真「駄目だ・・・、付いていけないよ・・・」 (49)

朝、事務所

春香「お前は可愛い。みんなに愛される」

千早「……」

春香「天海春香は、可愛い!」

千早「……鏡の前で何してるの?」

春香「うわぁ!ち、千早ちゃん…。いるなら言ってよー!今のは忘れて!」ウヒャー

千早「ついったーに言うわ」

春香「やめて!」

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千早「本当の処、何をしていたの?」

春香「えっと……これ、だよ」

千早「ああ、ライトノベルというやつね。これがどうかしたの?」

春香「これの主人公が自己暗示とかの催眠術を使うんだよね///」

千早「誰もいないはずだからって、やってみたのね…。春香らしいわ」

春香「えへへ……」

千早「そういえば机の上にたくさんの本があるわね」

春香「『ピヨピヨ+ブレイン』の全12巻だよ」

千早「春香がこんなに読書家だったなんて知らなかったわ」

春香「もー、馬鹿にしないでよ。中学生の頃の愛読書だよ」

千早「765プロに寄贈でもするの?」

春香「その発想は無かったよ千早ちゃん・・・。

   響ちゃんにあげようかなって。響ちゃんもたまに貸してくれるしね」


千早(春香からのプレゼント・・・羨ましいわ)

千早「ねえ春香。私もこれ欲しいわ。

   私こういうの一個も持ってないの」

春香「千早ちゃんのおねだりなんて珍しいね。

   でも、響ちゃんにあげるって言っちゃったし・・・」


事務所の外、入り口

真(あれ?今日は誰もいないはずなのに、話し声が聞こえる…

  様子を伺ってみよう。泥棒かもしれない)

千早「そう……春香は我那覇さんを選ぶのね」ヨヨヨ

春香「な、何その言い方!?」ハルーン

真(春香と千早か。千早は、泣いてるのか?)

千早「じゃあ、想像してみて。華々しい結婚式場を」

春香「え?うん」

千早「白いウェディングドレスに身を包む、私と我那覇さんと、春香を!

   さあ、どっちを選ぶの?」

春香「どういう状況!?通常の三倍だよ!」

真(これって…修羅場?なんて、そんな訳ないか)

千早「どっちがいいの?」

春香「どっち?じゃないよ!千早ちゃんのそういうノリは冗談に聞こえないってば…」

千早「じょ、冗談だなんて…」シクシク

春香「もういいから!分かったよ。

   響ちゃんと話し合って決めていいよ」

千早「ありがとう春香」

真(とりあえず、響と千早が争っているみたいだ)

千早「そう言えば、さっきの鏡の前のあれは成功したの?」

春香「それは忘れてってば…。

   まあ実を言うと、中学生の頃からたまに試してるけど一回も成功しないんだよね」

千早「中二病というやつね」

春香「ま、まあね…。そうだ、千早ちゃんで試していい?」

千早「試すって、大丈夫なの?」

春香「私に任せて!」

真(何を試すんだろう…?)

春香「やってみようよ!これ、やられてる人は頭の中真っ白になっちゃって

   何も考えられなくなるくらい気持ちいいらしいよ。やみつきになるんだって!」

千早「本当に安全なの…?」

真(こ、これってもしかして恋人同士がやるやつなのか!?)

春香「一回だけ!一回でいいから!お願い!」

千早「全く、しょうがないわね……」

春香「じゃあ、ソファに座ろ。リラックスしてね。」

千早「ええ…。道具は使うの?」

春香「そういうのもあるみたいだけど…。後で作ってみようかな」

千早「怖いわね…。痛くしないでよ」

春香「それは千早ちゃんしだいだね」

千早「何だか緊張するわ」

春香「私もだよ。あ、上着脱がせようか?」

千早「お願いするわ」

真(うわぁ、絶対そうだよ。やる気だよ事務所で…。

  春香と千早はそういう関係だったのか…。

  あれ?でも、さっき響もどうこうとか…)モンモン

春香「よーし、頑張るぞ!…あれ?真?」

真「うわぁっ!!!ばれた!」パリーン

千早「おはよう、真。ドアの前で何をしているの?」

真「いやっ!別に!まだ何もみてないよ!」

春香「そうだ。今から真に凄いもの見せてあげるよ」

真「ハァ!!??いいよ嫌だよ!」

千早「それなら真も一緒にやらない?いれてあげるわ」

真「『挿れる』!?千早は生えてるの?!いいよ別に!

