハプニングもあったけど…私は楽しかったし、すごく安心できたよ」
不良娘「そ、そっか…」
幼馴染「これからも…お友達としてよろしくお願いしますっ」
不良娘「あ、う、うん……よろしく」
ギュッ
幼馴染「じゃあ私はこれで」
不良娘「あ、ちょっと待て」
幼馴染「……??」
不良娘「またこの前みたいなことになるといけないから送ってくよ」
幼馴染「あははは…そうだね~」
幼馴染「じゃあお願いしますっ」
不良娘「う、うん…」
トコトコ
幼馴染「そういえば…不良娘ちゃんってアルバイト時給が高いからって言ってたよね?」
不良娘「うん…そうだけど、それが何?」
幼馴染「いやぁ、何か目標でもあるのかなぁって」
不良娘「……」
幼馴染「ご、ごめんね!!もしかして聞いちゃまずいことだった!?」
不良娘「あ、いやっ!そうじゃないから!!」
幼馴染「そ、そっか…よかった」
不良娘「…けど」
幼馴染「??」
不良娘「内緒…」
幼馴染「え~~内緒なの??」
不良娘「……うん」
不良娘(これはもう少し仲良くなれたら…話すよ)
~~~~~~
幼馴染「あっという間についちゃったね~」
不良娘「駅から近かったんだな」
幼馴染「えへへへそうなんだ~。だからいろんなところに遊びに行けて便利なんだけどね~」
不良娘「アイドルだからなかなかできない?」
幼馴染「そうなんだよねぇ…」
幼馴染「だから今日はすごく楽しかったよ!女の子と一緒に遊べて」
不良娘「…そっか」(あたしなんてなんにもしてないよ…)
幼馴染「おかげで明日のイベントのモチベーションも上がったしね♪」
不良娘「なっ!?明日仕事入ってたのかよ!?」
幼馴染「うんっ」
不良娘「けど…せっかくの休みだったんだし、体休めたほうが…」
幼馴染「あははは…たしかにね。けどそれじゃあモチベーション上がらないし…」
幼馴染「せっかくイベントに来てくれてるファンの方には最高潮の私でありたいからっ♪」
不良娘「……そうだけど」
幼馴染「せっかくイベントに来てアイドルのテンションが低かったとか、笑顔が不自然だったとか」
幼馴染「そんなのファンのみんなガッカリしちゃうよ」
不良娘「……」
幼馴染「イベントに来てくれた人みんなに楽しんでもらわなきゃ♪私の舞台である前にファンのみんながいるんだから」
不良娘(……こいつ…)
不良娘「そっか、楽しんでもらえたならあたしも一緒に行動した甲斐があったよ」
幼馴染「うんっ♪じゃあ不良娘ちゃん今日はありがとう。ばいばいっ」
不良娘「ああ、またな」
不良娘「……」
今日はここまでにします・・・
なんか結構見てくれてる人がいて感謝です
どうぞ暖かい目で見守ってやってください…
結構誤字脱字やら変換ミスが多くて
あと読みにくいかもしれませんが
ちょい友の扱いが難しくなってきた…
>>198
大まかなストーリーの流れは考えてますが
大体の会話や流れは即興で書いてるんで結構だめだめな部分が多かったりしてますよ
再開します
男「今日はありがとうな」
不良娘「あ、いやあたしは何にもしてないっすから・・・」
男「幼馴染ちゃんすごい嬉しそうだったよ。俺と一緒にいるときよりも楽しそうにしてたし、ちょっと悔しいなぁ」
不良娘「そうなんすか?」
男「おう、なんだろうな・・・やっぱり女の子同士だからかな」
不良娘「そういうもんなんすかね」
男「じゃないの?俺はよくわかんないけど」
不良娘「あたしもあんまり話したこととかないし」
男「そうなの?」
不良娘「友達なんていなかったっすからね」
男「え・・・?」
不良娘「こんな奴に好き好んで寄ってくるやつなんていないっすからね」
男「・・・けど話せば普通じゃんか」
不良娘「あたしの第一印象・・・」
男「え・・・?」
不良娘「あたしと初対面したときの第一印象・・・どう思いました?」
男「・・・・」
不良娘「・・・そういうことっすよ」
トテトテ
男「・・・・」
~~~~
自宅にて
男「情けねぇな・・・俺」
男(結局何も答えられなかったな・・・無責任なこと言ってしまったな)
男「確かに俺も第一印象は近寄りがたいとか思っちまったもんな」
男「はぁ・・・せっかく仲良くなりはじめてたのになぁ」
~~~~
イベント当日
幼馴染「ありがとうございますっ♪」
アイドル男「ありがとうございます」
アイドル男「あははは、まさかアイドルイベントに君もいるなんてね」
幼馴染「あははは、ホント偶然ですね♪」
アイドル男「見知った顔だからすごくやりやすかったよ」
幼馴染「私も少し落ち着けました」
???「いや~すごいよかったで~」
幼馴染(この人たしか・・・この前のオリコン1位の・・・)
アイドル男「バンド男さんお疲れさまです」
バンド男「ああ、お疲れ様~」
幼馴染「お疲れ様ですっ」
バンド男「えっと幼馴染ちゃん・・・だっけ?この前オリコンに出てたよな」
幼馴染「あ、はいっ!!まだまだ駆け出しですけど・・・」
バンド男「いやいや、アイドルっていうからあんまり歌に関しては期待してなかったけど他のやつとは全然違うな」
バンド男「単純にすごいって思ったよ」
幼馴染「そんなっ」アセアセ
バンド男「あははは、そうだ今度の撮影の打ち上げうちにメンバーと一緒にどう?」
幼馴染「あははは、すみません・・・まだ未成年なので居酒屋には」
バンド男「大丈夫大丈夫だって、俺ら大人同伴なら問題ないよ」
アイドル男「お酒さえ飲まなければだけどね」
幼馴染「あはは・・・・・・けど学校もありますし、勉学もおろそかには・・・」
バンド男「真面目な子だなぁ~」
マネージャー「幼馴染ちゃんーそろそろいくよー」
幼馴染「あ、はい!!」
幼馴染「すみませんっ!ではこれで失礼します」ペコリ
バンド男「おう、じゃあね」
アイドル男「お疲れさまー」
タタタッ
バンド男(前はちらっとしか見れなかったが中々の上玉だな・・・)
マネージャー「お疲れさま~」
幼馴染「お疲れさまですっ」
マネージャー「すごいじゃない、バンド男さんに覚えてもらってるなんて」
幼馴染「あははは、ちょっとびっくりしちゃいました。私なんて眼中にないのかなって思ってましたから」
マネージャー「音楽に関してうるさいあの人に覚えてもらってるなんて相当すごいよ」
幼馴染「私もtvで何度も見たことあります。学校の友人もファンだって・・・」
マネージャー「実はあたしもファンなんだー♪」
幼馴染「私伝いにサインとか求めないでくださいねー」
マネージャー「そんなことしないわよー。あたしは堂々と言うわ!!」
幼馴染「あはははは、ホントに言いそうですね」
マネージャー「また機会があればなんだけどねぇ」
~~~~
カフェ
男「よし、今日はもう上がっていいよー」
不良娘「うっす」
不良娘「あの・・・地下の広場使ってもいいっすか?」
男「おういいぜ、電気付けるからちょっと待ってて」
ゴソゴソ
ガチャン
幼馴染「こんにちはー」
不良娘「おっす・・・」
幼馴染「不良娘ちゃんこんにちはっ♪アルバイトは今日はお仕舞い?」
不良娘「さっき終わったばっか」
幼馴染「そっか♪」
男「準備できたよー。お?幼馴染ちゃんこんにちは」
不良娘「ありがとうございます」
タタタッ
幼馴染「こんにちはっ♪準備ってなんですか?」
男「ああ、不良娘ちゃんの演劇の練習場だよ」
幼馴染「演劇!?不良娘ちゃん演劇やってるんだ?」
男「俺も最初は驚いたけど、練習する場所がなかったらしくてそれでカフェの地下がちょうどいいかなって」
幼馴染「確かにびっくりしちゃいますよね」
~~~~
不良娘「ふぅ・・・」
男「どう?」
不良娘「悪くないっすね」
男「あははは、そっか」
幼馴染「結構広いですねぇ」
男「もともとダンス教室立った場所を改築したからなぁ」
不良娘「ふーん・・・」
男「さ~て練習はどう?」
不良娘「うーん・・・・・・一人でやってるとどうも、効率が・・・」
男「そっかぁ・・・、じゃあ幼馴染ちゃん」
幼馴染「はいっ!!」
男「相手役やってあげてくれないかな?」
幼馴染「わ、私がですか!?」
男「俺よりも精通してそうだし、なにより俺がそういうことからっきしダメだからさ」
幼馴染「はぁ・・・不良娘ちゃんさえよければ、私は一向に構いませんが」
不良娘「あたしも全然大丈夫だよ」
男「よしっ!決まりだなじゃあ、頼む」
幼馴染(どうしよう・・・演劇なんてやったことないけど)
~~~~~~
幼馴染「~~~~」
不良娘「~~~~」
幼馴染(どうだろう・・・うまくできてるかなぁ)
幼馴染(というか・・・不良娘ちゃんすごい上手・・・)
幼馴染(演劇部でも入ってるのかな?)
不良娘「おい」
幼馴染「は、はいっ!?」
不良娘「お前のセリフ待ってるんだけど」
幼馴染「あ、ご、ごめんね!!」
幼馴染「~~~~~~」
不良娘「・・・・・・」
~~~~~
不良娘「よし、今日は仕舞いにするか」
幼馴染「おつかれ~」
不良娘「ああ、おつかれ」
男「おつかれさん、差し入れ持ってきたぜ」
幼馴染「不良娘ちゃんってすごいね!!演劇部かなにかに入ってるの??」
不良娘「いや、とくに」
幼馴染「そうなんだー。でもどうして演劇の練習を?」
不良娘「ひみつ」
男「そうなんだよなぁ、その理由だけ教えてくれないんだよ」
幼馴染「あははは、そうなんだ~」
不良娘「・・・・」
男「よし、今日はお開きだ。明日にしよう」
幼馴染「そうですね、私途中まで不良娘ちゃんと帰りますね」
不良娘「ああ」
男「いや、俺が車で送ってくよ。さすがに夜遅いし」
不良娘「え・・・いやけど」
男「気にしなくていいよ。これで二人に何かあったら俺の責任だしさ」
幼馴染「あははは、なんか申し訳ないです」
男「いいっていいって、気にしなさんな」
男(さてと・・・不良娘ちゃんの方が家遠いし、彼女を先に送ってくか)
幼馴染「じゃあ、お願いしますー」
不良娘「お願いします・・・」
男「あいよー」
ブルウーン
男「じゃあ、先に不良娘ちゃんを送っていくね」
幼馴染「わかりました♪」
不良娘「お願いします・・・」
~~~~~
不良娘「あ、この辺でいいっす。もう歩いてすぐそこなんで」
男「そう?じゃあこの辺で降ろすけど」
不良娘「大丈夫っす。じゃあ、お疲れさまです」
男「おう、おつかれさん」
幼馴染「またねー」
不良娘「失礼します」
ブルウーン
男「さてと、次は幼馴染ちゃんだね」
幼馴染「はいっ、宜しくお願いします♪」
男「おう、まかせときな」
男「そうだ、最近さ新しいメニュー考えてるんだけど」
男「中々良いアイディアが思い浮かばなくてさ」
幼馴染「そうなんですかー。どんなメニューにしたいと思ってるんですか?」
男「そうだなぁ、なんかインパクトのあるメニューがいいんだけど」
幼馴染「インパクト・・・」
幼馴染「あんこパスタなんてどうですか?」
男「うぇぇ・・・なにそのダークマター」
幼馴染「暗黒物質じゃありませんよー!おいしいですよ!」
男「まぢかよ・・・」
幼馴染「それに男さんも食べたことありますよ~?」
男「まぢで!?」
幼馴染「ほんとですよ~」ジトー
男「全然覚えないんだけど・・・」
幼馴染「もう~・・・小さい時よく食べたじゃないですか~」
男「全然覚えてないよ・・・」
幼馴染「じゃあ今度私がつくってあげます」
幼馴染「それで思い出してくれるはずです」
男「あははは、期待してるよ」
幼馴染「大体男さんもパクパク食べてましたよ~?」
男「否!!断じて否!!」
男「きっと子供のころだったからだと思うよ~?」
幼馴染「確かに甘味は強かったですけど、でも甘さ控えめで作りますね♪」
ブルゥーン
男「えっとこの辺で良かったよね?」
幼馴染「はい♪ありがとうございます」
男「いえいえ、ただでさえストーカー被害に遭ってるんだし夜の一人歩きも危ないしね」
幼馴染「本当にありがとうございます。なんだかちっちゃい頃を思い出しました」
男「ちっちゃい頃?」
幼馴染「遊園地に行ったとき、よくゴーカートでとなりに乗せてくれましたよね」
男「あははは、そんなことあったね。友はひとりで乗りたいって言って、幼馴染ちゃんを待たせるわけにもいかないから乗せてたっけ」
幼馴染「すごく楽しかったですよ。男さん真剣に運転してくれて」
男「そりゃあ女の子を怖がらせるわけにはいかないからさ」
幼馴染「ふふふ、やさしいですよね」
男「そんなじゃなくてお人好しなだけだよ」
幼馴染「そんなことありませんよ・・・私は好きですよ」
男「?」
幼馴染「男さんのそういうところ・・・」
男「・・・・・・あ、ありがとう」
幼馴染「・・・・・・」
男「・・・・・・」
幼馴染「あははは・・・立ち話しちゃってすみません!!じゃ、じゃあ・・・おやすみなさい」
男「お、おう!!おやすみなさい!!」
カシャ
記者「ふふふ・・・」
それから数日後
男「ふああぁ・・・よく寝たなぁ」
男「新聞と牛乳でも買いに行くか・・・」
ガチャン
男「ふぁぁ・・・」
ヒソヒソ・・・
男「ねみぃ・・・」
モブ「あれじゃない?」
モブa「だと思うよけど・・・ねぇ」
売店
男「おばちゃんー、いつもの頂戴~」
おばちゃん「あらあんた、街中で噂になってるよ~」
男「え?イケメンって?」
おばちゃん「確かにねぇ~おばちゃんがもう10くらい若ければねぇ」
男「サバ読みすぎやろそれ」
おばちゃん「あんだって?」
男「なんでもありません」
おばちゃん「そうじゃなくて、とにかくこれあげるから読みな」
男「そこらへんにある文春じゃない?俺別に芸能人に興味ないんだけど」
おばちゃん「とにかく家で読みな」
男「うん・・・わかったけど」
トコトコ
男「こんなのもらってもなぁ」
男「っと・・・今日の新聞、新聞と」
人気アイドル
男と密会デートか!?
男「なんだこの見出し・・・新聞も文春紛いな記事しか載せられないとか、どんだけニュースないんだよ」
男「ん?おいこの写真の二人って・・・」
男「俺と幼馴染ちゃんじゃねぇかよ!!!!!!!!!!!」
事務所
記者a「新聞の記事は本当なのでしょうか!?」
記者b「何かコメントを!!」
マネージャー「道を開けてください!!」
幼馴染「すみません!!通してください!!」
ガヤガヤ
ガチャン
幼馴染「はぁぁ・・・」
マネージャー「はぁ・・・大変なことになったわね」
幼馴染「ごめんなさい・・・」
マネージャー「いいのよ、あの記事本当なの?」
幼馴染「いえ、ただ家まで送ってもらっただけですよ」
マネージャー「そっか、なら良かった」
幼馴染「・・・・・・」
~~~~~~
不良娘「・・・・・・」
本日都合により休みとさせていただきます
不良娘「・・・・・・」
ドンドン
男「ゴシップ記者でも来たのか・・・?」
不良娘「あたしっす・・・」
男「不良娘ちゃん?」
男「ちょっと待って今開けるから」
カチャ
不良娘「で?なんで休業なの?」
男「いや・・・ほらぁ・・・ね?」
不良娘「あたし今日バイト入ってたよな?」
男「はい・・・」
不良娘「しかも今日開店から閉店までフルだったよな?」
男「はい・・・」
不良娘「それで結局お店は休み、バイトは必要ないと・・・」
男「面目次第もございません・・・」
不良娘「はぁ・・・」
不良娘「で?あたしは帰ればいいのか?」
男「う~ん・・・」
不良娘「・・・・・・」
男「とりあえず座ろっか」
よいしょ
ポチッ
tv「わーわーぎゃーぎゃー」
不良娘「朝のワイドショーで早速取り上げられてるな」
男「ああ、幼馴染ちゃん大丈夫かな・・・」
不良娘「さぁな・・・」
~~~~~~~
マネージャー「ほんとに申し訳ありません」
プロデューサー「まぁ・・・起こってしまったことは仕方ない」
プロデューサー「大体彼女自身も潔白だと訴えているのだろ?」
マネージャー「はい・・・」
プロデューサー「前のストーカー事件に加えて、これか・・・」
プロデューサー「しかし今までのような活動は難しくなるな・・・」
マネージャー「今も電話応対で手一杯ですし・・・収まるには時間がかかりそうですね」
プロデューサー「うむ・・・とにかく事態が収拾されるまでは彼女を自宅待機にしておいたほうがいいな」
マネージャー「やはり・・・活動休止ですか?」
プロデューサー「ゴシップの真意はどうあれ、載せられてしまった事自体に問題があるからな」
マネージャー「・・・分かりました」
再開します・・・・
遅くなってすみません
がちゃん
幼馴染「マネージャーさん・・・」
マネージャー「幼馴染ちゃん・・・」
幼馴染「活動はやっぱり・・・」
マネージャー「そうね、難しいわね」
幼馴染「そうですか・・・」
マネージャー「まぁしばらくの間よ。長期休暇だと思えばいいわ」
マネージャー「それに学生なんだし、学業に専念してほしいしね」
幼馴染「マネージャーさん・・・」
マネージャー「それにゴシップが問題なんだから・・・あなたは何も悪くないわよ」
幼馴染「本当にすみません・・・」
~~~~
幼馴染「はぁ・・・」
トコトコ
アイドル男「幼馴染ちゃん!!」
幼馴染「あ、アイドル男さん!」
アイドル男「記事みたよ、大変だったね」
幼馴染「はい・・・ブログの方も炎上しちゃって」
アイドル男「そうか・・・僕も一度同じことがあったからね・・・・」
幼馴染「アイドル男さんもですか!?」
アイドル男「ああ、その時はゴシップ誌だけだったから有名にはならなかったけどね」
幼馴染「確かに聞いたことないですね」
アイドル男「大きな記事になる前に解決したからね・・・」
アイドル男「・・・」
幼馴染「アイドル男さん・・・?」
アイドル男「あ、ごめんね。ボーッとしてたみたい」
幼馴染「大丈夫ですか?」クスクス
アイドル男「あははは、大丈夫大丈夫」
アイドル男「正面玄関から行くのは無理そうだね」
幼馴染「裏口もダメですね・・・」
アイドル男「ちょっと待っててね」
pipi
幼馴染「??」
アイドル男「あ、僕だけど、ちょっとお願いできるかな」
幼馴染(アイドル男さん・・・一体誰に電話したんだろう)
ーーーーーー
事務所前
ガヤガヤ
ブルゥーン
運送屋の兄ちゃん「ちょっとすみませんねぇー」
ブルゥーン
記者a「中々姿を現さないなぁ」
記者b「このまま揉み消しにするつもりかぁー!?」
ーーーーーー
運送トラックの中
ブルゥーン
ゴソゴソ
アイドル男「うまくいったみたいだね」
おさ
運送トラックの中
ブルゥーン
ゴソゴソ
アイドル男「うまくいったみたいだね」
幼馴染「みたいですね」
アイドル男「すまないね」
運送屋の兄ちゃん「いいってことよ、俺とお前の仲だしな」
幼馴染「ありがとうございます」ペコリ
運送屋の兄ちゃん「気になさんな、こいつの頼みだからな」
幼馴染「それにしても荷物に紛れて脱出なんてよく考えつきましたね」
アイドル男「前に一度やったことがあってね」
幼馴染「そうなんですか~?」クスクス
運送屋の兄ちゃん「前も確か似たような感じだったな」
幼馴染「そうなんですか・・・?」
アイドル男「おいおい・・・」
運送屋の兄ちゃん「あ、わりぃわりぃ、気にしないでくれ」
幼馴染「??」
アイドル男「あと、どれくらいで着きそうだい?」
運送屋の兄ちゃん「もう少しだ」
アイドル男「そうかい」
幼馴染「・・・」
幼馴染(アイドル男さん・・・前に何かあったのかな・・・)
ブルゥーン
運送屋の兄ちゃん「着いたぜ、この辺まで来りゃ大丈夫だろ」
幼馴染「ありがとうございます!」
アイドル男「じゃあ気を付けてね」
幼馴染「はい、本当にありがとうございます」
アイドル男「いえいえ」
運送屋の兄ちゃん「じゃあ俺は行くわ。仕事もあるしな」
ブルゥーン
アイドル男「じゃあ僕もこれで・・・」
友「幼馴染!!」
幼馴染「友くん!?」
友「どういうことなんだあの記事!?なんで男と・・・」
友「あ、あんたは・・・・」
アイドル男「あははは、僕はアイドル男って言えばわかるかな?彼女と同じ事務所で・・・」
友「なんで幼馴染と・・・」
幼馴染「アイドル男さんは私をここまで送ってくれたんだよ」
友「そうかよ・・・どうもっす」
アイドル男「いえいえ」
友「ここからは俺が送っていきますから」
幼馴染「あはは、いいよ・・・一人でも帰れるから」
友「そういうわけにはいかねぇって!変なファンが待ち構えてたりするかもしれねぇし」
アイドル男「確かに一人で帰るのは良くないよ。彼に送ってもらった方がいいよ」
幼馴染「は、はぁ・・・」
アイドル男「じゃあ、彼女をお願いします。では」
友「うっす・・・」
幼馴染(はぁ・・・それにしても今後どうしよう・・・)
幼馴染(変に釈明すれば誤解を招くと言われたし・・・けどこのまま黙ったままなんて)
幼馴染「はぁ・・・」
友「つーかさ、お前アイドル男と仲良いのか?」
幼馴染「へ?」
幼馴染「うん・・・まぁ」
友「それにしても・・・ここまで送ってきてもらうって」
幼馴染「それは事務所から出られない状況だったからで・・・」
友「だったら俺に連絡くれれば・・・」
幼馴染「え?どうして??」
友「いや、だってよ。こういうときは付き合い長い奴に相談するもんだろ?」
幼馴染「で、でも友くんに迷惑かかるし・・・それに・・・」
友「別に迷惑だなんて思わねぇし、言ってくれれば駆けつけたって!」
幼馴染「そ、そっか・・・」
ーーーーー
カフェ
男(幼馴染ちゃん大丈夫かな・・・・)ソワソワ
男(記者たちに捕まって質問攻めとか・・・)
男(スキャンダル・・・)
男(やばいやばいやばいって!!)
不良娘「・・・」
不良娘(わかりやすいやつ・・・)
不良娘「そんなに気になるなら・・・」
不良娘「会いに行ってくればいいじゃん・・・」
男「ですよね」
男「っていやいや、それはまずいだろ」
不良娘「今一瞬同意したよな」
男「気のせいだ」
男「問題になってる渦中の人物が本人に会いに行くとかアホかよ・・・」
不良娘「けどソワソワうっとおしいんだけど」
男「ああ、わかってるけど。うーん・・・」
不良娘(ま、実際は見てて面白いんだけどね・・・)
男「あああ!!!もう考えるのはやめだ!!」
不良(単純なやつ・・・)
チャリン
男「いらっしゃいませー」
不良娘「いらっしゃいませ~♪」
ーーーーー
友「・・・」
幼馴染「・・・」
幼馴染(はぁ・・・空気が重い・・・)
友「な、なぁ」
幼馴染「な、何?」
友「あの記事のことなんだけどさ」
幼馴染「あ・・・うん、それがなにかな??」
友「嘘だよな?ゴシップ記事のデタラメだよな?」
幼馴染「そ、そうだよ?」
友「そっか!ならよかった」
幼馴染(一番考えたくないことなのに・・・)
友「しかし、アイドルって大変だよな!ありもしないことをゴシップに書かれたりしてさ」
友「幼馴染に限ってそんなこと・・・あるわけないのにな」
幼馴染「・・・・」
幼馴染「友くんって・・・いつもそうだよね・・・」
友「ん?なんか言ったか??」
幼馴染「・・・・」
友「幼馴染?」
幼馴染「ううん・・・なんでもない」
幼馴染「もう家近いからここまででいいよ・・・」
幼馴染「あとは一人でも大丈夫だから」
友「そういうわけにはいかないって!一応頼まれてるわけだしさ、それにマンションの前で待ち構えてるかもしれないしさ」
幼馴染「ほ、本当に大丈夫だから」
友「駄目だってば!それに久々にお前の家にいきたいって言うか」
幼馴染「え!?だってあんな記事が出されたあとだよ!?駄目に決まってるでしょ!」
友「な、なんだよ冗談に決まってるだろ。そんなに怒ることないじゃないか」(ちっ・・・)
幼馴染「だって・・・!」
ヤンキー「ん?よう!」
幼馴染「あ、花屋さん!お久し振りです」
ヤンキー「ああ、久しぶりだな。確か男の幼馴染みの・・・」
幼馴染「覚えてくれてたんですか!?」
ヤンキー「ああ、おまえさんみたいな可愛い子はそういないからな」
幼馴染「またまた~」
ヤンキー「あはははは」
友(ちっ・・・余計なときに。大体こいつは苦手なんだよ・・・)
友「すみません、今彼女を送ってる途中なんで・・・」
ヤンキー「あ?俺はこの子にちょいと用があったんだが・・・」
友「いや、けど俺も送ってる途中ですし」
幼馴染「友くんここまででいいよ、花屋さんには私も用があるし」
友「は?そんなこと聞いてないぞ!」
幼馴染「それは・・・」
ヤンキー「いやぁ、急ですまんねぇ。たまたま他の仕事早く終わったもんでね」
ヤンキー「それで早めに着いちまったわけよ」
幼馴染「そうなんですか!わざわざすみません」
友(ご丁寧に解説をありがとさん・・・)
ヤンキー「というわけだから、ここで姫様を守るナイト交代ってことで」
幼馴染「ありがとう友くん・・・ごめんね」
友「・・・・ああ、わかったよ」
トコトコ
幼馴染「わざわざすみません」
ヤンキー「いいってことよ、男の大事な友人だしな」
幼馴染「あはははは」
幼馴染(男さんの・・・大事な・・・)
ヤンキー「しかしまぁ、さっきの彼」
ヤンキー「俺に半端ない敵意向けてたな」
幼馴染「す、すみません!」
ヤンキー「はははは、何も嬢ちゃんが謝ることないだろ」
幼馴染「私の幼馴染みなんです・・・」
ヤンキー「ああ、なるほどね。しかひずいぶんと君にご執心のようだが」
幼馴染「私がアイドルだからですよ・・・」
ヤンキー「??」
284訂正
ヤンキー「ああ、なるほどね。しかし随分と君にご執心のようだが」
ヤンキー「それが何か関係あるのか?」
幼馴染「彼が私にこだわるのは私がアイドルというステータスを持ってるからだと思います・・・」
ヤンキー「そうなのかぁ??」
幼馴染「あははは、あくまで私の勝手な思い込みだと思うのですが」
幼馴染「私・・・昔はあまり人から好かれるような人間じゃなかったんです」
ヤンキー「そうなのか?そんな風には見えないけどな・・・」
幼馴染「誰からも相手にされなくて・・・唯一私と遊んでくれたのが彼と男さんだけでした」
幼馴染「二人はよく遊んでくれました。私が学校で一人でいると駆け寄って一緒に遊ぼうって誘ってくれて」
ヤンキー「ああ、一度だけ男から聞いたことあるよ」
幼馴染「もう~・・・喋っちゃうなんて男さんも人がわるいなぁ」
ヤンキー「ははは、そう言ってやらないでくれ」
幼馴染「ふふふふ・・・そうですね」
幼馴染「けど友くんと遊んでいるときは男さんは少し距離をおいて私たちを見守ってる感じでした」
幼馴染「私は男さんとも一緒に遊びたかったんですが・・・私たちに気を使っていてくれてることに当時はわからなくて・・・」
幼馴染「それでどうして一緒に遊ばないんだろうってずっと疑問に思ってて・・・」
幼馴染「けど・・・友くんが他の男友達に遊びに誘われて何処かへ行ったときは必ず男さんが私の相手をしてくれました」
幼馴染「友くんのように誰かと遊ぶわけでもなく、ずっと私のことを気にしてくれてて・・・」
ヤンキー「馬鹿だなあいつは」
幼馴染「あははは・・・花屋さんは手厳しいですね」
ヤンキー「ホント馬鹿がつくほど不器用だな」
幼馴染「人に気にしてもらったのはそれが本当に初めてで・・・」
幼馴染「いつまでも男さんにも甘えてばかりいられないって思って必死の思い出友達を作ろうとしたんですが中々・・・」
幼馴染「どうにか自分を変えようと思っていた矢先に街でスカウトされまして・・・」
ヤンキー「それがアイドルになるきっかけだったと・・・」
幼馴染「元々歌うことが好きでしたしあまり抵抗はありませんでした」
幼馴染「本当に大した目的もなく・・・ただ歌いたいっていうだけで、それだけでアイドルになってしまったんです」
幼馴染「でも・・・いざアイドルになって歌ってみたら」
幼馴染「今までの世界が手のひらを返すように変わっていって・・・」
幼馴染「今まで相手にしてくれなかった人達まで私を見てくれて」
幼馴染「人から好かれるってこういうことなんだってそう錯覚してしまって・・・」
ヤンキー「錯覚?」
幼馴染「アイドルになる前にも男性から学園のアイドルって言われていたらしくて」
幼馴染「私自身そんなこと知りもしませんでしたし、アイドルになった後で初めて知って・・・」
幼馴染「アイドルになって人から注目されて私は好かれているのかなって・・・」
幼馴染「けど・・・あるとき友くんと話してる時に気づいたんです」
~~~~~~
友『今日もすごかったな、客入り半端なかったぜ!」
幼馴染『あははは、ありがとう!でも私はただ必死でやってただけだよ』
友『学園祭でこんなに盛り上がるなんてな』
幼馴染『あははは』(みんな喜んでいてくれた・・・)
幼馴染(まだ駆け出しなのに・・・こんなに色んな人が応援してくれてるなんて)
幼馴染(ちょっと・・・嬉しいなぁ)
友『これもアイドル様々だな!』
~~~~~~~~
幼馴染「彼は結局私のステータスばかりで・・・私そのものを見てはなかったんですよ・・・」
ヤンキー「そうなのかねぇ」
幼馴染「一緒に遊んでたときも何だかんだで邪険にされてたときもありましたしね」
ヤンキー「うーん・・・俺には幼馴染みなんていなかったからわからんけどねぇ」
幼馴染「そうなんですか?」
ヤンキー「だから女の子の考えてることなんてさっぱりだわ」
幼馴染「変に考えてることを深読みしようとするよりは良いと思いますよ」クスッ
ヤンキー「おかげで色恋なんてさっぱりだけどな」
ヤンキー「幼馴染ちゃんはなんでアイドルに?」
幼馴染「なんで・・・・・うーん・・・どうしてなんでしょうね・・・」
ヤンキー「あははは、なんだそれ」
幼馴染「あははは、いい加減ですよね・・・」
幼馴染「たぶん・・・人から好かれたかったんだと思います・・・」
ヤンキー「ほう」
幼馴染「ずっと誰からも見向きもされなかったのでそれできっと・・・」
ヤンキー「なるほどねぇ。好かれたかったっか・・・」
幼馴染「私にもよくわからないんです」
幼馴染「自分がどうしてアイドルになろうと・・・どこで踏ん切りがついたのか・・・」
ヤンキー「そんなもんじゃないか?」
幼馴染「え?」
ヤンキー「人が何かやろうとするのに、理由なんかないと思うし」
ヤンキー「ただそうしたかったって・・・そういう理由だけでも良いと思うよ」
幼馴染「あははは、そんな理由でいいんですかね・・」
ヤンキー「人に好かれたいって言うのでも俺は良いと思う」
幼馴染「人に嫌われても良いって言う人はいますけど、嫌われたいって思う人はいませんしね・・・」
ヤンキー「ははは、ちげぇねぇ」
ヤンキー「そうだそうだ、これ頼まれてた品だよ」
幼馴染「あ、ありがとうございます。いつもすみません」
ヤンキー「いいってことよ、こんな高い花注文してくれるのは幼馴染ちゃんだけだしな」
幼馴染「いえいえ、これなら父も喜んでくれます」
ヤンキー「お父さんにかい?孝行な娘さんだねぇ」
幼馴染「そんなかとないですよー、私なんか・・・親不孝ものでしたよ?」
ヤンキー「はははは、過去形で言ってあげるなよ。お父さん泣いちゃうぜ」
幼馴染「あははは、そうですね」
ヤンキー「じゃ、俺はこの辺で」
幼馴染「わざわざありがとうございました!」
ヤンキー「いえいえ、じゃあまたよろしくねー」
ーーーーーー
学校にて
ガラガラ
不良娘(幼馴染は休みか・・・あんな記事があった手前じゃ当然か・・・)
友「ったく・・・なんで幼馴染のやつ休みなんだよ・・・」
女子a「仕方ないんじゃない?あんな記事書かれちゃあさ」
友「けどよ、幼馴染は無実なんだし、そんなかとは一切ないって言えばいいじゃねぇかよ」
女子b「そんな簡単な話じゃないんだよ、きっとさー」
友「別に難しい話でもねぇじゃんかー」
不良娘(馬鹿か・・・そういう隙があったってだけでも問題になってるんだよ・・・)
友「いっそのことあれに写っていたのが俺だったら、幼馴染のために証言してやるのに・・・男のやつなに考えてるだよ」
女子a「ほんと友くんってさー幼馴染さんのこと好きだよねー」
女子b「付き合っちゃいなよー♪」
友「ば、ばかよせって///」
不良娘(お前の方こそ、なに考えてんだよ・・・証言なんてしたって反感買うだけだぞ・・・)
訂正
友「けどよ、幼馴染は無実なんだし、そんなことは一切ないって言えばいいじゃねぇかよ」
女子a「でもさ~あの記事ってまんざら嘘でもなかったりして」
女子b「あ~かもね、ありうる」
友「そんなわけないって、大体相手は俺の知り合いだぜ?」
女子達「嘘!?マジ??」
友「おうおう、あいつが幼馴染とそんなわけないって」
女子a「え~ちょっと知りたいかも~」
不良娘(口軽っ・・・)
不良娘(あんなのに惚れられてると思うと、幼馴染に同情するよ・・・)
不良娘(それにしてもあいつら・・・ほんとにどうするつもりなんだ・・・)
???「・・・」
ーーーーー
男「一応店は開いてるものの・・・客来ねぇな・・・」
男「あの記事の影響かなー・・・?」
plplpl
男「ん?もしもし」
幼馴染『もしもし、私です』
男「あ、幼馴染ちゃん。そっちはどう?」
幼馴染『私の方は特になにもありませんよ。ちょっとブログが炎上してくらいで済みました』
男「それは大変だったね。こっちは特にないかなー」
幼馴染『そうですか・・・ほんとに今回は申し訳ありません』
男「いいって、気にしないで。俺が無理に送っていくって言ったのもまずかったし」
幼馴染『そんなこと・・・むしろ送っていただいてすごく感謝してます!』
男「ははは、なら良かったよ」
幼馴染『お店の方はどうですか・・・?』
男「うん?まぁまぁ繁盛してるよ?」
幼馴染『ほ、ホントですか?』
男「昨日も結構午前中は人入り激しかったし、夕方以降はいつも通りだったけどね」
幼馴染『そうですか~。・・・・・・よかった・・・』
男「そうそう、だから心配することなんてなんにもないさ♪」
幼馴染『ふふふ、謹慎が解けましたらまた伺いますね♪』
男「おう!今度は周りに気を付けないとね」
幼馴染『あはは、そうですね。では失礼します』
男「じゃあ、またね」
pi
男「ふー…とは言っても…」
ガラーン…
男「強がってみても客が来てくれるわけじゃないんだけどね」
男「トホホホ…」
――――――
下校時間
不良娘「♪~」
トコトコ
???「…」
不良娘「…」(さっきからつけてきてる奴がいるな)
???「…」
不良娘(撒くか…)
タタタタタッ
???「!!」
タタタタタッ
タタタタタッ…
???「…??」キョロキョロ
不良娘「ふん!」
ガスッ
???「ぐはっ!!」
ドサッ
不良娘「…!!お前…」
オタク「痛ててて…」
不良娘(この前男と一緒にいた…)
オタク「あははは…ば、バレてしまいましたか…」
不良娘「なんのつもりだ」ギロ
オタク「ひ、ひぃ!!別に他意はないっす!!ただ男さんに用事があったんで…」
オタク「それで不良娘さん…男さんのところでバイトしてらっしゃるじゃないですか…」
オタク「もしかしたら、男さんのところに行くのかなって…」
不良娘「で?なんで後をつけてるんだよ」
オタク「いや…その良かったら一緒に行こうかと思いまして…」
不良娘「……じゃあそう言いに来ればいいだろうが」
オタク「いやぁ…いつ言おうかタイミングを見計らってたら、いつの間にか…ね?」
不良娘「尾行になってたと?」
オタク「あははは…我ながら情けないっす…」
不良娘「はぁ…」(コイツも馬鹿か…)
オタク「ははは、俺は別ルートで迂回して…」
不良娘「行くぞ」
オタク「へ?」
不良娘「一緒に行くんだろ?さっさと行くぞ」
オタク「う、うっす!!」(やったあああ!!!)
