横寺「お、女の子になっちゃった!」 (31)
横寺「…………」
横寺「……わ、わあい! これで新しく女の子ビデオを仕入れる必要がなくなったぞ! どこかの暗黒魔王ちゃんの監視下からも逃れられる! 安心安全、天下太平、みんな幸せ!」
横寺「…………」
横寺「……はあ」
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一応ネタバレ注意です
横寺「学校どうしよ……」
横寺「それ以前にどうやって部屋から出よう……こんな姿、写真好きの姉さんに見られたら間違いなく撮影責めに遭う。未来永劫取り返しのつかないような辱めを受けちゃう……」
横寺「……取り敢えず落ち着こう。時刻は五時、まだ慌てるような時間じゃない」
横寺「……よし、落ち着いたぞ。早速現在の状況を整理してみよう」
横寺「朝起きたら女の子になってた。それも相当の巨乳。まるで僕の好みを体現したかのような体型。こんな超常現象、猫神の仕業以外にあり得ない……ん? 猫神?」
横寺「なんだ猫神か! 謎は全て解けたぞ! それならキャンセルしちゃえばみんな解決するじゃないか! ああ、心配して損した」
横寺「しかし、無意識のうちにそんなこと願っちゃうなんていよいよ僕も危ないところまで来てるな……」
横寺「キャンセル」
横寺「…………」
横寺「…………」
横寺「…………」
横寺「あ……あれ……?」
横寺「お、おかしいな。まさか僕の願いじゃなかった? そうすると誰がこんなこと願って……」
横寺「まさかポン太? 煩悩捨て去って禁断の道を突き進んじゃった? い、いや、落ち着け僕、もう少し冷静になれ……」
横寺「待てよ、誰かが引き渡す猫に願ったって可能性もある。どこかの巨乳に困ってる女の子がそう願ったのかもしれない」
横寺(でもそれだと僕の消えた下半身の重みに矛盾するか……これはいったい……)
横寺「まあ、悩んでても仕方ないか。猫神に直接問い詰めるしか方法はなさそうだし取り敢えず筒隠家に……」
横寺(よし、取り敢えず家を脱出することには成功したぞ。あとは、どうやって住居者不在の筒隠家に入るかだけど)
横寺(ん? どうして不在かって? 今は午前八時、筒隠姉妹は学校に出かけてるからね。この姿を見られるわけにもいかないし。……不法侵入? なにそれおいしいの?)
筒隠「おや、先輩じゃないですか」
横寺「!!!? つ、つつ、つつつ……!」
筒隠「…………」
横寺「……え、えと……」ポヨン
筒隠「…………」ジーッ
横寺「…………?」ポヨンポヨン
筒隠「…………」ジーッ
横寺「…………」ポヨンポヨンポヨン
筒隠「すみません。勘違いでした。後ろ姿が知り合いの人に似てたもので」
筒隠「うちに何か用がおありのようですが、私はこれから直ぐに出かけなくてはならないです。夕方なら応対できるですが」
横寺(これは……)
筒隠「申し訳ないですがまたk横寺「い、いえいえ! そんな大した用ではないので大丈夫だよ…ですわ! で、ではぼ、私はこれで!」
筒隠「…………?」
しまった……王子は成長する子だった……
でも一度書いちゃったものは仕方ないし最後までやるよ!