  ボクはしばらくその辺走ってくるから!ごゆっくり!」ドヒューン

千早「…どうしたのかしら?真」

春香「朝から元気だね」

春香「では、目を閉じてください」

千早「はい、いいわよ」

春香「いいですか~?私が、3つ数えて手を叩くと~千早ちゃんは~」

千早(…これは、ただ命令してるだけなんじゃないかしら)

春香「猫になります!」

千早「!?」

春香「3!」

千早(春香のあどけない期待が声で分かる…)

春香「2!」

千早(まあ、さっきは失礼な対応しちゃったし…)

春香「1!」パン

千早(のってあげましょうか…)

千早「…」ネコメ

春香「…」ワクワク

千早「に、にゃん」

春香「おお!」

千早「にゃんにゃん!」

春香「お手!」

千早「にゃん」ポム

春香「首さわさわ!」

千早「にゃ…ちょっと!」

春香「耳の穴に指をズボッ!」

千早「春香!」

春香「あれ?千早ちゃんだ」

千早「当たり前でしょ!」

春香「やっぱり、失敗してたの?」

千早「むしろあれで成功すると思ったの?馬鹿みたいよ?」

春香「…じゃあ、千早ちゃんは素面でにゃんにゃん言ってたの?」

千早「そうなるわ///」

春香「えへへ、ありがと」

春香「でも私には催眠術は向いてないかな…」

千早「こういうことは信じてないとダメなんじゃない?」

春香「千早ちゃんは信じてないの?」

千早「ええ。しかも普通の人には無理じゃないかしら」

春香「どういうこと?」

千早「嘘みたいに馬鹿で単純な人じゃないと駄目ね」

ドアバーン

響「はいさーい!!」

響「ねえwwwちょっと聞いてよwwwさっきwww

  落ちてる犬の糞を華麗にかわしてwwwww

  もう、自分ったらほんとに完璧さー!って思ったけど

  犬のしっぽを踏んじゃってwwww

  逃げたんだけどめちゃくちゃ追いかけてきてwwwww

  尻をガブだよwww尻をwwww」

春香「面白い朝だったね」アハハ

千早「もう…私たちは仮にもアイドルなのよ?」

春香(千早ちゃん。響ちゃんに催眠術試効くかな?)

千早(効くと思うわ)

春香「響ちゃーん。こっちにきて!」

響「え?何?」

千早「ソファに座って?」

響「おしり痛いんだぞ…まあいいか!」

春香「目をつむってください」

響「何するの?寝起きドッキリ?」

春香「貴方はだんだん眠くなりま~す」

響「ちょっと、なにこれ?」

春香「眠くな~る」

響「なん…なの…」

春香「眠くな~る」

響「Zzz…」クテー

千早「何だか罪悪感がするわ」

春香「でも私、三回お願いしただけだよ?」

千早「よく今まで無事に生きてこれたわね。すごい」

春香「何しよっか」

千早「考えてなかったの?」

春香「本当にかかるとは思わなかったから…」

千早「…!いい事思いついたわ」

千早「あなたは目が覚めて一番に見た人を大好きになります」

春香「ちょ、ちょっと!」

千早「抑えきれないくらい好きになります」

春香「そんなことしたら響ちゃんがクレイジーサイコレズになっちゃうよ!」

千早「私が相手になるから大丈夫よ」(これで私が好かれれば春香の本がもらえる!)