オタク「いやぁ~もしかしたら断られると思ってたんで内心ホッとしてるっす!」
不良娘「断る理由もねぇしな…」
オタク「マジっすか!!じゃあまた今度一緒に…」
不良娘「つけてきたら断るからな」
オタク「ぜ、善処します…」
不良娘(バカだけど正直なやつだな…)
トコトコ
――――――
カフェ
チャリン
不良娘「ちーっす」
オタク「こんにちはーっす」
男「おや、珍しい組み合わせだな」
オタク「頼まれてたもの届けに来ましたーっす」
男「お、ありがとうな。あと例の件どうだった?」
オタク「まだ調査中っす」
男「そうか…引き続き調べてくれるか?」
オタク「了解っす!」
不良娘(何の話だ…?)
男「それで不良娘ちゃんはいつもの?」
不良娘「練習場借りに来ました」
男「おう、どうぞどうぞ使ってくれ」
オタク「練習場??そんな場所ありましたっけ?」
男「ああ、地下にちょっとしたスペースあったじゃないか?そこを貸してるんだよ」
オタク「あそこってすごい荷物だらけだったじゃないですかー」
男「片付けて、今は何もないよ」
不良娘「じゃあ、借りますね」
オタク「お、俺も覗いてもいいっすか!?」
男「おいおい・・・」
不良娘「・・・好きにすれば・・・」
オタク「うっす!!」
>>313は自分なんであしからず
チャリン
男「いらっしゃいませー」
友「よぅ」
男「おお、友か珍しいな。今日は何か用でも?」
友「いや、ちょっと立ち寄っただけだ」
男「そうか、ほい、いつものや
つ」
友「ああ、ありがとうさん」
友「…」
友(こいつ…本当に幼馴染となにもないのか…?)
友「…」ジー
男「ん?どうかしたか??」
友「いや…ちょっとな」
友「なぁ…お前ってさ幼馴染のことどう思ってんの?」
男「なんだ藪から棒に…」
友「いや、あいつ可愛いじゃん?」
男「ああ、そうだな」(なんだよ急に…)
友「それにアイドルじゃんか?そんでもってあいつ処女なんだぜ?」
男「なんでそんなことお前が知ってるんだよ…」
友「だってあいつが彼氏なんていたこと知らねぇし」
男「お前の前でそんな風に見せてないだけじゃないのか?」
友「そんなことねぇよ。それにあいつは想い人がいるからそんなことしねぇよ」
男「あのなぁ…どうしたらそんな自信が湧いてくるか知らないけど、過信するのは良くないぞ」
友「別に自分のこと言ってるわけじゃない、お前かもしれないし」
男(俺はまずないだろ…、年だって離れてるし何よりそんな風に見られたことなんてねぇぞ…)
友「なんだよ?なんか心当たりでもあんのかよ?」
男「その逆だ」
男「心当たりがなくて、そんな風に見られる要素が皆無だ」
友「ほぅ…じゃああの記事はなんて説明すんだよ」
男「ああ、あれね。あれは幼馴染ちゃんと不良娘ちゃんを家まで送ってただけだよ」
友「あんな時間にか?」
男「あんな時間だからこそだろ…。あんな深夜に女の子一人歩きさせるわけにもいかないだろ」
友「だったら早い段階で帰らせればよかったじゃねぇかよ」
男「ああ、それは俺も後から思ったよ。確かにそこは俺が悪かったと思う」
男「けどあんな記事の書いてあるようなことはねぇし、大体不良娘ちゃんもいたから本人に聞けばいいよ」
友「…そうかい」
男「そんなこと聞くために来たのか?」
友「わりぃかよ?」
男「はぁ…何年の付き合いだと思ってんだよ」
友「お前っていうのが盲点だったからな、俺もお前だけはありえねぇって思ってたけどまさかお前が絡んで記事に載るなんて思ってなかったからな」
男「くだらねぇ…」
友「あ?」
男「お前な…そんなことを心配するよりも幼馴染ちゃんのことを心配してやれよ」
友「そんなことだと?お前に俺らのことの何がわかるんだよ」
男「そういうことじゃなくて…」
チャリン
男「いらっしゃいませー…」
幼馴染「こ、こんにちは~…」
友「幼馴染!?」
友「お前いいのかよ外出歩いたりして…」
幼馴染「うん…さっきマネージャーさんから連絡あってね」
友「そうか…」
男「…」
幼馴染「男さん…この度は本当にすみませんでした」
友「なんで幼馴染が謝るんだよ!幼馴染に迷惑かけたのは男の方だろ?」
男(…)
幼馴染「男さんは悪くないよ…男さんは私のことを心配してくれて、送っていくって言ってくれたの」
幼馴染「だから男さんのことを悪く言わないで」
友「…けどよ」
幼馴染「お願い、聞きたくない」
友「…!!わかったよ…」(なんなんだよ…それ)
幼馴染「男さんほんとに今回のことは申し訳ありませんでした」
男「あ、ああ、いいっていいって気にしないで」
男「むしろ俺に責任があるっていうか…ね?」
幼馴染「そんなことないですよ!私が今回のようなことになると考えがいたらなかったからで…」
男「それは俺も同じだよ、だからさあんまり気にしないで。今後気をつければいいんだしさ」
幼馴染「ありがとうございます」クスッ
男「はははは」
友「…」イライラ
不良娘「練習場ありがとうございました~」
オタク「いやぁ~~すごかったっす!!」
男「お、戻ってきたな」
不良娘「あ、ちーっす…」
幼馴染「こんにちは~」
友「オッス」
男「それじゃあ今日はお開きとしましょうか」
オタク「そうっすね~」
トコトコ
友(こいつどっかで見たことあるな…)
オタク(この人…俺のこと気づいてないよな…??)
男「じゃあ…みんな気をつけてな」
不良娘「うっす」
友「じゃあ幼馴染帰ろうぜ」
幼馴染「そうだね」
オタク「じゃあ俺も帰るっす!」
男「特に女の子二人は気をつけてな」
幼馴染「はいっ」
友「俺がいるから大丈夫だろ?」
幼馴染「あははは…」(逆に不安なんだけど…)
オタク「大丈夫っす!不良娘さんは俺が無事に送り届けまっす!」
不良娘「不安だな」
オタク「な、なんでっすかぁ~~」
男「あははは」(あの調子なら大丈夫そうかな?)
それから数日後
不良娘「♪~」
幼馴染「不良娘ちゃ~ん」
トコトコ
不良娘「ん?」
幼馴染「今から帰り??」
不良娘「ああ、そうだけど」
幼馴染「良かったら一緒に帰りませんか?」
不良娘「構わないけど、男さんのとこ寄ってくぞ?」
幼馴染「もちろん構いませんよ♪」
ーーーーー
幼馴染「それで~」
不良娘「へぇ・・・」
不良娘「今日はあいつに誘われなかったのか?」
幼馴染「あいつ??友くんのことかな??」
不良娘「そうそう」
幼馴染「今日はなんか委員会があるみたいだから待っててって言われたけど、用事があるって言って先に帰ってきちゃった」
不良娘「そうか・・・」
幼馴染「」
ーーーーー
幼馴染「それで~」
不良娘「へぇ・・・」
不良娘「今日はあいつに誘われなかったのか?」
幼馴染「あいつ??友くんのことかな??」
不良娘「そうそう」
幼馴染「今日はなんか委員会があるみたいだから待っててって言われたけど、用事があるって言って先に帰ってきちゃった」
不良娘「そうか・・・」
幼馴染「最近何かと私に絡むようになって・・・アイドルになるまではちょっとくらいしか交流なかったのに」
不良娘「幼馴染み・・・なんだろ?」
不良娘「昔から絡んでたんじゃ」
幼馴染「ううん・・・確かに一緒に遊んだりとかはあったけど、男友達に誘われたら私なんかそっちのけだったよ」
幼馴染「男の子たちになにがしろにされて一人になったときも友くんは殆ど知らん顔だったし・・・」
不良娘「そうか・・・」
不良娘(自分勝手なのは今も昔も変わらずか・・・)
幼馴染「でもね、そんな一人ぼっちの私の相手をしてくれたのが男さんだったんだ」
不良娘「へぇ・・・」
幼馴染「いつもいつも私の遊び相手になってくれてね・・・女の子の遊びって大体男の子じゃ満足できないようなことばかりだったのに」
幼馴染「男さんは文句ひとつ言わずに私と遊んでくれたんだ」
不良娘(お人好しなのは今も昔も変わらずか・・・)
幼馴染「普段は怒ったみたいに、固い表情なのに・・・私と遊ぶときはいつもニコニコしてて」
幼馴染「私も一緒に遊んでて楽しかったし、嬉しかった・・・」
不良娘(・・・)
幼馴染「みんなで遊園地に遊びに行ったときも、三人で色んな乗り物を乗ったりもしたんだけどね」
幼馴染「友くんとゴーカートに乗るか乗らないかでもめたことがあったんだ」
不良娘「なんで揉めたの?」
幼馴染「一度友くんと乗ったことがあったんだけどね、友くんの運転が怖くて泣いちゃってね」
幼馴染「友くんは一人で乗りたいって言ってせがんでたんだけど…私を一人乗せるのは親が許してくれなくてね…」
不良娘「じゃあ男さんと一緒に乗ればよかったじゃん」
幼馴染「うん…だけどね、お父さんが男さんのお父様とあまり仲が良くなくてね…」
幼馴染「それで男さんと一緒にいることをあまりよく思ってなくて…」
不良娘「親同士不仲か…」
幼馴染「お父さんたちがいない時を見計らって男さんのとなりに乗せてもらってたんだ」
幼馴染「お母さん同士はすごく仲が良かったから、気を利かしてくれたんだ」
不良娘「へぇ~」
幼馴染「友くんがスピード上げて走り回ってる時も男さんは私の心配しながらスピード緩めて走ってくれて」
幼馴染「私も楽しむことができたんだ♪」
幼馴染「けど男さんには悪いことしたなって…」
不良娘「…?なんで?」
幼馴染「私の身近にいた男の子って、男の子同士でいると競い合ったりしたがるするから」
幼馴染「私が乗っていて、スピード緩めてるから…結果的には友くんに負けちゃうし」
幼馴染「それでも男さんは気にしないで、私にいつもペースを合わせてくれたんだ」
幼馴染「私は嬉しかったけど、友くんはせがんでたから私は途中でいつも休憩してたんだけどね」
不良娘「そっか…」
幼馴染「あははは、ごめんね長々と昔話しちゃって」
不良娘「別に構わねぇよ」
不良娘「とりあえず、お前が男さんのことが好きだってことがよくわかった」
幼馴染「なななななな///、ど、どこをどう聞いたらそうなるのかな!?」
不良娘(…動揺しすぎだろ)
幼馴染「え~~でも///きっと男さんは私なんか相手にしないと思うし…///」
不良娘(…いつもの接し方見てればそんなことねぇだろ)
不良娘「好きなんじゃないのか?」
幼馴染「そ、それは…」
不良娘「素直に伝えればそれでいいじゃないのか?」
不良娘「ずっと気持ち抑えたままなんてできないだろ?」(お前の性格上でも…)
幼馴染「…」コクン
不良娘「だったら…」
友「おーい!!待ってくれー!」
タタタタタッ
幼馴染「友くん!?」
不良娘(はぁ・・・ややこしい奴が来ちまったな)
友「待っててくれって言ったのにひでぇじゃねぇかよ」
幼馴染「私も用事があったから、ごめんねっ!」
友「ふーん…友達と話しながら帰ることはできるのにな~」
不良娘(うぜぇ…)イライラ
幼馴染「不良娘ちゃんとはたまたま一緒になっただけだよっ」
友「帰り道だって反対方向なのにか?」
幼馴染「用事が同じだったから…」
友「なんの用事なんだよ?」
幼馴染「それは…」
不良娘「あんたさ…四六時中幼馴染と一緒じゃなきゃダメなの?」
友「あ?」
幼馴染(ふ、不良娘ちゃん…?)
不良娘「幼馴染だって自分の時間欲しいんだよ」
不良娘「アイドルやってて、仕事と勉学でほとんど自分の時間なんかないのに」
不良娘「なんで他人のために時間割かなきゃいけないわけ?」
友「どういう意味だよそれ」
不良娘「そのままの意味だっての。頭悪いにも程があんだろうが」
友「てめぇ…女だからって調子に乗ってんじゃ…」
幼馴染「ご、ごめんね!!友くん用事が終わったら連絡しようと思ってたからさっ」
幼馴染「とりあえず二人で用事済ませてくるから…ね?」
友「いや、俺も一緒にいくよ。そのほうが連絡する手間だって省けるだろ?」
幼馴染「あ、うん…そうだね」
不良娘「…」
トコトコ
幼馴染(はぁ…男さんにストーカー件で相談があっただけなのに…)
友「♪~~」
不良娘(なんでコイツまで一緒に行くことになってんだよ…)
???「…」コソコソ
不良娘「…?」チラッ
???「…!!」ササッ
不良娘(はぁ…またあいつか。ったく尾けるなって言ったじゃねぇかよ)
pipi
題名無し
お前なにやってんだよ
pi
不良娘「はぁ…」
友「そうそう、今日女ちゃんがさ~」
幼馴染「何々~?」
ヴーンヴーン
不良娘(返信早っ)
pi
re
一緒に帰ろうと話しかけようとしたら
おおお幼馴染ちゃんも一緒にいたもんだからぁぁ
不良娘(馬鹿…)
pi
re.re
普通に話しかければいいだろうが
馬鹿
不良娘「ったく、根性ねぇやつだな」
幼馴染「不良娘ちゃん??どうかした??」
不良娘「いや、なんでもない」
友「!?」クルッ
友「幼馴染!誰かに尾けられてるぞ」
幼馴染「え!?」
不良娘「ああ…それは…」
ヴーンヴーン
不良娘(ったくあれだけバレるような動きをしてれば…)
pi
re.re.re
今ストーカーを追いかけてるっす!!
不良娘(んあ!?お前じゃねぇのかよ!!)
友「お前もしかしてストーカーに遭ってたのか!?」
幼馴染「う、うん…そうだけど」
友「なんでもっと早く言わねぇんだよ!!」
タタタタタッ
幼馴染「友くん!!」
不良娘(あー…ややこしいことになってきたぞ…)
タタタタタッ
友「確かこっちのほうで…」
タタタタタッ
オタク「いてててて…」
友「てめぇかああ!!!!」
オタク「へ?」
ボカッ!!!
オタク「痛ああああ!!!な、なんでぇ!?」
友「てめぇか!!幼馴染を尾け回してたやつは!!」
オタク「いててて…ち、違うよ!!」
幼馴染「友くん!!」
タタタタタッ
不良娘「遅かったか…」
友「おう!!ストーカー野郎を捕まえておいたぜ!!」
オタク「だから違うってば!!」
友「じゃあこんなとこで何してたんだよ?あ?」
不良娘「落ち着け…大体こいつには男さんのカフェで一度会ってるだろ」
オタク「ふ、不良娘さぁん…」
不良娘「それにこいつはストーカーなんかしちゃいねぇよ。こいつがつけてたのはあたしだ」
幼馴染「え?どういうこと??」
オタク「ふ、不良娘さんと一緒に帰ろうと思って校門近くで待ってただけっすよ…」
オタク「そしたら幼馴染ちゃんが誘ってたんで…声をかけづらくて…それで」
幼馴染「そ、そうだったんだ…」
友「てめぇ!!まるで幼馴染が悪いみたいな言い方してんじゃねぇよ!!!」
オタク「そ、そんなつもりで言ったわけじゃ…」
友「大体てめぇがストーカーじゃないってのも嘘くせぇよ」
幼馴染「そんな風に言わなくても…」
友「つーかこいつのこと見たことあると思ったら…幼馴染のこと尾けてたやつだわ」
幼馴染「え?」
不良娘「…」
友「少し前だったかな…幼馴染の家の近くをウロウロしてるこいつを見つけたことがあったんだよ」
オタク「そ、それは話しかけようとタイミング見計らってたらいつの間にか…」
友「言い訳してんじゃねぇよ!!素直にストーカーしてましたって吐けや!!」
オタク「ストーカーをするつもりなんか!!」
不良娘「落ち着け」
友「落ち着けるかよ!!幼馴染を怖がらせやがって!!!」
幼馴染「と、とにかく落ち着こうよっ」
幼馴染「あのう…私の握手会に来てくれたこと…あるよね?」
オタク「え?あ、は、はいっ。って覚えてるんすか!?」
幼馴染「うんっ。男さんのカフェで見かけたときに思い出してね」
幼馴染「いつも応援してくれてありがとうございますっ」
オタク「あ、いや、そ、そそんな」
不良娘(この娘は頭の中お花畑でいっぱいなのか…?)
不良娘「落ち着けよ…てかお前ほんとにストーカーしてたわけじゃないんだよな?」」
オタク「してないっすよ!サイン欲しくて…けどなんて声かけようと、気持ち悪がられたら嫌だとか…」
オタク「そう思われるのが怖かったんすよ…」
不良娘「はぁ…そうやってマイナスな考えばっかで声かけられなかったと?」
オタク「おっしゃるとおりっす…」
幼馴染「あははは、普通に声をかけてくれれば全然良かったのに同じ学校なんだし」
不良娘「ほんとだよな…」
友「ちょっと待てよ!!こいつの言うこと信じるのかよ!?」
幼馴染「え…だってしてないって言ってるし…。それに嘘ついてるようにも見えないし」
友「いや、おかしいだろ!!追い詰められて言い訳してるだけかもしれねぇし!!」
不良娘「それはねぇよ」
pi
友「なんでだよ!?」
不良娘「これ?さっき一緒に歩いてる時にしてたメール」
不良娘「あたしはこいつと連絡してたんだよ」
友「…」
不良娘「こいつは嘘は言ってねぇよ。あたしに声かけたかっただけだよ」
幼馴染「というわけだからね?友くん」
友「…わかったよ」(ちっ…)
オタク「あ、ありがとうございますっす」
カフェ
チャリン
男「いらっしゃいませ~」
不良娘「ちーっす」
幼馴染「こんにちは~」
オタク「ちわ~っす」
友(また男のとこかよ…)
男「すげぇメンツだな…」
幼馴染「あはは…途中でいろいろありまして…」
男「そういえばみんな用があってきたんだよな?」
友「俺は幼馴染の付き添い」
オタク「俺も不良娘さんのおまけみたいなもんす」
幼馴染「今度少し短期でアルバイトしてもいいですか?」
男「へ?ああいいけど、それだけ?」
幼馴染「はいっ」
友「なんだよそれだけなら俺が聞いといてやったのに」
幼馴染「やっぱり自分でちゃんと言わなきゃね?」
幼馴染「それじゃあ私は失礼しますね」
友「俺も帰るよ」
男「なんだよ、もっとゆっくりしていけばいいのに」
友「幼馴染がストーカーに遭ってるっぽいんでな」
男「え?そうだったのか??」(あらら…友にバレたのか)
友「お前知らなかったのか?」
男「ああ、初耳だぞ」(知ってたって言ったらお前が拗ねるだろ)
友「ったくダメダメだなお前は…、まっ俺がなんとか解決するからお前は黙って見てなって」
男「へいへい、じゃあ幼馴染ちゃんの身の回りのことは頼むぞ」
友「任せときなって、じゃあ行こうぜ幼馴染!」
幼馴染「あははは…じゃあ男さん失礼します」ペコリ
男「おう!またね」
ガチャン
不良娘「本当のこと言わなくて正解だったな」
男「ん?さっきのことか?」
不良娘「あの男のことだから本当のこと言ったらかなり嫉妬してたろうしな」
男「う~ん…最近ちょっと心配なんだよな、なんか友の様子がおかしいっていうか」
男「ちょい前まではあんな風じゃなかったんだけどな」
不良娘「あたしはここ最近知り合ったばかりだから知らんけど」
男「はぁ…幼馴染ちゃんを傷つけさえしなければいいんだが…」
不良娘「あんたも彼女のことが気になるのか?」
男「昔からの馴染みだからね、それになんていうか放っておけないっていうか」
男「いろいろあの子は苦労してるからさ…幸せになってほしいっていうか」
不良娘「父親みたいだな…」
男「あははは、ちげぇねぇ」
オタク「それよりこっちも大変っすよ!!」
男「なんだ?何かあったのか?」
不良娘「こいつが尾けてた」
オタク「あれは誤解だって言ったじゃないっすか~~」
男「お前…また」
オタク「違いますって~~」
不良娘「確かにこいつは尾けてたよ、本物の方をな」
男「本物?もしかして幼馴染ちゃんのストーカーのことか?」
不良娘「こいつが言うにはだけど」
オタク「そうなんすよ!!俺がお二人を影で見てたら変な視線を感じて振り向いたら逃げたんで追いかけたんすけど」
男「振り切られたと…」
オタク「捕まえたんすけどね、やたら強くて…」
不良娘「顔は見てないのか?」
オタク「追いかけるので精一杯でしたから、俺運動はホントダメで」
不良娘「だろうな、もやしみてぇな細ぇ腕だし」
オタク「面目ないっす…けどウチの学園の人間なのは確かっす!捕まえたとき一瞬ウチの学校の校章が見えたんで」
男「そうか…とりあえず手がかりはつかめたな」
不良娘「けどどうやって探すの?ウチの生徒だけでも1000人近くいるよ」
男「男だけでも500近くいるんだよな…手当たり次第に探すにしてもなぁ」
オタク「ウチの制服パクってる擬似犯って可能性もありますし…」
男「とにかく…俺は街で聞き込んでみるよ。二人は学校の方を頼む」
不良娘「幼馴染の方はどうするの?」
男「気は進まないが友に任せとくよ、とりあえず一緒にいさせておけば友もおとなしくしてると思うし」
不良娘「だな…。まぁ逐一あたしが様子を見ておくよ」
男「ごめんな…」
オタク「俺が見ときますよ…」
男・不良娘「「お前だと話がややこしくなるからいい」」
オタク「りょ、了解っす…」
~~~~~
不良娘「失礼しましたー」
オタク「失礼しましたっす」
ガチャン
男「ふ~…さてと片付けますかね~」
plplpl
男「もしもし~?」
幼馴染『もしもし、私です』
男「おお、幼馴染ちゃんどうしたの?」
幼馴染『さっきはすみませんでした』
男「え?なんで??」
幼馴染『さっきのバイトの件なんですがあれは嘘なんです・・・』
男「へ?そうだったの!?」
幼馴染『ごめんなさいっ!本当の用件はちょっとあの場で言えなくて・・・』
男「そうだったんだ・・・それで本当の用件はなんだったのかな?」
幼馴染『実は今度地方で撮影があるんですけどその時に車を出していただきたいと思いまして・・・』
男「あーなるほどね確かにあの場じゃ言えないね・・・」
幼馴染『あははは・・・そうなんですよ・・・』
男「けど・・・俺だとまずくないか?只でさえあんな騒動があったんだし・・・」
幼馴染『あ、それは大丈夫です、社長さんとは話をつけてありますから』
幼馴染『それに何も彼氏を作っちゃいけないとは公言してないからってなんか開き直っちゃってますし・・・』
男「それはアイドルとしてまずいでしょ・・・」
幼馴染『あははは、でも男さんは恋人っていうわけでもないですし、身近で信頼のおける人ですよって説明してありますから』
男「なんかすごい過大評価されてるような気分」
幼馴染『いえいえ、男さんのことは本当に信頼してるんですよ?』
男「はははは、なんか照れくさいな」
幼馴染『あはははは』
男(こりゃ…友が聞いてなくて良かったよ…)
幼馴染『ごめんなさい、こんなこと急に頼んでしまって』
男「いいよ、気にしないでっ」
幼馴染『流石に友くんがいるところでこんなこと相談できませんしね…』
男「あいつだったら間違いなく嫉妬するだろうね」
幼馴染『あははは…昔はそんなに私のこときにしてなんていなかったのにね…』
男「そんなことはないと思うぞ、あいつもあいつなりに想ってたと思うよ?」
男「ただそれを表現するのが恥ずかしかったっていうか…」
男「どこかでそれを間違えただけなんじゃないかな?」
幼馴染『そうなのかな…』
男「ちょっと気持ちが強すぎるとか…そんなんじゃないのかな?」
男「あの年になると急に異性のことが気になるとか…」
幼馴染『…男の子によくあることなんですか…?』クスッ
男「ははは、そいつはどうかな?」
幼馴染『男さんにもあったんですか~~?』
男「そっとしておいてくれ」クスッ
幼馴染『なんですか~それ~~』
男「あははは、そういえばストーカーの件は大丈夫?」
幼馴染『はい、今のところはなんともありませんよっ」
男「そっかそっか、ならよかったよ」
幼馴染『何から何まで…男さんは気にしてくれるんですね…』
男「ん?そりゃあ、まぁ昔からの馴染みだしな」
幼馴染『…昔からの馴染み…』
男「どうかした??」
幼馴染『男さんは…』
男「うん?」
幼馴染『……』
男「幼馴染ちゃん…?」
幼馴染『いえっ!!なんでもありませんっ』
幼馴染『では撮影日、よろしくお願いしますっ。おやすみなさいっ』
pi
男「お、おう…」
男「あら…切れちゃった」
男「幼馴染ちゃん何か言いたげだったけど…」
男(まさかな…)
~~~~~~~~~
それから数日後
男「えっとこの辺でいいのかな…」
幼馴染「あ、男さ~ん」
トコトコ
男「おはよう幼馴染ちゃん」
マネージャー「おはようございます。今日は彼女をよろしくお願いします」
男「おはようございます。こちらこそ」
マネージャー「じゃあ私は荷物揃えるから、先に車の中に入ってて」
幼馴染「はいっ」
マネージャー「じゃあ、また後でね」
タタタタタッ
男「はぇ…なんだかいかにも仕事できますよみたいな人だな」
幼馴染「結構ドジなところもあるんですけどね」クスッ
男「そうなの?」
幼馴染「さぁさぁ、早く車に乗っちゃいましょうっ♪」
男「あ、うんっ」(幼馴染ちゃんなんか嬉しそう…?)