横寺「ふぅ……危ないところだった……」
横寺「……そろそろ行ったかな」
横寺(よし、なんとか侵入には成功したぞ。まさか女湯覗きのために鍛えたウォールクライミングがこんなところで効果を発揮するとは思わなかったな)
横寺「猫神の奴いるかな……えっと土蔵は……」
横寺「それにしてもあの場で月子ちゃんに正体がバレてたら今頃大惨事だっただろうな。何にせよ助かった」
筒隠「そうですか。取り敢えず先輩はお巡りさんのお世話になるか、自首するかしてください」
横寺「選択肢がない!? っていうか月子ちゃん!? どうして、さっき出かけたはずなのに!」
筒隠「なんだか様子がおかしかったので戻ってきてみたです。そうしたら案の定」
横寺「君の洞察力には時々目を見張るものがあるな! あとお願いだから公権力召喚デバイスを手に取るのはやめて!」
横寺「実はカクカクシカジカで」
筒隠「はあ。それで猫神様を尋問しにやって来たというわけですか。私や姉さんに見られないように」
横寺「すみませんでした……」
筒隠「そんな卑劣な……もとい卑猥な姿に……。もしかしてこれは私への挑戦状ですか。もしそうだとしたらこれは許されないことです。人の成長期前を狙ってこんなことをするなんて……」
横寺「え、えと……何をおっしゃられて……?」
筒隠「今すぐ元に戻すですよ。いいですか、すぐにです。私の理性が保たれてるうちに、早く」
横寺「う、うん! よく分からないけどそうさせてもらうよ!」
ギギィーー
横寺「まだ猫像は消えたままか……どこに行っちゃったんだろ…………ん?」
?「zzz」
横寺「あれは……弥次さん? でもここにいるってことはまさか……」
弥次さん「zzz」
横寺「敵は深い眠りの中。ここで畳み掛けるなんて卑怯極まりなくこの上ない恥なんだけど僕に羞恥心なんてないから問題ないな」
弥次さんはポン太が飼ってるウサギです
万一ネタバレ覚悟で見てくれてる人がいた場合のために一応
ガシッ!
弥次さん「!!?」
横寺「睡眠中ごめんね、いろいろ聞きたいことがあるんだけどいいかな」
弥次さん「ちょ、いきな、な━━!?」
横寺「やっぱり。また弥次さんに取り憑いてたんだね、猫神様」
猫神「は、はな! はなせ! いきなりどういうつもりだい!? 僕にこんなことして許されるとでも……!」
横寺「僕は聞きたいことがあるって言ったんだ。答えてくれたらすぐに離すよ」
猫神「うるさいだまれ! 誰が君なんかの質問に」
横寺「そうか、それは残念だな。じゃあ仕方ないけどまたするしかないか」
猫神「は……? また?」
横寺「じっくり、たっぷり、ねっちり、とね」
猫神「ひっ……! わ、わかった! わかったから早く質問を言いたまえ! もうあの事は思い出させないでくれ!」
横寺「話が分かる娘で助かるよ。それで質問っていうのは今の僕の姿についてなんだけど」
猫神「君の姿……? ぷっ、あはっ、はっはっはぐえっ!」
横寺「笑い事じゃ済まされないよ。このせいで僕はカクカクシカジカな目にあったんだぞ! 危うくお巡りさんに連れていかれるとこだったよ!」
猫神「話を聞く限りじゃ警察云々については君の責任だろう!? 君には常識ってものがないのか!」
横寺「少なくともお前に常識についてとやかく言われたくはないね! それより話がそれちゃったけど教えろ、僕がこうなるように祈った犯人を」
猫神「それは出来ないな。僕にも守秘義務があるからね。これついては君がどうしようと無駄だよ」
横寺「そっか、それじゃ仕方ないな」グッ
猫神「ちょ、ちょっと待ちたまえよ! いくらなんでもそれは酷すぎるんじゃあないか!? 君はあれかい? 人に[ピーーー]と言って死ななかったら自らの手で抹[ピーーー]るのかい?」
横寺「まさか。僕はそんな非道徳的なことしないよ。言い掛かりも甚だしい」
猫神「なんという説得力のなさ……! まったく、みんなこんな奴のどこがいいのか……」
横寺「そうだね、それは僕もいろいろ思うところがないわけでもないけど、それとこれとは話が別だ。僕がこういう風に振る舞うのは猫神、君にだけだよ」
猫神「なっ……!」