千早「あなたは手を叩いたら、目が覚めます。いいですか?3、2、1、パァン!」

響「……ん、あれ?寝てた?」

春香「こっちみないで!」

響「ええっ、何で!ひどい……ぞ……」メトメガアウー

春香「え?」

響「自分、こんなに恋をしたのは初めてだ///」

春香「ひ、響ちゃん///」

響「春香!春香!春香ぁ!」

春香「響ちゃんのようすがおかしいよ、千早ちゃん」

千早「そうね。というか、これはどうすれば元に戻るのかしら」

春香「考えてなかった!」

響「千早、今は春香と二人にしてくれない?」

千早「……じゃあ、春香からもらうライトノベルを私にくれる?

   私、こういうの一個も持ってないの」

響「あげるから、二人きりにして!

  春香!ここでする?」

春香「助けて!」

千早「当身」

響「はうっ」ガクリ

春香「力技!?」

千早「じゃあ、しばらくそこのコンビニに逃げるわ。

   目が覚めて私がいたら怒られちゃうもの」

春香「ええ~?」

千早「起きるまでに対策を考えるのね」

春香「う、うん」

春香「本当に行っちゃった…」

響「うーん、一体何が…」

春香「復活早いね…。あ!見られちゃマズイ!」

響「うわ!頭掴まないでよ!」

春香「大丈夫、私だよ」

響「春香?何してるの?あと、愛してるよ」

春香「駄目だった!」

春香「あ、催眠術かけなおせばいいんだ」

響「催眠術?自分に?」

春香「そう。よく聞いててね…?」

響「いいか?春香。そんなものにかかるのは、ウソみたいに馬鹿で単純な奴だけだぞ?」

春香「あなたはだんだん眠くなりまーす」

響「効かないってば…」

春香「眠くなりまーす」

響「効か…ない…ぞ」

春香「眠くなりまーす」

響「Zzz…」

春香「よっしゃ」

真「……おほん、おはようございーす!まこりんが来ましたよー!」

真「…終わった?」

真「いない…か。よし」

真「誰もいない……あれ、響?」

響「…」

真「寝てるの?いや、なんか変だ…。響!響!」ペシペシ

響「…」

真「起きろ!」パァン!

響「ん…あれ、真?」メトメガアウー

真「大丈夫?」

響「自分、こんなに恋をしたのは初めてだ///」

真「?」

響「真…愛って素晴らしいよね」

真「急になんだよ…。もしかして、好きな人が出来たの?」

響「うん。自分の、身近な人だよ」ウワメヅカイ

真「ええ~。誰かな」

響「もう!鈍感!」プイ

真「それってさ、ボクとか765プロのみんなが知ってる人?」

響「いるよ。その中に」

真「え?じゃあ、プロデューサー!?」

響「違うぞ!」

真「じゃ、じゃあ、社長なのか!?」

響「ふざけないでほしいぞ!」

真「?」(それだと、もう女の子しかいないけど…。)

響「真、一つ聞いていい?」

真「いいよ。何?」

響「同性愛ってどう思う?」

真(響もかよ!)

真「ああ、うん。まあ、珍しい事じゃないよ。14分の3だし。」

響「そうか!真に理解があってよかったぞ」

千早「あら?真が来ているわ」

真「あ…千早…お、おはよう。うん」

千早「我那覇さん、身体は大丈夫?」

響「身体?そういえば、ちょっと痛むかも…」

千早「完全にはいっちゃったものね…」

真「入った!?」

響「おしりも痛いし…」

真「そっちも使ったのか!?」

千早「起きてくれて安心したわ。春香から、起きないってメールが来たから」

真「気絶しちゃったの?ていうか、これ以上ボクに何を相談するつもり!?」

春香「あ!響ちゃん起きてる!千早ちゃんと真もいる!」

真「あ、春香…。おはよう。うん」

響「春香、おはよう」

春香「あれ?戻ってる?」

響「?」

春香「春香さんだよ?」ドヤ

響「??」

春香「メインヒロインの、天海春香だよ?」キャピ

響「まるで意味が分からないぞ!」

春香「よかったー。元通りか」

真(春香は千早が好きなんじゃなかったの?)