ガチャン
アイドル男「ふぅん…彼がね」
それから数分後に出発
男「しかしまぁ…地方で撮影ね~。アイドルも楽じゃないね」
幼馴染「楽ではありませんよ~。ダンスも歌も覚えなきゃいけないことはたくさんありますし」
男「そんでもってグラビアも?」
幼馴染「もぅ…」
男「冗談だってば」クスッ
幼馴染「それに私はグラビアできるほど体に自身なんてありませんし」
男「その膨らんだ胸でよく言うよ」
幼馴染「もう~~」
アハハハハハハ
男「そういえば今日はほかに誰か来たりするの??」
幼馴染「私のほかに同じ事務所のアイドルさんもきますし確かアイドル男さんと…バンド男さんも確か」
男「結構来るねぇ…なんか大規模な撮影でも??」
幼馴染「今旬の人を一挙に撮影取材だったと思います」
男「雑誌関係も結構来そうだね~」
幼馴染「そうなんですよね~私も色んな人に会えそうで少し楽しみです」
男「人脈が増えるっていいよね」
幼馴染「はいっ♪」
~~~~~~~~
男「ふぅ…到着したぁ」
幼馴染「お疲れ様ですっ♪」
マネージャー「荷物運ぶの手伝って!!」
男「ま、まじかよ…」
幼馴染「私も手伝います!!」
マネージャー「あなたは部屋にいって衣装合わせして!!」
幼馴染「は、はいっ!!」
タタタタタッ
男(おぉ…怖ええ)
マネージャー「あと、撮影の時なんだけどあなたも手伝ってくれない?」
男「いいですけど…俺まるで素人ですよ?」
マネージャー「大丈夫、荷物持ちとかそんなんだから」
男「まぁ、それくらいなら…」
マネージャー「じゃあお願いね!ちょっとこっちは時間ないから先に行ってるわね」
男「わかりました~」
男「まさか手伝いをすることになるとは…トホホ…」
アイドルa「それで~~」
バンド男「へぇ~そうなんだ~」
バンド男「ん?見ないやつがいるな」
アイドルa「どこですか~??」
バンド男「ほら、荷物運びしてる奴」
アイドルa「あの男の人ですか~?結構カッコイイですね~」
バンド男「あんなのがいいのか~??」
アイドルa「私はバンド男さんの方がいいですけどね~~」
バンド男「はははっ、さっきまでカッコイイとか言ってたのにか?」
アイドルa「うーん、まぁ一般人の中では?」
バンド男「ははははっ、ひでぇなオイ」
アハハハハハハ
男(ん?笑い声?)
男(はぁ…ゲストの人間は気楽なもんですな…トホホ)
アイドル男「ん?あれは」
男「よいっしょっと…。これで最後かな」
スタッフ「いやぁありがとうね!助かったよ」
男「いやぁ全然気にしないでくださいっ」
アイドル男「みなさんお疲れ様です」
スタッフ「あ、アイドル男くん。いやぁ今回は荷物の量が半端なくてね~」
アイドル「結構大規模な撮影ですからね。僕の他にも10名程一気に撮影するわけですし」
スタッフ「アイドルグループじゃないのに結構な人数だよね」
アイドル男「そうですよね~」
男「じゃあ俺はこれで…」
アイドル男「あ、ご苦労様です。幼馴染さんの知り合いかな??」
男「あ、はい。彼女の送り迎えを任されまして…」
アイドル男「ははは、なるほどねてっきり恋人かと思ったよ」
男「あいにく俺と彼女とじゃ釣合いませんので」
アイドル男「随分と謙遜なさるんですね」クスッ
男「客観的に見た判断ですよ」クスッ
男「では」
タタタタタッ
アイドル男(へぇ…結構面白そうな人かも)
それからほどなくして撮影開始
ガヤガヤ
男(ほぇ~…すげぇな、生で撮影とか見たことないからわかんないけど)
男(ホント今tvでよく見るアイドルや歌手ばっかだな…)
プロデューサー「じゃあここをこうして…」
スタッフ「じゃあここで照明いれます~」
男(撮影もすごいなぁ…幼馴染ちゃんはこんな世界にいるんだな…)
マネージャー「どう?ウチの幼馴染は?」
男「すごいっすね…」
マネージャー「普段はどんなふうなの?」
男「普段は普通の女の子ですよ。本当に着飾らない普通の女の子ですね」
マネージャー「あの子そういうところは仕事も私生活も変わらないのね」
マネージャー「なんていうのかなぁ…悪くいえばバカ正直?」
男「ああ、なんとなくそれわかります」クスッ
マネージャー「でしょ~?素直なのはあの子の売りでもあるのだけれどね」
男「嘘が付けない子なんですよ昔から…」
マネージャー「そうなの?」
再開します…(´・ω・`)
男「昔から嘘つくのが下手で結局最後は本当のこと言っちゃうような子なんですよ」
マネージャー「まぁね、あの記事の騒動があってからもあの子ずっと謝り続けてばかりだったから」
男「本当にその件は申し訳ないです。俺が少し軽率すぎました」
マネージャー「いいのよ、あの子ストーカー被害にあってたみたいだから逆に感謝してるわ」
マネージャー「ウチの社長もなぜかあなたのことを気に入ってるみたいだし」
男「俺見たこともないんですけど…。なんでですかね?」
マネージャー「私もよくわからないんだけどね~」
男「あははは、なんですかそれ~」
幼馴染(あ、男さん…マネージャーさんと仲良さそうに話してる…)
スタッフ「じゃあ次の現場に移動しま~す」
撮影終了
プロデューサー「よーし、今日はこの辺にしておきましょう。明日は朝早いから」
アイドル「お疲れさまでした~」
ガヤガヤ
バンド男「おつかれさんー」
アイドル達「お疲れ様でした~」
バンド男「そうや、飯みんなで食べないか?」
アイドル達「いいですね~」
男「さてと、俺は引き上げてホテルで食べるかな」
男(しかし、向こうはすごい盛り上がりだな)
男(イケメンには綺麗な人が集まるもんだな…なんという不公平)
男「トホホ…」
幼馴染「何がトホホなんですか~?」ジトー
男「ああ、幼馴染ちゃん。ホラ向こうを見てごらん」
幼馴染「バンド男さんとグループのメンバーさん達に他のアイドルさんたちがいますね、それがどうかしました??」
男「彼らはルックスも良いし、有名人だ。みんなの人気者だよ」
幼馴染「??それがどうかしたんですか??」
男「俺とは別世界の人間だなぁって思ってさ」
幼馴染「もう…何言ってるんですか~。男さんは男さんじゃないですか」
男「幼馴染ちゃんだってどちらかといえば向こう側の住人だけどね」
幼馴染「私は私ですよっ。一アイドルである前に男さんの幼馴染みの女の子ですから」
男「お、そう言われるとなんか親近感湧くね」
幼馴染「もう~~何言ってるんですか~」クスッ
バンド男(へぇ~…こっちには見向きもしないか)
マネージャー「男くんお疲れ様、今日はありがとうね」
男「いえいえ、お役に立てたかどうかわかりませんが…」
マネージャー「ううん、君のおかげで撮影もスムーズに行えたわ、ありがとう」
男「いえいえ」
マネージャー「それで夕食なんだけどね…」
バンド男「それなら自分たちと食べに行きません?」
男(え?)
マネージャー「けどそちらは結構大人数だし…」
バンド仲間a「構いませんよこっちは、大勢の方が盛り上がりますし」
バンド仲間b「僕達だけじゃむさ苦しいですしね」
バンド男「こっちにも何人かアイドルさんもおるし」
アイドル達「「は~~い」」
幼馴染「どうしましょう…??」
マネージャー「まぁあたしもついていくからそれでいいならいいわよ」
バンド男「もちろん」
男(なんか勝手に話が進んでるけど…俺は退却したほうが良さそうだな…)
アイドル男「僕たちもついて行っていいですか?なんだか面白そうですし」
アイドルa「もちろんですよ~~」
アイドルb「参加してください~~お話したいこともありますし~」
マネージャー「あらあなたが参加するなんて珍しいわね」
アイドル男「いえ…なんとなく参加してみたくなったんで」
バンド男「まぁ一人くらい男が増えたところでこっちは華が有り余ってるからな」
アイドル達「「は~~い」」
幼馴染(華って…)
幼馴染(でもどうしよう…男さんなんか参加しづらそうにしてる…)
アイドル男「彼も一緒でいいよね?」
男「ん?」
アイドル男「どうかな?」
男「え?俺ですか??」
バンド男「別にいいんじゃないか?本人が良いといえば」
男「いやぁ…俺はただの一般人ですし…」
アイドル男「ご飯食べに行くのにそんなこと関係ないですよ。それとも行きづらいですか?」
男「いえっ、そんなことはないですよ!」
アイドル男「じゃあ決まりですね、というわけで彼も行くことになりました」
マネージャー「いいんじゃない?」
幼馴染(ホッ…良かったぁ…)
ワイワイガヤガヤ
アイドルa「それでそれでバンド男さん聞いてください~」
バンド男「あはははは、そうなのか~?」
アイドルb「アイドル男さんもう一杯どうぞ」
アイドル男「ありがとう」
ワイワイ
男(…全く会話の輪に入れねぇ…)
マネージャー「あははは…大丈夫?」
男「はい…まぁなんとか…」
バンド男「まぁ幼馴染ちゃんも飲みなよ」
幼馴染「私は…まだ未成年なんで…」
バンド男「あははは、そりゃ悪かったねじゃあお茶を注いで上げる」
幼馴染「あ、ありがとうございます」
アイドルa「あ、ずるーい私にもくださ~いよ~」
アイドルc「あたしにも~~」
バンド男「注いでやるから落ち着けっての」
バンド仲間a「あんまりはしゃぐなよ」
バンド仲間b「あははは…」
男「あっちはあっちで大変そうですし…」
マネージャー「あの子いつもあのバンド男に捕まるのよねぇ」
男「そうなんですか??」
マネージャー「最近ねぇ、ほら?あの人結構噂になるから…」
男「噂…?」
マネージャー「こっちの業界じゃ新人アイドルを食べるので有名よ」
男「もぐもぐ?」
マネージャー「あははは、違うわよ」
男「まぁ…だいたい意味はわかってますけど…あの人が??」
マネージャー「あの人言葉巧みに誘導するのうまいからねぇ~」
男「ほうほう、それは是非ともご享受願いたいっすねぇ」
マネージャー「あら?口説きたい子でもいるの??」
男「まぁ…そんな話術が手に入るなら是非とも。ただ実践する気はないっすけどね」
マネージャー「ヘタレねぇ~」
男「根性なしかもしれないですね」クスッ
~~~~~
バンド男「じゃあ2次会行こうか~」
アイドル達「「いえ~~いっ!!」」
バンド仲間b「明日も撮影あるのに…無理させないほうが」
バンド仲間a「大丈夫だってそんな遅くはならねぇから」
バンド仲間b「僕は先に戻ってるよ」
バンド男「へいへい、で?そっちはどうします?」
マネージャー「私たちも戻りますね」
男「そうっすね…確かにちょっと」
バンド男「まぁ無理はしないこった。じゃあ…」(ま、野郎はいらねぇからいいんだけどな)
幼馴染「私ももどります…」
バンド仲間a「なんでさ~~行こうよ~」
幼馴染「明日も撮影ありますし…、私朝弱いんで…あははは」
バンド仲間a「俺らがモーニングコールしてあげるよ~」
幼馴染「いえ…そんなことしてもらったら申し訳ないですっ」
幼馴染「私のことはお気になさらず皆さんで」
バンド仲間a「え~~付き合いは大事だよ??」
幼馴染「あははは…」
男(まずいなぁ…助け舟でも出すか…)
アイドル男「まぁまぁ、彼女もまだ未成年だし。無理をさせるのは良くないですよ?」
アイドル男「流石に無理に連れて行くのは良くないと思いますし…ね?」
マネージャー「まぁねぇ…幼馴染にもついていく意思はないみたいだし…」
バンド仲間a「けどさ…」
バンド男「まぁまぁ、無理に連れてくことはねぇよ。いや悪かったな、じゃあお疲れ様~」
~~~~~~~~
幼馴染「ありがとうございます…」
アイドル男「あははは、そんな感謝されるようなことはしてないよ?」
幼馴染「いえ…私一人じゃ断りきれなかったと思いますし…」
アイドル男「ああいう時は無理についていかなくても自分の意思を表示すればいいよ」
幼馴染「うぅ…これから気をつけます…」
アイドル男「あははは、そうだね。これから少しずつなれていけばいいよ」
アイドル男「じゃあお疲れ様~」
幼馴染「お疲れ様でした~」
マネージャー「じゃあ私はこっちだから今日はもう寝てしっかり休みなさいね。明日も早いし」
幼馴染「はいっ。ではお疲れ様でした、おやすみなさい」
マネージャー「はいはい、おやすみ」
男「大変だねぇ」
幼馴染「あははは…これから慣れていかないとダメなんですけどね」
男「俺は就職しないで親父の跡継いだからなぁ。やっぱ付き合いとかは大変なんだな」
幼馴染「そういえば、男さんはどうして跡を?」
男「特に深い理由があるわけじゃないんだけどね、バイトやりながら手伝ってたから慣れてたし」
男「何より自由がきくからね。周りの人とも色んな会話ができるし」
幼馴染「あははは、男さんお仕事してるときすごく楽しそうですしね」クスッ
男「案外楽しいからっていうのも間違いじゃないかもね」クスッ
幼馴染「男さんらしいですね、すごく羨ましいです」
男「幼馴染ちゃんは仕事楽しくない??」
幼馴染「いえっ、そんなことないですよっ!」
幼馴染「じゃあ明日も早いので・・・」
男「そうだね、お疲れ様。明日も頑張ってね」
幼馴染「はいっ♪男さんも頑張ってくださいね。お疲れ様です、おやすみなさい」
トコトコ
男「ああ、お休み」
男「俺は頑張るっていっても、パシリみたいなもんなんだけどな・・・」
ーーーーー
次の日も撮影は順調に進み
最後に差し掛かろうとしていた
プロデューサー「よし、じゃあ次で最後の撮影にしようか」
アイドル達「「は~い」」
幼馴染(よしっ…次で最後、最後まで頑張らなきゃ!!)
男(やっと終わりか…これで明日には帰れる…)
グラグラ…
マネージャー(ん?あのセット…今にも倒れそうなんだけど…)
アイドルa「それでーさー」
アイドルb「へぇ~、じゃあさ…」
ドン
ガラガラ!!!
幼馴染「へ…?」
マネージャー「幼馴染!!!」
ガラガラガラ!!!
男「危ない!!!」
幼馴染「きゃ!!!」
ガラガラ…
男「幼馴染ちゃん!!!」
幼馴染「ん……」
アイドル男「大丈夫かい?」
幼馴染「アイドル男さん…」
スタッフ「おーい!!大丈夫か!?」
プロデューサー「何!?セットが崩れた?怪我人は!?」
スタッフ「それが…」
アイドル男「大丈夫です!撮影は続けられます」
プロデューサー「大丈夫なのか?」
アイドル男「はい、大丈夫です」
アイドルa「アイドル男さーん!!大丈夫ですかー!?」
アイドルb「怪我はありませんか!?」
アイドル男「ああ、大丈夫だよ」
幼馴染「…」
撮影終了後
打ち上げにて
プロデューサー「えー、ではみんな連日撮影続きでお疲れ様!!」
一同「「お疲れ様でした~!!」」
ガヤガヤ
バンド男「セット落ちてきたけど大丈夫だった?」
幼馴染「あ、はいっ!アイドル男さんに助けて頂いたので」
アイドル男「とっさの判断だったけど無事で良かったよ」
アイドルc「それにしても誰も怪我人がでなくてよかったよね~」
アイドルb「ホントホント」
アイドルa「けどあれ用意したスタッフもどうかと思うよね」
マネージャー「はぁ…」(あの娘共勝手なことを…大体あの子達がぶつかってぐらついたのに)
男「となりいいですか?」
マネージャー「ええ、どうぞどうぞ」
マネージャー「あれじゃあ入りづらいわよね…」
男「あははは…まぁしょうがないですよ。別世界ですし」
男「マネージャーさんはいいんですか?」
マネージャー「私はいいわよ、たまに入って付き合い程度で話せれば。元々この業界に入ったのも好きで入ったわけじゃないしね」
男「そうなんすか??なんかそんな風に見えなかったんで…」
マネージャー「なんていうかなぁ…私も元々はアイドル出身だしね」
男「マジっすか!?」
マネージャー「全然売れなかったけどね。それから事務所でマネージャーに転身したわけ」
男「どうしてマネージャーに??」
マネージャー「まぁあとが楽だったし、今更普通の社会に戻って仕事探そうにも不景気だしね」
マネージャー「アイドルから落ちてきた女なんか使うところなんてないだろうし」
男「あははは、そんなことないっすよ」
マネージャー「ふふふ、ありがとうけどまぁこの仕事も嫌いなわけじゃないしね」
マネージャー「色んな子が見れて面白いわよ。アイドルって性格悪いのばっかよ」
男「えーマジっすか??」
マネージャー「tvの前じゃ媚売るし、取材が来てもマイナーなところだと態度が一変して雑になったり」
マネージャー「終いには天狗になって自分はこういう待遇を受けて当たり前なんだって勘違いする子もいるし」
男「そうなんすか?俺はてっきり普段は普通の高校生だったりとか一般人だったりとかだと…」
マネージャー「全然!!傲慢で自己顕示欲の塊みたいな子が最近はほんとに多いわよ」
マネージャー「私の時代も多かったけど、今は特にひどいわねぇ…」
マネージャー「私は売れなかったからそんなの態度に出る前に上からガミガミ言われてたからねぇ」
男「あははは、なんかそんなイメージありますね」
マネージャー「むぅ~、失礼な」
マネージャー「けど幼馴染みたいなタイプは珍しいわね。てっきり私生活じゃひどいと思ってたんだけど」
男「彼女は私生活も変わらないんじゃないんですかね?2日間の撮影の感じを見る限りじゃ」
マネージャー「なんどろうね…あの子はこの世界にいちゃいけない気がするのよね」
男「え?」
マネージャー「この世界ってのし上がっていかなきゃ、上は狙えないのよ」
マネージャー「だけどあの子、そういうライバルを蹴落とすってことができないのよね」
マネージャー「仕事に対しては意欲的だけど、そういった仕事を手に入れる手段を知らなさすぎなのよ」
男「手段…?」
マネージャー「まぁ…簡単にいえば接待みたいなもんなんだけどね」
男「それって…」
マネージャー「あくまで手段の一つよ。そんなことしなくても意欲的に自分から目立とうとする方法もあるし」
マネージャー「ただ、あの子の場合それすら控えめだから…」
男「単に恥ずかしがってるだけとかじゃ…」
マネージャー「それはないわね。断言できるわ」
男(じゃあ…一体なんで…)
マネージャー「まぁ…私のただの勘なのだけどね。あんまりアテにしないでちょうだいな」
男「そ、そうですか」
マネージャー「というかアイドル男くんすごかったわね。とっさの判断とはいえあんな超反応で幼馴染をかばうなんて」
男「確かにあれにはびっくりしましたね。俺なんか呆気にとられてるだけで」
マネージャー「おいしいところ持ってかれて残念ね」クスッ
男「どういう意味っすかそれ~」
マネージャー「さぁね~」
幼馴染(…)
アイドル男「どうかした?大丈夫??」
幼馴染「いえっ!なんでもありません。それより先程はほんとにありがとうございました」
アイドル男「いやいや、怪我もなく無事にことなき終えてよかったよ」
幼馴染「ほんとにありがとうございますっ…」
アイドル男「いいよいいよ、君に怪我がなくてよかったよ」ニコッ
幼馴染「は、はいっ」
ーーーーー
プロデューサー「それじゃあ、今日はお疲れ様!私は先に帰るからみんなはゆっくりしていってくれ」
一同「お疲れ様でしたー」
アイドルa「バンド男さ~ん今日もいいですか~?」
バンド男「ああ、部屋で待ってるわ」
アイドルb「私達もいいですか~??」
アイドルa「えー、今日は私だけがいいんだけどー」
アイドルb「いいじゃん別にさ~」
アイドルc「ふ、二人とも落ち着きなよぉ・・・」
アイドルa・b「最終的にあんたが一番がっついてるじゃない」
ワーキャー
アイドル男「あははは、向こうは大変だねぇ」
幼馴染「あはは・・・そうですね・・・」
幼馴染(あれ・・・?)キョロキョロ
アイドル男「ん?どうかしたかい??」
幼馴染「いえっ!なんでもありません!」(男さんがいない・・・)
ーーーーーーー
ガチャン
男「はぁ・・・疲れたぁ」
男(マネージャーさんに先に戻ってていいと言われたが・・・軽く挨拶しただけで戻ってきたのは不味かったかなぁ)
男「明日も会うし・・・明日にでも・・・挨拶・・・」
男「zzzz」
・・・・・・
・・・・・
男「ん・・・」
男「まだ1時かよ・・・」
男「喉乾いたしなんか買いに行くか・・・」
トコトコ
ーーーーーー
pi
ゴトンッ
男「んっく・・・んっく」ごくごく
男「ふぅーーうめぇ・・・」
男「ん?」
幼馴染「はぁ・・・」
幼馴染(アイドル男さん怪我はないって言ってたけど・・・・大丈夫かな・・・)
幼馴染(それに・・・)
幼馴染「はぁ・・・」
男「こんな夜遅くにどうしたのかな?お姫様」
支援ありがとうございます…
なんかレスしたりしなかったりといい加減な感じなのに
別の作業の方が忙しくてレスできませんでした…
再開します…
幼馴染「男さん…!?」
男「あははは、ちょっとふざけてごめんね。どうしたのさ?こんな夜遅くに」
幼馴染「いえ…ちょっと今日のことで…」
男「時間的には昨日だけどね」
幼馴染「ふふふ、そうですね」
男「セットが倒れてきたこと…まだ気にしてるの?」
幼馴染「……」
男「気にしすぎだよ。大体幼馴染ちゃんに非があるわけじゃないんだからさ?」
幼馴染「そうでしょうか…」
男「それにさ、アイドル男さん?あの人もなんともないって言ってたしさ」
男「なにより誰も怪我をしなくてよかったよ」
幼馴染「男さん…」
男「となりいいかな?」
幼馴染「はいっ、どうぞ」
男「よっこらしょっと」
幼馴染「おじさんみたいですよ?」クスッ
男「ああ、もういい歳だからなぁ」
幼馴染「まだ10代じゃないですか~」
男「君たちから見たらおっさんみたいなもんだよー」
幼馴染「私はそんな風に思ったことないですよ♪」
男「あははは、ありがとう」
男「けどあの時反応できなかったから相当俺も衰えたなぁ」
幼馴染「あの時??」
男「ほらさ、アイドル男さんすごかったじゃんか。幼馴染ちゃんを助けたとき」
幼馴染「あ…そ、そうですね」
男「俺のほうが近くにいたのに情けないよ。頭では助けようと思っても体が全然追いつかなくて呆然としてるだけだったなからさ」
幼馴染(男さん…助けようとしてくれてたんだ…)
幼馴染「男さん…」
男「ん?どうかした??」
幼馴染「いえ…男さんにも心配をかけて申し訳ないです…」
男「ああっ…そ、そんなことないよ!!ご、ごめんね」
男(何言ってんだよ…俺。そうじゃないだろ…)
男「あははは、友がいたらきっと荒れてたろうな」
幼馴染「あははは、そうですね~」
男「あいつも昔はああ、じゃなかったんだけどなぁ…」
幼馴染「ホントですね…昔は私に見向きもしなかったのに」
男「あ、いや!そんなことはないよ!遊ぶ時もなんだかんだで幼馴染ちゃんと遊んでたしさ」
男「あいつから誘うことだってあったしさ!」
幼馴染「男さんは…」
男「お、何かな??」
幼馴染「小さい時、どうして私の相手をしてくれたんですか…??」
男「そりゃあ一緒に遊びたかったからだよ」
男「となり家も同士だしさ、何より年だって……」
男「……そんなに近くはないけど…」
男「ほらご近所同士だし、近くにいればいつでも遊べるじゃないか?」
男「だからだよ、そんな大した理由じゃないよ」
幼馴染「ほんとに…ほんとに私とあそびたくて遊んでくれてたんですか…?」
男「おう、じゃなかったら遊んでないよ」
幼馴染「……」
男「ごめんね…ちょっと乱暴な言い方だったね」
幼馴染「いえ、ありがとう…男さんっ」
男「お礼なんか…、俺の方こそ幼馴染ちゃんと遊んでて楽しかったしさ」
幼馴染「ふふふ、女の子の遊びばかりだったのに??」
男「縄跳びだって三重飛びができるようになったしさ」
幼馴染「あれすごかったよね!私は二重飛びすらできなかったのに男さんどんどんうまくなるんだもん」
男「縄跳びカードもらってさ何回も挑戦してたよなぁ」
幼馴染「うんうんっ♪はやぶさとかかっこよかったよね~」
男「あれはコツ掴んじゃえば簡単だよ」
幼馴染「うぅ…運動音痴だからあやとびくらいしかできなかったよぅ」
男「あははは」
男(そうだな…小学校の頃はすごい一緒に遊んだな…)
幼馴染(なわとびもそうだし…他の女の子たちともボードゲームしたり…)
男(中学に入ってからだな…あまり一緒に遊ばなくなったのは)
幼馴染「中学に入ってから…色んな人にちやほやされるようになって」
男「…」
幼馴染「男の子からも告白を受けるようになりました…」
幼馴染「今まで私のことをからかってたり相手にしてなかった男の子からも…」
男「…男って勝手だよな。ガキの頃は散々好きなことしといて」
男「思春期に入って女の子のこと気になり出すもんな…」
幼馴染「仕方ないんですけどね…でも…そういうことがあってだとやっぱり、ちょっと…」
男「それは正しいと思うよ。自分の気持ちに嘘をついてまでその人に付き合ってあげることはないしな」
幼馴染「ふふふ、そうですね」
男「幼馴染ちゃん自身は好きな人とかできたことないの??」
幼馴染「えぇっ!?わ、私ですか!?」
男「う、うん。だってやっぱり年頃の女の子なわけだし…恋の一つくらい」
幼馴染「そ、それは…」
幼馴染(そ、そんなの…い、言えないよぅ…)
男「あ、いや!!誰が相手とかは聞かないよ!!ただあるのかなぁってちょっと気になって」
幼馴染「そ、そういう男さんは…あるんですか…??」
男「俺!?」
男「俺は…」
男(どうなんだろ…俺はあったのかな…)
幼馴染「……」
幼馴染(男さん……)
トコトコ
マネージャー「ん?何してんの~??」
幼馴染「あ、マネージャーさん」
マネージャー「もう深夜よ、寝なさい。明日帰るだけと言っても早起きよ」
幼馴染「あ、はいっ!すみません」
男「いや、俺が長々と話し込んでしまったんで…幼馴染ちゃんはなにも悪くないですよ」
マネージャー「まぁ…とにかく二人共寝なさい」
男・幼馴染「「はい」」
トコトコ
幼馴染「じゃあおやすみなさい男さん」
男「おう、お休みなさい」
ガチャン
幼馴染「…」
幼馴染(男さんの恋…)
次の日
荷物をまとめそのまま帰宅
帰りは幼馴染ちゃんも寝ていたから静かに家路についた
翌日
ーーーーー
男「ごめんね!店留守にしてさ」
不良娘『それはいいんすけど・・・・あいつにはなんて説明したんすか?』
男「あいつ?」
不良娘『ほら、幼馴染みだって言ってた男・・・』
男「ああ、友か…。うん、まぁとりあえず幼馴染ちゃんからなにも聞いてないから…」
不良娘『そうっすか』
男「ていうかなんで不良娘ちゃんが知ってるの?」
不良娘「幼馴染から聞いたんすよ」
男「なるほどね」(けっこう心許してるんだな)
男「じゃあ、またバイトよろしくね」
不良娘『ういっす』
pi
男「そうだなぁ、友にバレたらやばいけど。あいつに何か言われたら話合わさねぇとな」
男(ストーカーの件も、仕事のこともあるのに…)
男「幼馴染ちゃん…大丈夫かな」
~~~~~~~
友「幼馴染!!」
幼馴染「!!」ビクッ
幼馴染「と、友くん」
友「昨日一昨日どこに行ってたんだよ!?何度も電話したのになんで出ないんだよ」
幼馴染「雑誌の撮影でちょっと出かけてたの…」
友「二日もかけてか!?」
幼馴染「う、うん…」
友「そういうことは早く言えよ!!ただでさえストーカーの事もあるのに」
幼馴染「だ、大丈夫だよ…スタッフさんもいたし、それに県外で撮影したから」
友「そんなの分かんねぇだろ!?ったくいえばついて行ったってのに」
幼馴染「そ、そういうわけにはいかないよ。遊びで行ったわけじゃないし…」
友「遊びのつもりで行くなんて言ってねぇだろ!!お前を守るために行くのであって…」
幼馴染「だから…それは大丈夫だって…」
友「それに撮影には誰がいたんだよ?」
幼馴染「え?」
友「撮影にアイドル男とかほかのアイドルグループがいたんじゃないのか?」
幼馴染「え、どうしてそれを…」
友「俺の友達にアイドル好きな奴がいてな、それでお前の事務所のアイドルが何人かで撮影するって話を聞いたんだよ」
幼馴染「そ、そうなんだ…」
友「とにかく今度からはちゃんと話してくれ!でなきゃお前を守れねぇだろ?」
友「男に言った手前もあるし」
幼馴染「そ、そうだね…気をつけるね」
友「とにかく今日は一緒に帰るからな」
幼馴染「う、うん…」
不良娘(幼馴染はどこに行ったんだ…??)キョロキョロ
キーンコーンカーン
幼馴染「じゃあ帰ろうか」
友「おう!!」
トコトコ
不良娘「ったく帰りたくないなら断ればいいのに」
オタク「いやぁあの男の性格じゃ断り辛いと思いますよ」
不良娘「なんでお前はナチュラルにいんだよ…」
オタク「見かけたもんで♪」
不良娘「……今度は声くらいかけろ」
オタク「うっす」
タタタタタッ
???「…許せないな…」
友「~~~♪」
幼馴染「…~~っ…」
オタク「なんか明らかに会話がブレてますね」
不良娘「会話というよりあいつが相槌打ってるだけって感じだな…」
オタク「あんな悲しそうな顔、イベントでも見たことないっすよ!!」
不良娘「それは仕事だから仕方ないだろ…」
オタク「そんなことないっす!!大体のアイドルはイベントとか握手会で笑顔ではいますけど心がないというか」
オタク「冷たい笑顔なんすけど、幼馴染ちゃんはイベントでもそんな笑顔じゃなくて俺たちファンにサービス精神満載で接してくれるっす!!」
不良娘「単にそういうふうに見えるだけじゃ…」
オタク「伊達に生まれてからドルヲタをやってるわけじゃないっす!!」
不良娘「そ、そうか…」(これ以上絡むのはやめよう…)
オタク「あ、いっちゃいますよ」
タタタタタッ
自宅前
友「よし、今のところ問題はないな」
幼馴染「そうだね…、じゃあこの辺で」
友「お前が家に入るまでだ」
幼馴染「い、いいよ…そんなの…」
友「ダメだ家の中まで調べないとまずいだろ」
幼馴染「そ、そんなのいいよ!」
友「最近のストーカーは盗聴器とか知らないあいだにしかけてるんだぞ!?」
友「知らない誰かに私生活聞かれるのなんて嫌だろ?」
幼馴染「そ、それは…そうだけど…」
友「とにかく行くぞ!」
幼馴染「ま、待ってよ…」
タタタタタッ
オタク「あのクソ野郎…」
不良娘「敵意むき出しだな…」
オタク「アイドルのお宅にお邪魔っすよ!?信じられないっすよ!!」
不良娘「…まぁヤバくなったらすぐにあたしらが突入すればいいさ」
不良娘(それに下手な行動も流石にできないだろし…)
パシャ
不良娘「!?」クルッ
オタク「どうかしたっすか??」
不良娘「いや…なんでもない」
友「ふう…とりあえずなんともなかったな」
幼馴染「だから大丈夫だって言ったでしょ?」
友「また来るからな、いつどこで何があるかわかんないわけだし」
幼馴染「あははは…そ、そうだね…」
友「じゃあ明日な」
幼馴染「う、うん…」
ガチャン
友「ちっ…相変わらずガード硬ぇな。ったく幼馴染みなのになんであいつからアプローチしてこねぇんだよ」
友「普通は女の方から寄ってくるもんだろ。ったく…純情なのはいいけど硬すぎるのは考えものだぞ」
不良娘「やめろ馬鹿!!今飛び出して行ってもお前のもやしボディじゃ返り討ちに合うだけだ!!」
オタク「放してくださいっす!!!あのクズは一度解体しないと気が済まないっす!!!」
不良娘「そんなことお前にはできねぇから!!とにかく落ち着け!」
オタク「アイドルという幼馴染みがいながらなんなんすかアレ!!」
オタク「まるで自分になびくのが当たり前みたいな…!!」
不良娘「まぁ…あの自信がどこから湧いてくるのか確かにわかんねぇな」
オタク「駆逐されなきゃわからんタイプっすよ!!ありゃあ」
不良娘「まぁ…そのうち痛い目みるだろ。ほっとけ」
オタク「むぅ…不良娘さんはクールっすね」
不良娘「あんなの相手にするだけ自分の質が落ちるし」
オタク「結構えげつないこと言いますね…」
不良娘「あんなに言いたい放題言ってたのに今更だな」
オタク「なんていうか不良娘さんの言い方は感情すらこもってないというか…」
不良娘「ムキになる方がアホらしいって思っただけだから」
それから数日後
幼馴染「はぁ…はぁ…」
幼馴染(大変だ撮影に遅れちゃう!!)
