モバP「プロデューサーパブ?」 (42)
注意!複数Pの世界観です
事務所:事務室
ガチャ
モバP(愛海担当)「おはようございまー……ちひろさん!?」
ちひろ「うでー、おあようございまず、マスクドPざぁぁん」グデーン
モバP「酒、入ってます?そんな妖怪みたいな呼び方、やめてください」
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ちひろ「二日酔いでも出社してるんです、勤勉ですよねー」
モバP「知りませんよ!人が菓子折り持って謝りに行ってる時に、72やってるんです……簡単なの、作りますから!」
ちひろ「どうも……」
モバP「……お待たせしました。豆乳のスープです」コトッ
ちひろ「ン……ありがとうございます。浮いてるのはアサツキと」
モバP「ささみにニンジン、しいたけと厚揚げです。醤油をかけてどうぞ」
ちひろ「いただきます。あーっ、厚揚げの食感が楽しい……豆の香りって、醤油を垂らすとズドンと引き締まりますよね」
モバP「おかわり食べます?」
ちひろ「是非」
モバP「どうも」
数分後
ちひろ「ごちそうさまでした。やっと酔いも、少しは……」
モバP「お粗末様でした。どうしたんです?ベロンベロンになるまで飲んじゃうなんて」
ちひろ「いやぁ、このお店面白いんですよ」チラッ
モバP「……プロデューサーパブ?裏方なんかが……なんです、これ?」
ちひろ「最近、裏方さんだって前に出て人気とるんですよ。名物スタッフみたいに」
ちひろ「Pさんとか、典型じゃ無いですか。愛海ちゃんが暴走した時、颯爽と表れては関節技で〆るPヘッドの怪人!出てくる度にTwitterは大わらわですよ?」
モバP「だからマスクドなんたらですか……まったく、他に映すものが多々あるってのに」
モバP「余興用のPヘッド被ったのだって、緊急避難なんです。今回みたいに謝りに行くこと減らしたいからやっただけで、俺までテレビの一部なんて嫌ですよ。愛海の冠なのに」
ちひろ「個人の感覚じゃ無いんですよ……あのお店はですね、アイドルのプロデューサーとお話してる『気分に』なれるんです」
ちひろ「Pさんだって、日頃言ってるじゃ無いですか。愛海ちゃんのファンと、直接顔を合わせて意見を聞いてみたいって」
モバP「そりゃまあ、愛海の性質上、勘違いもあればヘイトを買ってしまうことだってありますし……グラつきますよ」
ちひろ「でしょう?とすれば、このクーポン!Pさんも久しぶりに飲みに行きません?」
モバP「回し者ですか、あなた……わかりましたけど、その店には俺一人で行きますからね?飲みに行くのはその後、別のお店にしますから」
ちひろ「いいじゃないですかー、ケチー」ブーブー
モバP「何がケチですか、いい歳の女性がパブ通いなんてみっともない……」
ちひろ「うぅ、相手いたらしませんよ、こんなの。金払ってお酌して貰いたくもなりますよー!」ピヨォォォ
モバP「……ここに一人、ただでお酌してもイイって言う、アイドルのプロデューサーがいますよ」ボソッ
ちひろ「ン……何か?」
モバP「そろそろ働いてくれって言ってるんです!」
ちひろ「ひゃーん!」
数時間後
繁華街:プロデューサーパブ前
モバP(結局、クーポンを貰ってしまった。飲まなきゃ……ゲロ吐く酒欲しい)
??「ああー、ちょっとそこのキミ!まぁ、こっちに来なさい!」
モバP「何か?えっと……ここがプロデューサーパブさん?」
モバP(スーツ姿の女性に、声をかけられてしまった。客引きの人まで、アイドル関係者風なのか?)
高木(源氏名)「ウン、まさしくそうだよ!キミをプロデューサーと見込んで……ウチで一杯どうかね?」
モバP「殺し文句ですね……割引効きます?」
高木「もちろんだとも。さぁ、入店をしたまえ」
プロデューサーパブ:エントランスからの光景
雪美P(源氏名)「……要件を聞こう」
客1「……一番安い料理に、調味料ありったけ」
凛P(源氏名)「だからね、私の仕事はアイドル達に欲しいものを渡して、選択してもらう事なんだ。それが本当に欲しいものなのかを……」
客2「そ、そうですか」(抽象的過ぎて、よくわからん……)
客3「我々は私によって、しぶりんぐうかわを理解した」
客4「我々は我々を分岐させる。我々は私を行動させる。絶対正義しぶりんはすはす」
客3「では、我々は私をも行動させる。しぶりんきゅんきゅん」
客2「何を言っているんだ?」
客5「答えるな!どうかしてるぞ!」
モバP「おお、そのアイドルの『担当』っぽい!」
高木「アイドルをテーマにした、料理もある」
楓P(源氏名)「出汁ゥゥゥゥゥ!ガンモはオモチャじゃないんだぞー!!」
客6「そう言うと思ったよ……あ、イチゴトースト追加で」
モバP(……味、薄いのかな?)