真「ちょ、ちょっと!急にいろいろ起こりすぎだよ。

 駄目だ・・・、付いていけないよ・・・。ちょっと風に当たってくるね」

響「真、どこ行くの?自分も付いていくぞ」

真「ちょっと一人にして?」ドヒューン

響「うん、分かった…」ショボン

春香「今日の真はなんか変だね」

千早「悩みがあるなら言えばいいのに」

響「あ、『ピヨピヨ+ブレイン』だ。春香が持ってきてくれたの?」

千早「ええ。でも私にくれるのよね?」

響「え?なんで?」

千早「さっき二人きりにしてあげたでしょ?」

響「何の話?」

春香「響ちゃん、さっきの覚えてないの?」

響「…?」

千早「そう…。じゃあ改めて、それを私に譲ってくれないかしら。

  私、こういうの一個も持ってないの」

春香「千早ちゃん、そこ押すよね。今日」

響「うーん、じゃあ、協力してくれたらいいぞ」

春香「何に?」

響「実は、自分、真に恋しちゃったんだ…。だから告白したいんだ」

千早「それはいいわね。協力するわ」

春香「ちょっと、千早ちゃん、もしかして催眠術がまだ解けてないんじゃ…」

千早「真には犠牲になってもらうわ」

春香「・・・まあいいいか」

響「もう今から告白しちゃうぞ!真呼んじゃう!」ポパピプペ

響「ねえ、成功するかな…?」

春香「私は応援するよ。うん」

千早「最悪の場合、真ならなんとか出来るわ。

   我那覇さんと同じタイプだもの」

春香「被害者が増える…」

真「ただいま」

響「真!おかえり!」

真「ちょっと待って。ボクから話していい?」

響「うん…」

真「やっぱりおかしいよ。いや、女同士は別にいいと思うけど」

響「だよね!」

真「冷静に考えるとさ、君たちの内一人は…二股かけてる訳だよね?」

春香(…真は何で怒ってるのかな?)

千早(…もしかして、ライトノベルの話じゃないかしら)

春香「ああ、真。それはね、最初は響ちゃんだけだったんだけど

  千早ちゃんもって言うから、じゃあ二人で話し合って決めていいよ、ってなったの」

真「何だよそれ、春香の意見は無いの?」

春香「私はどっちでもいいかなって…」

真「何だって!?モテるからって調子に乗るな、春香!」

春香(怒られた…)

真「いい?これは、裏切りなんだよ。

  それも大事な友達の間での、裏切りだ」

春香「う、裏切り!?」

真「そうだよ、いずれは響も千早も傷つけるんだ」

春香「そうかな?響ちゃんは許してくれるし、千早ちゃんはこんなの気にしないよ」

真「目を覚ませ!」パチーン!!

響「ビクッ」

春香「痛い!」

響「大丈夫か?春香」

春香「う、うん」

響「……春香ぁ」メトメガアウー

千早(……乗り代わったたわね)

真「ビンタしてごめん……」

春香「ううん、理由もなしにやる人じゃないよ。真は(多分)」

春香「うーん、じゃあ、やっぱり、響ちゃんにあげるよ。

   最初に約束したしね。」

真「あ、あげる?ああ、初めてとか?そう…。まあ、うん、いいと思う。響と千早もそれでいい?」

千早「春香がそう決めたのなら従うわ」

真「えらいよ。千早」

響「円満結婚って事?やったぞ!」

真「さあ、千早。春香と響を二人きりにしてあげようよ」

千早「いいわよ」

春香「どうして?」

響「逆に自分たちが仮眠室に行こうよ!」

春香「・・・?うん、分かった」

真「ごゆっくりー。鍵は閉めておくよ!」

アッーーーーーーー!






「眠れる部屋の4人」をアイマスのキャラでやりました。
DVDもあるので観てみてください。

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