タタタタタッ
a局プロデューサー「やぁ幼馴染ちゃん」
幼馴染「あ、a局のプロデューサーさん!!お疲れ様です」
a局プロデューサー「実は君に大切な話があってね」
幼馴染「すみませんっ!今から撮影がありますので…」
a局プロデューサー「いや、そんなに時間は取らせないよちょっとだけだから」
幼馴染「え、あ、あの!!」
a局プロデューサー「いいからいいから」
トコトコ
アイドル男「ん?あれは…??」
~~~~~~
幼馴染(なんでこんな人気のないところに…)
幼馴染「あのう…それでなんの用でしょうか?」
a局プロデューサー「ふふふ、まだわからないかね?」
幼馴染「…え、私何かいたしましたか…?」
a局プロデューサー「こんな写真を撮られてもかね?」
パラパラ…
幼馴染「こ、これは…」
幼馴染(こないだ友くんがうちに来たときの…!!)
a居プロデューサー「いけないねぇ…アイドルがこんな写真を撮られてしまっては」
幼馴染「か、彼は昔からの友達であって…そんなことは!!」
a局プロデューサー「しかし、ファンのみんなはどうかな?」
a局プロデューサー「君がいくらそのような主張をしようともみんなはどうかな?」
a局プロデューサー「しかも君は前にも同じようなことで問題になっているじゃないか」
a局プロデューサー「そんな君の主張を誰が信じるんだい?」
幼馴染「そ、それは…」
a局プロデューサー「たとえ誤解であってもこのような事態があることは良くないと私も思うよ」
幼馴染「……そ、それは…その…」
a局プロデューサー「我々業界でも心象のよくないことはなるべく避けたいと考えている」
a局プロデューサー「君もこんなことでこの世界から消えたくはないだろう?」
幼馴染「……」
a局プロデューサー「我々もキミを失うのは非常におしい。なんとかしてあげようと思っているよ」
幼馴染「!!」
a局プロデューサー「だがその前に我々に招いた誤解を解く必要があるね」
幼馴染「誤解……?」
a局プロデューサー「そうとも、そしてその方法も君は知っているはずだよ?」
幼馴染「な、何をすればいいのでしょうか…」
a局プロデューサー「これを…」スッ
幼馴染「こ、これは…」
a局プロデューサー「今日の撮影が終わったらでいい」
a局プロデューサー「何、怖いのであればいつでもいい。だが君はその方法以外にないとわかっているはずだよ?」
a局プロデューサー「じゃあ、撮影頑張りたまえ。楽しみに待っているよ…」クスッ
幼馴染「……」
~~~~~~~~
マネージャー「もう遅いじゃない!!」
幼馴染「ご、ごめんなさいっ!!」
マネージャー「まだ2分前だから早く準備しなさい!」
幼馴染「わ、わかりました!!」
アイドル男「……」(幼馴染ちゃん…?)
アイドルc「あ、アイドル男さ~~ん」
タタタタタッ
~~~~~~~~~~
撮影終了
幼馴染「……」(どうしよう…私…)
plplpl
幼馴染「!!」ビクッ
幼馴染(男さんから…?)
pi
男さん
件名:急にごめんね
お仕事中だったらごめんね。
アルバイトの件なんとか友にはうまく説明しといたから
それとこないだは撮影お疲れ様。今日もきっと大変なんだろうね
あまり無理せず、相談したいことがあればいつでも相談に乗るから
一人で気張らないで、俺じゃない誰でもいいから頼ってね。
お疲れ様
幼馴染「男さん……」
アイドル男「やぁ!幼馴染ちゃんお疲れ様」
幼馴染「あ、アイドル男さん!お疲れ様です!」
アイドル男「今日は元気がなかったね。何かあったのかな?」
幼馴染「あ、あははは、そんな風に見えますか??」
アイドル男「君の笑顔は独特だからね。元気がないと割とすぐにね」
幼馴染「すみません・・・」
アイドル男「あははは、そんな、謝らないで。どうかな?今日は僕が送っていくよ」
幼馴染「そんな!申し訳ないですよ!!」
アイドル男「気にしないで♪こないだのこともあるし、その辺りは気を付けるからさ」
幼馴染「本当にいいですか??」
アイドル男「もちろんさ」
~~~~~~
幼馴染「ここは…??」
アイドル男「僕がいつも来てるお店なんだ」
アイドル男「あ、変なお店じゃないから心配しないで」
幼馴染「大丈夫ですよ」クスッ
チャリン
いらっしゃいませ~~
幼馴染(うわぁ…なんだか雰囲気がすごい大人っぽい感じだぁ…)
幼馴染(私なんかがこんなところに来ちゃって大丈夫なのかぁ…)
店員「こちらの席へ」
アイドル男「ありがとうございます」
トコトコ
アイドル男「軽めのものをお願いします」
店員「かしこまりました」
アイドル男「彼女にも同じものを」
トコトコ
幼馴染「あははは…なんだか雰囲気がすごい大人っぽいですね」
アイドル男「最初僕も来た時は戸惑ったよ」
幼馴染「そうなんですか?どなたとご一緒に??」
アイドル男「僕の大切な人ってところかな?」
幼馴染「アイドル男さんの大切な人…?」
アイドル男「まぁそんなところだね、あまり気にしないで♪」
~~~~~~~~
店員「お待たせいたしました」
アイドル男「ありがとうございます」
コトッ
幼馴染「わぁ…美味しそう」
アイドル男「味は保証するよ、どうぞ」
幼馴染「いただきます」もぐもぐ
幼馴染(お、美味しい)
アイドル男「どう?口に合うかな?」
幼馴染「はいっ、とても美味しいです」
アイドル男「それは良かった♪連れてきた甲斐があったよ」
幼馴染「ありがとうございますっ。けど…どうして私を…?」
アイドル男「何やら悩んでいるようだったから、撮影中も浮かない顔をしていたしね」
幼馴染「あ、す、すみません…」
アイドル男「いいよいいよ、気にしないで。誰にでもそういうことはあるからさ」
幼馴染「アイドル男さんにもあったんですか?」クスッ
アイドル男「もちろんさ。僕なんかデビューした当時なんて先輩から怒られっぱなしだったしね」
幼馴染「全然そんな風には見えませんよっ」
アイドル男「今はようやく落ち着けたって感じだからね」
幼馴染「そうなんですかぁ」(アイドル男さんは一体どんなことがあったんだろう…)
幼馴染(なんだろう…アイドル男さんと話しているとまるで男さんと話してるような…そんな感じが…)
幼馴染(落ち着くというか…温かみがあるというか)
アイドル男「幼馴染ちゃん?」
幼馴染「は、はいっ!!すみません!!」
アイドル男「あははは、ぼーっとしてたから口にソースが付いてるよ」
幼馴染「へっ…」フキフキ
幼馴染「!!!」
幼馴染「うぅ…すみません…」
アイドル男「あははは、少しは落ち着けた?」
幼馴染「は、はいっ」
幼馴染(うん…すごい落ち着ける…)
アイドル男「良かった♪」
~~~~~~~~~~
~~~~~
自宅前
幼馴染「今日はありがとうございました。ご馳走して頂いて申し訳ないです…」
アイドル男「いいよいいよっ。気にしないで僕も幼馴染ちゃんと話ができて良かったよ」
幼馴染「いえ、こちらこそ楽しかったです」
アイドル男「ぷっ…あはははははは」
幼馴染「へ?な、何か変なことでも言いましたか!?」
アイドル男「いやいやごめんね!そんな風に言われたの初めてだったから」
幼馴染「す、すみませんなんか面白くない感想で…」
アイドル男「ううんっ、素直なんだなぁって感心したよ。じゃあ今日はありがとうね」
幼馴染「はいっ、ありがとうございましたっ」
トコトコ
幼馴染(アイドル男さんもいろいろ悩みながら、今もこの世界にいるんだ…)
幼馴染「私は…やっぱり嘘はつきたくない…」
幼馴染「うん…」
幼馴染(大丈夫…私は大丈夫)
それから数日後
私と友くんの写真が流出しゴシップ誌に載ったのであった…
当然私に対する風当たりは強くなり
私に対する非難の声は一層強くなっていったが
私はブログでも事実ではないと主張し続けた
…………………
……
オタク「それにしても世間は酷いもんすねぇ」
オタク「あれだけ持ち上げていた幼馴染ちゃんのことを今や『ビッチアイドル』呼ばわりっすよ」
不良娘「そんなもんだよ世間体なんて、周りの連中は真実なんか見向きもしやしねぇよ」
オタク「はぁ…幼馴染ちゃんは学校でもすごい無理してるように見えますし…」
オタク「なんだかやつはちょっと嬉しそうだし…」
不良娘「やつ?」
男「奴って誰だよ?」
オタク「友っすよ…」
不良娘「なんであいつが嬉しそうなんだよ、怒るならわかるが…」
不良娘(それでもあいつが原因でこうなったんだから怒る権利なんてねぇがな)
オタク「なんだか自慢してるんすよ…『俺と幼馴染のスキャンダルだ~』とかなんとか他の女子に言ってるとこ見たんすよ」
不良娘「…」スクッ
男「不良娘ちゃんどこへ行くつもりだ…」
不良娘「あいつを殺しに行ってくる…」
男「き、気持ちはわかるが落ち着け!!」
オタク「そうっすよ!!不良娘さんがあんな奴一人に手を汚しちゃだめっすよ!!殺るなら俺が行くっす」
男「やめんか!!落ち着け!」
男「友には俺から言っておくから、二人はそれよりも幼馴染ちゃんのこと見守ってやってくれ」
男「学校でもどんな扱いを受けてるのか心配だし…」
男(俺も原因の一つだし…連絡しづらいんだよな…)
オタク「男さんも連絡してあげればいいじゃないっすか」
男「連絡はしてるよ、たしかに元気がないのはひしひし伝わってくるよ」
オタク「俺たちもまだストーカー問題が解決してないっすから、身の回りは警戒してるっすけど…」
不良娘「最近動きがないな」
男「動きがない?」
オタク「そういえば最近ストーカーの動きがないっすね…」
不良娘「まぁ…あの騒ぎがあってから幼馴染に幻滅して諦めたっていう線もありますけど…」
男「……けどまだなんとも言えないからなぁ」
オタク「だからまだ警戒はしてるっすよ、ケータイにgps機能つけてどこにいるのかも見てますし」
男「それって大丈夫なのかよ…」
不良娘「幼馴染が言ってきたんすよ」
男「幼馴染ちゃんが?」
男(彼女自身が…??なんで)
オタク「俺たちも最初はちょっと考えたんすけどね」
不良娘「幼馴染がどうしてもって…」
男「そうか…」
不良娘「じゃあ、そろそろ帰ります」
オタク「送っていくっす」
男「おう、二人共よろしく頼むね」
不良娘・オタク「「うっす」」
ガチャン
ササーッ…
男「雨ひどいなぁ…」
男「幼馴染ちゃん…」
男(最近彼女のことが気になって仕方ない…)
男(テレビでも彼女のことが度々取り上げられるからなるべく見ないようにしてるけど…)
男(最近は電話をしても声に元気がないし…)
男「幼馴染ちゃん…一人で抱え込んじゃだめだよ…」
チャリン
友「よう!男」
男「ああ、友か…」
友「ふう…雨がひでぇひでぇ。風邪ひくっての」
男「どうしたんだこんな時間に?」
友「いやいや、ちょっとな」
友「なぁ、あのゴシップ見たかよ?」
男「ああ…あれか」
友「なんだよ、元気ねぇな。ま、元気もなくなるわな」
男「どういう意味だ?」
友「やっぱり幼馴染とお前じゃ釣り合わないもんなぁ」
男「…何が言いたいんだ」
友「悪い悪い、そんな睨むなって」
友「ほらさ、俺と幼馴染のツーショットあったじゃん?」
友「やっぱ、一緒にいるとああいう風に見られちゃうんだなぁ~」
友「アイドル幼馴染、二人目の恋人!?だってよ」
男「……」
友「はぁ…二人目ってのが腹立つけどさ。恋人は一人しかいないっての、ゴシップ誌もわかってねぇよな~」
男(なんで…)
友「お前は顔が暗がりだからあまりはっきりと写ってないしさー、それにあんまりカップルって雰囲気の写真じゃなかったじゃん?」
男(なんで…こいつは…)
友「けど、俺のは完璧にツーショットだぜ!幼馴染だって笑顔だしさ~」
男(彼女が苦しんでいるのに…)
友「やっぱ俺たちの写真のほうがカップルっぽくない?」
ササーッ…
チャプ…チャプ…
幼馴染(あ…気づいたら男さんの店の前に来ちゃった…)
幼馴染(……私…って……弱いなぁ…)
幼馴染「あ、…中で声がする…」
幼馴染(…??)
ザァァァーーーッ…
友「それでさぁー、クラスの女の子もすげぇ押してくるんだよ~」
友「もう告白できちゃうんじゃね?って」
男「嬉しいか?」
友「あ?何が??」
男「雑誌に載って…そんなに嬉しいか?」
友「なんだよ、悔しがってるのか??」
ガタッ!!
ガシャーン!!!
幼馴染(!?)
幼馴染(何?何何???なんか割れる音がしたけど…)
友「なんだよ…何キレてんだよ」
男「そんなに嬉しいのかって聞いてんだよ…ッ!」
友「僻んでんじゃねぇよ、てめぇが相手にされなくなったからって俺にやつ当たんなよ」
男「ッ…!!!」
バキィーー!!!!
ガシャアアアン!!!
幼馴染(わわッ…!!)ササッ
幼馴染(お店のドアから友くんが吹っ飛んできたよ…)
友「てめぇええ!!!」
ザザァァァァーーッ
ガシッ
男「雑誌に載ってそんなに嬉しいか!?あの子を苦しめてそんなに楽しいか!?」
友「あぁあ!?何言ってんだてめぇ!!!勝手に僻んで被害者ぶりやがって何なんだよ!!」
男「あんな雑誌に載って幼馴染ちゃんを苦しめてるとか、幼馴染ちゃんの迷惑になっていないのか?とか…」
男「考えたことあんのかぁぁ!?」
友「何言ってんだよ、あいつは俺に惚れてるんだぜ?大体あいつのこと悪く言うファンなんていらねぇんだよ!!」
友「そんな奴がファンかよ!?あいつだって女なんだぜ?恋人やら彼氏やらがいて何が悪ぃんだよ!?」
男「彼女がそう言ったのかよ!?彼女がお前のこと好きだって言ったのか!?ぁああ!?」
友「言わせてやるよ!!今この場にいて俺とお前、どっちをとるかって聞いたら100%俺だって言うわ!!」
男「なんでそうやってなんでもかんでも決めつけてんだよ!!」
男「あの子が誰を選ぶかなんてわかんねぇだろうが!!」
友「なんだよ?てめぇが選ばれるとでも言いたいのかよ!?」
男「そういうことを言ってんじゃねぇよ!!彼女にも選ぶ権利があるっつってんだろうが!!」
男「俺を選ぶなんてことはねぇよ……。けどてめぇを選ぶかなんてのは彼女自身から聞いてから言えや!!」
友「てめぇがあいつの何を知ってるんだよ!あぁぁあ!?」
バキッ!!!
男「自惚れんな、クソガキがぁあああ!!!!」
バキィィ!!!!!
男「てめぇがどんだけあの子に迷惑かけてるのか…!!」
ボコッ
友「あぁぁあん!?」
べキッ
男「少しでも考えたことあんのかよ!!!!」
バキィ
ボコッ!!!
友「あ”ー…はぁ、はぁ」
男「はぁ”…はぁ……」
友「はぁ……糞がァ!!!!」
ガシャァァァン!!
ガラガラン…
タタタタタッ…
男「はぁ…はぁ…」
男「ッ…」
ドサッ
男「はぁ…はぁ…やべぇ…店ぐちゃぐちゃだ…」
ヨロヨロ…
男「ッと…とと、ははは…情けねぇ…うまく立てねぇや…」
ガシッ
幼馴染「お、男さん!!」
男「!!!お、幼馴染ちゃん…」
もう少ししたら再開します
多分もうちょいで終わると思うので
見てる方はもうしばらくお付き合いください・・・
幼馴染「男さん…あの…」
男「幼馴染ちゃん!!びしょ濡れじゃないか!こんな雨の中、傘もささずに」
男「とにかく中に入って乾かさないと!」
幼馴染「は、はいっ…」
~~~~~~~
男(まずいな…さっきのやり取り見られてたのかな…)
幼馴染(男さんがあんなに怒ってるところ初めて見た…)
幼馴染(私のために…怒ってくれたの…?)
幼馴染「そ、それより!!男さんの怪我のほうが!!」
男「ああ、こんなの大丈夫だよ。高校の頃に比べればどうということないよ」
男「いてて…」
幼馴染「じっとしててください」
男「う、うん…」
男「いててて…」
幼馴染「大丈夫ですか…?」
男「ああ、ちょっと切っちゃっただけだからさ」
幼馴染「男さん…」
男「さっきのやり取り…聞いてた…?」
幼馴染「はい…」
男「あははは…だよね…」
男(やっぱ聞かれてたか…)
幼馴染「…」
男「はぁ…手を出しちまうなんて、社会人として失格だな」
幼馴染「男さんはどうして…あんなに…?」
男「ああ…うーん…、なんか我慢できなくなったっていうか…なんだろう」
男(いや…それだけじゃないな、きっと他にも何か…)
幼馴染「男さんがムキになるなんてよっぽどひどいことを言われたんですか…?」
男「…まぁ…そんなところかな…」
幼馴染「…」
男「…」
男「あ、あのさ…幼馴染ちゃ…」
幼馴染「…っく…」
男「!!!」
幼馴染「ひぃ…っく…う、…っく、ご、ごめんなさい…ちょっと…涙出てきちゃって」
男「幼馴染ちゃん…」
幼馴染「ごめんなさい…っぐ…大丈夫…です…」
男「話してごらん、聞くことしかできないけど。俺はちゃんと聞いてあげるから」
幼馴染「男さぁん…」
幼馴染「私…どうしていいかわからないんです…このままアイドル続けて本当にそれでいいのかなって」
幼馴染「私自身…アイドルになった理由も…」
男「…アイドルになった理由?」
ぎゅ…
男「!!!お、幼馴染ちゃん!?」
幼馴染「ごめんなさい…今だけ…このままでいさせてください…」
男「……幼馴染ちゃん…」
ザザザァァーッ…
幼馴染「振り向いて欲しかったんです…」
幼馴染「男さんに…振り向いて欲しかったから…」
幼馴染「だから私…アイドルになったんです…」
男「……」
幼馴染「ずっと大好きだった…小さい時からずっと…」
幼馴染「でも私はきっと相手にされてない…男さんはきっと私のことを妹のようにしか見てない…」
幼馴染「そう思ってて…」
男「幼馴染ちゃん…」
幼馴染「男さん…」
男「幼馴染ちゃん…」
幼馴染「ん…ちゅ……」
ザザザァァァーーーッ
男「ごめんね、びっくりしちゃったよね」
幼馴染「ち、ちょっとだけ…」
幼馴染「でも…嬉しい…」
男「あははは…」
男(何やってんだよ…相手はアイドルだぞ…)
男(それに幼馴染ちゃんは幼馴染みで俺にとって大切な子で…)
幼馴染「お、男さん…??」
男「ああ、ご、ごめんねちょっと考え事してて」
男「というかシャワー浴びてきたほうがいいね…」
幼馴染「そ、そうですね…」
男「お湯沸かしてくるよ!!」
タタタタタッ
幼馴染「あ、男さんっ…」
幼馴染(はぁ…ちょっとずるかったかな…)
幼馴染(男さんと…)
幼馴染「えへへへ…」
男「ダメだ…なんか顔を合わせられん…」
男「はぁ…情けねぇよ俺」
~~~~~~
男「お湯湧いたから先に入って…」
幼馴染「きゃああ!!」
男「!!!」
男「ご、ごめん!!!」
幼馴染「い、いえ!!すみません!!けど下着まで濡れてたので…」
男「そ、そうだよな、ごめんね気がつかなくて」
男「これタオル…」
幼馴染「ど、どうも…」ササッ
男「じ、じゃあ先に入っておいで」
幼馴染「は、はい…ありがとうございますっ…」
タタタタタッ
男「ふぅ…ピンクか」
友「男としたならキスぐらい良いじゃないか」
ストーカー「俺になびかないなら男共々吊し上げてやれ」
とか考えてそう、死ね
幼馴染「男さんに見られちゃったかな…」
幼馴染「うぅ…どうしよう…大胆な娘だとか思われてないかなぁ…」
幼馴染(大丈夫だよね…これくらいなら…)
幼馴染「…」
シュルシュル…
~~~~
男「よし…とりあえず片付いたな…」
男「割れた食器はまた新しく買い換えないとな」
男「はぁ…自分が招いたとはいえ痛い出費だな…トホホ」
幼馴染「男さ~ん、お風呂いいですよ~~」
男「あいよー」
男「手当てはシャワーで泥を落としてからだな」
ガラガラ
ジャー…
男「あ”ーいてぇ…」
ゴトゴト
男「!?」
幼馴染「お、男さん??入ってますか??」
男「入ってるけど、どうかした~??」(着替えは置いといたんだけどな…)
幼馴染「い、今から私も入りますね」
男「は?」
男「え、いやちょっと待って!!それはなんかまずい気がする!!」
幼馴染「え、でも、もう脱いじゃいましたし…」
男「脱ぐなあああ!!!」
ガチャ
幼馴染「し、失礼します~…」
男「…」ブクブク
幼馴染「お、男さん??何してるんですか???」
男「あー…俺は湯船に浸かってるから、幼馴染ちゃんは体洗いなよ」
幼馴染「私…男さんのお背中流そうと思ったんですけど…」
男「…」
幼馴染「だ、ダメですか…?」
男「うん、いいと思うよ。それはいいアイディアだ」
~~~~~~~
ゴシゴシ
幼馴染「よっしょ…よいっしょ…」
男「幼馴染ちゃん…だ、大丈夫??」
幼馴染「大丈夫ですよ~これくらい、男さんにはたくさんお世話になりましたし」
男「いや…だってアイドルがだよ…?こんなわけもわからない男と一緒にお風呂入って…あまつさえ背中流してるなんて…」
幼馴染「男さんは私が信頼置く一番大切な人ですよ?それに…」
幼馴染「こんな言い方ずるいかもしれませんけど…い、今の私はアイドルの幼馴染じゃなくて」
幼馴染「お、男さんの幼馴染みで近所に住んでいる幼馴染です…」
男「うわぁ…ずるいな…それ」
幼馴染「それに社長さんはなにも…恋愛をしちゃいけませんとは言ってないですし…」
男「それこの前も言ってたな」
幼馴染「あははは…ちょっと卑怯ですよね…」
男「まぁ…元々社長さんが恋愛禁止とは言ってないから大丈夫だとは思うけど」
男「実際批判の声は上がってるわけだしなぁ…」
幼馴染「でも!!あれは全部事実無根です」
幼馴染「ずっと言い続けているんですけど…」
男「……」(幼馴染ちゃん…)
幼馴染「……」
男「幼ちゃん!!元気だせよ!!可愛い笑顔が台無しだぞ!」
幼馴染「!!ふぇ!?」
男「昔…こうやって俺がよく君に言ってたよな」
男「友達とうまくいかなくて、一人でさみしそうにしてる時こうやって確か声かけてたような気がする」
男「うる覚えだけどね」
幼馴染「男さん…」(昔のこと…覚えててくれてる…)
男「せっかくの美人なのに泣き顔ばかりじゃなくて笑顔も見たいって」
男「ガキのくせしてよくそんな臭いセリフ言えたなぁって、今思うとちょっとした黒歴史だな」クスッ
幼馴染「ふふふ、けどかっこよかったよ」
幼馴染「そんなこと言ってくれるの男さんだけだったし♪」
男「だろうな」クスッ
幼馴染「ありがとっ!男兄ちゃんっ♪」
男「あははは、随分昔の呼び方だね」
幼馴染「ずーっとこうやって呼んでたもんね~」
男「そうそう~」
男(そう…いつからかな…お互いそうやって呼び合わなくなったのは…)
ジャーーー…
~~~~~~~~~~~
ザザァァァーーーーーッ…
男「雨ひどいなぁ…」
男(近いとはいえ、幼馴染ちゃんを家に帰すのは難しいなぁ)
男「うむ…」
幼馴染「男さん…あの…ご迷惑でなければ…泊めて頂いてもよろしいですか?」
男「ああ、そうだね…今日は帰るのは難しそ…」
男「お、幼馴染ちゃん!?」
幼馴染「ど、どうかしました??」
男「どうかしてるのは君の格好だよ!!なんでワイシャツだけ!?」
幼馴染「え、いや…そのこれなら一枚で済んじゃいますし余計に洗濯物を増やさないで済みますし…」
男(いや…そんなこと気にしなくてもいいのに…。いやすごくありがたいけど…むしろ眼福というかなんというか)
男「と、とにかく…今日はもう遅いし…寝ようか」
幼馴染「はいっ」
男「お休みなさい~」
幼馴染「おやすみなさい~」
男「ちょっと待って」
幼馴染「どうかしました?」
男「なんでナチュラルに俺の部屋に?ちゃんととなりの部屋に幼馴染ちゃんの布団用意してあるんだけど…」
幼馴染「あ、いや…その…ごめんなさい…」
男「…あれまだ治ってないんだね」
幼馴染「うぅ…すみません…」
男「自分の部屋以外では一人でまだ寝れなかったんだね」
幼馴染「その…怖くて…」
男「ちっちゃい頃からそうだったよね」クスッ
幼馴染「うぅ…笑わないでくださいよぅ…」
男「ごめんごめん。じゃあ俺は床に布団敷くから、幼馴染ちゃんはベッドで寝る…」
幼馴染「あの…一緒に寝ちゃ…ダメですか?」
幼馴染「その…別々で寝ると怖くて…」
男「……幼馴染ちゃん?狭くない…?」
幼馴染「は、はい…大丈夫です…」
男「そ、そっか…」
幼馴染「男さん…」
男「うん!?な、なんだい!?」
幼馴染「ふふふ、動揺し過ぎですよ~」
男「…はぁ…」
男「こんなこと…していいのかな…」
幼馴染「うん…?」
男「俺が…俺なんかが…こんなことしてて大丈夫なのかなって…」
幼馴染「どうしてですか…?」
男「俺はほんとにただの一般人で、君とは幼馴染みっていうこと以外何の接点もない…」
男「小さい頃に遊んでいたってだけ本当にそれだけでさ」
男「子供の頃君と遊んでいなければ君と今も話すことなんてなかった」
男「たったそれだけしかないのに…いいのかなって」
幼馴染「そうしてくれたのも男さんじゃないですか…」
男「え?」
幼馴染「そうして、選んでくれたのは男さんですよ。だから私は今ここにいるんですよ?」
幼馴染「ただそれだけ…。ううん…それだけでいいんですよ」
幼馴染「私はむしろ、それだけで十分です」
幼馴染「男さんは、それだけじゃ…不服ですか…?」
男(幼馴染みちゃん…)
男「ううん…そんなことないよ。ただ…」
幼馴染「…?」
男(不安だっただけなのかもな…彼女とのつながりがそれしかないって)
男(彼女が…大切だから…)
男「ううん…なんでもない」
男「ありがとう」
幼馴染「お礼を言われることなんて私はしてませんよ」クスッ
男「あははは、そんなことないよ」
幼馴染「あははは」
男「…」
幼馴染「…」
幼馴染「ねぇ…男さん」
男「ん?」
幼馴染「お願い聞いてくれるかな…?」
男「いいよっ。なんだい?」
幼馴染「あのね…ふたりっきりの時だけでいいから…」
男「うん」
幼馴染「また…昔みたいに呼んでいい?」
男「昔みたいに?」
幼馴染「うん…」
幼馴染「昔みたいに呼び合いたいの…」
男「…」
男「ああ…いいよ」
男「幼ちゃん…」
ナデナデ
幼馴染「えへへ…男兄ちゃん…」
スリスリ
~~~~~~
tv局プロデューサー「全く…私の言うことを聞かなかった女はあいつが初めてだ」
tv局プロデューサー「まぁ、あの写真が流出して以降やつの人気は降下の一方…」
tv局プロデューサー「仕事も減っているみたいだしな…」
tv局プロデューサー「いずれまた私のところにくるさ」
扉越し
バンド男「ほぅ…なるほどねぇ」
カチャ
pipipi
バンド男「ああ、俺や。やっぱりお前の考えてたとおりだったよ」
~~~~~~~
レストラン
アイドル男「やぁ」
バンド男「男ふたりとは、シケてるな」
アイドル男「まぁ…そう言わずに何人もアイドルの卵を食べてきてるじゃないか」
バンド男「あー…けど最近は股開くまでが早くてつまんねぇんだよな」
アイドル男「もう少し言い方はないのかい?」
バンド男「事実だし。てか全員案の定貫通済みばっかやったで。あとあの巨大アイドルグループも」
アイドル男「まぁ、処女を売りでやってるわけじゃないからね…。そこは多めに見てあげなよ」
バンド男「中には経験人数俺より多いんじゃねぇのか?ってくらいのやつもいやがったし」
アイドル男「君も相当だよね…」
バンド男「どうやろ…全盛は一日5・6人相手にするくらい平気だったが。今はあんま興奮できるような女がいねぇ」
アイドル男「そんなこと彼女たちに言ってるのかい?」
バンド男「言うわけねぇだろ…そこまで鬼じゃねぇよ。けどまぁ…一回こっきりでバイバイだけどな」
アイドル男「まぁ…そんな話をするために呼んだわけじゃないんだ」
バンド男「ああ、例のやつやろ。あいよ」
アイドル男「ありがとう」
バンド男「なんでそこまで固執するかねぇ」
アイドル男「君が唯一落としそこねたアイドルだからかな?」
バンド男「ほざいてろ」
アイドル男「それにしても君がアイドルのために何かするなんて珍しいよね」
バンド男「あのプロデューサーが気に入らなかっただけだよ。俺の真似事のつもりで初めてだろうが…あいつは見境いなさすぎだ」
バンド男「それに失うのはもったいねぇし」
アイドル男「ん?彼女をかい?」
バンド男「アイドルじゃなくて歌手をやりゃ良かったんだよ」
アイドル男「ああ、それね…実は彼女、歌手志望でうちのオーディションを受けたことがあるんだ」
バンド男「へぇ、でなんで落とされたんだよ?」
アイドル男「事務所にいた前のプロデューサーの意向で歌手向きじゃなくてアイドルに向いているとのことでね」
バンド男「そいつの眼力腐ってんじゃねぇのか」
アイドル男「僕も同じことを思ったよ。確かにアイドルのような見た目はしていたけど…歌唱力は歌手に退けをとらないものだったからね」
バンド男「うちに来ればよかったものを…」
アイドル男「初めてみたいだったし…、大手だから気が引けたんだよ」
アイドル男「それに彼女も友人の勧めでアイドルで良いと言ってたしね」
バンド男「そのクソみたいな友人殺してきていいか?」
アイドル男「いや、僕も誰かまでは知らないよ」(まぁ…こないだまではね…)
バンド男「で、あの娘どうすんだよ?」
アイドル男「うん…人気は前に比べれば落ちてきているけど、アイドルとしてやっていけないわけではないよ」
バンド男「正直もったいねぇな」
アイドル男「けど、君はあまり彼女に固執しているようには見えなかったけど」
バンド男「あー…確かに最初はいつモノにしようか考えてたが、てめぇがいた手前それもできなかったしな」」
アイドル男「まぁそんなことになったら全力で止めてたよ」
バンド「だろうな」
バンド男「それにしてもなんでお前はそこまであの娘にこだわる?」
アイドル男「あははは…なんでだろうね」
アイドル男「強いて言うなら彼女に似てた…からかな?」
バンド男「…」
バンド男「お前は俺を恨んでないのか…?」
アイドル男「うん?」
バンド男「あいつがあんなふうになったのも俺が原因だし…」
バンド男「お前が俺を恨んでいても不思議はない…」
アイドル男「彼女はそうは…思ってないと思うよ」
アイドル男「もし彼女が生きていたらそう言っていると思う」
バンド男「…」
アイドル男「じゃあこの盗聴記録は有効に使わせてもらうよ」
バンド男「せいぜいあのプロを陥れるのにな」
アイドル男「じゃあ、ありがとうございます」
バンド男「あいよ」
~~~~~~~~~
それから数日後…
客1「それにしてもびっくりだな…。あのtv局のプロデューサーが枕営業を強要していたなんてさ」
客2「何人か食われてたらしいよ」
客1「アイドルで何人も証言しているのもいるし」
客2「まじかよ…」
男「しかしまぁ…そんなことほんとにあるんだな。ドラマの中だけかと思ってたけど」
オタク「割とそんな感じっすよ。芸人や男性アイドルグループも手癖悪いって聞きますし」
不良娘「下衆ばっかだな」
男・オタク「「俺はそんなことないぞ・っすよ」」
男・オタク「…」
不良娘「もしそうだったらバイト辞めるから」
男「それは勘弁してください…」
オタク「ほ、ほんとに俺は下衆なことなんか考えないっすから!!」
不良娘「ふん…」
不良娘「…」クスッ
男(しかし…そういうことがあったんなら…幼馴染ちゃん大丈夫かな…)
plplplpl
幼馴染「うん?誰からだろ?」
ガチャ
幼馴染「はい、もしもし」
友『よう幼馴染』
幼馴染「友くん?どうかしたの?」
友『今度さ、お前が前に行きたいって言ってたカフェにでも行かないかなって思ってな』
幼馴染「いいけど、どうして急に??」
友『前から行きたいって言ってたじゃんか?ただそれだけだよ』
幼馴染「そう?じゃあ行こうかな」
友『おう空いてる日があったら教えてくれよ。予定合わせるからさ』
幼馴染「うん。また私から連絡するね」
友『おう、じゃあな』
ガチャ
~~~~~~~
幼馴染「おはよ~、ごめんね!!遅れて」
友「気にすんなよ!じゃあ行こうぜ」
幼馴染「う、うん!」(なんだろう…なんか…変)
ショッピングセンター
幼馴染(あ、あれいいなぁ)
友「どうした?あの店に気になるもんでもあるのか?」
幼馴染「え?ああううん!!ちょっと気になっただけ!」(試着とかしたら長いとか言われそうだし…)
友「ちょっと寄っていこうぜ」
幼馴染「え?で、でも」
友「いいからいいからっ♪」
幼馴染「あ、これも可愛い…」
友「似合うんじゃね?試着してみたらいいんじゃないか?」
幼馴染「え~でも、私選ぶ時間長いよ?」
友「そんなの気にしねぇから、いいから着てみようぜ」
幼馴染「う、うん」
幼馴染「ど、どうかな…?」
友「おお!!いいじゃん!!やっぱり着てみると似合うな」
幼馴染「そ、そうかな?」
友「今履いてるブーツともあってるしさ、この時期にも合うと思うし」
幼馴染「そうなんだよね~」
カフェにて
友「よっしゃ!なんか注文しようぜ」
幼馴染「そうだね~、歩き回って疲れちゃったしね」
ガシャン
友「おっと!!」
幼馴染「きゃっ」
店員「も、申し訳ございません!!お怪我はございませんか!?」
友「いや!!気にしんでください!大丈夫っすから」
幼馴染「友くん大丈夫?水思いっきりかかっちゃったからだいぶ濡れてるよ?」
友「あははは、大丈夫大丈夫これくらい」
店員「すぐにタオルをお持ちいたします!!」
友「着替えれば大丈夫っすから!お気になさらず」
幼馴染「…」
帰り
友「いやぁ…今日は疲れたなぁ」
幼馴染「そうだねぇ~」
友「けど楽しかったぜ、カフェにも行けたしな」
幼馴染「うん!私も楽しかったよ今日はありがとうね」
友「俺も楽しかったぜ。ありがとうな」
幼馴染「じゃあまた明日学校でね」
友「おう」
トコトコ
幼馴染(友くんがいつもと違った…なんでだろう?)