高木「また、VIP料金を払うことで、プロデューサー体験もできる」
モバP「なるほど……大人のごっこ遊び、と言った風ですか」
高木「大人がつくといかがわしいカンジだが、まあおままごとの延長線上だよ」
加蓮P(源氏名)「見事だよ、客7君。薬包紙をおり切らず、見事とじてみせた。客7君には整理を司る、新しいプロデューサーをやってくれ!」
客7「そう言って、延長をさせるつもりか!」
加蓮P「そうでもあるがぁぁ!」
モバP「味、薄いのかな?」
高木「この事務所(みせ)だけで無く、系列店も含めて194人のプロデューサーがいる!好きな娘の裏話、聞いてみたらどうかね?ン?」
モバP(今活躍してる女性アイドルちょうど?凄い力の入れようだ……)
少し落ちます
モバP「あ、じゃあ、この棟方愛海担当って人で」
高木「かしこまっ。棟方P入りましたー!こちらのお席へどうぞ」
モバP「これは、どうも」
数分後
プロデューサーパブ:テーブル
愛海P(源氏名)「ファンの皆さん、はじめましてっ。私が棟方愛海の担当をしております、愛海Pと申します」
愛海P「いつも愛海を応援してくれて、本当にありがとうございます。ですから、今日は皆さんに愛海ちゃんのこぼれ話を、沢山しちゃおうと思いますっ」
客8「うっほほーい!Lets揉みングターイム!」
客9「待ちたまえ。お触りは厳禁だ」
モバP(愛海Pと話したがる客ってことは、当然愛海のファンってはずなんだ……プロデュース方針の、参考になってくれ……)
愛海P「最近は、『柔い所は口ほどにモノを言う』って言って、人の体調や考えてることが当てられるようになったんですよ」
モバP「へ、へぇー」(そんなオカルトな……)
愛海P「そんな愛海ちゃんも、オフの日には花も恥じらう……なんですよ♪幸子ちゃんの髪をずっと弄ったり……」
客9「事務所内でも、仲が良いのだな」
モバP(食いついてる?やはり、正統派路線の方が、受けが良いのか)
モバP(……でも、それで愛海は嬉しいのだろうか?)
愛海P「でもまあ、揉み癖で場を温めてくれるのはありがたいですね。マスクドPを呼ぶタイミングの指示、上手ですし」
モバP(……ン?)
客9「呼ぶ、とは?」
愛海P「愛海ちゃんはテレビの事を常に考えてる、真面目な子ですから。呼べばウケるってタイミングを適切に選んで、合図を送ってるんですよっ」
愛海P「ゲストの娘の腰をなぞったときによく出てくるでしょ?あれが合図なんですよ」
客8「……黒子ってわけね。お勘定」
モバP(違う……違う!愛海は、毎回暴走をして、ゲストに狼藉を働いてるんだ……柔い所に対しての、ストイックさ故にだ)
モバP(それを、どうしてメディアの為の行為と言えようか。愛海は、愛海の為に揉んでいるんだぞ!?)
モバP(それなのに、それがコメディリリーフとされるのなら……愛海の本気が、勘違いされてるなら)
愛海P「ええっ、もう少し飲みましょうよう」
客8「いやーごめん!今月ちょっちキツイんだよね」
愛海P「……ツケでも、いいですよ?」
客8「酔いすぎちゃったの!いいよね?」
愛海P(源氏名)「……わかりました。カウンターへどうぞ。客8プロデューサーが、外回りにお出かけになられまぁす!」
モバP(愛海はコメディアンじゃ無くって、揉むことに本当に命を張ってる求道者だってこと。俺は、ファンに伝えていなかった……なら)
モバP(伝えなければ、ならない……愛海が、真摯であるってことを!)
モバP(愛海が揉みに揉み倒してるか姿に悦を見出すファンを、掴み取るんだ!もうブレん……愛海のプロデュース方針は!)
モバP「……すみません、俺もお勘定!」
繁華街:プロデューサーパブ店外
モバP「……もしもし、愛海。聞こえてるか?よかった。えっと、再宣言って言うか……」
モバP「いや、違う!プロデュース方針を少し変える」
モバP「今後お前が何やっても、お咎め無しにするようにした!そうだ!」
モバP「問題無いのかって?親から貰った、下げる為の頭があるから問題無い!」
モバP「バストだ?揉め揉め!耳たぶ?はみはみ!尻?あ、それはちょっと……いや、がんばれっ、がんばれっ!」
モバP「とにかく、マスクドPは廃業にして、菓子折り沢山用意する!」
モバP「お前は世界一・宇宙一の登山家アイドルになるんだ!そうだっ、そうだ!揉むことこそが、正統派の時代を作るぞ!」
モバP「……ごめん、やっぱほっぺとかだけじゃダメ?ダメかぁ……」プツンッ
指の運動に対してのストイックさを売り込んで行った、棟方愛海の記録的活躍から数十年が過ぎた現在。
業界に入ったばかりのアイドルが最初に覚えるフレーズは「乳は揉んでも揉まれるな」なのである。
おわり
元ネタは新・吠えろペン「金づるはどんな人?」です。島本和彦先生の極めて面白いコミックスですので、是非是非読んでください。
意味不明な文章や、ご都合な展開が多々あったことを、何卒ご容赦ください。
拙い作品に最後まで付き合っていただき、本当にありがとうございました。
html化の依頼、出しました
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