オリキャラが幻想入り ──幻想郷騒乱記── (19)



※注意

・この小説は幻想郷に対しての、作者のら独自解釈が入ってます。

・あくまで原作(一般的なイメージ)通りに進めていきたいですが、話の展開によりキャラ崩壊する場合があります。ご了承ください。

・尚、オリ主は虚弱貧弱の人間ですが、オリ主の相棒のオリキャラがチートです。ご了承ください。


その他のことも踏まえ、それでもいい方はどうぞ、お楽しみください。

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──始まりは、「春雪異変」後の、妖怪たちによる宴会の後のことだった。



──幻想郷。

 そこは現世とは結界で隔てられた土地。
 現世にて忘れ去られ、「幻想」となったものの、桃源郷にして、終の住処。

 その幻想郷の東の果て。

 博麗神社へと続く長い階段を、2人の少女が歩いていた。

霊夢「──まったく。結局、私が片付けするんじゃないの」

 1人はこの神社の巫女──"楽園の素敵な巫女"こと博麗霊夢。

魔理沙「まったく…そんな理由で異変を放置するなんてホント信じられねーぜ」

 もう1人はその霊夢の友人──"普通の魔法使い"こと霧雨魔理沙であった。


霊夢「…あんたねぇ…あの量片付けしてないんだから、そんなこと言えるのよ」

魔理沙「何言ってんだ。霊夢の取り柄と言えば妖怪退治と異変解決くらいのもんだろ。それを取ったら、霊夢だなんてただの巫女さんだぞ」

霊夢「……一応言っとくけど私、それが本職なんだけど」

魔理沙「けどなー。ろくに参拝客も呼び寄せられないんじゃなー」

霊夢「…………神社はちゃんと維持してるんだし問題は──」

 霊夢がそう口にしかけたその時だった。


魔理沙「ん?どうしたんだ霊夢」

 階段を登りきったところで、両脇に抱え込んだ荷物を落とした霊夢を見て、魔理沙は霊夢に呼びかけた。

霊夢「…………」

魔理沙「おい。どうしたってんだよ霊夢」

 心ここに在らずという感じの霊夢の肩を、思わず揺さぶる魔理沙。霊夢はゆっくりと、震えながらも指をある一点へと向けた。

魔理沙「あ……………」

 そこには──





──そこには


屋根に穴が空き、ほぼ半壊状態となっている博麗霊夢の本殿があった。



 次の瞬間、霊夢の叫び声に反応した烏たちが、一斉に森から飛び立ったのは言うまでもないだろう。

はい。というわけで常盤赤色です。どうも。

このssは「とある緋弾のソードアート・ライブ」と同時進行で進ませていただきます。基本こちらはキャラのセリフが主体となるで更新スピードは早い…と思います。

ではまた。

まぁこっちは暇つぶし程度に考えてください。俺も本腰入れているのは「とある緋弾の~」方ですし。

では投下いきます。


 ──絶叫する霊夢と、魔理沙は知る由もなかったが。
 その時、彼女たち2人を覗き見る人影が草むらにあった。

???「……………」

 人影はため息をついたかと思うと、顎に手を置き、「考える人」のポーズを取りながら、考え事を始めた。

???「めっどくさいことになりましたねぇ…」

 人影から霊夢たちとは神社の建物を挟んで100メートル近く離れている。会話を聞いたところ、ここに気づいている様子はない。
 が、問題はそこでは無かった。

???「……あの人、置き去りにしちゃったんですよねぇ…どうしましょ」

 と、口では悩んでいる台詞を吐く人影だったが。


 その顔は、むしろ、これから起こる面白いことを予感して、ニヤニヤしていた。


???「まぁ、頑張ってくださいよ。とばりさん」


 視点を戻そう。

霊夢「ど、どうなってるのよ!これー!!」

魔理沙「あちゃー、神社がめちゃくちゃだ」

 急いで神社の本殿に近寄る2人。幸い……かどうかもわからないが被害は本殿だけで、住居部分まではいってはいないみたいだ。拝殿は同じようにめちゃくちゃになっているが。

霊夢「ギャーッ!!?さ、賽銭箱が……」

 拝殿の被害が飛び火したらしく、空っぽの賽銭箱も、ものの無残に大破していた。

魔理沙「妖怪の仕業か…?いや、わざわざ自分から霊夢にちょっかい出そうとする大馬鹿は、もう流石に幻想郷にはいないはずなんだが…」

霊夢「──魔理沙」

魔理沙「?どうした霊夢」

霊夢「これ、なんだと思う?」

魔理沙「?」


 と、大破した拝殿から出てきた霊夢が手にしていたのは、人の形をしていた。

 中世的な顔立ち。

 少々荒れている感じのする、男にしては少し長めの、女にしては少し短めの、黒髪。

 目が痛い、どこかの屋敷を彷彿とさせる色の赤コート。

 その下に着ている、同じ人物が着てるとは思えない程、地味なTシャツとGパン。

 何より目を引いたのは──

魔理沙「…なんだこいつ、もしかして人間か?」

 この事態を起こしたのが、妖怪ではなく、人間だという事実だった。


霊夢「魔理沙……」

 じろじろと、初めて見る格好の人間を見る魔理沙に、霊夢は静かに頼みを言った。

魔理沙「なんだ?」

霊夢「とりあえず倉庫から斧持ってきてくれない。人の首くらい簡単に跳ね飛ばせるくらいの」

魔理沙「落ち着け霊夢。それはまずい」

霊夢「冗談よ」

 というと、霊夢は気を失っている人間を無事だった部分の縁側に乗せた。

魔理沙「…なぁ、霊夢。こいつって」

霊夢「……恐らく落ちてきたんでしょうね」

 屋根にあいたあの大穴や、半壊した本殿から、この人間が上空からこの博麗神社に落下してきたのは流石に2人にも分かった。
 問題は人1人が落ちてきたのには神社に対しての被害が大きいこと。そしてもし上空から落下してきたのなら、何故、この人間が大した外傷もないのか。
 もし、霊夢や魔理沙の様に空を飛ぶ術があるなら、落ちる前に使っているだろうし、何かそういう能力を持っているとしても、本人がこうでは聞き様が無い。

霊夢「とりあえず大した外傷もないし…一応永琳を呼んできてくれない?」

魔理沙「よっしゃ、了解だぜ」












──なんだ?


──俺は、どうしたんだ?


「…………ばり」


──あれ、これ、誰の声だっけ。


──なんか、懐かしいっていうか…愛おしいっていうか


「……………とばり」


──嫌、これは………


「とばり!」


──どっちかっていうと


「とーばーりー」


──身の危険っていうか…


「…………いい加減起きなさいっ!と・ば・りっ!!」


ドス


──うっ……




???「──うっぎゃあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!!?」


チルノ「うわあわわわ!?」

 突然跳ね起きた人間に驚いたチルノが、縁側から転げ落ちた。

 どこから漏れたかは知らないが(恐らくあの天狗の所為だろうが)、博麗神社の大破、そして奇妙な格好をした人間の噂が幻想郷内に広まるにはそうかからなかった。

 博麗神社に珍しい人間がいる。その情報は妖怪たちを惹きつけるには十分な物だった。

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