幼馴染「いつもだったら怒るような場面で全く怒らなかったし…」
幼馴染「もしかして…自分を変えようとしてるのかな…」
幼馴染「…」
それから友くんの態度は学校でも変わり
周りに気配りをするようにもなり、以前とは考えられないような性格になっていた
友「そういえばさ~」
女子a「友くん最近やさしいよね~」
女子b「ホントホント~」
友「そんなことねぇよ、これくらい優しいのウチにはいらねぇって!」
オタク「それにしても人間変わるもんすねぇ~。あれだけdqnみたいだった友がいじめられっ子を助けるようにもなりましたし」
不良娘「…」
不良娘「人間簡単に変われれば苦労なんてしねぇよ…」
オタク「不良娘さん??」
不良娘「ふん…」
下校時間 体育館裏にて
男子「あ、あの…ずっと好きでした!!」
幼馴染「あ、ありがとう///」
幼馴染「気持ちは嬉しいけど…ごめんなさい。お付き合いはできません…」
男子「そ、そうですよね…急にこんなこと言ってごめんなさい」
幼馴染(はぁ…また振っちゃった)
幼馴染「このままじゃ魔性の女だとか思われそうだよ…」
幼馴染「うぅ…」
友「仕方ねぇじゃんか、アイドルなんだしよそんな付き合うとかできねぇだろ?」
幼馴染「それもあるけどね…」
幼馴染(私にはちゃんと好きな人がいるわけだし…)
申し訳ないです
急ピッチで進めます…
男「あら」
幼馴染・友「あ」
男「や、やあ今帰りかい?」
幼馴染「え、ええ」
友「…」
男(やべぇな…すげぇ気まずい…)
幼馴染(ど、どうしよう…二人はあれから話すらしてないんだよね…)
トコトコ
友「…」
幼馴染「と、友くんッ…」
友「こないだは悪かったな」
男「え?」
幼馴染(友くん…?)
友「こないだは明らかに俺が悪かったよ。すまん」
男「ああ、気にするな。俺も殴ったりして悪かったよ」
男「すまんな」
友「気にすんなよ」
幼馴染(二人共…)
~~~~~~
オタク「どう思います?」
不良娘「何が?」
オタク「なんか変じゃないっすか??あの友があんな風に素直に謝ると思います?」
不良娘「さぁな…興味ないね」
オタク「さいですか…」
不良娘(しかし…妙だな…)
不良娘(幼馴染の様子が…)
男「じゃあまたね」
幼馴染「はいっ。またね友くん」
友「おうまたな。男もまたな」
男「おう!」
トコトコ
コソコソ
オタク「幼馴染さんを送りましょう」
不良娘「お前も物好きだな…」
オタク「見守るのがファンの役目っすからね!」
不良娘「はいはい…」
トコトコ
友「…」
~~~~~~~
事務所
幼馴染「お疲れ様でした~」
マネージャー「ん~~~、お疲れ様」
アイドル男「お疲れ様です」
マネージャー「お疲れ様、二人共連日のイベントでお疲れでしょう?ゆっくり休みなさい」
幼馴染・アイドル男「はい」
アイドル男「幼馴染ちゃん家まで送っていくよ」
幼馴染「いいんですか?」
アイドル男「ああ、それくらい全然」
幼馴染「じゃあお言葉に甘えて…」
アイドル男「今日も握手会で時間かかっちゃったね」
幼馴染「そうですねぇ~。でも応援してくださるファンの方のためにも必要ですからね♪」
アイドル男「ははは、そうだね」
トコトコ
ファン「幼馴染ちゃん…」
幼馴染「??」(ファンの方かな…?)
アイドル男「…?」
ファン「週刊誌に載っていたことなんて嘘だと思ってたけど…」
ファン「君はそんな簡単に男と一緒に変えるような子だったんだ」
シャキ…
アイドル男「!!!」
>>580
訂正
ファン「君はそんな簡単に男と一緒にいるような子だったんだ」
ファン「そんな男に汚されるくらいなら…俺が楽にしてあげるよおおおおお!!!!」
タタタタタッ
幼馴染「ひぃっ…!!」
アイドル男「くっ!!」
ファン「邪魔するなあああ!!!!」
スシャ…
アイドル男「くっ…」ドクドク…
幼馴染「きゃあああああああああ!!!!」
警備員a「なんだ一体!?」
警備員b「そこで何をしている!!」
~~~~~~~~~
幼馴染「あ、アイドル男さん…怪我…」
アイドル男「はは…これくらい大丈夫さ」
幼馴染「血が…」
アイドル男「これくらい大丈夫だよ…」
警備員b「大丈夫ですか!?」
アイドル男「少し血が出てだけです。平気です」
幼馴染「……」
~~~~~~~~~
友「それでさ~」
幼馴染「そうなんだ~」
オタク「不良娘さん聞いてますか~??」
不良娘「あ?あ…ああ悪い」
幼馴染「ふふふ」
男「よいしょっと…」
オタク「あ、男さんこんにちはっす!」
友「よう!男」
不良娘「どうもっす…」
男「よう!みんな仲良くお帰りか?」
友「そんなところだな」
オタク「男さんは今日はお店休みですか??」
男「今日はちょっと荷物を引取りに行ってたからね」
不良娘「だったらバイト入りましたよ?」
男「いやぁ…さすがに7連勤で入ってもらうのはまずいしさ」
オタク「そんなに働いてんすか!?ダメっすよ無理しちゃ!!」
不良娘「いや…別にそうでもないから」
アハハハハ
幼馴染「……」ペコリ
男「そうだ最近新メニュー作ってみたんだけどさ、良かったら食べてってよ」
友「お、マジ?じゃあ寄ってこうぜ」
オタク「タダ食いっすか!?」
男「お前だけ払ってもらおうかな」
オタク「なんでぇ!?」
男「冗談だよ」
不良娘「けどいいんすか?タダでなんて…」
男「いいよ、まだ考案中なだけだからさ。試食してもらってみんなの評価を聞きたいから」
友「そいつは楽しみだな~」
男「幼馴染ちゃんもどう?」
幼馴染「ごめんなさい…明日は朝から撮影があるので…今日は早めに帰って準備をしようかと」
友「そうだったのか?なら言ってくれれば先に帰ってくれても良かったのに」
幼馴染「せ、せっかく誘ってくれたし…」
オタク「そんな気にしなくてもいいっすよ~~」
男「そっか…それなら仕方ないな、また今度お店に寄ってってね」
幼馴染「はいっ。失礼します」
トコトコ
オタク「そういえば幼馴染ちゃん最近、カフェに立ち寄らないっすね~」
友「そうなのか?男」
男「うん?どうだろう…最近はうちも忙しいから、気を使ってるんじゃないか?」
友「繁盛してるならいいことじゃねぇかよ」
男「まぁな」
不良娘「…」
幼馴染「はぁ…」
トコトコ
友「よっ」
幼馴染「と、友くん!?男さんのところに寄って行ったんじゃ…」
友「うん?まぁ…少し話して帰ってきたよ」
幼馴染「どうして…」
友「あー…そりゃあ幼馴染を送っていこうと思ってさ」
友「ホラ、まだストーカーは捕まっていないわけだしさ。一人で歩くのは危ないだろ?」
幼馴染「そっか、ありがとうね」
友「おう!」
幼馴染「ふふふ、なんだか友くん人が変わったみたいだね~」
友「そうか??変わったつもりはないんだけどなぁ」
幼馴染「前だったらちょっと強引だったりするし、私も対応に困って少し戸惑ったりもしたし」
友「あははは、それは悪かったよ」
幼馴染「ううん、今はそんなことないから少し接しやすくなったよ♪」
友「そいつは良かった!」
自宅前
幼馴染「ありがとうね」
友「おう!じゃあまた学校でな」
幼馴染「うんっ」
友「…」
友「幼馴染!!」
幼馴染「うん?」
友「なんか悩みがあるんだったらいつでも言ってくれよなー!!」
幼馴染「…」
幼馴染「うんっ!ありがとうっー!!」
オタク「すみませんちょっとトイレ借りてもいいっすか」
男「おう、行ってらっしゃい」
タタタタタッ
男「食い過ぎだろあいつ。ったく…」
不良娘「…」
不良娘「最近幼馴染も…」
男「うん…?」
不良娘「ここに顔見せなくなったっすね…」
不良娘「うちそんな忙しくないっすし…」
男「う~ん…どうだろうな?仕事が忙しいんじゃないか?」
不良娘「最近は学校も結構来てるっすよ?」
男「そうなの?」
不良娘「…なんかあったんすか?」
男「いや…特にないけど」
不良娘「ふーん…」
男「あははは…な、何その疑うような眼差し」
不良娘「別に~…」
男「あははは」
オタク「男さん羨ましいっす…俺もそんな眼差しを向けられたいっす」
男「いつの間に戻ったし!!」
不良娘「…」
オタク「そ、そんなゴミ虫を見るような眼差しで見ないでください…ガチでへこむっす…」
不良娘「じゃあ…明日はバイトできます。失礼しました」
男「おうよろしくね」
オタク「ああ~無視しないでください~~」
タタタタタッ
男「…」
男(あれから…避けてるよな…)
男(幼馴染ちゃん…)
翌日
幼馴染「すみません…わざわざ送っていただいて」
花屋「いいよいいよ、気にしないで。いつも贔屓(ひいき)にしてくれてる幼馴染ちゃんの頼みだからね」
花屋「それに花を届けるついでだしね」
幼馴染「ありがとうございます」
ブルゥーン…
幼馴染「あ、あそこです」
花屋「おう、了解」
ガタンッ
幼馴染「ありがとうございます」
花屋「いえいえ」
花屋(ここは…お寺か…?)
トコトコ
花屋「……」
墓前
幼馴染「ごめんねお父さん。最近立ち寄ることができなくて、すぐに綺麗にしてあげるからね」
花屋(そうか…お父さんは亡くなってたんだな…)
幼馴染「この花…この方からいつも頂いているんですよ」
花屋「…」ペコリ
幼馴染「すごく明るくて優しい人なんだよ。私のことも度々気にかけてくれて…」
花屋「幼馴染ちゃん、水を汲んでくるよ」
幼馴染「あ、すみません。お願いします」
花屋「おう」
タタタタタッ
ジャー…
花屋「親御さんを亡くして…アイドルか…」
花屋「彼女も存外、大変だな」
トコトコ
花屋「ん?」
幼馴染「お父さん。今日はね、いろいろ話したいことがあって来たんだ…」
幼馴染「私がしたいようにしなさいって、お父さんはよく言ってたよね?」
幼馴染「私ね…今アイドルをやってるんだけどね」
幼馴染「色んなファンの方も応援していただいてなんとかやっていけてるよ」
幼馴染「世間の風当たりが厳しかったりするけどね…」
幼馴染「でもそれは私が成長するための糧なんだって、そう思ってるの」
幼馴染「そのおかげで、今は自分で作詞できるくらいにまでなれたよ」
幼馴染「学校生活も充実しててね…」
幼馴染「でね……私今…恋もしてるんだ」
幼馴染「この人のことを考えると胸がギュウって締め付けられるみたいな…」
幼馴染「一緒にいるとね?自然と安心できるんだ」
幼馴染「あははは、お父さんが生きてたら「娘はやらん!!」とか言ってくれるのかな?」
幼馴染「うん…好きな人がいるの」
幼馴染「事務所は恋人を作ってもいいよとは言ってくれてるんだけどね、どうしても…ファンの方の期待を裏切ってしまうような気がして」
幼馴染「今まで男性とのお付き合いも…一度もなく、アイドルを続けてるよ」
幼馴染「けど最近になって深く関わるようになってね…その人のことを考えれば考えるほど」
幼馴染「胸が苦しくて……」
幼馴染「それだけなら…私が我慢すればいいんだけどね…」
幼馴染「けど…」
幼馴染「私が…」
幼馴染「私がアイドルをやっていることで…周りの人に迷惑をかけちゃうんじゃないかって…」
幼馴染「誰かを傷つけてしまう…」
幼馴染「私に問題があったことによって…私の周りの人が傷つくんじゃないかって」
幼馴染「もしかしたらあの人にもって…そう思うと…」
幼馴染「でも今…私がアイドルをやめてしまって」
幼馴染「ファンの方を悲しませてしまったらと思うと…それもできなくて…」
幼馴染「お父さんは自分の好きなことは自分の思ったようにやりなさいって言ってくれた…」
幼馴染「私は…好きな歌をアイドルという形で続けてる」
幼馴染「みんなにも応援してもらってとても嬉しい…」
幼馴染「悩みを聞いてくれる友達もいるし、優しい先輩方もいるよ…」
幼馴染「応援してくださるファンのみんな…、支えてくれる仲間、親しくしてくれる先輩に友人…」
幼馴染「そして…私の大切な…」
幼馴染「…」
……
幼馴染「…わたし…どうしたらいいのかなぁ……」
幼馴染「私…どうしていいのか…わからないよぅ……」
花屋「…」
カチッ
カチッ
ジュボ
花屋「ふー…」
花屋「選ぶのは君だ…」
花屋「たとえどっちに転がろうともな…」
~~~~~~~~~
とりあえず今日はここまでにします…
明日続きを書きますので…
授業中
先生「それで~、ここはこうであるからして…」
幼馴染「……」ポケー…
先生「この詩の解釈について…幼馴染!お前はどう思う?」
幼馴染「……」ポケー…
友「幼馴染?当てられたぞ」
幼馴染「…」ポケー…
友「幼馴染!!」
幼馴染「へ…?友くん??」
先生「どうした?具合でも悪いのか??」
幼馴染「へっ?あ、い、いえ!!なんでもありません!!!す、すみません…」
先生「仕事で疲れてるかもしれんが授業には集中してくれよ」
幼馴染「す、すみません…」
ガヤガヤ
不良娘「…」
~~~~~
男「幼馴染ちゃんの様子が変?」
オタク「そうなんすよ、学校でもどこかぼーっとしているというか…」
オタク「魂が抜けたみたいな感じだったっす」
男「そうか…」
オタク「何があったのかわ、わかんないっすけど」
男「大丈夫だろ、仕事できっと疲れているのだろうし」
男「何かあったら友もいるしさ」
オタク「なんでっすか!?あいつなんかただの不安要素じゃないっすか」
男「ここ最近はそうでもねぇよ。今はなんていうかちゃんと幼馴染のことを気遣った態度というか」
男「あいつも大人になったんじゃねぇのかなって」
オタク「けど…!!」
男「お前が心配するようなことにはならないさ、あいつもそこまでアホじゃないよ」
オタク「…男さんがそう言うなら」
不良娘「…」
――――――
――
男「ふぅ…片付けしなきゃな」
不良娘「ねぇ…」
男「うん?どうかした??」
不良娘「なんかムキになってない?」
男「??」
不良娘「別にあんたがどうこうしようがあんたの勝手だけどさ」
不良娘「なんていうか…」
不良娘「意地になってないか?」
男「俺が?」
不良娘「あんた幼馴染とまともに顔すら合わせてねぇだろ」
不良娘「何があったかは知らねぇけど…。あんたらしくないぞ」
男「あははは…別に喧嘩とかをしてるわけじゃないんだ」
不良娘「??じゃあなんで…」
男「なんつーかな…たぶん俺が意気地なしなだけなんだ」
不良娘「…?」
男「俺自身は多分彼女と一緒にいたいんだと思う。ただ、彼女の場合は少し特殊な環境じゃないか?」
男「アイドルで…誰からも好かれていて、みんなから慕われて、思われて…」
男「たくさんに人に支えられて色んな交流関係があってさ…」
男「小さい時は一緒にいることも、遊んだりすることもできたけどさ」
男「お互い成長していくにつれて、話す機会も会う機会も少なくなっていって…」
男「気づいたら俺の生きている世界とは別世界の住民になっちゃってさ」
男「俺と彼女との距離ってこんなに遠かったっけ?って…」
男「気づいたときにはとんでもなく遠くにいて…」
男「俺何やってたんだろうって……気づかされたときにはもう遅くてさ」
不良娘「それはあんたが諦めてるからじゃないのか?」
男「…どうかな」
不良娘「あんた一度でもあの子に気持ちを伝えようとか思ったことねぇのかよ?」
男「それは…」
不良娘「今がどんなに距離があるかは知らねぇよ?」
不良娘「けど…向こうはそう思ってはいないかもしれないだろ?」
不良娘「なんで自己解決しようとすんだよ」
不良娘「そんなんじゃ友とやってること変わんねぇぞ」
男「…それ以上にひどいかもな」
不良娘「…っ!!」
不良娘(なんであんたはそうなんだよ…)
不良娘(なんでそんな簡単に決められるんだよ…)
男「けどさ…それでも彼女が俺をしたってくれた事は嬉しかったよ」
不良娘「…」
男「だから俺には俺のできることをしようって」
不良娘「できること…?」
男「遠くてもいいから、彼女の支える一人になろうって」
男「想いを伝えることはできないけど」
男「けど違う形で彼女のそばにいようって」
不良娘「それで…いいのかよ…」
男「俺は平気だよ。まぁ他の男に彼女がかっさらわれるのはちとキツイけどな」
不良娘「だったら…」
男「まぁまぁ待てよ。彼女は今アイドルだ、それにここ最近の記事で問題にもなっている」
男「それを作ったきっかけの一つでもある俺が彼女に近づくことを快く思わない人間だっている」
男「俺も彼女が一般の人間であれば気持ちを伝えることくらいはしてる」
不良娘「……」
男「あの記事で問題にされたのがちと痛かったかなぁ…」
不良娘「あれさえなければ告白してたとでも言うのかよ?」
男「う~ん…彼女が引退してからとか?それもアリだったな」
不良娘「告白する気はあったんだな…」
男「そりゃああんな可愛い幼馴染みがいたんじゃ気が気じゃないしさ♪」
不良娘「…」
男「あははは、冗談だよ。本当は彼女への気持ちに気づいたのも割と最近だったんだよ」
男「俺が気づくのがホント遅すぎただけなんだ」
不良娘「…もういいのかよ?あいつはきっとあんたのこと」
男「それはどうかな?決め付けるのはよくねぇよ」
男(けどまぁ…普通女の子が一緒に風呂に入るなんてことしないだろうし…)
男(やっぱりそうだったのかなぁ…)
不良娘「あんたへの態度は友とは全然ちげぇし、別にそれくらい…」
男「うーん…それもほら俺に対しては年上への対応とかともとれるじゃない?」
>>619
訂正
男「けどさ…それでも彼女が俺を慕ってくれた事は嬉しかったよ」
男「違う形で彼女のそばにいようって」
不良娘(確かにそうかもしれねぇけど…)
不良娘(でも確かに…アイドルに彼氏が出来たなんてなったら…)
不良娘「……」
不良娘「あんた…それじゃ幸せになれねぇじゃねぇかよ…」
男「そ、そんなことはねぇよ」
不良娘「もし彼女が引退して…」(あ、ちょっと揺らいだ…)
不良娘「芸能界の他の男に誘われて…それから抱かれて…」
男「っ…!!ダメだ!!芸能人が相手だったら止めるよ!!」
不良娘「なんでよ?あんたが言ってたあいつが好きになった相手だぞ?」(ちょろいな…)
男「うぅぅ…」
不良娘「あん?どうすんだよ」
男「くっ…」(この娘…やりおる…)
不良娘「どうすんのかって聞いてんだよ?」
~~~~~~~~
男「結局答えられなかったな…」
男「確かに…彼女の言ってたことはホントの事だからかなりくるな…」
男「カッコつけるのはやっぱ性に合わんねぇ…」
チャリン
男「いらっしゃ…」
幼馴染「こ、こんにちは…」
男(なんでこのタイミングで来ちゃうかな…いや悪くはないんだけどさ)
幼馴染「あ、あの…こないだ泊めてもらった時に置いていった制服と…その」
男「ああ、大丈夫だよっ。ちゃんと洗濯はしてあるから♪」
幼馴染「あ、あの…し、下…」
男「うん?下???」
幼馴染「し、下着…もその…///」
男「あははは、大丈夫ちゃんと丁寧に洗ったから。心配しないで」(何言ってんの俺ぇぇぇぇ)
幼馴染「て、丁寧に…///」
男「すぐ持ってくるから、紅茶でも飲んでて」
トコトコ
幼馴染「あ、はいっ!!」
幼馴染「……」
幼馴染(はぁ…どうしよう…男さん迷惑じゃなかったかなぁ…)
幼馴染(…男さん…)
男(あれ!?どこにやったっけ!?このへんに紙袋でいれといたはずなんだけど!!)
男(やたら可愛らしい下着だったから丁寧にしまったはずなんだが…)
男「どこやったっけ…」
男「お待たせ~ごめんね、遅くなって」(なんとか見つかった…)
幼馴染「あ、いえっ、私のほうこそごめんなさい!」
男「ああ、いいよ気にしないで」
男「それに本当なら俺が届けに行かなきゃ…」
男「……」
幼馴染「……」
新聞記事
アイドルの下着を持った男が逮捕!?