横寺「ちょっと嬉しかったり?」
猫神「馬鹿な事を言うな。もう君にはうんざりだ。僕は散歩に出かけるよ」
横寺「神様が散歩って……。どうしても駄目なの?」
猫神「ええい、しつこいな。駄目ったら駄目さ。君自身で探す以外方法はないね」
横寺「うーん、それなら仕方ないか」
猫神「ようやく諦めたのかい。やれやれ、一時はどうなる事かと…………なにをしているんだい。早くそこをどきたまえよ」
横寺「残念ながらここを通すわけには行かないんだ。このままの姿で土蔵から出ちゃうと外で待ってる閻魔ちゃんに殺されかねないからね」
猫神「な……それじゃあ僕にどうしろっていうんだい? 繰り返すけど願い主を教える事は出来ないよ」
横寺「ディフェンスに定評のある横寺。ここは絶対に通さないよ」
猫神「君は人の話を聞く事もできないのか。無能もここまでくるとどう言い表せばいいのか分からなくなるね。それに君なんかに僕を止められるとでも?」
横寺「結構ノリノリじゃないか! でも通さないぞ」
横寺「…………」ジリジリ
猫神「…………」ジリジリ
横寺「…………」ジリジリ
猫神「…………」ジリジリ
横寺「…………あっ、あれは、未確認飛行物体!?」
猫神「なに? どこだい。そんな……ぐむっ!」
横寺「やあ。また捕まっちゃったね」
猫神「ひ、卑怯だぞ! それによく考えたらここ土蔵の中じゃないか! いくら無能の君でもそんな見え見えの嘘を吐くとは、さすがの僕も意表をつかれた……!」
横寺「じゃあ早速、言ってもらおうか」
猫神「鬼! ひとでなし! 極重悪人! ちょっ、唇を前に突き出すのはやめろ! まっ、本当に待って……」
横寺「涙声で訴えても無駄だよ。僕は閻魔ちゃんの判決から逃れるためなら鬼にでも悪魔にでもなるんだ」
猫神「ぐすっ、ひっく、ぼ、僕が何したっていうんだ……」
横寺「さあ、言うんだ。言わないと……」
猫神「ううううう……」
??「あれー、王子くんこんなところで何してるのー?」
横寺「!? な、なんでここに……!?」
ほんわかさま「んー? あらー、あららー? 王子くん、そのお胸はどうしたのー?」
横寺「猫神、まさかお前……」
猫神「知るか。僕は何もしてない。しかしこれは好都合だ。これで君も僕を通さざるを得ない」
ほんわかさま「なんだかとっても怪しいよう。何をこそこそ話してるのー?」
横寺「い、いや。特に何も……。水泳部部長さんこそどうしてこんなところに? もう学校始まる時間だけど」
ほんわかさま「マイマイがー、すごーく嫌な予感がするからー、ツッツーの家に行くって聞かなかったんだよう。でもー、学校を抜け出すときにー、マイマイだけ捕まっちゃったー」
横寺「くっ……脅威的洞察力の持ち主をもう一人見逃していた……」
ほんわかさま「お家の前でツッツーがウロウロしてたからー、声かけたらここまで案内されたんだよう」
ほんわかさま「マイマイがー、何かいろいろ話してたけど忘れちゃったんだよう。何をすればいいのかわかんないしー、私はもう学校に戻るねー。王子くんもちゃんと来なくちゃダメだよう? 学校ー」
猫神「あっ、ちょっとまっ、むぐっ」
横寺「うん、この後すぐ行くよ。わざわざありがとう」
期待
>>21みすった……
猫神「それは出来ないな。僕にも守秘義務があるからね。これついては君がどうしようと無駄だよ」
横寺「そっか、それじゃ仕方ないな」グッ
猫神「ちょ、ちょっと待ちたまえよ! いくらなんでもそれは酷すぎるんじゃあないか!? 君はあれかい? 人に死ねと言って死ななかったら自らの手で抹殺するのかい?」
横寺「そんな、僕はそんな非道徳的なことしないよ。言い掛かりも甚だしい」
猫神「なんという説得力のなさ……! まったく、みんなこんな奴のどこがいいのか……」
横寺「そうだね、それは僕もいろいろ思うところがないわけでもないけど、それとこれとは話が別だ。僕がこういう風に振る舞うのは猫神、君にだけだよ」
猫神「なっ……!」
横寺「ちょっと嬉しかったり?」
>>29
ありがとー!
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