まどか「さやかちゃん、ゴメン!」
ポイッ!
QB「今のはマズかったよ、まどか」
QB「よりにもよって、友達を放り投げるなんて、どうかしてるよ」
杏子「どういうことだオイ…。」
QB「君たち魔法少女にとって、元の身体なんていうのは、外付けのハードウェアでしかないんだ」
QB「君たちの本体としての魂には、魔翌力をより効率よく運用できる、コンパクトで、安全な姿が与えられているんだ」
QB「魔法少女との契約を取り結ぶ、僕の役目はね。君たちの魂を抜き取って、ソウルジェムに変える事なのさ」
まどか「いや、その理屈は絶対おかしいよ」
QB「えっ」
まどか「魂なんて非科学的なものあるわけないじゃん」
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QB「君たち人間はいつもそうだ、現実に直面すると逃避を…」
まどか「いや、魂というものを出すと非合理的な結論になるとQBは気づかないの?」
QB「えっ、そうなの……、どういうことだい? 言ってみてくれよ」
杏子「オイ、いまはそれどころじゃないだろ……コイツどうするんだよ」
さやか「」
まどか「いま大事なところだから邪魔しないでください」
杏子「スマン……」
QB「まどか、君はいままでなにを見てきたんだい。魔法が存在することを認めながらいまごろになって非科学的というなんて」
まどか「いや、あれはQBの科学力でなんとかやってたんでしょ? 発展したテクノロジーは魔法と変わらないってクラーク先生もいってたよ」
QB「まあ…そうだね」
まどか「けど、魂という存在は科学的世界観にあわないという話をしようとしてたのに」(プンプン
QB「ごめん、どうぞ話して(おかしいな、予定では絶望を与えるはずだったのに…」
まどか「まず、科学的世界観とは、この宇宙にある存在はすべて物理学によって基本的に説明できる存在だとする考え方だというのはいいね?」
QB「物理主義、もしくは物的一元論だね」
まどか「そして、魂が存在するという世界観はこの宇宙にある存在は物理的なものと非物理的な魂から作られるという考え方だよね」
QB「心物二元論だね」
まどか「QBはわたしたちの体は物理的なもので心は非物理的なものだっていうんだね?」
QB「そうさ、君の脳は単なる神経のかたまりに過ぎないし、君の心臓は単なる循環器官さ」
まどか「そして、魂が体を動かしているんだよね」
QB「その魂はいまはソウルジェムのなかだけどね」
ほむら「ハァハァ、ソウルジェムをもってきたわ」
杏子「いま大事なとこなんだよ! 邪魔すんな!」(ソウルジェム投げ
ほむら「ああ……そんな……」
まどか「それじゃあ、こういう例を出してみるね。『ほむらちゃんがわたしの臭いを嗅いで、わたしのパンツを食べたいという欲求を持って、わたしのパンツを食べた』」
ほむら「まどか……わたしはそんなことは…」
まどか「うっせー変態ストーカー気持ち悪いだよ[ピーーー]」
ほむら「(ショボーン)」
まどか「外野が入ったけど続けるよ。さっきの例はこうやって分類できるよね。
『まどかの臭い』という原因が『ほむらの知覚』をもたらし、『ほむらの知覚』が『パンツを食べたいというほむらの欲求』をもたらし、『ほむらの欲求』が『ほむらの身体運動』をもたらした」
QB「まあ、そうだね」
まどか「二元論的世界観ならば、『まどかの臭い』と『ほむらの身体運動』は物理的、『ほむらの知覚』と『ほむらの欲求』は非物理的だよね」
まどか「このとき、非物理的な原因で物理的な結果が生じたり、物理的な原因で非物理的な結果が生じたりするよね。両方はまったく別のものだったのに、なんでこんなことになるのかな? もし、二元論的世界観が正しいとすると、一々人が考えて行動するごとに、非物理的なものが物理的なものの原因となるという超常現象が起こってることになるよね」
QB「そうだ、実際そうなんだからしかたがないだろう」
まどか「けど、それは、科学的な世界じゃないよね。現在の科学を基本とするなら、否定すべきなんじゃないかな?」
まどか「それにもう一つ、魂を認めたら出る大きな矛盾があるよ」
QB「(うわっ、まだこの話続くのもう帰りたい…)えーと、なんだい?」
まどか「さっきの例でいえば、『ほむらの欲求』という魂の状態の他に、『ほむらの欲求を作り出している脳状態』もあるよね」
まどか「そのとき、体の行動は魂の状態と脳の状態二つで決定されているということになっちゃうよ」
まどか「そんなの絶対おかしいよね」
QB「実は脳状態は体の動きと無関係で魂が決定しているんだ……」
まどか「ティヒヒヒ、苦しいねー。神経科学の発展からいって、そんなことあるわけないよ」
QB「それじゃあまどかは魂というものなしに、どうやって心を説明するんだい?」
まどか「えーとね、それは簡単だよ。さやかちゃんで説明してみようか」ガシッ
杏子「テメーなに勝手にさやかを触ってるんだ」
まどか「さやかちゃんが『上条くんが好きだー』って思うとする、これはさやかちゃんの脳のなかのある神経が活動しているってことなんだよ。心の状態ってのは神経活動の状態の別名にすぎないってこと」
まどか「魂なんて仮定してもそんなの意味ないよ」
QB「けど、それじゃあおかしくないかい? さやかの脳の神経を切り離して、フラスコのなかで培養して、活動させることはできる。
そのとき、さやかの心は生まれないよ」
まどか「そうだねー、うーん、心と神経活動を同一視するだけじゃなんだかだめみたいだね」
このSSまとめへのコメント
中途半端なところで終わらすなよ。最後までか欠点の