男「うん。いろいろとまずいね」(バレたらまずいなんてもんじゃないな)
幼馴染「ふふふ、そんな心配しなくても」
男「いやぁ…やっぱちょっとまずいかなぁって」
幼馴染「もしそうなっても私が証言しますから大丈夫ですよ」
男「『アイドル、男に下着を届けさせる!?』って記事が乗りそうだな」
幼馴染「そうなっちゃったらアイドル生命もおしまいですね」クスッ
男「もう、笑い事じゃないよっ」
幼馴染「でも…男兄ちゃんと、疑われるのなら…仕方ないかなぁ」
男「幼馴染ちゃん??」
幼馴染「むぅ…」
幼馴染「もう幼って呼んでくれないんですか…?」
男「あ、ごめん忘れてた」
幼馴染「もう…ひどいなぁ。私はずっと男兄ちゃんって呼びたくてウズウズしてたのに」
男「それならいつでも呼んでくれればいいのに~」
幼馴染「だってそう呼んだら友くんとかに…」
男「あははは…」(友ェ…)
男「あのさ、幼ちゃん」
幼馴染「何?男兄ちゃんっ」
男「今度さ二人でどこか行かないか?」
幼馴染「え…?」
男「この前どこか遊びに行きたいみたいなこと言ってたじゃない?」
男「だからもしよかったらどうかなって?車出すしさ」
幼馴染「……」
男「俺は事務所のスタッフとかいってカモフラージュすればとか…」
男「それとも俺とじゃ嫌だった??」
幼馴染「そ、そんなことないよっ!!!」
男「へ、そ、そう?」
幼馴染「あ、ご、ごめんなさい…大声出してしまって」
幼馴染(どうしよう…すごく嬉しい…///)
幼馴染(でも…男さんが危ない目にあったりとか…)
幼馴染「…」
男「大丈夫だよ」
幼馴染「へ?」
男「幼ちゃんなら大丈夫。素直な気持ちはきっと届くよ」
男「色んなことで問題になってるけどさどれとして事実なわけじゃないんだし」
男「君を支援してくれる人はたくさんいるんだろ?」
男「そんなに不安がらなくても幼ちゃんを信じていてくれてる人はきっと最後まで君を信じてくれるはずだよ」
男「幼ちゃんが応援してくれている人を信じなくてどうすんのさ?」
幼馴染「男さん…もしかして…知ってるんですか…??」
男「うん?何が??」
幼馴染「だって…私が今悩んでること…」
男「なんだやっぱそんな感じだったんだ」
男「俺なんか悪いことしたかなぁってずっと考えてたんだけどさ、全然思い当たることがなくて…」
幼馴染「そ、そんなことないですっ!!男兄ちゃんにそんな…」
男「あー…でも、一緒に寝てた時弾みでおっぱい触ったことがまずかったかなぁって」
幼馴染「べ、別に男兄ちゃんなら…///」
男「それから揉んだのがまずかったかなぁって」
幼馴染「えっち…///」
男「あははは、ま、冗談は置いといて」
男「ずっと気になってたんだけどさ、幼ちゃんはなんでアイドルになりたかったの?」
幼馴染「え…」
男「ほら、アイドルになるって言った時さ俺は幼ちゃんのやりたいようにすればいいと思うよって言っただけじゃんか」
幼馴染「う、うん…」
男「ホントは理由が一番気になってたんだけどさ」
男「あの時幼ちゃん何か元気なさげだったしさ、それで自分からやりたいって言ってることにさ」
男「なんか理由を聞くのもなぁって…」
幼馴染「男兄ちゃん…」
男「人ごとみたいに言ってたかもしれないけど、ホントはちょっと芸能界に行くのが不安だったかなぁ」
男「今だから言うんだけどね」
幼馴染「…」
男「理由聞いちゃってもいいかな?」
幼馴染「男さん…大切な話を聞いてくれますか?」
男「うん?」
幼馴染「私ね、ちっちゃい頃から歌うことが好きでね。毎日のように歌ってたんだ」
男「ああ、毎回聴かせてもらってたよね」
幼馴染「でもその当時私はどちらかというといじめられっ子だったから」
幼馴染「馬鹿にされたりして、人にも好かれなかったから…」
幼馴染「もしかしたら男兄ちゃんもいつかは…って」
幼馴染「そう思うのが怖くて…」
男「幼ちゃん…」
幼馴染「でも男兄ちゃんは私に対して変わらず接してくれて…」
幼馴染「それが嬉しくて…すごく嬉しくて…」
幼馴染「それから…男兄ちゃんにみてほしい」
幼馴染「もっと私のことを見て欲しいって…」
幼馴染「男兄ちゃんに好かれたいって思うようになって…」
幼馴染「最初は歌手でオーディションを受けたんだけど…アイドルの方が向いているって言われてね」
幼馴染「自分の好きな歌を歌うことができる…」
幼馴染「男さんにももっと見てもらえるかなって」
幼馴染「でも今は…大好きな歌が苦しい…」
幼馴染「歌うのは好きなのに…大好きな人が離れていくのが苦しいよ…」
幼馴染「有名になれば…たくさんの方も応援してくれる…」
幼馴染「でも…問題もたくさん起こって…大好きな人たちとも一緒にいられる機会がなくてっていく…」
ギュッ…
幼馴染「!!」
男「幼ちゃん…好きだ…」
男「ごめんね…俺のせいだ」
男「俺が君の気持ちも考えずに言ったことが悪かったんだよ…」
男「苦しめてごめんね…」
幼馴染「男兄ちゃんは悪くなぃ…」
幼馴染「私が悪い子だからぁ…」
幼馴染「男兄ちゃん…好きぃ…大好きぃ…」
男「俺も好きだよ…幼ちゃん…」
幼馴染「うぅぅ…ずっと言いたかったぁ…」
幼馴染「でも…男兄ちゃんが危ない目にあったら…」
幼馴染「そう思うと…言えなくて…」
男「…幼ちゃん…もういいよ。もう我慢しなくていいから…」
男「今日だけはすべて吐き出していいから…」
男「俺も全部受け止めるから」
幼馴染「男兄ちゃぁぁん…」
~~~~~~~~~~~
~~~~~~~
男「ふぅー…」
男「で?すっきりした?」
幼馴染「うんっ♪泣き疲れちゃった」
男「そ、そうかい」(切り替えはえぇ…さすが芸能人)
幼馴染「男兄ちゃん…私ね、自分のやりたいようにやってみる」
男「うん?今までは??」
幼馴染「今までは違うの、なんか私の意思でやってたって感じじゃなかったから」
幼馴染「だから今度は自分の意思でやってみる」
男「そうか」クスッ
幼馴染「それにしても~男兄ちゃんも男の子なんだね~」
男「へ?何が??」
幼馴染「抱きしめたはずみでお尻触ってたよね」
男「いやぁ、おっぱいの次はお尻かなぁって」
幼馴染「もぅ…男兄ちゃんがこんなにえっちだったなんて初めて知ったよ…」
男「え?知らなかったの?」
幼馴染「えっち、男兄ちゃんのえっち」
男「いやさ、大体さこんな可愛い子が『抱きしめてっ♡』って言ってるのに」
幼馴染「そんなこと言ってないよ」
男「お黙りなさい」
男「こんな可愛い女の子が誘惑してるのにだよ?体の凹凸触らねぇ男ってなんなの?」
幼馴染「フツーは触らないよっ!」
男「いや触るね!少なくとも俺じゃない思春期男子は間違いなくな」
男(友なら確実だな…)
幼馴染「でも付き合ってもない男女同士なのに??」
男「それは若気の至りというやつで」
幼馴染「男兄ちゃん曰く、もう若くないんじゃないのー?」ジトー
男「ぜ、前言撤回します…まだ若くてピチピチでいたいです」
幼馴染「もう…」
幼馴染「2歳しか離れてないんだから、大丈夫だよ」
男「だといいな」クスッ
~~~~~~~~~
幼馴染「~~♪」
オタク「最近ご機嫌っすよね~なんかあったんすか~??」
幼馴染「え?えへへへ、そうかなぁ♪」
オタク・不良娘(分かりやすい…)
友「お~い幼馴染~、ちょっといいか~?」
幼馴染「うんっ、な~に??」
トコトコ
友「今度の休みにさ、ちょっと付き合ってくれないか?」
幼馴染「今度の休み??えっとどうだったかなぁ…」
友「空いてたらでいいんだ」
幼馴染「そうだねぇ…、予定を確認しないとわからないからまた連絡するね」
友「おう、頼むぜ」
~~~~~~
カフェ
友「ということなんだよ」
男「それで幼ち…、幼馴染ちゃんは誘えたのか??」(やべっ…)
友「ああ、返事はもらえたよ。最近少しいい感じになってきたからさ」
男「…まだ幼馴染ちゃんを狙ってるのか…?」
友「狙ってるとか言うなよ、気持ちを伝えようと思ってな」
友「俺も自分の今までの行動改めてさ、幼馴染に新しい自分を見てもらうと思って頑張ったんだぜ?」
男「そ、そうか…」
友「お前もなんだかんだで応援してくれてたしさ、絶対にokもらってくるぜ」
男「そ、そうか!もらえるといいな」
友「おう!頑張るぜ」
チャリン
友「じゃあな~~~」
男「おう~」
男「…」
男「やべぇ…言ったほうがよかったかな…」
男「いつか来るとは思ってたけど…このタイミングで告白かよ…」
男「非常にまずいな…」
男「先手を打っておくか」
pipipi
plplpl
男「あ、もしもし~♪幼ちゃん~??」
オタク「そういえば不良娘さんはなんで演劇を?」
不良娘「内緒」
オタク「え~~教えてくださいよ~~」
不良娘「しつこいのは嫌い」
オタク「すみません…」
不良娘「……」
不良娘「もっと親しくなったらな」
オタク「!!」
オタク「うっす!!」
不良娘「ったく…」クスッ
不良娘「じゃあまたな」
オタク「うっすまた学校で会いましょう!」
オタク「最近は幼馴染ちゃんもストーカー被害に遭ってないみたいだし…」
オタク「そろそろ俺たちの役目も終わりかな?」
オタク「それはそれでさみしいっすけど、ストーカーがないことはいいことだし」
オタク「良かったといえばよか…」
友「ああ~それでさ~」
オタク(ん?あれは友??誰と話してんだろう)
トコトコ
~~~~~~~~~
翌日
幼馴染「ふぅ…服はこんなかんじでいいかなぁ」クルクル
幼馴染(デートってわけじゃないし…)
幼馴染(まぁ…いっか)
友「よう!ゴメンなちょっと遅れて」
幼馴染「ううんっ。気にしないで、私も来てそんなに時間経ってないし」
友「じゃあ行こうぜ」
トコトコ
???「……ふぅん」
幼馴染「♪~~♪」
友「最近随分と上機嫌だよな」
幼馴染「うん?そうかなぁ??」
友「なんかいいことあったのか?」
幼馴染「う~ん、最近になってからかな?」
幼馴染「お仕事のこととかで大変なこともあったけどね、でも…」
幼馴染「私生活がだいぶ充実するようになったからかな?」
友「最近かぁ~そっかそっか♪」
幼馴染「友くんもいいことあったの~??」
友「まぁな♪」
幼馴染「そっか♪」
幼馴染(これいいなぁ~…)
幼馴染(今の季節に合いそうな明るさだし)
幼馴染(男さんとデートする時なんかに…)
幼馴染「///」
友「ん?どうかしたか??」
幼馴染「ううん、なんでもないっ♪」
友「そっか」
友(この調子ならいけそうだな)
~~~~~~~
不良娘「よし…朝の練習はこの辺でいいかな。一息入れるか」
plplpl
不良娘「ん?電話??」
pi
不良娘「もしもし…?」
plplpl
友「あ、電話だ悪いな幼馴染」
幼馴染「ううん、気にしないでっ」
pi
友「もしもし?ああ、うん」
幼馴染「♪~~~」
友「ああ、わかった」
幼馴染「どうしたの~~?」
友「ああ、なんか女子1たちもこの辺にいるんだってさ~」
幼馴染「へぇ~そうなんだぁ」
友「せっかくだし一緒に行動しないか?って誘いだったんだ。どう?」
幼馴染「どう?って??」
友「だから一緒に行動どうかな?って」
幼馴染「いいんじゃない~?」
友「わかった今から合流場所に行こうぜ」
幼馴染「うん~」(合流場所って…合流する気満々じゃん…)
トコトコ
女子1「やっほ~~友く~ん」
女子2「お、きたきた~」
友「あははは、来ちゃいました~」
幼馴染「おはよう~」
女子1「ほんとに二人できてたんだね~」
女子2「何々~もしかしてデート中だったぁ~???」
友「あははは、そんなんじゃないよ~、幼馴染に無理言って付き合ってもらってるだけだよ」
女子1「そうなの~???」
幼馴染「あははは…」(無理にじゃないけど…デートではないかなぁ…)
男「ん?」
男「お、二人のデートはこの辺だったか」
女子1「それでさ~これを買いたいんだけどさ~」
友「なんで~?買えばいいじゃん~」
女子1「最近金欠で買えないの~」
友「それくらい俺が買ってやるよ~」
女子1「マジ!?友くんチョー優しい~~~!!」
女子2「え~~あたしにもなんか買ってよ~~~」
友「落ち着けっての」
幼馴染(あ~あ…なんだろなんかなぁ…)
幼馴染(私今日来た意味ないような…)
幼馴染(はぁ…)
幼馴染「ね、ねぇ…ちょっとペース早いよ…」
トコトコ
女子1「あ、あとさ!!あれも可愛くない!?」
友「お、いいじゃん!!きっと似合うって!!」
女子2「きっとじゃなくてそこは『絶対』だぞ☆」
友「あはははわりぃわりぃ!」
幼馴染「…」
幼馴染(…帰ろうかな…)
男「幼ちゃん幼ちゃん」
幼馴染「お、男さん!?」
男「こっちこっち」
幼馴染「はいっ」
タタタタタッ
女子1「それからあれも~~」
友「落ち着けっての」
友「って…あれ幼馴染??」
~~~~~~~~~~
男「はぁ…あいつが変わったと思ってた俺がバカだったよ」
幼馴染「あははは…でも私は元々ただの付き合いでついてきただけですから」
男「いや、あれはあいつが悪いだろ」
男「最初に幼馴染ちゃんと約束しといて他の女の子と一緒にいるとか…」
幼馴染「私は気にしてませんよ~」
幼馴染「いる意味はないかなぁとは思いましたけど」
男「ほんとだよなぁ」
幼馴染「あはははは」
男「どうかな?続きは俺と一緒にデートじゃダメっすか?」
幼馴染「ご一緒しようかなっ♪」
―――――
幼馴染「男さん見てみて~これどうかな??」
男「ほぅ…あえて胸が強調されるような服を選びますか~」
幼馴染「ど、どこを見て言ってるんですか!!」
男「え、どこっておっぱいだけど」
幼馴染「もう…ほんとに男さんはえっちだなぁ…///」
男「周りにも男がいるんだから、もうちょっと露出の控えめなものを選びましょうね」
幼馴染「うぅぅ…じゃあこっちにする」
男「ふたりっきりの時限定ならね」
幼馴染「じゃあ買うっ♪」
男「単純だなぁ~」
幼馴染「えへへへ~♪」
男「嬉しそうだね~♪」
幼馴染「男さんこそっ」
男「そりゃあ彼女と堂々とデートできるからねぇ~」
幼馴染「あははは、そうだね~」
幼馴染「そっかぁ~…彼女さんかぁ~」
男「そうだよっ♪」
幼馴染「えへへへ」
ギュッ…
幼馴染「でもなんだか夢みたいだなぁ~」
男「彼氏がいることが?」
幼馴染「違うよ~。男兄ちゃんとこうやって二人っきりでデートしてるなんて」
幼馴染「こないだまでの私だったら多分想像できなかったと思う」
男「それは俺も同じだよ」
男「俺も気持ちを伝えずに、ただキミのそばで支えられればそれでいいと思ってたけどさ」
男「やっぱ、カッコつけて身を引くなんてことできなかったなぁ」
幼馴染「ふふふ、でもそれでいいじゃない」
幼馴染「その方が男兄ちゃんっぽいよ♪」
男「はははは、そうかなぁ~?」
ワイワイ
plplpl
幼馴染「あ、電話…」
幼馴染(どうしよう…友くんからだ…)
男「出ないの?」
幼馴染「え…あ、いや…その」
男「…」(あいつからか…)
幼馴染(……)
カシッ
pi
男「…」
幼馴染「お、男兄ちゃん!?」
男「出る必要なんかないよ」
男「幼ちゃんがそうしたくないなら、出る必要なんかないよ」
幼馴染「男兄ちゃん…」
男「何、なんか言われたら適当に理由つけて言ってやれ」
幼馴染「うん…そうだねっ」
男「さてと、続き楽しもう♪」
幼馴染「うんっ♪」
タタタタタッ
友「っかしいな…なんで出ねぇんだよ…」
友「くっそ…」(なんかしたか?)
女子1「ねぇ~友く~ん行こうよ~」
女子2「幼馴染ちゃんと連絡取れた~?」
友「いや…それが電話に出ねぇんだよ」
女子1「マジで~??」
女子2「何それウザッ」
友「ったく…俺が何かしたかよって」
女子1「ほんとだよね~。てか幼馴染さんってさ、アイドルになったからって調子に乗ってない?」
女子2「なんていうか~、反応が狙いすぎてるっていうか…普通jkであの反応はなくない?」
女子1「あ~それわかる~」
友「そう言うなよ、あいつのいいところだってあるぜ?」
女子1「友くん優し~」
女子2「ホント幼馴染さんにはもったいないよね~」
友「馬鹿言うなって、似合いの幼馴染み同士だぜ?」
女子1「自分で言うとかwww」
女子2「ウケるんですけどwwww」
不良娘「はぁ…はぁ」
タタタタタッ
不良娘「オタクの情報じゃ、この辺でデートするとか言ってたらしいが…」
不良娘「どこだよ…」
不良娘「ん?」
男「~~~」
幼馴染「~~~♪」
不良娘「おい、デートってあの二人じゃねぇかよ…」
不良娘「ったく…心配かけやがって…ん?」
不良娘「あれは…」
男「それでさ~」
幼馴染「うんうん~」
友「ったくホントどこ行きやがったんだ…」
男・友・幼馴染「!!!!」
女子1「あ、友く~ん待ってよってあれ、幼馴染さんじゃん」
女子2「しかも男の人と腕組んでるよ~」(お、ちょっとタイプかも)
不良娘「おい…もしかしてあれやばいんじゃねぇのか…」
幼馴染「と、友くん…」
友「…おい…どういうことだよ」
幼馴染「あ、あのね友くん…ッ!!」
男「はぁ…バレちまったか…まぁ仕方ねぇか」
男「いずれは話さなきゃならんしな、かえって無駄な手間が省けてわ」
友「うるせぇよ…黙れよ」
男「……」
男「友…ガキじゃねぇんだ、分かるだろ?」
友「うっせぇぇえよ!!!黙れよ!!!」
男「…口で言っても分かんねぇか…」
幼馴染「…」ギュ…
友「幼馴染から離れろやああ!!!」
男「う~ん…なぁ?友」
男「少し落ち着いて話をしようや。どうしてこうなったかもわかるはずだぞ?」
友「黙れや!!!てめぇえ!!!」
バキッ!!
友「ゴフッ…」
男「だから落ち着けっての」
友「て、てめぇ…」
男「あのな…俺だってお前が彼女のことを思って行動をとっているならわかるよ?」
男「けどちょっと今日の行動はないんじゃなかったのか?」
男「お前昨日あれだけ幼馴染ちゃんに気持ち伝えるって意気込んでたよな?」
男「まぁデートに誘って待ち合わせしたのまでは良かった」
男「問題はそのあとだよな?」
友「あぁあ?」
男「お前そのあと何した?」
男「彼女ほったらかして何やってんだよ?」
友「んなことしてねぇよ!!普通に会話してただけじゃねぇかよ」
男「ほうほう、あの状態で会話していたと言うかっ」
男「すげぇなそれ」
男「彼女の姿も見えないのに会話していたと…」
男「大体…話も聞かずにいきなり殴りかかってくるし…」
男「俺あの時も言ったよな?」
男「彼女の気持ちを少しでも考えたことあるのかって…」
男「俺はお前が変わったと思って少し嬉しかったよ、けど幼ちゃんと俺がお互い気持ちを伝え合ってお前には悪いなとは思ったさ」
男「今日も気持ちを伝えるって言ってたから…」
男「俺の口からいうより、お前もちゃんと気持ちを伝えられるようにしようと思ったからあえて言わなかった」
男「けどお前の今日の行動を見てその気も一気に失せたわ」
友「何言ってやがんだよ…てめぇ…」
女子1「ていうか…幼馴染さんもひどくない?」
女子2「一言帰るとかいえばいいのに…!!」
幼馴染「う、うん…それは私にも非が…」
男「俺が止めたんだよ」
男「そんなことしてる奴にわざわざ言う必要なんかねぇからな」
友「うるせぇよ!!てめぇに聞いてんじゃねぇんだよ!!」
男「それは悪かったよ、けどホントのこと幼ちゃんだったら話さず終わりそうだから俺が言ったんだけどな」
友「パチこいてんじゃねぇよ!!…幼馴染嘘だよな?本当のこと言ってくれよ」
幼馴染「…ごめんなさい…最初は言おうと思って帰ろうと思ったんだけど…男さんに止められて…」
幼馴染「なにも言わなかったことはごめんなさい…」
不良娘「謝ることはねぇんじゃね?」
男・友「!?」
幼馴染「ふ、不良娘ちゃん!?」
不良娘「案の定、お前ら二人が幼馴染が会話に入れないような空気を作ってたんじゃねぇのか?」
女子1「は、はぁ!?なんであたしら??」
女子2「意味がわかんないんだけど」
不良娘「おめぇら、こないだ教室で友に気があるみたいなこと言ってたよな?それで幼馴染が邪魔だとか」
女子1「てめぇ何を証拠に言ってんだよ!?」
不良娘「クラスの連中ほとんどが知ってるんだけど?」(まぁオタクからもらった情報なんだけどな)
女子2「それがなんの証拠になんだよ!?てめぇには誰もクラスに味方いねぇだろうが!?」
不良娘「ま、お前らにいい思いしてる奴は少ないみたいだし。頼めば証言してくれるんじゃない?」
不良娘「ま、何人かはもう見方についてくれてるし」
不良娘「ま、大人しすぎる幼馴染にも問題はあったが、付け入る隙を与えなかったこいつらにまんまと乗せられたな」
男(まぁ…たしかにあんな感じじゃそう言われても仕方ないな…)
男「もう諦めろ」
友「てめぇに何がわかんだよ!?俺はガキの頃からずっとこいつのことを見てきたんだぞ!?」
友「ガキの頃からの付き合いがあるっつっても俺ほどの関わりもねぇくせに偉そうなことほざいてんじゃねぇよ!!!」
男(あー…こりゃ…口で言ってもわからんな…)
男(奥の手だったからあんまり使いたくはなかったけどしゃあないか…)
男「はぁ…わかんないかなぁ」
男「じゃあこう言えばわかるよな?」
スッ…
幼馴染「きゃっ」
友「!?てめぇ何を!?」
男「あのなぁ?もう幼ちゃんは俺のモノなんだよ?」
男「この髪の毛も…指先も…」
男「この体も全部…」
むに…
幼馴染「んぁ…///」
友「てめええええええええええええええええええ!!!!!!!」
男「全部俺のモノなんだよ?」
友「殺す…ぶっ殺してやる!!!」
男「わかったろこれで?」
男「ほら…幼ちゃんもまんざらじゃない表情だし。なぁ?幼ちゃん」
幼馴染「う、うえぇ?」(男さん…一体どうしたの…?)
友「お前はただ幼馴染を弄んでるだけじゃねぇかよ!!」
友「なぁ…幼馴染なんで…こんな性欲の塊のような男のどこがいいんだよ?なぁ!?」
友「お前のことそんな風にしか見てねぇじゃねぇかよ?」
男(悪いな友…こうでもしねぇとお前じゃ諦めつかねぇだろ)
男(けどまぁ…同情の余地はないがな…自業自得だ)
友「てめぇ…!!!」
幼馴染「友くん…」
友「なぁ…幼馴染…嘘だよな?お前の好きなやつはだって…」
幼馴染「…」
幼馴染「ごめんね…」ボソッ
友「お、幼馴染……」
幼馴染「…ばいばい…」
トコトコ
――――――
――
幼馴染「あんな悪役っぽくしなくてもよかったんじゃ…」
不良娘「あの男じゃ何度でも突っかかってくるぞ」
男「まぁまぁ、いいじゃんか。突っかかってくるならなおさらさ」
不良娘(けどまぁ…うまい具合に自分に誘導したな)
不良娘(ああしておけば怒りの矛先を自分に一点集中できるしな…)
不良娘「あんたホント馬鹿だな」
男「え?今更?」
幼馴染「もう…男兄ちゃんったら」
男「あはははは」
不良娘「ったく」
???「そうか…彼がそうだったのか」
~~~~~~~~
男「そうか、わかった」
男「うん。大丈夫だよ、ああ」
pi
男「そうか…友はやっぱり休みか」
男(まぁあんなことがありゃあな…)
男(やりすぎたかな…)
チャリン
不良娘「こんにちはー」
男「おう、お疲れ様~」
不良娘「で、どうっすか?」
男「何が?」
不良娘「友のやつここに来ました?」
男「いや、全く気配を感じさせないよ」
不良娘「こっちも休みだったからもしかしたらっと思ったんすけどね」
男「まぁまぁ、あいつも人間なんだし…今の傷は相当深いだろうし」
不良娘「自分で付けたんすけどね」
男「ま、まぁな…」
不良娘「けどいいじゃないんすか?いい薬にはなったと思いますよ」
不良娘「調子に乗ってて、おとなしくなったと思ったら結局本性はそのままだったと」
男「本性って…」
不良娘「けど夜道には気をつけてくださいね。闇討ちされないように」
男「まぢで怖いからやめて…」
男「そうだ今日tvで幼馴染ちゃん出てるんだった」pi
不良娘「へぇ~」
幼馴染『みなさ~んありがとうございました~~』
男「あら残念。終わったあとか」
不良娘「残念っすね」
幼馴染『ここで皆さんへ重大発表があります』
幼馴染『私、幼馴染は本日をもって』
幼馴染『アイドルを引退いたしますっ!!』
男・不良娘「は?」
それから数ヶ月が過ぎ
今は幼ちゃんも普通の生活にもどっている
当初は騒がれたが大きな問題は起こらず事態は収束された
俺たちは今までどおりの生活をしており
もうアイドルでなくなったのかストーカー被害もなくなっていた
今は恋人同士であるがお互い距離を保ちつつ、時々会ってデートをするといったものである
あれ以来友の姿は全く見なくなってしまった…
男「ふぅー…駅のホールで待ち合わせなんて変わってるなぁ」
幼馴染「男さ~ん」
>>730
訂正:幼馴染「男兄ちゃ~ん」
幼馴染「ごめんなさい、遅くなってしまってっ」
男「ああ、いいよ気にしないで」
男「普通に一緒に行けば良かったのに」
幼馴染「いいんですよ~この方がデートっぽいじゃないですか」
男「言われてみれば確かにね」クスッ
ピリリーーッ
ヴーーーン
男「お、もうすぐ電車くるっぽいね」
幼馴染「ちゃんと白線の内側で待ってないとね♪」
男「だな♪」
間もなく電車が到着いたします~白線の内側までお下がりください~
ヴーーーーーン
幼馴染「今日は帰りにケーキ屋さんもよっていこうね♪」
男「まだついてもいないのに帰りの話かい?」クスッ
ヴーンヴーンヴーン
男「お、電話だ」
幼馴染「誰からだろうね?」
pi
男「もしもし??」
ヴーーーーン
男「あれ…よく聞こえないな」
男「もしもし!?どちら様でしょうか!?」
……
男「もしもし!?」
幼馴染「男兄ちゃん電車くるよ?」
男「お、おう」
男「もしもし!?」
……
「死ね」
男「!?」
男(なんだ…!?)
トン…
幼馴染「え…?」
ドサ
男「?」クルッ
男「!!!」
男「幼ちゃんッ!!!!!!」
キキキィィィーーーー!!!!!!!
男(な…!!あ…ッ)
幼馴染「え…え…?」
男「幼ちゃああん!!!!!!」
ヴーーーーン
キキィィィーーーーーーーーーーッ!!!!!
キャアアア!!!
お、女の子が線路に落ちたぞーー!!!!
ひ、轢かれたよ…
女の子が…
いやあああああああ!!!!
なにやってるんだ!!
早く確認しろおお!!!
ダメだ…
跡形もなくなってる…
ミンチよりひでぇぜ…
オエェエ!!!
とにかく警察を呼べぇえ!!!
男「…あ、あ……ああ…」
すみません
お腹痛くてトイレ行ってました…
‥‥‥‥‥‥
‥‥‥‥‥‥
男「うあああああああああああああああああああ!!!!!」
男「あああああ!!!‥‥あああぁああ‥‥‥」
男「はぁ…はぁ…」
男「はぁ…」
男「こ、ここは俺の…部屋?」
男「幼ちゃん…幼ちゃぁん!!!!」
タタタタタッ
pipipi
plplpl
ガチャ
幼馴染「おはよぅ…ごじゃいましゅ…男兄ちゃぁん…」
男「幼ちゃん!?幼ちゃんだよね!?」
幼馴染「…??おしゃなでしゅよ?」
男「幼ちゃんだよね!君は俺の恋人の幼ちゃんでいいんだよね?」
幼馴染「そうですよぉ…男兄やぁんの幼ぁですよぉ…」
幼馴染「今何時だと思ってるんでしゅかぁ…」
男(よかった…よかった…夢だったんだな…あれは…)
男「良かった…ほんとに良かった…」
幼馴染「…むぅ…??」
~~~~~~~~~
男「はぁ…」
不良娘「…」
オタク「なんすかあれ…なんだあんなに落ち込んでるんすか?」
不良娘「いやあたしに聞かれても…」
男「はぁ…」
不良娘「あの…」
男「はぁ…」
不良娘「胸揉みます?」
男「はぁ…」
不良娘「やばいなこれ重症だぞ…」
オタク「何を言ってんすかああ!?そんなこと軽々しく言っちゃあダメっすよ」
不良娘「冗談に決まってるだろが…」
男(しかしなんだあんな夢を見ちまったんだ…)
男(……やっぱりあれか…?)
不良娘「あの!!」
男「へ?な、何??」
不良娘「何考えてるんすか、さっきからぼーっとしパなっしで」
男「ああ…うんちょっとね、寝つきが最近悪くて」
男「枕新しいのに変えたほうがいいかなぁ」
オタク「そんなことで悩んでたんすか…」
男「俺にとっては死活問題なの~」
オタク「心配して損したっすよ」
不良娘(…嘘つき)
~~~~~~~~
男「しかしあんなインパクト抜群な夢を見るとは…」
男「あれか…俺の命を狙う何者かとか…」
男「ってどこの戦国時代だよ」
男(けど学生時代に恨み買うようなことはなるべくさけてたんだけど…)
男(あるとするなら…)
男(いや…それはないかな…)
男「だとすれば…」
タタタタタッ
花屋「あいよ~ありがとうございました~」
トコトコ
男「…こんにちはっす」
花屋「お、珍しい客さんじゃないか?どうした?今日はなんか買ってくか?」
男「いやぁ、まぁそうだねこの花でも買っていこうかな」
花屋「毎度ーで?なんか用があったんだろ?」
男「うん?まぁ大したようじゃないんすけどね」
花屋「なんだ?遠慮なく言ってくれよ」
男「すみませんね…実は…」
~~~~~~~~~~
チャリン
幼馴染「こんにちは~」
不良娘「あ、来たか」
オタク「こんにちは~っす。どうかしたんすか??」
幼馴染「今日街の方で新しい服屋さんができてね」
不良娘「それで一緒に行こうって話になってたんだよ」
幼馴染「そういうこと♪」
オタク「男さんとじゃないんですか~?」
幼馴染「今日は女の子同士で行こうかなって♪」
不良娘「そういうことだ」
オタク「なるほど~」
不良娘「ああ…でも悪いまだ男さん帰ってきてないからもう少しかかるかも」
幼馴染「いいですよそれくらいなら待ってるよ♪」
不良娘「悪いな」
オタク「俺が代わりに店番しときますから行ってきてくださいよ~」
不良娘「え、いやけど…そういうわけには」
オタク「いいっすよ~、幼馴染ちゃんを待たせるのも悪いですし~」
オタク「なんだかんだでお店のことはなれてますから」
幼馴染「そんな気を使ってくれなくてもいいよ?待つくらいできるから」
オタク「いいっすよ~気にしないで行ってきてくださいよ」
不良娘「じゃあ頼むな」
幼馴染「ごめんねオタクくん」
オタク「いいっすよ~お土産期待してるっす~」
不良娘「現金なやつ」クスッ
不良娘「電車の時間どうだ?」
幼馴染「今から行けば12:00のやつに乗れそうだよ~」
不良娘「まぁ余裕で間に合うしゆっくり行くか」
幼馴染「そうだね~」
ガチャン
オタク「女の子同士で仲良しなのは良いっすね~~」
~~~~~
チャリン
男「ふぅー只今~」
オタク「あー遅かったじゃないですか、不良娘さんたち行っちゃいましたよ~」
男「悪い悪いっ!ちょっと寄り道してたら遅くなっちゃったよ」
男「そういえば今日は幼ちゃんと不良娘ちゃんで出かけるとか言ってたな」
オタク「なんか街の方で新しく洋服屋ができたって言ってましたね」
男「街の方まで行ったの?結構かかるよね?」
オタク「ああ、だか電車で行くって言ってましたよ~?」
男「え?」
男「え?電車?」
オタク「ええ、バスじゃ時間かかっちゃいますし」
オタク「電車で行くのがまぁ普通じゃないですか?」
男「そ、そうなんだ~」
男(いや…まさかな…)
オタク「どうかしたんすか~???」
男「いやぁ…別になんでもないよ」
オタク「???」
男(いや…さすがにないだろ…あれは夢なんだから)
男「ちなみに何時の電車に乗るとか…」
オタク「あ~12:00だとかなんとかって言ってたような」
男「…12:00」
男(あと20分か…)
男「…」
オタク「お二人共楽しそうにしてたっすよ~」
オタク「女の子同士で行く~とか言ってて、ちょっと羨ましかったっすね~」
オタク「幼馴染ちゃんに男さんと行かないんすかって聞いたんすけど今日は女子オンリーだそうっすよ~」
男「…」
オタク「きっとあれ、買ってきた服を今度のデートに来ていこうという予定なんだと思いますよ~」
オタク「男さん楽しみっすね~」
男(…!!)
男「オタク!!ちょっといいか!?」
オタク「へ?何がっすか??」
男「いいから!!!」
オタク「へ?お、男さぁ~ん!?」
不良娘「ふぅ~着いたなぁ」
幼馴染「歩きだったからちょっと疲れちゃったね」
不良娘「まぁ何とか間に合って少し空き時間できたし、一息つけるな」
幼馴染「だねぇ~♪」
幼馴染「なんかこういうのいいね♪」
不良娘「ん?何が?」
幼馴染「女の子同士でお買い物行くのって、私初めてだから」
幼馴染「なんかワクワクしてさ♪」
不良娘「あたしも初めてだよ」
不良娘「ま、あたしに寄り付く女子なんていなかったしさ」
幼馴染「そうなの??」
不良娘「お前だって避けててだろ?」
幼馴染「う~ん…あんまり接点がないっていうか、関わるようなことがなかったから」
幼馴染「特に意識してたってわけじゃないよ?」
不良娘「そうなのか?」
ブゥーーーン!!!
男「えっと」pipipi
オタク「どうしたんすか!?一体何をそんな慌てて」
男「話は電話が終わってからする!!とにかく今は!!」
pi
男「あ、もしもし俺です!!至急お願いできますか!?」
男「場所は○×駅です!!はい!!お願いします!!」
pi
オタク「わわわわっ!!運転気をつけてください!!!」
男「わりぃ!!近道するぞ!!」
オタク「こ、こんなとこ通るんすかあああ!!!???」
キィィィー!!!!
不良娘「ほいよ」
幼馴染「あ、ありがとう♪この時期でも暖かい飲み物が美味しいね」
不良娘「まぁな」
ズズー
幼馴染「そういえば、不良娘ちゃんはどうして演劇を?」
不良娘「ん?」
幼馴染「今度もっと親しくなったら教えてくれるって言ってたからさ」
幼馴染「一緒に買い物行くくらいだし、親しくなれたかなって」
不良娘「そうだな…」
不良娘「幼馴染になら話してもいいかな」
幼馴染「やった♪」
ピリリーーーー
不良娘「ん?もうすぐ来るな、空き缶捨ててくるよ」
幼馴染「ありがとう♪」
トコトコ
まもなく電車が到着いたします。白線の内側までお下がりください~
幼馴染(どうして演劇やってるんだろ~♪楽しみだなぁ~)
plplpl
幼馴染「ん?電話だ」
幼馴染「はい?もしもし…?」
ヴーーーーーン
幼馴染(う~ん…外の音が大きくてよく聞こえないなぁ…)
幼馴染「すみません…どちら様でしょうか??」
不良娘「お、来たか」
不良娘「結構人が集まってきたな…なんか幼馴染に並ばせてたみたいで悪いな…」
不良娘「ん?あれ電話してるのか…??」
幼馴染「え…?」
トン…
幼馴染(え…?押された…?)
ドサッ
幼馴染「きゃっ!」
不良娘「なっ…!?」
ヴーーーーーン!!!!
キィィーーーーー
不良娘「幼馴染ぃぃ!!!!!!!!!」
タタタタタッ
幼馴染「…っ!!」
キキーーーーーーーー!!!
タタタタタッ
シュタッ
不良娘「!?」
キィィィーーーーー
きゃああああ
人が落ちたぞ!!!
どうなったんだ!?
おい!!助け出すぞ!!!
不良娘「…あ…あ」
幼馴染「ん…」
幼馴染「あ…」
むに
幼馴染「へ?」
男「いやぁ…いいおっぱいだな」
幼馴染「お、男さん!?ど、どうして」
男「急に幼ちゃんのおっぱいが揉みたくなってね」
むに
幼馴染「ん…ぁ…///」
幼馴染「って冗談言ってる場合じゃ…」
男「悪い悪い…」
男「よかった間に合って…」
幼馴染「男さん…」
男「今度は助けられたよ…」
幼馴染「!!」
係員「それで落ちた人は!?」
会社員「わ、わかりません!!」
すみませ~ん
下にいます~
係員「!!無事なんですか!?」
はい~
なんとか
ガヤガヤ
どうしたんだ~??
なんか人が落ちたみたいよ
マジかよ~
???「ちっ…邪魔が入ったか…」
病院にて
オタク「男さん!!幼馴染ちゃん!!」
幼馴染「お、オタクくん!?」
男「おお、悪いな車見てもらってて」
オタク「あ、車ならレッカーで持ってかれましたよ」
男「ええええええマジで!?」
幼馴染「お、落ち着いて」
オタク「と、というよりお二人共大丈夫なんすか!?」
オタク「聞いた話じゃ二人共線路に落ちたとか」
男「俺は自分から落ちたけど、幼馴染ちゃんは誰かに押されたっぽいぞ」
オタク「まじっすか…」
男「ああ、まじだ」
幼馴染「けど、男さんに助けてもらったし、大丈夫だよオタクくん」
オタク「よかったす…」
幼馴染「ほんとに助けていただいてありがとうございました」
男「いいってことよ、それにおっぱい触りたかったって言ったじゃん」
オタク「なにいってんすかあんた」
男「彼女だしいいじゃん」
幼馴染「もう~~」
不良娘「…」
~~~~~~~
男「ちぇ…路駐で持ってかれるとか…つらたん…」
不良娘「…どうもっす」
男「ああ、不良娘ちゃん。怪我とかなかった?」
不良娘「あたしは全くないっす…」
男「そっか、良かったよ」
不良娘「その…ほんとにすみません」
不良娘「あたしが一緒にいながらあんなことになって…」
不良娘「助けようとは頭でわかってても体が思うように動かなくて…」
不良娘(ただ見ていることしかできなかった…)
男「気にしなくていいよ、あんな現場で居合わせてすぐに行動に移せるようなやつなんかそういないよ」
男(俺もあの夢がなければな…)
不良娘「けど…男さんはなんで…?」
男「いったじゃん、おっぱいが触りたくなっただけだって」
男「それになんとかなく、気になっただけだよ。ただそれだけ」
不良娘(……男さん…)
plplpl
男「もしもし、そっちはどうですか?」
男「そうですか…いえ、こちらこそ面倒を頼んでしまってすみません」
男「はい、じゃあお疲れ様です」
男「じゃあ家まで送っていくよ、今日あんなことあったしね」
不良娘「お願いします…」
男「おう!」
~~~~~~~~~
男「それにしても誰が一体…何のために?」
男「幼馴染ちゃんと俺に恨みを持つやつか…」
男「幼馴染ちゃんのストーカーとか…」
男「…考えても無駄か…」
男「手がかりが見つからんことにはなんともならないからな…」
男(そういえば…幼ちゃんは誰かに押されたって言ってたけど…)
男(顔や姿は見なかったのかな…)
おひさです
再開しますね~…
幼ちゃんに怪我や外傷はなく
無事に事なきを得たが、命を狙われたのはショックだったらしく
聞いたところによると2度目だったそうだ。
引退当初もファンからの嘆く声は大きかったがそれでも日を追うごとに収まっていったようだし、現在でも彼女を応援し続けるファンもいる。
男「結局誰かまでは突き止められないんだよな…」
オタク「けどこの辺に住んでいるってのは確かっすよね?」
不良娘「どうかは知らないがわざわざ殺すためだけにここまでくるっていうのもアホらしいしな」
オタク「今のドルオタの執念を考えるとないとも言い切れませんが、やっぱり前のストーカーっすかね?」
男「どうだろうな…」
不良娘「…」
不良娘(けど…まだ犯人候補はいるが…あまり考えたくないな)
男「不良娘ちゃんどうかした?」
不良娘「いえ…なんでもないっす」
男「??」
オタク「もしかして不良娘さんもストーカー被害とか!?」
男「そ、そうなの!?」
不良娘「ないから…。あ、でもついこないだまでオタクにつけられていたくらいかな」
オタク「もう今はしてないじゃないっすか~~」
男「あははははは」
~~~~~~~~~~
幼馴染「おはよ~」
男子a「おはよ~幼馴染さん」
女子a「幼馴染さん駅のホームから落とされたってホントなの!?」
幼馴染「あははは…だ、大丈夫だよ。ちょっとぼーっとしてたら転んじゃって。落ちたわけじゃないよ」
男子a「けど…ニュースにも取り上げられていたし、みんな心配していたからさ」
幼馴染「もう、大げさだよね~。転んだだけなのに」
イケメン「やぁ幼馴染さん」
幼馴染「あ、イケメンくんおはよう~」
イケメン「怪我はないかい?みんな噂していたみたいだから」
幼馴染「大丈夫だよ~みんなが大げさなだけだから」
イケメン「そうかい、でも気をつけなきゃね」
幼馴染「そうだねぇ…」
幼馴染「…」(友くんは今日もいない…)
幼馴染(だよね…)
――――――
帰りのスーパー
幼馴染「ん~~~今日も疲れたなぁ」
幼馴染「一週間分買いだめしちゃったけど重いなぁ…」
イケメン「やぁ、幼馴染さん」
幼馴染「あ、イケメン君。お買い物??」
イケメン「ああ、キミはもう終わったところかい?」
幼馴染「うん♪だけどちょっと買いすぎちゃってね、あははは…」
イケメン「それは大変だね、家まで手伝うよ」
幼馴染「けど、重いよ?」
イケメン「大丈夫だよ♪これくらい、俺も男だしね」
幼馴染「そっか~、じゃあ手伝ってもらおうかな?」
イケメン「ああ、任せてよ」
イケメン「それでさ~」
幼馴染「へぇ~そうなんだ~」
オタク「ぬぬぬ…」
不良娘「友の次はなんだ?」
オタク「あいつっすよ、イケメンっす」
不良娘「ああ一度口説かれたことあるな」
オタク「まじっすかあああ!?」
不良娘「はっきりウゼェって言ったけど?」
オタク「……鬼っすね」(ざまぁああああ!!!!)
不良娘「普通だろ…?」
オタク「け、けど幼馴染ちゃんは不良娘さんと違ってそんなはっきりと断れるような子じゃないし…」
不良娘「まぁ…付き合いだろ」
不良娘「学校生活満喫できていなかったわけだし」
不良娘「抑圧された分色んな人と仲良くなりたいんだろ」
オタク「そういうもんすかね…」
不良娘「じゃないのか?あたしはなったことないから知らないけど」
~~~~~
チャリン
幼馴染「こんにちは~」
男「おう、いらっしゃい」
イケメン「こんにちは」
男「あら、お友達も一緒なんだ?」
幼馴染「そこでばったり会って荷物を運ぶの手伝ってもらってたんです」
男「そうだったんだ~ありがとうね」
イケメン「いえいえ」
男「お、それ今日の食材?」
幼馴染「はいっ、今日は安く買えたのでたくさん買っちゃいました」
男「あははは、よくあるよねぇ。特にいつものところだとたまに激安で売ってることもあるしね」
幼馴染「そうなんですよね~」
イケメン「お二人はどういうご関係なんですか?」
男「ん?ああ、幼馴染みだよ」
幼馴染「家もすぐ近くでね、ちっちゃい頃からの馴染みなんだよ~」
イケメン「へぇ~、てっきり恋人同士なのかと思ったよ」
幼馴染「あはははは、もうやだなぁ~~」
男「まぁご近所付き合いなだけだよ~」
イケメン「そうなんですか~」
イケメン「っと…そろそろ時間なんで失礼しますね」
ガチャ
幼馴染「ありがとうイケメンくん~、また学校でね~」
男(それにしてもどっかで見たことあるんだけど…どこで見たんだっけ??)
幼馴染「どうかしましたか??」
男「ああ、いやどこかで見たことあるなぁって思って」
幼馴染「う~ん…学校に来たときじゃないですか?」
幼馴染「ほら、牛乳を運んだときに」
男「ああ、それもなんだがな」
男(ほかにどこかで…どこだっけ…??)
幼馴染「???」
男「ああ、いやなんでもないや」
男「それよりこんな大荷物よく二人で持って来れたね」
幼馴染「あははは…正直一人で持っていける気がしなくて」
幼馴染「けど通りすがりの人にもそんなこと頼めませんし…」
男「あははは、そりゃそうだ。なんだよ電話で呼んでくれれば迎えに行ったのに」
幼馴染「これのためだけに呼び出すのもなんか図々しいと思ったんで…」
男「気にしないよそんなのっ」
幼馴染「正直いうとイケメンくんにも頼むのは心苦しかったんだけど…」
幼馴染「一人でどうにかできるような量でもなかったので…つい…」
男「あはははは、まぁ買い物は計画的にしなきゃね」
幼馴染「うぅ…反省してます…」
男「よしよし、反省してるならよろしい」
ギュ…
幼馴染「あ…男兄ちゃん…///」
男「まぁ…そういう時は俺を頼ってくれればいいから気にすることなんて何もないよ」
幼馴染「うん…///」
幼馴染「ねぇ…男兄ちゃん…」
男「ん?」
幼馴染「ん…」
男「ん…」
ちゅ…
幼馴染「んちゅ…」
幼馴染「えへへへ…///」
男「胸も触っていい~??」
幼馴染「もう…、お風呂入るときでいい…?」
男「あいよ♪じゃあ飯でも作るか」
幼馴染「うんっ♪」
男「さて…今日は幼ちゃんが買ってきた肉でビーフシチューでも作りましょう」
幼馴染「わ~~い」
男(とりあえずストーカーの件が解決するまではウチに泊めてるけど…)
男(まぁ…アイドルじゃないし問題にされることはないだろうけど、なんだろういいのかな…こんなことしてて)
幼馴染「♪~~~」
男(いいのかねぇ……このあと友が復讐にくるとか、ストーカーに刺殺されるとか…)
男(……)
男「まぁ…殺されても文句は言えねぇか」
幼馴染「??男兄ちゃん??」
~~~~~~~~
トコトコ
男「ふぅ~…いやぁ夕涼みはいいねぇ」
男「まぁ、もう夜なんだけど」
男(幼ちゃんは不満を漏らさないけど…今の生活に不満がないわけがない)
男(一刻も早くストーカーを捕まえなきゃならねぇが…う~ん…)
男(なんかヒントになるものでもあればなぁ…)
男(ヒント…)
男「ん?」
男「そういえば…犯人は同じ学園の制服着てるって言ってたな」
トコトコ
幼馴染「明日で春休みか~♪」
幼馴染「明日から男さんと二人っきりの生活が朝から晩まで」
幼馴染「////」
チャリン
男「あ、おかえり幼ちゃん」
幼馴染「ただいま戻りました~」
男「悪い幼ちゃん。これからちょっと用事あるからさ、店番頼めるかな?」
幼馴染「いいですよ♪」
男「この時間だとお客さんも来ないと思うからさキッチン好きに使ってていいよ~」
幼馴染「ではお言葉に甘えて♪」
男「じゃあ行ってくるよ~」
ガチャン
???「…」ササッ
幼馴染「今日のご飯は何にしようかな~~」
チャリン
幼馴染「あ、いらっしゃいませ~」(あらら、お客さん来ちゃった)
イケメン「やぁ」
幼馴染「イケメン君?一人で来るなんて珍しいね」
イケメン「いやぁ、君に会いたくなってね」
幼馴染「あははは、そうなんだ」
イケメン「君一人だけかい?」
幼馴染「うん♪そうだけど?」
幼馴染(今日は不良娘ちゃんも練習に来てないからちょっと残念だなぁ)
幼馴染(来てたら一緒にご飯でも作ろうかなって思ったんだけど)
イケメン「そうなんだ」
イケメン「ここで働いてるのかい?」
幼馴染「そういうわけじゃないんだけどね」
イケメン「ふ~ん…ならどうして?」
幼馴染「なんていうか…幼い馴染みだから??かな??」
イケメン「へぇ~…本当にそれだけ??」
幼馴染「あ、あははは…なんていうか…その、こ、恋人だから…かな?」
幼馴染「あ…あははは///」
イケメン「なんだ~二人は付き合っていたのか」
幼馴染「と、とはいっても、まだそのデートとかそんな感じのお付き合いなだけだし///」
幼馴染「私は…男さんに優しくしてもらえるだけで…いいというか///」
イケメン「そうなんだ~」
イケメン「けどそれで君は満足なの?」
幼馴染「え?」
イケメン「今の話を聞く限りじゃ、お付き合いをしているってだけで…」
イケメン「恋人らしい事はしてないように聞こえるけど?」
幼馴染「あ~…うん、まぁ」(回答に困る質問だなぁ…)
幼馴染「ま、まぁ…そういうことは確かにないけど…」
幼馴染「私は男さんの優しさが近くで感じられればそれでいいかなって」
イケメン「本当に?それで君は満足??」
幼馴染「そ、そりゃあ…その…一線を越えるとかはまだ…私が学生だし」
幼馴染「そこは男さんも気を使ってくれてるというか…なんというか」
イケメン「確かに社会人と中高生でそういうことがあれば犯罪だしね」
幼馴染「うん…そうだよね、それはわかってるけど…」
イケメン「そういう交渉はしてみたのかな?」
幼馴染「え…///…そんなこと…できないよ…」
イケメン「そういうことをしたいとは思わないの?」
幼馴染「そ、それは…」
幼馴染「……」
~~~~~~~~
男「はぁ…一緒に暮らしてるから余計に意識しちまうな」
男「冗談半分で変なこと言ってごまかしてるけど…」
男(というかまんざらでもない表情の幼ちゃん見てるとこっちが我慢できなくなるんだよな…)
男「……」
花屋「何ブツブツ言ってんだよ」
男「あ、花屋さん。こんにちはっす」
花屋「もうすぐ夕暮れだがな」
花屋「いとしの彼女のことで悩んでんのか?」
男「う~ん…悩みなんすかね~」
つまらなくなって申し訳ないです…
うまい具合に進められなくて長々と感じるのだと思います
では続きを
男「まぁ…何とかしてみせます」
男「今後店の方もどうにかしていかなきゃなりませんしね」
花屋「せやな、まぁ頑張れや」
花屋「あ、それとちょっといいか?」
男「ん??なんすか?」
花屋「いや、あいつは今どうしてるかなって」
男「もしかして不良娘ちゃんのことっすか?」
花屋「ああ」
男「彼女はよく働いてくれてますよ俺もすごい楽させてもらってますし」
花屋「そうか…それならいいんだ」
男「……」
男(そういえば不良娘ちゃんのことを最近考えてなかったな…)
男(彼女に任せっきりなところもあるし…あまり負担をかけさせるようなことは避けなきゃな)
男「花屋さんが心配することなんて全くありませんよ」
男「むしろ今度店に来てあげてくださいよ」
花屋「いやっ…それは…うむぅ…」
男「なんすか~?恥ずかしいんすか~??」
花屋「ば、馬鹿っ!!そうじゃねぇよ!!気まずいだけだ!」
男(こういうところが似てるなぁ…この兄妹)
男「不良娘ちゃんも喜びますよ」ニヤニヤ
花屋「…お前のにやけた顔が気に入らねぇ…」
男「そりゃこんな面白いこと、にやけないわけにはいかないじゃないっすか」
花屋「お前なぁ…」
~~~~~~~~~
幼馴染「…」
~回想~
イケメン『普通の交際をしたいとは思わないのかい?』
イケメン『何も男性も彼だけではないのだし、同学年の高校生と付き合うというのも悪くはないと思うよ?』
イケメン『確かに年上の魅力に惹かれる気持ちもわかるけど、彼の方はどうかな?』
イケメン『もしかしたら君とは違った考え方を持っているかもよ?』
幼馴染「違った考え方…」
幼馴染「はっ!」
ブンブン
幼馴染(何考えてるの!!私は男さんが好きで男さんだって私のこと好きだって言ってくれたんだし)
幼馴染(私が迷っててどうするの!!しっかりしなきゃ)
幼馴染(今日も男さんのお手伝い頑張るぞー)
ガッツポーズ
不良娘(なにやってんだ…あいつ)
男(今日も幼ちゃんは元気だなぁ~)
チャリン
不良娘・幼馴染「いらっしゃいませ~♪」
幼馴染「いらっしゃいませ
~♪」
ファンa「幼馴染ちゃ~ん、どうしてアイドルやめちゃったのさ~~」
ファンb「彼氏がいてもいいから、もっと歌をききたかったよ~~」
幼馴染「ごめんない、けど今はこうしてみなさんと気軽にお話ができますので、いつでもきてくださいね♪」
ファンa「もちろん、いつでもくるよ~~」
ファンb「幼馴染ちゃん歌ってよ~~」
幼馴染「あははは、周りのお客様のご迷惑にもなりますし」
老人「わしらのことは気にせんでええよ」
老婆「あんたはそっちの方が生き生きしとるよ」
サラリーマン「お、なんだ??元アイドルが歌ってくれるのかい??」
幼女「歌ってよ~~」
幼馴染「ええぇ~~」(歌ってもいいのかなぁ・・・)
幼馴染「け、けどマイクとか道具もございませんし・・・」
男「おや、こんなところにマイクが」
不良娘「スピーカー、棚の上に載ってるやつでいいよな?」
ミス訂正
幼馴染「ごめんなさい、けど今はみなさんとこうして気軽にお話ができますので、いつでもきてくださいね♪」
幼馴染「ふ、二人ともなにしてるんですか!!」
男・不良娘「何って歌えるように準備だけど」
幼馴染「そんな準備しなくても結構です!!」
客たち「えーーー、歌ってよ~~」
男「よし、準備できたよー」
不良娘「」
幼馴染「ふ、二人ともなにしてるんですか!!」
男・不良娘「何って歌えるように準備だけど」
幼馴染「そんな準備しなくても結構です!!」
客たち「えーーー、歌ってよ~~」
男「よし、準備できたよー」
不良娘「こっちもできたぞ」
客たち「わ~~♪」
幼馴染「えぇぇ」
男「いいじゃん、サービスサービス♪」
幼馴染「もぅ・・・」
幼馴染「~~♪♪」
客「~~~」
男「彼女楽しそうだな」
不良娘「なんだかんだ言って歌ってますね」
男(楽しそうか・・・)
不良娘「・・・」
パチパチ
幼馴染「みんな~ありがと~♪」
客「わ~~、幼馴染ちゃーん!」
幼馴染「はっ」
幼馴染(もうぅ、なにやってるんだろ・・・私)
男「なんで困ったような顔してるのよ」
幼馴染「だ、だってぇ・・・」
男「ほらほら、笑顔笑顔♪」
幼馴染「おとこひゃん、ほっへつねらにゃいでくだしゃい」
男「こうしないと顔崩れないでしょ」
客「幼馴染ちゃん可愛いよーー」
幼馴染「ふぇぇ・・・」
不良娘(すげぇ人気っぷりだな・・・)
老人「不良娘ちゃんとデュエットしたらどうじゃ?」
老婆「それいいですねぇ」
不良「ファッ!?」
幼馴染「はっ」
幼馴染(もうぅ、なにやってるんだろ・・・私)
男「なんで困ったような顔してるのよ」
幼馴染「だ、だってぇ・・・」
男「ほらほら、笑顔笑顔♪」
幼馴染「おとこひゃん、ほっへつねらにゃいでくだしゃい」
男「こうしないと顔崩れないでしょ」
客「幼馴染ちゃん可愛いよーー」
幼馴染「ふぇぇ・・・」
不良娘(すげぇ人気っぷりだな・・・)
老人「不良娘ちゃんとデュエットしたらどうじゃ?」
老婆「それいいですねぇ」
不良娘「ファッ!?」
~~~~~~~~~~~~
幼馴染「~~~♪」
男「幼ちゃ~んバスタオル置いとくね」
幼馴染「あ、は~い」
男(鼻歌歌ってるなぁ、よっぽど楽しかったんだな)
男「よしっ」
翌日
男「幼ちゃん、開店準備するからお店の看板外に出してきて」
幼馴染「は~い」
plplpl
幼馴染「あ、すみません」
男「ああ、気にしないでいいよ」
pi
幼馴染「はいもしもし」
不良娘「ちわーっす」
男「おはよう不良娘ちゃん」
オタク「大変っすよ~~~」
タタタタタッ
男「ん?オタクかおはよう」
不良娘「おはよー」
オタク「おはようございます…はぁはぁ…」
男「どうしたそんな息切らして…」
オタク「大変なんすよ!!この近隣で女性を襲っていた奴が捕まったんすよ」
男「ああ、そういえば最近新聞で被害に遭ってるだとかあったな」
オタク「もしかしたらそいつが幼馴染ちゃんのストーカーだったかもしれないんすよ!」
男「なんでそんなことわかるんだ?」
オタク「ここ最近になってストーカーも影を潜んでるじゃないっすか」
男「まぁ確かになぁ…」
不良娘「けどそれって、単に男さんの家に出入りしててからじゃないのか?」
オタク「それもあるんすけど、ネットの情報じゃあ狙っていたのは女子高生ばかりだったとか」
不良娘「うわぁ…典型的なロリコンかよ」
男「そういえば新聞記事でも被害に遭ってたのはこの辺の女子高生だとか女学生が多いとかって書いてあったな」
オタク「もしかしたらストーカー事件はこれで解決できたかもしれないっすよ」
男(確かにここ最近そんなに変わったこともなかったしな…)
男(さすがにいつまでもウチに止めておくわけにもいかないし)
男「とりあえず今日明日あたりから幼ちゃんもウチに帰すようにするよ」
男「しばらくは様子を見て、その後何もなければ解決ということで」
オタク「うっす」
不良娘「そうっすね」
外
イケメン「やぁ幼馴染さん」
幼馴染「あ、イケメンくん今日はどうしたの?」
イケメン「こちらで朝食をと思ってね」
幼馴染「おお、お客さんだね~、じゃあご案内しますね~」
幼馴染「いらっしゃいませ~」
チャリン
男「いらっしゃいませ~、おや君は幼馴染ちゃんのクラスメイトの…」
イケメン「イケメンです。おはようございます。今日はこちらで朝食をとろうと思いまして」
男「開店したばかりだから少し待っててね」
イケメン「はい」
オタク(最近よくイケメン来ますね)ヒソヒソ
不良娘(幼馴染狙いなのは目に見えてるけどな)ヒソヒソ
オタク(イケメンのやつ、男さんが彼女の恋人なのに哀れなやつだねぇ)ヒソヒソ
不良娘(けど…なにか引っかかるな)ヒソヒソ
オタク(何がっすか??)
不良娘(結構二人はお互いが恋人同士だということを悟られないようにしてるのに)
不良娘(けどあいつはそれをまるで知っているかのような振る舞い方だな…)
オタク「不良娘さん??」
不良娘「いや…なんでもない」
不良娘「じゃあ着替えてきます」
男「はいよ~」
ガチャン
幼馴染「どうぞ、メニューです」
イケメン「ああ、ありがとう」
~~~~~~~~~~~
男「というわけで、今日から自宅に戻ってもらうわけなんだけど」
幼馴染「あ、荷物なら整理できているから大丈夫だよ」
男「急でごめんね、いつまでもここに…というわけにもいかないしさ」
幼馴染「いえっ…私の方こそずっと居座っちゃってごめんね」
男「気にしなくていいよ、しばらくの間は俺たちも周囲を警戒しているから」
幼馴染「何から何までごめんね」
男「良いって、俺も君に何かあったら心配だし」
幼馴染「男兄ちゃん…」
男「……」ポリポリ
男「ホラホラ、家まで送ってくよ」
~~~~~~~~~~
幼馴染「ただいま~~」
ガチャン
男「荷物この辺でいいかな?」
幼馴染「うんっ、ありがとうっ」
男「いえいえ、二週間近く空けてたから空気の入れ替えもしなきゃね」
幼馴染「ちょっと埃っぽいしね」
ガラガラ…
男「お、桜が咲いてるな」
幼馴染「ここ、ちょうど綺麗に見えるんだよね~」
幼馴染「ねっ男兄ちゃん!今度お花見に行こうよっ」
男「お花見か…去年行ってないからな、今年は行きたいな」
幼馴染「不良娘ちゃんたちも誘ってさ~~」
男「いいなっ、それ。よし今度の日曜日に行こうか」
幼馴染「うんっ!」
それから1週間幼ちゃんの周囲を警戒しながら過ごしたが
特に異常はなく俺たちは警戒を解くことにした。
それから数日後不良娘ちゃん、オタク、幼ちゃん、俺の4人でお花見に出かけることになった。
男「いやぁ~~~周りはすごい人だな~~」
幼馴染「ふふふ、男さん子供みたいですよ~」
男「一応未成年だからね~~」
不良娘「10代最後の花見っすか」
男「なんかそれ悲しく聞こえるな」
オタク「うぅ…人ごみに酔ったっす…」
不良娘「頼むからぶちまけるのならトイレでな」
オタク「う、うっす…女性二人に汚物をお見せするわけにもいかないんで…」
オタク「うえっぷ…」
男「さっさとトイレ行ってこいよ…」
~~~~~~~~
男「場所取りはこんな感じでいいかなぁ」
不良娘「ここなら日当たりも悪くないですしいいっすね」
幼馴染「靴でシートが風で飛ばされないようにしないとね~」
男「あいつ遅いなぁ…トイレでやらかしたか?」
不良娘「まさか、さすがにそれは…」
花屋「ん?」
男「ん?」
幼馴染「あ、花屋さんおはようございます」
花屋「おはようさん、お前さんたちも花見か…」
不良娘「……」
花屋「…不良娘…」
不良娘「ちょっと席外します」
グイ
男「待って不良娘ちゃん」
不良娘「!!」
男(いい機会じゃん、この際みんなで花見しながらそれとなく二人で話せば…)ヒソヒソ
不良娘「別に…そんなもんないっすよ…」
男「このまま帰る気だろ?」
不良娘「…」
男「幼ちゃん今日のことすごい楽しみにしてたって言ってたよ」
男「とくに女の子と一緒にこういう行事がしたかったって」
不良娘「……」
男「話し合わなくてもいいからさ、せめて一緒にいてくれないか?」
不良娘「……トイレいってきます」
トコトコ
幼馴染「不良娘ちゃん…」
男(やっぱダメかなぁ…)
花屋「不良娘…」
男「いや俺が悪いんすよ、せめて花屋さんが来るとひとこと言っておけばよかったんすけど」
幼馴染「言っちゃったらきっと不良娘ちゃんきっと来てくれませんでしたし…仕方ないですよ」
花屋「いや…俺がはじめからあいつと向き合っていればこうはならなかったさ」
花屋「すまんな」
男「そんなことないですよ」
幼馴染「そうですよ」
八百屋のおっちゃん「お、花屋さんここかい俺たちの花見場所は」
花屋「ああ、待たせといて悪かったな」
男「おっちゃんも来てくれたのか!!」
花屋「あと、本屋の婆ちゃんに牛乳配達の兄ちゃんに商店街で呼べるやつ呼んどいたよ」
男「まじっすか!!」
幼馴染「なんだか賑やかになりそうですね!」
花屋「なんか勝手に呼んじまって悪いな」
男「気にしないでくださいよ、大勢の方が楽しいですし」
ワイワイ
幼馴染「どうぞ、飲みすぎないでくださいね~」
おっちゃん「ああ、悪いねぇ~、いやぁアイドルに注いでもらうとはね~」
幼馴染「元ですけどね~」
牛乳配達の兄ちゃん「お、俺にも注いでくださいっ」
男「緊張しすぎっすよ…」
花屋「こいつ部屋中に幼馴染ちゃんのグッズが置いてあるんだよ」
牛乳配達の兄ちゃん「わわわわわ、い、言わないでくださいよ~~~」
幼馴染「あははは、応援してくださってありがとうございますっ」
牛乳配達の兄ちゃん「い、いやっ…そ、そんな///」
男(…不良娘ちゃん戻ってこないな…やっぱ帰っちゃったのかな…)
花屋「…男気にするな。あいつがそうしたんだ、俺に文句は言えねぇよ」
花屋「ま、今は楽しもう酒注いでくれよ」
男「ええ、もちろん。えっと…」
男「あちゃ~…もう酒ないっすね…」
花屋「無くなるのはえぇな、買ってくるか」
男「俺もついて行きますよ」
不良娘「あいよ」
ピタ
男「冷たっ!!」
男「って…不良娘ちゃん!?」
不良娘「こんなことになるだろうと、家からクーラーboxに入れて持ってきたんすよ」
オタク「ひぃ…ま、待ってくださいよ~~」
不良娘「あとついでにトイレからあいつを拾ってきた」
オタク「このbox…重すぎっすよ…」
不良娘「ああ、悪い悪い。中にジュースいっぱい入ってるから飲んでいいよ」
オタク「ぜひとも…いただくっす…!はぁ…はぁ…」
男「息整えてからにしろ」
花屋「お前…」
不良娘「ほら、グラス出せよ」
花屋「おう…」
グビグビ
男(ちゃんと話すんだぞ、不良娘ちゃん)
幼馴染(良かった…)
ワイワイ
イケメン「おや?君たちは…」
オタク「げっ…イケメン」
不良娘(こいつは反応が露骨だなぁ…)
幼馴染「あははは…オタク君」
イケメン「お花見していたのかい?」
幼馴染「うん、みんなでワイワイやってたんだ~。イケメンくんもお花見かな??」
イケメン「そうなんだけど、一緒にきていたメンツが盛り上がって居づらくなっちゃってね」
幼馴染「そうだったんだ…」
老婆「あれ、顔立ちのいい子がおるわねぇ」
老人「ほれほれ、そんなとこにつっ立ってないであんたも来なさいな」
不良娘・オタク(え…)
イケメン「いえ、そんなわけには」
老人「何を言っとるんだ、この子たちの友達なんじゃろ。だったら遠慮せずに」
牛乳配達の兄ちゃん「そうそう、一緒に飲もうよ~~~」
花屋「高校生に飲ますんじゃねぇぞ」
イケメン「あはははは…」
幼馴染「あははは…、みなさんもああ言ってるし、居場所ないなら一緒にどうかな?」
イケメン「ではお言葉に甘えて」
オタク(最悪の展開だ…)
不良娘「…」
幼馴染「なんだか騒がしいけど、ごめんね」
イケメン「いえいえ、気にしないで。こっちのほうが楽しそうだし」
幼馴染「あははは、そんなに退屈だったの?」
イケメン「なんていうかテンションについていけなくてね」
幼馴染「こっちのテンションも結構高いよ?大丈夫?」
イケメン「こういう雰囲気なら大丈夫だよ、こっちは年配の人が多いみたいだし」
幼馴染「そうだね~」
オタク「お、幼馴染ちゃん、ジュースのおかわりいる?」
幼馴染「あ、ごめんね。気を使わせちゃって」
オタク「そんなことないっすよ!!今入れ…」
イケメン「俺が注ぐよ」
イケメン「ここにおいてもらってる身だし、それくらいはしないと」
幼馴染「そんな気を使わなくてもいいのに」
イケメン「いやいや気にしないで、えっとこのクーラーboxでいいのかな」
幼馴染「うん、そうだよ~」
オタク(くそ…まるで隙がない…)
不良娘「…」
ゴクゴク
花屋「…」
ゴクゴク
男(向こうは向こうであんなんだし…、幼ちゃんのところは同級生同士楽しそうにやってるし)
男(うむ…まいったなぁ…)
牛乳配達の兄ちゃん「おとこぉー!!お前も飲めぇ~~」
男「いや…俺まだ未成年ですし…」
牛乳配達の兄ちゃん「野暮なこと言ってんじゃねぇぞぉ!!一年くらいフライングしたってバチあたらんわぁ!!」
男(なんでこの人こんな酔ってるのよ…)
牛乳配達の兄ちゃん「とにかくこっちで語るぞぉ!!」
男「はいはい、わかりましたから」(まいったなぁ…)
不良娘(あの人も災難だな…)
花屋「なぁ…不良娘」
不良娘「何…?」
花屋「…最近……学校はどうだ?」
不良娘「…別に普通」
花屋「そうか…」
花屋「バイトは…順調なのか?」
不良娘「うん…それなりに」
花屋「そうか…」
花屋「学校でいじめにあってねぇか?」
不良娘「遭うわけねぇだろ」
花屋「ん…そうか。ならいいんだ」
不良娘「……」
不良娘「あんたの妹だぞ…」
花屋「…!!」
花屋「そうだな…そりゃそうだ!」
花屋「もう一杯注いでくれないか?」
不良娘「ん…」
グビグビ
男(良かったな…不良娘ちゃん)
夜
男「すっかり遅くなっちまったな」
花屋「片付けに思いの他手間取っちまったからなぁ…」
老人「いやぁ…今年の花見は楽しかったのぅ」
老婆「来年もみんなでまたみたいですなぁ」
花屋「そうですね~」
牛乳配達の兄ちゃん「うぅ…もう飲めないっすぅ~~…」
花屋「情けねぇな」
一同「あはははははは」
男「そうだ幼ちゃんはどこに行ったんだろう?」
男「おいオタク大丈夫か?」
オタク「うぅ…なんか頭がクラクラするっす…」
男「なんだ?酒でも間違えて飲むんだのか?」
不良娘「大丈夫か?」
男「なんか酔ってるみたいなんだよ」
不良娘「けどこいつずっと幼馴染とイケメンとジュース飲んでただけだぞ」
男(雰囲気に呑まれたのか??」
オタク「確かに二人と話しながら飲んでたんすけど…だんだん頭がクラクラしだして…」
男「大丈夫かよ…てか」
男「幼ちゃんとイケメンくんはどこだ?」
幼馴染「ん…」
イケメン「ふん…よく寝ているね」
イケメン「ジュースにお酒を紛れさせておいただけでこんなに効くとは」
トコトコ
ガチャン
イケメン「君の家に着いたよ幼馴染ちゃん」
幼馴染「すぅ…」
イケメン「とは言っても君は反応できないか」
イケメン「ふぅー…ようやくきたチャンス。君を俺のモノにできるチャンスなんだ」
イケメン「楽しませてもらうよ」ニヤ
バシャーン
オタク「ぶえ!!ぶふっ!!」
不良娘「覚めたか?」
男・花屋(鬼だ…)
男「オタク?大丈夫か」
オタク「あ…ああ…う、大丈夫っす。目が覚めました」
男「二人と一緒に飲んでたんだよな?」
オタク「そうなんすよ!!それで大変なんすよ!!」
男「何が大変なんだよ?落ち着いて話してみろ」
オタク「とにかくこの、ケータイのgpsで彼女を追跡してください!!」
男「まだやってたのかよそれ…」
オタク「彼女の安全を確保するためっす!!」
不良娘「gpsで把握されてる時点で安全とは言い得て妙だな」
イケメン「可愛い部屋だね」
イケメン「まさにアイドルにふさわしいね」
イケメン「いや…元か」
幼馴染「すう…」
イケメン「少し遊ばせてもらおうかな」
シュルシュル…
幼馴染「ん……」
イケメン「今頃彼らは大慌てだろうね」
イケメン「ふふふ、駅では君を殺しそこねたけど…」
イケメン「かえって、あの時君が助かったのは好都合だったかな」
イケメン「まさか君があの人と未経験だったとは知らなかったからね」
スリスリ…
イケメン「アイドルであった君に何度もアプローチをかけたというのに…」
イケメン「君は振り向くことすらしなかったよね」
幼馴染「ん…ん…」
イケメン「俺でなく、なんであんななんの取り柄もなさそうな奴を選ぶのか…」
イケメン「顔も並、収入がいいわけでもない、かと言って人間ができているわけでもないのに…」
イケメン「ただ年上というだけで……なんて安易な頭なんだろうね」
イケメン「君の欠点は男を見る眼と頭が弱いところだね」
スリスリ
幼馴染「んんっ……」
イケメン「まぁ…完璧といかないのはアイドルらしいからいいけどね」
イケメン「ふふふふ」
スリスリ
シュルシュルシュル…
幼馴染「ん…あ…」
イケメン「さて…もう少しだけ楽しませてもらおうかな」
ムニムニ
幼馴染「ん…んん…ぁん…」
幼馴染(頭が…ぼーっと…ん?…なんだろ…誰かいるの…?)
幼馴染「ん…?ここは…」
イケメン「おや?」
幼馴染「イケメンくん…?ここは…私の部屋…?」
イケメン「そうだよ、君の部屋だよ」
幼馴染「…!!!」
幼馴染「いやぁあああ!!!」
幼馴染(なんで服を脱がされてるの…!?)
イケメン「おや、意外とめざまは早い方なんだねぇ」
幼馴染「ど、どうしてあなたがこんなことを?」
イケメン「それは君が好きだったからだよ」
イケメン「そして俺がストーカーだったからといったところだろうか」
幼馴染「あ、あなたが…」
イケメン「だって君の完璧な容姿…聴けば聴くほど良い声に、艶やかな体」
イケメン「その上アイドルである君をなんで放置しておくと思うんだ?」
幼馴染「そんなの…」
イケメン「まぁ…そんなことは今更どうでもいいさ、たっぷり楽しませてもらえさえすれば」
幼馴染「いやぁあっ…!!」
イケメン「そうは言いながらも感じていたようだけど?」
スリスリ
幼馴染「い、いやぁあ…」
幼馴染(いやだぁ…こんなの…こんなの絶対嫌だ…!!)
イケメン「そろそろ下着を脱がそうか…」
幼馴染「!!いやあっ!!やめて!!!ほんとにやめてっ!!」
イケメン「さすがにこれ以上声を出されるのは厄介だからね」
ギュゥゥゥー
幼馴染「ん~~~!!!んんーーー!!!」
イケメン「君の喘ぎ声が聞けないのは残念だけど…」
イケメン「さっきまでは良い声で鳴いてたよ…」
幼馴染「っ!!!!!」ゾクゾク
イケメン「さてと…君の初めてをいただこうかな」
幼馴染「んーーー!!!」
バキィ!!
イケメン「くっ!!まだ抵抗するか」
幼馴染(こんなことで初めてを奪われてたまるか!!)
イケメン「くそっ!!おとなしくしろ!!」
バキ!!バキ!!
幼馴染「んんっ!!!」
イケメン「全く手間をかけさせる、可愛いお顔が台無しじゃないか」
イケメン「さぁ…一つになろうか」
バキィ!!!
イケメン「ごふっ!!」
ドサッ
男「そうは問屋が卸しませんがな」
イケメン「あ、あんたは…!?けどなんでこんなに早く!?」
男「オタクがgpsで追尾してくれたおかげでな、ついでに幼ちゃんのケータイからお前の会話は全部丸聞こえだ」
plplpl
オタク『ついでに録音もバッチリしときましたっすー!!』
男「さて…と君にはいろいろ聞きたいことがあるが、まずは」
イケメン「!?」
バキィ!!ボコッ!!ドガッ!!!
ウゥゥーーー
警察「連れてけ」
男「ふぅ…なんとかなったな、すまんなオタク」
オタク「いいっすよ!幼馴染ちゃんを守るのは俺たちの役目じゃないっすか」
男「ありがとうな」
不良娘「なんとかこれで本当に捕まってよかったっすね」
男「ああ…これで本当に一件落着だな」
幼馴染「みなさん…」
オタク「大丈夫っすか!?傷とかありませんか?」
幼馴染「ううん、大した怪我はないよ。ありがとうオタクくん」
オタク「いやぁ~~~///」
不良娘「とりあえず彼女を今日はうちで泊めるよ、さすがに今日一人で過ごすのは酷だろうし」
男「そうだな、お願いするよ」(いくら恋人でも俺のところで一晩はマズイだろうしな)
不良娘「うん」
幼馴染「お願いします…」
オタク「よかったんすか~?」
男「何が?」
オタク「今日は二人で過ごして、幼馴染ちゃんを慰めてあげれば良かったのに」
男「いや、今日は男とすごすより、女の子とすごした方が安心できるだろう」
男(男に襲われかけたあとだからな…、男の俺といるより女の子といる方が落ち着けるだろう)
男「なぁに、落ち着いたらいっぱい甘えさせるさ」
オタク「言いますね~~~」
男(それに…)
男(まだ終わってないからな…)
~~~~~~~~~~
~~~~~~~~
トコトコ
男「よお」
友「……」
男「…まぁそのなんだ、黙っていたのは悪かったな」
男「ただ、お前に言ったらその怒りが幼ちゃんに向くと思ってな」
友「…」
男「それだけは避けたかったからな」
男「それとな、彼女のストーカー捕まったぞ」
友「…」
男「ちょっと彼女の身が危なかったけどな」
友「…何してたんだよ、てめぇ…」
男「ああ、あれは俺が完全に油断をしていた」
友「だったら…!!」
男「それで、そのことでお前に殴られに来た」
友「は、はぁ?」
男「あれだけ偉そうなこと言っておいて、彼女を危険な目に遭わせたんだからな」
男「お前に殴られても文句は言えないな」
友「馬鹿じゃないの?」
友「わざわざそんなことを言うために呼び出したのかよ?」
男「ああ」
友「それで?俺にそれを言って…殴られて」
友「それで全部チャラにしろと?」
男「そんなことは言わねぇよ、ただお前偉そうに言ってた自分にムカついただけだ」
友「そんなこと、じゃあ何か?」
友「お前はこんなことがあるたびに、俺に一々報告に来て、殴られに来ると?」
男「もしあればな」
男「もう金輪際こんなことは起こさんようにはするさ」
友「そう言って、こんなことが起きてるのに何言ってんの?」
男「はははは、違いねぇ」
友(こんなやつのどこをあいつは…)
友(こんなやつより…俺の方が…!!)
男「わりぃがお前に彼女を譲るつもりはねぇよ」
友「あぁ?」
男「お前は自分なら彼女を幸せにできると思っているが」
男「それは大きな間違いだ」
友「なんだと…?」
男「お前今、俺の方がとか思ってただろ?」
友「っ!!」
男(図星か…)
男「お前の行動が彼女のためとはとても思えないんだよ」
男「今まで彼女にしてきた言動を全部思い出してみろよ」
友「!!」
男「お前は彼女のために何をしてやった?」
男「お前は彼女とアイスクリーム屋へ行ったとき、彼女になんて言った?」
男「デート中に彼女をほったらかして何してた?」
友「だからなんだよ!?てめぇは四六時中見ていられるのかよ?あぁ!?」
男「あれだけ好きだ好きだって言っておいて目移りすんのはどうかって聞いてんだよ!?」
友「普通に友達と一緒にいただけじゃねぇかよ!?何が悪いんだよ!?」
男「彼女とふたりっきりでデートしたかったんじゃねぇのかよ?」
友「けど…あいつが!!」
男「子供みてぇな言い訳してんじゃねぇよ!!!」
男「そうだよ…俺だよ。何もかも彼女からなくしたのは俺なんだよ」
男「自分の手を汚さず、彼女のためにみえて全部自分のためだったんだよ」
男「何もかもな…」
友「…」
男「彼女…うちで働いてた時、客から歌を歌ってくれと言われて歌ってな」
男「そのときは困ったような仕草をしながらも楽しそうに歌っててな」
男「多分…俺に気を使ってたんだろうな」
男「そばにいるためにはアイドルをやめなきゃいけない。でも歌うことの楽しさは忘れられない」
男「俺は彼女から一番楽しいことを奪ってたんだよ」
男「これで彼女のために言動とってた?」
男「もし俺自身がそう思ってたら笑い話にもなりゃしないよ」
友「お前…」
男「それも全部ひっくるめて、お前に殴られに来たんだよ」
ミス
>>955は無しで
友「てめぇ!!!」
バキィ!!!
男「ぐふっ!!!」
ドサッ
男「なかなか…効く一発をくれるねぇ…」
友「だからなんだよ?」
友「それで優位にたってるつもりかよ?」
友「結局お前はあいつの好感度あげる行動しかしてねぇじゃねぇかよ?」
友「そこにお前の意思や考えはあったのかよ?ぁぁあ?」
男「…」
男「まぁそう取るよな、普通は」
友「何言ってんだ…そうじゃねぇかよ?周りの言動に合わせるような行動ばっかで」
友「中身がねぇよ!お前の行動はよ!!」
男「中身がないねぇ…」
男「俺は何も彼女のために思っての言動じゃねぇよ」
男「ただ自分がそうしたかっただけだ」
友「綺麗事抜かしてんじゃねぇよ!!てめぇは結局自分が可愛いだけじゃねぇかよ!!」
男「ああ、自分が可愛いよ。だから自分がそうしたいと思ったことをありのまま」
男「言動であらわしてたじゃねぇか?」
友「何を…」
男「お前の前でも彼女の前でも」
男「俺の今までの言動が彼女のためだけだったら」
男「なんで彼女がアイドルじゃなくなってるんだよ?なんであの子がうちでバイトしてるんだよ?」
友「あいつがそうしたかっただけだろうが!」
男「そう仕向けたのは誰だと思う?」
友(…何を…)
男「…俺なんだよ。何もかも彼女からなくしたのは俺なんだよ」
友「なっ…」
男「自分の手を汚さず、彼女のためにみえて全部自分のためだったんだよ」
男「何もかもな…」
友「…」
男「彼女…うちで働いてた時、客から歌を歌ってくれと言われて歌ってな」
男「そのときは困ったような仕草をしながらも楽しそうに歌っててな」
男「多分…俺に気を使ってたんだろうな」
男「そばにいるためにはアイドルをやめなきゃいけない。でも歌うことの楽しさは忘れられない」
男「俺は彼女から一番楽しいことを奪ってたんだよ」
男「これで彼女のために言動とってた?」
男「もし俺自身がそう思ってたら笑い話にもなりゃしないよ」
友「お前…」
男「それも全部ひっくるめて、お前に殴られに来たんだよ」
友「…」
友(こいつはなんで…)
友(そうだ…ガキの頃からそうだった)
友(俺は男同士で遊んでいたのに…こいつは幼馴染と…)
友「お前なんでいつもそうなんだよ…」
男「?」
友「そうやって…自分のことしか考えていないって言って…」
友「ガキの頃からあいつのこと見てたじゃねぇかよ」
男「そんなことないよ」
友「あるだろうが!!俺が男子同士で遊んでいたときお前がどうしていたのかくらい覚えとるわ!!」
友「俺は最初は馬鹿だと思っていたよ。正直…ガキのころは幼馴染と遊ぶのはつまんなかったからな」
男「…」
友「けどお前が大人ぶって…あいつと遊んでいるのがムカついて…、そのまま中学に上がってお前と幼馴染の関わりがなくなってチャンスだって思ったんだよ」
男(ああ…そうだったな、その頃からだったよな。お前が幼ちゃんにアプローチを始めたのは…)
友「なんていうか…お前だって分かるだろ?中学になって急に女子が気になるっていうか」
男「ああ…」
男「わからなくもないよ」
友「けどお前は誰とも付き合うことなんてなかったし、かといって幼馴染と話すこともなかった」
男「待て…俺は別に関わってなかったわけじゃないぞ、あまり機会がなかっただけで…」
友「自分から関わることはしてなかったじゃねぇかよ」
男「それは…やっぱり彼女もそういう年頃だったし、変な噂が流れて冷やかしの的に晒されるわけにもいかないだろうし」
友「なんで逐一そういう冷静な考え方ができるんだよ!!」
友「てめぇはなんでそうやって一線をおいて、そういうことができるんだよ!!」
男「…」
友「俺はあいつと関わるので必死で…あいつに好かれようとして」
友「こっちがどんだけアプローチかけても、あいつはただ微笑むだけだし…」
友「空回って結局お前に持っていかれる…」
友「とんだピエロじゃねぇかよ!!!」
男「…」
友「なんとか言えよっ……!!」
男「…」
友「てめぇは…卑怯なんだよ…年上で…あいつに対してもどんな風にでも接することができて…」
友「勝てるわけねぇじゃねぇかよ…」
男「恋愛に勝ち負けなんかねぇだろうが」
男「なんでそれがわかんないんだよ…」
男「お前がちゃんと彼女のことを想って行動していれば…俺は…」
男「…」
トコトコ
幼馴染「…」
友・男「!?」
友「…っ!!」
男「幼ちゃん…」
幼馴染「友くん…ごめんね」
幼馴染「あなたの気持ちにもっと早く気づいていれば…」
友「…気づいていたって…どうせ男とくっついていたんだろ…」
幼馴染「…っ」
男「お前…!!」
友「…」
友「けど…もういいよ。確かに俺もやり方を間違えていたのは確かだった…」
友「元々男のようにはいかなかっただろうし…」
友「なぁ・・・男」
男「なんだ?」
友「俺はやっぱり簡単には現実を受け入れられねぇ」
友「お前みたいに人間ができてねぇことくらいは分かってる」
友「だからさ・・・」
男「・・・この辺で区切りをつけとく・・・か」
友「ああ」
幼馴染「??」
友「・・・」(幼馴染・・・俺はお前の隣にはいれない)
友(けど、こいつがお前に相応しいかどうか・・・)
友(それを見極める役くらいは・・・やらせてくれ・・・)
男「・・・」
~~~~~~~~~~~
男「ふぅーっ…はぁ…はぁ…」
ボタボタ
友「あぁあ…つぅーっ…はぁ…ふぁ…はぁあ…」
ボタボタ
幼馴染「……」(二人共…あんなに血だらけで…)
男「はぁ…はぁ…どうしたよ…?足ふらついてるぞ…?」
ヨレヨレ…
友「ぁあぁ…?人のこと言えんのかよ…」
ガクガク…
男「ぬかせ…」(いてぇじゃねぇかよ…)
友「はぁ…はぁ…」(やべぇ…まともに立てねぇや…)
ザザザザァーーーーー
友「最後まで…立ってたら…幼馴染もらうぜ?」
男「バカが…やるわけねぇだろ」
男「…」
友「…」
幼馴染「…」ドキドキ
ダダダダダッ
男・友「おらあぁあぁあああああああ!!!!!!」
ガクッ…
友「つぁっ……」
ガシッ
男「……ほら見ろ立てねぇじゃねぇかよ」
男「っと…」
ガクッ
幼馴染「男兄ちゃぁぁん!!」
男「へへへ…まぁ…なんとか勝ちましたよ…」
ギュ…
幼馴染「もう…無茶しないでっ…!!」
幼馴染「っく……ひ…っく…」
男「……ごめんな」
ザァァァァァーー
それから月日が過ぎて…
男のカフェにて
幼馴染「はいっ…よろしくお願いしますっ」
pi
不良娘「電話なんだったの?」
幼馴染「事務所の方からだったよ」
不良娘「事務所って…まさか」
オタク「歌手デビューっすよね!!いやぁ応援してますよ~~」
不良娘「どっから湧いたんだよお前…」
オタク「お二人のいるところであればどこでも」
不良娘「トイレにまで湧いたら通報するからな」
男「はははは」
オタク「しかし…いいところに目をつけたっすよね~」
オタク「歌手ならたとえ恋愛が発覚してもアイドルのような騒ぎにはならないですし」
不良娘「まぁ…転向したてじゃ風当たりは強いだろうがな」
オタク「大丈夫っすよ!!幼馴染ちゃんの逆境の強さなら無問題っす」
幼馴染「あははは、なんとか頑張ってみるね」
オタク「うっす!!俺cd出たら絶対買うっす!!」
不良娘「しかし…よくなろうだなんて考えたな」
男「そう?」
不良娘「あれだけ芸能界でコテンパンにやられたのにな」
男「元々実力はあったし、それに彼女自信もやっぱりそれだけ好きなんだよ、歌が」
不良娘(まぁ…喫茶店のカラオケ見てる限りじゃ確かにな…)
オタク「またここで会いながら、応援できるんすよね~~」
幼馴染「あ…そのことなんだけどね…」
不良娘・オタク「???」
幼馴染「事務所は今度は別の場所になるらしくて…そこがその首都圏らしくて」
オタク「え…つまり…上京するってことっすか??」
幼馴染「う、うん…」
オタク「そ、そんなぁ…」
不良娘「…」
幼馴染「みんなごめんね…けど向こうでは男さんと一緒に住むことになってるから」
幼馴染「心配なんかないよっ」
オタク「まじっすか!?同棲っすか!?」
すみませんかなり駆け足で
相当グダグダになってます…
加速します
男「う、うん?まぁそういうことになるかな」
オタク「うぅぅ~~~俺も卒業したら上京します~~~。不良娘さんも一緒に!!」
不良娘「しねぇよ」
オタク「なんでっすか!!友達と会えなくなるんすよ!!」
不良娘「お金に余裕がないし、進路に左右されるから無理だろうが」
オタク「うぅっ!!それはそうっすけど…」
幼馴染「あははは…けど定期的に帰ってくるから、その時はみんなでまたご飯食べに行ったりしよう?」
オタク「うぉぉぉぉおおおおおおん!!時々なんて言わずに毎日帰ってきてくださいよ~~~」
不良娘「上京してる意味がなくなるだろうが…」
幼馴染「あははは…」
アハハハハハハ…
オタク「では~」
不良娘「失礼します」
男「ふぅ~~」
幼馴染「いよいよ来週だね~お引越し」
男「そうだねぇ…荷造りは終わった?」
幼馴染「うんっ、男兄ちゃんはどう?あまり荷物見られないけど」
男「オヤジが帰ってくるみたいだからね、俺の必要最低限のもの以外はそのままにしとくよ」
幼馴染「そうなんだっ。おじさん帰ってくるんだ~~久しぶりだから会いたいなぁ」
男「ははは、上京して3日後に帰ってくるらしいから会うのは難しいかな」
幼馴染「残念」
ギュ…
幼馴染「ふえ!?男兄ちゃん??急にどうしたの?」
男「頑張れよ幼ちゃん…やっと夢だった歌手になれるチャンスなんだ」
男「夢を掴んで…今度こそ幸せになるんだ」
幼馴染「もう…何言ってるの~。二人でなるんだよ?」
男「あ、ああ、そうだな」
幼馴染「うんっ」
幼馴染「ね、ねぇ男兄ちゃん…今日泊まってもいい?」
男「ああ、いいよ」
幼馴染「えへへへ…今日も前みたいに二人でベッドで寝たいな…」
男「甘えん坊だな」
幼馴染「男兄ちゃん限定だもん」
……
夜
幼馴染「すぅ…すぅ…」
ナデナデ
男「寝ちゃったか…」
男「…やっと本当に好きなことができるようになったんだな」
男「小さいころからの夢…だったもんな」
幼馴染「すぅ…ん…んん…」
男「幼ちゃん…」
ちゅ…
男「応援…してるからな…」
そして
当日
オタク「うぅぅぅ…悲しいっす!!泣けるっすぅ!!」
不良娘「ほんとに泣くかよ…」
男「大げさだってのに、今生の別れじゃねぇんだからさ」
オタク「俺にとっては根性の別れっす!!」
不良娘「お前の根性なんかたかがしれてるだろ…」
オタク「うぅぅあああああん!!!」
不良娘「…」
花屋「よお!!なんとか間に合ったな」
アイドル男「やぁお久しぶりです」
幼馴染「花屋さんにアイドル男さん!!」
アイドル男「君の門出だからちゃんとお祝いにと思ってね」
花屋「ほれ!二人の花束だ」
幼馴染「わぁありがとうございます!!」
男「これ…店で一番高い花じゃ」
花屋「気にすんなそれくらい!出世払いで」
男「見返りバリバリっすね」
アイドル男「これを…」
幼馴染「これは…ペンダント??」
アイドル男「ああ、君にどうしても渡しておきたくて」
幼馴染「こんな高そうなもの本当にいただいてよろしいんですか…?」
アイドル男「それは…僕の幼馴染の形見なんだ」
幼馴染「え?そんな大事なもの」
アイドル男「いや、君に持っていて欲しいんだ。彼女も君と同じ夢を持っていたから」
アイドル男「同じ夢を持つ君になら渡せるとおもって」
幼馴染「アイドル男さん…」
男「…」(幼ちゃん…)
アイドル男「男さん、彼女をよろしくお願いしますね」
男「あ、ああ。はい」
駅員「間もなく発車いたします~~」
ブウウウーー
幼馴染「みなさん…ありがとうございます」
幼馴染「私…頑張ってきます…!!」
パチパチ
オタク「うおおおおおおおおん!!!がんばっでぐだざい!!!」
花屋「応援してるからな!!」
アイドル男「困ったことがあったらいつでも相談に乗るからね!」
不良娘「…」
不良娘「またな」
幼馴染「うん…!あなたの分まで頑張ってくるね…不良娘ちゃん」
不良娘「…ああ」
ウゥゥーーー
ガタンガタン…
タタタタタッ
友「はぁはぁ…!!」
ガタンガタン
幼馴染「ひっく…ぐすっ」
男「また…もどってこような」
幼馴染「うん…」
男「席座ろうか」
トコトコ
幼馴染「…ん?あれ…」
男「あれは…友!?」
ガラガラ
タタタタタッ
友「男ーーーー!!!幼馴染ーーー!!!」
男「友ーーー!!!」
幼馴染「友くーーーん!!!」
友「二人とも頑張れよーーー!!!またこっちに!!!遊びに戻ってこいよーーー!!!」
幼馴染「友くん…」
友「男ーーーー!!!!」
男「!!」
友「俺との勝負はついてねぇからなーーーー!!!!」
男「…」クスッ
男「馬鹿言え!!!あれは俺の勝ちだわボケーーーー!!!」
友「喚いてなーーーー!!!」
タタタタタッ
幼馴染「友くーーーーーん!!!ありがとうーーーーー!!!!!」
ガタンガタン…
ガタン…
友「はぁ…はぁ…」
友「幼馴染……頑張れよ」
途中駅
幼馴染「はぁ…いっぱい泣いちゃった」
幼馴染「頑張らなきゃね…私だけじゃない…みんなの夢のためにも」
幼馴染「それにしても…男兄ちゃん…駅弁買いに行ったきり遅いなぁ…」
間もなく発車いたします~~
幼馴染「どうしたんだろう」
タタタタタッ
幼馴染「男兄ちゃ~~ん」
男「わりぃわりぃ遅くなっちゃって、」
幼馴染「もう~~心配したんだよ?って駅弁は??」
トンッ
幼馴染「えっ?」
プシュー…
ガチャン
幼馴染「え!?男兄ちゃん!?」
男「悪いな…俺の見送りはここまでだよ」
幼馴染「男兄ちゃん!!なんで!?なんで!?一緒に行くって言ったのに!!」
男「悪いな…俺はついて行ってまで君の夢の邪魔をしたくないんだ」
幼馴染「邪魔だなんて…そんなこと!!」
男「親父が帰ってくるって言ったけど…あれはほんとであって嘘なんだ」
幼馴染「うそ…??」
男「親父…病気でなそれで今回こっちに帰ってくることになったんだよ」
幼馴染「そんな……そんなこと一言も」
男「心配かけたくなかったんだよ、そういえば君は歌手になるのを諦めただろう?」
幼馴染「それは…」
男「君がそういう子だってことはよく知ってるつもりだ…だからこそ、もう自分を犠牲にするのはやめろよ」
男「これからは自分の生きたいように生きてくれ。自分の夢を叶えるんだ」
幼馴染「そんなぁ…おにぃちゃんと…いっしょにいられないなんて…やだよぅ…」
男「甘えるな!!!」
幼馴染「!!」
男「もう君だけの夢じゃないんだよ!!これは俺たちみんなの夢なんだよ」
男「君がこのチャンスをつかんで…みんなが君の夢が叶うことを祈ってるんだよ」
男「それは…俺も同じだよ」
幼馴染「男兄ちゃんも…?」
男「離れていても…俺は君のことをちゃんと想っているから…だって君は俺の夢なんだもん」
幼馴染「男兄ちゃん…」
男「愛してるよ…幼」
ガタンガタン…ガタンガタン…
幼馴染「っ…!!男兄ちゃんっ!!!」
幼馴染「男兄ちゃぁん…っ!!」
ガタンガタン……
トコトコ
男「行っちまったか…」
男「はぁ…チュー以上結局し損ねたなぁ…」
男「……」
ガクッ
男「うぅうう…幼ちゃぁん……」
男「うっ…うぅぅううう…」
~~~~~~~~~
それから月日が流れて…
オタク「やっとこの日が来たっすね~~~」
不良娘「楽しそうだな」
オタク「だって帰ってくるんすよ~~!!あのおnewな幼馴染ちゃんが!!ついに!!この地に!!」
不良娘「わかったから顔近づけるな!!気持ち悪い!!」
オタク「そんな邪険にしなくても~~」
友「ちわっす」
不良娘「いらっしゃ…なんだ友か」
友「いや…俺一応客なんすけど…」
オタク「友は帰れ~~っす」
友「あんだとーーー!!!クソオタクが!!!」
ギャーギャー
墓地
パンパン
男「…」
男「幼父さん、幼ちゃんはなんとかやっていってますよ」
男「まぁ…時期が来たらウチに嫁としてきてもらう予定っすけどね」
男「あはははは、こんなこと幼父さんが生きている時に言ったら多分俺殺されてると思いますけどね」
トコトコ
男「こんな偉そうなこと言ってますけど、幼ちゃんをひとりで上京させたことはホント面目ないっす…」
トコトコ
男「こんなこと言えた義理じゃありませんが…」
男「ちゃんと責任は取りますので」
トコトコ
男「娘さんを……幼馴染さんを…俺にください」
「ちゃんと責任…とってくださいね」
男「え…?」
fin♪
幼馴染ルートが終わったので
不良娘ルートでも書きますね…
本当に長々だらだらで…
グダグダになって…また長々となって
イライラしたと
思いますが読んでくれた人ありがとうございます。
もう少しお付き合いよろしくお願いします…
このSSまとめへのコメント
好きな人に騙されて1人で上京したら、絶対心が挫けるだろww